JP2016144772A - 水素活性化触媒 - Google Patents
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Abstract
【課題】過酷な環境下においても失活せずに、水素添加反応の触媒として働き、あるいは水素分子から効率よく水素ラジカルを生成する触媒を提供する。【解決手段】ジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが表面に結合した官能基を有する炭素材料と、ケトンまたはアルコールを含有する有機溶媒と、を含み、対象物質に水素原子を付加する水素活性化触媒であり、好適には、グラファイト環のオルト位にジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが結合している。【選択図】なし
Description
本発明は、水素活性化触媒の改良に関する。
水素を原料物質とする反応は、実験室レベル、工業生産レベルを問わず種々行われている。しかし、水素分子は、化学反応する際の活性化エネルギーが高いので、水素分子から水素イオン、水素ラジカルを得るためには、白金やパラジウム等のレアメタルからなる金属触媒を使用することが一般的である。また、有機化合物への水素添加(還元付加)を行うにも白金やロジウム等のレアメタルからなる金属触媒を使用することが一般的である。
例えば、下記特許文献1には、白金・カーボン、酸化白金、白金コロイド、銅クロマイト、パラジウム・カーボン、ルテニウム・カーボン、ラネー(登録商標)ニッケル等を水素化触媒として使用し、1,4−ナフトキノンを接触水素還元して1,4−ナフトハイドロキノンを製造する方法が開示されている。
また、ヒドロゲナーゼ、デヒドロゲナーゼ、オキシダーゼ等の酵素を使用した水素を原料物質とする反応も種々行われている。例えば、下記特許文献2には、アカカビ由来のギ酸脱水素酵素を使用し、ギ酸及びNAD+を基質としてNADHを生産する方法が開示されている。
また、下記特許文献3、4には、ジアゾ基、スルホン酸基等を含む電極材料及びその製造方法が提案されている。
しかし、金属触媒として使用されるレアメタルは高価であり、資源量(埋蔵量)も限られていて、今後の需要増を賄うことは困難である。また、金属触媒は、これを構成する金属が酸性環境下で溶解して失活しやすい。
また、酵素はタンパク質であるため安定性に乏しく、pHや熱等の変動にきわめて弱く、失活しやすいという問題がある。
さらに、従来は、過酷な環境下においても失活せずに、水素添加反応等の触媒として働き、あるいは水素分子から効率よく水素ラジカルを生成する触媒は提案されていなかった。
本発明の目的は、過酷な環境下においても失活せずに、水素添加反応の触媒として働き、あるいは水素分子から効率よく水素ラジカルを生成する触媒を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一実施形態は、水素活性化触媒であって、ジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが表面に結合した官能基を有する炭素材料と、ケトンまたはアルコールを含有する有機溶媒と、を含み、対象物質に水素原子を付加することを特徴とする。
上記有機溶媒はアセトンまたはエタノールが好適である。
また、上記炭素材料は黒鉛であり、グラファイト環のオルト位にジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが結合しているのが好適である。
また、上記ジアゾ基とスルホン酸基とが、ジアゼン構造を形成しているのが好適である。
また、上記素活性化触媒は、水素分子から水素ラジカルを発生させることを特徴とする。
本発明によれば、過酷な環境下においても失活せずに、水素添加反応の触媒として働き、あるいは水素分子から効率よく水素ラジカルを生成する触媒を実現できる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、実施形態という)を説明する。
本実施形態にかかる水素活性化触媒は、ジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが表面に結合した官能基を有する炭素材料と、ケトンまたはアルコールを含有する有機溶媒と、を含んでおり、対象物質に水素原子を付加する水素添加反応の触媒として働き、あるいは水素分子から水素ラジカルを発生させるものである。
上記炭素材料としては、黒鉛およびその同素体が好ましい。例えば、黒鉛の他、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、フラーレン、グラフェン等をあげることができるが、これらには限定されない。また、具体的な炭素製品としては、グラッシーカーボン(ガラス状炭素)、カーボンフェルト、プラスチック成型カーボンまたはダイヤモンドライクカーボン電極等を使用することができる。
