JP6304057B2 - 物品搬送設備 - Google Patents
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Description
防火扉にて開口を閉じた状態において防火扉の端部が位置する隙間箇所に、加熱されることにより膨張する膨張体を備えておいて、火災により加熱されて膨張体が膨張することで、この膨張した膨張体にて隙間を塞ぐことが考えられる。このように膨張体を膨張させて隙間を塞ぐことで、火炎や煙等が上階に侵入することを防止できるが、火災が発生してから膨張体が膨張して隙間を塞ぐまでに時間差があるため、膨張体が膨張して隙間を塞ぐまでに、隙間を通って煙等が上階に侵入してしまう。
気体を噴出する噴出部を備えた気体噴出装置が、前記防火扉より下方に設けられ、前記気体噴出装置の前記噴出部が、前記防火扉が前記開口を閉じた状態において前記防火扉の端部に形成される隙間の直下に向けて気体を水平方向に沿って噴出する状態で設けられ、
前記昇降体を案内するガイドレールが、前記開口を貫通して前記上階と前記下階とに亘る状態で設けられ、前記ガイドレールが、前記噴出部の気体噴出方向に気体を通気可能なレール用通気部を備えている点にある。
ちなみに、煙等の上昇を効果的に防ぐためには、気体噴出装置から噴出された気体における隙間の直下における気流の強さは、煙等による上昇気流の強さより強くすることが好ましい。
また、上記の特徴構成によれば、昇降体はガイドレールにて案内されながら昇降移動するため、昇降体を昇降経路に沿って適切に昇降移動させることができる。
そして、このようにガイドレールを設けた場合では、気体噴出装置の噴出部から噴出された気体がガイドレールに当たることで気流が乱れてしまい、煙等が隙間を通過することを適切に防止できない虞がある。そこで、ガイドレールに、噴出部の気体噴出方向に気体を通気可能なレール用通気部を備えることで、気体がレール用通気部を通過することにより、噴出部から噴出された気体の流れが乱れることを抑制できるので、煙等が隙間を通過することを適切に防止し易くなる。尚、ガイドレールにおける噴出部の正面に位置する箇所にレール用通気部を備えることで、噴出部から噴出された気体の流れが乱れることをより効果的に抑制できる。
そして、火災の熱により膨張体が膨張して、防火扉の端部に形成される隙間が閉じられた後は、郷長体にて防火扉の端部に形成される隙間が物理的に閉じられることで、下階の火災により発生した火炎や煙等が隙間上階に侵入することを防止できる。
図1に示すように、物品搬送設備には、複数階の間で物品1を搬送する昇降式搬送装置2と、複数階の各階に設けられ且つ天井近くを走行して物品1を搬送する天井搬送車3と、複数階の各階に設けられ且つ床面上を走行する床面搬送車4と、が設けられている。
尚、昇降式搬送装置2が、上階Uと下階Dとに亘って昇降体6を昇降移動させる物品搬送装置に相当する。また、半導体基板を収容するFOUP(Front Opening Unified Pod)を物品1としている。
図1に示すように、上階Uと下階Dとの間には、上階Uの床部Fと下階Dの床部Fとがあり、これら上階Uと下階Dとの間に位置する床部Fには、図2に示すように、昇降体6やバランスウェイト7が上下方向に通過可能な開口fが形成されている。ガイドレール8は、開口fを貫通して上階U、中階M及び下階Dに亘る状態で設けられている。
そして、筒体9には、幅広部分9aと幅狭部分9bとが備えられている。幅狭部分9bは、その横断面積が開口fの面積より広い大きさに形成されており、幅広部分9aは、その横断面積が幅狭部分9bの横断面積より広い大きさに形成されている。
筒体9の幅広部分9aには、搬送コンベヤ14に加えて、外部側箇所12に物品1を載せ降ろすときに利用する物品出し入れ用の出し入れ口15や、その出し入れ口15を開閉する開閉扉16、が設けられている。
また、図3及び図4に示すように、筒体9における幅広部分9a及び幅狭部分9bの双方に、物品1を収納する物品収納部18が設けられており、筒体9内に複数の物品1を収納できるように構成されている。
