物品搬送設備の実施形態について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、物品搬送設備9は、収納棚6と、第一搬送装置1と、第二搬送装置2と、第一ケーブル体10と、第二ケーブル体20とを備えている。収納棚6には、物品Wを収納する複数の収納部6aが、水平方向に沿う第一方向Xに並べて設けられ、第一搬送装置1及び第二搬送装置2のそれぞれは、収納棚6の前方を第一方向Xに沿って移動して、収納部6aに又は収納部6aから物品Wを搬送する。物品搬送設備9が設置される床部Fには、レール7が第一方向Xに沿って設置されており、第一搬送装置1及び第二搬送装置2のそれぞれは、レール7に案内されて第一方向Xに沿って移動する。第一搬送装置1及び第二搬送装置2の少なくとも一方が移動する空間を「移動経路」とすると、レール7は移動経路(移動経路の長手方向)に沿って設置されている。
収納棚6は、前側(収納部6aに対して物品Wを出し入れする側)が移動経路側となる向きで設置される。図2に示すように、本実施形態では、収納棚6には、複数の収納部6aが、第一方向Xに加えて上下方向Zにも並べて設けられている。収納部6aのそれぞれには、物品Wを支持する支持部が備えられる。本実施形態では、物品Wは、半導体基板を収容する容器(具体的には、FOUP(Front Opening Unified Pod))であり、収納部6aのそれぞれには、支持部として、物品Wを載置支持する載置体が備えられている。また、図1及び図2に示すように、本実施形態では、移動経路に対して第二方向Yの両側のそれぞれに、収納棚6が設けられている。具体的には、移動経路を挟んで第二方向Yに対向するように配置される一対の収納棚6を一組として、二組の収納棚6が第一方向Xに並べて設けられている。なお、第二方向Yは、第一方向X及び上下方向Z(鉛直方向)の双方に直交する方向である。以下では、第二方向Yの一方側を第三側Y1とし、第三側Y1とは反対側(第二方向Yの他方側)を第四側Y2とする。本実施形態では、移動経路に対して第四側Y2に設置される収納棚6に、収納部6aに収納されている物品W(容器の内部)に窒素ガス等の不活性気体を供給する不活性気体供給装置N(図2参照)が備えられている。
図1に示すように、第一搬送装置1は、第二搬送装置2に対して第一方向Xの一方側である第一側X1に配置されている。以下では、第一側X1とは反対側(第一方向Xの他方側)を第二側X2とする。第一搬送装置1及び第二搬送装置2は、第二方向Yの同じ位置において、第一方向Xに沿って移動するように構成されている。具体的には、第一搬送装置1及び第二搬送装置2は、共通のレール7に案内されることで、第二方向Yの同じ位置において第一方向Xに沿って移動するように構成されている。そのため、第一搬送装置1と第二搬送装置2との第一方向Xの位置関係が入れ替わることはなく、第一搬送装置1は、常に、第二搬送装置2に対して第一側X1に位置する。図1及び図2に示すように、本実施形態では、第二方向Yに離間するように一対のレール7が設けられており、第一搬送装置1及び第二搬送装置2のそれぞれは、当該一対のレール7に案内されて第一方向Xに沿って移動する。
本実施形態では、第一搬送装置1及び第二搬送装置2は、スタッカークレーンである。具体的には、図1及び図2に示すように、第一搬送装置1及び第二搬送装置2のそれぞれは、レール7(本実施形態では一対のレール7)に案内されて走行する走行台車80と、走行台車80に立設されたマスト81と、マスト81に沿って昇降移動する昇降体82と、昇降体82に支持された移載装置83と、を備えている。移載装置83は、収納部6a等の移載対象箇所と自己との間で物品Wを移載する装置である。詳細は省略するが、移載装置83は、移動経路に対して第二方向Yのいずれの側に配置された収納棚6の収納部6aに対しても、物品Wを移載できるように構成されている。本実施形態では、移載装置83の移載対象箇所には、後述するコンベア88(図2参照)の内部移載箇所も含まれる。図1に示すように、本実施形態では、第一搬送装置1は、第一搬送装置1の第一方向Xの中央部よりも第二側X2に偏った位置に、昇降体82及び移載装置83を備え、第二搬送装置2は、第二搬送装置2の第一方向Xの中央部よりも第一側X1に偏った位置に、昇降体82及び移載装置83を備えている。よって、収納部6aに対して物品Wを移載する際に第一搬送装置1が停止する位置(第一搬送装置1の第一方向Xの中央部の位置)は、当該収納部6a或いは当該収納部6aと第一方向Xの同じ位置に配置された収納部6aに対して物品Wを移載する際に第二搬送装置2が停止する位置(第二搬送装置2の第一方向Xの中央部の位置)よりも、第一側X1に位置する。
本実施形態では、物品搬送設備9は、清浄空気が天井側から床側に向けて下向きに通流するダウンフロー式のクリーンルーム内に設置されている。図2に示すように、クリーンルームの床部Fは、下部床F2と、下部床F2よりも上側に配設された上部床F1とにより構成されている。上部床F1は、グレーティング床であり、上下方向Zに貫通する通気孔が複数形成されている。下部床F2は、通気孔を有さない床であり、本実施形態では、無孔状のコンクリートにより構成されている。天井側から床部Fに流動した空気は、上部床F1の通気孔を介して、上部床F1と下部床F2との間に形成された床下空間に排出される。図2に示すように、レール7は下部床F2に設置されている。
図1及び図2に示すように、本実施形態では、物品搬送設備9は、壁体K、第一扉71、第二扉72、第三扉73、第四扉74、及び第五扉75を備えている。壁体Kは、各収納棚6が設置される搬送エリア84の側周囲(上下方向視での周囲)を囲むように設けられている。第一搬送装置1及び第二搬送装置2のそれぞれは、搬送エリア84の内部を第一方向Xに沿って移動して物品Wを搬送する。壁体Kは無孔状の部材により形成されている。本実施形態では、壁体Kの上端部に形成される開口部には多孔状の部材が設けられており、この多孔状の部材を介して、天井側から供給された清浄空気が搬送エリア84に流入するように構成されている。搬送エリア84に流入した清浄空気は、収納部6aに収納されている物品W(容器の内部)から排出された不活性気体と共に、壁体Kにおける上部床F1よりも下側の部分に備えられた気体排出部85から床下空間に排気される。
壁体Kにおける搬送エリア84の第一側X1の端部を区画する部分には、第一搬送装置1が通過可能な開口部が形成されており、第一扉71は、当該開口部に設けられて当該開口部を開閉自在に構成されている。搬送エリア84に対して第一側X1には、第一搬送装置1のメンテナンス作業を行うための第一退避エリアA1が設けられており、レール7は、第一扉71の設置位置を超えて第一退避エリアA1まで第一側X1に延びるように設置されている。第一扉71を開き状態に切り替えることで、搬送エリア84と第一退避エリアA1との間で第一搬送装置1が移動可能となる。また、第一扉71を閉じ状態に切り替えることで、搬送エリア84と第一退避エリアA1とを分断することができ、搬送エリア84と第一退避エリアA1との間での空気の流通を抑制できる。
壁体Kにおける搬送エリア84の第二側X2の端部を区画する部分には、第二搬送装置2が通過可能な開口部が形成されており、第二扉72は、当該開口部に設けられて当該開口部を開閉自在に構成されている。搬送エリア84に対して第二側X2には、第二搬送装置2のメンテナンス作業を行うための第二退避エリアA2が設けられており、レール7は、第二扉72の設置位置を超えて第二退避エリアA2まで第二側X2に延びるように設置されている。第二扉72を開き状態に切り替えることで、搬送エリア84と第二退避エリアA2との間で第二搬送装置2が移動可能となる。また、第二扉72を閉じ状態に切り替えることで、搬送エリア84と第二退避エリアA2とを分断することができ、搬送エリア84と第二退避エリアA2との間での空気の流通を抑制できる。
搬送エリア84における第一方向Xの中間部分(本実施形態では、中央部分)には、第一搬送装置1及び第二搬送装置2が通過可能な開口部が形成されており、第三扉73は、当該開口部に設けられて当該開口部を開閉自在に構成されている。ここで、搬送エリア84における第三扉73の設置位置よりも第一側X1の部分を第一搬送エリア84aとし、搬送エリア84における第三扉73の設置位置よりも第二側X2の部分を第二搬送エリア84bとする。第三扉73を開き状態に切り替えることで、第一搬送エリア84aと第二搬送エリア84bとの間で第一搬送装置1及び第二搬送装置2が移動可能となる。また、第三扉73を閉じ状態に切り替えることで、第一搬送エリア84aと第二搬送エリア84bとを分断することができ、第一搬送エリア84aと第二搬送エリア84bとの間での空気の流通を抑制できる。なお、レール7は、搬送エリア84における第一方向Xの全域にわたって連続的に形成されており、第一搬送エリア84aと第二搬送エリア84bとの境界部においても連続的に形成されている。また、本実施形態では、レール7は、第一搬送エリア84aと第一退避エリアA1との境界部においても連続的に形成されていると共に、第二搬送エリア84bと第二退避エリアA2との境界部においても連続的に形成されている。図1に示すように、本実施形態では、第一搬送エリア84a及び第二搬送エリア84bのそれぞれに、移動経路を挟んで第二方向Yに対向する一対の収納棚6が設置されている。
