JP6289239B2 - 車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造 - Google Patents
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Description
摩擦締結要素は、同軸上で相対回転可能に設けられた内径側の回転体および外径側の回転体と、内径側の回転体の外周にスプライン嵌合した内径側の摩擦板と、外径側の回転体の内周にスプライン嵌合した外径側の摩擦板と、油圧により回転軸方向にストロークするピストンと、を有している。
そのため、車両用の自動変速機では、当該自動変速機が備える複数の摩擦締結要素での回転駆動力の伝達/非伝達を、車両の走行状態に応じて変更することで、回転駆動力の伝達経路を切り替えて、所望の走行性能や変速段が実現されるようにしている。
特に、1モータ2クラッチ方式のハイブリット車両では、モータのみでの走行、エンジンとモータとを協調して走行、エンジンのみでの走行の3つの走行モードが用意されており、車両の走行条件に応じて、最適の走行モードを選択することで、走行性能の向上と、燃費の向上とを図っている。
ここで、摩擦締結要素の耐力を改善するために、摩擦板の数を増やすと、有底筒状のクラッチハブでは、筒状の壁部の回転軸方向の長さが限られているために、増やした摩擦板が、筒状の壁部の一端を塞ぐ底壁部の径方向外側に配置されてしまう。
同軸上で相対回転可能に設けられた内径側回転体および外径側回転体の回転軸方向で、内径側回転体の外周にスプライン嵌合した内径側摩擦板と、外径側回転体の内周にスプライン嵌合した外径側摩擦板と、が交互に配置されており、
油圧により作動するピストンにより、前記内径側摩擦板と前記外径側摩擦板とを前記回転軸方向に押圧すると、前記内径側回転体と前記外径側回転体との相対回転が、前記内径側摩擦板と前記外径側摩擦板との前記押圧による締結状態に応じて規制されるように構成された車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造であって、
前記内径側摩擦板は、前記内径側回転体の有底の筒状壁部の外周にスプライン嵌合して設けられていると共に、前記内径側摩擦板の少なくとも一枚が、前記筒状壁部の底部の径方向外側に位置しており、
前記筒状壁部に、当該筒状壁部を前記径方向に貫通する油路を設けると共に、前記油路を、前記回転軸周りの周方向に間隔を空けて複数設け、
前記油路を、
前記回転軸の径方向から見て、前記底部に重なる位置に一部が設けられた油孔と、
前記回転軸の径方向から見て、前記底部から前記回転軸方向にオフセットした位置から、前記回転軸方向に沿って、前記底部から離れる方向に延びる溝孔とから構成したことを特徴とする車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造。
よって、筒状壁部の外周にスプライン嵌合した内径側摩擦板の冷却のバラツキを抑えることができる。
図1は、1モータ2クラッチ方式のハイブリット車両1の概略構成図である。
無段変速機2のセカンダリプーリ22は、出力軸25に連結されており、無段変速機2で変速された回転駆動力は、出力軸25と、歯車組26と、ディファレンシャル27とを介して、左右の駆動輪Wd、Wdに伝達されるようになっている。
図2は、ハイブリット車両1に搭載された無段変速機2の前後進切替機構3周りを拡大して示す断面図であり、図3は、前後進切替機構3の前進クラッチ6と後進ブレーキ7周りを拡大して示す断面図である。
図4は、クラッチハブ61とクラッチドラム65の斜視図であって、クラッチハブ61の周壁部611に設けた油路(油孔613、溝孔612)と、周壁部611の外周にスプライン嵌合したドライブプレート62a〜62dとの位置関係を説明する図である。
図5は、クラッチハブ61を説明する図であって、(a)は、クラッチハブ61をクラッチドラム65側から見た平面図であり、(b)は、(a)におけるA−A断面図であり、(c)は、(a)におけるB−B断面図である。
なお、図4では、ドライブプレート62a〜62dを一部を切り欠いて示すと共に、ドライブプレート62a〜62dの側面に設けたフェーシング材の図示を省略している。
