JP6284894B2 - 水性ゲル状化粧料 - Google Patents

水性ゲル状化粧料 Download PDF

Info

Publication number
JP6284894B2
JP6284894B2 JP2015058120A JP2015058120A JP6284894B2 JP 6284894 B2 JP6284894 B2 JP 6284894B2 JP 2015058120 A JP2015058120 A JP 2015058120A JP 2015058120 A JP2015058120 A JP 2015058120A JP 6284894 B2 JP6284894 B2 JP 6284894B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
astaxanthin
gel cosmetic
mass
aqueous gel
dispersion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2015058120A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016175871A (ja
Inventor
柳 輝一
輝一 柳
貴胤 河野
貴胤 河野
智子 ティーレ
智子 ティーレ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2015058120A priority Critical patent/JP6284894B2/ja
Priority to CN201510919062.7A priority patent/CN105982824B/zh
Publication of JP2016175871A publication Critical patent/JP2016175871A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6284894B2 publication Critical patent/JP6284894B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/40Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing nitrogen
    • A61K8/44Aminocarboxylic acids or derivatives thereof, e.g. aminocarboxylic acids containing sulfur; Salts; Esters or N-acylated derivatives thereof
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/02Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by special physical form
    • A61K8/04Dispersions; Emulsions
    • A61K8/042Gels
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K8/00Cosmetics or similar toiletry preparations
    • A61K8/18Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition
    • A61K8/30Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds
    • A61K8/33Cosmetics or similar toiletry preparations characterised by the composition containing organic compounds containing oxygen
    • A61K8/35Ketones, e.g. benzophenone
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K2800/00Properties of cosmetic compositions or active ingredients thereof or formulation aids used therein and process related aspects
    • A61K2800/40Chemical, physico-chemical or functional or structural properties of particular ingredients
    • A61K2800/52Stabilizers

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Birds (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Emergency Medicine (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Dispersion Chemistry (AREA)
  • Cosmetics (AREA)

Description

本発明は、水性ゲル状化粧料に関する。
化粧品、食品、医薬品等の分野では、製品に対して粘性又は弾性を付与するために、ゲル化剤が汎用されている。例えば、化粧品の分野では、肌に塗布したときの使用感を高めたり、垂れ落ちを防いだりする等の目的で、ゲル化剤を使用し、製品に対して独特の粘性又は弾性を付与している。
保湿性を有しながらべたつきを低減した、美白剤と特定構造を有する会合性ポリマーとを含有するゲル化剤を配合したジェリー様化粧料の態様をとる美白用皮膚外用剤が報告されている(例えば、特許文献1参照)。
また、化粧料に含まれる有効成分として、脂溶性のカロテノイド色素であるリコピン、アスタキサンチンが、抗酸化性の観点から注目され、カロテノイドとプテロスチルベンとを含有する小じわ改善作用を有する皮膚外用剤が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
一方、カロテノイド色素は光や熱などによって容易に酸化されることが知られており、カロテノイド色素を安定化する方法が種々検討されている。例えば、カロテノイド色素の一種であるリコピンとブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニルとを含有する、十分な防腐性を有し、リコピンの安定な配合が可能であり、化粧料にも適用可能なリコピン含有組成物が知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開2002−284664号公報 特開2013−227275号公報 特開2013−199466号公報
ところで、抗酸化機能に優れたカロテノイド色素であるアスタキサンチンは、特有の赤色を呈することから、ゲル状化粧料に配合した場合、有効成分としての機能に加え、外観に優れた化粧料とすることができる。
一方で、アスタキサンチンは水には溶解せず、油性成分への溶解性が低いため、アスタキサンチンを化粧料に配合する場合、化粧料としての安定性を確保することが困難となる場合がある。
本発明者らの検討によれば、例えば、油性成分、界面活性剤等を用いてアスタキサンチンを分散し、分散物としてゲル状化粧料に配合することは可能である。しかし、アスタキサンチンを透明なゲル状化粧料に配合した場合、ゲル強度を確保するための種々の成分の影響により、長期間保存した場合に、局所的な濃度変化部分が生じる場合があることがわかった。
本発明の課題は、アスタキサンチンを含有するゲル状化粧料において、経時によるアスタキサンチンの偏在が抑制される水性ゲル状化粧料を提供することにある。
上記課題を解決するための具体的な手段は、以下の実施形態を含む。
[1] アスタキサンチン、トリメチルグリシン及び下記一般式(1)で表される化合物を、水性ゲル状化粧料全量に対して下記含有量で含有し、水性ゲル状化粧料全量に対するNa及びKから選ばれる元素の総含有量が0.05質量%以上である水性ゲル状化粧料。
アスタキサンチン:1ppm〜100ppm
トリメチルグリシン:1質量%〜10質量%
下記一般式(1)で表される化合物:0.5質量%〜5質量%

一般式(1)中、Rは炭素数2〜36でm価の炭化水素基を表し、R及びRは各々独立に炭素数1〜4で2価の炭化水素基を表し、Rはウレタン結合を有してもよい、直鎖、分岐鎖、又は脂肪族環若しくは芳香環を含むh+1価の炭化水素基を表し、Rは2価の炭化水素基を表し、Rは水素原子又はヒドロキシ基を表す。mは2以上の整数であり、hは1以上の整数であり、k及びnは括弧内の構造の繰り返し数を表し、各々独立に0〜1000の範囲の整数であり、k及びnの両方が0になることはない。
[2] アスタキサンチンの水性ゲル状化粧料全量に対する含有量が10ppm〜100ppmである[1]に記載の水性ゲル状化粧料。
[3] パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム、トコフェリルリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、及びオレイン酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する[1]又は[2]に記載の水性ゲル状化粧料。
[4] クエン酸塩及びリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する[1]〜[3]のいずれか1つに記載の水性ゲル状化粧料。
[5] リン酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する[4]に記載の水性ゲル状化粧料。
本発明によれば、アスタキサンチンを含有するゲル状化粧料において、経時によるアスタキサンチンの偏在が抑制される水性ゲル状化粧料を提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されず、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本明細書において、「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書において、水性ゲル状化粧料中の各成分の量は、水性ゲル状化粧料中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、水性ゲル状化粧料中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において、「水相」との語は、溶媒の種類にかかわらず、「油相」に対する語として使用する。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本発明の「水性ゲル状化粧料」は、含水ゲルを含み、好ましくは、水及び所望により含む水溶性の液体成分の総含有量が50質量%以上であり、かつ、25℃の水に対する溶解量が1質量%以下の液状成分の含有量が、化粧料の全質量に対して、10質量%以下である化粧料である。
ここでいう「水溶性の液体成分」とは、25℃の水に対する対象物質の溶解量が1質量%を超える液状成分をいう。
本発明の効果である「アスタキサンチンの偏在を抑制する」とは、水性ゲル状化粧料におけるアスタキサンチンの濃度が局所的に濃くなる現象を防ぐことを意味する。経時によるアスタキサンチンの偏在を抑制することは、経時での水性ゲル状化粧料の透明性を維持することと同義であり、経時での水性ゲル状化粧料の安定性を維持することと同義である。
[水性ゲル状化粧料]
本発明の水性ゲル状化粧料(以下、適宜「ゲル状化粧料」と称する。)は、アスタキサンチン、トリメチルグリシン(以下、適宜、「TMG」と称する)及び一般式(1)で表される化合物(以下、適宜、「特定化合物(1)」と称する)を、水性ゲル状化粧料全量に対して下記含有量で含有し、水性ゲル状化粧料全量に対するNa及びKから選ばれる元素の総含有量が0.05質量%以上である水性ゲル状化粧料である。
アスタキサンチン:1ppm〜100ppm
トリメチルグリシン:1質量%〜10質量%
一般式(1)で表される化合物:0.5質量%〜5質量%
本発明の水性ゲル状化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、アスタキサンチン、TMG、及び特定化合物(1)以外の他の成分を含有してもよい。
本発明の水性ゲル状化粧料は、外観に優れたゲル状の剤型をなし、特定化合物(1)をゲル状化粧料全量に対し0.5質量%〜5質量%含有する。特定化合物(1)は、一般式(1)から明らかなように、主鎖にウレタン構造及び親水性の炭化水素オキシ基を有し、末端に疎水性の炭化水素基を有する、疎水性に変性されたウレタン系コポリマーであり、ゲル状の剤型を形成するために有用である。
ゲルのpH安定性及びゲル硬度安定性は、Naカチオン及びKカチオンから選ばれるカチオンを含有することで向上することが明らかとなった。一方、ゲル状化粧料においてNaカチオン及びKカチオンから選ばれるカチオンの含有量が増えると、ゲルの安定性は増すが、アスタキサンチンを含む均一で透明なゲル状化粧料中に、経時により周辺よりも色濃度の高い部分又は濁って見える部分が発生することがある。解析によれば、周辺よりも色濃度の高い部分又は濁って見える部分は、ゲル状化粧料においてアスタキサンチンが偏在することに起因することがわかった。
アスタキサンチンを、例えば、ゲル状化粧料に含まれる水中油型乳化物の微細な油相として含有させた場合、アスタキサンチンを含む油相が凝集し、周囲に比較して色濃度の高い部分が生じたり、さらに、アスタキサンチンを含む油相に中鎖脂肪酸を含有する場合には、中鎖脂肪酸がアスタキサンチンと共に凝集して目視でも明かな程に色濃度の高い領域又は濁って見える領域が発生したりすることがある。
本発明においては、トリメチルグリシンを所定量含有させることでアスタキサンチンの偏在が抑制されることを見出した。通常のベタイン型界面活性剤を用いた場合には、アスタキサンチンの偏在抑制は認められず、アスタキサンチンの偏在抑制効果は、トリメチルグリシンの含有に由来する独自の効果であると考えられる。
本発明の水性ゲル状化粧料においては、アスタキサンチン及び分子内に疎水部と親水部とを有する特定化合物(1)を、それぞれ特定量含み、且つ、ゲル状化粧料全量に含まれるNa元素及びK元素の含有量が0.05質量%以上のゲル状化粧料において、トリメチルグリシンを特定量含有することで、経時安定性、特には、経時による局所的な濃度変化が抑制された、良好な外観が長期間維持される、アスタキサンチンを含む水性ゲル状化粧料を実現できたと考えられる。
なお、上記推測は、本発明の効果を限定的に解釈するものではなく、一例として説明するものである。
以下、本発明の水性ゲル状化粧料に含有される各成分について、詳細に説明する。
〔トリメチルグリシン:TMG〕
本発明のゲル状化粧料は、ゲル状化粧料全量に対し、1質量%〜10質量%のトリメチルグリシンを含有する。
トリメチルグリシンは、以下に示す構造を有する化合物であり、グリシンベタイン、無水ベタイン又は単にベタインと称されることがある。
トリメチルグリシンは多くの生体内に存在する有機化合物である。トリメチルグリシンは、テンサイ糖蜜から抽出、精製することで得ることができる。
トリメチルグリシンは市販品としても入手可能であり、例えば、旭化成ケミカルズ(株)社製、アミコート(商品名)、恵比須化学工業(株)社製、BetafinBP(商品名)などが挙げられる。
トリメチルグリシンの含有量が1質量%未満であると、アスタキサンチンの偏在抑制効果が十分に得られないことがある。
一方、トリメチルグリシンの含有量が10質量%を超えると、ゲル状化粧料におけるアスタキサンチンの偏在抑制効果はそれ以上向上せず、却って、塗布乾燥後の感触がさっぱりとしてしまい、ゲル状化粧料特有の皮膚上における保湿感、保湿性の持続感といった感触が十分に感じられなくなることがある。
トリメチルグリシンのゲル状化粧料全量に対する含有量は、2質量%〜10質量%であることが好ましく、3質量%〜5質量%であることがより好ましい。
〔一般式(1)で表される化合物:特定化合物(1)〕
本発明の水性ゲル状化粧料は、下記一般式(1)で表される化合物(特定化合物(1))を含有する。