壁体Kにおける搬送エリア84(第一搬送エリア84a)の第三側Y1を区画する部分には、作業者が第一搬送エリア84aに出入りするための出入口が形成されており、第四扉74は、当該出入口に設けられて当該出入口を開閉自在に構成されている。第四扉74を開き状態に切り替えることで、作業者が第一搬送エリア84aに出入り可能となり、第四扉74を閉じ状態に切り替えることで、第一搬送エリア84aと搬送エリア84の外部との間での空気の流通を抑制できる。また、壁体Kにおける搬送エリア84(第二搬送エリア84b)の第三側Y1を区画する部分には、作業者が第二搬送エリア84bに出入りするための出入口が形成されており、第五扉75は、当該出入口に設けられて当該出入口を開閉自在に構成されている。第五扉75を開き状態に切り替えることで、作業者が第二搬送エリア84bに出入り可能となり、第五扉75を閉じ状態に切り替えることで、第二搬送エリア84bと搬送エリア84の外部との間での空気の流通を抑制できる。
図2に示すように、本実施形態では、物品搬送設備9は、壁体Kを貫通するように設けられて物品Wを載置搬送するコンベア88を備えている。コンベア88は、収納棚6への物品Wの入庫と、収納棚6からの物品Wの出庫との、少なくとも一方のために用いられる。コンベア88は、壁体Kの外部(搬送エリア84の外部)に位置する外部移載箇所と、壁体Kの内部(搬送エリア84の内部)に位置する内部移載箇所との間で、物品Wを搬送するように構成されている。図2に示すコンベア88の外部移載箇所に対しては、天井搬送車89が物品Wの載せ降ろしを行う。外部移載箇所に対して作業者が物品Wの載せ降ろしを行うコンベア88が備えられても良い。収納棚6に入庫される物品Wは、天井搬送車89又は作業者によりコンベア88の外部移載箇所に載せられた後、コンベア88により内部移載箇所まで搬送され、その後、第一搬送装置1又は第二搬送装置2により当該内部移載箇所から収納部6aに搬送される。また、収納棚6から出庫される物品Wは、第一搬送装置1又は第二搬送装置2により収納部6aからコンベア88の内部移載箇所に搬送された後、コンベア88により外部移載箇所まで搬送され、その後、天井搬送車89又は作業者により当該外部移載箇所から降ろされる。
上述したように、物品搬送設備9は、第一ケーブル体10と第二ケーブル体20とを備えている。図1に示すように、第一ケーブル体10は、第一搬送装置1に接続されて第一方向Xに延在する給電用又は通信用のケーブル体であり、第二ケーブル体20は、第二搬送装置2に接続されて第一方向Xに延在する給電用又は通信用のケーブル体である。本実施形態では、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20の双方が、給電用及び通信用のケーブル体(給電及び通信の双方のためのケーブル体)である。第一ケーブル体10は、後述する第一上側部分11及び第一下側部分12の双方が第一方向Xに延在するように配置されることで、全体として第一方向Xに延在するように配置される。また、第二ケーブル体20は、後述する第二上側部分21及び第二下側部分22の双方が第一方向Xに延在するように配置されることで、全体として第一方向Xに延在するように配置される。
第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20のそれぞれは、ケーブル本体と、ケーブル本体を収容すると共にケーブル本体の延在方向を規制するケーブルキャリアとを備えている。なお、ケーブル本体は、単数のケーブルであっても、複数のケーブルの集合体(例えば、複数の信号線が束状に結束されたもの)であってもよい。具体的には、図5及び図6に示すように、第一ケーブル体10は、第一ケーブル本体16と、第一ケーブル本体16を収容すると共に第一ケーブル本体16の延在方向を規制する第一ケーブルキャリア17とを備え、第二ケーブル体20は、第二ケーブル本体26と、第二ケーブル本体26を収容すると共に第二ケーブル本体26の延在方向を規制する第二ケーブルキャリア27とを備えている。すなわち、第一ケーブル本体16及び第二ケーブル本体26のそれぞれが「ケーブル本体」に相当し、第一ケーブルキャリア17及び第二ケーブルキャリア27のそれぞれが「ケーブルキャリア」に相当する。詳細は省略するが、ケーブルキャリアは、複数のリンク体を線状に連結して構成されており、複数のリンク体の並び方向(連結方向)で規定されるケーブルキャリアの延在方向(長手方向)に沿って、ケーブル本体を収容する収容空間が形成される。リンク体同士は互いに揺動自在に連結されており、ケーブルキャリアは、屈曲された際に延在方向に隣接するリンク体同士が接触することで、湾曲部における曲げ半径が設定半径未満とはならないように構成されている。これにより、第一ケーブル体10や第二ケーブル体20が変形する際に、第一ケーブルキャリア17に収容された第一ケーブル本体16や第二ケーブルキャリア27に収容された第二ケーブル本体26に、許容される曲げ半径未満の湾曲部が形成されることを回避することが可能となっている。なお、図5及び図6では、第一ケーブル本体16や第二ケーブル本体26を簡略化して示しており、各ケーブル本体の本数や断面形状を正確に表しているわけではない。
本実施形態では、第一ケーブル体10は、第一搬送装置1に給電するための給電用の第一ケーブル本体16と、制御装置8(図15参照)と第一搬送装置1との間で通信(制御信号やセンサの検出信号等の通信)を行うための通信用の第一ケーブル本体16との、複数の第一ケーブル本体16を備えており、第一ケーブルキャリア17は、当該複数の第一ケーブル本体16を収容している。給電用の第一ケーブル本体16により、電源(図示せず)と第一搬送装置1とが電力の受け渡しが可能に接続されると共に、通信用の第一ケーブル本体16により、制御装置8と第一搬送装置1とが情報の受け渡しが可能に接続される。また、本実施形態では、第二ケーブル体20は、第二搬送装置2に給電するための給電用の第二ケーブル本体26と、制御装置8と第二搬送装置2との間で通信(制御信号やセンサの検出信号等の通信)を行うための通信用の第二ケーブル本体26との、複数の第二ケーブル本体26を備えており、第二ケーブルキャリア27は、当該複数の第二ケーブル本体26を収容している。給電用の第二ケーブル本体26により、電源(図示せず)と第二搬送装置2とが電力の受け渡しが可能に接続されると共に、通信用の第二ケーブル本体26により、制御装置8と第二搬送装置2とが情報の受け渡しが可能に接続される。
図3に示すように、第一ケーブル体10は、第一搬送装置1の第一方向Xに沿った移動に伴い変形することで、第一方向Xに沿った範囲である第一移動範囲R1において第一搬送装置1が移動することを許容する。また、第二ケーブル体20は、第二搬送装置2の第一方向Xに沿った移動に伴い変形することで、第一方向Xに沿った範囲であって第一移動範囲R1と少なくとも一部で重複する第二移動範囲R2において第二搬送装置2が移動することを許容する。本実施形態では、第二移動範囲R2の一部のみが第一移動範囲R1と重複している。具体的には、第二移動範囲R2の第一側X1の部分(本実施形態では、第一側X1の大部分)が、第一移動範囲R1の第二側X2の部分(本実施形態では、第二側X2の大部分)と重複している。なお、図3では、第一搬送装置1や第二搬送装置2について、簡略化して主に走行台車80(図1、図2参照)のみ示している。
図3における上下方向中央部の図には、第一移動範囲R1の第一側X1の端部に位置する状態の第一搬送装置1を一点鎖線で示し、第一移動範囲R1の第二側X2の端部に位置する状態の第一搬送装置1を二点鎖線で示している。この図に示すように、第一移動範囲R1は、第一搬送装置1(或いは第一搬送装置1の走行台車80)の第一方向Xにおける全体を含むように定義される。また、図3における下部の図には、第二移動範囲R2の第二側X2の端部に位置する状態の第二搬送装置2を一点鎖線で示し、第二移動範囲R2の第一側X1の端部に位置する状態の第二搬送装置2を二点鎖線で示している。この図に示すように、第二移動範囲R2は、第二搬送装置2(或いは第二搬送装置2の走行台車80)の第一方向Xにおける全体を含むように定義される。
本実施形態では、第一方向Xに並ぶ複数の収納部6a(図1参照)のいずれに対しても物品Wを移載できるように、第一移動範囲R1及び第二移動範囲R2が設定されている。具体的には、第一移動範囲R1の第一側X1の端部は、最も第一側X1に配置された収納部6aに対して物品Wを移載する際に第一搬送装置1が停止する位置(第一搬送装置1或いは走行台車80における第一側X1の端部の位置)に設定され、第一移動範囲R1の第二側X2の端部は、最も第二側X2に配置された収納部6aに対して物品Wを移載する際に第一搬送装置1が停止する位置(第一搬送装置1或いは走行台車80における第二側X2の端部の位置)に設定されている。また、第二移動範囲R2の第二側X2の端部は、最も第二側X2に配置された収納部6aに対して物品Wを移載する際に第二搬送装置2が停止する位置(第二搬送装置2或いは走行台車80における第二側X2の端部の位置)に設定され、第二移動範囲R2の第一側X1の端部は、最も第一側X1に配置された収納部6aに対して物品Wを移載する際に第二搬送装置2が停止する位置(第二搬送装置2或いは走行台車80における第一側X1の端部の位置)に設定されている。よって、本実施形態では、第一移動範囲R1と第二移動範囲R2とは、互いに同一の大きさを有するように設定されている。また、上述したように、本実施形態では、収納部6aに対して物品Wを移載する際に第一搬送装置1が停止する位置は、当該収納部6a或いは当該収納部6aと第一方向Xの同じ位置に配置された収納部6aに対して物品Wを移載する際に第二搬送装置2が停止する位置よりも、第一側X1に位置するため、これらの停止位置の第一方向Xのずれ量だけ、第二移動範囲R2は第一移動範囲R1に対して第二側X2にずれて設定されている。
