JP6306500B2 - エレベータ用冷却ファンの診断装置および診断方法 - Google Patents

エレベータ用冷却ファンの診断装置および診断方法 Download PDF

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Description

本発明は、エレベータ用冷却ファンの診断装置および診断方法に関する。
エレベータ装置とは、巻上機を回転させて乗りかご内の人や荷物を目的階まで昇降させる装置である。巻上機を駆動するための電力を供給する電力変換装置には、交流電力を直流電力に変換するコンバータ装置と、直流電力を交流電力に変換するインバータ装置との2つがある。コンピュータ装置およびインバータ装置は、複数の半導体スイッチング素子を有している。それら半導体スイッチング素子のオン/オフ動作を制御することで、巻上機に所望の電力を供給し、エレベータの走行を制御している。
コンバータ装置やインバータ装置が交流電力から直流電力に、または直流電力から交流電力に変換する場合には、損失が発生する。そのような損失として、例えば半導体スイッチング素子を高速でオン/オフさせるときに生じるスイッチング損失などがある。上述の損失は熱となって放出される。この熱がエレベータの連続運転によって徐々に高くなり、ある温度に達すると、電力変換装置の寿命や故障に影響を及ぼす。そこで電力変換装置の熱を放熱する手段が必要となる。
放熱手段の一つとして、電力変換装置を放熱器に接触させ、放熱器の冷却フィンに向けて複数の冷却ファンから風を送る強制空冷方式が知られている。強制空冷により、電力変換装置を所定温度以下に保つことができる。
しかし、冷却ファンに塵埃などが付着して風量が低下したり、あるいは、ファンモータの断線等で冷却ファンに停止故障が発生したりすると、放熱器による電力変換装置の放熱効率が低下し、電力変換装置の温度が上昇する。この温度上昇を放置すると、電力変換装置の寿命が短くなったり、故障を招いたりする原因となりかねない。
特許文献1に記載の従来技術では、通電中の冷却ファンの電圧あるいは電流を検出し、その電圧値または電流値から冷却ファンの回転数を推定する。そして、特許文献1に記載の従来技術では、冷却ファンの回転数から、冷却ファンの劣化状態を判定したり、残寿命を計算したりする。
特開2011−195273号公報
従来技術では、推定したファン回転数から冷却ファンの劣化状態を判定して、冷却ファンの交換時期を判断するものであり、電力変換装置の温度を検出する手段も電力変換装置の温度を推定する手段も持っていない。従って、従来技術では、冷却ファンの劣化状態が電力変換装置に及ぼす影響を算出することはできず、電力変換装置の寿命を推定することもできない。
そこで本発明の目的は、冷却ファンの冷却対象である所定の装置の温度に基づいて、冷却ファンの状態を判定できるようにしたエレベータ用冷却ファンの診断装置および診断方法を提供することにある。本発明のさらなる目的は、冷却ファンの冷却対象である所定の装置について予測した温度と実際に検出した温度とを比較することにより、冷却ファンの状態を判定すると共に、所定の装置の寿命も推定できるようにしたエレベータ用冷却ファンの診断装置および診断方法を提供することにある。
上記課題を解決すべく、本発明の一つの観点に係るエレベータ用冷却ファンの診断装置は、エレベータの冷却ファンを診断するエレベータ用冷却ファンの診断装置であって、冷却ファンは、乗りかごの稼働状況に応じて温度が変化する所定の装置を冷却するものであり、乗りかごの稼働状況から所定の装置の温度を予測する温度予測部と、所定の装置の温度を検出する温度検出器からの検出温度と温度予測部の予測した予測温度とを比較することで、冷却ファンの状態を判定する状態判定部と、を備える。
状態判定部は、検出温度が予測温度よりも所定の第1閾値以上高い場合、冷却ファンの風量が低下している風量低下状態であると判定し、第1閾値よりも大きい値に設定される所定の第2閾値以上、検出温度が予測温度よりも高い場合、冷却ファンが停止している停止状態であると判定することができる。
検出温度に基づいて所定の装置の寿命を推定する寿命推定部を備えてもよい。
本発明によれば、所定の装置の温度に基づいて、所定の装置を冷却するための冷却ファンの状態を判定することができる。さらに、所定の装置の温度に基づいて所定の装置の寿命を推定することができる。
