JP6005286B2 - 画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成方法及び画像記録物に関する。
従来、ガラス、金属、プラスチック等の非吸収性又は低吸収性の記録媒体に対しては、フレキソ印刷等のアナログ印刷が行なわれていたが、近年では、小ロット、多品種、短納期、及び低コストという観点から、インクジェット印刷によるデジタル印刷も行なわれている。
インクジェット印刷に適用される印刷方式としては、大まかな分類として、マルチパス方式とシングルパス方式が挙げられる。前者は、基材に対してヘッドを2回以上走査するため、ヘッドノズルに不吐が発生しても、画像スジが目立ちにくいという画像品質上のメリットがあるが、印刷速度が遅く、生産性が低いといったデメリットがある。
後者は、1回の走査で印刷するため、印刷速度が速く、生産性が高いというメリットがあるが、一旦ヘッドノズルにおいて、インクが吐出されない「不吐」が発生した場合、画像の劣化につながりやすいといったデメリットを有する。
生産性の高いインクジェット印刷を実現するには、シングルパス方式を用いて、記録媒体の搬送速度を上げること、例えば、30m/分以上で搬送させることが考えられるが、インクに高度な連続吐出性や、間欠吐出性が求められる。また、記録媒体を高速で搬送させると、軽量で薄層の記録媒体が蛇行したり、ばたついたりすることがあり、搬送時に浮き上がった記録媒体がヘッドに接触して、インクの不吐を発生させてしまうといった問題が生じやすくなる。記録媒体とヘッドとの間隔を大きくとることで、記録媒体のヘッドへの接触という問題は解決できるが、通常のインクジェット印刷条件のままで前記した間隔のみを大きくすると、液滴量が数pLの小滴吐出では、着弾精度が悪化し、画像劣化が発生する。また、液滴量を大きくするには、大滴を吐出できるヘッドを用いる必要があるが、通常のインクジェット印刷用ヘッドに比較してノズル径が大きくなるため、インクを正常に吐出させるためには、インクを10mPa・s以上の高粘度にする必要がある。
高粘度のインク組成物としては、一般に溶剤インクやUVインクなどが知られているが、近年、安全性や環境影響の観点から、水性のインクを使用することが望まれている。通常、水性インクジェットインクの粘度は、数mPa・sであり、そのまま、一般に用いられる大滴ヘッドを備えたインクジェット記録装置を用いて印刷することは困難である。
比較的高粘度の水性インクジェットインクとして、水溶性増粘剤や特定の水溶性有機溶剤を用いたインク組成物が提案されている(例えば、特開2010−65205号公報、特開2010−70669号公報参照)。
特開2010−65205号公報 特開2010−70669号公報
これらのインク組成物は、粘度を5mPa・s〜20mPa・sとすることが可能であると記載されている。しかしながら、具体的な実施形態としては5mPa・s〜6mPa・s程度が開示されるのみであり、このようなインクは一般的なインクジェット記録用としては好適であるが、インクジェット方式による高速印刷を達成するためには、インクの保存安定性や、吐出されたインク画像の乾燥性を低下させることなく、さらなる高粘度のインク組成物の適用が望まれているのが現状である。
また、大液滴を吐出できるインクジェットヘッドは、溶剤インクやUVインクなどに対して開発されてきたものが多く、ノズル表面が親水的な物性を有するものが一般的である。このようなインクジェットヘッドを用いて、そのまま水性インクを吐出させようとすると、水性インクがノズルから溢れやすくなったり、インクが乾燥固着して吐出不良を生じたりし易いといった問題がある。これら問題点を考慮して、水性インクには、不揮発性の水溶性有機溶剤や、固体の保湿剤を添加するといった手段をとる場合があるが、当該手段をとると、印刷されたインクの乾燥性が悪化するといった問題も生じることがある。
以上のような問題を鑑みてなされた本発明の課題は、高速印刷を行った場合でも、品質の高い画像を有する画像記録物が得られ、高い生産性を発現しうるインクジェット画像形成方法及び該画像形成方法により得られた画像記録物を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、生産性の高いインクジェット印刷を、高い安全性と少ない環境影響にて実現できる本発明に至った。
即ち、数平均分子量1000以上の水溶性高分子と、水溶性有機溶剤と、に加え、HLBが3〜12の範囲にあり、且つ、数平均分子量が1000未満の界面活性剤を含み、30℃における粘度が10mPa・s〜14mPa・sの範囲にあるインク組成物を用いることで、優れた連続吐出性、間欠吐出性を有し、インクの保存安定性を低下させることなく、印刷速度が高速化され(高周波数吐出が可能となり)、生産性の高いインクジェット画像形成方法を提供できる。
上記課題を達成するための具体的な手段は、以下の通りである。
<1> 水と、数平均分子量3400以上の水溶性高分子と、水溶性有機溶剤と、HLBが3〜12の範囲にあり、且つ、数平均分子量が1000未満の界面活性剤と、を含有し、水溶性有機溶剤と水溶性高分子との配合比率が質量比で1:1〜8:1であり、水溶性高分子のSP値と水溶性有機溶剤のSP値との差が1以上5以下であり、30℃における粘度が10mPa・s〜14mPa・sの範囲にあるインク組成物を、30m/分以上の搬送速度で搬送される記録媒体上に、インクジェットヘッドを用いて60pL〜120pLの液滴で吐出して画像を形成する画像形成方法である。
