JP2021053909A - 液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体噴射ヘッドにおいて、インクが漏れると、インクが起立壁を超えて外部へ漏れ出し、回路板に付着して短絡を起こさないようにする。【解決手段】液体噴射ヘッドにおいて、第1方向へ液体を噴射させるノズルを備えるノズルプレートと、ノズルプレートに対して第1方向とは逆の第2方向に配され、ノズルへ液体を供給する流路が設けられている第1流路部材と、第1流路部材に対して第2方向に配され、外部から流路に液体を導入する液体導入部と、を備え、第1流路部材は、第2方向側の表面に立設され液体導入部を囲む囲繞壁と、表面から第1流路部材の外部へ液体を排出する排出路と、を有し、表面には、第2方向へ向けて開口する排出路の第1開口が設けられており、囲繞壁のうち第1方向と直交する第3方向に沿って配されている第1壁部と、第1開口の縁との距離は、第1開口内に配され得る最大の線分の長さの1/2以下である。【選択図】図5

Description

本開示は、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置に関する。
従来、液体流路の一部を形成する流路部材の起立壁で囲まれた範囲内にインク排出口を備えるインクヘッドユニットが存在する(特許文献1)。このインクヘッドユニットにおいては、インクカートリッジとインクヘッドユニットとの接続部においてインク漏れがおこった場合には、インク排出口からインクヘッドユニット外へインクが排出される。
特開2013−233722号公報
しかし、特許文献1の技術においては、起立壁とインク排出口との位置関係が十分に考慮されていない。このため、インク漏れが起こっているとき、またはその後に、インクヘッドユニットが傾いた場合には、流路部材の起立壁と底面とが接続している角部のうち下方に位置する部分にインクが捕捉され、底面に設けられたインク排出口からインクが排出されない。その後、さらにインクが漏れると、インクが起立壁を超えて外部へ漏れ出し、回路板やコネクターなどに付着して短絡を起こす場合がある。
本開示の一実施形態によれば、液体噴射ヘッドが提供される。この液体噴射ヘッドにおいて、第1方向へ液体を噴射させる複数のノズルを備えるノズルプレートと、前記ノズルプレートに対して前記第1方向とは反対の方向である第2方向に配され、前記ノズルへ液体を供給する流路が内部に設けられている第1流路部材と、前記第1流路部材に対して前記第2方向に配され、前記液体噴射ヘッドの外部から前記流路に液体を導入する液体導入部と、を備え、前記第1流路部材は、前記第1流路部材の前記第2方向側の表面から前記第2方向へ立設され、前記液体導入部を囲む囲繞壁と、前記表面から前記第1流路部材の外部へ液体を排出する排出路と、を有し、前記表面には、前記排出路の一部であり、前記第2方向へ向けて開口する第1開口が設けられており、前記囲繞壁は、前記第1方向と直交する第3方向に沿って配されている第1壁部を有し、前記第1開口の縁と前記第1壁部との最小の距離は、前記第1開口内に配され得る最大の線分の長さの1/2以下である。
本開示の一実施形態としての液体噴射ヘッド200を備える液体噴射装置100の概略構成を示す説明図である。 ホルダー210の構成要素を示す液体噴射ヘッド200の分解斜視図である。 第1シール部材220と、回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250と、を示す、液体噴射ヘッド200の分解斜視図である。 振動板260と、流路形成部材270と、ノズルプレート280と、カバー290と、を示す、液体噴射ヘッド200の分解斜視図である。 第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たときの平面図である。 ホルダー210の本体部215に、フィルター213と、シール211と、が重ねられた状態を示す平面図である。 図6のサブアッセンブリーに対してさらに、装着部214が重ねられた状態を示す平面図である。 回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250と、振動板260と、流路形成部材270と、ノズルプレート280と、カバー290と、が重ねられた状態を示す平面図である。 ホルダー210と、回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250と、振動板260と、流路形成部材270と、ノズルプレート280と、カバー290と、が重ねられた状態を示す平面図である。 第2方向D2に沿って、キャリッジ116に取りつけられた液体噴射ヘッド200を見たときの平面図である。 本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と、第1壁部W11の位置関係を示す説明図である。 本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と、第1壁部W11の構成を、金型で鋳造する際の、金型のキャビティCvの一部を示す図である。 本体部215における排出路Ex2の第1開口Op21と、第1壁部W21の位置関係を示す説明図である。 本体部215における排出路Ex3の第1開口Op31と、第1壁部W31の位置関係を示す説明図である。 本体部215における排出路Ex4の第1開口Op41と、第1壁部W41の位置関係を示す説明図である。 本体部215における排出路Ex5の第1開口Op51と、第1壁部W51の位置関係を示す説明図である。 第2実施形態における液体噴射ヘッド200aを備える液体噴射装置100aの概略構成を示す説明図である。 圧力調整弁の詳細構成を示す断面図である。 ダンパー170の詳細構成を示す断面図である。 第2実施形態の他の実施形態2におけるチューブ160、インク供給針205およびホルダー210aの構成を示す断面図である。
A.第1実施形態:
A1.液体噴射装置の構成:
図1は、本開示の一実施形態としての液体噴射ヘッド200を備える液体噴射装置100の概略構成を示す説明図である。液体噴射装置100は、インクを噴射するインクジェットプリンターである。液体噴射装置100は、図1において示してない液体噴射制御装置としてのコンピューターから画像データを受信する。液体噴射装置100は、画像データを、印刷媒体Pにおけるドットのオン・オフを示す印刷データに変換する。液体噴射装置100は、印刷データに基づいて印刷媒体P上にインクを噴射し、印刷媒体P上の様々な位置にドットを形成することにより、印刷媒体P上に画像を印刷する。
液体噴射装置100は、液体噴射ヘッド200と、キャリッジ116と、10個のインクカートリッジ117と、キャリッジモーター118と、搬送モーター119と、駆動ベルト114と、フレキシブルフラットケーブル113と、プラテン115と、制御部110と、筐体112とを備える。
液体噴射ヘッド200は、キャリッジ116に搭載されている。液体噴射ヘッド200は、フレキシブルフラットケーブル113を介して制御部110と電気的に接続されている。液体噴射ヘッド200には、印刷媒体Pに対向する面にインクを吐出する複数のノズル282を備える。複数のノズル282は、10列のノズル列281を構成している。インクカートリッジ117から液体噴射ヘッド200に供給されたインクは、ノズル282から印刷媒体Pに液滴の形態で噴射される。
インクカートリッジ117は、液体噴射ヘッド200へ供給する液体であるインクを貯留する。10個のインクカートリッジ117は、互いに異なる色のインクをそれぞれ収容している。これら10個のインクカートリッジ117は、キャリッジ116に装着されている。
キャリッジ116は、液体噴射ヘッド200を保持し移動させる。キャリッジ116は、図1において示していないキャリッジガイドに取り付けられている。キャリッジ116は、キャリッジガイドに沿って、主走査方向Xに往復移動可能である。キャリッジ116は、駆動ベルト114を介してキャリッジモーター118に接続されている。キャリッジ116は、キャリッジモーター118の回転に伴い、主走査方向Xに沿って往復移動する。
図1において、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸を示す。Z軸は、鉛直方向の上方と一致する軸である。X軸は、主走査方向Xに沿った軸である。Y軸は、X軸およびZ軸に直交する方向の軸である。Y軸方向を「副走査方向Y」とも呼ぶ。これらの方向において、矢印が指し示す方向を「+」で表し、矢印が指し示す方向と反対の方向を「−」で表す。本明細書においては、−Z方向を第1方向D1、+Z方向を第2方向D2、+X方向を第3方向D3、+Y方向を第4方向D4とも呼ぶ。図2以下の図において示されるX軸、Y軸およびZ軸は、図1において示すX軸、Y軸およびZ軸と一致する。
搬送モーター119は、ノズル282から噴射されたインクが着弾する印刷媒体Pを搬送するためのモーターである。搬送モーター119は、制御部110からの制御信号に応じて作動する。搬送モーター119の動力がプラテン115のローラに伝達されることにより、印刷媒体Pが副走査方向Yに沿って搬送される。
プラテン115は、搬送される印刷媒体Pを支持する。プラテン115には、主走査方向Xに沿ってインク吸収部Ab1が設けられている。インク吸収部Ab1は、多孔質部材を収容しており、Z方向に開口している。インク吸収部Ab1については、後に説明する。
筐体112は、液体噴射ヘッド200と、キャリッジ116と、10個のインクカートリッジ117と、キャリッジモーター118と、搬送モーター119と、駆動ベルト114と、フレキシブルフラットケーブル113と、プラテン115と、を収容する。図1では、筐体112の内側の構成が見えるように、筐体112の一部を示していない。図1においては、制御部110は、筐体112の外部に配されている。しかし、筐体112が、制御部110を収容している態様とすることもできる。
制御部110は、1または複数のCPU(Central Processing Unit)や、FPGA(Field Programmable Gate Array)等の処理回路と、半導体メモリー等の記憶回路とを備え、搬送モーター119およびキャリッジ116を制御する。具体的には、制御部110は、印刷データの生成が完了すると、搬送モーター119を駆動し、印刷媒体Pを副走査方向Yの印刷開始位置まで搬送する。制御部110は、キャリッジモーター118を駆動し、キャリッジ116を主走査方向Xの印刷開始位置まで移動する。制御部110は、キャリッジ116を主走査方向Xに沿って移動させるとともに液体噴射ヘッド200から印刷媒体Pにインクを噴射する制御と、印刷媒体Pを印刷方向である副走査方向Yに搬送するための搬送モーター119の制御とを、印刷データにしたがって交互に繰り返す。その結果、印刷媒体Pに画像が印刷される。
A2.液体噴射ヘッドの構成:
図2、図3および図4は、液体噴射ヘッド200の概略構成を示す分解斜視図である。液体噴射ヘッド200は、第1方向D1に沿って順番に、ホルダー210と、第1シール部材220と、回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250と、振動板260と、流路形成部材270と、ノズルプレート280と、カバー290とを備える。液体噴射ヘッド200は、これらの各構成部材が積層されて、4つのネジ293、294、295および296で締結されることによって、構成される。
図2は、ホルダー210の構成要素を示す液体噴射ヘッド200の分解斜視図である。ホルダー210は、キャリッジ116(図1参照)とともにインクカートリッジ117を保持する。ホルダー210は、インクカートリッジ117から供給されるインクを、ケース250(図3参照)へと流入させる。ホルダー210は、装着部214と、フィルター213と、シール211と、本体部215と、を備える。
装着部214は、インクカートリッジ117が装着される部材である。装着部214は、10本のインク供給針205を備える。一つのインク供給針205は、液体噴射ヘッド200にインクを供給する一つのインクカートリッジ117に挿入される。インク供給針205は、内部に第2流路219の一部を備える。インク供給針205は、インクカートリッジ117から液体噴射ヘッド200にインクを導入する液体導入部として機能する。
装着部214は、ポリフェニレンエーテルと他の樹脂とのポリマーアロイで構成される。装着部214の表面における、インクカートリッジ117が収容している各インクの接触角は、20°以下である。すなわち、装着部214の表面のインクに対する濡れ性は高い。
フィルター213は、インクカートリッジ117から供給されるインクに含まれる気泡や異物を除去する部材である。フィルター213は、装着部214と、シール211との間において、第2流路219を塞ぐように配される。フィルター213は、円盤形状を有する。フィルター213としては、金属や樹脂等の繊維を細かく編むことによって複数の微細孔が形成されたシート状のものや、金属や樹脂等の板状部材に複数の微細孔を貫通させたもの等を用いることができる。
