JP2007129448A - 画像処理システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 プリンタの状態により出力画像における面内誤差が生じ、安定した画像を出力できない場合があった。また面内誤差解消のための補正をかけることにより、オブジェクトによっては好ましくない補正がかかる場合があった。
【解決手段】 オブジェクト毎に出力画像内の面内誤差補正の適用を選択可能とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、出力面内の濃度ムラ軽減のための画像処理システムに関するものである。
一般に、電子写真によるプリンタにおいては、メディア面内に同一の濃度信号値を印字した場合でも、それを測定した濃度値は必ずしも同一の濃度値としては得られなかった。これは、電子写真方式を構成する露光、現像、転写、定着等の各構成要素の特性が、印字する2次元の印字領域において同一の特性をもたないために発生する。
このような問題を解決するために、従来、出力面内の濃度ムラを軽減するための技術としては、感光ドラムの印字領域に相当する記録用紙に対し、その全面が均一の濃度信号よりなる階調パッチを形成し、出力されたパッチの輝度データより、画素位置ごとの補正データを作成してこれを補正する技術がある(例えば、特許文献1参照。)。
特開2003−324608
しかしながら、上述した従来の技術では、面内の濃度ムラを軽減するための補正により、テキストなどのオブジェクトによってはスクリーンがかかるなどの好ましくない補正がかかってしまうことがあり、画質の意図しない劣化を引き起こす場合がありうるという問題があった。
上述した課題を解決するために、本発明は、入力画像データに対して、濃度差分をオブジェクト毎に補正する補正手段と、補正するオブジェクトを指定する指定手段と、補正手段は、判定手段の結果、入力画像データに対して、ある所定の差分以下の場合、画像データの補正を行わず、ある所定の差分を超えた場合、指定手段に従ってオブジェクト毎に補正する手段と、
を有することを特徴とする。
本発明によって、出力面内における濃度ムラを出力信号値の変換により簡単に解消することができる。また、補正をオブジェクト毎に適用可能とすることで、最適な出力画像をユーザーに提供することができる。
<システム構成>
本願発明の実施の形態について説明する。図1は本発明を実施するための画像処理システム構成例を示すブロック図である。本発明での画像処理システムはオフィス10内のLAN105に各機器が接続された環境で実現される。オフィス10内に構築されたLAN105には、MFP101、102、PC104が接続されている。この環境内において、MFP101、102は、PC104からLAN105を経由して送られたPDLデータを、プリンタエンジンに出力可能な形式に変換して出力する。PCは様々なアプリケーションからプリントドライバを介してPDLデータを生成し、MFPに向けて送出する。また、PC104は、シリアル111で接続されている測色機103で得られた測色値の処理、面内ムラ補正テーブルの作成、面内ムラ補正を担当する。そのほかにも、内部に画像記憶手段、画像処理手段、表示手段、入力手段を有する。
図2はMFP101、MFP102の構成図である。図2においてオートドキュメントフィーダーを含む画像読み取り部201は束状の或いは1枚の原稿画像を光源で照射し、原稿反射像をレンズで固体撮像素子上に結像し、固体撮像素子からラスター状の画像読み取り信号を600DPIの密度のイメージ情報として得る。通常の複写機能では、この画像信号をデータ処理部205で記録信号へ画像処理し、複数毎複写の場合は記憶装置202に一旦一ページ分の記録データを記憶保持した後、記録装置203に順次出力して紙上に画像を形成する。
これに対して、プリント機能は、PC104からLAN105を経由してネットワークI/F206に入力されたPDLデータを、記憶装置202にスプールするとともに、データ処理装置205内に設けられた、図示しないPDL処理部でレンダリング処理・ICCプロファイルによるCMS処理を行った後、画像処理部でγ変換などの画像処理を行い、データ記録装置205で記録可能なラスターデータに変換し、前記記録装置で紙媒体上に記録画像として形成する。
また、操作部204では、MFPに対する操作者の指示を行うための入力を受け付けたり、操作入力の状態表示及び画像データの処理状態の表示などを行ったりする。
