JP6295092B2 - 化粧板用樹脂フィルム、化粧板の製造方法、及び化粧板 - Google Patents
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Description
まず、図1〜図3に基づいて、本実施形態に係る樹脂フィルム10の構成について説明する。
下層20は、第1のポリエステル樹脂と、ゴム状弾性体とを含む無延伸層である。第1のポリエステル樹脂の結晶化度は10%以下である。ここで、結晶化度は、第1のポリエステル樹脂中の結晶部分の体積割合を示す値であり、結晶化度が低いほど結晶部分が少ない。第1のポリエステル樹脂の結晶化度は、以下の(数式1)により定義される。
上層30は、第2のポリエステル樹脂を主成分として含む。ここで主成分とは、上層30の総質量に対する質量%が50質量%以上であることを意味する。第2のポリエステル樹脂の結晶化度は、10%より大きい。さらに、第2のポリエステル樹脂の融点は、第1のポリエステル樹脂のガラス転移点+100℃以上である。ここで、第2のポリエステル樹脂の結晶化度は、第1のポリエステル樹脂の結晶化度と同様に、以下の(数式2)により定義される。
樹脂フィルム10には、従来の化粧板用樹脂フィルムに施される各種加工を施してもよい。例えば、樹脂フィルム10の上層30をエンボス加工してもよい。エンボスの深さ(溝の深さ)は特に制限されないが、上層30の厚さの80%以下であることが好ましい。エンボスの深さが上層30の厚さの80%を超えた場合、樹脂フィルム10の加熱時の熱伝導により溝の底部近傍のポリエステル樹脂が軟化し、ひいては、エンボスの形状が変化する場合がある。エンボスの深さは、上層30の厚さの60%以下が好ましい。この場合、樹脂フィルム10が加熱された際にエンボスがより変形しにくくなる。
次に、図2に基づいて、化粧板100の構成について説明する。化粧板100は、基材40上に樹脂フィルム10がラミネート(すなわち積層)されたものである。樹脂フィルム10の下層20が基材40に密着している。基材40の種類は特に制限されない。基材40としては、例えば鋼板、Al合金板、銅板、Ti板などの金属板、木材単板、木材合板、パーチクルボード、MDFなどの木質板、石膏ボード、珪酸カルシウムボード、石綿ボードなどの無機質ボード等が挙げられる。基材40には、各種の表面処理(例えば化成処理等)を施してもよい。基材40の厚さも特に制限されない。ただし、基材40の厚さは、樹脂フィルム10の総厚さの1/10〜10倍であることが好ましい。基材40の厚さが樹脂フィルム10の総厚さの1/10未満となる場合、樹脂フィルム10と基材40との線膨張率差によって、基材40と樹脂フィルム10との界面に大きな熱応力が発生しやすい。基材40の厚さが樹脂フィルム10の総厚さの10倍を超える場合、樹脂フィルム10と基材40との張力差が大きくなりすぎて、連続ラミネート(すなわち、上層30上にさらにフィルムを積層する処理)が困難になる場合がある。
(3−1.樹脂フィルムの製造方法)
樹脂フィルム10の製造方法は特に制限されない。樹脂フィルム10は、例えばブロー成形法、ロール圧延法等によって作製可能である。ブロー成形法としては、例えばTダイス多層押出法、多層インフレーション法等が挙げられる。ロール圧延法としては、カレンダー法等が挙げられる。ブロー成形法では、下層20及び上層30が共押出しされるが、下層20、上層30を別々に作製したのち、これらを圧着してもよい。圧着の際には接着剤を用いてもよい。ロール圧延法では、下層20、上層30が別々に作製された後、これらが圧着される。圧着の際には接着剤を用いてもよい。
本実施形態に係る化粧板の製造方法は、樹脂フィルム10を第1のポリエステル樹脂のガラス転移点TgA−10℃〜第1のポリエステル樹脂のガラス転移点TgA+100℃に加熱する第1工程と、下層20を基材40に対向させた状態で、樹脂フィルム10と基材40とを圧着する第2工程と、を含む。
