JP6282145B2 - 装置、画像処理装置、方法及びプログラム - Google Patents

装置、画像処理装置、方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、電子写真方式の画像形成装置における階調性を安定させる技術に関する。
プリンタや複写機といった画像形成装置に用いられる画像記録方式としては、電子写真方式やインクジェット方式が知られている。電子写真方式は、レーザビームを利用して感光ドラム上に潜像を形成して、帯電した色材(以下、トナー)により現像する方式であり、画像の記録は、現像されたトナーによる画像を転写紙に転写して定着させることにより行う。インクジェット方式は、発熱体または圧電素子により複数の吐出口からインクを吐出し、紙等の記録媒体にそのインクを付着させることで印刷を行う方式である。
画像形成ユニットとして例えば電子写真方式を用いた場合、電子写真プロセスにおけるレーザ露光、感光体上の潜像形成、トナー現像、紙媒体へのトナー転写、熱による定着といった過程が、装置周辺の温度や湿度、経過変化などの影響を受けやすい。そのため最終的に記録媒体上に定着されるトナー量がその都度変化してしまう。このような不安定性は電子写真方式に特有のものではなく、インクジェット方式や感熱転写方式、その他種々の方式でも同様に発生することが知られている。
このような不具合を解消する手法として、画像形成装置からテストパターン画像を出力してその濃度を測定し、その測定結果からルックアップテーブル(LUT)を作成して、画像形成ユニットの特性を補正する手法がある。
このLUTを用いた補正では、狙った階調性を満足させるため、装置においてターゲットとなる最大濃度が予め設定され、設定された最大濃度まで滑らかに階調性を出すような補正が行われる。しかしながら、装置の状態によっては設定された最大濃度を超える濃度が出てしまう場合があるので、その際は、オーバーした分をLUTにて抑制する場合がある。この時、濃度の上限値の抑制によって、最大濃度の文字や細線などの部分でジャギーや途切れといった問題が起こり得る。この問題に対しては、最大濃度の入力に対しては最大濃度で出力されることを保証するように上限値を強制的に最大値へ修正するいわゆる終端補正を施したLUTをユーザに選択させることで解決する方法が提案されている(特許文献1を参照)。
一方で、例えばターゲットとする最大濃度を1.5と想定しているとき、ある環境下で1.6の濃度の画像が出力されると、色材量が上限値を超えることになる。このように単位面積当たりの色材量が上限とするある一定量を超えると、色材の定着不良に起因する別の問題が起こり得る。具体的には、電子写真方式であればトナーの飛び散り、インクジェット方式であればインクの滲み、他の色との混合、複数ページ印刷時における裏写りといった問題が起こり得る。特にトナーの飛び散りは画像不良に留まらず、装置本体への損傷にも繋がりかねない。このような問題を回避するため、画像形成時には、単位面積当たりの色材の総量を、予め定められた一定量を必ず下回るようにする制御が行われている。そして、例えば電子写真方式のカラープリンタであれば、過剰な制限とならないよう、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラックの4色のトナーの組み合わせを変えることで単位面積当たりの総量を減らすといった手法が採られる。具体的にはシアン、マゼンタ、イエローを等量減らす代わりにブラックを増やすことで、色味変化や階調性劣化を最小限に抑える方法を取るのが一般的である。
特開2001−094784号公報
上述のとおり、単位面積当たりの色材量の上限が決められている状況下でジャギーを低減させるべく、設定された最大濃度を超える出力を行ってしまうと、色材の定着不良という別の問題が起ってしまう。つまり、濃度上限値の抑制によるジャギーや線途切れと、想定以上の濃度上昇によるトナー飛散やインク滲みとはトレードオフの関係にあるところ、特許文献1の手法では両者のバランスまでは考慮されていなかった。
本発明では、上述のようなトレードオフの関係のバランスを考慮し、画像形成装置の状態に応じて適切に階調制御することを目的としている。
本発明に係る装置は、画像形成部で出力されたテストパターンを読み取って得られたデータを取得する取得手段と、前記取得手段により取得されたデータと前記画像形成部がターゲットとするデータとの差分を用いて階調補正用データを生成する第1の生成手段と、 前記取得手段で取得されたデータに基づいて導出される最大濃度値が、前記画像形成部がターゲットとするデータのうちの最大濃度値を超えている場合に、前記第1の生成手段により生成された階調補正用データのうち所定の入力信号領域に対応する濃度域が濃くなるように前記階調補正用データを調整する調整手段と、前記第1の生成手段により生成された階調補正用データと前記調整手段により調整された調整後階調補正用データとの比率に応じて、前記画像形成部による画像形成時に用いられるトナーの量が少なくなるように画像形成時のレーザ素子の光量を制御する光量制御用データを生成する第2の生成手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明によれば、出力濃度の不安定さを吸収しつつ、安定した色再現や階調を実現することができる。
印刷システムの構成例を示すブロック図である。 電子写真方式の画像形成装置の内部構成を示す図である。 実施例1に係る、画像形成部で用いるCMYKの画像信号が生成されるまでの概要を説明する図である。 中間調処理によって得られたハーフトーン画像の一例を示す図である。 ガンマ補正用の1次元LUTの更新処理の流れを示すフローチャートである。 テストパターン画像の一例を示す図である。 変換後の濃度値をプロットしたグラフの一例を示す図である。 ガンマ補正用LUTの特性を示すグラフの一例を示す図である。 PWM制御用LUTの更新処理の流れを示すフローチャートである。 実施例2に係る、画像形成部で用いるCMYKの画像信号が生成されるまでの概要を説明する図である。