図3に、MFP101, 102の画像処理部205における画像形成処理のフローを示す。図3においてまず、画像処理部205はドライバから与えられたRGB値をCMYK値に変換する(ステップ301)。この処理はRGB多値信号からCMYK多値信号への変換を行うものである。
次にCMYK多値信号はキャリブレーション処理部において処理される(ステップ302)。該処理はCMYKの各単色の階調特性(γ特性)を所望の特性を補正することによって行われる。ここまでの処理により、原画像であるRGB等の輝度信号はプリンタ処理用の信号であるCMYK等の濃度信号に変換される。
その後、CMYK濃度信号値を差分の付加による変換により、面内ムラ補正処理が行われる(ステップ303)。ここでの面内ムラ補正処理は、次に述べるハーフトーン処理後の信号値に対して行うことも可能である。この場合、印字の際のレーザ光量を設定することにより行う。補正方法の詳細については後述する。
CMYK濃度信号値は次に公知のハーフトーニング技術により、プリンタが印刷を行う際、都合のよいハーフトーン信号に変換される(ステップ304)。ハーフトーン後のレベル数は、2値、4値、8値、16値などがあり、本発明ではどれでも構わない。
一方、上記処理において面内ムラ補正を適用するオブジェクト情報を画像処理部205内の面内ムラ補正部まで保持する。これは印刷時にユーザーが指定した情報、またはオブジェクトに最適な補正適用情報であり、補正による画質の意図しない劣化を避けることを可能とする。
<面内ムラ補正処理概要>
次に本発明による面内ムラ補正方式の処理フローを図4に示す。
図4においてまず、印刷開始時に面内ムラ補正用パッチを出力する(ステップ401)。この際、パッチの画像信号値はCMYK値とし、図3においてキャリブレーション処理(ステップ302)、ハーフトーン処理(ステップ304)のみの処理により出力を行うようMFPに指示をする。パッチの配置についての詳細は後述する。
次に、このパッチを測色機103で測定し、測色機I/Fを介してCMYKの各濃度値を取得する(ステップ402)。
続いてステップ402で得られた濃度値より、面内ムラ補正データを作成する(ステップ403)。面内ムラ補正データの作成方法の詳細は後述する。
その後、画像データのオブジェクト部分が補正適用オブジェクトかどうかを判断し(ステップ404)、補正適用オブジェクトである場合のみ、ステップ403で保持した差分テーブルがあらかじめ決まったある範囲を超えるかどうかを判断する(ステップ405)。ある範囲を超えた場合、最終信号値としてCMYK信号値を変換し(ステップ406)、プリンタへ送る。
以上の処理により、実際に印刷を行う際に面内ムラの補正を適切に施すことが可能となる。
以下では、その各処理について詳細に説明する。
<面内ムラ補正処理方法>
面内ムラ補正処理方法について、図7を用いて説明する。
まず、パッチデータ701より各部分(図5-501, 502, 503)において各色の濃度平均値を求める(ステップ702)。ここで、パッチデータ701の濃度値のある一色における階調が図6のようになった場合を考える。各色を領域ごとに平均化し、最小濃度部分をターゲット濃度とする。図6においては、平均が最小濃度の実線603がターゲット濃度となる。面内ムラ補正はCMYK各色について行うため、このターゲット濃度領域は各色について違っている場合もありうる。また、点線601, 602は、例としてそれぞれ図5における502, 501の領域の濃度特性を示しており、点線601は濃度値の平均が最大濃度となる。
ステップ703において、ステップ702の平均値が最小の場合はあらかじめ用意した差分テーブルに0を設定し、同時にその面内位置を格納する(ステップ704)。それ以外の場合は、ターゲット濃度値とその濃度値との差分とその面内位置を格納する(ステップ705)。ここまでの処理が面内ムラ補正用テーブルの作成となる。
次に、706にある画像データの各画素について、実際に印刷するオブジェクト情報と、706に格納してある補正適用オブジェクト情報を比較し、同じであればステップ705で格納した差分テーブルより、ある許容範囲を超えた場合のみ画像データのCMYK信号値に差分を付加することで最終出力信号値とする(ステップ707, ステップ708)。このとき、CMYK信号値がパッチ上の値でないときは、最近2点の差分値から間を線形に補間した値を差分として最終信号値に変換する。また、出力画像データのある位置におけるCMYK信号値がターゲット濃度領域内の場合は、差分に0が設定されているため、CMYK信号値の変換は行われない。この処理は全ての画像データに対して行われるまで繰り返される(ステップ709)。
