JP2020165474A - 摩擦係合装置及び駆動伝達装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】摩擦板同士の隙間に油を効率よく供給することが可能な摩擦係合装置を実現する。【解決手段】摩擦係合装置10は、第1摩擦板13を支持する外側支持部11と、第2摩擦板14を支持する内側支持部12と、第1摩擦板13及び第2摩擦板14を軸方向第1側L1から押圧する押圧部材15と、第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して軸方向第2側L2に配置され、且つ、外側支持部11に対する軸方向第2側L2への移動が規制された状態で外側支持部11に支持された支持体17と、油供給部90とを備える。支持体17は、外側支持部11に対して相対回転可能な対象部材60に対して、周方向に延在する隙間Gを有して隣接するように配置され、支持体17と対象部材60との隙間Gがシール部材6によりシールされている。【選択図】図3
Description
本発明は、摩擦係合装置、及び、摩擦係合装置を備えた駆動伝達装置に関する。
摩擦係合装置の一例が、特開2018−184137号公報(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1には、摩擦係合装置として、ハイブリッド車両の駆動装置(100)に用いられる分離クラッチ(4)及び発進クラッチ(5)が開示されている。特許文献1の段落0042に記載されているように、分離クラッチ(4)及び発進クラッチ(5)は湿式多板クラッチである。そして、分離クラッチ(4)のプレート群(43,44)には、クラッチハブ(41)のガイド部(413)に設けられた貫通孔を介して、冷却用の潤滑油が径方向の内側から供給され、発進クラッチ(5)のプレート群(53,54)には、クラッチハブ(51)のガイド部(513)に設けられた貫通孔を介して、冷却用の潤滑油が径方向の内側から供給される。
ところで、摩擦係合装置を効率的に冷却するためには、径方向の内側から供給された油を、摩擦板同士の隙間に効率よく供給する必要がある。しかしながら、特許文献1にはこの点についての記載はない。
そこで、摩擦板同士の隙間に油を効率よく供給することが可能な摩擦係合装置の実現が望まれる。
本開示に係る摩擦係合装置は、軸方向に並べて配置された第1摩擦板及び第2摩擦板と、前記第1摩擦板に対して径方向の外側に配置されて、前記第1摩擦板を支持する外側支持部と、前記第2摩擦板に対して前記径方向の内側に配置されて、前記第2摩擦板を支持する内側支持部と、前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板を前記軸方向の一方側である軸方向第1側から押圧する押圧部材と、前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板に対して前記軸方向の他方側である軸方向第2側に配置され、且つ、前記外側支持部に対する前記軸方向第2側への移動が規制された状態で前記外側支持部に支持された支持体と、前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板に対して前記径方向の内側から油を供給する油供給部と、を備え、前記支持体は、前記外側支持部に対して相対回転可能な対象部材に対して、周方向に延在する隙間を有して隣接するように配置され、前記支持体と前記対象部材との前記隙間がシール部材によりシールされている。
この構成によれば、油供給部から供給された油が、第1摩擦板と第2摩擦板との隙間に供給されずに第1摩擦板及び第2摩擦板の配置領域に対して軸方向第2側に流出することを、シール部材によって規制することができる。よって、支持体と対象部材との隙間がシール部材によりシールされていない場合に比べて、第1摩擦板と第2摩擦板との隙間に油を効率よく供給することが可能となっている。なお、油供給部から供給された油が、第1摩擦板と第2摩擦板との隙間に供給されずに第1摩擦板及び第2摩擦板の配置領域に対して軸方向第1側に流出することは、押圧部材等によって規制することが可能である。
摩擦係合装置の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
摩擦係合装置及び駆動伝達装置の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明では、特に区別して明記している場合を除き、「軸方向L」、「径方向R」、及び「周方向C」は、摩擦係合装置(本実施形態では、第1摩擦係合装置10)の回転軸心A(図2参照)を基準として定義している。摩擦係合装置(第1摩擦係合装置10)の各部(後述する第1外側支持部11や第1内側支持部12等)は、この回転軸心A周りに回転する。そして、軸方向Lの一方側を「軸方向第1側L1」とし、軸方向Lの他方側(軸方向Lにおける軸方向第1側L1とは反対側)を「軸方向第2側L2」とする。また、径方向Rの内側(回転軸心Aに接近する側)を「径方向内側R1」とし、径方向Rの外側(回転軸心Aから離れる側)を「径方向外側R2」とする。以下の説明における各部材についての方向は、それらが駆動伝達装置1a或いは車両用駆動装置1に組み付けられた状態での方向を表す。また、各部材についての寸法、配置方向、配置位置等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態を含む概念である。
本明細書では、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力(トルクと同義)を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材(例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等)が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置(例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等)が含まれていてもよい。
また、本明細書では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。また、本明細書では、2つの部材の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを意味する。
図1に示すように、駆動伝達装置1aは、第1摩擦係合装置10を備える。本実施形態では、駆動伝達装置1aは、第1摩擦係合装置10に加えて第2摩擦係合装置20を備えている。また、本実施形態では、駆動伝達装置1aは、車両用駆動装置1に用いられる。車両用駆動装置1は、駆動力源(車輪Wの駆動力源)の出力トルクを車輪Wに伝達させて、車両(車両用駆動装置1が搭載された車両)を走行させる。本実施形態では、第1摩擦係合装置10が「摩擦係合装置」に相当する。
