JP2018012256A - 液体噴射装置 - Google Patents

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陽樹 小林
Haruki Kobayashi
陽樹 小林
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Abstract

【課題】液体噴射ヘッド及びキャリッジの主走査方向における小型化を図ることができると共に液体が回路基板に付着して破壊されるのを抑制した液体噴射装置を提供する。【解決手段】液体噴射ヘッド1は、キャリッジ軸5aの軸方向に移動可能に設けられたキャリッジ3に取り付けられ、液体供給手段が接続される面とは反対面側に設けられたヘッド本体50に液体を供給する流路が設けられたホルダー40と、ヘッド本体とホルダーとの間に設けられてヘッド本体に電気的に接続された回路基板60とを具備し、ホルダーは、液体供給手段と回路基板との間に仕切り板41を具備し、キャリッジ軸5aの軸方向に直交する方向Yにおいて、仕切り板の回路基板とキャリッジ軸5aとの間には、積層方向Zにおける回路基板側に向かって突出する突出部48が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、液体を噴射するノズルを有するヘッドユニットを具備する液体噴射装置に関し、特に液体としてインクを噴射するインクジェット式記録装置に関する。
インクジェット式プリンターやプロッター等のインクジェット式記録装置に代表される液体噴射装置は、インク等の液体を供給する液体供給手段であるカートリッジから供給されたの液体を液滴として噴射可能な液体噴射ヘッドと、液体噴射ヘッドと共にカートリッジを保持するキャリッジと、を具備する(例えば、特許文献1参照)。
キャリッジには、カートリッジ等の着脱時に漏出したインクをキャリッジの外部に排出する排出孔を設け、カートリッジの着脱時に漏出したインクが回路基板に回り込まないようにしている。
また、複数のカートリッジをキャリッジに搭載する場合、カートリッジをキャリッジの移動方向である主走査方向に並設すると、キャリッジが主走査方向に大型化してしまうという問題がある。このため、カートリッジを媒体の搬送方向である副走査方向にも並設することで、キャリッジの主走査方向における小型化を図ることができる(例えば、特許文献2参照)。
特開2012−240292号公報 特開2015−223774号公報
しかしながら、液体噴射ヘッド及びキャリッジの主走査方向の小形化を図る場合、液体噴射ヘッドの内部に設けられた回路基板が液体噴射ヘッドの主走査方向に占める割合が大きくなり、カートリッジの取り外しによって漏れたインクが、回路基板に付着し易くなってしまうという問題がある。また、キャリッジにインクを外部に排出する排出孔を設ける場合、例えば、排出孔を主走査方向の両側の隅部等に設けることで、効率よくインクを外部に排出することができるが、液体噴射ヘッド及びキャリッジの小型化を図るために回路基板が液体噴射ヘッドの主走査方向に占める割合が大きくなると、排出孔が回路基板に近接するため、排出孔から回路基板側にインクが回り込み易くなる。そして、回路基板にインクが付着すると、配線の短絡や電子部品の破壊が生じてしまうという問題がある。
なお、このような問題はインクを噴射するインクジェット式記録装置だけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射装置においても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑み、液体噴射ヘッド及びキャリッジの主走査方向における小型化を図ることができると共に液体が回路基板に付着して破壊されるのを抑制した液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、液体を噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッド及び当該液体噴射ヘッドに液体を供給する複数の液体供給手段が接続されると共に、キャリッジ軸の軸方向に移動可能に設けられたキャリッジと、を具備し、前記液体噴射ヘッドは、液体を噴射するノズルが設けられたヘッド本体と、前記液体供給手段が接続されると共に、当該カートリッジが接続される面とは反対面側に設けられた前記ヘッド本体に液体を供給する流路が設けられたホルダーと、前記ヘッド本体と前記ホルダーとの間に設けられて前記ヘッド本体に電気的に接続された回路基板と、を具備し、前記液体供給手段は、前記回路基板と前記ホルダーとの積層方向から平面視した際に、前記キャリッジ軸の軸方向に対して直交する方向に並設されており、前記ホルダーは、前記液体供給手段と前記回路基板との間に仕切り板を具備し、前記回路基板と前記ホルダーとの積層方向から平面視した際に、前記キャリッジ軸の前記軸方向に直交する方向において、前記仕切り板の前記回路基板と前記キャリッジ軸との間には、前記積層方向における前記回路基板側に向かって突出する突出部が設けられており、前記突出部は、前記キャリッジの開口部内に達するまで突出して設けられており、前記突出部内には、前記ホルダーの前記液体供給手段側と、前記キャリッジの前記媒体側とを連通する排出孔が設けられていることを特徴とする液体噴射装置にある。
かかる態様では、キャリッジの開口部に達するまで突出する突出部を設け、この突出部内に排出孔を設けることで、排出孔から排出された液体が回路基板側に回り込むのを抑制することができる。特に、キャリッジ軸と回路基板との間に排出孔を設けることで、キャリッジ軸側に移動した液体を排出孔から確実に排出させることができると共に、排出孔から排出された液体が回路基板に回り込むのを抑制することができる。
ここで、前記突出部が、前記軸方向の端部に設けられていることが好ましい。これによれば、端部に溜まり易い液体を排出孔から確実に排出することができると共に、排出孔及び突出部を形成する余分なスペースを確保する必要がなく、小型化を図ることができる。
