JP6319554B2 - フィルターユニット、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

フィルターユニット、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、フィルターユニット、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に液体としてインクが流通するフィルターユニット、インクを噴射するインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液滴を吐出する液体噴射ヘッドの代表例としては、インク滴を吐出するインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。インクジェット式記録ヘッドとしては、例えば、インク滴をノズル開口から吐出するヘッド本体と、インクが貯留されたインクカートリッジ(液体貯留部材)からのインクをヘッド本体に供給するフィルターユニット(流路部材)とを具備するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。
フィルターユニットは、フィルターが配置されたフィルター室を含むインクの流路を有しており、インクに含まれる気泡や異物をフィルターで除去する。具体的には、フィルターユニットは、流路がそれぞれ形成された第1部材及び第2部材を備えている。下流側の第1部材には、第2部材側に開口した凹部が形成され、該凹部に連通した流路を覆うようにフィルターが熱溶着されている。前記凹部は、上流側の第2部材により封止されてフィルター室が形成される。第2部材のフィルター室を構成する壁面は、第1部材側に向けて拡径するテーパー部となっている。
フィルターユニットは、下流側の第1部材の流路からインクを吸引することにより、インクの初期充填が行われる。単に、流路よりも幅広のフィルター室を形成すると、フィルター室の外周近傍において流速が低下してしまう。そこで、第2部材のフィルター室の壁面をテーパー状に形成することで、該壁面とフィルター面との距離が外周に近いほど短くなるので、フィルター室における流速の低下が抑制される。このようにフィルター室における流速の低下が抑制されるため、フィルター室内の気泡を良好に排出することができる。
特開2013−159051号公報
しかしながら、上流側の第2部材の流路からインクを加圧して充填する場合、フィルター室内の気泡の一部はフィルターを透過せず、テーパー部の隅に押し付けられたままとなってしまう。このようにフィルター室内に残留した気泡は、印刷時などにフィルターを透過してヘッド本体に達し、ノズル詰まりや吐出不良を引き起こす虞がある。
なお、このような問題はインクが流通するフィルターユニット、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッド、該インクジェット式記録ヘッドを具備するインクジェット式記録装置だけではなく、インク以外の液体が流通するフィルターユニット、液体を噴射する液体噴射ヘッド及び液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、上流側から加圧して液体を充填する際に気泡が滞留することを抑制することができるフィルターユニット、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体が流通する液体流路及び該液体流路の一部を構成するフィルター室を有し、該フィルター室に液体が加圧充填されるフィルターユニットであって、前記液体流路を有し、前記フィルター室を形成する第1部材及び第2部材と、前記フィルター室内に配置されたフィルターとを備え、前記第1部材には、前記第2部材側に開口した溝部が設けられ、前記第2部材には、前記第1部材側に突出する封止部であって前記溝部内に挿入されて前記フィルター室を形成する封止部、及び前記封止部の前記フィルターに対向する領域に、前記フィルターからは離間した突起部が設けられ、前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルター室に供給される液体の供給口と、前記フィルター室から排出される液体の排出口との間に設けられ、前記溝部の前記フィルターが取り付けられる底面は前記フィルターよりも大きく、前記溝部の内面と前記封止部の側面との間に封止剤が充填されていることを特徴とするフィルターユニットにある。
かかる態様では、液体をフィルターユニットのフィルター室に加圧充填する際に、フィルター室に設けた突起部を迂回するように液体が流通する。このためフィルター室内の角まで液体が流通して、気泡を滞留させることを抑制できる。これにより、液体の初期充填時などにフィルター室に気泡が残留し、液体の吐出中などに当該気泡が意図せず排出され、ノズル開口が気泡で閉塞してしまう可能性を低減することができる。
また、溝部の内面と封止部の側面との間の隙間が封止剤により充填されるため、当該隙間に気泡が入り込むことを抑制することができる。
ここで、前記突起部の前記フィルターに対向する領域の面積は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルターの一部の領域であって前記液体流路のうち前記フィルターよりも下流側の前記液体流路の開口を覆う有効領域の面積より小さいことが好ましい。これによれば、突起部がフィルターの有効領域の全てを覆う大きさではない場合であっても、液体をフィルターユニットのフィルター室に加圧充填する際に、フィルター室に気泡が滞留することを抑制できる。
また、前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルターの内側に含まれることが好ましい。これによれば、フィルター室内において、突起部を迂回する液体の流れをより確実に生じさせることができる。
また、前記第1部材は、前記フィルター室内に開口した前記液体流路を囲う環状のリブを有し、前記フィルターは、前記リブに熱溶着されて前記液体流路を封止し、前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記リブの内側に含まれることが好ましい。これによれば、突起部がリブの外側には存在しない。これにより、フィルター室のリブの外側では、突起部で狭められない分、第1部材と第2部材との間の間隔を広く確保することができる。したがって、液体の加圧充填を行った際に、フィルター室のリブの外側に気泡が押し込まれることを抑制することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記フィルターユニットを備えることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、液体をフィルター室に初期充填する際に、フィルター室に気泡が滞留することを抑制することができる。これにより、液体の吐出時などにフィルター室からの気泡がノズル開口の詰まりや吐出不良を引き起こすことを抑制することができる。
ここで、上記態様の液体噴射ヘッドにおいて、第1の方向に沿って配列された複数の圧力発生室と、各圧力発生室に連通するマニホールドとを有し、前記マニホールドは、前記フィルター室を含む前記液体流路に連通し、前記フィルター室には、該フィルター室内に供給される液体の供給口、及び該フィルター室内から排出される液体の排出口が形成され、前記供給口は、前記第1の方向において前記マニホールドよりも内側に配置されていることが好ましい。これによれば、第1の方向における液体噴射ヘッドの大きさを小型化することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドと、前記フィルター室内に加圧された液体を流入させる加圧充填機構とを備えることを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、加圧充填機構を用いて液体を液体噴射ヘッドの液体流路に加圧充填を行うことができ、かつ、フィルター室に気泡が残留することを抑制することができる。これにより、フィルター室に残留した気泡が意図しないタイミングで液体噴射ヘッドに供給され、ノズル開口の詰まりや吐出不良を引き起こすことが抑制されて信頼性が向上した液体噴射装置が提供される。
