しかしながら、上記特許文献3に記載の容器搬送設備における容器授受部の構成であると、授受側ピンとしては左右一対の授受側前方ピンの2本しかないため、容器底面の3つの係合溝部のうち、左右一対の前方係合溝部だけに授受側ピンが係合する状態で載置支持されることになる。そのため、容器底面の3つの係合溝部の全てに授受側ピンが係合する状態で載置支持する場合ほど位置決め精度が確保できず、容器授受部に対して容器を搬入したときに容器が容器授受部に対して適切な位置及び姿勢とならない移載不良が発生し、例えば、他の搬送手段との間で容器の授受が行えないという問題が発生するおそれがあった。
本発明は上記実情に鑑みて為されたものであって、その目的は、容器搬送手段が容器の後方側から搬送用支持体を突出させることにより容器授受部に対して容器を授受することができるものでありながら、容器授受部にて容器を精度良く位置決めされた状態で載置支持することができる容器搬送設備を提供する点にある。
この目的を達成するために、本発明に係る容器搬送設備の第1特徴構成は、基板出し入れ用の開口部が前方側に配置された半導体基板収納用の容器を載置支持自在な容器授受部と、前記容器授受部に載置支持されたときの前記容器の後方側から前記容器授受部に対して前記容器を授受自在な容器搬送手段とが設けられ、前記容器授受部は、前記容器の底面の前方側において容器左右方向の一方側と他方側とに分散して形成された左右一対の前方係合溝部の夫々に左右一対の授受側前方ピンの夫々を係合させて、前記容器を載置支持自在に構成され、前記容器搬送手段には、前記容器授受部に対して設定された授受作業位置に移動させた状態において、前記容器授受部側に突出する突出位置と自己側に引退する引退位置とに出退自在で且つ前記左右一対の授受側前方ピンよりも下方側の下降位置と前記左右一対の授受側前方ピンよりも上方側の上昇位置とに昇降自在な搬送用支持体が備えられ、前記搬送用支持体は、前記左右一対の前方係合溝部の夫々に左右一対の搬送側前方ピンの夫々を係合させ、且つ、前記容器の底面の前記容器の後方側において容器左右方向の中央部に形成された後方係合溝部に搬送側後方ピンを係合させて、前記容器を位置決めする状態で前記容器の底面を載置支持自在に構成され、前記搬送用支持体を前記突出位置と前記引退位置との間で出退させるとき及び前記突出位置において前記下降位置と前記上昇位置との間で昇降させるときに、前記左右一対の授受側前方ピンの存在位置と、前記左右一対の搬送側前方ピンの存在位置及び前記搬送用支持体のうち少なくとも前記搬送側前方ピンを支持する部分の存在位置とが容器左右方向で異なる位置に配置されている容器搬送設備において、前記容器授受部は、前記上昇位置に位置する前記搬送用支持体よりも下方側でかつ前記下降位置に位置する前記搬送用支持体よりも上方側において前記後方係合溝部に授受側後方ピンを係合させて、前記容器を位置決めする状態で載置支持自在に構成され、前記授受側後方ピンを支持する授受側後方ピン支持体は、前記下降位置に位置する状態で前記突出位置と前記引退位置との間で出退される前記搬送用支持体の前記搬送側後方ピンに対して容器左右方向で異なる位置において、前記授受側後方ピンよりも下方側に延びる形態で設けられ、前記搬送用支持体には、前記下降位置に位置する状態で前記突出位置と前記引退位置との間で出退されるときに、前記授受側後方ピン支持体が前記搬送用支持体に対して挿脱自在な出退挿脱用間隙が形成され、且つ、前記突出位置に位置する状態で前記下降位置と前記上昇位置との間で昇降させるときに、前記授受側後方ピン及び前記授受側後方ピン支持体が前記搬送用支持体に対して挿脱自在な昇降挿脱用間隙が形成されている点にある。
本特徴構成によれば、容器を容器授受部に載置支持させる場合、授受側後方ピンを容器の底面の後方係合溝部に係合させ、かつ、左右一対の授受側前方ピンを容器の底面の左右一対の前方係合溝部に係合させた状態で載置支持できるので、容器の底面に備えられた3つの係合溝部の夫々に対して授受側ピンを係合させることができるので、容器授受部に対して容器を精度良く位置決めした状態で載置支持させることができる。
このように、容器授受部に、左右一対の授受側前方ピンと1つの授受側後方ピンとを備えているが、容器搬送手段は、これら3つのピン及びそのピンを支持する支持体と干渉することなく、容器授受部に対して容器を授受することが必要になる。
そこで、本特徴構成では、まず、左右一対の授受側前方ピンに対しては、その存在位置が、搬送用支持体を突出位置と前記引退位置との間で出退させるとき及び突出位置において下降位置と上昇位置との間で昇降させるときに、左右一対の搬送側前方ピンの存在位置及び搬送用支持体のうち少なくとも左右一対の搬送側前方ピンを支持する部分の存在位置と容器左右方向で異なる位置に配置されているので、容器授受部に対して容器を受け渡す場合において、容器搬送手段を容器授受部に対して設定された授受作業位置に移動させた状態で、搬送用支持体を上昇位置において引退位置から突出位置まで前方に突出させるとき、突出位置において上昇位置と下降位置との間で昇降させるとき、下降位置において突出位置から引退位置まで後方に引退させるときのいずれにおいても左右一対の授受側前方ピンと搬送用支持体とが干渉することはない。