<2水溶性高分子のインク組成物における含有量が1質量%以上16質量%以下である<1>に記載の画像形成方法である。
> 水溶性高分子のSP値が、19〜31の範囲にある<1>又は2>に記載の画像形成方法である。
> 水溶性有機溶剤のSP値が、21〜30の範囲にある<1>〜<>のいずれか1項に記載の画像形成方法である。
> インク組成物が、さらにポリマー粒子を含む<1>〜<>のいずれか1項に記載の画像形成方法である。
> インク組成物の表面張力が、35mN/m〜37mN/mの範囲にある<1>〜<>のいずれか1項に記載の画像形成方法である。
> インクジェットヘッドのノズル部表面が、金属、又はシリコンを含む化合物から選ばれる少なくとも1種の材料を含んで形成される<1>〜<>のいずれか1項に記載の画像形成方法である。
<9> 記録媒体上に、<1>〜<8>のいずれか1項に記載の画像形成方法により記録された画像を有する画像記録物である。
なお、本明細書においては、置換基(原子団)の表記において、置換及び無置換を記していない表記は、特に断りのない限り、無置換のものとともに更に置換基を有するものを包含する意味で使用される。例えば、「アルキル基」と記載する場合、アルキル基は、無置換のアルキル基、及び置換基を更に有するアルキル基を包含する意味で用いられる。その他の置換基(原子団)も同様である。
本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
本明細書において、組成物中の各成分の量について言及する場合、組成物中に各成分に該当する物質が複数存在する場合には、特に断らない限り、組成物中に存在する当該複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であっても、その工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本発明によれば、高速印刷を行った場合でも、品質の高い画像を有する画像記録物が得られ、高い生産性を発現しうるインクジェット画像形成方法、及び該画像形成方法により形成された画像記録物を提供することができる。
以下、本発明の具体的な実施形態について詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
本発明の画像形成方法は、数平均分子量1000以上の水溶性高分子と、水溶性有機溶剤と、HLBが3〜12の範囲にあり、且つ、数平均分子量が1000未満の界面活性剤と、を含有し、30℃における粘度が10mPa・s〜14mPa・sの範囲にあるインク組成物を、記録媒体上に、インクジェットヘッドを用いて60pL〜120pLの液滴で吐出して画像を形成する画像形成方法である。
なお、本発明における高速印刷とは、記録媒体の搬送速度が30m/分以上の速度を指し、好ましくは、搬送速度が50m/分以上、より好ましくは100m/分以上である。
高速印刷を実現するには、高周波数で、大液滴の吐出が連続的、間欠的に吐出可能であることは重要であり、インク吐出の「周波数」とは単位時間当たりにヘッドから吐出可能なインク液滴の数であり、高周波数とは、例えば、1秒間に1000回以上インク液滴を吐出しうること、即ち、1kHz(1秒に1000回)以上のサイクルで吐出することを指す。なお、搬送速度30m/分においては、1000Hz(1kHz)程度の周波数を必要とする。
本発明の如き、60pL〜120pLの液滴による高速印刷を可能とするには、以下に詳述する組成物のインク組成物を用いることが重要である。
〔インクジェットインク組成物〕
まず、本発明のインクジェット画像形成方法に好適に用いられる水性インクジェットインク組成物(以下、「インク組成物」又は「インク」ともいう。)について説明する。
本発明の画像形成方法に用いられるインク組成物は、少なくとも、数平均分子量1000以上の水溶性高分子(以下、「水溶性高分子」ともいう。)と、水溶性有機溶剤と、HLBが3〜12の範囲にあり、且つ、数平均分子量が1000未満の界面活性剤(以下、「特定界面活性剤」ともいう。)と、を含有する。
また、インク組成物の物性としては、30℃における粘度が10mPa・s〜14mPa・sの範囲にある。
インク組成物の粘度が上記範囲にあることで、インクジェットヘッドを用いて60pL〜120pLの液滴で吐出して画像を形成することが可能となり、高速印刷が実現される。言い換えれば、60pL〜120pLの液滴でインクを吐出しうるインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置による画像形成が可能となった。
なお、インク組成物は、必要に応じて、更に着色剤、その他の添加剤等の成分を含有していてもよい。
本発明の作用機構は明確ではないが、本発明者は、以下の如く推測している。
インク組成物中に数平均分子量1000以上の水溶性高分子と、水溶性有機溶剤とを含有させると、インク組成物の粘度を30℃において10mPa・s〜14mPa・sの範囲として適切に維持することができる。通常は、インク組成物の粘度が増加することでインクの保存安定性や吐出性が低下する傾向にある。本発明においては、インク組成物にさらに特定界面活性剤を添加することで、インク組成物の消泡性が向上し、比較的高粘度のインク組成物が吐出される際の気泡に起因する吐出不良が抑制され、インク組成物自体の安定性も向上するものと考えている。
