JP3218663B2 - 接触帯電用感光体 - Google Patents

接触帯電用感光体

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JP3218663B2
JP3218663B2 JP02792392A JP2792392A JP3218663B2 JP 3218663 B2 JP3218663 B2 JP 3218663B2 JP 02792392 A JP02792392 A JP 02792392A JP 2792392 A JP2792392 A JP 2792392A JP 3218663 B2 JP3218663 B2 JP 3218663B2
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馨 古澤
修司 飯野
彰仁 池側
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接触帯電方式の電子写真
プロセスに使用される感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスに使用される感光体
は、コロナ帯電法あるいは接触帯電法により帯電され
る。接触帯電法は、コロナ帯電法に比べて、オゾン発生
量が少ないという長所を有する。しかし、コロナ放電が
放電ワイヤーの近傍に電気力線が集中した状態で帯電が
行われるのに対して、接触帯電では帯電部材と感光体表
面との僅か数十ミクロンの間隙に電気力線が集中し、感
光体表面は常時、発光を伴う放電活性種にさらされた状
態で、放電が行われる。具体的には、スコロトロンを用
いたコロナ帯電では、約700V/1mm=7KV/c
mであるのに対して、接触帯電では約1000V/20
μm=500KV/cmと2桁程、電界が強い。従っ
て、感光体はイオン衝撃や放電生成物の打ち込み等によ
り劣化しやすい。劣化した感光体の表面は低抵抗化のた
め、解像力が低下するという問題が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑
みなされたもので、接触帯電方式の電子写真プロセスに
使用しても、解像力の低下等が生じない感光体を提供す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、少な
くとも接触帯電方式を採用した電子写真プロセスに用い
られ、表面近傍に酸化防止剤および/または電荷輸送剤
を多く含有したことを特徴とする接触帯電用感光体を提
供する。本発明の接触帯電に用いる感光体は、表面近傍
に酸化防止剤および/または電荷輸送剤を多く含有した
構成をしている。以下、説明上の便宜のために、図1に
示したように、導電性基板(5)上に形成された有機感光
層(4)の表面に近いオゾン劣化が起きやすい層部分を第
2層領域(2)と呼び、その層領域より下の層領域を第1
層領域(1)と呼ぶことにする。なお、(3)は必要に応じ
て設けられる表面保護層を表わす。
【0005】第2層領域は、実使用に於いて感光層の摩
耗が発生する有機感光層のうち表面下5μm程度までの
領域をいい、具体的には1〜4μm程度である。第1層
領域は、有機感光層のうち、第2層領域以外の領域をい
うものと考えてよい。本発明においては、第2層領域に
酸化防止剤および/または多量の電荷輸送剤を含有させ
る。
【0006】本発明において使用可能な酸化防止剤とし
ては、N−イソプロピル−N'−フェニル−パラフェニ
レンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N'−フ
ェニル−パラフェニレンジアミン、N−(1−メチルヘ
プチル)−N'−フェニル−パラフェニレンジアミン、
N,N'−ジフェニル−パラフェニレンジアミン、N,N'
−ジ−2−ナフチル−パラフェニレンジアミン、オクチ
ル化ジフェニルアミン、アンチゲンP(住友化学社製)、
マークLA−63(アデカアガス化学社製)、ノクラック
224(大内新興化学社製)等のアミン類; 2,2,4−ト
リメチル−1,2−ジヒドロキノリン、2,5−ジ−t−
ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−t−オクチルヒドロキ
ノン、2,6−ジ−n−ドデシルヒドロキノン、2−n−
ドデシルヒドロキノン、2−t−オクチル−5−メチル
ヒドロキノン等のヒドロキノン類;スチレン化フェノー
ル、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、
2,2'−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、2,2'−メチレン−ビス(4−エチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4'−チオビス(3−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、4,4'−ビチリデン−ビ