一般式(1)中、Rは炭素数2〜36でm価の炭化水素基を表し、R及びRは各々独立に炭素数1〜4で2価の炭化水素基を表し、Rはウレタン結合を有してもよい、直鎖、分岐鎖、又は脂肪族環若しくは芳香環を含むh+1価の炭化水素基を表し、Rは2価の炭化水素基を表し、Rは水素原子又はヒドロキシ基を表す。mは2以上の整数であり、hは1以上の整数であり、k及びnは括弧内の構造の繰り返し数を表し、各々独立に0〜1000の範囲の整数であり、k及びnの両方が0になることはない。
特定化合物(1)は、一般式(1)から明らかなように、主鎖にウレタン構造及び親水性の炭化水素オキシ基を有し、末端に疎水性の炭化水素基を有する、疎水性に変性されたウレタン系コポリマーである。
一般式(1)において、Rは、炭素数2〜36でm価の炭化水素基を表し、好ましくは2価〜8価の炭化水素基である。Rで表される炭化水素基は、炭素原子−炭素原子間に酸素原子を含んでもよい。
一般式(1)において、R及びRは、各々独立に、炭素数1〜4で2価の炭化水素基を表し、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基である。
一般式(1)において、Rは、ウレタン結合を有してもよい、直鎖、分岐鎖、又は脂肪族環若しくは芳香環を含むh+1価の炭化水素基を表し、好ましくは2価〜4価の炭化水素基であり、より好ましくは2価の炭化水素基である。Rで表される炭化水素基の炭素数は、1〜10が好ましい。
一般式(1)において、Rは、2価の炭化水素基を表す。Rで表される炭化水素基の炭素数は、8〜36が好ましく、12〜24がより好ましい。Rで表される2価の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等から水素原子を1つ除いて得られる2価の基が挙げられる。これらの中でも、Rで表される2価の炭化水素基としては、アルキル基から水素原子を1つ除いて得られるアルキレン基が好ましい。
一般式(1)において、Rは、水素原子又はヒドロキシ基を表す。
が水素原子である場合には、Rは、Rで表される2価の炭化水素基と共に末端基となる。
一般式(1)において、mは、Rで表される炭化水素基の価数と同じであり、2以上の整数である。
一般式(1)において、hは、Rで表される炭化水素基の価数−1であり、1以上の整数である。hは、好ましくは1〜3であり、より好ましくは1である。
一般式(1)において、kは、(O−R)構造の繰り返し数(重合度)であり、0〜1000の範囲の整数であればよい。
一般式(1)において、nは、(R−O)構造の繰り返し数(重合度)であり、0〜1000の範囲の整数であればよい。
なお、一般式(1)において、k及びnの両方が0になることはない。
<一般式(1−1)で表される化合物>
本発明における一般式(1)で表される化合物としては、下記一般式(1−1)で表される化合物(以下、適宜「特定化合物(1−1)」と称する。)が好ましい。

