JP6327011B2 - 蓄電装置用電極、蓄電装置及び蓄電装置用電極の製造方法 - Google Patents

蓄電装置用電極、蓄電装置及び蓄電装置用電極の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓄電装置用電極、蓄電装置及び蓄電装置用電極の製造方法に関するものである。
蓄電装置には二次電池とキャパシタがあるが、その両者、特に電気二重層キャパシタとリチウムイオン二次電池ではその構造がほとんど同じである。蓄電装置は、一般に、主な構成要素として、正極、負極、セパレータ及び電解液を備える。
蓄電装置の一つであるリチウムイオン二次電池は、携帯電話や、電気自動車(EV:Electric Vehicle)などの様々な用途に用いられており、リチウムイオン二次電池に求められる特性として、高エネルギー密度化、サイクル特性および様々な動作環境での安全性などがある。
リチウムイオン二次電池は高温、高電圧使用環境下においても使用できることが要望されている。本明細書では4.3V以上の電圧で使用することを高電圧使用と定義する。しかしリチウムイオン二次電池を高温、高電圧で駆動させると、電池の保存特性が悪化するという問題があった。
この原因として、高温、高電圧での駆動の場合、充電時に正極近傍で電解液の酸化分解が起こり、酸化分解により生じた酸などによって正極活物質などの金属成分が溶出することが考えられている。正極活物質から金属成分が溶出すると、正極の容量が下がる。
高温、高電圧の使用環境下における保存特性を上げるために、正極、負極或いは両極に保護層を形成する検討が行われている。
特許文献1には、マグネシアを含む無機粒子からなるフィラー粒子とゴム性状高分子からなるバインダーとを含む保護層が正極活物質層の上に形成された正極が開示されている。
特許文献2には、正極又は負極の上に無機フィラーとバインダー溶液を有する塗料を塗布して被覆層を形成する方法が開示されている。
基本的に、保護層が厚くなるほど、電池の内部抵抗が増大して、電池の充放電容量が低下する。また電池のエネルギー密度を高く維持するには、保護層の厚みはより薄い方が好ましい。
図4に従来の電極の部分概略平面模式図を示す。粒子を含む保護層を薄くしようとすると、図4に模式的に示すように、保護層4の表面に凹部5が形成されることがある。凹部5は、活物質層が露出している箇所、又は保護層4の厚さが極端に薄くなっている箇所である。この凹部5は活物質同士の間に生じる空隙に保護層4を構成する粒子が入り込むことによって生じると推察される。
保護層に凹部があると、保護層による活物質層の保護効果は小さくなる。またリチウムイオン二次電池において負極活物質層の表面に設けられた保護層に、例えば、直径が数μm〜数10μmのサイズの凹部があると、その凹部に電流集中が起こり、Liが析出する。Liが凹部に析出すると、そのLiを介在してリチウムイオン二次電池の内部短絡が起こるおそれがある。
このことから、なるべく均一に保護層が形成された蓄電装置用電極が望まれている。
特開2008−53207号公報 特開2006−48942号公報
本発明は、活物質層上に設けた粒子を含む保護層において凹部の発生を抑制することを目的とする。
本発明者等が鋭意検討した結果、集電体の上に配置される活物質層を、第一活物質を有する第一活物質層と、第一活物質層の上に配置され第二活物質を有する第二活物質層とし、かつ第二活物質のタップ密度を第一活物質のタップ密度よりも大きくし、第二活物質層における第二活物質の充填率を、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高くすることにより、第二活物質層の上に配置され、絶縁性粒子を含む保護層に凹部が形成されにくくなることを見いだした。
すなわち、本発明の蓄電装置用電極は、集電体と、集電体上に配置され、第一活物質を有する第一活物質層と、第一活物質層の上に配置され、第二活物質を有する第二活物質層と、第二活物質層上に配置され、絶縁性粒子を有する保護層と、を備え、第二活物質のタップ密度は、第一活物質のタップ密度よりも大きく、第二活物質層における第二活物質の充填率は、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高いことを特徴とする。
絶縁性粒子は、セラミックス粒子であることが好ましい。
本発明の蓄電装置用電極の製造方法は、第一活物質及び第二活物質のタップ密度を確認するタップ密度確認工程と、集電体の上に第一活物質を含む第一活物質層用スラリーを塗布し、第一活物質層を形成する第一活物質層形成工程と、第一活物質層の上に、第一活物質よりもタップ密度の高い第二活物質を含む第二活物質層用スラリーを塗布し、第二活物質層を形成する第二活物質層形成工程と、第二活物質層の上に絶縁性粒子を含む保護層用スラリーを塗布し、保護層を形成する保護層形成工程と、を有し、第一活物質層形成工程と第二活物質層形成工程において、第二活物質層における第二活物質の充填率が、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高くなるようにすることを特徴とする。
本発明の蓄電装置は、上記蓄電装置用電極又は上記蓄電装置用電極の製造方法により得られた蓄電装置用電極を有することを特徴とする。
本発明の蓄電装置用電極は、保護層に凹部が生じることを抑制できる。
本発明の蓄電装置用電極の製造方法は、容易に本発明の蓄電装置用電極を製造することができる。
本実施形態の蓄電装置用電極の好ましい一態様を説明する模式断面図である。 比較例にあたる蓄電装置用電極を説明する模式断面図である。 比較例1のリチウムイオン二次電池用電極の表面と実施例1のリチウムイオン二次電池用電極の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)の観察結果である。 従来の電極の部分概略平面模式図である。 モデル電池の充放電後の電極の凹部のSEM観察結果である。