本実施形態にかかる官能基を有する炭素材料は、炭素材料として黒鉛等を使用する場合、グラファイト環のオルト位にジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが結合するのが好ましい。ただし、メタ位、パラ位に結合したものを排除する趣旨ではない。また、上記ジアゾ基とスルホン酸基とは、ジアゼン構造を形成していることが好適である。なお、グラファイト環とは、黒鉛を構成する炭素の正六角形の平面状環構造をいう。
上記ジアゾ基とスルホン酸基を含む電子吸引性基とを炭素材料に結合させるには、炭素材料を、アルコールを含む親水性有機化合物と水との任意比率の溶液中で超音波照射処理し、この炭素材料の表面に含窒素官能基を電解酸化処理により共有結合させ、表面に含窒素官能基を共有結合させた炭素材料を強酸水溶液中で電解還元処理し、電解還元処理後の炭素材料を、亜硝酸ナトリウムを溶解した強酸中で反応させてジアゾ化することにより製造する。なお、上記ジアゾ化の後に再度強酸水溶液中で電解還元処理を行うことが好適である。
上記電解酸化処理により炭素材料の表面の炭素原子に共有結合する含窒素官能基は、例えばアミノ基、ジアゾ基等が挙げられる。アミノ基及びジアゾ基を炭素材料の表面の炭素原子に共有結合させるには、炭素材料を電極として例えばカルバミン酸と上記親水性有機化合物とを含む水溶液を電解酸化することによりカルバミン酸を炭素材料の表面の炭素原子に直接共有結合させ、その後脱炭酸してアミノ基、および電解で発生したカルバミン酸ラジカルがこのアミノ基に結合してさらに脱炭酸して生成したジアゾ基を炭素材料の表面の炭素原子に共有結合で直接導入する方法が好適である。
上記親水性有機化合物としては、例えばエタノール、プロパノールを含む低級アルコールを使用することができる。また、上記カルバミン酸と親水性有機化合物とを含む水溶液としては、エタノール等の水溶液にカルバミン酸アンモニウム、炭酸アンモニウムまたは炭酸水素アンモニウムを加えたものを好適に使用することができる。
本実施形態では、エタノール等の親水性有機化合物と水との任意比率の溶液中で炭素材料を超音波照射処理することにより、その後カルバミン酸と親水性有機化合物とを含む水溶液を電解酸化する際に、疎水性の炭素材料の表面にカルバミン酸を含む水溶液が浸透しやすくなる。このため、含窒素官能基が共有結合する炭素材料の表面積が増大し、触媒活性を向上することができる。
以上の工程によりアミノ基及びジアゾ基を炭素材料の表面の炭素原子に直接共有結合させた例が以下に示される。
なお、上記構造式(化1)では、炭素材料の一部の構造が示されており、炭素原子の六角形格子構造の数並びにアミノ基及びジアゾ基の数は、上記構造式(化1)のものに限定されない。
次に、上記表面に含窒素官能基(アミノ基及びジアゾ基)を共有結合させた炭素材料を強酸水溶液中で電解還元処理する。この場合の強酸としては、硫酸などの強酸及びリン酸緩衝液などの水溶液を使用することができる。これにより、硫酸中で電解還元した場合は炭素材料の表面の炭素原子に、スルホン酸基を含む電子吸引性基が共有結合することにより導入される。
以下に、アミノ基及びジアゾ基が表面に結合した炭素材料を硫酸水溶液中で電解還元処理し、スルホン酸基を導入する場合の反応が示される。
上記反応においては、アミノ基及びジアゾ基が表面に結合した炭素材料を硫酸水溶液中で電解還元することにより、ジアゾ基が還元されて電子供与性のヒドラジノ基(−NHNH2)となる。また、その際にH2SO4(硫酸)がHSO3 +とOH−に開裂してできたHSO3 +イオンが、ヒドラジノ基に対してオルト位の電子リッチな炭素原子(C−)を攻撃した結果、スルホン酸基が導入される。このようにして、表面に含窒素官能基(アミノ基またはヒドラジノ基)及びスルホン酸基を共有結合させた中間体材料が生成される。この中間体材料の構造式が以下に示される。
上記中間体材料では、グラファイト環のオルト位にヒドラジノ基とスルホン酸基(SO3 −)とが結合していると考えられる。
上記中間体材料のヒドラジノ基は空気中で酸化され、本実施形態にかかる水素活性化触媒を構成する官能基を有する炭素材料(I)となる。官能基を有する炭素材料(I)の構造式を以下に示す。官能基を有する炭素材料(I)は、グラファイト環のオルト位にジアゾ基とスルホン酸基とが結合していると考えられる。