エレベータ装置の全体構成図である。 電力変換装置の検出温度と予測温度との差と、冷却ファンの状態との関係を示す特性図である。 冷却ファンの状態と電力変換装置の寿命を診断する処理を示すフローチャートである。 第2実施例に係り、温度検出器の取付位置の例を示す説明図。
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態を説明する。本実施形態のエレベータ1は、後述のように、昇降路111内もしくは機械室に設けた制御盤102と、制御盤102に設けられ乗りかご105の運行を制御するエレベータ制御装置201と、制御盤102に設けられ巻上機103へ三相交流電源101からの電力供給を制御する電力変換装置203と、電力変換装置203を冷却するための複数の冷却ファン204A,204Bを備えた放熱器202と、放熱器202に取り付けた温度検出器205を有する。
本実施形態のエレベータ1は、例えば連続運転が発生した際に、温度検出器205で検出した放熱器202の上昇温度と、エレベータ制御装置201で演算した予測上昇温度値とを比較する。エレベータ1は、検出した上昇温度と予測上昇温度の差異に基づいて、冷却ファン204A,204Bの状態を判断すると共に、温度検出値から電力変換装置203の残寿命計算を行う。そして、エレベータ1は、冷却ファン204A,204Bの状態と電力変換装置203の残寿命とを外部装置402,403に発報する。これにより、本実施形態のエレベータ1は、冷却ファン204A,204Bおよび電力変換装置203の、故障回数を低減する。さらに、本実施形態のエレベータ1は、冷却ファン204A,204Bおよび電力変換装置203のそれぞれの故障に起因する、エレベータ停止時間を低減する。
図1〜図3を用いて第1実施例を説明する。本実施例のエレベータ1は、乗りかご105を昇降動作させるエレベータ機構システムと、エレベータ機構システムを制御するエレベータ制御システムとに大別できる。先にエレベータ機構システムについて説明し、次にエレベータ制御システムについて説明する。
エレベータ機構システムは、建物内の各乗り場300A,300Bに亘って垂直方向に設けられた昇降路111内で、乗りかご105を昇降させる。三相交流電源101から供給される電力は、制御盤102内の電力変換装置203で任意の電圧値および周波数に変換されて、巻上機103に供給される。巻上機103は、「所定の装置」の例である電力変換装置203から供給される電力により、所定方向に回動する。巻上機103が回動すると、巻上機103に連結されたシーブ104から主ロープ110を介して供給される駆動力によって、乗りかご105は昇降路111内を昇降する。
主ロープ110の一端にはかご枠106が接続され、主ロープ110の他端には釣合い重り109が接続されている。乗りかご105内には、かご内の利用者によって操作される行き先階登録装置107が設けられている。行き先階登録装置107に対する利用者の操作(かご呼び)は、図示せぬ信号線を介して、エレベータ制御装置201内の主制御部207へ入力される。
乗りかご105とかご枠106の間には、かご内の荷重を検出する荷重検出器108A,108Bが設置されている。各荷重検出器108A,108Bの検出した荷重は、図示せぬ信号線を介して、主制御部207へ入力される。
乗りかご105が停止する各階300A,300Bには、乗りかご105のドアに連動して開閉する乗り場ドア302A、302Bが設けられている。さらに、各階300A,300Bには、利用者によって操作される乗り場ボタン301A,301Bが設けられている。乗り場ボタン301A,301Bに対する利用者の操作(ホール呼び)は、図示せぬ信号線を介して、主制御部207へ入力される。
エレベータ制御システムについて説明する。制御盤102は、例えば昇降路111の内部や機械室に設置される。制御盤102内には、エレベータ制御装置201と、エレベータ制御装置201により制御される電力変換装置203とが設けられている。図中、電力変換装置203をIPM(Intelligent Power Module)と略記する。電力変換装置203は、例えば半導体スイッチング素子2031のような電力用半導体素子(図4参照)を駆動するための駆動回路と、保護回路とを備える。
電力変換装置203は、三相交流電源101から供給される交流電力を直流電力に変換するコンバータ装置と平滑コンデンサ(いずれも不図示)、この直流電力を任意の電圧値および周波数の交流電力に変換する図示せぬインバータ装置を備えることができる。インバータ装置は、複数の半導体スイッチング素子2031を備えており、これらスイッチング素子2031を高速でオン/オフ動作させることで、直流電力を任意の交流電力に変換する。電力変換装置203の出力電流は、電流検出器206A,206Bにより検出され、主制御部207へ入力される。