また、物品収納部18に収納されている物品1は、昇降式搬送装置2にて物品収納部18から搬送コンベヤ14の内部側箇所13に搬送された後、搬送コンベヤ14にて内部側箇所13から外部側箇所12に載置搬送される。搬送コンベヤ14の外部側箇所12の物品1は、天井搬送車3又は床面搬送車4にて外部側箇所12から降ろされる。
尚、昇降式搬送装置2にて内部側箇所13から別の内部側箇所13に物品1を搬送する場合もある。
上側昇降用ベルト20は、昇降体6の昇降経路の上方に設けられた上側回転体(図示せず)に巻き掛けられており、上側昇降用ベルト20の一端部が昇降体6の上端部に連結され、上側昇降用ベルト20の他端部がバランスウェイト7の上端部に連結されている。
また、下側昇降用ベルト21は、昇降体6の昇降経路の下方に設けられた下側回転体(図示せず)に巻き掛けられており、下側昇降用ベルト21の一端部が昇降体6の下端部に連結され、下側昇降用ベルト21の他端部がバランスウェイト7の下端部に連結されている。
そして、上側回転体を正逆に回転駆動させて上側昇降用ベルト20をその長手方向に沿って移動させることで、昇降体6を昇降経路に沿って昇降移動させるように構成されている。
そして、ガイドレール8の前方側の部分には、昇降体6を案内する昇降体用係合溝24が上下方向に沿って形成されている。この昇降体用係合溝24は、ガイドレール8の前面から後方に凹入しており、横断面の形状が外部に連通する連通部よりも奥部側が幅広となる形状に形成されている。尚、昇降体用係合溝24が、昇降体6を上下方向に沿って案内する案内溝に相当する。
また、ガイドレール8における後側部分には、バランスウェイト7を案内するウェイト用係合溝25が上下方向に沿って形成されている。このウェイト用係合溝25は、ガイドレール8の後面から前方に凹入しており、横断面の形状が外部に連通する連通部よりも奥部側を幅広となる形状に形成されている。
下側昇降用ベルト21におけるガイドレール8の中央部8aより前方側に位置する部分は、昇降体用係合溝24よりも前方側に位置している。また、下側昇降用ベルト21におけるガイドレール8の中央部8aより後方側に位置する部分は、ウェイト用係合溝25内に位置するように設けられている。
また、バランスウェイト7には、ガイドレール8のウェイト用係合溝25にて案内される複数のウェイト用案内ローラ27が設けられている。バランスウェイト7は、複数のウェイト用案内ローラ27がウェイト用係合溝25に接触することにより前後方向及び横幅方向への位置ずれが規制された状態で、上下方向に沿って昇降移動する。
ちなみに、図示は省略するが、配線29は、下階Dから上方に延びて中間部がガイドレール8に支持されており、配線29の先端部は昇降体6に接続されている。また、ガイドレール8における横幅方向の他方側には、点検用の梯子32が支持されている。
防火扉34として、上階Uの床部Fの上面(上階Uの床面)に支持されている防火扉34と、中階Mの床部Fの上面(中階Mの床面)に支持されている防火扉34と、がある。これらの防火扉34は同様に構成されており、いずれの防火扉34も、床部Fに形成されている開口fの上方に当該開口fに隣接する状態で設けられている。
このように、メイン扉体36aは、開口fにおける昇降体用係合溝24の外部に位置する部分を開閉する。尚、昇降体側サブ扉体36bが、開口fにおける昇降体用係合溝24の内部に位置する部分を開閉するサブ扉体に相当する。
昇降体側サブ扉体36bは、昇降体用係合溝24の奥部側に横幅方向に沿う横軸心周りに揺動自在に支持されている。昇降体側サブ扉体36bは、横軸心周りに揺動することで、開口fにおける昇降体用係合溝24内を閉じる閉じ状態と昇降体用係合溝24内を開ける開き状態とに切り換え自在に構成されている。昇降体側サブ扉体36bは、開き姿勢に姿勢変更されることにより昇降体6の昇降経路から外れるように昇降体用係合溝24内に位置している。
ウェイト側サブ扉体36cは、ウェイト用係合溝25の開口部側に横幅方向に沿う軸心周りに揺動自在に支持されている。ウェイト側サブ扉体36cは、横軸心周りに揺動することで、開口fにおけるウェイト用係合溝25内を閉じる閉じ状態とウェイト用係合溝25内を開ける開き状態とに切り換え自在に構成されている。ウェイト側サブ扉体36cは、開き姿勢に姿勢変更されることによりバランスウェイト7の昇降経路から外れるようにウェイト用係合溝25内に位置している。