本実施形態では、車両用駆動装置1は、内燃機関EGに駆動連結される入力部材2と車輪Wに駆動連結される出力部材3とを結ぶ動力伝達経路に、回転電機MGを備えている。具体的には、この車両用駆動装置1は、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路に、入力部材2の側から順に、回転電機MGと変速機TMとを備えている。車両用駆動装置1は、内燃機関EG及び回転電機MGの一方又は双方の出力トルクを、出力部材3を介して車輪Wに伝達させて、車両を走行させる。本実施形態では、第1摩擦係合装置10は、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路における回転電機MGと出力部材3との間に配置され、第2摩擦係合装置20は、当該動力伝達経路における入力部材2と回転電機MGとの間に配置されている。具体的には、第1摩擦係合装置10は、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路における回転電機MGと変速機TMとの間に配置されている。
図1に示すように、本実施形態では、出力部材3は、差動歯車装置DF(出力用差動歯車装置)を介して左右2つの車輪W(例えば、左右2つの前輪)に連結されており、車両用駆動装置1は、内燃機関EG及び回転電機MGの一方又は双方の出力トルクを左右2つの車輪Wに伝達させて、車両を走行させる。なお、図1に示す例では、出力部材3と差動歯車装置DFとの間の動力伝達経路に、カウンタギヤ機構CGが設けられている。
入力部材2は、内燃機関EGの出力部材(クランクシャフト等)である内燃機関出力部材に駆動連結される。入力部材2は、例えば、内燃機関出力部材と一体的に回転するように連結され、又は、ダンパを介して内燃機関出力部材に連結される。本実施形態では、入力部材2は、第1摩擦係合装置10と同軸に配置されている。なお、内燃機関EGは、機関内部における燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(例えば、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等)である。
入力部材2は、回転電機MGに駆動連結される。本実施形態では、入力部材2は、第2摩擦係合装置20を介して回転電機MGに連結されている。第2摩擦係合装置20は、入力部材2と回転電機MG(具体的には、後述するロータRo)とを選択的に連結する(すなわち、連結又は連結解除する)。第2摩擦係合装置20が係合した状態で(具体的には、直結係合した状態で)、入力部材2と回転電機MGとが一体的に回転する。本実施形態では、第2摩擦係合装置20及び回転電機MGは、第1摩擦係合装置10と同軸に配置されている。図2に示すように、本実施形態では、第2摩擦係合装置20は、ロータRoに対して径方向内側R1であって径方向視でロータRoと重複する位置に配置されている。ここで、径方向視とは、径方向Rに沿った方向視を意味する。また、本実施形態では、第2摩擦係合装置20は、第1摩擦係合装置10に対して軸方向第2側L2に(ここでは、軸方向第2側L2に隣接して)配置されている。すなわち、第1摩擦係合装置10と第2摩擦係合装置20とは、軸方向Lに並んで配置されている。
図1に示すように、回転電機MGは、車両用駆動装置1のケース等の非回転部材に固定されるステータStと、ステータStに対して回転可能なロータRoと、を備えている。本実施形態では、ロータRoは、ステータStに対して回転可能に、後述する第1ケース部51及び第2ケース部52に支持される。本実施形態では、回転電機MGは、インナロータ型の回転電機であり、ロータRoは、ステータStに対して径方向内側R1であって径方向視でステータStと重複する位置に配置されている。
第1摩擦係合装置10は、回転電機MGと、変速機TMの入力部材である変速入力部材とを選択的に連結する(すなわち、連結又は連結解除する)。具体的には、第1摩擦係合装置10は、ロータRoと、変速入力部材としての中間部材4とを選択的に連結する。第1摩擦係合装置10が係合した状態で(具体的には、直結係合した状態で)、回転電機MGと変速入力部材とが一体的に回転する。図2に示すように、本実施形態では、第1摩擦係合装置10は、ロータRoに対して径方向内側R1であって径方向視でロータRoと重複する位置に配置されている。また、本実施形態では、中間部材4は、第1摩擦係合装置10と同軸に配置されている。
変速機TMは、変速入力部材の回転を変速して、変速機TMの出力部材である変速出力部材に伝達する。変速入力部材は、入力部材2の側から変速機TMに回転を入力するための部材であり、変速出力部材は、出力部材3の側に変速機TMから回転を出力するための部材である。変速機TMは、変速比を変更するための変速機構(例えば、自動有段変速機構又は無段変速機構)を備える。そして、変速機TMは、変速出力部材の回転速度に対する変速入力部材の回転速度の比である変速比を、段階的に或いは無段階に変更可能に構成され、変速入力部材の回転を現時点での変速比で変速して、変速出力部材へ伝達する。本実施形態では、中間部材4が変速入力部材とされ、出力部材3が変速出力部材とされている。そして、本実施形態では、出力部材3は、第1摩擦係合装置10と同軸に配置されている。
次に、図2〜図4を参照して、本実施形態の車両用駆動装置1の一部の具体的構成について説明する。なお、図2では、ステータStの図示を省略している。図2に示すように、車両用駆動装置1は、第1ケース部51と第2ケース部52とを備えている。第1ケース部51及び第2ケース部52は、車両用駆動装置1のケースを構成している。第1ケース部51は、第2ケース部52に対して軸方向第2側L2から接合される。第1ケース部51と第2ケース部52とは、例えば締結ボルトを用いて接合される。
第1ケース部51は、回転電機MG及び第1摩擦係合装置10を支持し、第2ケース部52は、変速機TMを支持する。本実施形態では、第1ケース部51は、第2摩擦係合装置20も支持する。ここで、ケース部が支持対象部材を「支持する」とは、当該ケース部単独で支持対象部材を支持すること、或いは、当該ケース部と他のケース部とが協働して支持対象部材を支持することを意味する。すなわち、回転電機MG、第1摩擦係合装置10、及び第2摩擦係合装置20は、少なくとも第1ケース部51に支持され、変速機TMは、少なくとも第2ケース部52に支持される。
図2及び図3に示すように、第1摩擦係合装置10は、第1摩擦板13と、第2摩擦板14と、第1外側支持部11と、第1内側支持部12と、第1ピストン15と、支持体17と、油供給部90と、を備えている。ここでは、第1外側支持部11は、ロータRoと一体的に回転するように連結され、第1内側支持部12は、中間部材4と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1外側支持部11が「外側支持部」に相当し、第1内側支持部12が「内側支持部」に相当し、第1ピストン15が「押圧部材」に相当する。
第1摩擦板13と第2摩擦板14とは、軸方向Lに並べて配置される。第1摩擦板13及び第2摩擦板14は、円環板状に形成されている。そして、第1摩擦板13及び第2摩擦板14は、それぞれの摩擦当接面(軸方向Lの端面)同士が軸方向Lに当接可能なように、同軸に(すなわち、回転軸心A上に)配置されている。本実施形態では、第1摩擦係合装置10は、複数枚の第1摩擦板13と複数枚の第2摩擦板14とを備えており、第1摩擦板13と第2摩擦板14とは、1枚ずつ軸方向Lに交互に配置されている。
第1外側支持部11は、第1摩擦板13に対して径方向外側R2に配置されて、第1摩擦板13を支持する。第1外側支持部11は、軸方向Lに延びる筒状に形成された筒状部を備えている。そして、第1外側支持部11が備える筒状部の内周部に形成された係合部と第1摩擦板13の外周部に形成された係合部とが係合した状態(ここでは、スプライン係合した状態)で、第1摩擦板13は、第1外側支持部11に対する周方向Cの相対回転が規制され且つ第1外側支持部11に対する軸方向Lの相対移動が許容される状態で、第1外側支持部11に支持されている。