<蓄電装置用電極>
以下に、本発明の蓄電装置用電極の一例としてリチウムイオン二次電池用電極を説明する。
本発明の第一実施形態のリチウムイオン二次電池用電極は、集電体と、第一活物質層と、第二活物質層と、保護層とを備える。
集電体は、リチウムイオン二次電池の放電又は充電の間、電極に電流を流し続けるための化学的に不活性な電子高伝導体をいう。集電体としては、銀、銅、金、アルミニウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、錫、インジウム、チタン、ルテニウム、タンタル、クロム、モリブデンから選ばれる少なくとも一種、並びにステンレス鋼などの金属材料を例示することができる。集電体は公知の保護層で被覆されていても良い。集電体の表面を公知の方法で処理したものを集電体として用いても良い。
集電体は箔、シート、フィルム、線状、棒状、メッシュなどの形態をとることができる。そのため、集電体として、例えば、銅箔、ニッケル箔、アルミニウム箔、ステンレス箔などの金属箔を好適に用いることができる。集電体が箔、シート、フィルム形態の場合は、その厚みが1μm〜100μmの範囲内であることが好ましい。
第一活物質層は集電体の表面に配置され、第一活物質を含む。第一活物質層は、さらに活物質層用結着剤及び/又は導電助剤を含んでもよい。
第二活物質層は、第一活物質層の表面に配置され、第二活物質を含む。第二活物質層は、さらに活物質層用結着剤及び/又は導電助剤を含んでもよい。
保護層は、第二活物質層上に配置され、絶縁性粒子を有する。
保護層の凹部が発生する理由の一つとして、以下の理由が考えられる。活物質層の表面には活物質同士の間或いは活物質と導電助剤との間に空隙が存在する。絶縁性粒子が活物質層の表面の空隙に入り込むことで、本来は活物質層の上に存在するべき絶縁性粒子の量が不足し、その結果、保護層に凹部が生じてしまうと推測される。
本発明において、第二活物質のタップ密度が第一活物質のタップ密度よりも大きく、第二活物質層における第二活物質の充填率が第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高いことに特徴がある。
本明細書において、タップ密度とは、JIS S R 1628ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法で定義される「タップかさ密度」を意味し、その測定方法は定質量測定法とする。同じ物質であっても、製造方法、ロット、平均粒子径、粒度分布などの違いにより、タップ密度が異なることは、当業者であれば経験則として周知している。ある一物質の粉体をある一定の体積に充填する場合に、タップ密度が大きい方が、密に充填されやすい。つまり、ある一定の体積に対して粉体の体積の占める割合である、粉体の充填率、が高くなる。そのためその体積内の空隙を少なくできる。
本発明の構成では、第一活物質層は集電体側に配置されており、第二活物質層は保護層側に配置されている。つまりタップ密度が高い第二活物質を含む第二活物質層の上に保護層が配置されている。
第二活物質層における第二活物質の充填率は、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高い。本発明において活物質の充填率は、活物質層の見かけの体積に占める活物質の体積の割合を示す。具体的に充填率は以下の式で算出できる。
充填率(%)=活物質の体積÷活物質層の見かけの体積×100
活物質の体積=活物質の質量÷活物質の真密度
活物質層の見かけの体積=活物質層の実測厚み×集電体の活物質層の形成された面の面積
タップ密度が高い第二活物質を含む第二活物質層は第一活物質を含む第一活物質層に比べて活物質の充填率が高いので空隙が少なくなっていると推測される。そのため、第二活物質層の空隙に入り込む絶縁性粒子が少なくなり、その結果保護層に凹部を生じにくくなると考えられる。
また、第一活物質層は、第二活物質層に比べて活物質の充填率が低いので、第一活物質層は第二活物質層よりも空隙が多いと考えられる。そのため、第一活物質層によって活物質層全体の電解液の保液性を保つことができる。
第一活物質層と第二活物質層とをあわせた活物質層全体の厚さは、特に限定されず所望の特性に応じた厚さにすればよい。活物質層全体の厚さは50μm以上100μm以下であることが好ましい。電極の高容量化の観点より、活物質層の厚みは50μm以上が好ましい。活物質層の厚みが薄すぎると、電極中における活物質層の占める割合が小さくなり、リチウムイオン二次電池が巻回型でも積層型でも、電池のエネルギー密度が小さくなる。活物質層の厚みが厚すぎると、活物質層においてリチウムイオンの活物質への吸蔵及び放出が深さ方向において均一に行われにくくなる。
また第一活物質層の厚さと第二活物質層の厚さの割合も、各々の特性に応じた割合にすればよい。第二活物質層の厚みは、保護層に凹部が発生するのを抑制するのに必要な厚さであればよい。具体的には第二活物質層の厚さは5μm以上50μm以下であることが好ましい。また第一活物質層の厚さは第二活物質層の厚さよりも同等か厚いほうが好ましい。第一活物質層は第二活物質層に比べて空隙率が高いので、第一活物質層の厚さが第二活物質層の厚さに比べて同等か厚いと、活物質層全体の電解液の保液性を高くできる。
第二活物質の平均粒径D50は第一活物質の平均粒径D50よりも必ずしも小さくなくてもよく、第二活物質の平均粒径D50は第一活物質の平均粒径D50と同等でもよいし、第二活物質の平均粒径D50は第一活物質の平均粒径D50より小さくてもよいし、第二活物質の平均粒径D50は第一活物質の平均粒径D50より大きくてもよい。
