JP2011063432A - エレベータ制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】エレベータ駆動用モータへの給電を行なうインバータ装置に搭載したスイッチング素子を冷却する冷却器の冷媒の熱飽和によるスイッチング素子の破損を防ぐこと。
【解決手段】スイッチング素子温度検出器14と周囲温度検出器15でスイッチング素子12Aの温度上昇を連続的に常時検出すると共に、温度上昇予測回路101により、電流検出器100で検出したインバータ装置12の出力電流に基づいてスイッチング素子12Aの温度上昇値を予測する。そして、温度差比較回路102でそれらスイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値とを比較し、温度傾き検出回路103が上記温度差比較回路102での比較結果の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となったと検出したなら、異常検出回路17は冷却器の異常を検出して、エレベータ制御用マイコン13及び保護運転制御回路18により、最寄階にエレベータを停止させる。
【選択図】図1
【解決手段】スイッチング素子温度検出器14と周囲温度検出器15でスイッチング素子12Aの温度上昇を連続的に常時検出すると共に、温度上昇予測回路101により、電流検出器100で検出したインバータ装置12の出力電流に基づいてスイッチング素子12Aの温度上昇値を予測する。そして、温度差比較回路102でそれらスイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値とを比較し、温度傾き検出回路103が上記温度差比較回路102での比較結果の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となったと検出したなら、異常検出回路17は冷却器の異常を検出して、エレベータ制御用マイコン13及び保護運転制御回路18により、最寄階にエレベータを停止させる。
【選択図】図1
Description
本発明は、エレベータ駆動用モータに電流を供給している電力変換装置において、冷却器の冷媒の熱飽和によるスイッチング素子の破損を防ぐことのできる機能を有しているエレベータ制御装置に関する。
図11は、従来のスイッチング素子の冷却システムが設置された電力変換装置を有するエレベータ制御装置の構成を示す図である。電力変換装置は、コンバータ装置10、平滑コンデンサ11、及びインバータ装置12から構成され、エレベータ制御装置は、該電力変換装置と、エレベータ制御用マイコン13、スイッチング素子温度検出器14、周囲温度検出器15、温度上昇検出回路16、異常検出回路17、保護運転制御回路18、及び遠隔監視装置19を含む。
エレベータ駆動系として、電力変換装置は、商用三相交流電源1より供給された交流電源を、コンバータ装置10、平滑コンデンサ11を介してインバータ装置12に与える。コンバータ装置10は、商用三相交流電源1より供給された交流電源を整流する。このコンバータ装置10は、回生機能付きコンバータ装置としても良い。平滑コンデンサ11は、コンバータ装置10により整流された整流電圧を平滑して直流電圧とする。インバータ装置12では、エレベータ駆動用モータ2を駆動させるのに必要な周波数と電圧に制御し、エレベータ駆動用モータ2を駆動させる。即ち、インバータ装置12は、平滑コンデンサ11で平滑された直流電圧を、複数のスイッチング素子をPWM信号に従ってオン、オフ制御することで、所望の電圧、周波数の交流へ変換し、負荷であるエレベータ駆動用モータ2への給電を行う。
エレベータの制御は、エレベータ制御用マイコン13によって行なわれ、エレベータ駆動用モータ2には、乗客が乗り込むエレベータかご装置3とカウンタウェイト4とがロープ5を介して吊り下げられている。エレベータ駆動用モータ2が回転駆動すると、エレベータかご装置3とカウンタウェイト4がロープ5を介して昇降動作する。
また、インバータ装置12よりエレベータ駆動用モータ2へ電流を供給する際、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子は通電電流量に比例して発熱する。そのため、特に図示はしていないが、該インバータ装置12には、スイッチング素子を冷媒の熱輸送によって冷却する冷却器が配されている。スイッチング素子温度検出器14はこのスイッチング素子の温度を測定し、周囲温度検出器15は外気温度を測定する。温度上昇検出回路16は、これらのスイッチング素子温度検出器14及び周囲温度検出器15で測定した温度によりスイッチング素子の温度上昇を検出する。異常検出回路17は、該温度上昇検出回路16の温度上昇検出結果が所定の閾値を越えたか否かにより、冷却器の異常の有無を確認する。そして、異常があった場合には、エレベータ制御用マイコン13の制御によって保護運転制御回路18よりエレベータを最寄り階に停止される等の保護運転を行なわせると共に、遠隔監視装置19より監視センタ等に異常を発報する。
また、特許文献1には、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子の温度を、上記スイッチング素子温度検出器14のような温度検出器で直接検出する代わりに、インバータ装置12の出力電流を検出し、該検出したインバータ出力電流に基づいてスイッチング素子の温度を演算して求める構成も提案されている。
