JP6286514B2 - 多結晶シリコンインゴットの製造方法 - Google Patents

多結晶シリコンインゴットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明はインゴットの製造方法に関するものであり、特に多結晶シリコンインゴットの製造方法に関するものである。
シリコンウェハーは半導体産業において極めて重要な役割を果たしている。シリコンウェハーの品質が悪い場合、前記シリコンウェハーを応用した半導体デバイスの効率や電気特性のふるまいに悪い影響を与える。太陽電池を例とすると、太陽電池の光電変換効率はシリコンウェハーの品質によって制限される。用いられたインゴットの違いに基づき、現在の太陽電池は、単結晶シリコン型太陽電池と多結晶シリコン型太陽電池が主に含まれる。単結晶シリコン型太陽電池に対して、多結晶シリコン型太陽電池で使用される多結晶シリコンインゴットは成長レートが速く、切り出しやすい等の利点がある。
しかしながら、現在の多結晶シリコンインゴットの製造方法は、多結晶シリコンインゴットの欠陥の割合を効率的に低減させることはできず、多結晶シリコンインゴットのスライシング歩留まりは良くなく、後続工程で製造される太陽電池の光電変換効率は良くない。したがって、欠陥の割合が低い多結晶シリコンインゴットをどのように製造するかは、研究者が注目するテーマの一つである。
本発明は欠陥の割合が低い多結晶シリコンインゴットを製造することができる多結晶シリコンインゴットの製造方法を提供する。
本発明における多結晶シリコンインゴットの製造方法は、以下の工程を含む。成長容器の底面に複数のシードと第一剥離層を含む核形成層を形成するステップと、シードは底面に配置され、第一剥離層はシードと前記複数のシードから露出している底面を覆い、成長容器にシリコン原料を前記核形成層に位置するように入れるステップと、成長容器を加熱して、シリコン原料を全てシリコンメルトに融解させるステップと、複数のシードを覆う第一剥離層は熱溶融されて、複数のシードのそれぞれは第一剥離層から部分的に露出され、複数シードの露出された部分とシリコンメルトが接触し、成長容器の底部を冷却して、複数のシリコングレインはシードが露出された部分で核形成し、かつ、成長方向に沿って成長し、成長容器の底部を冷却し続けて、シリコンメルトが全て凝固するまで、多結晶シリコンインゴットを形成するステップとを含む。
上述に基づき、シードは密集した核形成サイトを供給することができ、多結晶シリコンインゴットの底部に形成される大きなサイズのシリコングレインの分布比率を大量に低減することに寄与することから、本発明の多結晶シリコンインゴットの製造方法は、シリコングレインの平均グレインサイズが底面から頂面に増加する多結晶シリコンインゴットを製造することができる。結晶成長過程において、グレインの成長は小さいものから大きくなり、この結晶成長方法の制御の下、グレインは単一の方向に成長するのに寄与し、悪い粒界欠陥の形成が抑えられる。したがって、本発明の多結晶シリコンインゴットの製造方法は欠陥の割合が低い多結晶シリコンインゴットを製造することができる。
本発明の上述した特徴と利点を更に明確化するために、以下、幾つかの実施例を挙げて図面と共に詳細な内容を説明する。
図1A乃至図1Fは、本発明の実施例における多結晶シリコンインゴットの製造フローを示す図である。
図2A乃至図2Cは、それぞれウェハーの外観写真であり、本発明に係る多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの頂面に近い部分、中間部分及び底面に近い部分のグレインサイズを示す。
図3A乃至図3Cは、それぞれウェハーの外観写真であり、先行技術に係る多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの頂面に近い部分、中間部分及び底面に近い部分のグレインサイズを示す。
図4は、高さ-平均グレインサイズの関係図であり、本発明に係る多結晶シリコンインゴットの製造方法によって製造された多結晶シリコンインゴットと、先行技術に係る多結晶シリコンインゴットの製造方法によって製造された多結晶シリコンインゴットとの高さの違いによる平均グレインサイズの比較を示す。
図5は、高さ-欠陥の割合の関係図であり、本発明に係る多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットと、先行技術に係る多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットとの高さの違いによる欠陥の割合の比較を示す。
