JP6323595B2 - インクジェット記録装置 - Google Patents

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本発明は、搬送部及びメンテナンス部を1つのモータで駆動するインクジェット記録装置に関する。
従来より、シートを搬送する搬送部と、搬送部によって搬送されたシートに画像を記録する記録部と、記録部をメンテナンスするメンテナンス部と、搬送部及びメンテナンス部を駆動するモータと、モータの駆動力をメンテナンス部に伝達するか否かを切り替える切替部とを備えるインクジェット記録装置が知られている。例えば特許文献1には、メンテナンス部に対面する位置に記録部を移動させることによって、モータの駆動力がメンテナンス部に伝達される構成のインクジェット記録装置が開示されている。一方、搬送部には、モータの駆動力が常に伝達される。
特開2014−015024号公報
特許文献1に記載のインクジェット記録装置によれば、モータの駆動力がメンテナンス部に伝達されるか否かにかかわらず、シートを搬送部に搬送させることができる。また、モータにかかる負荷トルクは、モータの駆動対象が増えるほど、増加する傾向にある。つまり、モータにかかる負荷トルクは、駆動力がメンテナンス部に伝達されるか否かによって変化する。したがって、記録処理中にメンテナンス部への駆動力の伝達状態が切り替わると負荷トルクが変動し、その後の搬送処理において搬送誤差を生じる可能性がある。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、メンテナンス部への駆動力の伝達状態が記録処理中に変化することに起因する搬送誤差の発生を抑制したインクジェット記録装置を提供することにある。
(1) 本発明に係るインクジェット記録装置は、シートを搬送向きに搬送する搬送部と
、 上記搬送向きと交差する主走査方向に移動するキャリッジと、上記キャリッジに搭載されており、ノズルからインクを吐出する記録ヘッドと、シートの通過領域から上記主走査方向の一端側に外れた外側領域において上記記録ヘッドと対面するキャップを有しており、上記ノズルをメンテナンスするメンテナンス部と、上記搬送部及び上記メンテナンス部を駆動するモータと、上記モータの駆動力を上記メンテナンス部に伝達するか否かを切り替える切替部と、制御部とを備える。上記外側領域を移動する上記キャリッジに当接された上記切替部は、上記モータの駆動力が上記メンテナンス部に伝達されない第1領域と、上記第1領域より上記一端側の領域であって、上記モータの駆動力が上記メンテナンス部に伝達される第2領域と、上記第2領域より上記一端側の領域であって、当該領域に到達することによって上記第1領域に復帰可能となる第3領域とに移動可能である。上記キャップは、上記第2領域の上記切替部と上記キャリッジとが当接された状態において、上記記録ヘッドと対面する。そして、上記制御部は、上記搬送向きの所定の改行幅だけシートを上記搬送部に搬送させ且つ当該シートに対して上記記録ヘッドにインクを吐出させる複数の単位動作を含む記録処理を実行し、複数の上記単位動作の間において、上記第2領域の上記切替部に上記キャリッジを当接させ、且つ上記記録ヘッドにインクを空吐出させる空吐出処理と、上記切替部が上記第3領域に到達する位置まで上記キャリッジを移動させる復帰処理とを実行する。
上記構成によれば、空吐出処理と復帰処理とをセットで実行することにより、切替部を第1領域に位置させた状態でその後の記録処理が実行される。その結果、記録処理中にメンテナンス部への駆動力の伝達状態が切り替わることに起因する搬送誤差の発生を抑制することができる。また、空吐出処理を記録処理中に実行することによって、画像記録品質の低下も抑制される。
(2) 好ましくは、上記メンテナンス部は、上記キャリッジが上記通過領域から上記一
端側に離れるほど、上記キャップを上記記録ヘッドに近づける向きに移動させる移動機構を有する。そして、上記制御部は、上記復帰処理の実行後に上記空吐出処理を実行する。
上記構成によれば、復帰処理において記録ヘッドとキャップとが最も接近する。一方、空吐出処理の実行回数が増えるほどキャップ内のインク量も増加する。そのため、復帰処理においてキャップ内のインクが記録ヘッドに付着する可能性がある。そこで、前述のように復帰処理の後に空吐出処理を実行することにより、復帰処理において記録ヘッドに付着したインクが除去される。
(3) 好ましくは、上記制御部は、上記通過領域内において、第1速度で上記キャリッ
ジを移動させ、上記外側領域内において、上記第1速度より遅い第2速度で上記キャリッジを移動させる。
上記構成のように、メンテナンス部に当接し得る主走査方向の一端側においてキャリッジを低速で移動させることにより、記録ヘッドのノズルに形成されたメニスカスが破壊されるのを抑制することができる。
(4) 好ましくは、上記制御部は、上記記録処理中において、閾値時間が経過し且つ複
数の上記単位動作の1つが終了したことに応じて、上記空吐出処理及び上記復帰処理を実行する。
(5) 好ましくは、該インクジェット記録装置は、積層された複数のシートを支持可能
なトレイと、上記トレイに支持されたシートを上記搬送部へ給送する給送部とを備える。上記切替部は、上記切替部が上記第1領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記給送部及び上記搬送部に伝達し且つ上記メンテナンス部に伝達せず、上記切替部が上記第2領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記搬送部及び上記メンテナンス部に伝達し且つ上記給送部に伝達しない。そして、上記制御部は、上記給送部にシートを給送させる給送処理を、上記記録処理に先立って実行する。
(6) 好ましくは、該インクジェット記録装置は、積層された複数のシートを支持可能