前後進切替機構3の入力軸31は、リング状のブッシュ32が外挿された先端部31aを、固定円錐盤210の円筒状の軸部211に内挿して、プライマリプーリ21に連結されており、この状態において、入力軸31と固定円錐盤210とは、回転軸X周りの周方向で相対回転可能に組み付けられている。
この状態において、固定円錐盤210の軸部211は、前後進切替機構3側の端部が、ベアリングBを介して変速機ケース10の中間壁部101で回転可能に支持されている。
このスプライン嵌合部211aの外周には、リングギヤ43の内径側の円筒部431がスプライン嵌合しており、固定円錐盤210とリングギヤ43とは、回転軸X周りの相対回転が規制された状態で、互いに連結されている。
ピニオンギヤ42とキャリアプレート441との間と、ピニオンギヤ42とキャリアプレート442との間には、ピニオン軸421に外挿されたワッシャW、Wが位置しており、回転により生じたスラスト力で軸方向に移動したピニオンギヤ42が、キャリアプレート441、442に直接接触した状態で、回転しないようにされている。
後進ブレーキ7は、前進クラッチ6の外径側に位置しており、変速機ケース10の内周にスプライン嵌合したドリブンプレート75と、クラッチドラム65の外周にスプライン嵌合したドライブプレート71と、油圧により回転軸Xの軸方向にストロークするピストン73と、を有している。
中心軸Xの軸方向から見て周壁部651は、外径側に位置するスプライン山部651aとスプライン谷部651bとが、回転軸X周りの周方向に交互に連なって形成されており(図3、図5の(a)参照)、周壁部651の内周と外周には、中心軸Xの軸方向に沿ってスプラインが形成されている。
周壁部651の外周には、複数のドライブプレート71がスプライン嵌合して設けられており、ドライブプレート71の各々は、回転軸X周りの周方向における周壁部651との相対回転が規制された状態で、回転軸Xの軸方向に移動可能に設けられている。
後進ブレーキ7のドリブンプレート75とドライブプレート71とは、回転軸Xの軸方向で交互に配置されていると共に、回転軸Xの軸方向から見て、ドライブプレート71の外径側とドリブンプレート75の内径側とが重なるように配置されている。
このピストン73と中間壁部101との間には、ピストン73の作動油圧が供給される油室S1が形成されており、後進ブレーキ7では、この油室S1に油圧が供給されると、ピストン73が、油室S1内に供給された油圧により押されて、前カバー部103側(図中右側)に移動するようになっている。
そのため、ドライブプレート71とドリブンプレート75とが相対回転不能に締結された状態になると、ドリブンプレート75が変速機ケース10の内周にスプライン嵌合しているので、ドライブプレート71がスプライン嵌合したクラッチドラム65の回転軸X周りの回転が阻止されるようになっている。
変速機ケース10内においてクラッチハブ61と、クラッチドラム65は、互いの開口を対向させた向きで、回転軸Xの軸方向から組み付けられており、この状態においてクラッチハブ61は、クラッチドラム65の周壁部611の内側に収容されている。
この状態において、ドライブプレート62は、内径側に突出する突出部621(図5の(a)参照)を、回転軸X周りの周方向で隣接するスプライン山部611a、611aの間に位置させており、ドライブプレート62は、回転軸X周りの周方向におけるクラッチハブ61との相対回転が規制された状態で、周壁部611の幅方向(回転軸Xの軸方向)に変位可能に設けられている。
ここで、プレスによる打ち抜き加工を行う際には、パンチで周壁部611を外径側から内径側に打ち抜く際に、周壁部611の内周を支持部材で支持する必要がある。そのため、溝孔612は、周壁部611の内径側を支持部材で支持できる範囲にのみ形成できるようになっており、溝孔612を底部610の径方向外側まで及ぶ長さでは形成できないようになっている。
そのため、図5の(c)に示すように、溝孔612は、底部610から前カバー部103側(図中右側)に所定距離オフセットした位置から、周壁部611の延出方向に沿って、所定長さL1で形成されている。実施の形態では、この溝孔612の外径側に、合計3枚のドライブプレート62b、62c、62dが位置しており、内径側から供給される潤滑油は、溝孔612を通って、周壁部611の外径側に位置するドライブプレート62(62b〜62d)とドリブンプレート66とに作用して、これらドライブプレート62(62b〜62d)とドリブンプレート66とを冷却するようになっている。