上記官能基を有する炭素材料(I)では、ヒドラジノ基が酸化されたジアゾ基とスルホン酸基(SO3 −)とがグラファイト環のオルト位に結合していると考えられ、グラファイト環上で隣り合うジアゾ基とスルホン酸基とがイオン対を形成することによりジアゾ基が脱窒素して減少するのを防いでいる。さらに、上記オルト位に結合したジアゾ基とスルホン酸基とは、そのほとんどが化学結合してジアゼン構造(−N=N−)を形成する。安定性及び触媒活性を向上させる点で上記イオン対よりも好適である。上記官能基を有する炭素材料(I)からジアゼン構造が形成された官能基を有する炭素材料(II)が以下に示される。
また、上記官能基を有する炭素材料(I)、(II)を、亜硝酸ナトリウムを溶解した硫酸中で反応させ、ジアゾ化すると、以下に示す官能基を有する炭素材料(III)、(IV)が生成する。
官能基を有する炭素材料(III)、(IV)では、表面の炭素原子に結合していたアミノ基がジアゾ化によりジアゾ基に変化しており、オルト位に結合していると考えられるスルホン酸基と相互作用するジアゾ基と新たに生成したフリーのジアゾ基の二種類のジアゾ基が存在する。この結果、ジアゾ基の数が官能基を有する炭素材料(I)、(II)よりも増加している。
さらに、上記官能基を有する炭素材料(III)、(IV)を硫酸水溶液中で電解還元することにより、上記フリーのジアゾ基について化2の反応が進行し、スルホン酸基がヒドラジノ基のオルト位に結合すると考えられる。また、一部のヒドラジノ基が空気酸化によりジアゾ基に戻るものもある。この結果、フリーのジアゾ基が減少し、スルホン酸基と相互作用するジアゾ基が増加する。このようにして生成した官能基を有する炭素材料(V)、(VI)が以下に示される。
以上の様にして製造した本実施形態にかかる官能基を有する炭素材料(I)〜(VI)は、ジアゾ基とスルホン酸基を含む電子吸引性基との協働、およびこれらとケトンまたはアルコールを含有する有機溶媒との協働により、水素添加反応の触媒として働くことができる。また、水素分子から水素ラジカルを発生させる特性が向上されているので、電源に接続して電位を与えなくても、水素分子を活性化させ、水素ラジカルを発生させることができる。このため、上記官能基を有する炭素材料(I)〜(VI)およびケトンまたはアルコールを含有する有機溶媒を含む本実施形態の水素添加触媒は、対象物質に水素原子を付加する水素添加反応の触媒として働き、あるいは水素分子から水素ラジカルを発生させることができる。
ケトンまたはアルコールを含有する有機溶媒としては、例えばアセトン、エタノール等が挙げられる。
上記有機溶媒と官能基を有する炭素材料とを接触させることにより、本実施形態にかかる水素活性化触媒を構成する。有機溶媒と官能基を有する炭素材料とを接触させるには、例えば官能基を有する炭素材料を粒子状にし、これを有機溶媒中に分散させたり、不織布状(カーボンフェルト等)、布状またはシート状等の炭素材料に上記官能基を共有結合させ、有機溶媒に浸漬する方法等が挙げられるが、これらには限定されない。
ただし、有機溶媒と官能基を有する炭素材料とを接触させる時期は限定されず、例えば予め上記有機溶媒に官能基を有する炭素材料を接触させ(例えば、有機溶媒中に官能基を有する炭素材料を浸漬する)、その液体中に水素原子を付加する対象物質を投入してもよいし、水素原子を付加する対象物質と上記有機溶媒とを混合し、その混合液に官能基を有する炭素材料を浸漬してもよい。なお、有機溶媒と官能基を有する炭素材料とが接触した状態で有機溶媒中に水素ガスを通気する、または有機溶媒の液面に水素ガスを接触させて溶解させることにより対象物質に水素原子を付加することができる。
本実施形態にかかる水素活性化触媒を使用する水素添加反応としては、例えば不飽和炭化水素への水素付加等が挙げられる。
以下、本発明の実施例を説明する。なお、以下の実施例は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
実施例1
(1)以下の手順により、官能基を有する炭素材料を製造した。
炭素材料として1×6×0.5cmの大きさのカーボンフェルトを選択し、これをエタノールと純水との任意比率の混合溶液中に浸して、1時間超音波照射処理を行った。この際に使用した超音波照射装置はブランソン1510であった。なお、この超音波照射処理に使用した容器は、後述する電解酸化装置に使用するガラス容器10である。
(1)以下の手順により、官能基を有する炭素材料を製造した。
炭素材料として1×6×0.5cmの大きさのカーボンフェルトを選択し、これをエタノールと純水との任意比率の混合溶液中に浸して、1時間超音波照射処理を行った。この際に使用した超音波照射装置はブランソン1510であった。なお、この超音波照射処理に使用した容器は、後述する電解酸化装置に使用するガラス容器10である。