一般式(1−1)中、R11は炭素数2〜12でm1価の炭化水素基を表し、R12及びR14は各々独立に炭素数1〜4で2価の炭化水素基を表し、R13はウレタン結合を有してもよい、直鎖、分岐鎖、又は脂肪族環若しくは芳香環を含むh1+1価の炭化水素基を表し、R15は1価の炭化水素基を表す。m1は2以上の整数であり、h1は1以上の整数であり、k1及びn1は括弧内の構造の繰り返し数を表し、各々独立に0〜1000の範囲の整数であり、k1及びn1の両方が0になることはない。
一般式(1−1)におけるR11は、一般式(1)におけるRに対応する。
一般式(1−1)におけるR11は、炭素数を除いて、一般式(1)におけるRと同義であるため、ここでは、炭素数及び好ましい態様以外の説明を省略する。
11で表される炭化水素基の炭素数は、2〜12であり、2〜4であることが好ましい。R11で表される炭化水素基は、直鎖状又は分岐鎖状の脂肪族炭化水素基であることが好ましく、直鎖状の脂肪族炭化水素基であることがより好ましい。
一般式(1−1)におけるR12及びR14は、それぞれ一般式(1)におけるR及びRに対応する。
一般式(1−1)におけるR12及びR14は、それぞれ一般式(1)におけるR及びRと同義であり、好ましい態様も同様であるため、ここでは説明を省略する。
一般式(1−1)におけるR13は、一般式(1)におけるRに対応する。
一般式(1−1)におけるR13は、一般式(1)におけるRと同義であるため、ここでは、好ましい態様以外の説明を省略する。
13で表される炭化水素基は、脂肪族炭化水素基であることが好ましい。
一般式(1−1)におけるm1、h1、k1、及びn1は、それぞれ一般式(1)におけるm、h、k、及びnに対応する。
一般式(1−1)におけるm1、h1、k1、及びn1は、それぞれ一般式(1)におけるm、h、k、及びnと同義であるため、ここでは、好ましい態様以外の説明を省略する。
m1は、好ましくは2であり、h1は、好ましくは1である。
k1は、好ましくは1〜500の整数であり、より好ましくは100〜300の整数である。
n1は、好ましくは1〜200の整数であり、より好ましくは10〜100の整数である。
一般式(1−1)におけるR15は、一般式(1)におけるRが水素原子である場合の「R−R」で表される基に相当する。
一般式(1−1)において、R15は、分岐鎖状のアルキル基(即ち、一般式(1)におけるRで表される2価の炭化水素基が分岐鎖状のアルキレン基で、かつ、Rが水素原子である構造)であることが好ましい。
特定化合物(1−1)は、例えば、「R11−[(O−R12k1−OH]m1(ここで、R11、R12、k1、及びm1は上記の定義と同じ)」で表されるポリエーテルポリオールと、「R13−(NCO)h1+1(ここで、R13及びh1は上記の定義と同じ)」で表されるポリイソシアネートと、「HO−(R14−O)n1−R15(ここで、R14、R15、及びn1は上記の定義と同じ)」で表されるポリエーテルモノアルコールと、を反応させる方法により得られることが好ましい。
反応に用いられる原料である、上記のポリエーテルポリオール、ポリイソシアネート、及びポリエーテルモノアルコールは、それぞれ、1種であってもよく、2種以上であってもよい。
上記の方法により特定化合物(1−1)を得る場合、一般式(1−1)中のR11、R12、R13、R14、及びR15で表される炭化水素基は、用いられる3つの原料である「R11−[(O−R12k1−OH]m1」、「R13−(NCO)h1+1」、及び「HO−(R14−O)n1−R15」により、それぞれ決定される。
上記の3つの原料の仕込み比は、特に限定されるものでなく、例えば、ポリイソシアネート由来のイソシアネート基と、ポリエーテルポリオール及びポリエーテルモノアルコール由来の水酸基との比が、NCO:OH=0.8:1〜1.4:1の範囲となることが好ましい。
「R11−[(O−R12k1−OH]m1」で表されるポリエーテルポリオールは、m1価のポリオールに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキシドなどを付加重合することにより得られる。
したがって、特定化合物(1−1)の合成に用いられるm1価のポリオールの構造により、R11で表される炭化水素基が決定される。また、m1価のポリオールに付加重合させるアルキレンオキシド等により、R12で表される炭化水素基が決定される。
ポリオールとしては、2価〜8価のポリオールが好ましく、具体的には、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール等の2価アルコール;グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタトリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、ペンタメチルグリセリン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール;ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール等の4価アルコール;アドニット、アラビット、キシリット等の5価アルコール;ジペンタエリスリトール、ソルビット、マンニット、イジット等の6価アルコール;ショ糖等の8価アルコールなどが挙げられる。
本発明においては、ポリオールとしては、2価アルコールが好ましく、特にエチレングリコールが好ましい。
上記のm1価のポリオールに付加重合させるアルキレンオキシド等としては、特に入手が容易であり、かつ、優れた効果を発揮し得る観点から、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが好ましく、特にエチレンオキシドが好ましい。
アルキレンオキシド等の付加重合の形態は、単独重合であってもよく、2種以上を用いた共重合であってもよい。また、共重合の場合には、共重合の形態は、ランダム重合であってもよく、ブロック重合であってもよい。なお、これらの付加重合の方法は、通常の方法でよい。
重合度を示すk1は、0〜1000の範囲であればよく、1〜500の範囲が好ましく、100〜300の範囲がより好ましい。
全R12に占めるエチレン基の割合は、全R12中の50質量%〜100質量%の範囲であることが好ましい。
「R11−[(O−R12k1−OH]m1」の分子量は、500〜10万のものが好ましく、1000〜5万のものが特に好ましい。
「R13−(NCO)h1+1」で表されるポリイソシアネートは、分子中に2個以上のイソシアネート基を有するものであれば、特に限定されない。
したがって、R13で表される炭化水素基は、特定化合物(1−1)の合成に用いられるポリイソシアネートにより決定される。
本発明に用いられるポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート、脂環族ジイソシアネート、ビフェニルジイソシアネート、フェニルメタンのジイソシアネート、トリイソシアネート、テトライソシアネート等が挙げられる。これらの中でも、本発明に用いられるポリイソシアネートとしては、脂肪族ジイソシアネートが好ましい。
脂肪族ジイソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、ジメチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2−ジメチルペンタンジイソシアネート、3−メトキシヘキサンジイソシアネート、オクタメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルペンタンジイソシアネート、ノナメチレンジイソシアネート、デカメチレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、パラキシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。これらの中でも、本発明に用いられる脂肪族ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネートが好ましい。
芳香族ジイソシアネートとしては、例えば、メタフェニレンジイソシアネート、パラフェニレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ジメチルベンゼンジイソシアネート、エチルベンゼンジイソシアネート、イソプロピルベンゼンジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、1,4−ナフタレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、2,6−ナフタレンジイソシアネート、2,7−ナフタレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂環族ジイソシアネートとしては、例えば、水添キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。
ビフェニルジイソシアネートとしては、例えば、ビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニルジイソシアネート、3,3’−ジメトキシビフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
フェニルメタンのジイソシアネートとしては、例えば、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、2,5,2’,5’−テトラメチルジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、シクロヘキシルビス(4−イソシオントフェニル)メタン、3,3’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジメトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、4,4’−ジエトキシジフェニルメタン−3,3’−ジイソシアネート、2,2’−ジメチル−5,5’−ジメトキシジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジクロロジフェニルジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネート、ベンゾフェノン−3,3’−ジイソシアネート等が挙げられる。
フェニルメタンのトリイソシアネートとしては、例えば、1−メチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,5−トリメチルベンゼン−2,4,6−トリイソシアネート、1,3,7−ナフタレントリイソシアネート、ビフェニル−2,4,4’−トリイソシアネート、ジフェニルメタン−2,4,4’−トリイソシアネート、3−メチルジフェニルメタン−4,6,4’−トリイソシアネート、トリフェニルメタン−4,4’,4’’−トリイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、1,8−ジイソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、1,3,6−ヘキサメチレントリイソシアネート、ビシクロヘプタントリイソシアネート、トリス(イソシアネートフェニル)チオホスフェート等が挙げられる。
ポリイソシアネートとしては、更に、上記のポリイソシアネートのダイマー、トリマー(イソシアヌレート結合)を用いてもよい。また、上記のポリイソシアネートとアミンとを反応させたビウレットを用いてもよい。
さらに、これらのポリイソシアネートとポリオールとを反応させたウレタン結合を有するポリイソシアネートを用いてもよい。ここで用いられるポリオールとしては、2価〜8価のポリオールが好ましく、前述のポリオールが好ましい。
なお、「R13−(NCO)h1+1」として、3価以上のポリイソシアネートを用いる場合は、ポリイソシアネートとしては、上記のウレタン結合を有するポリイソシアネートが好ましい。
「HO−(R14−O)n1−R15」で表されるポリエーテルモノアルコールは、1価のアルコールのポリエーテルであれば、特に限定されない。
「HO−(R14−O)n1−R15」で表されるポリエーテルモノアルコールは、1価のアルコールに、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、エピクロルヒドリン等のアルキレンオキシドなどを付加重合することにより得ることができる。
したがって、R14で表される炭化水素基は、1価のアルコールに付加重合させるアルキレンオキシド等により決定される。また、R15で表される炭化水素基は、特定化合物(1−1)の合成に用いられる1価のアルコールにより決定される。
ここでいう1価のアルコールは、下記一般式(2)、(3)、又は(4)で表されるアルコールである。よって、R15は、下記一般式(2)〜(4)において水酸基を除いた基に相当する。
一般式(2):R−OH
一般式(3):R−CH(R)−R−OH
一般式(4):R−CH(R)−OH
一般式(2)〜(4)において、R、R、R、R、及びRは、各々独立に、炭化水素基を表し、具体的には、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等の炭化水素基が挙げられる。
アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、2−エチルヘキシル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル、トリデシル、イソトリデシル、ミリスチル、パルミチル、ステアリル、イソステアリル、イコシル、ドコシル、テトラコシル、トリアコンチル、2−オクチルドデシル、2−ドデシルヘキサデシル、2−テトラデシルオクタデシル、モノメチル分岐−イソステアリル等が挙げられる。
アルケニル基としては、例えば、ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘプテニル、オクテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、テトラデセニル、オレイル等が挙げられる。
アルキルアリール基としては、例えば、トルイル、キシリル、クメニル、メシチル、エチルフェニル、プロピルフェニル、ブチルフェニル、ペンチルフェニル、ヘキシルフェニル、ヘプチルフェニル、オクチルフェニル、ノニルフェニル等が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、メチルシクロヘプチル等が挙げられる。
シクロアルケニル基としては、例えば、シクロペンテニル、シクロヘキセニル、シクロヘプテニル、メチルシクロペンテニル、メチルシクロヘキセニル、メチルシクロヘプテニル等が挙げられる。
一般式(3)において、Rは、2価の炭化水素基を表す。Rで表される2価の炭化水素基としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基等から水素原子を1つ除いて得られる2価の基が挙げられる。具体的には、Rで表される2価の炭化水素基としては、アルキレン基、アルケニレン基、アルキルアリーレン基、シクロアルキレン基、シクロアルケニレン基等が挙げられる。
上記の1価のアルコールに付加重合させるアルキレンオキシド等としては、特に入手が容易であり、かつ、優れた効果を発揮し得る観点から、炭素数2〜4のアルキレンオキシドが好ましく、特にエチレンオキシドが好ましい。
アルキレンオキシド等の付加重合の形態は、単独重合であってもよく、2種以上を用いた共重合であってもよい。また、共重合の場合には、共重合の形態は、ランダム重合であってもよく、ブロック重合であってもよい。なお、これらの付加重合の方法は、通常の方法でよい。
重合度を示すn1は、0〜1000の範囲であればよく、1〜200の範囲が好ましく、10〜200の範囲がより好ましい。
全R14に占めるエチレン基の割合は、全R14中の50質量%〜100質量%の範囲であることが好ましく、65質量%〜100質量%の範囲であることがより好ましい。
特定化合物(1−1)を製造する方法としては、通常のポリエーテルとイソシアネートとの反応と同様に、例えば、ポリエーテルとイソシアネートとを、80℃〜90℃で1時間〜3時間加熱し、反応させることにより得ることができる。
「R11−[(O−R12k1−OH]m1」で表されるポリエーテルポリオール(a)と、「R13−(NCO)h1+1」で表されるポリイソシアネート(b)と、「HO−(R14−O)n1−R15」で表されるポリエーテルモノアルコール(c)と、を反応させる場合には、一般式(1−1)で表される化合物(コポリマー)以外の成分を副生することがある。
例えば、ジイソシアネートを用いた場合、主生成物としては、一般式(1−1)で表されるc−b−a−b−c型のコポリマーが生成するが、その他、c−b−c型、c−b−(a−b)−a−b−c型等のコポリマーが副生することがある。
この場合、一般式(1−1)で表されるc−b−a−b−c型のコポリマーを分離することなく、このコポリマーを含む混合物の状態で、本発明の水性ゲル状化粧料に使用してもよい。
本発明に用いられる特定化合物(1−1)としては、特開平9−71766号公報に挙げられた化合物が好適である。
本発明に用いられる特定化合物(1−1)としては、特に、PEG−240/デシルテトラデセス−20/ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)コポリマーが好適である。
このようなコポリマーは、商品名「アデカノールGT−700」として(株)ADEKAから市販されている。
<一般式(1−2)で表される化合物>
本発明における一般式(1)で表される化合物としては、下記一般式(1−2)で表される化合物(以下、適宜「特定化合物(1−2)」と称する。)が好ましい。