ここで、図3に示すように、第一移動範囲R1と第二移動範囲R2との重複領域内の位置(図3において上下方向に延びる一点鎖線の位置)を基準位置として、第一移動範囲R1における当該基準位置よりも第一側X1の範囲を第三移動範囲R3とし、第二移動範囲R2における当該基準位置よりも第二側X2の範囲を第四移動範囲R4とする。本実施形態では、この基準位置を、搬送エリア84を第一搬送エリア84aと第二搬送エリア84bとに分断する第三扉73(図1参照)の設置位置に設定している。よって、本実施形態では、搬送エリア84の全域における第一搬送装置1の移動が許容される場合の第一搬送装置1の移動可能範囲が第一移動範囲R1となり、第一搬送装置1の移動が第一搬送エリア84a内に制限される場合の第一搬送装置1の移動可能範囲が第三移動範囲R3となる。また、搬送エリア84の全域における第二搬送装置2の移動が許容される場合の第二搬送装置2の移動可能範囲が第二移動範囲R2となり、第二搬送装置2の移動が第二搬送エリア84b内に制限される場合の第二搬送装置2の移動可能範囲が第四移動範囲R4となる。
図3に示すように、第一ケーブル体10における第一搬送装置1との接続部を第一接続部13とし、第一ケーブル体10における第一接続部13とは反対側の端部を第一端部14とする。本実施形態では、第一接続部13は、第一ケーブルキャリア17における第一搬送装置1との接続部であり、第一ケーブル体10における第一接続部13とは反対側の端部は、第一ケーブルキャリア17における第一接続部13とは反対側の端部である。そして、第一ケーブル体10は、第一端部14及び第一接続部13に対して第一側X1に、当該第一ケーブル体10(第一ケーブルキャリア17)の第一端部14から第一接続部13に向かう延在方向を反転させる第一折り返し部15を有する。すなわち、第一端部14から第一折り返し部15へ向かう延在方向は第一側X1へ向かう方向となり、第一折り返し部15から第一接続部13へ向かう延在方向は第二側X2へ向かう方向となる。図3に示すように、第一ケーブル体10における第一折り返し部15と第一接続部13との間の部分を第一上側部分11とし、第一ケーブル体10における第一折り返し部15と第一端部14との間の部分を第一下側部分12とすると、本実施形態では、第一上側部分11は、第一下側部分12に対して上側に配置されている。具体的には、図1〜図3、図8に示すように、第一上側部分11は、第一下側部分12に対して上側であって、第一下側部分12と第二方向Yの同じ位置(上下方向Zに見て第一下側部分12と重複する位置)に配置されている。
また、図3に示すように、第二ケーブル体20における第二搬送装置2との接続部を第二接続部23とし、第二ケーブル体20における第二接続部23とは反対側の端部を第二端部24とする。本実施形態では、第二接続部23は、第二ケーブルキャリア27における第二搬送装置2との接続部であり、第二ケーブル体20における第二接続部23とは反対側の端部は、第二ケーブルキャリア27における第二接続部23とは反対側の端部である。そして、第二ケーブル体20は、第二端部24及び第二接続部23に対して第二側X2に、当該第二ケーブル体20の第二端部24から第二接続部23に向かう延在方向を反転させる第二折り返し部25を有する。すなわち、第二端部24から第二折り返し部25へ向かう延在方向は第二側X2へ向かう方向となり、第二折り返し部25から第二接続部23へ向かう延在方向は第一側X1へ向かう方向となる。図3に示すように、第二ケーブル体20における第二折り返し部25と第二接続部23との間の部分を第二上側部分21とし、第二ケーブル体20における第二折り返し部25と第二端部24との間の部分を第二下側部分22とすると、本実施形態では、第二上側部分21は、第二下側部分22に対して上側に配置されている。具体的には、図1及び図3に示すように、第二上側部分21は、第二下側部分22に対して上側であって、第二下側部分22と第二方向Yの同じ位置(上下方向Zに見て第二下側部分22と重複する位置)に配置されている。
図1に示すように、第一ケーブル体10の第一端部14と、第二ケーブル体20の第二端部24との双方は、床部F(本実施形態では、下部床F2)に固定されている。そのため、図3に示すように、第一搬送装置1が第二側X2に移動するに従って、第一折り返し部15の形成位置が第二側X2に移動するように第一ケーブル体10が変形する。これに伴い、第一上側部分11の延在方向に沿った長さが長くなると共に、第一下側部分12の延在方向に沿った長さが短くなる。図3〜図6、図8に示すように、床部F(本実施形態では、下部床F2)には、第一方向Xに沿って受け部材40が設けられている。受け部材40は、第一下側部分12を下方から支持する支持部と、当該支持部における第二方向Yの両端部から上方に向かって立設された一対の壁部と、を有しており、第一下側部分12は、第二方向Yの移動が規制される状態で受け部材40により下方から支持される。また、図3に示すように、第二搬送装置2が第一側X1に移動するに従って、第二折り返し部25の形成位置が第一側X1に移動するように第二ケーブル体20が変形する。これに伴い、第二上側部分21の延在方向に沿った長さが長くなると共に、第二下側部分22の延在方向に沿った長さが短くなる。第一下側部分12と同様に、第二下側部分22も、第二方向Yの移動が規制される状態で受け部材40により下方から支持される。なお、第一端部14は、上述した基準位置(本実施形態では、第三扉73の設置位置)よりも第一側X1において床部Fに固定され、第二端部24は、当該基準位置よりも第二側X2において床部Fに固定されている。
図1に示すように、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20は、レール7(本実施形態では、一対のレール7)に対して第二方向Yの互いに同じ側に、それぞれの第二方向Yの配置領域が少なくとも一部で互いに重複するように配置されている。本実施形態では、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20の双方が、レール7(本実施形態では、一対のレール7)に対して第三側Y1に配置されている。そして、第一ケーブル体10と第二ケーブル体20とは、第二方向Yの同じ位置に配置されている。すなわち、本実施形態では、第一ケーブル体10の第二方向Yの配置領域は、第二ケーブル体20の第二方向Yの配置領域と一致している。なお、本実施形態では、第一ケーブル体10の第一端部14から第一接続部13までの延在方向に沿った長さは、第二ケーブル体20の第二端部24から第二接続部23までの延在方向に沿った長さと等しい。すなわち、本実施形態では、第一ケーブルキャリア17及び第二ケーブルキャリア27として、延在方向に沿った長さが互いに等しいケーブルキャリアを用いている。
図2に示すように、本実施形態では、最下部の収納部6aよりも下側に形成される下部空間86(最下部の収納部6aと床部F(下部床F2)との間の空間)に、第一ケーブル体10や第二ケーブル体20を配置している。そして、上記のように、本実施形態では、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20の双方を、レール7(本実施形態では一対のレール7、以下同様。)に対して第三側Y1に配置することで、レール7に対して第四側Y2に形成される下部空間86には、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20のいずれもが配置されない構成としている。これにより、レール7に対して第四側Y2に形成される下部空間86に、他の部材を簡素な配置形態で配置することを可能としている。図2に示すように、本実施形態では、レール7に対して第四側Y2に形成される下部空間86に、第一方向Xに沿ってダクト87を配置している。図2に示す例では、ダクト87は、床部F(下部床F2)に固定されている。ダクト87の内部には、例えば、制御装置8と不活性気体供給装置Nやコンベア88等との間で通信を行うための通信ケーブル、不活性気体供給装置Nに不活性気体を供給するためのガス供給管、不活性気体供給装置Nやコンベア88等に作動用の電力を供給するための給電ケーブル等が収容される。
ところで、第一搬送装置1が第二側X2に移動するに従って、第一上側部分11の延在方向に沿った長さが長くなり、第一上側部分11の延在方向における中間部分が自重で垂れ下がりやすくなる。また、第二搬送装置2が第一側X1に移動するに従って、第二上側部分21の延在方向に沿った長さが長くなり、第二上側部分21の延在方向における中間部分が自重で垂れ下がりやすくなる。この点に鑑みて、本実施形態では、図3に示すように、物品搬送設備9は、第一位置P1と第二位置P2との間の位置である第三位置P3に、第一搬送装置1が第三位置P3よりも第二側X2に位置する場合に第一上側部分11を下方から支持し、且つ、第二搬送装置2が第三位置P3よりも第一側X1に位置する場合に第二上側部分21を下方から支持する第一支持部41を備えている。ここで、第一位置P1は、第一搬送装置1が第一移動範囲R1の第二側X2の端部に位置する場合の第一折り返し部15の第一方向Xの位置であり(図3における上下方向中央部の図参照)、第二位置P2は、第二搬送装置2が第二移動範囲R2の第一側X1の端部に位置する場合の第二折り返し部25の第一方向Xの位置である(図3における下部の図参照)。第一位置P1は、第二位置P2よりも第一側X1の位置である。このような第一支持部41を設けることで、第一搬送装置1が第三位置P3よりも第二側X2に位置する場合には、第三位置P3に設けられた第一支持部41によって、第一上側部分11を下方から支持することができ、第二搬送装置2が第三位置P3よりも第一側X1に位置する場合には、第三位置P3に設けられた第一支持部41によって、第二上側部分21を下方から支持することができる。この結果、第一上側部分11及び第二上側部分21の双方について、床部F或いは床部Fに配置された他部材との接触を回避することが可能となっている。