次に、上記超音波照射処理を行ったカーボンフェルトを作用電極として用いて、0.1M(モル/リットル)のカルバミン酸アンモニウム/エタノール/純水溶液を電解酸化した。この場合のカルバミン酸アンモニウム/エタノール/純水溶液は、上記混合溶液中にカルバミン酸アンモニウムを溶解して調製した。また、電解酸化の条件は、銀―塩化銀電極(Ag/AgCl)を基準電極として用いて、+1.1V(vs.Ag/AgCl)の電位とし、電解時間1時間とした。
図1には、上記カルバミン酸アンモニウム水溶液の電解酸化装置の構成例が示される。図1において、直径5cm深さ7cmのガラス容器10に電解液として0.1Mカルバミン酸アンモニウム/エタノール/純水溶液100mlを入れ、作用電極12としてカーボンフェルト(日本カーボン株式会社製 工業用カーボンフェルトGF−20−5F)を略球状として白金線14の先端に取り付けたもの、対極16として直径0.5mmの白金線、基準電極18として銀―塩化銀電極(Ag/AgCl)を用いた3電極法で定電位電解酸化を行った。カルバミン酸アンモニウムはメルク社製特級を用い、エタノールは和光純薬製特級を用い、純水に溶解して0.1Mとした。
上記定電位電解酸化は、ポテンショスタット/ガルバノスタット(北斗電工製HA−151)をポテンショスタット20として用い、作用電極12に、基準電極18に対して一定電位(1.1V)を印加して1時間行った。なお、定電位電解中はスターラー22によりカルバミン酸アンモニウム/エタノール/純水溶液を攪拌した。電解酸化処理後、作用電極12としてのカーボンフェルトを蒸留水で洗浄し、含窒素官能基であるアミノ基及びジアゾ基が結合した炭素材料(上記構造式化1)を作製した。
(2)上記手順(1)で得たアミノ基及びジアゾ基が結合した炭素材料(構造式化1)を、以下の手順により強酸水溶液中で電解改質した。
図2には、アミノ基及びジアゾ基が結合した上記炭素材料を強酸水溶液中で電解改質する装置の構成例が示され、図1と同一要素には同一符号を付している。図2において、ガラス容器10に電解液として1M硫酸水溶液100mLを入れ、上記手順(1)で得たアミノ基及びジアゾ基が結合したカーボンフェルトをカーボンロッド24の先端に取り付けた作用電極12、上記手順(1)で使用した対極16としての白金線及び基準電極18としての銀―塩化銀電極を用いた3電極法で定電位電解還元を行った。なお、上記カーボンロッド24としては、筆記具(シャープペンシル)の芯を使用した。また、硫酸水溶液は、和光純薬工業株式会社製の1M硫酸(容量分析用)を使用した。
図2には、アミノ基及びジアゾ基が結合した上記炭素材料を強酸水溶液中で電解改質する装置の構成例が示され、図1と同一要素には同一符号を付している。図2において、ガラス容器10に電解液として1M硫酸水溶液100mLを入れ、上記手順(1)で得たアミノ基及びジアゾ基が結合したカーボンフェルトをカーボンロッド24の先端に取り付けた作用電極12、上記手順(1)で使用した対極16としての白金線及び基準電極18としての銀―塩化銀電極を用いた3電極法で定電位電解還元を行った。なお、上記カーボンロッド24としては、筆記具(シャープペンシル)の芯を使用した。また、硫酸水溶液は、和光純薬工業株式会社製の1M硫酸(容量分析用)を使用した。
上記定電位電解還元は、ポテンショスタット/ガルバノスタット(北斗電工製HAB−151)をポテンショスタット20として用い、作用電極12に、基準電極18に対して一定電位(−1.0V vs.Ag/AgCl)を印加して20時間行った。なお、定電位電解中はスターラー22により硫酸水溶液を攪拌した。電解還元処理を続けると、作用電極12と対極16との間に流れる電解還元電流が増加して行き、作用電極12の周囲から水素ガスが、対極16の周囲から酸素ガスが激しく発生した。これにより、アミノ基及びジアゾ基が表面に結合したカーボンフェルトの表面にスルホン酸基が導入される。また、ジアゾ基はヒドラジノ基となる(化2参照)。
上記電解還元処理後、作用電極12としてのカーボンフェルトを蒸留水で洗浄し、含窒素官能基であるアミノ基及びヒドラジノ基が結合し、かつ硫酸中で電解改質することによりスルホン酸基が共有結合した中間体材料(化3参照)を作製した。この中間体材料は、ヒドラジノ基のオルト位にスルホン酸基が共有結合していると考えられる。
さらに、上記中間体材料は、空気中で酸化され、ヒドラジノ基がジアゾ基となった官能基を有する炭素材料(I)(化4参照)を経て官能基を有する炭素材料(II)(化5参照)となる。
(3)上記手順(2)で得た官能基を有する炭素材料((I)及び(II))を、氷冷した0.1M亜硝酸ナトリウムを溶解した1M硫酸中に3時間浸し、ジアゾ化を行った。亜硝酸ナトリウムは和光純薬株式会社製一級を使用した。これにより、硫酸中において亜硝酸イオンが上記電極材料の表面に結合していた一級アミンと反応してジアゾ基を生成する。この結果、官能基を有する炭素材料(III)または(IV)(化6、化7参照)を作製した。
