JP6312288B2 - ハウジング付き直動軸受複合体 - Google Patents

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Description

本発明は、直動軸受の周囲に筒状のハウジングを配置した構成のハウジング付き直動軸受に関する。さらに詳しくは、本発明は、複数のハウジング付き直動軸受を互いに所定の位置関係を維持した状態で複合一体化してなるハウジング付き直動軸受複合体を提供する。
直動軸受(リニア軸受)は、当該軸受に挿入された軸体を支持し、その軸体の軸方向に付与される駆動力に従って、軸体の直線方向(すなわち、軸方向)の円滑な移動を可能にする機械部品であり、各種の機械装置に組み込まれて使用される。
直動軸受は通常、外筒、外筒の内側に嵌め合わされた筒状の転動体保持器(球状ベアリング保持器)、そして筒状転動体保持器に保持された複数個の転動体から構成される。軸体は、この筒状転動体保持器の内側に挿入され、筒状転動体保持器の内側に部分的に突き出た複数の転動体により支持される。このため、軸体に軸方向の駆動力が付与されると、その駆動力に従って円滑な直線方向の移動が可能になる。
直動軸受の各種機械装置への組み込みを容易にするため、直動軸受の外筒の周囲に金属材料製の筒状ハウジングを配置した構成のハウジング付き直動軸受は既に知られている。
図1の(a)と(b)はそれぞれ、従来から一般的に利用されているハウジング付き直動軸受の構成例を示す斜視図と、図1の(a)に記入した切断線II−II線に沿って切断したハウジング付き直動軸受10の断面図である。但し、図1の(b)は、ハウジング付き直動軸受10に軸体21が挿入された状態を示している。また、図1の(b)では、図1の(a)に示すハウジング15の底部側(ねじ孔15cが設けられている側)が左側に示されている(ねじ孔15cの図示は省略)。
図1の(a)と(b)に示すハウジング付き直動軸受10は、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受14、および直動軸受14の周囲に配置された筒状のハウジング15から構成されている。ハウジング15は、金属材料から形成されていて、各種機械装置への組み込み用(取り付け用)のねじ孔15cを備えている。
なお、このようなハウジング付き直動軸受では、軸体の軸方向の移動(すなわち、直動)によってハウジングから直動軸受が抜け出すことのないように、通常は、直動軸受をハウジングの内部に固定する手段が設けられる。
すなわち、図1の(a)と(b)に示すハウジング付き直動軸受10では、ハウジング15から直動軸受14が抜け出さないように固定する手段として、直動軸受14の軸方向の両外側に、それぞれ止め輪(スナップリング)16が備えられている。止め輪16は、ハウジング15の内周面を切削加工して形成した周溝に嵌め合わされている。
特許文献1には、金属材料製の筒状ハウジングを用いたハウジング付き直動軸受が記載されている。ハウジングの外周面には、各種機械装置への取り付け用のねじ溝が形成されている。
そして同文献には、ハウジングから直動軸受が抜け出さないように、ハウジングと直動軸受とを、接着、圧入、あるいは止め輪を利用して互いに固定することが記載されている。
特開2010−133489号公報
ハウジング付き直動軸受が機械装置に組み込まれる際に一個のみが単独で組み込まれる場合もあるが、軸体の高精度の直動を可能にするために、二個もしくはそれ以上の個数のハウジング付き直動軸受が直列に配置されることも多い。すなわち、一本の軸体を直列に配置された二個もしくはそれ以上の個数のハウジング付き直動軸受のそれぞれに挿入して直動を支持させることにより、軸体の高精度の直動が可能となる。また、機械装置にて二個もしくはそれ以上の個数の直動軸受を並列に配置して組み込み、それぞれのハウジング付き直動軸受に軸体を平行に配置挿入することにより、二本もしくはそれ以上の本数の軸体を互いに平行に直動させることもある。さらに、直列に配置された二個もしくはそれ以上の個数のハウジング付き直動軸受の列を、二列もしくはそれ以上の数にて並列に配置する構成として、二本もしくはそれ以上の本数の軸体の平行方向の直動の高精度化を図ることもある。
複数のハウジング付き直動軸受を直列もしくは並列に配置し、その位置関係を固定させる場合には、通常は、別に基板を用意し、その基板上の予め決められた位置に複数のハウジング付き直動軸受を配置し、各ハウジング付き直動軸受に備えられているねじ孔を利用して基板上に固定する方法が利用される。しかしながら、基板上に複数のハウジング付き直動軸受を高い精度の位置関係にて配置させ、固定させるためには、熟達した技能を必要し、またその配置固定作業も繁雑である。このため、複数のハウジング付き直動軸受を直列及び/又は並列に配置固定させた基板を多数枚製造することも容易ではない。