上述のように、従来のエレベータ制御装置では、温度上昇検出回路16によって検出しているインバータ装置12に搭載したスイッチング素子の温度上昇値が予め設定した温度になると異常検出回路17で異常を検出し、エレベータは保護動作に移るように構成されている。
しかしながら、スイッチング素子を冷媒の熱輸送によって冷却する冷却器の冷媒が熱飽和していると、スイッチング素子の温度上昇値はほぼ垂直に上昇するため、異常検出回路17が温度上昇検出回路16の検出値によって異常を検出したしても、保護運転への移行が間に合わず、急激な温度上昇のためスイッチング素子が破損してしまう場合がある。従って、冷却器の熱飽和の予兆を早めに検出し、急激な温度上昇によりスイッチング素子を破損させない冷却器の保護機能を備えたエレベータ制御装置の開発が望まれている。
そこで本発明は、インバータ装置に搭載しているスイッチング素子を冷却する冷却器に使用している冷媒の熱飽和によるスイッチング素子の破損を防ぐことができ、スイッチング素子に急激な温度ストレスを与えないようにすることのできるエレベータ制御装置を提供することを目的とする。
前記目的を果たすため、本発明に係るエレベータ制御装置の一態様は、
複数のスイッチング素子をPWM信号に従ってオン、オフ制御することにより直流を交流に変換するインバータ装置を介して、エレベータ駆動用モータを制御するエレベータの制御装置において、
前記インバータ装置を冷媒の熱輸送によって冷却する冷却器と、
前記スイッチング素子の温度上昇を連続的に常時検出する温度検出手段と、
前記インバータ装置の出力電流に基づいて、前記スイッチング素子の温度上昇値を予測する温度上昇予測手段と、
前記温度上昇予測手段による前記スイッチング素子の温度上昇の予測値と、前記温度検出手段による前記スイッチング素子の温度上昇の実測値とを比較する温度比較回路と、
前記温度比較回路での比較結果の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となった場合に、前記冷却器の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段が前記冷却器の異常を検出した時に、最寄階にエレベータを停止させる保護運転手段と、
を備えることを特徴とする。
複数のスイッチング素子をPWM信号に従ってオン、オフ制御することにより直流を交流に変換するインバータ装置を介して、エレベータ駆動用モータを制御するエレベータの制御装置において、
前記インバータ装置を冷媒の熱輸送によって冷却する冷却器と、
前記スイッチング素子の温度上昇を連続的に常時検出する温度検出手段と、
前記インバータ装置の出力電流に基づいて、前記スイッチング素子の温度上昇値を予測する温度上昇予測手段と、
前記温度上昇予測手段による前記スイッチング素子の温度上昇の予測値と、前記温度検出手段による前記スイッチング素子の温度上昇の実測値とを比較する温度比較回路と、
前記温度比較回路での比較結果の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となった場合に、前記冷却器の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段が前記冷却器の異常を検出した時に、最寄階にエレベータを停止させる保護運転手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、インバータ装置に搭載しているスイッチング素子の温度上昇値を予測し、予測したスイッチング素子の温度上昇値と実測した温度上昇値との差分により、冷却器の異常つまり冷却器に使用している冷媒の熱飽和状態を検出することで、冷媒の熱飽和によるスイッチング素子の破損を防ぐことができ、スイッチング素子に急激な温度ストレスを与えないようにすることのできるエレベータ制御装置を提供することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
先ず、本発明の第1実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図1(A)に示す構成において、図11を参照して説明した従来のエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略するものとする。
先ず、本発明の第1実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図1(A)に示す構成において、図11を参照して説明した従来のエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略するものとする。
本第1実施形態においても、スイッチング素子の冷却システムが設置された電力変換装置は、図1(A)に示す通り、コンバータ装置10、平滑コンデンサ11、及びインバータ装置12から構成される。
ここで、インバータ装置12には、該インバータ装置12のスイッチング素子を冷媒の熱輸送によって冷却する冷却器が配されている。この冷却器は、図1(B)に示す通り、受熱板200、熱輸送部材201、放熱フィン202、及び冷却ファン203によって構成される。受熱板200は、その一面にインバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの放熱面が接着され、他面に熱輸送部材201が配されて、スイッチング素子12Aで発生した熱を熱輸送部材201に伝達する。熱輸送部材201は、ヒートパイプ等の冷媒によって放熱フィン202に熱輸送を行い、放熱フィン202及び冷却ファン203によって、その輸送されてきた熱を放熱する。
