JP6311796B2 - 歯間清掃具 - Google Patents

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Description

本発明は、歯間の清掃を行うための歯間清掃具に関する。
歯間清掃具として、捩じり合せた2本の金属ワイヤ細線からなる芯部と、該2本のワイヤ細線間に植設したフィラメントとでブラシ部を構成してなる歯間清掃具(歯間ブラシ)が広く採用されている。しかしながら、金属ワイヤを歯間に挿入する場合、歯や歯茎を傷つけやすい傾向がある。そこで、合成樹脂製の芯部の先端側にエラストマからなる清掃用軟質部を被覆成形して芯部と清掃用軟質部とで歯間に挿入される清掃部を形成し、芯部の後端側に把持部を設けた歯間清掃具も種々提案され、実用化されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2000−24009号公報
ところで、特許文献1に記載の歯間清掃具では、奥歯の歯間を清掃する場合、頬側から歯間清掃具を挿入しようとすると頬が邪魔になるため、歯間に対して歯間清掃具が斜めに挿入される。そのため、例えば図15に示すように、奥歯の隙間の延長線Lと、歯間清掃具の軸心Zとが為す角度Rが30°〜50°となる。奥歯の歯間を清掃する場合、このように奥歯に対して斜めに歯間清掃具を押し当てると、ブラシ部が弾性変形することにより歯間に挿入される。
しかしながら、合成樹脂は、金属ワイヤと比べて柔軟性が乏しいため、歯間清掃具の奥歯への当たり具合やユーザの力の入れ具合によっては歯間清掃具が奥歯の歯間に入らず、奥歯に対する干渉によって、清掃用軟質部が破損したり、合成樹脂製の芯部が折損したりするおそれがある。
本発明の目的は、奥歯の歯間に挿入する際に破損するおそれを低減することができる歯間清掃具を提供することである。
本発明に係る歯間清掃具は、歯間に挿入されて、前記歯間の清掃を行うための歯間清掃具であって、棒状の芯部と、前記芯部よりも軟質であって、前記芯部の先端である芯先端部を含む少なくとも一部の外面に被覆された軟質部とを備え、前記芯先端部から前記軟質部の先端である軟質先端部までの前記軟質部の長さが0.5mm以上である。なお、有効数字を考慮すると、0.5は0.45〜0.54の数値範囲を意味するから、前記芯先端部から前記軟質部の先端である軟質先端部までの前記軟質部の長さは、実質的に0.45mm以上であることを意味する。
この構成によれば、芯先端部から軟質部の先端である軟質先端部までの領域には芯部が存在せず、柔軟に屈曲する。従って、利用者が歯間清掃具を奥歯の歯間に挿入しようとしたときに、先端部が奥歯の表面に当接した状態からさらに歯間清掃具を押し込むと、軟質部の芯部のない部分が変形屈曲し、歯間清掃具の先端が奥歯の歯間方向に向き易くなる。そして、歯間清掃具の先端が奥歯の歯間方向に向いた状態でさらに利用者が歯間清掃具を押し込むと、歯間方向に向いた先端部によって、芯先端部が軟質部を介して歯牙表面に当接する前に、芯先端部が歯間方向に向けられる結果、歯間清掃具が誘導され、歯間に歯間清掃具がスムーズに挿入される。その結果、利用者が歯間清掃具を押し込む力は歯間清掃具の挿入方向の推進力に変換され、歯間清掃具に過度の圧力が加わるおそれが低減される結果、歯間清掃具を奥歯の歯間に挿入する際に歯間清掃具が破損するおそれを低減することができる。
また、前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さが2.0mm以下であることが好ましい。
芯先端部から軟質先端部までの軟質部の長さが2.0mmを超えた場合、軟質先端部が奥歯に当接した状態で押し込まれたとき、軟質部が略U字型に折れ曲がって芯先端部が歯間方向に向かず、歯間清掃具が歯間に向けて誘導されにくくなるおそれがある。しかしながら、芯先端部から軟質先端部までの軟質部の長さが2.0mm以下であれば、軟質部がU字型に折れ曲がりにくいので、軟質部によって歯間清掃具が歯間に誘導され易くなる。
また、前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さが0.7mm以上であることがより好ましい。
芯先端部から軟質先端部までの軟質部の長さを0.7mm以上とすれば、当該長さが0.7mmに満たない場合と比べて、歯間への誘導効果が増大し、その結果、歯間清掃具を奥歯の歯間に挿入する際に歯間清掃具が破損するおそれをさらに低減することができる。
また、前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さが1.5mm以下であることがより好ましい。
芯先端部から軟質先端部までの軟質部の長さを1.5mm以下とすれば、当該長さが1.5mmを超える場合と比べて、軟質部U字型に折れ曲がって歯間方向に向かなくなるおそれがさらに低減され、軟質部によって歯間清掃具が歯間により誘導され易くなる。
また、前記軟質部は、硬度がショアA30〜ショアA50のエラストマであることが好ましい。
この構成によれば、歯間清掃具先端の軟質部が歯の歯間方向に向いたとき、軟質部が歯間清掃具を誘導するために適した硬度が得られる。