一般式(1−2)中、R21は炭素数6〜36でm2価の飽和炭化水素基を表し、R22は、メチルジフェニレン基、ヘキサメチレン基、メチルジシクロヘキシレン基、3−メチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシレン基、ジメチルフェニレン基、又はトリレン基を表し、R23は水素原子又はメチル基を表す。n2は90〜900の整数を表し、m2は1〜5の整数を表す。
一般式(1−2)において、R21は、炭素数6〜36の飽和炭化水素基であり、好ましくは炭素数6〜36の直鎖アルキル基又は分岐アルキル基である。
特定化合物(1−2)は、「H−(O−CHR23CHn2−OH(ここで、R23及びn2は上記の定義と同じ)」で表されるポリアルキレンオキシド化合物と、「HO−R21(ここで、R21は上記の定義と同じ)」で表される1価の疎水性アルコールと、「R22<(NCO)(ここで、R22は上記の定義と同じ)」で表されるジイソシアネート化合物と、を原料として、これらの原料を反応させることにより得られる。
「H−(O−CHR23CHn2−OH」で表されるポリアルキレンオキシド化合物としては、具体的には、ポリエチレレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、ポリエチレンオキシド/ポリプロピレンオキシド(好ましくは、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとの共重合体)等が挙げられる。
これらの中でも、「H−(O−CHR23CHn2−OH」で表されるポリアルキレンオキシド化合物としては、好ましくはエチレンオキシド基を70質量%以上含有するポリアルキレンオキシド化合物であり、より好ましくはエチレンオキシド基を95質量%以上有するポリアルキレンオキシド化合物である。
「HO−R21」で表される1価の疎水性アルコールとしては、水への溶解性が0.4質量%以下であるアルコールが好ましく、具体的には、ヘキシルアルコール、ヘプチルアルコール、オクチルアルコール、ノニルアルコール、デシルアルコール、ウンデシルアルコール、ドデシルアルコール、トリデシルアルコール、テトラデシルアルコール、ペンタデシルアルコール、セチルアルコール、ヘプタデシルアルコール、オクタデシルアルコール、ノナデシルアルコール、アラキルアルコール、2−オクチルドデカノール及びベヘニルアルコール等が挙げられ、好ましくはセチルアルコール及びベヘニルアルコールからなる群より選択される1価の疎水性アルコールが挙げられる。
これらの1価の疎水性アルコールは、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
1価の疎水性アルコールは、ポリアルキレンオキシド化合物1モルに対して、0.2モル〜1.0モルの割合で使用することが好ましく、0.25モル〜0.70モルの割合で使用することがより好ましい。
「R22<(NCO)」で表されるジイソシアネート化合物としては、具体的には、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(HMDI)、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(IPDI)、1,8−ジメチルベンゾール−2,4−ジイソシアネート及び2,4−トリレンジイソシアネート(TDI)等が挙げられる。
これらの中でも、「R22<(NCO)」で表されるジイソシアネート化合物としては、ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシアネート(HMDI)及び1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)からなる群より選択されるジイソシアネート化合物が好ましい。
これらのジイソシアネート化合物は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ジイソシアネート化合物は、ポリアルキレンオキシド化合物と1価の疎水性アルコール化合物の末端水酸基の合計モル数([−OH]のモル数)1モルに対して、ジイソシアネート化合物が有するイソシアネート基のモル数([−NCO]のモル数)で0.67モル〜0.91モルの割合で使用することが好ましく、0.70モル〜0.90モルの割合で使用することが好ましい。
ポリアルキレンオキシド化合物と1価の疎水性アルコールとジイソシアネート化合物とを反応させる方法としては、例えば、トルエン、キシレン、ジメチルホルムアミド等の反応溶媒に溶解又は分散させて反応させる方法、固体を粉末状に粉砕又は液状に溶融して両者を均一に混合した後、所定の温度に加熱して反応させる方法等が挙げられる。
特定化合物(1−2)の合成方法としては、特開2013−116941号公報の段落〔0049〕〜〔0051〕に記載された方法が好適に用いられる。
本発明における特定化合物(1−2)としては、ビスステアリルPEG/PPG−8/6(メチレンジフェニルジイソシアネート/PEG−400) コポリマー、即ち、商品名「アクペック HU タイプC」として住友精化(株)より市販されている化合物が好適である。
本発明の水性ゲル状化粧料中における特定化合物(1)の含有量は、水性ゲル状化粧料の全質量に対して、0.5質量%〜5質量%であり、1質量%〜3質量%であることが好ましく、1.3質量%〜2質量%であることがより好ましい。
本発明のゲル状化粧料全量に対する特定化合物(1)の含有量が、上記範囲内であると、水性ゲル状化粧料として適当な硬度を得ることができる。また、スパチュラでのすくい取りやすさ、及び塗布時の肌への伸ばしやすさといった使用性に優れるゲル状化粧料を得ることができる。
〔アスタキサンチン〕
本発明のゲル状化粧料は、アスタキサンチンを、ゲル状化粧料全量に対し、質量換算で1ppm〜100ppm含有する。
アスタキサンチンは、カロテノイドの1種であり、例えば、植物類、藻類、バクテリア等に由来するアスタキサンチンを挙げることができる。
本発明におけるアスタキサンチンは、天然物由来のアスタキサンチンに限定されず、常法に従って得られれば、いずれのアスタキサンチンであってもよい。
アスタキサンチンは、抗酸化効果、美白効果等が良好である。
アスタキサンチンは、結晶性のアスタキサンチンであってもよい。ここで、「結晶性のアスタキサンチン」は、特定のアスタキサンチンを示す語ではなく、アスタキサンチンを含むオイル、ペースト等の形態とした場合に、その製造方法、処理方法、保存方法等の様々な要因により、−5℃〜35℃の温度領域のいずれかの温度において、結晶体として存在し得るアスタキサンチンを意味する。アスタキサンチンは結晶体が存在しやすいカロテノイドとして知られている。
本発明におけるアスタキサンチンは、アスタキサンチン及びその誘導体(例えば、アスタキサンキチンのエステル等)から選ばれる少なくとも一方を包含する。本発明では、アスタキサンチン及びその誘導体を総称して「アスタキサンチン」という。
アスタキサンチンとしては、植物類、藻類、甲殻類、バクテリア等の天然物に由来するアスタキサンチンの他、常法に従って得られるアスタキサンチンの合成品を用いることもできる。
アスタキサンチンは、例えば、赤色酵母ファフィア、緑藻ヘマトコッカス、海洋性細菌、オキアミ、アドニス(福寿草)等の培養物から抽出することができる。
品質及び生産性の観点からは、アスタキサンチンとしては、ヘマトコッカス藻からの抽出物(以下、「ヘマトコッカス藻抽出物」と称する。)又はオキアミからの抽出物に由来するアスタキサンチンが特に好ましい。
ヘマトコッカス藻の具体例としては、ヘマトコッカス・プルビアリス(Haematococcus pluvialis)、ヘマトコッカス・ラキュストリス(Haematococcus lacustris)、ヘマトコッカス・カペンシス(Haematococcus capensis)、ヘマトコッカス・ドロエバゲンシス(Haematococcus droebakensis)、ヘマトコッカス・ジンバビエンシス(Haematococcus zimbabwiensis)等が挙げられる。
ヘマトコッカス藻抽出物は、上記のヘマトコッカス藻を、必要に応じて、例えば、特開平5−68585号公報等に開示された方法により細胞壁を破砕して、アセトン、エーテル、クロロホルム、アルコール(例えば、エタノール、メタノール等)などの有機溶剤、又は超臨界状態の二酸化炭素等の抽出溶剤を加えることによって得ることができる。
ヘマトコッカス藻抽出物の市販品の例としては、武田紙器(株)のASTOTS−S、ASTOTS−2.5 O、ASTOTS−5 O、ASTOTS−10 O等、富士化学工業(株)のアスタリールオイル50F、アスタリールオイル5F等、東洋酵素化学(株)のBioAstin SCE7などが挙げられる。
ヘマトコッカス藻抽出物中におけるアスタキサンチンの色素純分としての含有量は、製造時の取り扱いの観点から、好ましくは0.001質量%〜50質量%であり、より好ましくは0.01質量%〜25質量%である。
なお、ヘマトコッカス藻抽出物は、特開平2−49091号公報に記載の色素と同様に、色素純分として、アスタキサンチン又はそのエステル体を含有してもよい。アスタキサンチンのエステル体を、一般的には50モル%以上、好ましくは75モル%以上、より好ましくは90モル%以上含むヘマトコッカス藻抽出物が好適に用いられる。
本発明のゲル状化粧料は、アスタキサンチン含有オイル又はペーストを用いて調製したアスタキサンチンを含んでもよい。本発明のゲル状化粧料の系中におけるアスタキサンチンの安定性を向上させる観点からは、アスタキサンチンを分散物の形態で含有させることが好ましい。
アスタキサンチンを含有する分散物は、水中油型分散物(O/W型分散物)であってもよく、油中水型分散物(W/O型分散物)であってもよい。アスタキサンチンを含有する分散物は、アスタキサンチンを油相成分の1つとして含有する水中油型分散物であることがより好ましい。
アスタキサンチンを含有する分散物は、常法により、調製することができる。
本発明のゲル状化粧料全量に対するアスタキサンチンの含有量は、既述のように質量換算で、1ppm〜100ppmであり、10ppm〜100ppmであることが好ましく、10ppm〜50ppmであることがより好ましく、10ppm〜30ppmであることがさらに好ましい。
含有量が1ppm未満であると、アスタキサンチンを含有することで期待される効果が得難いことがある。一方、100ppmを超えて含有する場合には、長期間保存する場合のゲル状化粧料中のアスタキサンチンの安定性の維持が困難となる場合があり、具体的にはアスタキサンチンの凝集等が発生する場合がある。
〔ゲル状化粧料全量に対するNa及びKの含有量〕
本発明のゲル状化粧料は、アスタキサンチン、TMG及び特定化合物(1)を、本発明に規定する含有量で含み、水性ゲル状化粧料全量に対するNa及びKから選ばれる元素の総含有量が0.05質量%以上である。
ゲル状化粧料には、種々のカチオンイオンが含まれる。なかでも、カチオンイオンとしては、1価のイオンが好ましく、特に、Naカチオン、Kカチオン等の1価のカチオンは、種々のアニオン性の化合物を安定的にゲル状化粧料に溶解、乳化又は分散させるために有用である。Naカチオン、Kカチオンなどを含有することにより、ゲル状化粧料のゲルの安定性、ゲル強度がより向上する傾向にある。
ゲル状化粧料の安定化の観点からは、Naカチオン、Kカチオン等の1価のカチオンが特に好ましく、Caカチオン、Mgカチオン等の2価以上のカチオンでは、ゲル状化粧料の安定化効果は小さくため、好ましくない。
ゲル状化粧料全量に対するNa及びKから選ばれる元素の総含有量は、0.05質量%〜1質量%であることが好ましく、0.05質量%〜0.5質量%であることよりが好ましく、0.07質量%〜0.2質量%であることがさらに好ましい。
Na及びKから選ばれる元素の総含有量が、0.05質量%未満では、ゲル状化粧料の安定化効果が不十分となることがある。これは、Na及びKから選ばれる元素の総含有量が少なすぎると、ゲル状化粧料に含まれるアニオン性化合物を乖離させる効果が十分に得られないためと考えられる。
Na及びKから選ばれる元素の総含有量の上限値には特に制限はないが、1質量%を超えて配合しても、安定化効果がより向上することはなく、このような観点からは、含有量は1質量%程度以下とすることが好ましい。1質量%を超えてNa及びKから選ばれる元素を多量含有すると、過剰のNaイオン、及びKイオンがゲル状化粧料の安定化効果を低下させることがある。
ゲル状化粧料に含まれるNaカチオン又はKカチオンの含有量を直接測定することは困難であるが、ゲル状化粧料全量に含まれるNa及びKから選ばれる元素の総含有量を測定することで、ゲル状化粧料の安定化に寄与するNaカチオン、Kカチオンの総含有量を推定することができる。
即ち、ゲル状化粧料全量に含まれるNa及びKから選ばれる元素の総含有量が0.05質量%以上であることで、ゲル状化粧料におけるゲルの安定化に寄与する量のNaカチオン及びKカチオンから選ばれるカチオンが含まれていると推定できる。
ゲル状化粧料全量に対するNa及びKから選ばれる元素の総含有量は、高周波誘導結合プラズマ(ICP)発光分光分析法、イオンクロマトグラフィーなどの公知の方法で測定することができる。
本発明のゲル状化粧料におけるNa及びKから選ばれる元素の総含有量は、ゲル状化粧料に用いる成分の種類と含有量とにより調整することができる。
Na及びKから選ばれる元素は、例えば、化粧料に用いることができるNa及びKから選ばれる元素を含む塩化合物に由来することがある。
〔他の成分〕
本発明の水性ゲル状化粧料は、アスタキサンチン、TMG、特定化合物(1)及びNa及びKから選ばれる元素に加え、本発明の効果を損なわない範囲で、これらの成分以外の他の成分を、所望により含有してもよい。
以下、本発明の水性ゲル状化粧料に用い得る他の成分について、説明する。
(水)
本発明の水性ゲル状化粧料は、水を含有する。
水としては、化粧料に使用可能な水であれば、特に制限はなく、水道水、天然水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、ミリQ水等の超純水等をいずれも使用することができる。なお、ミリQ水とは、メルクミリポア社の超純水製造装置であるミリQ水製造装置により得られる超純水である。
なかでも、水としては、不純物が少ないという観点から、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、ミリQ水等が好ましく挙げられる。
本発明における水の含有量は、水性ゲル状化粧料の全質量に対して50質量%〜95質量%であることが好ましく、60質量%〜90質量%であることがより好ましく、70質量%〜88質量%であることが更に好ましい。
(水溶性の液体成分)
本発明のゲル状化粧料は水溶性の液体成分、即ち、25℃の水に対する対象物質の溶解量が1質量%を超える液状成分を含有することができる。
水溶性の液体成分には特に制限はなく、一般に化粧料に含むことができる成分であれば、目的に応じて使用することができる。
本発明に使用することができる水溶性の液体成分としては、エタノール、イソプロパノール等の1価アルコール;エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール等の2価アルコール;、グリセリン、1,2,3−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール等が挙げられる。
(ゲル安定化剤)
本発明のゲル状化粧料は、ゲル安定化剤を含有することができる。
ゲル安定化剤としては、長鎖炭化水素基と、親水基と、を有する化合物が好ましい。
長鎖炭化水素基の炭素鎖は、直鎖又は分岐鎖であってもよく、飽和又は不飽和の炭素鎖であってもよい。長鎖炭化水素基の炭素数は、好ましくは12〜22である。
親水基としては、カルボン酸基、リン酸基及びそのナトリウム塩又はカリウム塩からなる群より選ばれる親水基が好ましい。
本発明に使用することができるゲル安定化剤としては、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム(以下、適宜、APPSと称する)、トコフェリルリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等が挙げられる。本発明のゲル状化粧料は、APPS、トコフェリルリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することが好ましい。
