JP2016044773A - 玉軸受用合成樹脂製保持器の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1円環部1及び第2円環部2を周方向等間隔に設けられた複数の柱部3,3,…で繋いだ形状を成し、隣り合う柱部3,3間を玉軸受のボールを保持するポケットPとした合成樹脂製保持器Aを射出成形により製造する製造方法であって、前記射出成形に用いる金型のキャビティ内へ溶融樹脂を充填する、内径側に配置するゲートの数を4以上の偶数とし、ゲートG1,G2,…を、柱部3に対応する位置に配置するとともに、前記ゲートを、第1円環部1寄り及び第2円環部2寄りに交互に軸方向へ偏位させて配置した。
【選択図】図2
Description
また、玉軸受用保持器は、低トルク、低騒音等を重視する用途においては、強度、剛性及び耐衝撃性等の向上のためにガラス繊維又は無機フィラー等の補強材を添加した合成樹脂を成形材料として、射出成形により製造されるのが一般的である。
このような玉軸受用合成樹脂製保持器の製造方法によれば、玉軸受のボールを保持する奇数個のポケット(P,P,…)が周方向に等間隔で設けられた合成樹脂製保持器(1)を射出成形する際に2個のゲート(G1,G2)を配置する構成において、ゲート(G1,G2)から注入する溶融樹脂の流動バランスの悪化を抑制しながら、ポケット(P)まわりの最薄肉部(ポケットP中央の最も肉厚の薄い部分)からの合流部(W)の位置ずれ量を比較的大きくできるので、合流部(W)の面積(接合面積)が大きくなるため、耐久性を大幅に向上させることができる。
よって、玉軸受用合成樹脂製保持器の大きさや幾何精度(真円度)に対する要求仕様等によって、ゲート数を3以上とするのが好ましい場合がある。
また、ゲート数を3以上にした場合、ポケットが偶数個であっても、合流部がポケット中央の最も肉厚の薄い部分になって強度が低下する場合がある。
ここで、特許文献2の玉軸受用合成樹脂製保持器の製造方法は、前記特徴を有するものであるが、ゲートが2個である場合が適用対象であるので、ゲートが3つ以上である場合には適用できない。
その上、ゲートの数が4以上の偶数であるので、第1円環部寄り及び第2円環部寄りに交互に軸方向へ偏位させてゲートを配置することができるので、そのようにゲートを配置することにより、ゲートから注入する溶融樹脂の流動バランスの悪化を抑制しながら、合流部の位置がポケット中央の最も肉厚の薄い部分からずれ、その位置ずれ量が比較的大きくなるので、合流部の面積(接合面積)が大きくなるため、耐久性を大幅に向上させることができる。
このような製造方法によれば、軸方向へ偏位しながら柱部の周方向中央部に対応する位置に設けられたゲートから溶融樹脂が射出成形用金型のキャビティ内へ充填されるため、溶融樹脂の流動バランスがより良好なものになる。
このような製造方法によれば、奇数個のポケットを挟むゲート間の合流部の位置のポケット中央の最も肉厚の薄い部分から位置ずれ量がさらに大きくなるので、耐久性がさらに向上する。
(1)内径側に配置するゲートの数が4以上であるので、保持器が大きい場合であっても良好な充填が可能であるとともに、幾何精度(真円度)を向上できること、
(2)第1円環部寄り及び第2円環部寄りに交互に軸方向へ偏位させてゲートを配置することにより、ゲートから注入する溶融樹脂の流動バランスの悪化を抑制しながら、合流部の位置がポケット中央の最も肉厚の薄い部分からずれ、その位置ずれ量が比較的大きくなるので、合流部の面積(接合面積)が大きくなるため、耐久性を大幅に向上させることができること、
等の顕著な効果を奏する。
図2(a)のゲート配置(ゲート位置G1,G2,…,G6参照)により、合流部Wの位置は、ポケットPまわりの最薄肉部(ポケットP中央の最も肉厚の薄い部分)からずれており、その位置ずれ量が比較的大きいことが分かる。
図2(b)の保持器を径方向内方から見た展開図は、図2(a)とポケット数及びゲート数が同じ場合(ポケット数:29、ゲート数:6)でゲート配置を変えた例を示しており、図2(a)と同様に、6個のゲート(ゲート位置G1,G2,…,G6参照)を第1円環部1寄り及び第2円環部2寄りに交互に軸方向へ偏位させて配置しながら、ゲート間のポケット数を4,6,5,4,6,4としている。
