JP2020118259A - アンギュラ玉軸受、及び、アンギュラ玉軸受用保持器 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸等に対する着脱の際に軌道や玉の損傷を抑制できるアンギュラ玉軸受を提供する。【解決手段】アンギュラ玉軸受10は、内周に軌道12a及びカウンタボア12bを有する外輪12と、外周に軌道11aを有する内輪と、内外輪11,12の軌道11a,12a間に配置される複数の玉13と、合成樹脂製の保持器14とを備え、保持器14は、軸方向に間隔をあけて配置された一対の環状体21と、一対の環状体21を接続する複数の柱22とを備え、一対の環状体21と柱22とで囲まれた空間が玉13を収容するためのポケット23とされ、径方向におけるポケット23の外端部に、ポケット23内に向けて張り出してポケット23内の玉13を係止しポケット23から玉13を抜け止めする少なくとも一対の抜け止め部25が互いに対向して設けられ、保持器14の外周面における抜け止め部25の近傍には、当該抜け止め部25に沿った溝26が形成されている。【選択図】図3
Description
本発明は、アンギュラ玉軸受、及び、アンギュラ玉軸受用保持器に関する。
アンギュラ玉軸受は、ラジアル荷重と一方向のアキシアル荷重とを受けることができ、種々の用途に用いられる。例えば、アンギュラ玉軸受は、工作機械の主軸支持用として用いられる(例えば、特許文献1参照)。また、アンギュラ玉軸受は、内輪、外輪、玉、及び保持器等から構成されている。
以上のようなアンギュラ玉軸受は、内輪、外輪、玉、及び保持器を組み立てた状態で工作機械の主軸やハウジングに組み付けられる。ところが、工作機械の主軸は、精密な回転が要求されるため、調整のためにアンギュラ玉軸受を主軸やハウジングから取り外したり主軸やハウジングに再度取り付けたりする場合がある。この場合、玉が落下するのを防止するため、内外輪を一体に着脱する必要がある。このようにアンギュラ玉軸受の着脱を行うと、内外輪には軸方向に相対的に接近する方向の力が作用することがあるため、内外輪の軌道の間で玉が強く挟まれ、軌道又は玉を損傷してしまう可能性がある。
本発明は、軸等に対するアンギュラ玉軸受の着脱の際に、軌道や玉の損傷を抑制することを目的とする。
(1) 本発明のアンギュラ玉軸受は、
内周に軌道とカウンタボアとを有する外輪と、
前記外輪の径方向の内側に配置され、外周に軌道を有する内輪と、
前記外輪の軌道と前記内輪の軌道との間に配置される複数の玉と、
前記複数の玉の周方向の間隔を保持する合成樹脂製の保持器とを備え、
前記保持器は、当該保持器の軸方向に間隔をあけて配置された一対の環状体と、一対の前記環状体を接続する複数の柱とを備え、一対の前記環状体と前記柱とで囲まれた空間が、前記玉を収容するためのポケットとされており、
前記保持器の径方向における前記ポケットの外端部に、当該ポケット内に向けて張り出して前記ポケット内の玉を係止し前記ポケットから前記玉を抜け止めする少なくとも一対の抜け止め部が互いに対向して設けられ、
前記保持器の外周面における前記抜け止め部の近傍には、当該抜け止め部に沿った溝が形成されている。
内周に軌道とカウンタボアとを有する外輪と、
前記外輪の径方向の内側に配置され、外周に軌道を有する内輪と、
前記外輪の軌道と前記内輪の軌道との間に配置される複数の玉と、
前記複数の玉の周方向の間隔を保持する合成樹脂製の保持器とを備え、
前記保持器は、当該保持器の軸方向に間隔をあけて配置された一対の環状体と、一対の前記環状体を接続する複数の柱とを備え、一対の前記環状体と前記柱とで囲まれた空間が、前記玉を収容するためのポケットとされており、
前記保持器の径方向における前記ポケットの外端部に、当該ポケット内に向けて張り出して前記ポケット内の玉を係止し前記ポケットから前記玉を抜け止めする少なくとも一対の抜け止め部が互いに対向して設けられ、
前記保持器の外周面における前記抜け止め部の近傍には、当該抜け止め部に沿った溝が形成されている。
