JP6273911B2 - 記録装置、及び記録方法 - Google Patents
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Description
特許文献2には、「吐出されるインクの静的表面張力が25mN/m以上、35mN/m以下であり、かつ、吐出によるインク液滴形成時のインクの動的表面張力は、静的表面張力よりも10mN/m以上高く、インク吐出時のメニスカス再押し出し量が、ノズルの半径以下であるインクジェット画像記録方法」が開示されている。
特許文献3には、「顔料、顔料分散樹脂、水、水溶性溶剤、および特定のフッ素系界面活性剤を含有してなるインクジェット用顔料インク」が開示されている。
特許文献5には、「着色剤と、カチオン系紫外線硬化性物質と、紫外線の照射により、可視域の吸収能が低下又は消失する赤外線吸収剤と、水系溶媒とを含む紫外線硬化型水性インク」が開示されている。
着色剤、高分子粒子、赤外線吸収剤、水、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ポリエーテル変性シリコーン、及び水性有機溶媒を含む水性インクを、非浸透性の記録媒体上に吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドから吐出された前記水性インクが前記記録媒体上に着弾後、1秒以内に、着弾した前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射装置と、
を備える記録装置。
前記水性インクの静的表面張力が22mN/m以上30mN/m以下であり、
最大泡圧法により前記水性インクの動的表面張力を測定したとき、10msec後の動的表面張力の値と1000msec後の動的表面張力の値との差が2mN/m以上である請求項1に記載の記録装置。
着色剤、高分子粒子、赤外線吸収剤、水、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ポリエーテル変性シリコーン、及び水性有機溶媒を含む水性インクを、非浸透性の記録媒体上に吐出する吐出工程と、
吐出された前記水性インクが前記記録媒体上に着弾後、1秒以内に、着弾した前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射工程と、
を備える記録方法。
前記水性インクの静的表面張力が22mN/m以上30mN/m以下であり、
最大泡圧法により前記水性インクの動的表面張力を測定したとき、10msec後の動的表面張力の値と1000msec後の動的表面張力の値との差が2mN/m以上である請求項3に記載の記録方法。
請求項2に係る発明によれば、静的表面張力が22mN/m以上30mN/m以下の範囲外である、又は上記動的表面張力の値の差が2mN/m未満の水性インクを適用した場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する記録装置が提供される。
請求項4に係る発明によれば、静的表面張力が22mN/m以上30mN/m以下の範囲外である、又は上記動的表面張力の値の差が2mN/m未満の水性インクを適用した場合に比べ、筋状の画像欠陥を抑制する記録方法が提供される。
本実施形態に係る記録装置10は、図1に示すように、水性インク(以下「インク」とも称する)を非浸透性の記録媒体P上に吐出する吐出ヘッド122(吐出ヘッド122を有する吐出装置121)を備える記録装置である。本実施形態に係る記録装置10では、インクを非浸透性の記録媒体P上に吐出する吐出工程を有する記録方法が実現される。これにより、非浸透性の記録媒体P上にインクによる画像を記録する。
吐出装置121は、連帳紙Pにインクを吐出する吐出ヘッド122を備えている。吐出ヘッド122は、例えば、有効な記録領域(インクを吐出するノズルの配置領域)が連帳紙Pの幅(連帳紙Pの搬送方向と交差(例えば直交)する方向の長さ)以上とされた長尺状の記録ヘッドである。
なお、吐出ヘッド122は、これに限られず、連帳紙Pの幅よりも短尺状の吐出ヘッドであって、連帳紙Pの幅方向に移動してインクを吐出する方式(所謂キャリッジ方式)の吐出ヘッドであってもよい。
ここで、「着弾後、1秒以内に、着弾したインクに光を照射する」とは、連帳紙P(記録媒体P)上に着弾する全てのインク(インク液滴)に対して、着弾後、1秒以内に光を照射することを示す。具体的には、吐出装置121内で、最も早く連帳紙P(記録媒体P)に着弾したインクに対し、その着弾後、1秒以内に光を照射することを示す。
なお、複数の各吐出ヘッド122毎に、用紙搬送方向下流側に光照射装置123を配置する場合、各吐出ヘッド122内で、最も早く連帳紙P(記録媒体P)に着弾したインクに対し、その着弾後、1秒以内に光を照射するようにすればよい。
なお、光照射装置123は、これに限られず、吐出ヘッド122による記録可能領域の幅よりも短尺状の光照射装置であって、吐出ヘッド122による記録領域の幅方向に移動して光を照射する方式(所謂キャリッジ方式)の光照射装置であってもよい。
赤外線照射装置の赤外線照射条件としては、インクに含まれる光吸収発熱剤(赤外線吸収剤)の赤外吸収能等により変わるが、例えば、中心波長が700nm以上1200nm以下(好ましくは780nm以上980nm以下)、照射強度が0.1J/cm2以上10J/cm2以下(好ましくは1J/cm2以上3J/cm2以下)、照射時間が0.1ミリ秒以上10秒以下(好ましくは10ミリ秒以上100ミリ秒以下)であることがよい。
