JP6285937B2 - 除草性および殺真菌性の5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミド - Google Patents

除草性および殺真菌性の5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミド Download PDF

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Description

本発明は、除草剤および殺菌剤の技術分野に関し、特に有用植物の作物における広葉雑草およびイネ科雑草(weed grass)の選択的防除のための除草剤の技術分野に関する。
具体的には、本発明は、置換されている5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミド、それらの調製方法、ならびに除草剤および殺菌剤としてのそれらの使用に関する。
DE4026018A1、EP0520371A2およびDE4017665は、イソオキサゾリン環の5位において水素原子を有する3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドを開示している。これらの化合物は、それらの文献中で、農薬活性のある薬害軽減剤として、すなわち作物植物に対する除草剤の望ましくない除草作用を取り除く化合物として記載されている。これらの化合物の除草作用は何ら開示されていない。優先日がより早いものの本出願の優先日において未だ公開されていない欧州特許出願第10170238号は、除草活性および殺真菌活性のある、イソオキサゾリン環の5位において水素原子を有する3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミドを開示している。Monatshefte Chemie(2010)141,461およびLetters in Organic Chemistry(2010),7,502もまた、イソオキサゾリン環の5位において水素原子を有する3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドを開示している。殺菌性作用は言及された化合物のうちのいくつかについて開示されているが、除草作用は開示されていない。
DE4026018A1 EP0520371A2 DE4017665
Monatshefte Chemie(2010)141,461 Letters in Organic Chemistry(2010),7,502
本発明の目的は、除草活性および殺菌活性のある化合物を提供することである。
5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミドは、除草剤および殺菌剤としての使用にとりわけ適している。本発明は、式(I)
Figure 0006285937
〔式中、
およびRは、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノであるか、もしくはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−アルコキシであり、
または
およびRは、それらが結合している炭素原子と共に、q個の炭素原子およびp個の酸素原子から形成される飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の3員、4員もしくは5員の環を形成し;
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、(C−C)−アルコキシおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり、
は水素、シアノであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシルおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルもしくは(C−C)−アルキニルであり、
Aは、結合であるか、または、
Figure 0006285937
よりなる群から選択される二価のユニットであり、
10、R11、R12、R13、R14およびR15は、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、CO、CONR、Rであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
Yは、酸素または硫黄であり;
Xは、水素、シアノ、ヒドロキシル、Xであるか、
または
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、OR、X、OX、NHX、S(O)、SONR、SONRCOR、CO、CONR、COR、CONRSO、NR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OCSNR、PORおよびC(R)=NORよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C12)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C12)−アルケニルもしくは(C−C12)−アルキニルであるか、
または
X、AおよびRは、それらが結合している窒素原子と共に、飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の5員、6員もしくは7員の環であって、該窒素原子だけでなくk個の炭素原子、n個の酸素原子、p個の硫黄原子ならびにNRおよびNCORよりなる群からのp個の構成部分を環原子として含有する環であり、式中、1個の炭素原子はp個のオキソ基を有する環を形成し;
は、3員、4員、5員もしくは6員の、飽和、部分不飽和、完全不飽和のもしくは芳香族の環であって、r個の炭素原子、s個の窒素原子、n個の硫黄原子およびn個の酸素原子から形成される、R、R6a、RおよびRよりなる群からのs個のラジカルにより置換されている環であり、式中、硫黄原子および炭素原子はn個のオキソ基を有する環であるか;
またはXは、R、R6a、RおよびRよりなる群からのm個のラジカルにより置換されているフェニルであり;
、XおよびXは、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシ、(C−C)−アルキニルオキシもしくは(C−C)−アルキルカルボニルであり;
およびXは、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、SF、CONRSO、CONR、COR、CO、CONR、C(R)=NOR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OSO、S(O)、SONR、OSONRであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり;
は、水素またはRであり;
6aは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、S(O)であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
は、水素であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルもしくは(C−C)−アルキニルであり;
は、Rであり、
は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシであり;
kは、3、4、5または6であり;
mは、0、1、2、3、4または5であり;
nは、0、1または2であり;
pは、0または1であり;
qは、3、4または5であり;
rは、1、2、3、4または5であり;
sは、0、1、2、3または4である〕
で表される5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミドまたはそれらの塩を提供する。
アルキルは、各々の場合において特定される数の炭素原子を持つ飽和の直鎖または分岐鎖のヒドロカルビルラジカルを意味し、例としてC−C−アルキル、例えばメチル、エチル、プロピル、1−メチルエチル、ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル,1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピルおよび1−エチル−2−メチルプロピルなどを意味する。
ハロゲン置換アルキルは、直鎖または分岐鎖のアルキル基であって、これらの基の中の水素原子のうちのいくつかまたは全てがハロゲン原子により置換され得るアルキル基を意味し、例としてC−C−ハロアルキル、例えばクロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1−クロロエチル、1−ブロモエチル、1−フルオロエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2−クロロ−2−フルオロエチル、2−クロロ−2,2−ジフルオロエチル、2,2−ジクロロ−2−フルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、ペンタフルオロエチルおよび1,1,1−トリフルオロプロパ−2−イルなどを意味する。
アルケニルは、各々の場合において特定される数の炭素原子および任意の位置に1個の二重結合を持つ不飽和の直鎖または分岐鎖のヒドロカルビルラジカルを意味し、例としてC−C−アルケニル、例えばエテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチルエテニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、1−メチル−1−ブテニル、2−メチル−1−ブテニル、3−メチル−1−ブテニル、1−メチル−2−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−メチル−3−ブテニル、3−メチル−3−ブテニル、1,1−ジメチル−2−プロペニル、1,2−ジメチル−1−プロペニル、1,2−ジメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−プロペニル、1−エチル−2−プロペニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル、1−メチル−1−ペンテニル、2−メチル−1−ペンテニル、3−メチル−1−ペンテニル、4−メチル−1−ペンテニル、1−メチル−2−ペンテニル、2−メチル−2−ペンテニル、3−メチル−2−ペンテニル、4−メチル−2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−メチル−3−ペンテニル、3−メチル−3−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−メチル−4−ペンテニル、2−メチル−4−ペンテニル、3−メチル−4−ペンテニル、4−メチル−4−ペンテニル、1,1−ジメチル−2−ブテニル、1,1−ジメチル−3−ブテニル、1,2−ジメチル−1−ブテニル、1,2−ジメチル−2−ブテニル、1,2−ジメチル−3−ブテニル、1,3−ジメチル−1−ブテニル、1,3−ジメチル−2−ブテニル、1,3−ジメチル−3−ブテニル、2,2−ジメチル−3−ブテニル、2,3−ジメチル−1−ブテニル、2,3−ジメチル−2−ブテニル、2,3−ジメチル−3−ブテニル、3,3−ジメチル−1−ブテニル、3,3−ジメチル−2−ブテニル、1−エチル−1−ブテニル、1−エチル−2−ブテニル、1−エチル−3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−エチル−2−ブテニル、2−エチル−3−ブテニル、1,1,2−トリメチル−2−プロペニル、1−エチル−1−メチル−2−プロペニル、1−エチル−2−メチル−1−プロペニルおよび1−エチル−2−メチル−2−プロペニルなどを意味する。
アルキニルは、各々の場合において特定される数の炭素原子および任意の位置に1個の三重結合を持つ、直鎖または分岐鎖のヒドロカルビルラジカルを意味し、例としてC−C−アルキニル、例えばエチニル、1−プロピニル、2−プロピニル(またはプロパルギル)、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−メチル−2−プロピニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、3−メチル−1−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、1−メチル−3−ブチニル、2−メチル−3−ブチニル、1,1−ジメチル−2−プロピニル、1−エチル−2−プロピニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル、3−メチル−1−ペンチニル、4−メチル−1−ペンチニル、1−メチル−2−ペンチニル、4−メチル−2−ペンチニル、1−メチル−3−ペンチニル、2−メチル−3−ペンチニル、1−メチル−4−ペンチニル、2−メチル−4−ペンチニル、3−メチル−4−ペンチニル、1,1−ジメチル−2−ブチニル、1,1−ジメチル−3−ブチニル、1,2−ジメチル−3−ブチニル、2,2−ジメチル−3−ブチニル、3,3−ジメチル−1−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、1−エチル−3−ブチニル、2−エチル−3−ブチニルおよび1−エチル−1−メチル−2−プロピニルなどを意味する。
アルコキシは、各々の場合において述べられる数の炭素原子を持つ飽和の直鎖または分岐鎖のアルコキシラジカルを意味し、例えばC−C−アルコキシ、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、1−メチルエトキシ、ブトキシ、1−メチルプロポキシ、2−メチルプロポキシ、1,1−ジメチルエトキシ、ペントキシ、1−メチルブトキシ、2−メチルブトキシ、3−メチルブトキシ、2,2−ジメチルプロポキシ、1−エチルプロポキシ、ヘキソキシ、1,1−ジメチルプロポキシ、1,2−ジメチルプロポキシ、1−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、4−メチルペントキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、2,3−ジメチルブトキシ、3,3−ジメチルブトキシ、1−エチルブトキシ、2−エチルブトキシ、1,1,2−トリメチルプロポキシ、1,2,2−トリメチルプロポキシ、1−エチル−1−メチルプロポキシおよび1−エチル−2−メチルプロポキシなどを意味する。ハロゲン置換アルコキシは、各々の場合において特定される数の炭素原子を持つ直鎖または分岐鎖のアルコキシラジカルであって、これらの基の中の水素原子のうちのいくつかまたは全てが上で特定されるハロゲン原子により置換され得るアルコキシラジカルを意味し、例としてC−C−ハロアルコキシ、例えばクロロメトキシ、ブロモメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、1−クロロエトキシ、1−ブロモエトキシ、1−フルオロエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2−クロロ−2−フルオロエトキシ、2−クロロ−1,2−ジフルオロエトキシ、2,2−ジクロロ−2−フルオロエトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシおよび1,1,1−トリフルオロプロパ−2−オキシなどを意味する。
置換基の特質およびそれらのつながり方に応じて、式(I)の化合物は立体異性体として存在し得る。例えば、1または複数の不斉置換された炭素原子および/またはスルホキシドが存在する場合、エナンチオマーおよびジアステレオマーが生じ得る。立体異性体は、調製中に得られる混合物から、慣例的な分離方法により、例えばクロマトグラフィー分離プロセスにより得ることができる。光学活性のある出発物質および/または補助剤を使用した立体選択的反応を用いることにより、立体異性体を選択的に調製することも同じく可能である。本発明はまた、式(I)によって包含されるが具体的に定義されていない全ての立体異性体およびその混合物に関する。しかしながら単純化のため、以下、常に式(I)の化合物に対して、これが純粋な化合物および適切な場合は割合が異なる異性体化合物の混合物の両方を意味するとしても、言及がなされる。
上で定義される置換基の特質に応じて、式(I)の化合物は酸の性質を持って塩を形成することができ、適切な場合は無機もしくは有機の塩基との、または金属イオンとの分子内塩または付加物をも形成することができる。式(I)の化合物がヒドロキシル、カルボキシルまたは酸の性質を導入する他の基を有する場合、これらの化合物は、塩基と反応して塩を与えることができる。好適な塩基は、例えば、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の、特にナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムの水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩であり、ならびにまたアンモニア、C−C−アルキル基を持つ第一級、第二級および第三級アミン、C−C−アルカノールのモノアルカノールアミン、ジアルカノールアミンおよびトリアルカノールアミン、コリンおよびクロロコリンである。
基がラジカルにより多置換されている場合、このことは、この基が、言及されたラジカルからの1または複数の同一のまたは異なるラジカルにより置換されていることを意味する。
以下に特定される全ての式において、置換基および記号は、異なって定義されないかぎり、式(I)中と同じ定義を持つ。化学式中の矢印は分子の残部につながる点を意味する。
好ましいのは、式(I)〔式中、
およびRが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノであるか、もしくはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−アルコキシであり、
または
およびRが、それらが結合している炭素原子と共に、q個の炭素原子およびp個の酸素原子から形成される飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の3員、4員もしくは5員の環を形成し;
が、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、(C−C)−アルコキシおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり、
が、水素、シアノであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシルおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−シクロアルキルであり;
Aが、結合であるか、または、
Figure 0006285937
よりなる群から選択される二価のユニットであり、
10、R11、R12、R13、R14およびR15が、各々独立して、
水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、CO、CONR、Rであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
Yが、酸素または硫黄であり;
Xが、水素、シアノ、ヒドロキシル、Xであるか、
または
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、OR、X、OX、NHX、S(O)、SONR、SONRCOR、CO、CONR、COR、CONRSO、NR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OCSNR、PORおよびC(R)=NORよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C12)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C12)−アルケニルもしくは(C−C12)−アルキニルであるか、
または
X、AおよびRが、それらが結合している窒素原子と共に、飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の5員、6員もしくは7員の環であって、該窒素原子だけでなくk個の炭素原子、n個の酸素原子、p個の硫黄原子ならびにNRおよびNCORよりなる群からのp個の構成部分を環原子として含有する環であり、式中、1個の炭素原子はp個のオキソ基を有する環を形成し;
が、R、R6a、RおよびRよりなる群からのs個のラジカルにより置換されている、
Figure 0006285937
よりなる群から選択される環であるか、
またはXが、R、R6a、RおよびRよりなる群からのm個のラジカルにより置換されているフェニルであり;
、XおよびXが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシ、(C−C)−アルキニルオキシもしくは(C−C)−アルキルカルボニルであり;
およびXが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、SF、CONRSO、CONR、COR、CO、CONR、C(R)=NOR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OSO、S(O)、SONR、OSONRであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
が、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり;
が、水素またはRであり;
6aが、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、S(O)であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
が、水素であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルもしくは(C−C)−アルキニルであり;
が、Rであり、
が、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシであり;
kが、3、4、5または6であり;
mが、0、1、2、3、4または5であり;
nが、0、1または2であり;
pが、0または1であり;
qが、3、4または5であり;
sが、0、1、2、3または4である〕
で表される5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミドである。
とりわけ好ましいのは、式(I)〔式中、
およびRが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノであるか、またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルキルであり;
が、フッ素、塩素、臭素、シアノ、(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり、
Aが、結合であるか、または、CH、CHCH、CHCH、CHCHCH、CH(CHCH)、CH(CH)CH、C(CH、C(CHCH、C(iPr)CH、CH(CHiPr)CH、CHCH=CH、C(CHC≡C、CH(CF)CH、CH(CH)CHO、CHCHO、CH(cPr)CHO、CH(CHOCH),CH(CHCHSCH)、CH(COOH)、CH(COOCH)、CH(COOH)CH、CH(COOCH)CH、CHCOH(CF)、CH(CONHCH)、CH(CONHCH)CHおよびCHCHCONHCHよりなる群から選択される二価のユニットであり;
が、水素または(C−C)−アルキルであり;
Yが、酸素または硫黄であり;
Xが、水素、シアノ、ヒドロキシル、Xであるか、
または
フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシル、OR、X、OX、NHX、S(O)、CO、CONR、CONRSOおよびPORよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C12)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C12)−アルケニルもしくは(C−C12)−アルキニルであり;
が、R、R6a、RおよびRよりなる群からのs個のラジカルにより置換されている、
Figure 0006285937
Figure 0006285937
よりなる群から選択される環であるか、
またはXが、R、R6a、RおよびRよりなる群からのm個のラジカルにより置換されているフェニルであり;
、XおよびXが、各々独立して、水素、フッ素もしくは塩素であるか、
またはフッ素、塩素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−アルコキシであり;
およびXが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノであるか、
