JP6331224B2 - アクリロニトリル系繊維およびその製造方法ならびに該繊維を含有する繊維構造物 - Google Patents

アクリロニトリル系繊維およびその製造方法ならびに該繊維を含有する繊維構造物 Download PDF

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Description

本発明は、高白度および優れた抗ピル性を有するアクリロニトリル系繊維ならびにその製造方法に関する。
アクリロニトリル系繊維は、その製造工程におけるアクリロニトリル系重合体の溶解、熱処理、乾燥などの加熱を伴う工程において、黄味を帯びるという特性がある。アクリロニトリル系繊維の白度を向上させる方法としては、酸化チタンを添加する方法がよく利用されている。
例えば、特許文献1には、アクリロニトリル系重合体の無機系溶剤溶液に、該アクリロニトリル系重合体100重量部に対して、二酸化チタンを0.01〜3重量部混合した液状パラフィン0.04〜10重量部を添加し、分散させて紡糸原液とし、これを常法により紡糸することを特徴とするアクリル系合成繊維が開示されている。
特許文献2には、アクリロニトリル系重合体に対して、粒子径が0.45μm以下でかつ珪素をSiOとして二酸化チタン量対比で2.0重量%以上含むルチル型二酸化チタンを0.1〜5.0重量%含有し、かつ9−10−ジヒドロ−9−オキサ−10−フォスファフェナンスレン−10−オキサイドを0.01重量%以上含有するアクリル系合成繊維が開示されている。
特許文献3には、酸化チタンを含むアクリロニトリル系重合体を紡糸する際に、酸化チタンと酸化チタンに対して0.01〜3重量%の塩化カルシウムを有機溶媒中に均一分散させて分散液を調製し、次いで該分散液をアクリロニトリル系重合体の紡糸原液に添加し、これを紡糸して得られるアクリル系合成繊維が開示されている。
また、アクリロニトリル系繊維は、衣料の分野に大量に使用されているものの、ピル(ピリング)が発生しやすいという欠点を有している。ピルは衣料の美観を損ない、風合いを著しく損なうため、ピルの発生を抑制することが強く望まれている。ピルの発生を抑制する方法として、種々の改良がなされてきている。
ピルの発生を抑制する方法としては、ピルの発生の主因となる毛羽を生じさせない方法と、毛羽が発生してもそれがピルを形成する以前に脱落させる方法とに分けられる。前者の方法は、一般に抗ピル性において恒久的に乏しく、且つその方法上から編織物の構造面もしくは組織の形態面の制約に依存し、実用上広範な製品展開が期待できない等の欠点がある。実用上有利な抗ピル性を与えるためには、後者の方法、すなわち毛羽が絡んでピルを形成する前に毛羽を脱落させる方法が効果的である。
例えば、特許文献4には、アクリロニトリルを60重量%以上含むアクリル系重合体を紡糸し、延伸、乾燥後、加熱したロールで繊維の温度を上昇させ、1回当たりの延伸で糸の切断が起こらない延伸倍率で、3回以上に分けて、全延伸倍率1.05倍以上になるように多段乾熱延伸を行うことを特徴とする抗ピリング性アクリル系繊維の製造方法が開示されている。
また、特許文献5には、92質量%以上のアクリロニトリルと、該アクリロニトリルと共重合性を有するビニル系モノマー3質量%以上、6質量%未満、およびスルホン酸基含有ビニルモノマー0.2質量%以上、2質量%未満からなるアクリロニトリル系ポリマーを用いて、有機溶媒を使用して、湿式紡糸法によるアクリル系繊維を製造する際に、該ポリマー溶液濃度を21〜25質量%、原液粘度を50〜300ポイズ、原液温度を60〜90℃となるように調整し、溶媒濃度が50〜60質量%、温度が30〜45℃の凝固浴に紡出した後、乾燥緻密化処理前のゲル状繊維の膨潤度(繊維含水率)が80〜130質量%となるように湿熱雰囲気下で延伸倍率3.5〜5.5倍に延伸し、乾燥緻密化処理を行い、さらに繊維の熱収縮が5〜15%となるように熱緩和処理を行うことを特徴とする抗ピル性アクリル系繊維の製造方法が開示されている。
特開昭61−289114号公報 特開平7−216641号公報 特開平8−27620号公報 特開平11−200141号公報 特開2008−038309号公報
しかしながら、酸化チタンは、アクリロニトリル系重合体とは親和性がないので、添加量を増やすと繊維の強度を低下させ、紡績通過性などの後加工性の低下や紡績糸の強力低下などの問題を発生しやすい。このため、添加量が制限され、高い白度を得ることが難しく、また実用的な細繊度の繊維を得ることも容易ではない。また、従来の抗ピル性アクリロニトリル系繊維も、繊維の強度を低下させているため、紡績通過性などの後加工性の低下や紡績糸の強力低下などの問題を有している。本発明は、繊維強度を維持しながら、良好な抗ピル性を有し、高い白度を有するアクリロニトリル系繊維を提供することを目的とする。
本発明者は上記課題について鋭意検討を行った結果、上記目的は以下の手段により達成されることを見出した。