また第二活物質層における第二活物質の充填率は、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高いため、第二活物質層の密度は、第一活物質層の密度よりも大きくなる。ここで、活物質層の密度とは、形成された活物質層の質量を当該活物質層の見かけの体積で除したものである。
活物質層は、活物質層用組成物を塗布してから、乾燥し、乾燥された活物質層用組成物を必要に応じて圧縮することによって形成される。本発明における活物質層の密度はこの圧縮形成された後の活物質層の密度である。この活物質層の密度は、厳密には保護層を形成する前の活物質層の密度であるが、保護層を形成した後で測定された活物質層の密度であってもかまわない。
第一活物質及び第二活物質は、正極に用いることができる正極活物質或いは負極に用いることができる負極活物質である。
正極活物質としては、例えば、層状化合物のLiNiCoMn(0.2≦a≦1.2、b+c+d+e=1、0≦e<1、DはLi、Fe、Cr、Cu、Zn、Ca、Mg、S、Si、Na、K、Al、Zr、Ti、P、Ga、Ge、V、Mo、Nb、W、Laから選ばれる少なくとも1の元素、1.7≦f≦2.1)、LiMnOを挙げることができる。また、正極活物質として、LiMn等のスピネル、スピネルと層状化合物の混合物で構成される固溶体、LiMPO、LiMVO又はLiMSiO(式中のMはCo、Ni、Mn、Feのうちの少なくとも一種から選択される)などで表されるポリアニオン系化合物を挙げることができる。さらに、正極活物質として、LiFePOFなどのLiMPOF(Mは遷移金属)で表されるタボライト系化合物、LiFeBOなどのLiMBO(Mは遷移金属)で表されるボレート系化合物を挙げることができる。正極活物質として用いられるいずれの金属酸化物も上記の組成式を基本組成とすればよく、基本組成に含まれる金属元素を他の金属元素で置換したものも使用可能である。また、正極活物質として、充放電に寄与するリチウムイオンを含まない正極活物質材料、たとえば、硫黄単体(S)、硫黄と炭素を複合化した化合物、TiSなどの金属硫化物、V、MnOなどの酸化物、ポリアニリン及びアントラキノン並びにこれら芳香族を化学構造に含む化合物、共役二酢酸系有機物などの共役系材料、その他公知の材料を用いることもできる。さらに、ニトロキシド、ニトロニルニトロキシド、ガルビノキシル、フェノキシルなどの安定なラジカルを有する化合物を正極活物質として採用してもよい。リチウムを含まない正極活物質材料を用いる場合には、正極及び/又は負極に、公知の方法により、予めリチウムイオンを添加させておく必要がある。ここで、リチウムイオンを添加するためには、リチウムイオンを含む化合物又はリチウム金属を用いればよい。
正極活物質は粉末形状であることが好ましい。正極活物質が粉末形状である場合、正極活物質の平均粒径D50は0.5μm〜30μmであることが好ましく、1μm以上20μm以下であることがより好ましい。正極活物質の平均粒径D50が小さすぎると正極活物質の比表面積が大きくなり正極活物質と電解液との反応面積が増え、電解液の分解が進んでしまい、サイクル特性が悪くなるおそれがある。正極活物質の平均粒径D50が大きすぎるとリチウムイオン二次電池の抵抗が大きくなり、リチウムイオン二次電池の出力特性が下がるおそれがある。
なお平均粒径D50は、レーザー回折式粒度分布測定法によって計測できる。平均粒径D50とはレーザー回析法による粒度分布測定における体積分布の積算値が50%に相当する粒子径のことである。つまり、平均粒径D50とは、体積基準で測定したメディアン径を意味する。
負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出し得る材料が使用可能である。従って、負極活物質としては、リチウムイオンを吸蔵及び放出可能である単体、合金又は化合物であれば特に限定はない。負極活物質として、例えば、Liや、炭素、ケイ素、ゲルマニウム、錫などの14族元素、アルミニウム、インジウムなどの13族元素、亜鉛、カドミウムなどの12族元素、アンチモン、ビスマスなどの15族元素、マグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属、銀、金などの11族元素をそれぞれ単体で採用すればよい。ケイ素などを負極活物質に採用すると、ケイ素1原子が複数のリチウムと反応するため、高容量の活物質となるが、リチウムの吸蔵及び放出に伴う体積の膨張及び収縮が顕著となるとの問題が生じる恐れがある。その恐れの軽減のために、ケイ素などの単体に遷移金属などの他の元素を組み合わせた合金又は化合物を負極活物質として採用するのも好適である。合金又は化合物の具体例としては、Ag−Sn合金、Cu−Sn合金、Co−Sn合金等の錫系材料、各種黒鉛などの炭素系材料、ケイ素単体と二酸化ケイ素に不均化するSiO(0.3≦x≦1.6)などのケイ素系材料、ケイ素単体若しくはケイ素系材料と炭素系材料を組み合わせた複合体が挙げられる。
炭素系材料としては、例えば、難黒鉛化性炭素、人造黒鉛、天然黒鉛、コークス類、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体、炭素繊維、活性炭あるいはカーボンブラック類が挙げられる。ここで、有機高分子化合物焼成体とは、フェノール類やフラン類などの高分子材料を適当な温度で焼成して炭素化したものをいう。
また、負極活物質して、Nb、TiO、LiTi12、WO、MoO、Fe等の酸化物、又は、Li3−xN(M=Co、Ni、Cu)で表される窒化物を採用しても良い。負極活物質として、これらのものの一種以上を使用することができる。
負極活物質は粉末形状であることが好ましい。負極活物質が粉末形状の場合、負極活物質の平均粒径D50は0.5μm以上30μm以下であることが好ましく、1μm以上20μm以下であることがより好ましい。負極活物質の平均粒径D50が小さすぎると、負極活物質の粉末の比表面積が大きくなり、負極活物質の粉末と電解液との接触面積が大きくなって、電解液の分解が進んでしまい、サイクル特性が悪くなるおそれがある。また、負極活物質の平均粒径D50が大きすぎると、導電性が低い負極活物質を用いた場合、電極全体の導電性が不均一になり、充放電特性が低下するおそれがある。
