JP6307885B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、及び画像形成装置 - Google Patents
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Description
電子写真方式の画像形成装置は、年々高画質化、高速化、高耐久化が求められている。帯電、露光、現像、転写等の感光体周りのプロセスも、それらの要求に応えるべく改良されて来てはいるが、依然感光体自体の改良が必要な場合も多い。
そのような中で、特許文献1に記載されるような、大きな共役系を有する電荷輸送物質は、大きな電荷移動度を発現し、残留電位も非常に低いため、電気特性と耐摩耗性を両立しうる可能性を有している。また、高品質かつ高寿命の感光体を開発するためには、上記機械的特性の他にも、化学的耐久性を高めることも重要であり、マシン内で発生する酸性ガスによる劣化を防ぐために特許文献2〜4に記載されるような酸化防止剤が添加されてきた。
現するために、数μm〜数10μmサイズのドットパターン照射後に、本来白地(高帯電部)であるべき部分の電荷が、黒地(低帯電部)部分に一部が表面方向に移動してしまう。その結果、ドット間の、本来白地であるべきエリアの電位が低下し、図2に示すように、ミクロには現像後にドットが太った状態となり、マクロに見ると、外部光暴露された部分だけ、ハーフトーン画像濃度が濃くなり、濃度ムラとして画質の均質性が損なわれることになる。
<1> 導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、最表層中
に下記式(1)で表される電荷輸送物質と、下記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物、及び下記式(3)で表されるアミン化合物を同一層中に含有することを特徴とする電子写真感光体。
を表し、Ar6〜Ar9はそれぞれ独立して置換基を有していても良いアリーレン基を表す。m、nはそれぞれ独立して1以上3以下の整数を表す。)
<2> 前記式(1)が下記式(1a)で表される化合物であり、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物が、下記式(2)−1又は(2)−4で表される化合物であり、前記式(3)で表されるアミン化合物が、下記式(3)−1で表される化合物である<1>に記載の電子写真感光体。
<4> <1>〜<3>のいずれかに記載の電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置からなる群から選ばれる少なくとも1つ、を備えたことを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。<5> <1>〜<3>のいずれかに記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電装置と、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
本発明の電荷輸送物質は下記式(1)で表される。
上記式(1)においてAr1〜Ar5は、それぞれ独立して置換基を有していても良いアリール基を表す。アリール基の炭素数としては、30以下、好ましくは20以下、更に好ましくは15以下である。具体的にはフェニル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル基、フェナントリル基等があげられる。中でも、電子写真感光体の特性を考慮すると、フェニル基、ナフチル基、アントリル基が好ましく、電荷輸送能力の観点からは、フェニル基、ナフチル基がより好ましく、フェニル基が更に好ましい。Ar1〜Ar5が有していてもよい置換基としてはアルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられ、具体的にはアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状アルキル基、イソプロピル基、エチルヘキシル基等の分岐状アルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基が挙げられ、アリール基としては、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等の直鎖状アルコキシ基、イソプロポキシ基、エチルヘキシロキシ基等の分岐状アルコキシ基、シクロヘキシロキシ基等の環状アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、1,1,1−トリフルオロエトキシ基等のフッ素原子を有するアルコキシ基が挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等があげられる。これらの中でも、製造原料の汎用性から炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基が好ましく、製造時の取扱性の面から、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基がより好ましく、電子写真感光体としての光減衰特性の面から、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基が更に好ましい。Ar1〜Ar5がフェニル基である場合、電荷輸送能力の観点から置換基を有することが好ましく、置換基の数としては1〜5個が可能であるが、製造原料の汎用性からは1〜3個が好ましく、電子写真感光体の特性の面からは、1〜2個がより好ましく、また、Ar1〜Ar5がナフチル基である場合は、製造原料の汎用性から置換基の数が2以下、もしくは置換基を有さないことが好ましく、より好ましくは置換基の数が1、もしくは置換基を有さないことである。Ar1は、窒素原子に対してオルト位又はパラ位に少なくとも1つの置換基を有することが好ましく、置換基としては、表面抵抗低減抑制の観点からアルキル基を有することが好ましく、炭素数1〜20のアルキル基がより好ましい。溶解性の観点からは、炭素数4〜12のアルキル基が好ましい。