(1) アクリロニトリル系重合体100重量部に対して、該アクリロニトリル系重合体とは組成の異なるビニル系重合体微粒子0.5〜30重量部を含有していることを特徴とするアクリロニトリル系繊維であって、アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の屈折率差が0.01〜0.05であることを特徴とするアクリロニトリル系繊維。
(2) アクリロニトリル系重合体100重量部に対して、該アクリロニトリル系重合体とは組成の異なるビニル系重合体微粒子0.5〜30重量部を含有していることを特徴とするアクリロニトリル系繊維であって、アクリロニトリル系重合体のSP値からビニル系重合体微粒子のSP値を引いた差が(MJ/m1/2以上であることを特徴とするアクリロニトリル系繊維。
(3) ビニル系重合体微粒子の平均粒子径が、0.1〜10μmであることを特徴とする(1)又は(2)に記載のアクリロニトリル系繊維。
(4) ビニル系重合体微粒子が架橋構造を有することを特徴とする(1)から(3)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
(5) ビニル系重合体微粒子が、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの共重合体微粒子であることを特徴とする(1)から(4)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
(6) ビニル系重合体微粒子により繊維表面に凸部が形成されていることを特徴とする(1)から(5)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
(7) 繊度が0.25〜2.0dtexであることを特徴とする(1)から(6)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
(8) 引張強度が1.5〜4.5cN/dtexであることを特徴とする(1)から(7)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
(9) 下記の方法により測定した抗ピル性が3.5級以上であることを特徴とする(1)から(8)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
[方法]アクリロニトリル系繊維を、メートル番手1/52、撚り数720の糸に紡績し、16ゲージ2プライで天竺の編地としたものについて、JIS−L−1076のA法に基づき測定する
(10) (1)から(9)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維を含有することを特徴とする繊維構造物。
(11) アクリロニトリル系重合体溶液にビニル系重合体微粒子の水分散液を混合して得られた紡糸原液を紡糸することを特徴とする(1)から(9)のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維の製造方法。
本発明によれば、従来よりも高い繊維強度を有する高白度のアクリロニトリル系繊維、また、従来よりも細い高白度のアクリロニトリル系繊維を得ることができる。これらの繊維は、衣料用途やインテリア用途などにおいて、高品位の繊維製品を提供することを可能とする。また、本発明のアクリロニトリル系繊維は優れた抗ピル性をも有する。
実施例1で得られた本発明の繊維のSEM画像である。
本発明におけるアクリロニトリル系重合体は、その重合組成の40重量%以上をアクリロニトリルとするものであり、好ましくは50重量%以上、さらに好ましくは80重量%以上をアクリロニトリルとするものであることが望ましい。従って、該アクリロニトリル系重合体としては、アクリロニトリル単独重合体のほかに、アクリロニトリルと他のモノマーとの共重合体も採用できる。共重合体における他のモノマーとしては、特に限定はないが、ハロゲン化ビニル及びハロゲン化ビニリデン;(メタ)アクリル酸エステル(なお(メタ)の表記は、メタの語の付いたもの及び付かないものの両方を表す);メタリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等のスルホン酸基含有モノマー及びその塩;(メタ)アクリル酸、イタコン酸等のカルボン酸基含有モノマー及びその塩;アクリルアミド、スチレン、酢酸ビニル等が挙げられる。
本発明におけるビニル系重合体微粒子は、ビニル系重合体であるため、アクリロニトリル系重合体との比重差が小さい。従って、かかる微粒子は、繊維中で凝集することなく分散することができる。さらに、無機系添加剤と比べ、ビニル系重合体は、アクリロニトリル系重合体との親和性が高く、繊維強度の低下も抑制される。一方で、本発明におけるビニル系重合体微粒子は、上述した本発明におけるアクリロニトリル系重合体と異なる組成であるため、両者間に界面が存在し、ピルの原因となる毛羽が脱落しやすくなると考えられる。このように、ビニル系重合体微粒子は、繊維中に分散され、かつ、アクリロニトリル系重合体との親和性が高いため、得られたアクリロニトリル系繊維においては入射した光が斑なく散乱されて高白度となり、繊維強度も低下しない一方で、抗ピル性にも優れる。