上記構成を有するアンギュラ玉軸受によれば、保持器のポケット内に少なくとも一対の抜け止め部が設けられるので、ポケットから径方向外側への玉の脱落を抑制することができる。そのため、内輪に玉及び保持器を組み付けた組立体と、外輪とを分離することができ、これらを軸等に対して個別に着脱することが可能となる。したがって、軸等に対する組立体及び外輪の着脱の際に、内外輪の軌道の間で玉が強く挟まれてしまうことがなくなり、軌道及び玉の損傷を抑制することができる。
また、ポケット内に抜け止め部が形成されていると、保持器を金型成形する際に抜け止め部がアンダーカットとなり、ポケットを成形する金型(ポケット成形金型)を径方向外側に無理抜きしなければならないが、保持器の外周面に形成された溝によって抜け止め部が弾性変形しやすくなるので、抜け止め部を有する保持器を容易に成形できるようになる。
(2)好ましくは、一対の前記抜け止め部が、前記保持器の軸方向における前記ポケットの両側に設けられ、前記溝が、前記環状体の外周面において、前記保持器の周方向に沿って形成されている。
(3)好ましくは、前記溝が、前記環状体の全周に形成されている。
このような構成によって、保持器を成形するための金型には、前記溝を成形するための突起が全周に形成されることになり、当該金型の構造を簡素化することができる。
このような構成によって、保持器を成形するための金型には、前記溝を成形するための突起が全周に形成されることになり、当該金型の構造を簡素化することができる。
(4)好ましくは、前記溝は、前記保持器の径方向外側ほど溝幅が大きくなるように形成されている。
このような構成によって、抜け止め部の先端部の軸方向外側への可動範囲を広くすることができ、金型の脱型をより容易に行うことができる。
このような構成によって、抜け止め部の先端部の軸方向外側への可動範囲を広くすることができ、金型の脱型をより容易に行うことができる。
(5)本発明は、アンギュラ玉軸受における複数の玉の周方向の間隔を保持する合成樹脂製の保持器であって、
当該保持器の軸方向に間隔をあけて配置された一対の環状体と、一対の前記環状体を接続する複数の柱とを備え、一対の前記環状体と前記柱とで囲まれた空間が、前記玉を収容するためのポケットとされており、
前記保持器の径方向における前記ポケットの外端部に、当該ポケット内に向けて張り出して前記ポケット内の玉を係止し前記ポケットから前記玉を抜け止めする少なくとも一対の抜け止め部が互いに対向して設けられ、
前記保持器の外周面には、前記抜け止め部に沿った溝が形成されている。
当該保持器の軸方向に間隔をあけて配置された一対の環状体と、一対の前記環状体を接続する複数の柱とを備え、一対の前記環状体と前記柱とで囲まれた空間が、前記玉を収容するためのポケットとされており、
前記保持器の径方向における前記ポケットの外端部に、当該ポケット内に向けて張り出して前記ポケット内の玉を係止し前記ポケットから前記玉を抜け止めする少なくとも一対の抜け止め部が互いに対向して設けられ、
前記保持器の外周面には、前記抜け止め部に沿った溝が形成されている。
上記構成を有するアンギュラ玉軸受用保持器によれば、ポケット内に少なくとも一対の抜け止め部が設けられているので、ポケットから径方向外側への玉の脱落を抑制することができる。そのため、内輪に玉及び保持器を組み付けた組立体と、外輪とを分離することができ、これらを軸等に対して個別に着脱することが可能となる。したがって、軸等に対する組立体及び外輪の着脱の際に、内外輪の軌道の間で玉が強く挟まれてしまうことがなくなり、軌道及び玉の損傷を抑制することができる。
また、ポケット内に抜け止め部が形成されていると、保持器を金型成形する際に抜け止め部がアンダーカットとなり、ポケットを成形する金型(ポケット成形金型)を径方向外側に無理抜きしなければならないが、保持器の外周面に形成された溝によって抜け止め部が弾性変形しやすくなるので、抜け止め部を有する保持器を容易に成形できるようになる。
本発明によれば、軸等に対するアンギュラ玉軸受の着脱の際に、内外輪の軌道や玉の損傷を抑制することができる。
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るアンギュラ玉軸受の一例を示す断面図である。
