JP6205880B2 - インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置用インク - Google Patents

インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置用インク Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置用インクに関する。
特許文献1には、加熱された記録媒体上に吐出ヘッドからインク滴を吐出して記録媒体上にインク像を形成するインクジェット記録方法に用いるインクであって、少なくとも水を主成分とする溶媒と、顔料と、熱可塑性樹脂エマルジョンとを含み、JIS K 3362に基づいた40℃における5分後の泡の高さが200mm以下であることを特徴とするインクジェット記録用インクが開示されている。
特許文献2には、着色剤、水および水溶性有機溶剤を含むインクジェット記録用水性インクであって、前記着色剤が、リン酸基により修飾された自己分散型顔料を含み、前記水性インクが、さらに、ホウ酸類を含むことを特徴とするインクジェット記録用水性インクが開示されている。
特開平09−279068号公報 特開2011−157423号公報
本発明は、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録装置を提供することを目的とする。
参考発明は、顔料と、溶媒と、分子量が250以下であるブチルカルビトールと、を含み、体積平均粒径2μm以上の粒子が3000個/ml以下であるインクを循環させて吐出ヘッドの内部に前記インクの供給を行う供給部と、
前記インクの液滴を熱により吐出する吐出ヘッドと、
を備えたインクジェット記録装置である。
参考発明は、前記供給部は、前記インクを貯留するインクタンクと、前記インクタンクから前記インクを前記吐出ヘッドに供給する供給管と、前記吐出ヘッドから前記インクタンクに前記インクを排出する排出管と、を備え、
さらに前記インタンクの前記供給管側にフィルタを備えることが好ましいインクジェット記録装置である。
参考発明は、前記ブチルカルビトールの含有量が、インク全量に対して2質量%以上10質量%以下であることが好ましいインクジェット記録装置である。
参考発明は、前記顔料が自己分散型顔料であり、前記自己分散型顔料の濃度がインク全量に対して4質量%以上12質量%以下であることが好ましいインクジェット記録装置である。
請求項に係る発明は、顔料と、溶媒と、分子量が250以下であるブチルカルビトールと、を含み、体積平均粒径2μm以上の粒子が3000個/ml以下であるインクを循環させて吐出ヘッドの内部に前記インクの供給を行い、前記インクの液滴を熱により吐出する前記吐出ヘッドによって、前記インクの液滴を吐出して記録を行うインクジェット記録方法である。
請求項に係る発明は、前記ブチルカルビトールの含有量が、インク全量に対して2質量%以上10質量%以下である請求項に記載のインクジェット記録方法である。
請求項に係る発明は、前記顔料が自己分散型顔料であり、前記自己分散型顔料の濃度がインク全量に対して4質量%以上12質量%以下である請求項又は請求項に記載のインクジェット記録方法である。
考発明は、顔料と溶媒とを含むインクであって、ロスマイルス法を模した評価において30秒後の気泡の高さが5mm以下であり、体積平均粒径2μm以上の粒子が3000個/ml以下であるインクジェット記録装置用インクである。
参考発明によれば、インクの液滴を熱により吐出する吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置において上記組成のインクを適用しない場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録装置を実現する。
参考発明によれば、分子量が1000以上の界面活性剤を適用した場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録装置を実現する。
参考発明によれば、顔料分散剤を利用した場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録装置を実現する。
参考発明によれば、インクを循環させて吐出ヘッド内部にインクの供給を行う供給部を備えない場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録装置を実現する。
請求項1、2に係る発明によれば、上記組成でないインクの液滴を、熱により吐出する吐出ヘッドによって吐出して記録を行うインクジェット記録方法に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録方法を実現する。
請求項に係る発明によれば、分子量が1000以上の界面活性剤を適用した場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録方法を実現する。
請求項に係る発明によれば、顔料分散剤を利用した場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録方法を実現する。
請求項に係る発明によれば、インクを循環させて吐出ヘッド内部にインクの供給を行わない場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録方法を実現する。
考発明によれば、上記組成でないインクに比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されたインクジェット記録装置用インクとなる。