図1Aから図1Fは、本発明の実施例における多結晶シリコンインゴットの製造フローの図である。図1Aを参照すると、成長容器100の底面SB’に核形成層110を形成する。成長容器100は例えば、石英坩堝であるが、これに限定しない。核形成層110は複数のシード112と第一剥離層114を含む。シード112は底面SB’に配置され、後続する結晶成長時の核形成サイトを供給するのに適する。第一剥離層114はシード112と露出された底面SB’を覆い、且つ、第一剥離層114の最大厚みはシード112の最大厚みにほぼ等しい。さらに、シード112を覆う第一剥離層114の厚みは薄くする必要があり、後続する昇温製造工程で、シード112を覆う第一剥離層114が熱溶融されて各シード112の部分的な領域を露出させて、必要とする核形成サイトを供給してもよい。
成長容器100の底面SB’に核形成層110を形成する方法は以下の工程を含んでもよい。まず、底面SB’にシード112を形成する。次に、シード112と露出された底面SB’に剥離材料を形成(例えば、スプレー)し、第一剥離層114を形成する。又は、成長容器100の底面SB’に核形成層110を形成する方法は以下の工程を含んでもよい。まず、シード112を剥離材料(不図示)に混ぜる。例えば、100gから200gのシード112、150gから200gの剥離材料、0gから80gのシリコンゾル及び150gから300gの水を一緒に混ぜ合わせてから、上記混合物を成長容器100の底面SB’に形成(例えば、スプレー)してもよい。シード112は例えば二酸化シリコンからなるものであってもよく、且つ、シード112の平均サイズは例えば0.05mmから50mmの間にあり、密集した核形成サイトを供給して、多結晶シリコンインゴットの底部に形成される大きなサイズのシリコングレインの分布比率を大量に低減する。第一剥離層114は例えば窒化シリコン(Si)からなるものであってもよいが、これに限定しない。
本実施例において、シリコン原料を入れる前に、成長容器100の側壁面SS’に第二剥離層114’をさらに形成してもよい。このように、後続する剥離時に、多結晶シリコンインゴットの側壁面が成長容器100から分離するのに寄与する。また、第二剥離層114’は不純物を受け付けない作用を備え、シリコンメルトが成長過程において、成長容器100中の不純物が吸着して、多結晶シリコンインゴットの品質に影響することを避けることができる。第二剥離層114’の材質は例えば窒化シリコンであるが、これに限定しない。より好ましい実施例において、第二剥離層114’の厚さは第一剥離層114の厚さより大きく、第二剥離層114’の後続する昇温製造工程時の完全性を保持する。別の実施例において、第二剥離層114’が第一剥離層114の融点より高い融点の材料を用いてもよい。
図1Bを参照すると、成長容器100にシリコン原料120が入れられ、シリコン原料120は核形成層110に位置し、且つ、シリコン原料120の融点は、例えば、第二剥離層114’、第一剥離層114及びシード112の融点より低い。シリコン原料120は複数のシリコンブロックを含む。シリコンブロックは大きいサイズのシリコンブロックと小さいサイズのシリコンブロックを含んでもよい。
続いて、シリコン原料120が入れられた成長容器100は方向性凝固システム(Directional Solidification System, DSS)10にセットされて、後続する昇温製造工程を行う。方向性凝固システム10は、例えば、加熱炉11、断熱室12、ガスダクト13、ヒーター14及び熱伝導ブロック15を含む。断熱室12は加熱炉11内に配置され、且つ、断熱室12は断熱マスク12Aと断熱プレート12Bを含む。断熱マスク12Aと断熱プレート12Bは一緒に取り付けられるのに適する。ガスダクト13は加熱炉11と断熱室12を貫通することで、不活性ガスのような、製造工程に必要なガスを供給する。成長容器100を加熱するために、ヒーター14は断熱室12内に配置され、且つ、成長容器100近傍に設けられる。熱伝導ブロック15は断熱室12内に配置され、且つ、成長容器100を支持する。熱伝導ブロック15と成長容器100は直接又は間接的に接触し、熱伝導の方式で成長容器100の熱を運ぶことができる。熱伝導ブロック15の材質はグラファイトを含んでもよいが、これに限定しない。
図1Cを参照すると、成長容器100を加熱して、図1Bのシリコン原料120を全てシリコンメルト130に融解させ、且つ、シード112を覆う第一剥離層114を熱溶融させて、各シード112は第一剥離層114によって部分的にさらされ、且つ、シード112のさらされた部分とシリコンメルト130が接触する。この工程において、成長容器100はある温度に加熱され、前記温度はシリコン原料120の融点より高く、第二剥離層114’、第一剥離層114及びシード112の融点より低い。本実施例において、第一剥離層114及び第二剥離層114’は同じ材質を用いているが、シード112を覆う第一剥離層114の厚みは非常に薄いことから、シード112を覆う第一剥離層114はその融点に達していない状況下でも熱溶融されて、各シード112は第一剥離層114によって部分的にさらされる。また、シード112以外の領域を覆う第一剥離層114は厚さが厚いので、その完全性を保持でき、且つ、シリコンメルトが成長過程において、成長容器100中の不純物を吸着して、多結晶シリコンインゴットの品質に影響することを避けることができる。