活物質層用結着剤は、活物質及び必要に応じて導電助剤を集電体に繋ぎ止める役割を果たす。
活物質層用結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸などのアクリル系樹脂、アルコキシシリル基含有樹脂、スチレン・ブタジエンゴム(SBR)、カルボキシメチルセルロース(CMC)を例示することができる。これらの活物質層用結着剤は単独で又は2種以上組み合わせて使用されることができる。
活物質層中の活物質層用結着剤の配合割合は、質量比で、活物質:活物質層用結着剤=1:0.001〜1:0.3であるのが好ましい。活物質:活物質層用結着剤=1:0.005〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.01〜1:0.15であるのがさらに好ましい。活物質層用結着剤が少なすぎると電極の成形性が低下するおそれがあり、また、活物質層用結着剤が多すぎると電極のエネルギー密度が低くなるおそれがある。
導電助剤は、電極の導電性を高めるために添加される。そのため、導電助剤は、電極の導電性が不足する場合に任意に加えればよく、電極の導電性が十分に優れている場合には加えなくても良い。導電助剤としては化学的に不活性な電子高伝導体であれば良く、炭素質微粒子であるカーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)、気相法炭素繊維(Vapor Grown Carbon Fiber:VGCF)、および各種金属粒子などが例示される。これらの導電助剤を単独又は二種以上組み合わせて活物質層に添加することができる。
活物質層中の導電助剤の配合割合は、質量比で、活物質:導電助剤=1:0.005〜1:0.5であるのが好ましく、1:0.01〜1:0.2であるのがより好ましく、1:0.03〜1:0.1であるのがさらに好ましい。導電助剤が少なすぎると効率のよい導電パスを形成しにくく、また、導電助剤が多すぎると活物質層の成形性が悪くなるとともに電極のエネルギー密度が低くなるためである。
保護層は、第二活物質層の表面に配置され、絶縁性粒子を含む。保護層は必要に応じて更に保護層用結着剤を含んでもよい。
絶縁性粒子としては、絶縁性の無機物粒子及び絶縁性の有機物粒子が挙げられる。絶縁性粒子として、無機物粒子のみ、或いは有機物粒子のみを用いても良いし、無機物粒子及び有機物粒子を併用してもよい。絶縁性粒子として無機物粒子のみを用いれば、保護層の耐熱性が高くなる。また絶縁性粒子に有機物粒子を含ませることで、設定された温度で電池をシャットダウンさせる機能を持たせることができる。
絶縁性の無機物粒子としては、例えば、セラミックス粒子が挙げられる。セラミックス粒子としては、酸化物、窒化物及び炭化物が望ましい。具体的にはセラミックス粒子として、例えば、Al、SiO、TiO、ZrO、MgO、SiC、AlN、BN、タルク、マイカ、カオリナイト、CaO、ZnO及びゼオライトが挙げられる。セラミックス粒子としては、入手の容易さの点から、Al、SiO、TiOが好ましく、特にAlが好ましい。
絶縁性の有機物粒子としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)粒子、ポリエチレン(PE)粒子、ポリプロピレン(PP)粒子、ポリエステル粒子、ポリアミド粒子、ポリメチルメタクリレート(PMMA)粒子、エチレン・アクリル酸共重合体(EA)粒子、ポリ塩化ビニル粒子、ポリウレタン粒子、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)粒子、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)粒子、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)粒子、ポリビニリデンフルオライド(PVDF)粒子、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)粒子が挙げられる。
絶縁性粒子の平均粒径D50は使用する第二活物質の平均粒径D50より小さいことが好ましい。絶縁性粒子の平均粒径D50が第二活物質の平均粒径D50よりも小さいと、絶縁性粒子が第二活物質層の表面の凹凸に沿って配置されやすく、第二活物質層の表面に存在する第二活物質の表面が絶縁性粒子を含む保護層によって被覆されやすい。第二活物質の表面が保護層で被覆されれば、第二活物質が電解液と直接接触することを抑制でき、電解液が第二活物質によって分解されるのを抑制できる。
絶縁性粒子の平均粒径D50は100nm以上1μm以下であることが好ましく、200nm以上700nm以下であることがより好ましい。絶縁性粒子の平均粒径D50が大きすぎると、保護層の厚みが所望の厚みより大きくなるおそれがある。絶縁性粒子の平均粒径D50が小さすぎると、絶縁性粒子が第二活物質層の空隙に入って保護層に凹部が形成されやすくなるおそれがある。
上記保護層の厚みは0.5μm以上15μm以下であることが好ましく、2μm以上10μm以下であることがより好ましい。保護層の厚みが厚すぎると電池抵抗が高くなるおそれがあり、保護層の厚みが薄すぎると活物質層を良好に保護しづらくなる。
保護層用結着剤としては活物質層用結着剤と同様のものを使用できる。保護層用結着剤は活物質層用結着剤と同一の種類のものでもよいし、異なる種類のものでもよい。