本実施形態に係るインクジェット記録装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係るインクジェット記録装置における吐出ヘッド及び供給部50を示す模式図である。 本実施形態に係るインクジェット記録装置における吐出ヘッドの吐出部の拡大断面図である。
[インク]
本実施形態に係るインクは、顔料と溶媒とを含むインクであって、ロスマイルス法を模した評価において30秒後の気泡の高さが5mm以下であり、体積平均粒径2μm以上の粒子が3000個/ml以下である。
顔料インクは、顔料を含んでおり、染料を含むインクよりも耐水性や耐光性に優れていることから実用化されているが、長期保存や高温での保存によって凝集し易い傾向にある。
また、例えば顔料の含有量を多くすると、顔料の沈降がより進み易い傾向にあり、吐出ヘッドの流路(インクが流れるインク流路)の目詰まりが発生し易くなる傾向にある。
つまり、顔料インクは、光学濃度と分散安定性とが相反する関係にあると言える。
さらに、インクの液滴を熱により吐出する吐出ヘッド(以下、「サーマル式の吐出ヘッド」と称する)の場合、圧電素子を利用してインクの液滴を吐出する吐出ヘッド(ピエゾ式の吐出ヘッド)に比べ、例えば発熱素子等の部材の小型化が進み、合わせて流路も細くなっていく傾向にある。そのため、サーマル式の吐出ヘッドを備えたインクジェット記録装置は、吐出されるインクジェット滴の体積が小さくなると共に得られる画像の解像度が高くなる一方で、吐出ヘッドの流路におけるインクの目詰まりが生じ易いと考えられる。
ここで、サーマル式の吐出ヘッドは熱によってインクを沸騰させることで気泡を発生させてノズルからインク滴を吐出する方式であるため、これを適用するインクは、ある程度の気泡の発生が要求されると考えられる。しかし、本実施形態に係るインクの構成を、懸濁気泡の発生が抑制された上記構成のものとすることにより、吐出ヘッドの流路における気泡の残留に起因する目詰まりが抑制される。
加えて、本実施形態に係るインクの構成を、体積平均粒径の大きな粗粒子との含有量が抑制されている上記構成のものとすることにより、吐出ヘッドの流路における粒子の残留に起因する目詰まりが抑制される。
以上より、本実施形態に係るインクは、吐出ヘッドの流路における目詰まりが抑制されることとなる。
なお、吐出ヘッドの流路における目詰まりが抑制される結果、本実施形態に係るインクは、得られる画像の画質劣化が抑制されると考えられる。
ここで、本実施形態において、体積平均粒径2μm以上の粒子とは、体積平均粒径2μm以上の顔料又は顔料が凝集した体積平均粒径2μm以上の凝集体を示す。
また、本実施形態においてロスマイルス法を模した評価とは、具体的には、室温(25℃)の環境において、インクを15g入れた50mlガラススクリュー瓶を、水平面に対して垂直に、700mmの間隔で5往復振とう後、机上に30秒間静置したときの気泡の高さを測定する評価を示す。
本実施形態に係るインクは、吐出ヘッドの流路における目詰まりを抑制する観点から、上記評価方法における気泡の高さが5mm以下であることが望ましく、3mm以下であることがより望ましい。
また、本実施形態に係るインクは、吐出ヘッドの流路における目詰まりを抑制する観点から、体積平均粒径2μm以上の粒子が3000個/ml以下が望ましく、2000個/ml以下がより望ましい。
体積平均粒径2μm以上の粒子の個数は、以下の方法で測定して求める。
アキュサイザー780APS(ピーエスエス製)を用い、下限粒径を2μmに設定し、0.5mlのインクを注入したのち、本装置にて自動希釈した状態で粒子をカウントし、インク1mlあたりの粒径2μm以上の粒子総数は希釈倍率換算した値として得られる。
本実施形態に係るインクに含まれる成分について詳細に説明する。
本実施形態に係るインクは、例えば、顔料、溶媒、及び必要に応じてその他添加剤を含んで構成される。
顔料について説明する。
顔料としては、有機顔料、無機顔料が挙げられる。
黒色顔料の具体例としては、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シアン色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−177,−184,−202, C.I.Pigment Violet −19等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イエロー顔料の具体例としては、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ここで、顔料を使用した場合には、併せて顔料分散剤を用いることが望ましい。使用してもよい顔料分散剤としては、高分子分散剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
高分子分散剤としては、親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体が好適に用いられる。親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体としては、縮合系重合体と付加重合体とが使用される。縮合系重合体としては、公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体としては、α,β−エチレン性不飽和基を有する単量体の付加重合体が挙げられる。親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体と疎水性基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体を組み合わせて共重合することにより目的の高分子分散剤が得られる。また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体の単独重合体も用いてもよい。