かかるビニル系重合体微粒子を構成するビニル系単量体としては、塩化ビニル、臭化ビニ
ル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル化合物;アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびこれらの塩類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、アクリル酸メトキシエチル、アクリル酸フェニル、アクリル酸シクロヘキシル等のアクリル酸エステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸シクロヘキシル等のメタクリル酸エステル類;メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、メチルイソブテニルケトン、メチルイソプロペニルケトン等の不飽和ケトン類;蟻酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、安息香酸ビニル、モノクロロ酢酸ビニル、ジクロロ酢酸ビニル、トリクロロ酢酸ビニル、モノフルオロ酢酸ビニル、ジフルオロ酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル等のビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリルアミドおよびそのアルキル置換体;ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸、2―アクリルアミドー2一メチルプロパンスルホン酸、スルホプロピルメタクリレート、ビニルステアリン酸、ビニルスルフィン酸等のビニル基含有酸化合物、またはその塩、その無水物、その誘導体等;スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン等のスチレンおよびそのアルキルまたはハロゲン置換体;アリルアルコールおよびそのエステルまたはエーテル類;N一ビニルフタルイミド、N一ビニルサクシノイミド等のビニルイミド類;ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ジメチルアミノエチルメタクリレート、N一ビニルピロリドン、N一ビニルカルバゾール、ビニルピリジン類等の塩基性ビニル化合物;アクロレイン、メタクリロレイン等の不飽和アルデヒド類などを挙げることができる。
また、本発明のアクリロニトリル系繊維において、ビニル系重合体微粒子は、繊維を構成するアクリロニトリル系重合体100重量部に対して、0.5〜30重量部含有されることが必要である。含有量が0.5重量部未満であると、十分な白度向上効果が得られず、30重量部を超えると、繊維強度が低下するほか、繊維を製造することも容易ではなくなる。また、含有量を1〜20重量部とすると、抗ピル性をより高くできるので好ましい。
さらに、本発明に採用するビニル系重合体微粒子は、アクリロニトリル系重合体との屈折率差が好ましくは0.01〜0.05、より好ましくは0.02〜0.04であることが望ましい。屈折率差が0.01以上であることにより、ビニル系重合体微粒子とアクリロニトリル系重合体との界面における入射光の散乱の度合いが増し、白度をより高めることが可能となる。屈折率差の上限については制限はないが、屈折率差が0.05を超えると白度が上限レベルに達するため、さらに屈折率差を大きくする必要はなくなる。
また、本発明におけるビニル系重合体微粒子としては、かかる微粒子を構成するビニル系重合体の溶解度パラメータ(SP値とも表記する)を、上述したアクリロニトリル系重合体のSP値から引いた差が、好ましくは3(MJ/m1/2以上、より好ましくは4(MJ/m1/2以上であることが望ましい。ビニル系重合体のSP値がアクリロニトリル系重合体のSP値よりも3(MJ/m1/2以上小さいと、ビニル系重合体微粒子が繊維表層部により多く存在するようになるため、白度や抗ピル性がより優れたものとなる。一方、ビニル系重合体のSP値とアクリロニトリル系重合体のSP値の差が小さいと、ビニル系重合体とアクリロニトリル系重合体の親和性が高くなりすぎ、毛羽を脱落させる効果が不十分となる場合がある。また、ビニル系重合体のSP値がアクリロニトリル系重合体のSP値よりも大きいと、ビニル系重合体微粒子が繊維内の奥部に多く存在するようになるため、白度を向上させる効果や毛羽を脱落させる効果が不十分となる場合がある。
また、アクリロニトリル系重合体のSP値からビニル系重合体のSP値を引いた差は、好ましくは8(MJ/m1/2以下、より好ましくは6(MJ/m1/2以下であることが望ましい。この差が8(MJ/m1/2を超えると、ビニル系重合体微粒子とアクリロニトリル系重合体の親和性が小さくなりすぎて、繊維から微粒子が脱落しやすくなったり、繊維強度が不十分になったりする場合がある。なお、本発明におけるSP値は、後述する方法によって算出される。ビニル系重合体微粒子が架橋構造を有する場合には、架橋構造部分を除いた組成から求めたSP値を、当該ビニル系重合体微粒子のSP値とする。
