JP6312995B2 - 脂肪族アルキルアルコールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、芳香族アルキルアルコールを還元し、脂肪族アルキルアルコールを製造する方法に関する。
従来より有機合成中間体として有用な脂肪族アルキルアルコールの製造について、各種の方法が検討されている。その一つとして、対応する芳香族アルキルアルコールの、芳香環部分を還元する方法(以下、核水添ということがある)が知られており、還元反応用触媒として、銅、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、白金等の金属を、各種担体に担持させた触媒が用いられる。
例えば特許文献1には、ルテニウムを酸性の担体に担持させた触媒を用いて、ベンゼンジメタノールの芳香環部分を核水添し、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を得ることが記載されている。
特開2002−186854号公報
しかし、特許文献1に記載の触媒を用いた反応は、触媒の製造ロット毎に触媒性能が異なり、目的化合物の選択率が一定にならないという問題があった。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたものであり、担持ルテニウム触媒を用いた核水添反応において、再現性よく高い選択率を得るための製造方法を提供することを課題とする。
本発明者は、担持ルテニウム触媒による核水添反応を詳細に検討し、核水添反応以外に、芳香族アルキルアルコールが有するアルキレン基と水酸基の結合が切れる副反応が起こるため、目的物の選択率が低下することを見出した。また、前記副反応は、担持ルテニウム触媒が含むハロゲンに起因すること、すなわち担持ルテニウム触媒に含まれるハロゲン含有率を低減することにより、目的化合物である脂肪族アルキルアルコールが安定して高い選択率で得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明の要旨は、
[1]芳香族アルキルアルコールの芳香族基を触媒存在下で還元し、対応する脂肪族アルキルアルコールを製造する方法であって、前記触媒がルテニウムを担体に担持した触媒(以下、「担持ルテニウム触媒」という。)であり、かつ前記触媒に含まれるルテニウム原子に対するハロゲン原子のモル比が0.85以下であることを特徴とする、脂肪族アルキルアルコールの製造方法、
[2]前記ハロゲンが、塩素であることを特徴とする、上記[1]に記載の脂肪族アルキルアルコールの製造方法、
[3]前記担体が、アルミナ又は炭素質担体であることを特徴とする、上記[1]又は[2]に記載の脂肪族アルキルアルコールの製造方法、
[4]前記製造方法において、芳香族基を還元して得られる対応する脂肪族アルキルアルコールの選択率が75%以上であることを特徴とする、上記[1]〜[3]のいずれか1に記載の脂肪族アルキルアルコールの製造方法。
[5]前記芳香族アルキルアルコールが、ベンゼンジメタノールであることを特徴とする、上記[1]〜[4]のいずれか1に記載の脂肪族アルキルアルコールの製造方法、に存する。
本発明の製造方法により、芳香族アルキルアルコールの芳香族基を還元(核水添)し、対応する脂肪族アルキルアルコールを製造する際に、芳香族アルキルアルコールが有するアルキレン基と水酸基との結合の切断を防ぐことができるため、安定して高い選択率で、脂肪族アルキルアルコールを製造することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明するが、以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、本発明はこれらの内容に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
<触媒>
本発明に用いる触媒は、担持ルテニウム触媒(以下、「本発明の触媒」ということがある。)である。具体的には、担体に、触媒活性種としてルテニウムを担持させた触媒である。
本発明の触媒においてルテニウムは、本発明の触媒を用いて還元反応を行なう際に、金属ルテニウムの状態で担体に担持されていればよい。後述する通り、通常は、金属ルテニウム源となる化合物(以下、「ルテニウム原料」ということがある。)を担体に接触させ、乾燥、洗浄等の処理を行った後、還元処理によって、金属ルテニウムに変換して用いる。