ス−(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、α−ト
コフェノール−オクタデシル−3−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシフェノール)−プロピオネート等
のフェノール類; ブチルヒドロキシアニソール、ジブチ
ルヒドロキシアニソール等のヒドロキシアニソール類;
2−メルカプトベンズスミダゾール、ジラウリル−3,
3−チオジプロピオネート等の硫黄化合物; トリフェニ
ル化燐、トリス(ノニルフェニル)化燐、トリクレゾール
化燐等の有機燐化合物等公知の化学物質を例示すること
ができる。
【0007】第2層領域における酸化防止剤の含有量
は、感光層構成樹脂重量に対する酸化防止剤重量の比で
表わして、1/10〜3、好ましくは1/5〜2であ
る。酸化防止剤の含有量が多すぎると、感光層の電荷輸
送機能が阻害され感度低下を来す。反対に、酸化防止剤
の含有量が少なすぎると、オゾン劣化を有効に防止する
ことはできない。第1層領域においては、第2層領域で
オゾン劣化がほとんど完全に防止されており、それ故
に、酸化防止剤を必ずしも含有させなくてもよいが、含
有させるとしても少量でよい。具体的には、第1層領域
における酸化防止剤の含有量は、上記と同じ比で表わし
て、0〜1/2、好ましくは0〜1/10程度であれば
十分である。
【0008】なお、第1および第2層領域における酸化
防止剤の含有量には、上記説明において一部重複した範
囲(つまり、第2層領域における酸化防止剤の含有量で
ある1/10〜3と、第2層領域におけるそれは、0〜
1/2であり、1/10〜1/2の範囲で、含有量が重
なっている)がみられるが、これは、感光層に使用する
電荷輸送物質の種類、酸化防止剤等の種類により、その
含有量を適宜選定する必要があるからであり、本発明に
おいては、オゾン劣化を受けやすい第2の層領域の方が
第1の層領域よりも酸化防止剤を多く含有するように構
成する。電荷輸送剤を多く含有させる場合には、電荷輸
送剤として公知のものを使用することができ、その添加
量としては、感光層構成樹脂重量に対する電荷輸送物質
剤の比で表わして、1〜9、好ましくは2〜7である。
電荷輸送剤の含有量が多すぎると、感光層の膜抵抗の低
下による帯電能低下を来す。反対に、電荷輸送剤の含有
量が少なすぎると、好適な電荷輸送性が得られず、感度
低下を発生しやすくなる。
【0009】第1層領域においては、第2層領域でオゾ
ン劣化がほとんど完全に防止され、また、第1層領域ま
でオゾン劣化が達することはなく、それ故に、電荷輸送
剤を必要以上に含有させなくてもよい。具体的には、第
1層領域における電荷輸送剤の含有量は、上記と同じ比
で表わして、1/3〜3、好ましくは1/2〜2程度あ
れば十分である。なお、第1および第2層領域における
電荷輸送剤の含有量には、上記説明において一部重複し
た範囲(つまり、第1層領域における酸化防止剤の含有
量である1/3〜3と、第2層領域におけるそれは1〜
9であり、1〜3の範囲で、含有量が重なっている)が
見られるが、これは感光層に使用する電荷輸送剤の種類
等により、その含有量を適宜選定する必要があるからで
あり、本発明においては、オゾン劣化を受けやすい第2
の層領域の方が第1の層領域よりも電荷輸送剤を多く含
有するように構成する。
【0010】酸化防止剤および/または電荷輸送剤を感
光層の表面側に多く含有させるには、 (i)感光層の塗布工程において、酸化防止剤および/ま
たは電荷輸送剤を低濃度で含む感光塗液で塗布を行な
い、次いでそれより酸化防止剤および/または電荷輸送
剤濃度の高い塗液で塗布を行なう。 (ii)酸化防止剤および/または電荷輸送剤を種々の濃度
で含む感光塗液を用い濃度の低いものから高いものへと
複数回塗布を行なう; (iii)スプレー法を用い、感光塗液中に酸化防止剤およ
び/または電荷輸送剤含有量をスプレーノズル前の配管
内で徐々に多くなるように混合して塗布を行なう;こと
等により行なうことできる。
【0011】上記方法により形成される第2層領域内に
含有される酸化防止剤および/または電荷輸送剤は、種
々の分布状態を取り得るが、本発明においては、酸化防
止剤および/または電荷輸送剤が、表面に近い領域程多
く含有される。酸化防止剤および/または電荷輸送剤第
2層領域内での分布状態を図2〜図9に例示する。各図
中、横軸は濃度(任意目盛)を、縦軸におけるAは、感光
層の表面の位置を示し、A点より下に行く程基板に近く
なることを示す。図2は、一定の高い含有率の層を一定
の厚さに形成し、その層の下に低含有率の層を設けた場
合の分布状態を示す。このような分布状態は上記(i)の
方法により形成した場合に取り得る状態をよく表わす。
図3は、図1において酸化防止剤の低含有率の領域を設
けなかった場合の分布状態を示す。図4および図5は、
図2および図3において、酸化防止剤および/または電
荷輸送剤の高含有率の層内に濃度勾配をつけた場合の分
布状態を示すものである。このような濃度勾配は、上記