また、ビニル系重合体微粒子の平均粒子径は、好ましくは0.1〜10μm、より好ましくは0.1〜3.0μm、さらに好ましくは0.1〜1.0μmであることが望ましい。平均粒子径が0.1μm未満であると、光の透過量が増えて白度向上効果が薄れる場合があり、10μmを超えると、繊維強度の低下が大きくなるとともに、光散乱も斑となりやすい。また、繊維からの脱落を抑制する観点からは、ビニル系重合体微粒子の平均粒子径は、繊維直径の5分の1以下であることが好ましい。
本発明におけるビニル系重合体微粒子は、後述する製造方法においてアクリロニトリル系重合体の紡糸原液に添加されるため、かかる紡糸原液中で溶解せず、粒子形状を維持できるものでなければならない。このためには、紡糸原液との親和性の低いビニル系重合体微粒子を生じる単量体組成を選択する方法や、ビニル系重合体微粒子中に架橋構造を導入する方法を採用することができる。特に後者の方法においては、単量体の選択の幅が広がり、紡糸原液との親和性を高める単量体であっても採用することが可能となるので好ましい。
かかる架橋構造を導入する方法において採用しうる架橋構造としては、アクリロニトリル系重合体の紡糸原液中や紡糸工程における熱処理や薬剤処理などにおいても切断されない架橋構造であることが望ましい。この様な架橋構造としては、共有結合による架橋構造が挙げられる。具体的には、複数の二重結合を有するビニル系単量体を共重合して得られる架橋構造や、架橋性を有する官能基を1分子内に2つ以上有する架橋性化合物をビニル系重合体中の官能基に反応させて得られる架橋構造などを例示することができる。
複数の二重結合を有するビニル系単量体としては、グリシジルメタクリレート、N−メチロールアクリルアミド、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、ジビニルベンゼン、ヒドロキシエチルメタクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、メチレンビスアクリルアミド等の架橋性ビニル化合物を挙げることができる。
また、架橋性を有する官能基を1分子内に2つ以上有する架橋性化合物における、架橋性を有する官能基としては特に限定はなく、例えばエポキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、メチロール基、オキサゾリン基、アミノ基、アジリジン基、イソシアネート基、ブロック化イソシアネート基等を挙げることができる。
これらの基を有する架橋性化合物としては、例えばジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル、グリセロールトリグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル等のポリエポキシ化合物;エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロール等のグリコール化合物;グリシジルアルコール、トリメチロールプロパン、ポリビニルアルコール、ペンタエリスリトール等の水酸基含有化合物;エタノールアミン、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、トリメチロールメラミン、ポリエチレンイミン、尿素、オキサゾリン系反応性ポリマー、ブロック化ポリイソシアネート化合物、ポリアジリジン化合物、ポリオキサゾリン基含有化合物などを挙げることができる。
ビニル系重合体微粒子の具体例としては、メタクリル酸メチルとエチレングリコールジグリシジルエーテルの共重合体微粒子やスチレンとエチレングリコールジグリシジルエーテルの共重合体微粒子などのアクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの共重合体微粒子が挙げられる。これらの微粒子は、上述した屈折率差および微粒子自体の白度の観点や、SP値差すなわち抗ピル性の観点から、本発明において好適である。
また、上述したように、本発明に採用するビニル系重合体微粒子は、繊維中で凝集することなく分散され、かつ、アクリロニトリル系重合体とある程度の親和性を有するため、繊維の強度も低下させにくいという特徴を有する。従来のような、酸化チタンなどの無機系添加剤による白度向上方法や、繊維強度の低下による抗ピル性付与方法では、特に細繊度において強度が不十分となり、実用面で不具合を生じていた。前記特徴を有する本発明のアクリロニトリル系繊維は、2.0dtex以下、さらには1.0dtex以下という細い繊度であっても、引張強度として好ましくは1.5〜4.5cN/dtex、より好ましくは2.0〜4.5cN/dtex、引張伸度として好ましくは20〜60%、より好ましくは30〜50%という実用上十分な繊維物性を有する。なお、本発明のアクリロニトリル系繊維の繊度としては、現実的な生産や紡績加工性などの面から0.25dtex以上であることが望ましい。