親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、りん酸基等を有する単量体、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
疎水性基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
高分子分散剤として望ましい共重合体の例としては、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。また、これらの重合体に、ポリオキシエチレン基、水酸基を有する単量体を共重合させてもよい。
高分子分散剤の重量平均分子量としては、例えば、2000以上50000以下がよい。
これら高分子分散剤は、単独で用いても、二種類以上を併用しても構わない。高分子分散剤の含有量は、顔料により大きく異なるため一概には言えないが、顔料に対し、0.1質量%以上100質量%以下であることがよい。
顔料としては、自己分散型顔料(水に自己分散する顔料)も挙げられる。
自己分散型顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で分散する顔料のことを指す。自己分散型顔料は、例えば、顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理を施すことにより得られる。
自己分散型顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−300、Cab−o−jet−400、Cab−o−jet− 250C、Cab−o−jet− 260M、Cab−o−jet− 270Y、Cab−o−jet− 450C、Cab−o−jet− 465M、Cab−o−jet− 470Y、IJX−157、IJX−253、IJX−266、IJX−273、IJX−444、IJX−55、Cabot260、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も挙げられる。
自己分散型顔料としては、その表面に官能基として少なくともスルホン酸、スルホン酸塩、カルボン酸、又はカルボン酸塩を有する顔料であることが望ましい。より望ましくは、表面に官能基として少なくともカルボン酸、又はカルボン酸塩を有する顔料である。
ここで、顔料としては、樹脂により被覆された顔料等も挙げられる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、DIC社製、東洋インキ社製などの市販のマイクロカプセル顔料がある。なお、市販のマイクロカプセル顔料に限られず、目的に応じて作製したマイクロカプセル顔料を使用してもよい。
また、顔料としては、高分子化合物を顔料に物理的に吸着又は化学的に結合させた樹脂分散型顔料も挙げられる。
また、顔料としては、黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等も挙げられる。
また、顔料としては、シリカ、アルミナ、又は、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等も挙げられる。
顔料の体積平均粒径は、例えば10nm以上1000nm以下であることが挙げられる。
顔料の体積平均粒径とは、顔料そのものの粒径、又は顔料に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒径をいう。体積平均粒径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析計 9340 (Leeds&Northrup社製)により行う。その測定は、インク4mlを測定セルに入れて行った。なお、測定時の入力値として、粘度にはインクの粘度を、分散粒子の密度は顔料の密度とした。
顔料の濃度は、例えば、インクに対して4質量%以上12質量%以下が好ましく、4質量%以上10質量%以下がより好ましい。
溶媒としては、例えば、水、水溶性有機溶媒が挙げられる。
水について説明する。
水としては、特に不純物の混入、又は微生物の発生を防止するという観点から、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水が好適に挙げられる。
水の含有量は、例えば、インクに対して10質量%以上95質量%以下が好ましく、30質量%以上90質量%以下がより好ましい。
水溶性有機溶媒について説明する。
水溶性有機溶媒としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が挙げられる。水溶性有機溶媒としては、その他、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等も挙げられる。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2−へキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、キシリトールなどの糖アルコール類;キシロース、グルコース、ガラクトースなどの糖類;等が挙げられる。