また、前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さと、前記芯先端部における前記軟質部の太さとの比が、0.5〜2.5の範囲内であることが好ましい。
この構成によれば、軟質部の芯部のない部分が変形屈曲し易く、歯間清掃具の先端が歯間方向に向き易くなる。
また、前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さと、前記芯先端部における前記軟質部の太さとの比が、0.7〜2.1の範囲内であることがより好ましい。なお、有効数字を考慮すると、0.7は0.65〜0.74、2.1は2.05〜2.14の数値範囲を意味するから、前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さと、前記芯先端部における前記軟質部の太さとの比は、実質的には0.65〜2.14の範囲内であることが好ましい。
この構成によれば、軟質部の芯部のない部分が変形屈曲し易く、歯間清掃具の先端が歯間方向に、より向き易くなる。
また、前記軟質部には、前記芯部の軸方向と交差する方向に突出する複数の突起部が形成され、前記複数の突起部のうち少なくとも一つは、前記芯先端部から前記軟質先端部までの間の領域に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、歯間清掃具の先端が歯間方向に向いたとき、突起部が歯の表面に接することによって歯間清掃具の先端表面が歯の表面に密着しにくくなる。その結果、歯間方向に向いた歯間清掃具の先端が、歯間に向かって滑り込み易くなる。
また、前記軟質部には、前記芯部の軸方向と交差する方向に突出する複数の突起部が形成され、前記複数の突起部のうち少なくとも一つ(例えば図9(b)の突起部21a)が前記軟質部と接続される最も先端側の位置である先端側接続位置(例えば図9(b)の先端側接続位置211)から前記軟質先端部までの前記長さ方向の距離(例えば図9(b)の距離Lx)が、前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記長さ(例えば図9(b)の長さLp)以下であることが好ましい。
この構成によれば、歯間清掃具の先端が歯間方向に向いたとき、突起部が歯の表面に接することによって歯間清掃具の先端表面が歯の表面に密着しにくくなる。その結果、歯間方向に向いた歯間清掃具の先端が、歯間に向かって滑り込み易くなる。
また、前記複数の突起部のうち前記軟質先端部に最も近い位置に位置する突起部の全体が、前記芯先端部から前記軟質先端部までの間の領域に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、歯間清掃具の先端が歯間方向に向いたとき、突起部が歯の表面に接することによって歯間清掃具の先端表面が歯の表面に、より密着しにくくなる。その結果、歯間方向に向いた歯間清掃具の先端が、歯間に向かって、より滑り込み易くなる。
また、前記芯部の後端側に連設され、扁平な板状形状を有するハンドル部をさらに備え、前記複数の突起部のうち前記軟質先端部に最も近い位置に位置する突起部は、前記芯部の軸方向と交差し、かつ前記ハンドル部の面方向に沿う方向に突出することが好ましい。
この構成によれば、利用者がハンドル部を親指と人差し指とで摘まんで把持すると、軟質先端部に最も近い位置に位置する突起部が水平方向に突出することになる。この状態で、利用者が歯間清掃具を歯間に挿入すると、その突起部が水平方向を向いているので、その突起部が歯の側面に当たる。その結果、歯間清掃具の先端表面が歯に密着しにくくなり、歯間清掃具の先端が歯間に滑り込み易くなる。
このような構成の歯間清掃具は、奥歯の歯間に挿入する際に歯間清掃具が破損するおそれを低減することができる。
本発明の一実施形態に係る歯間清掃具が複数連結された歯間清掃具連結体の正面図である。 図1に示す歯間清掃具連結体の部分拡大図である。図2(a)は正面図、図2(b)は側面図を示している。 主に歯間清掃具の清掃部を拡大して示す拡大図である。 図3に示す清掃部のIV−IV線断面図である。 図3に示す軟質誘導部の作用を説明するための説明図である。 図3に示す軟質誘導部の作用を説明するための説明図である。 図3に示す軟質誘導部の作用を説明するための説明図である。 実施例1〜5と比較例1〜3の、先端付近の構造を模式的に示した断面図である。 図8に示す実施例の先端付近の部分拡大図である。 軟質誘導部の構成を説明するための説明図である。 図2(a)に示す歯間清掃具の拡大図である。 突起部の構成を説明するための説明図である。 突起部の構成を説明するための説明図である。 利用者が歯間清掃具のハンドル基材部を把持したときの、歯間清掃具の姿勢を説明するための説明図である。 解決課題を説明するための説明図である。
以下、本発明に係る実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その説明を省略する。図1は、本発明の一実施形態に係る歯間清掃具1が複数連結された歯間清掃具連結体1Aの正面図である。図1に示す歯間清掃具連結体1Aは、複数の歯間清掃具1が一体に連結されて構成されている。図2は、図1に示す歯間清掃具連結体1Aの部分拡大図である。図2(a)は正面図、図2(b)は側面図を示している。