そして、本第1実施形態に係るエレベータ制御装置は、図1(A)に示す通り、上記電力変換装置と、エレベータ制御用マイコン13、スイッチング素子温度検出器14、周囲温度検出器15、異常検出回路17、保護運転制御回路18、及び遠隔監視装置19を含む。また更に、電流検出器100と、温度上昇予測回路101、温度差比較回路102、及び温度傾き検出回路103を含む。
電流検出器100は、インバータ装置12の出力電流を検出する。温度上昇予測回路101は、電流検出器100が検出したインバータ装置12の出力電流に基づいて、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの温度上昇値を予測する。温度差比較回路102は、温度上昇予測回路101で予測された温度上昇の予測値とスイッチング素子温度検出器14及び周囲温度検出器15によって検出されたスイッチング素子12Aの温度上昇の実測値とを比較する。温度傾き検出回路103は、スイッチング素子12Aの温度上昇の傾きを測定する。
以下、このような構成のエレベータ制御装置の動作を説明する。
エレベータ制御用マイコン13の制御による複数のスイッチング素子12AをPWM信号に従ってオン、オフ制御することでインバータ装置12よりエレベータ駆動用モータ2に給電して、エレベータかご装置3を昇降動作させると、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aは通電電流量に比例して発熱する。スイッチング素子12Aは、冷却器によって冷却されるため、通常、図2に通常時の温度上昇300として示すように、スイッチング素子12Aの温度上昇が抑えられるようになっている。
エレベータ制御用マイコン13の制御による複数のスイッチング素子12AをPWM信号に従ってオン、オフ制御することでインバータ装置12よりエレベータ駆動用モータ2に給電して、エレベータかご装置3を昇降動作させると、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aは通電電流量に比例して発熱する。スイッチング素子12Aは、冷却器によって冷却されるため、通常、図2に通常時の温度上昇300として示すように、スイッチング素子12Aの温度上昇が抑えられるようになっている。
しかしながら、冷却器の熱輸送部材201の冷媒が熱飽和していると、スイッチング素子12Aの温度がほぼ垂直に上昇するドライアウトと称される現象が発生する。図2における破線の温度上昇カーブが、この冷媒ドライアウト時(熱輸送不可能)の温度上昇301を示している。そのため、所定の閾値により温度の上昇を検出して保護運転に移るような制御では、このドライアウト時に保護運転への移行が間に合わず、急激な温度上昇のためスイッチング素子12Aが破損してしまう。
そこで、本実施形態では、エレベータ運転中を含めて連続的に常時、スイッチング素子温度検出器14によりインバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの放熱面付近の温度を測定し、周囲温度検出器15によりスイッチング素子12A周辺の外気温度を測定すると共に、電流検出器100によりインバータ装置12の出力電流を検出する。これらスイッチング素子温度検出器14、周囲温度検出器15及び電流検出器100で測定されたデータはそれぞれエレベータ制御用マイコン13に常時読み込まれる。エレベータ制御用マイコン13は、上記スイッチング素子温度検出器14で測定したスイッチング素子12Aの放熱面付近の温度と上記周囲温度検出器15で測定したスイッチング素子12A周辺の外気温度とから、スイッチング素子12Aの温度上昇の実測値を算出する。
温度上昇予測回路101は、エレベータ制御用マイコン13より入力される上記周囲温度検出器15で測定したスイッチング素子周辺の外気温度と上記電流検出器100で検出されたインバータ装置12の出力電流とに基づいて、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの通電電流値における温度上昇値を予測する。
温度差比較回路102は、この温度上昇予測回路101で予測されたスイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と、上記エレベータ制御用マイコン13で算出したスイッチング素子12Aの温度上昇の実測値とを比較して、その差を後段の温度傾き検出回路103に入力する。
温度傾き検出回路103は、上記スイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値との差の単位時間当たりの変化量、つまり、温度上昇値の傾きを検出する。異常検出回路17は、この温度傾き検出回路103で検出した差分の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となった場合、つまり、温度上昇値の傾きが予め設定した傾き以上となった場合に、冷却器に異常があること即ち冷媒ドライアウトを検出して、異常信号を発報する。
この異常検出回路17から発報された異常信号は、遠隔監視装置19へ入力される。遠隔監視装置19は、公衆回線網を介して図示しない監視センタへ、異常発生情報を通信する。監視センタでは、その異常発生情報を受信すると、オペレータが、営業所に待機している又は保守点検作業のため営業所外にいる保守員に対し、電話などでその異常発生情報を発した遠隔監視装置に対応するエレベータの場所を知らせ、保守員を冷却器の異常点検に向かわせることとなる。