、電子写真感光体としての光減衰特性の面から、メチル基、エチル基、メトキシ基、エトキシ基が更に好ましい。Ar6〜Ar9が置換基を有すると、分子構造にねじれが生じ、分子内でのπ共役拡張を妨げ、電子輸送能力が低下する可能性があることから、Ar6〜Ar9は置換基を有さないことが好ましく、電子写真感光体特性の面からは1,3−フェニレン基、1,4−フェニレン基、1,4−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基、2,8−ナフチレン基がより好ましく、1,4−フェニレン基が更に好ましい。
また、下記式(1a)で表される化合物が特に好ましい。式(1a)は、式(1)においてAr1はアルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、又はアラルキルオキシ基を有する、フェニル基であり、Ar2〜Ar5はそれぞれ独立して、置換基として炭素数1〜6のアルキル基を有していてもよい、フェニル基であり、Ar6〜Ar9はいずれも無置換の1,4−フェニレン基であり、R1〜R4はいずれも水素原子であり、m及びnは共に1である。
感光層中のバインダー樹脂と式(1)で表される化合物との割合は、同一層中のバインダー樹脂100質量部に対して、通常、電荷輸送物質を5質量部以上で使用する。残留電位低減の観点から10質量部以上が好ましく、繰り返し使用した際の安定性や電荷移動度の観点から15質量部以上がより好ましい。一方、感光層の熱安定性の観点から、通常、電荷輸送物質を120質量部以下で使用する。式(1)で表される化合物とバインダー樹脂との相溶性の観点から100質量部以下が好ましく、耐熱性の観点から90質量部以下がより好ましく、耐傷性の観点から80質量部以下が好ましく、耐摩耗性の観点から50質量部以下が特に好ましい。
的にするために例示するものであり、本発明の概念を逸脱しない限りは下記構造に限定されるものではない。
上記に例示した電荷輸送物質は、下記に記すスキームに従って製造することが可能である。
前記した化合物を例にすると、例えば、ホルミル基を有するトリフェニルアミン骨格を有する化合物を、トリフェニルアミン骨格を有するリン酸エステル化合物と反応させることにより製造することができる。(スキーム1)
本発明の感光層は、前記式(1)で表される電荷輸送物質と同一層中に、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物を含有する。
フェノール化合物の好適な例を、以下に示す。この中でも、電気特性の観点から、(2)−1、(2)−3、(2)−4、(2)−5、(2)−9、(2)−11が好ましく、表面抵抗の観点から(2)−1又は(2)−4がより好ましく、(2)−1が特に好ましい。
本発明において、電気特性に影響を与えず、且つ外部光暴露による表面抵抗低減の抑制効果を十分発現させるために、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物に加えて、下記式(3)で表されるアミン化合物を表面層中に含有させる。
有しても良いアリール基を表し、Ar12は、置換基を有しても良いアリール基を表す。kは1又は2の整数を表す。
上記式(3)中、R3〜R5は、置換基を有しても良い炭素数3以下のアルキレン基を表し、電気特性を考えた場合、好ましくは炭素数2以下であり、より好ましくは炭素数1である。R3〜R5が有していてもよい置換基としてはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられる。残留電位への影響を考慮すると、R3〜R5は、置換基を有さないことが好ましい。
、アルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられ、具体的にはアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基等の直鎖状アルキル基、イソプロピル基、エチルヘキシル基等の分岐状アルキル基、シクロヘキシル基等の環状アルキル基が挙げられ、アリール基としては、置換基を有していてもよいフェニル基、ナフチル基等が挙げられ、アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、n−ブトキシ基等の直鎖状アルコキシ基、イソプロポキシ基、エチルヘキシロキシ基等の分岐状アルコキシ基、シクロヘキシロキシ基等の環状アルコキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、1,1,1−トリフルオロエトキシ基等のフッ素原子を有するアルコキシ基が挙げられ、ハロゲン原子としてはフッ素原子、塩素原子、臭素原子等が挙げられる。電荷輸送物質とのイオン化ポテンシャルの関係を考慮して、Ar10、Ar11は、
置換基を有さないことが好ましい。
ポテンシャルの関係を考慮して、Ar12は、置換基を有さないことが好ましい。kが2の場合には、Ar12が直接単結合を介して他方のAr12と結合してよいし、置換基を介して他方のAr12と結合しても良い。
本発明のアミン化合物の分子量は、耐オゾン性の観点から、下限は通常100以上、好ましくは200以上である。電気特性の観点から、上限は通常900以下、好ましくは700以下、より好ましくは600以下である。
本発明のアミン化合物の含有量は、表面抵抗低減の抑制の観点から、同一層中のバインダー樹脂100質量部に対して、通常0.01質量部以上、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.3質量部以上である。また、低い残留電位を保つためには、通常10質量部以下、好ましくは5質量部以下、より好ましくは2質量部以下である。
好ましいアミン化合物の例を以下に示す。この中でも、表面抵抗低減の抑制の観点から、(3)−1、(3)−4、(3)−6、(3)−19、(3)−20、(3)−21、(3)−27、(3)−28が好ましく、電気特性の観点からは(3)−1、(3)−19、(3)−20、(3)−21、(3)−28が好ましく(3)−1が特に好ましい。
め、上限は、通常2.00eV以下、好ましくは1.80eV以下、更に好ましくは1.50ev以下である。下限は電気特性の観点から、通常0.50eV以上、好ましくは1.
