JP6327670B2 - クレーン - Google Patents

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Description

本発明は、ライブマストなど、ブーム起伏に使用されるマストを備えるクレーンに関する。
クレーンは、起伏ロープの巻き取りまたは繰り出しをガイドするためのシーブが取り付けられるマストを備えている。起伏ロープの巻き取り、繰り出しにより、フックを上昇、下降するワイヤロープをガイドするシーブが取り付けられたブームが起伏する。
マストは、輸送時には水平状態に格納され、作業時には作業姿勢に立ち上げられる。分解、組み立て時のマストの起伏は、メインフレームとマストとの間に装着された油圧シリンダにより行われる。
輸送時には、ブーム、アタッチメント等と共にマストを取り外す必要がある。取り外したマスト等は、搬送先で組み付けられる。このため、マストは、メインフレームに対して分解および組付けが可能な構造とされる。
マストの取付構造の一例として、メインフレームにマストを取り付けるための取付孔を有するマスト取付部をメインフレームに設け、マストの基端部とシリンダ規制リンクの一端とを取付孔にピンで同軸で取り付け、シリンダ規制リンクの他端を油圧シリンダに回動可能に連結したものがある。マストは、油圧シリンダの先端、すなわちピストンロッドに設けたピンを係合し、油圧シリンダを伸縮することにより起伏する。マストとメインフレームとの分解、組付けは、補助クレーンによりマストを保持した状態で行う(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−290789号公報
上記特許文献1に記載された構造では、マストの分解、組付けには、マストおよびシリンダ規制リンクの貫通孔をメインフレームの取付孔に位置合せして枢支ピンを挿脱する必要がある。しかし、3つの孔の位置合せを行ってピンを挿脱する作業は、位置合せに手間が掛かり、能率が悪い。
(1)請求項1の発明によるクレーンは、ブームが回動可能に取り付けられ、上部が開放されたマスト支承溝が設けられたマスト取付部を有するメインフレームと、マスト回動機構を介して基端部が前記マスト支承溝に回動可能に取り付けられ、先端部が前記ブームと連結され、ブーム起伏ウインチの起伏ロープの動作により傾動して前記ブームを起伏するマストと、基端側が前記メインフレームに回動可能に取り付けられ、先端側がマスト押上部材により前記マストと当接するように配置され、伸縮動作により搖動しながら前記マストを傾動させる油圧シリンダと、前記揺動動作による前記油圧シリンダの先端側の搖動を規制するシリンダ姿勢規制機構とを備えたクレーンにおいて、前記マスト回動機構は、前記マスト支承溝に支承されるマスト回動ピンと、前記マスト回動ピンを前記マスト取付部に支持する回動ピン支持部材とを有し、前記回動ピン支持部材は固定部材によって前記マスト取付部に脱着可能に固定され、前記シリンダ姿勢規制機構は、シリンダ規制リンクと、リンク固定部材と、連結部材と、を有し、前記シリンダ規制リンクは、一端が前記油圧シリンダの先端側に回動可能に連結され、他端が前記マスト回動ピンとは別体の前記連結部材によって、前記リンク固定部材に回動可能に連結され、前記リンク固定部材は、一端側で前記メインフレームに固定され、他端側で前記連結部材により前記シリンダ規制リンクに連結され、前記固定部材による固定を解除すると、前記マスト回動機構を装着した前記マストが前記メインフレームから分離可能となることを特徴とする
(2)請求項2の発明は、請求項1に記載のクレーンにおいて、前記マスト押上部材はピンであり、前記マストには、前記マスト押上部材としてのピンの周面が滑動する凹曲面が形成された押上ガイド溝が設けられていることを特徴とする
(3)請求項3の発明は、 請求項2に記載のクレーンにおいて、前記シリンダ規制リンクの前記一端は前記ピンの両端に回動可能に連結されていることを特徴とする
(4)請求項4の発明は、 請求項1乃至3いずれか1項に記載のクレーンにおいて、前記マストが格納されている姿勢のとき、前記油圧シリンダがクレーン前方に傾動した姿勢となるように、前記油圧シリンダの基端側の支持位置と前記シリンダ規制リンクとの連結点が設定されていることを特徴とする