電力変換装置203は、図示せぬ複数の放熱フィンを有する放熱器202に取り付けられている。放熱器202の近傍には、複数の冷却ファン204A,204Bが設けられており、放熱フィンに向けて空気を吹き付けるようになっている。電力変換装置203のスイッチング素子2031などで発生した熱は、放熱器203から大気中へ放出される。また、放熱器203には、電力変換装置203の近傍に位置して、温度検出器205が設けられている。温度検出器205の検出した温度は、電気信号として、エレベータ制御装置201内の異常判定部209および寿命推定部211へ入力される。
エレベータ制御装置201は、乗りかご105の運転や速度を制御する。エレベータ制御装置201は、例えば、演算処理装置、メモリ、入出力回路、通信回路(いずれも不図示)などを備えるコンピュータシステムとして構成することができる。
エレベータ制御装置201は、その機能として、主制御部207、温度予測部208、異常判定部209、発報部210、寿命推定部211を備える。
主制御部207は、行き先階登録装置107から入力される行き先階指令と、乗り場ボタン301A,301Bから入力されるホール呼びと、荷重検出器108A,108Bからの荷重検出信号とに基づいて、乗りかご1の昇降動作を決定する。主制御部207は、決定した昇降動作を実現するための通電パターン指令を生成し、電力変換装置203へ入力する。電力変換装置203内の半導体スイッチング素子2031は、通電パターン指令に従ってオンオフし、これにより巻上機103が駆動する。主制御部207で生成した通電パターン指令は、温度予測部208にも入力される。
詳しくは、電力変換装置203が任意の電圧値並びに周波数を出力するために、主制御部207は、電流検出器206A,206Bの検出する電力変換装置203の出力電流と、荷重検出器108A,108Bの検出する乗りかご105の荷重と、乗り場ボタン301A,301Bまたは行き先階登録装置107で登録される呼びとに基づいて、半導体スイッチング素子2031に与えるための導通パターン指令を生成し、電力変換装置203へ入力する。
温度予測部208は、主制御部207で生成された通電パターン指令に基づいて、電力変換装置203の上昇温度を予測する。温度予測部208で予測した温度は、異常判定部209へ入力される。
「状態判定部」の例である異常判定部209は、温度検出器205で検出した温度(検出温度)と、温度予測部208で予測した温度(予測温度)とを比較することで、冷却ファン204A,204Bの状態を判定する。判別する状態の種類には、後述のように、風量が低下している状態と、故障して停止している状態とがある。以下の説明では、温度検出器205で検出した温度を、検出温度または温度検出値と呼ぶ。
寿命推定部211は、温度検出器205の検出温度に基づいて、電力変換装置203の寿命(残り寿命)を計算する。発報部210は、異常判定部209による判定結果と、寿命推定部211による寿命の計算結果とを外部装置402,403へ送信する。
外部装置としては、例えば、通信ネットワーク401を介して接続される保守管理センタ402と、有線または無線でエレベータ制御装置201に直接接続される端末403とを挙げることができる。
以下、同種の複数構成を区別するために付与した「A」「B」を省略して説明する場合がある。例えば、冷却ファン204A,204Bは特に区別しない場合、冷却ファン204と呼ぶ。同様に、荷重検出器108A,108Bは荷重検出器108と、電流検出器206A,206Bは電流検出器206と、乗り場ボタン301A,301Bは乗り場ボタン301と、略記する。
図1で述べた構成において、乗りかご105の移動距離または乗りかご105内の荷重のいずれかが変化すると、乗りかご105を走行させるために必要な巻上機103への供給電力が変化する。巻上機103への供給電力が変化すると、電力変換装置203内の半導体スイッチング素子2031の通電パターン指令が変化するため、半導体スイッチング素子2031での損失量が変化する。この結果、電力変換装置203の発する発熱量も変化する。