した(ii)の方法により形成した場合に取りうる分布状態
をよく表わす。図6ないし図9に示した分布状態は、図
2〜図5に示したように濃度勾配が段階的ではなく、連
続的である場合を示している。そのような濃度勾配は、
上記した(iii)の方法により形成した場合に取り得る分
布状態をよく表わす。いずれの場合にせよ各層領域の厚
さおよび酸化防止剤および/または電荷輸送剤の濃度
は、前記した範囲内とする。
【0012】本発明に係わる有機系感光層は、所望の感
度、帯電能の感光体性能が得られるものであれば、特に
限定を受けるものではない。また、有機系感光層の内部
構成は、電荷発生層と電荷輸送層とを積層して成る機能
分離型構成であってもよいし、電荷発生剤と電荷輸送剤
とを結着材料中に分散して成るバインダー型構成であっ
てもよいし、これら以外の構成であってもよい。また、
感光体の帯電極性も、負帯電型、正帯電型、両極性型の
何れであってもよく、特に限定を受けるものではない。
【0013】本発明が適用されうる感光体の具体的構成
例を図10および図11に示す。図10は、導電性基板
(5)上に電荷発生剤(9)と電荷輸送剤(8)を結着剤に配
合した感光層(4)を形成した感光体である。感光層(4)
上には表面保護層(3)が形成されている。酸化防止剤お
よび/または多量の電荷輸送剤を含有する第2層領域
は、感光層(4)の表面下に形成される。図11は、感光
層として電荷発生層(6)と電荷輸送層(7)を有する機能
分離型感光体であり、電荷発生層(6)の上に電荷輸送層
(7)が形成されている。該電荷輸送層中、表面に近い領
域に、酸化防止剤および/または多量の電荷輸送剤を含
有する層を形成させる。なお、図11に示した構成の感
光体は、電荷輸送層の厚さは通常5〜50μmであり、
製法の簡略化を考えると酸化防止剤および/または電荷
輸送剤含有層は、電荷輸送層(7)中に形成され、電荷発
生層(6)にまでわたって形成することは、通常行なわな
い。
【0014】さらに、図10〜図11に示した感光体に
は、基板(5)上に下引層(中間層)を形成してもよい。一
般に、有機系感光層の作製に用いられる材料としては、
電荷発生に寄与する電荷発生剤として、例えば、フタロ
シアニン系顔料、アゾ系顔料、ペリレン系顔料等が用い
られ、電荷輸送に寄与する電荷輸送剤として、例えば、
トリフェニルメタン系化合物、トリフェニルアミン系化
合物、ヒドラゾン系化合物、スチリル系化合物、ピラゾ
リン系化合物、オキサゾール系化合物、オキサジアゾー
ル系化合物等が用いられ、これらを分散塗布するための
結着材料として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、塩化ビニル
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアクリレート系
樹脂、フェノキシ系樹脂、スチレンアクリル系樹脂、セ
ルロースエステル系樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ系
樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール
系樹脂、メラミン系樹脂、アルキッド系樹脂、エチレン
酢酸共重合体、エチレンブタジエン共重合体、等の樹脂
が用いられる。ここで、結着材料としての樹脂は、単独
で測定して1×1014Ω以上の体積抵抗を有することが
望ましい。
【0015】本発明に係わる感光体の感光層の作製に
は、例えば、ディップコーティング法、スプレーコーテ
ィング法、スピンナーコーティング法、ワイヤーバーコ
ーティング法、ブレードコーティング法、ローラーコー
ティング法、カーテンコーティング法等の塗布方法を使
用することができる。このような塗布法による感光層
は、室温における予備乾燥後、加熱乾燥することが好ま
しい。加熱乾燥は、30〜200℃の温度で5分〜2時
間程度の範囲の時間で、静止もしくは送風下で行なうこ
とができる。以上のようにして得られる感光体は、接触
帯電方式の複写機、プリンターに組み込まれて使用され
る。特に本発明は、発光を伴う放電部分で感光体表面が
晒される形態の帯電方式に対して有効である。図12に
接触帯電方式を採用したプリンターの構成例を示す。図
12に示すプリンターは中央部に静電潜像担持体である
感光体ドラム(10)を備えており、このドラムは図示し
ない駆動手段により矢印a方向に回転駆動される。ドラ
ム(10)の周囲には帯電装置(12)、現像装置(13)、
転写チャージャ(14)が配置され、さらにクリーニング
装置およびイレーサが順次配置してある。帯電装置(1
2)は接触帯電方式を採用した帯電装置である。
【0016】感光体ドラム(10)の上方には光学系(1
7)が配置してあり、この光学系はハウジング(71)の
中に半導体レーザ発生装置、ポリゴンミラー、トロイダ
ルレンズ、ハーフミラー、球面ミラー、折り返しミラ
ー、反射ミラー等を配置したもので、ハウジング(71)
の床部に露光スリット(72)が形成してあり、ここから