本発明によれば、マスト回動機構の軸心と、シリンダ姿勢規制機構を構成するシリンダ規制リンクの回動軸心別々の部材をその軸心としており、マストの分解、組み立て作業においては、マスト回動機構をマスト支承溝の開放部から取り外り、取り付ければよく、作業性が向上する。
本発明の一実施の形態としてのクレーンの外観側面図。 図1に図示されたクレーンのブーム等を取り外し、マストを引き起こした状態の側面図。 図2において、マストを水平状態に格納した状態の側面図。 図3におけるマスト取付部近傍を内面側から観た拡大側面図。 図4において、マストをやや引き起こした状態の側面図。 図4において、マストを最大に引き起こした状態の側面図。 図5の状態を前方側の斜め上方から観た斜視図。 マストをメインフレームに取り付ける方法を説明するための斜視図であり、図4に対応する。 図4におけるIX−IX線断面図。 図4におけるX−X線断面図。 図4におけるXI−XI線断面図。 図6の状態を後部側の斜め上方から観た斜視図。 シリンダ規制リンクにかかる荷重を説明するための図。
以下、図面を参照して、本発明のクレーンの一実施の形態を説明する。
(クレーン全体構造)
図1は、本発明の一実施の形態としてのクレーンの外観側面図である。
クレーン100は、走行体1、走行体1の上方に旋回可能に搭載された旋回体2、旋回体2の前部に前後方向に回動可能に軸支されたブーム3等を備えている。旋回体2は、メインフレーム20の前端部に支持された運転室5と、メインフレーム20の後端部に支持されたカウンタウエイト6と、メインフレーム20に搭載されたフロントドラム7、リヤドラム8、起伏ドラム9などの各種ウインチ装置と、後述する如く、ブーム3の後方に前後方向に回動可能に取り付けられたライブマスト(以下、「マスト」という。)4とを備えている。なお、クレーン100の前後は、図1に図示の通りとする。
ブーム3の先端には、シーブ14、15が設けられている。フロントドラム7から引き出されたワイヤロープ10によりシーブ14、15介してフック11が吊り下げられている。ワイヤロープ10はフロントドラム7の駆動により巻き取りまたは繰り出され、これによりフック11が昇降する。ブーム3の先端部とマスト4の先端部とはペンダントロープ12で接続されている。マスト4の先端部にはシーブ13が設けられ、メインフレーム20の後端にはシーブ13Aが設けられ、シーブ13,13Aと起伏ウインチ9間に起伏ロープ16(図2参照)が掛け回されている。起伏ロープ16は起伏ドラム9の駆動により巻き取りまたは繰り出され、これによりマスト4が回動し、ペンダントロープ12を介してブーム3が起伏する。
図2、図3は、図1に図示されたクレーン100のブーム3、カウンタウエイト6、フロントドラム7、リヤドラム8、起伏ドラム9等を取り外した状態の側面図であり、図2は、マスト4を引き起こした状態の斜視図であり、図3は、マスト4を水平状態に格納した状態の側面図である。
マスト4は、メインフレーム20に設けられたマスト取付部21に回動可能に取り付けられ、輸送時には、図3に図示されるように水平状態に格納され、作業時には、図2に図示されるように所定の角度範囲で起立する。
また、マスト4は、重量制限を満たすためにメインフレーム20から分解して搬送する必要がある。このため、マスト4とメインフレーム20とは、以下に説明するように、能率的に分解、組付け可能な構造とされている。
(マスト構造)
以下、図4〜図11を参照して一実施の形態のクレーンのマスト構造を詳細に説明する。マスト構造とは、マスト4自体の構造と、マスト4をメインフレーム20に取り付けるためのマスト取付構造と、マスト4を起立するマスト起立機構とを含む概念である。
図4は、図3におけるマスト取付部近傍をメインフレーム20の内側において側方から観た拡大側面図である。図5は、マストをやや起立させた状態の側面図であり、図6は、マストを最大起立させた状態の側面図である。また、図7は、図5の状態を前方側の斜め上方から観た斜視図であり、図8は、マストをメインフレームに取り付ける方法を説明するための斜視図である。なお、図8は、図4に対応する斜視図であり、マストをマスト取付部21から取り外して示している。