またはフッ素および塩素よりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルキルであるか、
またはフッ素および塩素よりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルコキシであり;
が、メチルまたはエチルであり;
が、水素またはRであり;
6aが、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、S(O)であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
が、水素であるか、またはフッ素および塩素よりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルキルであり;
が、Rであり、
が、(C−C)−アルコキシであり;
mが、0、1、2または3であり;
nが、0、1または2であり;
sが、0、1、2、3または4である〕
で表される5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドおよび5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミドである。
式(I)の本発明の化合物の調製のための好適な中間体は、式(II):
Figure 0006285937
の化合物であって、式中、X、X、X、X、X、X、R、R、RおよびRのラジカルは式(I)中に記載される通りに各々定義され、Vは水素またはRである。式(II)の化合物は新規であり、本発明の主題の一部を同じく形成する。
本発明の化合物は、それ自体当業者に公知である反応により、例えばスキーム1中で特定されている反応順序に従って、調製することができる。
Figure 0006285937
スキーム1およびその後のスキームにおいて、(X)は置換基X、X、X、XおよびXを表す。好適な親双極子とのニトリルオキシドのかかる1,3−双極子環化付加は、例えば、総説:1,3 dipolar Cycloaddition Chemistry,Padwa,ed.Wiley,New York,1984;Kanemasa and Tsuge,Heterocycles 1990,30,719中に記載されている。クロロキシム(chloroxime)については、Kim,Jae N.,Ryu,Eung K. J.Org.Chem.1992,57,6649を参照されたい)。
イソオキサゾリン環系の4位および5位において置換されている本発明の化合物は、好適に1,2−二置換されているオレフィンを親双極子として用いることによる1,3−双極子環化付加によって、同じく調製することができる。通常、この反応は、カラムクロマトグラフィーにより分離することができるジアステレオマー混合物を与える。光学活性のあるイソオキサゾリンは、好適な前駆体または最終生成物のキラルHPLCにより、同じくエナンチオ選択的反応、例えば酵素でのエステルまたはアミド切断により、または親双極子に対するキラル助剤の使用を通じて、Olssen(J.Org.Chem.1988,53,2468)により記載されているように得ることができる。
好適に置換されている2−アルコキシアクリル酸エステルの調製(スキーム2)は、例えば、アルファ−ケトエステルを対応するケタールに変換し(文献:Wenkert,E;Alonso,M.E.;Buckwalter B.L.,Sanchez E.L. J.Am.Chem.Soc.1983,105,2021および文献:LaMattina,J.L.;Mularski,C.J.,J.Org.Chem.1984,49,4800)、それを消失させることで2−アルコキシアクリル酸エステルを得ること(文献:Esswein A.et al.,Helvetica Chimica Acta 1989,72(2),213.と同様に)によって可能である。
Figure 0006285937
本発明の化合物の調製のため、好適に置換されている2−アルコキシアクリルアミドを用いることもまた可能である(スキーム3)。これらは、スキーム2中に記載されているアクリルエステルから、加水分解およびアミド形成の後に得ることができる。
Figure 0006285937
アルコキシアクリル酸の活性化のため、カルボジイミド、例えばEDCIなどが、例えば選択できる(Chen,F.M.F.;Benoiton,N.L. Synthesis 1979,709)。アクリルアミドの調製については、US2521902、JP60112746、J.of Polymer Science 1979,17(6),1655を参照されたい。好適に置換されている2−アルコキシアクリルアミドを、ニトリルオキシドとの1,3−環化付加反応において、本発明の化合物に変換することができる(スキーム4)。
Figure 0006285937
官能基Rの転換は、アルケン段階またはイソオキサゾリン段階のいずれにおいても可能である。
スキーム5は、様々なR置換イソオキサゾリンへの経路を記載している。
Figure 0006285937
シュウ酸ジエステルとオキシムとの反応(スキーム5)は、5−ヒドロキシ−3−フェニルイソオキサゾリンを導く(文献:Dang,T.T.,Albrecht U.,Langer P.,Synthesis 2006,15,2515)。ヒドロキシル基は、次いで好適な条件下で誘導体化することができる。標的化合物は、エステルから、加水分解およびその後に続くアミド形成の後に得ることができる。
スキーム6は、ローソン試薬の使用を通じた5−アルコキシ−3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドの変換による5−アルコキシ−3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミドへの経路を記載している(文献:WYETH,WO2003/93277、文献:Wishka D.G.,Walker D.P.,Tetrahedron Letters 2011,52,4713−4715)。
Figure 0006285937

上述の反応により合成することができる式(I)の化合物および/またはその塩のコレクションはまた、並列様式で調製することもでき、この場合、これは手動、部分自動化または完全自動化された様式で達成され得る。例えば、生成物および/または中間体の反応、ワークアップまたは精製の行為を自動化することが可能である。全体的に、これは、例えばD.TiebesによるCombinatorial Chemistry−Synthesis,Analysis,Screening(編集者:Gunther Jung),Wiley,1999の1から34ページ中に記載されているような手法を意味するものと理解される。
並列化された反応およびワークアップ行為のため、多数の市販機器を用いることが可能であり、例えばBarnstead International,Dubuque,Iowa 52004−0797,USAからのCalypso反応ブロック、またはRadleys,Shirehill,Saffron Walden,Essex,CB11 3AZ,Englandからの反応ステーション、またはPerkinElmer,Waltham,Massachusetts 02451,USAからのMultiPROBE Automated Workstationを用いることが可能である。式(I)の化合物およびその塩または調製の過程で生じる中間体の並列化精製のため、利用可能な装置としては、クロマトグラフィー装置、例えばISCO,Inc.,4700 Superior Street,Lincoln,NE 68504,USAからのものが挙げられる。
詳述された装置は、個々の作業工程が自動化されたモジュール手法を導くが、作業工程間では手動操作を行わねばならない。これは、各自動化モジュールが例えばロボットにより操作される、部分または完全統合型の自動化システムを用いることにより回避することができる。このタイプの自動化システムは、例えばCaliper,Hopkinton,MA 01748,USAから購入することができる。
単一または複数の合成工程の実行は、ポリマー担持試薬/スカベンジャー樹脂の使用により支援することができる。専門文献は、例えばChemFiles,Vol.4,No.1,Polymer−Supported Scavengers and Reagents for Solution−Phase Synthesis(Sigma−Aldrich)中に一連の実験プロトコールを記載している。
本明細書に記載されている方法のほかに、一般式(I)の化合物およびその塩は、固相担持法により完全にまたは部分的に調製することができる。この目的のため、本合成または相当する手法に適した合成における個々の中間体または全ての中間体は、合成樹脂に結合される。固相担持合成法は、技術文献、例えばBarry A.Bunin“The Combinatorial Index”,Academic Press,1998およびCombinatorial Chemistry−Synthesis,Analysis,Screening(編集者:Gunther Jung),Wiley,1999中に適当に記載されている。固相担持合成法を用いると、文献から公知である多数のプロトコールが可能となり、これらはまた手動でまたは自動化された様式で実行され得る。反応は、例えば、IRORIテクノロジーを使用して、Nexus Biosystems,12140 Community Road,Poway,CA92064,USAからのマイクロリアクタ中で実施することができる。
固相上または液相中のいずれにおいても、単一または複数の合成工程の実施は、マイクロ波テクノロジーの使用により支援することができる。技術文献は、例えばMicrowaves in Organic and Medicinal Chemistry(編集者:C.O.KappeおよびA.Stadler),Wiley,2005中に多数の実験プロトコールを記載している。
本明細書に記載されているプロセスによる調製は、式(I)の化合物およびその塩を、ライブラリーと呼ばれる物質コレクションの形態で与える。本発明はまた、式(I)の化合物およびその塩を少なくとも2個含むライブラリーを提供する。
式(I)の本発明の化合物(および/またはその塩)、以降まとめて「本発明の化合物」と呼ぶが、これらは広い範囲の経済的に重要な単子葉および双子葉の一年生有害植物に対して優れた除草効力を持つ。活性成分はまた、防除が難しく、根茎、台木または他の多年生器官から新芽を生み出す多年生の有害植物をも良好に防除する。
したがって、本発明はまた、好ましくは植物作物において、望ましくない植物を防除するまたは植物の成長を調節する方法に関し、この方法においては1または複数の本発明の化合物が植物(例えば有害植物、例えば単子葉もしくは双子葉の雑草または望ましくない作物植物など)に、種子(例えば穀粒、種子または栄養繁殖体(vegetative propagule)、例えば塊茎または蕾を有する新芽部など)に、または植物が生育する領域(例えば耕作中の領域)に施用される。本発明の化合物は、例えば播種前(適切な場合、土壌中に取り込ませることによっても)、出芽前または出芽後に展開することができる。本発明の化合物によって防除することができる単子葉および双子葉の雑草植物相のうちのいくつかの代表の具体例は以下の通りであるが、この列挙は特定種への限定を課す意図ではない。
単子葉有害植物:エギロプス属(Aegilops)、アグロピロン属(Agropyron)、アグロスチス属(Agrostis)、アロペクルス属(Alopecurus)、アペラ属(Apera)、アベナ属(Avena)、ブラキアリア属(Brachiaria)、ブロムス属(Bromus)、ケンクルス属(Cenchrus)、コメリナ属(Commelina)、キノドン属(Cynodon)、キペルス属(Cyperus)、ダクチロクテニウム属(Dactyloctenium)、ジギタリア属(Digitaria)、エキノクロア属(Echinochloa)、エレオカリス属(Eleocharis)、エレウシネ属(Eleusine)、エラグロスティス属(Eragrostis)、エリオクロア属(Eriochloa)、フェスツカ属(Festuca)、フィムブリスチリス属(Fimbristylis)、ヘテランテラ属(Heteranthera)、インペラタ属(Imperata)、イシェマム属(Ischaemum)、レプトクロア属(Leptochloa)、ロリウム属(Lolium)、モノコリア属(Monochoria)、パニクム属(Panicum)、パスパルム属(Paspalum)、ファラリス属(Phalaris)、フレウム属(Phleum)、ポア属(Poa)、ロトボエリア属(Rottboellia)、サジタリア属(Sagittaria)、シルプス属(Scirpus)、セタリア属(Setaria)、ソルガム属(Sorghum)。
双子葉雑草:アブチロン属(Abutilon)、アマランサス属(Amaranthus)、アンブロシア属(Ambrosia)、アノダ属(Anoda)、アンテミス属(Anthemis)、アファネス属(Aphanes)、アルテミシア属(Artemisia)、アトリプレクス属(Atriplex)、ベリス属(Bellis)、ビデンス属(Bidens)、カプセラ属(Capsella)、カルドゥウス属(Carduus)、カシア属(Cassia)、ケンタウレア属(Centaurea)、ケノポディウム属(Chenopodium)、キルシウム属(Cirsium)、コンボルブルス属(Convolvulus)、ダチュラ属(Datura)、デスモジウム属(Desmodium)、エメクス属(Emex)、エリシマム属(Erysimum)、ユーフォルビア属(Euphorbia)、ガレオプシス属(Galeopsis)、ガリンソガ属(Galinsoga)、ガリウム属(Galium)、ヒビスクス属(Hibiscus)、イポメア属(Ipomoea)、コキア属(Kochia)、ラミウム属(Lamium)、レピジウム属(Lepidium)、リンデルニア属(Lindernia)、マトリカリア属(Matricaria)、メンタ属(Mentha)、マーキュリアリス属(Mercurialis)、ムルゴ属(Mullugo)、ミオソティス属(Myosotis)、パパベル属(Papaver)、ファルビティス属(Pharbitis)、プランタゴ属(Plantago)、ポリゴヌム属(Polygonum)、ポーチュラカ属(Portulaca)、ラヌンクルス属(Ranunculus)、ラファヌス属(Raphanus)、ロリッパ属(Rorippa)、ロタラ属(Rotala)、ルメクス属(Rumex)、サルソラ属(Salsola)、セネシオ属(Senecio)、セスバニア属(Sesbania)、シダ属(Sida)、シナピス属(Sinapis)、ソラヌム属(Solanum)、ソンクス属(Sonchus)、スフェノクレア属(Sphenoclea)、ステラリア属(Stellaria)、タラクサクム属(Taraxacum)、タラスピ属(Thlaspi)、トリフォリウム属(Trifolium)、ウルチカ属(Urtica)、ベロニカ属(Veronica)、ビオラ属(Viola)、キサンチウム属(Xanthium)。
本発明の化合物が発芽の前に土壌表面に施用される場合、雑草の苗は出芽を完全に妨げられるか、または雑草は子葉段階に達するまでは成長するものの、その後は成長が止まり、最終的に3から4週間が経過した後、完全に死滅する。
活性成分が出芽後に植物の葉部に施用される場合、成長は処理後に停止し、有害植物は施用時の成長段階にとどまるか、または一定の時間後に完全に死滅し、それ故に作物植物に有害である雑草による競合が非常に早期にかつ持続的に排除される。
本発明の化合物は単子葉および双子葉の雑草に対する優れた除草活性があるが、経済的に重要な作物の作物植物、例えばアラキス属(Arachis)、ベタ属(Beta)、ブラシカ属(Brassica)、ククミス属(Cucumis)、ククルビタ属(Cucurbita)、ヘリアンサス属(Helianthus)、ダウクス属(Daucus)、グリシン属(Glycine)、ゴシピウム属(Gossypium)、イポメア属(Ipomoea)、ラクツカ属(Lactuca)、リヌム属(Linum)、リコペルシコン属(Lycopersicon)、ニコチアナ属(Nicotiana)、ファセオルス属(Phaseolus)、ピスム属(Pisum)、ソラヌム属(Solanum)、ビキア属(Vicia)の双子葉作物、またはアリウム属(Allium)、アナナス属(Ananas)、アスパラガス属(Asparagus)、アベナ属(Avena)、ホルデウム属(Hordeum)、オリザ属(Oryza)、パニクム属(Panicum)、サッカルム属(Saccharum)、セカレ属(Secale)、ソルガム属(Sorghum)、トリチカレ属(Triticale)、トリチクム属(Triticum)、ゼア属(Zea)の単子葉作物、特にゼア属およびトリチクム属の単子葉作物は、本発明の各化合物の構造およびその施用量に依存して、仮にあったとしてもわずかな程度しか損傷を受けない。これらの理由のため、本発明の化合物は、植物作物、例えば農業的有用植物または観賞植物などにおける望ましくない植物成長の選択的防除に非常に適している。
さらに、本発明の化合物は、(それらの個々の構造および施用量に依存して)作物植物において、際立った成長調節性を持つ。それらは植物の代謝の調節に介入し、それ故に、例えば乾燥および成長停止を引き起こすことによって、植物構成成分に対する影響の制御のために、および収穫を容易にするために用いることができる。加えて、それらはまた、植物を死滅させることなく、望ましくない栄養成長を全般的に制御し、阻害することにも適している。栄養成長の阻害は多くの単子葉および双子葉の作物で主要な役割を果たすが、その理由は、例えば、倒伏を低減させるまたは完全に防ぐことができるからである。
それらの除草性および植物成長調節性によって、活性成分はまた、公知の遺伝子改変植物の作物または未だ開発されていない植物の作物における有害植物の防除のために用いることもできる。一般的に、遺伝子導入植物は、特別で有利な性質が顕著であり、例えばある種の駆除剤、とりわけある種の除草剤に対する抵抗性、植物病または植物病の原因となる生物、例えばある種の昆虫または微生物、例えば真菌、細菌またはウイルスなどに対する抵抗性が顕著である。他の特定の性質は、例えば、量、品質、保存性、組成および特異的構成成分についての収穫材料に関するものである。例えば、収穫材料のデンプン含量が増加した、またはデンプン品質が変化した、または異なる脂肪酸組成を有する、公知の遺伝子導入植物がある。さらなる特定の性質は、非生物的ストレス因子、例えば熱、低温、渇水、塩分および紫外線に対する耐性または抵抗性にある。
好ましいのは、有用植物および観賞植物の経済的に重要な遺伝子導入作物、例えば、穀類、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、ソルガムおよびキビ、イネ、キャッサバおよびトウモロコシなどの遺伝子導入作物、あるいはテンサイ、ワタ、ダイズ、アブラナ、ジャガイモ、トマト、エンドウマメおよび他の野菜の作物における、式(I)の本発明の化合物またはその塩の使用である。
式(I)の化合物は、好ましくは、除草剤の植物毒性作用に対して抵抗性である、または組換え手段により抵抗性にされた有用植物の作物において、除草剤として用いることができる。
今までに存在した植物と比較して改変された性質を持つ新規植物を生み出す慣用的な方法は、例えば、伝統的な育種法および変異体の生成にある。あるいは、改変された性質を有する新規植物は、組換え法を利用して生成することができる(例えば、EP0221044、EP0131624を参照されたい)。例えば、いくつかのケースについて、以下の記載がある。
植物内で合成されるデンプンを改質することを目的とした作物植物の遺伝子改変(例としてWO92/011376A、WO92/014827A、WO91/019806A)、
「遺伝子スタッキング(gene stacking)」を通じた、グルホシネートタイプの特定の除草剤(例えばEP0242236A、EP0242246Aを参照されたい)またはグリホサートタイプの特定の除草剤(WO92/000377A)またはスルホニルウレアタイプの特定の除草剤(EP0257993A、US5,013,659)またはこれらの除草剤の組み合わせもしくは混合物に対して抵抗性である遺伝子導入作物植物、例えば商品名または名称Optimum(商標)GAT(商標)を有するトウモロコシまたはダイズ(グリホサートALS耐性)などの遺伝子導入作物植物、
− 特定の有害生物に対して植物を抵抗性にするバチルス・チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis)毒素(Bt毒素)を生産する能力を有する遺伝子導入作物植物、例えばワタ(EP−A−0142924、EP−A−0193259)、
− 改変された脂肪酸組成を持つ遺伝子導入作物植物(WO91/013972A)、
− 病害抵抗性の向上をもたらす新規の構成成分または二次代謝物、例えば新規のファイトアレキシンを持つ遺伝子改変作物植物(EP0309862A、EP0464461A)、
− より多い収量およびより高いストレス耐性を持つ、光呼吸を低減させた遺伝子改変植物(EP0305398A)、
− 医薬的にまたは診断的に重要なタンパク質を生産する遺伝子導入作物植物(「分子ファーミング(molecular pharming)」)、
− より多い収量またはより良好な品質が顕著である遺伝子導入作物植物、
− 組み合わせが、例えば上述の新規性質の組み合わせが顕著である遺伝子導入作物植物(「遺伝子スタッキング(gene stacking)」)。
改変された性質を有する新規の遺伝子導入植物を生み出すために用いることができる多数の分子生物学的技術が、原理的に公知である:例えば、I.Potrykus and G.Spangenberg(eds.),Gene Transfer to Plants,Springer Lab Manual(1995),Springer Verlag Berlin,HeidelbergまたはChristou,“Trends in Plant Science”1(1996)423−431)を参照されたい。
かかる組換え操作のため、変異誘発またはDNA配列の組換えによる配列変更を可能にする核酸分子をプラスミド内に導入することができる。標準的な方法を利用して、例えば、塩基交換を行うこと、配列の一部を除去することまたは天然もしくは合成の配列を付加することが可能である。DNA断片を互いに連結するため、アダプターまたはリンカーを断片に付加することができる;例えば、Sambrook et al.,1989,Molecular Cloning,A Laboratory Manual,2nd ed.,Cold Spring Harbor Laboratory Press,Cold Spring Harbor,NY;またはWinnacker“Gene und Klone”,VCH Weinheim 2nd edition,1996を参照されたい。
遺伝子産物の活性を低減させた植物細胞の生産は、例えば、少なくとも1の適切なアンチセンスRNAの発現により、またはコサプレッション効果を達成するためのセンスRNAの発現により、または上述の遺伝子産物の転写産物を特異的に切断する少なくとも1の適切に構築されたリボザイムの発現により、達成することができる。この目的のため、まず、存在するあらゆる隣接配列を包含する遺伝子産物の完全なコーディング配列を含むDNA分子を用いることが可能であり、あるいはコーディング配列の一部のみを含むDNA分子を用いることが可能であるが、この場合はこれらの部分が細胞内でアンチセンス効果をもたらすのに十分な長さでなければならない。遺伝子産物のコーディング配列と高度の相同性を持つが、それらと完全に同一ではないDNA配列を用いることもまた可能である。
植物内で核酸分子を発現させると、合成されたタンパク質は植物細胞の任意の所望の区画に局在し得る。しかしながら、特定の区画への局在を達成するため、例えば、コーディング領域を特定の区画への局在を確実にするDNA配列と連結することが可能である。かかる配列は当業者に公知である(例えば、Braun et al.,EMBO J.11(1992),3219−3227;Wolter et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 85(1988),846−850;Sonnewald et al.,Plant J.1(1991),95−106を参照されたい)。核酸分子はまた、植物細胞の細胞小器官内で発現させることもできる。
遺伝子導入植物細胞は、公知の技術により、全植物体を与えるように再生させることができる。原理的に、遺伝子導入植物は、任意の所望の植物種の植物、すなわち単子葉植物および双子葉植物のいずれでもあり得る。それ故に、相同(=天然)遺伝子もしくは遺伝子配列の過剰発現、抑制もしくは阻害により、または異種(=外来)遺伝子もしくは遺伝子配列の発現により、性質が変わった遺伝子導入植物を得ることが可能である。
本発明の化合物(I)は、成長調節剤、例えば2,4−D、ジカンバに対して抵抗性である遺伝子導入作物において、または必須の植物酵素、例えばアセトラクテートシンターゼ(ALS)、EPSPシンターゼ、グルタミンシンターゼ(GS)もしくはヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して抵抗性である遺伝子導入作物において、またはスルホニルウレア、グリホサート、グルホシネートもしくはベンゾイルイソオキサゾールおよび類似した活性成分の群からの除草剤に対して抵抗性である遺伝子導入作物において、またはこれらの活性成分の任意の所望の組み合わせに対して抵抗性である遺伝子導入作物において、好ましく用いることができる。