第1内側支持部12は、第2摩擦板14に対して径方向内側R1に配置されて、第2摩擦板14を支持する。第1内側支持部12は、軸方向Lに延びる筒状に形成された筒状部12aを備えている。そして、第1内側支持部12が備える筒状部12aの外周部に形成された係合部と第2摩擦板14の内周部に形成された係合部とが係合した状態(ここでは、スプライン係合した状態)で、第2摩擦板14は、第1内側支持部12に対する周方向Cの相対回転が規制され且つ第1内側支持部12に対する軸方向Lの相対移動が許容される状態で、第1内側支持部12に支持されている。
第1ピストン15は、第1摩擦板13及び第2摩擦板14を軸方向第1側L1から押圧する。第1摩擦係合装置10は、第1ピストン15が第1摩擦板13及び第2摩擦板14を軸方向Lに押圧した状態で、第1摩擦板13と第2摩擦板14との間に発生する摩擦力によりトルクの伝達を行う。第1ピストン15は、第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して軸方向第1側L1に配置されている。本実施形態では、第1ピストン15は、第1外側支持部11と一体的に回転するように連結されている。
支持体17は、第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して軸方向第2側L2に配置されている。また、支持体17は、第1外側支持部11に対する軸方向第2側L2への移動が規制された状態で、第1外側支持部11に支持されている。具体的には、上述したように、第1外側支持部11は、軸方向Lに延びる筒状に形成された筒状部を備えている。そして、第1外側支持部11が備える筒状部の内周部に形成された係合部と支持体17の外周部に形成された係合部とが係合した状態(ここでは、スプライン係合した状態)で、支持体17は、第1外側支持部11に対する周方向Cの相対回転が規制され且つ第1外側支持部11に対する軸方向Lの相対移動が許容される状態で、第1外側支持部11に支持されている。そして、支持体17の第1外側支持部11に対する軸方向第2側L2への移動は、第1外側支持部11が備える筒状部の内周部に設けられた移動規制部材18(ここでは、スナップリング)により規制されている。支持体17は、第1ピストン15が第1摩擦板13及び第2摩擦板14を軸方向第1側L1から押圧する際の押さえ部材として機能する。
支持体17は、円環板状に形成されている。そして、本実施形態では、支持体17の内径(径方向Rの中心部に形成された貫通孔の径)は、第1摩擦板13の内径と等しく形成されている。本実施形態では、最も軸方向第2側L2に配置される第2摩擦板14と支持体17との間に第1摩擦板13が配置される場合を例示しているが、最も軸方向第2側L2に配置される第2摩擦板14と支持体17との間に第1摩擦板13が配置されない構成とすることもできる。この場合、支持体17における軸方向第1側L1の端面は、第2摩擦板14に当接する摩擦当接面とされる。
本実施形態では、第1外側支持部11は、第1支持部材31及び第2支持部材32の2つの部材を用いて構成されている。第1支持部材31及び第2支持部材32は、互いに一体的に回転するように連結(ここでは、スプライン連結)されている。具体的には、第1支持部材31及び第2支持部材32は、軸方向Lに延びる筒状に形成された筒状部を備えている。そして、第1支持部材31が備える筒状部の内周部に形成された係合部と第2支持部材32が備える筒状部の外周部に形成された係合部とが係合した状態(ここでは、スプライン係合した状態)で、第2支持部材32が備える筒状部が、第1支持部材31が備える筒状部の内周部に配置されている。支持体17の外周部に形成された係合部は、第1支持部材31が備える筒状部の内周部に形成された係合部に係合している。一方、第1摩擦板13の外周部に形成された係合部は、第2支持部材32が備える筒状部の内周部に形成された係合部に係合している。
第1支持部材31は、径方向Rに延びる径方向延在部(本例では、後述する第1孔部31aが形成される部分)を備えており、当該径方向延在部は、第2支持部材32に対して軸方向第1側L1に配置されている。そして、第2支持部材32の第1支持部材31に対する軸方向第1側L1への移動は、第1支持部材31が備える当該径方向延在部によって規制されている。また、第2支持部材32の第1支持部材31に対する軸方向第2側L2への移動は、第1支持部材31が備える筒状部の内周部に設けられた移動規制部材18により規制されている。
第1摩擦係合装置10は、湿式の摩擦係合装置である。油供給部90は、第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して径方向内側R1から油を供給する。本実施形態では、第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して径方向内側R1に形成される隙間が、油供給部90を構成している。本実施形態では、この隙間は、後述する第3支持部材33が備える軸方向延在部35と、径方向Rに延びるように形成されて第1内側支持部12と中間部材4とを連結する連結部19との軸方向Lの間に形成されている。油供給部90から第1摩擦板13及び第2摩擦板14に供給された油は、第1摩擦板13と第2摩擦板14との隙間を径方向外側R2に向かって流れ、この際に行われる熱交換によって、第1摩擦板13及び第2摩擦板14が冷却される。
第1摩擦板13及び第2摩擦板14を冷却した後の油は、第1外側支持部11に形成された貫通孔を介して、第1摩擦板13及び第2摩擦板14の配置領域から排出される。ここでは、第1摩擦板13及び第2摩擦板14を冷却した後の油は、第2支持部材32(具体的には、上述した筒状部)を径方向Rに貫通するように形成された第3孔部32aと、第1支持部材31(具体的には、上述した径方向延在部)を軸方向Lに貫通するように形成された第1孔部31aとを順に通って、第1摩擦板13及び第2摩擦板14の配置領域から排出される。なお、第3孔部32aから第1支持部材31(具体的には、上述した筒状部)の内周部に流動した油は、第1支持部材31と第2支持部材32との隙間を軸方向第1側L1に向かって流動して、第1孔部31aから排出される。この際、当該隙間における軸方向第2側L2へ向かう油の流動は、支持体17及び移動規制部材18によって規制される。
本実施形態では、第1摩擦係合装置10は、油圧駆動式の摩擦係合装置である。図2に示すように、第1摩擦係合装置10は、当該第1摩擦係合装置10の作動油圧が供給される第1作動油室H1を備えている。第1作動油室H1に供給される作動油圧は、第1ピストン15の駆動用の油圧であり、第1摩擦係合装置10は、第1ピストン15を作動油圧による移動方向とは反対方向に付勢する第1付勢部材16(ここでは、コイルばね)を備えている。本実施形態では、第1摩擦係合装置10は、ノーマルオープン型の係合装置であり、第1作動油室H1は、第1ピストン15に対して、第1ピストン15による第1摩擦板13及び第2摩擦板14の押圧方向側とは反対側である軸方向第1側L1に設けられている。
第2摩擦係合装置20は、第3摩擦板23と、第4摩擦板24と、第2外側支持部21と、第2内側支持部22と、を備えている。第2摩擦係合装置20は、更に、第2ピストン25を備えている。ここでは、第2外側支持部21は、ロータRoと一体的に回転するように連結され、第2内側支持部22は、入力部材2と一体的に回転するように連結されている。