図1に本実施形態の蓄電装置用電極の好ましい一態様を説明する模式図を示す。好ましい一態様において、集電体1の上に第一活物質層2が配置され、第一活物質層2の上に第二活物質層3が配置され、第二活物質層3の上に保護層4が配置されている。第一活物質層2は第一活物質21を有し、第二活物質層3は第二活物質31を有する。第一活物質層2における第一活物質21の配置に比べて、第二活物質層3における第二活物質31は密に配置されている。第一活物質層2における第一活物質21同士の間に形成される空隙の割合は、第二活物質層3における第二活物質31同士の間に形成される空隙の割合よりも高い。保護層4は絶縁性粒子41を有する。絶縁性粒子41の粒径は第二活物質31の粒径よりも小さく、絶縁性粒子41は第二活物質層3の表面の凹凸に沿って配置されている。好ましい一態様において、保護層4は欠損部分つまり凹部を有さずに一様に均一に第2活物質層3の全体を被覆している。
第二活物質層3は保護層4によって被覆されているので、第二活物質31は電解液などと直接接触しない。そのため、電極表面付近の活物質によっておこりやすい電解液の分解反応が抑制される。また第一活物質層2には第一活物質21同士の間に形成される空隙が多く存在するので、電解液の保液性を保つことができる。また電極が負極の場合、負極活物質層の表面に設けられた保護層に凹部が形成されなければ、Liが析出することもなく、Liが介在するリチウムイオン二次電池の内部短絡を抑制することができる。
図2に比較例にあたる蓄電装置用電極を説明する模式断面図を示す。図2において、集電体1の上に活物質層6が配置され、活物質層6の上に保護層4が配置されている。活物質層6は活物質61を有し、保護層4は絶縁性粒子41を有する。活物質層6は、活物質61同士の間に形成された空隙62を有し、一部の空隙62には絶縁性粒子41が入り込んでいる。そのため保護層4には凹部5が存在する。凹部5は活物質層6が露出している箇所、又は保護層4の厚さが極端に薄くなっている箇所である。図2において、保護層4は、凹部5を有し、活物質層6全体を均一には被覆していない。
<蓄電装置用電極の製造方法>
本発明の蓄電装置用電極の製造方法は、タップ密度確認工程と、第一活物質層形成工程と、第二活物質層形成工程と、保護層形成工程とを有する。
タップ密度確認工程では、第一活物質及び第二活物質のタップ密度を確認する。タップ密度の確認とは、使用する活物質のタップ密度を測定しても良いし、あらかじめ測定されたタップ密度の値を確認してもよい。本発明ではタップ密度とは、JIS S R 1628ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法で定義される「タップかさ密度」を意味し、その測定方法は定質量測定法とする。タップ密度の測定は、上記したタップかさ密度の測定法に準じており、各活物質のタップ密度の比較が可能な測定法であればよい。具体的にはタップ回数等の各測定条件は、JISの測定条件と全く同一でなくてもかまわない。
第一活物質層形成工程では、集電体の上に第一活物質を含む第一活物質層用スラリーを塗布して第一活物質層を形成する。第一活物質層形成工程は、第一活物質層用スラリーを加熱乾燥する加熱乾燥工程を有していてもよい。
集電体の表面に第一活物質層用スラリーを塗布するには、ロールコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、スプレーコート法、カーテンコート法などの従来から公知の方法を用いて、集電体の表面に第一活物質を直接塗布すればよい。具体的には、第一活物質、活物質層用結着剤及び必要に応じて導電助剤を含む第一活物質層形成用組成物を調製し、この組成物に適当な溶媒を加えて第一活物質層用スラリーとする。活物質層用結着剤は、あらかじめ活物質層用結着剤を溶媒に溶解させた溶液または分散させた懸濁液としてから用いてもよい。上記溶媒としては、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メタノール、メチルイソブチルケトン(MIBK)、水を例示できる。
この第一活物質層用スラリーを集電体に公知の方法で塗布し、第一活物質層用スラリーを塗布した集電体を加熱乾燥して、集電体の上に第一活物質層を形成できる。
加熱乾燥は、常圧条件で行ってもよいし、真空乾燥機を用いた減圧条件下で行ってもよい。加熱乾燥温度は適宜設定すればよく、加熱乾燥時間は塗布量及び加熱乾燥温度に応じ適宜設定すればよい。第一活物質層の密度を高めるべく、加熱乾燥により第一活物質層を形成させた後で、第一活物質層を圧縮してもよい。
第二活物質層形成工程は、第一活物質層の上に、第一活物質よりもタップ密度の高い第二活物質を含む第二活物質層用スラリーを塗布して第二活物質層を形成する。第二活物質層形成工程は、第二活物質層用スラリーを加熱乾燥する加熱乾燥工程を有していてもよい。第二活物質層の密度を高めるべく、加熱乾燥により第二活物質層を形成させた後で、第二活物質層を圧縮してもよい。
第一活物質層形成工程と第二活物質層形成工程において、第二活物質層における第二活物質の充填率が、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高くなるようにする。第二活物質層における第二活物質の充填率が、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高くなるように各活物質層用スラリーに各活物質を配合してやればよい。具体的には、タップ密度が高い第二正極活物質とタップ密度が低い第一正極活物質とを同等の配合量で配合することが好ましい。また第二活物質層における第二活物質の充填率が、第一活物質層における第一活物質の充填率よりも高くなるように、第一活物質層及び第二活物質層の圧縮量を調製してやればよい。
保護層形成工程では、第二活物質層の上に絶縁性粒子を含む保護層用スラリーを塗布して保護層を形成する。
第二活物質層上へ保護層を配置する方法は、特に限定されない。例えば、以下の方法で第二活物質層上へ保護層を配置できる。絶縁性粒子及び必要に応じて保護層用結着剤を有機溶媒もしくは水に溶かして溶液状もしくはペースト状の混合物を作成する。この混合物を第二活物質層上に塗布し、その後乾燥して、有機溶媒または水を揮発、除去することによって、第二活物質層の表面に保護層を形成することができる。