本発明の化合物は、グリホサートおよびグルホシネート、グリホサートおよびスルホニルウレアまたはイミダゾリノンの組み合わせに対して抵抗性である遺伝子導入作物植物においてとりわけ好ましく用いることができる。最も好ましくは、本発明の化合物は、例えば商品名または名称Optimum(商標)GAT(商標)を有するトウモロコシまたはダイズ(グリホサートALS耐性)などの遺伝子導入作物植物において用いることができる。
遺伝子導入作物において本発明の活性成分を使用すると、他の作物において観察される有害植物に対する効果が生じるだけでなく、しばしば、特定の遺伝子導入作物における施用に特異的な効果、例えば防除することができる雑草の範囲の変化または特異的な広がり、施用のために用いることができる施用量の変化、好ましくは遺伝子導入作物が抵抗性を持つ除草剤との良好な適合性ならびに遺伝子導入作物植物の成長および収量への影響をも生じる。
したがって、本発明はまた、遺伝子導入作物植物における有害植物の防除のための除草剤としての式(I)の本発明の化合物および式(Ia)の化合物の使用を提供する。
本発明の化合物は、慣例的製剤において、水和剤、乳剤、噴霧可能液(sprayable solution)、粉剤または粒剤の形態で施用することができる。したがって、本発明はまた、本発明の化合物を含む除草性および植物成長調節性の組成物を提供する。
本発明の化合物は、必要とされる生物学的および/または物理化学的パラメーターに応じて、様々な様式で製剤化することができる。可能な製剤としては、例えば:水和剤(WP)、水溶剤(SP)、水溶液剤(water−soluble concentrate)、乳剤(EC)、エマルション(EW)、例えば水中油型および油中水型のエマルションなど、噴霧可能液、懸濁製剤(SC)、油または水を基剤とした分散製剤(dispersion)、油混和性溶液(oil−miscible solution)、カプセル懸濁剤(CS)、粉剤(DP)、種子粉衣剤(seed−dressing product)、全面散布(broadcasting)および土壌施用のための粒剤、微粒剤、噴霧可能粒剤、コーティング粒剤および吸着粒剤の形態の粒剤(GR)、顆粒水和剤(WG)、顆粒水溶剤(SG)、ULV製剤、マイクロカプセルならびにワックスが挙げられる。これらの個々の製剤タイプは原理的に公知であり、例えば:Winnacker−Kuchler,“Chemische Technologie”[Chemical Technology],Volume 7,C.Hanser Verlag Munich,4th Ed.1986,Wade van Valkenburg,“Pesticide Formulations”,Marcel Dekker,N.Y.,1973;K.Martens,“Spray Drying” Handbook,3rd Ed.1979,G.Goodwin Ltd. London中に記載されている。
必要な製剤補助剤、例えば不活性材料、界面活性剤、溶媒およびさらなる添加剤などは同じく公知であり、例えば:Watkins,“Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers”,2nd ed.,Darland Books,Caldwell N.J.、H.v.Olphen,“Introduction to Clay Colloid Chemistry”,2nd ed.,J.Wiley&Sons,N.Y.、C.Marsden,“Solvents Guide”,2nd ed.,Interscience,N.Y.1963、McCutcheon’s“Detergents and Emulsifiers Annual”,MC Publ.Corp.,Ridgewood N.J.、Sisley and Wood,“Encyclopedia of Surface Active Agents”,Chem.Publ.Co.Inc.,N.Y.1964、Schonfeldt,“Grenzflachenaktive Athylenoxidaddukte”[Interface−active Ethylene Oxide Adducts],Wiss.Verlagsgesell.,Stuttgart 1976、Winnacker−Kuchler,“Chemische Technologie”[Chemical Technology],Volume 7,C.Hanser Verlag Munich,4th ed.1986中に記載されている。
これらの製剤に基づいて、他の活性成分、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺菌剤との組み合わせ、ならびにまた薬害軽減剤、肥料および/または成長調節剤との組み合わせを、例えば完成製剤の形態でまたはタンクミックス(tank mix)として生産することもまた可能である。好適な薬害軽減剤は、例えば、メフェンピル−ジエチル、シプロスルファミド、イソオキサジフェン−エチル、クロキントセット−メキシルおよびジクロルミドである。
水和剤は水中に均一に分散させることができる調合剤であり、活性成分に加えて、希釈剤または不活性物質のほかに、イオン性および/または非イオン性タイプの界面活性剤(湿潤剤、分散剤)、例えばポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪アルコール、ポリオキシエチル化脂肪アミン、脂肪アルコールポリグリコールエーテルサルフェート、アルカンスルホネート、アルキルベンゼンスルホネート、ナトリウムリグノスルホネート、ナトリウム 2,2’ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホネート、ナトリウムジブチルナフタレンスルホネートあるいはナトリウムオレオイルメチルタウリネートも含む。水和剤を調製するため、除草活性成分は、例えば慣例的な装置、例えばハンマーミル、ブロワーミルおよびエアージェットミルなどの中で細かく粉砕され、同時にまたは続いて、製剤補助剤と混合される。
乳剤は、活性成分を有機溶媒、例えばブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレン、あるいは比較的高沸点の芳香族もしくは炭化水素中で、または有機溶媒の混合物中で、1または複数のイオン性および/または非イオン性タイプの界面活性剤(乳化剤)を添加して溶解することにより生産される。用いられる乳化剤は、例えば以下であり得る:カルシウムアルキルアリールスルホネート塩、例えばカルシウムドデシルベンゼンスルホネートなど、または非イオン性乳化剤、例えば脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド−エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタンエステル、例えばソルビタン脂肪酸エステル、またはポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル。
粉剤は、活性成分を、細かく分散された固体物質、例えばタルク、自然粘土、例えばカオリン、ベントナイトおよびパイロフィライトなど、またはケイソウ土と共に粉砕することにより得られる。
懸濁製剤は、水または油を基剤とし得る。それらは、商業的ビーズミルを使用した湿式粉砕により、例えば他の製剤タイプについて既に上掲したような界面活性剤を加えてもよく、生産することができる。
エマルション、例えば水中油型のエマルション(EW)は、例えば、スターラー、コロイドミルおよび/またはスタティックミキサーを使用して、水性有機溶媒を用いて、ならびに例えば他の製剤タイプについて既に上掲したような界面活性剤を用いてもよく、生産することができる。
粒剤は、吸着能を持つ粒状不活性材料上に活性成分を噴霧することにより、または粘着剤、例えばポリビニルアルコール、ナトリウムポリアクリレートもしくは鉱油を使用して、担体物質、例えば砂、カオリナイトなどの表面にもしくは粒状不活性材料の表面に活性成分濃縮物を塗布することにより、生産することができる。好適な活性成分を肥料粒剤の生産のための慣例的な方法で、所望の場合は肥料との混合物として、造粒することもできる。
顆粒水和剤は、一般に、慣例的なプロセス、例えば噴霧乾燥、流動床造粒、パン型造粒、高速ミキサーを使用した混合および押出などにより、固体不活性材料を用いることなく生産される。
パン型造粒、流動床造粒、押出造粒および噴霧造粒の生産については、例えば、“Spray−Drying Handbook”3rd ed.1979,G.Goodwin Ltd.,London;J.E.Browning,“Agglomeration”,Chemical and Engineering 1967,pages 147ff.;“Perry’s Chemical Engineer’s Handbook”,5th ed.,McGraw−Hill,New York 1973,p.8−57中のプロセスを参照されたい。
作物保護組成物の製剤に関するさらなる詳細については、例えば、G.C.Klingman,“Weed Control as a Science”,John Wiley and Sons,Inc.,New York,1961,pages 81−96およびJ.D.Freyer,S.A.Evans,“Weed Control Handbook”,5th Ed.,Blackwell Scientific Publications,Oxford,1968,pages 101−103を参照されたい。
農薬製剤は、一般に0.1から99重量%、特に0.1から95重量%の本発明の化合物を含有する。水和剤において、活性成分濃度は、例えば、約10から90重量%であり、100重量%までの残りは慣例的な製剤構成成分からなる。乳剤の場合、活性成分濃度は、約1から90重量%、好ましくは5から80重量%であり得る。粉剤タイプの製剤は、1から30重量%の活性成分、好ましくは通常は5から20重量%の活性成分を含有し;噴霧可能液は、約0.05から80重量%、好ましくは2から50重量%の活性成分を含有する。顆粒水和剤の場合、活性成分含量は、活性化合物が液体または固体のいずれの形態で存在するか、およびどの造粒補助剤、賦形剤などが用いられるかに部分的に依存する。顆粒水和剤において、活性成分の含量は、例えば、1から95重量%の間、好ましくは10から80重量%の間である。
加えて、言及された活性成分製剤は、各々慣例的な粘着付与剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、保存剤、不凍剤および溶媒、賦形剤、担体および色素、脱泡剤、蒸発抑制剤ならびにpHおよび粘度に影響を与える剤を含んでもよい。
これらの製剤に基づいて、他の駆除活性物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺菌剤との組み合わせ、ならびに薬害軽減剤、肥料および/または成長調節剤との組み合わせを、例えば完成製剤の形態でまたはタンクミックスとして生産することもまた可能である。
施用のため、商業的形態の製剤は、適切な場合は慣例的な方法で、例えば水和剤、乳剤、分散製剤および顆粒水和剤の場合は水で希釈される。粉剤タイプの製剤、土壌施用のための粒剤または全面散布のための粒剤および噴霧可能液は、通常、施用前に他の不活性物質でさらに希釈されない。
式(I)の化合物の必要とされる施用量は、温度、湿度および用いられる除草剤のタイプなどの外的条件によって変動する。それは、幅広い制限値内で、例えば0.001から1.0kg/haの間またはそれより多い活性物質量の範囲内で変動することができるが、好ましくは0.005から750g/haの間である。
除草性に加えて、本発明の化合物はまた良好な殺菌性も持つ。それ故に、本発明はまた、本発明の活性成分を含む、望ましくない微生物を防除するための組成物に関する。好ましいのは、農業的に有用な助剤、溶媒、担体、界面活性剤または増量剤を含む殺菌性組成物である。
加えて、本発明はまた、本発明の活性成分を植物病原性真菌および/またはそれらの生息場所に施用することを含む、望ましくない微生物を防除するための方法に関する。
本発明によると、担体は、より良好な施用性のために、とりわけ植物または植物部分または種子への施用のために活性成分が混合または組み合わされた、天然または合成の、有機または無機の物質である。担体は、固体であっても液体であってもよく、一般に不活性であり、農業における使用に適しているべきである。
有用な固体または液体の担体としては:例えばアンモニウム塩および粉砕された天然岩石、例えばカオリン、粘土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたはケイソウ土など、および粉砕された合成岩石、例えば微細シリカ、アルミナなど、および天然または合成のケイ酸塩、樹脂、蝋、固形肥料、水、アルコール、特にブタノール、有機溶媒、鉱油および植物油、ならびにそれらの誘導体が挙げられる。かかる担体の混合物を同じく用いることができる。粒剤のための有用な固体担体としては:例えば破砕して分粒された天然岩石、例えば方解石、大理石、軽石、セピオライト、ドロマイトなど、ならびに無機および有機粗粉の合成顆粒、ならびにまた有機材料の顆粒、例えばおがくず、ココナツ殻、トウモロコシ穂軸およびタバコ葉柄などが挙げられる。
有用な液化ガスの増量剤または担体は、標準的な温度で、および標準的な圧力下で気体である液体であり、例えばエアロゾル噴霧剤、例えばハロゲン化炭化水素など、ならびにまたブタン、プロパン、窒素および二酸化炭素である。
製剤中で、粘着付与剤、例えば、カルボキシメチルセルロースなど、ならびに粉末、顆粒またはラテックス形態の天然および合成のポリマー、例えばアラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアセテートなど、あるいは天然のリン脂質、例えばセファリンおよびレシチンなど、ならびに合成のリン脂質を用いることが可能である。さらなる添加剤は、鉱油および植物油であり得る。
用いられる増量剤が水である場合、例えば、有機溶媒を助剤溶媒として用いることもまた可能である。有用な液体溶媒は、本質的に:芳香族化合物、例えばキシレン、トルエンまたはアルキルナフタレンなど、塩素化芳香族化合物および塩素化脂肪族炭化水素、例えばクロロベンゼン、クロロエチレンまたはジクロロメタンなど、脂肪族炭化水素、例えばシクロヘキサンまたはパラフィンなど、例えば鉱油留分、鉱油および植物油、アルコール、例えばブタノールまたはグリコールなど、ならびにそれらのエーテルおよびエステル、ケトン、例えばアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンまたはシクロヘキサノンなど、強極性溶媒、例えばジメチルホルムアミドおよびジメチルスルホキシドなど、ならびにまた水である。
本発明の組成物は、加えて、さらなる構成成分、例えば界面活性剤を含み得る。有用な界面活性剤は、乳化剤および/もしくは泡形成剤、イオン性もしくは非イオン性の分散剤もしくは湿潤剤、またはこれらの界面活性剤の混合物である。それらの例は、ポリアクリル酸の塩、リグノスルホン酸の塩、フェノールスルホン酸またはナフタレンスルホン酸の塩、エチレンオキシドと脂肪アルコールとの、または脂肪酸との、または脂肪アミンとの重縮合物、置換フェノール(好ましくはアルキルフェノールまたはアリールフェノール)、スルホコハク酸エステルの塩、タウリン誘導体(好ましくはアルキルタウレート)、ポリエトキシル化アルコールまたはポリエトキシル化フェノールのリン酸エステル、ポリオールの脂肪酸エステル、ならびにサルフェート、スルホネートおよびホスフェートを含有する化合物の誘導体、例えばアルキルアリールポリグリコールエーテル、アルキルスルホネート、アルキルサルフェート、アリールスルホネート、タンパク質加水分解物、リグニン亜硫酸廃液およびメチルセルロースである。界面活性剤の存在は、活性成分のうちの1および/または不活性担体のうちの1が水に不溶性である場合、および施用が水中で行われるときに、必要である。界面活性剤の割合は、本発明の組成物のうちの5から40重量%の間である。色素、例えば無機顔料、例えば酸化鉄、酸化チタンおよびプルシアンブルーなど、ならびに有機染料、例えばアリザリン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料など、ならびに微量栄養素、例えば鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデンおよび亜鉛の塩などを用いることが可能である。
適切な場合、他の付加的な構成成分、例えば保護コロイド、バインダー、粘着剤、増粘剤、チキソトロピック物質、浸透剤、安定剤、捕捉剤、錯化剤が存在することもまた可能である。一般的に、活性成分は、製剤目的のために通例的に用いられる任意の固体または液体の添加剤と組み合わせることができる。一般的に、本発明の組成物および製剤は、0.05から99重量%の間の、0.01から98重量%の間の、好ましくは0.1から95重量%の間の、より好ましくは0.5から90重量%の間の活性成分を、最も好ましくは10から70重量パーセントの間の活性成分を含有する。本発明の活性成分または組成物は、そのまま、またはそれらの各物理的および/もしくは化学的性質に応じて、それらの製剤の形態もしくはそれらから調製される使用形態で用いることができ、例えばエアロゾル、カプセル懸濁剤、冷煙霧濃厚剤(cold−fogging concentrate)、温煙霧濃厚剤(warm−fogging concentrate)、カプセル化粒剤、細粒剤、種子処理用の流動性濃厚剤(free−flowing concentrate)、使用調製済の溶液、粉剤、乳剤、水中油型エマルション、油中水型エマルション、マクロ粒剤、微粒剤、油分散性散剤、油混和性流動性濃厚剤、油混和性液体、フォーム(foam)、ペースト、駆除剤被覆種子、懸濁製剤、サスポエマルション剤(suspoemulsion concentrate)、液剤、懸濁剤(suspension)、噴霧散剤、可溶性散剤、可溶性粉剤および可溶性粒剤、水溶性の顆粒剤または錠剤、種子処理用の水溶性散剤、水和剤、活性成分を含浸させた天然物および合成物質、ならびにまたポリマー性物質中および種子用のコーティング材料中でのマイクロカプセル化物、ならびにまたULV冷煙霧剤および温煙霧剤などの形態で用いることができる。
言及された製剤は、それ自体公知の方法で、例えば活性成分を少なくとも1の慣例的な増量剤、溶媒または希釈剤、乳化剤、分散剤および/またはバインダーまたは固定剤、浸潤剤、撥水剤、適当な場合は乾燥剤およびUV安定化剤、ならびに適当な場合は染料および顔料、泡止め剤、保存剤、二次増粘剤(secondary thickener)、粘着付与剤、ジベレリンおよび他の加工助剤と混合することにより、生産することができる。
本発明の組成物は、既に使用準備済であって好適な装置を使用して植物または種子上に展開することができる製剤だけでなく、使用前に水で希釈しなければならない商業的濃縮物も包含する。
本発明の活性成分は、そのまままたはそれらの(商業規格)製剤中で、あるいはこれらの製剤から調製される使用形態中で、他の(公知の)活性成分、例えば殺虫剤、誘引剤、滅菌剤、殺菌剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、成長調節剤、除草剤、肥料、薬害軽減剤または情報化学物質などとの混合物として存在し得る。
活性成分または組成物を使用した植物および植物部分についての本発明の処理は、直接的にまたはそれらの周辺、生息場所もしくは保存空間に対する作用により、慣例的処理方法によって、例えば浸漬、噴霧、微粒化、灌注、蒸散、散粉、霧状散布(fogging)、全面散布、発泡(foaming)、塗布、展着(spreading−on)、灌水(灌注)、点滴灌漑によって、および繁殖材料の場合、特に種子の場合は、さらに乾燥種子処理、湿種子処理、スラリー処理、外殻形成(incrusting)、1または複数の被膜でのコーティングなどによって行われる。極微量法により活性成分を展開すること、または活性成分調合剤もしくは活性成分自体を土壌内に注入することもまた可能である。
本発明はさらに、種子を処理する方法を含む。
本発明はさらに、先の段落中で記載された方法のうちの1により処理された種子に関する。本発明の種子は、望ましくない微生物から種子を保護する方法において用いられる。これらの方法において、少なくとも1の本発明の活性成分で処理された種子が用いられる。有害生物に起因する作物植物への損傷の大部分は、保存中または播種後の種子の感染が、ならびにまた発芽中および発芽後の植物の感染が引き金となる。成長中の植物の根および新芽はとりわけ敏感であり、小さな損傷であっても植物の死をもたらす可能性があることから、この時期はとりわけ決定的である。したがって、適切な組成物を用いることにより種子および発芽中の植物を保護することに大きな関心がある。
植物の種子を処理することによる植物病原性真菌の防除は、長い間知られたことであり、絶えず続く改良の対象である。それでもなお、種子の処理は、常に満足に解決することができない一連の問題を生じさせる。例えば、植物の播種後または出芽後の作物保護組成物の追加展開を不要にする、または少なくとも顕著に低減させる、種子および発芽中の植物を保護する方法を開発することが望ましい。加えて、使用される活性成分により植物自身が損傷されることなく、種子および出芽中の植物に植物病原性真菌による攻撃からの最適の保護を提供するために、用いられる活性成分の量を最適化することも望ましい。とりわけ、種子の処理方法はまた、作物保護組成物の消費量を最少にしながら種子および発芽中の植物の最適な保護を達成するために、遺伝子導入植物の内因的な殺真菌性を考慮に入れるべきである。
したがって、本発明はまた、本発明の組成物を使用して種子を処理することによる、植物病原性真菌による攻撃からの種子および発芽中の植物の保護方法に関する。本発明は同じく、種子および発芽中の植物を植物病原性真菌から保護するための、種子の処理のための本発明の組成物の使用に関する。本発明はさらに、植物病原性真菌からの保護のための本発明の組成物を使用して処理された種子に関する。
出芽後に植物を損傷する植物病原性真菌の防除は、土壌および植物の地上部を作物保護組成物を使用して処理することにより、主に行われる。環境ならびにヒトおよび動物の健康に対する作物保護組成物の潜在的な影響に関する懸念のため、展開する活性成分の量を低減させるための試みがある。
本発明の利点の1つは、本発明の活性成分および組成物の特有の浸透移行性が、これらの活性成分および組成物を使用した種子の処理が種子自身だけでなく結果として得られる出芽後の植物をも植物病原性真菌から保護することを意味する点である。こうして、作物の播種時またはその直後の即時処理を省くことができる。
同じく、本発明の活性成分または組成物が特に遺伝子導入種子のために用いることもでき、この場合、この種子から成長する植物は有害生物に対して作用するタンパク質を発現する能力があることは、有利であると考えられる。本発明の活性成分または組成物を使用したかかる種子の処理は、タンパク質、例えば殺虫性タンパク質を発現させるだけで、ある種の有害生物の防除をもたらすことができる。驚くべきことに、この場合、さらなる相乗効果が観察されることがあり、この相乗効果は有害生物による攻撃に対する保護の有効性をさらに向上させる。
本発明の組成物は、農業において、温室において、森林においてまたは園芸およびブドウ栽培において用いられる任意の植物栽培品種の種子を保護するのに適している。とりわけ、これは、穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギ、ソルガム/キビおよびカラスムギなど)、トウモロコシ、ワタ、ダイズ、イネ、ジャガイモ、ヒマワリ、マメ、コーヒー、ビート(例えばテンサイおよび飼料ビート)、ピーナッツ、アブラナ、ケシ、オリーブ、ココナツ、ココア、サトウキビ、タバコ、野菜(例えばトマト、キュウリ、タマネギおよびレタスなど)、芝および観賞植物の種子である(以下も参照のこと)。穀類(例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、ライコムギおよびカラスムギなど)、トウモロコシおよびイネの種子の処理は、とりわけ意義がある。
また以下に記載するように、本発明の活性成分または組成物を使用した遺伝子導入種子の処理は、とりわけ意義がある。これは、殺虫性を持つポリペプチドまたはタンパク質の発現を可能にする少なくとも1の異種遺伝子を含有する植物の種子に関する。遺伝子導入種子中の異種遺伝子は、例えばバチルス属(Bacillus)、リゾビウム属(Rhizobium)、シュードモナス属(Pseudomonas)、セラチア属(Serratia)、トリコデルマ属(Trichoderma)、クラビバクター属(Clavibacter)、グロマス属(Glomus)またはグリオクラジウム属(Gliocladium)の種の微生物を起源とすることができる。この異種遺伝子は、好ましくはバチルス属種を起源とし、この場合、遺伝子産物はヨーロッパアワノメイガ(European corn borer)および/またはウェスタンコーンルートワーム(Western corn rootworm)に対して有効である。異種遺伝子は、より好ましくは、バチルス・チューリンゲンシスを起源とする。
本発明との関連で、本発明の組成物は、単独でまたは好適な製剤中で種子に施用される。好ましくは、種子は、処理の過程で損傷を生じさせないために十分に安定な状態で処理される。一般的に、種子は、収穫と播種との間の任意の時に処理することができる。植物から分離し、穂軸、殻、柄、皮、毛または果肉を除去した種子を用いることが慣例的である。例えば、収穫、浄化、乾燥させて水分含量を15重量%未満まで下げた種子を用いることが可能である。あるいは、乾燥後、例えば水で処理して次いで再度乾燥させた種子を用いることもまた可能である。
一般的に、種子の処理において、種子の発芽が害されず、それから生じる植物が損傷されないように種子に施用される本発明の組成物および/またはさらなる添加剤の量が選択されることを確実にしなければならない。これは、とりわけ、特定の施用量で植物毒性作用を呈することがある活性成分の場合に確実にすべきである。