図6は、第二搬送装置2が第三位置P3よりも第一側X1に位置する状態において、第一支持部41が、第二上側部分21の下側に位置して第二上側部分21を下方から支持可能に配置される状況を示している。図6では、第一支持部41と第二上側部分21とが離間している状況を示しているが、第二上側部分21における第三位置P3に位置する部分が第一支持部41の高さまで降下した際に、第二上側部分21が第一支持部41によって下方から支持される。なお、第一支持部41は、第一上側部分11や第二上側部分21を下方から支持する支持部と、当該支持部における第二方向Yの両端部から上方に向かって立設された一対の壁部とを有しており、第一上側部分11や第二上側部分21は、第二方向Yの移動が規制される状態で第一支持部41により下方から支持される。
図3に示すように、本実施形態では、上述した基準位置(図3において上下方向に延びる一点鎖線の位置であり、本実施形態では、第三扉73の設置位置)は、第一位置P1と第二位置P2との間の位置である。そして、本実施形態では、第三位置P3を、第一位置P1と第二位置P2との間の位置であって、当該基準位置に対して第一方向Xにずらした位置(本実施形態では、第二側X2にずらした位置)に設定することで、第三位置P3に設置される第一支持部41と、第三扉73との干渉を回避している。これにより、図4及び図6に示すように、第一支持部41として、姿勢及び設置位置が固定部材44に対して固定されるものを用いることが可能となっている。なお、固定部材44は、第一支持部41や後述する第二支持部42及び第三支持部43を支持するための部材である。本実施形態では、固定部材44は、収納棚6を構成する枠体に固定されている。
本実施形態では、図3及び図4に示すように、物品搬送設備9は、第一搬送装置1が第二位置P2よりも第二側X2に位置する場合に、第二下側部分22よりも上方において第一上側部分11を下方から支持する第二支持部42と、第二搬送装置2が第一位置P1よりも第一側X1に位置する場合に、第一下側部分12よりも上方において第二上側部分21を下方から支持する第三支持部43とを備えている。本実施形態では、第一ケーブル体10と第二ケーブル体20とは、第二方向Yの同じ位置に配置されている。そのため、図3の上下方向中央部の図に示すように、第一搬送装置1が第二位置P2よりも第二側X2に位置する場合には、第一上側部分11が、第二下側部分22よりも上方であって上下方向Zに見て第二下側部分22と重複するように配置されるが、上記の第二支持部42により第一上側部分11を下方から支持することで、第一上側部分11と第二下側部分22との接触を回避することが可能となっている。また、図3の下部の図に示すように、第二搬送装置2が第一位置P1よりも第一側X1に位置する場合には、第二上側部分21が、第一下側部分12よりも上方であって上下方向Zに見て第一下側部分12と重複するように配置されるが、上記の第三支持部43により第二上側部分21を下方から支持することで、第二上側部分21と第一下側部分12との接触を回避することが可能となっている。
なお、図3に示すように、第二支持部42は、第二位置P2よりも第二側X2に配置され、第三支持部43は、第一位置P1よりも第一側X1に配置されている。そして、本実施形態では、第一ケーブル体10と第二ケーブル体20とが、第二方向Yの同じ位置に配置される。よって、第一上側部分11を下方から支持する際には、第二支持部42は、第二搬送装置2が第二移動範囲R2を移動する場合に第二折り返し部25が移動する空間である第二移動空間の内部に位置する。また、第二上側部分21を下方から支持する際には、第三支持部43は、第一搬送装置1が第一移動範囲R1を移動する場合に第一折り返し部15が移動する空間である第一移動空間の内部に位置する。この点に鑑みて、本実施形態では、第二支持部42が、第二移動空間の内部に位置して第一上側部分11を下方から支持する第二支持位置42aと、第二移動空間の外部に位置する第二退避位置42bとの間で、姿勢及び設置位置の少なくとも一方を切り替え可能に構成されている。また、本実施形態では、第三支持部43が、第一移動空間の内部に位置して第二上側部分21を下方から支持する第三支持位置43aと、第一移動空間の外部に位置する第三退避位置43bとの間で、姿勢及び設置位置の少なくとも一方を切り替え可能に構成されている。これにより、第二搬送装置2が第二移動範囲R2を移動する場合には第二支持部42の位置を第二退避位置42bに切り替えることで、第二支持部42と第二ケーブル体20との干渉を回避することができる。また、第一搬送装置1が第一移動範囲R1を移動する場合には第三支持部43の位置を第三退避位置43bに切り替えることで、第三支持部43と第一ケーブル体10との干渉を回避することができる。
本実施形態では、第二支持部42の設置位置は固定であり、第二支持部42の姿勢を切り替えることで、第二支持位置42aと第二退避位置42bとの間で第二支持部42の位置を切り替えるように構成されている。また、本実施形態では、第三支持部43の設置位置は固定であり、第三支持部43の姿勢を切り替えることで、第三支持位置43aと第三退避位置43bとの間で第三支持部43の位置を切り替えるように構成されている。具体的には、図5に示すように、第三支持部43は、第一方向Xに沿う揺動軸心周りに揺動自在に固定部材44に支持されており、第三支持部43を当該揺動軸心周りに揺動させることで、第三支持位置43aと第三退避位置43bとの間で第三支持部43の位置が切り替えられる。なお、図5は、第二搬送装置2が第一位置P1よりも第一側X1に位置する状態において、第三支持位置43aに位置する第三支持部43が、第一下側部分12よりも上方において第二上側部分21を下方から支持可能に配置される状況を示している。図5では、第三支持位置43aに位置する第三支持部43と第二上側部分21とが離間する状況を示しているが、第二上側部分21における第三支持部43の配設位置に位置する部分が第三支持部43の高さまで降下した際に、第二上側部分21が第三支持部43によって下方から支持される。
第二支持部42は、第一方向Xの設置位置を除いて第三支持部43と同様に構成されている。具体的には、第二支持部42は、第一方向Xに沿う揺動軸心周りに揺動自在に固定部材44に支持されており、第二支持部42を当該揺動軸心周りに揺動させることで、第二支持位置42aと第二退避位置42bとの間で第二支持部42の位置が切り替えられる。なお、第二支持部42の揺動や第三支持部43の揺動は、作業者により手動で行われ、或いは、制御装置8の制御により自動で行われる。
本実施形態では、物品搬送設備9は、第二位置P2よりも第二側X2の複数の位置のそれぞれに第二支持部42を備えると共に、第一位置P1よりも第一側X1の複数の位置のそれぞれに第三支持部43を備えている。具体的には、図示は省略するが、第二位置P2よりも第二側X2の3つの位置のそれぞれに第二支持部42が設けられ、第一位置P1よりも第一側X1の3つの位置のそれぞれに第三支持部43が設けられている。複数の第二支持部42のそれぞれの第二支持位置42aは、第一方向Xの設置位置を除いて同一の位置に設定され、複数の第二支持部42のそれぞれの第二退避位置42bは、第一方向Xの設置位置を除いて同一の位置に設定されている。また、複数の第三支持部43のそれぞれの第三支持位置43aは、第一方向Xの設置位置を除いて同一の位置に設定され、複数の第三支持部43のそれぞれの第三退避位置43bは、第一方向Xの設置位置を除いて同一の位置に設定されている。
そして、本実施形態では、図15に示すように、物品搬送設備9は、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第二支持部42が第二支持位置42aに位置することを検出する第一センサ91と、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第三支持部43が第三支持位置43aに位置することを検出する第二センサ92とを備えている。更に、本実施形態では、図15に示すように、物品搬送設備9は、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第二支持部42が第二退避位置42bに位置することを検出する第三センサ93と、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第三支持部43が第三退避位置43bに位置することを検出する第四センサ94とを備えている。これらの第一センサ91、第二センサ92、第三センサ93、及び第四センサ94のそれぞれの検出情報は、制御装置8に入力されるように構成されている。
第一センサ91及び第三センサ93は、いずれも第二支持部42の位置を検出する第二支持部用センサS2であり、図3では、第一センサ91と第三センサ93とを区別することなく、第二支持部用センサS2として示している。また、第二センサ92及び第四センサ94は、いずれも第三支持部43の位置を検出する第三支持部用センサS3であり、図3では、第二センサ92と第四センサ94とを区別することなく、第三支持部用センサS3として示している。図3に示すように、本実施形態では、第二支持部用センサS2(第一センサ91及び第三センサ93のそれぞれ)は、全ての第二支持部42を挟んで第一方向Xに対向するように配置される一対の素子を有し、当該一対の素子の一方は第一方向Xに検出光を投射する投光素子であり、当該一対の素子の他方は投光素子から投射された検出光を受光する受光素子である。すなわち、本実施形態では、第二支持部用センサS2は、検出光の非存在により物体の存在を検出する遮光式の光センサである。