ここで、搬送経路に沿って媒体を搬送する搬送機構と、搬送経路に沿って配置した第1、第2の液体噴射ヘッドとを備え、第1、第2の液体噴射ヘッドは、液体噴射面が互いに交差する方向に配置されていることが好ましい。これによれば、各第1、第2の液体噴射ヘッドは鉛直方向に対して互いに交差した液体噴射面を有する。すなわち液体噴射ヘッドが鉛直方向に対して傾いており、フィルター室も傾斜した状態で液体噴射装置に搭載されている。このような態様であっても、供給口と排出口との間に突起部が設けられていることには変わりないので、フィルター室内に液体を加圧充填しても、フィルター室の周縁に速い流速で液体を流通させることができ、気泡をフィルター室内に滞留することを抑制することができる。
上記課題を解決する本発明の他の態様は、液体が流通する液体流路及び該液体流路の一部を構成するフィルター室を有し、該フィルター室に液体が加圧充填されるフィルターユニットであって、前記液体流路を有し、前記フィルター室を形成する第1部材及び第2部材と、前記フィルター室内に配置されたフィルターとを備え、前記第2部材には、前記フィルターに対向する領域に突起部が設けられ、前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルター室に供給される液体の供給口と、前記フィルター室から排出される液体の排出口との間に設けられていることを特徴とするフィルターユニットにある。
かかる態様では、液体をフィルターユニットのフィルター室に加圧充填する際に、フィルター室に設けた突起部を迂回するように液体が流通する。このためフィルター室内の角まで液体が流通して、気泡を滞留させることを抑制できる。これにより、液体の初期充填時などにフィルター室に気泡が残留し、液体の吐出中などに当該気泡が意図せず排出され、ノズル開口が気泡で閉塞してしまう可能性を低減することができる。
ここで、前記突起部の前記フィルターに対向する領域の面積は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルターの一部の領域であって前記液体流路のうち前記フィルターよりも下流側の液体流路の開口を覆う有効領域の面積より小さいことが好ましい。これによれば、突起部がフィルターの有効領域の全てを覆う大きさではない場合であっても、液体をフィルターユニットのフィルター室に加圧充填する際に、フィルター室に気泡が滞留することを抑制できる。
また、前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルターの内側に含まれることが好ましい。これによれば、フィルター室内において、突起部を迂回する液体の流れをより確実に生じさせることができる。
また、前記第1部材は、前記フィルター室内に開口した前記液体流路を囲う環状のリブを有し、前記フィルターは、前記リブに熱溶着されて前記液体流路を封止し、前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記リブの内側に含まれることが好ましい。これによれば、突起部がリブの外側には存在しない。これにより、フィルター室のリブの外側では、突起部で狭められない分、第1部材と第2部材との間の間隔を広く確保することができる。したがって、液体の加圧充填を行った際に、フィルター室のリブの外側に気泡が押し込まれることを抑制することができる。
また、前記第1部材には、前記第2部材側に開口した溝部が設けられ、前記第2部材には、前記第1部材側に突出した封止部が設けられ、前記溝部内に前記封止部が挿入されて前記フィルター室が形成され、前記溝部の内面と前記封止部の側面との間に封止剤が充填されていることが好ましい。これにより、溝部の内面と封止部の側面との間の隙間が封止剤により充填されるため、当該隙間に気泡が入り込むことを抑制することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記フィルターユニットを備えることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる態様では、液体をフィルター室に初期充填する際に、フィルター室に気泡が滞留することを抑制することができる。これにより、液体の吐出時などにフィルター室からの気泡がノズル開口の詰まりや吐出不良を引き起こすことを抑制することができる。
ここで、上記態様の液体噴射ヘッドにおいて、第1の方向に沿って配列された複数の圧力発生室と、各圧力発生室に連通するマニホールドとを有し、前記マニホールドは、前記フィルター室を含む前記液体流路に連通し、前記フィルター室には、該フィルター室内に供給される液体の供給口、及び該フィルター室内から排出される液体の排出口が形成され、前記供給口は、前記第1の方向において前記マニホールドよりも内側に配置されていることが好ましい。これによれば、第1の方向における液体噴射ヘッドの大きさを小型化することができる。
さらに、本発明の他の態様は、上記態様の液体噴射ヘッドと、前記フィルター室内に加圧された液体を流入させる加圧充填機構とを備えることを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、加圧充填機構を用いて液体を液体噴射ヘッドの液体流路に加圧充填を行うことができ、かつ、フィルター室に気泡が残留することを抑制することができる。これにより、フィルター室に残留した気泡が意図しないタイミングで液体噴射ヘッドに供給され、ノズル開口の詰まりや吐出不良を引き起こすことが抑制されて信頼性が向上した液体噴射装置が提供される。
ここで、搬送経路に沿って媒体を搬送する搬送機構と、搬送経路に沿って配置した第1、第2の液体噴射ヘッドとを備え、第1、第2の液体噴射ヘッドは、液体噴射面が互いに交差する方向に配置されていることが好ましい。これによれば、各第1、第2の液体噴射ヘッドは鉛直方向に対して互いに交差した液体噴射面を有する。すなわち液体噴射ヘッドが鉛直方向に対して傾いており、フィルター室も傾斜した状態で液体噴射装置に搭載されている。このような態様であっても、供給口と排出口との間に突起部が設けられていることには変わりないので、フィルター室内に液体を加圧充填しても、フィルター室の周縁に速い流速で液体を流通させることができ、気泡をフィルター室内に滞留することを抑制することができる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッド本体の分解斜視図である。 実施形態1に係るヘッド本体の断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの正面図である。 実施形態1に係るフィルターユニット本体の正面図である。 実施形態1に係る第2蓋部材の正面図である。 図5のA−A´線断面図である。 図5のB−B´線断面図である。 フィルターユニットの要部を拡大した正面図である。 図10のC−C´線断面図である。 図10のD−D´線断面図である。 フィルター室におけるインクの流れを説明する正面図である。 変形例に係るインクの流れを説明する正面図である。 変形例に係るインクの流れを説明する正面図である。 変形例に係るインクの流れを説明する正面図である。 変形例に係るヘッドの正面図である。 インクジェット式記録装置の概略斜視図である。 インクジェット式記録装置の側面図である。