従って、本発明の課題は、特に熟達した技能を必要とせずに製造することが可能な、複数のハウジング付き直動軸受を直列及び/又は並列に配置固定させたハウジング付き直動軸受複合体を提供することにある。
本発明は、外筒、外筒の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器、そして筒状転動体保持器に保持された複数個の転動体を含む直動軸受を二個以上、それぞれ並列もしくは直列に配置した後、各直動軸受の外筒の周囲に樹脂材料製のハウジングを一体として形成してなるハウジング付き直動軸受複合体にある。
本発明のハウジング付き直動軸受複合体は、直動軸受を二個以上直列に配置して直動軸受複合体列を構成し、そして該直動軸受複合体列を二列以上並列に配置した構成とした後、各直動軸受の外筒の周囲に樹脂材料製のハウジングを一体として形成することもできる。
また、本発明のハウジング付き直動軸受複合体は、各直動軸受を金型内に配置し、ついで各直動軸受の外筒の周囲を樹脂材料で被覆し、硬化させることによりハウジングが各直動軸受の周囲に一体として形成されたものとすることが好ましい。
また、本発明のハウジング付き直動軸受複合体は、各直動軸受の周囲に形成されているハウジングが、当該直動軸受の外筒の両端面のそれぞれを超えて延び、かつ各端面の少なくとも一部分を被覆していることが好ましい。この場合、ハウジングが、当該直動軸受の外筒の両端面の少なくとも外周側の領域を被覆していることが好ましい。
さらにまた、本発明のハウジング付き直動軸受複合体は、各直動軸受の周囲に形成されているハウジングの当該直動軸受の外筒の外周面に接している表面及び当該直動軸受の外筒の外周面のうちの一方に凸部が備えられ、そして他方に凹部が備えられていることが好ましい。この場合、各直動軸受の外筒の外周面に凹部が備えられ、そして当該直動軸受の周囲に形成されているハウジングの当該直動軸受の外筒の外周面に接している表面に凸部が備えられていることも好ましい。
本発明のハウジング付き直動軸受複合体は、予め用意した樹脂材料の注型用の金型を利用し、その金型内の所定の位置に複数の直動軸受を配置し、この金型内に液状の熱可塑性樹脂材料あるいは熱硬化性樹脂材料を注入することにより、上記の複数の直動軸受の周囲を樹脂材料で被覆し、次いで冷却工程あるいは硬化工程などに供することにより容易に製造が可能なハウジング付き直動軸受複合体である。従って、本発明のハウジング付き直動軸受複合体は、特に熟達した技能を必要とせずに製造することができる、複数のハウジング付き直動軸受を直列及び/又は並列に、かつ高精度の位置関係にて配置固定させたハウジング付き直動軸受複合体である。
従来のハウジング付き直動軸受の構成例を示す斜視図そして、切断線II−II線に沿って切断したハウジング付き直動軸受の断面図を示す。ただし、断面図では、ハウジング15の底部側(ねじ孔15cが設けられている側)は左側に示されている(ねじ孔15cの図示は省略)。 本発明のハウジング付き直動軸受複合体の構成例を示す斜視図と断面図を示す。 本発明のハウジング付き直動軸受複合体の各ハウジング付き直動軸受の好ましい構成例を示す断面図と該断面図の部分拡大図を示す。 本発明のハウジング付き直動軸受複合体の各ハウジング付き直動軸受の他の好ましい構成例を示す断面図と該断面図の部分拡大図を示す。 本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す斜視図と断面図を示す。 本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す斜視図と断面図を示す。 本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す斜視図と断面図を示す。 本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す斜視図を示す。
先ず、本発明のハウジング付き直動軸受の代表的な実施態様を、添付の図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明のハウジング付き直動軸受複合体の構成例を示す図であり、図2の(a)は斜視図を示し、(b)と(c)はそれぞれ、(a)に示したハウジング付き直動軸受複合体の断面図を示す。図2に示した本発明のハウジング付き直動軸受複合体30では、二個の直動軸受14が互いに並列関係で配置され、ハウジングにより一体化されている。