00eV以上、更に好ましくは1.20eV以上である。
抵抗の低下を招くと考えられる。一方、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物は、前記(1)で示す電荷輸送物質よりも更に感光層表面側に露出し易く、外部露光暴露をある程度保護すると考えられる。また、前記式(3)で表されるアミン化合物は、前記(1)で示す電荷輸送物質が外部露光暴露で変性されても、その表面の電気伝導に対して適度なトラップとなるため、表面抵抗の低下を抑制すると考えられる。
以下に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。本発明の電子写真感光体は、導電性支持体上に、上述した式(1)で表される電荷輸送物質と、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物、及び前記式(3)で表されるアミン化合物を最表層中に含有するものであれば、その構成は特に限定されない。電子写真感光体の感光層が後に説明する積層型の場合には、電荷輸送層に、前記式(1)で表される電荷輸送物質、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物、前記式(3)で表されるアミン化合物、その他に必要に応じて酸化防止剤、レベリング剤、その他添加物を含むものである。また、電子写真感光体の感光層が、後に説明する単層型の場合には、前述の積層型感光体の電荷輸送層に用いられる成分に加えて電荷発生材料、電子輸送材料を用いるのが一般的である。
導電性支持体については特に制限はないが、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、ニッケル等の金属材料や、金属、カーボン、酸化錫等の導電性粉体を添加して導電性を付与した樹脂材料や、アルミニウム、ニッケル、ITO(酸化インジウム錫)等の導電性材料をその表面に蒸着又は塗布した樹脂、ガラス、紙等が主として使用される。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を任意の組み合わせ及び任意の比率で併用しても良い。導電性支持体の形態としては、ドラム状、シート状、ベルト状等のものが用いられる。更には、金属材料の導電性支持体の上に、導電性・表面性等の制御や欠陥被覆のために、適当な抵抗値を有する導電性材料を塗布したものを用いても良い。
導電性支持体表面は、平滑であっても良いし、特別な切削方法を用いたり、研磨処理を施したりすることにより、粗面化されていても良い。また、導電性支持体を構成する材料に適当な粒径の粒子を混合することによって、粗面化されたものであっても良い。また、安価化のためには、切削処理を施さず、引き抜き管をそのまま使用することも可能である。
導電性支持体と後述する感光層との間には、接着性・ブロッキング性等の改善のため、下引き層を設けても良い。下引き層としては、樹脂、又は樹脂に金属酸化物等の粒子を分散したもの等が用いられる。また、下引き層は、単一層からなるものであっても、複数層からなるものであってもかまわない。
下引き層は、金属酸化物粒子をバインダー樹脂に分散した形で形成するのが望ましい。下引き層に用いられるバインダー樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、塩化ビニリデン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアルコール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアクリル樹脂、ポリアクリルアミド樹脂、ポリビニルピロリドン樹脂、ポリビニルピリジン樹脂、水溶性ポリエステル樹脂、ニトロセルロース等のセルロースエステル樹脂、セルロースエーテル樹脂、カゼイン、ゼラチン、ポリグルタミン酸、澱粉、スターチアセテート、アミノ澱粉、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物等の有機ジルコニウム化合物、チタニルキレート化合物、チタンアルコキシド化合物等の有機チタニル化合物、シランカップリング剤等の公知のバインダー樹脂が挙げられる。これらは単独で用いても良く、或いは2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用しても良い。また、硬化剤とともに硬化した形で使用してもよい。中でも、アルコール可溶性の共重合ポリアミド、変性ポリアミド等は、良好な分散性、塗布性を示すことから好ましい。
下引き層の膜厚は、本発明の効果を著しく損なわない限り任意であるが、電子写真感光体の電気特性、強露光特性、画像特性、繰り返し特性、及び製造時の塗布性を向上させる観点から、通常は0.01μm以上、好ましくは0.1μm以上、また、通常30μm以下、好ましくは20μm以下である。下引き層には、公知の酸化防止剤等を混合しても良い。画像欠陥防止等を目的として、顔料粒子、樹脂粒子等を含有させて用いても良い。