第3摩擦板23と第4摩擦板24とは、軸方向Lに並べて配置される。第3摩擦板23及び第4摩擦板24は、円環板状に形成されている。そして、第3摩擦板23及び第4摩擦板24は、それぞれの摩擦当接面(軸方向Lの端面)同士が軸方向Lに当接可能なように、同軸に(すなわち、回転軸心A上に)配置されている。本実施形態では、第2摩擦係合装置20は、複数枚の第3摩擦板23と複数枚の第4摩擦板24とを備えており、第3摩擦板23と第4摩擦板24とは、1枚ずつ軸方向Lに交互に配置されている。
第2外側支持部21は、第3摩擦板23に対して径方向外側R2に配置されて、第3摩擦板23を支持する。第2外側支持部21は、軸方向Lに延びる筒状に形成された筒状部を備えている。そして、第2外側支持部21が備える筒状部の内周部に形成された係合部と第3摩擦板23の外周部に形成された係合部とが係合した状態(ここでは、スプライン係合した状態)で、第3摩擦板23は、第2外側支持部21に対する周方向Cの相対回転が規制され且つ第2外側支持部21に対する軸方向Lの相対移動が許容される状態で、第2外側支持部21に支持されている。
本実施形態では、第2外側支持部21は、第1支持部材31の一部により構成されている。言い換えれば、第1支持部材31の一部が、第2外側支持部21を構成している。具体的には、第1支持部材31における移動規制部材18よりも軸方向第2側L2の部分が、第2外側支持部21を構成している。第3摩擦板23の外周部に形成された係合部は、第1支持部材31が備える筒状部の内周部に形成された係合部(具体的には、当該筒状部における移動規制部材18よりも軸方向第2側L2の部分の内周部に形成された係合部)に係合している。上述したように、本実施形態では、第1外側支持部11は、第1支持部材31及び第2支持部材32の2つの部材を用いて構成されているが、第1外側支持部11が、第2外側支持部21と同様に、第1支持部材31の一部により構成されてもよい。言い換えれば、第1支持部材31の一部が、第1外側支持部11を構成してもよい。この場合、第1摩擦板13の外周部に形成された係合部は、支持体17の外周部に形成された係合部と同様に、第1支持部材31が備える筒状部の内周部に形成された係合部に係合する。
第2内側支持部22は、第4摩擦板24に対して径方向内側R1に配置されて、第4摩擦板24を支持する。第2内側支持部22は、軸方向Lに延びる筒状に形成された筒状部を備えている。そして、第2内側支持部22が備える筒状部の外周部に形成された係合部と第4摩擦板24の内周部に形成された係合部とが係合した状態(ここでは、スプライン係合した状態)で、第4摩擦板24は、第2内側支持部22に対する周方向Cの相対回転が規制され且つ第2内側支持部22に対する軸方向Lの相対移動が許容される状態で、第2内側支持部22に支持されている。
第2ピストン25は、第3摩擦板23及び第4摩擦板24を軸方向Lに押圧する。第2摩擦係合装置20は、第2ピストン25が第3摩擦板23及び第4摩擦板24を軸方向Lに押圧した状態で、第3摩擦板23と第4摩擦板24との間に発生する摩擦力によりトルクの伝達を行う。本実施形態では、第2ピストン25は、第3摩擦板23及び第4摩擦板24を軸方向第2側L2から押圧する。また、本実施形態では、第2ピストン25は、第2内側支持部22と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態では、第2摩擦係合装置20は、油圧駆動式の摩擦係合装置である。図2に示すように、第2摩擦係合装置20は、当該第2摩擦係合装置20の作動油圧が供給される第2作動油室H2を備えている。第2作動油室H2に供給される作動油圧は、第2ピストン25の駆動用の油圧であり、第2摩擦係合装置20は、第2ピストン25を作動油圧による移動方向とは反対方向に付勢する第2付勢部材26(ここでは、コイルばね)を備えている。本実施形態では、第2摩擦係合装置20は、ノーマルオープン型の係合装置であり、第2作動油室H2は、第2ピストン25に対して、第2ピストン25による第3摩擦板23及び第4摩擦板24の押圧方向側とは反対側に設けられている。ここでは、第2作動油室H2は、第2ピストン25に対して軸方向第2側L2に形成されている。
本実施形態では、第2摩擦係合装置20は、湿式の摩擦係合装置である。詳細は省略するが、本実施形態では、第3摩擦板23及び第4摩擦板24を冷却した後の油が、第1支持部材31(具体的には、上述した筒状部)を径方向Rに貫通するように形成された第2孔部31b(図3参照)を通って、回転電機MGを冷却するための冷却油路に供給されるように構成されている。
本実施形態では、第1支持部材31は、回転電機MGのロータRoを支持するロータ支持部を構成している。具体的には、第1支持部材31が備える上述した筒状部は、ロータRoの内周面に接するように配置されている。ロータRoは、第1支持部材31に対する各方向の移動が規制された状態で、第1支持部材31に支持されている。このように、第1外側支持部11(ここでは、第1外側支持部11の一部)及び第2外側支持部21を構成する第1支持部材31が、ロータRoを支持することで、第1外側支持部11及び第2外側支持部21が、ロータRoと一体的に回転するように連結されている。
図2に示すように、本実施形態では、第1支持部材31は、第3支持部材33と一体的に回転するように連結(ここでは、溶接により接合)されている。第3支持部材33は、第1支持部材31を径方向内側R1から支持している。また、第3支持部材33は、第1ピストン15との間に第1作動油室H1を形成している。すなわち、第3支持部材33は、第1摩擦係合装置10のシリンダ部を形成している。具体的には、第3支持部材33は、径方向Rに延びるように形成された径方向延在部34と、軸方向Lに延びる筒状に形成された軸方向延在部35と、を備えている。径方向延在部34は、第1ピストン15に対して軸方向第1側L1に配置されている。そして、径方向延在部34における径方向外側R2の端部に、第1支持部材31が連結され、径方向延在部34における径方向内側R1の端部に、軸方向延在部35が連結されている。
第1ケース部51は、径方向R及び周方向Cに延びる壁状に形成されている。図2に示すように、第1ケース部51は、回転電機MG、第1摩擦係合装置10、及び第2摩擦係合装置20に対して軸方向第2側L2に配置されている。第1ケース部51の径方向Rの中心部(径方向内側R1の端部)には、第1ケース部51を軸方向Lに貫通する貫通孔が形成されており、入力部材2はこの貫通孔に挿通されている。入力部材2の外周面と第1ケース部51に形成された軸受支持部(ここでは、径方向Rに隣接する部分に対して軸方向第1側L1に突出する筒状部)の内周面との間に、入力部材2を第1ケース部51に対して回転可能に支持する第3軸受B3が配置されている。本実施形態では、第3軸受B3はボールベアリングである。第2摩擦係合装置20の第2内側支持部22は、当該第2内側支持部22から径方向内側R1に延びるように形成された径方向延在部を介して、入力部材2(具体的には、フランジ部)に連結(ここでは、溶接により接合)されている。このフランジ部は、入力部材2における第1ケース部51に対して軸方向第1側L1に配置される部分に形成されている。
第2ケース部52は、回転電機MG、第1摩擦係合装置10、及び第2摩擦係合装置20に対して軸方向第1側L1に配置される支持部53を備えている。支持部53は、径方向R及び周方向Cに延びる壁状に形成されている。支持部53の径方向Rの中心部(径方向内側R1の端部)には、支持部53を軸方向Lに貫通する貫通孔が形成されており、中間部材4はこの貫通孔に挿通されている。第1摩擦係合装置10の第1内側支持部12は、当該第1内側支持部12から径方向内側R1に延びるように形成された連結部19を介して、中間部材4に連結(ここでは、スプライン連結)されている。