ちなみに、固定扉体36dは、開口fにおけるガイドレール8よりも後方側の部分を遮蔽する閉じ状態で固定されている。
図5及び図6に示すように、メイン扉体36aを開き状態から閉じ状態に切り換える途中で、一対の上側昇降用ベルト20が一対の凹入部38に嵌合し、その後は、閉じ状態に切り換わるメイン扉体36aにて一対の上側昇降用ベルト20が後方側に押し操作される。メイン扉体36aが閉じ状態に切り換わった状態では、一対の凹入部38にて形成されるメイン扉体36aと昇降体側サブ扉体36bとの間の隙間が一対の上側昇降用ベルト20にて遮蔽される。
図5及び図6に示すように、ウェイト側サブ扉体36cを開き状態から閉じ状態に切り換える途中で、下側昇降用ベルト21が凹入部38に嵌合し、その後は、閉じ状態に切り換わるウェイト側サブ扉体36cにて下側昇降用ベルト21が前方側に押し操作される。ウェイト側サブ扉体36cが閉じ状態に切り換わった状態では、凹入部38にて形成されるウェイト側サブ扉体36cとガイドレール8との間の隙間が下側昇降用ベルト21にて遮蔽される。
このように、膨張体39は、防火扉34が開口fを閉じた状態において防火扉34の端部が位置する隙間箇所に備えられている。
このように防火扉34を閉じ状態に切り換えることで、床部Fに形成された開口fを閉じることができるが、防火扉34の端部に隙間が形成されているため、この隙間を通して、下階Dで発生した煙等が上階Uに侵入することが考えられる。
防火扉34の端部に形成されている隙間としては、防火扉34を閉じ状態に切り換えた状態において、メイン扉体36aの端部とガイドレール8や固定扉体36dの端部との間に形成される隙間、昇降体側サブ扉体36bの端部とガイドレール8との間に形成される隙間、及び、ウェイト側サブ扉体36cとガイドレール8との間に形成される隙間等が考えられる。
そこで、防火扉34を閉じ状態に切り換えた状態において、防火扉34の端部に形成されている隙間を通して、煙等が下階Dから中階M及びその中階Mから上階Uに侵入することを防止するために、図7及び図8に示すように気体噴出装置40が設けられている。この気体噴出装置40には、気体としての空気を噴出する噴出部42が備えられている。
気体噴出装置40として、上階Uの床部Fの下面(中階Mの天井面)に支持されてる気体噴出装置40と、中階Mの床部Fの下面(下階Dの天井面)に支持されている気体噴出装置40と、がある。これらの気体噴出装置40は同様に構成されており、いずれの気体噴出装置40も、床部Fに形成されている開口fの下方に当該開口fに隣接する状態で設けられている。
このように、開口fに対応して防火扉34に加えて気体噴出装置40が設けられており、気体噴出装置40は、開口fに対して下方に隣接する状態で設けられており、防火扉34より下方に設けられている。
吸気部41は、気体噴出装置40に対して昇降体6の昇降経路が存在する側とは反対側(後方側)の空間から空気を吸引するように構成されている。噴出部42は、気体噴出装置40に対して昇降体6の昇降経路が存在する側(前方側)に向けて水平方向に空気を噴出するように構成されている。
このように噴出部42を設けることで、気体噴出装置40の噴出部42は、防火扉34が開口fを閉じた状態において防火扉34の端部に形成される隙間の直下に向けて空気を水平方向に沿って噴出する状態で設けられている。
ガイドレール8は、前後方向(噴出部42の気体噴出方向)に気体を通気可能なレール用通気部45を備えている。このレール用通気部45は、ガイドレール8における昇降体用係合溝24とウェイト用係合溝25との間に位置する部分で且つ噴出部42と同じ高さに形成された孔により構成されており、ガイドレール8における噴出部42の正面に位置する箇所に備えられている。
そして、筒体9における噴出部42の正面に位置する箇所に筒体用通気部44を備え、ガイドレール8における噴出部42の正面に位置する箇所にレール用通気部45を備えている。そのため、気体噴出装置40の噴出部42から噴出された空気が筒体用通気部44やレール用通気部45を通ることで空気の流動が乱れ難くなり、煙等の上昇を防止して煙等が隙間を通って上階Uに侵入することを適切に防止し易い。