多価アルコール類誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
水溶性有機溶媒は、1種類で使用しても2種類以上を併用してもよい。
水溶性有機溶媒の含有量は、水に対して1質量%以上60質量%以下が好ましく、1質量%以上40質量%以下がより好ましい。
添加剤について説明する。
本実施形態に係るインクには、添加剤として例えば、記録媒体(例えば、用紙)に対する浸透速度等を調整する目的で、浸透剤を含ませてもよい。
浸透剤としては、分子量250以下の浸透剤がよい。
本実施形態に係るインクは、上記のような分子量の小さい浸透剤を含むことにより、懸濁気泡の発生が抑制され、ロスマイルス法を模した評価において30秒後の気泡の高さを5mm以下とすることが実現され易くなり、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制され易くなると考えられる。また、記録媒体への浸透が促進されつつ、インクの分散安定性が向上されることとなると考えられる。
分子量150以下の浸透剤として具体的には、例えば、分子量250以下の溶媒系浸透剤が挙げられ、溶媒系浸透剤の中でも、グリコールエーテル類等(例えば、アルキレングリコールモノアルキルエーテル等)がよい。
分子量150以下のアルキレングリコールモノアルキルエーテルとして具体的には、例えば、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール、BCBT)、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノヘキシルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等が挙げられる。
分子量250以下の浸透剤は、これらの中でも、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(ブチルカルビトール)、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、 プロピレングリコールモノメチルエーテルが望ましく、ブチルカルビトールがより望ましい。
分子量250以下の浸透剤の含有量は、例えば1質量%以上15質量%以下の範囲がよく、2質量%以上10質量%以下の範囲が望ましい。
本実施形態に係るインクの好適な物性について説明する。
まず、インクのpHは、望ましくは4以上10以下の範囲、より望ましくは5以上9以下の範囲が挙げられる。
ここで、インクのpHは、温度23±0.5℃、湿度55±5%R.H.環境下において、pH/導電率計(メトラー・トレド社製MPC227)により測定した値を採用する。
インクの表面張力は、例えば20mN/m以上50mN/m以下の範囲(望ましくは25mN/m以上45mN/m以下の範囲)が挙げられる。
ここで、表面張力としては、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値を採用する。
インクの導電率は、例えば0.01S/m以上0.5S/m以下の範囲(望ましくは0.01S/m以上0.25S/m以下の範囲、より望ましくは0.01S/m以上0.20S/m以下の範囲)が挙げられる。
導電率の測定は、MPC227(pH/Conductivity Meter、メトラー・トレンド社製)で行う。
インクの粘度は、例えば1.5mPa・s以上30mPa・s以下の範囲(望ましくは1.5mPa・s以上20mPa・s以下の範囲)が挙げられる。
粘度は、TV−20(東機産業製)を測定装置として用い、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定する。
[インクジェット記録装置/インクジェット記録方法]
以下、本実施形態に係るインクジェット記録装置について、図面を参照しつつ詳細に説明するが、これに限定されるわけではない。なお、図に示す主用部を説明し、その他はその説明を省略する。
図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係るインクジェット記録装置における吐出ヘッド周辺を示す概略断面図である。図3は、本実施形態に係るインクジェット記録装置における吐出ヘッドの拡大断面図である。
本実施形態に係るインクジェット記録装置12は、例えば、図1に示すように、筐体14内の下部に、給紙容器16が備えられており、給紙容器16内に積層された用紙P(記録媒体の一例)を取り出しロール18で1枚ずつ取り出す機構を有している。取り出された用紙Pは、搬送経路22を構成する複数の搬送ローラ対20で搬送される。
給紙容器16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張力を付与されつつ支持された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッド30(吐出装置の一例)が配置されており、搬送ベルト28における平坦部分に対向している。この記録ヘッド30が搬送ベルト28の平坦部分に対向した領域が、記録ヘッド30から用紙Pにインクの液滴が吐出される吐出領域となっている。搬送ローラ対20で搬送された用紙Pは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域に至り、記録ヘッド30に対向した状態となり、記録ヘッド30から画像情報に応じて吐出されたインクの液滴が用紙Pの表面に付着する。