図2に示す歯間清掃具1は、その機能で区別すると、歯間清掃用の清掃部2と、清掃部2に連結された、持ち手としてのハンドル部3とを備えている。また、歯間清掃具1は、その素材で区別すると、弾性を有する合成樹脂からなる基材部10と、例えば基材部10よりも軟質の熱可塑性エラストマからなる軟質部20とを備えている。
軟質部20は、硬度がショアA30〜ショアA50の弾性材料である例えばエラストマにより構成されている。軟質部20を構成するエラストマとしては、スチレン系、オレフィン系、ポリアミド系等の熱可塑性エラストマや、シリコンゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、天然ゴム、合成ゴムなどの熱硬化性エラストマなどを採用できる。特に、口腔内に使用する材料としての安全性を考慮すると軟質部20をポリオレフィン系又はスチレン系熱可塑性エラストマ、あるいはシリコンゴムなどで構成することが好ましく、さらに基材部10を構成する合成樹脂材料との相溶性を考慮すると、例えば後述するように基材部10をポリプロピレンで構成する場合には軟質部20をポリオレフィン系又はスチレン系熱可塑性エラストマで構成することがより好ましい。
図1に示すように、複数個の歯間清掃具1が連結部13によって切り離し可能に並列状に連結されて、歯間清掃具連結体1Aが構成されている。利用者は、歯間清掃具連結体1Aの一方の側から順番に歯間清掃具1を連結部13において切り離して、歯間清掃具1を順次使用することになる。なお、図1では、10個の歯間清掃具1を並列状に連結して歯間清掃具連結体1Aを構成したが、歯間清掃具連結体1Aを構成する歯間清掃具1の連結個数は任意に設定可能である。また、歯間清掃具1は、歯間清掃具連結体1Aを構成する例に限られない。歯間清掃具1は、個別に独立して構成されていてもよい。
基材部10は、例えば繊維材を添加した合成樹脂からなり、図2に示すように、ハンドル部3を構成する扁平な細長い板状のハンドル基材部11(ハンドル部3)と、ハンドル基材部11の先端部に連設された棒状(軸状)の芯基材部12(芯部)と、隣接するハンドル基材部11同士を切り離し可能に連結する連結部13とを備えている。
ハンドル基材部11は、扁平な細長い板状に形成したが、手で保持して歯間を清掃し易い形状であれば、扁平な細長い板状以外の任意の形状、例えば円形や楕円形や多角形などの横断面形状の棒状に形成することもできる。ハンドル基材部11の先端部は芯基材部12側へ行くにしたがって幅狭に構成されて、芯基材部12に滑らかに連設されている。ハンドル基材部11の寸法は、手で保持して歯間を清掃し易い寸法であれば任意の寸法に設定でき、例えばハンドル基材部11の長さL1は10mm〜25mm、幅W1は3.0mm〜10mm、把持部分の厚さt1は0.8mm〜5.0mmに設定できる。
図3は、主に清掃部2を拡大して示す拡大図である。清掃部2は、芯基材部12と、芯基材部12の先端である芯先端部P1を含む芯基材部12の少なくとも一部の外面に被覆された軟質部20とを含む。芯基材部12は、略直線状の細長い棒状(軸状)に形成されている。以下、芯基材部12の軟質部20で覆われた部分を芯本体12bと称し、芯基材部12のハンドル(把持部)側の外部に露出した部分を露出部12aと称する。芯基材部12は先端側へ行くにしたがって縮径する緩やかなテーパ形状に形成されている。
幅狭に構成されるハンドル基材部11の先端部側面のアール(湾曲部)の終点から軟質部20の基端部までの露出部12aの長さL2は、操作性を考慮して、例えば10mm〜50mm、好ましくは10mm〜25mmに設定されている。軟質部20が形成されている部分の長さL3は歯間に対する清掃性を考慮して、例えば9mm〜22mmに設定されている。
芯基材部12の中心線に対するテーパ形状のなす角度θは、歯間への挿入性を考慮して、0.2°〜1.8°に設定されている。芯本体12bの先端側部分の直径は0.3mm〜0.6mmに設定され、芯本体12bの基端部の直径は0.8mm〜2.0mmに設定され、また軟質部20(清掃部2)の先端である軟質先端部P2の曲面終端部における直径Dは0.5〜1.2mm、好ましくは0.5〜1.0mm、さらに好ましくは0.5〜0.8mmに設定され、芯本体12bの先端部から少なくとも5mm以上の芯本体12bの先端側部分を確実に歯間に挿入できるように構成されている。
ただし、芯基材部12のテーパ形状のなす角度θは、芯基材部12の全長にわたって同じ角度θに設定したが、芯基材部12の先端側へ行くにしたがって連続的或いは段階的に小さくなるように設定することもできる。また、露出部12aを全長にわたって同じ直径の軸状に形成し、芯本体12bのみを先端側へ行くにしたがって縮径する緩やかなテーパ形状に形成することもできる。更に、露出部12aを省略し、芯本体12bをハンドル基材部11に直接的に連設することも可能である。
芯基材部12の表面に被覆された軟質部20の肉厚は、歯間に挿入する必要から厚過ぎると芯本体12bの直径を小さくする必要が生じるため、歯間への挿入時における清掃部の剛性が大きく低下するだけでなく、清掃部2の成形時にカルマン渦が発生し易かったりカルマン渦の影響を大きく受けたりする恐れがあるため好ましくない。一方、軟質部20の肉厚が薄過ぎると清掃部2の基端部までエラストマ材料を充填できないので好ましくない。このため、軟質部20の肉厚は、0.1mm〜0.3mmに設定することが好ましい。