本発明の組成物は、直接的に、すなわち何らかの他の構成成分を含有することなく、および希釈されることなく、施用することができる。一般的に、好適な製剤の形態で組成物を種子に施用するのが好ましい。種子処理のための好適な製剤および方法は、当業者に公知であり、例えば、以下の資料:US4,272,417A、US4,245,432A、US4,808,430、US5,876,739、US2003/0176428A1、WO2002/080675A1、WO2002/028186A2中に記載されている。
本発明に従って使用可能な活性成分は、慣例的な種子粉衣製剤、例えば溶液、エマルション、懸濁剤、散剤、フォーム、スラリーまたは他の種子用コーティング組成物、およびまたULV製剤などに変換することができる。
これらの製剤は、公知の方法で、活性成分を慣例的な添加剤と、例えば慣例的な増量剤および溶媒または希釈剤、色素、湿潤剤、分散剤、乳化剤、泡止め剤、保存剤、二次増粘剤、粘着剤、ジベレリンと、ならびにまた水と混合することにより生産される。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る有用な色素は、かかる目的のために慣例的である全ての色素である。かろうじて水に溶ける顔料、または水溶性の染料のいずれを用いることも可能である。例としては、ローダミンB、C.I.Pigment Red 112およびC.I.Solvent Red 1の名称で知られる色素が挙げられる。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る有用な湿潤剤は、湿潤を促進し、活性農薬成分の製剤のために慣用的に用いられる全ての物質である。アルキルナフタレンスルホネート、例えばジイソプロピルナフタレンスルホネートまたはジイソブチルナフタレンスルホネートなどが好ましく使用可能である。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る有用な分散剤および/または乳化剤は、活性農薬成分の製剤のために慣用的に用いられる全ての非イオン性、アニオン性およびカチオン性の分散剤である。非イオン性もしくはアニオン性の分散剤または非イオン性もしくはアニオン性分散剤の混合物が好ましく使用可能である。好適な非イオン性分散剤としては、特に、エチレンオキシド/プロピレンオキシドブロックポリマー、アルキルフェノールポリグリコールエーテルおよびトリストリリルフェノール(tristryrylphenol)ポリグリコールエーテル、ならびにそれらのリン酸化または硫酸化誘導体が挙げられる。好適なアニオン性分散剤は、特に、リグノスルホネート、ポリアクリル酸塩およびアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物である。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る泡止め剤は、活性農薬成分の製剤のために慣用的に用いられる全ての泡抑制物質である。シリコーン泡止め剤およびステアリン酸マグネシウムが好ましく使用可能である。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る保存剤は、農薬組成物中でかかる目的のために使用可能な全ての物質である。例としては、ジクロロフェンおよびベンジルアルコールヘミホルマールが挙げられる。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る二次増粘剤は、農薬組成物中でかかる目的のために使用可能な全ての物質である。好ましい例としては、セルロース誘導体、アクリル酸誘導体、キサンタン、改質粘土および微細シリカが挙げられる。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤中に存在し得る粘着剤は、種子粉衣製品中で使用可能な全ての慣例的なバインダーである。好ましい例としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコールおよびチロースが挙げられる。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤は、遺伝子導入植物の種子などの広い範囲の異なる種子の処理のため、直接的にまたは予め水で希釈した後に用いることができる。この場合、発現により形成される物質との相互作用で付加的な相乗効果が生じることもある。
本発明に従って使用可能な種子粉衣製剤または水を加えることによりそれから調製される調合剤を使用した種子の処理のため、種子粉衣のために慣例的に使用可能な全ての混合単位が有用である。具体的には、種子粉衣における手順は、種子をミキサー内に入れること、特定の所望量の種子粉衣製剤をそのまままたは水で予め希釈した後に加えること、および製剤が種子上に均一に分散されるまで全てを混合することである。適切な場合、この後に乾燥操作が続く。
本発明の活性成分または組成物は強力な殺微生物活性を持ち、作物保護および材料の保護において、望ましくない微生物、例えば真菌および細菌などを防除するために用いることができる。
殺菌剤は、作物保護において、ネコブカビ類(Plasmodiophoromycetes)、卵菌類(Oomycetes)、ツボカビ類(Chytridiomycetes)、接合菌類(Zygomycetes)、子のう菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)および不完全菌類(Deuteromycetes)の防除のために用いることができる。
殺菌剤は、作物保護において、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビウム科(Rhizobiaceae)、腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、コリネバクテリウム科(Corynebacteriaceae)およびストレプトマイセス科(Streptomycetaceae)の防除のために用いることができる。
本発明の殺菌性組成物は、植物病原性真菌の治療的または保護的防除のために用いることができる。したがって本発明はまた、本発明の活性成分または組成物の使用により植物病原性真菌を防除するための治療的および保護的方法に関し、ここで本発明の活性成分または組成物は種子、植物または植物部分、果実または植物が生育する土壌に施用される。
作物保護において植物病原性真菌を防除するための本発明の組成物は、有効であるが非植物毒性である量の本発明の活性成分を含む。「有効であるが非植物毒性である量」は、植物の真菌病を満足に防除するのに、または真菌病を完全に根絶するのに十分であって、同時に何らかの顕著な植物毒性症状を引き起こさない本発明の組成物の量を意味する。一般的に、この施用量は比較的広い範囲内で変わり得る。それは、いくつかの因子に、例えば防除対象の真菌、植物、気候条件および本発明の組成物の成分に依存する。
植物病を防除するのに必要とされる濃度における活性成分の良好な植物耐容は、植物の地上部、繁殖台木および種子、ならびに土壌の処理を可能にする。
本発明は、全ての植物および植物の部分を処理するのに用いることができる。植物は、本明細書において、全ての植物および植物集団、例えば望まれるおよび望ましくない野生植物または作物植物(自然に存在する作物植物を包含する)などを意味するものと理解される。作物植物は、慣用的な育種法および最適化法により、もしくはバイオテクノロジー法および遺伝子工学法により、またはこれらの方法の組み合わせにより取得できる植物であり得るものであって、遺伝子導入植物を包含し、および植物育成者権により保護できるおよび保護できない植物栽培品種を包含する。植物部分は、植物の地上および地下の全ての部分および器官、例えば苗条、葉、花および根などを意味すると理解されるものであり、例として、葉、針葉、柄、茎、花、子実体、果実、種子、根、塊茎および根茎が挙げられる。植物部分としてはまた、収穫材料ならびに栄養繁殖および生殖繁殖材料、例えば切穂、塊茎、根茎、接ぎ穂および種子も挙げられる。
本発明の活性成分は、良好な植物適合性、好都合な恒温動物毒性および良好な環境適合性を持っており、植物および植物器官の保護に、収穫量を高めることに、ならびに収穫作物の品質を改良することに適している。それらは、好ましくは、作物保護組成物として用いることができる。それらは、通常感受性の種および抵抗性の種に対して、ならびに全てのまたはいくつかの発生ステージに対して有効である。
本発明に従って処理することができる植物としては、以下の主要作物植物が挙げられる:トウモロコシ、ダイズ、ワタ、アブラナ属(Brassica)油料種子、例えばブラシカ・ナプス(Brassica napus)(例えばキャノーラ)、ブラシカ・ラパ(Brassica rapa)、B.ユンセア(B.juncea)(例えばカラシナ(mustard)(菜の花(field mustard)))およびブラシカ・カリナタ(Brassica carinata)など、イネ、コムギ、テンサイ、サトウキビ、カラスムギ、ライムギ、オオムギ、キビおよびソルガム、ライコムギ、アマ、ブドウならびに様々な植物学的分類からの様々な果実および野菜、例えばバラ科植物(Rosaceae sp.)(例えば仁果、例えばリンゴおよびナシなど、これらだけでなく核果、例えばアンズ、サクランボ、アーモンドおよびモモなど、ならびに液果、例えばイチゴなど)、リベシオイダエ科植物(Ribesioidae sp.)、クルミ科植物(Juglandaceae sp.)、カバノキ科植物(Betulaceae sp.)、ウルシ科植物(Anacardiaceae sp.)、ブナ科植物(Fagaceae sp.)、クワ科植物(Moraceae sp.)、モクセイ科植物(Oleaceae sp.)、マタタビ科植物(Actinidaceae sp.)、クスノキ科植物(Lauraceae sp.)、バショウ科植物(Musaceae sp.)(例えばバナナの木および栽植)、アカネ科植物(Rubiaceae sp.)(例えばコーヒー)、ツバキ科植物(Theaceae sp.)、アオギリ科植物(Sterculiceae sp.)、ミカン科植物(Rutaceae sp.)(例えばレモン、オレンジおよびグレープフルーツ);ナス科植物(Solanaceae sp.)(例えばトマト、ジャガイモ、コショウ、ナス)、ユリ科植物(Liliaceae sp.)、キク科植物(Compositiae sp.)(例えばレタス、アーティチョーク、およびルートチコリー(root chicory)、エンダイブまたはカモンチコリー(common chicory)などのチコリー)、セリ科植物(Umbelliferae sp.)(例えばニンジン、パセリ、セロリおよびセルリアック)、ウリ科植物(Cucurbitaceae sp.)(例えばガーキン(gherkin)、カボチャ、スイカ、ヒョウタンおよびメロンなどのキュウリ)、ネギ科植物(Alliaceae sp.)(例えばニラおよびタマネギ)、アブラナ科植物(Cruciferae sp.)(例えばホワイトキャベツ、レッドキャベツ、ブロッコリー、カリフラワー、芽キャベツ、チンゲンサイ、コールラビ、ダイコン、セイヨウワサビ、クレソンおよび白菜)、マメ科植物(Leguminosae sp.)(例えばピーナッツ、エンドウマメ、およびマメ類、例えばインゲンマメおよびソラマメ)、アカザ科植物(Chenopodiaceae sp.)(例えばフダンソウ、飼料ビート、ホウレンソウ、ビートルート)、アオイ科植物(Malvaceae sp.)(例えばオクラ)、クサスギカズラ科(Asparagaceae)(例えばアスパラガス);庭園および森林における有用植物および観賞植物;ならびにいずれの場合もこれらの植物の遺伝子改変型。
上で言及されたように、本発明に従って全ての植物およびその部分を処理することが可能である。好ましい実施形態において、野生型植物種および植物栽培品種、または慣用的な生物学的育種、例えば交雑またはプロトプラスト融合などにより得られるもの、ならびにそれらの部分が処理される。さらに好ましい実施形態において、適切な場合は慣用法と組み合わせた遺伝子工学法により得られる遺伝子導入植物および植物栽培品種(遺伝子改変生物)ならびにそれらの部分が処理される。用語「部分」または「植物の部分」または「植物部分」は上で説明されている。より好ましくは、各々市販されているまたは使用されている植物栽培品種の植物が、本発明に従って処理される。植物栽培品種は、新規の性質(「形質」)を持ち、慣用的な育種により、変異誘発によりまたは組換えDNA技術により得られた植物を意味するものと理解される。それらは栽培品種、品種、生物型または遺伝子型であり得る。
本発明の処理方法は、遺伝子改変生物(GMO)、例として植物または種子の処理のために用いることができる。遺伝子改変植物(または遺伝子導入植物)は、異種遺伝子がゲノム内に安定的に組み込まれている植物である。表現「異種遺伝子」は、本質的に、植物外で供給されるまたは構築される遺伝子であって、核、葉緑体またはミトコンドリアのゲノム内に導入された場合に、目的のタンパク質もしくはポリペプチドを発現させることにより、または植物内に存在する他の遺伝子(複数可)を(例えばアンチセンス技術、コサプレッション技術、またはRNAi技術[RNA干渉]を用いて)ダウンレギュレートもしくはサイレンシングすることにより、形質転換植物に新たなまたは改良された農学的または他の性質を与える遺伝子を意味する。ゲノム内に存在する異種遺伝子はまた、導入遺伝子とも呼ばれる。植物ゲノム内のその特定の位置により定義される導入遺伝子は、形質転換または遺伝子導入イベントと呼ばれる。
植物種または植物栽培品種、それらの位置および成長条件(土壌、気候、生育期間、栄養)に依存して、本発明による処理はまた、相加を超えた(「相乗的な」)効果をもたらし得る。例えば、実際に予想される効果を超える以下の効果があり得る:本発明に従って用いることができる活性成分および組成物の施用量の低減および/または活性スペクトルの広幅化および/または活性の向上、より良好な植物成長、高温または低温に対する耐性の向上、渇水に対する耐性または水もしくは土壌塩分に対する耐性の向上、開花性能の向上、より容易な収穫、熟成加速、より多い収穫量、より大きな果実、より高い植物高、より濃い緑色の葉色、より早期の開花、収穫生産物のより高い品質および/またはより高い栄養価、果実内のより高い糖濃度、収穫生産物のより良好な保存安定性および/または加工性。
ある施用量において、本発明の活性成分の組み合わせはまた、植物において強化効果を持つ。したがって、それらはまた、望ましくない植物病原性真菌および/または微生物による攻撃に対する植物の防御系を動員するのにも適している。これは、適切な場合、本発明による組み合わせの、例えば真菌に対する増強された活性の理由の1つであり得る。植物強化(抵抗性誘導)物質は、本発明との関連で、望ましくない植物病原性真菌を続けて接種した場合、処理された植物がこれらの望ましくない植物病原性真菌に対して実質的な程度の抵抗性を呈するように植物の防御系を刺激する能力がある物質または物質の組み合わせをも意味すると理解されるものである。本発明の物質は、したがって、処理後一定の時間内、言及された病原体による攻撃からの植物の保護のために用いることができる。保護が達成される時間は、一般に、活性成分を使用した植物の処理後1から10日、好ましくは1から7日に及ぶ。
本発明に従って好ましく処理される植物および植物栽培品種としては、とりわけ有利で有用な形質をこれらの植物に付与する遺伝材料を持つ全ての植物(育種および/またはバイオテクノロジー手段により得られたものであっても)が挙げられる。
本発明に従って同じく好ましく処理される植物および植物栽培品種は、1または複数の生物ストレス因子に対して抵抗性であり、このことは、これらの植物が有害動物および有害微生物に対して、例えば線虫、昆虫、ダニ、植物病原性真菌、細菌、ウイルスおよび/またはウイロイドなどに対してより良好な防御力を持つことを意味する。
線虫抵抗性植物の例は、例えば、以下の米国特許出願:11/765,491、11/765,494、10/926,819、10/782,020、12/032,479、10/783,417、10/782,096、11/657,964、12/192,904、11/396,808、12/166,253、12/166,239、12/166,124、12/166,209、11/762,886、12/364,335、11/763,947、12/252,453、12/209,354、12/491,396および12/497,221中に記載されている。
本発明によってまた処理され得る植物および植物栽培品種は、1または複数の非生物的ストレス因子に対して抵抗性の植物である。非生物的ストレス条件としては、例えば、渇水、低温曝露、高温曝露、浸透圧ストレス、湛水、土壌塩分の増加、ミネラル曝露の増加、オゾン曝露、強い光への曝露、窒素栄養分の限定的利用性、リン栄養分の限定的利用性または日陰回避を挙げ得る。
本発明によってまた処理され得る植物および植物栽培品種は、増強された収量特性を特徴とする植物である。これらの植物における増強された収量は、例えば、植物の生理機能の改良、植物の成長および発達の改良、例えば水の使用効率、水の保持効率などの改良、窒素使用の改良、炭素同化の増強、光合成の改良、発芽効率の向上ならびに熟成加速などの結果であり得る。収量はまた(ストレスおよび非ストレス条件下での)植物構造の改良に影響されることもあり、この植物構造の改良としては、早期の開花、雑種種子生産のための開花制御、苗の生長力、植物の大きさ、節間数および距離、根の成長、種子の大きさ、果実の大きさ、さやの大きさ、さやまたは穂の数、さやまたは穂あたりの種子数、種子の質量、種子登熟の増進、種子飛散の低減、さや裂開の低減および倒伏抵抗性が挙げられる。さらなる収量形質としては、種子組成、例えば炭水化物含量、タンパク質含量、油の含量および組成、栄養価、アンチニュートリエント化合物の低減、加工性の改良およびより良好な保存安定性などが挙げられる。
本発明によって処理され得る植物は、一般により多い収量、生長力、より良好な健康状態ならびに生物的および非生物的ストレス因子に対する抵抗性をもたらすヘテロシスの特性、つまり雑種効果を既に発現している雑種植物である。かかる植物は、近交系の雄性不稔親系統(雌性交雑親)を別の近交系の雄性稔性親系統(雄性交雑親)と交雑させることにより典型的に作られる。雑種種子は雄性不稔植物から典型的に収穫され、栽培者に販売される。雄性不稔植物は、(例としてトウモロコシにおいて)、雄穂除去(すなわち雄性生殖器官、つまり雄花の機械的除去)により時に生産することができるが、より典型的には、雄性不稔は、植物ゲノム内の遺伝的決定因子の結果である。その場合、および特に種子が雑種植物から収穫される所望の生産物である場合、雄性不稔に関与する遺伝的決定因子を含有する雑種植物において雄性稔性が完全に回復するのを確実にすることが典型的に有益である。これは、雄性親が、雄性不稔に関与する遺伝的決定因子を含有する雑種植物において雄性稔性を回復させる能力がある適切な稔性回復遺伝子を持つことを確実にすることにより、達成することができる。雄性不稔の遺伝的決定因子は、細胞質内に位置し得る。細胞質雄性不稔(CMS)の例は、例えば、アブラナ属種(Brassica species)において記載された。しかしながら、雄性不稔の遺伝的決定因子はまた、核ゲノム内に位置することもできる。雄性不稔植物はまた、植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などによっても得ることができる。雄性不稔植物を得るのにとりわけ有用な手段は、WO89/10396中に記載されており、ここでは、例えば、リボヌクレアーゼ、例えばバルナーゼなどを雄ずい中のタペータム細胞において選択的に発現させる。次いで、タペータム細胞内でのリボヌクレアーゼ阻害剤、例えばバルスターなどの発現により、稔性を回復させることができる。
本発明によって処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、除草剤耐性植物、すなわち1または複数の所定の除草剤に対して耐性にされた植物である。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる除草剤耐性を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができる。
除草剤耐性植物は、例えばグリホサート耐性植物、すなわち除草剤グリホサートまたはその塩に対して耐性にされた植物である。様々な方法により、植物をグリホサートに対して耐性にすることができる。例えば、グリホサート耐性植物は、酵素5−エノールピルビルシキメート−3−ホスフェートシンターゼ(EPSPS)をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより、得ることができる。かかるEPSPS遺伝子の例は、細菌サルモネラ・チフィムリウム(Salmonella typhimurium)のAroA遺伝子(変異CT7)(Comai et al.,1983,Science,221,370−371)、細菌アグロバクテリウム属種(Agrobacterium sp.)のCP4遺伝子(Barry et al.,1992,Curr.Topics Plant Physiol.7,139−145)、ペチュニアのEPSPSをコードする遺伝子(Shah et al.,1986,Science 233,478−481)、トマトのEPSPSをコードする遺伝子(Gasser et al.,1988,J.Biol.Chem.263,4280−4289)、またはエレウシネ属のEPSPSをコードする遺伝子(WO01/66704)である。それはまた、変異EPSPSであることもできる。グリホサート耐性植物はまた、グリホサートオキシドレダクターゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリホサート耐性植物はまた、グリホサートアセチルトランスフェラーゼ酵素をコードする遺伝子を発現させることにより得ることもできる。グリホサート耐性植物はまた、上述の遺伝子の自然発生変異を含有する植物を選抜することにより得ることもできる。グリホサート耐性を付与するEPSPS遺伝子を発現する植物は記載されている。グリホサート耐性を付与する他の遺伝子、例えばデカルボキシラーゼ遺伝子を発現する植物は記載されている。
他の除草剤抵抗性植物は、例えば、酵素グルタミンシンターゼを阻害する除草剤、例えばビアラホス、ホスフィノトリシンまたはグルホシネートなどに対して耐性にされた植物である。かかる植物は、除草剤を解毒する酵素または阻害に対して抵抗性の変異グルタミンシンターゼ酵素を発現させることにより得ることができる。1のかかる有効な解毒酵素は、例えば、ホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼをコードする酵素(例えばストレプトマイセス属種(Streptomyces species)からのbarまたはpatタンパク質など)である。外因性のホスフィノトリシンアセチルトランスフェラーゼを発現する植物は記載されている。
さらなる除草剤耐性植物はまた、酵素ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼ(HPPD)を阻害する除草剤に対して耐性にされた植物である。ヒドロキシフェニルピルベートジオキシゲナーゼは、パラ−ヒドロキシフェニルピルベート(HPP)をホモゲンチセートに変換する反応を触媒する酵素である。HPPD阻害剤に対して耐性の植物は、WO96/38567、WO99/24585、WO99/24586、WO2009/144079、WO2002/046387またはUS6,768,044中に記載されているように、自然発生の抵抗性HPPD酵素をコードする遺伝子、または変異HPPD酵素もしくはキメラHPPD酵素をコードする遺伝子で形質転換することができる。HPPD阻害剤に対する耐性はまた、HPPD阻害剤による野生型HPPD酵素の阻害にもかかわらずホモゲンチセートの形成を可能にするある種の酵素をコードする遺伝子で植物を形質転換することにより、得ることもできる。かかる植物は、WO99/34008およびWO02/36787中に記載されている。HPPD阻害剤に対する植物の耐性はまた、WO2004/024928中に記載されているように、HPPD耐性酵素をコードする遺伝子に加えて酵素プレフェネートデヒドロゲナーゼをコードする遺伝子で植物を形質転換することにより、改良することもできる。加えて、HPPD阻害剤を代謝または分解する酵素をコードする遺伝子、例えばCYP450酵素をそのゲノム内に挿入することにより、植物をHPPD阻害剤に対してより耐性にすることができる(WO2007/103567およびWO2008/150473を参照されたい)。
なおさらなる除草剤抵抗性植物は、アセトラクテートシンターゼ(ALS)阻害剤に対して耐性にされた植物である。公知のALS阻害剤としては、例えば、スルホニルウレア、イミダゾリノン、トリアゾロピリミジン、ピリミジニルオキシ(チオ)ベンゾエートおよび/またはスルホニルアミノカルボニルトリアゾリノン除草剤が挙げられる。ALS酵素(アセトヒドロキシ酸シンターゼ、AHASとしても知られる)中の異なる変異は、例えばTranelおよびWright(Weed Science 2002,50,700−712)中に記載されているように、異なる除草剤および除草剤群に対する耐性を授けることが知られている。スルホニルウレア耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物の生産は、記載されている。さらなるスルホニルウレア耐性植物およびイミダゾリノン耐性植物もまた記載されている。