具体的には、第一センサ91の投光素子の投光軸は、第二支持部42が第二支持位置42aに位置する場合には、第二支持部42或いは第二支持部42と一体に移動する部材により検出光が遮光され、第二支持部42が第二退避位置42bに位置する場合には検出光が受光素子に到達する位置に、設定されている。よって、第一センサ91の受光素子により検出光が受光されていない場合に、少なくともいずれかの第二支持部42が第二支持位置42aに位置すると判別することができる。また、第三センサ93の投光素子の投光軸は、第二支持部42が第二退避位置42bに位置する場合には、第二支持部42或いは第二支持部42と一体に移動する部材により検出光が遮光され、第二支持部42が第二支持位置42aに位置する場合には検出光が受光素子に到達する位置に、設定されている。よって、第三センサ93の受光素子により検出光が受光されていない場合に、少なくともいずれかの第二支持部42が第二退避位置42bに位置すると判別することができる。
また、図3に示すように、本実施形態では、第三支持部用センサS3(第二センサ92及び第四センサ94のそれぞれ)は、全ての第三支持部43を挟んで第一方向Xに対向するように配置される一対の素子を有し、当該一対の素子の一方は第一方向Xに検出光を投射する投光素子であり、当該一対の素子の他方は投光素子から投射された検出光を受光する受光素子である。すなわち、本実施形態では、第三支持部用センサS3は、検出光の非存在により物体の存在を検出する遮光式の光センサである。
具体的には、第二センサ92の投光素子の投光軸は、第三支持部43が第三支持位置43aに位置する場合には、第三支持部43或いは第三支持部43と一体に移動する部材により検出光が遮光され、第三支持部43が第三退避位置43bに位置する場合には検出光が受光素子に到達する位置(図5において“La”で示す位置)に、設定されている。よって、第二センサ92の受光素子により検出光が受光されていない場合に、少なくともいずれかの第三支持部43が第三支持位置43aに位置すると判別することができる。また、第四センサ94の投光素子の投光軸は、第三支持部43が第三退避位置43bに位置する場合には、第三支持部43或いは第三支持部43と一体に移動する部材により検出光が遮光され、第三支持部43が第三支持位置43aに位置する場合には検出光が受光素子に到達する位置(図5において“Lb”で示す位置)に、設定されている。よって、第四センサ94の受光素子により検出光が受光されていない場合に、少なくともいずれかの第三支持部43が第三退避位置43bに位置すると判別することができる。
上述したように、搬送エリア84に対して第一側X1には第一退避エリアA1が設けられ、搬送エリア84に対して第二側X2には第二退避エリアA2が設けられている。そして、第一退避エリアA1は、第一移動範囲R1及び第二移動範囲R2に対して第一側X1に設けられるため、第一退避エリアA1は、第一接続部13を第一搬送装置1(後述する第一取付部51)から取り外した状態で第一搬送装置1を移動させることが可能なエリアである。すなわち、第一ケーブル体10の第一接続部13は、第一搬送装置1に固定された第一取付部51に対して取り外し自在に構成されており、第一搬送装置1を第一退避エリアA1に移動させる場合には、第一接続部13を第一取付部51から取り外すように構成されている。なお、第一接続部13を第一取付部51から取り外す際には、第一ケーブル本体16における第一搬送装置1との接続部(コネクタや端子等)も、第一搬送装置1に備えられた取付部(コネクタや端子台等)から取り外される。図8に示すように、本実施形態では、第一取付部51は、第一搬送装置1の走行台車80の第三側Y1の端部に固定されている。
また、第二退避エリアA2は、第一移動範囲R1及び第二移動範囲R2に対して第二側X2に設けられるため、第二退避エリアA2は、第二接続部23を第二搬送装置2(後述する第二取付部52)から取り外した状態で第二搬送装置2を移動させることが可能なエリアである。すなわち、第二ケーブル体20の第二接続部23は、第二搬送装置2に固定された第二取付部52に対して取り外し自在に構成されており、第二搬送装置2を第二退避エリアA2に移動させる場合には、第二接続部23を第二取付部52から取り外すように構成されている。なお、第二接続部23を第二取付部52から取り外す際には、第二ケーブル本体26における第二搬送装置2との接続部(コネクタや端子等)も、第二搬送装置2に備えられた取付部(コネクタや端子台等)から取り外される。本実施形態では、第二取付部52は、第二搬送装置2の走行台車80の第三側Y1の端部に固定されている。
そして、物品搬送設備9には、図1及び図3に示すように、第一取付部51から取り外された状態の第一接続部13を保持する第一保持具61と、第二取付部52から取り外された状態の第二接続部23を保持する第二保持具62とが設けられている。本実施形態では、第一保持具61は、搬送エリア84における第一側X1の端部に設けられ、第二保持具62は、搬送エリア84における第二側X2の端部に設けられている。また、本実施形態では、第一保持具61及び第二保持具62の双方が、レール7(本実施形態では、一対のレール7)に対して第三側Y1に配置されている。本実施形態では、第一保持具61及び第二保持具62は、収納棚6を構成する枠体に固定されている。
第一保持具61は、第二搬送装置2が第二移動範囲R2の全域を移動する場合に第二搬送装置2及び第二ケーブル体20と干渉しない姿勢で第一ケーブル体10が配置されるように、第一接続部13を保持する。これにより、第一搬送装置1(第一取付部51)から取り外された状態の第一ケーブル体10が第二搬送装置2の第二移動範囲R2における移動の妨げとなることを回避できる。本実施形態では、図3における下部の図に示すように、第一接続部13が第一保持具61に保持された状態での第一ケーブル体10の姿勢は、第一折り返し部15及び第一接続部13が第二移動範囲R2の外側(第一側X1)に配置されると共に、第一下側部分12における第二移動範囲R2に配置される部分が床部F(下部床F2)に沿うように配置される姿勢である。本実施形態では、第一下側部分12は、受け部材40によって下方から支持された状態で、床部F(下部床F2)に沿うように配置される。
第二保持具62は、第一搬送装置1が第一移動範囲R1の全域を移動する場合に第一搬送装置1及び第一ケーブル体10と干渉しない姿勢で第二ケーブル体20が配置されるように、第二接続部23を保持する。これにより、第二搬送装置2(第二取付部52)から取り外された状態の第二ケーブル体20が第一搬送装置1の第一移動範囲R1における移動の妨げとなることを回避できる。本実施形態では、図3における上下方向中央部の図に示すように、第二接続部23が第二保持具62に保持された状態での第二ケーブル体20の姿勢は、第二折り返し部25及び第二接続部23が第一移動範囲R1の外側(第二側X2)に配置されると共に、第二下側部分22における第一移動範囲R1に配置される部分が床部F(下部床F2)に沿うように配置される姿勢である。本実施形態では、第二下側部分22は、受け部材40によって下方から支持された状態で、床部F(下部床F2)に沿うように配置される。
後述するように、本実施形態では、物品搬送設備9には、第一取付部51に対して第一接続部13を位置決めするための第一ピンと、第二取付部52に対して第二接続部23を位置決めするための第二ピンとが設けられる。そして、第一ピンは、第一取付部51及び第一接続部13の少なくとも一方に設けられた挿入孔に対して挿脱自在に構成され、第二ピンは、第二取付部52及び第二接続部23の少なくとも一方に設けられた挿入孔に対して挿脱自在に構成される。
具体的には、図7及び図8に示すように、第一取付部51は、第一固定ピン53aと第一取付用挿入孔54aとを備えている。第一取付部51は、第一固定ピン53aが形成されるピン形成部を備え、第一固定ピン53aは、当該ピン形成部の平面状の上面から上方に突出する円柱状に形成されている。本実施形態では、2つの第一固定ピン53aが第一方向Xに並ぶように形成されている。また、第一取付部51は、第一搬送装置1(走行台車80)に対して固定される部分と上記ピン形成部とを接続する板状部を備え、第一取付用挿入孔54aは、当該板状部を貫通するように形成されている。本実施形態では、板状部における第一取付用挿入孔54aの形成部分に取り付けられた部材にも、第一取付用挿入孔54aが形成されている。これら2つの第一取付用挿入孔54aは、板状部の板面が沿う面内の位置が互いに等しく、板状部の板面に直交する方向に互いに離間するように形成されている。本実施形態では、ピン形成部は、上面が水平面と平行に配置され、板状部は、板面が第二方向Yに直交する面と平行に配置されている。
図7及び図8に示すように、第一接続部13は、第一固定ピン挿入孔32aと、第一挿脱ピン挿入孔33aと、第一保持用挿入孔34aと、を備えている。第一接続部13は、第一接続部13における第一ケーブル体10の延在方向が水平方向となる場合に水平面と平行に配置される板状の第一部分13aを備え、第一固定ピン挿入孔32aは、第一部分13aを貫通するように形成されている。本実施形態では、2つの第一固定ピン挿入孔32aが第一方向Xに並ぶように形成されている。2つの第一固定ピン挿入孔32aの第一方向Xの離間距離は、上記2つの第一固定ピン53aの第一方向Xの離間距離と一致する。また。第一接続部13は、第一部分13aから下方に延びる板状の第二部分13bを備え、第一挿脱ピン挿入孔33a及び第一保持用挿入孔34aは、互いに異なる位置において第二部分13bを貫通するように形成されている。