(4)上記手順(3)を終了した後、上記手順(2)と同様にして、1M硫酸水溶液中で再度20時間、基準電極18に対して一定電位(−1.0V vs.Ag/AgCl)を印加して定電位電解還元を行った。これにより、官能基を有する炭素材料(V)または(VI)(化8、化9参照)を得た。これにより、カーボンフェルトのグラファイト環のオルト位に共有結合しているジアゾ基とスルホン酸基の組の数を増やすことができる。
以上に述べた官能基を有する炭素材料は、白金やパラジウム等の高価なレアメタル等の金属を使用する必要がなく安価に製造することができる。
実施例2
<ベンゼンの水素化反応1>
容積20mlの試験管に、ベンゼンを5体積%含むアセトン(ベンゼン、アセトンとも、和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下(液面に水素ガスを接触)で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
<ベンゼンの水素化反応1>
容積20mlの試験管に、ベンゼンを5体積%含むアセトン(ベンゼン、アセトンとも、和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下(液面に水素ガスを接触)で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
24時間反応させた後、反応溶液を質量分析器(JEOL社製 JMS−SX102)およびガスクロマトグラフ(HEWLETT−PACKARD社製 5890A)により分析した。クロマトグラムを図3に、マススペクトルを図4に示す。
図4において、シクロヘキサン(標品)のマススペクトルとの比較から、シクロヘキサンの生成が確認できた。また、図3に示されるクロマトグラムより求めたベンゼンの転化率は3.7%であった。
実施例3
<ベンゼンの水素化反応2>
容積20mlの試験管に、ベンゼンを5体積%含むエタノール(和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
<ベンゼンの水素化反応2>
容積20mlの試験管に、ベンゼンを5体積%含むエタノール(和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
24時間反応させた後、反応溶液を質量分析器およびガスクロマトグラフにより分析した。クロマトグラムを図5に示す。
実施例2と同様にしてマススペクトルによりシクロヘキサンの生成が確認できた。また、図5に示されるクロマトグラムより求めたベンゼンの転化率は11.2%であった。
実施例4
<トルエンの水素化反応1>
容積20mlの試験管に、トルエン(和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)を5体積%含むアセトン溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断したものを浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
<トルエンの水素化反応1>
容積20mlの試験管に、トルエン(和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)を5体積%含むアセトン溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断したものを浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
24時間反応させた後、反応溶液を質量分析器およびガスクロマトグラフにより分析した。クロマトグラムを図6に示す。
実施例2と同様にして、メチルシクロヘキサン(標品)のマススペクトルとの比較から、メチルシクロヘキサンの生成が確認できた。また、図6に示されるクロマトグラムより求めたトルエンの転化率は2.3%であった。
実施例5
<トルエンの水素化反応2>
容積20mlの試験管に、トルエンを5体積%含むエタノール溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断したものを浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
<トルエンの水素化反応2>
容積20mlの試験管に、トルエンを5体積%含むエタノール溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断したものを浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
24時間反応させた後、反応溶液を質量分析器およびガスクロマトグラフにより分析した。クロマトグラムを図7示す。