ここで、前記回路基板と前記ホルダーとの前記積層方向から平面視した際に、前記キャリッジ軸の前記軸方向に直交する方向において、前記回路基板の前記キャリッジ軸とは反対側には、前記液体供給手段側と前記キャリッジの前記媒体側とを連通する補助排出孔が設けられていることが好ましい。これによれば、補助排出孔を設けることで、液体供給手段から漏出した液体を補助排出孔からも排出させて、回路基板への液体の回り込みを抑制することができる。
また、前記排出孔から液体を吸引する吸引手段をさらに具備することが好ましい。これによれば、排出孔から吸引手段によって液体を吸引することで、媒体や装置内部が液体によって汚れるのを抑制することができる。
また、前記排出孔の鉛直方向下側には、当該排出孔から排出された液体を受け取る受け部が設けられていることが好ましい。これによれば、排出孔から排出された液体が受け部によって受け止められるため、媒体や装置内部が液体によって汚れるのを抑制することができる。
また、前記排出孔の前記媒体側の開口を開閉する開閉手段をさらに具備することが好ましい。これによれば、予期せぬタイミングで液体が排出孔から排出されるのを抑制することができ、媒体や装置内部が液体によって汚れるのを抑制することができる。
また、前記キャリッジは、前記キャリッジ軸を中心とした回転方向に移動可能に設けられており、前記液体噴射ヘッドの前記ノズルが開口するノズル面に当接して、当該ノズル面を覆うキャップ部材が設けられていることが好ましい。これによれば、キャリッジをキャリッジ軸に回転可能に設けることで、キャリッジの移動が規制されることがない。また、キャップ部材が当接してキャリッジが傾斜することによって液体がキャリッジ軸側に移動したとしても、移動した液体をキャリッジ軸側に設けられた排出孔から容易に排出することができ、回路基板の液体の回り込みによる破壊を抑制することができる。
実施形態1に係る記録装置の概略構成を示す図。 実施形態1に係る記録ヘッド及びキャリッジを示す平面図。 実施形態1に係る記録ヘッド及びキャリッジの要部断面図。 実施形態1に係る記録ヘッド及びキャリッジの断面図。 実施形態1に係る記録ヘッド及びキャリッジの要部拡大断面図。 実施形態1に係る記録ヘッド及びキャリッジの要部拡大断面図。 実施形態1に係る記録ヘッドの要部斜視図。 実施形態1に係るキャリッジの傾斜を示す図。 実施形態1に係る記録ヘッド及びキャリッジの比較例の平面図。 実施形態2に係る記録ヘッド及びキャリッジの要部拡大断面図。 実施形態2に係る記録ヘッド及びキャリッジの変形例を示す断面図。 実施形態3に係る記録ヘッド及びキャリッジの断面図。 実施形態3に係る記録ヘッド及びキャリッジの断面図。 他の実施形態に係る記録ヘッド及びキャリッジの断面図。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態の液体噴射装置の一例であるインクジェット式記録装置Iは、インクを吐出する本実施形態の液体噴射ヘッドであるインクジェット式記録ヘッド1(以下、単に記録ヘッド1とも言う)を有する。記録ヘッド1には、当該記録ヘッド1にインクを供給する液体供給手段である複数のカートリッジ2が着脱可能に設けられている。そして、この記録ヘッド1とカートリッジ2とが、キャリッジ3に搭載されている。キャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5aに、キャリッジ軸5aの軸方向に沿って移動可能に設けられている。また、キャリッジ軸5aに軸支されたキャリッジ3は、キャリッジ軸5aと平行に配置されたレール5b上に摺接するように配置されている。つまり、キャリッジ3は、キャリッジ軸5aとレール5bとに跨がって配置されている。
そして、駆動モーター6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッド1を搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5aに沿って移動される。一方、装置本体4には搬送手段としての搬送ローラー8が設けられており、紙等の媒体である記録シートSが搬送ローラー8により搬送されるようになっている。なお、記録シートSを搬送する搬送手段は、搬送ローラー8に限られずベルトやドラム等であってもよい。本実施形態では、記録シートSの搬送方向を第1の方向Xと称し、記録シートSの搬送方向の上流側をX1、下流側をX2と称する。また、キャリッジ3のキャリッジ軸5aに沿った移動方向を第2の方向Yと称し、キャリッジ軸5aの一端部側をY1、他端部側をY2と称する。さらに、第1の方向X及び第2の方向Yの双方に交差する方向を本実施形態では、第3の方向Zと称し、記録シートSに対して記録ヘッド1側をZ1、記録ヘッド1に対して記録シートS側をZ2と称する。なお、本実施形態では、各方向(X、Y、Z)の関係を直交とするが、各構成の配置関係が必ずしも直交するものに限定されるものではない。また、本実施形態では、第3の方向Zが鉛直方向と一致する方向とし、鉛直方向上側をZ1側、鉛直方向下側をZ2側とする。
また、第2の方向Yに移動可能に設けられたキャリッジ3は、キャリッジ軸5aの一端部側であるY1側がホームポジションとなっており、装置本体4のY1側には、記録ヘッド1のノズルからインクを吸引する第1吸引手段9が設けられている。なお、第1吸引手段9は、記録ヘッド1のノズルを覆うゴムやエラストマー等の弾性材料で形成された第1キャップ部材9aと、第1キャップ部材9aに接続された真空ポンプ等の第1吸引装置9bと、を具備する。このような構成の第1吸引手段9では、第1キャップ部材9aを記録ヘッド1のノズルが開口するノズル面に当接させて、第1吸引装置9bに吸引動作を行わせることで、第1キャップ部材9aの内部を負圧として、ノズルから記録ヘッド1内のインクを気泡と共に吸引する。また、非印刷時には、第1キャップ部材9aによってノズルを覆うことによって、ノズルの近傍のインクの乾燥を抑制してもよい。もちろん、ノズル近傍のインクの乾燥を抑制するために、第1キャップ部材9aとは別に密着キャップを設けるようにしてもよい。なお、第1キャップ部材9aは、所望のタイミングで記録ヘッド1のノズル面に当接してノズルを覆うため、第1キャップ部材9aは、記録ヘッド1に対して第3の方向Zに移動可能に設けられている。ちなみに、第1キャップ部材9aの第3の方向Zへの移動は、例えば、図示しないモーターや電磁石等によって行うことができる。