また、本発明のアクリロニトリル系繊維においては、ビニル系重合体微粒子により、繊維表面に多数の凸部が形成されている。かかる凸部を有することにより、接触面積が減少し、通常の繊維とは異なった触感や、風合いが発現される。さらに、かかる凸部は、繊維同士の接触面積を小さくし、繊維間の摩擦を低下させると考えられる。このことにより、糸などの繊維構造物から摩擦で繊維が次々に引き出される状況が起こりにくくなって、ピルの発生自体も抑制されるものと考えられる。
また、本発明のアクリロニトリル系繊維においては、上述したようなビニル系重合体微粒子の特性や添加量などを変化させることにより、抗ピル特性を制御することが可能であり、後述する測定方法において3.5級以上、さらには4級以上という優れた抗ピル性を発現しうる。かかる特性を発現しうる理由は定かではないが、アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の界面が存在することにより、ピルの原因となる毛羽が脱落しやすくなるのではないかと考えられる。
本発明のアクリロニトリル系繊維を含有する繊維構造物としては、糸、ヤーン(ラップヤーンも含む)、フィラメント、織物、編物、パイル布帛、不織布、紙状物、シート状物、積層体、綿状物(球状や塊状のものを含む)等が挙げられる。具体的な形態としては、肌着、腹巻き、サポーター、手袋、靴下、ストッキング、パジャマ、バスローブ、タオル、マット、ラグ、カーペット、寝具などを挙げることができる。また、該繊維構造物の形成にあたっては、本発明のアクリロニトリル系繊維を単独で使用してもよいし、公用されている天然繊維、有機繊維、半合成繊維、合成繊維や、さらには無機繊維、ガラス繊維などを併用することもできる。なお、繊維構造物中に本発明のアクリロニトリル系繊維が占める割合については、該繊維構造物の用途において求められる白度、抗ピル性、機械的特性などを満足するよう適宜選択すればよい。
本発明のアクリロニトリル系繊維の製造方法としては、アクリロニトリル系重合体を溶媒に溶解させた溶液にビニル系重合体微粒子を混合して紡糸原液とし、これを紡糸することにより繊維を得る方法を挙げることができる。紡糸条件としては、従来公知の紡糸条件を採用することができる。
ここで、アクリロニトリル系重合体を溶解させる溶媒としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機系溶媒や硝酸、塩化亜鉛水溶液、チオシアン酸ナトリウム水溶液などの無機系溶媒を挙げることができる。
また、ビニル系重合体微粒子については、乾燥微粒子として混合するよりも水分散液などの分散液状として混合することが望ましい。分散液状で混合することにより、得られる繊維中でビニル系重合体微粒子が凝集しておらず、分散した状態とすることができるので、繊維の白度および抗ピル性を高くしつつ、繊維強度の低下も抑制される。
ビニル系重合体微粒子の水分散液としては、メタクリル酸エステル系架橋重合体微粒子の水分散液であるタフチックF−167(東洋紡株式会社製)、スチレン−アクリル酸エステル系共重合体微粒子の水分散液であるAM−610(昭和電工株式会社製)、塩化ビニル系重合体微粒子の水分散体であるビニブラン700(日信化学工業株式会社製)、メタクリル酸エステル系架橋重合体微粒子であるタフチックFH−S010(東洋紡株式会社製)を水に分散させたものなどを挙げることができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例により限定されるものではない。実施例中の部および百分率は、断りのない限り重量基準で示す。
(1)屈折率差
測定するサンプルをスライドガラスにセットして、標準屈折液(カーギル標準屈折液)を滴下した後、カバーガラスをセットして、光学顕微鏡によってサンプルを観察した。サンプルが確認できなくなるまで標準屈折液の屈折率を変更し、確認できなくなった標準液の屈折率をビニル系重合体微粒子の屈折率とした。屈折率差はアクリロニトリル系繊維の屈折率1.51とビニル系重合体微粒子の屈折率の差の絶対値である。
(2)平均粒子径
ELS−Z(大塚電子株式会社製)を用いて、動的光散乱法により平均粒子径の測定を行った。
(3)白度
紡糸により得られた繊維を、酸化チタンなどの白度向上剤を含まない一般的なアクリロニトリル系繊維K8−1.7T51(日本エクスラン工業株式会社製)と目視で比較し、白度向上が見られたかどうかを判断した。
(4)繊維の引張強度、引張伸度
JIS−L−1015「化学繊維ステープル試験方法」に基づき実施した。
(5)抗ピル性
JIS−L−1076「織物及び編地のピリング試験方法」のA法に基づき実施した。3.5級以上を抗ピル性ありと判断した。
(6)SP値の差
重合体のSP値(δ(MJ/m1/2)は、該重合体を構成する各単量体成分についてFedorsの計算式より算出したSP値(δj(MJ/m1/2)と重合体中のモル分率njから、下記式により算出した。
δj=[Ev/V]1/2=[ΣΔei/ΣΔvi]1/2
δ=Σ(δj×nj)