感光層は、上述の導電性支持体上に(前述の下引き層を設けた場合は下引き層上に)形成される。感光層は、前記式(1)で表される電荷輸送物質、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物、前記式(3)で表されるアミン化合物を含有する最表面層であることが好ましく、その形式としては、電荷発生材料と電荷輸送材料(本発明の電荷輸送物質を含む)とが同一層に存在し、それらがバインダー樹脂中に分散した単層構造のもの(以下適宜、「単層型感光層」という。)と、電荷発生材料がバインダー樹脂中に分散された電荷発生層、及び電荷輸送材料(本発明の電荷輸送物質を含む)
がバインダー樹脂中に分散された電荷輸送層を含む、2層以上の層からなる積層構造の機能分離型のもの(以下適宜、「積層型感光層」という)が挙げられるが、何れの形態であってもよい。
[電荷発生層]
積層型感光層(機能分離型感光層)の電荷発生層は、電荷発生材料を含有すると共に、通常はバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷発生層は、例えば、電荷発生材料及びバインダー樹脂を溶媒又は分散媒に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)、また、逆積層型感光層の場合には電荷輸送層上に塗布、乾燥して得ることができる。
る結晶であることが好ましい。他の回折ピークとしては26.2°付近にピークを有する結晶は分散時の結晶安定性に劣ることから、26.2°付近にはピークを有さないことが好ましい。なかでも、7.3°、9.6°、11.6°、14.2°、18.0°、24.1°及び27.2°、又は7.3°、9.5°、9.7°、11.6°、14.2°、18.0°、24.2°及び27.2°に主たる回折ピークを有する結晶が電子写真感光体として用いた場合の暗減衰、残留電位の観点からより好ましい。
電荷発生物質として、上記例示の有機顔料を用いる場合には、1種を単独で用いてもよいが、2種類以上の顔料を混合して用いてもよい。この場合、可視域と近赤域の異なるスペクトル領域で分光感度特性を有する2種類以上の電荷発生物質を組み合わせて用いることが好ましく、中でもジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料とフタロシアニン顔料とを組み合わせて用いることがより好ましい。
塗布液の作製に用いられる溶剤としては、バインダー樹脂を溶解させるものであれば特に制限されないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ノナン等の飽和脂肪族系溶媒、トルエン、キシレン、アニソール等の芳香族系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、クロロナフタレン等のハロゲン化芳香族系溶媒、ジメチルホルムアミド、N−メチル−2−ピロリドン等のアミド系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール等のアルコール系溶媒、グリセリン、ポリエチレングリコール等の脂肪族多価アルコール類、アセトン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノン等の鎖状又は環状ケトン系溶媒、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等のエステル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、メチルセルソルブ、エチルセルソルブ等の鎖状又は環状エーテル系溶媒、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルリン酸トリアミド等の非プロトン性極性溶媒、n−ブチルアミン、イソプロパノールアミン、ジエチルアミン、トリエタノールアミン、エチレンジアミン、トリエチレンジアミン、トリエチルアミン等の含窒素化合物、リグロイン等の鉱油、水等が挙げられる。これらは何れか1種を単独で用いても良く、2種以上を併用して用いてもよい。なお、上述の下引き層を設ける場合には、この下引き層を溶解しないものが好ましい。
積層型感光体の電荷輸送層は、前述の電荷輸送物質及びバインダー樹脂と、必要に応じて使用されるその他の成分とを含有する。このような電荷輸送層は、具体的には、電荷輸送物質等とバインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、これを順積層型感光層の場合には電荷発生層上に、また、逆積層型感光層の場合には導電性支持体上に(下引き層を設ける場合は下引き層上に)塗布、乾燥して得ることができる。
表面層中に、バインダー樹脂が膜強度確保のために使用される。バインダー樹脂としては、ブタジエン樹脂、スチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル酸エステル樹脂、メタクリル酸エステル樹脂、ビニルアルコール樹脂、エチルビニルエーテル等のビニル化合物の重合体及び共重合体、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、部分変性ポリビニルアセタール、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、セルロースエステル樹脂、フェノキシ樹脂、シリコーン樹脂、シリコーン−アルキッド樹脂、ポリ−N−ビニルカルバゾール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好適に使用される。このうち、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。ポリエステル樹脂、中でも全芳香族ポリエステル樹脂に対する呼称であるポリアリレート樹脂は、弾性変形率を高くすることが可能で、耐摩耗性、耐傷性、耐フィルミング性等の機械物性の観点から特に好ましい。一般に、ポリエステル樹脂は、機械物性の観点からはポリカーボネート樹脂より優れるものの、電気特性、光疲労の観点からはポリカーボネート樹脂に劣る。これは、エステル結合がカーボネート結合よりも極性が大きく、かつアクセプター性が強いことに起因すると考えられる。なお、これらの樹脂は、その機能を損なわない範囲において、2種以上を混合して用いてもよい。