シール211は、板状部材であり、Z方向に貫通する10個の貫通孔を備える。シール211は、装着部214と、本体部215との間を液密にシールする。シール211に設けられた貫通孔を介して、装着部214のインク供給針205内の第2流路219から本体部215内の第2流路219に、インクが流通する。
本体部215の内部には、ノズル282へインクを供給する第2流路219の一部が設けられている。本体部215の内部における第2流路219は、水平方向に伸びる溝部と、溝部に接続されている貫通孔で構成されている。本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、本体部215は、第3方向D3を長手方向とし、第4方向D4を短手方向とする略長方形である。本体部215は、ポリフェニレンエーテルと他の樹脂とのポリマーアロイで構成される。本体部215の表面と、インクカートリッジ117が収容している各インクの接触角は、20°以下である。すなわち、本体部215の表面のインクに対する濡れ性は高い。
本体部215は、床面Tsと、囲繞壁W10とを備える。床面Tsは、本体部215の第2方向D2側の表面である。床面Tsを「表面Ts」とも表記する。床面Tsは平面である。囲繞壁W10は、床面Tsから第2方向D2へ立設された壁部である。装着部214と、フィルター213と、シール211と、本体部215とが、組み合わされた際には、囲繞壁W10は、インク供給針205を囲む。本体部215は、さらに、床面Tsから本体部215の外部へインクを排出する排出路Ex1を有する。排出路Ex1は、本体部215を第1方向D1に沿って直線状に貫通するの貫通孔である。排出路Ex1は、図2において示されていない。本体部215の詳細な構成については、後に説明する。
ホルダー210において、インク供給針205内の第2流路219は、インクカートリッジ117から供給されるインクをホルダー210内に流入させる。インクは、フィルター213で濾過され、シール211の貫通孔を通って、本体部215内の第2流路219に至る。本体部215内の第2流路219は、インクを、第1シール部材220(図3参照)のインク導入口221に配送する。
図3は、第1シール部材220と、回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250と、を示す、液体噴射ヘッド200の分解斜視図である。第1シール部材220は、ホルダー210(図2参照)と、ケース250との間に配され、ホルダー210とケース250の間を液密にシールする。第1シール部材220は、X方向に長尺な略長方形の板状の部材である。第1シール部材220は、例えば、ゴム、エラストマーといった弾性部材により構成される。
第1シール部材220には、10個のインク導入口221が形成されている。インク導入口221は、第1シール部材220をZ方向に貫通する貫通孔である。第1シール部材220のインク導入口221を介して、ホルダー210の本体部215の第2流路219(図2参照)からケース250内の第1流路253に、インクが流通する。
ケース250は、ホルダー210の本体部215と、振動板260および流路形成部材270(図4参照)と、の間に設けられている。ケース250は、ホルダー210から受け取ったインクを、流路形成部材270に配送する。また、ケース250は、ホルダー210との間に回路基板230と、アクチュエーターユニット240とを、保持する。ケース250は、例えば、ポリプロピレン等の合成樹脂により形成されている。
ケース250は、5個の収容空間255と、10個の流路パイプFPと、を備える。収容空間255は、それぞれY方向に沿って設けられ第2方向D2に開口する凹部により、形成されている。収容空間255は、アクチュエーターユニット240を収容する。5個の収容空間255は、X方向に並んで設けられている。
流路パイプFPは、ケース250の底面から第2方向D2に突出する円筒状の部材である。10個の流路パイプFPは、それぞれ、第1方向D1に沿ってケース250を見たときに、5個の収容空間255と重ならない位置に配されている。流路パイプFPは、第1シール部材220のインク導入口221と、振動板260が備えるインク導入口261とを、連通する。流路パイプFPは、インクカートリッジ117から供給されるインクをインク導入口261へ流入させる第1流路253として機能する。
回路基板230は、X方向に長尺な略長方形の板状の部材である。より具体的には、回路基板230を第1方向D1に沿って見たとき、回路基板230の外形は、第3方向D3を長手方向とし、第4方向D4を短手方向とする略長方形である。回路基板230は、ホルダー210とケース250との間に配置されている。回路基板230は、第1シール部材220の第1方向D1側に隣接している。回路基板230は、接着剤によってケース250の第2方向D2側の面に固定されている。
回路基板230は、液体噴射ヘッド200を駆動するための回路を備える。より具体的には、回路基板230は、アクチュエーターユニット240が備える圧電体243を駆動するための配線や回路素子等が集積された電子基板である。回路基板230は、10個の第1貫通孔231と、10組の接続端子Ctと、2個のコネクターユニットCnとを備える。
第1貫通孔231は、回路基板230をZ方向に貫通する貫通孔である。第1貫通孔231は、第2方向D2に沿って回路基板230を見たとき、それぞれ第1シール部材220のインク導入口221と重なる位置に設けられている。第1貫通孔231は、第1方向D1に沿って回路基板230を見たとき、ケース250の流路パイプFPと重なる位置に設けられている。第1シール部材220と、回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250とが、組み合わされた際には、ケース250の流路パイプFPは、回路基板230の第1貫通孔231を貫通して、第1シール部材220のインク導入口221に接続される。
一対のコネクターユニットCn,Cnは、第3方向D3における回路基板230の両端に設けられている。このような構成とすることにより、コネクターユニットCnから回路基板230上の各回路までの距離を、全体として短くできる。一つのコネクターユニットCnは、回路基板230の一方の面と他方の面にそれぞれ一つのコネクタを備えている。すなわち、回路基板230は、4個のコネクターを備えている。
コネクターユニットCnには、フレキシブルフラットケーブル113が接続される。回路基板230は、フレキシブルフラットケーブル113を介して制御部110(図1参照)と電気的に接続される。
アクチュエーターユニット240は、COF(Chip on Film)基板242と、固定板241と、圧電体243とを備える。固定板241は、収容空間255を画定するケース250の壁面に固定される。COF基板242には、圧電体243を駆動するための駆動回路が設けられている。COF基板242の第1方向D1の端部は、圧電体243に接続されている。COF基板242の第2方向D2側の端部は、回路基板230の開口233に挿入されて、回路基板230の接続端子Ctに接続される。
圧電体243は、圧電効果を利用した受動素子である圧電素子を構成する。圧電素子は、制御部110からの駆動信号に応じて駆動する。圧電体243は、第1方向D1側の端部が自由端となるように振動板260の支持板に固定される。圧電体243は、第2方向D2側の端部が固定端となるように固定板241の第1方向D1側の端部に固定される。
図4は、振動板260と、流路形成部材270と、ノズルプレート280と、カバー290と、を示す、液体噴射ヘッド200の分解斜視図である。振動板260は、X方向に長尺な略長方形の板状の部材である。振動板260は、ケース250と流路形成部材270との間に設けられている。振動板260は、流路形成部材270の第2方向D2側の面に設けられた開口を塞ぐ壁面として機能する。振動板260は、アクチュエーターユニット240の圧電体243によって弾性変形される。これにより、流路形成部材270の圧力室からノズル282を介してインクが噴射される。
振動板260は、例えば、樹脂フィルム等の弾性部材からなる弾性膜と、弾性膜を支持するためのステンレス鋼(SUS)等の金属材料からなる支持板とが積層されることにより形成されている。弾性膜は、支持板の−Z方向側の面に接合されることによって支持されている。
振動板260は、インク導入口261を備える。インク導入口261は、振動板260をZ方向に貫通する貫通孔である。インク導入口261は、ケース250の流路パイプFPと、流路形成部材270の第3流路273と連通し、インクカートリッジ117から供給されるインクを第3流路273へ流入させる。
流路形成部材270は、振動板260の外形と一致する外形形状を有する板状の部材である。流路形成部材270は、ケース250(図3参照)とノズルプレート280との間に設けられている。流路形成部材270は、第3流路273を備える。図示していないが、流路形成部材270は、圧力室を備える。本実施形態において、流路形成部材270は、例えば、シリコン(Si)により形成されている。なお、流路形成部材270は、複数の基板が積層された構成としてもよい。
ノズルプレート280は、振動板260および流路形成部材270の外形と一致する外形形状を有する薄板状の部材である。ノズルプレート280は、流路形成部材270の第1方向D1側に設けられている。ノズルプレート280は、第1方向D1へ液体を噴射させる複数のノズル282を備える。より具体的には、ノズルプレート280は、Y方向に沿って並ぶ複数のノズル282からそれぞれなる10個のノズル列281を備える。10個のノズル列281は、X方向に並んで配置されている。
ノズル282は、ノズルプレート280をZ方向に貫通する貫通孔である。ノズル282を通して、流路形成部材270の圧力室内のインクが、印刷媒体Pに対して噴射される。各ノズル282は、流路形成部材270の圧力室に対応する位置に設けられている。ノズルプレート280は、ノズル282が設けられていない部分において、流路形成部材270の第1方向D1の面に設けられた開口を塞ぐ壁面として機能する。ノズルプレート280は、例えば、ステンレス鋼(SUS)、シリコン(Si)等により形成されている。
ケース250、振動板260、流路形成部材270およびノズルプレート280は、それぞれ、接着剤により固着される(図3および図4参照)。具体的には、ノズルプレート280の第2方向D2側の面と流路形成部材270の第1方向D1側の面とが、接着剤により貼り合わされる。また、流路形成部材270の第2方向D2側の面と振動板260の第1方向D1側の面とが、接着剤により貼り合わされる。振動板260の第2方向D2側の面とケース250の第1方向D1側の面とが、接着剤により貼り合わされる。接着剤は、各構成部材250、260、270および280に塗布されてもよい。
カバー290は、振動板260、流路形成部材270およびノズルプレート280を収容する枠体である。カバー290には、カバー290に振動板260、流路形成部材270およびノズルプレート280が収容されたときに、ノズルプレート280の第1方向D1側の面を露出する開口が設けられている。カバー290には、ネジ293、294、295および296が挿入される4個の貫通孔291が設けられている。カバー290は、ネジ293、294、295および296により、ケース250および回路基板230を間に介してホルダー210に固定される。
上述の液体噴射ヘッド200の各構成部材(図2〜図4参照)は、積層されて、4つのネジ293、294、295および296により締結される。4つのネジ293、294、295および296は、例えば、全ネジにより構成される。本実施形態において、「全ネジ」とは、ネジの頭部を除いた部分の側面にネジ切りがされているネジを意味する。ネジ293、294、295および296は、ケース250に予め形成されているネジ穴に挿入され、ネジ締めされることによってホルダー210の本体部215にネジ溝を形成し、ホルダー210とケース250とカバー290とを締結する。具体的には、締結による荷重を受けるネジ293、294、295および296の座面が、カバー290の貫通孔291の周囲に当接し、カバー290とホルダー210との間にケース250を挟むようにして、ホルダー210とケース250とカバー290とを固定する。
A3.本体部における排出路の構成:
図5は、第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215(図2参照)を見たときの平面図である。本体部215の囲繞壁W10は、複数の壁部W11〜W18を備える。より具体的には、囲繞壁W10は、第1壁部W11、第2壁部W12、第3壁部W13、第4壁部W14、第5壁部W15、第6壁部W16、第7壁部W17、および第8壁部W18を備える。