ここで、Ev:蒸発エネルギー、V:モル体積、Δei:i成分の原子または原子団の蒸発エネルギー、Δvi:i成分の原子または原子団のモル体積である。SP値の差は、上記式により算出したアクリロニトリル系重合体のSP値からビニル系重合体微粒子のSP値を引くことにより求めた。
[実施例1]
アクリロニトリル90重量%、アクリル酸メチル9重量%、メタアリルスルホン酸ナトリウム1重量%を水系懸濁重合することによってアクリロニトリル系重合体を作成した。該重合体のSP値は24.6(MJ/m1/2であった。次に、アクリロニトリル系重合体を、濃度45重量%のチオシアン酸ナトリウム水溶液に、重合体濃度が12重量%となるように溶解した後、ビニル系重合体微粒子の水分散液であるタフチックF−167(東洋紡株式会社製)を添加混合し、アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の重量比が100:20である紡糸原液を作成した。該原液を−2.0℃の15重量%チオシアン酸ナトリウム水溶液中に押出し、次いで水洗し、12倍に延伸した後、110℃×10分間湿熱処理し、120℃の熱風乾燥機で乾燥緻密化することで、0.5dtexのアクリロニトリル系繊維を作成した。得られた繊維は、図1に示すSEM画像から明らかなように、ビニル系重合体微粒子により繊維表面に凸部が形成されていた。得られた繊維の特性を表1に示す。
[実施例2]
アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の重量比を100:10に変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[実施例3]
アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の重量比を100:1に変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[実施例4]
ビニル系重合体微粒子の水分散液を、スチレンとエチレングリコールジグリシジルエーテルの共重合体微粒子の水分散液に変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。なお、共重合体微粒子の水分散液は、ソープフリーの乳化重合によって得た。
[実施例5]
ビニル系重合体微粒子の水分散液を、タフチックFH−S010(東洋紡株式会社製)を水に添加して分散させたものに変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[実施例6]
得られるアクリロニトリル系繊維の繊度を1.0dtexに変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[実施例7]
得られるアクリロニトリル系繊維の繊度を1.7dtexに変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[実施例8]
得られるアクリロニトリル系繊維の繊度を2.2dtexに変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[比較例1]
ビニル系重合体微粒子の水分散液を、アクリロニトリル系重合体微粒子の水分散液であるタフチックF−120(東洋紡株式会社製)に変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[比較例2]
アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の重量比を100:35に変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維の紡糸を試みたが、繊維を得られなかった。
[比較例3]
アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の重量比を100:0.3に変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
[比較例4]
ビニル系重合体微粒子の水分散液を、タフチックFH−S020(東洋紡株式会社製)を水に添加して分散させたものに変更したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維の紡糸を試みたが、繊維を得られなかった。
[比較例5]
ビニル系重合体微粒子の水分散液の代わりに酸化チタン粒子の水分散液であるFTR−700(堺化学工業製)を添加したこと以外は実施例1と同様にして、アクリロニトリル系繊維を得た。得られた繊維の特性を表1に示す。
Figure 0006331224
表1に示すように実施例1、2、3では、ビニル系重合体微粒子のアクリロニトリル系繊維への添加量を本発明の範囲内で変化させた結果、白度の改良が見られた。また、アクリロニトリル系重合体100重量部に対して20重量部という多量のビニル系重合体微粒子を添加しても、繊維物性が損なわれないことを確認した。実施例4では、ビニル系重合体微粒子をスチレンを主成分とするものに変更し、屈折率差を変化させたが、白度向上、及び繊維物性の維持を確認した。実施例5では、平均粒子径が大きいビニル系重合体微粒子を用いて紡糸を実施した結果、白度向上、及び繊維物性の維持が可能であることを確認した。得られる繊維の繊度を変化させた実施例6〜8についても、白度向上、及び繊維物性の維持を確認した。