また、上記異常検出回路17から出力された異常信号は、エレベータ制御用マイコン13にも発報される。エレベータ制御用マイコン13は、異常信号が発報されると、保護運転制御回路18よりエレベータかご装置3を最寄階に停止させる保護運転を実施することで、インバータ装置12のスイッチング素子12Aを破損させることなく駆動させる。
以降は、スイッチング素子温度検出器14で検出したインバータ装置12のスイッチング素子12Aの放熱面付近の温度が予め設定した温度以下になるまで冷却し、該予め設定した温度以下となったならば、エレベータの運転を再開する。
以上のように、本第1実施形態によれば、複数のスイッチング素子12AをPWM信号に従ってオン、オフ制御することにより直流を交流に変換するインバータ装置12を介して、エレベータ駆動用モータ2を制御するエレベータの制御装置において、上記インバータ装置12を冷媒の熱輸送によって冷却する冷却器と、上記スイッチング素子12Aの温度上昇を連続的に常時検出する温度検出手段としてのスイッチング素子温度検出器14、周囲温度検出器15及びエレベータ制御用マイコン13と、電流検出器100で検出した上記インバータ装置12の出力電流に基づいて、上記スイッチング素子12Aの温度上昇値を予測する温度上昇予測手段としての温度上昇予測回路101と、上記温度上昇予測手段による上記スイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と、上記温度検出手段による上記スイッチング素子12Aの温度上昇の実測値とを比較する温度差比較回路102と、上記温度差比較回路102での比較結果の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となった場合に、上記冷却器の異常を検出する異常検出手段としての温度傾き検出回路103及び異常検出回路17と、上記異常検出手段が上記冷却器の異常を検出した時に、最寄階にエレベータを停止させる保護運転手段としてのエレベータ制御用マイコン13及び保護運転制御回路18と、を備えることで、ドライアウトの発生を素早く検出して、冷却器の能力を超えないようにエレベータの運転を制限することが可能となる。
なお、ここでは、異常検出回路17は、上記温度傾き検出回路103で検出した上記スイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値との差分の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となった場合、つまり、温度上昇値の傾きが予め設定した傾き以上となった場合を、冷却器の異常発生判定条件としたが、更に、上記スイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値との差分に予め設定した値以上の差が生じたということも、異常発生判定の条件に加えることが望ましい。
このように、上記異常検出手段は、上記温度差比較回路102での比較結果として上記スイッチング素子の温度上昇の予測値と実測値との間に予め設定した値以上の差が生じ、且つ、その差分の単位時間当たりの変化量が上記予め設定した変化量以上となった場合に、上記冷却器の異常を検出するように構成することにより、ノイズ等による誤った異常検出の可能性を低くすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図3において、上記第1実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明の第2実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図3において、上記第1実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係るエレベータ制御装置は、上記第1実施形態に係るエレベータ制御装置の構成に加えて、温度周波数検出回路104を備える。この温度周波数検出回路104は、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの温度上昇・下降の周波数を測定する。
即ち、図2に示すような通常時の温度上昇300から冷媒ドライアウト時の温度上昇301に移る寸前では、小刻みなドライアウト状態/非ドライアウト状態が繰り返されて、図4に冷媒ドライアウト寸前の温度上昇302として示すように、温度が上昇・下降を繰り返す。
上述したように、異常検出回路17の異常発生判定の条件として、スイッチング素子12A温度上昇値の傾きと、温度上昇の予測値と実測値との差分の二種類の判定条件を用いた場合、この温度上昇・下降が、上記スイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値との間に上記予め設定した値以上の差が生じないような範囲内でなされると、異常検出とはなさない。
そこで、本実施形態では、温度差比較回路102で求めたスイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値との差を温度周波数検出回路104に入力する。そして、該温度周波数検出回路104にて、その入力された差分の上昇、下降の周波数を検出することで、スイッチング素子12Aの温度上昇・下降の周波数を測定する。勿論、エレベータ制御用マイコン13から上記スイッチング素子温度検出器14で測定したスイッチング素子12Aの放熱面付近の温度の実測値を温度周波数検出回路104に入力して、直接スイッチング素子12Aの温度上昇・下降の周波数を測定するようにしても構わない。