第2ケース部52は、支持部53に加えて筒状支持部54を備えている。筒状支持部54は、支持部53から軸方向第2側L2に向かって突出する筒状(軸方向Lに延びる筒状)に形成されている。筒状支持部54の内周面に囲まれて形成される孔部は、支持部53の上記貫通孔(中間部材4が挿通される貫通孔)と連通しており、中間部材4は、筒状支持部54の内周面に囲まれて形成される孔部に挿通されている。
車両用駆動装置1は、第1支持部材31を第1ケース部51に対して回転可能に支持する第2軸受B2を備えている。本実施形態では、第1支持部材31は、ロータRoに対して軸方向第2側L2に突出する突出部を備えている。この突出部は、第1支持部材31が備える上述した筒状部における、軸方向第2側L2の端部に形成されている。そして、第1支持部材31の当該突出部の外周面と、第1ケース部51に形成された軸受支持部(ここでは、径方向Rに隣接する部分に対して軸方向第1側L1に突出する筒状部)の内周面との間に、第2軸受B2が配置されている。本実施形態では、第2軸受B2はボールベアリングである。
車両用駆動装置1は、第3支持部材33を第2ケース部52に対して回転可能に支持する第1軸受B1を備えている。第1軸受B1は、第3支持部材33が備える軸方向延在部35の内周面と、第2ケース部52が備える筒状支持部54の外周面との間に配置されている。本実施形態では、第1軸受B1はボールベアリングである。本実施形態では、第1軸受B1に対して軸方向第2側L2には、軸方向延在部35の内周面に嵌合(ここでは、圧入)する筒状の嵌合部材40が設けられている。嵌合部材40は、第1軸受B1に対して軸方向第2側L2から接するように配置されている。そして、本実施形態では、筒状のワッシャ41が、嵌合部材40に対して軸方向第2側L2から、嵌合部材40と一体的に回転するように取り付けられている。
上述したように、本実施形態では、第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して径方向内側R1に形成される隙間が、第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して径方向内側R1から油を供給する油供給部90を構成している。そして、本実施形態では、図3に油の流れを破線で示すように、油圧制御装置(図示せず)から供給される油が、筒状支持部54に形成された供給油路70と、筒状支持部54と連結部19との隙間と、ワッシャ41の軸方向第2側L2の端部に形成された溝41a(或いは、ワッシャ41と連結部19との隙間)とを順に通って、油供給部90に対して径方向内側R1から供給される。
ところで、第1摩擦板13及び第2摩擦板14を効率的に冷却するためには、油供給部90によって第1摩擦板13及び第2摩擦板14に対して径方向内側R1から供給された油を、第1摩擦板13と第2摩擦板14との隙間に効率よく供給する必要がある。以下、本実施形態の第1摩擦係合装置10における、径方向内側R1から供給された油を第1摩擦板13と第2摩擦板14との隙間に効率よく供給するための構成について説明する。
図3に示すように、支持体17は、第1外側支持部11に対して相対回転可能な対象部材60に対して、周方向Cに延在する隙間Gを有して隣接するように配置されている。本実施形態では、対象部材60は、第2内側支持部22を備える回転部材である。上述したように、本実施形態では、第2内側支持部22は、当該第2内側支持部22から径方向内側R1に延びるように形成された径方向延在部を介して、入力部材2に連結されており、対象部材60は、第2内側支持部22及び当該径方向延在部を備える回転部材である。
そして、支持体17と対象部材60との隙間Gが、シール部材6によりシールされている。これにより、油供給部90から供給された油が、第1摩擦板13と第2摩擦板14との隙間に供給されずに第1摩擦板13及び第2摩擦板14の配置領域に対して軸方向第2側L2に流出することを、シール部材6によって規制して、第1摩擦板13と第2摩擦板14との隙間に油を効率よく供給することが可能となっている。隙間Gは、周方向Cの全域に亘って延在するように形成されている。そして、本実施形態では、シール部材6は、隙間Gを周方向Cの全域に亘ってシールするように設けられている。ここでは、シール部材6は、円環状に形成されている。
本実施形態では、対象部材60は、支持体17に対して径方向内側R1に配置されて、支持体17の内周面と径方向Rに対向する対向部61を備えている。対向部61は、対象部材60が備える上記の径方向延在部に形成されている。そして、本実施形態では、シール部材6は、支持体17の内周面と対向部61の外周面との隙間Gに配置されている。ここでは、シール部材6は、対向部61の外周面に形成された円環状の溝部に嵌め込まれた状態で、支持体17の内周面に対して径方向内側R1から接するように配置されている。
上述したように、第1内側支持部12は、軸方向Lに延びる筒状に形成された筒状部12aを備えている。そして、図3に油の流れを破線矢印で示すように、油供給部90は、筒状部12aに対して径方向内側R1から油を供給するように構成されている。そして、筒状部12aの内周面に供給された油は、筒状部12aを径方向Rに貫通する貫通孔82を通って筒状部12aの外周面に流動した後、第1摩擦板13と第2摩擦板14との隙間に供給される。なお、貫通孔82は、筒状部12aの内周面と筒状部12aの外周面とを連通するように形成されている。
図4に示すように、筒状部12aには、周方向Cの複数の位置に貫通孔82が形成されている。ここでは、複数の貫通孔82は、周方向Cに沿って等間隔で配置されている。そして、本実施形態では、複数の貫通孔82は、軸方向Lの複数の位置(図4に示す例では、5つの位置)に分かれて配置されている。このように、複数の貫通孔82を軸方向Lの複数の位置に分散して配置することで、1枚ずつ軸方向Lに交互に配置された第1摩擦板13及び第2摩擦板14のそれぞれに対して油を適切に供給することが可能となっている。
本実施形態では、貫通孔82の軸方向Lにおける配置位置によって径方向外側R2への油の排出量が変化することを抑制するために(すなわち、貫通孔82からの油の排出量に偏りが生じることを抑制するために)、以下のような構成を採用している。図4に示すように、筒状部12aの内周面における周方向Cの複数の位置に、径方向外側R2に窪むと共に軸方向Lに延びる凹溝81が形成されている。複数の凹溝81は、周方向Cに沿って等間隔で配置されている。そして、凹溝81のそれぞれに貫通孔82が形成されている。本実施形態では、凹溝81のそれぞれに1つの貫通孔82が形成されている。よって、筒状部12aに対して径方向内側R1から供給された油を、複数の凹溝81に分配してから、各凹溝81に形成された貫通孔82に供給することができ、これにより、筒状部12aに対して径方向内側R1から供給された油を貫通孔82のそれぞれに適切に分配する(例えば、均等に近い状態で分配する)ことが可能となっている。
上述したように、筒状部12aの外周部には、第2摩擦板14の内周部がスプライン係合するように構成されている。具体的には、筒状部12aの外周面における周方向Cの複数の位置に、径方向外側R2に突出すると共に軸方向Lに延びる外歯80(スプライン歯)が形成されている。複数の外歯80は、周方向Cに沿って等間隔で配置されている。本実施形態では、外歯80は、筒状部12aの外周面における軸方向Lの全域に亘って形成されている。そして、外歯80のそれぞれの径方向内側R1に、凹溝81が形成されている。例えば、プレス加工によって外歯80を形成する場合に、凹溝81を外歯80と同時に形成することができる。