〈実施形態1〉
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。インクジェット式記録ヘッドは液体噴射ヘッドの一例であり、単に記録ヘッドとも言う。
図1及び図2は、本実施形態に係る記録ヘッドの分解斜視図である。図示するように、本実施形態の記録ヘッド10は、液体としてインク滴を吐出するヘッド本体20と、ヘッド本体20にインクを供給するフィルターユニット30と、フィルターユニット30に保持された回路基板40と、回路基板40に接続された配線基板50とを具備する。
ここで、ヘッド本体20について詳細に説明する。図3は、ヘッド本体の分解斜視図であり、図4は、ヘッド本体の断面図である。
図示するように、ヘッド本体20は、流路形成基板110、連通板115、ノズルプレート120、保護基板130、ケース部材140、コンプライアンス基板155等の複数の部材を備え、これら複数の部材が接着剤等によって接合されている。
流路形成基板110には、複数のノズル開口121が並設される方向に沿って複数の圧力発生室112が並設されている。以降、この方向を圧力発生室112の並設方向、又は第1の方向Xと称する。また、流路形成基板110には、圧力発生室112が第1の方向Xに並設された列が複数列、本実施形態では、2列設けられている。この圧力発生室112の列が複数列設された列設方向を、以降、第2の方向Yと称する。なお、圧力発生室112が第1の方向Xに並設された2列は、一方の圧力発生室112の列に対して、他方の圧力発生室112の列が第1の方向Xで隣り合う圧力発生室112の間隔の半分だけ第1の方向Xにずれた位置に配置されている。これにより、詳しくは後述するノズル開口121も同様に、ノズル開口121の2列が半分の間隔だけ第1の方向Xにずれて配置されて、第1の方向Xの解像度を2倍にしている。もちろん、2列の圧力発生室112の第1の方向Xの位置を同じ位置として、圧力発生室112の列毎に異なるインクが供給されるようにしてもよい。また、本実施形態では、第1の方向X及び第2の方向Yに直交する方向を第3の方向Zと称する。
流路形成基板110の第3の方向Zの一方面、すなわち、Z1側の面には連通板115が接合されている。また、連通板115の第3の方向ZのZ1側には、ノズル開口121が設けられたノズルプレート120が接合されている。本実施形態では、ノズルプレート120のノズル開口121が開口する第3の方向ZのZ1側が液体噴射面120aとなっている。
連通板115には、圧力発生室112とノズル開口121とを連通するノズル連通路116が設けられている。連通板115は、流路形成基板110よりも大きな面積を有し、ノズルプレート120は流路形成基板110よりも小さい面積を有する。このようにノズルプレート120の面積を比較的小さくすることでコストの削減を図ることができる。なお、ここで言う面積とは、第1の方向X及び第2の方向Yを有する面内方向における面積のことである。
また、連通板115には、マニホールド200の一部を構成する第1マニホールド部117と、第2マニホールド部118とが設けられている。
第1マニホールド部117は、連通板115を第3の方向Zに貫通して設けられている。また、第2マニホールド部118は、連通板115を第3の方向Zに貫通することなく、連通板115のノズルプレート120側、すなわちZ1側に開口して第3の方向Zの途中まで設けられている。
さらに、連通板115には、圧力発生室112の第2の方向Yの一端部に連通する供給連通路119が、圧力発生室112毎に独立して設けられている。この供給連通路119は、連通板115を第3の方向Zに貫通して第2マニホールド部118と圧力発生室112とを連通する。
一方、流路形成基板110の連通板115とは反対面側、すなわち、Z2側には、振動板150が形成されている。また、振動板150上には、第1電極160と圧電体層170と第2電極180とが順次積層されることで、本実施形態の圧力発生手段である圧電アクチュエーター300が構成されている。一般的には圧電アクチュエーター300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極及び圧電体層を圧力発生室112毎にパターニングして構成する。
また、流路形成基板110の圧電アクチュエーター300側、すなわちZ2側の面には、流路形成基板110と略同じ大きさを有する保護基板130が接合されている。保護基板130は、圧電アクチュエーター300を保護するための空間である保持部131を有する。保持部131は、第1の方向Xに並設された圧電アクチュエーター300の列毎に第2の方向Yに2つ並んで形成されている。このような圧電アクチュエーター300の列毎に設けられた2つの保持部131は、保護基板130の第1の方向Xの端部において互いに連通して設けられている。また、保護基板130には、第2の方向Yで並設された2つの保持部131の間に第3の方向Zに貫通する貫通孔132が設けられている。圧電アクチュエーター300の電極から引き出されたリード電極190の端部は、この貫通孔132内に露出するように延設され、リード電極190と駆動配線22とが、貫通孔132内で電気的に接続されている。
また、保護基板130には、保持部131と外部とを連通する大気開放路(図示せず)が設けられている。本実施形態では、2つの保持部131が第2の方向Yで連通しているため、2つの保持部131に対して1つの大気開放路が設けられている。なお、2つの保持部131を互いに連通させずに独立して設け、大気開放路を独立する保持部131毎に設けるようにしてもよい。
このような大気開放路は、貫通孔132及びケース部材140の接続口143を介して、フィルターユニット30の内部と連通し、さらにフィルターユニット30の内部を介して外部と連通している。
保護基板130及び連通板115には、複数の圧力発生室112に連通するマニホールド200を画成するケース部材140が固定されている。
ケース部材140は、平面視において上述した連通板115と略同一形状を有し、保護基板130に接合されると共に、上述した連通板115にも接合されている。具体的には、ケース部材140は、保護基板130側に、流路形成基板110及び保護基板130が収容される深さの凹部141を有する。この凹部141は、保護基板130の流路形成基板110に接合された面よりも広い開口面積を有する。そして、凹部141に流路形成基板110等が収容された状態で凹部141のノズルプレート120側の開口面が連通板115によって封止されている。これにより、ケース部材140と保護基板130と連通板115とによって第3マニホールド部142が画成されている。
また、連通板115の第3の方向ZのZ1側には、コンプライアンス基板155が設けられている。このコンプライアンス基板155は、平面視において上述した連通板115と略同じ大きさを有し、ノズルプレート120を露出する第1露出開口部155aが設けられている。そして、このコンプライアンス基板155が第1露出開口部155aによってノズルプレート120を露出した状態で、第1マニホールド部117と第2マニホールド部118の開口を封止している。
このようなコンプライアンス基板155は、本実施形態では、封止膜156と、固定基板157と、を具備する。封止膜156は、可撓性を有するフィルム状の薄膜(例えば、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等により形成された厚さが20μm以下の薄膜)からなり、固定基板157は、ステンレス鋼(SUS)等の金属等の硬質の材料で形成される。この固定基板157のマニホールド200に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部148となっているため、マニホールド200の一方面は可撓性を有する封止膜156のみで封止された可撓部であるコンプライアンス部149となっている。本実施形態では、1つのマニホールド200に対応して1つのコンプライアンス部149が設けられている。すなわち、本実施形態では、マニホールド200が2つ設けられているため、ノズルプレート120を挟んで第2の方向Yの両側に2つのコンプライアンス部149が設けられている。