このため、60pL〜120pLの液滴でインクを吐出しうるインクジェットヘッドを用いて、60pL〜120pLの液滴でインクを吐出した場合でも、インクのノズルからの液溢れ、液だれが抑制され、気泡に起因する吐出不良が抑制されるために高速で記録媒体を搬送しながら印刷する場合でも、ノズルと記録媒体との間隔を適切に維持しながら、大液滴による高品質な画像形成が可能とされたものと推定される。
さらに、本発明の好ましい態様では、水溶性高分子のSP値と、水溶性有機溶剤のSP値との差を1以上5以下とすることで、これら成分同士の親和性が向上し、連続吐出性、間欠吐出性、及び画像品質がより向上する。
以下、本発明に係るインク組成物に含まれる各成分について、詳細に説明する。
<数平均分子量1000以上の水溶性高分子>
本発明に用いうる水溶性高分子としては、数平均分子量が1000以上であり、且つ、水溶性の高分子であれば特に制限はなく、30℃でのインクの粘度が10mPa・s〜14mPa・sの範囲に入るように適宜好適な種類と添加量を選定できる。インク組成物に水溶性高分子を含むことでインク組成物の粘度を適切な範囲に調製することができる。
なお、本発明における「水溶性高分子」とは、100gの水に対する溶解度(25℃)が1g以上である高分子化合物を指す。
水溶性高分子は、数平均分子量が1000以上であることを要するが、20000以上であることが好ましい。
数平均分子量が1000未満であると、所望の粘度を得るための添加量が増大し、インクの安定性に影響を及ぼす懸念がある。
数平均分子量の上限は特に制限はないが、数平均分子量が大きくなると、添加量を少なくできる利点がある反面、インクの保存安定性や、吐出性を考慮すれば、また、吐出安定性の観点から、200000以下であることが好ましく、100000以下がより好ましく、20000以下が特に好ましい。
なお、「水溶性高分子」の数平均分子量は、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)により測定した値である。GPCは、HLC−8020GPC(東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(商品名、三洋化成工業社製、東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、カラムオーブンの設定温度を40℃として測定した。数平均分子量の算出には、標準ポリスチレンを用いた。
水溶性高分子としては、例えば、ビニル系ポリマー、ポリエーテル系ポリマー、ポリサッカライド系ポリマー、アクリル系ポリマー、ピロリドン系ポリマー、セルロース系ポリマー等のいずれであってよいが、より好ましくは、ポリエーテル系ポリマー、ピロリドン系ポリマーであり、特に好ましくは、ポリエーテル系ポリマーである。
水溶性高分子としては、より具体的には、例えば、ゼラチン類、ポリビニルアルコール類、各種変性ポリビニルアルコール類、ポリビニルピロリドン類、ビニルホルマール類及びその誘導体、ポリオキシアルキレングリコール類、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリジメチルアミノアクリレート、ポリアクリル酸ソーダ、アクリル酸メタクリル酸共重合体塩、ポリメタクリル酸ソーダ、アクリル酸ビニルアルコール共重合体塩のアクリル基を含むポリマー、澱粉、酸化澱粉、カルボキシル澱粉、ジアルデヒド澱粉、デキストリン、アルギン酸ソーダ、アラビアゴム、カゼイン、プルラン、デキストラン、セルロース又はその誘導体(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等)などの天然ポリマー又はその誘導体、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリグリセリン、マレイン酸アルキルビニルエーテル共重合体、マレイン酸N−ビニルピロール共重合体、スチレン無水マレイン酸共重合体、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール/ポチオキシプロピレングリコール共重合体、ポリエチレンイミン等の合成ポリマー等を挙げることができる。
より好ましくは、ポリビニルピロリドン類、ポリオキシエチレングリコール等のポリオキシアルキレングリコール類、ポリオキシエチレングリコール/ポチオキシプロピレングリコール共重合体などが挙げられ、特に好ましくは、ポリオキシアルキレングリコール類、なかでも、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレングリコール/ポチオキシプロピレングリコール共重合体などが挙げられる。
本発明に係る水溶性高分子SP値(沖津法)は、19〜31の範囲にあることが好ましく、19〜26の範囲にあることがより好ましく、20〜26の範囲にあることが特に好ましい。
本発明におけるSP値は沖津法による値である。ここで、沖津法とは、日本接着学会誌Vol.29,No.6(1993)249〜259項に記載された理論式(沖津俊直により提案されている溶解性パラメータ(SP値)の理論式)を用いたSP値の計算方法である。本明細書におけるSP値は、この計算方法により得た値又は文献値を参照して得られた値である。