第一剥離層114が完全に溶解するのを避けるために、断熱マスク12Aと断熱プレート12Bを選択的に分離して、わずかなスリットをさらに形成し、断熱室12内の熱Hを熱対流の方式でスリットによって加熱炉11まで運び、スリット近傍に位置する熱伝導ブロック15を降温させてもよい。成長容器100の底部と熱伝導ブロック15は接触しているので、成長容器100の底部は熱伝導ブロック15に伴って降温され、成長容器100の底部に位置するシード112と第一剥離層114の温度を下げて、シード112と第一剥離層114を熱溶融で溶解されないようにしてもよい。
図1Dを参照すると、方向性凝固製造工程に基づき、成長方向Dの温度場を制御する。ヒーター14によりシリコンメルト130の温度を維持するが、成長容器100の底部は冷却され、例えば、断熱マスク12Aと断熱プレート12Bはさらに分離させて(スリットをさらに大きくする)、より多くの熱Hをスリットによって加熱炉11まで運び、スリット近傍の熱伝導ブロック15をさらに降温させる。成長容器100の底部の温度をシリコン原料120の融点より低くすることで、複数のシリコングレイン210はシード112がさらされた部分で核形成し、且つ、成長方向Dに沿って成長する。固液界面(シリコングレイン210とシリコンメルト130の界面)の温度勾配を制御することで、熱応力を低減し、欠陥の発生を減少させることができる。
図1Eを参照すると、成長容器100の底部を冷却し続け、図1Dのシリコンメルト130が全て凝固するまで、多結晶シリコンインゴット200を形成する。多結晶シリコンインゴット200は、底面SB、側壁面SS及び頂面STを備える。底面SBと頂面STは互いに向かい合っており、側壁面SSは底面SBと頂面STに連結される。多結晶シリコンインゴット200は複数のシリコングレイン210を含む。シリコングレイン210は底面SBから成長方向Dに沿って成長し、シリコングレイン210の平均グレインサイズは底面SBから成長方向に沿って増加する。前記成長方向Dは、側壁面SSに平行であって、底面SBから頂面STを向く。
図1E及び1Fを参照すると、シリコンメルト130(図1D参照)が全て凝固した後、剥離製造工程に続いてもよい。剥離前に、多結晶シリコンインゴット200の底面SBと核形成層110が接触し、且つ、多結晶シリコンインゴット200の側壁面SSと第二剥離層114’が接触する。剥離する過程で、多結晶シリコンインゴット200の側壁面SSと第二剥離層114’が分離され、多結晶シリコンインゴット200の底部は例えば、図1Eの拡大図の点線に沿って割断され、多結晶シリコンインゴット200の底面SBと核形成層110が分離される。割断面の面積は非常に小さいことから、多結晶シリコンインゴット200の底面SBの表面粗さ(Ra)に与える影響はごく僅かであり、したがって、多結晶シリコンインゴット200の底面SBの表面粗さの大きさは主に核形成層110の第一剥離層114によって決まる。第一剥離層114と第二剥離層114’が同じ材質を用いる状況下で、多結晶シリコンインゴット200の底面SBと側壁面SSの表面粗さはほとんど同じになる。
以下に図2Aから図5によって、本発明と先行技術の多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの差異について説明する。図2Aから図2Cは、それぞれウェハーの外観写真であり、本発明の多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの頂面に近い部分、中間部分及び底面に近い部分のグレインサイズを示す。図3Aから図3Cは、それぞれウェハーの外観写真であり、先行技術の多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの頂面に近い部分、中間部分及び底面に近い部分のグレインサイズを示す。図4は、高さ-平均グレインサイズの関係図であり、本発明(インゴットAと標記する)と先行技術(インゴットBと標記する)の多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの異なる高さにおける平均グレインサイズの比較である。図5は、高さ-欠陥の割合の関係図であり、本発明(インゴットAと標記する)と先行技術(インゴットBと標記する)の多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの異なる高さにおける欠陥の割合の比較である。