多価アルコール成分としては、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2 − ビス(4
−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2 − ビス(
4 −ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールA のアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物、エチレングリコール、プロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、水添ビスフェノールA 、ソルビトール、又はそれらのアルキレン(炭素数2
〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜10)付加物、芳香族ビスフェノール等が挙げられ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
〜20 のアルキル基又は炭素数2〜20 のアルケニル基で置換されたコハク酸、トリ
メリット酸、ピロメリット酸、それらの酸の無水物及びそれらの酸のアルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられ、これらの1種以上を含有するものが好ましい。
これらのポリエステル樹脂のうち、好ましいのは下記式(4)で示される構造単位を有する、全芳香族系のポリエステル樹脂(ポリアリレート樹脂)である。
以下の整数を表す。Yは、単結合、酸素原子、硫黄原子、又はアルキレン基を表す
上記式(4)中、Ar13〜Ar16は、それぞれ独立に、置換基を有してもよいアリーレン基を表す。アリーレン基が有する炭素数としては、通常6以上、また、その上限は、通常20以下、好ましくは10以下、より好ましくは6である。炭素数が多すぎる場合、製造コストが高くなり、電気特性も悪化する恐れがある。
一方、Ar13及びAr14は、それぞれ独立して、置換基の数は0以上2以下が好ましく、耐磨耗性の観点から置換基を有さないことがより好ましい。
また、上記式(4)において、Xは単結合、酸素原子、硫黄原子、又はアルキレン基であって、中でも、Xは、酸素原子であることが好ましい。その際、sは1であることが特に好ましい。
−2,4'−ジカルボン酸残基、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸残基がより好ましく、ジフェニルエーテル−4,4'−ジカルボン酸残基が特に好ましい。
ン酸残基、ビフェニル−4,4'−ジカルボン酸残基が挙げられ、好ましくは、フタル酸
残基、イソフタル酸残基、テレフタル酸残基、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸残基、ナフタレン−2,6−ジカルボン酸残基、ビフェニル−2,2'−ジカルボン酸残基、ビ
フェニル−4,4'−ジカルボン酸残基であり、特に好ましくは、イソフタル酸残基、テ
レフタル酸残基であり、これらのジカルボン酸残基を複数組み合わせて用いることも可能である。イソフタル酸残基とテレフタル酸残基の比率は通常50:50であるが、任意に変更することができる。その場合、テレフタル酸残基の比率が高い程、電気特性の観点からは好ましい。
このうち、界面法により製造されるポリカーボネート樹脂は、高分子量化が可能で、液−液洗浄による精製ができ、様々な種類のビスフェノールに適用可能であることから電子写真感光体用途には広く用いられている。しかし、界面法ではホスゲンを原料として使用するため、安全性面で問題が有る。一方、溶融法によるポリカーボネート樹脂に関しては、重合できるビスフェノールの種類に制限が有り、高分子量化も難しく、洗浄による不純物の除去も困難であるが、重合工程でホスゲンを使用しないことから、安全性面でメリットがあり、電子写真感光体用途でも使用検討がなされている。
本発明の、上記式(4)で表される成分を有するポリエステル樹脂、及び上記式(5)で表される成分を有するポリカーボネート樹脂は、導電性支持体上に感光層を有する電子写真感光体の最表面となる層に含有されるが、 以下に詳述するように感光層の上に保護
層を設ける場合は、保護層に含有される。
単層型感光層は、電荷発生物質と前記式(1)で表される電荷輸送物質、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物、前記式(3)で表されるアミン化合物に加えて、積層型感光体の電荷輸送層と同様に、膜強度確保のためにバインダー樹脂を使用して形成する。具体的には、電荷発生物質と電荷輸送物質と各種バインダー樹脂とを溶剤に溶解又は分散して塗布液を作製し、導電性支持体上(下引き層を設ける場合は下引き層上)に塗布、乾燥して得ることができる。