このようなインクジェット式記録装置Iでは、記録ヘッド1に対して記録シートSを第1の方向Xに搬送し、キャリッジ3を記録シートSに対して第2の方向Yに往復移動させながら、記録ヘッド1のノズルからインク滴を噴射させることで記録シートSの略全面に亘ってインク滴を着弾させる、いわゆる印刷が実行される。また、カートリッジ2を装着した初期充填時、印刷開始前、印刷中などの所望のタイミングで、第1吸引手段9によって記録ヘッド1内のインクを吸引する吸引動作が行われる。
ここで、本実施形態の記録ヘッド1及びキャリッジ3についてさらに図2〜図8を参照して説明する。なお、図2は、記録ヘッド及びキャリッジの平面図であり、図3は、図2のA−A′線断面図であり、図4は、図2のB−B′線断面図であり、図5及び図6は、図4の要部を拡大した断面図であり、図7は、記録ヘッドの要部斜視図であり、図8は、キャリッジの傾斜を示す図である。
図2及び図4に示すように、キャリッジ3は、キャリッジ軸5aの軸方向である第2の方向Yに移動可能に設けられている。また、キャリッジ3は、キャリッジ軸5aを中心とした回転方向に移動可能に設けられている。具体的には、キャリッジ軸5aは、円柱状を有する。また、キャリッジ3のX1側には、キャリッジ軸5aが挿通される保持孔31が設けられている。キャリッジ3の保持孔31は、キャリッジ軸5aの外形に倣った形状、すなわち、断面が円形状となっている。このため、キャリッジ3は、キャリッジ軸5aに対して軸方向に移動可能で、且つキャリッジ軸5aを中心とした回転方向に移動可能となっている。
また、キャリッジ3は、キャリッジ軸5aとは反対側、すなわち、X2側がレール5b上を摺接して第2の方向Yに移動する。レール5bは、キャリッジ3のX2側に、キャリッジ軸5aと平行に、すなわち、第2の方向Yに沿って配置されている。このレール5bは、断面が矩形状となる四角柱形状を有する。キャリッジ3は、キャリッジ軸5aとは反対側であるX2側の端部において、Z2側の面をレール5bのZ1側の面に当接することで、キャリッジ軸5aを中心とした回転方向の移動が規制される。このように、キャリッジ3を第1の方向XのX1側の一端をキャリッジ軸5aに軸支させ、X2側をレール5b上に摺接させるようにしたため、キャリッジ3は、キャリッジ軸5a及びレール5b上を第2の方向Yに容易に移動可能となっている。ちなみに、キャリッジ3のX2側を、レール5bに代わってキャリッジ軸5aと同様の軸部材に軸支させると、2つの軸の相対的な位置決めが困難で、2つの軸が高精度に位置決めされていないとキャリッジ3が良好に移動することができなくなってしまう。本実施形態では、キャリッジ3は、1本のキャリッジ軸5aに軸支されると共にレール5b上を摺接することで、キャリッジ軸5aとレール5bとの相対的な位置決めを高精度に行わなくても、キャリッジ3の移動が規制されることがない。ただし、キャリッジ3は、キャリッジ軸5aにキャリッジ軸5aを中心として回転可能に軸支されているため、第1吸引手段9の第1キャップ部材9aが記録ヘッド1に当接することによって、図8に示すように、記録ヘッド1を保持したキャリッジ3は、キャリッジ軸5aを中心として傾斜する。
このようなキャリッジ3に搭載される記録ヘッド1は、カートリッジ2が装着されるホルダー40と、ホルダー40から供給されたインクを吐出するヘッド本体50と、ヘッド本体50に電気的に接続された回路基板60と、を具備する。
ホルダー40は、第3の方向ZのZ1側の面に、カートリッジ2が複数保持されるカートリッジ装着部41を有する。本実施形態のカートリッジ2は、図1に示すように、第3の方向Zから平面視した際に、一方向が長尺で、他方向が短尺となる高いアスペクト比を有する。つまり、本実施形態のカートリッジ2は、第3の方向Zから平面視した際に略長方形状を有する。このようなカートリッジ2は、長尺方向が、キャリッジ3の移動方向である第2の方向Yと一致するように配置される。そして、カートリッジ2は、短尺方向、すなわち、第1の方向Xに複数、本実施形態では、6個が並設されてカートリッジ装着部41に装着されている。
このように、カートリッジ装着部41にカートリッジ2を第1の方向Xに並設することにより、記録ヘッド1の第2の方向Yの小型化を図ることができる。すなわち、記録ヘッド1の第2の方向Yの寸法は、カートリッジ2の長尺方向の寸法によって決まるため、カートリッジ装着部41に複数のカートリッジ2を装着しても第2の方向Yに大型化するのを抑制することができる。つまり、カートリッジ2の数に拘わらず、記録ヘッド1を第2の方向Yに小型化することができるため、記録ヘッド1を第2の方向Yに大型化することなく、多色のインクを吐出する記録ヘッド1を実現することができる。ちなみに、図9に示すように、複数のカートリッジ2を第2の方向Yに並設した場合、カートリッジ2の数に応じて記録ヘッド1が第2の方向Yに大型化してしまう。
また、ホルダー40には、一端がカートリッジ装着部41に開口し、他端がカートリッジ装着部41とは反対面であるZ2側に開口する複数のインク供給路42が形成されている。具体的には、図3に示すように、ホルダー40のカートリッジ装着部41側には、内部にインク供給路42が設けられた液体導入部43が円柱状に突出して設けられている。この液体導入部43の先端面には、インク供給路42の開口を覆うフィルター44が設けられている。