図10は、軟質誘導部22の構成を説明するための説明図である。芯先端部P1から軟質先端部P2までの軟質部20の長さLpは、0.5mm以上(有効数字を考慮すると、実質的に0.45mm以上)にされており、より好ましくは0.7mm以上にされている。また、長さLpは、2.0mm以下にされており、より好ましくは1.5mm以下にされている。清掃部2の軟質先端部P2から長さLpの部分は、芯基材部12がない、軟質部20のみで構成されている。以下、軟質先端部P2から長さLpの部分を軟質誘導部22と称する。軟質誘導部22には芯基材部12がないので、軟質誘導部22は屈曲容易となっている。
軟質誘導部22の、芯先端部P1が位置する位置での太さA(直径)は、例えば0.7mm〜1.0mm程度が好ましく、また、長さLpと太さAとの比(Lp/A)は、0.5〜2.5程度が好ましく、0.7〜2.1(有効数字を考慮すると実質的に0.65〜2.14)程度がより好ましい。
図4は、図3に示す清掃部2のIV−IV線断面図である。軟質部20には、清掃部2の長さ方向(軸方向)に間隔をあけて外方へ突出した複数の突起部21aが形成されている。突起部21aは、軟質部20の長さ方向に相互に間隔をあけて形成されるとともに、軟質部20の周方向に間隔をあけて配置されている。また、突起部21aの少なくとも一つは、軟質誘導部22に形成されている。
図11は、図2(a)に示す歯間清掃具1の拡大図である。図11に示すように、複数の突起部21aのうち、最も先端側すなわち軟質先端部P2に最も近い位置に位置する突起部21xは、芯基材部12の軸AXの方向と交差し、かつハンドル基材部11(ハンドル部3)の面に平行な面方向BXに沿う方向に突出する。なお、突起部21xは、必ずしも芯基材部12の軸AXの方向と交差し、かつハンドル基材部11(ハンドル部3)の面に平行な面方向BXに沿う方向に突出する例に限らない。
すなわち、前記軟質部には、前記芯部の軸方向と交差する方向に突出する複数の突起部が形成され、前記複数の突起部のうち少なくとも一つは、前記芯先端部から前記軟質先端部までの間の領域に形成されていることが好ましい。
この構成によれば、歯間清掃具の先端が奥歯の歯間方向に向いたとき、突起部が奥歯表面に接することによって歯間清掃具の先端表面が奥歯表面に密着しにくくなる。その結果、奥歯の歯間方向に向いた歯間清掃具の先端が、歯間に向かって滑り込み易くなる。
図12、図13は、突起部21aの構成を説明するための説明図である。
突起部21aの基端部の断面積Sや長さB、個数や配設ピッチは、任意に設定可能であるが、成形性及び清掃性を考慮して、突起部21aの基端部の断面積Sは、0.03mm〜1.5mm程度に設定することが好ましく、突起部21aの長さBは0.1mm〜2.0mm程度に設定することが好ましく、突起部21aの個数は20個〜100個に設定することが好ましく、突起部21aの配設ピッチは0.1mm〜1.5mmに設定することが好ましい。また、突起部21aとして、円錐状のものを採用したが、軸方向に扁平な平板状の先細形状のものを採用することもできる。更に、突起部21aの断面形状としては、円形以外に、楕円形や多角形などの任意の断面形状のものを採用できる。
図12を参照して、長さBは、突起部21aが軟質部20と接続される最も後端側の位置である後端側接続位置212を通り、かつ軸AXに対して垂直な垂線CYと、突起部21aの先端21bを通り、かつ軸AXと平行に延びる仮想線CZとの交点を交点P3としたとき、後端側接続位置212から交点P3までの距離である。図13を参照して、断面積Sは、後端側接続位置212から軸AXと平行に延びる面であって、かつ突起部21aの先端21bと軸AXとを最短で結ぶ線CXと垂直な面で突起部21aを切断した断面の面積である。また、突起部21aの太さCは、突起部21aが、軟質部20と接続される最も先端側の位置である先端側接続位置211と、後端側接続位置212との間の距離である。
基材部10を構成する合成樹脂材料としては、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート、飽和ポリエステル樹脂、ポリメタクリル酸メチル、プロピオン酸セルロース、ポリウレタン、ポリアミド、ポリカーボネート、ABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)などの熱可塑性合成樹脂材料を採用できる。特に、ポリプロピレン(PP)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)は、基材部10の折れを防止できることから好ましく、ポリプロピレンは、成形温度が低く、サイクルタイムを短縮して生産性を向上できるとともに、成形設備に対する熱負荷が少ないことから最も好ましい。