このような第1マニホールド部117、第2マニホールド部118及び第3マニホールド部142によって本実施形態のマニホールド200が構成されている。なお、本実施形態では、圧力発生室112の列の第2の方向Yを挟んだ両側にマニホールド200を形成するようにしたが、特にこれに限定されない。マニホールド200は、例えば、第3マニホールド部142のみで構成されていてもよく、第2マニホールド部118及び第3マニホールド部142で構成されていてもよい。ただし、本実施形態のようにマニホールド200を第1マニホールド部117、第2マニホールド部118及び第3マニホールド部142で構成することで、記録ヘッド10を大型化することなく、できるだけ大きな容積のマニホールド200を形成することができる。
また、ケース部材140には、保護基板130の貫通孔132に連通してケース部材140を第3の方向Zに貫通する接続口143が設けられている。この接続口143を挿通した駆動配線22が貫通孔132に挿通されて、リード電極190と接続されている。
さらに、ケース部材140には、マニホールド200に連通してマニホールド200にインクを供給する流入路144と、マニホールド200に連通してマニホールド200内のインクを流出させる流出路145と、が設けられている。このような流入路144は、圧力発生室112の列の第1の方向Xの一方側に設けられており、流出路145は、圧力発生室112の列の第1の方向Xの他方側に設けられている。また、流入路144及び流出路145は、それぞれ2つのマニホールド200に連通しており、同じインクが供給された流入路144は、特に図示しないが、途中で2つに分岐して同じインクを2つのマニホールド200に供給する。また、マニホールド200内のインクは、特に図示しないが、それぞれに連通する流出路145が途中で合流して1つの出口から流出される。もちろん、流入路144を途中で分岐することなく、マニホールド200毎に独立して設けるようにしてもよく、流出路145を途中で合流することなく、マニホールド200毎に独立して設けるようにしてもよい。
このようなヘッド本体20の液体噴射面120a側には、ノズル開口121を露出した状態で保護するカバーヘッド23(図1参照)が固定されている。カバーヘッド23は、コンプライアンス基板155に接合されている。このため、カバーヘッド23と開口部148との間には、空間が形成される。この空間が密封されていると、空間の気体が移動できずに、コンプライアンス部149が可撓変形できなくなる。したがって、コンプライアンス部149となる開口部148とカバーヘッド23とで形成された空間を外部に連通させて大気開放する必要があるが、カバーヘッド23に大気開放口を設けて被噴射媒体側に大気開放するのは好ましくない。これは、被噴射媒体側から大気開放口を介してインクが入り込み、封止膜156に付着するなどしてコンプライアンス部149が機能しなくなる虞があるからである。このため、本実施形態では、特に図示していないが、開口部148とカバーヘッド23との間の空間に連通する大気開放路を、コンプライアンス基板155、連通板115及び流路形成基板110等を第3の方向Zに貫通して設け、保護基板130の流路形成基板110とは反対側、すなわち、Z2側に開口するようにした。
このようなヘッド本体20は、フィルターユニット30の第3の方向Zの液体噴射面120a側であるZ1側の面に、フィルターユニット30に螺合される2つのネジ部材24によって固定されている。
なお、フィルターユニット30を構成する各部材の材料に特に限定は無いが、本実施形態では、樹脂材料から形成されている。
ここで、本実施形態に係る記録ヘッドを構成する他の部材について、さらに図5〜図9を参照して、詳細に説明する。図5は実施形態1に係る記録ヘッドの正面図であり、図6は実施形態1に係るフィルターユニット本体の正面図であり、図7は実施形態1に係る第1蓋部材の正面図であり、図8は図5のA−A´線断面図であり、図9は図5のB−B´線断面図である。
フィルターユニット30は、フィルターユニット本体33と、フィルターユニット本体33の両側面、本実施形態では、第2の方向Yにそれぞれ設けられた第1蓋部材31と第2蓋部材32とを具備する。フィルターユニット本体33は、第1部材の一例であり、第2蓋部材32は第2部材の一例である。
また、フィルターユニット30には、液体としてインクが貯留された液体貯留手段(図示なし)からヘッド本体20にインクを供給すると共に、ヘッド本体20からのインクを液体貯留手段に回収する液体流路100が設けられている。本実施形態に係る液体流路100は、フィルターユニット30に設けられた供給流路80及び回収流路90を備えている。供給流路80は、液体貯留手段からのインクをヘッド本体20に供給する往路であり、ヘッド本体20の流入路144に連通して設けられている。また、回収流路90は、ヘッド本体20からのインクを液体貯留手段に回収する復路であり、ヘッド本体20の流出路145に連通して設けられている。
供給流路80は、フィルターユニット30の第1の方向Xの一端部側、本実施形態では、X2側に設けられたものであり、液体貯留手段に直接又はチューブ等を介して接続されたインク導入口81と、インク導入口81に連通する第1流路82と、第1流路82に接続されたフィルター室83と、フィルター室83とヘッド本体20とを接続する第2流路84とを具備する。
フィルターユニット本体33には、側面(第2蓋部材32側の面)側に開口した溝部89が形成されている。溝部89は、第1流路82の側面を構成する溝部89a及び溝部89bと、フィルター室83の側面及び底面を構成する溝部89cと、溝部89cの底面に開口した溝部89dとを備える。
溝部89a及び溝部89cのX方向における幅は略同じであり、溝部89bの幅はそれらの溝部89a及び溝部89cより狭い(図5参照)。また、溝部89aの底部には、第1流路82の一方の開口が現れ、溝部89aと第1流路82とが連通している。さらに、溝部89dの底部には、第2流路84の一方の開口が現れ、溝部89dと第2流路84とが連通している。
フィルターユニット本体33の溝部89を第2蓋部材32が封止することで、第1流路82及びフィルター室83が形成される。詳細には、溝部89a及び溝部89bと第2蓋部材32により第1流路82が形成され、溝部89c及び溝部89dと第2蓋部材32とでフィルター室83が形成されている。
ここで、フィルター室83と第1流路82との境界部分を、フィルター室83に供給されるインクの入口となる供給口85とする。本実施形態では、溝部89b及び溝部89cとの境界部分が供給口85となる。さらに、フィルター室83と第2流路84との境界部分を、フィルター室83から排出されるインクの排出口86とする。本実施形態では、溝部89dと、溝部89dに開口した第2流路84との境界部分が排出口86となる。
このようにして、フィルターユニット30には、インク導入口81、第1流路82、供給口85、フィルター室83、排出口86及び第2流路84からなる供給流路80が形成されている。
フィルター室83には、インクに含まれるゴミや気泡などの異物を除去するためのフィルター101が設けられている。具体的には、フィルター室83を構成する溝部89dの開口を塞ぐようにして配置されている。フィルター室83に供給されたインクは、フィルター101を通過し、第2流路84を介してヘッド本体20の流入路144に供給される。