これらの化合物を含有することで、ゲル状化粧料のゲル硬度の経時安定性がより向上する。
なかでも、ゲル硬度の安定化、及びゲル安定化剤の溶解性の観点からは、APPS、トコフェリルリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、又はオレイン酸ナトリウムが好ましく、アスタキサンチンの酸化防止による安定性効果の観点で、APPSが特に好ましい。
APPSは、市販品としても入手可能であり、例えば、昭和電工(株)製のパルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウムが挙げられる。
なお、既述のNa及びKから選ばれる元素は、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム、トコフェリルリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、及びオレイン酸カリウムに由来する元素を含む。
パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム、トコフェリルリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、及びオレイン酸カリウムから選ばれる化合物は、本発明のゲル状化粧料に1種のみを用いてもよく2種以上を併用してもよい。
本発明のゲル状化粧料全量に対するこれらの化合物の総含有量は、0.01質量%〜5質量%であることが好ましく、0.05質量%〜1質量%であることがより好ましく、0.1質量%〜0.7質量%であることがさらに好ましく、0.2質量%〜0.5質量%であることが特に好ましい。
(緩衝剤)
本発明のゲル状化粧料は、pHをより安定させる観点から、緩衝剤を含有してもよい。ゲル状化粧料が緩衝剤を含み、ゲル状化粧料のpHが安定化することにより、ゲル状化粧料のゲル硬度などの物性がより安定となる。
緩衝剤としては、クエン酸、リン酸、クエン酸塩及びリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物が好ましく、リン酸がより好ましい。
緩衝剤は1種のみを含んでもよく、目的に応じて2種以上を併用してもよい。
ゲル状化粧料のpHとしては、7〜8であることが好ましく、リン酸は、pH7〜8の領域において緩衝性能が高いためより好ましい。
緩衝剤としてクエン酸を含有する場合の含有量としては、ゲル状化粧料全量に対して、0.01質量%〜1質量%が好ましく、0.05質量%〜0.5質量%がより好ましく、0.05質量%〜0.2質量%であることがさらに好ましい。
クエン酸の含有量が上記範囲において、ゲル状化粧料のpHの変化が抑制され、アスタキサンチンの凝集抑制効果がより良好となる。
緩衝剤としてリン酸を含有する場合の含有量としては、ゲル状化粧料全量に対して、0.01質量%〜1質量%が好ましく、0.05質量%〜0.6質量%がより好ましく、0.1質量%〜0.2質量%であることがさらに好ましい。
リン酸の含有量が上記範囲において、ゲル状化粧料のpHの変化が抑制され、アスタキサンチンの凝集抑制効果がより良好となる。
本発明の水性ゲル状化粧料は、上記好ましい他の成分以外にも、通常、化粧料に用いられる種々の成分を含んでいてもよい。
以下、本発明の水性ゲル状化粧料に用い得る他の成分について説明する。
<多価アルコール>
本発明の水性ゲル状化粧料は、多価アルコールを含有することができる。本発明の水性ゲル状化粧料は、多価アルコールを含むことで、保湿性が向上し、良好な使用感が得られることがある。
多価アルコールとしては、グリセリン、エチルへキシルグリセリン、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール;還元水あめ、ショ糖、エリスリトール、キシリトール、グルコース、ガラクトース、ソルビトール、マルトトリオース、トレハロース等の多糖類などが挙げられる。
本発明の水性ゲル状化粧料は、上述のような多価アルコールを、1種単独で含んでもよく、2種以上を組み合わせて含んでもよい。
本発明の水性ゲル状化粧料が多価アルコールを含有する場合、その含有量は、特に限定されるものではない。本発明の水性ゲル状化粧料中における多価アルコールの含有量は、水性ゲル状化粧料の全質量に対して、1質量%〜50質量%であることが好ましく、2質量%〜20質量%であることがより好ましく、5質量%〜10質量%であることが更に好ましい。
<その他の添加成分>
本発明の水性ゲル状化粧料は、本発明の効果を損なわない範囲において、化粧品の分野にて通常用いられる添加成分を含有してもよい。
添加成分としては、例えば、化粧料に使用した際に有用な美容効果(例えば、保湿効果、美白効果、整肌効果等)を示す機能性成分が挙げられる。このような機能性成分としては、例えば、βカロテン、ゼアキサンチン、リコピン、ルテイン等アスタキサンチン以外のカロテノイド;トコフェロール、トコトリエノール等のビタミンE;コエンザイムQ10等のユビキノン;ヒアルロン酸等の多糖類;グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド等のスフィンゴ糖脂質;加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン等のコラーゲン;アセチルヒドロキシプロリン等のアミノ酸、加水分解シロバナルーピンタンパク、パルミチン酸アスコルビルリン酸3Naなどが挙げられる。
その他、添加成分としては、例えば、フェノキシエタノール等の防腐剤、酸化防止剤、着色剤、増粘剤、水酸化ナトリウム水溶液、塩酸等のpH調整剤、香料、抗菌剤、紫外線吸収剤、活性酸素除去剤、抗微生物剤、抗炎症剤、ミネラルなどが挙げられる。
〔水性ゲル状化粧料の透明性〕
本発明の水性ゲル状化粧料は、透明な外観を呈することが好ましく、より具体的には、アスタキサンチンの吸収波長である波長625nmにおける吸光度が0.04以下であることが好ましい。吸光度は、0.035以下であることがより好ましく、0.03以下であることがさらに好ましい。
水性ゲル状化粧料の波長625nmにおける吸光度の下限値は、特に限定されるものではないが、一般的には、0.001以上であってもよい。
本発明の水性ゲル状化粧料においては、アスタキサンチン、特定化合物(1)をそれぞれ特定量含有し、Na及びKから選ばれる元素の総含有量が0.05質量%以上であるゲル状化粧料において、トリメチルグリシンを含有することで、アスタキサンチンを好ましくは分散粒子として含有する場合でも、経時によるアスタキサンチン含有分散粒子の凝集が抑制されるために、局所的なアスタキサンチンの偏在が抑制され、波長625nmにおける吸光度が0.04以下という良好な透明性を長期間に亘り維持することができる。
なお、本発明における「良好な透明性を有し、かつ、その透明性が長期間維持される」とは、化粧料に期待される機能、形状等が保持される限りにおいて経時期間を問わず、室温(25℃)で保管した場合に、波長625nmにおける吸光度が0.04以下に維持されることをいう。
本発明の水性ゲル状化粧料の波長625nmにおける吸光度は、通常の吸光度の測定方法に従って測定することができる。本発明では、例えば、脱泡処理をすることが好ましい場合、吸光度の測定方法としては、以下の方法を採用することができる。
例えば、本発明の水性ゲル状化粧料を、光路長0.4cmのポリスチレン(PS)製ディスポセルに入れ、セルごと、小型冷却遠心機(型式:CF5RX、日立工機(株)、スイングローター:T4SS31)用いて、4000rpmで2分間遠心分離を行い、脱泡処理する。脱泡処理後の水性ゲル状化粧料について、分光光度計(型式:U−3310、(株)日立製作所)を用い、波長625nmの光に対する吸光度を測定することができる。
[水性ゲル状化粧料の製造方法]
本発明の水性ゲル状化粧料の製造方法は、特に限定されるものではない。
本発明の水性ゲル状化粧料は、特定量の特定化合物(1)と、特定量のアスタキサンチンと、特定量のトリメチルグリシンと、水と、必要に応じて、他の成分とを用いて、公知の水性ゲル状化粧料の製造方法に従って、得ることができる。調製に際し、他の成分を含め含有量を調整することで、ゲル状化粧料全量に対するNa及びKから選ばれる元素の総含有量を0.05質量%以上に調整することができる。
本発明の水性ゲル状化粧料の好適な製造方法の一つとしては、特定量のアスタキサンチンを所望により用いられる中鎖脂肪酸等の油性成分と共に油相成分を調製し、水を含む分散媒に、必要に応じて分散剤を用いて調整した油相成分を分散させて、油相にアスタキサンチンを含む分散物を予め調製し、得られたアスタキサンチン含有分散物と、特定量の特定化合物(1)と、特定量のトリメチルグリシンと、水との混合物と、必要に応じて、併用されるAPPS等、他の成分と、を加温下で混合することを含む製造方法が挙げられる。
アスタキサンチン含有分散物は、アスタキサンチンを少なくとも含む分散相成分と、連続相成分と、を混合することを含む調製方法により得ることができる。
連続相成分(水相成分)と分散相成分(油相成分)との混合方法は、特に限定されず、超音波分散法、高圧乳化法、連続相成分に分散相成分を直接注入するジェット注入法等の公知の混合方法を用いることができる。
アスタキサンチン含有分散物の好適な調製方法の一つとしては、特定量のアスタキサンチンと、所望により併用される他の油性成分と、必要に応じて併用される界面活性剤等とを含む分散処理前液を100℃以上に加熱した状態で分散処理し、粗分散液を得ること(以下、適宜「予備分散処理工程」と称する。)と、粗分散液と水等とを混合して得られた混合液を、超音波分散法又は高圧乳化法を用いて分散処理すること(以下、適宜「本分散処理工程」と称する。)と、を含む調製方法が挙げられる。
以下、本態様の調製方法について説明する。
予備分散処理工程における粗分散液の調製では、特定量のアスタキサンチンと、所望により併用される他の油性成分と、界面活性剤等と、を含む液(分散処理前液)を100℃以上に加熱した状態で分散処理することで、加熱されて溶融状態となったアスタキサンチンを含む分散粒子(分散相)が連続相中に粗分散された粗分散液を得ることができる。
分散処理前液は、必要に応じて、アスタキサンチン以外の他の成分を含んでもよい。他の成分としては、例えば、多価アルコール等の成分が挙げられる。
粗分散液の調製では、アスタキサンチンを溶融させる観点から、分散処理前液を100℃以上に加熱する。100℃以上の温度は、分散処理前液を分散処理する際に達成されていればよい。予め分散処理前液を100℃以上に加熱し、液温を100℃以上に保持した状態で分散処理してもよく、或いは、分散処理前液を100℃以上に加熱しながら分散処理してもよい。
分散処理前液を100℃以上に加熱する手段としては、特に限定されず、一般的な加熱装置を用いることができる。加熱装置としては、例えば、恒温チャンバー等が挙げられる。
分散処理前液を分散処理し、粗分散液を得る手段としては、特に限定されず、一般的な攪拌装置を用いることができる。攪拌装置としては、例えば、マグネチックスターラー、家庭用ミキサー、パドルミキサー、インペラーミキサー、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ウルトラミキサー等が挙げられる。
分散処理の時間は、特に限定されず、攪拌装置の種類、分散処理前液の組成等に応じて、適宜設定することができる。
本分散処理工程では、予備分散処理にて得られた粗分散液と水等とを混合した後、超音波分散法を用いた分散処理(以下、適宜「超音波分散処理」と称する。)又は高圧乳化法を用いた分散処理(以下、適宜「高圧乳化処理」と称する。)を行うことができる。
本分散処理工程では、溶融されたアスタキサンチンを含む粗分散液と水等とを混合し、分散処理することで、アスタキサンチン含有分散物を得ることができる。
水等と混合する際の粗分散液の温度は、突沸を防ぐ観点から、100℃以下に設定することが好ましく、90℃〜100℃に設定することがより好ましい。
水等の温度は、特に限定されないが、50℃〜90℃に設定することが好ましい。
粗分散液と水等とは一度に混合してもよく、或いは、一方に他方を少しずつ添加しながら混合してもよい。粗分散液と水等とは、単に混合すればよく、混合の方法としては、例えば、攪拌による混合が挙げられる。
粗分散液と水等との混合比率は、特に限定されず、アスタキサンチン分散粒子の微細化の観点からは、粗分散液/水等比率(質量基準)として、1/20〜10/1であることが好ましく、1/10〜5/1であることがより好ましく、1/2〜2/1であることが更に好ましい。
また、粗分散液と水等とは、アスタキサンチン分散粒子の微細化と経時安定性の観点から、アスタキサンチン含有分散物中における分散相と連続相との比率が、分散相/連続相比率(質量基準)として、1/1000〜1/5となる比率で混合することが好ましく、1/100〜1/10となる比率で混合することがより好ましく、1/50〜1/10となる比率で混合することが更に好ましい。
本分散処理工程における分散処理としては、アスタキサンチン分散粒子の微細化の観点から、高圧乳化処理を行うことが好ましい。
高圧乳化処理とは、50MPa以上の剪断力を被分散物に付加する分散処理を意味する。アスタキサンチン分散粒子の微細化の観点から、被分散物に付加する剪断力は、100MPa以上であることが好ましく、180MPa以上であることがより好ましい。上限値は、市販の装置では、温度上昇及び耐圧性の観点から、300MPa以下であることが好ましい。
高圧乳化処理の手段としては、特に限定されず、一般的な高圧乳化装置を用いることができる。高圧乳化装置としては、アルティマイザーHJP−25005((株)スギノマシン)、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディスク)、ナノマイザー(吉田機械興業、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ)、ホモゲナイザー(三和機械(株))、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ(株))、超高圧ホモジナイザー(イカ)等の高圧ホモジナイザーが挙げられる。
高圧乳化処理の際の温度は、20℃〜80℃に設定することが好ましく、40℃〜70℃に設定することがより好ましい。
高圧乳化処理を行う回数は1回でもよいが、液全体の均一性を高めるためには、高圧乳化処理を2回以上行うことが好ましく、2回〜5回行うことがより好ましい。また、乳化分散された組成物である乳化液は、チャンバー通過直後30秒以内、好ましくは3秒以内に何らかの冷却器を通して冷却することが、アスタキサンチン分散粒子の粒径を安定に保持する観点から好ましい。
本分散処理工程における分散処理は、超音波分散処理であってもよい。分散効果をより高める観点からは、粗分散液と水等とを混合した後、高圧乳化処理する前に、超音波分散処理を行うことが好ましい。超音波付与による分散処理には、一般的な超音波分散装置を用いることができる。
超音波分散装置としては、超音波ホモジナイザーUS−600、US−1200T、RUS−1200T、MUS−1200T(以上、(株)日本精機製作所)、超音波プロセッサーUIP2000、UIP−4000、UIP−8000、UIP−16000(以上、ヒールッシャー)等が挙げられる。これらの超音波分散装置は、25kHz以下、好ましくは15kHz〜20kHzの周波数で使用することができる。
アスタキサンチン含有分散物の調製方法は、上記した予備分散処理工程及び本分散処理工程の他、必要に応じて、その他の工程を含んでもよい。
既述の如くして得たアスタキサンチン含有分散物と、特定化合物(1)とトリメチルグリシンと水との混合物とを混合する手段、並びに特定化合物(1)とトリメチルグリシンと水とを混合する手段は、特に限定されず、市販のいずれの混合手段を用いてもよい。混合手段の例としては、例えば、スターラー、パドルミキサー、インペラーミキサー、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ウルトラミキサー、高圧ホモジナイザー、超音波ホモジナイザー等が挙げられる。混合手段の中でも、ホモミキサー及びディスパーミキサーから選択される少なくとも1種が好ましい。
各成分を混合する際の温度は、特に限定されず、適宜、好ましい範囲を設定することができ、通常、4℃〜80℃の範囲内に設定することが好ましい。