以下、本発明に好適に使用される水溶性高分子の具体例を、水溶性高分子のSP値とともに例示するが、本発明は以下の記載に制限されるものではない。
・ポリエチレングリコール(数平均分子量(Mn)2000、4000、8000、20000,500000,100000、SP値:20.62)
・ニューポールPE−68(商品名、三洋化成工業社製、ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体、Mn:8800、SP値:20.2)
・ニューポールPE−78(商品名、三洋化成工業社製、Mn:3400、SP値:19.2)
・ニューポールPE−108(商品名、三洋化成工業社製、Mn:16500、SP値:20.2)
・ニューポールPE−128(商品名、三洋化成工業社製、Mn:25000、SP値:20.2)
・ポリビニルピロリドン(商品名、三洋化成工業社製、Mn:10000、SP値:25.37)
・ポリアクリルアミド(商品名、三洋化成工業社製、Mn:10000、SP値:30.96)
なかでも、好ましくは、ポリエチレングリコール、ニューポールPE−68(20.2)、ニューポールPE−78(19.2)、ニューポールPE−108(20.2)、ニューポールPE−128(20.2)、ポリビニルピロリドン(25.37)であり、特に好ましくは、ポリエチレングリコール、ニューポールPE−68(20.2)、ニューポールPE−78(19.2)、ニューポールPE−108(20.2)、ニューポールPE−128(20.2)である。
本発明において水溶性高分子は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
水溶性高分子のインク組成物中における含有量としては、一般的には、インク組成物の全質量に対して1質量%〜16質量%であることが所望の粘度が得られる観点から好ましく、1質量%〜12質量%の範囲であることがさらに好ましい。
水溶性高分子の添加量は、水溶性高分子の種類や分子量に応じて、所望の粘度を得るために適宜調整して添加することができる。
<水溶性有機溶剤>
本発明に係るインク組成物には、水溶性有機溶剤を含む。本発明における水溶性有機溶剤とは、25℃、1気圧で液体である有機溶剤を指し、なかでも、室温で蒸気圧が1Pa以上であって、SP値が21〜30の範囲にある溶剤が好ましい。また、本発明における水溶性有機溶剤とは、25℃の水100gに対して、1g以上溶解する有機溶剤のことを指す。ここで溶解とは、目視による観察で濁りや相分離が認められない状態となることを意味する。
水溶性有機溶剤のSP値は、より好ましくは、21〜26の範囲であり、特に好ましくは、22〜24の範囲である。
なお、後述するように、水溶性高分子のSP値と、水溶性有機溶剤のSP値の差は1以上5以下であることが好ましく、これらの関係を考慮して、水溶性有機溶剤と水溶性高分子との組み合わせを適宜選定して用いることができる。
水溶性有機溶剤のSP値が低すぎるとインク組成物に対して均一に混合しにくくなり、安定性が悪化する場合があり、また、インクがノズル部で乾燥した際に、インクの表面張力が低下しやすく、吐出性が悪化しやすい。一方、SP値が高すぎると、インクがノズル部で乾燥した際に、インクの表面張力が上昇しやすく、吐出性が悪化しやすい。
以下、本発明に好適に使用される水溶性有機溶剤の具体例を、水溶性有機溶剤のSP値とともに例示するが、本発明は以下の記載に制限されるものではない。
・2−ピロリドン(SP値:29.12)
・ジエチレングリコール(SP値:25.5)
・2−メチル−1,3−プロパンジオール(SP値:24.17)
・テトラエチレングリコール(SP値:23.36)
・ジプロピレングリコール(SP値:23)
・トリプロピレングリコール(SP値:21.8)
・トリプロピレングリコールモノブチルエーテル(SP値:21.14)
なかでも、好ましくは、ジエチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール()などが挙げられ、特に好ましくは、テトラエチレングリコール(SP値:23.36)、ジプロピレングリコール(SP値:23)などが挙げられる。
本発明において、水溶性有機溶剤は単独で使用しても、2種類以上混合して使用してもよい。
水溶性有機溶剤の添加量としては、2質量%〜30質量%の範囲であることが好ましく、2質量%〜20質量%の範囲にあることがより好ましく、5質量%〜20質量%の範囲にあることが特に好ましい。
水溶性有機溶剤の添加量が上記範囲において、ノズル部でのインク組成物の乾燥が起こり難くなり、インク組成物の安定性がより良好に維持される。
また、本発明における、水溶性有機溶剤と水溶性高分子の配合比率としては、質量比で、1:1〜8:1が好ましく、1:1〜5:1がより好ましく、1:1〜4:1が特に好ましい。
<水溶性高分子と水溶性有機溶剤のSP値について>
本発明における水溶性高分子と水溶性有機溶剤との組み合わせとしては、水溶性有機溶剤のSP値と併用される水溶性高分子とのSP値との差(ΔSP)が1以上5以下であることが好ましく、1以上3以下がより好ましく、2以上2.5以下が特に好ましい。
両者のSP値差が上記範囲において、水溶性高分子のインク組成物中での所望されない収縮や伸張の発生が制御され、所望の粘度を得るための水溶性高分子の添加量が適切に維持されるとともに、インク組成物がノズル部で乾燥し始めた際の粘度上昇や表面張力変化が抑制され、これに起因する吐出性の低下が防止され、吐出安定性がより向上する。