紫外線照射装置の紫外線照射条件としては、インクに含まれる光吸収発熱剤(紫外線吸収剤)の紫外線吸収能等により変わるが、例えば、中心波長が300nm以上420nm以下(好ましくは350nm以上400nm以下)、照射強度が10mJ/m2以上5000mJ/m2以下(好ましくは50mJ/m2以上500mJ/m2以下)、照射時間が0.1ミリ秒以上10秒以下(好ましくは10ミリ秒以上100ミリ秒以下)であることがよい。
本実施形態に係る記録装置10では、まず、前処理ユニット14の供給ロール14Aから、バッファユニット16を通じて、画像記録ユニット12に連帳紙Pを搬送する。
次に、画像記録ユニット12において、吐出装置121の各吐出ヘッド122からインクを連帳紙Pに吐出する。これにより、連帳紙P上にインクよる画像が形成される。
次に、各吐出ヘッド122から吐出されたインクが連帳紙Pに着弾後、1秒以内に、光照射装置123により、着弾したインクに光を照射する。これにより、連帳紙P上の画像(インク)を乾燥する。
次に、冷却ユニット22において、クーリングローラ22Aにより、画像が記録された連帳紙Pを冷却する。
次に、バッファユニット16を通じて、後処理ユニット18は、画像が記録された連帳紙Pを巻取ロール18Aにより巻き取る。
なお、非浸透性の記録媒体Pとしては、コート紙、樹脂フィルム等が挙げられる。具体的には、非浸透性の記録媒体Pとは、動的走査吸液計で測定した接触時間500ms以内における上記インクの最大吸液量が15ml/m2以下である記録媒体を意味する。
このため、本実施形態に係る記録装置10では、1液システムでも、着弾干渉が抑制され、筋状の画像欠陥が抑制される。また、ムラ状の画像欠陥も抑制され易くなる。
インクの静的表面張力を上記範囲とした上で、動的表面張力の変動幅を大きくする、即ち初期の動的表面張力を大きくする。これにより、先に着弾したインク液滴が記録媒体P上で拡がるのを更に抑える。この状態で、先に着弾したインク液滴に隣接して、後に着弾するインク液滴が着弾直前に隣に残存するインク液滴に触れ難くする(図3(A)参照)。その後、先に着弾したインク液滴と後に着弾するインク液滴とが、徐々に記録媒体P上で拡がって、互いのインク液滴と合一しても、光の照射により乾燥が進行し増粘するため、後のインク液滴が着弾位置からずれ難くなる(図3(B)参照)。このため、より着弾干渉が抑制され易くなる。その結果、筋状の画像欠陥が抑制され易くなる。また、ムラ状の画像欠陥も抑制され易くなる。また、ムラ状の画像欠陥も抑制され易くなる。図3中、Inkはインクを示す。
なお、この筋状の画像欠陥が抑制される理由は、推定作用であり、何ら限定して解釈されるものではない。
静的表面張力は、ウイルヘルミー型表面張力計CBVP−Z(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値である。
動的表面張力の変動幅(最大泡圧法により動的表面張力を測定したとき、10msec後の動的表面張力の値と1000msec後の動的表面張力の値との差)は、最大泡圧法動的表面張力計MPT C(LAUDA社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値である。
なお、10msec後の動的表面張力の値とは、キャピラリー先端で新しい界面が形成されてから10msecで最大泡圧に達したときの動的表面張力の値である。1000msec後の動的表面張力の値とは、キャピラリー先端で新しい界面が形成されてから1000msecで最大泡圧に達したときの動的表面張力の値である。
また、ポリエーテル変性シリコーンの含有量は、例えば、インクに対して0.01質量%以上5質量%以下がよく、好ましくは0.05質量%以上1質量%以下である。
アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物の市販品としては、例えば、オルフィンE1010、オルフィンPD−002W、オルフィンEXP.4001、オルフィンEXP.4123、オルフィンEXP.4300(以上、日信化学工業社製)等が挙げられる。
ポリエーテル変性シリコーンの市販品としては、シルフェイスSAG002、シルフェイスSAG503A(以上、日信化学工業社製)等が挙げられる。
着色剤としては、顔料が挙げられる。顔料としては、有機顔料、無機顔料が挙げられる。
マゼンタ色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−177,−184,−202, C.I.Pigment Violet −19等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イエロー顔料の具体例としては、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
自己分散型顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で分散する顔料のことを指す。自己分散型顔料は、例えば、顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理を施すことにより得られる。
また、顔料としては、高分子化合物を顔料に物理的に吸着又は化学的に結合させた樹脂分散型顔料も挙げられる。