な第1トレイ及び第2トレイと、上記第1トレイに支持されたシートを上記搬送部へ給送する第1給送部と、上記第2トレイに支持されたシートを上記搬送部へ給送する第2給送部とを備える。上記切替部は、上記切替部が上記第1領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記第1給送部及び上記搬送部に伝達し且つ上記第2給送部及び上記メンテナンス部に伝達せず、上記切替部が上記第1領域及び上記第2領域の間の第4領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記第2給送部及び上記搬送部に伝達し且つ上記第1給送部及び上記メンテナンス部に伝達せず、上記切替部が上記第2領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記搬送部及び上記メンテナンス部に伝達し且つ上記第1給送部及び上記第2給送部に伝達しない。そして、上記制御部は、上記第2トレイに支持された第1シート及び第2シートに画像を記録する記録指示を取得したことに応じて、上記第2給送部に上記第1シートを給送させる給送処理と、上記第1シートに画像を記録する上記記録処理とを実行し、上記第1シートに対する上記記録処理の過程で上記復帰処理が実行されたことに応じて、上記切替部を上記第1領域から上記第4領域へ上記キャリッジに移動させる移動処理を、上記第2シートに対する上記給送処理に先立って実行する。
本発明によれば、空吐出処理と復帰処理とをセットで実行することにより、記録処理中にメンテナンス部への駆動力の伝達状態が切り替わることに起因する搬送誤差の発生を抑制可能なインクジェット記録装置を得ることができる。
図1は、複合機10の外観斜視図である。 図2は、プリンタ部11の内部構造を模式的に示す縦断面図である。 図3は、(A)がキャリッジ23及びガイドレール43、44の平面図、(B)がプリンタ部11の内部構造を示す斜視図である。 図4は、メンテナンス機構70の断面図であって、(A)はキャップ71がアンキャップ位置に位置する状態、(B)はキャップ71がキャップ位置に位置する状態を示す。 図5は、メンテナンス機構70の模式図である。 図6は、ポート切替機構90を底面から見た模式図であって、(A)はBk吸引状態、(B)はCo吸引状態、(C)はアンロック状態を示す。 図7は、切替機構170の斜視図であって、(A)は切替レバー176が第1位置に位置する状態、(B)は切替レバー176が第4位置に位置する状態、(C)は切替レバー176が第2位置に位置する状態、(D)は切替レバー176が第3位置に位置する状態を示す。 図8は、プリンタ部11のブロック図である。 図9は、画像記録処理のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下に説明される実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で、本発明の実施形態を適宜変更できることは言うまでもない。また、以下の説明では、矢印の起点から終点に向かう進みが向きと表現され、矢印の起点と終点とを結ぶ線上の往来が方向と表現される。さらに、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向7が定義され、開口13が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義される。
[複合機10の全体構成]
複合機10は、図1に示されるように、概ね直方体に形成されている。複合機10は、下部にインクジェット記録方式で用紙12(シートの一例、図2参照)に画像を記録するプリンタ部11と、操作部17とを有している。プリンタ部11は、図2に示されるように、第1給送部15と、第2給送部34と、給送トレイ20(第1トレイの一例)と、多用途トレイ31(第2トレイの一例)と、排出トレイ21と、搬送ローラ部54と、記録部24と、排出ローラ部55と、プラテン42とを備えている。また、複合機10は、ファクシミリ機能及びプリント機能などの各種の機能を有している。複合機10は、インクジェット記録装置の一例である。また、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55は、搬送部の一例を構成する。
[給送トレイ20、排出トレイ21、多用途トレイ31]
給送トレイ20は、図1に示されるように、プリンタ部11の前面に形成された開口13を通じて前後方向8にユーザによって挿抜される。給送トレイ20は、積層された複数の用紙12を支持可能である。排出トレイ21は、給送トレイ20の上側に配置されている。排出トレイ21は、前面に形成された開口13を通じて、排出ローラ部55によって排出された用紙12を支持する。多用途トレイ31は、図1及び図2に示されるように、プリンタ部11の背面から後方へ向かって斜め上方に傾斜するように構成されている。多用途トレイ31は、積層された複数の用紙12を支持する。
[第1給送部15、第2給送部34]
第1給送部15は、図2に示されるように、第1給送ローラ25と、給送アーム26と、軸27とを備えている。第1給送ローラ25は、給送アーム26の先端側に回転可能に支持されている。第1給送ローラ25は、搬送モータ102(モータの一例、図8参照)の逆転によって、給送トレイ20に支持された用紙12を搬送向き16に搬送する向き(すなわち、正回転)に回転する。給送アーム26は、プリンタ部11のフレームに支持された軸27に回動可能に支持されている。給送アーム26は、自重或いはバネ等による弾性力によって給送トレイ20側へ回動付勢されている。第2給送部34は、多用途トレイ31上に積層された一番上の用紙12を搬送路65を通じて搬送ローラ部54に到達させる。なお、第2給送部34を構成する第2給送ローラ35、給送アーム36、及び軸37は、第1給送部15の各構成要素とほぼ共通するので、再度の説明は省略する。
[搬送路65]