次に、本実施形態の実施例について説明する。実施例1〜19では、以下の処理を行った。
実施例1〜19では、PET、PET−I、PBT、PET−Gとして、RN163(東洋紡製)、SA1344(ユニチカ製)、1401−X04(東レ製)、イースター6763(イーストマンケミカル製)を使用した。PET−I中のイソフタル酸残基のモル比は、ジカルボン酸残基の総モル数に対して8%であった。PET−G中の1、4−CHDMのモル比は、ジオール残基の総モル数に対して約30%であった。
下層20用の材料として、表1に示す組成の材料を用意し、各材料の結晶化度、破断引張り伸び率、及びガラス転移点を上述した方法により測定した。測定値を表2に示す。また、上層30を構成する材料として、表1に示す組成の材料を用意し、各材料の結晶化度、及び融点を上述した方法により測定した。測定値を表2に示す。
2層T型ダイスを取り付けた1軸押出し機を用意し、下層20を構成する材料及び上層30を構成する材料を1軸押出し機から共押出することで、実施例1〜19に係る樹脂フィルム10を作製した。なお、実施例ごとにエンボス加工有りの樹脂フィルム(以下、「エンボスフィルム」とも称する)、エンボス加工なしの樹脂フィルムを作製した。また、上層30の厚さ、下層20の厚さは各樹脂フィルム10で共通とし、それぞれ95μm、5μとした。また、エンボス溝の深さも各樹脂フィルム10で共通とし、50μmとした。なお、各樹脂フィルム10の上層30には、上層30の総質量に対して20質量%の酸化チタン(顔料)を添加した。また、エンボス加工なしの樹脂フィルムの表面には、石目調のグラビア印刷を施した。さらに、この印刷面上に接着剤を塗布し、厚さ20μmの2軸延伸フィルムを80℃で圧着接合した。これにより、高鮮映フィルムを製造した。
実施例11のエンボス加工なしフィルムの表面は、実用上問題にならないレベルではあるが他の実施例に比較して平坦度は悪かった(Rmax=5μm。なお、Rmaxについては、後述する意匠性評価試験で測定した。)。他の実施例のフィルムの平坦度はRmax<3μmであった。実施例11は、上層30の結晶化度が50%と他の実施例に比較して大きい。このため、平坦度悪化の主因となる局所的な体積収縮が、他の実施例よりも大きくなる。そして、当該体積収縮に起因して、平坦度が悪化したと推定される。
基材40として、厚さ0.45mmのZnめっき鋼板(以下、単に「鋼板」とも称する)を用意した。そして、鋼板の表面を塗布クロメート処理した後、ポリエステル系接着剤(主剤:ポリエステル、硬化剤:ブロックイソシアネート)を厚さ4〜10μmで塗布した。ついで、鋼板をオーブンに入れ、鋼板を下層20のガラス転移点TgA(下層20のガラス転移点)−10℃、TgA+20℃、TgA+50℃、TgA+100℃のいずれかの温度(ラミネート温度)まで加熱した。鋼板の温度がラミネート温度に到達した後、直ちに鋼板をオーブンから取り出し、鋼板の接着剤面上に樹脂フィルム10の下層20が接触するように樹脂フィルム10を鋼板上に積層した。ついで、樹脂フィルムが積層された鋼板、すなわち積層板をロール間に挟み込み、ロール圧1MPa、ロール送り速度60m/分の条件でロールを通過させた。これにより、樹脂フィルム10と鋼板とを熱圧着した。ロールを通過した積層板を直ちに水槽に浸漬し、積層板を室温まで冷却した。これにより、実施例1〜19に係る化粧板100を作製した。
化粧板100を25mm幅に切断し、Tピール法(90°)で密着力を評価した。評価結果を表3に示す。