本発明の触媒におけるルテニウムの含有量は、特に限定されないが、金属ルテニウムに換算した質量百分率で、通常、担体と金属ルテニウムの合計質量に対して0.5質量%以上、好ましくは1質量%以上であり、通常50質量%以下、好ましくは20質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。ルテニウム含有量を前記範囲内とすることにより、十分な触媒活性を得ることができる。
本発明の触媒に用いられる担体は、特に限定されないが、例えば、活性炭やカーボンブラック等の炭素質担体;アルミナ、シリカ、ケイソウ土、ジルコニア等の多孔質担体;等を用いることができ、中でも炭素質担体またはアルミナを用いるのが好ましい。
本発明の触媒に用いられる担体の表面積は特に限定されないが、通常1〜2000m/gであり、好ましくは10〜1500m/gである。前記下限値以上のものを用いることで、ルテニウムを担体に高い分散度で担持することを可能とし、十分な触媒活性を得る上で好ましい。また前記上限値以下のものを用いることは、通常担体が有する細孔を有効に利用できる点で好ましい。特に担体としてアルミナを用いる場合は、その表面積が50〜500m/gであることが、高い生産性を得る上でより好ましい。
本発明の触媒に用いられる担体の形状は、本発明の触媒を用いて行なう反応の形式に応じて、適宜選択して用いることができる。本発明の触媒に用いられる担体の具体的な形状としては、例えば粉末状、粒子状、ペレット状等の形状が挙げられるが、中でも操作性を向上する観点で粒状、ペレット状が好ましい。
本発明の触媒中に含まれるハロゲンの含有率は、本発明の触媒に含まれるルテニウム原子に対するハロゲン原子のモル比で0.85以下であり、好ましくは0.60以下、より好ましくは0.40以下であり、下限は特に限定はされないが、通常0.005以上が好ましい。本発明の触媒中に含まれるハロゲン含有率が前記上限値よりも高い場合、ハロゲンに由来する触媒酸点によって、芳香族アルキルアルコールが有するアルキレン基と水酸
基の結合が切れる副反応が進行しやすくなり、目的化合物の選択率が低下する場合がある。
一方、触媒中に含まれるハロゲン含有率が低すぎると、本発明の触媒を用いた反応において、触媒における活性の低下、すなわち還元能力が低下してしまう場合がある。
本発明の触媒中には、本発明の効果を阻害しない限り、ルテニウム以外の金属成分を含んでいてもよく、具体的には、鉄、オスミウム、コバルト、ロジウム、イリジウム、ニッケル、パラジウム、銅、スズ、白金等が挙げられ、高い触媒活性が得られる点で、スズ、白金が好ましい。ルテニウム以外の金属成分は、特に限定されないが、ルテニウムと共に触媒として作用するものでも、助触媒として作用するものであってもよいが、助触媒として作用し、ルテニウムの活性を向上させるものが好ましい。
本発明の触媒中のルテニウム以外の金属の含有率は、特に限定されず、その金属のもたらす役割により、適宜最適化して使用することができる。例えば、ルテニウム以外の金属原子が助触媒として作用する場合は、特に限定はされないが、担体に対して質量百分率で、通常0.1質量%以上、好ましくは0.5質量%以上であり、通常10質量%以下、好ましくは5質量%以下である。前記の範囲内の値をとることにより、効率よくルテニウム触媒を機能させることができる。
<触媒前駆体>
本発明の触媒は、通常、ルテニウム原料を担体に接触させ、その後ハロゲン含有率の制御を行い、更に、還元処理をして得られる。なお、本願において金属ルテニウムを担体に担持させる前の状態のものを「触媒前駆体」と呼ぶ。
本発明において用いられるルテニウム原料は、特に限定されないが、ルテニウムのハロ
ゲン化物、硝酸ルテニウム、硫酸ルテニウムなどのルテニウムの鉱酸塩;酢酸ルテニウムなどのルテニウムの有機酸塩;水酸化ルテニウム;酸化ルテニウム;有機ルテニウム化合物;ルテニウム錯塩などが用いられ、中でも入手が容易で物性面で使用しやすい点でルテニウムのハロゲン化物が好ましく、さらに溶解性、特に水への溶解度が良好である点でルテニウムの塩化物がより好ましい。
前記触媒前駆体の調製は、前記ルテニウム原料を、通常、溶媒に溶解させて担体に接触させることで行なう。溶媒は特に限定はされず、水、またはメタノール、アセトン等の有機溶媒のいずれも用いることができるが、溶液中でのルテニウム原料の安定性や安全性の面で水が好ましい。また前記ルテニウム原料を溶解させた溶液中には、ルテニウム原料の溶解安定性を向上させるため、塩酸や硝酸等の酸を添加してもよい。