イミダゾリノンおよび/またはスルホニルウレアに対して耐性であるさらなる植物は、誘導された変異誘発により、除草剤の存在下での細胞培養における選抜により、または変異育種により得ることができる(例えばダイズについてUS5,084,082、イネについてWO97/41218、テンサイについてUS5,773,702およびWO99/057965、レタスについてUS5,198,599、またはヒマワリについてWO01/065922を参照されたい)。
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、昆虫抵抗性遺伝子導入植物、すなわちある種の標的昆虫による攻撃に対して抵抗性にされた植物である。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる昆虫抵抗性を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができる。
本明細書中で用いられる用語「昆虫抵抗性遺伝子導入植物」は、以下をコードするコーディング配列を含む少なくとも1の導入遺伝子を含有する任意の植物を包含する:
1)バチルス・チューリンゲンシスからの殺虫性結晶タンパク質もしくはその殺虫性部分、例えばCrickmoreらにより編集され(Microbiology and Molecular Biology Reviews 1998,62,807−813)、Crickmoreら(2005)によりバチルス・チューリンゲンシス毒素命名法において更新された、http://www.lifesci.sussex.ac.uk/Home/Neil_Crickmore/Bt/でオンラインである殺虫性結晶タンパク質、もしくはその殺虫性部分など、例えば、Cryタンパク質のクラスCry1Ab、Cry1Ac、Cry1B、Cry1C、Cry1D、Cry1F、Cry2Ab、Cry3AaもしくはCry3Bbであるタンパク質もしくはその殺虫性部分(例としてEP−A1999141およびWO2007/107302)、もしくは米国特許出願第12/249,016号中に記載されている合成遺伝子によりコードされるタンパク質;または
2)バチルス・チューリンゲンシス以外の第二の結晶タンパク質もしくはその部分の存在下で殺虫性であるバチルス・チューリンゲンシスからの結晶タンパク質もしくはその部分、例えばCry34およびCry35結晶タンパク質から形成されるバイナリートキシン(Nat.Biotechnol.2001,19,668−72;Applied Environm.Microbiol.2006,71,1765−1774)、もしくは、Cry1AもしくはCry1Fタンパク質とCry2AaもしくはCry2AbもしくはCry2Aeタンパク質とから形成されるバイナリートキシン(米国特許出願第12/214,022号およびEP08010791.5)など;または
3)バチルス・チューリンゲンシスからの2つの異なる殺虫性結晶タンパク質の一部を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)のタンパク質のハイブリッドもしくは上記2)のタンパク質のハイブリッドなど、例えばトウモロコシイベントMON98034により生産されるCry1A.105タンパク質(WO2007/027777);または
4)上記1)から3)のうちのいずれか1のタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/もしくは作用する標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/もしくはクローニングもしくは形質転換中にコーディングDNA内に導入された変化が原因で、いくつか、とりわけ1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸により置き換えられたタンパク質、例えばトウモロコシイベントMON863もしくはMON88017におけるCry3Bb1タンパク質、もしくはトウモロコシイベントMIR604におけるCry3Aタンパク質など;または
5)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウス(Bacillus cereus)からの殺虫性分泌タンパク質もしくはその殺虫性部分、例えばhttp://www.lifesci.sussex.ac.uk/home/Neil_Crickmore/Bt/vip.htmlに収載されている栄養成長期殺虫性タンパク質(VIP)など、例えばVIP3Aaタンパク質クラスからのタンパク質;または
6)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの第二の分泌タンパク質の存在下で殺虫性である、バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの分泌タンパク質、例えばVIP1AおよびVIP2Aタンパク質から形成されるバイナリートキシン(WO94/21795)など;または
7)バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの異なる分泌タンパク質からの一部を含むハイブリッド殺虫性タンパク質、例えば上記1)におけるタンパク質のハイブリッドもしくは上記2)におけるタンパク質のハイブリッドなど;または
8)上記ポイント5)から7)のうちのいずれか1のタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/もしくは作用する標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/もしくは(なお殺虫性タンパク質をコードしながらも)クローニングもしくは形質転換中にコーディングDNA内に導入された変化が原因で、いくつか、とりわけ1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸により置き換えられたタンパク質、例えばワタイベントCOT102におけるVIP3Aaタンパク質など;または
9)バチルス・チューリンゲンシスからの結晶タンパク質の存在下で殺虫性である、バチルス・チューリンゲンシスもしくはバチルス・セレウスからの分泌タンパク質、例えばタンパク質VIP3とCry1AもしくはCry1Fとから形成されるバイナリートキシン(米国特許出願第61/126083号および第61/195019号)、もしくはVIP3タンパク質とCry2AaもしくはCry2AbもしくはCry2Aeタンパク質とから形成されるバイナリートキシン(米国特許出願第12/214,022号およびEP08010791.5)など;または
10)上記ポイント9)のタンパク質であって、標的昆虫種に対するより高い殺虫活性を得るために、および/もしくは作用する標的昆虫種の範囲を拡大するために、および/もしくは(なお殺虫性タンパク質をコードしながらも)クローニングもしくは形質転換中にコーディングDNA内に導入された変化が原因で、いくつか、とりわけ1から10個のアミノ酸が別のアミノ酸により置き換えられたタンパク質。
もちろん、本明細書中で用いられる昆虫抵抗性遺伝子導入植物はまた、上記クラス1から10のうちのいずれか1のタンパク質をコードする遺伝子の組み合わせを含む任意の植物を包含する。1の実施形態において、昆虫抵抗性植物は、作用する標的昆虫種の範囲を拡大するために、または植物に対する昆虫の抵抗性の発達を遅延させるために、同じ標的昆虫種に対して殺虫性であるが異なる作用様式、例えば昆虫内で異なる受容体結合部位に結合するなどの作用様式を持つ異なるタンパク質を用いることにより、上記クラス1から10のうちのいずれか1のタンパク質をコードする1より多い導入遺伝子を含有する。
本発明との関連で、「昆虫抵抗性遺伝子導入植物」は、害虫が食物を摂取した後にこの害虫の成長を阻止する二本鎖RNAの生産のための配列を含む少なくとも1の導入遺伝子を含有する任意の植物を包含する。
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、非生物的ストレス因子に対して耐性である。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかるストレス抵抗性を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができる。とりわけ有用なストレス耐性植物としては、以下が挙げられる:
a.植物細胞または植物内でポリ(ADP−リボース)ポリメラーゼ(PARP)遺伝子の発現および/または活性を低減させる能力がある導入遺伝子を含有する植物;
b.植物または植物細胞のPARGをコードする遺伝子の発現および/または活性を低減させる能力があるストレス耐性増強性の導入遺伝子を含有する植物;
c.ニコチンアミダーゼ、ニコチネートホスホリボシルトランスフェラーゼ、ニコチン酸モノヌクレオチドアデニルトランスフェラーゼ、ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドシンターゼまたはニコチンアミドホスホリボシルトランスフェラーゼを包含するニコチンアミドアデニンジヌクレオチドのサルベージ生合成経路の植物機能性酵素をコードするストレス耐性増強性の導入遺伝子を含有する植物。
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、収穫生産物の量、品質および/もしくは保存安定性の変化ならびに/または収穫生産物の特定成分の性質の変化を示し、これらは例えば以下のものなどである:
1)その化学物理的形質、とりわけアミロース含量またはアミロース/アミロペクチン比、分岐度、平均鎖長、側鎖分布、粘度挙動、耐ゲル性、デンプン粒の大きさおよび/またはデンプン粒の形態に関して、野生型の植物細胞または植物において合成されたデンプンと比較して変化しており、そのためにある種の用途により良く適している改質デンプンを合成する遺伝子導入植物。
2)非デンプン炭水化物ポリマーを合成する、または遺伝子改変を伴わない野生型植物と比較して性質が変化した非デンプン炭水化物ポリマーを合成する遺伝子導入植物。例は、ポリフルクトース、特にイヌリンおよびレバン型のポリフルクトースを生産する植物、アルファ−1,4−グルカンを生産する植物、アルファ−1,6分岐アルファ−1,4−グルカンを生産する植物、およびアルテルナンを生産する植物である。
3)ヒアルロナンを生産する遺伝子導入植物。
4)例えば「可溶性固形物が多い」「辛みが少ない」(LP)および/または「長期保存」(LS)などの特定の性質を有するタマネギなどの遺伝子導入植物または雑種植物。
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、繊維特性が変化した植物、例えばワタ植物などである。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる繊維特性変化を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができ、以下が挙げられる:
a)変化形のセルロースシンターゼ遺伝子を含有する植物、例えばワタ植物など;
b)変化形のrsw2またはrsw3相同性核酸を含有する植物、例えばワタ植物など、スクロースホスフェートシンターゼの発現を増加させた植物、例えばワタ植物など;
c)スクロースシンターゼの発現を増加させた植物、例えばワタ植物など;
d)例えば繊維選択的β1,3−グルカナーゼのダウンレギュレーションを通じて、繊維細胞の基底における原形質連絡ゲート開閉のタイミングが変化した植物、例えばワタ植物など;
e)例えばnodCなどのN−アセチルグルコサミントランスフェラーゼ遺伝子およびキチンシンターゼ遺伝子の発現を通じて反応性が変化した繊維を持つ植物、例えばワタ植物など。
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、油プロファイル特性が変化した植物、例えばアブラナまたは近縁のアブラナ属(Brassica)植物などである。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる油プロファイル特性変化を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができ、以下が挙げられる:
a)オレイン酸含量が高い油を生産する植物、例えばアブラナ植物など;
b)リノレン酸含量が低い油を生産する植物、例えばアブラナ植物など;
c)飽和脂肪酸レベルが低い油を生産する植物、例えばアブラナ植物など。
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、例えばジャガイモウイルスYに対してウイルス抵抗性の植物、例えばジャガイモなど(Tecnoplant、アルゼンチンからのSY230およびSY233イベント)、または例えばジャガイモ疫病(late blight)などの病害に対して抵抗性の植物、例えばジャガイモなど(例としてRB遺伝子)、または低温誘導性の甘味の低減を呈する植物、例えばジャガイモなど(遺伝子Nt−Inh、II−INVを有するもの)、または矮性の表現型を呈する植物、例えばジャガイモなど(A−20オキシダーゼ遺伝子)である。
本発明によってまた処理され得る植物または植物栽培品種(植物バイオテクノロジー法、例えば遺伝子操作などにより得られるもの)は、種子の脱粒特性が変化した植物、例えばアブラナまたは近縁のアブラナ属(Brassica)植物などである。かかる植物は、遺伝子形質転換により、またはかかる特性変化を付与する変異を含有する植物の選抜により得ることができ、種子脱粒が遅延または低減された植物、例えばアブラナ植物などを包含する。
本発明によって処理することができるとりわけ有用な遺伝子導入植物は、米国農務省(USDA)の動植物検疫所(APHIS)における米国内での規制除外についての許可されたまたは係属中の申請の対象である形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを有する植物である。これに関する情報は、APHIS(4700 River Road Riverdale,MD20737,USA)から、例えばウェブサイト http://www.aphis.usda.gov/brs/not_reg.htmlを通じて随時入手可能である。本出願日において、以下の情報を伴う申請が、APHISにおいて許可されたまたは係属中であった:
− 申請:申請の識別番号。形質転換イベントの技術的記載は、申請番号によってウェブサイト上でAPHISから入手可能である個々の申請書類中に見出すことができる。これらの記載は、参照により本明細書中に組み込まれる。
− 申請の拡張:範囲または用語の拡張が要求されている先の申請への参照。
− 機関:申請を提出する者の名称。
− 規制品:該当する植物種。
− 遺伝子導入表現型:形質転換イベントにより植物に付与された形質。
− 形質転換イベントまたは系統:規制除外が要求されているイベント(複数可)(時に系統(複数可)とも呼ばれる)の名称。
− APHIS書類:申請に関してAPHISから発行された、または請求に応じてAPHISから得ることができる様々な書類。
本発明によって処理され得るとりわけ有用な遺伝子導入植物は、1または複数の毒素をコードする1または複数の遺伝子を含む植物であり、以下の商品名の元で販売されている遺伝子導入植物である:YIELD GARD(登録商標)(例えばトウモロコシ、ワタ、ダイズ)、KnockOut(登録商標)(例えばトウモロコシ)、BiteGard(登録商標)(例えばトウモロコシ)、BT−Xtra(登録商標)(例えばトウモロコシ)、StarLink(登録商標)(例えばトウモロコシ)、Bollgard(登録商標)(ワタ)、Nucotn(登録商標)(ワタ)、Nucotn 33B(登録商標)(ワタ)、NatureGard(登録商標)(例えばトウモロコシ)、Protecta(登録商標)およびNewLeaf(登録商標)(ジャガイモ)。言及すべき除草剤耐性植物の例は、以下の商品名の元で入手可能なトウモロコシ栽培品種、ワタ栽培品種およびダイズ栽培品種である:Roundup Ready(登録商標)(グリホサートに対して耐性、例えばトウモロコシ、ワタ、ダイズ)、Liberty Link(登録商標)(ホスフィノトリシンに対して耐性、例えばアブラナ)、IMI(登録商標)(イミダゾリノンに対して耐性)およびSCS(登録商標)(スルホニルウレアに対して耐性、例えばトウモロコシ)。言及し得る除草剤抵抗性植物(除草剤耐性について慣用的な方法で育種された植物)は、名称Clearfield(登録商標)(例えばトウモロコシ)の下で販売されている栽培品種が挙げられる。
本発明によって処理され得るとりわけ有用な遺伝子導入植物は、形質転換イベントまたは形質転換イベントの組み合わせを含有する植物であり、例えば様々な国または地域の規制当局のためのデータベース中に収載されている(例えばhttp://gmoinfo.jrc.it/gmp_browse.aspxおよびhttp://cera−gmc.org/index.php?evidcode=&hstIDXCode=&gType=&AbbrCode=&atCode=&stCode=&coIDCode=&action=gm_crop_database&mode=Submitを参照されたい)。
本発明の成分または組成物はまた、材料の保護において、望ましくない微生物、例えば真菌および昆虫による攻撃および破壊からの工業材料の保護のために、用いることもできる。
加えて、本発明の化合物は、単独でまたは他の活性成分と組み合わせて、抗ファウリング組成物として用いることができる。
工業材料は、本発明との関連で、工業における使用のために調製された非生物材料を意味するものと理解される。例えば、本発明の活性成分により微生物学的変化または破壊から保護される対象である工業材料は、粘着剤、サイズ剤、紙、壁紙およびボール紙、織物、カーペット、皮革、木材、塗料およびプラスチック製品、冷却潤滑剤および微生物が感染または破壊することができる他の材料であり得る。保護対象の材料の範囲はまた、微生物の増殖により損なわれ得る生産プラントおよび建物の一部、例えば冷却水回路、冷却および加熱システムならびに換気および空調システムを包含する。本発明の範囲内の工業材料としては、好ましくは、粘着剤、サイズ剤、紙およびボール紙、皮革、木材、塗料、冷却潤滑剤および熱交換液が、より好ましくは木材が挙げられる。本発明の活性成分または組成物は、有害な作用、例えば腐朽、腐食、変色、脱色またはカビの生成などを防ぎ得る。加えて、本発明の化合物は、海水または汽水と接触する物体、特に船体、スクリーン、網、建造物、係船設備および通信システムをファウリングから保護するために用いることができる。
望ましくない真菌を防除するための本発明の方法はまた、保存品を保護するために使用することもできる。保存品は、天然起源であって長期の保護が望まれる、植物もしくは動物起源の天然物質またはそれらの加工品を意味するものと理解される。植物起源の保存品、例えば植物または植物部分、例えば茎、葉、塊茎、種子、果実、穀物などは、収穫したての状態で、または(予備)乾燥、湿潤、細砕、粉砕、圧搾もしくは焙煎による加工後の状態で保護することができる。保存品としてはまた材木も挙げられ、加工されていない材木、例えば建築材木、電柱および柵など、または完成品の形態の材木、例えば家具などのいずれも挙げられる。動物起源の保存品は、例えば獣皮、皮革、毛皮、毛髪である。本発明の活性成分は、有害な作用、例えば腐朽、腐食、変色、脱色またはカビの生成などを防ぎ得る。
本発明に従って処理することができる真菌病の病原体についての限定されない例として、以下が挙げられる:ウドンコ病病原体に起因する病害、例えば、ブルメリア属種(Blumeria species)、例えばブルメリア・グラミニス(Blumeria graminis);ポドスファエラ属種(Podosphaera species)、例えばポドスファエラ・ロイコトリカ(Podosphaera leucotricha);スファエロテカ属種(Sphaerotheca species)、例えばスファエロテカ・フリギネア(Sphaerotheca fuliginea);ウンシヌラ属種(Uncinula species)、例えばウンシヌラ・ネカトル(Uncinula necator)に起因するもの;サビ病病原体に起因する病害、例えば、ギムノスポランギウム属種(Gymnosporangium species)、例えばギムノスポランギウム・サビナエ(Gymnosporangium sabinae);ヘミレイア属種(Hemileia species)、例えばヘミレイア・バスタトリクス(Hemileia vastatrix);ファコプソラ属種(Phakopsora species)、例えばファコプソラ・パキリジ(Phakopsora pachyrhizi)およびファコプソラ・メイボミアエ(Phakopsora meibomiae);プッシニア属種(Puccinia species)、例えばプッシニア・レコンジタ(Puccinia recondita)またはプッシニア・トリチシナ(Puccinia triticina);ウロミセス属種(Uromyces species)、例えばウロミセス・アペンジクラタス(Uromyces appendiculatus)に起因するもの;卵菌類(oomycetes)の群からの病原体に起因する病害、例えば、ブレミア属種(Bremia species)、例えばブレミア・ラクツカエ(Bremia lactucae);ペロノスポラ属種(Peronospora species)、例えばペロノスポラ・ピシ(Peronospora pisi)またはP.ブラシカエ(P.brassicae);フィトフトラ属種(Phytophthora species)、例えばフィトフトラ・インフェスタンス(Phytophthora infestans);プラスモパラ属種(Plasmopara species)、例えばプラスモパラ・ビチコラ(Plasmopara viticola);シュードペロノスポラ属種(Pseudoperonospora species)、例えばシュードペロノスポラ・フムリ(Pseudoperonospora humuli)またはシュードペロノスポラ・キュベンシス(Pseudoperonospora cubensis);フィチウム属種(Pythium species)、例えばフィチウム・ウルチマム(Pythium ultimum)に起因するもの;葉汚斑性病害(leaf blotch disease)および葉萎凋性病害(leaf wilt disease)、例えば、アルテルナリア属種(Alternaria species)、例えばアルテルナリア・ソラニ(Alternaria solani);セルコスポラ属種(Cercospora species)、例えばセルコスポラ・ベチコラ(Cercospora beticola);クラジオスポリウム属種(Cladiosporium species)、例えばクラジオスポリウム・ククメリナム(Cladiosporium cucumerinum);コクリオボルス属種(Cochliobolus species)、例えばコクリオボルス・サチバス(Cochliobolus sativus)(分生子形態:ドレクスレラ(Drechslera)、Syn.:ヘルミントスポリウム(Helminthosporium));コレトトリカム属種(Colletotrichum species)、例えばコレトトリカム・リンデムタニウム(Colletotrichum lindemuthanium);シクロコニウム属種(Cycloconium species)、例えばシクロコニウム・オレアギナム(Cycloconium oleaginum);ジアポルテ属種(Diaporthe species)、例えばジアポルテ・シトリ(Diaporthe citri);エルシノエ属種(Elsinoe species)、例えばエルシノエ・ファウセッティ(Elsinoe fawcettii);グロエオスポリウム属種(Gloeosporium species)、例えばグロエオスポリウム・ラエチコロル(Gloeosporium laeticolor);グロメレラ属種(Glomerella species)、例えばグロメレラ・シングラタ(Glomerella cingulata);ギナーディア属種(Guignardia species)、例えばギナーディア・ビドウェリ(Guignardia bidwelli);レプトスフェリア属種(Leptosphaeria species)、例えばレプトスフェリア・マクランス(Leptosphaeria maculans);マグナポルテ属種(Magnaporthe species)、例えばマグナポルテ・グリセア(Magnaporthe grisea);ミクロドキウム属種(Microdochium species)、例えばミクロドキウム・ニバレ(Microdochium nivale);ミコスファエレラ属種(Mycosphaerella species)、例えばミコスファエレラ・グラミニコラ(Mycosphaerella graminicola)およびM.