フィルター44は、インクに含まれる異物や気泡を除去するためのものであり、複数の微細孔が設けられたものである。このようなフィルター44としては、例えば、金属や樹脂等の繊維を細かく織る又は編むことで形成されたシート状のものや、金属や樹脂等の板状部材に複数の微細孔を貫通させたものなどを用いることができる。このようなフィルター44にカートリッジ2の供給部21が液面接触される。なお、カートリッジのZ2側の底面には、円筒形状のリブ22が設けられており、リブ22の内部には、カートリッジ2の内部のインクをホルダー40に供給する供給口23が設けられている。この供給口23の内部には、インクを吸収して保持する吸収体である供給部21が設けられている。供給部21は、ホルダー40のフィルター44に所定の圧力で面接触するものであり、例えば、綿状パルプ、高分子吸水ポリマー、ウレタンフォーム等の多孔質材料や不織布などを用いることができる。
また、カートリッジ装着部41のフィルター44が設けられた液体導入部43の周囲には円環状のシール用溝部45が設けられており、このシール用溝部45内にシール部材46が設けられている。このシール部材46にカートリッジ2のリブ22が当接することで、フィルター44と供給部21との面接触された部分は密封される。
このようなホルダー40とカートリッジ2との着脱時にインクが漏出すると、漏出したインクはカートリッジ装着部41に付着する。なお、本実施形態では、ホルダー40のフィルター44と、カートリッジ2の供給部21とが所定の圧力で面接触することによって流路が接続されているため、カートリッジ2のホルダー40への着脱時にインクの漏出が発生する虞がある。
なお、カートリッジ装着部41の周囲は壁部47によって囲まれており、漏出したインクは、カートリッジ装着部41から壁部47によって予期せぬ領域から外部に漏出するのが抑制される。
このようなホルダー40のカートリッジ装着部41とは反対面側、すなわち、Z2側には、回路基板60を挟んでヘッド本体50が固定されている。
ヘッド本体50は、Z2側の面にインク滴を吐出するノズル51を有する。このノズル51が設けられたヘッド本体50のZ2側の面が、ノズル面52となっている。また、ヘッド本体50の図示しない内部には、ノズル51に連通する流路と流路内のインクに圧力変化を生じさせる圧力発生手段とを具備する。圧力発生手段としては、例えば、電気機械変換機能を呈する圧電材料を有する圧電アクチュエーターの変形によって流路の容積を変化させて流路内のインクに圧力変化を生じさてノズル51からインク滴を吐出させるものや、流路内に発熱素子を配置して、発熱素子の発熱で発生するバブルによってノズル51からインク滴を吐出させるものや、振動板と電極との間に静電気力を発生させて、静電気力によって振動板を変形させてノズル51からインク滴を吐出させるいわゆる静電式アクチュエーターなどを使用することができる。
回路基板60は、圧力発生手段に配線等を介して接続されて、外部からの駆動信号を圧力発生手段に供給するためのものである。このような回路基板60には、特に図示していないが、配線や電子部品等が実装されている。
このような記録ヘッド1では、ホルダー40のカートリッジ装着部41が、カートリッジ2と回路基板60との間を仕切る仕切り板となっている。
なお、記録ヘッド1を構成する各部材、すなわち、ホルダー40、ヘッド本体50及び回路基板60は、第3の方向Zから平面視した際に重なる位置に配置されている。ここで、ヘッド本体50は、第3の方向Zから平面視した際に、カートリッジ装着部41よりも小さい面積を有する。また、回路基板60は、第3の方向Zから平面視した際にヘッド本体50よりも大きな面積で、且つカートリッジ装着部41よりも小さい面積を有する。つまり、ヘッド本体50は、カートリッジ装着部41及び回路基板60に重なる位置に配置されている。また、ヘッド本体50及び回路基板60は、カートリッジ装着部41のX1側に配置されている。これは、上述したように、キャリッジ3が、X1側でキャリッジ軸5aに軸支されているため、ヘッド本体50をキャリッジ軸5aに近いX1側に配置することで、第3の方向Zにおけるキャリッジ3のキャリッジ軸5aに対する位置と、ヘッド本体50のノズル面52の位置との精度を向上することができる。つまり、高精度に位置決めしたキャリッジ軸5aに対して、レール5bの位置決め精度が低い場合であっても、ヘッド本体50をキャリッジ軸5a側に配置することで、ヘッド本体50の位置を高精度に位置決めすることができる。
一方、本実施形態の記録ヘッド1を保持するキャリッジ3は、記録ヘッド1が内部に保持される中空部材からなる。
具体的には、キャリッジ3は、記録ヘッド1を保持する空間である収容部32を有する。収容部32は、Z1側においてヘッド本体50側を収容するヘッド収容部33と、Z2側においてホルダー40のカートリッジ装着部41側を保持するカートリッジ収容部34と、を具備する。
ヘッド収容部33は、カートリッジ収容部34に比べて第1の方向Xの幅が狭く、且つ第3の方向Zから平面視した際に、カートリッジ収容部34に重なる位置に配置されている。また、ヘッド収容部33は、カートリッジ収容部34に対して第1の方向Xの中心よりもキャリッジ軸5a側であるX1側に配置されている。
ヘッド収容部33は、Z2側に開口して設けられており、記録ヘッド1は、ノズル面52が、ヘッド収容部33のZ2側の開口から突出するように収容部32内に保持される。
また、カートリッジ収容部34は、Z1側に開口して設けられており、Z1側の開口からカートリッジ2が着脱される。
ホルダー40には、図4及び図5に示すように、Z2側の面からホルダー40と回路基板60との積層方向である第3の方向Zにおける回路基板60側に向かって突出する突出部である第1突出部48が設けられている。第1突出部48は、図2に示すように、第3の方向Zから平面視した際に、回路基板60とキャリッジ軸5aとの間に配置されている。ここで、第1突出部48が第3の方向Zから平面視した際に回路基板60とキャリッジ軸5aとの間に設けられているとは、第1突出部48を第1の方向Xに射影した際に、第1突出部48が回路基板60と重なる位置に配置されていることも、回路基板60に重ならない位置、つまり、回路基板60の外側に配置されていることも含むものである。本実施形態では、第1突出部48は、第1の方向XのX1側の端部に、第2の方向Yにおいて回路基板60の外側の第2の方向Yの両端部にそれぞれ設けられている。すなわち、第1突出部48は、カートリッジ装着部41のX1及びY1側の角部と、X1及びY2側の角部との各々に設けられている。