ところで、筒状部12aが、支持体17に対して径方向内側R1に配置されて、支持体17の内周面と径方向Rに対向する対向部を備える場合に、支持体17の内周面と筒状部12aの外周面との隙間にシール部材を配置して、油供給部90から供給された油が、第1摩擦板13と第2摩擦板14との隙間に供給されずに第1摩擦板13及び第2摩擦板14の配置領域に対して軸方向第2側L2に流出することを抑制することも考えられる。しかしながら、筒状部12aの外周面には外歯80が形成されるため、特に外歯80が筒状部12aの外周面における軸方向Lの全域に亘って形成される場合には、支持体17の内周面と筒状部12aの外周面とを隙間なくシールするのは容易ではない。これに対して、本開示の技術では、外歯80が筒状部12aの外周面における軸方向Lの全域に亘って形成される場合であっても、シール部材6によるシールの対象となる隙間Gを、平坦な面同士の隙間(本実施形態では、支持体17の内周面と対向部61の外周面との平坦な曲面同士の隙間)とすることができるため、当該隙間Gを比較的容易にシールすることが可能となっている。
〔その他の実施形態〕
次に、摩擦係合装置及び駆動伝達装置のその他の実施形態について説明する。
次に、摩擦係合装置及び駆動伝達装置のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、対象部材60が、第2内側支持部22を備える回転部材である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、対象部材60を、第2内側支持部22を備える回転部材とは異なる回転部材とすることもできる。例えば、上記の実施形態とは異なり、第2外側支持部21が第1外側支持部11と相対回転可能な構成(例えば、第2内側支持部22が第1外側支持部11と一体的に回転するように連結される構成)とする場合に、対象部材60が、第2外側支持部21を備える回転部材である構成とすることができる。また、対象部材60を、回転部材ではなく非回転部材とすることもできる。この場合、例えば、ケースの一部或いはケースに固定された部材が対象部材60を構成する。
(2)上記の実施形態では、シール部材6が、支持体17の内周面と対向部61の外周面との隙間Gに配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、シール部材6が、支持体17の軸方向第2側L2の面と対象部材60との隙間Gに配置される構成とすることもできる。
(3)上記の実施形態では、筒状部12aの内周面における周方向Cの複数の位置に、径方向外側R2に窪むと共に軸方向Lに延びる凹溝81が形成される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、筒状部12aの内周面が平坦な円筒面とされる構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、複数の貫通孔82が、軸方向Lの複数の位置に分かれて配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、筒状部12aに形成される全ての貫通孔82が、軸方向Lの同じ位置に配置される構成とすることもできる。
(5)上記の実施形態では、第1摩擦係合装置10及び第2摩擦係合装置20が、ロータRoに対して径方向内側R1であって径方向視でロータRoと重複する位置に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1摩擦係合装置10及び第2摩擦係合装置20の一方又は双方が、径方向視でロータRoと重複しないように配置される構成、すなわち、第1摩擦係合装置10及び第2摩擦係合装置20の一方又は双方が、ロータRoとは軸方向Lの異なる領域に配置される構成とすることもできる。また、回転電機MGが、第1摩擦係合装置10及び第2摩擦係合装置20とは別軸に配置される構成とすることもできる。
(6)上記の実施形態では、第1外側支持部11がロータRoと一体的に回転するように連結される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1内側支持部12がロータRoと一体的に回転するように連結される構成とすることもできる。また、上記の実施形態では、第2外側支持部21がロータRoと一体的に回転するように連結される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第2内側支持部22がロータRoと一体的に回転するように連結される構成とすることもできる。
(7)上記の実施形態では、第2摩擦係合装置20が、第1摩擦係合装置10に対して軸方向第2側L2に、第1摩擦係合装置10と同軸に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第2摩擦係合装置20が、第1摩擦係合装置10に対して軸方向第1側L1に、第1摩擦係合装置10と同軸に配置される構成とすることや、第2摩擦係合装置20が、第1摩擦係合装置10に対して径方向Rの一方側(例えば、径方向外側R2)であって径方向視で第1摩擦係合装置10と重複する位置に配置される構成とすることもできる。また、第2摩擦係合装置20が、第1摩擦係合装置10とは別軸に配置される構成とすることもできる。
(8)上記の実施形態では、第1摩擦係合装置10が、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路における回転電機MGと変速機TMとの間に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1摩擦係合装置10が、当該動力伝達経路における回転電機MGと変速機TMとの間以外の位置(例えば、変速機TMの内部)に配置される構成とすることもできる。また、第1摩擦係合装置10が、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路における回転電機MGと出力部材3との間ではなく、当該動力伝達経路における入力部材2と回転電機MGとの間に配置される構成とすることもできる。
(9)上記の実施形態では、第2摩擦係合装置20が、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路における入力部材2と回転電機MGとの間に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第2摩擦係合装置20が、当該動力伝達経路における回転電機MGと出力部材3との間に配置される構成とすることもできる。
(10)上記の実施形態では、駆動伝達装置1aが、第1摩擦係合装置10と第2摩擦係合装置20とを備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、駆動伝達装置1aが第2摩擦係合装置20を備えない構成とすることもできる。