また、顔料としては、黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等も挙げられる。
また、顔料としては、シリカ、アルミナ、又は、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等も挙げられる。
着色剤の体積平均粒径とは、着色剤そのものの粒径、又は着色剤に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒径をいう。体積平均粒径の測定には、マイクロトラックUPA粒度分析計 UPA−UT151 (Microtrac社製)により行う。その測定は、1000倍希釈したインクを測定セルに入れ、測定を行った。なお、測定時の入力値として、粘度にはインク希釈液の粘度を、粒子屈折率は着色剤の屈折率とした。
高分子粒子は、非浸透性の記録媒体に対するインクによる画像の定着性を高める成分である。
高分子粒子の体積平均粒径の測定には、マイクロトラックUPA粒度分析計 UPA−UT151 (Microtrac社製)により行う。その測定は、1000倍希釈したインクを測定セルに入れ、測定を行った。なお、測定時の入力値として、粘度にはインク希釈液の粘度を、粒子屈折率は高分子の屈折率とした。
高分子粒子のガラス転移温度は、示差走査熱量測定(DSC)により得られたDSC曲線より求め、より具体的にはJIS K7121−1987「プラスチックの転移温度測定方法」のガラス転移温度の求め方に記載の「補外ガラス転移開始温度」により求められる。
光吸収発熱剤は、光を吸収して熱を放出する化合物であれば特に限定されない。なお、光吸収剤発熱剤は、着色剤を兼ねていてもよい。この場合、インクは、着色剤及び光吸収発熱剤として、光吸収発熱作用を有する着色剤(例えば赤外線吸収剤としても機能するカーボンブラック等の黒色顔料)を含む態様となる。
なお、非水溶性の光吸収発熱剤を用いる場合、分散剤等を利用した周知の手法によりエマルジョン化(乳化)して水性インク中に分散させてもよいし、水溶性有機溶媒により溶解又は分散してインク中に分散させてもよい。
赤外線吸収剤として具体的には、例えば、「KAYASORB IRG−140」日本化薬社製、「KAYASORB IRG−022」日本化薬社製、「KAYASORB CY−40MC」日本化薬社製、「NIR−IM1」ナガセケムテック社製、「NIR−AM1」ナガセケムテック社製等が挙げられる。
赤外線吸収剤は、単独または2種類以上を混合して使用してもよい。
紫外線吸収剤は、単独または2種類以上を混合して使用してもよい。
水としては、特に不純物の混入、又は微生物の発生を防止するという観点から、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水が好適に挙げられる。
水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等も挙げられる。
アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
インクには、界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、好ましくは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤である。
これらの中でも、アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等がよい。
これらの中でも、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコールがよい。
インクには、その他添加剤を含んでもよい。その他添加剤としては、インク吐出性改善剤(ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、導電率/pH調整剤(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物等)、反応性の希釈溶媒、浸透剤、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度調整剤、導電剤、キレート化剤等が挙げられる。
インクのpHは、好ましくは4以上10以下の範囲、より好ましくは5以上9以下の範囲が挙げられる。
ここで、インクのpHは、温度23±0.5℃、湿度55±5%R.H.環境下において、pH/導電率計(メトラー・トレド社製MPC227)により測定した値を採用する。
導電率の測定は、MPC227(pH/Conductivity Meter、メトラー・トレド社製)で行う。
粘度は、TV−20(東機産業製)を測定装置として用い、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定する。
(記録装置本体の準備)
図1に示す構成と同じ構成で、インクの吐出ヘッドとして、1200dpi(最大インク滴量9pl)のピエゾヘッドを備えた記録装置本体(但し、記録媒体として枚葉紙に記録する方式の記録装置本体)を準備した。準備した記録装置本体の詳細は、以下の通りである。なお、記録装置本体は、
−記録装置本体の詳細−
・記録速度(記録媒体搬送速度): 50m/min
・光照射装置:赤外線レーザ光照射装置(中心波長=800nm、照射強度=1.5mJ/m2、照射時間が100ミリ秒)