メインフレーム20は左右一対の側壁24を有している。運転室5の後方において、各側壁24の上面には、一対のマスト取付部21が上方に突設されている。各マスト取付部21には、上部が開放されてU字形状に形成されたマスト支承溝22(図8参照)が設けられている。
マスト4は、一対のマスト本体41を備えている。各マスト本体41の基端部にはマストフート42が設けられている。各マストフート42は、離間して配置された一対のフート本体43を有する(図7、8参照)。各フート本体43には、マスト支持用孔44(図8参照)が設けられ、このマスト支持用孔44には軸受43B(図10参照)が嵌合され、マスト本体41には軸受43Bを介してマスト支持機構30が取り付けられている。マスト4は、マスト支持機構30を介してマスト取付部21のマスト支承溝22に回動可能に設けられている。
(マスト支持機構)
図4のX−X線断面図である図10も参照すると、マスト支持機構30は、マスト回動ピン31と、マスト回動ピン31の回り止めである一対の回動阻止板、すなわち、回動ピン支持部材32と、一対の回動阻止板32をマスト取付部21に回動禁止状態で設置するピン36とを備えている。
マスト回動ピン31は、軸受43Bを介してマスト支持用孔44を貫通して装着されている。マスト回動ピン31の両端はマストフート42の両端から突出し、その両端には、一対の回動阻止板32が締結部材33で固着されている。一対の回動阻止板32の基端部には孔34が設けられ、この孔34に挿通されたピン36で一対の回動阻止板32はマスト取付部21に回動禁止状態で固定される。このとき、マスト回動ピン31はマスト取付部21のマスト支承溝22に支承されている。すなわち、マスト4の自重はマスト取付部21で支持される。
(マスト起立機構)
図8において各マスト本体41のメインフレーム20に対向する側面、すなわち、格納姿勢のマスト4の下面には、マスト押上ガイド用突起部45が形成されている。ガイド用突起部45には、長手方向のほぼ中央部に半円形状やU字状の押上ガイド溝、すなわち凹曲面を有する押上ガイド溝46が形成されている。
一対の側壁24のそれぞれの内側のメインフレーム20の底板には、マスト起立用油圧シリンダ60が揺動軸64を中心として揺動可能に取付けられている。マスト起立用の油圧シリンダ60のピストンロッド62の先端部にはマスト押上ピン63が挿通されている。すなわち、マスト押上ピン63は回動可能にピストンロッド62に装着されている。
マスト押上ピン63は、上述したように凹曲面を有する押上ガイド溝46に係合する。油圧シリンダ60を伸長すると、マスト押上ピン63が押上ガイド溝46を介してマスト4を押し上げ、マスト4が起立する。油圧シリンダ60を収縮すると、マスト4はその自重で反対方向に回動する。
(シリンダ姿勢規制機構)
一実施の形態によるクレーンはさらに、油圧シリンダ60の伸縮動作に伴う揺動運動を規制するシリンダ姿勢規制機構50を備えている。図11に示すように、シリンダ姿勢規制機構50は、マスト取付部21にボルト57で取り付けられた一対の固定板、すなわち、リンク固定部材52と、マスト回動ピン31と同じ軸心で固定板52に連結ピン53で回動可能に連結されている一対のシリンダ規制リンク51とを備えている。一対のシリンダ規制リンク51の一端は、ピストンロッド62の先端のマスト押上ピン63が連結されている。
(マスト起立動作)
図4〜図6の側面図、およびそれらに対応する図7,8,12を参照してマスト起立シリンダ60の伸縮動作とマスト起立動作を説明する。図4と図8はマスト起立シリンダ60がほぼ完全に収縮されているマスト格納状態、図5と図7はマスト起立シリンダ60がやや伸長しているマスト使用状態、図6と図12はマスト起立シリンダ60がほぼ完全に伸長している分解組立状態を示している。
シリンダ姿勢規制機構50の一対のシリンダ規制リンク51とマスト4とは、マスト回動ピン31を軸芯として回動する。つまり、シリンダ規制リンク51とマスト4との回動軸は同軸である。従って、油圧シリンダ60が収縮すると、マスト4は、マスト回動ピン31を軸心として反時計方向に回動し、図4に示すように、油圧シリンダ60が完全に収縮するとマスト4はほぼ水平状態の格納位置となる。図4の状態を後部側の斜め上方から観た斜視図が図8である。