次に、授受側後方ピンに対しては、上昇位置に位置する搬送用支持体よりも下方側において後方係合溝部に係合させるので、授受側後方ピンは、上昇位置に位置する搬送用支持体よりも下方側に位置していることになる。また、授受側後方ピンを支持する授受側後方ピン支持体は、授受側後方ピンよりも下方側に延びる形態で設けられているので、授受側後方ピン支持体は、上昇位置に位置する搬送用支持体よりも下方側に位置していることになる。したがって、容器授受部に対して容器を受け渡す場合において、容器搬送手段を容器授受部に対して設定された授受作業位置に移動させた状態で、搬送用支持体を上昇位置において引退位置から突出位置まで前方に突出させるときに、授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体と搬送用支持体とが干渉することはない。
また、授受側後方ピン支持体は、下降位置に位置する状態で突出位置と引退位置との間で出退される搬送用支持体の搬送側後方ピンに対して容器左右方向で異なる位置において、授受側後方ピンよりも下方側に延びる形態で設けられており、しかも、搬送用支持体は、突出位置に位置する状態で下降位置と上昇位置との間で昇降させるときに、授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体が搬送用支持体に対して挿脱自在な昇降挿脱用間隙が形成されているので、搬送用支持体を突出位置に位置する状態で上昇位置と下降位置との間で昇降させるときには、授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体が搬送用支持体に形成されている昇降挿脱用間隙をくぐることで、授受側後方ピンと搬送側後方ピンの上下関係が入れ替わることになる。したがって、容器授受部に対して容器を受け渡す場合において、搬送用支持体を突出位置において上昇位置と下降位置との間で昇降させるときに授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体が搬送用支持体と干渉することはない。
さらに、授受側後方ピンは、下降位置に位置する搬送用支持体よりも上方側において後方係合溝部に係合するので、搬送用支持体が下降位置であると、搬送用支持体は授受側後方ピンよりも下方側に位置することになる。授受側後方ピンを支持する授受側後方ピン支持体は授受側後方ピンよりも下方側に延びる形態で設けられているが、搬送用支持体には、下降位置に位置する状態で突出位置と引退位置との間で出退されるときに、授受側後方ピン支持体が搬送用支持体に対して挿脱自在な出退挿脱用間隙が形成されているので、搬送用支持体が出退するときに、授受側後方ピン支持体が出退挿脱用間隙を通過することで、授受側後方ピン支持体と搬送用支持体とは干渉しない。したがって、容器授受部に対して容器を受け渡す場合において、搬送用支持体を下降位置において突出位置から引退位置まで後方に引退させるときに、授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体と搬送用支持体とが干渉することはない。
以上のことから、搬送用支持体にて載置支持した容器を容器授受部に受け渡す場合には、容器授受部における授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体並びに左右一対の授受側前方ピンと搬送用支持体とを干渉させることなく、搬送用支持体を上昇位置に位置させた状態で容器授受部に対して搬送用支持体を容器の前後方向で後方から前方に向かう方向に突出位置まで突出させ、突出位置において上昇位置から下降位置に下降させ、下降位置に位置させた状態で容器の前後方向で前方から後方に向かう方向に突出位置から引退位置まで引退させることができる。
同様に、容器授受部にて載置支持した容器を容器授受部から受け取る場合には、容器授受部における授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体並びに左右一対の授受側前方ピンと搬送用支持体とを干渉させることなく、搬送用支持体を下降位置に位置させた状態で容器授受部に対して搬送用支持体を容器の前後方向で後方から前方に向かう方向に突出位置まで突出させ、突出位置において下降位置から上昇位置に上昇させ、上昇位置に位置させた状態で容器の前後方向で前方から後方に向かう方向に突出位置から引退位置まで引退させることができる。
このように、容器の後方から前方に向かって搬送用支持体を突出させることにより容器授受部に対して容器を授受することができるものでありながら、容器授受部にて容器を精度良く位置決めされた状態で載置支持することができる容器搬送設備を得るに至った。