各成分を混合する際の攪拌条件は、各成分を十分に混合することができれば、特に限定されず、混合手段に応じて、適宜、設定することができる。例えば、混合手段として、ホモジナイザーを用いる場合には、通常、500rpm(回転/分)〜8000rpmで5分間〜60分間、各成分を攪拌することができる。
本発明のゲル状化粧料の製造方法では、特定化合物(1)とトリメチルグリシンと水とを混合した後、得られた混合物を冷却した後、アスタキサンチン含有分散物を配合し、更に混合することが好ましい。冷却温度は、特に限定されず、アスタキサンチンの結晶化抑制を考慮し、適宜、設定することができ、通常、4℃〜50℃の範囲内に設定することが好ましい。
本発明の水性ゲル状化粧料の製造方法は、必要に応じて、上記工程以外の他の工程を含んでもよい。他の工程としては、例えば、脱泡工程、加熱殺菌工程、冷却工程、取り出し工程等が挙げられる。脱泡工程、加熱殺菌工程、冷却工程、取り出し工程等は、当業界で公知の方法を適用すればよい。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されない。
[水性ゲル状化粧料の調製]
〔比較例1〕
特定化合物(1)として、PEG−240/デシルテトラデセス−20/HDI コポリマー(アデカノールGT−700、ADEKA)を1.7gと、パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム(アプレシエAPPS、昭和電工製)0.5gと、リン酸2Na0.25gと、グリセリン6.0gと、トリメチルグリシン0.5gと、エチルヘキシルグリセリンを0.2gと、1,3−ブチレングリコールを0.7gと、フェノキシエタノール0.5gと、純水35gと、を混合した。得られた混合物を60℃に加温し、ホモジナイザー(機種名:ホモミキサーHM−310、(株)アズワン)を用いて、2000rpmで5分間攪拌した後、40℃に冷却して水相成分である混合物を得た。
次いで、冷却した混合物に、下記の方法により予め調製したアスタキサンチン含有乳化組成物を0.22gと、下記の方法により予め調製したリコピン含有乳化組成物を0.1gと、下記の方法により予め調製したセラミド含有分散組成物A6.0gと、セラミド含有分散組成物B0.1gと、水溶性コラーゲン0.1gと、加水分解コラーゲン0.1gと、アセチルヒドロキシプロリン0.1gと、微量の加水分解シロバナルーピンタンパクと、香料0.1gと、を添加し、全量が100gとなる量の純水を更に添加した後、ホモジナイザー(機種名:ホモミキサーHM−310、(株)アズワン)を用いて、2000rpmで20分間攪拌した後、真空脱泡を行い、実施例1の水性ゲル状化粧料を得た。
<アスタキサンチン含有乳化組成物の調製>
下記の成分を、70℃で1時間加熱し、溶解させることにより、水相組成物Aを得た。
−水性組成物Aの組成−
・ショ糖ステアリン酸エステル(HLB=16) 33.0g
・モノオレイン酸デカグリセリル(HLB=12) 67.0g
・グリセリン 450.0g
・純水 300.0g
下記の成分を、70℃で1時間加熱し、溶解させることにより、油相組成物Aを得た。
−油相組成物Aの組成−
・アスタキサンチン含有油 15.0g
(商品名:ASTOTS−S(ヘマトコッカス藻由来、アスタキサンチン:20質量%含有)、武田紙器(株))
・ミックストコフェロール 32.0g
(商品名:理研Eオイル800、理研ビタミン(株))
・中鎖脂肪酸グリセライド 93.0g
(商品名:ココナード(登録商標)MT、花王(株))
・レシチン 10.0g
(商品名:レシオンP、大豆由来、理研ビタミン(株))
得られた水相組成物Aを、70℃に保ったまま、超音波ホモジナイザー(型式:HP93、(株)エスエムテー)を用いて10000rpmで攪拌し、油相組成物Aを添加して、粗乳化物を得た。
次いで、得られた粗乳化物を約40℃まで冷却し、超高圧乳化装置(機種名:アルティマイザーHJP−25005、(株)スギノマシン)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行った。その後、平均孔径1μmのミクロフィルターを用いてろ過を行い、アスタキサンチン含有乳化組成物(アスタキサンチン含有率:0.3質量%)を得た。
得られたアスタキサンチン含有乳化組成物を、1質量%の濃度となる量でミリQ水にて希釈し、粒径アナライザー(型式:FPAR−1000、大塚電子(株))を用いて、分散粒子の粒径を測定したところ、58nm(メジアン径(d50))であった。
<リコピン含有乳化組成物の調製>
下記の成分を、70℃の恒温槽にて攪拌しながら加熱混合して、水相組成物Bを得た。
−水相組成物Bの組成−
・オレイン酸デカグリセリル−10 8.0g
(商品名:Decaglyn 1−OV、HLB=12.0、日光ケミカルズ(株))
・ショ糖ステアリン酸エステル 2.0g
(商品名:リョートーシュガーエステルS−1670、三菱化学フーズ(株))
・グリセリン 45.0g
・純水 100gまでの残量
下記の成分を、150℃のホットプレート上にて攪拌しながら5分間加熱混合して、油相組成物Bを得た。
−油相組成物Bの組成−
・トマトオレオレジン 1.14g
(商品名:Lyc−O−Mato(登録商標)15%(リコピン:15質量%含有)、サンブライト(株))
・レシチン 1.0g
(商品名:レシオンP、大豆由来、理研ビタミン(株))
・中鎖脂肪酸グリセライド 12.8g
(商品名:ココナード(登録商標)MT、花王(株))
得られた水相組成物Bを、油相組成物Bに加えて攪拌混合し、超音波ホモジナイザー(型式:US-150T、(株)日本精機)を用いて分散させて、粗乳化物を得た。
次いで、得られた粗乳化物を、更に超高圧乳化装置(機種名:アルティマイザーHJP−25005、(株)スギノマシン)を用いて、200MPaの圧力で高圧乳化を行い、リコピン含有乳化組成物(リコピン含有率:0.17質量%)を得た。
得られたリコピン含有乳化組成物を1質量%の濃度となる量のミリQ水にて希釈し、粒径アナライザー(型式:FPAR−1000、大塚電子(株))を用いて、分散粒子の粒径を測定したところ、52nm(メジアン径(d50))であった。
<セラミド含有分散組成物Aの調製>
下記の成分を、室温にて1時間攪拌して、油相組成物を得た。
−油相組成物の組成−
・セラミド3 0.1g
・セラミド6 0.1g
・フィトスフィンゴシン 0.07g
・エタノール 150g
・1mol/Lの塩酸 (分散直後のpHが7以下になるように調整)
得られた油相組成物(油相)と純水(水相)とを、1:7の比率(質量比)で、衝突型であるKM型マイクロミキサー100/100を用いてミクロ混合することにより、分散物を得た。なお、マイクロミキサーの使用条件は、下記の通りである。
《マイクロミキサーの使用条件》
−マイクロチャンネル−
・油相側マイクロチャンネル
断面形状/幅/深さ/長さ = 矩形/70μm/100μm/10mm
・水相側マイクロチャンネル
断面形状/幅/深さ/長さ = 矩形/490μm/100μm/10mm
−流量−
外環に水相を21.0ml/min.の流量で導入し、かつ、内環に油相を3.0ml/min.の流量で導入して、ミクロ混合する。
得られた分散物を、遠心式薄膜真空蒸発装置(機種名:エバポール CEP−lab、(株)大川原製作所)を使用し、エタノール濃度が0.1質量%以下になるまで、脱溶媒し、分散物濃度が2.0質量%になるまで濃縮を調整し、セラミド含有分散組成物Aを得た。ここでいう分散物濃度とは、油相に添加された固形分の総計を基準とした濃度である。
<セラミド含有分散組成物Bの調製>
下記組成のA液39.5gを110℃にて10分間攪拌混合し、粗分散液を得た。得られた粗分散液を100℃まで冷却し、下記組成の成分60.51gを70℃で溶解したB液を添加した後、超音波ホモジナイザー(型式:US−600、(株)日本精機製作所)を用いて3分間分散することで粗分散物を得た。続いて、得られた粗分散物を約60℃まで冷却した後、超高圧乳化装置(機種名:アルティマイザーHJP−25005、(株)スギノマシン)を用いて、245MPaの圧力で高圧乳化(分散)処理を行うことで、セラミド含有分散組成物Bを得た。
〔A液〕
・セラミド1 0.3質量部
(アシルセラミド、商品名:Ceramide I、INCI名:Ceramide 1、Evonik)
・コレステロール 0.3質量部
(商品名:コレステロールJSQI、日本精化(株))
・1,3−ブチレングリコール((株)ダイセル) 0.9質量部
・デカグリセリンモノミリスチン酸エステル 3.0質量部
(ノニオン性界面活性剤、商品名:NIKKOL(登録商標) Decaglyn 1−M、HLB:14.0、日光ケミカルズ(株))
・グリセリン(化粧用濃グリセリン、花王(株)) 35.0質量部
〔B液〕
・レシチン 4.0質量部
(アニオン性界面活性剤、商品名:SLP−PC70、辻製油(株))
・ブチルカルバミン酸ヨウ化プロピニル 0.01質量部
(商品名:GLYCACIL、ロンザジャパン(株))
・純水 56.5質量部
〔実施例1〜実施例5〕
比較例1の水性ゲル状化粧料において用いられる各成分及び含有量を下記表1に記載の成分と含有量(g)に変更した以外は、比較例1と同様にして、実施例1〜実施例5の水性ゲル状化粧料を得た。
〔比較例2〕
比較例1の水性ゲル状化粧料において、トリメチルグリシンを含有しない以外は、比較例1と同様にして、比較例2の水性ゲル状化粧料を得た。
〔比較例3〕
実施例2の水性ゲル状化粧料において、トリメチルグリシン2.0gを、トリメチルグリシンと同モル数になる含有量のラウリルベタインに代えた以外は、実施例1と同様にして、比較例3の水性ゲル状化粧料を調製した。しかし、安定なゲルが形成できなかった。
〔比較例4〕
実施例2の水性ゲル状化粧料において、トリメチルグリシン2.0gを、トリメチルグリシンと同モル数になる含有量のコカミドプロピルベタインに代えた以外は、実施例1と同様にして、比較例4の水性ゲル状化粧料を調製した。しかし、安定なゲルが形成できなかった。
〔比較例5〕
実施例2の水性ゲル状化粧料において、トリメチルグリシン2.0gをトリメチルグリシン20gに変更した以外は、実施例1と同様にして、比較例5の水性ゲル状化粧料を調製した。しかし、安定なゲルが形成できなかった。
〔実施例6〜実施例16〕
比較例1の水性ゲル状化粧料において用いられる各成分及び含有量を表2〜表3に記載の成分と含有量(g)に変えた以外は、比較例1と同様にして、実施例6〜実施例16の水性ゲル状化粧料を得た。
[Na及びKから選ばれる元素の総含有量の測定]
調製直後の実施例1〜実施例16及び比較例1〜比較例2の各水性ゲル状化粧料を、以下の方法で分析し、水性ゲル状化粧料全量に含まれるNa及びKから選ばれる元素の総含有量を測定した。測定条件の詳細を下記に示す。なお、比較例3〜比較例5については、安定な水性ゲル状化粧料が得られなかったため、測定を行っていない。
《測定条件》
得られた水性ゲル状化粧料0.3gに14mol/L硝酸を加え、容積が3mLになるまでイオン交換水を加えてメスアップし、得られた液を、マイクロウェーブを用いて、湿式灰化処理を実施して水分を除去した。湿式灰化処理は、マイクロウェーブで230℃に処理することで実施した。その後、得られた灰化処理物にイオン交換水を加えて容量を30mLになるまでメスアップし、得られた液に対し、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−OES:Optima 7300DV:商品名、パーキンエルマー製)を用いて、Na元素及びK元素の総含有量の測定を行った。水性ゲル状化粧料全量に対するNa元素及びK元素の総含有量(質量%)の測定結果を下記表1〜表3に示す。
[評価]
〔濃度の経時安定性〕
調製直後の実施例1〜実施例16及び比較例1〜比較例2の各水性ゲル状化粧料100gを、それぞれ直径47mm×高さ90mmのガラス容器に入れ、キャップをした状態で、50℃で6週間、及び8週間保存した。保存した後の各水性ゲル状化粧料を、目視で観察してゲル状化粧料の濃度変化を以下の評価基準で評価した。以下の評価基準において、ランクBまでが実用上問題のないレベルであり、ランクCは実用上許容されないレベルである。なお、比較例3〜比較例5については、安定な水性ゲル状化粧料が得られなかったため、濃度の経時安定性、及びゲル安定性の評価を行っていない。
(評価基準)
A:ゲルが透明で均一である
B:ゲル中に目視で局所的な色濃度が高い部分は確認できないが、一部で若干濁った部分が観察された
C:透明なゲル中に、局所的に色濃度が高く、赤黒い部分が明らかに確認された
〔ゲル安定性:硬度の経時安定性〕
調製直後の実施例1〜実施例16及び比較例1〜比較例2の各水性ゲル状化粧料100gを、それぞれ直径47mm×高さ90mmのガラス容器に入れ、キャップをした状態で、25℃で24時間保存した。保存後の各水性ゲル状化粧料の硬度(以下、適宜「初期硬度」と称する。)を、レオメーター(機種名:FUDOH REHOMETER、(株)レオテック)を用いて測定した。具体的には、各水性ゲル状化粧料に対して、測定温度25℃の条件下、60mm/分の速度で、直径20mmのアダプターの先端を2kgの荷重で20mm挿入したときに測定される応力のピーク値を、硬度の測定値(単位:g)とした。測定条件の詳細を以下に示す。
《測定条件》
アダプター:No.3(直径:20mm)
荷重:2kg
速度:60mm/分
測定温度:25℃
無荷重基底:0.1%
サンプリング間隔:0.02秒
X軸テーブル移動距離:20mm(強制終了:20mm)
また、別の系として、調製直後の実施例1〜実施例16及び比較例1〜比較例2の各水性ゲル状化粧料100gを、それぞれ直径47mm×高さ90mmのガラス容器に入れ、キャップをした状態で、50℃で2週間保存した。この50℃で2週間保存した後の各水性ゲル状化粧料の硬度(以下、適宜「経時硬度」と称する。)を、上記の初期硬度と同様の方法により測定した。
そして、初期硬度及び経時硬度の測定値を用いて、経時での硬度変化率を算出し、得られた硬度変化率に基づき、下記の評価基準に従って、水性ゲル状化粧料におけるゲル安定性、即ち、硬度の経時安定性を評価した。「経時での硬度変化率」は、初期硬度及び経時硬度の測定値のうち、高い方の値を低い方の値で割り、小数点以下2桁目を四捨五入して、小数点以下1桁まで求めた値とした。
経時での硬度変化率が小さい程、水性ゲル状化粧料の保存安定性が優れることを示し、レベルCは実用上問題のあるレベルと評価した。
(評価基準)
AAA:経時での硬度変化率が1.0以上1.5未満である
AA:経時での硬度変化率が1.5以上2.0未満である
A:経時での硬度変化率が2.0以上3.0未満である
B:経時での硬度変化率が3.0以上4.0未満である
C:経時での硬度変化率が4.0以上である
〔使用感(ベタツキ)の評価〕
肌に塗布したときに感じベタツキの有無を使用感の指標の一つとし、評価した。
調製直後の実施例1〜実施例16及び比較例1〜比較例2の各水性ゲル状化粧料100gを、それぞれ直径47mm×高さ90mmのガラス容器に入れ、キャップをした状態で、25℃で24時間保存した。保存後の各水性ゲル状化粧料を化粧料評価の専門パネラー10人に使用してもらい、顔全面に0.5gの化粧料を、手のひらを使って塗布してから1分間経過後に、顔の頬を手で触って手を放したときの感触で評価した。なお、比較例3〜比較例5については、安定な水性ゲル状化粧料が得られなかったため、使用感の評価を行っていない。
AA:10人中8〜10人が、肌が手に吸い付くような感触があり、ベタツキはないと評価した
A:10人中5〜7人が、肌が手に吸い付くような感触があり、ベタツキはないと評価した
B:10人中3〜4人が、肌が手に吸い付くような感触があり、ベタツキはないと評価した
C:10人中、ベタツキがないと評価したのは2名以下であった
〔使用感(保湿感)の評価〕
顔全面に0.5g手の平を使って塗布してから、1分後に、肌表面に皮膜のような残り感があるかどうかで評価した。
AA:10人中8〜10人が肌表面にしっとりした感触が残っていると評価した
A:10人中5〜7人が肌表面にしっとりした感触が残っていると評価した
B:10人中3〜4人が肌表面にしっとりした感触が残っていると評価した
C:10人中、肌表面にしっとりした感触が残っていると評価したのは2名以下であった
以上の評価結果を下記表1〜表3に示す。
なお、表1〜表3における「−」は、ゲル状化粧料が該当する化合物を含有しないことを意味する。