フィジエンシス(M.fijiensis);ファエオスファエリア属種(Phaeosphaeria species)、例えばファエオスファエリア・ノドラム(Phaeosphaeria nodorum);ピレノフォラ属種(Pyrenophora species)、例えばピレノフォラ・テレス(Pyrenophora teres);ラムラリア属種(Ramularia species)、例えばラムラリア・コロ−シグニ(Ramularia collo−cygni);リンコスポリウム属種(Rhynchosporium species)、例えばリンコスポリウム・セカリス(Rhynchosporium secalis);セプトリア属種(Septoria species)、例えばセプトリア・アピイ(Septoria apii);チフラ属種(Typhula species)、例えばチフラ・インカルナタ(Typhula incarnata);ベンツリア属種(Venturia species)、例えばベンツリア・イナエクアリス(Venturia inaequalis)に起因するもの;根および茎の病害、例えば、コルチシウム属種(Corticium species)、例えばコルチシウム・グラミネアルム(Corticium graminearum);フザリウム属種(Fusarium species)、例えばフザリウム・オキシスポルム(Fusarium oxysporum);ゴウマノマイセス属種(Gaeumannomyces species)、例えばゴウマノマイセス・グラミニス(Gaeumannomyces graminis);リゾクトニア属種(Rhizoctonia species)、例えばリゾクトニア・ソラニ(Rhizoctonia solani);タペシア属種(Tapesia species)、例えばタペシア・アクホルミス(Tapesia acuformis);チエラビオプシス属種(Thielaviopsis species)、例えばチエラビオプシス・バシコラ(Thielaviopsis basicola)に起因するもの;穂(ear and panicle)(トウモロコシ穂軸を包含する)の病害、例えば、アルテルナリア属種、例えばアルテルナリア属種(Alternaria spp.);アスペルギルス属種(Aspergillus species)、例えばアスペルギルス・フラブス(Aspergillus flavus);クラドスポリウム属種(Cladosporium species)、例えばクラドスポリウム・クラドスポリオイデス(Cladosporium cladosporioides);クラビセプス属種(Claviceps species)、例えばクラビセプス・プルプレア(Claviceps purpurea);フザリウム属種、例えばフザリウム・クルモラム(Fusarium culmorum);ジベレラ属種(Gibberella species)、例えばジベレラ・ゼアエ(Gibberella zeae);モノグラフェラ属種(Monographella species)、例えばモノグラフェラ・ニバリス(Monographella nivalis);セプトリア属種、例えばセプトリア・ノドラム(Septoria nodorum)に起因するもの;黒穂菌類に起因する病害、例えばスファセロテカ属種(Sphacelotheca species)、例えばスファセロテカ・レイリアナ(Sphacelotheca reiliana);チレチア属種(Tilletia species)、例えばチレチア・カリエス(Tilletia caries)、T.コントロベルサ(T.controversa);ウロシスチス属種(Urocystis species)、例えばウロシスチス・オクルタ(Urocystis occulta);ウスチラゴ属種(Ustilago species)、例えばウスチラゴ・ヌダ(Ustilago nuda);U.ヌダ・トリチシ(U.nuda tritici)に起因するもの;果実の腐朽、例えば、アスペルギルス属種、例えばアスペルギルス・フラブス;ボトリチス属種(Botrytis species)、例えばボトリチス・シネレア(Botrytis cinerea);ペニシリウム属種(Penicillium species)、例えばペニシリウム・エキスパンサム(Penicillium expansum)およびP.プルプロゲナム(P.purpurogenum);スクレロチニア属種(Sclerotinia species)、例えばスクレロチニア・スクレロチオラム(Sclerotinia sclerotiorum);ベルチシリウム属種(Verticilium species)、例えばベルチシリウム・アルボアトラム(Verticilium alboatrum)に起因するもの;種子および土壌が媒介する腐朽および萎凋病(wilt disease)、ならびにまた苗の病害、例えば、フザリウム属種、例えばフザリウム・クルモラム;フィトフトラ属種、例えばフィトフトラ・カクトラム(Phytophthora cactorum);フィチウム属種、例えばフィチウム・ウルチマム;リゾクトニア属種、例えばリゾクトニア・ソラニ;スクレロチウム属種(Sclerotium species)、例えばスクレロチウム・ロルフシイ(Sclerotium rolfsii)に起因するもの;がん腫病、虫こぶおよび天狗巣病(witches’ broom)、例えば、ネクトリア属種(Nectria species)、例えばネクトリア・ガリゲナ(Nectria galligena)に起因するもの;萎凋病、例えば、モニリニア属種(Monilinia species)、例えばモニリニア・ラキサ(Monilinia laxa)に起因するもの;葉、花および果実の奇形、例えば、タフリナ属種(Taphrina species)、例えばタフリナ・デフォルマンス(Taphrina deformans)に起因するもの;木本植物の変性病害、例えば、エスカ属種(Esca species)、例えばファエモニエラ・クラミドスポラ(Phaemonie
lla clamydospora)およびファエオアクレモニウム・アレオフィラム(Phaeoacremonium aleophilum)およびフォミチポリア・メジテラネア(Fomitiporia mediterranea)に起因するもの;花および種子の病害、例えば、ボトリチス属種、例えばボトリチス・シネレアに起因するもの;植物塊茎の病害、例えば、リゾクトニア属種、例えばリゾクトニア・ソラニ;ヘルミントスポリウム属種(Helminthosporium species)、例えばヘルミントスポリウム・ソラニ(Helminthosporium solani)に起因するもの;細菌性病原体に起因する病害、例えばキサントモナス属種(Xanthomonas species)、例えばキサントモナス・カンペストリス pv.オリゼ(Xanthomonas campestris pv.oryzae);シュードモナス属種(Pseudomonas species)、例えばシュードモナス・シリンガエ pv.ラクリマンス(Pseudomonas syringae pv.lachrymans);エルウィニア属種(Erwinia species)、例えばエルウィニア・アミロボーラ(Erwinia amylovora)に起因するもの。
ダイズの以下の病害を好ましく防除することができる:
葉、茎、さやおよび種子の真菌病、例えば、アルテルナリア斑点病(alternaria leaf spot)(アルテルナリア属種アトランス・テヌイシマ(atrans tenuissima))、炭疽病(コレトトリカム・グロエオスポロイデス・デマティウム var.トランケイタム(Colletotrichum gloeosporoides dematium var.truncatum))、褐斑症(brown spot)(セプトリア・グリシネス(Septoria glicines))、セルコスポラ斑点病および胴枯病(cercospora leaf spot and blight)(セルコスポラ・キクチイ(Cercospora kikuchii))、コアネフォラ葉枯病(choanephora leaf blight)(コアネフォラ・インフンジブリフェラ・トリスポラ(Choanephora infundibulifera trispora)(Syn.))、ダクツリオホラ斑点病(dactuliophora leaf spot)(ダクツリオホラ・グリシネス(Dactuliophora glycines))、べと病(downy mildew)(ペロノスポラ・マンシュリカ(Peronospora manshurica))、ドレクスレラ葉枯病(drechslera blight)(ドレクスレラ・グリシニ(Drechslera glycini))、フロッグアイ斑点病(frogeye leaf spot)(セルコスポラ・ソジナ(Cercospora sojina))、レプトスファエルリナ斑点病(leptosphaerulina leaf spot)(レプトスファエルリナ・トリホリイ(Leptosphaerulina trifolii))、フィロスティカ斑点病(phyllostica leaf spot)(フィロスティカ・ソジャエコラ(Phyllosticta sojaecola))、さやおよび茎枯病(pod and stem blight)(フォモプシス・ソジャエ(Phomopsis sojae))、ウドンコ病(ミクロスファエラ・ジフーサ(Microsphaera diffusa))、ピレノカエタ斑点病(pyrenochaeta leaf spot)(ピレノカエタ・グリシネス(Pyrenochaeta glycines))、リゾクトニア葉腐、葉枯およびくもの巣病(rhizoctonia aerial,foliage,and web blight)(リゾクトニア・ソラニ)、サビ病(ファコプソラ・パキリジ、ファコプソラ・メイボミアエ)、黒痘病(scab)(スファセロマ・グリシネス(Sphaceloma glycines))、ステムフィリウム葉枯病(stemphylium leaf blight)((ステムフィリウム・ボトリオサム(Stemphylium botryosum))、輪紋病(target spot)(コリネスポラ・カッシイコラ(Corynespora cassiicola))に起因するもの。
根および茎基部の真菌病、例えば、黒色根腐病(black root rot)(カロネクトリア・クロタラリアエ(Calonectria crotalariae))、炭腐病(charcoal rot)(マクロフォミナ・ファゼオリナ(Macrophomina phaseolina))、赤かび病またはフザリウム萎凋、根腐ならびにさやおよび地際部腐病(fusarium blight or wilt,root rot,and pod and collar rot)(フザリウム・オキシスポルム、フザリウム・オルトセラス(Fusarium orthoceras)、フザリウム・セミテクタム(Fusarium semitectum)、フザリウム・エクイセチ(Fusarium equiseti))、ミコレプトディスカス根腐病(mycoleptodiscus root rot)(ミコレプトディスカス・テレストリス(Mycoleptodiscus terrestris))、ネオコスモスポラ(neocosmospora)(ネオコスモスポラ・バシンフェクタ(neocosmospora vasinfecta)、さやおよび茎枯病(pod and stem blight)(ジアポルテ・ファセオロラム(Diaporthe phaseolorum))、茎潰瘍(stem canker)(ジアポルテ・ファセオロラム var.コーリボラ(Diaporthe phaseolorum var.caulivora))、フィトフトラ腐敗病(phytophthora rot)(フィトフトラ・メガスペルマ(Phytophthora megasperma))、落葉病(brown stem rot)(フィアロホラ・グレガタ(Phialophora gregata))、フィチウム腐敗病(pythium rot)(フィチウム・アファニデルマタム(Pythium aphanidermatum)、フィチウム・イレグラレ(Pythium irregulare)、フィチウム・デバリアヌム(Pythium debaryanum)、フィチウム・ミリオチルム(Pythium myriotylum)、フィチウム・ウルチマム)、リゾクトニア根腐病、茎腐病および立枯病(rhizoctonia root rot,stem decay,and damping−off)(リゾクトニア・ソラニ)、スクレロチニア茎腐病(sclerotinia stem decay)(スクレロチニア・スクレロチオラム)、スクレロチニア白絹病(sclerotinia southern blight)(スクレロチニア・ロルフシ(Sclerotinia rolfsii))、チエラビオプシス根腐病(Thielaviopsis root rot)(チエラビオプシス・バシコラ)に起因するもの。
工業材料を分解または変化させる能力がある微生物としては、例えば、細菌、真菌、酵母、藻類および粘液生物が挙げられる。本発明の活性成分は、好ましくは、真菌、特にカビ、木材変色性および木材破壊性真菌(担子菌類(Basidiomycetes))に対して、ならびに粘液生物および藻類に対して作用する。例として以下の属の微生物が挙げられる:アルテルナリア属、例えばアルテルナリア・テヌイス(Alternaria tenuis)など;アスペルギルス属、例えばアスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)など;ケトミウム属(Chaetomium)、例えばケトミウム・グロボサム(Chaetomium globosum)など;コニオフォラ属(Coniophora)、例えばコニオフォラ・プエタナ(Coniophora puetana)など;レンチヌス属(Lentinus)、例えばレンチヌス・チグリナス(Lentinus tigrinus)など;ペニシリウム属、例えばペニシリウム・グラウカム(Penicillium glaucum)など;ポリポラス属(Polyporus)、例えばポリポラス・ベルシカラー(Polyporus versicolor)など;アウレオバシジウム属(Aureobasidium)、例えばアウレオバシジウム・プルランス(Aureobasidium pullulans)など;スクレロフォマ属(Sclerophoma)、例えばスクレロフォマ・ピチオフィラ(Sclerophoma pityophila)など;トリコデルマ属(Trichoderma)、例えばトリコデルマ・ビリデ(Trichoderma viride)など;エシェリキア属(Escherichia)、例えばエシェリキア・コリ(Escherichia coli)など;シュードモナス属、例えばシュードモナス・エルギノーサ(Pseudomonas aeruginosa)など;スタフィロコッカス属(Staphylococcus)、例えばスタフィロコッカス・アウレウス(Staphylococcus aureus)など。
加えて、本発明の活性化合物はまた、非常に良好な抗真菌活性を持つ。それらは、とりわけ皮膚糸状菌および酵母、カビおよび二相性真菌に対して(例えばカンジダ属種、例えばカンジダ・アルビカンス(Candida albicans)、カンジダ・グラブラタ(Candida glabrata)などに対して)、およびエピデルモフィトン・フロッコサム(Epidermophyton floccosum)、アスペルギルス属種、例えばアスペルギルス・ニガーおよびアスペルギルス・フミガタス(Aspergillus fumigatus)など、トリコフィトン属種(Trichophyton species)、例えばトリコフィトン・メンタグロフィテス(Trichophyton mentagrophytes)など、ミクロスポロン属種(Microsporon species)、例えばミクロスポロン・カニス(Microsporon canis)およびミクロスポロン・オードウイニイ(Microsporon audouinii)などに対して、非常に広い抗真菌活性スペクトルを持つ。これらの真菌の列挙は、決して防除することができる真菌スペクトルの限定を構成するものではなく、単に例示的な性質のものである。
本発明の活性成分は、したがって、医学的な用途および非医学的な用途の両方において用いることができる。
本発明の活性成分を殺菌剤として使用する場合、施用量は、施用の種類に応じて比較的広い範囲内で変えることができる。本発明の活性成分の施用量は
・植物部分の処理の場合、例えば葉:0.1から10000g/haまで、好ましくは10から1000g/haまで、より好ましくは50から300g/haまで(灌水または点滴注入による施用の場合、特に不活性基材、例えばロックウールまたはパーライトなどが用いられるときに、施用量を低減させることはなお可能である);
・種子処理の場合:100kgの種子あたり2から200gまで、好ましくは100kgの種子あたり3から150gまで、より好ましくは100kgの種子あたり2.5から25gまで、なおより好ましくは100kgの種子あたり2.5から12.5gまで;
・土壌処理の場合:0.1から10000g/haまで、好ましくは1から5000g/haまで。
これらの施用量は単に例示的なものであり、本発明の目的を限定するものではない。
本発明の活性成分または組成物は、それ故に、処理後のある一定の期間、言及された病原体による攻撃から植物を保護するために用いることができる。保護がもたらされる期間は、活性成分を使用した植物の処理後、一般に1から28日間、好ましくは1から14日間、より好ましくは1から10日間、なおより好ましくは1から7日間、または種子処理後最大で200日までの間にわたる。
加えて、本発明の処理は、収穫材料ならびにそれから調製される食品および飼料中のマイコトキシン含量を低減させることができる。マイコトキシンとしては、排他的ではないが、具体的に以下が挙げられる:デオキシニバレノール(DON)、ニバレノール、15−Ac−DON、3−Ac−DON、T2−およびHT2−毒素、フモニシン、ゼアラレノン、モニリホルミン、フザリン、ジアセオトキシスシルペノール(diaceotoxyscirpenol)(DAS)、ボウベリシン、エンニアチン、フザロプロリフェリン、フザレノール、オクラトキシン、パツリン、麦角アルカロイドおよびアフラトキシン。これらのマイコトキシンは、例えば、以下の真菌:フザリウム属種、例えばフザリウム・アクミナタム(Fusarium acuminatum)、F.アベナシウム(F.avenaceum)、F.クルークウェレンス(F.crookwellense)、F.クルモラム、F.グラミネアルム(F.graminearum)(ジベレラ・ゼアエ)、F.エクイセチ、F.フジコロイ(F.fujikoroi)、F.ムサラム(F.musarum)、F.オキシスポルム、F.プロリフェラタム(F.proliferatum)、F.ポアエ(F.poae)、F.シュードグラミネアルム(F.pseudograminearum)、F.サムブシナム(F.sambucinum)、F.シルピ(F.scirpi)、F.セミテクタム、F.ソラニ(F.solani)、F.スポロトリコイデス(F.sporotrichoides)、F.ラングセチアエ(F.langsethiae)、F.サブグルチナンス(F.subglutinans)、F.トリシンクタム(F.tricinctum)、F.ベルチシリオイデス(F.verticillioides)が特に、およびまたアスペルギルス属種、ペニシリウム属種、クラビセプス・プルプレア、スタキボトリス属種が特に生産することができる。
適切な場合、本発明の化合物は、ある特定の濃度または施用量で、除草剤、薬害軽減剤、成長調節剤もしくは植物の性質を改良する剤として、または殺微生物剤として、例えば殺菌剤、抗真菌剤、殺菌剤、殺ウイルス剤(ウイロイドに対する剤を包含するもの)もしくはMLO(マイコプラズマ様生物)およびRLO(リケッチア様生物)に対する剤として用いることもできる。適切な場合、それらはまた、他の活性成分の合成のための中間体または前駆体として用いることもできる。
以下の例は本発明を詳細に説明する。
A.化学的例
1.N−(シアノメチル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボキサミド(例1.20−40)の調製
中間体1:3,5−ジクロロベンズアルデヒドオキシム
23.82g(342.8mmol)のヒドロキシルアミン塩酸塩を80mlのエタノールと混合した。28.12g(342.8mmol)の酢酸ナトリウムを加えた後、100mlエタノール中50.00g(285.7mmol)の3,5−ジクロロベンズアルデヒドの溶液を30分以内に滴下して加え、混合物を2時間撹拌し、次いで一晩置いた。反応混合物を完全に濃縮し、次いで500mlのCHClを加え、混合物を400mlの水で洗浄した。水相を100mlのCHClで1回洗浄し、有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。収量:56.50g(98%)
H NMR(CDCl):σ=7.36(s,1H,Ar−)、7.47(s,2H,Ar−)、7.63(s br,1H,O)、8.02(s,1H,C=NOH)。
中間体2:3,5−ジクロロ−N−ヒドロキシベンゼンカルボキシイミドイルクロリド
30.00g(157.9mmol)の3,5−ジクロロベンズアルデヒドオキシムを379mlのDMF中0.5M HClの中に最初に入れて、116.7g(189.5mmol)のオキソン(ペルオキソ一硫酸カリウム)を室温(RT)で少しずつ分けて加えた。内部温度が50℃より高くなるまで反応混合物を加熱しないように、それを氷浴で冷却した。2時間後、反応溶液を1lの氷水の中に注ぎ入れ、各回500mlのエーテルで2回抽出した。合わせた有機相を次いで400mlの0.5M HCl水溶液で、および200mlの飽和NaCl溶液で洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮した。残渣をさらに精製することなく用いた。収量:28.40g(80%)
H NMR(CDCl):σ=7.43(s,1H,Ar−)、7.74(s,2H,Ar−)、8.03(s br,1H,O)。
中間体3:メチル 3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボキシレート(例A−116)
35.00g(155.9mmol)を490mlの2−プロパノール中に溶解し、31.61g(171.5mmol)のメチル 2−メトキシアクリレートを加えた。室温で、65.49g(779.6mmol)のNaHCOをこの溶液に加え、混合物を室温で12時間撹拌した。固体を次いでろ過して分け、ろ液をロータリーエバポレーター上で濃縮した。粗精製の生成物をジクロロメタン中に溶解し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮した。続いて、固体を少量のジクロロメタン中に溶解し、イソプロパノールを加えた。この溶媒混合物から生成物が結晶化された。収量:28.0g(59%)
H NMR(CDCl):σ=3.40(d ABのH,J=19Hz,1H,N=C−C )、3.48(s,3H,O−C )、3.78(d,ABのH、J=19Hz,1H,N=C−CH )、3.90(s,3H,OC )、7.43(s,1H,Ar−)、7.55(s,2H,Ar−)。
中間体4:3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボン酸(例A−115)
40.00g(131.5mmol)のメチル 3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボキシレートを800mlのTHF中に溶解し、次いで2.99gのLiOHを0.5モル濃度の水溶液として徐々に加えた。室温で2時間撹拌した後、THF溶媒を真空中で除去し、200mlの半飽和(semisaturated)NaHCO溶液を加え、混合物を酢酸エチルで抽出した。続いて、水相を300mlのメチレンクロリドと混合し、次いで撹拌しながら0.5n HClを徐々に加えることによりpH1に調整した。有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮した。収量:35.4g(88%)
H NMR(CDCl):σ=3.45(d ABのH,J=19Hz,1H,N=C−C )、3.51(s,3H,OC )、3.85(d ABのH,J=19Hz,1H,N=C−CH )、7.45(s,1H,Ar−)、7.56(s,2H,Ar−)、93(s br.,1H,COO)。
例1.20−40
N−(シアノメチル)−3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボキサミド
200mg(0.689mmol)の3−(3,5−ジクロロフェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボン酸を10mlのジクロロメタン中に最初に入れ、93mg(0.69mmol)のHOBTおよび57mg(1.0mmol)の2−アミノアセトニトリルを加えた。続いて、172mg(0.896mmol)の1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩を加え、混合物を30分間撹拌した。ワークアップのため、混合物を水で洗浄し、シリカゲルを用いたヘプタン/酢酸エチルでのクロマトグラフィーを行った。収量:220mg(92%)。
H NMR(CDCl):σ=3.36(d ABのH,J=19Hz,1H,N=C−C )、3.37(s,3H,OC )、3.81(d ABのH,J=19Hz,1H,N=C−CH )、4.27(d AB,2H;J AB=16Hz,JAC=7Hz,2H,NH−C );7.17(t br,J=7Hz,1H,N);7.45(s,1H,Ar−)、7.56(s,2H,Ar−)。
中間体5
メチル 2,2−ジメトキシプロパノエート
100g(979mmol)のメチル 2−オキソプロパノエートを240mlのメタノール中135g(1273mmol)のオルトギ酸トリメチルと混合した。0.96g(9.79mmol)の濃HSOを加えた後、混合物を加熱して4時間還流した。溶媒を2時間以内に蒸留して除き、粗精製の生成物を10℃まで冷却し、1200mlの水中2.4gのKOH溶液に10℃で加えた。ジエチルエーテルで繰り返し抽出した後、生成物をNaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮した。残渣を再度蒸留した。B.p.(10mbar):50〜55℃。収量:118g(77%)
H NMR(CDCl):σ=1.53(s,3H,C−C )、3.29(s,6H,C −O−C−O−C )、3.82(s,3H,COOC )。