保護層形成工程は、保護層用スラリーを加熱乾燥する加熱乾燥工程を有していてもよい。保護層用スラリーの加熱乾燥条件は、特に限定されず、溶媒を蒸発させ、かつ保護層用結着剤が硬化するのに適した温度で加熱乾燥を行えばよい。
塗布方法としては、ロールコート法、ディップコート法、ドクターブレード法、カーテンコート法、スプレーコート法などの従来から公知の方法を用いればよい。有機溶媒としては、エタノール、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、メタノール、メチルイソブチルケトン(MIBK)などが使用可能である。水は蒸留水やイオン交換水など、不純物を取り除いたものが好ましい。
また絶縁性粒子が有機物粒子、特にフッ素樹脂系の有機物粒子の場合は、有機物粒子をフロン類及び/又はプロパンからなる噴霧剤に分散させたものを、第二活物質層の表面に噴霧することにより、保護層を形成することができる。フッ素樹脂は結着性があるため、フッ素樹脂系の有機物粒子を噴霧剤と共に第二活物質層に噴霧することによって、フッ素樹脂系の有機物粒子を第二活物質層に良好に結着させることができる。噴霧剤は噴霧時に霧散し、保護層の中には残らない。そのため乾燥工程などの噴霧剤を取り除く工程は不要である。フッ素樹脂系の有機物粒子を噴霧剤に分散させて噴霧することによって、より厚みの薄い保護層を形成することができる。
噴霧剤としては、例えばパーフルオロカーボン、フルオロカーボン若しくは水素含有クロロフルオロカーボン又はそれらの混合物が挙げられる。噴霧剤として、具体的には、ヒドロフルオロアルカン、1、1、1、2−テトラフルオロエタン、1、1、1、2、3、4、4、5、5、5デカフルオロペンタン、1、1、1、2、3、3、3−ヘプタフルオロ−n−プロパン又はそれらの混合物が挙げられる。
保護層形成工程の後に、活物質層用結着剤及び保護層用結着剤の両方を更に硬化させる加熱工程を有してもよい。この加熱工程においては、活物質層用結着剤及び保護層用結着剤の硬化温度以上の温度で加熱すればよい。
また保護層の密度を高めるべく、保護層形成工程の後に、保護層、第一活物質層、第二活物質層及び集電体をあわせて圧縮する圧縮工程を有してもよい。
本発明の蓄電装置用電極の製造方法を用いることにより、より簡便に上記蓄電装置用電極を製造できる。
<蓄電装置>
本発明の蓄電装置は、上記蓄電装置用電極を有することを特徴とする。本発明の蓄電装置としては、二次電池及びキャパシタが挙げられる。特に本発明の蓄電装置は、リチウムイオン二次電池又はリチウムイオンキャパシタであることが好ましい。特に本発明の蓄電装置はリチウムイオン二次電池であることが好ましい。本発明の蓄電装置は、その電極に特徴があり、蓄電装置を構成する他の構成要素は、それぞれの蓄電装置に適した公知のものであればよい。また本発明の蓄電装置は上記した蓄電装置用電極を正極及び負極の少なくとも一方として有する。本発明の蓄電装置用電極を負極又は正極のみに用いる場合の他の電極としては、公知の電極が使用できる。
(リチウムイオン二次電池)
リチウムイオン二次電池において、正極及び負極にセパレータを挟装させ電極体とする。電極体は、正極、セパレータ及び負極を重ねた積層型、又は、正極、セパレータ及び負極を捲いた捲回型のいずれの型にしても良い。正極の集電体および負極の集電体から外部に通ずる正極端子および負極端子までの間を、集電用リード等を用いて接続した後に、電極体に電解液を加えてリチウムイオン二次電池とするとよい。また、本発明のリチウムイオン二次電池は、電極に含まれる活物質の種類に適した電圧範囲で充放電を実行されればよい。
リチウムイオン二次電池の形状は特に限定されるものでなく、円筒型、角型、コイン型、ラミネート型等、種々の形状を採用することができる。
リチウムイオン二次電池は上記蓄電装置用電極を有するので、保護層によって活物質層が均一に被覆されており、そのため保護層により電極は良好に保護される。
リチウムイオン二次電池は、電池構成要素として、上記した蓄電装置用電極に加えて、電解質及び必要に応じてセパレータを有する。
電解質は移動可能なリチウムイオンを含む。電解質として、非水電解液を用いることができる。非水電解液は、有機溶媒とこの有機溶媒に溶解された電解質塩とを含む。
有機溶媒として、例えば環状エステル類、鎖状エステル類、エーテル類が使用できる。環状エステル類として、例えば、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、ビニレンカーボネート、2−メチル−ガンマブチロラクトン、アセチル−ガンマブチロラクトン、ガンマバレロラクトンが使用できる。鎖状エステル類として、例えば、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、ジブチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、エチルメチルカーボネート、プロピオン酸アルキルエステル、マロン酸ジアルキルエステル、酢酸アルキルエステルが使用できる。エーテル類として、例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジブトキシエタンが使用できる。
また上記有機溶媒に溶解させる電解質塩として、例えば、LiClO、LiAsF、LiPF、LiBF、LiCFSO、LiN(CFSO等のリチウム塩を使用することができる。
非水電解液として、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネートなどの有機溶媒にLiClO、LiPF、LiBF、LiCFSOなどのリチウム塩を0.5mol/lから2mol/l程度の濃度で溶解させた溶液を使用することができる。