また、実施例1〜8のそれぞれの繊維を使用して、メートル番手1/52、撚り数720の紡績糸を作成し、16ゲージ2プライで天竺の編地として、抗ピル性を確認した結果、3.5級以上であり、抗ピル性が良好であることも確認した。これらの実施例においては、繊維を構成するアクリロニトリル系重合体に対してビニル系重合体粒子のSP値が3(MJ/m1/2以上小さいため、界面において密着性が高すぎず、強度が低くなり、ピルの成長を抑制することができていると考えられる。
一方、比較例1では、ビニル系重合体微粒子としてアクルロニトリルを主成分とする微粒子を使用し、屈折率差が0の繊維を作成したところ、繊維物性は維持しているものの、白度向上は確認できなかった。比較例2では、更なる白度向上を狙い、ビニル系重合体微粒子の添加量を増やしたが、紡糸原液がゲル化してしまい、ノズル切れや糸切れが発生し、良好な繊維を得ることはできなかった。比較例3では、ビニル系重合体微粒子の添加量を少なくして効果の発揮を確認したが、添加量が少ないために白度向上は確認できなかった。比較例4では、平均粒子径の大きいビニル系重合体微粒子を使用したが、ノズル孔部に詰まってしまい、紡糸不可能であった。比較例5では、通常白度向上剤として用いられている酸化チタンを使用したが、チタンの場合添加量を増やすことで繊維物性が損なわれてしまうため、20%の添加量では繊維物性が極端に悪化した。
比較例1、3の各繊維を使用して、実施例と同様に編地を作成し、抗ピル性を測定した結果、抗ピル性は2.5級であった。比較例1では、添加した微粒子が、繊維を構成するアクリロニトリル系重合体と近い組成であり、SP値の差が小さすぎるため、微粒子と重合体の界面の密着性が高く、また、微粒子のSP値の方が高いため、繊維表層部の微粒子が少なく、抗ピル性を低下させたと思われる。また、比較例3では、微粒子の添加量が少なく、微粒子と重合体の界面も少ないため、抗ピル性が低下したと思われる。比較例5については、繊維物性が弱すぎたため、編み地に加工することが不可能であった。

Claims (11)

  1. アクリロニトリル系重合体100重量部に対して、該アクリロニトリル系重合体とは組成の異なるビニル系重合体微粒子0.5〜30重量部を含有しているアクリロニトリル系繊維であって、アクリロニトリル系重合体とビニル系重合体微粒子の屈折率差が0.01〜0.05であることを特徴とするアクリロニトリル系繊維。
  2. アクリロニトリル系重合体100重量部に対して、該アクリロニトリル系重合体とは組成の異なるビニル系重合体微粒子0.5〜30重量部を含有しているアクリロニトリル系繊維であって、アクリロニトリル系重合体のSP値からビニル系重合体微粒子のSP値を引いた差が(MJ/m1/2以上であることを特徴とするアクリロニトリル系繊維。
  3. ビニル系重合体微粒子の平均粒子径が0.1〜10μmであることを特徴とする請求項1又は2に記載のアクリロニトリル系繊維。
  4. ビニル系重合体微粒子が架橋構造を有することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
  5. ビニル系重合体微粒子が、アクリル酸エステルおよび/またはメタクリル酸エステルの共重合体であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
  6. ビニル系重合体微粒子により繊維表面に凸部が形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
  7. 繊度が0.25〜2.0dtexであることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
  8. 引張強度が1.5〜4.5cN/dtexであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
  9. 下記の方法により測定した抗ピル性が3.5級以上となることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維。
    (方法)アクリロニトリル系繊維を、メートル番手1/52、撚り数720の糸に紡績し、16ゲージ2プライで天竺の編地としたものについて、JIS−L−1076のA法に基づき測定する
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維を含有する繊維構造物。
  11. アクリロニトリル系重合体溶液にビニル系重合体微粒子の水分散液を混合して得られた紡糸原液を紡糸することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載のアクリロニトリル系繊維の製造方法。
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