図2Aから図2C、図4及び図5を参照すると、本発明の実施例における多結晶シリコンインゴット(インゴットAと標記する)は、高さが約50mmから100mmの間にあるスライシングした平均グレインサイズが5mmから9mmの間にある。高さが約100mmから150mmの間にあるスライシングした平均グレインサイズが9mmから12mmの間にある。高さが約150mmから200mmの間にあるスライシングした平均グレインサイズが12mmから16mmの間にある。高さが約200mmから250mmの間にあるスライシングした平均グレインサイズが16mmから20mmの間にある。換言すると、本発明の実施例における多結晶シリコンインゴットにおいて、シリコングレインの平均グレインサイズは底面から成長方向に沿って増加する。また、高さが約50mmから100mmの間にあるスライシングした欠陥の割合が3%未満である。高さが約100mmから150mmの間にあるスライシングした欠陥の割合が5%未満である。高さが約150mmから200mmの間にあるスライシングした欠陥の割合が7%未満である。高さが約200mmから250mmの間にあるスライシングした欠陥の割合が9%未満である。
図3Aから図3Cの金属組織写真及び図4と図5の関係図から、従来技術の多結晶シリコンインゴット(インゴットBと標記する)は成長容器の底部で大きなグレインに成長し、欠陥の割合が低い領域になる。高さが増加するにつれて、シリコングレインの平均グレインサイズは小さくなるが、多結晶シリコンインゴットの欠陥の割合は急増して、多結晶シリコンインゴット全体の品質を悪くすることがわかる。
これに対して、本発明の実施例における多結晶シリコンインゴットの製造方法は、シードによって密集した核形成サイトを供給し、核形成時に、大量の核形成サイトを供給することでグレインを速やかに成長させ、多結晶シリコンインゴットの底部に形成される大きなサイズのシリコングレインの分布比率を大量に低減することに寄与することから、シリコングレインの平均グレインサイズは底面から頂面に増加する多結晶シリコンインゴット(インゴットAと標記する)を製造することができる。結晶成長過程において、グレインサイズは小さいものから大きくなり、この結晶成長方法の制御の下、グレインは単一の方向に成長するのに寄与し、悪い粒界欠陥が抑えられる。したがって、本発明の多結晶シリコンインゴットの製造方法で製造された多結晶シリコンインゴットの欠陥の割合は低く、後続して製造された半導体デバイス(例えば、太陽電池デバイスであるが、これに限定しない)も優れた効率又は電気特性のふるまいを備えることができる。実施例において、高純度のシードによって欠陥の割合をさらに低減して、多結晶シリコンインゴットの品質を向上させることができる。
本発明に係る多結晶シリコンインゴットの製造方法は、成長容器の底面に複数のシードと第一剥離層を含む核形成層を形成するステップと、前記複数のシードは前記底面に配置され、前記第一剥離層は前記複数のシードと前記複数のシードから露出している前記底面を覆い、 前記成長容器にシリコン原料を前記核形成層に位置するように入れステップと、前記成長容器を加熱して、前記シリコン原料をシリコンメルトに融解させるステップと、前記複数のシードを覆う前記第一剥離層は熱溶融されて、前記複数のシードのそれぞれは、前記第一剥離層から部分的に露出され、前記複数のシードの露出された部分と前記シリコンメルトが接触し、前記成長容器の底部を冷却して、複数のシリコングレインは前記複数のシードが露出された部分で核を形成し、かつ、成長方向に沿って成長するステップと、前記成長容器の底部を冷却し続けて、前記シリコンメルトが全て凝固するまで、前記多結晶シリコンインゴットを形成するステップを含む多結晶シリコンインゴットの製造方法である。
前記核形成層を形成するステップは、前記底面に前記複数のシードを形成するステップと、 前記複数のシードと前記複数のシードから露出された前記底面に前記第一剥離層を形成するステップとをさらに含んでもよい。前記核形成層を形成するステップは、前記複数のシードを剥離材料に混ぜるステップと、前記複数のシードを混ぜた前記剥離材料を前記成長容器の前記底面に形成するステップとを含んでもよい。
前記複数のシードと前記剥離材料とは、100gから200gの前記複数のシードと、150gから200gの前記剥離材料の混合比で混合してもよい。
前記複数のシードの材質は二酸化シリコンを含み、且つ、前記第一剥離層の材質は窒化シリコンを含んでもよい。
前記複数のシードの平均サイズは0.05mm乃至50mmであってもよい。
前記シリコン原料を入れる前に、前記成長容器の側壁面に第二剥離層を形成するステップをさらに含んでもよい。
前記第二剥離層の厚さは前記第一剥離層の厚さより厚くてもよく、前記第二剥離層の融点は前記第一剥離層の融点より高くてもよい。
前記シリコンメルトが全て凝固した後、前記多結晶シリコンインゴットの側壁面と前記第二剥離層を分離し、前記多結晶シリコンインゴットの底面と前記核形成層を分離するステップをさらに含んでもよい。
前記複数のシード及び前記第一剥離層の融点は、前記シリコン原料の融点より高くてもよい。