表1〜表3に示すように、実施例1〜実施例16の水性ゲル状化粧料は、いずれも経時による局所的な濃度変化の発生が抑制され、ゲル状化粧料としての経時安定性に優れ、化粧料としての使用感もベタツキが無く、保湿感の持続性が良好であった。
一方、トリメチルグリシンを含有しない比較例1及びトリメチルグリシンの含有量が本発明に規定する範囲よりも少ない比較例2の水性ゲル状化粧料は、ゲルの経時安定性は良好であるが、経時により局所的な濃度変化が観察され、外観の低下は実用上問題となるレベルであった。トリメチルグリシンに代えてベタイン型両性界面活性剤であるラウリルベタイン、コカミドプロピルベタインを用いた比較例3、比較例4、及びトリメチルグリシンの含有量が10質量%を超える比較例5では、安定なゲルが形成されず、水性ゲル状化粧料は調製できなかった。

Claims (5)

  1. アスタキサンチン、トリメチルグリシン及び下記一般式(1)で表される化合物を、水性ゲル状化粧料全量に対して下記含有量で含有し、水性ゲル状化粧料全量に対するNa及びKから選ばれる元素の総含有量が0.05質量%以上である水性ゲル状化粧料。
    アスタキサンチン:1ppm〜100ppm
    トリメチルグリシン:1質量%〜10質量%
    下記一般式(1)で表される化合物:0.5質量%〜5質量%