油圧シリンダ60が伸長するに伴い、マスト4は、マスト押上ピン63により押し上げられて、マスト回動ピン31を軸心として時計方向に回動し、例えば、図5に図示されるように起立する。図5の状態を後部側の斜め上方から観た斜視図が図7である。
図5の状態から油圧シリンダ60が伸長すると、マスト4はさらに時計方向に回動し、油圧シリンダ60がほぼ完全に伸長すると、図6に図示されるように、メインフレーム20に対してほぼ垂直かそれ以上の角度で起立する。図6の状態を後部側の斜め上方から観た斜視図が図12である。この状態においても、マスト押上ピン63は、マスト4の押上ガイド溝46に嵌合している。
図13は、シリンダ規制リンク51にかかる荷重を説明するための図である。
マスト4が格納されている姿勢のとき、油圧シリンダ60がクレーン前方に傾動した姿勢となるように、基端側の揺動軸64の位置と、ピストンロッド62とシリンダ姿勢規制機構50との連結位置、すなわち、ピストンロッド62の先端位置が設定されている。このような油圧シリンダ60の配置では、格納姿勢のマスト4を起立する際の油圧シリンダ60の推力が最大である。油圧シリンダ60が伸長すると、油圧シリンダ60は、揺動軸64を中心として、上部側が二点鎖線で示される姿勢から実線の姿勢まで揺動し、シリンダ規制リンク51は、連結ピン53を軸心として時計方向に回動する。連結ピン53の軸心はマスト回動ピン31の軸心と同軸である。
このように、シリンダ規制リンク51とマスト4とは、回動軸は同軸であり、かつ、シリンダ規制リンク51と油圧シリンダ60とは、油圧シリンダ60が揺動軸64を中心として揺動可能に連結されている。また、油圧シリンダ60の先端部のマスト押上ピン63は、マスト押上用突起部45のU字状の押上ガイド溝に係合している。このため、マスト起立開始から所定角度範囲まではマスト4の自重による負荷のほとんどは、油圧シリンダ60に支持され、シリンダ規制リンク51には、ほとんど作用力が発生しない。また、油圧シリンダ60がほぼ完全に伸張した状態でも、図12に示されるように、油圧シリンダ60の先端部のマスト押上ピン63は、マスト押上用突起部45のU字状の押上ガイド溝に係合しており、シリンダ規制リンク51には、ほとんど作用力が発生しない。このため、シリンダ姿勢規制リンク51の剛性を小さくすることができ、シリンダ姿勢規制機構50を小型に構成することができる。
(マストの組み立て、分解輸送)
主に図8を参照してマスト4をメインフレーム20から取り外す手順と組み立てる手順を説明する。
マスト分解時、固定ピン36をマスト取付部21から取り外し、マスト回動機構30をマスト支承溝22の開放部から取り外す。基端部にマスト支持機構30が装着されたままのマスト4を補助クレーンで吊り上げ、マスト4をメインフレーム2から取り外す。
輸送時、メインフレーム2から取り外したマスト4にはマスト回動ピン30が取り付けたままである。また、油圧シリンダ60とシリンダ姿勢規制機構50はメインフレーム2に取り付けたままである。したがって、現場での組立作業は次のとおりである。
マスト4を不図示の補助クレーンにより水平に吊り、マスト支持機構30のマスト回動ピン31を、マスト取付部21のマスト支承溝22に置き、マスト4の押上ガイド溝46にマスト押上ピン63を嵌合させる。一対の回転阻止体32それぞれの固定ピン挿通孔34とマスト取付部21のピン挿通孔26に固定ピン36を挿通する。これにより、マスト4がマスト回動ピン31を軸心として回動可能にメインフレーム20に組み付けられる。
マスト支承溝22は上部が開放されているので、マスト回動ピン31を開放部の上方からマスト支承溝22内に挿入すればよい。その後、固定ピン36によりマスト支持機構30をメインフレーム20に固定する。
マスト4をメインフレーム20から分解するには、上記と逆の手順で行うことができる。すなわち、マスト4を補助クレーンを用いて保持し、固定ピン36を、一対の回転阻止板32それぞれの固定ピン挿通孔34とマスト取付部21のピン挿通孔26から抜き取る。そして、補助クレーでマスト4を吊り上げて、マスト4をメインフレーム2から取り外す。