図2において、ハウジング付き直動軸受複合体30に含まれる二個の直動軸受14は、図1に示したような従来のハウジング付き直動軸受に用いられている直動軸受、すなわち、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受14であってよい。
ただし、本発明のハウジング付き直動軸受複合体30に含まれる直動軸受14の外筒11の周囲に形成されるハウジングは、図3と図4のそれぞれに示したような構成のいずれかにあることが好ましい。
図3の(a)と(b)は、それぞれ本発明のハウジング付き直動軸受複合体30における各直動軸受14とその周囲に形成されているハウジング35との好ましい関係を示す断面図と、その部分拡大図である。なお、図3の(a)は、図1の(b)との対比を容易にするために、軸方向を縦にした状態で示している。
図3の(a)に示されたハウジング付き直動軸受複合体30は、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受14、および直動軸受14の周囲に配置された筒状のハウジング35から構成されていて、用いられる直動軸受14の構成については、図1の(a)と(b)に示した従来のハウジング付き直動軸受10の直動軸受14の構成と実質的な相違はない。
図3の(a)に示されたハウジング付き直動軸受複合体30は、ハウジング35が樹脂材料の硬化物であって、(b)の拡大図に示すように、ハウジング35の両端部(直動軸受の両端部に対応する位置にある両端部)のそれぞれが、外筒11の各端面を超えて延び、かつ各端面の外周側の環状の領域(外筒の各端面の一部分)を被覆している。以下の説明では、上記の外筒の端面の一部分を被覆しているハウジングの一部分を「被覆部」とも云う。
ハウジング35は、金型内で公知の方法を利用して液状の樹脂材料から成型することにより、直動軸受14の周囲に簡単に且つ直接的に形成することができる。従って、ハウジング35の内側面が、外筒11の外形に対応する形状にて形成される。
図3の(a)に示すハウジング付き直動軸受複合体30では、ハウジング35の被覆部35aは、外筒11の各端面の一部分を被覆している。このため、直動軸受14の外筒11は、ハウジング35に対して軸方向に移動することはできない。すなわち、上記のようにハウジング35を形成する際に、これと同時に直動軸受14の軸方向への移動、すなわちハウジングからの脱落(抜け出し)を防止する手段を形成することができる。従って、直動軸受14とハウジング35とを別に用意した固定手段を介して互いに固定する煩雑な作業は不必要となる。
このように、図3の(a)に示すハウジング付き直動軸受複合体30は、その製造が容易である。
図4の(a)と(b)は、それぞれ本発明のハウジング付き直動軸受複合体50における各直動軸受14とその周囲に形成されているハウジング35との別の好ましい関係を示す断面図と、その部分拡大図である。なお、図4の(a)も、図1の(b)との対比を容易にするために、軸方向を縦にした状態で示している。
図4の(a)のハウジング付き直動軸受複合体50もまた、外筒51、外筒51の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受54、および直動軸受54の周囲に配置されたハウジング55から構成されていて、そのような直動軸受54の構成については、図1の(a)と(b)に示した従来のハウジング付き直動軸受10の直動軸受14の構成と実質的な相違はない。
ただし、図4の(a)に示すハウジング付き直動軸受複合体50は、(b)に示すように、外筒51の外周面に凹部51aが備えられ、そしてハウジング55の内周面に凸部55aが備えられている。
図4の(a)のハウジング55もまた、公知の方法で樹脂材料を成型することにより、直動軸受54の周囲に簡単に且つ直接的に形成することができる。
図4の(a)のハウジング付き直動軸受複合体50では、外筒51の凹部51aとハウジング55の凸部55aとは、互いに係合している。このため、直動軸受54の外筒51は、ハウジング55に対して軸方向に移動することはできない。すなわち、上記のようにハウジング55を形成する際に、これと同時に直動軸受54の軸方向への移動、すなわちハウジングからの脱落(抜け出し)を防止する手段が形成される。従って、直動軸受54とハウジング55とを別に用意した固定手段を介して互いに固定する煩雑な作業は必要でない。