そして、異常検出回路17は、温度周波数検出回路104で検出したスイッチング素子12Aの温度上昇・下降の周波数が予め設定した周波数以上であれば、冷却器に異常があること即ち冷媒ドライアウトを検出して、異常信号を発報する。
その他は、上記第1実施形態で説明した通りである。
以上のように、本第2実施形態によれば、上記異常検出手段は、上記温度差比較回路102での比較結果として上記スイッチング素子12Aの温度上昇の予測値と実測値との間に上記予め設定した値以上の差が生じない場合であっても、上記差分の値が予め設定した周波数以上で増減を繰り返した場合に、上記冷却器の異常を検出するよう構成したので、冷媒ドライアウトの予兆を捉えて、冷媒ドライアウト時の温度上昇301が検出される前に異常検出することができ、冷却器の能力を超えないようにエレベータの運転を制限することが可能となる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図5において、上記第2実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明の第3実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図5において、上記第2実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係るエレベータ制御装置は、上記第2実施形態における電流検出器100に代えて、行先階検出器105、荷重検出器106、及び電流パターン予測回路107を備える。
行先階検出器105は乗客が指定するエレベータの行先階を検出する。荷重検出器106は、エレベータかご装置3内の荷重を検出する。電流パターン予測回路107は、行先階検出器105と荷重検出器106で検出された値よりインバータ装置12の出力電流を予測する。
即ち、行先階検出器105で検出された行先階及び荷重検出器106で検出されたエレベータかご装置3内の荷重はそれぞれエレベータ制御用マイコン13に読み込まれる。エレベータ制御用マイコン13は、それら行き先階と荷重とよりエレベータの運転パターン、つまり、加速度、等速度、減速度及びそれぞれの時間を決定して、その運転パターンに基づいて複数のスイッチング素子12AをPWM信号でオン、オフ制御することでインバータ装置12よりエレベータ駆動用モータ2に給電して、エレベータかご装置3を行き先階へ昇降動作させる。
また、エレベータの運転パターンが決まれば、インバータ装置12の出力電流がどのように変化するかを予測することができる。即ち、図6(A)に示すように、加速時には電流値が増加していき、等速運転時には一定の電流値となり、減速時には電流値が減少していく。従って、エレベータ運転中に電流検出器100で直接インバータ装置12の出力電流を検出する代わりに、本実施形態では、エレベータの運転前に、電流パターン予測回路107により、エレベータ制御用マイコン13からの運転パターンに基づいてインバータ装置12の出力電流パターンを予測する。
この予測された出力電流パターンは、温度上昇予測回路101に入力される。温度上昇予測回路101は、この入力された出力電流パターンと、エレベータ制御用マイコン13より入力される上記周囲温度検出器15で測定したスイッチング素子周辺の外気温度とに基づいて、図6(B)に示すように、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの通電電流値における温度上昇パターンを予測する。
そして、温度差比較回路102は、エレベータの運転中、上記エレベータ制御用マイコン13で算出したエレベータの運転によって変化していくスイッチング素子12Aの温度上昇の実測値と、上記温度上昇予測回路101で予測されたスイッチング素子12Aの温度上昇パターンにおける現時点に対応する予測値とを比較していく。
以上のように、本第3実施形態によれば、エレベータの運転前に、行先階検出器105で検出された当該エレベータの行先階と荷重検出器106で検出された当該エレベータへの積載荷重とに基づいて、上記PWM信号のパターンを制御してエレベータの運転を制御する制御手段としてのエレベータ制御用マイコン13を更に備え、上記温度上昇予測手段としての電流パターン予測回路107及び温度上昇予測回路101は、上記PWM信号のパターンに基づいて上記インバータ装置の出力電流のパターンを予測し、その予測に基づいて上記スイッチング素子の温度上昇値のパターンを予測するよう構成したので、インバータ装置12の出力電流を直接検出しなくても、冷却器の能力を超えないようにエレベータの運転を制限することが可能となる。
なお、本実施形態は、図1(A)に示したような温度周波数検出回路104を備えない上記第1実施形態においても、同様に適用可能なことは言うまでもない。
[第4実施形態]
次に、本発明の第4実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図7において、上記第3実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明の第4実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図7において、上記第3実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係るエレベータ制御装置は、上記第3実施形態における構成に加えて、温度異常検出回路108を備えている。この温度異常検出回路108は、温度上昇予測回路101で予測したインバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの温度上昇パターンより、エレベータの運転前に、異常値を検出する。