上述の通り、半導体スイッチング素子2031への通電パターン指令は、乗りかご105の移動距離や乗りかご105内の荷重から算出される。そこで本実施例の温度予測部208は、通電パターン指令を基に、電力変換装置203の温度上昇分、つまり上昇する温度を予測する。一般的に樹脂モールドされた電力変換装置203の温度を直接測定するのは難しいため、本実施例では、放熱器202の上昇温度として予測する。この予測した上昇温度と温度検出器205で検出した放熱器202の実際の上昇温度とを異常判定部209で比較することで、冷却ファン204の状態を判断できる。
図2は、冷却ファン204の風量低下時並びに停止故障時と予測上昇温度値との関係を示した特性図である。図2中に実線で示す予測上昇温度(Tpre)は、乗りかご105の稼働状況(例えば移動距離や荷重)から予測される電力変換装置203の温度上昇のカーブである。詳しくは、温度検出器205の設置場所付近の温度上昇として予測された温度変化を示すカーブである。
図2中に点線で示す検出温度Taは、冷却ファン204に異常が生じていない正常時の温度変化を示すカーブである。これは、温度検出器205で検出した電力変換装置203の温度(詳しくは電力変換装置203が搭載された放熱器202の温度)の時間変化を示している。図2中に一点鎖線で示す検出温度(Tblc)は、冷却ファン204に風量低下状態が生じている場合の、温度検出器205で検出した温度変化のカーブである。図2中に二点鎖線で示す検出温度(Toff)は、冷却ファン204に停止故障状態が生じている場合の、温度検出器205で検出した温度変化のカーブである。
ファンモータの性能劣化や塵埃の付着などの理由により、冷却ファン204の風量が規定値よりも低下する場合がある。この状態を風量低下状態と呼ぶ。図2に一点鎖線で示すように、冷却ファン204に風量低下が発生した場合(Tblc)、エレベータの連続運転開始時t0から数分程度経過した検出時点tdにおいて、予測上昇温度(Tpre)と実際の検出温度Tblcとの間に差異が出始め、その差異は緩やかに増加する。
一方、ファンモータの断線等により、冷却ファン204が作動できなくなり、完全に停止してしまう状態を停止故障状態と呼ぶ。図2に二点鎖線で示すように、冷却ファン204に停止故障が発生した場合(Toff)、風量低下時と同様に、エレベータの連続運転開始時t0から数分程度経過した検出時点tdにおいて、予測上昇温度(Tpre)と実際の検出温度Toffとの間に差異が出始める。この差異は、エレベータの運転時間が長くなるにつれて急激に上昇し続ける。冷却ファン204は作動していないため、乗りかご105の稼働に応じて電力変換装置203の実際の温度は上がり続ける。電力変換装置203の温度Toffが上限温度(Tbrk)を超えると、電力変換装置203は故障する可能性がある。
上述のように、冷却ファン204の状態によって、電力変換装置203の温度の上がり方はそれぞれ異なる。冷却ファン204に異常がある場合の電力変換装置203の温度上昇の仕方は、冷却ファン204が正常な場合の電力変換装置203の温度上昇の仕方よりも急である。
電力変換装置203の温度上昇カーブの立ち上がり角度θについて検討する。冷却ファン204に異常がない場合に予測される立ち上がり角度θpre、冷却ファン204に冷却ファン204に風量低下が生じている場合の立ち上がり角度θblc、冷却ファン204が停止している場合の立ち上がり角度θoffとする。冷却ファン204が正常な場合の立ち上がり角度角度θpreが最も小さくなり、冷却ファン204が停止している場合の立ち上がり角度θoffが最も大きくなり、冷却ファン204に風量低下が生じている場合の立ち上がり角度θblcは、θpreとθoffの間に位置する(θoff>θblc>θpre)。
本実施例では、冷却ファン204の状態を判別するために、予測上昇温度(Tpre)と冷却ファン204に異常が生じた場合の上昇温度(Tblc, Toff)との間に差が生じるタイミングを、検出点tdとする。そして、検出点tdでの予測上昇温度値Tpre0と温度検出値Ta(正常時はTa、風量低下時はTblc、停止時はToff)を比較し、その結果によって冷却ファン204の状態を判断する。
状態判別用の閾値は2つ設ける。1つ目の閾値ΔT1は、冷却ファン204に風量低下が発生していることを捉えるための閾値である。2つ目の閾値ΔT2は、冷却ファン204の停止故障を捉えるための閾値である。第2の閾値ΔT2は、第1の閾値ΔT1よりも大きい値に設定される(ΔT2>ΔT1)。理解のための一つの例として、第1の閾値ΔT1は20度、第2の閾値ΔT2は40度に設定してもよい。これらの値とは異なる値に設定することもできる。