前記ルテニウム原料の担体への接触方法は、特に限定されないが、例えば浸漬法、ポアフィリング法、イオン交換法、含浸法、スプレー法等の担持金属触媒の調製に常用されている方法を用いることができる。なお前記ルテニウム原料は、担体に接触した後、担体の表面に物理的作用及び化学的作用の少なくとも一方により留まった状態にある。例えば含浸法により接触させた場合、含浸によって前記ルテニウム原料は担体表面や担体の細孔内に含浸され、固着された状態で留まっていると考えられる。
前記触媒前駆体の調製時に用いる溶媒は、通常、担体にルテニウム原料を接触させた後に除去される。溶媒の除去方法は特に限定されないが、例えば濾過、遠心分離、蒸発、乾燥などの方法が用いられ、好ましくは乾燥で除去する方法が用いられる。
乾燥で溶媒を除去する際の乾燥温度は特に限定されないが、通常は50℃以上、300℃以下、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは180℃以下である。前記範囲内で乾燥を行うことで十分に溶媒を除去することができる。
乾燥時におけるその他の条件としては、特に限定されないが、通常は乾燥の効率を上げ
るため減圧下での乾燥や、窒素や空気などのガスの流通下での乾燥が好ましい。
本発明の製造方法においては、目的化合物の選択率を上げる目的で、前記触媒前駆体中に含まれるハロゲンの含有率を制御することができ、具体的には、ハロゲンを除去する処理を行なうことができる。特にルテニウム原料としてルテニウムのハロゲン化物を用いた際は、ハロゲンを除去する処理を行なうことが好ましい。ハロゲンを除去する処理方法は、特に限定はされないが、例えば洗浄、還元といった処理方法が挙げられる。
洗浄によるハロゲン除去処理の方法は、特に限定はされないが、たとえば水、各種の水溶液、有機溶媒、有機溶媒を用いた各種の溶液、洗浄剤等を用いることができる。
還元によるハロゲン除去処理の方法は、特に限定されないが、例えば水素気流中で、加熱することにより、前記触媒前駆体中のハロゲンを、ハロゲン化水素の気体として除去することができる。
これらの処理方法のうち、ハロゲン除去の効果が高いことから、洗浄によるハロゲン除去処理(以下、単に「洗浄処理」という)が好ましい。以下、好ましい洗浄処理方法の詳細について述べる。
前記洗浄処理は、前記触媒前駆体中に含まれるハロゲンを、酸塩基反応を利用した洗浄処理を行なうことが好ましく、塩基性溶液を使用した洗浄処理を行なうことがより好ましい。酸塩基反応を利用した洗浄処理を行なうことで、ハロゲンは対応する塩に変換されて溶液中に溶解することから、その後のろ過等の操作によって、担持ルテニウム触媒から効率的にハロゲンを除去することが可能となり、かつルテニウムは担体上に残留させることができるためである。
前記洗浄処理に好ましく用いられる塩基性溶液は、特に限定はされないが、塩基性物質を溶媒に溶解した溶液が用いられる。前記塩基性物質として、例えばアルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物等のアルカリ金属溶液;アルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物等のアルカリ土類金属溶液;アンモニア水;トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどの3級アミン;ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン等の2級アミン;を用いることができる。
前記塩基性溶液の中でも、除去するハロゲンとイオン結合を形成しやすいアルカリ金属溶液が好ましく、取扱いが容易なアルカリ金属の炭酸塩の溶液がより好ましい。またアルカリ金属の種類としては、価格の面でナトリウムやカリウムが好ましく、取扱いの容易さからナトリウムがより好ましい。なお塩基性溶液は、前記塩基性物質の1種を用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記塩基性溶液に使用する溶媒は特に限定されないが、上記の塩基性物質を十分に溶解させるものであり、好ましくはさらにその後の乾燥工程で容易に除去できる溶媒であるものであり、より好ましくはその沸点が150℃以下の溶媒である。具体的には、水、アセトン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、トルエン等が挙げられる。このうち取り扱いが容易で、かつアルカリの溶解度が高い水がより好ましい。使用する溶媒は1種を用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