本発明に係る容器搬送設備の第2特徴構成は、前記上昇位置は、前記授受側後方ピン及び前記授受側後方ピン支持体の一部と前記搬送用支持体の一部とが上下方向において重複する位置に設定されており、前記搬送用支持体には、前記上昇位置に位置する状態で前記突出位置と前記引退位置との間で出退されるときに、前記搬送用支持体の一部と上下方向において重複する前記授受側後方ピン及び前記授受側後方ピン支持体の一部を挿脱自在な上昇位置出退挿脱用間隙が前記搬送側後方ピンよりも下方側に形成されている点にある。
搬送用支持体を上昇位置において出退させたときに授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体と搬送用支持体とが干渉しないようにするために、搬送用支持体の下端が授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体よりも高くなる位置を上昇位置に設定することが考えられるが、このような上昇位置であると、下降位置と上昇位置との間で昇降させるときの昇降量が大きくなり、同じ昇降速度の基では、搬送用支持体を下降位置と上昇位置との間で昇降させるための時間が長くなってしまい移載効率の点で不利である。
本特徴構成によれば、上昇位置に位置する状態で出退されるときに、搬送用支持体の一部と上下方向において重複する授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体の一部が、搬送用支持体を通過できるように、搬送用支持体に上昇位置出退挿脱用間隙を設けることで、搬送用支持体が上昇位置に位置するときに、授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体の一部と搬送用支持体の一部とが上下方向において重複していても、その高さで搬送用支持体を出退させることができる。
したがって、授受側後方ピン及び授受側後方ピン支持体と搬送用支持体とが上下方向において完全に重複しない高さを上昇位置とするものに比べ、下降位置から又は下降位置への昇降量が小さくなるような低い位置を上昇位置として設定し、この上昇位置において、搬送用支持体を出退させることができる。
このように、本特徴構成によれば、下降位置と上昇位置との昇降量を抑制して、搬送用支持体を下降位置と上昇位置との間で昇降させるための時間を短くできるので、容器授受部に対する容器の授受を速やかに行うことができる。
本発明に係る容器搬送設備の第3特徴構成は、前記搬送用支持体は、出退方向の引退側に備えられて容器左右方向に延びる基部と、前記基部の容器左右方向の端部から出退方向の突出側に延びてその先端部にて前記搬送側前方ピンを支持する左右一対の搬送側前方ピン支持体と、前記左右一対の搬送側前方ピン支持体の容器左右方向の間において前記基部から出退方向の突出側に延びてその先端部にて前記搬送側後方ピンを支持する搬送側後方ピン支持体とを備え、前記搬送側後方ピン支持体は、容器左右方向において、前記左右一対の搬送側前方ピン支持体の夫々と間隔を隔てて配置され、前記出退挿脱用間隙が、容器左右方向における前記搬送側後方ピン支持体と前記搬送側前方ピン支持体との間隙にて構成されている点にある。
本特徴構成によれば、容器左右方向に延びる基部に、出退方向の突出側に延びる左右一対の搬送側前方ピン支持体及び同じく出退方向の突出側に延びる搬送側後方ピン支持体を備えることで、搬送側後方ピン支持体と左右一対の搬送側前方ピン支持体の夫々とが容器左右方向に間隔を隔てて互いの間に容器左右方向に間隙を形成する状態で、基部の容器左右方向の両端部の夫々に左右一対の搬送側前方ピン支持体が位置し、基部の容器左右方向の中間部に搬送側後方ピン支持体が位置することになる。
左右一対の搬送側前方ピン支持体の夫々と搬送側後方ピン支持体との間に間隙が形成されるため、例えば、搬送用支持体の平面視形状の全体に広がる板状部材を用いて搬送側後方ピンと左右一対の搬送側前方ピンを支持する場合に比べ、授受側後方ピン及び左右一対の授受側前方ピン並びにこれらを支持する部材を容器授受部に配置させる場合の制約が少なくなる。
しかも、左右一対の搬送側前方ピン支持体の夫々と搬送側後方ピン支持体との間に形成される間隙を、そのまま、出退挿脱用間隙とすることができるので、例えば、前述の板状部材を用いて搬送側後方ピンと左右一対の搬送側前方ピンを支持する場合には、その板状部材の前端部から始まり後方側に進入する形状のスリット等を形成する等の加工により出退挿脱用間隙を形成しなければならないが、本特徴構成によれば、基部に左右一対の搬送側前方ピン支持体及び搬送側後方ピン支持体を組み付けるだけで、自ずと、出退挿脱用間隙が形成されるので、搬送用支持体を簡単に製造できる。