記録ヘッド30は、インクジェット方式によってインク滴を複数のノズルから吐出する記録ヘッドであり、インクジェット方式の中でも、サーマル式により駆動されてインクの液滴を吐出するサーマル式の記録ヘッドである。
また記録ヘッド30としては、例えば、有効な記録領域(インクを吐出するノズルの配置領域)が用紙Pの幅(搬送方向と交差(例えば直交)する方向の長さ)以上とされた長尺状の記録ヘッドが挙げられる。
また記録ヘッド30としては、目的に応じて、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つの記録ヘッドが搬送方向に沿ってアレイ状に配置されている形態、ブラック(K)に対応した一つの記録ヘッド30を配置した形態、他の中間色を加えた4色以上のそれぞれに対応した4つ以上の記録ヘッド30を配置した形態等が挙げられる。
記録ヘッド30の上流側(用紙Pの搬送方向上流側)には、帯電ロール32が配置されている。帯電ロール32は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び用紙Pを挟みつつ従動し、接地された従動ロール26との間に電位差を生じさせ、用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させる。
記録ヘッド30の下流側(用紙Pの搬送方向下流側)には、剥離板34が配置されており、用紙Pを搬送ベルト28から剥離させる。剥離された用紙Pは、剥離板34の下流側(用紙Pの搬送方向下流側)で排出経路36を構成する複数の排出ローラ対38で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙容器40に排出される。
なお、図1に示す記録装置12は、記録ヘッド30によってインクの液滴を用紙Pの表面に直接吐出する方式であるが、これに限られず、例えば中間転写体にインクの液滴を吐出した後に、中間転写体上のインクの液滴を用紙Pに転写する方式であってもよい。
本実施形態に係るインクジェット記録装置12は、例えば図2に示すような、インクを循環させて記録ヘッド30の内部にインクの供給を行う供給部50を有している。
供給部50は、図2に示すように、インクタンク31と、インクタンク31のインクを記録ヘッド30へ供給する供給管33Aと、記録ヘッド30からインクを排出する排出管33Bと、を有している。インクタンク31と記録ヘッド30との一端同士は供給管33Aを介して連結されており、インクタンク31と記録ヘッド30との他端同士は、排出管33Bを介して連結されている。そして、排出管33Bの経路途中には、ポンプ32が介在している。なお、ポンプ32は、供給管33Aの経路途中に介在していてもよい。つまり、供給部50は、インクタンク31、供給管33A、排出管33B、ポンプ32により、循環路を形成している。供給部50では、ポンプ32の駆動力により、インクタンク31から排出されたインクが、供給管33A内を流れて記録ヘッド30の内部(共通インク室30B)に供給され、記録ヘッド30の内部(共通インク室30B)を通って吐出ヘッド30から排出されたインクは、排出管33B内を流れてインクタンク31に流入する。
このように、インクを循環させて吐出ヘッドの内部(共通インク室30B)にインクの供給を行う。
また、インクタンク31は、例えば図2に示すように、インクの排出側(インク流路方向の下流側)にフィルタ33Cを設けてもよい。このようなフィルタ33Cにより、インク中の凝集した顔料がフィルタ33Cにより除去されることとなる。
なお、フィルタ33Cは循環路のいずれに設けてもよい。
次に、記録ヘッド30について説明する。
記録ヘッド30は、例えば、有効な記録領域(インクを吐出するノズルの配置領域)が用紙Pの幅(搬送方向と交差(例えば直交)する方向の長さ)以上とされた長尺状の記録ヘッドである(不図示)。
記録ヘッド30としては、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つの記録ヘッドが搬送方向に沿ってアレイ状に配置されている。無論、記録ヘッド30は、上記4色のそれぞれに対応した4つの記録ヘッド30を配置する形態に限られず、目的に応じて、ブラック(K)に対応した一つの記録ヘッド30を配置した形態であってよいし、他の中間色を加えた4色以上のそれぞれに対応した4つ以上の記録ヘッド30を配置した形態であってもよい。
記録ヘッド30は、インクの液滴を熱により吐出する所謂サーマル方式の記録ヘッドである。
具体的には、記録ヘッド30は、図2に示すように、例えば、ステンレスやニッケル合金などから構成される筒状体で構成されている。そして、記録ヘッド30は、長手方向に配列された複数のノズル44を有する吐出部30Aと、各吐出部30Aにインクを供給するための共通インク室30Bと、を有している。
また、吐出部30Aと共通インク室30Bとの間には、共通インク室30Bから供給されるインク中の異物を除去するフィルタ30Cが配置されている。
記録ヘッド30の吐出部30Aは、具体的には、例えば図3に示すように、ノズル44と、吐出部30Aの内部においてノズル44に通じる圧力室41と、共通インク室30Bと圧力室41とを連結するインク流路43と、を有している。また、圧力室41における、ノズル44と対向する壁面側には、ヒータ42が設けられている。
インクは、共通インク室30Bからインク流路43を通じて圧力室41に供給された後、ヒータ42により加熱されることにより、ノズル44から吐出される。