以下、添付図面を参照して、本発明を好適な実施例に従って詳細に説明する。なお、以下の実施例において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
図1は、本実施例に係る、電子写真方式の画像形成装置を含む印刷システムの構成例を示すブロック図である。
画像形成装置100は、LAN(Local Area Network)等のネットワーク130を介し、印刷指示等の各種指示を行う情報処理装置としてのPC120と接続されている。そして画像形成装置100は、コントローラ110、画像読取部111、画像形成部112、記憶部113で構成される。以下、画像形成装置100の各部について説明する。
コントローラ110は、CPU、RAM、ROM等のハードウェアを備え、ROMに記憶された各種の制御プログラムや画像処理プログラムによって画像形成装置100全体を制御する。例えば、画像読取部111や外部から入力される画像データを含む印刷データを中間データに変換し、変換された中間データに対して濃度補正などの画像補正を行い、記憶部113のオブジェクトバッファに格納する。さらに、格納した中間データに基づきビットマップデータを生成し、色空間変換処理、ガンマ補正処理、中間調処理、PWM制御処理を施した後、印刷部112に印刷を指示する。コントローラ110における画像処理の詳細に関しては後述する。
画像読取部111は、不図示の原稿台等にセットされた原稿をスキャンして原稿上の画像を読み取り、画像データを取得する。
画像形成部112は、紙などの記録媒体にカラー画像を形成して出力する。
記憶部113は、RAMやハードディスク(HD)などから構成される。RAMは、データを参照する参照領域やデータの作業領域として主に用いられる。HDは、画像読取部111で取得した画像データの保存などに用いられる。
なお、図1には明示されていないが、画像形成装置100は、様々な情報の表示を行う表示部やユーザからの操作指示を受け取る操作部といった他の構成も備えるものである。また、本実施例においては、画像形成装置の画像記録方式が電子写真方式の場合を例に説明を行なうこととするが、本発明は、インクジェット方式など同様の課題を有する他の画像記録方式にも適用可能である。
図2は、本実施例に係る、電子写真方式の画像形成装置100の内部構成を示す図である。
画像読取部111における原稿台ガラス203と原稿圧板202との間に原稿204が置かれて読み取りが指示されると、原稿204はランプ205の光に照射される。原稿204からの反射光は、ミラー206と207に導かれ、レンズ208によって3ラインセンサ210上に像が結ばれる。なお、レンズ208には赤外カットフィルタ231が設けられている。図示しないモータにより、ミラー206とランプ205を含むミラーユニットを速度Vで、ミラー207を含むミラーユニットを速度V/2で矢印の方向に移動する。つまり、3ラインセンサ210の電気的走査方向(主走査方向)に対して垂直方向(副走査方向)にミラーユニットが移動し、原稿204の全面を走査する。
3ラインのCCDからなる3ラインセンサ210は、入力される光情報を色分解して、レッド(R)、グリーン(G)及びブルー(B)の各色成分を読み取り、その色成分信号を信号処理部209へ送る。なお、3ラインセンサ210を構成するCCDはそれぞれ5000画素分の受光素子を有し、原稿台ガラス203に載置可能な原稿の最大サイズであるA3サイズの原稿の短手方向(297mm)を600dpiの解像度で読み取ることができるものとする。
標準白色板211は、3ラインセンサ210の各CCD210−1から210−3によって読み取ったデータを補正するためのものである。標準白色板211は、可視光でほぼ均一の反射特性を示す白色である。
コントローラ110は、3ラインセンサ210から入力される画像信号を電気的に処理して、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)およびブラック(K)の各色成分で構成される画像信号を生成し、生成した画像信号を印刷部112に送る。この画像信号で表される画像は、ディザなどのハーフトーン処理が行われたCMYKの画像となっている。
画像形成部112は、画像読取部111から送られてくるCMYKの画像信号をレーザドライバ212へ送る。レーザドライバ212は、入力された画像信号に応じて半導体レーザ素子213を変調駆動する。
レーザ素子の変調制御には、例えばPWM(パルス幅変調)が用いられ、画素を構成するドットの強さを、レーザ光量を時分割で点消灯することで調整している。こうすることで例えば1画素をフルで点灯させたものに対して点灯時間を8/16にすることで半分の濃度の1画素を形成することが可能になる。この制御量はPWMの時分割性能によって決定されるが、本実施例においては1画素を15分割可能で、消灯の0を含めた0〜15の16通りの点灯時間、光量の制御が可能であるとする。なお、本実施例では光量制御に専らPWMを用いた例を説明するが、レーザの点灯時間、光量を制御する手法としてはPWMに限られるわけではなく、例えばPM(パワー変調)など他の手法でもよい。
半導体レーザ素子213から出力されるレーザビームは、ポリゴンミラー214、f−θレンズ215およびミラー216を介して感光ドラム217を走査し、感光ドラム217上に静電潜像を形成する。
現像器は、マゼンタ現像器219、シアン現像器220、イエロー現像器221およびブラック現像器222から構成される。四つの現像器が交互に感光ドラム217に接することで、感光ドラム217上に形成された静電潜像を対応する色のトナーで現像してトナー像を形成する。記録紙カセット225から供給された記録紙が、転写ドラム223に巻き付けられ、感光ドラム217上のトナー像が記録紙に転写される。