図5は、本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す図であり、図5の(a)は斜視図を示し、(b)と(c)はそれぞれ、(a)に示したハウジング付き直動軸受複合体の断面図を示す。図5に示した本発明のハウジング付き直動軸受複合体60では、二個の直動軸受14が互いに直列関係で配置固定されている。
図5において、ハウジング付き直動軸受複合体60に含まれる二個の直動軸受14は、図1に示したような従来のハウジング付き直動軸受に用いられている直動軸受、すなわち、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受14であってよい。
ただし、本発明のハウジング付き直動軸受複合体60に含まれる直動軸受14の外筒11の周囲に形成されるハウジングは、図3と図4のそれぞれに示したような構成のいずれかにあることが好ましい。
図6は、本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す図であり、図6の(a)は斜視図を示し、(b)と(c)はそれぞれ、(a)に示したハウジング付き直動軸受複合体の断面図を示す。図6に示した本発明のハウジング付き直動軸受複合体70では、直列関係に配置固定された二個の直動軸受14の列が二列、互いに並列関係で配置固定されている。
図6において、ハウジング付き直動軸受複合体70に含まれる四個の直動軸受14は、図1に示したような従来のハウジング付き直動軸受に用いられている直動軸受、すなわち、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受14であってよい。
ただし、本発明のハウジング付き直動軸受複合体70に含まれる直動軸受14の外筒11の周囲に形成されるハウジングは、図3と図4のそれぞれに示したような構成のいずれかにあることが好ましい。
図7は、本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す図であり、図7の(a)は斜視図を示し、(b)と(c)はそれぞれ、(a)に示したハウジング付き直動軸受複合体の断面図を示す。図7に示した本発明のハウジング付き直動軸受複合体80では、直列関係に配置固定された二個の直動軸受14の列が四列含まれ、それぞれの二列が、互いに対向する並列関係で配置固定されている。
図7において、ハウジング付き直動軸受複合体80に含まれる四個の直動軸受14は、図1に示したような従来のハウジング付き直動軸受に用いられている直動軸受、すなわち、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受14であってよい。
ただし、本発明のハウジング付き直動軸受複合体80に含まれる直動軸受14の外筒11の周囲に形成されるハウジングは、図3と図4のそれぞれに示したような構成のいずれかにあることが好ましい。
図8は、本発明のハウジング付き直動軸受複合体の他の構成例を示す斜視図である。図8に示した本発明のハウジング付き直動軸受複合体90では、直列関係に配置された二個の直動軸受の列が四列含まれ、それぞれの二列が、互いに対向する並列関係で配置固定されている。ただし、図8のハウジング付き直動軸受複合体90では、互いに直列関係にある直動軸受のそれぞれがハウジングの基板部分を介して結合されたハウジング付き直動軸受列91、そして該基板上にねじ止めにより固定されたハウジング付き直動軸受列92とから構成され、前者のハウジング付き直動軸受列が二列、そして後者のハウジング付き直動軸受列が二列、それぞれ対向して並列する関係にて配置固定されている。
図8において、ハウジング付き直動軸受複合体90に含まれる四個の直動軸受14は、図1に示したような従来のハウジング付き直動軸受に用いられている直動軸受、すなわち、外筒11、外筒11の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器12、そして筒状転動体保持器12に保持された複数個の転動体13を含む直動軸受14であってよい。
ただし、本発明のハウジング付き直動軸受複合体90に含まれる直動軸受14の外筒11の周囲に形成されるハウジングは、図3と図4のそれぞれに示したような構成のいずれかにあることが好ましい。
次に、直列及び/並列に配置された複数の直動軸受の周囲に樹脂材料硬化体を形成させる方法について説明する。
ハウジングは、公知の樹脂材料から形成することができる。樹脂材料としては、熱可塑性樹脂材料、あるいは各種の硬化性樹脂材料を用いることが好ましく、熱可塑性樹脂を用いることが特に好ましい。
熱可塑性樹脂の例としては、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂が挙げられる。