本発明に係る容器搬送設備の第4特徴構成は、前記容器授受部には、平坦状の上面部を備えた基台が備えられ、前記左右一対の授受側前方ピンの夫々を支持する授受側前方ピン支持体の夫々、及び、前記授受側後方ピン支持体が、前記基台の上面部から上方側に延びる同一長さの支持体にて構成されている点にある。
本特徴構成によれば、基台が備える平坦状の上面部に、上方側に延びる同一長さの支持体を配置して授受側後方ピン支持体及び左右一対の授受側前方ピン支持体を構成することで、支持体にて支持される授受側後方ピン及び授受側前方ピンの3つのピンの高さを精度良く揃えることができる。したがって、容器授受部における3つの授受側ピンにて容器を載置支持させた場合に、容器の底面の3つの係合溝部に係合する各授受側ピンの高さが揃うので、容器授受部において載置支持される容器の水平面に対する姿勢を、傾倒の少ない極力適正な姿勢とすることができる。
本発明に係る容器搬送設備の第5特徴構成は、前記容器授受部に載置支持されたときの前記容器の前方側から前記容器授受部に対して前記容器を授受自在な第2容器搬送手段が設けられ、前記第2容器搬送手段には、前記容器授受部に対して設定された第2授受作業位置に移動させた状態において、前記容器授受部側に突出する第2突出位置と自己側に引退する第2引退位置とに出退自在で且つ前記下降位置と前記上昇位置とに昇降自在な第2搬送用支持体が備えられ、前記第2搬送用支持体は、前記左右一対の前方係合溝部の夫々に左右一対の第2搬送側前方ピンの夫々を係合させ、且つ、前記後方係合溝部に第2搬送側後方ピンを係合させて、前記容器を位置決めする状態で前記容器の底面を載置支持自在に構成され、前記第2搬送用支持体を前記第2突出位置と前記第2引退位置との間で出退させるとき及び前記第2突出位置において前記下降位置と前記上昇位置との間で昇降させるときに、容器左右方向で前記左右一対の授受側前方ピンの間に、前記第2搬送用支持体並びに前記左右一対の第2搬送側前方ピン及び第2搬送側後方ピンが位置している点にある。
本特徴構成によれば、第2容器搬送手段に備えられた第2搬送用支持体は、左右一対の第2搬送側前方ピン及び第2搬送側後方ピンの3つのピンの夫々を、容器の底面の3つの係合溝部に係合させて、容器を位置決めする状態で容器の底面を載置支持する。
第2搬送用支持体を第2突出位置と第2引退位置との間で出退させるとき及び第2突出位置において下降位置と上昇位置との間で昇降させるときに、容器左右方向で左右一対の授受側前方ピンの間に、第2搬送用支持体並びに左右一対の第2搬送側前方ピン及び第2搬送側後方ピンが位置するので、容器授受部に対して設定された第2授受作業位置に第2容器搬送手段を移動させた状態において、搬送用支持体を第2突出位置と第2引退位置との間で出退させ、下降位置と上昇位置との間で昇降させることで、容器の前方側から搬送用支持体を突出させることにより容器授受部に対して容器を授受することができる。
したがって、容器搬送手段を授受作業位置に位置させて行う容器の後方から前方に向かう搬送用支持体の突出による容器授受部に対する容器の授受と、授受作業位置とは容器授受部に関して反対側に位置する第2授受作業位置に第2容器搬送手段を位置させて行う容器の前方から後方に向かう搬送用支持体の突出による容器授受部に対する容器の授受との双方が行える。したがって、容器授受部を介して容器搬送手段と第2容器搬送手段との間で容器を受け渡しできる。
しかも、いずれの方向からの授受においても、容器授受部に載置支持される容器は、その底面の3つの係合溝部の全てに授受側ピンが係合した状態で載置支持するので、容器は容器授受部に対して精度良く位置決めされた状態で載置支持されるので、容器搬送手段と第2容器搬送手段との間で容器を受け渡すときに移載不良が生じ難い。
本発明に係る容器搬送設備の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、この容器搬送設備は、半導体ウエハを複数収納するFOUPと呼ばれる容器10を搬送するシャトルV1が、この容器10を複数保管するストッカ50における授受部30(容器授受部の一例)や、容器10に収納された半導体ウエハの加工を行う図外のウエハ処理装置における授受部に対して容器10を搬入及び搬出するものである。
シャトルV1やストッカ50やウエハ処理装置は、空気浄化手段を備えたクリーンルーム内に設置されている。クリーンルームの床側には、スラブ床から上方に間隔を隔てた状態で多孔状のグレーチング床が設けられ、クリーンルームの天井側には天井から下方に間隔を隔ててHEPAフィルタなどからなるエアーフィルタが設けられている。そして、空気浄化手段の通風ファンを作動させることにより天井側から床側に清浄空気のダウンブローが形成されるようになっている。