本実施形態のアンギュラ玉軸受10は、例えば、マシニングセンター、NC旋盤等の工作機械の主軸支持用として用いられる。アンギュラ玉軸受10は、内輪11、外輪12、複数の玉13、保持器14を備えている。
図1は、本発明の実施形態に係るアンギュラ玉軸受の一例を示す断面図である。
本実施形態のアンギュラ玉軸受10は、例えば、マシニングセンター、NC旋盤等の工作機械の主軸支持用として用いられる。アンギュラ玉軸受10は、内輪11、外輪12、複数の玉13、保持器14を備えている。
なお、本明細書において、単に「軸方向」、「径方向」、又は「周方向」というときは、アンギュラ玉軸受10(内輪11、外輪12、又は保持器14)の軸方向、径方向、又は周方向を意味する。また、以下の説明では、軸方向に関して、アンギュラ玉軸受10の内部から外部へ向かう側(又は方向)を「軸方向外側」(又は「軸方向外方」)ともいい、アンギュラ玉軸受10の外部から内部へ向かう側(又は方向)を「軸方向内側」(又は「軸方向内方」)ともいう。
内輪11は、工作機械の主軸等の軸Sに外嵌固定される円環状の部材である。内輪11の外周には、円弧状の軌道(軌道溝)11aが形成されている。
外輪12は、ハウジングHに内嵌固定される部材である。外輪12の内周には、軌道12aが形成されている。軌道12aの軸方向一方側に隣接する外輪12の内周には、カウンタボア12bが形成されている。カウンタボア12bの最小内径d1は、軌道12aの最大内径d2よりも小さい。
外輪12は、ハウジングHに内嵌固定される部材である。外輪12の内周には、軌道12aが形成されている。軌道12aの軸方向一方側に隣接する外輪12の内周には、カウンタボア12bが形成されている。カウンタボア12bの最小内径d1は、軌道12aの最大内径d2よりも小さい。
複数の玉13は、内輪11の軌道11aと外輪12の軌道12aとの間に周方向に間隔をあけて配置され、両軌道11a,12a上を転動する。また、玉13は、各軌道11a,12aに対して接触角を有して接触し、アキシアル荷重及びラジアル荷重の双方を受けることができる。
図2は、保持器の一部を径方向外側からみた概略図である。
図1及び図2に示すように、保持器14は、円環状に形成され、複数の玉13の周方向の間隔を保持する。保持器14は、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の合成樹脂材料により形成されている。保持器14は、環状体21と、柱22とを有する。
図1及び図2に示すように、保持器14は、円環状に形成され、複数の玉13の周方向の間隔を保持する。保持器14は、ポリアミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等の合成樹脂材料により形成されている。保持器14は、環状体21と、柱22とを有する。
環状体21は、円環状に形成され、軸方向に間隔をあけて一対設けられている。
柱22は、一対の環状体21の間に架け渡されている。柱22は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。
柱22は、一対の環状体21の間に架け渡されている。柱22は、周方向に間隔をあけて複数設けられている。
一対の環状体21と、複数の柱22との間には、玉13を収容するためのポケット23が形成されている。図2に示すように、ポケット23は、周方向に間隔をあけて複数形成されている。保持器14を径方向外側からみたとき、ポケット23は、円形状に形成されている。
図1に示すように、保持器14は、一方の環状体21が外輪12の肩部12cと摺接可能となっている。これにより、保持器14は外輪12によって径方向について位置決めされる。つまり、本実施形態のアンギュラ玉軸受10は、保持器14が外輪案内(軌道輪案内)されるタイプの軸受となっている。
図3は、保持器と玉との関係を示す断面図である。図4は、保持器の一部を拡大した斜視図である。