ハウジングの形成方法に特に制限はなく、使用する樹脂材料に適した方法を利用することができる。ハウジングの形成方法は、射出成形法あるいは注型法であることが好ましく、射出成形法であることが特に好ましい。
前記の図3に示したハウジング付き直動軸受複合体30のように、直動軸受の外筒の両端部への被覆部を持つハウジングを形成する場合、被覆部は、外筒の各端面の少なくとも一部分を被覆していればよい。被覆部は、外筒の各端面の周方向の一部分のみを被覆していてもよいし、外筒の各端面の径方向の一部分のみ、例えば、図3及び図4に示すように、外筒の各端面の外周側の環状の領域を被覆していてもよいし、あるいは外筒の各端面の全部(全体)を被覆していてもよい。
被覆部は、外筒の内周縁部よりも内周側に突き出ていてもよく、また直動軸受の内部での軸体の円滑な移動を妨げることがなければ、軸体の周面に接触していてもよい。
上記の被覆部を有するハウジングが形成されたハウジング付き直動軸受は、例えば、下記の工程を含む方法によって作製(製造)することができる。
複数の外筒(直動軸受の外筒)の内周面を遮蔽部材で覆った後、所定の位置に配置し、そしてその外筒の周囲に金型を配置する工程、金型の内部に流動状態にした樹脂材料(例えば、加熱溶融した熱可塑性樹脂材料)を流し入れ、次いで固化させることにより、上記外筒の周囲にハウジング、但し、このハウジングの直動軸受の外筒の両端部に接する部分は、外筒の各端面を超えて延び、かつ各端面の少なくとも一部分を被覆している、を形成する工程、外筒及びハウジングから金型及び遮蔽部材を取り除く工程、そして外筒の内側に複数個の転動体を保持している筒状転動体保持器を嵌め合わせる工程からなる方法。
前記の図4に示したハウジング付き直動軸受複合体50では、外筒51の外周面に凹部51aが備えられ、そしてハウジング55の内周面に凸部55aが備えられている。これとは逆に、外筒の外周面に凸部が備えられていて、そしてハウジングの内周面に凹部が備えられていてもよい。また、これらの凸部と凹部との組の複数組を備えていてもよい。
但し、外筒を、例えば、鋼に代表される金属材料から形成する場合には、外周面に凸部を備える外筒よりも、外周面に凹部を備える外筒のほうが、簡単な機械加工による作製が可能である。
上記の凹部には、外筒あるいはハウジングの周方向に沿って延びる溝が含まれる。上記溝は、外筒あるいはハウジングの周方向の一部分に形成されていてもよいし、周方向の全体に(従って、環状に)形成されていてもよい。同様に、上記の凸部には、外筒あるいはハウジングの周方向に沿って延びる線状突起が含まれる。上記線状突起は、外筒あるいはハウジングの一部分に形成されていてもよいし、周方向の全体に(従って、環状に)形成されていてもよい。
外筒の外周面に凹部を備え、そしてハウジングの内周面に凸部を備えるハウジング付き直動軸受複合体は、例えば、下記の工程を含む方法によって作製(製造)することができる。
複数の外周面に凹部を備える外筒(直動軸受の外筒)の内周面を遮蔽部材で覆った後、所定の位置に配置し、そして外筒の周囲に金型を配置する工程、金型の内部に流動状態にした樹脂材料(例えば、加熱溶融した熱可塑性樹脂材料)を流し入れ、ついで固化させることにより、上記外筒の周囲にハウジング、但し、このハウジングの内周面には、上記外筒の凹部に嵌め合わされた(外筒の凹部に係合する)凸部が形成されている、を形成する工程、外筒及びハウジングから金型及び遮蔽部材を取り除く工程、そして外筒の内側に複数個の転動体を保持している筒状転動体保持器を嵌め合わせる工程からなる方法。
同様に、上記の外筒の外周面に凸部を備え、そしてハウジングの内周面に凹部を備えるハウジング付き直動軸受は、例えば、下記の工程を含む方法によって作製(製造)することができる。
複数の外周面に凸部を備える外筒(直動軸受の外筒)の内周面を遮蔽部材で覆った後、所定の位置に配置し、そして外筒の周囲に金型を配置する工程、金型の内部に流動状態にした樹脂材料(例えば、加熱溶融した熱可塑性樹脂材料)を流し入れ、ついで固化させることにより、上記外筒の周囲にハウジング、但し、このハウジングの内周面には、上記外筒の凸部に嵌め合わされた(外筒の凸部に係合する)状態の凹部が形成されている、を形成する工程、外筒及びハウジングから金型及び遮蔽部材を取り除く工程、そして外筒の内側に複数個の転動体を保持している筒状転動体保持器を嵌め合わせる工程からなる方法。
ハウジングに収容する直動軸受としては、外筒、外筒の内側に嵌め合わされている筒状転動体保持器、そして筒状転動体保持器に保持された複数個の転動体を含む公知の直動軸受を用いることができる。公知の直動軸受としては、無限循環型の直動軸受、あるいは非無限循環型の直動軸受が知られているが、何れを用いてもよい。