このため、水溶性有機溶剤と水溶性高分子とを選択するに際しては、両者のSP値の差が1以上5以下となるものを組み合わせて使用することが、吐出性と画像品質とをより向上させるという観点から好ましい。
<HLBが3〜12の範囲にあり、且つ、数平均分子量が1000未満の界面活性剤>
本発明における特定界面活性剤は、そのHLB(Hydrophile−Lipophile Balance)が3以上12以下の範囲にある界面活性剤であるが、HLBは3以上10以下がより好ましく、HLBが3以上8以下である界面活性剤が特に好ましい。
ここでHLBはGriffinの計算式20×(Mw/M) (Mw=非イオン界面活性剤の親水性部位の式量の総和、M=非イオン界面活性剤の数平均分子量)により算出される値である。
元来、界面活性剤は、表面張力の調整に用いられるが、一方で、インク組成物が泡立ってしまい、ヘッド内に供給されるインクを十分脱気できなかったり、ノズル部でオリフィスが外部から空気を巻き込んだりして、不吐が発生するなど、吐出性を悪化させる場合がある。
界面活性剤のHLBが小さくなればなるほど、消泡性が良好となり、インクの泡立ちや空気の巻き込みを防止でき、吐出性が良好に維持される。
消泡性向上の手段としては、消泡剤を添加する手段をとることもできるが、通常は疎水性を有する消泡剤をインクに添加すると水系インクに均一に溶解、分散されないことに起因して、吐出性の性能にバラツキが生じる懸念があり、特に、水不溶性のシリコーン系化合物が含まれていたり、疎水性微粒子が含まれていたりすることで、インク中に粒子状で消泡剤が存在し、インク界面で微細な表面張力バラツキが生じ、吐出性にバラツキが生じるものと推察する。
他方、本発明においては、特定界面活性剤を用いるため、優れた消泡性能が発現するが、インク組成物の均一性を悪化させる懸念がなく、むしろよりよい影響を与えるため好ましい。
本発明に使用しうる特定界面活性剤としては、HLBが上記範囲内にある界面活性剤であれば、特に限定されない。
本発明に好適に使用される特定界面活性剤は市販品を用いてもよく、例えば、オルフィンE1008(商品名、日信化学社製、数平均分子量:578.78、HLB:10−12)、オルフィンE1006(商品名、日信化学社製、数平均分子量:490.67HLB9−10)、サーフィノール2520(商品名、エアープロダクツ社製、数平均分子量:562.78、HLB8)、サーフィノール440(商品名、エアープロダクツ社製、数平均分子量:380.54、HLB8)、サーフィノールSE−F(商品名、エアープロダクツ社製、数平均分子量:不明、HLB6)、サーフィノール420(商品名、エアープロダクツ社製、数平均分子量:270.41、HLB4)、サーフィノール104(商品名、エアープロダクツ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)、サーフィノールDF110D(商品名、日信化学社製、数平均分子量:254.41、HLB3)などが挙げられる。
なかでも、好ましくは、サーフィノール2520、サーフィノール440、サーフィノールSE−F、サーフィノール420、サーフィノール104、サーフィノールDF110Dなどが挙げられ、特に好ましくは、サーフィノールSE−F、サーフィノール420、サーフィノール104、サーフィノールDF110Dなどが挙げられる。
なお、「界面活性剤」の数平均分子量は、明確に構造がわかる場合は、計算で算出することも可能であるが、ゲル透過クロマトグラフ(GPC)により測定することもできる。GPCは、HLC−8020GPC(商品名、東ソー(株)製)を用い、カラムとしてTSKgel SuperHZM−H、TSKgel SuperHZ4000、TSKgel SuperHZ200(いずれも商品名、東ソー(株)製、4.6mmID×15cm)を、溶離液としてTHF(テトラヒドロフラン)を用い、カラムオーブンの設定温度を40℃として測定した。数平均分子量の算出には、標準ポリスチレンを用いた。
本発明に係るインク組成物には、特定界面活性剤を1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明にかかるインク組成物における特定界面活性剤の添加量としては、規定の表面張力が得られれば、特に制限はないが、0.1質量%〜2質量%の範囲で添加されることが好ましく、0.1質量%〜1.5質量%の範囲がより好ましく、0.2質量%〜1質量%の範囲が特に好ましい。
<水>
本発明に係るインク組成物は、水を含有する水系のインク組成物である。
水としては、不純物を含まないイオン交換水、蒸留水等を用いることが好ましい。
本発明のインク組成物における水の含有量は、特に限定されるものではないが、保存安定性及び吐出安定性の確保の観点から、10質量%〜70質量%であることが好ましく、20質量%〜60質量%であることがより好ましく、30質量%〜60質量%であることが更に好ましい。
<ポリマー粒子>
本発明に係るインク組成物は、さらに、ポリマー粒子を含有してもよい。
ポリマー粒子を含有することで、インクの保存安定性及び吐出安定性が良好となるとともに、画像の擦過に対する耐性と柔軟さがより良好となる。