このようにしてCMYKの四色のトナー像が順次転写された記録紙は、定着ユニット226を通過することで、トナー像が定着された後、装置外へ排出される。
次に、本実施例に係る、コントローラ110において実行される画像処理について詳しく説明する。上述した画像処理プラグラムがCPUによって実行されることで、以下に述べる、色空間変換処理、ガンマ補正処理、中間調処理、PWM処理(色材量制御処理)の各処理が実現される。図3は、本実施例に係る、入力されたRGBの画像信号に対し所定の画像処理が施され、画像形成部112で用いるCMYKの画像信号が生成されるまでの概要を説明する図である。
PC120等から入力された又は画像読取部111で取得されたRGBで表現される多値の画像データは、まず、色空間変換部301に送られる。以下では、多値の最大値を255とした8bit信号であるものとして説明するが、当然のことながらこれに限定されるものではない。
受け取った多値の画像データはRGBの色空間で表されていることから、色空間変換部301は、これをプリンタデバイスに依存した色空間であるCMYKの色空間へ変換する。この色空間変換処理は、変換後のCMYK値がそれぞれのトナーの濃度に対して線形な関係になるように設定された3次元のLUT(ルックアップテーブル)を用いてなされる。つまり、出力される変換後の画像データが8bit多値の画像データだとすると、出力が0であれば濃度0、出力が255であればプリンタがターゲットとしている最大濃度、出力が128であればその半分の濃度となるようにLUTは設定されている。なお、LUTは、特定の間隔で区切られた入力データと該入力データに対応する出力データとが格納されたテーブルであり、演算式では表せない非線形な特性を表現することが可能である。CMYKの各色空間に変換された多値の画像データは、CMYKそれぞれの色に応じたガンマ補正部302に送られる。
ガンマ補正部302は、受け取った多値のCMYK画像データに対してガンマ補正処理(階調補正処理)を行い、プリンタデバイスに依存した各色の階調の非線形性を吸収し、それぞれの色をターゲットとする階調へ補正する。このガンマ補正処理は、階調補正用データとしての1次元のLUTを用いてなされる。このLUTの作成方法に関しては後述する。ガンマ補正処理がされた画像データ(8bitの多値データ)は、中間調部303に送られる。
中間調部303は、ガンマ補正処理後の多値の画像データに対して、中間調処理を行って二値の画像データ(ハーフトーン画像データ)を生成する。この中間調処理は、ディザ法や誤差拡散法など公知の手法により行なわれる。図4は、中間調処理によって得られたハーフトーン画像の一例を示す図である。図4の(a)〜(d)は段階的に濃度の異なる多値画像をそれぞれ示しており、同(a’)〜(d’)は各多値画像に対応する二値化後のハーフトーン画像を示している。中間調処理によって多値画像が疑似階調で再現されるため、多値画像の値が最大値(8bitであれば255)でない限りなんらかのドットの抜けが起こり、入力される画像によってはジャギーや破線となって出力される場合がある。なお、画像の画素値が最大値である領域(以下、ベタ)での出力は、ジャギーや途切れが起こらない最大濃度の出力となる。二値画像データにおける二値の意味は、0であれば白(ドットを打たない)、1であれば色(ドットを打つ)として定義する。中間調処理後の二値の画像データは、レーザ素子制御部304に送られる。なお、中間調処理後の画像データは二値の画像データに限定されるわけでなく、例えば4値の画像データであってもよい。
レーザ素子制御部304は、中間調処理後の二値の画像データに対して上述のPWM制御処理を行なう。この処理は、静電潜像の形成時におけるレーザ素子の光量を制御することで、静電潜像に付着するトナー量を制御する処理(色材量制御処理)と言い換えることができる。レーザ素子の変調に用いるPWMの分解能が16階調だとすると、1画素あたり0〜15の値を持つ4bitのデータへ変換されることになる。具体的には、ガンマ補正処理後の多値データから1次元のLUTを用いて変換された値を中間調処理後の二値画像データに乗じて、4bitのデータが生成される。例えば、注目画素のガンマ補正後の値(多値)が200、中間調処理後の値(二値)が1であった場合には、多値の値(200)からLUT変換で得られた値(例えば14)を中間調処理後の値(1)に乗じるので、出力値として14が得られる。この時に用いられるLUTは前述のガンマ補正で用いるLUTと連動して生成される。その生成方法の詳細に関しては後述する。PWM制御処理後の画像データは、重ね合わせ部305に送られる。
重ね合わせ部305は、CMYKそれぞれについて得られた画像を重ね合わせる処理を行なう。そして、重ね合わせ処理された画像データは画像形成部112へ送られ、画像形成部112においてフルカラーの画像として出力される。
次に、ガンマ補正用の1次元LUTの作成・更新の方法について説明する。
前述したように、画像形成装置周囲の温度や湿度、構成部品の経時変化などの影響を受けて紙上のトナー濃度(トナー量)は変化してしまう。この不安定性を吸収するために前述のガンマ補正処理を行うが、階調性を安定に保つためにはガンマ補正値を初期値のままで動作させ続けることはできず、環境によってその変動に追従する形で更新していく必要がある(キャリブレーション)。
図5は、ガンマ補正用の1次元LUTの更新処理の流れを示すフローチャートである。なお、この一連の処理は、以下に示す手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムをROMからRAM上に読み込んだ後に、CPUによって該プログラムを実行することによって実施される。