以上のように構成された本発明によるクレーン100は、ブーム3が回動可能に取り付けられ、マスト取付部21を有するメインフレーム20と、マスト回動機構30(図4参照)を介して基端部がマスト取付部21に回動可能に取り付けられ、ブーム3の起伏動作を制御するマスト4とを備えている。マスト4は油圧シリンダ60(図4参照)の伸縮運動により起伏する。油圧シリンダ60の基端側はメインフレーム20に回動可能に取り付けられ、先端に取り付けられたマスト押上ピン63(図4参照)がマスト4と当接してマスト4を押し上げる。油圧シリンダ60の伸縮動作に伴う揺動姿勢はシリンダ姿勢規制機構50(図4参照)で規制される。マスト4の回動ピン31と、シリンダ姿勢規制機構50のシリンダ規制リンク51を固定板52に連結する連結ピン53は同軸とされる。マスト回動機構30は、マスト取付部21の上部が開放されているマスト支承溝22に上方から取付、取り外しが可能である。
このような本発明によるクレーンによれば、次のような作用効果を奏する。
(1)マスト分解時、固定ピン36をマスト取付部21から取り外し、マスト回動機構30をマスト支承溝22の開放部を取り外す。基端部にマスト支持機構30が装着されたままのマスト4を補助クレーンで吊り上げ、マスト4をメインフレーム2から取り外す。
マスト組み立て時、補助クレーンでつり上げられたマスト4の基端部に装着されているマスト支持機構30の回動ピン31をマスト支承溝22に開放部から挿入して支承し、固定ピン36により回動阻止板32をマスト取付部21に固定する。
以上のように、マスト4とメインフレーム20との分解、組み立ては、マスト支持機構30とメインフレーム20とを固定している固定ピン36を引き抜く、あるいは、差し込むだけの簡単な作業とすることができる。
従って、マスト回動機構30の軸心と、シリンダ姿勢規制機構20を構成するシリンダ規制リンク51の回動軸心は同軸でありながら、別々の部材31と53をその軸心としており、マスト4の分解、組み立て作業においては、マスト回動機構30をマスト支承溝22の開放部から取り外し、取り付ければよく、作業性が向上する。
(2)マスト支持機構30の回動ピン31と、シリンダ姿勢規制機構50の規制リンク51の連結ピン53とを同軸とした。したがって、油圧シリンダ60の伸縮動作によるマスト起伏時、油圧シリンダ60のピストンロッド62に装着したマスト押上ピン63と押上ガイド溝46との摺動が少なくなり耐久性が向上する。
なお、特開2003−327389号公報に開示されているクレーンのように、マスト回動ピンと、シリンダの姿勢をガイドするガイドリンクの回動ピンとが同軸ではない構造を採用すると、油圧シリンダのピストンロッド先端に設けたマスト押動部材とマストとの摺動量が大きくなり、耐久性が低下することがある。
(3)シリンダ規制リンク51の一端はマスト押上ピン63の両端に回動可能に連結されている。そのため、シリンダ規制リンク51を油圧シリンダ60に連結する構造を簡素化できる。
(4)シリンダ規制リンク51とマスト4とは、回動軸は同軸であり、かつ、シリンダ規制リンク51と油圧シリンダ60とは、油圧シリンダ60が揺動軸64を中心として揺動可能に連結されている。また、油圧シリンダ60の先端部のマスト押上ピン63は、マスト押上用突起部45のU字状の押上ガイド溝に係合している。このため、マスト起立開始から所定角度範囲まではマスト4の自重による負荷のほとんどは、油圧シリンダ60に支持され、シリンダ規制リンク51には、ほとんど作用力が発生しない。また、油圧シリンダ60がほぼ完全に伸張した状態でも、図12に示されるように、油圧シリンダ60の先端部のマスト押上ピン63は、マスト押上用突起部45のU字状の押上ガイド溝に係合しており、シリンダ規制リンク51には、ほとんど作用力が発生しない。このため、シリンダ姿勢規制リンク51の剛性を小さくすることができ、シリンダ姿勢規制機構50を小型に構成することができる。
本発明のクレーンは次のように変形して実施することができる。
(1)上記一実施の形態では、固定ピン36を用いてマスト固定リンク32をマスト取付部21に固定する構造として例示した。しかし、締結部材等、他の固定手段を用いてマスト固定リンク32をマスト取付部21に取り付けるようにしてもよい。