この第1突出部48には、図4及び図5に示すように、カートリッジ2側と、キャリッジ3の記録シートS側とを連通する排出孔48aが第3の方向Zに貫通して設けられている。すなわち、排出孔48aは、一端がカートリッジ装着部41に開口し、他端が、第1突出部48のZ2側の先端面に開口して設けられている。
一方、キャリッジ3には、第1突出部48に対応する第1開口部35が設けられている。すなわち、第1開口部35は、第3の方向Zにおいて、第1突出部48に相対向する位置に、キャリッジ3の収容部32の内部と記録シートS側の外部とを連通するようにキャリッジ3を第3の方向Zに貫通して設けられている。また、第1開口部35は、第1突出部48の外径よりも若干大きな内径で設けられている。そして、ホルダー40に設けられた第1突出部48は、キャリッジ3の第1開口部35内に達するまで突出して設けられている。ここで、第1突出部48が、第1開口部35内に達するまで突出して設けられているとは、第1突出部48のZ2側の先端が、第1開口部35内に位置するか、又は、第1開口部35よりも記録シートS側に突出する位置まで設けられていることを言う。本実施形態では、第1突出部48は、キャリッジ3の第1開口部35のZ2側の開口まで、つまり、第1開口部35のキャリッジ3のZ2側の面と略面一となる位置まで設けられている。
このように記録ヘッド1に排出孔48aが設けられた第1突出部48を設け、第1突出部48をキャリッジ3の第1開口部35内に達するまで突出して設けることで、カートリッジ装着部41のZ1側に付着したインクは、排出孔48aを介してキャリッジ3のZ2側に良好に排出される。すなち、第1突出部48の先端が第1開口部35内、又は、第1開口部35よりも記録シートS側に突出しているため、排出孔48aのZ2側の開口から排出されたインクは、キャリッジ3の収容部32内において記録ヘッド1とキャリッジ3との間に侵入し難い。したがって、キャリッジ3の収容部32内に侵入したインクが回路基板60に回り込み、回路基板60の配線の短絡や電子部品の破壊等が発生するのを抑制することができる。特に、上述したように、カートリッジ2を第1の方向Xに並設することによって、記録ヘッド1の第2の方向Yを小型化した場合、図2及び図4に示すように、排出孔48aと回路基板60とが近接してしまうものの、第1突出部48を設け、第1突出部48内に排出孔48aを設けることで、排出孔48aから排出されたインクが、回路基板60側に回り込むのを抑制することができる。ちなみに、図9に示すように、カートリッジ2が第2の方向Yに並設されて、記録ヘッド1が第2の方向Yに大型化した場合、回路基板60と排出孔48aとの距離が遠ざかることから、第1突出部48を設けずに排出孔48aのみを設けて、排出孔48aからキャリッジ3の収容部32内にインクが侵入しても、侵入したインクが回路基板60まで達し難い。本実施形態では、カートリッジ2を第1の方向Xに並設して、記録ヘッド1の小型化を図りつつ、インクの回路基板60への回り込みを抑制して、回路基板60のインクによる破壊を抑制することができる。
また、本実施形態では、第1突出部48及び排出孔48aをX1側において、第2の方向Yの両端部に設けることで、カートリッジ装着部41の壁部47に囲まれた角部に溜まり易いインクを確実に排出孔48aから排出することができる。また、第1の方向Xにおいて、回路基板60と重なる位置に第1突出部48及び排出孔48aを設ける場合に比べて、第1突出部48及び排出孔48aをX1側の両端部、すなわち、第1突出部48及び排出孔48aを第1の方向Xで回路基板60と重ならない位置に設けることで、キャリッジ軸5aと回路基板60との第1の方向Xの間隔を短くすることができ、記録ヘッド1及びキャリッジ3の小型化を図ると共に、記録ヘッド1のノズル面52のキャリッジ軸5aからの距離を短くして位置決め精度を向上することができる。
なお、キャリッジ3は、上述したように、キャリッジ軸5aに回転可能に保持されているため、第1吸引手段9の第1キャップ部材9aをノズル面52に当接させることで、図8に示すように、キャリッジ3は、レール5bから浮き上がるように傾斜する。このキャリッジ3の傾斜によって、カートリッジ装着部41に付着したインクは、記録ヘッド1のキャリッジ軸5a側であるX1側に寄せ集められるが、本実施形態では、排出孔48aを第1の方向Xにおいて回路基板60とキャリッジ軸5aとの間に設けることで、キャリッジ軸5a側に寄せ集められたインクは排出孔48aから排出され、回路基板60側に回り込むのを抑制することができる。ちなみに、排出孔48aを第3の方向Zから平面視した際に回路基板60と重なる位置に配置した場合、キャリッジ3の傾斜によってキャリッジ軸5a側に寄せ集められたインクが排出孔48aから排出される際に回路基板60側に回り込み易い。本実施形態では、キャリッジ軸5aと回路基板60との間に排出孔48aが設けられた第1突出部48を設けたため、キャリッジ3の傾斜によって排出孔48aよりも第3の方向ZのZ1側に回路基板60が位置する。したがって、排出孔48aから排出されたインクが回路基板60側に這い上がり難く、回路基板60がインクによって破壊されるのを抑制することができる。
また、本実施形態では、カートリッジ2を第1の方向Xに並設することで、記録ヘッドの第2の方向Yの幅が比較的狭いため、キャリッジ3の傾斜によって寄せ集められたインクの液面は高くなり、インクが回路基板60側に回り込み易い。しかしながら、本実施形態では、第1突出部48及び排出孔48aを設けることで、キャリッジ3の傾斜によってインクの液面が高く溜まったとしても、回路基板60側にインクが回り込むのを抑制して排出させることができる。ちなみに、図9に示すように、カートリッジ2を第2の方向Yに並設した場合、記録ヘッド1の第2の方向Yの幅が比較的広くなるため、キャリッジ3の傾斜によって寄せ集められたインクの液面は低くなり、インクが回路基板60側に回り込み難い。