ラミネート前後のエンボス戻り(エンボス溝深さの変化割合)を、エンボスフィルム及びエンボスフィルムが積層された化粧板100を用いて評価した。具体的には、ラミネート前のエンボスフィルム表面に任意に5cmの測定線を20個(20線)マーキングし、粗さ計で各測定線上のRmax(凸部の最大高さ)を測定した。そして、エンボスフィルムが積層された化粧板100を用いてラミネート後のエンボス溝の深さを測定した。具体的には、粗さ計で各測定線上のRmax(凸部の最大高さ)を測定した。そして、測定線ごとにRmaxの変化量を測定し、変化量の算術平均値(20線の算術平均値)をエンボス溝深さの変化量とした。そして、エンボス溝深さの変化量を50μm(ラミネート前のエンボス溝深さ)で除算した値をエンボス戻りとした。評価結果を表4に示す。
また、使用環境下での耐食性を評価するため、ラミネート温度をTgA+100℃とした化粧板100を用いて以下の試験を実施した。
(1)TgA−20℃、RH(相対湿度)=90%の環境下で化粧板100を10日間保持した。ついで、保持後の化粧板100の錆び発生の有無を目視で判定した。
(2)化粧板100を沸騰水に20日浸漬した。ついで、化粧板100の表面の形状の変化(高鮮映フィルムの印刷のずれ、膨れの発生の有無)を目視で確認した。
基材40を厚さ1mmのAl板に代えた他は、実施例1〜19と同様の処理を行った。この結果、実施例1〜19と同様の評価結果が得られた。
つぎに、本実施形態の効果をより明確にするべく、以下の比較例を実施した。特許文献1に倣い、PBTフィルム(結晶化度=50%、ガラス転移点Tg=35℃)を製膜した。そして、PBTフィルムを実施例1〜19と同様の方法によりZnめっき鋼板にラミネートすることを試みた。ここで、ラミネート温度はTg−10℃、Tg+20℃、Tg+50℃、Tg+100℃、およびPBTの融点近傍の225℃とした。この結果、PBTフィルムは、ラミネート温度を225℃とした場合にはZnメッキ鋼板に密着したが、ラミネート温度がTg−10℃〜Tg+100℃の低温となる場合、PBTフィルムは鋼板に全く密着しなかった。比較例1に係るPBTフィルムは、本実施形態の下層20に相当する層が存在しないため、ラミネート温度が低温となる場合には、十分に軟化せず、この結果、鋼板に密着しなかったと考えられる。
特許文献2の実施例1に倣い、2層構造の樹脂フィルムを作製した。上層は、PET−G/PBT=80/20(質量比)の組成を有するポリエステル樹脂と、顔料とを含む。ポリエステル樹脂と顔料との質量比は76:24とした。下層はPET−G/PBT=20/80(質量比)の組成を有するポリエステル樹脂で構成される。下層の結晶化度は53%、ガラス転移点Tgは35℃であった。その後、比較例1と同様の方法により、樹脂フィルムをZnメッキ鋼板にラミネートすることを試みた。ラミネート温度はTg−10℃、Tg+20℃、Tg+50℃、Tg+100℃、およびPBTの融点近傍の225℃とした。この結果、樹脂フィルムは、ラミネート温度を225℃とした場合にはZnメッキ鋼板に密着したが、ラミネート温度がTg−10℃〜Tg+100℃の低温となる場合、樹脂フィルムは鋼板に全く密着しなかった。比較例2に係る樹脂フィルムは、下層の結晶化度が非常に高いため、Tg−10℃〜Tg+100℃の低温では下層が十分に軟化しなかったと考えられる。
特許文献3の実施例に倣い、PCT−G/PBT=15/85(質量比)の組成を有する上層、PET−G、顔料マスターバッヂ、及びPBTを40質量部、60質量部、30質量部の割合で有する中間層(結晶化度=16%、融点225℃)、PCT−Gからなる下層(ガラス転移点Tg=75、結晶化度=0%)を有する樹脂フィルムを作製した。
特許文献4の実施例6に倣い、PBTからなる上層(結晶化度=2%,融点=225℃)、PET/アイオノマー=95/5(質量比)の組成を有する下層(結晶化度=2%,ガラス転移点=80℃)を有する樹脂フィルムを作製した。アイオノマー(ハイミラン1706:三井デュポンケミカル製)の破断引張伸びをJIS−K7162に準拠して測定したところ、460%であった。