また、図2(c)の保持器を径方向内方から見た展開図は、図1の保持器と異なる大きさの保持器の例(ポケット数:21、ゲート数:4)を示しており、4個のゲート(ゲート位置G1,G2,G3,G4参照)を第1円環部1寄り及び第2円環部2寄りに交互に軸方向へ偏位させて配置しながら、ゲート間のポケット数を5,5,5,6としている。
図3(a)の保持器を径方向内方から見た展開図は、図1の保持器と異なる大きさの保持器の例(ポケット数:26、ゲート数:6)を示しており、6個のゲート(ゲート位置G1,G2,…,G6参照)を第1円環部1寄り及び第2円環部2寄りに交互に軸方向へ偏位させて配置しながら、ゲート間のポケット数を4,4,4,4,5,5している。
また、図3(b)の保持器を径方向内方から見た展開図は、図1の保持器と異なる大きさの保持器の例(ポケット数:14、ゲート数:4)を示しており、4個のゲート(ゲート位置G1,G2,G3,G4参照)を第1円環部1寄り及び第2円環部2寄りに交互に軸方向へ偏位させて配置しながら、ゲート間のポケット数を3,4,3,4としている。
また、本発明のゲート配置は、ゲートを第1円環部1寄り及び第2円環部2寄りに交互に軸方向へ偏位させて配置するため、ゲートの数は4以上の偶数にする必要がある。
例えば、図4(a)の保持器を径方向内方から見た展開図は、図2(b)と同じポケット数及びゲート数(ポケット数:29、ゲート数:6)、並びにゲート配置(ゲート間のポケット数:4,6,5,4,6,4)において、周方向に隣り合うゲート間のポケット数が奇数個(5個)であるゲート(ゲート位置G3,G4)を、これらが近接する周方向へ偏位させている。
また、図4(b)の保持器を径方向内方から見た展開図は、図3(a)と同じポケット数及びゲート数(ポケット数:26、ゲート数:6)でゲート配置を変えた場合(ゲート間のポケット数:4,4,5,4,4,5)において、周方向に隣り合うゲート間のポケット数が奇数個(5個)であるゲート(ゲート位置G3,G4、及びG6,G1)を、これらが近接する周方向へ偏位させている。
これらのように、周方向に隣り合うゲート間のポケット数が奇数個である当該ゲート(奇数個のポケットを挟むゲート)を、これらが近接する周方向へ偏位させることにより、当該ゲート間の合流部WのポケットPまわりの最薄肉部(ポケットP中央の最も肉厚の薄い部分)からの位置ずれ量がさらに大きくなる。
ただし、ゲート(ゲート位置G1,G2,…参照)を柱部3の周方向中央部に対応する位置に配置した方が、軸方向へ交互に偏位しながら柱部の周方向中央部に対応する位置に設けられたゲートから溶融樹脂が射出成形用金型のキャビティ内へ充填されるため、溶融樹脂の流動バランスがより良好なものになる。
また、ゲートの数が4以上の偶数であるので、第1円環部1寄り及び第2円環部2寄りに交互に軸方向へ偏位させてゲートを配置することができるので、そのようにゲートを配置することにより、ゲートから注入する溶融樹脂の流動バランスの悪化を抑制しながら、合流部Wの位置がポケットP中央の最も肉厚の薄い部分からずれ、その位置ずれ量が比較的大きくなるので、合流部Wの面積(接合面積)が大きくなるため、耐久性を大幅に向上させることができる。
G1,G2,G3,G4,G5,G6 ゲート位置
P ポケット
W 合流部
1 第1円環部
2 第2円環部
3 柱部
Claims (3)
- 軸方向に離間した一対の第1円環部及び第2円環部を周方向等間隔に設けられた複数の柱部で繋いだ形状を成し、隣り合う前記柱部間を玉軸受のボールを保持するポケットとした合成樹脂製保持器を射出成形により製造する製造方法であって、
前記射出成形に用いる金型のキャビティ内へ溶融樹脂を充填する、内径側に配置するゲートの数を4以上の偶数とし、前記ゲートを、前記柱部に対応する位置に配置するとともに、周方向に隣り合う前記ゲートの一方を前記第1円環部寄りに偏位させるとともに、周方向に隣り合う前記ゲートの他方を前記第2円環部寄りに偏位させるように、前記4以上の偶数個のゲートを、前記第1円環部寄り及び前記第2円環部寄りに交互に軸方向へ偏位させて配置してなることを特徴とする玉軸受用合成樹脂製保持器の製造方法。 - 前記ゲートを前記柱部の周方向中央部に対応する位置に設けてなる請求項1記載の玉軸受用合成樹脂製保持器の製造方法。
- 周方向に隣り合う前記ゲート間のポケット数が奇数個である当該ゲートを、これらが近接する周方向へ偏位させてなる請求項1記載の玉軸受用合成樹脂製保持器の製造方法。
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