そのため、ドライブプレート62aの方が、ほかのドライブプレート62b〜62dよりも大きく冷却される。そこで、実施の形態では、油孔613が形成されたスプライン山部611aの数を、溝孔612が形成されたスプライン山部611aの数よりも少なくしており、クラッチハブ61の周壁部611の外径側に位置するドライブプレート62とドリブンプレート66が均等に冷却されるようにしている。
図4の場合には、油孔613は、回転軸Xの周方向で連続する複数のスプライン山部611aにおいて、4つおきに設けられており、油孔613が形成されたスプライン山部611a、611aの間に、溝孔612が形成されたスプライン山部611aが、3つ位置している。
これらドライブプレート62とドリブンプレート66の重なる部分の前カバー部103側には、クラッチドラム65の底部650の凹部650aで支持されたピストン63の押圧部632が位置している。
そのため、ドライブプレート62とドリブンプレート66とが相対回転不能に締結された状態になると、ドライブプレート62がスプライン嵌合したクラッチハブ61と、ドリブンプレート66がスプライン嵌合したクラッチドラム65の、回転軸X周りの相対回転が規制されるようになっている。
このキャンセラ642とピストン63との間の空間は、前記した油室S2に作用する遠心油圧を相殺するために設けられており、この空間内には、ピストン63をクラッチドラム65の凹部650a側に付勢するスプリングSpが設けられている。
(1)同軸上で相対回転可能に設けられたクラッチハブ61(内径側回転体)およびクラッチドラム65(外径側回転体)の回転軸X方向で、クラッチハブ61の外周にスプライン嵌合したドライブプレート62(内径側摩擦板)と、クラッチドラム65の内周にスプライン嵌合したドリブンプレート66(外径側摩擦板)と、が交互に配置されており、
油圧により作動するピストン63により、ドライブプレート62とドリブンプレート66とを回転軸X方向に押圧すると、クラッチハブ61とクラッチドラム65との相対回転が、ドライブプレート62とドリブンプレート66との押圧による締結状態に応じて規制されるように構成された車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造であって、
ドライブプレート62は、クラッチハブ61の円筒状の周壁部611(有底の筒状壁部)の外周にスプライン嵌合して設けられていると共に、ドライブプレート62(62a〜62d)のうちの一枚のドライブプレート62aが、クラッチハブ61の底部610の径方向外側に位置しており、
周壁部611に、当該周壁部611を前記径方向に貫通する油路を設けると共に、前記油路を、前記回転軸X周りの周方向に間隔を空けて複数設け、
油路を、
回転軸Xの径方向から見て、底部610に重なる位置に一部が設けられた油孔613と、
回転軸Xの径方向から見て、底部610から回転軸X方向にオフセットした位置から、回転軸X方向に沿って、底部610から離れる方向に延びる溝孔612とから構成した。
また、底部610の径方向外側に位置していない他のドライブプレート62b、62c、62dは、溝孔612を通って径方向外側に供給される潤滑油で冷却される。
よって、クラッチハブ61の外周にスプライン嵌合したドライブプレート62aの冷却のバラツキを抑えることができる。
また、周壁部611の外周にスプライン嵌合させたドライブプレートの総てを、溝孔612を通って供給される潤滑油で冷却できるようにする場合には、回転軸Xの軸方向における周壁部611の長さを長くする必要があるが、溝孔612とは別に設けた油孔613を通って供給される潤滑油で、底壁610の径方向外側に位置するドライブプレート62aを冷却できるので、自動変速機を回転軸方向に大型化させることなく、周壁部611の外周にスプライン嵌合させたドライブプレート62の総てを適切に冷却できる。
そのため、ピストン63による締結/開放の繰り返しにより、ドライブプレート62及びドリブンプレート66が摩耗して、ドライブプレート62とドリブンプレート66とのクリアランスが変化しても、油孔613の位置は、ドライブプレート62a及びドリブンプレート66の摩耗による影響を受け難い位置に設定されているので、潤滑対象となるドライブプレート62aの位置が大きくずれることがない。よって、潤滑対象であるドライブプレート62aに潤滑油を確実に供給して、ドライブプレート62aを適切に冷却できる。