洗浄処理に用いる塩基性溶液の量は、特に限定はされないが、ルテニウム原料を溶解した溶液を用いて前記触媒前駆体の調製をした場合は、その溶液中に含まれる全ハロゲンイオンに対し、アルカリイオンとして通常は0.5当量以上、50当量以下、好ましくは20当量以下、より好ましくは10当量以下である。前記範囲の量を用いることで十分なハロゲンの除去効果が得られ、得られる触媒の選択性が向上するためである。
また塩基性溶液のpHは特に限定されないが、通常は7以上、好ましくは8以上であり、通常14以下、好ましくは13以下である。当該範囲のpHで処理することにより、ハロゲン除去の効果が十分に得られるためである。
前記洗浄処理時の温度は、特に限定されないが、通常は5℃以上、好ましくは10℃以上、通常100℃以下、好ましくは90℃以下、より好ましくは操作性の面で50℃以下である。
洗浄処理の方法は特に限定されないが、通常は前記触媒前駆体を塩基性溶液に浸した後、攪拌する方法が効果的である。
洗浄処理における洗浄時間は前記触媒前駆体に含まれるハロゲン原子が、塩基性溶液中の塩基と接触するに十分な時間を行えば特に限定されないが、通常は1分〜60分間である。前記処理時間で洗浄処理することにより、担体の細孔内に塩基性溶液が浸透し、ハロゲンと塩基が十分に接触することができ、かつ必要十分な処理ができる点で好ましい。
塩基性溶液で前記触媒前駆体を洗浄処理した後は、通常、前記触媒前駆体と塩基性溶液とを分離する工程を経る。分離する方法は特に限定されないが、通常は濾過を行う。濾過に際しては前記触媒前駆体と塩基性溶液を分離できるものであれば特に限定はされず、通常は濾紙、濾布、グラスフィルター等が使用される。また、前記触媒前駆体中に塩基と作用したハロゲンが残存することがあるため、濾過を行った後、水または有機溶媒で洗浄してもよい。洗浄に使用する有機溶媒の量は特に限定されるものではないが、使用した担体の全吸水量の1〜5倍程度の体積の溶媒を使用し、その操作を1〜5回程度繰り返すとよい。洗浄の程度が小さいと触媒前駆体中のハロゲンを十分に取り除けないことがあり、洗浄の程度が大きすぎると触媒成分であるルテニウムが溶出してしまうことがある。
また、水で洗浄する方法は特に限定されず、触媒前駆体を水中に分散懸濁する方法や、前記分離の際に濾過を用いる際に、触媒前駆体に水を通じて行なってもよい。水洗の温度は、通常は10℃〜100℃であり、好ましくは20℃〜50℃である。上記範囲で行なうことで洗浄効果と操作性が両立できる。また洗浄に使用する水の量は特に限定されるものではないが、上記有機溶媒で洗浄するときと同じである。
以上のような工程を経てハロゲンを除去することにより、本願発明の触媒に含まれるルテニウム原子に対するハロゲン原子のモル比を0.85以下に調整することができる。
前記前記触媒前駆体は、必要に応じ、洗浄に使用した塩基性溶液や、その後の水洗等に用いた溶媒を除去することができる。
溶媒の除去方法は特に限定されないが、通常は乾燥により除去する。乾燥温度は特に限定されないが、通常は50℃以上、300℃以下、好ましくは250℃以下、より好ましくは200℃以下、更に好ましくは180℃以下で行なう。前記範囲内で乾燥を行うことで溶媒を十分に除去することができる。
溶媒の除去方法におけるその他の条件は、特に限定されないが、通常は乾燥の効率を上げるため減圧下での乾燥や、窒素や空気などのガスの流通下での乾燥が好適に用いられる。
前記触媒前駆体を還元処理することにより、触媒前駆体中のルテニウム原料が金属ルテニウムに変換されることで、金属ルテニウムが担体に担持された状態となり、目的とする触媒が得られる。
前記触媒前駆体の還元処理は、液相及び気相のいずれでも行うことができるが、水素やメタノールなどの還元性ガスを用いて還元する気相還元を行なうことが好ましい。還元温度は特に限定はされないが、通常100℃以上、好ましくは200℃以上、より好ましくは250℃以上、通常600℃以下、好ましくは500℃以下である。上記還元処理を施
した触媒は、必要に応じ引き続き安定化処理を行ってもよい。
安定化処理とは、還元処理により活性化した触媒を安定化させるために行なうもので、通常、低濃度の酸素を含む不活性な気体の流通下で一定時間放置する。不活性な気体中には、酸素等を少量含有していてもよい。この安定化処理により、還元処理後の触媒を空気中で取り扱う際に、急激な触媒中の金属の酸化による発熱を防ぐことができ、取り扱いが容易となる。