ステップ501において、CPUは、テストパターン画像の出力を画像形成部112に指示する。指示を受けて画像形成部112は、紙等にテストパターン画像を形成して出力する。テストパターン画像は、具体的にはCMYK各色について、トナー付着率が0%〜100%までを例えば8段階(この場合、4×8=計32個)に分けた、矩形の印字領域が並んだ画像である。図6は、CMYKを各8段階に分けたテストパターン画像の一例を示す図である。CMYKのそれぞれについて8段階で表された矩形の印字領域を、それぞれ0〜7番パッチと呼ぶことにする。図6から明らかなように、プリンタ出力信号値が、0番パッチは「0」、1番パッチは「36」、2番パッチは「73」、・・・7番パッチは「255」となるように、それぞれのパッチが等間隔に配置されている。本ステップでは、予め用意されたこのようなテストパターン画像のデータを記憶部113から読み出し、ガンマ補正処理を行なうことなく中間調処理を行って得られたテストパターン画像(二値)を、PWM制御を行うことなく出力する。すなわち、「0」であれば「0」、「1」であれば「15」を出力することで、現在のプリンタの階調性を把握することができる。
ステップ502において、CPUは、テストパターン画像が印刷された紙(以下、パッチシート)の読み取りを読取部111に指示する。指示を受けて読取部111は、原稿台上のパッチシートを読み取り、画像データ(RGB)を取得する。この時、C(シアン)のパッチはRの信号として読み取り、M(マゼンタ)のパッチはGの信号として読み取り、Y(イエロー)のパッチはBの信号として読み取る。このように各色のパッチを補色の信号を用いて読み取ることで、高濃度領域からハイライト領域までその階調性を高精度に取得することが可能になる。
ステップ503において、CPUは、各パッチのそれぞれに対応する読取信号値をパッチ面積で平均化し、各パッチの代表読取信号値(パッチ平均値)を求める。
ステップ504において、CPUは、ステップ503で得られたパッチ平均値を濃度値へ変換する。読取部111からの読取信号は反射率に対してリニアな信号として読みとられるため、濃度への変換は通常、対数変換になる。例えば入力輝度が8bitの輝度信号Sで表される場合、以下の式(1)を用いて濃度Dに変換することができる。
D=−255*log10(S/255)/1.6 ・・・式(1)
上記式(1)は、原稿濃度が1.6の時、濃度D=255になるように輝度信号Sを正規化した変換式である。上記式(1)によって求められた値が255を超える場合には、すべて255に制限される。なお、濃度変換は、上記式(1)を用いた計算によって行なってもよいし、輝度を入力、濃度を出力としたテーブルを用いてもよい。
図7は、上述のようにして求めた変換後の濃度値をプロットしたグラフの一例であり、縦軸に濃度、横軸に階調をとっている。グラフ上の○は各パッチの濃度値を示しており、0番パッチの濃度がD0、1番パッチの濃度がD1といった具合にプロットされている。D0〜D7を繋いだ折れ線701が画像形成部112の特性を示しており、直線702は画像形成部112のターゲットとなる特性を示している。このグラフから画像形成部112でベタを出力した時(=プリンタ出力信号値が255の時)の濃度がD7と特定され、このD7が画像形成部112で出力できる最大濃度値(Dmax)となる。ここで、D6とD7がターゲット最大濃度(TDmax)を超えているところ、これらD6やD7の濃度そのままで画像を印刷すると前述したトナーの飛び散りが起こり得る。そこで、次のステップ505でこの特性を補正するためのLUT(ガンマ補正用LUT)を作成する。
ステップ505において、CPUは、ステップ504で得られた特性(図7における線分701で示す特性)の逆の特性を持つガンマ補正用LUTを作成する。入力値であるCMYK値を、このような逆特性を持つLUTを用いて補正し出力することでターゲットとしている階調性を出すことが可能になる。上述の線分702示されるターゲットは予め画像形成部112(プリンタエンジン)で想定している固定のターゲットであり、このターゲットに向けて補正することで、経年変化により色味や階調性が変化したプリンタであっても同一階調状態が保証される。
図8は、ステップ505で作成されるガンマ補正用LUTの特性を示すグラフである。パッチシートを測定して得られた濃度特性(線分701)の逆の特性、すなわち線分701をターゲットとなる直線702を軸に対称に折り返した特性となっている。ただし、このガンマ補正LUT(階調補正テーブル)では、ガンマ補正前に255であった入力値が、ガンマ補正後の出力値では255よりも小さい値(Wmax)になってしまう。これは、ガンマ補正後の出力値を255にすると(ベタを出力すると)画像形成部112がターゲットとしている最大濃度を超えてしまうことを意味している。また、このガンマ補正用LUTを使ってベタを入力(入力信号値を255)としたガンマ補正を行うとガンマ補正後の出力が255にならないため、中間調処理によってドットが部分的に抜けが起こり得る(前述の図4の説明を参照)。そこで、このような問題が懸念される場合(Dmax>TDmax)には、後述のステップ507において、ガンマ補正用LUTの修正を行う。
ステップ506において、CPUは、測定された最大濃度(Dmax)がターゲット最大濃度(TDmax)を超えているかどうかを判定する。DmaxがTDmaxを超えていれば、ステップ507に進む。一方、DmaxがTDmaxを超えていなければ、本処理を終える。