容器10は、半導体ウエハを搬送するための樹脂製の密封容器であり、FOUP(Front Opening Unified Pod)と呼ばれるSEMI(Semiconductor Equipment and Materials Institute)規格に準拠したウエハー用の搬送容器である。容器10は、基板出し入れ用の開口部11が前方側に配置され、この開口を取り付け状態において閉鎖し取り外し状態で開放する着脱自在な蓋12を備えている。容器10の上部には、ホイスト式の搬送体による把持を可能にするトップフランジ13が形成され、底面15には、容器10が載置支持されるときに容器10を支持する側に備えられた位置決め用のピンが係合する3つの係合溝部14が備えられている。容器10は3つの係合溝部14として、図3及び図5に示すように、容器10の底面15の前方側において容器左右方向の一方側と他方側とに分散して形成された左右一対の前方係合溝部14F(左前方係合溝部14FL及び右前方係合溝部14FR)と、容器10の底面15の容器10の後方側において容器左右方向の中央部に形成された後方係合溝部14Rとを備えている。これら3つの係合溝部14は、中央部16を中心とする略同一円周上で円周方向にほぼ均等な間隔で配置されており、溝形成方向が半径方向に沿うように位置及び向きが設定されている。
なお、以下の説明では、図1及び図2における容器10に関して容器10の中心から開口部11に向かう向き、つまり、図1及び図2で紙面右方向を前方向とし、その反対方向である図1及び図2で紙面左方向を後方向とし、さらに容器10の横幅方向(図2で紙面上下方向)を左右方向とし、図1の紙面手前から奥に向かう方向(図2紙面上方向)を左方向とし、図1の紙面奥から手前に向かう方向(図2紙面下方向)を右方向として説明する。
図1に示すように、シャトルV1は、走行駆動手段とそれにより駆動される走行車輪を備えた走行体1が、天井から吊り下げ支持された走行路4に案内されて、走行路4に隣接配置されたストッカ50や図外のウエハ処理装置に設けられた授受部30に対する容器10の搬出入を行うべく、これらの授受部30について設定された搬出入作業位置Ps1に移動自在に構成されており、OHS(Over Head Shuttle)と呼ばれるものである。
シャトルV1の走行体1は、縦軸心回りに旋回自在なターンテーブル2と、このターンテーブル2により縦軸心回りに旋回操作されるスカラアーム3とを備えている。図2に示すように、スカラアーム3は、ターンテーブル2にその旋回軸心と同一縦軸心回りに揺動自在に連結された第1アーム3aと、この第1アーム3aの揺動端部に縦軸心周りに揺動自在に連結された第2アーム3bとを備えている。第2アーム3bの第1アーム3aが連結された端部とは反対側の端部には、シャトル載置台20が縦軸心回りに揺動自在に連結されている。
シャトル載置台20においてスカラアーム3の第2アーム3bが連結されている基部側箇所には、駆動ケース5が設けられており、この駆動ケース5には、シャトル載置台20を第2アーム3bに対して昇降させる図外のリンク式昇降機構を昇降作動させる横軸出力の昇降駆動モータ6と、第2アーム3bにおいてシャトル載置台20が連結された側の端部に入力されるスカラアーム3の屈伸作動用の駆動力を供給する縦軸出力の出退駆動モータ7が内装されている。
そして、図外のシャトルコントローラにより出退駆動モータ7の回転駆動を制御して正逆転に回転作動させることで、シャトル載置台20を平面視の姿勢を保ったまま、授受側突出位置P1(図5参照)とシャトル側引退位置P2との間で前後方向に出退させることができ、また、昇降駆動モータ6の回転駆動を制御して正逆転に回転作動させることで、シャトル載置台20を下降位置P3(図7(a)参照)と上昇位置P4(図6(a)参照)との間で昇降させることができるようになっている。
つまり、シャトルV1は、授受部30に対して設定された搬出入作業位置Ps1まで走行路4に沿って走行移動して、搬出入作業位置Ps1に位置した状態において、授受部30側に突出する授受側突出位置P2と自己側に引退するシャトル側引退位置P2とに出退自在で且つ下降位置P3と上昇位置P4とに昇降自在なシャトル載置台20を備え、授受部30に載置支持されたときの容器10の後方側から授受部30に対して容器を授受自在に構成されており、本件の容器搬送手段に相当する。
なお、下降位置P3は、シャトル載置台20が授受部30における後述する左右一対の授受側前方ピン34(授受側左前方ピンFL及び授受側右前方ピン34FR)よりも下方側となるシャトル載置台20の高さであり、上昇位置P4は、シャトル載置台20が授受部30における左右一対の授受側前方ピン34Fよりも上方側となるシャトル載置台20の高さである。また、シャトル載置台20が授受側突出位置P2に突出したときの3つのシャトル側ピン24の平面視配置は、クレーン載置台40が授受側突出位置P5に突出したときの3つのクレーン側ピン44の夫々の平面視位置と一致する。