第一接続部13を第一取付部51に取り付ける際には、まず、第一固定ピン53aが第一固定ピン挿入孔32aに挿入されるように第一接続部13を第一取付部51に対して配置する。本実施形態では、第一固定ピン53aのそれぞれが、対応する第一固定ピン挿入孔32aに挿入されるように、第一接続部13を第一取付部51に対して配置する。本実施形態では、第一取付部51のピン形成部(第一固定ピン53aが形成される部分)の上面が水平面と平行に配置されるため、第一接続部13の第一部分13aも水平面と平行に配置される。すなわち、第一接続部13における第一ケーブル体10の延在方向が水平方向となるように、第一接続部13が配置される。そして、第一固定ピン53aの第一固定ピン挿入孔32aに対する挿入方向は、上下方向Zと平行な方向となる。よって、第一固定ピン53aのそれぞれが、対応する第一固定ピン挿入孔32aに嵌合することで、第一接続部13は、第一取付部51に対する水平移動と上下方向Zに沿う軸周りの回転移動とが規制される。この状態で、第一挿脱ピン5aを第一取付用挿入孔54a及び第一挿脱ピン挿入孔33aの双方に水平方向(第二方向Yに沿う方向)に挿入することで、第一接続部13は第一取付部51に対する上下移動も規制され、この結果、第一接続部13が第一取付部51に対して全ての方向に位置決めされた状態となる。なお、上述したように、第一取付部51には2つの第一取付用挿入孔54aが設けられており、これら2つの第一取付用挿入孔54aの間に第一挿脱ピン挿入孔33aが配置された状態で、第一挿脱ピン5aがこれら3つの孔に対して水平方向に挿入される。詳細は省略するが、第一接続部13を第一取付部51から取り外す際には、第一挿脱ピン5aを第一取付用挿入孔54a及び第一挿脱ピン挿入孔33aから引き抜いた後、第一固定ピン53aが第一固定ピン挿入孔32aから離脱するように第一接続部13を第一取付部51に対して移動させる。当然ながら、第一接続部13と第一取付部51とが締結ボルトにより締結固定される場合には、第一取付部51に対する第一接続部13の取り付けや取り外しの際に、当該締結ボルトの締結作業や締結解除作業も行われる。
図7と図12とを比較すると明らかなように、第一取付部51と第二取付部52とは、第一方向Xに直交する面を対称面として、互いに鏡像対称となる形状に形成され、第一接続部13と第二接続部23とも、第一方向Xに直交する面を対称面として、互いに鏡像対称となる形状に形成されている。すなわち、第二取付部52は、第一取付部51を第一方向Xに反転させた構成を有し、第二接続部23は、第一接続部13を第一方向Xに反転させた構成を有している。よって、詳細な説明は省略するが、第二取付部52は、第一固定ピン53aに対応する第二固定ピン53bと、第一取付用挿入孔54aに対応する第二取付用挿入孔54bとを備えている。また、第二接続部23は、第一部分13aに対応する第三部分23aと、第二部分13bに対応する第四部分23bと、第一固定ピン挿入孔32aに対応する第二固定ピン挿入孔32bと、第一挿脱ピン挿入孔33aに対応する第二挿脱ピン挿入孔33bと、第一保持用挿入孔34aに対応する第二保持用挿入孔34bとを備えている。そして、第二接続部23を第二取付部52に取り付ける際には、第二固定ピン53bのそれぞれを、対応する第二固定ピン挿入孔32bに挿入した後、第二取付用挿入孔54b及び第二挿脱ピン挿入孔33bに第二挿脱ピン5bを挿入する。第一挿脱ピン5aや第二挿脱ピン5bとして、例えば、ボールロックピンを用いることができる。
第一接続部13を第一取付部51から取り外す際には、第一挿脱ピン5aが、第一取付用挿入孔54a及び第一挿脱ピン挿入孔33aから引き抜かれる。また、第二接続部23を第二取付部52から取り外す際には、第二挿脱ピン5bが、第二取付用挿入孔54b及び第二挿脱ピン挿入孔33bから引き抜かれる。本実施形態では、第一挿脱ピン5aを、第一接続部13を第一保持具61に保持させるためにも用い、第二挿脱ピン5bを、第二接続部23を第二保持具62に保持させるためにも用いるように構成されている。
具体的には、図9及び図10に示すように、第一保持具61は、第一挿脱ピン5aを挿脱自在な第一挿入孔63aを備え、第一保持具61は、第一接続部13に設けられた第一保持用挿入孔34a及び第一挿入孔63aの双方に第一挿脱ピン5aが挿入された状態で、第一接続部13を保持するように構成されている。本実施形態では、第一保持具61は、第一固定ピン挿入孔32aに対して挿脱自在な第一保持ピン64aを備えている。そして、第一接続部13を第一保持具61に保持させる際には、第一保持ピン64aが第一固定ピン挿入孔32aに挿入されるように第一接続部13を第一保持具61に対して配置した状態で、第一挿脱ピン5aを第一保持用挿入孔34a及び第一挿入孔63aの双方に対して水平方向に挿入する。本実施形態では、第一接続部13には2つの第一固定ピン挿入孔32aが形成されているのに対して、第一保持具61には1つの第一保持ピン64aが備えられており、第一保持ピン64aは、いずれか一方の第一固定ピン挿入孔32a(本実施形態では、第一側X1に配置された第一固定ピン挿入孔32a)に対して挿入される。第一保持ピン64aが、第一固定ピン挿入孔32aと同数備えられる構成とすることもできる。本実施形態では、第一保持ピン64aは、第一保持具61における第二側X2に向かうに従って上方に向かうように傾斜した上向き面から上方に突出するように形成されている。よって、第一接続部13が第一保持具61に保持された状態では、第一接続部13における第一ケーブル体10の延在方向は、第二側X2に向かうに従って上方へ向かう方向(水平面に対して上向きに傾斜した方向)となる。詳細は省略するが、第一接続部13を第一保持具61から取り外す際には、第一挿脱ピン5aを第一保持用挿入孔34a及び第一挿入孔63aから引き抜いた後、第一保持ピン64aが第一固定ピン挿入孔32aから離脱するように第一接続部13を第一保持具61に対して移動させる。
また、図13に示すように、第二保持具62は、第二挿脱ピン5bを挿脱自在な第二挿入孔63bを備え、第二保持具62は、第二接続部23に設けられた第二保持用挿入孔34b及び第二挿入孔63bの双方に第二挿脱ピン5bが挿入された状態で、第二接続部23を保持するように構成されている。本実施形態では、第二保持具62は、第二固定ピン挿入孔32bに対して挿脱自在な第二保持ピン64bを備えている。そして、第二接続部23を第二保持具62に保持させる際には、第二保持ピン64bが第二固定ピン挿入孔32bに挿入されるように第二接続部23を第二保持具62に対して配置した状態で、第二挿脱ピン5bを第二保持用挿入孔34b及び第二挿入孔63bの双方に対して水平方向に挿入する。本実施形態では、第二接続部23には2つの第二固定ピン挿入孔32bが形成されているのに対して、第二保持具62には1つの第二保持ピン64bが備えられており、第二保持ピン64bは、いずれか一方の第二固定ピン挿入孔32b(本実施形態では、第二側X2に配置された第二固定ピン挿入孔32b)に対して挿入される。第二保持ピン64bが、第二固定ピン挿入孔32bと同数備えられる構成とすることもできる。本実施形態では、第二保持ピン64bは、第二保持具62における第一側X1に向かうに従って上方に向かうように傾斜した上向き面から上方に突出するように形成されている。よって、第二接続部23が第二保持具62に保持された状態では、第二接続部23における第二ケーブル体20の延在方向は、第一側X1に向かうに従って上方へ向かう方向(水平面に対して上向きに傾斜した方向)となる。詳細は省略するが、第二接続部23を第二保持具62から取り外す際には、第二挿脱ピン5bを第二保持用挿入孔34b及び第二挿入孔63bから引き抜いた後、第二保持ピン64bが第二固定ピン挿入孔32bから離脱するように第二接続部23を第二保持具62に対して移動させる。
以上のように、第一固定ピン53aは、第一取付部51に対して第一接続部13を位置決めするためのピンであり、第一固定ピン挿入孔32aに対して挿脱自在に構成される。また、物品搬送設備9には、第一取付部51に対して第一接続部13を位置決めするための第一挿脱ピン5aが備えられ、第一挿脱ピン5aは、第一取付用挿入孔54a、第一挿脱ピン挿入孔33a、及び第一保持用挿入孔34aのそれぞれに対して挿脱自在に構成される。すなわち、第一挿脱ピン5aは、第一取付部51及び第一接続部13のそれぞれに設けられた挿入孔(第一挿脱ピン挿入孔33a、第一保持用挿入孔34a、第一取付用挿入孔54a)に対して挿脱自在なピンである。本実施形態では、第一固定ピン53a及び第一挿脱ピン5aのそれぞれが「第一ピン」に相当し、第一取付用挿入孔54a、第一固定ピン挿入孔32a、第一挿脱ピン挿入孔33a、及び第一保持用挿入孔34aのそれぞれが「挿入孔」に相当する。
また、第二固定ピン53bは、第二取付部52に対して第二接続部23を位置決めするためのピンであり、第二固定ピン挿入孔32bに対して挿脱自在に構成される。また、物品搬送設備9には、第二取付部52に対して第二接続部23を位置決めするための第二挿脱ピン5bが備えられ、第二挿脱ピン5bは、第二取付用挿入孔54b、第二挿脱ピン挿入孔33b、及び第二保持用挿入孔34bのそれぞれに対して挿脱自在に構成される。すなわち、第二挿脱ピン5bは、第二取付部52及び第二接続部23のそれぞれに設けられた挿入孔(第二挿脱ピン挿入孔33b、第二保持用挿入孔34b、第二取付用挿入孔54b)に対して挿脱自在なピンである。本実施形態では、第二固定ピン53b及び第二挿脱ピン5bのそれぞれが「第二ピン」に相当し、第二取付用挿入孔54b、第二固定ピン挿入孔32b、第二挿脱ピン挿入孔33b、及び第二保持用挿入孔34bのそれぞれが「挿入孔」に相当する。