(11)上記の実施形態では、駆動伝達装置1aが用いられる車両用駆動装置1が、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路に、入力部材2の側から順に、回転電機MGと変速機TMとを備える構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、駆動伝達装置1aが用いられる車両用駆動装置1が、入力部材2と出力部材3とを結ぶ動力伝達経路に、回転電機MG及び変速機TMの一方又は双方を備えない構成とすることもできる。また、駆動伝達装置1aが用いられる車両用駆動装置1が、入力部材2を備えない構成とすること、すなわち、車両用駆動装置1が、内燃機関EG以外の駆動力源(例えば、回転電機MG)の出力トルクのみを車輪Wに伝達させる構成とすることもできる。
(12)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した摩擦係合装置及び駆動伝達装置の概要について説明する。
以下、上記において説明した摩擦係合装置及び駆動伝達装置の概要について説明する。
摩擦係合装置(10)は、軸方向(L)に並べて配置された第1摩擦板(13)及び第2摩擦板(14)と、前記第1摩擦板(13)に対して径方向(R)の外側に配置されて、前記第1摩擦板(13)を支持する外側支持部(11)と、前記第2摩擦板(14)に対して前記径方向(R)の内側に配置されて、前記第2摩擦板(14)を支持する内側支持部(12)と、前記第1摩擦板(13)及び前記第2摩擦板(14)を前記軸方向(L)の一方側である軸方向第1側(L1)から押圧する押圧部材(15)と、前記第1摩擦板(13)及び前記第2摩擦板(14)に対して前記軸方向(L)の他方側である軸方向第2側(L2)に配置され、且つ、前記外側支持部(11)に対する前記軸方向第2側(L2)への移動が規制された状態で前記外側支持部(11)に支持された支持体(17)と、前記第1摩擦板(13)及び前記第2摩擦板(14)に対して前記径方向(R)の内側から油を供給する油供給部(90)と、を備え、前記支持体(17)は、前記外側支持部(11)に対して相対回転可能な対象部材(60)に対して、周方向(C)に延在する隙間(G)を有して隣接するように配置され、前記支持体(17)と前記対象部材(60)との前記隙間(G)がシール部材(6)によりシールされている。
この構成によれば、油供給部(90)から供給された油が、第1摩擦板(13)と第2摩擦板(14)との隙間に供給されずに第1摩擦板(13)及び第2摩擦板(14)の配置領域に対して軸方向第2側(L2)に流出することを、シール部材(6)によって規制することができる。よって、支持体(17)と対象部材(60)との隙間(G)がシール部材(6)によりシールされていない場合に比べて、第1摩擦板(13)と第2摩擦板(14)との隙間に油を効率よく供給することが可能となっている。なお、油供給部(90)から供給された油が、第1摩擦板(13)と第2摩擦板(14)との隙間に供給されずに第1摩擦板(13)及び第2摩擦板(14)の配置領域に対して軸方向第1側(L1)に流出することは、押圧部材(15)等によって規制することが可能である。
ここで、前記対象部材(60)は、前記支持体(17)に対して前記径方向(R)の内側に配置されて、前記支持体(17)の内周面と前記径方向(R)に対向する対向部(61)を備え、前記シール部材(6)は、前記支持体(17)の内周面と前記対向部(61)の外周面との前記隙間(G)に配置されていると好適である。
この構成によれば、シール部材(6)を、押圧部材(15)による軸方向(L)の押圧力を直接的に受けない位置に配置することができるため、シール部材(6)の耐久性の向上を図ることができる。また、上記の構成とは異なり、シール部材(6)が支持体(17)の軸方向第2側(L2)の面と対象部材(60)との隙間(G)に配置される場合には、シール部材(6)によって流出が規制された油が、支持体(17)に対して軸方向第2側(L2)の空間に溜まる。そして、この場合には、当該空間に溜まった油に発生する遠心油圧によって支持体(17)が軸方向第1側(L1)に向けて押圧されることで、摩擦係合装置(10)の解放時に第1摩擦板(13)と第2摩擦板(14)との隙間が減少して、当該隙間における油の流通が妨げられるおそれがある。これに対して、上記の構成では、支持体(17)に対して軸方向第2側(L2)の空間に油が溜まらないようにシール部材(6)を配置することができるため、摩擦係合装置(10)の解放時に第1摩擦板(13)と第2摩擦板(14)との隙間を適切に確保して、当該隙間における油の円滑な流通を確保しやすくなっている。
また、前記内側支持部(12)は、前記軸方向(L)に延びる筒状に形成された筒状部(12a)を備え、前記筒状部(12a)の内周面における前記周方向(C)の複数の位置に、前記径方向(R)の外側に窪むと共に前記軸方向(L)に延びる凹溝(81)が形成され、前記凹溝(81)のそれぞれに、前記筒状部(12a)を前記径方向(R)に貫通する貫通孔(82)が形成され、前記油供給部(90)は、前記筒状部(12a)に対して前記径方向(R)の内側から油を供給するように構成されていると好適である。
この構成によれば、筒状部(12a)に対して径方向(R)の内側から供給された油を、複数の凹溝(81)に分配してから、各凹溝(81)に形成された貫通孔(82)に供給することができる。よって、筒状部(12a)に対する油の供給箇所と貫通孔(82)のそれぞれとの軸方向(L)の位置関係によらず、筒状部(12a)に対して径方向(R)の内側から供給された油を貫通孔(82)のそれぞれに適切に分配することができる。この結果、軸方向(L)に並ぶ第1摩擦板(13)及び第2摩擦板(14)のそれぞれに対して油を適切に供給することができる。
駆動伝達装置(1a)は、前記摩擦係合装置(10)である第1摩擦係合装置(10)と、第2摩擦係合装置(20)と、を備え、前記第2摩擦係合装置(20)は、前記第1摩擦係合装置(10)に対して前記軸方向第2側(L2)に、前記第1摩擦係合装置(10)と同軸に配置され、前記外側支持部(11)を第1外側支持部(11)とし、前記内側支持部(12)を第1内側支持部(12)として、前記第2摩擦係合装置(20)は、前記軸方向(L)に並べて配置された第3摩擦板(23)及び第4摩擦板(24)と、前記第3摩擦板(23)に対して前記径方向(R)の外側に配置されて、前記第3摩擦板(23)を支持する第2外側支持部(21)と、前記第4摩擦板(24)に対して前記径方向(R)の内側に配置されて、前記第4摩擦板(24)を支持する第2内側支持部(22)と、を備え、前記対象部材(60)は、前記第2外側支持部(21)又は前記第2内側支持部(22)を備える回転部材である。
この構成によれば、第2摩擦係合装置(20)が設けられている場合において、当該第2摩擦係合装置(20)が備える回転部材とは別に対象部材(60)を設ける場合に比べて、部品点数の削減を図ることができる。また、第1摩擦係合装置(10)と第2摩擦係合装置(20)とを軸方向(L)に近づけて配置して、駆動伝達装置(1a)の軸方向(L)における小型化を図ることもできる。
ここで、内燃機関(EG)に駆動連結される入力部材(2)と車輪(W)に駆動連結される出力部材(3)とを結ぶ動力伝達経路に回転電機(MG)を備えた車両用駆動装置(1)に用いられ、前記第1摩擦係合装置(10)は、前記動力伝達経路における前記回転電機(MG)と前記出力部材(3)との間に配置され、前記第2摩擦係合装置(20)は、前記動力伝達経路における前記入力部材(2)と前記回転電機(MG)との間に配置され、前記第1摩擦係合装置(10)及び前記第2摩擦係合装置(20)は、前記回転電機(MG)のロータ(Ro)に対して前記径方向(R)の内側であって径方向視で前記ロータ(Ro)と重複する位置に配置され、前記第1外側支持部(11)及び前記第2外側支持部(21)は、前記ロータ(Ro)と一体的に回転するように連結され、前記対象部材(60)は、前記第2内側支持部(22)を備える回転部材であると好適である。