特許文献5の請求項1の組成に倣い、PBT/PET−I/エチレン系3元共重合体(ボンドファストE、住友化学製)を21/73/6の質量比で混合した他は、本実施形態の実施例1と同様の条件で厚さ100μmの単層フィルムを作製した。なお、当該組成は特許文献5の特許請求の範囲に記載された数値範囲のうち、最も非結晶性ポリエステルを多くした配合である。さらに、本単層フィルム表面に接着剤を塗布し、厚さ20μmの2軸延伸ポリエステルフィルムを80℃で圧着接合した。これにより、2層フィルムを得た。
特許文献6の実施例1に倣い、PET−I/EBM(エチレン−ブテンゴム)/アイオノマー=87/10/3(質量比)の組成を有するエンボス入り単層フィルムを作製した。(結晶化度=2%、ガラス転移点=75℃)。当該樹脂フィルムを実施例1と同様の方法によりZnメッキ鋼板にラミネートすることで、化粧板を作製した。ラミネート温度はガラス転移点+100℃(=175℃)とした。この化粧板について、上述した意匠性評価試験を行ったところ、エンボス戻りが20%だった。この樹脂フィルムは、本実施形態の上層30に相当する層がないため、ラミネート時の樹脂フィルムの加熱によって軟化する。この結果、エンボス加工時に弾性歪として変形していたエンボス歪が緩和する。これにより、エンボス溝深さが変形したと考えられる。
下層のPET−I/SEBSの質量比を65/35にした他は、本実施形態の実施例と同様の処理を行うことで、樹脂フィルムを作製した。当該樹脂フィルムをTgA+100℃のラミネート温度でZnメッキ鋼板にラミネートすることで化粧板を作製し、この化粧板を用いて上述した沸騰水試験(耐食性評価試験の(2))を実施した。そして、沸騰水浸漬後の化粧板を上述した沸騰水試験と同様の方法で評価したところ、エンボス、高鮮映フィルム表面双方に細かな膨れが発生していた。比較例7では、ゴム状弾性体の含有量が30質量%を超えている。このため、下層20が沸騰水浸漬時に軟化したと考えられる。そして、樹脂フィルムの作製時またはZnメッキ鋼板へのラミネート時の張力により下層20に残留した歪みが不均一に開放されたと考えられる。
樹脂フィルムの総膜厚を実施例1の4倍とした(具体的には、下層20、上層30の厚さをそれぞれ実施例1の2倍とした)他は、実施例1と同様の処理を行うことで、樹脂フィルムを作製した。ついで、当該樹脂シートを2軸延伸することで、実施例1と同じ厚さを有する2軸延伸フィルムを作製した。そして、当該2軸延伸フィルムを実施例1と同様の方法によりZnメッキ鋼板にラミネートすることを試みた。ラミネート温度は下層のガラス転移点+100℃とした。この結果、2軸延伸フィルムは、ラミネート直後は若干の密着力を保持したが、3分間放置するとZnメッキ鋼板に全く密着しなかった。そして、液体窒素温度で2軸延伸フィルムを切断することで、平滑断面を得た。そして、この平滑断面を偏光顕微鏡で観察することで、下層の複屈折の程度を確認した。ラミネート前の2軸延伸フィルムの下層についても同様の処理を行うことで、下層の複屈折の程度を確認した。そして、複屈折の程度を比較したところ、ラミネート後では、複屈折が減少していた。この結果により、2軸延伸フィルムに残留していた2軸配向張力がラミネートによって緩和され、大きな収縮応力が発生していたことを確認した。すなわち、2軸延伸フィルムは、このような収縮応力により、Znメッキ鋼板密着できなかった可能性が高いと考えられる。
実施例1〜20と比較例1〜8との比較から、以下の結論を得た。すなわち、本実施形態に係る樹脂フィルム10は、下層20及び上層30を含む化粧板用の無延伸樹脂フィルムである。下層20は、結晶化度が10%以下である第1のポリエステル樹脂を主成分とし、かつ無延伸フィルムであるため、ラミネート温度が低温であっても十分に軟化してアンカー効果を発現し、基材40との十分な密着力を確保できる。さらに、下層20は、550%以上の破断引張り伸び率を有するゴム状弾性体を適正量含有しているので、化粧板100の使用環境下での耐久性に優れ、化粧板100の意匠をほとんど変化させない。