なお、本実施形態のホルダー40には、カートリッジ装着部41のX2側においてZ2側面から突出する第2突出部49と、第2突出部49内に設けられてカートリッジ装着部41を第3の方向Zに貫通する補助排出孔49aとがさらに設けられている。
ここで、第2突出部49及び補助排出孔49aについてさらに図6及び図7を参照して説明する。
図6及び図7に示すように、第2突出部49は、断面が略矩形状となる筒状部材を斜めに切り欠いて、突出するZ2側に向かって先の尖った形状となっている。すなわち、本実施形態の補助排出孔49aは、開口が略矩形状を有する。また、第2突出部49は、補助排出孔49aのX2側の面と、Y2側の面とを形成する連続した壁形状を有し、X1側及びY1側には壁が形成されておらず、X1側及びY1側で補助排出孔49aを側面に露出している。また、第2突出部49は、X2側の面とY2側の面とを形成する壁の第3の方向Zへの突出量が、2つの壁が接続された角部に向かって徐々に大きくなるように形成されている。つまり、第2突出部49は、補助排出孔49aを形成する壁面がZ2側に向かって徐々に漸小する形状を有する。
さらに、キャリッジ3には、補助排出孔49aに第3の方向Zで相対向すると共に、補助排出孔49a及びその開口縁部に設けられた第2突出部49よりも若干大きな内径を有する第2開口部36が設けられている。そして、第2突出部49は、その先端が第2開口部36内に達するまで突出して設けられている。なお、第2突出部49の先端が第2開口部36内に達するまで突出しているとは、第2突出部49の先端が、第2開口部36内に位置するか、又は、第2開口部36よりも記録シートS側に突出する位置まで設けられていることを言う。本実施形態では、第2突出部49は、キャリッジ3の第2開口部36内に位置するように、すなわち、第2開口部36のZ2側の開口よりも突出しないように設けられている。これにより、第2突出部49及び補助排出孔49aを記録ヘッドのX2側の端部に配置しても、第2突出部49がレール5bと干渉するのを抑制することができ、小型化を図ることができる。
このように補助排出孔49a及び第2突出部49をホルダー40のX1側の端部に設けることで、カートリッジ2をカートリッジ装着部41に着脱した際に漏出したインクが、X2側に滞留したとしても、補助排出孔49aによってキャリッジ3の収容部32内から外部に排出することができる。また、補助排出孔49aの排出側であるZ2側に先の尖った第2突出部49を設けることで、インクが補助排出孔49aから排出される際に、補助排出孔49aのZ2側の開口部分で表面張力によるメニスカスが形成されるのを抑制することができる。したがって、カートリッジ装着部41のX2側に滞留したインクを補助排出孔49aの第2突出部49によって形成された角部を伝わらせてZ2側に徐々に排出することができる。つまり、カートリッジ2のX2側にインクが溜まってから溜まったインクが補助排出孔49aから排出されるのではなく、カートリッジ2のX2側に流出したインクは、溜まることなく直ちに補助排出孔49aから排出される。したがって、カートリッジ装着部41のX2側にインクが溜まることによるインクの回路基板60側への回り込みを抑制することができる。
また、本実施形態では、キャリッジ3は、第2開口部36の開口の一部を塞ぐようにレール5bに摺接される。しかしながら、第2突出部49をレール5bに当接しない突出量とすることで、第2突出部49がレール5bに干渉するのを抑制することができる。また、補助排出孔49aから排出されたインクは、レール5b上に流出するが、その量は少量なため特に問題はない。つまり、カートリッジ装着部41において、殆どのインクはキャリッジ軸5a側に移動し、排出孔48aから排出されるが、残留したインクのみが補助排出孔49aから排出されるだけなので、補助排出孔49aから排出されたインクがレール5bに付着したとしても特に問題はない。
なお、本実施形態では、補助排出孔49aを第2突出部49の内部に設けるようにしたが、特にこれに限定されず、第2突出部49を設けずに、ホルダー40を厚さ方向に貫通する補助排出孔49aのみが設けられていてもよい。補助排出孔49aは、排出孔48aよりも回路基板60とは離れた位置に設けられているため、補助排出孔49aからキャリッジ3の収容部32内にインクが侵入しても、侵入したインクが回路基板60まで達し難く、インクの回り込みによる回路基板60の破壊は生じ難い。もちろん、補助排出孔49aを、排出孔48aと同様に円筒形状を有する第1突出部48内に設けるようにしてもよい。すなわち、X2側にも第2突出部49に代わって第1突出部48を設けるようにしてもよい。
(実施形態2)
図10は、本発明の実施形態2に係る記録ヘッド及びキャリッジの要部を拡大した断面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図10に示すように、本実施形態では、記録ヘッド1の排出孔48aからカートリッジ装着部41のカートリッジ2側のインクを吸引する第2吸引手段70をさらに設けるようにした。
第2吸引手段70は、装置本体4のホームポジションであるY1側に設けられている。第2吸引手段70は、第1突出部48の排出孔48aが開口する面に当接して、排出孔48aを覆う第2キャップ部材71と、第2キャップ部材71にチューブ等の吸引管72を介して接続された真空ポンプ等の第2吸引装置73と、を具備する。
このような構成の第2吸引手段70では、第2キャップ部材71を第1突出部48の排出孔48aが開口する先端面に当接させて、第2吸引装置73に吸引動作を行わせることで、第2キャップ部材71の内部を負圧として、排出孔48aからカートリッジ装着部41上のインクを吸引する。このように、第2吸引手段70によって排出孔48aからインクを吸引することで、排出孔48aから排出されたインクが、装置本体4内に付着して、装置本体4内を汚すのを抑制することができる。また、第2吸引手段70による排出孔48aからのインクの吸引は、ホームポジションにキャリッジ3が移動した際のみに行われる。これにより、印刷時にキャリッジ3の移動が規制されることがなく、キャリッジ3を高速に移動させて高速印刷が可能となる。