基材部10を構成する合成樹脂材料に対して添加する繊維材としては、ガラス繊維や炭素繊維やアラミド繊維などを採用することができる。繊維材の配合割合は、基材部10を構成する合成樹脂材料にもよるが、基本的には、12重量%未満の場合には曲り易くなって、清掃部2を歯間に挿入し難くなり、35重量%を超えると清掃部2が折れ易くなるので、12重量%以上35重量%以下に設定することが好ましく、15重量%以上35重量%以下に設定することがより好ましく、20重量%以上30重量%以下に設定することが特に好ましい。具体的には、合成樹脂材料としてポリプロピレン(PP)を用いる場合には、繊維材の配合割合を15重量%以上、35重量%以下に設定することが好ましく、ポリブチレンテレフタレート(PBT)を用いる場合には、12重量%以上、35重量%以下に設定することが好ましい。
また、繊維材は、その長さ方向が基材部10の長さ方向に沿った方向となるように配向されていることが好ましく、このように構成することで、基材部10の曲げ強度や軸方向に対する座屈強度を向上でき、歯間清掃具1の使用時における、芯基材部12の折れや座屈を効果的に防止できる。また、繊維材を基材部10の長さ方向に配向させると、連結部13においても、基材部10の長さ方向に沿って繊維材が配向されるので、並列状に成形された歯間清掃具1を切り離す際に、連結部13を中心に隣接する歯間清掃具1を相互に重ね合わせる方向へ折り曲げることで、連結部13において歯間清掃具1を綺麗に切り離すことができる。更に、繊維材を添加すると、基材部10の寸法安定性が向上するとともに、基材部10の強度剛性が高くなって変形が防止される。更に、繊維材により芯基材部12の熱変形温度が高くなるので、軟質部20を成形するときのエラストマ材料の熱により、芯基材部12が軟化して変形することを効果的に防止できるとともに、繊維材により強度剛性が高くなるので、エラストマ材料の射出圧による芯基材部12の変形を防止でき、軟質部20の成形不良を効果的に防止できる。
図14は、利用者が歯間清掃具1のハンドル部3を把持したときの、歯間清掃具1の姿勢を説明するための説明図である。歯間清掃具1は、最も先端側の突起部21xが、芯基材部12の軸AXの方向と交差し、かつハンドル部3の面に平行な面方向BXに沿う方向に突出しているので、利用者がハンドル部3を親指と人差し指とで摘まんで把持すると、突起部21xが水平方向に突出することになる。この状態で、利用者が歯間清掃具1を歯間に挿入すると、突起部21xが水平方向を向いているので、突起部21xが歯の側面に当たる。その結果、軟質誘導部22が歯に密着しにくくなり、軟質誘導部22が滑り込み易くなる。
図5〜図7は、図3に示す軟質誘導部22の作用を説明するための説明図である。図5は、利用者が歯間清掃具1を第一大臼歯5と第二大臼歯6の間に挿入しようとしたときに、軟質先端部P2が第二大臼歯6の角の曲面部分に当たった状態を示している。第一大臼歯5と第二大臼歯6の隙間の延長線Lと、歯間清掃具1の軸心Zとが為す角度Rは、30°〜50°となる。
図6は、利用者が、図5に示す状態から歯間清掃具1をさらに押し込んだ状態を示している。軟質先端部P2が第二大臼歯6の角の曲面部分に当たった状態から歯間清掃具1をさらに押し込むと、軟質誘導部22が変形屈曲し、軟質先端部P2が第二大臼歯6の角の曲面部分で滑って第一大臼歯5と第二大臼歯6との歯間に向く。このように、芯基材部12がなく、屈曲容易にされた軟質誘導部22を備えることで、歯間清掃具1を歯間に挿入する際に、軟質先端部P2が屈曲して奥歯の歯間方向に向き易くなる。
さらに、軟質誘導部22に突起部21aが形成されていることによって、軟質誘導部22と奥歯表面との摩擦が低減される。もし仮に軟質誘導部22に突起部21aが形成されていなかった場合、屈曲した軟質先端部P2の側面が奥歯表面に密着し、軟質先端部P2が歯間に滑り込みにくくなるおそれがある。しかしながら、歯間清掃具1によれば、軟質誘導部22に突起部21aが形成されているので、屈曲した軟質先端部P2の側面が奥歯表面に密着しにくくなる。その結果、奥歯の歯間方向に向いた軟質先端部P2が、歯間に向かって滑り込み易くなる。
図7は、利用者が、図6に示す状態から歯間清掃具1をさらに押し込んだ状態を示している。図6に示すように、軟質誘導部22が屈曲して軟質先端部P2が奥歯の歯間方向に向いた状態で、さらに利用者が歯間清掃具1を押し込むと、軟質誘導部22が奥歯の歯間に滑り込み、軟質誘導部22に誘導されて清掃部2が屈曲し、清掃部2(軟質部20)が歯間に挿入される。
このとき、軟質部20、及び軟質部20に形成された突起部21aによって歯間が清掃される。このように、奥歯の歯間方向に向いた軟質誘導部22によって歯間清掃具1の挿入が誘導されるので、軟質部20に形成された清掃部2がスムーズに歯間に挿入される。その結果、清掃部2を奥歯の歯間に挿入する際に、歯間清掃具1が破損するおそれを低減することができる。
なお、軟質誘導部22に突起部21aが形成されている例を示したが、軟質誘導部22に突起部21aが形成されていない場合であっても、軟質誘導部22の長さLpが0.5mm以上あれば、軟質誘導部22によって清掃部2が歯間に誘導されるので、清掃部2を奥歯の歯間に挿入する際に、歯間清掃具1が破損するおそれを低減することができる。
また、ハンドル部3(ハンドル基材部11)は、必ずしも扁平な板状形状に限らず、例えば円柱形や多角形の柱状形状であってもよい。しかしながら、ハンドル部3が扁平な板状形状とされることによって、図14に示すように、利用者がハンドル部3を親指と人差し指とで摘まんで把持することで、歯間清掃具1の歯間挿入時に突起部21xが歯の表面に当たる確実性が高まり、軟質誘導部22が滑り込み易くなる確実性が高まる点で、ハンドル部3が扁平な板状形状を有することが好ましい。