第1壁部W11は、第3方向D3に沿って配されている。第2壁部W12は、第2流路219を挟んで第1壁部W11に対向するとともに第3方向D3に沿って配されている。第3壁部W13は、第4方向D4に沿って配されている。第4壁部W14は、第2流路219を挟んで第3壁部W13に対向するとともに第4方向D4に沿って配されている。これら、第1壁部W11〜第4壁部W14が、本体部215を第1方向D1に沿って見たときの本体部215の略長方形の外形の4辺を構成する。
第5壁部W15は、第1壁部W11と第3壁部W13とを接続する壁部である。第5壁部W15は、第1壁部W11に対して−Y方向側に位置する。第5壁部W15は、第3壁部W13に対して−X方向側に位置する。第6壁部W16は、第2壁部W12と第4壁部W14とを接続する壁部である。第6壁部W16は、第2壁部W12に対して+Y方向側に位置する。第6壁部W16は、第4壁部W14に対して+X方向側に位置する。
第7壁部W17は、第2壁部W12と第3壁部W13とを接続する壁部である。第7壁部W17は、第2壁部W12に対して+Y方向側に位置する。第7壁部W17は、第3壁部W13に対して−X方向側に位置する。第8壁部W18は、第1壁部W11と第4壁部W14とを接続する壁部である。第8壁部W18は、第1壁部W11に対して−Y方向側に位置する。第8壁部W18は、第4壁部W14に対して+X方向側に位置する。
以上のように、囲繞壁W10を構成する複数の壁部W11〜W18には、互いに第4方向D4において異なる位置に設けられた壁部が含まれる。第1壁部W11は、第4方向D4において、複数の壁部W11〜W18のうち最も外側、すなわち、第4方向D4側に位置する壁部である。
本体部215の表面Tsには、排出路Ex1の一部であり、第2方向D2へ向けて開口する第1開口Op11が設けられている(図5の下段中央部参照)。第1開口Op11は、第1方向D1に沿って本体部215を見たとき、第1壁部W11の近傍に設けられている。第1開口Op11を含む所定の範囲において、第1壁部W11の内面は平面である。床面Tsも平面であることから、第1壁部W11と床面Tsの接続部分は、直線状である。ZY平面に平行な断面において、第1壁部W11と床面Tsの接続部分は、二つの平面が90°で接続されている凹状の角部を構成する。第1壁部W11と床面Tsの接続部分を第1壁部W11と床面Tsの「境界」とも呼ぶ。
このような構成とすることにより、本体部215の第2方向D2側の表面Tsと第1壁部W11との接続部分に存在する液体や、その接続部分に向かって移動するインクを、毛細管力によって表面Tsと第1壁部W11との境界に保持し、排出路Ex1に誘導して、排出路Ex1を介して本体部215の外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる。よって、インクカートリッジ117とホルダー210のインク供給針205との接続箇所から漏れ出したインクが、囲繞壁W10を超えて外部へ漏れ出し、不具合を生じさせる可能性を低減できる。
また、第1壁部W11は、第4方向D4において、複数の壁部W11〜W18のうち最も外側、すなわち、第4方向D4側に位置する壁部である。このため、液体噴射ヘッド200が第3方向D3に平行な方向を中心とする回転成分を含む向きに傾いた場合に、液体は、本体部215の表面Tsと第1壁部W11との接続部分に向かって流れる。その結果、本実施形態の本体部215によれば、そのようなインクを、第1開口Op11に導入して、本体部215の外部へ排出できる。
図6は、ホルダー210の本体部215に、フィルター213と、シール211と、が重ねられた状態を示す平面図である(図2参照)。第1開口Op11は、本体部215と、フィルター213と、シール211と、を重ねたときに、フィルター213およびシール211と重ならない位置に設けられている(図6の下段中央部参照)。
図7は、図6に示したサブアッセンブリーに対してさらに、装着部214が重ねられた状態を示す平面図である(図2参照)。第1開口Op11は、装着部214と、本体部215と、フィルター213と、シール211と、を重ねたときに、装着部214と重ならない位置に設けられている(図7の下段中央部参照)。
本体部215と装着部214を第1方向D1に沿って見たとき、本体部215の第2壁部W12と装着部214との間の最小距離C12、第3壁部W13と装着部214との間の最小距離C13、および第4壁部W14と装着部214との間の最小距離C14は、いずれも0.5mmである。本体部215と装着部214を第1方向D1に沿って見たとき、第1開口Op11の縁と装着部214との間の最小距離C11は、10mmである。第2方向D2においての、本体部215と装着部214との間の最小距離は、0.5mmである。
このような構成とすることにより、第2壁部W12が第1壁部W11よりも下になる向きに液体噴射ヘッド200が傾いた場合は、第2壁部W12と装着部214との間(図7のC12参照)に、インクが保持される。第3壁部W13が第4壁部W14よりも下になる向きに液体噴射ヘッド200が傾いた場合は、第3壁部W13と装着部214との間(図7のC13参照)に、インクが保持される。第4壁部W14が第3壁部W13よりも下になる向きに液体噴射ヘッド200が傾いた場合は、第4壁部W14と装着部214との間(図7のC14参照)に、インクが保持される。その結果、それらの場合に、インクが他の部材に付着する可能性を低減することができる。
一方、第1壁部W11が第2壁部W12よりも下になる向きに液体噴射ヘッド200が傾いた場合は、液体は、第1壁部W11と装着部214との間に保持されることなく、床面Tsの第1開口Op11から外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる。
図8は、回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250と、振動板260と、流路形成部材270と、ノズルプレート280と、カバー290と、が重ねられた状態を示す平面図である(図3および図4参照)。これらが組み合わされた状態において、ケース250の流路パイプFPは、回路基板230の第1貫通孔231を貫通している。
図9は、ホルダー210と、回路基板230と、アクチュエーターユニット240と、ケース250と、振動板260と、流路形成部材270と、ノズルプレート280と、カバー290と、キャリッジ116上でが重ねられた状態を示す平面図である(図2〜図4参照)。図9において、回路基板230は、装着部214の背後にあるため、示されていない。一方、本体部215の略長方形の外形を構成する第1壁部W11〜第4壁部W14は、図9において、装着部214の周囲に示されている。すなわち、本体部215の外形は、回路基板230を含む略長方形である。
図10は、第2方向D2に沿って、キャリッジ116に取りつけられた液体噴射ヘッド200を見たときの平面図である。図10において、カバー290に囲まれたノズルプレート280の第1方向D1側の面に、10個のノズル列281が示されている。
図10において、ホルダー210の本体部215の排出路Ex1における第1開口Op11(図5参照)とは逆の端の開口Op12が示されている。キャリッジ116の底面には、排出路Ex1の開口Op12と連通している第2開口Opcが設けられている。このような構成とすることにより、第2開口Opcを通じて、インクをキャリッジ116外部に排出することができる。
開口Op12は、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、本体部215において、回路基板230と重ならない位置に設けられている(図8〜図10参照)。図10において、回路基板230が占める範囲の概略形状を破線で示す。このような構成とすることにより、排出路Ex1から第1方向D1に排出されるインクが回路基板230に付着する可能性を低減できる。
また、開口Op12は、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、第4方向D4において、回路基板230が位置する範囲の外であって、回路基板230の長手方向である第3方向D3において、一対のコネクターユニットCn,Cnの間に配されている(図8〜図10参照)。このような構成とすることにより、排出路Ex1から排出されたインクがいずれかのコネクターユニットCn,Cnに付着する可能性を低減することができる。
液体噴射装置100のプラテン115には、主走査方向における往復動の範囲の少なくとも一部にキャリッジ116があるときに、第2開口Opcに対して第1方向D1に位置し、第2開口Opcから排出された液体を吸収するインク吸収部Ab1が設けられている(図1参照)。このような構成とすることにより、本体部215から排出され、キャリッジ116外に排出されたインクを、他の構成に付着させることなく回収することができる。
なお、本実施形態における第2開口Opcは、キャリッジ116を第2方向D2に沿って見たとき、開口Op12およびノズルプレート280を露出させるような大きな開口である。しかし、第2開口Opcの大きさをノズルプレート280を露出させずに開口Op12を露出させる小さな開口としてもよい。ただし、その場合には、ノズルプレート280を露出させるための大きな開口を別途用意する必要がある。
図11は、本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と、第1壁部W11の位置関係を示す説明図である(図5の下段中央部参照)。図11は、技術の理解を容易にするための説明図であり、本体部215の各部の寸法を正確に表すものではない。
第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、第1開口Op11の外形は、直径Ldの円である。より具体的には、Ldは1.0mmである。第1壁部W11は、第1壁部W11の内周面が第1壁部W11の外周面に向けて凹んでいる凹部W11rを有する。言い換えれば、凹部W11rは、第1壁部W11のうち、第4方向D4においての厚みが薄くなっている部分である(図5の下段中央部参照)。第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、凹部W11rの外形は、円弧である。本体部215は、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、凹部W11rの両端を結ぶ直線SL1と第1開口Op11とが重なるように構成されている。なお、本実施形態のように、第1壁部が凹部の両側に直線部を備える態様においては、凹部の端は、凹部と直線部との接続部分である。凹部W11rの両端を結ぶ直線SL1の長さは、凹部の両側に設けられた第1壁部の直線部の長さよりも短い。
このような構成とすることにより、本体部215の表面Tsと第1壁部W11との接続部分に存在するインクを、第1開口Op11に導入して、本体部215の外部へ排出できる。なお、表面Tsと第1壁部W11との接続部分は、図11において、第1壁部W11の外縁を表す円弧(W11r参照)とその両側の直線とで表されている。
凹部W11rの内周面と、第1開口Op11の縁との間の最短距離Lopは、0.2mmである。このような構成とすることにより、本体部215の表面Tsと第1壁部W11との接続部分に存在するインクを、第1開口Op11に導入して、本体部215の外部へ排出できる。
第1開口Op11の縁と第1壁部W11との最小の距離Lopは、第1開口Op11内に配され得る最大の線分である第1開口Op11の直径の長さLdの1/5である。第1開口Op11の形状および大きさは、インクの粘度やインクと本体部215の素材の濡れ性などを考慮して定められている。このため、第1開口Op11の縁と第1壁部W11との最小の距離Lopをこのような寸法とすることにより、本体部215の表面Tsと第1壁部W11との接続部分に存在するインクや、その接続部分に向かって移動するインクを、排出路Ex1を介して本体部215の外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる。よって、インクカートリッジ117とホルダー210のインク供給針205との接続箇所から漏れ出したインクが、囲繞壁W10を超えて外部へ漏れ出し、不具合を生じさせる可能性を低減できる。
図12は、本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と、第1壁部W11の構成を、金型で鋳造する際の、金型のキャビティCvの一部を示す図である。図12は、技術の理解を容易にするための説明図であり、第1開口Op11および第1壁部W11の寸法を正確に表すものではない。
金型のキャビティCv内には、本体部215を第1方向D1に沿って貫通する直線状の流路である排出路Ex1を構成するためのピンPnが取りつけられる。金型に取りつけられた状態のピンPn位置を破線で示す。金型に取り付けられたピンPnは、金型のキャビティCvの図12における上面から突出しており、当該突出する部分が排出路Ex1を形成する役割を持つ。なお、実際には、図12に示すキャビティCvの一部の右側およびその上側には、本体部215の底部および第1壁部W11を構成するためのキャビティが配される。