電荷発生物質は、積層型感光体の電荷発生層について説明したものと同様のものが使用できる。但し、単層型感光体の感光層の場合、電荷発生物質の粒子径を十分に小さくする必要がある。具体的には、通常1μm以下、好ましくは0.5μm以下の範囲とする。
単層型感光層の膜厚は、通常5μm以上、好ましくは10μm以上、また、通常100μm以下、好ましくは50μm以下の範囲である。
積層型感光体、単層型感光体ともに、感光層又はそれを構成する各層には、成膜性、可撓性、塗布性、耐汚染性、耐ガス性、耐光性等を向上させる目的で、周知の酸化防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、電子吸引性化合物、レベリング剤、可視光遮光剤等の添加物を含有させても良い。
また、積層型感光体、単層型感光体ともに、上記手順により形成された感光層を最上層、即ち表面層とするが、その上に更に別の層を設け、これを表面層としてもよい。例えば、感光層の損耗を防止したり、帯電器等から発生する放電生成物等による感光層の劣化を防止・軽減する目的で、保護層を設けてもよい。その場合、保護層に前記式(1)で表される電荷輸送物質、前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物、前記式(3)で表されるアミン化合物、及びバインダー樹脂が含有される。
上記した感光体を構成する各層は、含有させる物質を溶剤に溶解又は分散させて得られた塗布液を、導電性支持体上に浸漬塗布、スプレー塗布、ノズル塗布、バーコート、ロールコート、ブレード塗布等の公知の方法により、各層ごとに順次塗布・乾燥工程を繰り返すことにより形成される。
で併用してもよい。
例えば、単層型感光体、及び機能分離型感光体の電荷輸送層の場合には、塗布液の固形分濃度を通常5質量%以上、好ましくは10質量%以上、また、通常40質量%以下、好ましくは35質量%以下の範囲とする。また、塗布液の粘度を使用時の温度において通常10mPa・s以上、好ましくは50mPa・s以上、また、通常500mPa・s以下、好ましくは400mPa・s以下の範囲とする。
塗布液の乾燥は、室温における指触乾燥後、通常30℃以上、200℃以下の温度範囲で、1分から2時間の間、静止又は送風下で加熱乾燥させることが好ましい。また、加熱温度は一定であってもよく、乾燥時に温度を変更させながら加熱を行っても良い。
次に、本発明の電子写真感光体を用いたドラムカートリッジ、画像形成装置について、装置の一例を示す図3に基づいて説明する。
図3において、1はドラム状感光体であり、矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。感光体1はその回転過程で帯電手段2により、その表面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、ついで露光部3において像露光手段により潜像形成のための露光が行われる。
現像行程はカスケード現像、1成分絶縁トナー現像、1成分導電トナー現像、二成分磁気ブラシ現像などの乾式現像方式や湿式現像方式などが用いられる。
クリーニングにはブラシクリーナー、磁気ブラシクリーナー、静電ブラシクリーナー、磁気ローラクリーナー、ブレードクリーナーなどが用いられる。
本発明に係る電子写真感光体を用いたカートリッジは、上記感光体1と、帯電手段2、露光部3、現像手段4及びクリーニング手段6からなる群のうち少なくとも一の部分とを備えていればよい。
、このドラムカートリッジを複写機やレーザービームプリンタ等の電子写真装置本体に対して着脱可能な構成にしてもよい。例えば、帯電手段2、現像手段4及びクリーニング手段6の内、少なくとも1つをドラム状感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化とすることが出来る。
また、本発明に係る電子写真感光体、帯電手段2、露光部3、現像手段4及びクリーニング手段6を備える画像形成装置に適用することも可能である。
<下引き層形成用塗布液の製造>
平均一次粒子径40nmのルチル型酸化チタン(石原産業社製「TTO55N」)と、該酸化チタンに対して3質量%のメチルジメトキシシラン(東芝シリコーン社製「TSL8117」)とを、ヘンシェルミキサーにて混合して得られた表面処理酸化チタンを、メタノール/1−プロパノールの質量比が7/3の混合溶媒中でボールミルにより分散させることにより、表面処理酸化チタンの分散スラリーとした。該分散スラリーと、メタノール/1−プロパノール/トルエンの混合溶媒及び、ε−カプロラクタム[下記式(A)で表される化合物]/ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン[下記式(B)で表される化合物]/ヘキサメチレンジアミン[下記式(C)で表される化合物]/デカメチレンジカルボン酸[下記式(D)で表される化合物]/オクタデカメチレンジカルボン酸[下記式(E)で表される化合物]の組成モル比率が、60%/15%/5%/15%/5%からなる共重合ポリアミドのペレットとを加熱しながら撹拌、混合してポリアミドペレットを溶解させた後、超音波分散処理を行なうことにより、メタノール/1−プロパノール/トルエンの質量比が7/1/2で、表面処理酸化チタン/共重合ポリアミドを質量比3/1で含有する、固形分濃度18.0%の下引き層形成用塗布液を作製した。