セパレータは正極と負極とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。セパレータの形態としては、例えば多孔質膜、不織布が挙げられる。多孔質膜の材料としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン或いはポリエチレンなどの合成樹脂、セルロースなどの天然高分子及びセラミックスが挙げられる。不織布の材料としては、ポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン或いはポリエチレンなどの合成樹脂及びセルロースなどの天然高分子が挙げられる。
(リチウムイオンキャパシタ)
リチウムイオンキャパシタは、リチウムイオン二次電池の負極と電気二重層キャパシタの正極を組み合わせたものである。リチウムイオンキャパシタの正極では電気二重層を形成して充放電し、負極ではリチウムの化学反応によって充放電する。リチウムイオンキャパシタは、負極に上記した蓄電装置用電極を有する。
リチウムイオンキャパシタの正極は、集電体上に表面積の大きな導体を配置したものである。表面積の大きな導体は、例えば活性炭、ポリアセン系化合物が挙げられる。正極には、このような表面積の大きな導体を結着させるために結着剤が含まれてもよいし、さらに導電助剤が含まれてもよい。
本発明の蓄電装置は、車両に搭載してもよい。車両は、その動力源の全部あるいは一部に蓄電装置による電気エネルギーを使用している車両であればよく、例えば、電気自動車、ハイブリッド自動車、プラグインハイブリッド自動車、ハイブリッド鉄道車両、電動フォークリフト、電気車椅子、電動アシスト自転車、電動二輪車が挙げられる。車両にリチウムイオン二次電池を搭載する場合には、リチウムイオン二次電池を複数直列に接続して組電池とするとよい。蓄電装置を搭載する機器としては、車両以外にも、パーソナルコンピュータ、携帯通信機器など、電池で駆動される各種の家電製品、オフィス機器、産業機器などが挙げられる。さらに、本発明の蓄電装置は、風量発電、太陽光発電、水力発電その他電力系統の蓄電装置及び電力平滑化装置、船舶等の動力及び/又は補機類の電力供給源、航空機、宇宙船等の動力及び/又は補機類の電力供給源、電気を動力源に用いない車両の補助用電源、移動式の家庭用ロボットの電源、システムバックアップ用電源、無停電電源装置の電源、電動車両用充電ステーションなどにおいて充電に必要な電力を一時蓄える蓄電装置に用いてもよい。
以上、本発明の蓄電装置用電極、蓄電装置用電極の製造方法及び蓄電装置の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を更に詳しく説明する。
<リチウムイオン二次電池用電極の作成>
(実施例1)
まず、負極活物質としての黒鉛粉末を準備し、黒鉛粉末の平均粒径及びタップ密度を確認した。
黒鉛粉末Aは、平均粒径D50が17.6μm、D10が11.9μm、D90が24.6μm、D90−D10が12.7μm、真密度は2.28g/cm、タップ密度0.79g/cmであった。この時のタップ密度の測定は、JIS S R 1628ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法で定義される「タップかさ密度」の測定方法に準じており、このタップ密度の測定において、タップ回数は30回で行った。
黒鉛粉末Bは、平均粒径D50が21.4μm、D10が14.5μm、D90が29.3μm、D90−D10が14.8μm、真密度は2.28g/cm、タップ密度1.13g/cmであった。
黒鉛粉末Bのタップ密度は黒鉛粉末Aのタップ密度よりも高く、黒鉛粉末Bの平均粒径D50は黒鉛粉末Aの平均粒径D50よりも大きかった。
黒鉛粉末A98質量部と、結着剤として、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)1質量部及びカルボキシメチルセルロース(CMC)1質量部とを混合して混合物とした。この混合物を適量のイオン交換水に分散させて第一活物質層用スラリーを作製した。ドクターブレードを用いて、負極用集電体である厚み20μmの銅箔に第一活物質層用スラリーを膜状になるように塗布した。
次に第一活物質層用スラリーを塗布した集電体を、80℃の乾燥炉に入れて2分加熱乾燥して第一活物質層を形成した。
黒鉛粉末Aを黒鉛粉末Bに代えた以外は第一活物質層用スラリーと同様にして、第二活物質層用スラリーを作製した。ドクターブレードを用いて第一活物質層の上に第二活物質層用スラリーを膜状になるように塗布した。
次に第一活物質層の上に第二活物質層用スラリーを塗布した集電体を、80℃の乾燥炉に入れて2分加熱乾燥して第二活物質層を形成した。
その後、ロ−ルプレス機により、集電体と集電体上の第一活物質層及び第二活物質層とを強固に密着接合させ接合物を作製した。
次に、絶縁性粒子として平均粒径D50が0.5μmのアルミナ96質量部と、保護層用結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)4質量部とを、混合し混合物とした。この混合物を適量のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に分散させて、保護層用スラリーを作製した。
ドクターブレードを用いて上記接合物上に保護層用スラリーを膜状になるように塗布した。保護層用スラリーを塗布した接合物を120℃の乾燥炉に入れて1分加熱乾燥し第二活物質層の上に保護層を形成した。
第二活物質層の上に保護層を形成した集電体をさらに120℃で6時間、真空乾燥機で加熱し、実施例1のリチウムイオン二次電池用電極を製造した。
実施例1のリチウムイオン二次電池用電極の第一活物質層の厚みは40μm、第二活物質層の厚みは35μm、保護層の厚みは5μmであった。