・光照射装置配置位置: 吐出ヘッドから記録媒体搬送方向に沿った距離が8.35mmとなる位置(吐出ヘッドから吐出されたインクが記録媒体上に着弾後、100ミリ秒経過時に着弾したインクに赤外線レーザ光を照射する位置)、
・非浸透性の記録媒体: 王子製紙製「OKトップコート+」(連量43kg)
・CAB−O−JET 400(キャボット社製):8質量%
・TOCRYL W−4627(アクリル系エマルション;トーヨーケム社製):5質量%(固形分)
(高分子粒子、体積平均粒径=0.12μm、ガラス転移温度=45℃)
・ジエチレングリコール:5質量%
・グリセリン:15質量%
・界面活性剤(表1に記載の化合物):表1に記載の質量%
・イオン交換水:残部
上記組成を混合したのち、5μmのフィルターでろ過を行い、水性インクを得た。
表1に従って、界面活性剤の種類及び量(質量%)を変更した以外は、記録装置1と同様にインクを準備した。そして、記録装置1と同様にして、準備したインクを記録装置本体のインクタンクに充填し、記録装置1〜5、11〜13とした。
各記録装置を用いて、非浸透性の記録媒体として王子製紙製「OKトップコート+」上に、1200dpi(最大インク滴量9pl)のピエゾヘッドの各々から、インクを吐出し、1.5cm×1.5cmのベタの画像を形成した。その後、吐出ヘッドから吐出されたインク記録媒体上に着弾後、100ミリ秒経過後に、赤外線レーザ光照射装置により着弾したインクに赤外線レーザ光を照射し、乾燥、並びに、クーリングローラにより冷却を実施した。この過程を経て、非浸透性の記録媒体にインクによる画像を記録した。
そして、記録後の画像を目視にて観察し、乾燥不良による画像剥がれ、筋状又はムラ状の画像欠陥(着弾干渉、吐出不良による画像欠陥)を評価した。
一方で、各記録装置を用いて、吐出ヘッドから吐出されたインク記録媒体上に着弾後、2秒経過時に、赤外線レーザ光照射装置により着弾したインクに赤外線レーザ光を照射した以外は、同様にして、非浸透性の記録媒体にインクによる画像を形成し、この画像についても評価した、
評価基準は以下の通りである。
A+(◎):画像の剥がれがない
A(○):画像の剥がれが若干見られる
B(△):画像の一部に剥がれがある
C(×):画像の剥がれが著しく汚れる
A+(◎):筋状の画像欠陥も、ムラ状の画像欠陥がない
A(○):筋状の画像欠陥も、ムラ状の画像欠陥が若干見られる
B(△):画像の一部に、筋状の画像欠陥も、ムラ状の画像欠陥がある
C(×):筋状の画像欠陥も、ムラ状の画像欠陥があり、文字認識が困難である
また、本実施例の記録装置では、比較例の記録装置に比べ、ムラ状の画像欠陥、及び画像剥がれも抑制されることがわかる。
−アセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物−
・E1010: オルフィンE1010(日信化学工業社製)
・PD−002W: オルフィンPD−002W(日信化学工業社製)
・EXP.4001: オルフィンEXP.4001(日信化学工業社製)
・EXP.4123: オルフィンEXP.4123(日信化学工業社製)
・SAG002: シルフェイスSAG002(日信化学工業社製)
・SAG503A: シルフェイスSAG503A(日信化学工業社製)
12 画像記録ユニット
12 吐出装置
14 前処理ユニット
14A 供給ロール
16 バッファユニット
16A 第1パスローラ
16B ダンサーローラ
16C 第2パスローラ
18 後処理ユニット
18A 巻取ロール
20 バッファユニット
20A 第1パスローラ
20B ダンサーローラ
20C 第2パスローラ
22 冷却ユニット
22A クーリングローラ
121 吐出装置
122、122K、122Y、122M、122C 吐出ヘッド
123 光照射装置
124 搬送経路
P 記録媒体
Claims (4)
- 着色剤、高分子粒子、赤外線吸収剤、水、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ポリエーテル変性シリコーン、及び水性有機溶媒を含む水性インクを、非浸透性の記録媒体上に吐出する吐出ヘッドと、
前記吐出ヘッドから吐出された前記水性インクが前記記録媒体上に着弾後、1秒以内に、着弾した前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射装置と、
を備える記録装置。 - 前記水性インクの静的表面張力が22mN/m以上30mN/m以下であり、
最大泡圧法により前記水性インクの動的表面張力を測定したとき、10msec後の動的表面張力の値と1000msec後の動的表面張力の値との差が2mN/m以上である請求項1に記載の記録装置。 - 着色剤、高分子粒子、赤外線吸収剤、水、アセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物、ポリエーテル変性シリコーン、及び水性有機溶媒を含む水性インクを、非浸透性の記録媒体上に吐出する吐出工程と、
吐出された前記水性インクが前記記録媒体上に着弾後、1秒以内に、着弾した前記水性インクに赤外線を照射する赤外線照射工程と、
を備える記録方法。 - 前記水性インクの静的表面張力が22mN/m以上30mN/m以下であり、
最大泡圧法により前記水性インクの動的表面張力を測定したとき、10msec後の動的表面張力の値と1000msec後の動的表面張力の値との差が2mN/m以上である請求項3に記載の記録方法。
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