排出路Ex1の第1開口Op11および第1壁部W11を、図11に示すような構成とすることにより、金型の端に接するようにピンPnを金型に取りつける必要がない。このため、ピンPnを金型に取りつける際に、ピンPnと金型を損傷させにくい。その結果、型を利用した鋳造によって、本体部215を容易に製造することができる。
本実施形態における本体部215を、「第1流路部材」とも呼ぶ。インク供給針205を、「供給針」または「液体導入部」とも呼ぶ。装着部214を、「第2流路部材」とも呼ぶ。インクカートリッジ117を、「液体貯留部」とも呼ぶ。搬送モーター119を「搬送部」とも呼ぶ。
A4.排出路の第1開口と第1壁部の変形例:
以下では、図11に示した上記第1実施形態における本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と、第1壁部W11との変形例について説明する。以下の変形例において、排出路の第1開口と第1壁部の構成以外の点については、第1実施形態と同じである。
(1)変形例1:
図13は、変形例1における、本体部215における排出路Ex2の第1開口Op21と、第1壁部W21の位置関係を示す説明図である。本体部215における排出路Ex2の第1開口Op21の位置は、図5の下段中央部に示した本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と略同様である。なお、図13は、技術の理解を容易にするための説明図であり、本体部215の各部の寸法を正確に表すものではない。
第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、第1開口Op21の外形は、直径Ldの円である。第1壁部W21は、第3方向D3に沿って直線状に配されている。第1壁部W21は、図11に示したような凹部W11rを有していない。本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、第1開口Op21の縁と、第1壁部W21とは、接している。
このような態様としても、本体部215の表面Tsと第1壁部W21との接続部分に存在するインクを、第1開口Op21に導入して、本体部215の外部へ排出できる。なお、表面Tsと第1壁部W21との接続部分は、図13において、第1壁部W21の外縁を表す直線で表されている。
(2)変形例2:
図14は、変形例2における、本体部215における排出路Ex3の第1開口Op31と、第1壁部W31の位置関係を示す説明図である)。本体部215における排出路Ex3の第1開口Op31の位置は、図5の下段中央部に示した本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と略同様である。なお、図14は、技術の理解を容易にするための説明図であり、本体部215の各部の寸法を正確に表すものではない。
第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、第1開口Op31の外形は、直径Ldの半円である。第1壁部W31は、第3方向D3に沿って直線状に配されている。第1壁部W31は、図11に示した凹部W11rを有していない。変形例2においては、表面Tsと第1壁部W31との境界線が、第1開口Op31の縁の一部を画定している。より具体的には、第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、半円形状を有する第1開口Op31の直線部分は、第1壁部W31の内面と一致している。
このような構成とすることにより、本体部215の表面Tsと第1壁部W31との接続部分に付着したインクを、第1開口Op31に導入して、本体部215の外部へ排出できる。なお、変形例2において、「表面Tsと第1壁部W31との接続部分」というとき、表面Tsは、実体を伴う表面Tsの延長上にあり第1開口Op31を塞ぐ仮想的な平面を、含むものとする。その結果、表面Tsと第1壁部W31との接続部分、すなわち境界線は、図14において、第1壁部W31の外縁を表す直線で表される。
(3)変形例3:
図15は、変形例3における、本体部215における排出路Ex4の第1開口Op41と、第1壁部W41の位置関係を示す説明図である。本体部215における排出路Ex4の第1開口Op41の位置は、図5の下段中央部に示した本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と略同様である。なお、図15は、技術の理解を容易にするための説明図であり、本体部215の各部の寸法を正確に表すものではない。
第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、第1開口Op41の外形は、直径Ldの円である。第1壁部W41は、第3方向D3に沿って配されている。第1壁部W41は、第1壁部W41の内周面が第1壁部W41の外周面に向けて凹んでいる凹部W41rを有する。
変形例3においては、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、凹部W41rの両端を結ぶ直線SL4と第1開口Op41とが重なるように構成されている。そして、本体部215の表面Tsと第1壁部W41との境界線が、第1開口Op41の縁の一部を画定している。より具体的には、第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、円形を有する第1開口Op41の円弧の一部は、第1壁部W41の凹部W41rの内面と一致している。
このような構成としても、本体部215の表面Tsと第1壁部W41との接続部分に付着したインクを、第1開口Op41に導入して、本体部215の外部へ排出できる。なお、変形例3において、「表面Tsと第1壁部W41との接続部分」というとき、表面Tsは、実体を伴う表面Tsの延長上にあり第1開口Op41を塞ぐ仮想的な平面を、含むものとする。その結果、表面Tsと第1壁部W41との接続部分、すなわち境界線は、図15において、第1壁部W41の外縁を表す、円弧(W41r参照)とその両側の直線とで表される。
(4)変形例4:
図16は、変形例4における、本体部215における排出路Ex5の第1開口Op51と、第1壁部W51の位置関係を示す説明図である。本体部215における排出路Ex5の第1開口Op51の位置は、図5の下段中央部に示した本体部215における排出路Ex1の第1開口Op11と略同様である。なお、図16は、技術の理解を容易にするための説明図であり、本体部215の各部の寸法を正確に表すものではない。
第1方向D1に沿ってホルダー210の本体部215を見たとき、第1開口Op51の外形は、直径Ldの円である。第1壁部W51は、第3方向D3に沿って配されている。第1壁部W51は、第1壁部W51の内周面が第1壁部W51の外周面に向けて凹んでいる凹部W51rを有する。
変形例4においては、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、第1開口Op51は、凹部W51rの両端を結ぶ直線SL5を超えて凹部W51rの内側に存在しない。より具体的には、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、第1開口Op51の縁と、凹部W51rの両端を結ぶ直線SL5とは、接している。
このような構成としても、型を利用した鋳造によって(図12参照)、本体部215を容易に製造することができる。
変形例4において、凹部W51rの内周面と、第1開口Op51の縁との間の最短距離Lopは、0.4mmである。距離Lopは、第1開口Op51内に配され得る最大の線分である第1開口Op51の直径の長さLdの40%である。このような構成としても、本体部215の表面Tsと第1壁部W51との接続部分に存在するインクを、第1開口Op51に導入して、本体部215の外部へ排出できる。なお、表面Tsと第1壁部W51との接続部分は、図16において、第1壁部W51の外縁を表す円弧(W51r参照)とその両側の直線とで表されている。
A5.インク吸収部の変形例:
以下では、上記第1実施形態におけるインク吸収部Ab1の変形例について説明する(図1参照)。以下の変形例において、インク吸収部の構成以外の点については、第1実施形態と同じである。
(1)変形例1:
変形例1においては、第1実施形態においてプラテン115に設けられているインク吸収部Ab1に代えて、キャリッジ116にインク吸収部Ab2が設けられている。より具体的には、キャリッジ116において、図10において破線で示す部分に、多孔質部材を備えるインク吸収部Ab2が取りつけられている。インク吸収部Ab2の多孔質部材は、排出路Ex1から排出されたインクを吸収する。このような構成としても、液体噴射ヘッド200から排出された気体を多孔質部材で回収できる。
(2)変形例2:
変形例2においては、第1実施形態においてプラテン115に設けられているインク吸収部Ab1を備えない。変形例2においては、液体噴射装置100を第1方向D1に沿って見たとき、排出路Ex1の開口Op12およびキャリッジ116の第2開口Opcは、主走査方向における往復動の範囲の少なくとも一部にキャリッジ116があるときに、搬送モーター119によって搬送される印刷媒体Pの軌跡と、重なる位置に配されている。なお、「搬送される印刷媒体Pの軌跡」とは、搬送によって印刷媒体Pが占め得る領域を意味する。
このような構成とすることにより、第2開口Opcから排出されたインクが搬送経路上の印刷媒体Pに付着する。その結果、インク漏れを迅速にユーザーに報知することができる。
なお、搬送モーター119によって搬送される印刷媒体Pの軌跡と、重なる位置は、プラテン115が備える、印刷媒体を搬送するローラーと、重なる位置であってもよい。そのような態様においては、ローラーに付着したインクが、印刷媒体に転写されることによって、ユーザがインク漏れに気づくことができる。
B.第2実施形態:
図17は、第2実施形態における液体噴射ヘッド200aを備える液体噴射装置100aの概略構成を示す説明図である。液体噴射装置100aは、筐体112に代えて筐体112aを備える点と、インクカートリッジ117に代えてインクタンク150および圧力調整弁50を備える点と、チューブ160を追加して備える点とにおいて、第1実施形態における液体噴射装置100と異なる。液体噴射ヘッド200aは、ホルダー210に代えてインク供給針205を有するホルダー210aを備える点において、第1実施形態における液体噴射ヘッド200と異なる。その他の構成は、第1実施形態と同じであるので、同一の構成には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。なお、図17では、液体噴射装置100aの内部構成を破線により表している。また、図17では、インクタンク150にインクを注入可能な状態を示している。
筐体112aは、略直方体形状である。筐体112aは、前面と、背面と、左側面と、右側面と、上面と、底面とを備え、6つの面によって、液体噴射装置100aの外殻である筐体112aが構成されている。
インクタンク150は、液体噴射ヘッド200aへ供給する液体であるインクを貯留する。インクタンク150は、液体噴射装置100aの前面の右側部分に設けられた収容機構140に収容されている。収容機構140は、筐体112aの前面の一部を構成する板状のケース142を有する。ケース142は矩形形状であり、下部にはケース142を筐体112aに固定すると共に下部を支点として矢印YR方向に回転可能とするためのヒンジ141が設けられている。インクタンク150は、ケース142に着脱可能に取り付けられている。収容機構140は、液体噴射装置100aの使用状態においては、筐体112aの内部に収容されており、利用者は、インクタンク150にインクを注入するときには、ケース142の上部を矢印YR方向に回転させることで、インクタンク150を液体噴射装置100aの外部に露出させる。なお、インクタンク150は、筐体112aの内部に収容されず、筐体112aの外部に設けられている構成であってもよい。
第2実施形態の液体噴射装置100aは、4個のインクタンク150を備えている。各インクタンク150は、異なる色のインクを収容している。各インクタンク150は、X方向に沿って並んで配置されている。インクタンク150は、インクを内部に注入するための液体注入口153と、インクの消費に伴って内部に空気を導入する大気開放口151と、チューブ160に接続され液体噴射ヘッド200aに向けてインクを導出するための液体導出部155とを備える。なお、インクタンク150に液体注入口153が設けられていない態様とすることもできる。
チューブ160は、インクタンク150内のインクを液体噴射ヘッド200aへ供給する供給流路として機能する。インクタンク150は、チューブ160によって、ホルダー210aとインクタンク150との間に設けられた圧力調整弁50に接続されている。圧力調整弁50は、各色のインクを収容する各インクタンク150の夫々に対応して4つ設けられている。圧力調整弁50の詳細な構成については、後述する。チューブ160は合成ゴム等の可撓性を有する部材で形成されている。