また実施例1のリチウムイオン二次電池用電極の第一活物質層の密度は1.28g/cmであり、第二活物質層の密度は1.4g/cmであった。この時の密度は活物質層の質量と体積から以下の式によって算出した。
活物質層の密度(g/cm)=活物質層の質量(g)/活物質層の見かけの体積(cm
また第一活物質層の第一活物質の充填率は56%であり、第二活物質層の第二活物質の充填率は61%であった。活物質層の質量は、ほぼ活物質の質量であるとし、充填率は下記式によって計算した。充填率(%)=活物質層の密度(g/cm)÷活物質の真密度(g/cm)×100。
(比較例1)
第二活物質層を作製せずに、第一活物質層の厚みを75μmとした以外は実施例1と同様にして比較例1のリチウムイオン二次電池用電極を作製した。
比較例1のリチウムイオン二次電池用電極の活物質層の厚みは75μm、保護層の厚みは5μmであった。また比較例1のリチウムイオン二次電池用電極の活物質層の密度は1.28g/cmであった。比較例1のリチウムイオン二次電池用電極の活物質層の活物質の充填率は56%であった。
(保護層表面の走査型電子顕微鏡(SEM)観察)
実施例1及び比較例1のリチウムイオン二次電池用電極の保護層表面をSEMで観察した。図3に比較例1のリチウムイオン二次電池用電極の表面と実施例1のリチウムイオン二次電池用電極の表面のSEM観察結果を示す。比較例1の保護層の表面には活物質が観察された。これは保護層の絶縁性粒子が活物質の上にない箇所があることを示す。つまり比較例1の保護層には凹部が観察された。これに対して実施例1の保護層の表面の全体に、絶縁性粒子が存在しており、活物質は観察されなかった。このことから実施例1のリチウムイオン二次電池用電極には、活物質層の上に均一に保護層が形成されており、凹部がないことがわかった。
従ってタップ密度の高い第二活物質を含む第二活物質層を第一活物質層の上に配置することで、保護層の凹部の形成が劇的に抑制されることがわかった。
(参考試験)
(モデル電池のLi析出の観察)
保護層に凹部が観察されたリチウムイオン二次電池用電極を用いてモデル電池を作製した。
保護層に凹部が観察されたリチウムイオン二次電池用電極を0.95cmの円形ポンチで抜き取り、評価極とした。上記評価極を用い、金属リチウムを対極とし、エチレンカーボネ−ト(EC)及びジエチルカーボネート(DEC)(EC:DEC=1:1(体積比))の混合溶媒にLiPF6を1モル/lとなるように溶解した溶液を電解液として、ドライルーム内でコイン型モデル電池(CR2032タイプ)を作製した。コイン型モデル電池の作製は、スペーサー、対極となる厚み500μmのリチウム箔、セパレータ(セルガード社製 商標名Celgard #2400)、及び評価極を順に重ね、電解液を注入した後、かしめ加工することによって行った。これをモデル電池とした。
このモデル電池を25℃において0.8Cレートで、3.95VまでCCCV(定電流定電圧)充電を行った。その後このモデル電池を解体し、電極の表面をSEM観察した。
図5にモデル電池の充電後の電極の凹部のSEM観察結果を示す。図5の右図は左図の拡大図である。充放電を行うと、凹部には、図5に見られるように針状のLiが析出していることが観察された。つまり、保護層に凹部が生じると、充放電によってLiが析出してしまうことがわかった。Liが析出してしまうとそこで電池が短絡するおそれがある。
保護層に凹部が形成されるのを抑制できるリチウムイオン二次電池用電極は、安全性が高いことがわかった。
なお、実施例ではリチウムイオン二次電池の形態で評価を行ったが、同様にリチウムイオンキャパシタの形態を用いても、リチウムイオン二次電池と同様のことが言えると考えられる。
1:集電体、2:第一活物質層、21:第一活物質、3:第二活物質層、31:第二活物質、4:保護層、41:絶縁性粒子、5:凹部、6:活物質層、61:活物質、62:空隙。

Claims (6)

  1. 集電体と、
    該集電体上に配置され、第一活物質を有する第一活物質層と、
    該第一活物質層の上に配置され、第二活物質を有する第二活物質層と、
    該第二活物質層上に配置され、絶縁性粒子を有する保護層と、を備え、
    前記第二活物質のタップ密度は、前記第一活物質のタップ密度よりも大きく、
    前記第二活物質層における前記第二活物質の充填率は、前記第一活物質層における前記第一活物質の充填率よりも高いことを特徴とする蓄電装置用電極。
  2. 前記絶縁性粒子は、セラミックス粒子である請求項1に記載の蓄電装置用電極。
  3. 前記絶縁性粒子の平均粒径D 50 は、前記第二活物質の平均粒径D 50 より小さい請求項1又は2に記載の蓄電装置用電極。
  4. 第一活物質及び第二活物質のタップ密度を確認するタップ密度確認工程と、
    集電体の上に前記第一活物質を含む第一活物質層用スラリーを塗布し、第一活物質層を形成する第一活物質層形成工程と、
    前記第一活物質層の上に、前記第一活物質よりもタップ密度の高い前記第二活物質を含む第二活物質層用スラリーを塗布し、第二活物質層を形成する第二活物質層形成工程と、
    前記第二活物質層の上に絶縁性粒子を含む保護層用スラリーを塗布し、保護層を形成する保護層形成工程と、
    を有し、
    前記第一活物質層形成工程と前記第二活物質層形成工程において、前記第二活物質層における前記第二活物質の充填率が、前記第一活物質層における前記第一活物質の充填率よりも高くなるようにすることを特徴とする蓄電装置用電極の製造方法。
  5. 前記絶縁性粒子は、セラミックス粒子である請求項に記載の蓄電装置用電極の製造方法。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の蓄電装置用電極を有する蓄電装置。
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