本発明は以上の実施例のように示したが、これに限られるものではなく、当業者が本発明の精神の範囲から逸脱しない範囲において、変更又は修正することが可能であるが故に、本発明の保護範囲は均等の範囲にまで及ぶものとする。
本発明は欠陥の割合が低い多結晶シリコンインゴットを製造することができる多結晶シリコンインゴットの製造方法を提供する。
10:方向性凝固システム
11:加熱炉
12:断熱室
12A:断熱マスク
12B:断熱プレート
13:ガスダクト
14:ヒーター
15:熱伝導ブロック
100:成長容器
110:核形成層
112:シード
114:第一剥離層
114’:第二剥離層
120:シリコン原料
130:シリコンメルト
200:多結晶シリコンインゴット
210:シリコングレイン
D:成長方向
H:熱
SB、SB’:底面
SS、SS’:側壁面
ST:頂面

Claims (11)

  1. 多結晶シリコンインゴットの製造方法であって、
    成長容器の底面に複数のシードと第一剥離層を含む核形成層を形成するステップと、
    前記複数のシードは前記底面に配置され、前記第一剥離層は前記複数のシードと 前記複数のシードから露出している前記底面を覆い、
    前記成長容器にシリコン原料を前記核形成層に位置するように入れるステップと、
    前記成長容器を加熱して、前記シリコン原料を全てシリコンメルトに融解させるステップと、
    前記複数のシードを覆う前記第一剥離層は熱溶融されて、前記複数のシードのそ れぞれは、前記第一剥離層から部分的に露出され、前記複数のシードの露出された 部分と前記シリコンメルトが接触し、
    前記成長容器の底部を冷却して、複数のシリコングレインは前記複数のシードが露出された部分で核形成し、かつ、成長方向に沿って成長するステップと、
    前記成長容器の底部を冷却し続けて、前記シリコンメルトが全て凝固するまで、前記多結晶シリコンインゴットを形成するステップとを含む多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  2. 前記核形成層を形成するステップは、
    前記底面に前記複数のシードを形成するステップと、
    前記複数のシードと前記複数のシードから露出された前記底面に前記第一剥離層を形成するステップとをさらに含む請求項1に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  3. 前記核形成層を形成するステップは、
    前記複数のシードを剥離材料に混ぜるステップと、
    前記複数のシードを混ぜた前記剥離材料を前記成長容器の前記底面に形成するステップとを含む請求項1又は2に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  4. 前記複数のシードと前記剥離材料とは、100gから200gの前記複数のシードと、150gから200gの前記剥離材料の混合比で混合する請求項3に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  5. 前記複数のシードの材質は二酸化シリコンを含み、且つ、前記第一剥離層の材質は窒化シリコンを含む請求項1乃至4のいずれか1項に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  6. 前記複数のシードの平均サイズは0.05mmから50mmの間にある請求項1乃至5のいずれか1項に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  7. 前記シリコン原料を入れる前に、前記成長容器の側壁面に第二剥離層を形成するステップをさらに含む請求項1乃至6のいずれか1項に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  8. 前記第二剥離層の厚さは前記第一剥離層の厚さより厚い請求項7に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  9. 前記第二剥離層の融点は前記第一剥離層の融点より高い請求項7に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  10. 前記シリコンメルトが全て凝固した後、前記多結晶シリコンインゴットの側壁面と前記第二剥離層を分離し、前記多結晶シリコンインゴットの底面と前記核形成層を分離するステップをさらに含む請求項7に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
  11. 前記複数のシード及び前記第一剥離層の融点は、前記シリコン原料の融点より高い請求項1乃至10のいずれか1項に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
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