図18は、圧力調整弁の詳細構成を示す断面図である。図18は、チューブ160、圧力調整弁50およびホルダー210aをX−Z平面で切断したときの断面を示している。なお、図18では、ホルダー210aにおいてインク供給針205が設けられた部分を拡大して示し、当該部分以外の構成の図示を省略している。本実施形態において、複数の圧力調整弁50の構成は基本的に同じであるので、任意の1つの圧力調整弁50に着目して説明する。
圧力調整弁50は、インクタンク150とインク供給針205との間に設けられ、液体噴射ヘッド200aへ供給するインクの圧力を調整する。圧力調整弁50は、インクタンク150からチューブ160を介して供給されるインクを一時貯留し、圧力調整弁50に一時貯留されたインクは、液体噴射ヘッド200aに供給される。圧力調整弁50は、ホルダー210aおよびキャリッジ116によって固定されている。なお、圧力調整弁50は、ホルダー210aのみによって固定されてもよい。図18では図示を省略しているが、圧力調整弁50よりも上流側に配置されたインクタンク150またはチューブ160の途中等には、インクタンク150のインクを液体噴射ヘッド200aに向かって圧送する圧送手段が設けられている。圧送手段としては、例えば、インクタンク150を外部から押圧する押圧手段や、加圧ポンプ等が挙げられる。なお、圧送手段として、液体噴射ヘッド200aとインクタンク150の重力方向の相対位置を調整して発生する水頭圧差を用いるようにしてもよい。
ホルダー210aにおいては、フィルター213上にインク供給針205が設けられている(図2参照)。インク供給針205は、圧力調整弁50に挿入される。圧力調整弁50から供給されるインクは、インク供給針205の内部を通過してフィルター213において異物が除去された後、ノズル282へ供給される。
圧力調整弁50は、インクが流れる流路の途中に設けられ、当該流路を開閉するバルブにより構成されている。圧力調整弁50は、ハウジング51と、ハウジング51内に設けられた弁体55とを備える。
ハウジング51内には、チューブ160を介してインクタンク150に連通してインクタンク150からインクが供給される1次室511と、ホルダー210aの第2流路219に連通する2次室512とが設けられている。1次室511と2次室512とは、隔壁513によって隔てられている。1次室511と2次室512とは、隔壁513を貫通して設けられた連通流路514を介して連通している。
1次室511は、ハウジング51の一方面に形成された凹部を蓋部材515で封止することにより形成されている。1次室511は、ハウジング51に設けられた流入路516を介してチューブ160に接続している。2次室512は、ハウジング51の1次室511とは反対側の側面に開口する凹形状を有する。2次室512が開口する面には、可撓性を有するフィルム517が貼付されており、2次室512の開口はフィルム517によって封止されている。フィルム517の材料としては、例えば、高密度ポリエチレンフィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)などが挙げられる。2次室512には、流出路518の一端が連通しており、流出路518における2次室512と連通する一端部とは反対側の他端部にはシール部材519が設けられている。上述のインク供給針205は、シール部材519に挿入されて流出路518に接続する。
フィルム517のうち2次室512の壁面の一部を構成する部分は、ダイヤフラム517aとなっている。ダイヤフラム517aの2次室512側の面には、受圧板520が設けられている。受圧板520は、ダイヤフラム517aよりも小さな外形の円盤形状を有する。受圧板520は、連通流路514を開閉する弁体55が直接フィルム517に当接することを避けるために設けられている。受圧板520としては、例えば、樹脂や金属等のフィルム517よりも剛性の高い材料を用いることができる。
ハウジング51は、例えば、フィルム517に比べて剛性が高い樹脂材料を成形することにより形成されている。隔壁513の1次室511側の開口の周囲には、弁体55が当接する弁座52が設けられている。連通流路514には、弁体55が挿通されている。弁体55は、弁体本体550と、当接部材560とを備える。弁体本体550は、連通流路514に挿通された軸部551と、軸部551の1次室511内の端部に設けられたフランジ部552とを備える。
軸部551は、連通流路514よりも若干小さな外径を有する。軸部551の端部のうち、2次室512内に配置される一端部は、受圧板520の中央部に当接する。軸部551の受圧板520に当接する一端部とは反対側の他端部は、1次室511内に配置され、フランジ部552が一体的に形成されている。弁体本体550は、+X方向および−X方向に移動可能である。
フランジ部552は、円形の板状部材からなる。フランジ部552には、当接部材560が固定されている。当接部材560は、ゴムやエラストマー等の弾性材料で形成されており、軸部551の周囲に亘って連続して設けられた環形状を有する。フランジ部552と1次室511を画定する蓋部材515との間には、バネ56が設けられ、バネ56の付勢力によって弁体55は+X方向へ付勢されている。すなわち、フランジ部552は、バネ56の一端が当接されるバネ受けとして機能する。フランジ部552がバネ56に付勢されることにより、当接部材560が弁座52に当接され、連通流路514が閉塞、すなわち圧力調整弁50が閉弁される。
2次室512内のインクが下流に流されて2次室512内が大気圧よりも負圧に減圧されることにより、ダイヤフラム517aが−X方向に移動し、受圧板520が弁体55をバネ56の付勢力に抗して押圧することによって、弁体55の当接部材560と弁座52との間に隙間が生じて、連通流路514が開放、すなわち、圧力調整弁50が開弁する。圧力調整弁50の開弁により1次室511から2次室512内にインクが供給されることによって、2次室512内の減圧が解消し、ダイヤフラム517aがバネ56の付勢力によって元の位置に戻り、連通流路514が弁体55によって塞がれて圧力調整弁50が閉弁する。このように、圧力調整弁50は、インクタンク150から液体噴射ヘッド200aへ供給するインクの圧力を調整することができる。
以上説明した第2実施形態の液体噴射ヘッド200aによれば、第1実施形態と同様な効果を奏する。
また、インクタンク150とホルダー210aとの間に液体噴射ヘッド200aへ供給するインクの圧力を調整する圧力調整弁50を備えているので、インクタンク150から液体噴射ヘッド200aへのインクの供給を安定化させることができる。
このような態様においても、液体噴射ヘッド200aを液体噴射装置100aから取り外す際に、チューブ160と圧力調整弁50の間や圧力調整弁50とインク供給針205の間でインクが漏れ出すことがある。しかし、本開示の技術を適用することにより、漏れ出したインクを、排出路Ex1を介して本体部215の外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる。
本実施形態におけるチューブ160を、「供給流路」とも呼ぶ。インクタンク150を、「液体貯留部」とも呼ぶ。
C.第2実施形態の他の実施形態1:
第2実施形態の他の実施形態1における液体噴射装置は、圧力調整弁50に代えてダンパー170を備える点において、第2実施形態における液体噴射装置100aと異なる。その他の構成は、第2実施形態と同じであるので、同一の構成には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
図19は、ダンパー170の詳細構成を示す断面図である。図19では、ダンパー170をX−Z平面で切断したときの断面を示している。なお、図19では、ホルダー210aにおいてインク供給針205が設けられた部分を拡大して示し、当該部分以外の構成の図示を省略している。
図19に示すように、ダンパー170は、チューブ160とホルダー210aとの間に設けられ、ホルダー210aに固定されている。ダンパー170は、インクタンク150とインク供給針205との間に設けられていると、表現することもできる。ダンパー170は、キャリッジ116の移動によって生じたインクの圧力変動を吸収する。ダンパー170は、ハウジング171と、可撓性の膜173とを備える。ハウジング171は、例えば、ゴムやエラストマーなどの弾性材料から形成される。膜173は、例えば、高密度ポリエチレンフィルムやポリエチレンテレフタレート(PET)などから構成される可撓性のフィルム部材から形成される。
ハウジング171には、流入口174と、流出口175と、ダンパー室172とが設けられている。ダンパー室172は、ハウジング171の内部に設けられた−X方向へ凹んだ凹部形状の空間を、+X方向側から膜173で覆うことによって画定される。すなわち、ダンパー室172は、インクタンク150とインク供給針205との間に設けられている。流入口174は、ハウジング171の外面を+X方向に貫通する貫通孔である。流入口174は、チューブ160とダンパー室172とを連通させる。流出口175は、ハウジング171の外面を−Z方向に貫通する貫通孔である。流出口175の内径とインク供給針205の外径とは略同一であり、流出口175へインク供給針205を挿入することにより、ダンパー室172とインク供給針205とが連通する。
上述のように、インクタンク150から供給されるインクは、チューブ160を介してダンパー室172に供給される。ダンパー室172に供給されたインクは、インク供給針205を介してホルダー210aの第2流路219へ供給される。ダンパー室172を画定する壁面の一部が可撓性を有する膜173によって構成されているため、膜173が変位することによって液体噴射ヘッド200aへ供給するインクの圧力を吸収することができる。
以上説明した第2実施形態の他の実施形態1によれば、液体噴射ヘッドは、インクタンク150とホルダー210aとの間に可撓性の膜173を有するダンパー室172を備えるので、液体噴射ヘッドの流路内の圧力変動を緩和できる。
このような態様においても、液体噴射ヘッド200aを液体噴射装置100aから取り外す際に、チューブ160とダンパー170の間やダンパー170とインク供給針205の間でインクが漏れ出すことがある。しかし、本開示の技術を適用することにより、漏れ出したインクを、排出路Ex1を介して本体部215の外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる。
D.第2実施形態の他の実施形態2:
第2実施形態の他の実施形態2における液体噴射装置は、圧力調整弁50を省略する点において、第2実施形態における液体噴射装置100aと異なる。その他の構成は、第2実施形態と同じであるので、同一の構成には同一の符号を付し、それらの詳細な説明を省略する。
図20は、第2実施形態の他の実施形態2におけるチューブ160、インク供給針205およびホルダー210aの構成を示す断面図である。図20では、チューブ160およびホルダー210aをX−Z平面で切断したときの断面を示している。なお、図20では、ホルダー210aにおいてインク供給針205が設けられた部分を拡大して示し、当該部分以外の構成の図示を省略している。
第2実施形態の他の実施形態2においては、チューブ160は、インクタンク150内のインクを液体噴射ヘッド200aのインク供給針205へ供給する供給流路として機能する。図20に示すように、チューブ160にインク供給針205が挿入され、チューブ160とインク供給針205とが嵌合している。すなわち、チューブ160とインク供給針205とが直接接続されている。したがって、インクタンク150とホルダー210aの第2流路219とは、チューブ160を介して接続される。
以上説明した第2実施形態の他の実施形態2によれば、インクタンク150内のインクをホルダー210aの第2流路219へ供給する供給流路としてのチューブ160を備えているので、インクタンク150内のインクをホルダー210aに供給できる。
また、ホルダー210aにはチューブ160から供給されるインクを第2流路219へ導入するためのインク供給針205を有するので、チューブ160と第2流路219とを接続できる。このため、インクタンク150から液体噴射ヘッドにインクを供給できる。
このような態様においても、液体噴射ヘッド200aを液体噴射装置100aから取り外す際に、チューブ160とインク供給針205の間でインクが漏れ出すことがある。しかし、本開示の技術を適用することにより、漏れ出したインクを、排出路Ex1を介して本体部215の外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる。
E.他の形態:
E1.他の形態1:
(1)上記実施形態においては、インクカートリッジ117とインクタンク150とは、液体のインクと空気が容器内で主として一つの界面、すなわち液面で接する態様で、インクを収容している。しかし、液体噴射ヘッドへ供給する液体を貯留する液体貯留部は、多孔質部材に液体を保持していてもよい。そのような態様においては、液体貯留部から液体噴射ヘッドに、インク供給針205(図2参照)を介さずに、液体が供給される。たとえば、そのような態様の液体噴射装置の液体噴射ヘッドにおいては、液体貯留部内に挿入される筒状部の先端にフィルター(図2の213参照)が設けられている。液体貯留部内に保持された液体は、フィルターを経て液体噴射ヘッドに供給される。このような態様の液体噴射ヘッドを「チムニータイプ」と呼ぶ。
(2)上記実施形態においては、排出路Ex1は、本体部215を第1方向D1に沿って直線状に貫通するの貫通孔である(図5〜図7、図9、図10参照)。しかし、表面Tsから本体部215の外部へ液体を排出する排出路は、途中で屈曲している流路であってもよい。
(3)上記第1実施形態においては、プラテン115に、主走査方向Xに沿ってインク吸収部Ab1が設けられている(図1参照)。しかし、排出路Ex1から排出された液体を吸収する多孔質部材は、キャリッジ116が移動可能な主走査方向Xの範囲のうち、キャリッジ116が待機する位置にあるときに、排出路Ex1の開口Op12およびキャリッジ116の第2開口Opcと対応する位置に、設けられていてもよい。そのような態様においては、他の部位にインク吸収部が設けられていなくてもよい。
(4)第1実施形態において、第1開口Op11の外形は、直径Ldの円である(図11参照)。しかし、第1開口の形状は、円形に限らず、図14に示すように、半円、楕円形、多角形、その他の形状など、任意の形状とすることができる。たとえば、第1開口の形状が長方形である場合には、第1開口Op11内に配され得る最大の線分は、長方形の対角線である。第1開口の形状が三角形である場合には、第1開口Op11内に配され得る最大の線分は、三角形の3辺のうち最も長い辺である。
(5)上記実施形態において、一つのコネクターユニットCnは、回路基板230の一方の面と他方の面にそれぞれ一つのコネクタを備えている(図3および図8参照)。そして、回路基板230は、4個のコネクターを備えている。しかし、一つのコネクターユニットCnは、一つのコネクタであってもよい。ただし、回路基板は、第3方向D3における回路基板230の両端に、それぞれコネクターを備えていることが好ましい。
(6)上記第1実施形態において、第1開口Op11の縁と第1壁部W11との最小の距離Lopは、第1開口Op11内に配され得る最大の線分である第1開口Op11の直径の長さLdの1/5である(図11参照)。また、上記第1実施形態の変形例4において、凹部W51rの内周面と、第1開口Op51の縁との間の最短距離Lopは、第1開口Op51内に配され得る最大の線分である第1開口Op51の直径の長さLdの40%である(図16参照)。しかし、第1開口の縁と第1壁部との最小の距離は、第1開口内に配され得る最大の線分の長さの1/3,2/5など、他の値とすることもできる。たとえば、図13〜図15に示すように、第1開口の縁と第1壁部が接していてもよい。ただし、第1開口の縁と第1壁部との最小の距離は、第1開口内に配され得る最大の線分の長さの1/2以下であることが好ましい。
(7)上記各実施形態において、ノズル282から噴射される液体は、インク以外の他の液体であってもよい。例えば、
(i)液晶ディスプレー等の画像表示装置用のカラーフィルターの製造に用いられる色材
(ii)有機EL(Electro Luminescence)ディスプレーや、面発光ディスプレー(Field Emission Display、FED)等の電極形成に用いられる電極材
(iii)バイオチップ製造に用いられる生体有機物を含む液体
(iv)精密ピペットとしての試料
(v)潤滑油
(vi)樹脂液
(vii)光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂液等の透明樹脂液
(viii)基板などをエッチングするために酸性またはアルカリ性のエッチング液を噴射する液体
(ix)他の任意の微小量の液滴
であってもよい。
なお、「液滴」とは、液体噴射装置100、100aから噴射される液体の状態をいい、粒状、涙状、糸状に尾を引くものも含むものとする。また、ここでいう「液体」とは、液体噴射装置100、100aが消費できるような材料であればよい。例えば、「液体」は、物質が液相であるときの状態の材料であれば良く、粘性の高いまたは低い液状態の材料、及び、ゾル、ゲル水、その他の無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)のような液状態の材料も「液体」に含まれる。また、物質の一状態としての液体のみならず、顔料や金属粒子などの固形物からなる機能材料の粒子が溶媒に溶解、分散または混合されたものなども「液体」に含まれる。液体の代表的な例としてはインクや液晶等が挙げられる。ここで、インクとは一般的な水性インクおよび油性インク並びにジェルインク、ホットメルトインク等の各種の液体状組成物を包含するものとする。これらの構成においても、各実施形態と同様の効果を奏する。
(8)上記第1実施形態においては、複数の壁部W11〜W18によって囲繞壁W10を構成していた。しかし、壁部W15〜W18を設けずに壁部W11〜W14のみによって囲繞壁W10を構成する構成にしてもよい。
E2.他の形態2:
(1)上記第1実施形態においては、第1流路部材としての本体部215は、凹部W11rの両端を結ぶ直線SL1と第1開口Op11とが重なるように構成されている(図11参照)。しかし、第1流路部材は、凹部の両端を結ぶ直線と第1開口とが重ならないように構成されていてもよい。すなわち、凹部の両端を結ぶ直線から離れた位置に、第1開口が設けられていてもよい。なお、本明細書において、「凹部の両端を結ぶ直線と第1開口とが重なる」という場合、凹部の両端を結ぶ直線と第1開口の外縁とが接する態様を含む(図16参照)。
(2)上記第1実施形態においては、凹部W11rの外形は、円弧である(図11参照)。しかし、凹部W11rの外形は、楕円形、多角形、その他の形状など、任意の形状とすることができる。ただし、凹部W11rの外形は、第1開口の形状に対して、一定の距離を有する形状であることが好ましい。具体的には、凹部W11rの外形は、第1開口の形状の一部と相似形であることが好ましい。
E3.他の形態3:
上記第1実施形態の変形例4においては、第1開口Op51は、凹部W51rの両端を結ぶ直線SL5を超えて凹部W51rの内側に存在しない(図16参照)。しかし、第1開口Op51は、凹部W51rの両端を結ぶ直線SL5を超えて凹部W51rの内側に存在してもよい(図11および図15参照)。
E4.他の形態4:
上記第1実施形態において、凹部W11rの内周面と、第1開口Op11の縁との間の最短距離Lopは、0.2mmである。上記第1実施形態の変形例4において、凹部W51rの内周面と、第1開口Op51の縁との間の最短距離Lopは、0.4mmである。しかし、凹部の内周面と、第1開口の縁との間の最短距離は、0.6mm、0.8mm、1.0mm、1.3mmなど、他の寸法であってもよい。
E5.他の形態5:
上記第1実施形態の変形例2においては、表面Tsと第1壁部W31との境界線が、第1開口Op31の縁の一部を画定している(図14参照)。しかし、表面と第1壁部との境界線が、第1開口の縁の一部を画定していない態様とすることもできる(図11、および図16参照)。なお、本明細書において、「表面と第1壁部との境界線が、第1開口の縁の一部を画定する」という場合、表面と第1壁部との境界線が、第1開口の縁と接する態様を含む(図13参照)。
E6.他の形態6:
上記第1実施形態において、第1壁部W11は、第4方向D4において、複数の壁部W11〜W18のうち最も外側、すなわち、第4方向D4側に位置する壁部である(図5参照)。しかし、第1壁部は、第1方向および第3方向に直交する方向において、複数の壁部のうち最も外側に位置する壁部ではない壁部であってもよい。たとえば、第1壁部W11よりも第2壁部W12〜第4壁部W14のいずれかに近い位置に、第1開口Op11が設けられていてもよい。ただし、第2壁部W12〜第4壁部W14よりも第1壁部W11に近い位置に、第1開口Op11が設けられていることが好ましい。
E7.他の形態7:
上記第1実施形態においては、開口Op12は、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、本体部215において、回路基板230と重ならない位置に設けられている(図8〜図10参照)。しかし、排出路における第1開口とは逆の端の開口は、回路基板と重なる位置に設けられていてもよい。
E8.他の形態8:
上記第1実施形態において、開口Op12は、本体部215を第1方向D1に沿って見たとき、第4方向D4において、回路基板230が位置する範囲の外であって、回路基板230の長手方向である第3方向D3において、一対のコネクターユニットCn,Cnの間に配されている(図8〜図10参照)。しかし、開口Op12は、第3方向において、一対のコネクタの外側に配されていてもよい。
E9.他の形態9:
上記実施形態において、液体導入部としてのインク供給針205を備える装着部214と、第1流路部材としての本体部215とは、別体で構成されている(図2参照)。しかし、液体導入部と第1流路部材とは、一体で製造されていてもよい。
E10.他の形態10:
(1)上記第1実施形態において、本体部215の第2壁部W12と装着部214との間の最小距離C12、第3壁部W13と装着部214との間の最小距離C13、および第4壁部W14と装着部214との間の最小距離C14は、いずれも0.5mmである(図7参照)。しかし、これらの寸法は、0.7mm、1.0mmなど、他の寸法でもよい。また、これらの寸法は、互いに異なる寸法であってもよい。ただし、これらの寸法は、0.7mm以下であることが好ましい。
(2)上記第1実施形態において、第1開口Op11の縁と装着部214との間の最小距離C11は、10mmである(図7参照)。しかし、第1開口Op11の縁と装着部214との間の最小距離C11は、3mm、7mm、12mmなど、他の寸法でもよい。ただし、第1開口の縁と第2流路部材との間の最小距離は、5mm以上であることが好ましい。
E11.他の形態11:
上記第1実施形態においては、液体噴射装置100を、液体噴射ヘッド200と、インクカートリッジ117とを備える態様で説明した(図1参照)。しかし、液体噴射装置100は、インクカートリッジ117を備えない態様で、製造および販売することができる。また、上記第2実施形態においては、液体噴射装置100aを、液体噴射ヘッド200aと、インクタンク150とを備える態様で説明した(図17参照)。しかし、液体噴射装置100aは、インクタンク150を備えない態様で、製造および販売することができる。
E12.他の形態12:
上記第2実施形態においては、インクタンク150内のインクを液体噴射ヘッド200aへ供給する供給流路として機能するチューブ160を備える液体噴射装置100aについて説明した(図17参照)。しかし、液体噴射装置は、第1実施形態のように、液体貯留部内の液体を液体噴射ヘッドの液体導入部へ供給する供給流路を備えない態様とすることもできる(図1参照)。
E13.他の形態13:
上記第2実施形態の他の実施形態2においては、供給流路は、液体導入部としてのインク供給針205と嵌合するチューブ160によって構成される(図20参照)。しかし、供給流路は、一部を剛体管で構成してもよい。また、上記第2実施形態および上記第2実施形態の他の実施形態1のように、供給流路は、圧力調整弁やダンパーなどの液体導入部以外の構成に接続されてもよい(図18および図19参照)。
E14.他の形態14:
上記第2実施形態の液体噴射装置100aは、液体貯留部としてのインクタンク150と、液体導入部としてのインク供給針205との間に設けられ、液体噴射ヘッド200aへ供給する液体の圧力を調整する圧力調整弁50を備える。しかし、液体噴射装置は、第1実施形態および上記第2実施形態の他の実施形態1,2のように、圧力調整弁を備えない態様とすることもできる。たとえば、液体噴射装置100aは、圧力調整弁50に代えて、インクを一時的に貯留する中間タンクを備えてもよい。
E15.他の形態15:
上記第2実施形態の液体噴射装置100aは、液体貯留部としてのインクタンク150と、液体導入部としてのインク供給針205との間に設けられ、可撓性の膜173が配されているダンパー室172を備える。しかし、液体噴射装置は、第1実施形態および上記第2実施形態の他の実施形態2のように、ダンパー室を備えない態様とすることもできる。
E16.他の形態16:
上記第1実施形態の変形例1においては、キャリッジ116にインク吸収部Ab2が設けられている(図10参照)。しかし、第1実施形態のように、キャリッジに、排出路から排出された液体を吸収する多孔質部材を備えない態様とすることもできる(図1参照)。
E17.他の形態17:
(1)上記第1実施形態においては、キャリッジ116の底面に、排出路Ex1の開口Op12と連通している第2開口Opcが設けられている(図10参照)。しかし、たとえば、第1流路部材としての本体部215から排出された液体を吸収するインク吸収部を、キャリッジ内に備える態様においては、キャリッジは、排出路の開口と連通している第2開口を備えなくてもよい。