ポケット23の径方向外端部には、ポケット23内に張り出す抜け止め部25が設けられている。具体的に、抜け止め部25は、保持器14の軸方向におけるポケット23の両端に互いに対向して一対設けられている。この抜け止め部25は、径方向の外側ほど軸方向の内側に位置するように傾斜する略平坦な傾斜面に形成されている。
ポケット23の径方向外端部には、ポケット23内に張り出す抜け止め部25が設けられている。具体的に、抜け止め部25は、保持器14の軸方向におけるポケット23の両端に互いに対向して一対設けられている。この抜け止め部25は、径方向の外側ほど軸方向の内側に位置するように傾斜する略平坦な傾斜面に形成されている。
軸方向両側の抜け止め部25の間隔Lは、玉13の外径Dよりも小さい。そのため、ポケット23に収容された玉13は、ポケット23から径方向外側へ脱落しないように抜け止めされている。そのため、内輪11に複数の玉13と保持器14とを組み付けた組立体(サブアセンブリ)29の状態で、形態を保持することが可能となっている。したがって、組立体29から外輪12を分離した状態で、組立体29を軸Sに組み付けることが可能となる。なお、外輪12は、軸Sに組立体29を組み付けた後、加熱により内径を拡大させることによって組立体29に組み付けることができる。
工作機械の主軸は高速で回転するので高精度な組み付けが要求される。そのため、主軸を支持するアンギュラ玉軸受10に正確な与圧が付与されるように、内輪11及び外輪12の締め代を厳密に管理する必要がある。そして、締め代等の調整のため、主軸やハウジングに取り付けたアンギュラ玉軸受10を、再度取り外したり付け直したりする場合もある。このとき、主軸やハウジングに対してアンギュラ玉軸受10の全体を一体的に着脱すると、内輪11と外輪12とが軸方向に相対的に接近する方向に移動し、内外輪11,12の軌道11a,12aで玉13が強く挟まれてしまうことがあり、軌道11a,12aや玉13が損傷する可能性が高くなる。
本実施形態のアンギュラ玉軸受10は、内輪11に玉13及び保持器14を組み付けた組立体29の状態で形態が保持され、組立体29と外輪12とを分離することができるので、軸Sに対して組立体29のみを着脱することが可能となる。この着脱の際に内外輪11,12の軌道11a,12aで玉13が挟まれることもないので、軌道11a,12aや玉13の損傷を抑制することができる。
保持器14の外周面には、抜け止め部25に沿って溝26が形成されている。具体的に、溝26は、一対の環状体21の外周面に周方向に沿って形成されている。また、溝26は、環状体21の全周に形成されている。溝26は、軸方向におけるポケット23の外側近傍(抜け止め部25の外側近傍)に配置されている。溝26は、径方向の外側ほど軸方向の溝幅が広くなるようにV字形状に形成されている。溝26の径方向の深さaは、抜け止め部25の径方向の幅bと同じか近似した寸法である。溝26の軸方向内側の内面26aは、抜け止め部25の外面と平行に配置されている。そのため、抜け止め部25は、厚さが一定の板状(舌片状)に形成される。なお、抜け止め部25の厚さは、例えば、0.15〜0.35mmである。溝26の最大幅は、例えば、0.3〜0.4mmである。
図5は、保持器の成形工程を示す説明図である。
保持器14は、図5に例示されるような金型30を用いて射出成形される。金型30は、保持器14の内周面及び軸方向端面を成形する第1金型31と、保持器14の外周面及びポケット23を成形する第2金型32とを備えている。第2金型32は、ポケット23を成形するためのポケット成形部(ポケット成形金型)32Aと、溝26を成形するための溝成形部(溝成形金型)32Bとを有している。図5(a)に示されるように、保持器14の成形材料は、第1金型31と第2金型32との間に形成されたキャビティ内に充填される。
保持器14は、図5に例示されるような金型30を用いて射出成形される。金型30は、保持器14の内周面及び軸方向端面を成形する第1金型31と、保持器14の外周面及びポケット23を成形する第2金型32とを備えている。第2金型32は、ポケット23を成形するためのポケット成形部(ポケット成形金型)32Aと、溝26を成形するための溝成形部(溝成形金型)32Bとを有している。図5(a)に示されるように、保持器14の成形材料は、第1金型31と第2金型32との間に形成されたキャビティ内に充填される。