搬送路65は、図2に示されるように、その一部がプリンタ部11の内部において、所定間隔で対向する外側ガイド部材18及び内側ガイド部材19によって形成される空間を指す。搬送路65は、給送トレイ20の後端部からプリンタ部11の後方側に延びる経路である。また、搬送路65は、プリンタ部11の後方側において下方から上方に延びつつUターンし、記録部24を経て排出トレイ21に至る経路である。なお、搬送路65内における用紙12の搬送向き16は、図2において一点鎖線の矢印で示されている。
[搬送ローラ部54]
搬送ローラ部54は、図2に示されるように、記録部24より搬送向き16の上流側に配置されている。搬送ローラ部54は、互いに対向する搬送ローラ60及びピンチローラ61を有する。搬送ローラ60は、搬送モータ102によって駆動される。ピンチローラ61は、搬送ローラ60の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータ102の正転によって正回転する搬送ローラ60及びピンチローラ61に挟持されて搬送向き16に搬送される。
[排出ローラ部55]
排出ローラ部55は、図2に示されるように、記録部24より搬送向き16の下流側に配置されている。排出ローラ部55は、互いに対向する排出ローラ62及び拍車63を有する。排出ローラ62は、搬送モータ102によって駆動される。拍車63は、排出ローラ62の回転に伴って連れ回る。用紙12は、搬送モータ102の正転によって正回転する排出ローラ62及び拍車63に挟持されて搬送向き16に搬送される。
[プラテン42]
プラテン42は、図2及び図3(A)に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。プラテン42は、上下方向7において記録部24に対向するようにして配置されており、搬送ローラ部54によって搬送される用紙12を下側から支持する。
[記録部24]
記録部24は、図2に示されるように、搬送向き16における搬送ローラ部54及び排出ローラ部55の間に配置されている。また、記録部24は、上下方向7においてプラテン42に対向するようにして配置されている。記録部24は、キャリッジ23と、記録ヘッド39と、エンコーダセンサ38Aとを備えている。また、キャリッジ23からは、図3(A)に示されるように、インクチューブ32及びフレキシブルフラットケーブル33が延出されている。インクチューブ32は、カートリッジ装着部に装着されたインクカートリッジのインクを記録ヘッド39に供給する。フレキシブルフラットケーブル33は、制御部130が実装された制御基板と記録ヘッド39とを接続する。
キャリッジ23は、図3(A)に示されるように、前後方向8に離間する位置において各々が左右方向9に延設されたガイドレール43、44に支持されている。ガイドレール43、44は、図3(B)に示されるように、プリンタ部11のフレームに支持されている。キャリッジ23は、ガイドレール44に設けられた公知のベルト機構に連結されている。なお、このベルト機構は、キャリッジモータ103(図8参照)によって駆動される。つまり、キャリッジモータ103の駆動により周運動するベルト機構に接続されたキャリッジ23は、左右方向9に沿う主走査方向への往復移動することができる。
記録ヘッド39は、図2に示されるように、キャリッジ23に搭載されている。記録ヘッド39の下面には、複数のノズル40が形成されている。記録ヘッド39は、ノズル40からインクを微小なインク滴として吐出する。キャリッジ23が移動する過程において、プラテン42に支持されている用紙12に向けて記録ヘッド39がインク滴を吐出する。これにより、用紙12に画像が記録される。
また、ガイドレール44には、図3(A)に示されるように、左右方向9に延びる帯状のエンコーダストリップ38Bが設けられている。エンコーダセンサ38Aは、キャリッジ23に搭載されている。エンコーダセンサ38Aとエンコーダストリップ38Bとは、上下方向7において対向する位置にそれぞれが設けられている。キャリッジ23が移動する過程において、エンコーダセンサ38Aは、エンコーダストリップ38Bを読み取ってパルス信号を生成し、生成したパルス信号を制御部130に出力する。エンコーダセンサ38A及びエンコーダストリップ38Bは、図8に示されるキャリッジセンサ38を構成する。
[操作部17]
操作部17は、複合機10に対する指示の入力をユーザから受け付ける入力インタフェースである。操作部17は、例えば、複数の押しボタンを有していてもよい。また、操作部17は、例えば図1に示されるように、表示画面と、この表示画面に重畳されたタッチセンサとを有する、所謂タッチパネルであってもよい。
[メンテナンス機構70]
複合機10は、図4及び図5に示されるメンテナンス機構70(メンテナンス部の一例)をさらに備える。メンテナンス機構70は、図3(A)に示されるように、搬送ローラ部54及び排出ローラ部55によって搬送される用紙12の通過する範囲(以下、「通過領域」と表記する。)から右側(一端側の一例)に外れた外側領域に配置される。なお、通過領域とは、記録ヘッド39とプラテン42上の用紙12とが対面し得る領域である。
メンテナンス機構70は、キャップ71と、リフトアップ機構73(移動機構の一例)と、当接レバー76と、ポンプ77(図5及び図8参照)と、ポート切替機構90とを備えている。メンテナンス機構70は、ノズル40内のインクや空気、及びノズル面に付着した異物(以下、これらを総称して「インク等」と表記する。)を吸引するパージ動作とを実行する。メンテナンス機構70によって吸引除去されたインク等は、排液タンク110(図3(B)及び図5参照)に貯留される。
キャップ71は、ゴムにより構成されている。キャップ71は、外側領域に位置するキャリッジ23に対面して設けられている。またキャップ71は、図7(B)に示される第2位置及び第3位置の切替レバー176(後述)に当接したキャリッジ23の記録ヘッド39に対面する。キャップ71は、ノズル面(「記録ヘッド39のノズル40が形成された面」を指す。)を覆うキャップ位置と、ノズル面から離間するアンキャップ位置との間を移動可能に構成されている。