このようなフィルター101は、液体であるインク中に含まれるゴミや気泡などの異物を除去するためのものであり、例えば、金属や樹脂等の繊維を細かく編むことで複数の微細孔が形成されたシート状のものや、金属や樹脂等の板状部材に複数の微細孔を貫通させたものなどを用いることができる。なお、フィルター101は、不織布等を用いてもよく、その材料は特に限定されるものではない。
フィルター101をフィルターユニット本体33に固定する手段に特に限定はないが、リブ102にフィルター101を熱溶着することが好ましい。これにより、フィルター101を二つの部材(本発明で言う第2蓋部材32及びフィルターユニット本体33に相当する部材)で挟持して一体成形する場合と比較して、金型が不要となる分、製造工程を簡略化することができる。
また、溝部89cはフィルター101を収容するほどの大きさを有するので、リブ102にフィルター101を熱溶着する際に、溶融した樹脂がフィルター101側に流れ出したとしても、フィルター101を最大限大きく用いることができる。
また、第2蓋部材32には、フィルターユニット本体33側の面に、フィルターユニット本体33に向けて突出した封止部91が形成されている。詳細は後述するが、第2蓋部材32の封止部91が溝部89の開口を封止して第1流路82及びフィルター室83を画成している。さらに、第2蓋部材32には、フィルター101に対向する領域に突起部92が設けられている。この突起部92の詳細については後述する。
一方、回収流路90は、フィルターユニット30の第1の方向Xの供給流路80とは反対の他端部側、すなわち、X2側に設けられたものであり、第3の方向Zの液体噴射面120a側であるZ1側と、これとは反対側のZ2側の面とを貫通して設けられている。
フィルターユニット本体33には、第2の方向Yの一方面側に開口する第1凹部35と、第2の方向Yの他方面側に開口する第2凹部36とが設けられている。そして、これら第1凹部35と第2凹部36とは区画壁部37によって区画されている。
フィルターユニット本体33の第1凹部35の開口は、第2蓋部材32によって覆われており、第1凹部35と第2蓋部材32との間には第1空間部45が形成されている。
また、第2凹部36の開口は、第1蓋部材31によって覆われており、第2凹部36と第1蓋部材31との間には第2空間部46が形成されている。
そして、第2空間部46内に回路基板40が保持されている。また、フィルターユニット本体33のヘッド本体20側、すなわちZ1側には、第2空間部46とZ1側の面とを連通する連通孔47が設けられている。ヘッド本体20の駆動配線22は、連通孔47を挿通されて第2空間部46内で回路基板40と接続されている。
また、フィルターユニット本体33のZ2側には、第2空間部46と外部とを連通する外部配線接続孔48が設けられている。配線基板50は、外部配線接続孔48を挿通されて第2空間部46内で回路基板40と接続されている。なお、外部配線接続孔48は、図示しないシール部材によって密封されている。これにより、外部配線接続孔48からインクが侵入するのを抑制している。
このように外部の制御回路等からの印刷信号は配線基板50、回路基板40及び駆動配線22を介して駆動信号として圧電アクチュエーター300に供給される。なお、回路基板40は、図示しない電子部品や配線等が設けられたプリント基板からなる。例えば、回路基板40は、フレキシブル基板及びリジット基板の何れか、又はこれらが組み合わされた複合基板であってもよい。本実施形態では、回路基板40としてリジット基板を用いている。
また、上述したヘッド本体20の大気開放路は、接続口143に連通しているため、大気開放路は、接続口143に連通するフィルターユニット本体33の連通孔47を介して第2空間部46に連通する。
また、第1凹部35と第2凹部36とを区画する区画壁部37には、第1空間部45と第2空間部46とを連通する接続路34が設けられている。これにより、第2空間部46に連通する大気開放路は、接続路34を介して第1空間部45に連通する。
さらに、第2蓋部材32には、大気開放口38が設けられている。大気開放口38は、第2蓋部材32を貫通して第1空間部45を外部と連通する。すなわち、ヘッド本体20の大気開放路は、連通孔47を介して第2空間部46に連通し、第2空間部46は接続路34を介して第1空間部45に連通する。そして、第1空間部45は、大気開放口38によって外部に連通している。つまり、ヘッド本体20の大気開放路は、連通孔47、第2空間部46、接続路34、第1空間部45及び大気開放口38によって大気開放されている。
このような本実施形態の記録ヘッド10では、図示しない液体貯留手段からのインクをフィルターユニット30の供給流路80を介してヘッド本体20の内部の流路に取り込み、ノズル開口121に至るまで内部をインクで満たした後、駆動回路等からの記録信号に従い、圧電アクチュエーター300を駆動させることでノズル開口からインク滴が吐出される。また、ヘッド本体20の内部の流路に導入されたインクは、フィルターユニット30の回収流路90を介して液体貯留手段に戻される。すなわち、液体貯留手段のインクは、供給流路80を介してヘッド本体20の内部に供給され、ヘッド本体20の内部から回収流路90を介して液体貯留手段に回収される、いわゆる循環が行われる。
ここで、フィルター室83に形成された突起部92について詳細に説明する。図10はフィルターユニットの要部を拡大した正面図であり、図11は図10のC−C´線断面図であり、図12は図10のD−D´線断面図である。なお、図10においては、第2蓋部材32の図示は省略し、突起部92を点線、溝部89d、排出口86は一点鎖線で示してある。
上述したように、第2蓋部材32には、フィルターユニット本体33側の面に、フィルターユニット本体33に向けて突出した封止部91が形成されている。封止部91の平面形状は、溝部89の開口形状と略同じに形成され、封止部91の頂面(フィルターユニット本体33に対向する面)は略平坦状に形成されている。第2蓋部材32がフィルターユニット本体33に接合されると、封止部91は溝部89内に挿入されるようになっている。すなわち、第2蓋部材32の封止部91が溝部89の開口を封止して第1流路82及びフィルター室83を画成している。
第2蓋部材32をフィルターユニット本体33に接合する態様に特に限定はないが、本実施形態では、封止剤93により接合している。封止剤93は、第2蓋部材32及びフィルターユニット本体33の互いに対向する面の間に設けられるとともに、溝部89の内面と、封止部91の側面との間にも充填されている。
これにより、溝部89の内面と封止部91の側面との間の隙間が封止剤93により充填されるため、当該隙間に気泡が入り込むことを抑制することができる。ここで、インクを加圧充填する際、供給口85を介してフィルター室83(フィルター101よりも上流側)に加圧されたインクが供給される。このとき、インクに含まれる気泡はフィルター101を透過せずに、フィルター室83の周縁部に押し寄せられる場合がある。このとき、溝部89の内面と封止部91の側面との間に隙間が生じていると、インク圧力で当該隙間の奥まで気泡が入り込み、これを排除することが困難となってしまう。
しかしながら、本実施形態に係るフィルターユニット30では、当該隙間に封止剤93を充填したことで、インクの加圧充填時においてもフィルター室83の隙間に気泡が滞留してしまうことを抑制することができる。
また、フィルターユニット本体33に設けられた溝部89dの開口周縁には、第2蓋部材32側に突出し、当該開口周縁を囲むリブ102が形成されている。リブ102の形状はフィルター101よりも小さい形状を有している。
フィルター101は、リブ102の上に載置され、熱溶着されている。リブ102は実質的には、溶融してフィルター101と一体的している。このようにフィルター101をリブ102に熱溶着することで、フィルター101をフィルターユニット本体33に強固に固定することができる。