中間体6
メチル 2−メトキシアクリレート
100g(675mmol)のメチル 2,2−ジメトキシプロパノエートを300mlのDMF中に最初に入れ、52.7g(371mmol)のPを撹拌しながら少しずつ分けて加え、次いで混合物を100℃まで1時間加熱した。反応溶液を次いで、10℃まで冷却した1lの飽和NaHCO溶液に加えた。この溶液をジエチルエーテルで抽出し、有機抽出物を飽和NaCl溶液で3回洗浄し、NaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮した。生成物をさらに精製せずに用いた。収量:66.0g(81%)
H NMR(CDCl):σ=3.67(s,3H,C−C )、3.83(s,3H,COOC )、4.63(d,1H,J=3Hz,C=CH)、5.37(d,1H,J=3Hz,C=CH)。
中間体7
エチル 2−エトキシアクリレート
中間体6と同様に合成。
H NMR(CDCl):σ=1.33(t,3H,J=7Hz,C CHO)、1.40(t,3H,J=7Hz,C CHO) 3.83(q,2H,J=7Hz,CH O)、4.27(q,2H,J=7Hz,CH O)、4.58(d,1H,J=3Hz,C=CH)、5.32(d,1H,J=3Hz,C=CH)。
例3.11−9
3−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−メトキシ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボチオアミド
400mg(1.182mmol)の3−(3,5−ジフルオロフェニル)−5−メトキシ−N−(2,2,2−トリフルオロエチル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−5−カルボキサミドを20mlのTHF中に溶解し、合計478mg(1.182mmol)のローソン試薬を少しずつ分けて加えた。透明な溶液を続いて80℃までマイクロ波中で2時間加熱した。溶媒を減圧下で除去し、残渣を酢酸エチル中に取り入れ、飽和塩化ナトリウム溶液で抽出した。有機相をNaSOで乾燥させ、ろ過して濃縮した。この後、シリカゲルを用いて酢酸エチル/n−ヘプタンでのクロマトグラフィー精製を行った。収量:150mg(34%)
1H NMR(CDCl3):σ=3.41(s,3H,O−C );3.57(d ABのH,J=19Hz,1H,N=C−C )、4.07(d ABのH,J=19Hz,1H,N=C−CH )、4.26−4.41(m,1H,CH−CF);4.54−4.71(m,1H,CH−CF);6.92(tt,1H,フェニル−4);7.21(d,2H,Ar−2,6);8.70(s br,1H,N)。
上述の化合物の調製と同様に、調製の一般的細目に従って、以下の表中で特定されている化合物を得ることができる。これらの表中に開示されている例のNMRデータは、(δ値、水素原子の数、多重項分裂)の形態で与えられる。異なるシグナルピークについてのδ値−シグナル強度数のペアは、セミコロンにより互いに分けられて載せられる。
表1.1:A−Xが下に定義される通りである、一般式(I.1)の本発明の化合物1.1−1から1.1−266
Figure 0006285937

表1.1:
Figure 0006285937
Figure 0006285937
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Figure 0006285937
Figure 0006285937
表1.2:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.2)の本発明の化合物1.2−1から1.2−266
Figure 0006285937
表1.3:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.3)の本発明の化合物1.3−1から1.3−266
Figure 0006285937
表1.4:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.4)の本発明の化合物1.4−1から1.4−266
Figure 0006285937
表1.5:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.5)の本発明の化合物1.5−1から1.5−266
Figure 0006285937
表1.6:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.6)の本発明の化合物1.6−1から1.6−266
Figure 0006285937
表1.7:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.7)の本発明の化合物1.7−1から1.7−266
Figure 0006285937
表1.8:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.8)の本発明の化合物1.8−1から1.8−266
Figure 0006285937
表1.9:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.9)の本発明の化合物1.9−1から1.9−266
Figure 0006285937
表1.10:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.10)の本発明の化合物1.10−1から1.10−266
Figure 0006285937
表1.11:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.11)の本発明の化合物1.11−1から1.11−266
Figure 0006285937
表1.12:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.12)の本発明の化合物1.12−1から1.12−266
Figure 0006285937
表1.13:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.13)の本発明の化合物1.13−1から1.13−266
Figure 0006285937
表1.14:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.14)の本発明の化合物1.14−1から1.14−266
Figure 0006285937
表1.15:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.15)の本発明の化合物1.15−1から1.15−266
Figure 0006285937
表1.16:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.16)の本発明の化合物1.16−1から1.16−266
Figure 0006285937
表1.17:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.17)の本発明の化合物1.17−1から1.17−266
Figure 0006285937
表1.18:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.18)の本発明の化合物1.18−1から1.18−266
Figure 0006285937
表1.19:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.19)の本発明の化合物1.19−1から1.19−266
Figure 0006285937
表1.20:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.20)の本発明の化合物1.20−1から1.20−266
Figure 0006285937
表1.21:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.21)の本発明の化合物1.21−1から1.21−266
Figure 0006285937
表1.22:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.22)の本発明の化合物1.22−1から1.22−266
Figure 0006285937
表1.23:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.23)の本発明の化合物1.23−1から1.23−266
Figure 0006285937
表1.24:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.24)の本発明の化合物1.24−1から1.24−266
Figure 0006285937
表1.25:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.25)の本発明の化合物1.25−1から1.25−266
Figure 0006285937
表1.26:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.26)の本発明の化合物1.26−1から1.26−266
Figure 0006285937
表1.27:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.27)の本発明の化合物1.27−1から1.27−266
Figure 0006285937
表1.28:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.28)の本発明の化合物1.28−1から1.28−266
Figure 0006285937
表1.29:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.29)の本発明の化合物1.29−1から1.29−266
Figure 0006285937
表1.30:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.30)の本発明の化合物1.30−1から1.30−266
Figure 0006285937
表1.31:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.31)の本発明の化合物1.31−1から1.31−266
Figure 0006285937
表1.32:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.32)の本発明の化合物1.32−1から1.32−266
Figure 0006285937
表1.33:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.33)の本発明の化合物1.33−1から1.33−266
Figure 0006285937
表1.34:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.34)の本発明の化合物1.34−1から1.34−266
Figure 0006285937
表1.35:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.35)の本発明の化合物1.35−1から1.35−266
Figure 0006285937
表1.36:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.36)の本発明の化合物1.36−1から1.36−266
Figure 0006285937
表1.37:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.37)の本発明の化合物1.37−1から1.37−266
Figure 0006285937
表1.38:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.38)の本発明の化合物1.38−1から1.38−266
Figure 0006285937
表1.39:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.39)の本発明の化合物1.39−1から1.39−266
Figure 0006285937
表1.40:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.41)の本発明の化合物1.41−1から1.41−266
Figure 0006285937
表1.41:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.41)の本発明の化合物1.41−1から1.41−266
Figure 0006285937
表1.42:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.42)の本発明の化合物1.42−1から1.42−266
Figure 0006285937
表1.43:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.43)の本発明の化合物1.43−1から1.43−266
Figure 0006285937
表I.44:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.44)の本発明の化合物I.44−1からI.44−266
Figure 0006285937
表I.45:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.45)の本発明の化合物I.45−1からI.45−266
Figure 0006285937
表I.46:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.46)の本発明の化合物I.46−1からI.46−266
Figure 0006285937
表1.47:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.47)の本発明の化合物1.47−1から1.47−266
Figure 0006285937
表1.48:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.48)の本発明の化合物1.48−1から1.48−266
Figure 0006285937
表1.49:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.49)の本発明の化合物1.49−1から1.49−266
Figure 0006285937
表1.50:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.50)の本発明の化合物1.50−1から1.50−266
Figure 0006285937
表1.51:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.51)の本発明の化合物1.51−1から1.51−266
Figure 0006285937
表1.52:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.52)の本発明の化合物1.52−1から1.52−266
Figure 0006285937
表1.53:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.53)の本発明の化合物1.53−1から1.53−266
Figure 0006285937
表1.54:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.54)の本発明の化合物1.54−1から1.54−266
Figure 0006285937
表1.55:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.55)の本発明の化合物1.55−1からI.55−266
Figure 0006285937
表1.56:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.56)の本発明の化合物1.56−1からI.56−266
Figure 0006285937
表1.57:A−Xが表1.1中に定義される通りである、一般式(I.57)の本発明の化合物1.57−1からI.57−266
Figure 0006285937
表1.1から1.57中で特定されている本発明の化合物のための方法と同様の方法により、Yが酸素であり、Rがエチルであり、および他の置換基が各々表1.1から1.57中に定義される通りである表2.1から2.57の本発明の化合物が対応して生じる。
表1.1から1.57中で特定されている本発明の化合物のための方法と同様の方法により、Yが硫黄であり、Rがメチルであり、および他の置換基が各々表1.1から1.57中に定義される通りである表3.1から3.57の本発明の化合物が対応して生じる。
表1.1から1.57中で特定されている本発明の化合物のための方法と同様の方法により、Yが硫黄であり、Rがエチルであり、および他の置換基が各々表1.1から1.57中に定義される通りである表4.1から4.57の本発明の化合物が対応して生じる。
用いられる略語は以下を意味する:
Ac アセトキシ
Bu ブチル
Et エチル
Me メチル
Pr プロピル
Pen ペンチル
Hex ヘキシル
Ph フェニル
c シクロ
s 第二級
i イソ
t 第三級
THF テトラヒドロフラン
E1、E2、E3、E4は、鏡像異性的に純粋な化合物を意味する。D1、D2、D3、D4は、2つのエナンチオマーのラセミ体として存在するジアステレオマー対のジアステレオマーを意味する。
分析データ表1.2
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.3
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.5
Figure 0006285937
分析データ表1.6
Figure 0006285937
分析データ表1.7
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.11
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.14
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.16
Figure 0006285937
分析データ表1.18
Figure 0006285937
分析データ表1.20
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.25
Figure 0006285937

分析データ表1.29
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.32
Figure 0006285937
分析データ表1.33
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表1.56
Figure 0006285937
分析データ表1.57
Figure 0006285937
分析データ表2.2
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表2.5
Figure 0006285937
分析データ表2.11
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表2.20
Figure 0006285937
分析データ表3.11
Figure 0006285937
表Aは、RおよびRが各々水素であり、ならびにX、X、X、X、X、RおよびVのラジカルが各々表中に定義される通りである、一般式(II)の化合物を記載する。
Figure 0006285937
表A:中間体
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
分析データ表A:
Figure 0006285937
Figure 0006285937
Figure 0006285937
B.製剤例
1.粉剤
粉剤は、10重量部の式(I)の化合物および90重量部の不活性物質としてのタルクを混合すること、ならびに混合物をハンマーミル中で細砕することにより得られる。
2.分散性散剤
易水分散性水和剤は、25重量部の式(I)の化合物、64重量部の不活性物質としてのカオリン含有石英、10重量部のカリウムリグノスルホネートおよび1重量部のナトリウムオレオイルメチルタウレートを混合すること、ならびに混合物をピン付ディスクミル中で粉砕することにより得られる。
3.分散濃厚剤(Dispersion concentrate)
易水分散性分散濃厚剤は、20重量部の式(I)の化合物を6重量部のアルキルフェノールポリグリコールエーテル((登録商標)Triton X 207)、3重量部のイソトリデカノールポリグリコールエーテル(8 EO)および71重量部のパラフィン系ミネラルオイル(沸点範囲 例えば約255℃から277℃超)と混合すること、ならびに混合物をビーズミル中で粉砕して5ミクロン未満の細かさにすることにより得られる。
4.乳剤
乳剤は、15重量部の式(I)の化合物、75重量部の溶媒としてのシクロヘキサノンおよび10重量部の乳化剤としてのエトキシル化ノニルフェノールから得られる。
5.顆粒水和剤
顆粒水和剤は、
75重量部の式(I)の化合物、
10重量部のカルシウムリグノスルホネート、
5重量部のナトリウムラウリルサルフェート、
3重量部のポリビニルアルコールおよび
7重量部のカオリン
を混合すること、
混合物をピン付ディスクミル中で粉砕すること、ならびに造粒液としての水の噴霧散布により粉末を流動床中で造粒することにより得られる。
顆粒水和剤はまた、コロイドミル中で、
25重量部の式(I)の化合物、
5重量部のナトリウム 2,2’−ジナフチルメタン−6,6’−ジスルホネート、
2重量部のナトリウムオレオイルメチルタウリネート、
1重量部のポリビニルアルコール、
17重量部の炭酸カルシウムおよび
50重量部の水
をホモジナイズして予備細砕すること、
次いで混合物をビーズミル中で粉砕すること、ならびにこのようにして得られた懸濁液を噴霧塔内で一相ノズルを使用して微粒化および乾燥させることによっても得られる。
C.生物学的例
1.有害植物に対する出芽前除草作用
単子葉有害植物および双子葉有害植物の種子または根茎の小片を直径9から13cmのポット内に入れた砂壌土中に置き、土で被覆する。乳剤または粉剤として製剤化された除草剤を次いで様々な用量で、水性の分散物、懸濁物またはエマルションの形態で、300から800lの水/ha(換算)の施用量で、被覆土壌の表面に施用する。植物をさらに栽培するため、ポットを次いで最適条件下、温室内で維持する。試験植物を温室内で3から4週間、最適な成長条件下に置いた後、本発明の化合物の活性を目視で採点する。例えば、化合物No.1.2−7、1.2−11、1.2−42、1.2−46、1.2−62、1.2−148、1.2−202、1.3−206、1.3−110、1.5−212、1.6−206、1.7−9、1.11−9、1.11−11、1.11−16、1.11−21、1.11−40、1.11−41 D1、1.11−42、1.11−46 D2、1.11−147、1.11−48 D1、1.11−48 D2、1.11−53、1.11−59、1.11−60、1.11−110、1.11−119、1.11−136、1.11−137、1.11−142、1.11−150、1.11−197、1.11−199、1.11−200、1.11−201、1.11−202、1.11−210、1.11−212、1.11−229、1.14−16、1.14−212、1.18−9、1.18−16、1.18−96、1.18−212、1.20−7、1.20−19 D2、1.20−20、1.20−21、1.20−42、1.20−48 D2、1.20−55、1.20−74、1.20−200、1.20−208、1.25−206、1.29−73、1.29−212、1.32−206、1.33−212および2.11−212は、1ヘクタールあたり320グラムの施用量で、エキノクロア・クルスガリ(Echinochloa crus galli)、ロリウム・ムルチフロルム(Lolium multiflorum)、ステラリア・メディア(Stellaria media)およびベロニカ・ペルシカ(Veronica persica)に対して少なくとも90%の効力を各々示す。
2.有害植物に対する出芽後除草作用
単子葉有害植物および双子葉有害植物の種子をボール紙ポット内に入れた砂壌土の中に並べ、土で被覆し、温室内で良好な成長条件下において栽培する。播種から2から3週後、試験植物を3葉期で処理する。水和剤としてまたは乳剤として製剤化された本発明の化合物を、植物の葉部表面上に、600から800lの水/ha(換算)の施用量で噴霧する。試験植物を温室内で3から4週間、最適な成長条件下に置いた後、本発明の化合物の活性を目視で採点する。例えば、化合物No.1.2−11、1.2−53、1.20−93、1.2−102、1.2−138、1.2−200、1.3−9、1.3−206、1.6−206、1.7−96、1.11−11、1.11−20、1.11−40、1.11−53、1.11−60、1.11−93、1.11−110、1.11−119、1.11−200、1.11−212、1.11−137、1.11−142、1.11−149、1.14−96、1.14−136、1.16−110、1.18−96、1.18−206、1.20−16、1.20−40、1.20−58、1.20−200、1.20−208、1.25−102、1.25−206、1.29−73、1.32−96、1.33−102、2.2−102、2.11−96および2.11−212は、1ヘクタールあたり320グラムの施用量で、アロペクルス・ミオスロイデス(Alopecurus myosuroides)およびポリゴヌム・コンボルブルス(Polygonum convolvulus)に対して少なくとも90%の効力を各々示す。