本実施形態においては、顔料と溶媒とを含むインクであって、ロスマイルス法を模した評価において30秒後の気泡の高さが5mm以下であり、体積平均粒径2μm以上の粒子が3000個/ml以下であるインクの液滴を熱により吐出する吐出ヘッド30によって、前記インクの液滴を吐出して記録を行う。
この記録方法により、インクジェット記録装置12は、吐出ヘッド30の流路(インク流路43)の目詰まりが抑制されることとなる。
また、上記インクジェット記録装置12による記録においては、インクを循環させて吐出ヘッドの内部にインクの供給を行うことにより、顔料の凝集が抑制され、吐出ヘッド30の流路(インク流路43)の目詰まりが抑制されると考えられる。
なお、上記インクジェット記録装置12による記録においては、インクが、分子量250以下の浸透剤を含むことにより、懸濁気泡の発生が抑制され、ロスマイルス法を模した評価において30秒後の気泡の高さを5mm以下とすることが実現し、吐出ヘッド30の流路(インク流路43)の目詰まりが抑制されると考えられる。
また、顔料が自己分散型顔料であり、自己分散型顔料の濃度がインク全量に対して4質量%以上12質量%以下であることにより、顔料として自己分散型顔料を適用したインクは、顔料分散剤が不要となるため、熱に対して安定なインクとなって吐出ヘッド30中でのコゲーションが抑制され、吐出ヘッド30の流路(インク流路43)の目詰まりが抑制されると考えられる。さらに、顔料の濃度を高くすることが実現されるため、画像濃度の向上も実現されると考えられる。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、以下において「部」および「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
<インクの作製>
(インク1)
・ブチルカルビトール:5質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:72質量部
上記組成を混合し、2μmフィルターでろ過し、インク1を得た。
−インク1の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは3mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、2500個/mlであった。
(インク2)
・ブチルカルビトール:5質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:72質量部
上記組成を混合し、3μmフィルターでろ過し、インク2を得た。
−インク2の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは3mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、3000個/mlであった。
(インク3)
・トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル:4質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:73質量部
上記組成を混合し、2μmフィルターでろ過し、インク3を得た。
−インク3の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは5mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、2500個/mlであった。
(インク4)
・トリエチレングリコールモノヘキシルエーテル:4質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:73質量部
上記組成を混合し、3μmフィルターでろ過し、インク4を得た。
−インク4の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは5mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、3000個/mlであった。
(比較用インク1)
・3,6,9,12-テトラオキサオクタデカン-1-オール:4質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:73質量部
上記組成を混合し、2μmフィルターでろ過し、インク5を得た。
−比較用インク1の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは6mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、2500個/mlであった。
(比較用インク2)
・3,6,9,12-テトラオキサオクタデカン-1-オール:4質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:73質量部
上記組成を混合し、3μmフィルターでろ過し、インク6を得た。
−比較用インク2の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは6mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、3000個/mlであった。
(比較用インク3)
・ラウリル硫酸ナトリウム:0.1質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:76.9質量部
上記組成を混合し、2μmフィルターでろ過し、比較用インク1を得た。