乗りかご105の稼働状況から予測される温度Tpre0よりも、温度検出器205の検出した温度Taの方が第1の閾値ΔT1以上大きい場合(Ta≧Tpre0+ΔT1)、冷却ファン204に風量低下状態という異常が生じていると判断できる。この場合、温度検出器205の検出温度Taは、風量低下時の検出温度Tblcとなる。
乗りかご105の稼働状況から予測される温度Tpre0よりも、温度検出器205の検出した温度Taの方が第2の閾値ΔT2以上大きい場合(Ta≧Tpre+ΔT2)、冷却ファン204に停止故障(故障で停止している)という異常が生じていると判断することができる。この場合、温度検出器205の検出温度Taは、停止故障時の検出温度Toffとなる。
エレベータの連続運転開始時t0から検出点tdに達するまでの間、検出点tdにおける予測上昇温度値Tpre0と温度検出器205の温度検出値Taとを周期的に繰り返し比較する。これにより、もしも検出点tdの手前で、検出温度Taがいずれかの閾値ΔT1,ΔT2を越えた場合でも、ただちに冷却ファン204の異常を検出できる。
本実施例では、上述のように、冷却ファン204が正常な場合における電力変換装置203の温度上昇と、冷却ファン204に異常が生じている場合における電力変換装置203の温度上昇との差異に着目して、冷却ファン204の状態を判別する。これに代えて上述の通り、温度上昇の立ち上がり角度θpre,θblc,θoffに基づいて、冷却ファン204の状態を判別する構成でもよい。
または、冷却ファン204が正常な場合の温度変化特性を乗りかご105の稼働状況および昇降路111の気温などに基づいて予測し、その予測した温度と温度検出器205で検出した温度との差異から、冷却ファン204の状態を判別してもよい。このように、本実施例では、「所定の装置203の温度を検出する温度検出器205からの検出温度と温度予測部208の予測した予測温度とを比較することで、冷却ファン204の状態を判定する状態判定部209」の例として、複数の構成例を実施可能な形態で開示する。いずれの方法を採用してもよい。
図3は、冷却ファン204の状態を診断する処理を示すフローチャートである。エレベータ制御装置201は、乗り場ボタン301からのホール呼び指令または行き先階登録装置107からの行き先階指令が登録されると(S1:YES)、本処理を開始する。
エレベータ制御装置201は、電力変換装置203内の半導体スイッチング素子2031へ与える通電パターン指令から、放熱器202の検出点tdでの予測上昇温度値Tpreを計算する(S2)。
エレベータ制御装置201は、予測上昇温度値Tpre0(予測温度)と温度検出器205で検出した温度検出値Ta(検出温度)とを比較する(S3,S4)。例えば、エレベータ制御装置201は、予測上昇温度Tpreと温度検出値Taとの差が第2の閾値ΔT2以上であるか判定する(S3)。エレベータ制御装置201は、予測上昇温度Tpreと温度検出値Taとの差が第2の閾値ΔT2以上であると判定すると(S3:YES)、冷却ファン204が故障で停止していると判定する(S5)。
エレベータ制御装置201は、予測上昇温度Tpreと温度検出値Taの差が第2の閾値ΔT2未満であると判定した場合(S3:NO)、予測上昇温度Tpreと温度検出値Taの差が第1の閾値ΔT1以上であるか判定する(S4)。
エレベータ制御装置201は、予測上昇温度Tpreと温度検出値Taの差が第1の閾値ΔT1以上であると判定すると(S4:YES)、冷却ファン204に風量低下状態が生じていると判定する(S6)。
エレベータ制御装置201は、予測上昇温度Tpreと温度検出値Taの差が第1の閾値ΔT1未満であると判定すると(S4:NO)、冷却ファン204は正常であると判定する(S7)。
このようにして冷却ファン204の状態を判別した後(S5,S6,S7)、エレベータ制御装置201は、温度検出器205で検出した温度検出値Taから、電力変換装置203の残寿命を計算する(S8)。一般的に電気機器は、長時間にわたって高温状態におかれると、内部の電気回路素子が劣化したりするため、寿命が短くなる。そこで、あらかじめ実験やシミュレーションなどで温度と寿命との関係式を求めておけば、その関係式に基づいて寿命を算出可能である。本実施例では、寿命算出方法は特に問わない。
最後に、エレベータ制御装置201は、冷却ファン204の状態と電力変換装置203の寿命予測値とを発報部210から外部へ発報する(S9)。