無限循環型の直動軸受では、筒状転動体保持器に転動体循環溝を形成し、この転動体循環溝に複数個の転動体を収容する。これにより、軸体を支持する複数個の転動体の循環移動が可能になる。従って、支持する軸体の移動距離に制限がない。
非無限循環型の直動軸受では、筒状転動体保持器の壁体に、各々転動体を回転可能に収容保持する複数個の透孔を形成し、各透孔のそれぞれに転動体を収容する。これにより、軸体を支持する複数個の転動体が、筒状転動体保持器と共に軸方向に移動することが可能になる。軸体の移動距離は通常、軸体の移動の際に筒状転動体保持器が外筒の端部開口から突き出ないような距離に制限される。
直動軸受が支持する軸体の例としては、断面が円形の軸体、あるいは周方向に沿って互いに間隔をあけて配置され複数本の直線溝を周面に備える軸体(スプライン軸とも呼ばれている)が挙げられる。軸体としては、中空の軸体を用いることもできる。
外筒は、例えば、鋼(例、ステンレススチール)に代表される金属材料から形成される。また、例えば、ハウジング付き直動軸受が水中あるいは高温の環境下で使用される場合には、外筒をセラミック材料から形成することもできる。
筒状転動体保持器は、例えば、金属材料や樹脂材料から形成される。樹脂材料の例としては、ポリアセタール樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂、ポリアミド樹脂、およびポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂が挙げられる。
筒状転動体保持器は、例えば、前記の樹脂材料を各種の成形法(例、射出成形法、圧縮成形法、あるいは注型法など)で成形して作製することができる。
転動体は、例えば、鋼(例、ステンレススチール)に代表される金属材料から形成される。また、例えば、ハウジング付き直動軸受が水中あるいは高温の環境下で使用される場合には、転動体をセラミック材料から形成することもできる。
転動体の例としては、球体(ボール)、およびローラ(中心軸に垂直な断面が円形の柱状体)が挙げられる。
直動軸受には、例えば、図1に示した直動軸受14に見られるように、外筒11からの筒状転動体保持器12の抜け出し(脱落)を防止するため、止め輪(スナップリング)17が備えられていてもよい。
外筒からの筒状転動体保持器の抜け出し(脱落)を防止する方法としては、上記の止め輪を配置する方法に代えて、公知の方法を用いることができる。
10 ハウジング付き直動軸受
11 外筒
12 筒状転動体保持器
13 転動体
14 直動軸受
15 ハウジング
15c 取り付け用のねじ孔
16 止め輪
17 止め輪
21 軸体
30、50、60、70、80、90 ハウジング付き直動軸受複合体
35 ハウジング
35a 被覆部
51 外筒
51a 凹部
54 直動軸受
55 ハウジング
55a 凸部

Claims (5)

  1. 外筒、外筒の内側に嵌め合わされた筒状転動体保持器、そして筒状転動体保持器に保持された複数個の転動体を含む直動軸受を二個以上、それぞれ並列もしくは直列に配置した後、各直動軸受の外筒の周囲を樹脂材料製のハウジングで、外筒の両端面のそれぞれを越えて延び、かつ両端面の少なくとも一部分を被覆するように直接被覆し、併せてこの樹脂材料製ハウジングにより各直動軸受を一体として形成してなるハウジング付き直動軸受複合体。
  2. 直動軸受を二個以上直列に配置して直動軸受複合体列を構成し、そして該直動軸受複合体列を二列以上並列に配置した構成とした後、各直動軸受の外筒の周囲に樹脂材料製のハウジングを一体として形成してなる請求項1に記載のハウジング付き直動軸受複合体。
  3. 各直動軸受を金型内に配置し、ついで各直動軸受の外筒の周囲を樹脂材料で被覆し、硬化させることによりハウジングが各直動軸受の周囲に一体として形成された請求項1もしくは2に記載のハウジング付き直動軸受複合体。
  4. ハウジングが、当該直動軸受の外筒の両端面の少なくとも外周側の領域を被覆している請求項1乃至3の内のいずれかの項に記載のハウジング付き直動軸受複合体。
  5. 各直動軸受の周囲に形成されているハウジングの当該直動軸受の外筒の外周面に接している表面及び当該直動軸受の外筒の外周面のうちの一方に凸部が備えられ、そして他方に凹部が備えられている請求項1乃至4のうちのいずれかの項に記載のハウジング付き直動軸受複合体

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