ストッカ50は、図1及び図2に示すように、その内部に容器10を載置支持自在な収納棚51が上下左右に並ぶ状態で複数設けられている。収納棚51には、容器10の底面15に備えられた3つの係合溝部14に対して上向きに係合する3つの棚側ピン51aが設けられており、容器10は、収納部51において位置決めされた状態で載置支持されるようになっている。ストッカ50の、シャトルV1が走行する高さに合わせた箇所に、外部と連通する間口35が形成され、間口35の下端部にはストッカ50の内部側に突入する状態で、容器10を載置支持自在な授受部30が設けられている。そして、ストッカ50の内部において各収納棚51と授受部30との間で容器10を搬送する第2容器搬送手段としてのスタッカークレーンV2(以下、単にクレーンV2という。)が設けられている。
授受部30は、ストッカ50の外壁から内部側に向けて延設された基台31と、基台31の前方側箇所に左右に間隔を隔てて立設された左右一対の授受側前方ピン支持体32(授受側左前方ピン支持体32FL及び授受側右前方ピン支持体32FR)及びこれらの上端部にて支持されて、容器10を載置支持するときに左右一対の前方係合溝部14Fに上向きに係合する左右一対の授受側前方ピン34Fと、基台31の後方側箇所において左右一対の授受側前方ピン34Fの左右方向の中心に立設された単一の授受側後方ピン支持体32R及びこの上端部にて支持されて、容器10を載置支持するときに後方係合溝部14Rに上向きに係合する単一の授受側後方ピン34Rとを備えて構成されている。
授受側後方ピン支持体32Rは、上端に水平部分が形成されており、この水平部分にて授受側後方ピン34Rを支持している。水平部分の左側端部から下方に延びる鉛直部分は、左右方向で授受側後方ピン34Rの存在位置よりも左にずれた位置となっている。
基台31の上面31sは平坦状に形成されており、左右一対の授受側前方ピン支持体32及び授受側後方ピン支持体32Rはいずれも同一長さであるため、3つの授受側ピン34の配置高さが精度良く揃うようになっており、授受部30に容器10を載置支持させた場合に極力容器10が傾倒しない適正な姿勢で支持されるようになっている。
クレーンV2は、棚横幅方向で移動自在な図外の走行台車と、この走行台車に立設された庫内昇降ガイド52に沿って昇降自在な昇降体53と、この昇降体53に旋回台54及びスカラアーム55を介して取り付けられたクレーン載置台40とを備えている。昇降体53は、バランスウェイト57の下端部及び上端部に連結され図外の上下プーリーに巻回されているタイミングベルトにて構成された昇降用ベルト59によりその上部及び下部が連結された状態で、吊り下げ支持されている。なお、昇降体53の上端部及び下端部には、庫内昇降ガイド52に上下方向に沿って形成された平坦なガイド面に当接する横軸心ガイドローラ58が複数設けられており、昇降用ベルト59を正逆双方向に巻回作動させることで、昇降体53は庫内昇降ガイド52に沿って上昇及び下降することができるようになっている。なお、図2の53aは昇降体53の作動用電力や制御線等のケーブル類を支持するケーブルベアである。
そして、走行台車の走行作動、昇降体53の昇降作動により、授受部30に対して設定された第2授受作業位置としての入出庫作業位置Ps2にクレーンV2を移動させた状態において、図3及び図4に示すように、授受部側に突出する授受側突出位置P5と自己側に引退するクレーン側引退位置P6とに出退自在で且つ下降位置P3と上昇位置P4とに昇降自在な第2搬送用支持体としてのクレーン載置台40を、昇降体53の昇降作動、旋回台54の旋回作動、及び、スカラアーム55の屈伸作動を組み合わせることにより、収納棚51に載置支持された状態で収納されている容器10を掬い取って授受部30に載置支持させる出庫作業や、授受部30に載置支持されている容器10を掬い取って空き状態の収納棚51に載置支持させる入庫作業を行うことができるようになっている。このように、クレーンV2は、授受部30に載置支持されたときの容器10の前方側から授受部30に対して容器10を授受自在となっている。
クレーン載置台40は、図3及び図4に示すように、ピン取付プレート41に、3つのクレーン側ピン44を突設して構成している。これにより、左右一対の前方係合溝部14Fの夫々に左右一対のクレーン側前方ピン44F(クレーン側左前方ピン44FL及びクレーン側右前方ピン44FR)の夫々を係合させ、且つ、後方係合溝部14Rにクレーン側後方ピン44Rを係合させて、容器10を位置決めする状態で容器10の底面15を載置支持自在に構成されている。クレーン載置台40は、容器10の3つの係合溝部14の夫々に3つのクレーン側ピン44の夫々を係合させて載置支持するので、容器10をクレーン載置台40に対して精度良く位置決めされた状態で載置支持することができる。