<評価試験>
次に、歯間清掃具1の評価試験について説明する。図1〜図4に記載の歯間清掃具1について、芯先端部P1から軟質先端部P2までの軟質部20の長さLpが互いに異なる複数のサンプルを作成し、各サンプルの評価試験を実施した。表1、表2は、評価試験結果を示す表である。
サンプルとして、長さLpが0.5mm〜2.0mmの範囲内である実施例1〜5と、長さLpが0.5mmに満たない比較例1と、長さLpが2.0mmを超える比較例2,3を用意した。また、参考用に、基材部10をエラストマで形成し、エラストマのみで歯間清掃具1と同様の形状にしたサンプルについても評価試験を行った。具体的には、比較例1は長さLpが0.2mm、実施例1は長さLpが0.5mm、実施例2は長さLpが0.7mm、実施例3は長さLpが1.0mm、実施例4は長さLpが1.5mm、実施例5は長さLpが2.0mm、比較例2は長さLpが2.5mm、比較例3は長さLpが3.0mm、比較例4はエラストマのみで歯間清掃具1と同様の形状にしたサンプルである。
図8は、実施例1〜5(J1〜J5)と比較例1〜3(H1〜H3)の、先端付近の構造を模式的に示した断面図である。図8に示す実施例1〜5(J1〜J5)と比較例1〜3(H1〜H3)では、突起部21aについては最も先端に近いもののみを記載している。図9(a)は、図8に示す実施例1(J1)の先端付近の部分拡大図である。実施例1(J1)に係る歯間清掃具1は、最も先端に近い突起部21aが軟質部20と接続される最も先端側の位置である先端側接続位置211の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離が、長さLpと等しくされている。
図9(b)は、図8に示す実施例2(J2)の先端付近の部分拡大図である。実施例2(J2)に係る歯間清掃具1は、最も先端に近い突起部21aが軟質部20と接続される最も先端側の位置である先端側接続位置211の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離が、長さLpより短く、最も先端に近い突起部21aが軟質部20と接続される最も後端側の位置である後端側接続位置212の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離が、長さLpより長い。すなわち、長さ方向で先端側接続位置211と後端側接続位置212との間に芯先端部P1が位置している。
図3に示す例では、突起部21a全体が軟質誘導部22に形成され、すなわち先端側接続位置211と後端側接続位置212とが両方とも、軟質先端部P2からの長さ方向の距離が長さLp以下である例を示した。しかしながら、実施例1(J1)や実施例2(J2)のように、先端側接続位置211の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離が長さLp以下であり、後端側接続位置212の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離が長さLpを超える構成であってもよい。
また、図9(b)に示す実施例2(J2)によれば、先端側接続位置211の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離Lxが長さLpに満たず、後端側接続位置212の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離Lyが長さLpを超えている。実施例2(J2)の場合、突起部21aの一部が軟質誘導部22に形成されているから、突起部21aは軟質誘導部22に形成されている。
なお、最も先端に近い突起部21a全体が軟質誘導部22に形成され、すなわち最も先端に近い突起部21aにおける後端側接続位置212の、軟質先端部P2からの長さ方向の距離が長さLp以下であることがより好ましい。最も先端に近い突起部21a全体が軟質誘導部22に形成されている場合、軟質誘導部22が奥歯の歯間方向に向いたとき、最も先端に近い突起部21aが奥歯表面に接することによって軟質誘導部22の表面を奥歯表面に密着させない確実性が向上する。
また、軟質誘導部22に形成される突起部21aが一つの例を示したが、軟質誘導部22に形成される突起部21aは、二つであってもよく、三つ以上であってもよい。
また、図8に示す例では、見やすさの観点で芯本体12bを太めに記載しているが、上述したように芯本体12bの先端側部分の直径は例えば0.35mm〜0.6mmであるので、実施例1(J1)の場合、芯本体12bの先端側部分の直径と、長さLpとは同程度、又は長さLpの方が大きくなる。
また、各サンプルについて、挿入角度Rを30°、40°、50°の三通りとし、歯間清掃具1を歯間に押し込む挿入速度を30mm/minと200mm/minの二通りとし、それぞれ条件を変えて評価試験を行った。試験はn=3で実施した。例えば、実施例1のサンプルであれば、挿入速度30mm/minで挿入角度Rを30°、40°、50°、挿入速度200mm/minで挿入角度Rを30°、40°、50°とする計6条件の試験を実施するために、各試験に3つずつサンプルを用意し、実施例1で計18個のサンプルを用いた。他の比較例、実施例についても同様に、各試験に対応して18個のサンプルを用いた。