帯電装置(12)と現像装置(13)の間を通して感光体ド
ラム(10)に画像露光できるものである。感光体ドラム
(10)の図中右側にはタイミングローラ対(81)、中間
ローラ対(82)および給紙カセット(83)が順次配置し
てあり、給紙カセット(83)には給紙ローラ(84)が臨
んでいる。また、感光体ドラム(10)の図中左側には定
着ローラ対(91)、排紙ローラ対(92)が順次配置して
あり、排紙ローラ対(92)には排紙トレイ(93)が臨ん
でいる。
【0017】以上説明した各部品はプリンタ本体(10
0)に搭載されている。本体(100)は下ユニット(10
1)と上ユニット(102)とからなっており、前述した
帯電装置(12)、現像装置(13)、クリーニング装置、
イレーサ、光学系(17)、タイミングローラ対(81)の
うちの上側ローラ、中間ローラ対(82)の上側ローラ、
給紙ローラ(84)、定着ローラ対(91)の上側ローラ、
排紙ローラ対(92)および排紙トレイ(93)はいずれも
上ユニット(102)に設けられている。この上ユニット
はプリンタの図中左側端部に設けた軸棒(103)を中心
に給紙側の端部が上下に開閉することができ、それによ
ってジャム処理、各種メインテナンスを行なえるように
なっている。
【0018】このプリンタによると、感光体ドラム(1
0)表面が帯電装置(12)により所定電位に一様に帯電
され、該帯電域に光学系(17)から画像露光されて静電
潜像が形成される。かくして形成された静電潜像は現像
装置(13)により現像されてトナー像となり、転写チャ
ージャ(14)に臨む転写領域へ移行する。一方、給紙カ
セット(83)から給紙ローラ(84)により転写紙が引き
出され、中間ローラ対(82)を経てタイミングローラ対
(81)に至り、ここでドラム(10)上のトナー像と同期
をとって転写領域へ送り込まれる。かくして転写領域に
おいて転写チャージャ(14)の作用でドラム(10)上の
トナー像が転写紙上に転写され、該転写紙は定着ローラ
対(91)へ至り、ここでトナー像を定着されたのち排紙
ローラ対(92)により排紙トレイ(93)へ排出される。
トナー像が転写紙に転写されたのち、感光体ドラム(1
0)上に残留するトナーはクリーニング装置(図示せず)
によって清掃され、残留電荷はイレーサ(図示せず)によ
り消去される。
【0019】上記プリンタにおいては、クリーナーを装
備する型のものを説明したが、本発明の感光体は、摩耗
量が少なくても、画質の劣化を生じないクリーナーレス
のプロセスでも使用可能である。このようなクリーナー
レスのプロセスでは、オゾン劣化された表面層がクリー
ナーブレードやファーブラシにより掻き取られたり、削
り取られることが無い。この為、従来の感光体であれ
ば、オゾン劣化層が蓄積されてゆき、画質の劣化が著し
い。ところが、本発明に係る感光体を用いると、表面近
傍に酸化防止剤/または多量の電荷輸送剤を含有してい
るので、クリーナーレスに伴うオゾン劣化層が蓄積して
も、従来の感光体のような著しい画質の劣化を防止する
ことが可能である。上記プリンタに使用され、本発明の
感光体に適用可能な接触方式の帯電装置(12)として
は、フィルム型帯電装置、ブラシ型帯電装置等が使用可
能である。先ず、フィルム型帯電装置の基本構成を図1
3に示す。
【0020】帯電装置(12)には図13に示すように、
フィルムを支持するための導電性の支持板(21)(例え
ば、アルミニウム製支持板)およびそれに片側端部(22
1)が支持され、自由端部側(222)、すなわち、フィ
ルム支持域の端P1からフィルム自由端P2に至る部分
(222)の一部が感光体ドラム(10)に接触する帯電用
フィルム(22)を備えている。支持板(21)は感光体ド
ラム(10)表面から一定の距離を隔たっているドラム
(10)の幅方向に延びており、フィルム(22)も同様に
ドラム(10)の幅方向に延びている。支持板(21)には
帯電用の負電圧を印加するための直流電源(23)が接続
される。又、電源として交流電源(24)を併用すると、
画像の中間調再現性などが向上するが、必ずしも必須の
ものではない。この可撓性フィルムは帯電に用いられる
ため、導電性または低電気抵抗性(好ましくは103〜1
8Ωcm)のフィルムであることが望ましい。
【0021】フィルムの材料として考えられるものを例
示すると次のとおりである。金属材料としてはアルミニ
ウム、金、銅、鉄、銀、クロム、ニッケル、白金、錫、
チタニウム等の金属、あるいはこれらの合金。合成樹脂
材料としてはポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオ
レフィン系樹脂;ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニ
ル等のポリアセタール系樹脂;エチレン−酢酸ビニル共
重合体、ポリメタクリル酸メチル、アクリロニトリル−
アクリル酸メチル共重合体等のアクリル系樹脂;ポリカ