まず、電荷発生物質として、CuKα線によるX線回折においてブラッグ角(2θ±0.2)が27.3゜に強い回折ピークを示す、Y型(別称D型)オキシチタニウムフタロシアニン20部と1,2−ジメトキシエタン280部とを混合し、サンドグラインドミルで1時間粉砕して微粒化分散処理を行なった。続いてこの微細化処理液に、ポリビニルブチラール(電気化学工業(株)製、商品名「デンカブチラール」#6000C)10部を
、1,2−ジメトキシエタンの255部と4−メトキシ−4−メチル−2−ペンタノンの85部との混合液に溶解させて得られたバインダー液、及び230部の1,2−ジメトキシエタンを混合して電荷発生層形成用塗布液を調製した。
下記の繰返し構造単位を有するポリアリレート樹脂(4)−1(粘度平均分子量40,000)を100部、電荷輸送物質として前記(1)−1で表される化合物(前記スキーム2において、パラジウム触媒を使用して製造)を40部、前記(2)−1で表される化合物を4部、前記(3)−1で表される化合物を1部、シリコーンオイル(信越シリコーン社製:商品名 KF96)0.05部を、テトラヒドロフラン/トルエン(8/2(質
量比))の混合溶媒520部に溶解させて電荷輸送層形成用塗布液を調製した。
前記のようにして得られた下引き層形成用塗布液を、表面にアルミニウム蒸着したポリエチレンテレフタレートシート上に、乾燥後の膜厚が約1.3μmになるようにワイアバーで塗布、室温で乾燥して下引き層を設けた。
続いて、前記のようにして得られた電荷発生層形成用塗布液を、上記下引層上に、乾燥後の膜厚が約0.3μmになるようにワイアバーで塗布、室温で乾燥して電荷発生層を設けた。
続いて、前記のようにして得られた電荷輸送層形成用塗布液を、上記電荷発生層上に、乾燥後の膜厚が約25μmになるようにアプリケーターで塗布し、125 ℃で20分間
乾燥して、感光体を作製した。
電子写真学会測定標準に従って製造された電子写真特性評価装置(続電子写真技術の基礎と応用、電子写真学会編、コロナ社、404〜405頁記載)を使用し、上記シート状感光体を、直径80mmのアルミニウム製シリンダーに巻き付けてアースを取り、初期表面電位が約−700Vになるように帯電させ、ハロゲンランプの光を干渉フィルターで780nmの単色光とし、1.3μJ/cm2露光した際の表面電位(露光部電位;VLと
称する)を求めた。露光から電位測定までの時間は、100msとした。測定環境は25℃,50%RHで行なった。VLの絶対値が大きい場合は、露光に対する応答性が悪いことを示す。結果を表-1に示す。
実施例1で調整した電荷輸送層用塗布液を100μmのペットフィルム上に、乾燥後の膜厚が20μmとなるように塗布した。この電荷輸送層サンプルについて、高抵抗率計Hiresta−UP、MCP−HT450(三菱化学製)を用い、以下の条件で感光体の光暴露前の表面抵抗値(R1)を測定した。
・プローブ:UR100
・印可電圧:1000V
・測定時間:60秒
続いてこのサンプルに、蛍光灯(MITSUBISHI OSRAM ネオルミスーパー
FL15W)を2000ルクスで10分間照射し、直後に同様に表面抵抗値(R2)を測定した。表−1に光暴露前後の表面抵抗値(R1,R2)を示した。
表面が粗切削仕上げされ、陽極酸化処理を施し、清浄に洗浄された外径30mm、長さ246mm、肉厚0.75mmのアルミニウム製シリンダー上に、実施例1の感光体製造に使用した電荷発生層形成用塗布液、電荷輸送層形成用塗布液を浸漬塗布法により順次塗布、乾燥し、乾燥後の膜厚がそれぞれ、0.4μm、18μmとなるように、電荷発生層、電荷輸送層を形成し、感光体ドラムを製造した。なお、電荷輸送層の乾燥は、130℃で20分間行なった。
得られた感光体を、沖データ社製タンデムフルカラープリンタ C711dn(DCローラー帯電、LED露光、接触非磁性一成分現像)のシアンの感光体カートリッジに搭載して、気温25℃、相対湿度50%下において、ハーフトーン画像印刷を行った。次いで、感光体の一部分に蛍光灯(MITSUBISHI OSRAM ネオルミスーパー FL15W)を2000ルクスで10分間照射し、直後、及び一晩放置後に同様にハーフトーン画像印刷を行い、蛍光灯暴露部分/非暴露部分の画像濃度差を確認した。結果を表−1に示す。
実施例1において、電荷輸送物質(1)、化合物(2)、化合物(3)を表−1に示すように変更した以外は、実施例1と同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1
に示す。
[比較例1]
実施例1において、化合物(2)、化合物(3)を使用しなかった以外は、実施例1と同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1に示す。
実施例1において、化合物(3)を使用しなかった以外は、実施例1と同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1に示す。
[比較例3]
実施例1において、化合物(2)を使用せず、化合物(3)を0.1部使用した以外は、実施例1と同様に感光体を作製、評価した。結果を表-1に示す。