ステップ507において、CPUは、ステップ505で作成されたガンマ補正用LUTに対して終端点補正(図8の例では、ガンマ補正用LUTの特性を示す線分801の終端点Aを点A’に引き上げる補正)を行う。これにより、入力値255(入力信号の最大階調レベル)に対して、出力値が255(出力信号の最大階調レベル)になることが保証される。具体的には、任意の入力値Wiに対応する出力値Woの点(Wi,Wo)から入出力の最大値の点(255,255)へ線形に結ぶ線(図8における破線802)で示される特性を持つようなLUTを作成し、これを新たなガンマ補正用LUTとする。この場合において、点(Wi,Wo)の位置は可能な限り点(255,255)に近い方が望ましいが、近過ぎると今度はターゲットとする階調からの乖離(トーンジャンプ)という別の問題が生じるので、そのバランスを考慮して決定される。このように終端点の補正を行うことで、階調性がターゲットから部分的には離れるものの階調の連続性を保持しつつ終端点の補正が可能になる。
上述のとおり終端点補正は、測定された最大濃度(Dmax)がターゲット最大濃度(TDmax)を超えている場合にのみ行われる。したがって、例えば図7において、D7がターゲット最大濃度を超えていない場合にはこの終端点補正は行われず、ステップ505の時点でガンマ補正用LUTは完成することになる。
以上が、ガンマ補正用LUTの更新処理の内容である。上述したような終端点補正が行われたガンマ補正用LUTを用いて階調補正を行うことで、あらゆるオブジェクトをベタ画像として出力することができ、例えば、ラインや文字のドットが部分的に抜けてしまうという弊害をなくすことができる。
そして、この処理をCMYK各色について行い、計4種類のガンマ補正用LUTを作成してガンマ補正に用いることで、装置の状態変動を吸収しターゲットとしている階調や色味が常に出力できるようになる。
なお、作成されたガンマ補正用LUTは画像処理装置内の記憶部113に保存され、次にその内容が更新されるまでガンマ補正処理において用いられるものとする。また、終端点補正が施された場合には、当該終端点補正後のガンマ補正LUT(終端点がA’)に加え、当該終端点補正前のガンマ補正用LUT(終端点がA)も、後述のPWM制御に用いるLUTの導出に用いるため併せて保存しておく。
次に、PWM制御で用いる1次元LUTの作成・更新について説明する。PWM制御で用いるLUTは、上述したガンマ補正用の1次元LUTの作成処理において保存された終端点補正後のLUTと終端点補正前のLUTとに基づいて作成される。前述のように、終端点補正後のLUTにおける階調性は、ターゲットからの一部乖離(入力値がWiより大きい高濃度領域では、ターゲットとする濃度よりも高濃度の値が出力)が発生してしまう。そこで、この乖離度合いに応じてPWM制御時に用いるゲインを下げ、1画素の発光時間を短く、光量を少なくする様にしたPWM制御用のLUTを求める。これにより静電潜像に付着するトナー量が減り、高濃度領域における濃度を適切に制御することができる。
図9は、PWM制御用LUTの更新処理の流れを示すフローチャートである。なお、この一連の処理も、以下に示す手順を記述したコンピュータ実行可能なプログラムをROMからRAM上に読み込んだ後に、CPUによって該プログラムを実行することによって実施される。
ステップ901において、CPUは、終端点を補正する前のLUTと終端点を補正した後のLUTを記憶部113から取得する。
ステップ902において、CPUは、取得した終端点補正前のLUT及び終端点補正後のLUTにおける対応関係にあるテーブル値を、注目するテーブル値(以下、注目テーブル値)としてそれぞれ決定する。
ステップ903において、CPUは、終端点補正前のLUTにおける注目テーブル値を、終端点補正後のLUTにおける注目テーブル値で割り、終端点補正による調整後に濃度がどれくらい上昇したのかを示す比率(濃度上昇比)を導出する。
ステップ904において、CPUは、ステップ903で導出した濃度上昇比が1.0未満であるかどうかを判定する。導出された濃度上昇比が1.0を下回る(終端点を補正した結果、濃度が濃くなる)値を持つ画素は、PWM制御を使って濃度を抑える必要があることから、ステップ905に進む。一方、導出された濃度上昇比が1.0を下回らない場合はその必要がないことから、ステップ906に進む。
ステップ905において、CPUは、ステップ903で導出された濃度上昇比に応じてPWM値を調整する。例えば、終端点の補正前には180であった注目テーブル値が終端点補正により200に上昇したとすると、ガンマ補正の結果として出力値が200となる画素に対しては出力濃度を0.9倍にすることでターゲット濃度になることが予想される。そこで、PWM制御で用いるLUTにおいてガンマ補正後に出力値が200となる画素に対しては、0.9倍のゲインをかけることに相当する15×0.9=14がPWM値として設定される。前述したようにPWMの分解能が15分割である場合には、この画素の発光時間は14/15になるため、濃度もおよそ9割程度になる。このような処理によって、例えば、以下の表1に示すようにPWM値が調整される。
ステップ906において、CPUは、終端点補正後のLUTにおける注目テーブル値に対応するPWM値を決定する。すなわち、濃度上昇比が1.0未満の場合であればステップ905で調整された後のPWM値が、導出された濃度上昇比が1.0であれば未調整のPWM値が、PWM制御用のLUTにおけるテーブル値として決定される。
ステップ907において、CPUは、取得した終端点補正前のLUT及び終端点補正後のLUTにおけるすべての注目テーブル値について、PWM値が決定したかどうかを判定する。PWM値が未決定の部分があれば、ステップ902に戻り、次の注目テーブル値を決定する。すべてのPWM値が決定していれば、本処理を終える。
以上のような処理により、終端点補正後の値をインデックス、PWM値をテーブル値としたPWM制御用のLUTを得ることができる。本実施例の場合、このLUTによって、ガンマ補正前の入力値がWiよりも大きい終端点付近ではPWM値は15未満(1.0未満のゲイン)となり、逆にガンマ補正前の入力値がWiより小さい領域ではPWM値は15(1.0倍のゲイン)となる。また、プリント濃度がターゲット濃度を超えておらず、終端点補正が行われていないガンマ補正用LUTの場合におけるPWM制御用のLUTでは、すべてのテーブル値(PWM値)は1.0倍のゲインを意味する15になる。