安定化処理に使用される不活性な気体中に含まれる酸素濃度は、特に限定されないが、通常1〜15体積%であり、好ましくは2〜10体積%、より好ましくは3〜6体積%である。処理に使用する不活性な気体中の酸素濃度を上記範囲内にすることで、瞬時の発熱や、その発熱による触媒の劣化を防止することができ、十分に安定化をすることができる。
安定化処理の時間は、安定化効果が得られれば、具体的には不活性な気体の流通下で触媒の発熱がなくなったことが確認されれば特に限定されないが、通常10分〜60分間である。
<芳香族アルキルアルコール>
本発明の製造方法は、上記の本発明の触媒の存在下、芳香族アルキルアルコールの芳香環を還元(核水添)することにより行なう。
本発明の製造方法において、原料として使用することのできる芳香族アルキルアルコールとしては、芳香環に置換基としてアルキレン基と、アルキレン基に結合する水酸基を有するものであれば特に限定されない。
本発明の製造方法に用いられる芳香族アルキルアルコールの好ましいものとしては、下記一般式(1)に記載の末端構造を有する芳香族アルキルアルコールである。
Ar(−CH−OH) ・・・ (1)
一般式(1)において、Arは芳香族アルキルアルコールの芳香環部分(芳香族基)を表し、nは、1以上の整数を表す。
一般式(1)に示した末端構造を有する芳香族アルキルアルコールは、芳香環の還元(核水添)を行なった際に、還元に伴ってメチレン基と水酸基の間の結合が切断されやすく、目的化合物の選択率が低下しやすい性質がある。本発明の製造方法は、一般式(1)に示すような構造を有する芳香族アルキルアルコールの還元に、本発明の触媒を用いることで、メチレン基と水酸基の間の切断が抑制されるため、高い選択率で目的物である脂肪族アルキルアルコールが得られる。
芳香族アルキルアルコールの具体例としては、例えば、ベンゼンジメタノール(1,4−ベンゼンジメタノール、1,3−ベンゼンジメタノール、1,2−ベンゼンジメタノール)、ベンジルアルコール、2−アミノベンジルアルコール、3−アミノベンジルアルコール、4−アミノベンジルアルコール、2−ブロモベンジルアルコール、3−ブロモベンジルアルコール、4−ブロモベンジルアルコール、4−ブトキシベンジルアルコール、4−tertブチルベンジルアルコール、2−エトキシベンジルアルコール、4−エトキシベンジルアルコール、4−エチルベンジルアルコール、2−ヒドロキシベンジルアルコール、3−ヒドロキシベンジルアルコール、4−ヒドロキシベンジルアルコール、4−イソプロピルベンジルアルコール、2−メトキシベンジルアルコール、3−メトキシベンジルアルコール、4−メトキシベンジルアルコール、2−メチルベンジルアルコール、3−メチルベンジルアルコール、4−メチルベンジルアルコールなどが挙げられ、好ましくはベンゼンジメタノール、より好ましくは1,4−ベンゼンジメタノールが挙げられる。
本発明で用いられる芳香族アルキルアルコールは、特にベンジルアルコール類又はベンゼンジメタノール類が好適である。これらの原料は、特にアルキレン基と水酸基の間の結合(いわゆるベンジル位)が非常に切断されやすいが、本発明の製造方法により、メチレン基と水酸基の間の切断が抑制される効果が大きいためである。
(芳香族アルキルアルコールの還元条件)
本発明において行なわれる芳香族アルキルアルコールの対応する脂肪族アルキルアルコールへの還元反応は、溶媒を用いても、無溶媒でも行うことができるが、通常は溶媒の存在下で行われる。前記反応に用いられる溶媒としては、通常、水;メタノールやエタノールなどのアルコール類;テトラヒドロフラン、ジオキサンやエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;ヘキサン、デカリンなどの炭化水素類等である。これらの溶媒は、単独でも2種類以上の混合溶媒としても用いることができる。
本発明において行なわれる還元反応は、芳香族アルキルアルコールを還元し、脂肪族アルキルアルコールを得る反応であることから、原料及び反応生成物の溶解度が高い点でアルコールやエーテルを溶媒として用いるのが好ましい。
溶媒の使用量は、特に限定はされないが、原料(芳香族アルキルアルコール)に対して通常0.1質量倍以上、好ましくは0.5質量倍以上、より好ましくは1.0質量倍以上であり、通常20質量倍以下、好ましくは10質量倍以下である。
本発明の製造方法で行なわれる還元反応の反応温度は特に限定されないが、通常20〜350℃、好ましくは50〜250℃である。還元反応を前記温度範囲内で行うことにより、高い触媒活性が得られて生産性が向上するとともに、芳香族アルキルアルコールのアルキレン基と水酸基の間の結合の切断が抑制され、目的化合物の選択率が向上する。