ーボネート、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、ポリテレフタル酸エチレン、
ポリウレタンエラストマー;ビスコースレーヨン、硝酸
セルロース、酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロ
ピオン酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、エチルセル
ロース、再生セルロース等のセルロース系樹脂;ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン11、ナイロン12、ナ
イロン46等のポリアミド系樹脂;ポリイミド、ポリス
ルホン、ポリエーテルスルホン;ポリ塩化ビニル、塩化
ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ塩化ビニリデン、塩
化ビニリデン−塩化ビニル共重合体、ポリテトラフルオ
ロエチレン、ポリクロロフルオロエチレン、ポリ弗化ビ
ニル、ポリ弗化ビニリデン等のポリハロゲン化ビニル系
樹脂;ビニルニトリルゴム合金等の樹脂材料に導電性材
料を分散させたり、樹脂材料表面を導電化処理したりし
て、適宜導電性化、または低抵抗化した材料。
【0022】特に樹脂中に金属粉、金属ウィスカー、カ
ーボンブラック、カーボンファイバー等を含有させた場
合には103〜108Ωcm程度の、導電性とまでは至らな
い程度の低抵抗材料を得ることができる。前記帯電用の
可撓性フィルムに帯電用の電圧を印加するに際しては、
直流、交流あるいはそれらの重畳による電圧を印加する
ことができる。また、フィルムの機械的強度を調整する
ために、フィルムの縦横の機械的強度に異方性を持たせ
たり、フィルム材料の結晶化度を適宜変更したり、液晶
ポリマーの如き異方性材料を用いたりしてもよい。次
に、ブラシ型帯電装置の基本構成例を図14に示す。図
14に示したブラシ型帯電装置は、帯電ブラシ(30)を
帯状のパイル布にて構成されている。該パイル布は例え
ば基布(32)に3〜10デニールの導電性繊維よりなる
ブラシ毛(31)を織り込み、さらに基布部分の裏面を導
電性接着剤によりコーティングして得ることができる。
また、ブラシ毛は例えば50〜100本を束にして図1
5に示すように、基布(32)の経糸(32a)にV字形
に、もしくは図16に示すように、W字形に織り込むこ
とができる。
【0023】ブラシ毛の材料は、適度な導電性を有する
ものであればよく、特に限定は受けない。そのような導
電性材料として、タングステン、ステンレス、金、白
金、鉄、銅、アルミニウム等の金属線を挙げることがで
きる。また、導電性樹脂材料として、レーヨン、ナイロ
ン、アセテート、銅アンモニア、ビニリデン、ビニロ
ン、フッ化エチレン、プロミックス、ベンゾエート、ポ
リウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリ塩化ビ
ニル、ポリクラール、ポリノジック、ポリプロピレン等
の繊維中に、カーボンブラック、炭素繊維、金属粉、金
属ウィスカー、金属酸化物、半導体材料等の抵抗調整剤
を分散せしめたものを用いることができる。この場合、
その分散量により適宜所望の抵抗値を得ることができ
る。また、抵抗調整剤を繊維の内部に分散させるのでは
なく、繊維表面に被覆してもよい。図14に示したブラ
シ型帯電器は固定型のもので、感光体に対しては、図1
7に示した態様で使用される。尚、電源(23)、(24)
等については図13において説明したものと同様なので
ここでは説明を省く。
【0024】一方、回転ブラシ型帯電器も使用可能であ
る。回転ブラシ型帯電器の製法としては、図18に示し
たように、基布上に織り込まれた生地(33)を導電性シ
ャフト(34)に巻くことにより得られる。回転型のブラ
シ帯電器の実装状態は、図19に示したようになる。回
転型ブラシ(36)は、その中心と感光体(10)表面と距
離H’を隔てて設置され、駆動モータ(35)により回転
可能とされている。H’はブラシの自然長より若干短く
設定し、感光ドラム(10)表面に適当なニップ巾で接触
するように構成する。尚、電源(23)(24)等は図1
3、17と同様であるので説明を省く。その他の接触帯
電器としては、ブレード型構成(例えば、特開昭64−
93760号公報)、ローラ型構成(例えば、特開昭64
−73365号公報)、ブラシ型構成(例えば、USP4
55171号)、多孔性型構成(例えば、特開平2−28
669号公報)、半導体型構成(例えば、特開平1−29
2358号公報)、磁気ブラシ型構成(例えば、特開昭6
3−187267号公報)等の構成のものが知られてお
り、本発明の感光体は、そのような接触構成の帯電器に
も適用可能である。
【0025】感光体の作製 まず、比較例用の感光体として、長波長光(780nm)に
対して感度を有する感光体を以下のごとく作製した。
【0026】電荷発生層の作製 まず、τ(タウ)型無金属フタロシアニン1重量部、ポリ
ビニルブチラール樹脂2重量部およびテトラヒドロフラ