以上が、PWM制御用LUTの更新処理の内容である。そして、上述の処理を、ガンマ補正用LUTが更新されるタイミングで行って、常にガンマ補正用LUTの更新の内容をPWM制御用LUTへフィードバックするようにする。つまり、キャリブレーションの処理では、ガンマ補正用LUTの更新とPWM制御用LUTの更新は連続的に行われ、双方のLUTにおけるテーブル値がそれぞれ更新される。
なお、本実施例では、ガンマ補正用LUTの更新時にパッチシートを出力し、リーダーや濃度計を用いてパッチシートを読み取って全濃度域についてキャリブレーションを行なう例について説明した。しかし、このような態様に限定されるものではなく、例えば装置内のセンサを用いて特定の濃度域のみを対象にガンマ補正用LUTを更新するようにしてもよい。
また、本実施例では、CMYK全色を対象にガンマ補正用LUT及びPWM制御用LUTを更新したが、終端点補正処理を行わないことによるジャギーや細線の途切れが問題になる色にのみ適用させることも可能である。例えば、全体への影響が少なく、ジャギーや途切れの影響が大きいブラックのみを対象に行うようにしてもよい。色が異なる複数の色材のうち、適用する色を1色に限定すれば、それにより減算されるトナー量制限値は小さいものになり階調性や色味をより優先することが可能になる。
また、ガンマ補正用LUTの作成時にはPWM制御を行わずにパッチシートを出力していたが、パッチシート出力用に別途用意したPWM制御用LUTを用いてガンマ補正用LUTを作成してもよい。すなわち、予想されるプリンタエンジンの特性に応じてPWM値を調整(例えば、“15”を“14”に変更)した専用のPWM制御用LUT(以下、初期LUT。)を予め用意しておき、当該初期LUTを用いてパッチシートを出力するようにしてもよい。このような初期色材量補正用データとしての初期LUTを用いてパッチシートを出力することにより、当初からターゲットとの乖離が少ない特性を持つガンマ補正用LUTを得ることでき、その後の終端点補正のレベル(頻度及び程度)を小さくすることができる。この場合は、PWM制御用LUTの更新処理のステップ905での基準となる値が、予め用意された初期LUTにおけるPWM値となることに留意が必要である。例えば、終端点補正前には190であったテーブル値が終端点補正により220に上昇したとき、ガンマ補正の結果(出力値)が220となる画素に対しては出力濃度を0.86倍にすることでターゲット濃度になることが予想される。そこで、PWM制御用LUTでガンマ補正後に出力値が220となる画素に対しては、0.86倍のゲインをかけることに相当するPWM値を設定することになるが、その際、初期LUTで“15”を“14”に調整していたことを反映させる必要がある。具体的には、“15×0.86=13”ではなく“14×0.86=12”を求め、これをPWM値として設定することになる。このような処理を可能にするため、初期LUTを使用してパッチシートを出力する際には、初期LUTにおけるテーブル値毎の差分(“15”を“14”に調整していた場合には「1」など)の情報を保持しておく必要がある。これにより、予め用意された初期LUTを用いたPWM制御を行ってパッチシートが出力される場合、当該パッチシート出力時におけるレーザ光量の調整を考慮したPWM制御用LUTを生成することができる。
なお、本実施例では、ステップ502におけるパッチ濃度を取得する手段として画像処理装置の画像読取部111(スキャナ)を用いたが、濃度計など他の手段で濃度値を取得する構成でもよい。
以上のとおり本実施例によれば、濃度制御に用いるテーブルを、多値の画像データに対するガンマ補正時に用いるガンマ補正用LUTと、中間調処理を行った後の二値の画像データに対するPWM制御時に用いるPWM制御用LUTとに分離している。これにより、ラインや文字を構成するドットが部分的に抜けることによる画質劣化を防ぐことができると同時に、想定以上の濃度が出てしまうことによるトナー飛散等の弊害の無い階調制御が可能になる。
結果としてどのようなプリンタ状態においても最適な色再現や階調の安定性を保持しつつベタ画像として出力すべき画像をベタで出力し、その時の濃度もターゲットを保つことが可能になる。またターゲット濃度に沿うことでトナーの消費量やその消費トナーの予測も可能になる。
また、電子写真方式における、レーザ素子の光量制御による潜像に付着するトナー量(潜像の電荷量)の調整は、インクジェット方式では、インクの吐出量を制御することによるドット径の調整に対応し得る。そこで、画像記録方式がインクジェット方式の場合であれば、上述したレーザ素子の光量制御に代えて、インクの吐出量制御を行うことで、同様の効果を得ることができる。すなわち、階調補正用データにおける調整の程度に応じて吐出インク量が少なくなるように調整されたLUT(色材量補正用データ)を生成し、当該LUTを用いて吐出インク量を調整してドット径を制御することで、出力画像における濃度を適切に制御できる。
実施例1は、終端点補正を行なったガンマ補正用LUTをCMYK全色について独立に更新し、それに応じてPWM制御用LUTを更新して、入力された画像データに対しガンマ補正とそれに応じたPWM制御を行う態様であった。
しかしながら、PWM制御において発光時間、光量と画像濃度の関係が線形で無い場合には、たとえ発光時間を半分にしても濃度が半分にならないことになる。この場合には、結果として、Wiを超える濃度域において想定とは異なる濃度になってしまう。したがって、終端点の補正を行う領域は極力小さい方が望ましいといえる。
ここで、画像データ内の同一座標においてCMYKの重なりがある場合には、ドットが部分的に抜けていても他の色によってカバーされ得るため、ジャギー等の画質劣化が目立ちにくい。この点に着目し、画素毎に終端点の補正の有無を切り替える態様について、実施例2として説明する。