評価試験は、図5に示すように、顎模型を用いて、歯間清掃具1の軟質先端部P2を、圧縮試験機によって角度Rで第一大臼歯5と第二大臼歯6の歯間部に押し当て、一定の挿入速度で歯間清掃具1を押し込んで、その歯間清掃具1が破損したか否かを確認することによって行った。
表1は、挿入速度を30mm/minとした場合の実験結果を示し、表2は、挿入速度を200mm/minとした場合の実験結果を示している。表1、表2において、「優」は、歯間清掃具1に破損や変形が生じなかったことを示している。「良」は、歯間清掃具1が折れたり、軟質部20が破れたりするなどの破損は生じないものの、歯間清掃具1に変形が生じたことを示している。「不可」は、歯間清掃具1が折れたり、軟質部20が破れたりするなどして破損したことを示している。
挿入速度を30mm/min(表1)とした場合には、挿入角度Rが30°及び40°のとき、挿入速度を200mm/min(表2)とした場合には、挿入角度Rが30°のとき、実施例1〜5の全てで「優」の試験結果が得られた。挿入速度が30mm/min(表1)、挿入角度Rが50°のとき、実施例1と実施例5で「良」、実施例2〜4で「優」となった。挿入速度が200mm/min(表2)、挿入角度Rが40°のとき、実施例1で「良」、実施例2〜5で「優」となった。挿入速度が200mm/min(表2)、挿入角度Rが50°のとき、実施例1,5で「良」、実施例2〜4で「優」となった。
これにより、実施例1〜5、すなわち長さLpが0.5mm〜2.0mmの範囲では、挿入速度が30mm/min、200mm/min、挿入角度Rが30°、40°、50°のいずれにおいても「良」又は「優」の結果が得られ、特に挿入速度が30mm/min(表1)で挿入角度Rが30°及び40°のときと、挿入速度が200mm/min(表2)で挿入角度Rが30°のとき、実施例1〜5の全てで「優」の結果が得られることが確認できた。
一方、実施例1(長さLp=0.5mm)よりも長さLpが短い比較例1(長さLp=0.2mm)では、挿入速度30mm/min(表1)、200mm/min(表2)のいずれにおいても挿入角度Rが30°、40°、50°の全ての場合において、「不可」の結果となった。比較例1では、歯間清掃具の先端部における軟質部の肉厚が薄く、先端部が奥歯表面に当接しても軟質部が屈曲せず、そのため歯間清掃具が歯間に誘導されないまま圧縮試験機により奥歯に押しつけられるように圧力が加わり、破損した。
他方、長さLpが0.5mm以上の実施例1〜5では、軟質先端部P2が第二大臼歯6の角の曲面部分に当接した状態(図5)でさらに圧縮試験機により圧力が加えられると、軟質誘導部22が変形屈曲し、軟質先端部P2が第二大臼歯6の角の曲面部分で滑って第一大臼歯5と第二大臼歯6との歯間方向に向き(図6)、軟質誘導部22が奥歯の歯間に滑り込み、軟質誘導部22に誘導されて清掃部2が屈曲し、清掃部2(軟質部20)が歯間に挿入される(図7)。この場合、圧縮試験機により加えられた圧力は、軟質誘導部22で生じる誘導により、歯間清掃具1の推進力に変換される結果、圧縮試験機により加えられた圧力で歯間清掃具1が破損することが防止される。
この実験結果から、奥歯の歯間に挿入する際に歯間清掃具が破損するおそれを低減するという課題を解決するに当たって、歯間清掃具1の長さLpが0.5mm以上であることは、境界値としての意義を有することが確認できた。なお、有効数字を考慮すると、0.5は0.45〜0.54の数値範囲を意味するから、本発明に係る歯間清掃具1は、長さLpが実質的に0.45mm以上である。
また、長さLpが2.5mm以上の比較例2,3及びすべてエラストマの比較例4については、比較例2が、挿入速度30mm/min、挿入角度Rが30°のときに「良」となったのを除き、「不可」となった。すなわち、比較例2は、挿入速度30mm/min、挿入角度Rが40°、50°のときと、挿入速度200mm/min、挿入角度Rが30°、40°、50°のときとに「不可」となった。また、比較例3及び4については、すべての挿入速度、挿入角度について「不可」となった。
長さLpが2.5mm以上の比較例2,3及びすべてエラストマの比較例4については、歯間清掃具の先端部における、軟質部の軟らかく変形する部分が長いため、軟質部の先端がUの字状に折れ曲がり、軟質部の先端が歯間方向に向かないために歯間清掃具を歯間に挿入することができなかった。
一方、上述したように、長さLpが2.0mmの実施例1〜5では、歯間清掃具1が歯間に挿入され、良好な実験結果が得られていることから、歯間清掃具1の長さLpが2.0mm以下であることは、奥歯の歯間に歯間清掃具を挿入容易にするという課題を解決するに当たって、境界値としての意義を有することが確認できた。
なお、長さLpが0.5mmの実施例1では、挿入速度30mm/min、挿入角度Rが50°のときと、挿入速度200mm/min、挿入角度Rが40°、50°のときに試験結果は「良」となったのに対し、長さLpが0.7mm以上の実施例2,3,4では、挿入速度を30mm/min、200mm/min、及び挿入角度Rが30°、40°、50°の全てで「優」の試験結果が得られた。