この構成によれば、ロータ(Ro)を、第1摩擦係合装置(10)及び第2摩擦係合装置(20)のそれぞれと軸方向(L)の配置領域が重複するように配置することで、駆動伝達装置(1a)の軸方向(L)における小型化を図ることができる。また、上記の構成によれば、第1係合装置(10)における径方向(R)の外側に配置される第1外側支持部(11)と、第2係合装置(20)における径方向(R)の外側に配置される第2外側支持部(21)とが、ロータ(Ro)と一体的に回転するように連結されるため、部材の共通化が容易になる等、回転電機(MG)、第1係合装置(10)、及び第2係合装置(20)の間の連結構造の簡素化を図りやすい。
本開示に係る摩擦係合装置及び駆動伝達装置は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
1:車両用駆動装置
1a:駆動伝達装置
2:入力部材
3:出力部材
6:シール部材
10:第1摩擦係合装置(摩擦係合装置)
11:第1外側支持部(外側支持部)
12:第1内側支持部(内側支持部)
12a:筒状部
13:第1摩擦板
14:第2摩擦板
15:第1ピストン(押圧部材)
17:支持体
20:第2摩擦係合装置
21:第2外側支持部
22:第2内側支持部
23:第3摩擦板
24:第4摩擦板
60:対象部材
61:対向部
81:凹溝
82:貫通孔
90:油供給部
C:周方向
EG:内燃機関
G:隙間
L:軸方向
L1:軸方向第1側
L2:軸方向第2側
MG:回転電機
R:径方向
Ro:ロータ
W:車輪
1a:駆動伝達装置
2:入力部材
3:出力部材
6:シール部材
10:第1摩擦係合装置(摩擦係合装置)
11:第1外側支持部(外側支持部)
12:第1内側支持部(内側支持部)
12a:筒状部
13:第1摩擦板
14:第2摩擦板
15:第1ピストン(押圧部材)
17:支持体
20:第2摩擦係合装置
21:第2外側支持部
22:第2内側支持部
23:第3摩擦板
24:第4摩擦板
60:対象部材
61:対向部
81:凹溝
82:貫通孔
90:油供給部
C:周方向
EG:内燃機関
G:隙間
L:軸方向
L1:軸方向第1側
L2:軸方向第2側
MG:回転電機
R:径方向
Ro:ロータ
W:車輪
Claims (5)
- 軸方向に並べて配置された第1摩擦板及び第2摩擦板と、
前記第1摩擦板に対して径方向の外側に配置されて、前記第1摩擦板を支持する外側支持部と、
前記第2摩擦板に対して前記径方向の内側に配置されて、前記第2摩擦板を支持する内側支持部と、
前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板を前記軸方向の一方側である軸方向第1側から押圧する押圧部材と、
前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板に対して前記軸方向の他方側である軸方向第2側に配置され、且つ、前記外側支持部に対する前記軸方向第2側への移動が規制された状態で前記外側支持部に支持された支持体と、
前記第1摩擦板及び前記第2摩擦板に対して前記径方向の内側から油を供給する油供給部と、を備え、
前記支持体は、前記外側支持部に対して相対回転可能な対象部材に対して、周方向に延在する隙間を有して隣接するように配置され、
前記支持体と前記対象部材との前記隙間がシール部材によりシールされている、摩擦係合装置。 - 前記対象部材は、前記支持体に対して前記径方向の内側に配置されて、前記支持体の内周面と前記径方向に対向する対向部を備え、
前記シール部材は、前記支持体の内周面と前記対向部の外周面との前記隙間に配置されている、請求項1に記載の摩擦係合装置。 - 前記内側支持部は、前記軸方向に延びる筒状に形成された筒状部を備え、
前記筒状部の内周面における前記周方向の複数の位置に、前記径方向の外側に窪むと共に前記軸方向に延びる凹溝が形成され、
前記凹溝のそれぞれに、前記筒状部を前記径方向に貫通する貫通孔が形成され、
前記油供給部は、前記筒状部に対して前記径方向の内側から油を供給するように構成されている、請求項1又は2に記載の摩擦係合装置。 - 請求項1から3のいずれか一項に記載の摩擦係合装置である第1摩擦係合装置と、第2摩擦係合装置と、を備えた駆動伝達装置であって、
前記第2摩擦係合装置は、前記第1摩擦係合装置に対して前記軸方向第2側に、前記第1摩擦係合装置と同軸に配置され、
前記外側支持部を第1外側支持部とし、前記内側支持部を第1内側支持部として、
前記第2摩擦係合装置は、前記軸方向に並べて配置された第3摩擦板及び第4摩擦板と、前記第3摩擦板に対して前記径方向の外側に配置されて、前記第3摩擦板を支持する第2外側支持部と、前記第4摩擦板に対して前記径方向の内側に配置されて、前記第4摩擦板を支持する第2内側支持部と、を備え、
前記対象部材は、前記第2外側支持部又は前記第2内側支持部を備える回転部材である、駆動伝達装置。 - 内燃機関に駆動連結される入力部材と車輪に駆動連結される出力部材とを結ぶ動力伝達経路に回転電機を備えた車両用駆動装置に用いられ、
前記第1摩擦係合装置は、前記動力伝達経路における前記回転電機と前記出力部材との間に配置され、
前記第2摩擦係合装置は、前記動力伝達経路における前記入力部材と前記回転電機との間に配置され、
前記第1摩擦係合装置及び前記第2摩擦係合装置は、前記回転電機のロータに対して前記径方向の内側であって径方向視で前記ロータと重複する位置に配置され、
前記第1外側支持部及び前記第2外側支持部は、前記ロータと一体的に回転するように連結され、
前記対象部材は、前記第2内側支持部を備える回転部材である、請求項4に記載の駆動伝達装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019065765A JP2020165474A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 摩擦係合装置及び駆動伝達装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019065765A JP2020165474A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 摩擦係合装置及び駆動伝達装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020165474A true JP2020165474A (ja) | 2020-10-08 |
Family
ID=72717319
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019065765A Pending JP2020165474A (ja) | 2019-03-29 | 2019-03-29 | 摩擦係合装置及び駆動伝達装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020165474A (ja) |
-
2019
- 2019-03-29 JP JP2019065765A patent/JP2020165474A/ja active Pending
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