キャビティ内に充填された成形材料が硬化すると、図5(b)に示されるように脱型される。保持器14の抜け止め部25は、ポケット23内に入り込むアンダーカットとなるため、第2金型32のポケット成形部32Aは抜け止め部25において無理抜きされることになる。しかしながら、保持器14の外周面には溝26が形成されており、抜け止め部25は矢印cで示すように溝26側に弾性変形しやすくなるので、ポケット成形部32Aを容易に脱型することができ、脱型の際の抜け止め部25の損傷も抑制することができる。
なお、溝成形部32Bは、ポケット成形部32Aとともに溝26から脱型されるため、抜け止め部25の弾性変形を妨げない。溝成形部32Bは、第2金型32とは別体の金型としてもよく、第2金型32を脱型する前に溝成形部32Bを脱型することによって、第2金型32の脱型時に抜け止め部25をより弾性変形しやすくしてもよい。第1金型31は、保持器14の内周面を成形する部分と、軸方向端面を成形する部分とに分かれていてもよい。
保持器14の外周面に形成された溝26は、径方向の外側ほど溝幅が大きくなるように形成されている。このため、抜け止め部25の先端部の軸方向外側への可動範囲を広くすることができ、金型30の脱型をより容易に行うことができる。
溝26は、環状体21の全周に形成されている。このため、保持器14を成形するための金型30には、溝26を成形するための突起(溝成形部32B)が全周に形成されることになり、当該突起が部分的に形成される場合に比べて、金型30の構造を簡素化することができる。
図6は、変形例に係る保持器の一部を径方向外側からみた概略図である。
変形例に係る保持器14は、ポケット23内に張り出す抜け止め部25が、保持器14の周方向におけるポケット23の両端に軸方向に沿って形成されている。また、溝26は、周方向における抜け止め部25の外側近傍に、抜け止め部25に沿って形成されている。したがって、変形例においても、一対の抜け止め部25が玉13を係止しポケット23から玉13を抜け止めする。また、溝26によって、ポケット23を成形する金型の脱型を容易に行うことができる。
変形例に係る保持器14は、ポケット23内に張り出す抜け止め部25が、保持器14の周方向におけるポケット23の両端に軸方向に沿って形成されている。また、溝26は、周方向における抜け止め部25の外側近傍に、抜け止め部25に沿って形成されている。したがって、変形例においても、一対の抜け止め部25が玉13を係止しポケット23から玉13を抜け止めする。また、溝26によって、ポケット23を成形する金型の脱型を容易に行うことができる。
本発明は、上記実施形態に限らず本発明の範囲内において適宜変更することが可能である。
例えば、上記実施形態では、溝26が環状体21の全周に形成されていてが、抜け止め部25に隣接する部分のみに対応して周方向に断続的に形成されていてもよい。
保持器14は、上記実施形態に係る一対の抜け止め部25(図3参照)と、変形例に係る一対の抜け止め部25(図6参照)とを組み合わせて備えていてもよい。つまり、保持器14は、二対の抜け止め部25を備えていてもよい。また、一対の抜け止め部25は、軸方向及び周方向に対して傾斜する方向に互いに対向するように設けられていてもよい。
例えば、上記実施形態では、溝26が環状体21の全周に形成されていてが、抜け止め部25に隣接する部分のみに対応して周方向に断続的に形成されていてもよい。
保持器14は、上記実施形態に係る一対の抜け止め部25(図3参照)と、変形例に係る一対の抜け止め部25(図6参照)とを組み合わせて備えていてもよい。つまり、保持器14は、二対の抜け止め部25を備えていてもよい。また、一対の抜け止め部25は、軸方向及び周方向に対して傾斜する方向に互いに対向するように設けられていてもよい。
上記実施形態では、内輪11の軌道11aが円弧状に形成され、軌道11aの軸方向両側に肩部が形成されていたが、軌道11aの軸方向一方にカウンタボアが形成されていてもよい。