すなわち、潤滑対象となるドライブプレート62aの位置が大きくずれることがないので、潤滑対象であるドライブプレート62aに潤滑油を確実に供給して、ドライブプレート62aを適切に冷却できる。
油路(油孔613、溝孔612)は、スプライン山部611aに設けられている構成とした。
上記のように構成して、油孔613が設けられているスプライン山部611aと、溝孔612が設けられているスプライン山部611aとを分けることで、油孔613が設けられているスプライン山部611aに集められた潤滑油の総てを、底部610の径方向外側に位置するドライブプレート62aの冷却に利用できるので、底部610の径方向外側に位置するドライブプレート62aの冷却が不十分になることが無い。
油孔613が設けられたスプライン山部611aは、回転軸Xの軸方向から見て、回転軸X周りの周方向に等間隔で配置されている構成とした。
そのため、油孔613が設けられたスプライン山部611aの数と、溝孔612が設けられたスプライン山部611aの数とを同数に設定すると、底部610の径方向外側に位置するドライブプレート62aのほうが、他のドライブプレート62b〜62dよりも冷却されるので、クラッチハブ61の周壁部611の外周にスプライン嵌合した総てのドライブプレート62a〜62dを均等に冷却し難くなる。
上記のように構成して、底部610の径方向外側に位置するドライブプレート62aに供給される潤滑油の量と、溝孔612の径方向外側に位置する他のドライブプレート62b〜62dに供給される潤滑油の量を調整すると、クラッチハブ61の周壁部611にスプライン嵌合した総てのドライブプレート62a〜62dを、より均等に冷却できるようになる。
クラッチドラム65の周壁部651には、当該周壁部651を径方向に貫通する油溝654(油路)(図4参照)が設けられており、
回転軸Xの径方向から見て、クラッチハブ61の周壁部611に設けた油孔613の位置と、クラッチドラム65の周壁部651に設けた油溝654の位置とが、回転軸Xの軸方向でオフセットしている構成とした。
ここで、クラッチドラム65の周壁部651にも、周壁部651の外周にスプライン嵌合したドライブプレート71に潤滑油を供給するための油溝654が設けられているが、油溝654の位置を、油孔613とオフセットさせることで、クラッチハブ61の周壁部611と、クラッチドラム65の周壁部651との間での潤滑油の滞留時間を長くすることができる。よって、クラッチハブ61の周壁部611と、クラッチドラム65の周壁部651との間に位置する摩擦板(ドライブプレート62、ドリブンプレート66を潤滑油でより確実に冷却できるようになる。
摩擦締結要素は、無段変速機2が備える前後進切替機構3の前進走行時に締結される前進クラッチ6であって、前記した第2のクラッチとして機能する摩擦締結要素である構成とした。
ここで、動力伝達系路上にある前進クラッチ6をスリップ状態にすると、スリップに起因して前進クラッチ6を構成する摩擦板(ドライブプレート62、ドリブンプレート66)が発熱して、前進クラッチ6の耐力が低下する恐れがあるが、上記のような摩擦締結要素における潤滑構造を採用することで、前進クラッチ6の耐力の低下を好適に抑えることができる。
この場合、動力伝達系路上に位置する摩擦締結要素において、内径側に位置するクラッチハブに、上記した油路(油孔613、溝孔612)を設けることで、クラッチハブの外周にスプライン嵌合したドライブプレートの冷却のバラツキを抑えることができる。
2 無段変速機
3 前後進切替機構
4 ダブルピニオン遊星歯車組
6 前進クラッチ
7 後進ブレーキ
10 変速機ケース
23 ベルト
25 出力軸
26 歯車組
27 ディファレンシャル
31 入力軸
32 ブッシュ
34 シャフト
41 サンギヤ
42 ピニオンギヤ
43 リングギヤ
44 キャリア
61 クラッチハブ
62(62a〜62d) ドライブプレート
63 ピストン
65 クラッチドラム
66 ドリブンプレート
71 ドライブプレート
73 ピストン
75 ドリブンプレート
101 中間壁部
102 支持部
103 前カバー部
104 支持部
210 固定円錐盤
211 軸部
212 シーブ部
410 基部