ン100重量部をボールミルポットに入れて24時間分
散し感光塗液を得た。この時の感光塗液の粘度は20℃
で15cpであった。また、ポリビニルブチラール樹脂と
しては、アセチル化度3モル%以下、ブチル化度70モ
ル%、重合度1000のものを用いた。この塗液を外径
30mm、長さ240mm、肉厚0.8mmのアルミニウム製
円筒基体表面にディッピング法を用いて塗布し、乾燥後
の膜厚が0.4μmの電荷発生層を形成した。ここで使
用した円筒基体はマグネシウムを0.7重量%、硅素を
0.4重量%含有したアルミニウム合金であった。ま
た、乾燥条件は20℃の循環空気中で30分間とした。
なお、τ型無金属フタロシアニンは、CuKα/Niの波
長1.541ÅのX線を使用した際、ブラック角(2θ
±0.2度)が7.6、9.2、16.8、17.4、
20.4および20.9度に強いピークを示すX線回折
図形を有するものである。特に、赤外線吸収スペクトル
においては、700〜760cm-1の間に751±2cm-1
が最も強い4本の吸収帯を、1320〜1340cm-1
間に2本のほぼ同じ強さの吸収帯を、そして、3288
±3cm-1に特徴的な吸収を有するものである。
【0027】電荷輸送層の作製 次いでこの電荷発生層上に、下記構造式で示されるヒド
ラゾン化合物8重量部、オレンジ色素(Sumiplast Or
ange12; 住友化学社製)0.1重量部、ポリカーボネ
ート樹脂(パンライトL−1250; 帝人化成社製)10
重量部をテトラヒドロフラン180重量部から成る溶媒
中に溶解させた塗液をディッピング法を用いて塗布し、
乾燥して、膜厚28μmの電荷輸送層を形成した。この
時の塗液の粘度は20℃で240cpであった。また、乾
燥条件は100℃の循環空気中で30分間とした。
【0028】
【化1】
【0029】以上のようにして導電性基体上に、電荷発
生層、電荷輸送層を順次積層した感光体を作製した。な
お、該感光体は、第1の層領域だけからなる感光体とい
うことになる。
【0030】第1層領域、第2層領域を有する感光体の
作製 この感光体は、上記した比較感光体の作製において、電
荷輸送層を下記表1及び2に示した各添加量の割合で、
2回の塗布によって形成した以外、比較感光体と同様に
作製した。このとき酸化防止剤は、ノクラック224
(大内新興化学社製)を使用し、塗布作製時に同時に混合
分散するようした。このようにして作製した各感光体の
構成を表1及び2にまとめた。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】以上のようにして得られた感光体を図12
に示したプリンターに組み込んだ。帯電装置としては、
以下のフィルム型帯電装置、ブラシ型帯電装置を用い
た。
【0034】フィルム型帯電装置(図1) 帯電用フィルムとしてヤング率が7.0×108[g/cm]
でフィルム厚さが60μmのものを用いた。材料として
は、導電性炭素粉末を8wt%含有したポリプロピレンフ
ィルムで、107Ωcmの電気抵抗率を有する樹脂フィル
ムを用いた。そして、電源(23)により−800Vの直
流電圧と交流電源(24)によりピークツーピークが12
00Vで周波数800Hzの矩形波の交番電圧とを重畳
した電圧を印加し、感光体表面を−800Vに帯電する
ようにした。フィルム(22)の支持域の端P1とフィル
ム自由端P2の間の長さは15mmとした。支持板(21)
の感光体ドラム(10)の表面からの距離Hは5mmとし
た。
【0035】ブラシ型帯電器(図14) ブラシ毛材料として、導電性カーボン粉末を全重量に対
して12wt%含有した電気抵抗率約1×105Ω・cmの
6デニールのレーヨン繊維を採用した。図20に示すよ
うに、この繊維(31)を厚さ0.5mmの基布(32)に図
16に示すようにW織りを用いて織り込み、感光体ドラ
ム幅方向の長さL=230mm、幅W=9mm、高さh1=
7mm、中央部の繊維密度15000本/cm2の帯電ブラ
シ(30)を形成し、基布(32)の裏面に導電性接着剤を
コーティングし、該接着剤にて基布(32)を厚さt=1m
mのアルミニウム製バックプレート(37)に固定した。
そして、電源(23)により−1.1KVの直流電圧を印
加し、感光体表面を−800Vに帯電するようにした。
尚、交流電源(24)は作動させなかった。
【0036】回転ブラシ型帯電器(図19) 固定型帯電器と同様にしてW織によるブラシ生地をアル
ミ製シャフト上に取り付けることにより作製し、図21
に示した寸法の回転型ブラシを得た。使用に際しては、
ブラシの周速が、ドラムの周速の3倍速度で回転させ、
上記固定型帯電器と同様に帯電させた。なお、前記プリ
ンタのシステム速度(感光体ドラムの周速)は3.5cm
/sec、現像装置(13)は一成分の接触式現像装置であ
り、反転現像を行う。なお、以下の評価に用いたトナー
は、負帯電型で、ビスフェノールA型ポリエステル樹脂
100重量部と、カーボンブラックMA#8(三菱化成
工業社製)5重量部、ボントロンS−34(オリエント化
学工業社製)3重量部と、ビスコールTS−200(三洋