(2)上記一実施の形態では、マスト4の押上ガイド溝46に嵌合されたマスト押上ピン63に油圧シリンダ60のロッド62および一対のシリンダ規制リンク51を連結した構造として例示した。すなわち、マスト押上ピン63と一対のシリンダ規制リンク51とを別部材で構成した。しかし、一対のシリンダ規制リンク51とマスト押上ピン63とが一体に成形されたU字形状のシリンダ支持部材を形成し、該シリンダ支持部材の連結部を押上ガイド溝46に嵌合するようにしてもよい。
(3)上記一実施の形態では、マスト4が格納姿勢のとき、油圧シリンダ60をクレーン前方にやや傾向くように油圧シリンダ60の揺動軸64の位置と、ピストンロッド62の先端がリンク51と連結される位置を設定した。しかし、マスト4が格納姿勢のときの油圧シリンダ60の姿勢は、クレーン前方に傾いている必要はない。
その他、本発明のクレーンは、発明の趣旨の範囲内において、種々、変形することが可能である。したがって、ライブマストの構成も実施形態に限定されず、先端部がブームと連結され、ブーム起伏ウインチの起伏ロープの動作により傾動してブームを起伏するマストであれば種々の形態であってもよい。マストを有するクレーン自体であれば、ライブマストに加えてリアマストを有するものでもよい。
4 ライブマスト(マスト)
16 起伏ロープ
20 メインフレーム
21 マスト取付部
22 マスト支承溝
24 側壁
26 ピン挿通孔
30 マスト回動機構
31 マスト回動ピン
32 回転阻止板
34 固定ピン挿通孔
36 固定ピン
41 マスト本体
42 マストフート
43 フート本体
44 マスト支持用孔
45 ガイド用突起部
46 押上ガイド溝
50 シリンダ支持機構
51 シリンダ規制リンク
52 固定板
53 連結ピン
60 油圧シリンダ
63 マスト押上ピン
100 クレーン

Claims (4)

  1. ブームが回動可能に取り付けられ、上部が開放されたマスト支承溝が設けられたマスト取付部を有するメインフレームと、
    マスト回動機構を介して基端部が前記マスト支承溝に回動可能に取り付けられ、先端部が前記ブームと連結され、ブーム起伏ウインチの起伏ロープの動作により傾動して前記ブームを起伏するマストと、
    基端側が前記メインフレームに回動可能に取り付けられ、先端側がマスト押上部材により前記マストと当接するように配置され、伸縮動作により搖動しながら前記マストを傾動させる油圧シリンダと、
    前記揺動動作による前記油圧シリンダの先端側の搖動を規制するシリンダ姿勢規制機構とを備えたクレーンにおいて
    前記マスト回動機構は、
    前記マスト支承溝に支承されるマスト回動ピンと、前記マスト回動ピンを前記マスト取付部に支持する回動ピン支持部材とを有し、
    前記回動ピン支持部材は固定部材によって前記マスト取付部に脱着可能に固定され、
    前記シリンダ姿勢規制機構は、シリンダ規制リンクと、リンク固定部材と、連結部材と、を有し、
    前記シリンダ規制リンクは、一端が前記油圧シリンダの先端側に回動可能に連結され、他端が前記マスト回動ピンとは別体の前記連結部材によって、前記リンク固定部材に回動可能に連結され、
    前記リンク固定部材は、一端側で前記メインフレームに固定され、他端側で前記連結部材により前記シリンダ規制リンクに連結され、
    前記固定部材による固定を解除すると、前記マスト回動機構を装着した前記マストが前記メインフレームから分離可能となることを特徴とするクレーン。
  2. 請求項1に記載のクレーンにおいて、
    前記マスト押上部材はピンであり、
    前記マストには、前記マスト押上部材としてのピンの周面が滑動する凹曲面が形成された押上ガイド溝)が設けられていることを特徴とするクレーン。
  3. 請求項2に記載のクレーンにおいて、
    前記シリンダ規制リンクの前記一端は前記ピンの両端に回動可能に連結されていることを特徴とするクレーン。
  4. 請求項1乃至3いずれか1項に記載のクレーンにおいて、
    前記マストが格納されている姿勢のとき、前記油圧シリンダがクレーン前方に傾動した姿勢となるように、前記油圧シリンダの基端側の支持位置と前記シリンダ規制リンクとの連結点が設定されていることを特徴とするクレーン。
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