図8に示すように、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aの温度は、エレベータの運転を繰り返していくうちに、発生した熱が冷却しきれずに蓄積されて、運転開始時の温度で比べれば徐々に高くなっていく。上記第3実施形態で説明したように、エレベータの運転前の時点303において、温度上昇予測回路101は、温度上昇パターンを予測する。この温度上昇予測回路101で予測される温度上昇パターンを、エレベータ制御用マイコン13から入力されるスイッチング素子温度検出器14で測定した温度と総和することにより、冷却器に加わる温度上昇パターンの総和を、予測温度上昇パターン304として、エレベータの運転前に予測することができる。
温度異常検出回路108は、この温度上昇予測回路101によって予測された予測温度上昇パターン304を予め設定した保護設定レベル305以上であるかを確認し、異常検出回路17は、温度異常検出回路108にて予測温度上昇パターン304が上記保護設定レベル305以上の温度となる検出された場合には、異常予測信号を発報する。エレベータ制御用マイコン13は、この異常予測信号を受けた場合には、保護運転制御回路18よりエレベータの負荷制限、例えば上記PWM信号のパターンを変更することでエレベータを制限運転する等の保護運転を実施して、インバータ装置12のスイッチング素子12Aを破損することなく駆動させる。
なお、このエレベータの制限運転時や通常運転時等のエレベータ運転中に、ドライアウトの予兆を検出して、冷却器の能力を超えないようにエレベータの運転を制限することが可能なことは、上記第2実施形態と同様である。
以上のように、本第4実施形態によれば、上記異常検出手段としての温度異常検出回路108及び異常検出回路17は、上記温度上昇予測手段が予測した上記スイッチング素子の温度上昇値のパターンを基に、上記PWM信号のパターンでエレベータを運転した場合に上記温度上昇値が予め設定した上限値以上となるか否かをエレベータ運転前に判別し、上記上限値以上となるならば、上記冷却器が異常となる異常予測を検出し、上記保護運転手段としてのエレベータ制御用マイコン13及び保護運転制御回路18は、上記異常検出手段が上記異常予測を検出した時には、上記PWM信号のパターンを変更することで、エレベータを制限運転するように構成したので、エレベータ運転前に、そのまま運転したのでは異常となることを判別して、負荷を制限して運転することが可能となる。
なお、本実施形態は、図1(A)に示したような温度周波数検出回路104を備えない上記第1実施形態においても、同様に適用可能なことは言うまでもない。
[第5実施形態]
次に、本発明の第5実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図9において、上記第4実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明の第5実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図9において、上記第4実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係るエレベータ制御装置は、上記第4実施形態の構成において、キャリア周波数制御変更回路109とキャリア周波数設定回路110とを更に備えている。
キャリア周波数制御変更回路109は、インバータ装置12に搭載しているスイッチング素子12Aのキャリア周波数を変更制御し、キャリア周波数設定回路110には予め幾つかのキャリア周波数が設定されている。ここで、キャリア周波数とは、上記PWM信号のパターンに基づくスイッチング素子12Aのオン、オフ周波数のことである。
本実施形態においては、温度上昇予測回路101は、電流パターン予測回路107によって予測した電流パターンと、エレベータ制御用マイコン13によってキャリア周波数設定回路110に予め設定されたキャリア周波数とに基づいて、温度上昇パターンを予測する。即ち、キャリア周波数が高いとスイッチング素子12Aは高速にオン、オフされるので発熱量が多く、キャリア周波数が低いとスイッチング素子12Aも低速でオン、オフされるので発熱量が少ない。従って、キャリア周波数によって、温度上昇パターンは変化する。
エレベータの運転前に、温度上昇予測回路101は、キャリア周波数設定回路110に予め設定されている通常運転時のキャリア周波数に基づいて予測温度上昇パターン304を予測して、温度異常検出回路108に出力する。そして、上記第4実施形態で説明したように、温度異常検出回路108によって予測温度上昇パターン304が上記保護設定レベル305以上の温度となるか検出する。ここで、異常検出回路17より異常予測信号が発報されなければ、その予測温度上昇パターン304を用いた温度差比較回路102以下の動作が実施される。