比較例1において、電荷輸送物質(1)−1を前記(1)−8に変更した以外は、比較例1と同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1に示す。
[比較例5]
比較例1において、感光体ドラム長を285mmに変更した以外は同様に感光体を製造し、画像試験を、スコロトロン帯電方式のエプソン社製LP−1500Cに搭載して、比較例1同様に画像試験を実施した。その結果、外部露光暴露による濃度ムラは観測されなかった。
比較例1において、電荷輸送物質(1)−1に代えて下記化学構造式を有するCT−Aを使用した以外は、同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1に示す。
実施例1において、電荷輸送物質(1)−1に代えて上記化学構造式を有するCT−Aを使用した以外は、同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1に示す。
[参考例3]
実施例1において、電荷輸送物質(1)−1に代えて下記化学構造式を有するCT−Bを使用した以外は、同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1に示す。
実施例1において、電荷輸送物質(1)−1に代えて下記化学構造式を有するCT−Cを使用した以外は、同様に測定サンプルを作製、評価した。結果を表-1に示す。
2 帯電装置(帯電ローラ;帯電部)
3 露光装置(露光部)
4 現像装置(現像部)
5 転写装置
6 クリーニング装置
7 定着装置
41 現像槽
42 アジテータ
43 供給ローラ
44 現像ローラ
45 規制部材
71 上部定着部材(定着ローラ)
72 下部定着部材(定着ローラ)
73 加熱装置
T トナー
P 記録紙(用紙,媒体)
Claims (9)
- 導電性支持体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体において、最表層中に下記
式(1)で表される電荷輸送物質と、下記式(2)で表される部分構造を有するヒンダー
ドフェノール化合物、及び下記式(3)で表されるアミン化合物を含有することを特徴と
する電子写真感光体。
を表し、Ar6〜Ar9はそれぞれ独立して置換基を有していても良いアリーレン基を表
す。m、nはそれぞれ独立して1以上3以下の整数を表す。)
アルキレン基を表し、Ar10、Ar11は置換基を有してもよいアリール基を表し、A
r12は置換基を有してもよいアリール基を表す。kは1を表す。) - 前記式(1)で表される電荷輸送物質が、下記式(1a)で表される化合物であること
を特徴とする、請求項1に記載の電子写真感光体。
オキシ基、Rb〜Reはそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基、又は水素原子を表
す。) - 前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物が、下記式(2
)−1、(2)−3、(2)−4、(2)−5、又は(2)−9で表される化合物である
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
- 前記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物が、前記式(2
)−1、又は(2)−4で表される化合物であることを特徴とする、請求項3に記載の電
子写真感光体。 - 前記式(3)で表されるアミン化合物が、下記式(3)−1、(3)−19、(3)−
20、又は(3)−21で表される化合物であることを特徴とする、請求項1〜4のいず
れか1項に記載の電子写真感光体。
- 前記式(3)で表されるアミン化合物が、前記式(3)−1で表される化合物であるこ
とを特徴とする、請求項5に記載の電子写真感光体。 - 前記式(1)で表される電荷輸送物質が、下記式(1a)で表される化合物であり、前
記式(2)で表される部分構造を有するヒンダードフェノール化合物が、下記式(2)−
1又は(2)−4で表される化合物であり、前記式(3)で表されるアミン化合物が、下
記式(3)−1で表される化合物である請求項1に記載の電子写真感光体。
オキシ基、R b 〜R e はそれぞれ独立して炭素数1〜6のアルキル基、又は水素原子を表
す。)
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、該電子写真感光体を
帯電させる帯電装置、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装
置、及び、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置からなる群から
選ばれる少なくとも1つ、を備えたことを特徴とする電子写真感光体カートリッジ。 - 請求項1〜7のいずれか1項に記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる
帯電装置と、該帯電した電子写真感光体を露光させて静電潜像を形成する露光装置、及び
、該電子写真感光体上に形成された静電潜像を現像する現像装置、を備えたことを特徴と
する画像形成装置。
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