化成工業社製)2,5重量部とからなる組成物を、公知の
方法によって混練、粉砕、分級し、平均粒径が8μm
で、粒径6〜11μmの範囲に80重量%が分布するト
ナー粒子を製造し、このトナー粒子に、流動化剤として
疎水性シリカ(タルコ社製、タノラックス500)を0.
80重量%添加し、ホモナイザーにより混合撹拌したも
のである。このようなトナーを現像装置(13)に収納
し、直流電源(23)により現像バイアス−300Vの下
で、現像を行うようにした。尚、交流電源(24)は作動
させなかった。
【0037】評価 上記プリンタを用い、以下の項目について評価した。帯電能 帯電能は、感光体表面を−800V帯電に必要とされる
電流量で表わした。そして、比較例1の感光体に比べて
必要とされる電流量の増加率が10%以内のものを好
適、20%以内のものを実用上問題無しとした。
【0038】半減露光量 半減露光量は図12のプリンターにおいて、現像位置に
表面電位計を設け、レーザー光学光(17)の光路中にN
Dフィルターを挿入することによりレーザー光量を変化
させながら、感光体表面電位を初期の−800Vの半分
の−400Vにまで減衰するのに必要な光量を求めるこ
とによって測定した。
【0039】感度 感度は半減露光量の増加割合により測定し、比較例1の
感光体と比較することにより評価した。そして、その増
加割合が10%以内のものを好適、20%以内のものを
実用上問題無しとした。評価結果は表中に示した。
【0040】解像力 レーザ光学系(17)600dpiに設定し、図22に示し
たような1ドットラインペア、2ドットラインペア、3
ドットラインペア、4ドットラインペアを描画し、プリ
ントサンプルを得、5000枚プリントアウト後に評価
した。なお、図中、網線部の部分はベタ画像を表わす。
【0041】得られたプリントサンプルを濃度計(サク
ラマイクロデンシトメーターModelPDM−5 Type−
BR)を用いて解析した。そして、図23のように白ラ
インが転写紙の濃度まで落ちていれば、そのドットライ
ンペアを解像しているものとし、図24に示したよう
に、転写紙の濃度まで落ちていなければ(B)解像してい
ないこととした。評価としては、3ドットラインペア以
上は解像するが、1ドットラインペアと2ドットライン
ペア以上は解像しないような場合を、3ドットラインペ
アをクリアと表記することとした。そして、5000枚
のプリントアウト後、3ドットラインペア以内をクリア
するものを実用上問題無し、2ドットラインペアをクリ
アするものを好適と判定した。以上の評価結果を表3〜
6にまとめた。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【0044】
【表5】
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】本発明の感光体は接触帯電方式の複写機
において、長期にわたって良好な感光体特性を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】 感光体へ酸化防止剤および/または電荷輸送
剤を含有させる領域を説明するための感光体の概略断面
図である。
【図2】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図3】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図4】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図5】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図6】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図7】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図8】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図9】 酸化防止剤および/または電荷輸送剤の第2
層領域での分布状態を示す図である。
【図10】 感光体の概略構成を示す断面図である。
【図11】 感光体の概略構成を示す断面図である。
【図12】 接触帯電方式を採用したプリンターの概略
構成図である。
【図13】 フィルム型帯電装置の概略構成図である。
【図14】 固定型帯電器の概略構成例を示す図であ
る。
【図15】 ブラシ毛の織り込み方を説明するための図
である。
【図16】 ブラシ毛の織り込み方を説明するための図
である。
【図17】 ブラシ型帯電器の使用方法を説明するため
の図である。
【図18】 回転型のブラシ型帯電器の概略構成を示す
図である。
【図19】 回転型のブラシ型帯電器の使用方法を説明
するための図である。
【図20】 実施例に用いた固定型帯電器の概略構成を
示す図である。
【図21】 実施例に用いた回転型帯電器の概略構成を
示す図である。