図15に示すように、物品搬送設備9は、第一搬送装置1及び第二搬送装置2の作動を制御する制御装置8を備えている。制御装置8は、マイクロコンピュータ等のプロセッサを備えると共に、メモリ等の周辺回路を備え、これらのハードウェアと、プロセッサ等のハードウェア上で実行されるプログラムとの協働により、制御装置8の各機能が実現される。第一搬送装置1及び第二搬送装置2のそれぞれは、走行台車80を走行させる走行駆動部(電動モータ等)、昇降体82を昇降させる昇降駆動部(電動モータ等)、及び移載装置83を作動させる移載駆動部(電動モータ等)を備えている。制御装置8は、第一搬送装置1に備えられた各駆動部の駆動を制御することで第一搬送装置1の作動を制御し、第二搬送装置2に備えられた各駆動部の駆動を制御することで第二搬送装置2の作動を制御する。本実施形態では、第一搬送装置1の各駆動部を駆動するための電力が第一ケーブル体10により供給され、第二搬送装置2の各駆動部を駆動するための電力が第二ケーブル体20により供給される。
制御装置8は、第一搬送制御、第二搬送制御、及び第三搬送制御を実行する。第一搬送制御は、図3における上側の図に示すように、第三移動範囲R3内に第一搬送装置1の移動範囲を制限した状態であって、且つ、第四移動範囲R4内に第二搬送装置2の移動範囲を制限した状態で、第一搬送装置1及び第二搬送装置2の双方に物品Wを搬送させる制御である。本実施形態では、第一搬送制御の実行時には、第三扉73が閉じ状態に切り替えられる。また、第一搬送制御の実行時には、全ての第二支持部42の位置を第二退避位置42bに切り替えると共に、全ての第三支持部43の位置を第三退避位置43bに切り替える。よって、第一センサ91の検出情報に基づき第二支持位置42aに位置する第二支持部42が存在すると判別される場合や、第二センサ92の検出情報に基づき第三支持位置43aに位置する第三支持部43が存在すると判別される場合には、制御装置8は第一搬送制御を実行しない。
第二搬送制御は、図3における上下方向中央部の図に示すように、第一搬送装置1及び第二搬送装置2のうちの第一搬送装置1のみが第一移動範囲R1内に存在する状態において、第一移動範囲R1の全域における第一搬送装置1の移動を許容する状態で、第一搬送装置1に物品Wを搬送させる制御である。言い換えれば、第二搬送制御は、第二搬送装置2が第二退避エリアA2に位置する状態において、第一移動範囲R1の全域における第一搬送装置1の移動を許容する状態で、第一搬送装置1に物品Wを搬送させる制御である。第二搬送制御の実行時には、第三扉73が開き状態に切り替えられる。また、第二搬送制御の実行時には、全ての第二支持部42の位置を第二支持位置42aに切り替えると共に、全ての第三支持部43の位置を第三退避位置43bに切り替える。よって、第三センサ93の検出情報に基づき第二退避位置42bに位置する第二支持部42が存在すると判別される場合や、第二センサ92の検出情報に基づき第三支持位置43aに位置する第三支持部43が存在すると判別される場合には、制御装置8は第二搬送制御を実行しない。
第二搬送制御の実行時には、図14に示すように、第二接続部23が第二搬送装置2(第二取付部52)から取り外されて第二保持具62に保持された状態で、第二搬送装置2が第二退避エリアA2に位置する。本実施形態では、物品搬送設備9は、第二退避エリアA2に位置する第二搬送装置2と第二保持具62に保持された状態の第二接続部23とを接続する第四ケーブル体4を備えている。これにより、第二搬送装置2のメンテナンス作業を行う際に、第二ケーブル体20を有効に利用して、第二搬送装置2に対する給電を行うことや、制御装置8と第二搬送装置2との間での通信を行うことが可能となっている。本実施形態では、第四ケーブル体4は、第二接続部23から延出する第二ケーブル本体26の端部(コネクタや端子等)と、第二搬送装置2に備えられた取付部(コネクタや端子台等)とを接続する。
第三搬送制御は、図3における下側の図に示すように、第一搬送装置1及び第二搬送装置2のうちの第二搬送装置2のみが第二移動範囲R2内に存在する状態において、第二移動範囲R2の全域における第二搬送装置2の移動を許容する状態で、第二搬送装置2に物品Wを搬送させる制御である。言い換えれば、第三搬送制御は、第一搬送装置1が第一退避エリアA1に位置する状態において、第二移動範囲R2の全域における第二搬送装置2の移動を許容する状態で、第二搬送装置2に物品Wを搬送させる制御である。第三搬送制御の実行時には、第三扉73が開き状態に切り替えられる。また、第三搬送制御の実行時には、全ての第二支持部42の位置を第二退避位置42bに切り替えると共に、全ての第三支持部43の位置を第三支持位置43aに切り替える。よって、第一センサ91の検出情報に基づき第二支持位置42aに位置する第二支持部42が存在すると判別される場合や、第四センサ94の検出情報に基づき第三退避位置43bに位置する第三支持部43が存在すると判別される場合には、制御装置8は第三搬送制御を実行しない。
第三搬送制御の実行時には、図11に示すように、第一接続部13が第一搬送装置1(第一取付部51)から取り外されて第一保持具61に保持された状態で、第一搬送装置1が第一退避エリアA1に位置する。本実施形態では、物品搬送設備9は、第一退避エリアA1に位置する第一搬送装置1と第一保持具61に保持された状態の第一接続部13とを接続する第三ケーブル体3を備えている。これにより、第一搬送装置1のメンテナンス作業を行う際に、第一ケーブル体10を有効に利用して、第一搬送装置1に対する給電を行うことや、制御装置8と第一搬送装置1との間での通信を行うことが可能となっている。本実施形態では、第三ケーブル体3は、第一接続部13から延出する第一ケーブル本体16の端部(コネクタや端子等)と、第一搬送装置1に備えられた取付部(コネクタや端子台等)とを接続する。
上述したように、本実施形態では、収納部6aに対して物品Wを移載する際に第一搬送装置1が停止する位置は、当該収納部6a或いは当該収納部6aと第一方向Xの同じ位置に配置された収納部6aに対して物品Wを移載する際に第二搬送装置2が停止する位置よりも、第一側X1に位置する。そのため、図14に示すように、第二搬送制御の実行時に、第二扉72の位置を、第一移動範囲R1に侵入しない範囲内で、第一搬送制御の実行時の位置(図1において実線で示す位置、図14において二点鎖線で示す位置)よりも第一側X1に移動させても、第二扉72と第一搬送装置1との干渉は生じない。この点に鑑みて、本実施形態では、第二扉72を第一方向Xに移動可能に構成し、第二搬送制御の実行時に、第二扉72を、第二保持具62に保持された状態の第二接続部23が第二扉72に対して第二側X2に配置される位置(図1において一点鎖線で示す位置、図14において実線で示す位置)まで、第一側X1に移動させるように構成されている。そして、第二扉72には、第二扉72の閉じ状態において第二ケーブル体20を通すための開口部72aが形成されている。これにより、搬送エリア84と第二退避エリアA2との間での空気の流通を抑制しつつ、第二保持具62に保持された状態の第二接続部23を搬送エリア84の外部に配置することができ、この結果、第四ケーブル体4の第二接続部23に対する接続作業や取り外し作業を行う際の作業性の向上を図ることが可能となっている。なお、上記の開口部72aに第二ケーブル体20を通さないときには、当該開口部72aを閉じることが可能に構成されている。
また、本実施形態では、第一扉71を第一方向Xに移動可能に構成し、第三搬送制御の実行時に、第一扉71を、第一保持具61に保持された状態の第一接続部13が第一扉71に対して第一側X1に配置される位置(図1において一点鎖線で示す位置、図11において実線で示す位置)まで、第二側X2に移動させるように構成されている。そして、第一扉71には、第一扉71の閉じ状態において第一ケーブル体10を通すための開口部71aが形成されている。これにより、搬送エリア84と第一退避エリアA1との間での空気の流通を抑制しつつ、第一保持具61に保持された状態の第一接続部13を搬送エリア84の外部に配置することができ、この結果、第三ケーブル体3の第一接続部13に対する接続作業や取り外し作業を行う際の作業性の向上を図ることが可能となっている。なお、上記の開口部71aに第一ケーブル体10を通さないときには、当該開口部71aを閉じることが可能に構成されている。
〔その他の実施形態〕
物品搬送設備の、その他の実施形態について説明する。なお、以下のそれぞれの実施形態で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態では、物品搬送設備9が、1つの第一支持部41を備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、物品搬送設備9が、第一位置P1と第二位置P2との間に設定される複数の第三位置P3のそれぞれに、第一支持部41を備える構成とすることもできる。また、物品搬送設備9が第一支持部41を備えない構成とすることも可能である。
(2)上記の実施形態では、物品搬送設備9が、複数の第二支持部42と複数の第三支持部43とを備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、物品搬送設備9に備えられる第二支持部42の個数が1つである構成や、物品搬送設備9が第二支持部42を備えない構成とすることもできる。また、物品搬送設備9に備えられる第三支持部43の個数が1つである構成や、物品搬送設備9が第三支持部43を備えない構成とすることもできる。