第2蓋部材32には、フィルター101に対向する領域に突起部92が設けられている。本実施形態では、突起部92は、封止部91の頂面に、フィルター101側に突出する台形状に形成されている。また、突起部92は、フィルター101に対する平面視において(図10参照)、フィルター101の内側に含まれ、かつ、リブ102の内側に含まれるように配置されている。
ここで、当該平面視において、フィルター101の一部領域であって、液体流路100のうちフィルター101よりも下流側の液体流路の開口形状を覆う領域を、フィルター101の有効領域と称する。本実施形態でいうフィルター101の下流側の液体流路とは溝部89dにより画成された流路である。したがって、フィルター101の有効領域Sとは、フィルター101の溝部89dの開口形状を覆う領域である(点ABCDで示される矩形領域)。
前記平面視において、突起部92のフィルターに対向する領域T(点EFGHで示される領域)の面積は、有効領域Sの面積よりも小さい。
さらに、突起部92は、前記平面視において、供給口85と排出口86との間に位置している。すなわち、供給口85と排出口86とを結ぶ仮想的な直線上に突起部92が位置している(重なっている)。
上述した突起部92に関する条件、すなわち、突起部92は、平面視において供給口85と排出口86との間に配置されていること、突起部92のフィルターに対向する領域Tの面積が有効領域Sの面積よりも小さいこと、突起部92はフィルター101に対する平面視においてフィルター101の内側に含まれること、突起部92はリブ102の内側に含まれるように配置されること、という何れか一つの条件を充足すると、フィルター室83内に加圧したインクを充填しても気泡が滞留することを抑制することができる。
このことを、図13を用いて説明する。図13はフィルター室83におけるインクの流れを説明する正面図である。
まず、インクの流れとしては、供給口85からフィルター室83に流入し、フィルター101(図10に示した有効領域S)を透過し、溝部89dに流入し、排出口86に流入する。仮に突起部92が存在しないとすると、供給口85と排出口86を結んだ仮想的な直線Lに沿ったインクの流れが最も早く、直線Lから外れた箇所においてはそれよりも遅いか停滞した状態となる。したがって、フィルター101の有効領域Sのうち直線Lから外れた箇所ではインクが滞留し、直線L近傍においてインクがフィルター101を透過することになる。
この結果、フィルター室83(フィルター室83のフィルター101よりも上流側)において直線Lからはずれた箇所、特にフィルター室83の角では、気泡が滞留する可能性がある。
しかし、本実施形態では、平面視において、フィルター室83内には、供給口85と排出口86との間、すなわち、直線L上に突起部92が位置している。そして、突起部92は、フィルター室83の高さ(Y方向)を絞っている(図11及び図12参照)。すなわち、第2蓋部材32とフィルター101との間隔を狭めている。当該間隔は流路抵抗が増大するためインクが流れにくくなり、図13の矢印に示したように、突起部92を迂回する流れが生じる。
これにより、フィルター室83のうち直線L近傍から外れた領域には、突起部92を設けない場合よりも速い流速のインクを流通させることができる。この結果、フィルター室83(フィルター室83のフィルター101よりも上流側)において直線Lからはずれた箇所、特にフィルター室83の角に、気泡が滞留することを抑制することができる。
したがって、本実施形態に係るフィルターユニット30によれば、インクを加圧充填する際に、フィルター室83に気泡を滞留させることを抑制できる。そして、フィルターユニット30によりインクが供給される記録ヘッド10に対して、印刷中などに当該気泡が意図せず排出され、ノズル開口121が気泡で閉塞してしまう可能性を低減することができる。また、本実施形態に係るフィルターユニット30を備える記録ヘッド10としては、インクを加圧充填する際に、フィルター室83に気泡が滞留することが抑制されているので、印刷中などに当該気泡がフィルターユニット30から供給され、当該気泡によりノズル開口121が閉塞してしまう可能性を低減することができる。これにより、信頼性が向上した記録ヘッド10が提供される。
また、突起部92は、フィルター101に対する平面視においてフィルター101の内側に含まれている。この場合、フィルター101と第2蓋部材32との間隔は、突起部92によってフィルター室83の高さが絞られた部分と、突起部92によって絞られていない部分の両方が必ず生じる。したがって、図示したような突起部92を迂回するインクの流れをより確実に生じさせることができる。
さらに、突起部92は、平面視において、リブ102の内側に含まれるように配置されている。換言すれば、図11及び図12に示すように、突起部92はリブ102の外側には存在しない。したがって、フィルター室83のリブ102の外側では、第2蓋部材32のフィルターユニット本体33側の面は平坦であり、突起が存在しない。これにより、フィルター室83のリブ102の外側では、突起部92で狭められない分、Y方向の高さを広く確保することができ、インクの加圧充填を行った際に、フィルター室83のリブ102の外側に気泡が押し込まれることを抑制することができる。
また、第2蓋部材32には、封止部91が設けられていた。封止部91は溝部89c内に挿入されていることから、封止部91の高さを設定することによっても、フィルター室83のY方向の高さを調節することができる。これにより、フィルター室83のインクの流速を調節することができる。なお、第2蓋部材32に封止部91が設けられている必要はなく、平板状の部材で溝部89cを塞ぎ、当該部材に突起部92を設ける構成であってもよい。
上述した条件を満たす他の突起部を例示する。図14は変形例に係るフィルター室におけるインクの流れを説明する正面図である。なお、図10〜13と同一のものには同一の符号を付し重複する説明は省略する。
同図に示すように、突起部92Aは、図13に示した例と同様に、平面視において、供給口85と排出口86とを結ぶ仮想的な直線Lの間、すなわち直線Lに重なって配置されている。さらに、突起部92Aは、フィルターが覆う溝部89dの開口形状よりも大きく、溝部89dの全てを覆っている。
このように突起部92Aが溝部89dの全体よりも大きく形成され、かつ、溝部89dの全体を覆っているということは、フィルター101の有効領域Sと突起部92Aとの隙間の全体の流路抵抗が高まり、当該隙間にインクが入りにくいとも考えられる。しかしながら、同図の矢印に示すように、まず、突起部92Aを迂回するようにしてインクがフィルター室83の周縁を速い速度で流通し、そしてフィルター101(有効領域S)を透過する。
したがって、フィルター室83の直線Lから外れた領域であっても、インクの流速を早めることができるので、インクの加圧充填時において気泡が滞留することを抑制することができる。
さらに、上述した条件を満たす他の突起部を例示する。図15は変形例に係るフィルター室におけるインクの流れを説明する正面図である。なお、図10〜13と同一のものには同一の符号を付し重複する説明は省略する。同図では、フィルター101は、溝部89dの開口を覆う部分、すなわち有効領域Sのみを示す。
同図に示すように、本変形例においては、供給口85と排出口86は、フィルター室83の対角線上には配置されておらず、Z方向に沿って配置されている。一方、突起部92Bは、X1側の一端がフィルター室83の側面に接触し、X2側の他端がX方向のX2側に延設された形状である。
このような突起部92Bは、X1側の一端が、平面視において、供給口85と排出口86とを結ぶ仮想的な直線Lの間、すなわち直線Lに重なって配置されている。
このような突起部92Bであっても、同図の矢印に示すように、まず、突起部92Bを迂回するようにしてインクがフィルター室83の周縁を速い速度で流通し、そしてフィルター101(有効領域S)を透過する。