なお、第2キャップ部材71は、所望のタイミングで第1突出部48の先端面に当接して排出孔48aを覆うため、第2キャップ部材71は、記録ヘッド1に対して第3の方向Zに移動可能に設けられている。ちなみに、第2キャップ部材71の第3の方向Zへの移動は、例えば、図示しないモーターや電磁石等によって行うことができる。
また、本実施形態では、第2吸引手段70として、第2吸引装置73を設けるようにしたが、特にこれに限定されず、例えば、ノズル51からインクを吸引する第1吸引手段9の第1吸引装置9bを第2吸引手段70の第2キャップ部材71に接続して吸引させてもよい。すなわち、第1吸引手段9の第1吸引装置9bが、第2吸引手段70の第2吸引装置73を兼ねるようにしてもよい。
さらに、第2吸引手段70によって吸引したインクを、第1吸引手段9の第1キャップ部材9aに送ることで、非印刷時に第1キャップ部材9aによってノズルを覆うことによって、ノズルの近傍のインクの乾燥を抑制する際に第1キャップ部材9a内を保湿するようにしてもよい。
なお、本実施形態では、排出孔48aからインクを吸引する第2吸引手段70を設けるようにしたが、特にこれに限定されない。ここで、変形例を図11に示す。なお、図11は、実施形態2の記録ヘッド及びキャリッジの変形例を示す要部を拡大した断面図である。
図11に示すように、装置本体4のホームポジションには、排出孔48aから排出されたインクを受け取る受け部80が設けられている。
受け部80は、Z1側に開口する中空形状を有する受け部本体81と、受け部本体81の内部に保持された吸収体82と、を具備する。
吸収体82は、インクを吸収して保持するものであれば、特に限定されず、綿状パルプ、高分子吸水ポリマー、ウレタンフォーム等の多孔質材料や不織布などを用いることができる。
このような受け部80を設けることで、排出孔48aから排出されたインクは、受け部80の吸収体82に吸収・保持される。したがって、排出孔48aから排出されたインクによって装置本体4内が汚れることや、記録シートSが汚れるのを抑制することができる。
(実施形態3)
図12及び図13は、本発明の実施形態3に係る記録装置の要部断面図である。なお、上述した実施形態と同様の部材には同一の符号を付して重複する説明は省略する。
図示するように、本実施形態の記録装置には、排出孔48aを開閉する開閉手段90が設けられている。
開閉手段90は、キャリッジ3に設けられた板状部材からなる開閉部91と、開閉部91を付勢するコイルばね等の付勢部92と、装置本体4に固定されて開閉部91を付勢部92の付勢力に抗して押圧する押圧部93と、を具備する。
開閉部91は、キャリッジ3のZ2側の面に、第2の方向Yに移動可能に設けられており、排出孔48aを露出する露出開口部94が設けられている。
このような開閉部91は、Y2側に設けられた付勢部92によって第2の方向YのY1側に向かって付勢されている。
このような開閉手段90では、図12に示すように、印刷時などのキャリッジ3が第2の方向Yに移動している最中は、開閉部91は、付勢部92によってY1側に付勢されて、露出開口部94が排出孔48aとは異なる位置に移動し、排出孔48aは閉口される。
そして、図13に示すように、キャリッジ3がホームポジションである第2の方向YのY1側に移動することによって、開閉部91のY1側の端部が押圧部93に当接して、開閉部91が押圧部93によってY2側に付勢部92の付勢力に抗して押圧され、開閉部91の露出開口部94が、排出孔48aを開口する位置まで移動して、排出孔48aが開口される。
すなわち、印刷時などのキャリッジ3が第2の方向Yに移動している最中は、開閉手段90は、排出孔48aを閉口し、ホームポジションであるY1側に移動した際に開閉手段90は、排出孔48aを開口する。
このため、印刷時に開閉手段90によって排出孔48aからインクが排出されるのを抑制することができ、インクによって記録シートSが汚れるのを抑制することができる。また、キャリッジ3がホームポジションであるY1側に移動した際に、排出孔48aが開口されるため、排出孔48aから確実にインクを排出することができる。このように、排出孔48aを開閉する開閉手段90を設けることで、予期せぬタイミングでインクが排出孔48aから排出されるのを抑制して、記録シートSや装置本体4内が排出されたインクによって汚れるのを抑制することができる。
また、本実施形態の開閉手段90は、キャリッジ3に開閉手段90を駆動するモーターや電磁石等の駆動手段を設けずに、キャリッジ3の移動のみで開閉手段90を動作させることができる。したがって、キャリッジ3の大型化や重量の増大を抑制して、小型化を図ると共に高速印刷を実現することができる。
もちろん、排出孔48aを開閉する開閉手段は、上述したものに限定されず、キャリッジ3にモーターや電磁石等の駆動手段を設けて、排出孔48aを開閉するようにしてもよい。
さらに、補助排出孔49aについても同様に開閉手段を設けるようにしてもよい。
また、本実施形態の開閉手段90に加えて、さらに上述した実施形態2の第2吸引手段70又は受け部80を設けるようにしてもよい。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態について説明したが、本発明の基本的な構成は上述したものに限定されるものではない。
例えば、上述した実施形態1〜3では、キャリッジ3は、X1側に設けられたキャリッジ軸5aに軸支されると共に、X2側に設けられたレール5bに摺接する構成を例示したが、特にこれに限定されない。例えば、図14に示すように、レール5bをキャリッジ軸5aと同様にキャリッジ3のX1側に設けるようにしてもよい。