また、図3に示すように、クレーン載置台40を授受側突出位置P5とクレーン側引退位置P6との間で出退させるとき(図3の(a)と(b)との間での移動)及び授受側突出位置P5において下降位置P3と上昇位置P4との間で昇降させるとき(図4の実線と仮想線との間の移動)に、左右方向で左右一対の授受側前方ピン34F(授受側左前方ピン34FL・授受側右前方ピン34FR)の間に、クレーン支持体40並びに左右一対のクレーン側前方ピン44F及びクレーン側後方ピン44Rが位置する。これにより、授受部30の左右一対の授受側前方ピン34Fと干渉することなく、クレーン支持体40を授受側突出位置P5とクレーン側引退位置P6との間で出退させることができ、また、授受側突出位置P5において下降位置P3と上昇位置P4との間で昇降させることができる。
図5に示すように、シャトル載置台20を授受側突出位置P1(図5(b)参照)とシャトル側引退位置P2(図5(a)参照)との間で出退させるとき及び授受側突出位置P1において下降位置P3(図6(b)参照)と上昇位置P4(図7(b)参照)との間で昇降させるときに、左右一対の授受側前方ピン34Fの存在位置と、左右一対のクレーン側前方ピン24Fの存在位置及びシャトル載置台20のうち少なくともシャトル側前方ピン24Fを支持する部分(後述する左右一対のシャトル側前ピン支持体22Fの先端部23(図5参照))の存在位置とが左右方向で異なる位置に配置されている。
具体的には、図5に示すように、シャトル載置台20は、出退方向の引退側(後方側)に備えられて左右方向に延びる基部21と、基部21の左右方向の端部から出退方向の突出側(前方側)に延びてその先端部23にて左右一対のシャトル側前方ピン24F(シャトル側左前方ピン24FL・シャトル側右前方ピン24FR)を支持する左右一対のシャトル側前方ピン支持体22F(シャトル側左前方ピン支持体22FL・シャトル側右前方ピン支持体22FR)と、左右一対のシャトル側前方ピン支持体22Fの左右方向の間において基部21から出退方向の突出側(前方側)に延びてその先端部25にてシャトル側後方ピン24Rを支持するシャトル側後方ピン支持体22Rとを備えている。
図5及び図6に示すように、シャトル側後方ピン支持体22Rは、左右方向において、左右一対のシャトル側前方ピン支持体22Fの夫々と間隔を隔てて配置され、左右方向におけるシャトル側後方ピン支持体22Rとシャトル側前方ピン支持体22Fとの間には間隙G1が形成されており、出退挿脱用間隙がこの間隙G1にて構成されている。
出退挿脱用間隙G1を形成することで、下降位置P3に位置する状態で授受側突出位置P1とシャトル側引退位置P2との間でシャトル載置台20が出退されるときに、授受側後方ピン支持体32Rがシャトル載置台20に対して挿脱させることができる。
このように、シャトル載置台20には、下降位置P3に位置する状態で授受側突出位置P1とシャトル側引退位置P2との間で出退されるときに、授受側後方ピン支持体がシャトル載置台20に対して挿脱自在な出退挿脱用間隙G1が形成されている。
図6(b)及び図7(b)に示すように、左右一対のシャトル側前方ピン支持体22Fは、断面視がコの字状に形成された前後方向に長尺状の部材にて構成されている。シャトル側後方ピン支持体22Rも、同様に、断面視がコの字状に形成された前後方向に長尺状の部材にて構成されているが、図5に示すように、コの字部材の上面を、基部21からシャトル側後方ピン24Rの取り付け箇所に亘って切り欠いて、間隙G2が形成されており、昇降挿脱用間隙がこの間隙G2にて構成されている。
昇降挿脱用間隙G2を形成しておくことで、シャトル載置台20を授受側突出位置P1に位置させた状態で下降位置P3(図6(b)参照)と上昇位置P4(図7(b)参照)との間で昇降させるときに、図5(b)において紙面奥から手前に向かって移動することになる。このとき、授受側後方ピン支持体32Rのうち授受側後方ピン34Rを支持する部分と授受側後方ピン34Rとを、シャトル側後方ピン支持体22Rの間隙G2にて通過させるようにして、授受側後方ピン34R及び授受側後方ピン支持体32Rをシャトル載置台20に対して挿脱させることができる。
このように、シャトル載置台20には、シャトル載置台20を授受側突出位置P1に位置する状態で下降位置P3と上昇位置P4との間で昇降させるときに、授受側後方ピン34R及び授受側後方ピン支持体32Rがシャトル載置台20に対して挿脱自在な昇降挿脱用間隙G2が形成されている。
授受側後方ピン支持体32Rについて説明を加えると、図6(b)に示すように、授受側後方ピン34Rを支持する授受側後方ピン支持体32Rは、下降位置P3に位置する状態で授受側突出位置P1とシャトル側引退位置P2との間で出退されるシャトル載置台20のシャトル側後方ピン24Rに対して左右方向で異なる位置において、授受側後方ピン34Rよりも下方側に延びる形態で設けられている。また、図5〜図7に示すように、授受側左前方ピン支持体32FLと授受側右前方ピン支持体32FRとはいずれも前後方向視でL字状のL字部材が用いられており、同一の部材を互いに対向配置している。
シャトル載置台20には、上昇位置P4に位置する状態で授受側突出位置P1とシャトル側引退位置P2との間で出退されるとき(図7(B)参照)に、シャトル載置台20の一部と上下方向において重複する授受側後方ピン34R及び授受側後方ピン支持体32Rの一部を挿脱自在な上昇位置出退挿脱用間隙G3がシャトル側後方ピン34Rよりも下方側に形成されている。