キャップ71の内部は、Bkキャップと、Coキャップとに区画されている。Bkキャップは、ブラックインクを吐出するノズルが形成された領域を覆い且つ当該領域との間に密閉空間を形成する。Coキャップは、カラーインクを吐出するノズルが形成された領域を覆い且つ当該領域との間に密閉空間を形成する。Bkキャップは後述するBkポート95に接続され、Coキャップは後述するCoポート96に接続される。
ポンプ77は、例えば、ロータリ式のチューブポンプである。ポンプ77は、搬送モータ102の逆転によって、図5に示される吸入口77Aから排出口77Bへ向かう流体(インク或いは空気等)の流れを形成するものである。一方、ポンプ77には、搬送モータ102の正転駆動力が伝達されない。吸入口77Aから延出されたチューブ91Aの先端には、ポート切替機構90が接続されている。また、ポート切替機構90から延出されたチューブ91Bの先端には、キャップ71が接続されている。すなわち、キャップ71と吸入口77Aとは、チューブ91A、91B及びポート切替機構90を通じて連通している。一方、排出口77Bから延出されたチューブ91Cの先端には、排液タンク110が取り付けられている。
リフトアップ機構73は、図4に示されるように、リンク74を備える。キャリッジ23の移動に連動してリンク74が回動することで、図4(A)の位置と図4(B)の位置との間でホルダ75を移動させる。ホルダ75は、キャップ71と、鉛直上方へ突出された当接レバー76とを保持している。当接レバー76は、キャリッジ23の移動範囲まで延出されている。
右方に移動するキャリッジ23は、当接レバー76を押圧して右方に移動させる。当接レバー76を保持するホルダ75は、当接レバー76の右方への移動に連動して上昇し、キャップ71をキャップ位置に移動させる。一方、左方に移動したキャリッジ23は、当接レバー76から離間する。キャリッジ23に離間された当接レバー76は、左方に移動する。そして、ホルダ75は、当接レバー76の左方への移動に連動して降下し、キャップ71をアンキャップ位置に移動させる。すなわち、リフトアップ機構73は、キャリッジ23が通過領域から右方に離れるほど、キャップ71を記録ヘッド39に近づける向きに移動させる。
[ポート切替機構90]
ポート切替機構90は、キャップ71とポンプ77との連通状態を切り替える。ポート切替機構90は、図6に示されるように、有底円筒体のシリンダ99と、シリンダ99の内部に配置された円柱形状の回転体92とを備えている。シリンダ99には、吸気ポート93、Bkポート95、Coポート96、及び大気ポート97、98が形成されている。具体的には、ポート切替機構90は、図6(A)に示されるBk吸引状態と、図6(B)に示されるCo吸引状態と、図6(C)に示されるアンロック状態とに切り替え可能である。
吸気ポート93は、シリンダ99の底壁に形成されている。その他の4つのポート95
〜98は、シリンダ99の側壁において周方向に所定の間隔を空けて形成されている。Bkポート95は、チューブ91Bを介してBkキャップの内部空間に連通される。Coポート96は、チューブ91Bを介してCoキャップの内部空間に連通される。大気ポート97、98は大気に開放されている。チューブ91Aは、一端が吸気ポート93に接続され、他端がポンプ77の吸入口77Aに接続される。
回転体92は、シリンダ99の内部において、搬送モータ102の正転によって回転(本実施形態では、図6の反時計回りに回転)する。シリンダ99の内部において回転体92が回転することにより、シリンダ99に形成された各ポート93、95〜98の連通状態が交互に変化する。一方、回転体92には、搬送モータ102の逆転駆動力が伝達されない。図6(A)に示されるBk吸引状態は、吸気ポート93がBkポート95と連通されている状態である。図6(B)に示されるCo吸引状態は、吸気ポート93がCoポート96と連通されている状態である。図6(C)に示されるアンロック状態は、吸気ポート93がBkポート95、Coポート96、及び大気ポート97、98のいずれとも連通されていない状態である。
さらに、メンテナンス機構70は、キャップ71と対面する位置にキャリッジ23を固定するロック部を備える。ロック部は、回転体92の回転に伴って上下方向7に移動可能なロックピンを有する。ロックピンは、ロック位置と、アンロック位置とに移動可能に構成されている。アンロック位置からロック位置へ上昇したロックピンは、キャリッジ23に設けられた凹部に進入して、キャリッジ23の左右方向9への移動を規制する。一方、ロック位置からアンロック位置へ降下したロックピンは、キャリッジ23から離間して、キャリッジ23の左右方向9への移動を許容する。
図6(A)に示されるBk吸引状態でポンプ77を駆動すると、Bkキャップ内のインク等がチューブ91A〜91C、ポート切替機構90、及びポンプ77を通じて排液タンク110に排出される。また、図6(B)に示されるCo吸引状態でポンプ77を駆動すると、Coキャップ内のインク等がチューブ91A〜91C、ポート切替機構90、及びポンプ77を通じて排液タンク110に排出される。さらに、図6(C)に示されるアンロック状態は、前述のロックピンがアンロック位置に配置された状態である。
[駆動力伝達機構104]
図8に示される駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力を、第1給送ローラ25、第2給送ローラ35、搬送ローラ60、排出ローラ62、及びメンテナンス機構70へ伝達する。駆動力伝達機構104は、歯車、プーリ、無端環状のベルト、遊星歯車機構(振子ギヤ機構)、及びワンウェイクラッチ等の全部又は一部を組み合わせて構成される。また、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力の伝達先を切り替える切替機構170(切替部の一例)を備えている。
[切替機構170]