このように構成される本実施例によれば、エレベータ制御装置201は、乗りかご105の稼働状況から予測した温度(予測上昇温度Tpre)と、電力変換装置203の放熱器202に設けられた温度検出器205で検出した温度(温度検出値Ta)とを比較することで、冷却ファン204の状態が正常であるか異常であるか判定できる。
そして、本実施例のエレベータ制御装置201は、冷却ファン204の状態を判断すると、発報部210から冷却ファン204の状態(正常状態、風量低下状態、停止故障状態)を発報する。これにより、保守管理センタ402のオペレータや現場の保守員は、制御盤102を開けずに、冷却ファン204の状態を把握したり、その交換時期を推定したりすることができる。従って、保守作業の効率が高まる。
さらに本実施例では、冷却ファン204の状態に基づいて、冷却ファン204の故障回数や交換頻度を低減できるため、エレベータの運転停止時間を短くすることができ、利用者の使い勝手も向上する。
また本実施例では、電力変換装置203の残寿命を計算して外部へ発報するため、電力変換装置203の交換や故障によるエレベータの運転停止回数および運転停止時間を短くできる。これによってもエレベータの利用者の使い勝手が向上する。
図4を用いて第2実施例を説明する。本実施例は第1実施例の変形例であるため、第1実施例との相違を中心に説明する。
電力変換装置203は、上述のように通電パターン指令に従ってオンオフする半導体スイッチング素子2031を内蔵している。半導体スイッチング素子2031は、「乗りかごの稼働状況に応じて発熱する所定の電力用半導体素子」の例である。半導体スイッチング素子2031がオンオフすることで、熱が生じる。その熱は放熱器202を介して空気中に放出される。
本実施例では、発熱体(熱源)である半導体スイッチング素子2031に着目し、半導体スイッチング素子2031からの発熱を比較的検出しやすい温度検出領域2021を、放熱器202上に設定する。温度検出領域2021は、例えば、半導体スイッチング素子2031の中心位置から所定距離L1,L2以内の範囲であって、放熱器202の表面に位置する領域として設定することができる。
このように構成される本実施例も第1実施例と同様の作用効果を奏する。さらに本実施例では、温度検出器205を半導体スイッチング素子2031の近傍に設定する所定の温度検出領域2021内に設けるため、より高精度に電力変換装置203の温度を検出することができる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されない。当業者であれば、本発明の範囲内で、種々の追加や変更等を行うことができる。
1:エレベータ、102:制御盤、105:乗りかご、201:エレベータ制御装置、202:放熱器、203:電力変換装置、204A,204B:冷却ファン、205:温度検出器、208:温度予測部、209:異常判定部、210:発報部、211:寿命推定部

Claims (3)

  1. エレベータの冷却ファンを診断するエレベータ用冷却ファンの診断装置であって、
    前記冷却ファンは、乗りかごを昇降させる巻上機へ電力を供給する電力変換装置であって前記乗りかごの稼働状況に応じて温度が変化する電力変換装置が設けられた放熱器へ空気を吹き付けることにより前記電力変換装置を冷却するものであり、
    前記乗りかごの稼働状況から前記電力変換装置の温度を予測する温度予測部と、
    前記電力変換装置の近傍に位置して前記放熱器に設けられ前記電力変換装置の温度を検出する一つの温度検出器からの検出温度と前記温度予測部の予測した予測温度とを比較することで、前記冷却ファンの状態を判定する状態判定部と、
    を備え、
    前記状態判定部は、
    前記検出温度が前記予測温度よりも所定の第1閾値以上高い場合、前記冷却ファンの風量が低下している風量低下状態であると判定し、
    前記第1閾値よりも大きい値に設定される所定の第2閾値以上、前記検出温度が前記予測温度よりも高い場合、前記冷却ファンが停止している停止状態であると判定する、
    レベータ用冷却ファンの診断装置。
  2. さらに、前記検出温度に基づいて前記所定の装置の寿命を推定する寿命推定部を備える、請求項に記載のエレベータ用冷却ファンの診断装置。
  3. さらに、前記状態判定部による状態判定結果と前記寿命推定部による推定寿命とを対応付けて、外部装置へ出力する出力部を備える、
    請求項に記載のエレベータ用冷却ファンの診断装置。
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