(2)上記第1実施形態においては、キャリッジ116の底面に、排出路Ex1の開口Op12と連通している第2開口Opcが設けられている(図10参照)。しかし、たとえば、第2方向D2から見て、排出路Ex1の開口Op12と重なる位置に、キャリッジ116の底面の第2開口Opcを設けるのではなく、排出路Ex1の開口Op12と連通する排出路をキャリッジに設けるようにしてもよい。このような構成によれば、排出路Ex1の開口Op12から排出されたインクを、キャリッジに設けた排出路によって任意の場所に排出することができる。
E18.他の形態18:
上記第1実施形態においては、液体噴射装置100のプラテン115には、キャリッジ116によって往復動する第2開口Opcに対して第1方向D1に配置され、第2開口Opcから排出された液体を吸収するインク吸収部Ab1が設けられている(図1参照)。しかし、たとえば、第1流路部材としての本体部215から排出された液体を吸収するインク吸収部を、キャリッジ内に備える態様においては、キャリッジは、そのような多孔質部材を備えなくてもよい。
E19.他の形態19:
上記第1実施形態の変形例2においては、排出路Ex1の開口Op12およびキャリッジ116の第2開口Opcは、搬送される印刷媒体Pの軌跡と重なる位置に配されている。しかし、たとえば、多孔質部材は、キャリッジ116が移動可能な主走査方向Xの範囲のうち、キャリッジ116が待機する位置にあるときに、排出路Ex1の開口Op12およびキャリッジ116の第2開口Opcと対応する位置に、設けられている態様においては、開口Op12および第2開口Opcは、搬送される印刷媒体Pの軌跡と重なる位置に配されていなくてもよい。
F.さらに他の形態:
本開示は、上述の実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。例えば、発明の概要の欄に記載した各形態中の技術的特徴に対応する実施形態中の技術的特徴は、上述の課題の一部または全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部または全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。
(1)本開示の一実施形態によれば、液体噴射ヘッドが提供される。この液体噴射ヘッドにおいて、第1方向へ液体を噴射させる複数のノズルを備えるノズルプレートと、前記ノズルプレートに対して前記第1方向とは反対の方向である第2方向に配され、前記ノズルへ液体を供給する流路が内部に設けられている第1流路部材と、前記第1流路部材に対して前記第2方向に配され、前記液体噴射ヘッドの外部から前記流路に液体を導入する液体導入部と、を備え、前記第1流路部材は、前記第1流路部材の前記第2方向側の表面から前記第2方向へ立設され、前記液体導入部を囲む囲繞壁と、前記表面から前記第1流路部材の外部へ液体を排出する排出路と、を有し、前記表面には、前記排出路の一部であり、前記第2方向へ向けて開口する第1開口が設けられており、前記囲繞壁は、前記第1方向と直交する第3方向に沿って配されている第1壁部を有し、前記第1開口の縁と前記第1壁部との最小の距離は、前記第1開口内に配され得る最大の線分の長さの1/2以下である。
このような態様においては、排出路の第1開口が、第1壁部に対して第1開口内に配され得る最大の線分の長さの1/2以下の距離の範囲に設けられている。このため、第1流路部材の第2方向側の表面と第1壁部との接続部分に存在する液体や、その接続部分に向かって移動する液体を、排出路から第1流路部材の外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる可能性が高い。よって、液体が囲繞壁を超えて外部へ漏れ出し、不具合を生じさせる可能性を低減できる。
(2)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記第1壁部は、前記第1壁部の内周面が前記第1壁部の外周面に向けて凹んでいる凹部を有し、前記第1流路部材は、前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記凹部の両端を結ぶ直線と前記第1開口とが重なるように構成されている、態様とすることができる。
このような態様とすれば、第1流路部材の第2方向側の表面と第1壁部との接続部分に存在する液体を、第1開口に導入して、第1流路部材の外部へ排出できる。
(3)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記第1開口は、前記凹部の両端を結ぶ前記直線を超えて前記凹部の内側に存在しない、態様とすることができる。
このような態様とすれば、型を利用した鋳造によって、第1流路部材を容易に製造することができる。
(4)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記凹部の内周面と、前記第1開口の縁との間の最短距離は、0.5mm以下である、態様とすることができる。
このような態様とすれば、第1流路部材の第2方向側の表面と第1壁部との接続部分に存在する液体を、第1開口に導入して、第1流路部材の外部へ排出できる。
(5)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記表面と前記第1壁部との境界線が、前記第1開口の縁の一部を画定する、態様とすることができる。
このような態様とすれば、第1流路部材の第2方向側の表面と第1壁部との接続部分に付着した液体を、第1開口に導入して、第1流路部材の外部へ排出できる。
(6)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記囲繞壁は、前記第1壁部を含む複数の壁部であって、前記第1方向および前記第3方向に直交する方向において異なる位置に設けられた複数の壁部を有し、前記第1壁部は、前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向において、前記複数の壁部のうち最も外側に位置する壁部である、態様とすることができる。
このような態様においては、液体噴射ヘッドが第3方向に平行な方向を中心とする回転成分を含む向きに傾いた場合に、液体は、第1流路部材の第2方向側の表面と第1壁部との接続部分に向かって流れる。このため、そのような液体を、第1開口に導入して、第1流路部材の外部へ排出できる。
(7)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記ノズルプレートと、前記第1流路部材との間に前記液体噴射ヘッドを駆動するための回路基板を備え、前記排出路における前記第1開口とは逆の端の開口は、前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記回路基板と重ならない位置に設けられている、態様とすることができる。
このような態様とすることにより、排出路から排出される液体が回路基板に付着する可能性を低減できる。
(8)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記回路基板を前記第1方向に沿って見たとき、前記回路基板の外形は、前記第3方向を長手方向とし、前記第1方向および前記第3方向に直交する方向を短手方向とする略長方形であり、前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記第1流路部材の外形は、前記回路基板を含む略長方形であって、前記第3方向を長手方向とし、前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向を短手方向とする略長方形であり、前記回路基板は、前記第3方向における両端に設けられた一対のコネクタを有し、前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記逆の端の前記開口は、前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向において、前記回路基板が位置する範囲の外であって、前記第3方向において、前記一対のコネクタの間に配される、態様とすることができる。
このような態様においては、回路基板が長手方向の両端に一対のコネクタを有する。このため、コネクタから回路基板上の各回路までの距離を、全体として短くできる。そして、排出路における第1開口とは逆の端の開口は、第1方向および第3方向に直交する方向において、回路基板が位置する範囲の外であって、第3方向において、一対のコネクタとの間に配置される。このため、排出路から排出された液体がいずれかのコネクタに付着する可能性を低減することができる。
(9)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記液体導入部としての供給針であって、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する構成に挿入される供給針を有する第2流路部材を備える、態様とすることができる。
このような態様とすれば、供給針を有する第2流路部材を介して、液体噴射ヘッド内部へ液体を供給することができる。
(10)上記形態の液体噴射ヘッドにおいて、前記複数の壁部は、前記第1壁部に対向するとともに前記第3方向に沿って配されている第2壁部と、前記第1方向および前記第3方向に直交する方向に沿って配されている第3壁部と、前記第3壁部に対向するとともに前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向に沿って配されている第4壁部と、を有し、前記第1流路部材および前記第2流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記第2壁部と前記第2流路部材との間の最小距離、前記第3壁部と前記第2流路部材との間の最小距離、および前記第4壁部と前記第2流路部材との間の最小距離は、いずれも0.7mm以下であり、前記第1開口の縁と前記第2流路部材との間の最小距離は、5mm以上である、態様とすることができる。
第2壁部が第1壁部よりも下になる向きに液体噴射ヘッドが傾いた場合は、第2壁部と第2流路部材との間に、液体が保持される。第3壁部が第4壁部よりも下になる向きに液体噴射ヘッドが傾いた場合は、第3壁部と第2流路部材との間に、液体が保持される。第4壁部が第3壁部よりも下になる向きに液体噴射ヘッドが傾いた場合は、第4壁部と第2流路部材との間に、液体が保持される。その結果、それらの場合に、液体が他の部材に付着する可能性を低減することができる。一方、第1壁部が第2壁部よりも下になる向きに液体噴射ヘッドが傾いた場合は、液体は、第1壁部と第2流路部材との間に保持されることなく、第1開口から外部のあらかじめ定められた部位へ排出できる。
(11)本開示の他の形態によれば、上記形態の液体噴射ヘッドと、前記液体噴射ヘッドへ供給する液体を貯留する液体貯留部と、を備える液体噴射装置が提供される。
このような態様とすれば、液体噴射ヘッドへ液体を供給することができる。
(12)上記形態の液体噴射装置において、前記液体貯留部内の液体を前記液体噴射ヘッドの前記液体導入部へ供給する供給流路を備える、態様とすることができる。
このような態様とすれば、液体噴射ヘッドへ液体を供給することができる。
(13)上記形態の液体噴射装置において、前記供給流路は、前記液体導入部と嵌合するチューブによって構成される、態様とすることができる。
このような態様とすれば、チューブと液体導入部との抜き差し時に液体が漏れても、排出路から排出することができる。
(14)上記形態の液体噴射装置において、前記液体貯留部と前記液体導入部との間に設けられ、前記液体噴射ヘッドへ供給する液体の圧力を調整する圧力調整弁を備える、態様とすることができる。
このような態様とすれば、液体噴射ヘッドへ安定して液体を供給できる。また、たとえば、液体噴射ヘッドに液体を供給する構成としての圧力調整弁を、液体貯留部としての供給針に抜き差しする構成においては、当該抜き差し時に液体が漏れてしまったとしても、排出路から液体を排出することができる。
(15)上記形態の液体噴射装置において、前記液体貯留部と前記液体導入部との間に設けられ、可撓性の膜が配されているダンパー室を備える、態様とすることができる。
このような態様とすれば、液体噴射ヘッドへ供給する液体への圧力変動を、ダンパー室により緩和できる。
(16)上記形態の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドを保持し移動させるキャリッジであって、前記排出路から排出された液体を吸収する多孔質部材を備えるキャリッジを備える、態様とすることができる。
このような態様とすれば、液体噴射ヘッドから排出された気体を多孔質部材で回収できる。