切替機構170は、搬送ローラ60を通じて伝達された搬送モータ102の駆動力を、第1給送ローラ25、第2給送ローラ35、及びメンテナンス機構70それぞれに伝達するか否かを切り替える。切替機構170は、図3(A)に示されるように、プラテン42よりも右側(すなわち、通過領域から右方に外れた外側位置)に設けられている。切替機構170は、図7に示されるように、切替ギヤ171と、3つの受けギヤ172A、172B、172Dと、保持部173と、押圧部材175と、切替レバー176と、案内部177とを備える。
切替ギヤ171は、支軸174を中心として回転可能で且つ支軸174の軸方向(すなわち、左右方向9)に沿って移動可能である。なお、支軸174は、メンテナンス機構70に保持されている。切替ギヤ171には、搬送モータ102の駆動力が搬送ローラ60を通じて伝達される。受けギヤ172A、172B、172Dは、支軸174の下側において左右方向9に沿った同軸上で回転可能であり、切替ギヤ171に噛合可能に構成されている。すなわち、切替ギヤ171は、左右方向9に移動することによって、受けギヤ172A、172B、172Dのいずれかと噛合する。受けギヤ172Aは、搬送モータ102の駆動力を第1給送ローラ25に伝達するギヤである。受けギヤ172Bは、搬送モータ102の駆動力を第2給送ローラ35に伝達するギヤである。受けギヤ172Dは、搬送モータ102の駆動力をメンテナンス機構70に伝達するギヤである。
押圧部材175は、切替ギヤ171の右側に配置されており、左右方向9にスライド自在に支軸174に挿通されている。切替レバー176は、押圧部材175から上方に突出し、保持部173を通ってキャリッジ23の移動経路にまで延びている。切替ギヤ171は第1バネによって右向きに付勢され、押圧部材175は第2バネによって左向きに付勢されている。また、第2バネの付勢力は、第1バネの付勢力より大きい。その結果、図7に示される切替ギヤ171及び押圧部材175は、左向きに付勢されている。
切替レバー176が図7(A)に示される第1位置に保持部173によって保持されている時、切替ギヤ171は、受けギヤ172Aと噛合する。右方に移動するキャリッジ23に当接された切替レバー176は、押圧部材175を右方に移動させる。このとき、第1バネの付勢力により、切替ギヤ171は押圧部材175の移動に伴って右方に移動する。そして、切替レバー176が図7(B)に示される第4位置に保持部173によって保持されている時、切替ギヤ171は、受けギヤ172Bと噛合する。
また、切替レバー176が図7(C)に示される第2位置に位置する時、切替ギヤ171は、受けギヤ172Dと噛合する。さらに、キャリッジ23によって図7(D)に示される第3位置まで移動され且つキャリッジ23に離間された切替レバー176は、第2バネの付勢力によって図7(A)に示される第1位置に復帰する。なお、第3位置から第1位置へ移動する切替レバー176は、案内部177に案内されるので、保持部173によって第1位置への復帰が妨げられることはない。
また、切替ギヤ171が受けギヤ172Dと噛合している時に、第1バネは自然長となる。そのため、切替ギヤ171は、図7(C)に示される受けギヤ172Dとの噛合位置より右方に移動することはない。すなわち、切替レバー176が第2位置及び第3位置に配置されている時、切替ギヤ171と押圧部材175とは離間している。また、切替ギヤ171は、切替レバー176と共に第3位置から第1位置へ復帰する押圧部材175に押圧されて、図7(A)に示される受けギヤ172Aとの噛合位置に移動する。
切替ギヤ171が受けギヤ172Aに噛合されている状態において、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力を第1給送ローラ25に伝達し且つ第2給送ローラ35及びメンテナンス機構70に伝達しない。切替ギヤ171が受けギヤ172Bに噛合されている状態において、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力を第2給送ローラ35に伝達し且つ第1給送ローラ25及びメンテナンス機構70に伝達しない。切替ギヤ171が受けギヤ172Dに噛合されている状態において、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の駆動力をメンテナンス機構70に伝達し且つ第1給送ローラ25及び第2給送ローラ35に伝達しない。
また、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の正転駆動力を第1給送ローラ25及び第2給送ローラ35へ伝達せず、搬送モータ102の逆転によって第1給送ローラ25及び第2給送ローラ35を正回転させる。また、駆動力伝達機構104は、搬送モータ102の正転によって回転体92を回転させ、搬送モータ102の逆転によってポンプ77を駆動する。これらは、搬送モータ102と、第1給送ローラ25、第2給送ローラ35、回転体92、及びポンプ77との間の駆動力の伝達経路に設けられたワンウェイクラッチ、振子ギヤ機構、或いは電磁クラッチ機構等によって実現できる。さらに、排出ローラ62は、ベルト等を介して搬送ローラ60と連結されている。すなわち、本実施形態における搬送ローラ60及び排出ローラ62は、切替機構170の状態にかかわらず、搬送モータ102の正転によって正回転する。
なお、前述の第1位置、第2位置、第3位置、第4位置それぞれは、外側領域において左右方向9の所定の幅を有する第1領域、第2領域、第3領域、第4領域に含まれる。第1領域は通過領域に最も近い領域であり、第4領域は第1領域より通過領域から遠い領域であり、第2領域は第1領域及び第4領域より通過領域から遠い領域であり、第3領域は第1領域、第4領域、及び第2領域より通過領域から遠い領域である。そして、切替レバー176を第1領域の任意の位置に配置した時の駆動力の伝達状態は、切替レバー176を第1位置に位置させた時と同様である。第2〜第4位置と、第2〜第4領域との関係も同様である。