(1)上記実施形態では、上記実施形態では、気体噴出装置40を、吸気部41にて気体噴出装置40の後方から空気を吸引するように構成したが、気体噴出装置40を、吸気部41にて気体噴出装置40の上方(床部Fと気体噴出装置40との間の空間)や下方から空気を吸引するように構成してもよい。
また、上記実施形態では、開口fの横幅より幅広の空気の層を形成するべく噴出部42から空気を噴出したが、噴出部42から噴出する空気の層の横幅は適宜変更してもよい。具体的には、例えば、ガイドレール8の横幅に支持部材30の横幅を加えた幅程度の空気の層を形成するべく噴出部42から空気を噴出して、平面視において、開口fにおけるガイドレール8の周囲や配線29の周囲にのみ空気を噴出するように構成してもよい。
また、防火扉34の開閉構造は適宜変更であり、例えば、メイン扉体36aを、巻き取り及び繰り出すことで閉じ状態と開き状態とに切り換えるように構成してもよく、また、ウェイト側サブ扉体36cをスライド移動させることで閉じ状態と開き状態とに切り換えるように構成してもよい。
また、上記実施形態では、昇降体6の昇降経路を囲う筒体9を備えたが、昇降体6の昇降経路を局所的に清浄化する必要がない場合等では、筒体9を備えなくてもよい。
また、上記実施形態では、昇降体6を案内するガイドレール8を備えたが、上下方向に伸縮し且つ先端部に昇降体を支持した伸縮アームを備えて、伸縮アームの伸縮により昇降体6を昇降移動させる場合等では、ガイドレール8を備えなくてもよい。
2 物品搬送装置(昇降式搬送装置)
6 昇降体
8 ガイドレール
9 筒体
24 昇降体用係合溝(案内溝)
34 防火扉
36a メイン扉体
36b 昇降体側サブ扉体(サブ扉体)
39 膨張体
40 気体噴出装置
41 噴出部
42 吸気部
44 筒体用通気部
45 レール用通気部
D 下階
F 床部
f 開口
U 上階
Claims (5)
- 上階と当該上階より下方に位置する下階とに亘って、物品を支持する昇降体を昇降移動させる物品搬送装置が設けられ、
前記上階と前記下階との間に位置する床部に、前記昇降体が上下方向に通過可能な開口が形成され、
前記開口を開閉する防火扉が設けられている物品搬送設備であって、
気体を噴出する噴出部を備えた気体噴出装置が、前記防火扉より下方に設けられ、
前記気体噴出装置の前記噴出部が、前記防火扉が前記開口を閉じた状態において前記防火扉の端部に形成される隙間の直下に向けて気体を水平方向に沿って噴出する状態で設けられ、
前記昇降体を案内するガイドレールが、前記開口を貫通して前記上階と前記下階とに亘る状態で設けられ、
前記ガイドレールが、前記噴出部の気体噴出方向に気体を通気可能なレール用通気部を備えている物品搬送設備。 - 前記防火扉が前記開口を閉じた状態において前記端部が位置する隙間箇所に、加熱されることにより膨張する膨張体が備えられている請求項1記載の物品搬送設備。
- 前記気体噴出装置が、前記下階の空気を吸気する吸気部を備え、
前記噴出部が、前記吸気部にて吸気した空気を噴出する請求項1又は2記載の物品搬送設備。 - 前記昇降体が昇降移動する昇降経路を囲う形状に形成され且つ前記上階と前記下階との夫々に対応して物品出し入れ用の出し入れ口が形成されている昇降経路形成用の筒体が備えられ、
前記筒体が、当該筒体の内部から外部に気体を通気可能な筒体用通気部を備え、
前記筒体用通気部が、前記筒体における、前記噴出部の気体噴出方向で下流側となる箇所に備えられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の物品搬送設備。 - 前記ガイドレールが、前記昇降体を上下方向に沿って案内する案内溝を備え、
前記案内溝が、外部に連通する連通部よりも奥部側が幅広となる形状に形成され、
前記防火扉が、前記開口における前記案内溝の内部に位置する部分を開閉するサブ扉体と、前記開口における前記案内溝の外部に位置する部分を開閉するメイン扉体と、を備えている請求項1〜4のいずれか1項に記載の物品搬送設備。
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