本発明の製造方法にて行なわれる還元反応は、通常、加圧水素ガス下で行われる。還元反応の圧力は特に限定されないが、通常0.1〜30MPaであり、好ましくは1〜25MPa、より好ましくは3〜20MPaである。一般的には、反応圧力を上昇させると触媒への水素供給が促進され、反応速度が向上する。一方で、高い反応圧力で実施するには特別に耐圧性を高めた反応器等の設備が必要となる。
通常、核水添反応は液相で行うが、気相で行うこともできる。
<脂肪族アルキルアルコール>
本発明の製造方法で得られる脂肪族アルキルアルコールは、上記の芳香族アルキルアルコールの芳香族基が還元(核水添)され、かつ置換基として有していたアルキレン基と、アルキレン基に結合する水酸基をそのまま有するものである。以下これを、対応する脂肪族アルキルアルコールと呼ぶ。
本発明の製造方法で得られる脂肪族アルキルアルコールの好ましいものとしては、下記一般式(2)に記載の末端構造を有する脂肪族アルキルアルコールである。
R(−CH−OH) ・・・ (2)
一般式(2)において、Rは、芳香族アルキルアルコールの芳香族基が還元された脂肪族環状構造を表し、nは1以上の整数を表し、還元前の芳香族基が持ちうる最大の置換基の数がその上限である。
本発明の製造方法は、特にシクロヘキサノール、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)の製造に好適である。特にシクロヘキサンジメタノールは、脂肪族環状構造を有するジオールであるため、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリカーボネートジオール等の原料として使用され、これらのポリマーの透明性が向上するなど特徴的な機能の付与が可能となる点で有用である。
本発明の製造方法では、芳香族アルキルアルコールの芳香族基を所定のハロゲン含有率の担持ルテニウム触媒を用いて還元することにより、高い選択率で対応する脂肪族アルキルアルコールが得られる。本発明の製造方法における目的化合物の選択率は、通常75%以上が好ましく、85%以上がさらに好ましく、また上限は100%である。上記範囲の選択率であることにより、効率のよい脂肪族アルキルアルコールの製造が可能となる。
以下、本発明の製造方法の実施例を示すが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(ガスクロマトグラフ(GC)分析)
装置: 島津製作所社製 GC−14A
カラム: TC1701 0.32mm×60m
カラム温度: 70℃から210℃まで
昇温速度: 5℃/分
検出器: FID
キャリアーガス: He
スプリットパージ流量:45ml/分
サンプル注入量: 0.5μl
(本発明の触媒中のハロゲン含有率分析)
本発明の触媒中のハロゲン含有率の分析は、本発明の触媒20mgを助燃剤と一緒に燃焼させ、発生したガスを水溶液へ吸収させ、その溶液をイオンクロマトグラフにより分析した。
焼成装置: 三菱化学社製 QF−02
イオンクロマトグラフ:日本ダイオネクス社製 DX−500
カラム: 日本ダイオネクス社製 AS12A
触媒中のナトリウム含有率の分析は、触媒20〜50mgを湿式分解し、定容後その溶液を以下の原子吸光分光光度計にて測定した。
原子吸光分光光度計:バリアンテクノロジーズジャパンリミテッド社製SpectrAA220
(1)触媒の調製方法
(製造例1)
・担体調製
50℃の乾燥機中で乾燥させたアルミナ(日揮化学社製 N612N、表面積174m/g)11.9gを、100mlのナスフラスコ中に入れ、水を20ml添加し、攪拌した。攪拌後、水を減圧留去し、吸水したアルミナを取り出し、表面の余剰の水分を拭き取った後に、秤量すると17.3gであった。これよりアルミナ担体の吸水率は44.8質量%と求められた。このアルミナから篩い分けにより、149μm以下のものを取り出し、引き続く以下の工程に担体として使用した(以下、これをアルミナ担体と略記することがある)。
・含浸工程
前記アルミナ担体4.75gと、ルテニウム原料として塩化ルテニウム(エヌ・イーケムキャット社製 塩化ルテニウム(RuCl・XHO、Ru含有率42質量%)0.595g(アルミナ担体に担持されたルテニウム量が、金属ルテニウムとして質量百分率で5質量%相当)を、100mlナスフラスコに秤量し、水4.7mlを加えて攪拌した(水の添加量はアルミナ担体の吸水量の200質量%に相当)。攪拌溶液全体がなじんだ後、ナスフラスコ内を減圧しながら湯浴(60〜70℃)で加熱し、ルテニウム原料溶液を前記アルミナ担体にすべて含浸させると共に、余分な水分を完全に除去した。