これに対して、異常検出回路17より異常予測信号が発報された際には、エレベータ制御用マイコン13は、温度上昇予測回路101に、キャリア周波数設定回路110に予め設定されている複数のキャリア周波数の中から、一段階低い周波数のキャリア周波数に基づく予測温度上昇パターン304の予測を行なわせる。こうして、異常検出回路17より異常予測信号が発報されない予測温度上昇パターン304が得られるまで、キャリア周波数を段階的に低くして、予測温度上昇パターン304を予測していく。
而して、異常検出回路17より異常予測信号が発報されない予測温度上昇パターン304が得られたならば、エレベータ制御用マイコン13は、キャリア周波数制御変更回路109へ指令を出し、そのキャリア周波数に変更させてエレベータを保護運転することで、インバータ装置12のスイッチング素子12Aを破損することなく駆動させる。
なお、キャリア周波数を低くした場合、平滑コンデンサ11の寿命が短くなったり、騒音の問題が発生するが、エレベータかご装置3の運転自体には何ら影響を与えない。
また、このキャリア周波数変更時や通常運転時等のエレベータ運転中に、ドライアウトの予兆を検出して、冷却器の能力を超えないようにエレベータの運転を制限することが可能なことは、上記第2実施形態と同様である。
以降は、スイッチング素子温度検出器14で検出したインバータ装置12のスイッチング素子12Aの放熱面付近の温度が予め設定した温度以下になるまで冷却し、該予め設定した温度以下となったならば、キャリア周波数を通常運転用の初期値に戻して、エレベータの通常運転を再開する。
なお、温度上昇予測回路101で段階的に変更したキャリア周波数で予測温度上昇パターン304を繰り返し予測させるのではなく、予め設定された複数のキャリア周波数全てに対する予測温度上昇パターン304を一度に予測させ、それらを一つずつ異常検出回路17より異常予測信号が発報されない予測温度上昇パターン304が得られるまで出力するような構成としても構わない。
以上のように、本第5実施形態によれば、上記温度上昇予測手段としての電流パターン予測回路107、温度上昇予測回路101及びキャリア周波数設定回路110は、上記PWM信号のパターンに基づいて上記インバータ装置12の出力電流のパターンを予測し、その出力電流の予測パターンと通常運転時の上記スイッチング素子12Aのオン、オフ周波数とに基づいて、通常運転時における上記スイッチング素子12Aの温度上昇値のパターンを予測し、上記異常検出手段としての温度異常検出回路108及び異常検出回路17は、上記温度上昇予測手段が予測した通常運転時の上記スイッチング素子12Aの温度上昇値のパターンを基に上記温度上昇値が予め設定した上限値以上となるか否かをエレベータの運転前に判別し、上記上限値以上となるならば、上記冷却器が異常となる異常予測を検出し、上記異常検出手段が上記異常予測を検出した時には、上記温度上昇予測手段は、上記スイッチング素子12Aのオン、オフ周波数を、上記通常運転時よりも低い予め設定した周波数に変更した場合の上記スイッチング素子12Aの温度上昇値のパターンを予測し、上記保護運転手段は、上記スイッチング素子12Aのオン、オフ周波数を、上記通常運転時よりも低い上記予め設定した周波数に変更するよう構成したので、エレベータ運転前に、そのまま運転したのでは異常となることを判別して、キャリア周波数を低くした運転を行い、冷却器の能力を超えないようにエレベータの運転を制御することが可能となる。
なお、本実施形態は、図1(A)に示したような温度周波数検出回路104を備えない上記第1実施形態においても、同様に適用可能なことは言うまでもない。
[第6実施形態]
次に、本発明の第6実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図10において、上記第3実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
次に、本発明の第6実施形態に係るエレベータ制御装置を説明する。
図10において、上記第3実施形態に係るエレベータ制御装置と同様のものには同一の参照符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態に係るエレベータ制御装置は、エレベータ制御用マイコン13に対して、遠隔地の監視センタ400の遠隔操作回路401より、行き先階のデータを入力できるように構成されている。
エレベータ制御用マイコン13は、監視センタ400の遠隔操作回路401より点検指示を受け付けると、荷重検出器106により検出された117のエレベータかご装置の積載荷重に基づいて、当該エレベータかご装置3に乗客が乗っているか否かを判別し、乗っていなければ、自動的に行先階を指定して、上記第3実施形態で説明したような動作を実施する。
このように、本第6実施形態によれば、監視センタ400の遠隔操作回路401からのエレベータの遠隔操作を受け付ける手段及び上記制御手段としてのエレベータ制御用マイコン13は、上記エレベータの遠隔操作に応じてエレベータを運転することで、上記冷却器の異常の有無を検出させるように構成したので、遠隔指示による自動点検を行なうことが可能となる。
なお、遠隔操作回路401は、監視センタ400に設けるのではなく、ハンディターミナル等の形態で構成し、保守員が該遠隔操作回路401をエレベータ制御用マイコン13に接続して、点検指示を行えるように構成しても良い。
また、本実施形態は、上記第1、第2、第4及び第5実施形態においても、同様に適用可能なことは言うまでもない。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除しても、発明が解決しようとする課題の欄で述べられた課題が解決でき、かつ、発明の効果が得られる場合には、この構成要素が削除された構成も発明として抽出され得る。