したがって、フィルター室83の対角線上に供給口85及び排出口86が配置されずに、例えばZ方向に沿って配置されている場合であっても、供給口85及び排出口86の間に突起部92Bを配置することで、フィルター室83の周囲を流通するインクの流速を早めることができるので、インクの加圧充填時において気泡が滞留することを抑制することができる。
さらに、上述した条件を満たす他の突起部を例示する。図16は変形例に係るフィルター室におけるインクの流れを説明する正面図である。なお、図10〜13と同一のものには同一の符号を付し重複する説明は省略する。
同図に示すように、本変形例においては、突起部92Cは、平面視において、供給口85と排出口86とを結ぶ仮想的な直線Lの間、すなわち直線Lに重なって配置されている。また、突起部92Cは、平面視において、フィルター101の内側に配置されている。すなわち、突起部92Cのフィルター101に対向する領域Tは、突起部92Cの領域そのものである。
このような突起部92Cのフィルター101に対向する領域Tの面積は、平面視において、フィルター101の有効領域Sの面積よりも小さい。すなわち、突起部92Cは、フィルター101の有効領域Sの全てを覆う大きさでは無いことを意味する。
このような突起部92Cであっても、同図の矢印に示すように、まず、突起部92Cを迂回するようにしてインクがフィルター室83の周縁を速い速度で流通し、そしてフィルター101(有効領域S)を透過する。このように、フィルター室83の周囲を流通するインクの流速を早めることができるので、インクの加圧充填時において気泡が滞留することを抑制することができる。
〈他の実施形態〉
本発明は上述した実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変形が可能である。例えば、突起部92の形状は、台形状に形成したが、このような形状に限定されない。直方体状の突起部、曲面を含む突起部、テーパー面を含む突起部、階段状の側面を有する突起部であってもよい。また、突起部の個数は一つに限定されず、複数個あってもよい。
また、突起部92は第2蓋部材32に形成されていたが、このような態様に限定されず、フィルターユニット本体33側に設けてもよい。この場合、フィルター101に覆われる溝部89dの外側に、第2蓋部材側に突出する突起部を設け、該突起部が供給口85及び排出口86の間に配置されるようにする。この場合、フィルターユニット本体が請求項の第2部材、第2蓋部材が請求項の第1部材に相当する。
フィルター室83に形成された供給口85は、フィルター室83に対してZ方向からインクを供給するものであったが、供給口85からフィルター室83に供給されるインクの方向は特に限定されない。
また、フィルターユニット30に設けられたフィルター室83には、供給口85が形成されていた。この供給口85と、ヘッド本体20のマニホールド200との位置関係を次のようにしてもよい。図17は、他の実施形態に係る記録ヘッドの正面図である。なお実施形態1と同一のものには同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
同図に示すように、供給口85は、X方向(請求項の第1の方向)においてマニホールド200よりも内側に配置されている。すなわち、供給口85を通り、Z方向に平行な仮想的な直線Mは、マニホールド200のX方向の範囲内を通過するように、供給口85とマニホールド200との位置関係が規定されている。
仮に、供給口85をマニホールド200よりも外側に存在させる場合、フィルターユニット本体33の大きさをX方向に大きく形成し、その大きくした領域に供給口85を形成することになる。したがって、記録ヘッド10がX方向に大きくなってしまう。
しかしながら、上記実施形態に係る記録ヘッド10によれば、供給口85がX方向においてマニホールド200の内側に配置されているので、記録ヘッド10AをX方向に小型化することができる。
さらに、上述した各実施形態の記録ヘッドは、液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置に搭載される。ここで、本実施形態のインクジェット式記録装置について説明する。図18は、本発明の他の実施形態に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置を示す概略斜視図である。
図18に示すように、インクジェット式記録装置Iは、記録ヘッド10を搭載したキャリッジ3を具備する。キャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動可能に設けられている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の記録媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラーに限定されずベルトやドラム等であってもよい。
また、インクジェット式記録装置Iには、装置本体4に固定されて内部にインクが貯留されたインクタンク等の液体貯留手段2が設けられている。この液体貯留手段2には、記録ヘッド10にインクを供給する供給管2aと、記録ヘッド10からのインクを回収する回収管2bとが接続されている。
供給管2a及び回収管2bは、フレキシブルチューブ等の管状部材からなり、内部にそれぞれインクを供給する供給路と、インクを回収する回収路とが設けられている。そして、供給管2a(供給路)の一端が記録ヘッド10の供給流路80のインク導入口81に接続され、回収管2b(回収路)の一端が回収流路90に接続されることで、液体貯留手段2のインクを記録ヘッド10に供給すると共に、記録ヘッド10からのインクを液体貯留手段2に回収する。
なお、特に図示していないが、供給管2aの途中又は回収管2bの途中には、加圧ポンプ又は吸引ポンプ等の加圧充填機構が設けられており、加圧充填機構の圧送によってインクは液体貯留手段2と記録ヘッド10との間を循環する。このような加圧充填機構により、インクをフィルターユニット30に圧送しても、上述したようにフィルター室83に気泡が滞留しにくい。このように、フィルター室83内に気泡が滞留することが抑制されるので、印刷時などにフィルター101を透過して気泡がヘッド本体20に達し、ノズル開口121の詰まりや吐出不良を引き起こすことが抑制され、信頼性の向上したインクジェット式記録装置Iが提供される。
さらに、インクジェット式記録装置Iには、当該インクジェット式記録装置Iの動作を制御する制御装置9が設けられており、制御装置9と記録ヘッド10とは、配線基板50を介して接続されている。
なお、図18に示す例では、記録ヘッド10がキャリッジ3に搭載されて主走査方向に移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、記録ヘッド10が固定されて、紙等の記録シートSを副走査方向に移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、図18には、液体噴射面120aが一方面(XY平面)に面した一つの記録ヘッド10を用いたインクジェット式記録装置を例示したが、特にこれに限定されない。例えば、複数の記録ヘッド10を有し、各記録ヘッド10の液体噴射面120aが異なる面、すなわち各液体噴射面120aが交差するように配置されたインクジェット式記録装置であっても本発明を適用することができる。
図19はインクジェット式記録装置の要部を示す側面図である。図示するように、インクジェット式記録装置IIは、ドラム状の支持ドラム310と、支持ドラム310の外周に配置されたヘッドユニット320と、支持ドラム310に記録シートSを供給する供給部(図示せず)及び支持ドラム310から記録シートSを排除する排除部(図示せず)を有する搬送機構(図示せず)とを具備する。この搬送機構により記録シートSは、支持ドラム310に巻き掛けられながら搬送経路(Y方向)に沿って搬送される。