本発明のアンギュラ玉軸受は、工作機械の主軸支持用に限らず、あらゆる用途のために使用することができる。
本発明のアンギュラ玉軸受は、工作機械の主軸支持用に限らず、あらゆる用途のために使用することができる。
10 :アンギュラ玉軸受
11 :内輪
12 :外輪
12b :カウンタボア
13 :玉
14 :保持器
21 :環状体
22 :柱
23 :ポケット
25 :抜け止め部
26 :溝
11 :内輪
12 :外輪
12b :カウンタボア
13 :玉
14 :保持器
21 :環状体
22 :柱
23 :ポケット
25 :抜け止め部
26 :溝
Claims (5)
- 内周に軌道とカウンタボアとを有する外輪と、
前記外輪の径方向の内側に配置され、外周に軌道を有する内輪と、
前記外輪の軌道と前記内輪の軌道との間に配置される複数の玉と、
前記複数の玉の周方向の間隔を保持する合成樹脂製の保持器とを備え、
前記保持器は、当該保持器の軸方向に間隔をあけて配置された一対の環状体と、一対の前記環状体を接続する複数の柱とを備え、一対の前記環状体と前記柱とで囲まれた空間が、前記玉を収容するためのポケットとされており、
前記保持器の径方向における前記ポケットの外端部に、当該ポケット内に向けて張り出して前記ポケット内の玉を係止し前記ポケットから前記玉を抜け止めする少なくとも一対の抜け止め部が互いに対向して設けられ、
前記保持器の外周面における前記抜け止め部の近傍には、当該抜け止め部に沿った溝が形成されている、アンギュラ玉軸受。 - 一対の前記抜け止め部が、前記保持器の軸方向における前記ポケットの両側に設けられ、前記溝が、前記環状体の外周面において、前記保持器の周方向に沿って形成されている、請求項1に記載のアンギュラ玉軸受。
- 前記溝が、前記環状体の全周に形成されている、請求項2に記載のアンギュラ玉軸受。
- 前記溝は、前記保持器の径方向外側ほど溝幅が大きくなるように形成されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンギュラ玉軸受。
- アンギュラ玉軸受における複数の玉の周方向の間隔を保持する合成樹脂製の保持器であって、
当該保持器の軸方向に間隔をあけて配置された一対の環状体と、一対の前記環状体を接続する複数の柱とを備え、一対の前記環状体と前記柱とで囲まれた空間が、前記玉を収容するためのポケットとされており、
前記保持器の径方向における前記ポケットの外端部に、当該ポケット内に向けて張り出して前記ポケット内の玉を係止し前記ポケットから前記玉を抜け止めする少なくとも一対の抜け止め部が互いに対向して設けられ、
前記保持器の外周面には、前記抜け止め部に沿った溝が形成されている、アンギュラ玉軸受用保持器。
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JP2019011559A JP2020118259A (ja) | 2019-01-25 | 2019-01-25 | アンギュラ玉軸受、及び、アンギュラ玉軸受用保持器 |
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Cited By (1)
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WO2022009861A1 (ja) | 2020-07-09 | 2022-01-13 | 信越ポリマー株式会社 | 防食構造体およびその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2022009861A1 (ja) | 2020-07-09 | 2022-01-13 | 信越ポリマー株式会社 | 防食構造体およびその製造方法 |
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Legal Events
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