【図22】 解像力評価に使用するプントサンプルを説
明するための図である。
【図23】 解像力の評価方法を説明するための図であ
る。
【図24】 解像力の評価方法を説明するための図であ
る。
【符号の説明】
1:第1層領域 2:第2層領域 3:表面保護
層 4:有機感光層 5:基板 6:電荷発生層
7:電荷輸送層 8:電荷輸送剤 9:電荷発生剤
10:ドラム 12:帯電装置 13:現像装
置 14:転写チャージャ 17:光学系 2
1:支持板 22:帯電用フィルム 23:電源
24:電源 30:帯電ブラシ 31:ブラシ毛
32:基布 32a:経糸 33:生地 3
4:導電性シャフト 35:駆動モータ 36:回
転型ブラシ 71:ハウジング 72:露光スリット 81:タイミングローラ 8
2:中間ローラ 83:給紙カッセト 84:給紙
ローラ 91:定着ローラ 92:排紙ローラ 93:排紙トレイ 100:プリンタ本体 10
1:下ユニット 102:上ユニット 221:片
側端部 222:自由端部側
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 飯野 修司 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 池側 彰仁 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (72)発明者 大澤 以清 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号大阪国際ビル ミノルタカメラ株式会 社内 (56)参考文献 特開 昭64−44964(JP,A) 特開 平3−1147(JP,A) 特開 平2−118672(JP,A) 特開 平5−100458(JP,A) 特開 平5−216263(JP,A) 特開 平5−34964(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 5/00 - 5/16

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接触帯電方式を採用した電子写真プロセ
    スに用いられ、導電性基板上に有機感光層を備えてお
    り、この有機感光層が電荷発生層上に電荷輸送層を形成
    した積層構成であり、前記電荷輸送層が結着樹脂、電荷
    輸送剤および酸化防止剤を含有してなり、電荷輸送層の
    表面近傍の層領域を第2層領域とし、この第2層領域よ
    り導電性基板側を第1層領域としたとき、第1層領域に
    比べて第2層領域に酸化防止剤を多く含有したことを特
    徴とする接触帯電用感光体。
  2. 【請求項2】 接触帯電方式を採用した電子写真プロセ
    スに用いられ、導電性基板上に有機感光層を備えてお
    り、この有機感光層が電荷発生層上に電荷輸送層を形成
    した積層構成であり、前記電荷輸送層が結着樹脂および
    電荷輸送剤を含有してなり、電荷輸送層の表面近傍の層
    領域を第2層領域とし、この第2層領域より導電性基板
    側を第1層領域としたとき、第1層領域に比べて第2層
    領域に電荷輸送剤を多く含有したことを特徴とする接触
    帯電用感光体。
  3. 【請求項3】 前記電子写真プロセスがクリーナーレス
    方式を採用している請求項1または2記載の感光体。
  4. 【請求項4】 前記第2層領域における酸化防止剤の含
    有量が、結着樹脂に対する酸化防止剤の重量比(酸化防
    止剤/結着樹脂)で1/10〜3/1である請求項1記載の感
    光体。
  5. 【請求項5】 前記第2層領域における電荷輸送剤の含
    有量が、結着樹脂に対する電荷輸送剤の重量比(電荷輸
    送剤/結着樹脂)で1/1〜9/1である請求項2記載の感光
    体。
  6. 【請求項6】 接触帯電方式を採用した電子写真プロセ
    スに用いられ、導電性基板上に有機感光層を備えてお
    り、この有機感光層が結着樹脂、電荷発生剤、電荷輸送
    剤および酸化防止剤を含有した単層構成であり、前記有
    機感光層の表面近傍の層領域を第2層領域とし、この第
    2層領域より導電性基板側を第1層領域としたとき、第
    1層領域に比べて第2層領域に酸化防止剤を多く含有し
    たことを特徴とする接触帯電用感光体。
  7. 【請求項7】 接触帯電方式を採用した電子写真プロセ
    スに用いられ、導電性基板上に有機感光層を備えてお
    り、この有機感光層が結着樹脂、電荷発生剤お よび電荷
    輸送剤を含有した単層構成であり、前記有機感光層の表
    面近傍の層領域を第2層領域とし、この第2層領域より
    導電性基板側を第1層領域としたとき、第1層領域に比
    べて第2層領域に電荷輸送剤を多く含有したことを特徴
    とする接触帯電用感光体。
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