支持ドラム310は、フレーム311に軸支された回転軸312を有し、支持ドラム310は回転軸312を中心として矢印Rの方向に回転する。このような支持ドラム310の回転は、図示しない駆動モーター等の駆動手段によって行われる。
また、支持ドラム310は、その周面上に記録シートSを保持する。支持ドラム310による記録シートSの保持方法は特に限定されず、例えば、支持ドラム310の表面に記録シートSを吸引吸着する方法が挙げられる。また、他の方法としては、例えば、記録シートSの外周面を帯電させて、誘電分極の作用により支持ドラム310上に吸着させる方法が挙げられる。もちろん、支持ドラム310の表面との間で記録シートSを挟持する押さえローラー等を設けるようにしてもよい。
ヘッドユニット320は、ヘッド取付部材330と、ヘッド取付部材330に固定された複数の第1の記録ヘッド10Bと第2の記録ヘッド10Cとを具備する。第1の記録ヘッド10B及び第2の記録ヘッド10Cは、搬送経路であるY方向に沿ってそれぞれ配置されている。
また、各第1の記録ヘッド10B及び第2の記録ヘッド10Cは、液体噴射面120aが交差するようにヘッド取付部材330に取り付けられている。すなわち、第1の記録ヘッド10B及び第2の記録ヘッド10Cは、液体噴射面120aが鉛直方向(Z方向)に対して交差しており、かつ、それぞれの液体噴射面120aも交差した状態でヘッド取付部材330に固定されている。
このように、液体噴射面120aが鉛直方向に交差し、かつ第1の記録ヘッド10B及び10Cの各液体噴射面120aが交差していると、フィルター室83(図10参照)も鉛直方向に対して傾斜することになる。例えば、一方の第1の記録ヘッド10Bは、供給口85側が上方になるように傾斜し(図10の紙面であれば、左回りに回転)、他方の第2の記録ヘッド10Cは供給口85側が下方になるように傾斜する(図10の紙面であれば、右回りに回転)。
このように、フィルター室83が鉛直方向に対して傾斜しても、供給口85と排出口86との間に突起部92が設けられていることには変わりないので、上述したように、突起部92を迂回するようにインクがフィルター室83内を流通する。したがって、フィルター室83内にインクを加圧充填しても、フィルター室83の周縁部に速い流速でインクを流通させることができるので、気泡をフィルター室83内に滞留することを抑制することができる。
また、上述した例では、液体貯留手段2から記録ヘッド10にインクを供給すると共に、液体貯留手段2にインクを回収する記録ヘッド10を例示したが、特にこれに限定されず、液体貯留手段2から記録ヘッド10にインクを供給するだけの記録ヘッドにも本発明を適用することができる。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッドを対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
I、II インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、 10、10A、10B、10C 記録ヘッド、 20 ヘッド本体、 30 フィルターユニット、 31 第1蓋部材、 32 第2蓋部材(第2部材)、 33 フィルターユニット本体(第1部材)、 80 供給流路(液体流路)、 83 フィルター室、 85 供給口、 86 排出口、 89、89a、89b、89c、89d 溝部、 90 回収流路(液体流路)、 91 封止部、 92、92A、92B、92C 突起部、 93 封止剤、 100 液体流路、 101 フィルター、 102 リブ、 120 ノズルプレート、 120a 液体噴射面、 121 ノズル開口、 300 圧電アクチュエーター

Claims (8)

  1. 液体が流通する液体流路及び該液体流路の一部を構成するフィルター室を有し、該フィルター室に液体が加圧充填されるフィルターユニットであって、
    前記液体流路を有し、前記フィルター室を形成する第1部材及び第2部材と、
    前記フィルター室内に配置されたフィルターとを備え、
    前記第1部材には、前記第2部材側に開口した溝部が設けられ、
    前記第2部材には、前記第1部材側に突出する封止部であって前記溝部内に挿入されて前記フィルター室を形成する封止部、及び前記封止部の前記フィルターに対向する領域に、前記フィルターからは離間した突起部が設けられ、
    前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルター室に供給される液体の供給口と、前記フィルター室から排出される液体の排出口との間に設けられ
    前記溝部の前記フィルターが取り付けられる底面は前記フィルターよりも大きく、
    前記溝部の内面と前記封止部の側面との間に封止剤が充填されている
    ことを特徴とするフィルターユニット。
  2. 請求項1に記載するフィルターユニットにおいて、
    前記突起部の前記フィルターに対向する領域の面積は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルターの一部の領域であって前記液体流路のうち前記フィルターよりも下流側の前記液体流路の開口を覆う有効領域の面積より小さい
    ことを特徴とするフィルターユニット。
  3. 請求項1又は請求項2に記載するフィルターユニットにおいて、
    前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記フィルターの内側に含まれる
    ことを特徴とするフィルターユニット。
  4. 請求項1〜請求項3の何れか一項に記載するフィルターユニットにおいて、
    前記第1部材は、前記フィルター室内に開口した前記液体流路を囲う環状のリブを有し、
    前記フィルターは、前記リブに熱溶着されて前記液体流路を封止し、
    前記突起部は、前記フィルターに対する平面視において、前記リブの内側に含まれる
    ことを特徴とするフィルターユニット。
  5. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載するフィルターユニットを備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  6. 請求項に記載する液体噴射ヘッドにおいて、
    第1の方向に沿って配列された複数の圧力発生室と、各圧力発生室に連通するマニホールドとを有し、
    前記マニホールドは、前記フィルター室を含む前記液体流路に連通し、
    前記フィルター室には、該フィルター室内に供給される液体の供給口、及び該フィルター室内から排出される液体の排出口が形成され、
    前記供給口は、前記第1の方向において前記マニホールドよりも内側に配置されている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  7. 請求項又は請求項に記載する液体噴射ヘッドと、
    前記フィルター室内に加圧された液体を流入させる加圧充填機構とを備える
    ことを特徴とする液体噴射装置。
  8. 請求項に記載する液体噴射装置において、
    搬送経路に沿って被記録媒体を搬送する搬送機構と、
    搬送経路に沿って配置した第1、第2の前記液体噴射ヘッドとを備え、
    第1、第2の前記液体噴射ヘッドは、液体噴射面が互いに交差する方向に配置されている
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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