メンテナンス機構70の当接レバー76と、切替機構170の切替レバー176とは、いずれも通過領域より右方に位置するキャリッジ23に押圧されて移動する。図7(A)示される第1位置に切替レバー176が位置している時(換言すれば、キャリッジ23が切替レバー176及び当接レバー76から離間している時)、当接レバー76は図4(A)に示される位置に配置される。このときのキャップ71は、アンキャップ位置に位置する。また、図7(D)に示される第3位置の切替レバー176に当接するキャリッジ23は、当接レバー76を図4(B)に示される位置に移動させる。このときのキャップ71は、キャップ位置に位置する。さらに、図7(C)に示される第2位置の切替レバー176に当接するキャリッジ23は、当接レバー76を図4(A)及び図4(B)の間の位置に移動させる。このときのキャップ71は、アンキャップ位置に位置する。
[制御部130]
制御部130は、図8に示されるように、CPU131、ROM132、RAM133、EEPROM134、及びASIC135を備えており、これらは内部バス137によって接続されている。ROM132には、CPU131が各種動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。RAM133は、CPU131が上記プログラムを実行する際に用いるデータや信号等を一時的に記録する記憶領域、或いはデータ処理の作業領域として使用される。EEPROM134には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。
ASIC135には、搬送モータ102及びキャリッジモータ103が接続されている。ASIC135は、各モータを回転させるための駆動信号を生成し、この駆動信号を元に各モータを制御する。各モータは、ASIC135からの駆動信号によって正転又は逆転する。例えば、制御部130は、搬送モータ102の駆動を制御して各ローラ又はメンテナンス機構70を駆動させる。また、制御部130は、記録ヘッド39を制御してノズル40からインクを吐出させる。
また、ASIC135には、キャリッジセンサ38が接続されている。制御部130は、キャリッジセンサ38から出力されるパルス信号に基づいて、キャリッジ23の位置を検出する。また、制御部130は、制御部130は、操作部17を通じてユーザから各種指示を取得する。
さらに、制御部130は、キャリッジモータ103の駆動を制御してキャリッジ23を往復移動させる。具体的には、制御部130は、通過領域内において、第1速度でキャリッジ23を移動させる。一方、制御部130は、通過領域から右側に外れた外側領域(より具体的には、当接レバー76或いは切替レバー176に当接する領域)内において、第1速度より遅い第2速度でキャリッジ23を移動させる。これにより、記録ヘッド39のノズル40に形成されたインク滴のメニスカスが破壊されるのを抑制することができる。
[画像記録処理]
図9を参照して、本実施形態における画像記録処理を説明する。この画像記録処理は、制御部130のCPU131によって実行される。なお、以下の各処理は、ROM132に記憶されているプログラムをCPU131が読み出して実行してもよいし、制御部130に搭載されたハードウェア回路によって実現されてもよい。なお、画像記録処理は、第1給送ローラ25、第2給送ローラ35、搬送ローラ60、及び排出ローラ62の回転、キャリッジ23の移動、或いはメンテナンス機構70の駆動に着目して説明する。これらの動作は、前述したように、搬送モータ102及びキャリッジモータ103を駆動させることによって実現される。
制御部130は、ユーザから記録指示を取得したことに応じて、図9に示される画像記録処理を実行する。記録指示の取得先は特に限定されないが、例えば、複合機10に設けられた操作部17を通じて取得してもよいし、外部機器から通信ネットワークを通じて取得してもよい。制御部130は、取得した記録指示に従って、各ローラ及び記録部24の動作を制御し、用紙12への画像記録を実行する。なお、記録指示は、用紙12に記録される画像を示す画像データと、用紙12の給送元(本実施形態では、給送トレイ20又は多用途トレイ31)を示す給送元情報とを含む。また、本実施形態において、記録指示の取得を待機している間は、キャップ71に記録ヘッド39を覆わせる。すなわち、第3位置の切替レバー176に当接する位置にキャリッジ23が配置される。また、このときのポート切替機構90は、図6(C)に示されるアンロック状態となっている。
まず、制御部130は、キャリッジ23を切替レバー176から離間させる。これにより、切替レバー176が第1位置に復帰する。給紙元情報が給送トレイ20を示す場合、制御部130は、第1給送ローラ25を正回転させる(S11)。一方、給紙元情報が多用途トレイ31を示す場合、制御部130は、切替レバー176が第4位置に到達する位置までキャリッジ23を右方に移動させる。そして、制御部130は、第2給送ローラ35を正回転させる。正回転する各給送ローラ25、35によって、各トレイ20、31に支持された用紙12が搬送ローラ部54に到達する。ステップS11の処理は、給送処理の一例である。
次に、制御部130は、用紙12を搬送向き16の所定の改行幅だけ搬送ローラ60及び排出ローラ62(以下、「搬送部」と表記する。)に搬送させ、所定の改行幅だけ搬送された用紙12に対して記録部24に画像を記録させる記録処理を実行する(S12)。ステップS12は、単位動作の一例であって、当該用紙12への画像記録が終了するまで(S13:Yes)繰り返し実行される。
また、制御部130は、1回の単位動作(S12)が終了し(S13:No)、且つ直前に実行された空吐出処理から閾値時間が経過したことに応じて(S14:Yes)、レバー復帰処理を実行する(S15)。レバー復帰処理(復帰処理の一例)は、切替レバー176が第3位置に到達する位置までキャリッジ23を移動させる処理である。制御部130は、後述する空吐出処理を実行する度に、当該空吐出処理が終了した時点からの経過時間を計測しておく。なお、空吐出処理は、制御部130が記録指示を取得してから、ステップS11を実行する間にも実行され得る。