20 下層
30 上層
100 化粧板
Claims (11)
- 第1のポリエステル樹脂層上に、第2のポリエステル樹脂層が設けられた無延伸フィルムであって、
前記第1のポリエステル樹脂層は、第1のポリエステル樹脂と、ゴム状弾性体とを含み、
前記第2のポリエステル樹脂層は、第2のポリエステル樹脂を含み、
前記第1のポリエステル樹脂は、前記第1のポリエステル樹脂層の総質量に対して70〜99質量%の範囲内で前記第1のポリエステル樹脂層に含まれ、結晶化度が10%以下であり、
前記ゴム状弾性体は、前記第1のポリエステル樹脂層の総質量に対して1〜30質量%の範囲内で前記第1のポリエステル樹脂層に含まれ、破断引張り伸び率が550%以上であり、
前記第2のポリエステル樹脂は、融点が前記第1のポリエステル樹脂のガラス転移点+100℃以上であり、結晶化度が10%より大きいことを特徴とする、化粧板用樹脂フィルム。 - 前記第1のポリエステル樹脂の結晶化度は、1%以上7%未満であることを特徴とする、請求項1記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 前記ゴム状弾性体の破断引張り伸び率は650%以上であることを特徴とする、請求項1または2記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 前記ゴム状弾性体は、前記第1のポリエステル樹脂層の総質量に対して5〜25質量%の範囲内で前記第1のポリエステル樹脂層に含まれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 前記第2のポリエステル樹脂の融点は、前記第1のポリエステル樹脂のガラス転移点+125℃以上であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 前記第2のポリエステル樹脂の結晶化度は、20%より大きく50%以下であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 前記第1のポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート、PET−I、PET−G、PCT−G及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上を含むことを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 前記第2のポリエステル樹脂は、ポリブチレンテレフタレート、PBT−I、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上を含む主樹脂と、ポリエチレンテレフタレート、PET−I、及びこれらの誘導体からなる群から選択されるいずれか1種以上を含む副樹脂と、のうち、少なくとも前記主樹脂を含むことを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 前記主樹脂と前記副樹脂との質量比は、100:0〜60:40であることを特徴とする、請求項8記載の化粧板用樹脂フィルム。
- 基材に請求項1〜9のいずれか1項に記載の化粧板用樹脂フィルムを積層することで化粧板を製造する化粧板の製造方法であって、
前記化粧板用樹脂フィルムを前記第1のポリエステル樹脂のガラス転移点−10℃〜前記第1のポリエステル樹脂のガラス転移点+100℃に加熱する工程と、
前記第1のポリエステル樹脂層を前記基材に対向させた状態で、前記化粧板用樹脂フィルムと前記基材とを圧着する工程と、を含むことを特徴とする、化粧板の製造方法。 - 請求項10の製造方法により製造されたことを特徴とする、化粧板。
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