実施例4と同様にしてマススペクトルによりメチルシクロヘキサンの生成が確認できた。また、図7に示されるクロマトグラムより求めたトルエンの転化率は2.1%であった。
比較例1
<ベンゼンの水素化反応3>
容積20mlの試験管に、ベンゼンを5体積%含むヘキサン(和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
<ベンゼンの水素化反応3>
容積20mlの試験管に、ベンゼンを5体積%含むヘキサン(和光純薬工業株式会社製、純度99.5%以上)溶液を10ml加え、これに実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、溶液を水素ガス雰囲気下で24時間放置し、水素化反応を進行させた。
24時間反応させた後、反応溶液を質量分析器およびガスクロマトグラフにより分析した。クロマトグラムを図8に示す。
実施例2と同様にしてマススペクトルによりシクロヘキサンの生成が確認できた。また、図8に示されるクロマトグラムより求めたベンゼンの転化率は1.7%であった。
以上の述べた各実施例および比較例によれば、有機溶媒としてアセトン(実施例2)またはエタノール(実施例3)を使用した場合に較べ、有機溶媒としてヘキサン(比較例1)を使用した場合では、対象物質であるベンゼンの転化率が上がらなかった。これは、官能基を有する炭素材料と使用した有機溶媒との相互作用が十分でないためと思われる。これに対して、実施例2、3では、官能基を有する炭素材料と使用した有機溶媒との相互作用が十分であり、水素活性化触媒として有効な組み合わせであったと言える。
実施例6
<水素ラジカルの生成>
20mLのガラス容器中に、0.1mMのDPPH(ジフェニルピクリルヒドラジル 和光純薬製)溶液(溶媒は、アセトン)を入れ、実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、水素ガスを10mL/分で20分間通気した。水素ガスの通気前後のDPPH溶液の吸収スペクトルを分光光度計(島津製作所社製 UVmini−1240)により測定した。
<水素ラジカルの生成>
20mLのガラス容器中に、0.1mMのDPPH(ジフェニルピクリルヒドラジル 和光純薬製)溶液(溶媒は、アセトン)を入れ、実施例1で作製した官能基を有する炭素材料としてのカーボンフェルトを1×1×0.5cmの大きさに切断して浸漬した。その後、水素ガスを10mL/分で20分間通気した。水素ガスの通気前後のDPPH溶液の吸収スペクトルを分光光度計(島津製作所社製 UVmini−1240)により測定した。
図9には、水素ガス通気前後の吸収スペクトルが示される。図9に示されるように、水素ガス通気前に較べて通気後の吸収スペクトルで、520nmの吸光度が大きく減少している。このことから、本実施例の水素活性化触媒(官能基を有する炭素材料(カーボンフェルト)を有機溶媒に浸漬したもの)により水素分子が開裂して水素ラジカルが生成し、この水素ラジカルがDPPHと結合(付加反応)したことがわかる。
10 プラスチック容器、12 作用電極、14 白金線、16 対極、18 基準電極、20 ポテンショスタット、22 スターラー、24 カーボンロッド。
Claims (5)
- ジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが表面に結合した官能基を有する炭素材料と、
ケトンまたはアルコールを含有する有機溶媒と、
を含み、対象物質に水素原子を付加する水素活性化触媒。 - 前記有機溶媒がアセトンまたはエタノールである、請求項1に記載の水素活性化触媒。
- 前記炭素材料が黒鉛であり、グラファイト環のオルト位にジアゾ基と、スルホン酸基を含む電子吸引性基とが結合している請求項1または請求項2に記載の水素活性化触媒。
- 前記ジアゾ基とスルホン酸基とが、ジアゼン構造を形成していることを特徴とする請求項3に記載の水素活性化触媒。
- 水素分子から水素ラジカルを発生させることを特徴とする請求項1から4に記載の水素活性化触媒。
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JPH07101899A (ja) * | 1993-09-30 | 1995-04-18 | Mitsui Toatsu Chem Inc | シクロペンタンジカルボン酸の製造方法 |
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-
2015
- 2015-02-06 JP JP2015021849A patent/JP2016144772A/ja active Pending
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