次に、制御部130は、キャップ71へ向けて記録ヘッド39にインクを空吐出させる空吐出処理を実行する(S16)。なお、ステップS16の実行時点において、切替レバー176は、キャリッジ23に当接されて第3位置に配置されている。そこで、制御部130は、切替レバー176が第2位置に到達するまでキャリッジ23を左方に移動させる。このときキャップ71は、キャリッジ23の左方への移動に伴って左方に移動する当接レバー76に連動して降下し、アンキャップ位置に位置している。そして、制御部130は、キャップ71へ向けて記録ヘッド39にインクを空吐出させる。これにより、記録ヘッド39からキャップ71にインクが排出される。
次に、制御部130は、再び記録処理を実行する(S12)。このときの切替レバー176は、キャリッジ23が通過領域に移動する(すなわち、キャリッジ23が切替レバー176から離間する)ことにより、第1位置に復帰する。一方、制御部130は、直前に実行された空吐出処理から閾値時間が経過していないことに応じて(S14:No)、ステップS15、S16の処理を実行することなく、ステップS12の処理に移行する。制御部130は、用紙12に対する画像記録が終了しない限り(S13:No)、ステップS12〜S16の処理を繰り返し実行する。
そして、制御部130は、用紙12に対する画像記録が終了したことに応じて(S13:Yes)、当該用紙12を排出トレイ21に排出する排出処理を実行する(S17)。具体的には、制御部130は、用紙12の後端(「搬送向き16の上流側の端部」を指す。)が排出ローラ部55を通過するまで、搬送部を正回転させる。そして、制御部130は、記録指示に含まれる全ての画像記録が終了しない限り(S18:No)、ステップS11〜S20の処理を繰り返し実行する。
なお、複数のページに画像を記録する記録指示を取得した場合、1ページ目の用紙12(第1シートの一例)の排出処理が実行された後で、且つ2ページ目の用紙12(第2シートの一例)が実行される前に、ステップS19、S20の処理が実行され得る。具体的には、制御部130は、給紙元情報が多用途トレイ31を示し、且つ1ページ目の用紙12に画像を記録する過程でレバー復帰処理(S15)が実行されたことに応じて(S19:Yes)、レバー移動処理を実行する(S20)。
レバー移動処理(移動処理の一例)は、切替レバー176を第1位置から第4位置に移動させる処理である。すなわち、制御部130は、切替レバー176が第4位置に到達するまで、キャリッジ23を右方に移動させる。一方、制御部130は、給紙元情報が給送トレイ20を示す、或いは1ページ目の用紙12に画像を記録する過程でレバー復帰処理が実行されていないことに応じて(S19:No)、ステップS20の処理を実行することなく、ステップS11の処理に移行する。
そして、制御部130は、記録指示に含まれる全ての画像記録が終了したことに応じて(S18:No)、空吸引処理を実行する(S21)。空吸引処理は、ポンプ77を駆動することによって、キャップ71内に貯留されたインクを排液タンク110に排出する処理である。まず、制御部130は、切替レバー176が第2位置又は第3位置に到達する位置まで、キャリッジ23を右方に移動させる。
次に、制御部130は、アンロック状態の切替機構170をBk吸引状態に切り替えて、ポンプ77を駆動する。次に、制御部130は、Bk吸引状態の切替機構170をCo吸引状態に切り替えて、ポンプ77を駆動する。ポンプ77の駆動により、Bkキャップ内及びCoキャップ内のインク等を、チューブ91A〜91C、ポート切替機構90、及びポンプ77を通じて排液タンク110に排出する。そして、制御部130は、切替機構170をアンロック状態に切り替えて、空吸引処理を終了する。
[本実施形態の作用効果]
上記の実施形態のように、空吐出処理とレバー復帰処理とをセットで実行することにより、切替ギヤ171を受けギヤ172Aに噛合させた状態でその後の記録処理が実行される。その結果、記録処理中にメンテナンス機構70への駆動力の伝達状態が切り替わることに起因する搬送誤差の発生を抑制することができる。また、記録処理中において空吐出処理を定期的に実行することによって、画像記録品質の低下も抑制される。
なお、レバー復帰処理において記録ヘッド39とキャップ71とが最も接近する。一方、空吐出処理の実行回数が増えるほどキャップ71内のインク量も増加する。そのため、レバー復帰処理においてキャップ71内のインクが記録ヘッド39に付着する可能性がある。そこで、空吐出処理に先立ってレバー復帰処理を実行することが好ましい。但し、空吐出処理及びレバー復帰処理の実行順序は上記の例に限定されない。すなわち、ステップS15、S16の実行順序が反対であってもよい。
また、空吐出処理とレバー復帰処理とをセットで実行することにより、給送処理の実行時にレバー復帰処理を実行する必要がない。空吐出処理におけるキャリッジ23の位置(すなわち、第2位置)は、給送処理におけるキャリッジ23の位置(通過領域内の任意の位置)と比較して、レバー復帰処理におけるキャリッジ23の位置(すなわち、第3位置)に近くなる。そのため、例えば複数枚の用紙12に画像を記録する際のスループットの低下を抑制することができる。
また、上記の実施形態によれば、多用途トレイ31に支持された複数の用紙12に画像を記録する場合において、1ページ目の用紙12に画像を記録する過程でレバー移動処理が実行されたことに応じて、2ページ目の用紙12の給送処理に先立ってレバー移動処理が実行される。これにより、2ページ目の用紙12を確実に多用途トレイ31から給送することができる。なお、給紙元情報が多用途トレイ31を示す場合において、制御部130は、空吐出処理及びレバー復帰処理の後に、次の記録処理に先立ってレバー移動処理を実行してもよい。