(3)上記の実施形態では、第二支持部42の姿勢を切り替えることで、第二支持位置42aと第二退避位置42bとの間で第二支持部42の位置が切り替えられると共に、第三支持部43の姿勢を切り替えることで、第三支持位置43aと第三退避位置43bとの間で第三支持部43の位置が切り替えられる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第二支持部42の設置位置を切り替えることで、第二支持位置42aと第二退避位置42bとの間で第二支持部42の位置が切り替えられる構成や、第二支持部42の姿勢及び設置位置の双方を切り替えることで、第二支持位置42aと第二退避位置42bとの間で第二支持部42の位置が切り替えられる構成とすることもできる。また、第三支持部43の設置位置を切り替えることで、第三支持位置43aと第三退避位置43bとの間で第三支持部43の位置が切り替えられる構成や、第三支持部43の姿勢及び設置位置の双方を切り替えることで、第三支持位置43aと第三退避位置43bとの間で第三支持部43の位置が切り替えられる構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、物品搬送設備9が、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第二支持部42が第二支持位置42aに位置することを検出する第一センサ91と、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第三支持部43が第三支持位置43aに位置することを検出する第二センサ92と、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第二支持部42が第二退避位置42bに位置することを検出する第三センサ93と、第一方向Xに検出光を投射して少なくともいずれかの第三支持部43が第三退避位置43bに位置することを検出する第四センサ94と、を備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定することなく、物品搬送設備9が、これらの第一センサ91、第二センサ92、第三センサ93、及び第四センサ94のうちの、一部のセンサのみ(例えば、第一センサ91及び第二センサ92のみ)を備える構成とすることもできる。また、物品搬送設備9が、位置を検出するセンサを第二支持部42のそれぞれに対して個別に備える構成や、物品搬送設備9が、位置を検出するセンサを第三支持部43のそれぞれに対して個別に備える構成とすることもできる。
(5)上記の実施形態では、第一挿脱ピン挿入孔33aとは別に第一保持用挿入孔34aが設けられ、第一保持具61が、第一保持用挿入孔34a及び第一挿入孔63aの双方に第一挿脱ピン5aが挿入された状態で、第一接続部13を保持する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一保持具61が、第一挿脱ピン挿入孔33a及び第一挿入孔63aの双方に第一挿脱ピン5aが挿入された状態で、第一接続部13を保持する構成とすることもできる。また、上記の実施形態では、第二挿脱ピン挿入孔33bとは別に第二保持用挿入孔34bが設けられ、第二保持具62が、第二保持用挿入孔34b及び第二挿入孔63bの双方に第二挿脱ピン5bが挿入された状態で、第二接続部23を保持する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第二保持具62が、第二挿脱ピン挿入孔33b及び第二挿入孔63bの双方に第二挿脱ピン5bが挿入された状態で、第二接続部23を保持する構成とすることもできる。
(6)上記の実施形態では、第一挿脱ピン5aを、第一接続部13を第一保持具61に保持させるためにも用い、第二挿脱ピン5bを、第二接続部23を第二保持具62に保持させるためにも用いる構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一挿脱ピン5aが、第一接続部13を第一保持具61に保持させるために用いられない構成や、第二挿脱ピン5bが、第二接続部23を第二保持具62に保持させるために用いられない構成とすることもできる。また、第一保持具61による第一接続部13の保持構造は、適宜変更可能であり、例えば締結ボルトによる締結固定を用いて第一保持具61が第一接続部13を保持する構成とすることもできる。第二保持具62による第二接続部23の保持構造も、適宜変更可能であり、例えば締結ボルトによる締結固定を用いて第二保持具62が第二接続部23を保持する構成とすることもできる。
(7)上記の実施形態では、第一固定ピン53aと第一固定ピン挿入孔32aとの嵌合や、第一挿脱ピン5aと第一取付用挿入孔54a及び第一挿脱ピン挿入孔33aとの嵌合のように、ピンと挿入孔との嵌合によって、第一接続部13を第一取付部51に対して全ての方向に位置決めする構成を例として説明した。また、上記の実施形態では、第二固定ピン53bと第二固定ピン挿入孔32bとの嵌合や、第二挿脱ピン5bと第二取付用挿入孔54b及び第二挿脱ピン挿入孔33bとの嵌合のように、ピンと挿入孔との嵌合によって、第二接続部23を第二取付部52に対して全ての方向に位置決めする構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、少なくとも一部の方向の位置決めを、ピンと挿入孔との嵌合によっては行わない構成とすることもできる。例えば、上記の実施形態におけるピンと挿入孔との嵌合部の少なくとも一部を、締結ボルトによる締結部とすることが可能である。また、上記の実施形態で示した各嵌合部におけるピンや挿入孔の構成は一例であり、嵌合対象となる2つの部材のいずれにピンを設けるかや、ピンを嵌合対象となる2つの部材のいずれかに固定された固定ピンとするか、いずれにも固定されない挿脱ピンとするかは、適宜変更可能である。
(8)上記の実施形態では、物品搬送設備9が第三ケーブル体3及び第四ケーブル体4を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、物品搬送設備9が第三ケーブル体3を備えず、第一搬送装置1のメンテナンス作業を行う際に第一ケーブル体10を利用した給電や通信が行われない構成や、物品搬送設備9が第四ケーブル体4を備えず、第二搬送装置2のメンテナンス作業を行う際に第二ケーブル体20を利用した給電や通信が行われない構成とすることもできる。
(9)上記の実施形態では、第一ケーブル体10が、給電用の第一ケーブル本体16と通信用の第一ケーブル本体16との双方を備え、第二ケーブル体20が、給電用の第二ケーブル本体26と通信用の第二ケーブル本体26との双方を備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、第一ケーブル体10が給電用の第一ケーブル本体16のみを備え、第二ケーブル体20が給電用の第二ケーブル本体26のみを備える構成とすることもできる。この場合、例えば、制御装置8と第一搬送装置1との間での通信や、制御装置8と第二搬送装置2との間での通信を、無線通信により行う構成とすることができる。また、例えば、第一ケーブル体10が通信用の第一ケーブル本体16のみを備え、第二ケーブル体20が通信用の第二ケーブル本体26のみを備える構成とすることもできる。この場合、例えば、床部Fに第一方向Xに沿って給電レールを設置し、当該給電レールから電力を集電する集電部を第一搬送装置1や第二搬送装置2に備える構成とすることができる。
(10)上記の実施形態では、第一ケーブル体10における第一折り返し部15と第一接続部13との間の部分(第一上側部分11)が、第一ケーブル体10における第一折り返し部15と第一端部14との間の部分(第一下側部分12)に対して上側に配置され、第二ケーブル体20における第二折り返し部25と第二接続部23との間の部分(第二上側部分21)が、第二ケーブル体20における第二折り返し部25と第二端部24との間の部分(第二下側部分22)に対して上側に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一ケーブル体10における第一折り返し部15と第一接続部13との間の部分が、第一ケーブル体10における第一折り返し部15と第一端部14との間の部分に対して、第二方向Yの一方側(例えば、第四側Y2)に配置され、第二ケーブル体20における第二折り返し部25と第二接続部23との間の部分が、第二ケーブル体20における第二折り返し部25と第二端部24との間の部分に対して、第二方向Yの一方側(例えば、第四側Y2)に配置される構成とすることもできる。すなわち、第一折り返し部15や第二折り返し部25において、鉛直面内ではなく水平面内で、第一ケーブル体10や第二ケーブル体20が屈曲する構成とすることもできる。
(11)上記の実施形態では、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20が、レール7に対して第二方向Yの互いに同じ側に、それぞれの第二方向Yの配置領域が少なくとも一部で互いに重複するように配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20が、レール7に対して第二方向Yの互いに同じ側に、それぞれの第二方向Yの配置領域が重複しないように第二方向Yにずらして配置される構成や、第一ケーブル体10及び第二ケーブル体20が、レール7に対して第二方向Yの両側に分かれて配置される構成とすることもできる。
(12)上記の実施形態では、物品Wが半導体基板等の基板を収容する容器である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、物品Wが、工業製品、食品、医薬品等の基板以外の物を収容する容器である構成としても良い。また、物品Wが、容器以外の物品であっても良い。
(13)その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎないと理解されるべきである。従って、当業者は、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。