(17)上記形態の液体噴射装置において、前記液体噴射ヘッドを保持し移動させるキャリッジを備え、前記排出路は、前記第1流路部材を前記第1方向に貫通する貫通孔であり、前記キャリッジの底面には、前記排出路と連通している第2開口が設けられている、態様とすることができる。
このような態様とすれば、第2開口を通じて、液体をキャリッジ外部に排出することができる。
(18)上記形態の液体噴射装置において、前記第2開口に対して前記第1方向に配置され、前記第2開口から排出された液体を吸収する多孔質部材を備える、態様とすることができる。
このような態様とすれば、キャリッジ外に排出された液体を回収することができる。
(19)上記形態の液体噴射装置において、前記ノズルから噴射された液体が着弾する媒体を搬送する搬送部を備え、前記第2開口は、前記液体噴射装置を前記第1方向に沿って見たとき、前記搬送部によって搬送される媒体の軌跡と、前記第2開口と、が重なる位置に配されている、態様とすることができる。
第2開口から排出された液体が搬送経路上の媒体に付着することにより、液体漏れを迅速にユーザーに報知することができる。
本開示は、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置以外の種々の形態で実現することも可能である。例えば、液体噴射ヘッドおよび液体噴射装置の製造方法やの制御方法、その制御方法を実現するコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した一時的でない記録媒体等の形態で実現することができる。
上述した本開示の各形態の有する複数の構成要素はすべてが必須のものではなく、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、適宜、前記複数の構成要素の一部の構成要素について、その変更、削除、新たな他の構成要素との差し替え、限定内容の一部削除を行うことが可能である。また、上述の課題の一部又は全部を解決するため、あるいは、本明細書に記載された効果の一部又は全部を達成するために、上述した本開示の一形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部を上述した本開示の他の形態に含まれる技術的特徴の一部又は全部と組み合わせて、本開示の独立した一形態とすることも可能である。
Ab1…インク吸収部、Ab2…インク吸収部、C11…最小距離、C12…最小距離、C13…最小距離、C14…最小距離、Cn…コネクターユニット、Ct…接続端子、Cv…キャビティ、D1…第1方向、D2…第2方向、D3…第3方向、D4…第4方向、Ex1…排出路、Ex2…排出路、Ex3…排出路、Ex4…排出路、Ex5…排出路、FP…流路パイプ、Ld…直径、Lop…第1壁部と第1開口の縁との間の最短距離、Op11…第1開口、Op12…開口、Op21…第1開口、Op31…第1開口、Op41…第1開口、Op51…第1開口、Opc…第2開口、P…印刷媒体、Pn…ピン、SL1…凹部W11rの両端を結ぶ直線、SL4…凹部W41rの両端を結ぶ直線、SL5…凹部W51rの両端を結ぶ直線、Ts…床面(表面)、W10…囲繞壁、W11…第1壁部、W11r…凹部、W12…第2壁部、W13…第3壁部、W14…第4壁部、W15…第5壁部、W16…第6壁部、W17…第7壁部、W18…第8壁部、W21…第1壁部、W31…第1壁部、W41…第1壁部、W41r…凹部、W51…第1壁部、W51r…凹部、X…主走査方向、Y…副走査方向、50…圧力調整弁、51…ハウジング、52…弁座、55…弁体、56…バネ、100…液体噴射装置、100a…液体噴射装置、110…制御部、112…筐体、112a…筐体、113…フレキシブルフラットケーブル、114…駆動ベルト、115…プラテン、116…キャリッジ、117…インクカートリッジ、118…キャリッジモーター、119…搬送モーター、140…収容機構、141…ヒンジ、142…ケース、150…インクタンク、151…大気開放口、153…液体注入口、155…液体導出部、160…チューブ、170…ダンパー、171…ハウジング、172…ダンパー室、173…膜、174…流入口、175…流出口、200…液体噴射ヘッド、200a…液体噴射ヘッド、205…インク供給針、210…ホルダー、210a…ホルダー、211…シール、213…フィルター、214…装着部、215…本体部、219…第2流路、220…第1シール部材、221…インク導入口、230…回路基板、231…第1貫通孔、233…開口、240…アクチュエーターユニット、241…固定板、242…COF基板、243…圧電体、250…ケース、253…第1流路、255…収容空間、260…振動板、261…インク導入口、270…流路形成部材、273…第3流路、280…ノズルプレート、281…ノズル列、282…ノズル、290…カバー、291…貫通孔、293…ネジ、511…1次室、512…2次室、513…隔壁、514…連通流路、515…蓋部材、516…流入路、517…フィルム、517a…ダイヤフラム、518…流出路、519…シール部材、520…受圧板、550…弁体本体、551…軸部、552…フランジ部、560…当接部材

Claims (19)

  1. 液体噴射ヘッドであって、
    第1方向へ液体を噴射させる複数のノズルを備えるノズルプレートと、
    前記ノズルプレートに対して前記第1方向とは反対の方向である第2方向に配され、前記ノズルへ液体を供給する流路が内部に設けられている第1流路部材と、
    前記第1流路部材に対して前記第2方向に配され、前記液体噴射ヘッドの外部から前記流路に液体を導入する液体導入部と、を備え、
    前記第1流路部材は、
    前記第1流路部材の前記第2方向側の表面から前記第2方向へ立設され、前記液体導入部を囲む囲繞壁と、
    前記表面から前記第1流路部材の外部へ液体を排出する排出路と、を有し、
    前記表面には、前記排出路の一部であり、前記第2方向へ向けて開口する第1開口が設けられており、
    前記囲繞壁は、前記第1方向と直交する第3方向に沿って配されている第1壁部を有し、
    前記第1開口の縁と前記第1壁部との最小の距離は、前記第1開口内に配され得る最大の線分の長さの1/2以下である、液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記第1壁部は、前記第1壁部の内周面が前記第1壁部の外周面に向けて凹んでいる凹部を有し、
    前記第1流路部材は、前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記凹部の両端を結ぶ直線と前記第1開口とが重なるように構成されている、液体噴射ヘッド。
  3. 請求項2記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記第1開口は、前記凹部の両端を結ぶ前記直線を超えて前記凹部の内側に存在しない、液体噴射ヘッド。
  4. 請求項2または3記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記凹部の内周面と、前記第1開口の縁との間の最短距離は、0.5mm以下である、液体噴射ヘッド。
  5. 請求項1記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記表面と前記第1壁部との境界線が、前記第1開口の縁の一部を画定する、液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記囲繞壁は、前記第1壁部を含む複数の壁部であって、前記第1方向および前記第3方向に直交する方向において異なる位置に設けられた複数の壁部を有し、
    前記第1壁部は、前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向において、前記複数の壁部のうち最も外側に位置する壁部である、液体噴射ヘッド。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記ノズルプレートと、前記第1流路部材との間に前記液体噴射ヘッドを駆動するための回路基板を備え、
    前記排出路における前記第1開口とは逆の端の開口は、前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記回路基板と重ならない位置に設けられている、液体噴射ヘッド。
  8. 請求項7記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記回路基板を前記第1方向に沿って見たとき、前記回路基板の外形は、前記第3方向を長手方向とし、前記第1方向および前記第3方向に直交する方向を短手方向とする略長方形であり、
    前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記第1流路部材の外形は、前記回路基板を含む略長方形であって、前記第3方向を長手方向とし、前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向を短手方向とする略長方形であり、
    前記回路基板は、前記第3方向における両端に設けられた一対のコネクタを有し、
    前記第1流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、前記逆の端の前記開口は、前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向において、前記回路基板が位置する範囲の外であって、前記第3方向において、前記一対のコネクタの間に配される、液体噴射ヘッド。
  9. 請求項1から8のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記液体導入部としての供給針であって、前記液体噴射ヘッドに液体を供給する構成に挿入される供給針を有する第2流路部材を備える、液体噴射ヘッド。
  10. 請求項6に従属する請求項9記載の液体噴射ヘッドであって、
    前記複数の壁部は、
    前記第1壁部に対向するとともに前記第3方向に沿って配されている第2壁部と、
    前記第1方向および前記第3方向に直交する方向に沿って配されている第3壁部と、
    前記第3壁部に対向するとともに前記第1方向および前記第3方向に直交する前記方向に沿って配されている第4壁部と、を有し、
    前記第1流路部材および前記第2流路部材を前記第1方向に沿って見たとき、
    前記第2壁部と前記第2流路部材との間の最小距離、前記第3壁部と前記第2流路部材との間の最小距離、および前記第4壁部と前記第2流路部材との間の最小距離は、いずれも0.7mm以下であり、
    前記第1開口の縁と前記第2流路部材との間の最小距離は、5mm以上である、液体噴射ヘッド。
  11. 請求項1から10のいずれか1項に記載の液体噴射ヘッドと、
    前記液体噴射ヘッドへ供給する液体を貯留する液体貯留部と、を備える液体噴射装置。
  12. 請求項11記載の液体噴射装置であって、
    前記液体貯留部内の液体を前記液体噴射ヘッドの前記液体導入部へ供給する供給流路を備える、液体噴射装置。
  13. 請求項12記載の液体噴射装置であって、
    前記供給流路は、前記液体導入部と嵌合するチューブによって構成される、液体噴射装置。
  14. 請求項11記載の液体噴射装置であって、
    前記液体貯留部と前記液体導入部との間に設けられ、前記液体噴射ヘッドへ供給する液体の圧力を調整する圧力調整弁を備える、液体噴射装置。
  15. 請求項11記載の液体噴射装置であって、
    前記液体貯留部と前記液体導入部との間に設けられ、可撓性の膜が配されているダンパー室を備える、液体噴射装置。
  16. 請求項11から15のいずれか1項に記載の液体噴射装置であって、
    前記液体噴射ヘッドを保持し移動させるキャリッジであって、前記排出路から排出された液体を吸収する多孔質部材を備えるキャリッジを備える、液体噴射装置。
  17. 請求項11から15のいずれか1項に記載の液体噴射装置であって、
    前記液体噴射ヘッドを保持し移動させるキャリッジを備え、
    前記排出路は、前記第1流路部材を前記第1方向に貫通する貫通孔であり、
    前記キャリッジの底面には、前記排出路と連通している第2開口が設けられている、液体噴射装置。
  18. 請求項17記載の液体噴射装置であって、
    前記第2開口に対して前記第1方向に配置され、前記第2開口から排出された液体を吸収する多孔質部材を備える、液体噴射装置。
  19. 請求項17記載の液体噴射装置であって、
    前記ノズルから噴射された液体が着弾する媒体を搬送する搬送部を備え、
    前記第2開口は、前記液体噴射装置を前記第1方向に沿って見たとき、前記搬送部によって搬送される媒体の軌跡と、前記第2開口と、が重なる位置に配されている、液体噴射装置。
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