また、上記の実施形態によれば、全ての画像記録が終了した後に空吸引処理が実行される。この、空吸引処理は、N(Nは自然数)ページ目の用紙12に対する排出処理の後で、且つ(N+1)ページ目の用紙12に対する給送処理の前に実行されてもよい。
10・・・複合機
15・・・第1給送部
20・・・給送トレイ
23・・・キャリッジ
31・・・多用途トレイ
34・・・第2給送部
39・・・記録ヘッド
40・・・ノズル
54・・・搬送ローラ部
55・・・排出ローラ部
70・・・メンテナンス機構
71・・・キャップ
73・・・リフトアップ機構
102・・・搬送モータ
130・・・制御部
170・・・切替機構

Claims (5)

  1. シートを搬送向きに搬送する搬送部と、
    上記搬送部に対して上記搬送向きの下流側に位置するプラテンと、
    上記プラテンと対向する対向領域と、上記搬送方向と交差する主走査方向において上記プラテンより外側に位置する外側領域とを、記主走査方向に移動するキャリッジと、
    上記キャリッジに搭載されており、インクを吐出するノズルを有する記録ヘッドと、
    上記キャリッジが上記外側領域に位置するときに上記記録ヘッドと対向するキャップを有しており、上記ノズルをメンテナンスするメンテナンス部と、
    上記搬送部及び上記メンテナンス部を駆動するモータと、
    上記キャリッジが上記外側領域を移動するときに当接する切替部であって、上記キャリッジが上記切替部に当接した状態で移動することにより上記モータの駆動力を上記メンテナンス部に伝達するか否かを切り替える切替部と、
    制御部と、を備えており、
    上記外側領域を移動する上記キャリッジに当接された上記切替部は、
    上記モータの駆動力が上記メンテナンス部に伝達されない第1領域と、
    上記主走査方向において上記第1領域より上記プラテンから離れた領域であって、上記モータの駆動力が上記メンテナンス部に伝達される第2領域と、
    上記主走査方向において上記第2領域より上記プラテンから離れた領域であって、当該領域に到達することによって上記第1領域に復帰可能となる第3領域と、に移動可能であり
    記制御部は、
    上記搬送向きの所定の改行幅だけシートを上記搬送部に搬送させ且つ当該シートに対して上記記録ヘッドにインクを吐出させる複数の単位動作を含む記録処理を実行し、
    複数の上記単位動作の間において、
    上記キャリッジを上記外側領域へ移動させ、且つ上記記録ヘッドから上記キャップへインクを空吐出させる空吐出処理と、
    上記切替部が上記第3領域に到達する位置まで上記キャリッジを移動させる復帰処理と、を実行するインクジェット記録装置。
  2. 上記制御部は、
    上記対向領域内において、第1速度で上記キャリッジを移動させ、
    上記外側領域内において、上記第1速度より遅い第2速度で上記キャリッジを移動させる請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 上記制御部は、上記記録処理中において、閾値時間が経過し且つ複数の上記単位動作の1つが終了したことに応じて、上記空吐出処理及び上記復帰処理を実行する請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 該インクジェット記録装置は、
    積層された複数のシートを支持可能なトレイと、
    上記トレイに支持されたシートを上記搬送部へ給送する給送部と、を備えており、
    上記切替部は、
    上記切替部が上記第1領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記給送部及び上記搬送部に伝達し且つ上記メンテナンス部に伝達せず、
    上記切替部が上記第2領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記搬送部及び上記メンテナンス部に伝達し且つ上記給送部に伝達せず、
    上記制御部は、上記給送部にシートを給送させる給送処理を、上記記録処理に先立って
    実行する請求項1からのいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 該インクジェット記録装置は、
    積層された複数のシートを支持可能な第1トレイ及び第2トレイと、
    上記第1トレイに支持されたシートを上記搬送部へ給送する第1給送部と、
    上記第2トレイに支持されたシートを上記搬送部へ給送する第2給送部と、を備えており、
    上記切替部は、
    上記切替部が上記第1領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記第1給送部及び上記搬送部に伝達し且つ上記第2給送部及び上記メンテナンス部に伝達せず、
    上記切替部が上記第1領域及び上記第2領域の間の第4領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記第2給送部及び上記搬送部に伝達し且つ上記第1給送部及び上記メンテナンス部に伝達せず、
    上記切替部が上記第2領域に位置することによって、上記モータの駆動力を上記搬送部及び上記メンテナンス部に伝達し且つ上記第1給送部及び上記第2給送部に伝達せず、
    上記制御部は、上記第2トレイに支持された第1シート及び第2シートに画像を記録する記録指示を取得したことに応じて、
    上記第2給送部に上記第1シートを給送させる給送処理と、
    上記第1シートに画像を記録する上記記録処理と、を実行し、
    上記第1シートに対する上記記録処理の過程で上記復帰処理が実行されたことに応じて、上記切替部を上記第1領域から上記第4領域へ上記キャリッジに移動させる移動処理を、上記第2シートに対する上記給送処理に先立って実行する請求項1からのいずれかに記載のインクジェット記録装置。
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