ポリマー粒子としては、例えば、熱可塑性、熱硬化性、又は変性された、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、フェノール系樹脂、シリコーン系樹脂、オレフィン系樹脂、フッ素系樹脂、スチレン系樹脂、ポリビニル系樹脂(例:塩化ビニル、酢酸ビニル、ポリビニルアルコール、又はポリビニルブチラール等)、アルキド樹脂、ポリエステル系樹脂(例:フタル酸樹脂等)、アミノ系材料(例:メラミン樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、アミノアルキド共縮合樹脂、ユリア樹脂、尿素樹脂等)、それらの共重合体又は混合物等の樹脂の粒子が挙げられる。
ポリマー粒子としては、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。また、2種以上のポリマーを混合して構成されたポリマー粒子あるいは2種以上のモノマーが結合して構成されたポリマー粒子を使用してもよい。
本発明においては、インクの保存安定性及び吐出安定性がより良好となる点において、ポリマー粒子は、ポリ(メタ)アクリル構造、ポリスチレン構造、及びポリウレタン構造からなる群より選択される少なくとも1つの構造を有するポリマー粒子であることが好ましく、耐摩擦性及び柔軟性により優れた記録画像が得られる点において、ポリウレタン構造を有するポリマー粒子(以下、「ポリウレタン粒子」と称する場合がある。)がより好ましく、特に、ポリウレタン構造のみを有するポリマー粒子であることが更に好ましい。
ポリウレタン粒子は、下記の観点から好ましいと推測される。すなわち、ポリウレタン粒子を形成するポリウレタン系樹脂は、ポリマー間で水素結合のような強固な相互作用が可能なウレタン部位と、ポリマー間での相互作用が比較的弱い非ウレタン部位とから形成されており、インクの膜が形成される際に、ミクロな構造として、相互作用が比較的強い部位と比較的弱い部位とがそれぞれ寄り集まって海−島構造を構築しており、この海−島構造の構築により、ポリウレタンが柔軟性を有するものと推定される。ポリウレタンは、このように本質的に柔軟性を有するため、従来知られているような低Tgのポリマー粒子を使用した例に比べて、高いTgのポリマーの使用が可能であり、柔軟性と強度とを有し、耐擦過性に優れたインク膜(インク画像)を形成できるものと推察される。
したがって、特に耐擦過性が得られ難い、非吸収性又は低吸収性の記録媒体を用いた場合に、より有利である。
ポリマー粒子は、自己分散性を有する自己分散性ポリマーの粒子が好適である。自己分散性ポリマーの粒子は、界面活性剤の不存在下、分散状態(特に、転相乳化法による分散状態)としたとき、ポリマー自身が有する官能基(特に、酸性基又はその塩)によって、水性媒体中で分散状態となり得る水不溶性ポリマーであって、遊離の乳化剤を含有しない水不溶性ポリマーの粒子を意味する。
自己分散性ポリマーの粒子は、吐出安定性及び顔料を含む系の液安定性(特に、分散安定性)の観点から好ましく、中でも、カルボキシル基を有する自己分散性ポリマーの粒子がより好ましい。
分散状態とは、水性媒体中に水不溶性ポリマーが液体状態で分散された乳化状態(エマルション)、及び、水性媒体中に水不溶性ポリマーが固体状態で分散された分散状態(サスペンション)の両方の状態を含むものである。
水不溶性ポリマーは、液体組成物としたときの定着性の観点から、水不溶性ポリマーが固体状態で分散された分散状態となりうる水不溶性ポリマーであることが好ましい。
自己分散性ポリマーの乳化又は分散状態、すなわち自己分散性ポリマーの水性分散物の調製方法としては、転相乳化法が挙げられる。転相乳化法としては、例えば、自己分散性ポリマーを溶媒(例えば、親水性有機溶剤等)中に溶解又は分散させた後、界面活性剤を添加せずにそのまま水中に投入し、自己分散性ポリマーが有する塩生成基(例えば、酸性基)を中和した状態で、攪拌、混合し、溶媒を除去した後、乳化又は分散状態となった水性分散物を得る方法が挙げられる。
自己分散性ポリマーの粒子の分散状態とは、水不溶性ポリマー30gを70gの有機溶媒(例えば、メチルエチルケトン)に溶解した溶液、水不溶性ポリマーの塩生成基を100%中和できる中和剤(塩生成基がアニオン性であれば水酸化ナトリウム、カチオン性であれば酢酸)、及び水200gを混合、攪拌(装置:攪拌羽根付き攪拌装置、回転数200rpm、30分間、25℃)した後、混合液から有機溶媒を除去した後でも、分散状態が25℃で少なくとも1週間安定に存在していることを目視で確認することができる状態をいう。
また、水不溶性ポリマーとは、ポリマーを105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100g中に溶解させたときに、その溶解量が10g以下であるポリマーを指し、その溶解量が好ましくは5g以下、更に好ましくは1g以下である。溶解量は、水不溶性ポリマーの塩生成基の種類に応じて、水酸化ナトリウム又は酢酸で100%中和した時の溶解量である。
水性媒体は、水を含んで構成され、必要に応じて親水性有機溶媒を含んでいてもよい。本発明においては、水性媒体は、水と水に対して0.2質量%以下の親水性有機溶媒とから構成されることが好ましく、水から構成されることがより好ましい。
水不溶性ポリマーの主鎖骨格は、ポリウレタンであることが好ましい。