また、上述したインクジェット式記録装置Iでは、インクジェット式記録ヘッド1がキャリッジ3に搭載されて第2の方向Yに移動するものを例示したが、特にこれに限定されず、例えば、インクジェット式記録ヘッド1が固定されて、紙等の記録シートSを第1の方向Xに移動させるだけで印刷を行う、所謂ライン式記録装置にも本発明を適用することができる。
また、上述した例では、インクジェット式記録装置Iは、液体供給手段であるカートリッジ2がキャリッジ3に搭載された構成であるが、特にこれに限定されず、例えば、インクタンク等の液体貯留部を装置本体4に固定して、液体貯留部と記録ヘッド1とをチューブ等の供給管を介して接続してもよい。すなわち、液体供給手段として、キャリッジ3に搭載されていない液体貯留部と、供給管とを設けるようにしてもよい。このような場合であっても、供給管の着脱時においてインクの漏出が発生する。なお、液体貯留部はインクジェット式記録装置に搭載されていなくてもよい。
なお、上記実施の形態においては、液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを、また液体噴射装置の一例としてインクジェット式記録装置を挙げて説明したが、本発明は、広く液体噴射ヘッド及び液体噴射装置全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドや液体噴射装置にも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンター等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(電界放出ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられ、かかる液体噴射ヘッドを備えた液体噴射装置にも適用できる。
I…インクジェット式記録装置(液体噴射装置)、1…インクジェット式記録ヘッド(液体噴射ヘッド)、2…カートリッジ(液体供給手段)、3…キャリッジ、4…装置本体、5a…キャリッジ軸、5b…レール、6…駆動モーター、7…タイミングベルト、8…搬送ローラー、9…第1吸引手段、9a…第1キャップ部材、9b…第1吸引装置、21…供給部、22…リブ、23…供給口、31…保持孔、32…収容部、33…ヘッド収容部、34…カートリッジ収容部、35…第1開口部、36…第2開口部、40…ホルダー、41…カートリッジ装着部(仕切り板)、42…インク供給路、43…液体導入部、44…フィルター、45…シール用溝部、46…シール部材、47…壁部、48…第1突出部、48a…排出孔、49…第2突出部、49a…補助排出孔、50…ヘッド本体、51…ノズル、52…ノズル面、60…回路基板、70…第2吸引手段、71…第2キャップ部材、72…吸引管、73…第2吸引装置、80…部、81…部本体、82…吸収体、90…開閉手段、91…開閉部、92…付勢部、93…押圧部、94…露出開口部

Claims (7)

  1. 液体を噴射する液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッド及び当該液体噴射ヘッドに液体を供給する複数の液体供給手段が接続されると共に、キャリッジ軸の軸方向に移動可能に設けられたキャリッジと、を具備し、
    前記液体噴射ヘッドは、
    液体を噴射するノズルが設けられたヘッド本体と、
    前記液体供給手段が接続されると共に、当該液体供給手段が接続される面とは反対面側に設けられた前記ヘッド本体に液体を供給する流路が設けられたホルダーと、
    前記ヘッド本体と前記ホルダーとの間に設けられて前記ヘッド本体に電気的に接続された回路基板と、
    を具備し、
    前記液体供給手段は、前記回路基板と前記ホルダーとの積層方向から平面視した際に、前記キャリッジ軸の軸方向に対して直交する方向に並設されており、
    前記ホルダーは、前記液体供給手段と前記回路基板との間に仕切り板を具備し、
    前記回路基板と前記ホルダーとの積層方向から平面視した際に、前記キャリッジ軸の前記軸方向に直交する方向において、前記仕切り板の前記回路基板と前記キャリッジ軸との間には、前記積層方向における前記回路基板側に向かって突出する突出部が設けられており、
    前記突出部は、前記キャリッジの開口部内に達するまで突出して設けられており、
    前記突出部内には、前記ホルダーの前記液体供給手段側と、前記キャリッジの前記媒体側とを連通する排出孔が設けられていることを特徴とする液体噴射装置。
  2. 前記突出部が、前記軸方向の端部に設けられていることを特徴とする請求項1記載の液体噴射装置。
  3. 前記回路基板と前記ホルダーとの前記積層方向から平面視した際に、前記キャリッジ軸の前記軸方向に直交する方向において、前記回路基板の前記キャリッジ軸とは反対側には、前記液体供給手段側と前記キャリッジの前記媒体側とを連通する補助排出孔が設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の液体噴射装置。
  4. 前記排出孔から液体を吸引する吸引手段をさらに具備することを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  5. 前記排出孔の鉛直方向下側には、当該排出孔から排出された液体を受け取る受け部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  6. 前記排出孔の前記媒体側の開口を開閉する開閉手段をさらに具備することを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射装置。
  7. 前記キャリッジは、前記キャリッジ軸を中心とした回転方向に移動可能に設けられており、
    前記液体噴射ヘッドの前記ノズルが開口するノズル面に当接して、当該ノズル面を覆うキャップ部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の液体噴射装置。
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