<面内ムラ補正適用オブジェクト設定>
図8に面内ムラ補正適用オブジェクトの設定画面の例を挙げる。ここでは例として、デフォルトでは最適な画像を提供するため、イメージとグラフィックスのみの適用に設定している。この設定はプリンタドライバのユーザーインターフェース上、またはプリンタ操作部(図2-204)で設定可能とする。
<面内ムラ補正用パッチについて>
面内ムラ補正用パッチの一例を図5に示している。この階調パッチは、A3サイズの記録用紙において有効画像領域の全面に印字されたものであり、例として20階調分が用意されている。なお本実施形態では、図1のMFP101、102における印字領域がA3サイズに相当することを前提としている。よって、最大印字領域が本実施形態よりも小さい場合には、最大印字領域にあわせたサイズの記録用紙に印刷することになる。
本実施形態における面内ムラ補正は、主走査方向に対して垂直方向の色みの差を補正するものであるため、CMYK単色の一定の階調を持ったパッチを主走査方向に対して垂直に並べる。ここでは例として簡単に、主走査方向に対して垂直方向を3部分(501, 502, 503)に分けて、それぞれの部分に同一のパッチが並ぶようにしている。
このようなパッチの配列により、出力面内の濃度ムラを階調特性として見ることができる。
以上、説明した構成により、出力面内における濃度ムラを簡単に解消することができる。また、補正をオブジェクト毎に適用可能とすることで、最適な出力画像をユーザーに提供することができる。
本発明におけるシステム構成の例を示した図である。 本発明におけるMFPの構成の例を示した図である。 本発明における画像処理部の画像データ変換の流れについて示した図である。 本発明において面内ムラ補正方式の処理の流れを示した図である。 本発明において面内ムラ補正用パッチの例を示した図である。 用紙位置と濃度値の関係の例を示した図である。 本発明における面内ムラ補正処理方法を示した図である。 本発明における面内ムラ補正適用オブジェクト設定画面の例を示した図である。

Claims (5)

  1. 一次色で構成されたパッチをプリンタで出力する手段と、
    出力面の中央部と周辺箇所部との濃度差を測定する測定手段と、
    測定手段で測定した中央部と周辺箇所部との濃度差分を記憶する記憶手段と、
    前記濃度差分がある所定の差分以上であるか否かを判定する判定手段と、
    入力画像データに対して、濃度差分をオブジェクト毎に補正する補正手段と、
    補正するオブジェクトを指定する指定手段と、
    前記補正手段は、前記判定手段の判定の結果、前記入力画像データに対して、ある所定の差分以下の場合、画像データの補正を行わず、ある所定の差分を超えた場合、指定手段に従ってオブジェクト毎に画像データの補正をする手段と、
    を有することを特徴とする画像処理システム
  2. 請求項1に記載の画像処理システムであって、
    前記補正するオブジェクトを指定する指定手段は、ユーザーの指示に基づきオブジェクト毎に補正を切り替えられる
    ことを特徴とする画像処理システム。
  3. 請求項1に記載の画像処理システムであって、
    前記パッチをプリンタで出力する手段は、有効画像領域の中央部と周辺箇所部に一定階調をもつ濃度信号による画像形成を行う
    ことを特徴とする画像処理システム。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理システムであって、
    測色データ取得手段は、パッチ上を手動で走査して測色値を得るものであることを特徴とする画像処理システム。
  5. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載の画像処理システムであって、
    測色データ取得手段は、パッチを自動で走査して測色値を得るものであることを特徴とする画像処理システム。
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