縮合系ポリマーを構成するモノマーの好適な例は、特開2001−247787号公報に記載されている。ポリウレタンは、ジオール化合物とジイソシアネート化合物とを原料として重付加反応により合成される。ジオール化合物及びジイソシアネート化合物の詳細については、特開2001−247787号公報の段落番号[0031]〜[0036]の記載を参照することができる。
また、本発明においては、ポリマー粒子は、下記一般式(PU−1)で表される構造を有するポリウレタンの粒子を含むことが好ましい。


一般式(PU−1)において、Rは、脂肪族基、又は芳香族基を表し、Rは、ジオール化合物の残基を表す。
で表される脂肪族基としては、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、水素化m−キシレンジイソシアネート(H6XDI)、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート(H12MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)等に由来する2価の基が挙げられる。
で表される芳香族基としては、m−キシレンジイソシアネート(XDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)等に由来する2価の基が挙げられる。
は、記録画像の耐久性の観点から、脂肪族基であることが好ましい。これは、比較的柔らかい構造を選択することで、インクが記録媒体に定着した後のインク膜の柔軟性が向上し、記録画像の耐久性が向上するためと推察される。
は、ジオール化合物の残基を表し、この残基としては、アルキレン基、ポリエーテル基、ポリエステル基、ポリカーボネート基、及びポリカプロラクトン基から選ばれる基が好ましく、より好ましくは、アルキレン基、ポリエーテル基、ポリエステル基、及びポリカプロラクトン基から選ばれる基であり、特に好ましくは、炭素数1〜30のアルキレン基、炭素数2〜60のアルキルエーテル基、及び炭素数1〜30のアルキルエステル基から選ばれる基である。これは、比較的柔らかい構造を選択することで、インクが記録媒体に定着した後のインク膜の柔軟性が向上し、記録画像の耐久性が向上するためと推察される。
また、mは、整数を表し、後述の分子量を満たす範囲で適宜選択すればよい。
さらに、本発明においては、ポリマー粒子は、耐摩擦性の観点から、ジイソシアネートとジオールとから形成されるポリウレタン構造を有するポリウレタン粒子であることが好ましく、インクの保存安定性及び吐出安定性の観点も考慮すると、ジイソシアネートとポリカーボネートジオールとから形成されるポリウレタン構造を有するポリウレタン粒子であることがより好ましい。
ポリウレタン粒子は、内部に架橋構造を有するもの又は有さないもののいずれでもよいが、画像定着性の観点からは、架橋構造を有していないものがより好ましい。
本発明においては、ポリマー粒子として、市販品を用いてもよく、ポリウレタン系の市販品の例としては、大成ファインケミカル社製のアクリットWBR−016U(Tg:20℃)、同WEM−321U(Tg:20℃)、同WBR−2018(Tg:20℃)、同WBR−2000U(Tg:45℃)、同WBR−601U(Tg:−30℃)、村山化学研究所社製のPUE−1000、同PUE−1020A、同PUE−1370、同PUE−800、第一工業製薬社製のスーパーフレックス650、同860、同210、東亞合成社製のネオタンUE−1100、三洋化成工業社製のユーコートUX−150、同UWS−145、バーマリンUA−150、同UA−368、ユーピレンUXA−307、住化バイエルウレタン社製のインプラニールDLP−R(Tg:21℃)、同DLN(Tg:−55℃)、同DLC−F(Tg:−42℃)、バイヒドロール(UH XP2648(Tg:−51℃)、ディスパコールU−53(Tg:−58℃)、三洋化成社製のパーマリンUA−150(Tg:36℃)、宇部興産社製のUW−1005−E(Tg:−30℃)、UW−5101−E(Tg:69℃)等(全て商品名)を挙げることができる。
ポリマー粒子としては、(メタ)アクリル構造を有するアクリル系樹脂で形成された粒子、すなわち、アクリル系樹脂の粒子も好適である。
アクリル系樹脂としては、アニオン性基を有するものが好ましい。このようなアクリル系樹脂は、例えば、アニオン性基を有するアクリルモノマー(アニオン性基含有アクリルモノマー)と、必要に応じて、このアニオン性基含有アクリルモノマーと共重合可能な他のモノマーとを溶媒中で重合して得られる。アニオン性基含有アクリルモノマーとしては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、及びホスホン基から選ばれる1つ以上の基を有するアクリルモノマーが挙げられ、中でもカルボキシル基を有するアクリルモノマー(例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、エタアクリル酸、プロピルアクリル酸、イソプロピルアクリル酸、イタコン酸、フマル酸等)が好ましく、特にはアクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。
アクリル系樹脂の粒子として、上市されている市販品を用いてもよく、市販品の例として、東亜合成社製のアロンHD−5(商品名、Tg:45℃、アクリル系)、ニチゴー社製のモビニール742N(商品名、Tg:37℃、アクリル系)等が挙げられる。