    一般式(1)中、Rは炭素数2〜36でm価の炭化水素基を表し、R及びRは各々独立に炭素数1〜4で2価の炭化水素基を表し、Rはウレタン結合を有してもよい、直鎖、分岐鎖、又は脂肪族環若しくは芳香環を含むh+1価の炭化水素基を表し、Rは2価の炭化水素基を表し、Rは水素原子又はヒドロキシ基を表す。mは2以上の整数であり、hは1以上の整数であり、k及びnは括弧内の構造の繰り返し数を表し、各々独立に0〜1000の範囲の整数であり、k及びnの両方が0になることはない。
  2. アスタキサンチンの水性ゲル状化粧料全量に対する含有量が10ppm〜100ppmである請求項1に記載の水性ゲル状化粧料。
  3. パルミチン酸アスコルビルリン酸3ナトリウム、トコフェリルリン酸ナトリウム、イソステアリン酸ナトリウム、イソステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウム、及びオレイン酸カリウムからなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する請求項1又は請求項2に記載の水性ゲル状化粧料。
  4. クエン酸塩及びリン酸塩からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の水性ゲル状化粧料。
  5. リン酸塩から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する請求項4に記載の水性ゲル状化粧料。
JP2015058120A 2015-03-20 2015-03-20 水性ゲル状化粧料 Active JP6284894B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015058120A JP6284894B2 (ja) 2015-03-20 2015-03-20 水性ゲル状化粧料
CN201510919062.7A CN105982824B (zh) 2015-03-20 2015-12-11 水性凝胶状化妆品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015058120A JP6284894B2 (ja) 2015-03-20 2015-03-20 水性ゲル状化粧料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016175871A JP2016175871A (ja) 2016-10-06
JP6284894B2 true JP6284894B2 (ja) 2018-02-28

Family

ID=57039638

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015058120A Active JP6284894B2 (ja) 2015-03-20 2015-03-20 水性ゲル状化粧料

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6284894B2 (ja)
CN (1) CN105982824B (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7074647B2 (ja) * 2018-10-19 2022-05-24 富士フイルム株式会社 水性ゲル状化粧料
JP7144356B2 (ja) * 2019-04-26 2022-09-29 富士フイルム株式会社 水性透明ゲル状組成物
JP7220682B2 (ja) * 2020-01-27 2023-02-10 富士フイルム株式会社 透明ゲル状組成物

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002284664A (ja) * 2001-03-29 2002-10-03 Shiseido Co Ltd 美白用皮膚外用剤
JP4608584B1 (ja) * 2009-06-29 2011-01-12 株式会社資生堂 皮膚外用剤
JP4979095B2 (ja) * 2010-04-28 2012-07-18 株式会社 資生堂 増粘性組成物およびそれを含む化粧料
JP2013006775A (ja) * 2011-06-22 2013-01-10 Fujifilm Corp コラーゲンゲル収縮促進剤及びアクチン蓄積増強剤
WO2013002278A1 (ja) * 2011-06-28 2013-01-03 富士フイルム株式会社 アスタキサンチン含有組成物及びその製造方法、並びに、化粧料
JP2015003870A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 東洋紡株式会社 「肌なじみ感」と「浸透感」に優れた皮膚外用剤の製造方法
JP2015010071A (ja) * 2013-06-28 2015-01-19 富士フイルム株式会社 美白剤、メラニン分解促進剤およびメラノソームタンパク質分解促進剤

Also Published As

Publication number Publication date
CN105982824B (zh) 2020-11-17
JP2016175871A (ja) 2016-10-06
CN105982824A (zh) 2016-10-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN105456055B (zh) 凝胶状水性化妆品
TW201726112A (zh) 水中油型乳化組成物及其製造方法
EP3117821B1 (en) Method for producing ceramide dispersion composition
JP6284894B2 (ja) 水性ゲル状化粧料
JP6189810B2 (ja) 透明ゲル状水性化粧料
KR20160043758A (ko) 보습력이 우수한 저자극성의 세정용 화장료 조성물
EP2732808B1 (en) Cosmetic composition
JP2016060716A (ja) 白濁化粧料
CN113164366B (zh) 难溶性成分稳定化用组合物及包含其的化妆料组合物
CN104582827B (zh) 含类胡罗卜素的水包油型乳液组合物
KR20170001687A (ko) 항산화 효과를 갖는 폴리다틴을 함유한 베이스 조성물을 포함하는 유성 색조 화장료 조성물
JP7074647B2 (ja) 水性ゲル状化粧料
CN104379122B (zh) 化妆品和含有甘草次酸衍生物的乳化组合物
CN113164360B (zh) 化妆品用组合物
JP6208644B2 (ja) 皮膚外用剤
KR20140046606A (ko) 아데노신을 함유하는 비수계 화장료 조성물
JP6869129B2 (ja) 美白用水性ゲル状組成物
JP7220682B2 (ja) 透明ゲル状組成物
JP6667565B2 (ja) ゲル状水性化粧料
JP2016117673A (ja) フォーム状化粧料
EP3831359A1 (en) Aerosol type cosmetic
JP2013155163A (ja) 化粧料
CN112569126A (zh) 水包油型乳化组合物及皮肤外用剂
KR20200049150A (ko) 고함량의 오일을 포함하는 저점도의 수중유형 화장료 조성물
JP7144356B2 (ja) 水性透明ゲル状組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171127

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180131

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6284894

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R154 Certificate of patent or utility model (reissue)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R154

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250