具体的には、図7(b)に示すように、シャトル側後方ピン支持体22Rを構成するコの字部材の上面(シャトル側後方ピン24Rを支持している水平部分)より下に形成される間隙G3にて上昇位置出退挿脱用間隙を構成している。このように、シャトル側後方ピン支持体22Rをコの字部材で構成することで長手方向の強度を確保すると同時に、授受側後方ピン34R及び授受側後方ピン支持体32Rの一部を挿脱させる間隙を備えさせることができる。
そして、授受側後方ピン34R及び授受側後方ピン支持体32Rがシャトル載置台20の一部と上下方向において一部重複していても、その重複している部分を挿脱させる上昇位置出退挿脱用間隙G3を備えているので、シャトル側後方ピン支持体22Rの下端高さが授受側後方ピン34Rよりも上方になるまで高い位置とする必要はなく、上昇位置P4は、図7(b)に示すように、授受側後方ピン34R及び授受側後方ピン支持体32Rの一部とシャトル載置台20の一部とが上下方向において重複する位置に設定されている。これにより、下降位置P3と上昇位置P4との差を小さくしてシャトル載置台20の昇降作動量を小さくすることができので、容器10の授受を迅速に行うことができる。
以上のような構成により、本実施形態の容器搬送設備では、シャトルV1を搬出入作業位置Ps1に位置させて行う容器10の後方から前方に向かうシャトル載置台20の突出による授受部30に対する容器10の授受と、搬出入作業位置Ps1とは授受部30に関して反対側に位置する入出庫作業位置Ps2にクレーンV2を位置させて行う容器10の前方から後方に向かうクレーン載置台40の突出による授受部30に対する容器10の授受との双方が行える。したがって、授受部30を介してシャトルV1とクレーンV2との間で容器10を受け渡しできる。
しかも、授受部30に対するいずれの方向からの授受においても、授受部30に載置支持される容器10は、その底面15の3つの係合溝部14の全てに授受側ピン34が係合した状態で載置支持するので、容器10は授受部30に対して精度良く位置決めされた状態で載置支持されるので、シャトルV1とクレーンV2との間で容器10を受け渡すときに移載不良が生じ難い。
〔別の実施形態〕以下、本発明の別実施形態について説明する。
(1)上記実施形態では、搬送用支持体を、出退方向の引退側に備えられて左右方向に延びる基部と、この基部の左右方向の端部から出退方向の突出側に延びる左右一対の搬送側前方ピン支持体と、左右一対の搬送側前方ピン支持体の左右方向の間において基部から出退方向の突出側に延びる搬送側後方ピン支持体とを備えて構成し、搬送側後方ピン支持体を、左右方向において、左右一対の搬送側前方ピン支持体の夫々と間隔を隔てて配置することで、出退挿脱用間隙を、左右方向における搬送側後方ピン支持体と搬送側前方ピン支持体との間隙にて構成したものを例示したが、これに代えて、例えば、搬送用支持体を板状部材に構成し、授受側後方ピン支持体の横幅長さより幅広の前後方向に沿ったスリットを、板状部材の前端部から後方に突入するように形成し、このスリットにて出退挿脱用間隙を構成してもよい。この場合、出退挿脱用間隙を構成するスリットの後側箇所の横幅を幅広にして、上昇位置出退挿脱用間隙を形成してもよい。
(2)上記実施形態では、左右一対の搬送用前側ピン支持体及び搬送用後側ピン支持体が、断面コの字状の部材にて構成されたものを例示したが、これに限らず、左右一対の搬送用前側ピン支持体及び搬送用後側ピン支持体の形態は、適宜変更可能である。
例えば、図8〜図10に示すように、搬送用後側ピン支持体を、角棒の先端部上面に、容器左右方向に角棒から容器左右方向で搬送用後側ピンの配置箇所に向かって外側に突出するピン取り付け用プレートを設けて構成したピン支持プレート付きの後側ピン支持棒26であってもよい。
また、図8〜図10に示すように、左右一対の搬送用前側ピン支持体を、基部21から突出方向に先細りの棒体の先端にて搬送用前側ピンを支持するもので構成してもよい。
さらに、図8〜図10に示すように、左右一対の授受側前方ピン支持体を、上下方向に延びる直線状部材で構成してもよい。
(3)上記実施形態では、容器授受部として、ストッカ50に設けられた授受部30を例示したが、これに限らず、処理装置に設けられた授受部や、搬送コンベヤの搬送経路の端部又は途中に設けられたものであってもよく、容器授受部の具体的設置箇所は種々選択可能である。
(4)上記実施形態では、容器搬送手段としてOHSを、また、第2容器搬送手段としてスタカークレーンを例示したが、これに代えて、例えば、容器搬送手段がスタカークレーンであるものや、第2容器搬送手段がOHSであるもの、双方ともOHSであるもの等、容器搬送手段及び第2容器搬送手段の具体的構成は種々のものに変更できる。