JP6401051B2 - 多結晶シリコンインゴットの製造方法 - Google Patents
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Description
本実施形態のインゴットの製造装置(以下、鋳造装置という)について説明する。インゴットはキャスト法によって形成できる。キャスト法には、固体原料を同一の鋳型内で溶融させて凝固させる鋳型内溶解方式と、鋳型とは別の容器である坩堝を予め用意して、この坩堝内で溶融させた融液を鋳型に注いで凝固させる注湯方式とがある。注湯方式の場合は、鋳型内溶解方式に比べて、鋳型の温度等の制御と、融液の温度等の制御とを別々に行えることによって、簡便な装置を用いて鋳型および融液の制御を容易に行えるので好適である。以下、主に注湯方式の鋳造装置の例を説明する。
できる寸法とする。また、固体原料の溶融量は、例えば1〜250kg程度とする。
次に、本実施形態のインゴットの製造方法について説明する。主な参照図面は図1および図2である。まず、製造方法の基本工程について説明する。本実施形態の製造方法は、鋳型準備工程、融液準備工程、凝固層形成工程、再溶融工程および凝固工程を有する。鋳型準備工程では、底部5aおよび側部5bを有する鋳型5を準備する。融液準備工程では、シリコンからなる固体原料を加熱して溶融させたシリコン融液4を鋳型5内に設ける。凝固層形成工程では、シリコン融液4および鋳型5の温度を制御して、シリコン融液4と鋳型5の側部5bとの間に第1凝固層11aを、シリコン融液4の液面部位に第2凝固層11bをそれぞれ形成する。再溶融工程では、第1凝固層11aの少なくとも鋳型5の底部5aからシリコン融液4の半分以上の高さまでの範囲の凝固状態を維持しつつ、第2凝固層11bを加熱して溶融させる。凝固工程では、シリコン融液4をその下方から上方へ冷却して、シリコン融液4を凝固させる。以下、各工程について詳述する。
底部5aおよび側部5bを有する鋳型5を準備する。鋳型5の底部5aおよび側部5bの内壁は前述のように離型材6によってコーティングされている。
溶融坩堝1a内に所定量のシリコンからなる固体原料を投入する。そして、固体原料を加熱手段3によって加熱し溶融させてシリコン融液4を作製する。同時に鋳型上部加熱手段9によって鋳型5を予め所定温度(予熱温度)に加熱しておく。鋳型5を予熱することによって、シリコン融液4を鋳型に注いだ時に、鋳型5の内壁面に被覆された離型材6がシリコン融液4との温度差により剥離損傷しにくくできる。これにより、シリコン融液4に剥離物が取り込まれにくくすることができるとともに、注ぎこまれたシリコン融液4が鋳型5内で急速に凝固しないようにできる。なお、鋳型5の予熱温度は、500℃〜1400℃であり、さらに好ましくは900℃〜1050℃である。
注湯されたシリコン融液4は、シリコンの融点よりも低い温度である鋳型5の内壁表面と接触したときに、熱が奪われて凝固し、鋳型5の内壁表面に沿って凝固する。
第1凝固層11aの少なくとも鋳型5の底部5aからシリコン融液4の半分以上の高さまでの範囲の凝固状態を維持しつつ、シリコン融液4の表面に形成された第2凝固層11bを鋳型上部加熱手段9で加熱することで再溶融させる。これにより、鋳型5内のシリコン融液4の表面温度をシリコンの融点よりも数℃から数十℃高い温度まで制御よく加熱できるとともに、第1凝固層11aの再溶融を低減することができる。
鋳型5内のシリコン融液4を下方から上方へ向かう方向に冷却し一方向凝固させて、インゴット11を形成する。このとき、鋳型5の下方に配された冷却板を有する冷却手段8、鋳型5を上方から加熱する鋳型加熱手段9などによって、鋳型5に対して下方から上方に向かって温度が低下する所定の温度勾配を付与しながら行う。
本実施形態で作製したインゴット11は、鋳型5の各部に対応する部位を有する。つまり、図3に示すように、インゴット11は、鋳型5の底部5aおよび側部5bに対応する部位を有する。インゴット11は、特に鋳型5の側部5bに対応する部位であって、底部から半分以上の高さhの範囲に、平均粒径が10mm以下、好ましくは3mm以下の第1凝固層11aを有する。
の平均値も内部と比較して2μsec以下と小さい。上述したように、第1凝固層11aの存在によって、インゴット11と接触している鋳型5および離型材6などからの不純物の浸入を効果的に抑えることができる。この結果、本実施形態に係るインゴットは、従来と比較して内部の不純物濃度が少ないインゴット11とすることができる。
、第1凝固層の厚みは50mm以下であるとよい。
1a :溶融坩堝
1b :保持坩堝
2 :注湯口
3 :加熱手段
4 :シリコン融液
5 :鋳型
6 :離型材
8 :冷却手段
9 :鋳型上部加熱手段
10 :鋳型台
11 :シリコンインゴット
11a:第1凝固層
11b:第2凝固層
Claims (4)
- 底部および側部を有する鋳型を準備する鋳型準備工程と、
シリコンからなる固体原料を加熱して溶融させたシリコン融液を前記鋳型内に設ける融液準備工程と、
前記シリコン融液および前記鋳型の温度を制御して、前記シリコン融液と前記鋳型の前記側部との間に第1凝固層を、前記シリコン融液の液面部位に第2凝固層を、それぞれ形成する凝固層形成工程と、
前記第1凝固層の少なくとも前記鋳型の前記底部から前記シリコン融液の半分以上の高さまでの範囲の凝固状態を維持しつつ、前記第2凝固層を前記鋳型の上方に位置させた鋳型上部加熱手段で加熱して溶融させる再溶融工程と、
前記シリコン融液を下方から上方へ冷却して、前記シリコン融液を凝固させる凝固工程と、
を有する多結晶シリコンインゴットの製造方法。 - 前記鋳型準備工程において、前記鋳型は少なくとも前記側部の内壁に離型材層を設けたものを用いる、請求項1に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
- 前記融液準備工程において、予め用意した坩堝に前記固体原料を入れて、前記固体原料を前記坩堝内で溶融させたシリコン融液を、前記鋳型内に前記坩堝から注入する、請求項1または請求項2に記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
- 前記再溶融工程において、前記第1凝固層は少なくとも前記鋳型の前記底部から前記シリコン融液の90%の高さまでの範囲を凝固状態に残す、請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の多結晶シリコンインゴットの製造方法。
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