ルテニウム原料溶液を含浸させた前記アルミナ担体を、ガラス管(パイレックス(登録商標))につめ、アルゴンガス流通下で乾燥し、室温まで冷却した後、取り出した。以下、これを触媒前躯体という。乾燥条件の詳細は以下の通りである。
ガス流通量:アルゴンガス 50ml/分
乾燥温度 :20℃から150℃まで20分間かけて昇温し、150℃にて2時間保持の後、50℃まで放冷した。
・洗浄処理によるハロゲン除去工程
炭酸ナトリウム0.28gを、50mlビーカーにとり、イオン交換水20mlを加えて溶解させた。この炭酸ナトリウム水溶液に、上記触媒前駆体全量を懸濁させ、加えて30分間室温で攪拌した。前記懸濁液を、桐山ロート(40mmφ、濾紙No.5B)を用いてろ過し、桐山ロート上にて触媒前躯体を10mlのイオン交換水で4回洗浄した。洗浄を行った触媒前躯体をガラス管(パイレックス(登録商標))につめ、アルゴン流通下で乾燥させた。乾燥の条件は、上記含浸工程における条件と同じである。
・還元工程および安定化工程
上記洗浄工程を経た触媒前躯体に対して、還元処理を行ない、ルテニウム原料を金属ルテニウムに還元した。
還元処理は、再度触媒前駆体を、ガラス管(パイレックス(登録商標))につめ、Hガスを 83ml/分で流通させながら、還元温度25℃から430℃まで60分間かけ
て昇温の後、430℃にて2時間保持して行なった。その後、流通ガスをアルゴンに切り替え、流量50ml/分流通下、50℃まで放冷した。
引き続き同じガラス管(パイレックス(登録商標))に5体積%O含有窒素ガスを30分間流通し、安定化処理を行ない、5質量%Ru−Al触媒を得た。(この触媒1g当たりのルテニウムの含有量は、49.5mmol)この触媒に含まれるCl含有量を上記ハロゲン含有率の測定方法によって求めたところ、触媒の全質量に対して0.55質量%であった。触媒に含まれるルテニウム原子に対するハロゲン原子のモル比は0.31であった。またナトリウム含有量は0.014質量%であった。
(2)還元反応
本発明の触媒を用いた還元(核水添)反応として、ベンゼンジメタノール(BDM)を原料として、シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を製造する反応を行なった。
(実施例1)
ミクロオートクレーブ(70ml)に、ベンゼンジメタノール(BDM)2g(14.
48mmol)、製造例1で得た5質量%Ru−Al触媒を0.4g(BDMに対
しRuが1質量%)、THF 11ml、及び攪拌子をアルゴン気流下で仕込んだ。前記
ミクロオートクレーブを密閉後、H圧力1MPaで系内を水素ガスで3回置換した。その後反応圧力の5MPaに調整した。ミクロオートクレーブを反応温度である60℃に設定した電気炉内に設置して昇温し、30分経過した時点を反応開始とした。反応開始から3時間経過後、ミクロオートクレーブを電気炉から取り出し、室温まで放冷した。残圧をパージした後、ミクロオートクレーブの蓋を開けた。
ミクロオートクレーブ中に残留した反応液は、THF11.5mlを使用して全量回収した。回収物から約5gを採取し、0.45μmシリンジフィルターによりろ過した後に秤量し、内部標準としてジグライムを0.5g加え、GC測定用サンプルとした。
このGC測定用サンプルを、上記条件によるGC分析を行い、反応の転化率および選択率を求めた。結果を表1に示した。
なおGC測定では、反応原料として用いたベンゼンジメタノール(BDM)、目的生成物であるシクロヘキサンジメタノール(CHDM)、副生成物であるジメチルシクロヘキサン(DMCH)、ヒドロキシメチル−メチルベンゼン(HMMB),p−キシレン(pXY)、メチルシクロヘキサンメタノール(MCHM)、4-ヒドロキシベンゼンアルデヒ
ト(4HBA)について定量を行った。またcis−/trans−異性体が存在するもの(CHDM、DMCH、MCHM)は、両者の合計量で算出した。核水添反応におけるこれらの化合物の生成工程を以下に示す。
Figure 0006312995
転化率および選択率は、下記の通りの計算式で算出し、転化率と選択率の積として収率を求めた。
転化率(%) = 100−(反応後のBDM量(mol)/ 仕込BDM量(mol))
×100
選択率(%) = CHDM量(mol)/(DMCH、pXY、MCHM、HMMB、