なお、画像形成装置の基本的な構成等、実施例1と共通する部分については説明を省略ないしは簡略化し、以下では差異点を中心に説明するものとする。
図10は、本実施例に係る、入力されたRGBの画像信号に対し所定の画像処理が施されて、画像形成部112で用いるCMYKの画像信号が生成されるまでの概要を説明する図である。
PC120等から入力された又は画像読取部111で取得されたRGBで表現される多値の画像データが、まず、色空間変換部1001に送られる。
色空間変換部1001は、受け取ったRGB多値の画像データをプリンタデバイスに依存した色空間であるCMYKの色空間へ変換する。CMYKの各色空間に変換された多値の画像データは、色重なり判定部1002に送られる。
色重なり判定部1002は、CMYK各色の組成に基づいて色抜けが起こり得るかどうかを判定する。判定の手法としては、CMYKの各色の濃度値を見て、1色で構成されている画素(例えばCMYの各値が0でBkのみ値を持つような画素)の場合には他の色で抜けを補えないので色抜けが起こり得ると特定するような手法が考えられる。この手法の場合、2色以上で構成されている画素については、他の色で抜けを補えるので色抜けが起こらない画素であると判定されることになる。そして、判定の結果を示す判定信号(例えば、色抜けが起こり得る場合には「1」、そうでない場合には「0」の1bitの信号)が、CMYKそれぞれのガンマ補正部1003及びレーザ素子制御部1005に出力される。
ガンマ補正部1003は、CMYKそれぞれの色に応じたガンマ補正処理を行なってターゲットとする階調へ補正する処理を行なう。この場合において、上述の判定信号に応じて使用するLUTを切り替える点で実施例1と異なる。すなわち、本実施例では、終端点補正を含んだ第1のLUTと、終端点補正を含まない第2のLUTとが判定信号に応じて切り替えられる。この2つのLUTは予め記憶部113に保持され、判定信号に従って使用する方のLUT(判定信号が「1」であれば終端点補正を含む第1のLUT、「0」であれば終端点補正を含まない第2のLUT)が読み込まれる。それぞれのガンマ補正用LUTの作成方法は、実施例1で説明したとおりである。ガンマ補正処理がされた画像データ(8bitの多値データ)は、中間調部1004に送られる。
中間調処理部1004は、ガンマ補正処理後の多値の画像データに対して、擬似中間調処理を行う。中間調処理後の二値の画像データは、レーザ素子制御部1005に送られる。
レーザ素子制御部1005は、中間調処理後の二値の画像データに基づいて、PWM制御処理を行う。レーザ素子の変調に用いるPWMの分解能が16階調だとすると、1画素あたり0〜15の値を持つ4bitのデータへ変換されることになる。この変換では、中間調処理後の二値の画像データに対して、ガンマ補正処理後の多値画像データから1次元のLUTを用いて変換された値を乗じる点は実施例1と同じである。本実施例では、判定信号に応じて変調を行うか否かを切り替える点で実施例1と異なっている。つまり、ガンマ補正処理で用いられるLUTと連動して、PWM制御を行うか否かが切り替えられる点で実施例1とは異なるものである。なお、PWM制御を行わない場合には、中間調処理後の画像データの値が「1」の場合は1倍に相当する「15」を出力し、画像データの値が「0」の場合には「0」を出力することになる。
重ね合わせ部1006は、CMYKそれぞれについて得られた画像を重ね合わせる処理を行なう。そして、重ね合わせ処理された画像データは画像形成部112へ送られ、画像形成部112においてフルカラーの画像として出力される。
上述のとおり、同一座標においてCMYKがそれぞれ値を持つ場合(色の重なりがある場合)には中間調処理後にドットが部分的に抜けても他の色がその抜け部分をカバーすることが期待できる。そのため、あえて終端点補正を入れたガンマ補正をする必要はなく、PWM制御も必要ない。逆に同一座標において1色しか値を持たない場合(色の重なりがない場合)はその色が抜けた時点でドットの抜けが白地になってしまいジャギーとして視認できてしまう。そのため、ガンマ補正時に終端点補正を行い、合わせてPWM制御も行う必要が出てくる。
また、画素単位のPWM制御では必ずしも濃度に対して線形性が無いため、例えば0.8倍のゲインをかけてもその画素の濃度が想定どおりに応答してくれないことが多い。そうなるとPWM制御後の階調が、キャリブレーションにおいてターゲットとした階調に沿ったものになりにくい。そこで、PWM制御は行なわず、かつ終端点補正を含まないLUTを用いたガンマ補正処理を行うことで、ターゲットとする階調が実現されるようにしている。
上述のした構成を採用することで、画素単位で選択的にガンマ補正とPWM制御で用いるLUTを切り替えることが可能になり、画像の特性に合わせたジャギーの抑制と階調制御が可能になる。
なお、色重なり判定部1002における判定方法は上述の例に限られるものではない。通常、写真等の階調性が要求とされる箇所は1色で構成されることは少なく、逆に、ラインや文字の様な必ずしも階調性を重要視しない箇所は1色(特にBk単色)で構成されることが多い。そのため、CMYK各色の濃度をチェックするだけでも、ある程度の色抜けの判断は可能である。そこで、濃度のバランスや、文字/写真等の属性を用いて色の重なりを判定するようにしてもよい。これにより、1色で構成されている画素に対しては終端点補正を行って極力ドット抜けやジャギー等による画質劣化を抑え、2色以上で構成される画素に対してはガンマ補正により確実にターゲットの階調を維持することが可能になる。
(その他の実施例)
本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施例の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (14)