−比較用インク3の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは50mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、2500個/mlであった。
(比較用インク4)
・ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル:0.5質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:76.5質量部
上記組成を混合し、2μmフィルターでろ過し、比較用インク2を得た。
−比較用インク4の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは10mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、2500個/mlであった。
(比較用インク5)
・ブチルカルビトール:5質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:72質量部
上記組成を混合し、10μmフィルターでろ過し、比較用インク3を得た。
−比較用インク5の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは3mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、10000個/mlであった。
(比較用インク6)
・ブチルカルビトール:5質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:72質量部
上記組成を混合し、4μmフィルターでろ過し、比較用インク4を得た。
−比較用インク6の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは3mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、3500個/mlであった。
(比較用インク7)
・ラウリル硫酸ナトリウム:0.1質量部
・グリセリン:12質量部
・2-ピロリドン:3質量部
・Cab−o−jet−400(自己分散型顔料、キャボット社製):8質量部
・純水:76.9質量部
上記組成を混合し、10μmフィルターでろ過し、比較用インク5を得た。
−比較用インク7の特性−
既述の内容に従ってロスマイルス法を模した評価を行ったところ、気泡の高さは50mmであった。
また、既述の方法に従って測定した結果、体積平均粒径が2μm以上である顔料は、10000個/mlであった。
<インクジェット記録装置の準備>
有効な記録領域が用紙の幅以上とした長尺状で、サーマル方式の記録ヘッド(吐出量1.5ng)を備えるインクジェット記録装置を準備した。インク流路の内径は5μm、ノズルの内径は10μmとした。
この記録ヘッドのインク供給は、記録ヘッド内部(共通インク室)−供給部間を循環して行われる循環方式を採用した。
[実施例1]
得られたインク1を、上記インクジェット記録装置に用いて画像記録を行い、以下の項目について評価した。
(評価)
−ノズル目詰まり−
ノズル目詰まりの評価は、インク1を適用したインクジェット記録装置1を用いて、25℃40%RHの環境下で画像記録を1000枚連続して行い、目詰まりしたノズル数を測定した。評価基準は以下のようにした。
A:10個未満
B:10個以上50個未満
C:50個以上100個
D:100個以上
−吐出の安定性−
吐出の安定性を、以下のようにして評価した。
ドット位置を測定し、理想の位置からのずれ量を標準偏差σ(μm)で評価する。
評価基準は以下のようにした。
A:2μm未満
B:2μm以上4μm未満
C:4μm以上6μm未満
D:6μm以上
[実施例2〜4、比較例1〜7]
表1に従って、インク及びインクジェット記録装置を適用し、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。
上記の結果より、本実施例の場合、比較用の場合に比べ、吐出ヘッドの流路の目詰まりが抑制されていることが明らかである。
12 インクジェット記録装置
14 筐体
16 給紙容器
18 取り出しロール
20 搬送ローラ対
24 駆動ロール
26 従動ロール
28 搬送ベルト
30 記録ヘッド(吐出ヘッド)
30A 吐出部
30B 共通インク室
30C フィルタ
32 帯電ロール
33 配管
33C フィルタ
34 剥離板
36 排出経路
38 排出ローラ対
40 排紙容器
41 圧力室
42 ヒータ
43 インク流路
44 ノズル
50 供給部
P 用紙

Claims (3)

  1. 顔料と、溶媒と、分子量が250以下であるブチルカルビトールと、を含み、体積平均粒径2μm以上の粒子が3000個/ml以下であるインクを循環させて吐出ヘッドの内部に前記インクの供給を行い、前記インクの液滴を熱により吐出する前記吐出ヘッドによって、前記インクの液滴を吐出して記録を行うインクジェット記録方法。
  2. 前記ブチルカルビトールの含有量が、インク全量に対して2質量%以上10質量%以下である請求項に記載のインクジェット記録方法。
  3. 前記顔料が自己分散型顔料であり、前記自己分散型顔料の濃度がインク全量に対して4質量%以上12質量%以下である請求項又は請求項に記載のインクジェット記録方法。
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