CHDM、4HBAの合計量(mol))×100
またcis−/trans−異性体が存在する化合物(CHDM、DMCH、MCHM)は、両者の合計として選択率や収率を算出した。
(製造例2)
洗浄工程に使用する炭酸ナトリウムの量を1.3gとしたこと以外は、上記記載の製造例1と同様の製造方法で触媒を調製した。この方法で製造した触媒に含まれるCl含有率は触媒の全質量に対して0.19質量%であった。触媒に含まれるルテニウム原子に対するハロゲン原子のモル比は0.11であった。
(製造例3)
洗浄工程に使用する炭酸ナトリウムの量を3.9gとしたこと以外は上記記載の製造例1と同様の製造方法で触媒を調製した。この方法で製造した触媒に含まれるCl含有率は触媒の全質量に対して0.05質量%であった。触媒に含まれるルテニウム原子に対するハロゲン原子のモル比は0.03であった。
(製造例4)
上記洗浄工程を行わなかったこと以外は上記記載の製造例1と同様の製造方法で触媒を調製した。この方法で製造した触媒に含まれるCl含有率は触媒の全質量に対して2.3
質量%であり、Clが触媒に多く含まれていた。触媒に含まれるルテニウム原子に対する
ハロゲン原子のモル比が1.31であり、Clがルテニウムに対して多く含まれていた。
(製造例5)
洗浄工程に使用する炭酸ナトリウムの量を0.13gとしたこと以外は上記記載の製造例1と同様の製造方法で触媒を調製した。この方法で製造した触媒に含まれるCl含有率は触媒の全質量に対して1.6質量%であり、Clが触媒に多く含まれていた。触媒に含
まれるルテニウム原子に対するハロゲン原子のモル比が、0.91であり、Clがルテニウムに対して多く含まれていた。
(実施例2および3)
製造例2および3に記載の触媒を用いた以外は、上記実施例1に記載の方法と同様に還元反応を行った。結果をそれぞれ表1に示した。
(実施例4)
反応圧力を10MPaとしたこと以外は実施例1に記載の方法と同様に還元反応を行った。結果を表1に示した。
(実施例5)
製造例2に記載の触媒を用いた以外は実施例4に記載の方法と同様に還元反応を行った。結果を表1に示した。
(比較例1)
上記記載の製造例4の触媒を用いた以外は、実施例1に記載の方法と同様に還元反応を行った。結果を表1に示した。
(比較例2)
上記記載の製造例5の触媒を用いた以外は、実施例1に記載の方法と同様に還元反応を行った。結果を表1に示した。
Figure 0006312995
実施例1〜4並びに比較例1及び2より、触媒中に含まれるルテニウムに対するハロゲンのモル比が0.85以下の触媒を使用することによって、目的化合物の高い選択率が得られることがわかる
本発明の製造方法により、芳香族アルキルアルコールから、芳香環を還元して脂肪族アルキルアルコールを得るにあたり、高い選択率で、安定して製造することが可能となる。本発明の製造方法は特に、ベンゼンジメタノールから、有用な中間体であるシクロヘキサンジメタノールの製造する方法として有用である。

Claims (4)

  1. 下記一般式(1)に記載の芳香族アルキルアルコールの芳香族基を触媒存在下で還元し
    、対応する脂肪族アルキルアルコールを製造する方法であって、前記触媒がルテニウムを
    担体に担持した触媒であり、かつ前記触媒に含まれるルテニウム原子に対する塩素原子の
    モル比が0.005以上0.85以下であることを特徴とする、脂肪族アルキルアルコー
    ルの製造方法。
    Ar(−CH−OH)n ・・・ (1)
    (式中、Arはベンゼン環からn個の水素原子を除いたものを表し、nは1又は2の整数
    を表す。ベンゼン環の残りの水素原子のうち1つは、炭素数1〜4のアルキル基で置換さ
    れていてもよい。
  2. 前記担体が、アルミナ又は炭素質担体であることを特徴とする、請求項に記載の脂肪
    族アルキルアルコールの製造方法。
  3. 前記製造方法において、芳香族基を還元して得られる対応する脂肪族アルキルアルコー
    ルの選択率が75%以上であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の脂肪族アルキ
    ルアルコールの製造方法。
  4. 前記芳香族アルキルアルコールが、ベンゼンジメタノールであることを特徴とする、請
    求項1〜のいずれか1項に記載の脂肪族アルキルアルコールの製造方法。
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