  1. 画像形成部で出力されたテストパターンを読み取って得られたデータを取得する取得手段と、
    前記取得手段により取得されたデータと前記画像形成部がターゲットとするデータとの差分を用いて階調補正用データを生成する第1の生成手段と、
    前記取得手段で取得されたデータに基づいて導出される最大濃度値が、前記画像形成部がターゲットとするデータのうちの最大濃度値を超えている場合に、前記第1の生成手段により生成された階調補正用データのうち所定の入力信号領域に対応する濃度域が濃くなるように前記階調補正用データを調整する調整手段と、
    前記第1の生成手段により生成された階調補正用データと前記調整手段により調整された調整後階調補正用データとの比率に応じて、前記画像形成部による画像形成時に用いられるトナーの量が少なくなるように画像形成時のレーザ素子の光量を制御する光量制御用データを生成する第2の生成手段と、
    を備えたことを特徴とする装置。
  2. 前記比率は、前記調整後階調補正用データに対して行われた調整時の濃度上昇比であることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 前記階調補正用データ及び前記光量制御用データは、入力データに対応する出力データが格納されたルックアップテーブルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
  4. 前記光量の制御は、PWM制御であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の装置。
  5. 前記画像形成部は、色が異なる複数色のトナーを用いてカラー画像を形成する画像形成部であり、
    前記階調補正用データ及び前記光量制御用データは、前記複数色のトナーのうち1色について生成されることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置。
  6. 前記テストパターンは、前記光量制御用データを用いてトナー量の調整を行なうことなく前記画像形成部から出力されたテストパターンであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置。
  7. 前記テストパターンは、予め用意された初期光量制御用データを用いてトナー量の調整を行なって前記画像形成部から出力されたテストパターンであることを特徴とする請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置。
  8. 前記テストパターンが前記初期光量制御用データを用いてトナー量の調整を行なって出力されたテストパターンである場合、生成される前記光量制御用データは、当該出力時の調整を考慮してトナーの量が少なくなるように調整されることを特徴とする請求項に記載の装置。
  9. 請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置を含む画像処理装置であって、
    入力された多値の画像データの色空間を変換する色空間変換手段と、
    色空間が変換された多値の画像データに対し、前記階調補正用データを用いてガンマ補正を行うガンマ補正手段と、
    ガンマ補正がなされた多値の画像データに対して中間調処理を行なってハーフトーン画像データを生成する中間調処理手段と、
    中間調処理がなされたハーフトーン画像データに対し、前記光量制御用データを用いて、当該ハーフトーン画像データの画像形成に用いるトナー量を制御する手段と、
    を備えたことを特徴とする画像処理装置。
  10. 前記ガンマ補正手段は、前記多値の画像データ内の同一座標において複数の色の重なりがある場合に、前記調整手段により調整された調整後階調補正用データではなく、前記第1の生成手段により生成された階調補正用データを使用して前記ガンマ補正を行うことを特徴とする請求項に記載の画像処理装置。
  11. 前記多値の画像データ内の同一座標において複数の色の重なりがあるかどうかを判定し、色の重なりの有無を示す判定信号を生成する色重なり判定手段をさらに備え、
    前記ガンマ補正手段は、前記判定信号に基づいて、使用する階調補正用データを切り替えることを特徴とする請求項10に記載の画像処理装置。
  12. 前記ガンマ補正手段は、前記多値の画像データにおける画素単位に、前記階調補正用データの使用の有無を切り替えることを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  13. 画像形成部で出力されたテストパターンを読み取って得られたデータを取得する取得ステップと、
    前記取得ステップで取得されたデータと前記画像形成部がターゲットとするデータとの差分を用いて階調補正用データを生成する第1の生成ステップと
    前記取得ステップで取得されたデータに基づいて導出される最大濃度値が、前記画像形成部がターゲットとするデータのうちの最大濃度値を超えている場合に、前記第1の生成ステップで生成された階調補正用データのうち所定の入力信号領域に対応する濃度域が濃くなるように調整する調整ステップと
    前記第1の生成ステップで生成された階調補正用データと前記調整ステップで調整された調整後階調補正用データとの比率に応じて、前記画像形成部による画像形成時に用いられるトナーの量が少なくなるように画像形成時のレーザ素子の光量を制御する光量制御用データを生成する第2の生成ステップと
    を含むことを特徴とする方法。
  14. コンピュータを、請求項1乃至のいずれか1項に記載の装置、又は請求項9乃至12のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
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