411 スプライン嵌合部
421 ピニオン軸
431 円筒部
432 円盤部
433 周壁部
433a 歯部
441、442 キャリアプレート
610 底部
611 周壁部
611a スプライン山部
611b スプライン谷部
611c 内周面
612 溝孔
613 油孔
632 押圧部
642 キャンセラ
645 スナップリング
650 底部
651 周壁部
653 筒壁部
654 油溝
CL クラッチ
E エンジン
M モータ
S1 油室
S2 油室
Sp スプリング
W ワッシャ
Wd 駆動輪
X 回転軸
Claims (6)
- 同軸上で相対回転可能に設けられた内径側回転体および外径側回転体の回転軸方向で、前記内径側回転体の外周にスプライン嵌合した内径側摩擦板と、前記外径側回転体の内周にスプライン嵌合した外径側摩擦板と、が交互に配置されており、
油圧により作動するピストンにより、前記内径側摩擦板と前記外径側摩擦板とを前記回転軸方向に押圧すると、前記内径側回転体と前記外径側回転体との相対回転が、前記内径側摩擦板と前記外径側摩擦板との前記押圧による締結状態に応じて規制されるように構成された車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造であって、
前記内径側摩擦板は、前記内径側回転体の有底の筒状壁部の外周にスプライン嵌合して設けられていると共に、前記内径側摩擦板の少なくとも一枚が、前記筒状壁部の底部の径方向外側に位置しており、
前記筒状壁部に、当該筒状壁部を前記径方向に貫通する油路を設けると共に、前記油路を、前記回転軸周りの周方向に間隔を空けて複数設け、
前記油路を、
前記回転軸の径方向から見て、前記底部に重なる位置に一部が設けられた油孔と、
前記回転軸の径方向から見て、前記底部から前記回転軸方向にオフセットした位置から、前記回転軸方向に沿って、前記底部から離れる方向に延びる溝孔と、から構成したことを特徴とする車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造。 - 前記内径側回転体の筒状壁部は、前記回転軸方向から見て、外径側に位置するスプライン山部と、前記スプライン山部よりも内径側に位置するスプライン谷部とが、前記回転軸周りの周方向に交互に連なって形成されており、
前記油路は、前記スプライン山部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造。 - 前記スプライン山部の各々には、前記油孔と前記溝孔のうちの一方が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造。
- 前記油孔が設けられたスプライン山部の数は、前記溝孔が設けられたスプライン山部の数よりも少ない数に設定されており、
前記油孔が設けられたスプライン山部は、前記回転軸方向から見て、前記回転軸周りの周方向に等間隔で配置されていることを特徴とする請求項3に記載の車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造。 - 前記外径側摩擦板は、前記外径側回転体の有底の筒状壁部の内周にスプライン嵌合して設けられており、
前記外径側回転体の筒状壁部には、当該筒状壁部を前記径方向に貫通する油路が設けられており、
前記回転軸の径方向から見て、前記内径側回転体の筒状壁部に設けた前記油孔の位置と、前記外径側回転体の筒状壁部に設けた油路の位置とが、前記回転軸方向でオフセットしていることを特徴とする請求項1から請求項4の何れか一項に記載の車両用自動変速機の摩擦締結要素における潤滑構造。 - 前記自動変速機は、モータとエンジンとを駆動源としたハイブリット車両に搭載される無段変速機であり、前記ハイブリット車両は、前記モータと前記エンジンとの間の連結を断接する第1のクラッチと、前記モータと前記無段変速機の変速機後部との間の連結を断接する第2のクラッチと、を有しており、
前記摩擦締結要素は、前記無段変速機が備える前後進切替機構の前進走行時に締結される摩擦締結要素であって、前記第2のクラッチとして機能する摩擦締結要素であることを特徴とする請求項1から請求項5の何れか一項に記載の車両用自動変速機の摩擦締結要素
における潤滑構造。
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