3.殺真菌作用
例:インビボでの保護試験、スフェロテカ・フリギネア(ガーキンのウドンコ病)
適切な活性成分製剤を生産するため、活性成分をアセトン/Tween/DMSOと混合し、水で適切な濃度に希釈する。
ガーキン植物(栽培品種:Vert petit de Paris)を50/50 泥炭/ポゾラン基質中、24℃で栽培し、Z11子葉期に上記の活性成分製剤を噴霧する。対照となる植物を、活性成分を含まない水溶液を使用して処理する。
24時間後、植物にスフェロテカ・フリギネアの胞子懸濁液(100000胞子/ml)を噴霧する。胞子を感染植物から回収する。接種された植物を20/25℃、60/70%の相対的湿度に置く。
接種後12日で評価を行う。0%は対照の効力に相当する効力を意味し、100%は感染が観察されないことを意味する。
500ppmの施用量で、以下の化合物を使用して以下の効力が見出される:
Figure 0006285937
例2:インビボでの保護試験、フィトフトラ・インフェスタンス(トマトの疫病)
適切な活性成分製剤を生産するため、活性成分をアセトン/Tween/DMSOと混合し、水で適切な濃度に希釈する。
トマト植物(栽培品種:Rentita)を50/50 泥炭/ポゾラン基質中、20〜25℃で栽培し、Z12期に上記の活性成分製剤を噴霧する。対照となる植物を、活性成分を含まない水溶液を使用して処理する。
24時間後、植物にフィトフトラ・インフェスタンスの胞子懸濁液(20000胞子/ml)を噴霧する。胞子を感染植物から回収する。接種された植物を16〜18℃、湿潤雰囲気中で5日間置く。
感染後5日で評価を行う。0%は対照の効力に相当する効力を意味し、100%は感染が観察されないことを意味する。
500ppmの施用量で、以下の化合物を使用して以下の効力が見出される:
Figure 0006285937
例3:インビボでの保護試験、ボトリチス・シネレア(ガーキンの灰色カビ病)
適切な活性成分製剤を生産するため、活性成分をアセトン/Tween/DMSOと混合し、水で適切な濃度に希釈する。
ガーキン植物(Vert petit de Paris)を50/50 泥炭/ポゾラン基質中、24℃で栽培し、Z11期に上記の活性成分製剤を噴霧する。対照となる植物を、活性成分を含まない水溶液を使用して処理する。
24時間後、植物にボトリチス・シネレアの胞子懸濁液(50000胞子/ml)を噴霧する。胞子は、10g/L PDB、50g/L D−フルクトース、2g/L NHNOおよび1g/L KHPOからなる栄養液中に懸濁する。
接種されたガーキン植物を17℃、80%の相対的大気湿度でインキュベートする。
感染後4〜5日で評価を行う。0%は対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は感染が観察されないことを意味する。
500ppmの施用量で、以下の化合物を使用して以下の効力が見出される:
Figure 0006285937
例4:インビボでの保護試験、セプトリア・トリチシ(Septoria tritici)(コムギの汚斑)
適切な活性成分製剤を生産するため、活性成分をアセトン/Tween/DMSOと混合し、水で適切な濃度に希釈する。
コムギ植物(栽培品種:Scipion)を50/50 泥炭/ポゾラン基質中、22℃(12時間)/20℃(12時間)で栽培し、1葉期(10cm高)に上記の活性成分製剤を噴霧する。対照植物に活性成分が添加されていない水溶液を噴霧する。
24時間後、植物に凍結保存されたセプトリア・トリチシの胞子懸濁液(500000胞子/ml)を噴霧する。接種された植物を18℃、100%の相対的湿度に72時間置き、次いで90%の相対的大気湿度にさらに21〜28日間置く。
接種後21〜28日で、対照植物と比較して評価を実行する。0%は対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は感染が観察されないことを意味する。
500ppmの施用量で、以下の化合物を使用して以下の効力が見出される:
Figure 0006285937
例5:ベンツリア試験(リンゴ)/保護
溶媒:24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤:1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
適切な活性成分製剤を生産するため、1重量部の活性成分を上述の量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
保護的効力について試験するため、幼植物に活性成分製剤を上述の施用量で噴霧する。噴霧コーティングが乾燥したら、植物にリンゴ黒痘病病原体ベンツリア・イナエクアリスの分生子水懸濁液を接種し、次いでインキュベーションキャビン内に約20℃、100%の相対的大気湿度で1日間そのまま置く。
植物を次いで温室内に約21℃、約90%の相対的大気湿度で置く。
接種から10日の後に評価を行う。0%は対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は感染が観察されないことを意味する。
この試験において、以下の本発明の化合物は、100ppmの活性成分濃度で70%以上の効力を示す:
Figure 0006285937
例6:プラスモパラ試験(ブドウ)/保護
溶媒:24.5重量部のアセトン
24.5重量部のジメチルアセトアミド
乳化剤:1重量部のアルキルアリールポリグリコールエーテル
適切な活性成分製剤を生産するため、1重量部の活性成分を上述の量の溶媒および乳化剤と混合し、濃縮物を水で所望の濃度に希釈する。
保護的効力について試験するため、幼植物に活性成分製剤を上述の施用量で噴霧する。噴霧コーティングが乾燥したら、植物にプラスモパラ・ビチコラの胞子水懸濁液を接種し、次いでインキュベーションキャビン内に約20℃、100%の相対的大気湿度で1日間そのまま置く。続いて、植物を温室内に約21℃の温度で、大気湿度約90%で4日間置く。植物に次いで水をやり、インキュベーションキャビン内に1日間置く。
接種から6日の後に評価を行う。0%は対照の効力に相当する効力を意味し、100%の効力は感染が観察されないことを意味する。
この試験において、以下の本発明の化合物は、100ppmの活性成分濃度で70%以上の効力を示す:
Figure 0006285937

Claims (17)

  1. 式(I)
    Figure 0006285937
    〔式中、
    およびRは、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノであるか、もしくはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−アルコキシであり、
    または
    およびRは、それらが結合している炭素原子と共に、q個の炭素原子およびp個の酸素原子から形成される飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の3員、4員もしくは5員の環を形成し;
    は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、(C−C)−アルコキシおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり、
    は水素、シアノであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシルおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルもしくは(C−C)−アルキニルであり、
    Aは、結合であるか、または、
    Figure 0006285937
    よりなる群から選択される二価のユニットであり、
    10、R11、R12、R13、R14およびR15は、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、CO、CONR、Rであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
    Yは、酸素または硫黄であり;
    Xは、水素、シアノ、ヒドロキシル、Xであるか、
    または
    フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、OR、X、OX、NHX、S(O)、SONR、SONRCOR、CO、CONR、COR、CONRSO、NR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OCSNR、PORおよびC(R)=NORよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C12)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C12)−アルケニルもしくは(C−C12)−アルキニルであるか、
    または
    X、AおよびRは、それらが結合している窒素原子と共に、飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の5員、6員もしくは7員の環であって、該窒素原子だけでなくk個の炭素原子、n個の酸素原子、p個の硫黄原子ならびにNRおよびNCORよりなる群からのp個の構成部分を環原子として含有する環であり、式中、1個の炭素原子はp個のオキソ基を有する環を形成し;
    は、3員、4員、5員もしくは6員の、飽和、部分不飽和、完全不飽和のもしくは芳香族の環であって、r個の炭素原子、s個の窒素原子、n個の硫黄原子およびn個の酸素原子から形成される、R、R6a、RおよびRよりなる群からのs個のラジカルにより置換されている環であり、式中、硫黄原子および炭素原子はn個のオキソ基を有する環であるか;
    またはXは、R、R6a、RおよびRよりなる群からのm個のラジカルにより置換されているフェニルであり;
    、XおよびXは、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシ、(C−C)−アルキニルオキシもしくは(C−C)−アルキルカルボニルであり;
    およびXは、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、SF、CONRSO、CONR、COR、CO、CONR、C(R)=NOR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OSO、S(O)、SONR、OSONRであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
    は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり;
    は、水素またはRであり;
    6aは、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、S(O)であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
    は、水素であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルもしくは(C−C)−アルキニルであり;
    は、Rであり、
    は、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシであり;
    kは、3、4、5または6であり;
    mは、0、1、2、3、4または5であり;
    nは、0、1または2であり;
    pは、0または1であり;
    qは、3、4または5であり;
    rは、1、2、3、4または5であり;
    sは、0、1、2、3または4である〕
    で表される5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドもしくは5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミドまたはそれらの塩。
  2. およびRが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノであるか、もしくはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−アルコキシであり、
    または
    およびRが、それらが結合している炭素原子と共に、q個の炭素原子およびp個の酸素原子から形成される飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の3員、4員もしくは5員の環を形成し;
    が、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、(C−C)−アルコキシおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり、
    が、水素、シアノであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシルおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−シクロアルキルであり;
    Aが、結合であるか、または、
    Figure 0006285937
    よりなる群から選択される二価のユニットであり、
    10、R11、R12、R13、R14およびR15が、各々独立して、
    水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、CO、CONR、Rであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
    Yが、酸素または硫黄であり;
    Xが、水素、シアノ、ヒドロキシル、Xであるか、
    または
    フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、OR、X、OX、NHX、S(O)、SONR、SONRCOR、CO、CONR、COR、CONRSO、NR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OCSNR、PORおよびC(R)=NORよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C12)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C12)−アルケニルもしくは(C−C12)−アルキニルであるか、
    または
    X、AおよびRが、それらが結合している窒素原子と共に、飽和もしくは部分不飽和もしくは完全不飽和の5員、6員もしくは7員の環であって、該窒素原子だけでなくk個の炭素原子、n個の酸素原子、p個の硫黄原子ならびにNRおよびNCORよりなる群からのp個の構成部分を環原子として含有する環であり、式中、1個の炭素原子はp個のオキソ基を有する環を形成し;
    が、R、R6a、RおよびRよりなる群からのs個のラジカルにより置換されている、
    Figure 0006285937
    Figure 0006285937
    よりなる群から選択される環であるか、
    またはXが、R、R6a、RおよびRよりなる群からのm個のラジカルにより置換されているフェニルであり;
    、XおよびXが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ニトロであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニル、(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシ、(C−C)−アルキニルオキシもしくは(C−C)−アルキルカルボニルであり;
    およびXが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシル、シアノ、ニトロ、SF、CONRSO、CONR、COR、CO、CONR、C(R)=NOR、NRCOR、NRCONR、NRCO、NRSO、NRSONR、OCONR、OSO、S(O)、SONR、OSONRであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、ヒドロキシルおよびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニル、(C−C)−アルキニルであるか、
    またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−シクロアルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
    が、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノおよびヒドロキシルよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルまたは(C−C)−シクロアルキルであり;
    が、水素またはRであり;
    6aが、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、S(O)であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
    が、水素であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルもしくは(C−C)−アルキニルであり;
    が、Rであり、
    が、(C−C)−アルキルまたは(C−C)−アルコキシであり;
    kが、3、4、5または6であり;
    mが、0、1、2、3、4または5であり;
    nが、0、1または2であり;
    pが、0または1であり;
    qが、3、4または5であり;
    sが、0、1、2、3または4である;
    請求項1に記載の5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドまたは5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミド。
  3. およびRが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノであるか、またはフッ素、塩素、臭素、ヨウ素およびシアノよりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルキルであり;
    が、フッ素、塩素、臭素、シアノ、(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C)−アルケニルまたは(C−C)−アルキニルであり、
    Aが、結合であるか、または、CH、CHCH、CHCH、CHCHCH、CH(CHCH)、CH(CH)CH、C(CH、C(CHCH、C(iPr)CH、CH(CHiPr)CH、CHCH=CH、C(CHC≡C、CH(CF)CH、CH(CH)CHO、CHCHO、CH(cPr)CHO、CH(CHOCH),CH(CHCHSCH)、CH(COOH)、CH(COOCH)、CH(COOH)CH、CH(COOCH)CH、CHCOH(CF)、CH(CONHCH)、CH(CONHCH)CHおよびCHCHCONHCHよりなる群から選択される二価のユニットであり;
    が、水素または(C−C)−アルキルであり;
    Yが、酸素または硫黄であり;
    Xが、水素、シアノ、ヒドロキシル、Xであるか、
    または
    フッ素、塩素、シアノ、ヒドロキシル、OR、X、OX、NHX、S(O)、CO、CONR、CONRSOおよびPORよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C12)−アルキル、(C−C)−シクロアルキル、(C−C12)−アルケニルもしくは(C−C12)−アルキニルであり;
    が、R、R6a、RおよびRよりなる群からのs個のラジカルにより置換されている、
    Figure 0006285937
    Figure 0006285937
    よりなる群から選択される環であるか、
    またはXが、R、R6a、RおよびRよりなる群からのm個のラジカルにより置換されているフェニルであり;
    、XおよびXが、各々独立して、水素、フッ素もしくは塩素であるか、
    またはフッ素、塩素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルキルもしくは(C−C)−アルコキシであり;
    およびXが、各々独立して、水素、フッ素、塩素、臭素、シアノであるか、
    またはフッ素および塩素よりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルキルであるか、
    またはフッ素および塩素よりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルコキシであり;
    が、メチルまたはエチルであり;
    が、水素またはRであり;
    6aが、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素、シアノ、ヒドロキシル、S(O)であるか、またはフッ素、塩素、臭素、シアノおよび(C−C)−アルコキシよりなる群からのm個のラジカルにより各々置換されている(C−C)−アルコキシ、(C−C)−アルケニルオキシもしくは(C−C)−アルキニルオキシであり;
    が、水素であるか、またはフッ素および塩素よりなる群からのm個のラジカルにより置換されている(C−C)−アルキルであり;
    が、Rであり、
    が、(C−C)−アルコキシであり;
    mが、0、1、2または3であり;
    nが、0、1または2であり;
    sが、0、1、2、3または4である;
    請求項1または2に記載の5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−カルボキサミドまたは5−オキシ置換3−フェニルイソオキサゾリン−5−チオアミド。
  4. 除草活性がある量の、請求項1から3のいずれかに記載の式(I)の少なくとも1の化合物を含むことを特徴とする、除草性組成物。
  5. 製剤助剤との混合物である、請求項4に記載の除草性組成物。
  6. 殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺菌剤、薬害軽減剤および成長調節剤の群からの少なくとも1のさらなる駆除活性物質を含む、請求項4または5に記載の除草性組成物。
  7. 薬害軽減剤を含む、請求項6に記載の除草性組成物。
  8. 薬害軽減剤がメフェンピル−ジエチル、シプロスルファミド、イソオキサジフェン−エチル、クロキントセット−メキシル、ベノキサコールおよびジクロルミドよりなる群から選択される、請求項7に記載の除草性組成物。
  9. さらなる除草剤を含む、請求項6から8のいずれかに記載の除草性組成物。
  10. 有効量の請求項1から3のいずれかに記載の式(I)の少なくとも1の化合物または請求項4から9のいずれかに記載の除草性組成物を植物または望ましくない植生の生育環境に施用することを含む、望ましくない植物を防除する方法。
  11. 望ましくない植物を防除するための、請求項1から3のいずれかに記載の式(I)の化合物または請求項4から9のいずれかに記載の除草性組成物の使用。
  12. 式(I)の化合物が有用植物の作物において望ましくない植物を防除するために用いられる、請求項10または11のいずれかに記載の使用。
  13. 有用植物が遺伝子導入有用植物である、請求項12に記載の使用。
  14. 殺菌活性がある量の、請求項1から3のいずれかに記載の式(I)の少なくとも1の化合物を特徴とする、殺菌性組成物。
  15. 製剤助剤との混合物である、請求項14に記載の殺菌性組成物。
  16. 殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺菌剤、薬害軽減剤および成長調節剤の群からの少なくとも1のさらなる駆除活性物質を含む、請求項14または15に記載の殺菌性組成物。
  17. 式(II)
    Figure 0006285937
    の化合物であって、式中、
    Vは水素またはRであり、ならびに
    、X、X、X、X、R、R、RおよびRは、各々請求項1から3のうちの一項に定義された通りであり、
    ただし、3−(4−シアノ−フェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−5−カルボン酸メチルエステルおよび3−(4−シアノ−2−フルオロ−フェニル)−5−メトキシ−4,5−ジヒドロ−イソキサゾール−5−カルボン酸メチルエステルを除く、前記化合物。
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