この実験結果から、歯間清掃具1の長さLpを0.7mm以上とすると、長さLpを0.5mm以上とした場合よりも、さらに良好な結果が得られることが確認できた。
また、長さLpが2.0mmの実施例5では、挿入速度30mm/min、挿入角度Rが50°のときと、挿入速度200mm/min、挿入角度Rが50°のときに試験結果は「良」となったのに対し、長さLpが1.5mm以下の実施例2,3,4では、挿入速度を30mm/min、200mm/min、及び挿入角度Rが30°、40°、50°の全てで「優」の試験結果が得られた。
この実験結果から、歯間清掃具1の長さLpを1.5mm以下とすると、長さLpを2.0mm以下とした場合よりも、さらに良好な結果が得られることが確認できた。
Figure 0006311796

Figure 0006311796
上述の比較例1、実施例1,2,3について、5人の試験者にて、3日間、前歯歯間の清掃を行った後に、軟質部20の先端部分に破損が生じるか否かを実験した結果を下記の表3に示す。比較例1では、3日間の使用後、5人が使用した5つのサンプルについて、いずれも軟質部20の先端部分が破れて芯先端部P1が露出した。
一方、実施例1,2,3については、5人が使用したサンプルのいずれについても、3日間の使用後、軟質部20の破れは生じなかった。このことから、前歯歯間の清掃に対しても、長さLpを0.5mm以上とすることで、歯間清掃具1の耐久性が向上することが確認できた。
Figure 0006311796
表4は、上述の実施例1〜5、及び比較例1〜4に対応する歯間清掃具のサンプルに付き、図10、図12、及び図13に示す太さA、長さB、太さC、断面積S、及び比(Lp/A)の実測値を示す表である。表4に示すように、実施例1〜5における比(Lp/A)は、0.7〜2.1の範囲内となっている。有効数字を考慮すると、0.7は0.65〜0.74、2.1は2.05〜2.14の数値範囲を意味するから、実施例1〜5における比(Lp/A)は、実質的に0.65〜2.14の範囲内となっている。
Figure 0006311796
1 歯間清掃具
1A 歯間清掃具連結体
2 清掃部
3 ハンドル部
10 基材部
11 ハンドル基材部
12 芯基材部(芯部)
12a 露出部
12b 芯本体
13 連結部
20 軟質部
21a,21x 突起部
22 軟質誘導部
A 太さ
AX 軸方向
BX 面方向
L 延長線
Lp 長さ
P1 芯先端部
P2 軟質先端部
R 角度
W1 幅

Claims (8)

  1. 歯間に挿入されて、前記歯間の清掃を行うための歯間清掃具であって、
    棒状の芯部と、
    前記芯部よりも軟質であって、前記芯部の先端である芯先端部を含む少なくとも一部の外面に被覆された軟質部とを備え、
    前記芯先端部から前記軟質部の先端である軟質先端部までの前記軟質部の長さが0.5mm以上であり、
    前記軟質部には、前記芯部の軸方向と交差する方向に突出する複数の突起部が形成され、
    前記複数の突起部のうち最も先端に近い突起部が前記軟質部と接続される最も先端側の位置を先端側接続位置とし、前記最も先端に近い突起部が前記軟質部と接続される最も後端側の位置を後端側接続位置とし、前記芯部の長さ方向で前記先端側接続位置と前記後端側接続位置との間に前記芯先端部が位置している歯間清掃具。
  2. 前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さが2.0mm以下である請求項1記載の歯間清掃具。
  3. 前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さが0.7mm以上である請求項1又は2記載の歯間清掃具。
  4. 前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さが1.5mm以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
  5. 前記軟質部は、硬度がショアA30〜ショアA50のエラストマである請求項1〜4のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
  6. 前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さと、前記芯先端部における前記軟質部の太さとの比が、0.5〜2.5の範囲内である請求項1〜5のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
  7. 前記芯先端部から前記軟質先端部までの前記軟質部の長さと、前記芯先端部における前記軟質部の太さとの比が、0.7〜2.1の範囲内である請求項6記載の歯間清掃具。
  8. 前記芯部の後端側に連設され、扁平な板状形状を有するハンドル部をさらに備え、
    前記複数の突起部のうち前記軟質先端部に最も近い位置に位置する突起部は、前記芯部の軸方向と交差し、かつ前記ハンドル部の面方向に沿う方向に突出する請求項1〜7のいずれか1項に記載の歯間清掃具。
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