1…商用三相交流電源、 2…エレベータ駆動用モータ、 3…エレベータかご装置、 4…カウンタウェイト、 5…ロープ、 10…コンバータ装置、 11…平滑コンデンサ、 12…インバータ装置、 12A…スイッチング素子、 13…エレベータ制御用マイコン、 14…スイッチング素子温度検出器、 15…周囲温度検出器、 16…温度上昇検出回路、 17…異常検出回路、 18…保護運転制御回路、 19…遠隔監視装置、 100…電流検出器、 101…温度上昇予測回路、 102…温度差比較回路、 103…温度傾き検出回路、 104…温度周波数検出回路、 105…行先階検出器、 106…荷重検出器、 107…電流パターン予測回路、 108…温度異常検出回路、 109…キャリア周波数制御変更回路、 110…キャリア周波数設定回路、 200…受熱板、 201…熱輸送部材、 202…放熱フィン、 203…冷却ファン、 300…通常時の温度上昇、 301…冷媒ドライアウト時の温度上昇、 302…冷媒ドライアウト寸前の温度上昇、 303…時点、 304…予測温度上昇パターン、 305…保護設定レベル、 400…監視センタ、 401…遠隔操作回路。
Claims (7)
- 複数のスイッチング素子をPWM信号に従ってオン、オフ制御することにより直流を交流に変換するインバータ装置を介して、エレベータ駆動用モータを制御するエレベータの制御装置において、
前記インバータ装置を冷媒の熱輸送によって冷却する冷却器と、
前記スイッチング素子の温度上昇を連続的に常時検出する温度検出手段と、
前記インバータ装置の出力電流に基づいて、前記スイッチング素子の温度上昇値を予測する温度上昇予測手段と、
前記温度上昇予測手段による前記スイッチング素子の温度上昇の予測値と、前記温度検出手段による前記スイッチング素子の温度上昇の実測値とを比較する温度比較回路と、
前記温度比較回路での比較結果の単位時間当たりの変化量が予め設定した変化量以上となった場合に、前記冷却器の異常を検出する異常検出手段と、
前記異常検出手段が前記冷却器の異常を検出した時に、最寄階にエレベータを停止させる保護運転手段と、
を備えることを特徴とするエレベータ制御装置。 - 前記異常検出手段は、前記温度比較回路での比較結果として前記スイッチング素子の温度上昇の予測値と実測値との間に予め設定した値以上の差が生じ、且つ、その差分の単位時間当たりの変化量が前記予め設定した変化量以上となった場合に、前記冷却器の異常を検出することを特徴とする請求項1に記載のエレベータ制御装置。
- 前記異常検出手段は、前記温度比較回路での比較結果として前記スイッチング素子の温度上昇の予測値と実測値との間に前記予め設定した値以上の差が生じない場合であっても、前記差分の値が予め設定した周波数以上で増減を繰り返した場合に、前記冷却器の異常を検出することを特徴とする請求項2に記載のエレベータ制御装置。
- エレベータの運転前に、当該エレベータの行先階と当該エレベータへの積載荷重とに基づいて、前記PWM信号のパターンを制御してエレベータの運転を制御する制御手段を更に備え、
前記温度上昇予測手段は、前記PWM信号のパターンに基づいて前記インバータ装置の出力電流のパターンを予測し、その予測に基づいて前記スイッチング素子の温度上昇値のパターンを予測することを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載のエレベータ制御装置。 - 前記異常検出手段は、前記温度上昇予測手段が予測した前記スイッチング素子の温度上昇値のパターンを基に、前記PWM信号のパターンでエレベータを運転した場合に前記温度上昇値が予め設定した上限値以上となるか否かをエレベータ運転前に判別し、前記上限値以上となるならば、前記冷却器が異常となる異常予測を検出し、
前記保護運転手段は、前記異常検出手段が前記異常予測を検出した時には、前記PWM信号のパターンを変更することで、エレベータを制限運転することを特徴とする請求項4に記載のエレベータ制御装置。 - 前記温度上昇予測手段は、前記PWM信号のパターンに基づいて前記インバータ装置の出力電流のパターンを予測し、その出力電流の予測パターンと通常運転時の前記スイッチング素子のオン、オフ周波数とに基づいて、通常運転時における前記スイッチング素子の温度上昇値のパターンを予測し、
前記異常検出手段は、前記温度上昇予測手段が予測した通常運転時の前記スイッチング素子の温度上昇値のパターンを基に前記温度上昇値が予め設定した上限値以上となるか否かをエレベータの運転前に判別し、前記上限値以上となるならば、前記冷却器が異常となる異常予測を検出し、
前記異常検出手段が前記異常予測を検出した時には、
前記温度上昇予測手段は、前記スイッチング素子のオン、オフ周波数を、前記通常運転時よりも低い予め設定した周波数に変更した場合の前記スイッチング素子の温度上昇値のパターンを予測し、
前記保護運転手段は、前記スイッチング素子のオン、オフ周波数を、前記通常運転時よりも低い前記予め設定した周波数に変更する、
ことを特徴とする請求項5に記載のエレベータ制御装置。 - エレベータの遠隔操作を受け付ける手段を更に備え、
前記制御手段は、前記エレベータの遠隔操作に応じてエレベータを運転することで、前記冷却器の異常の有無を検出させることを特徴とする請求項4乃至6の何れかに記載のエレベータ制御装置。
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