ポリマー粒子としては、スチレン構造を有するスチレン系樹脂で形成された粒子、すなわち、スチレン系樹脂の粒子も好適である。
スチレン系樹脂としては、スチレン単独重合体のほか、スチレンとアクリルモノマー等の他のモノマーとの共重合体が挙げられる。アクリルモノマーとしては、上記のアクリル系樹脂と同様のアニオン性基含有アクリルモノマーが挙げられる。
スチレン系樹脂の粒子として、上市されている市販品を使用してもよく、市販品の例としては、ジョンソンポリマー社製のジョンクリル741(商品名、Tg:15℃、スチレン/アクリル系樹脂)、同775(商品名、Tg:37℃、スチレン/アクリル系樹脂)、同537(商品名、Tg:49℃、スチレン/アクリル系樹脂)、同538(商品名、Tg:66℃、スチレン/アクリル系樹脂)等が挙げられる。
ポリマー粒子の分子量は、重量平均分子量で3,000〜300,000の範囲であることが好ましく、5,000〜200,000の範囲であることがより好ましい。重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算値として測定された値である。測定条件は下記の通りである。
<条件>
・GPC:HLC−8220 GPC(商品名、東ソー社製)
・カラム:TSKgeL SuperHZM−H、TSKgeL SuperHZ4000、TSKgeL SuperHZ2000(いずれも商品名、東ソー社製)
・移動相溶媒:テトラヒドロフラン
・標準試料:標準ポリスチレン
・流速:0.35ml/min
・カラム温度:40℃
ポリマー粒子を構成する水不溶性ポリマーの製造方法には、特に制限はない。例えば、重合性界面活性剤の存在下に乳化重合を行ない、界面活性剤と水不溶性ポリマーとを共有結合させる方法、親水性基含有モノマーと芳香族基含有モノマーとを含むモノマー混合物を溶液重合法、塊状重合法等の公知の重合法で共重合させる方法が挙げられる。重合法の中でも、インクとしたときの打滴安定性の観点から、溶液重合法が好ましく、有機溶媒を用いた溶液重合法がより好ましい。
ポリマー粒子は、有機溶媒中で合成されたポリマーを含み、このポリマーはカルボキシル基を有し、好ましくは酸価が1〜50であって、このポリマーのカルボキシル基の一部又は全部は中和され、水を連続相とするポリマー分散物として調製されたものであることが好ましい。このようなポリマー粒子については、本願出願人が先に出願した特願2012−200968明細書に詳細に記載されており、これを本発明にも適用しうる。
ポリマー粒子(特に、自己分散性ポリマー粒子)の平均粒子径は、体積平均粒子径で10nm〜400nmの範囲であることが好ましく、10nm〜200nmの範囲であることがより好ましく、10nm〜100nmの範囲であることが更に好ましく、特に好ましくは10nm〜50nmの範囲である。平均粒子径が10nm以上であると、製造適性が向上する。また、平均粒子径が400nm以下であると、保存安定性が向上する。また、ポリマー粒子の粒径分布に関しては、特に制限はなく、広い粒径分布を持つもの又は単分散の粒径分布を持つもののいずれでもよい。また、水不溶性粒子を2種以上混合してもよい。
なお、ポリマー粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置(日機装社製、商品名:UPA−EX150)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することで求められるものである。
ポリマー粒子のガラス転移温度(Tg)は、インクの保存安定性の観点から、−60℃〜70℃の範囲であることが好ましく、−40℃〜70℃の範囲であることがより好ましく、20℃〜50℃の範囲であることが更に好ましい。
ポリマー粒子のガラス転移温度が上記範囲内にあると、画像に硬さ又は粘つきが生じ難く、手触り感等の風合い(例えば、記録画像に硬さや粘つきがない等)が良好になるとともに、記録画像の耐擦過性をより向上させることができる。
ポリマー粒子(特に、自己分散性ポリマー粒子)は、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。ポリマー粒子として2種以上を含んでもよく、また2種以上を混合あるいは結合したポリマーで構成された粒子を使用してもよい。
本発明のインク組成物において、ポリマー粒子を含有する場合には、インク組成物中におけるポリマー粒子の含有量は、画像の耐擦過性の観点から、インク全量に対して、1質量%〜30質量%であることが好ましく、5質量%〜15質量%であることがより好ましい。
<着色剤>
本発明に係るインク組成物は、着色剤を含有していてもよい。インク組成物は、着色剤を含有することにより、着色インク組成物となる。着色剤としては、顔料、染料等が好適であり、中でも画像の耐光性の観点から、顔料が好ましい。顔料は、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、有機顔料又は無機顔料のいずれであってもよい。インク着色性の観点から、顔料は、水に殆ど不溶であるか又は難溶であることが好ましい。
有機顔料としては、例えば、アゾレーキ、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、ジケトピロロピロール顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフタロニ顔料等の多環式顔料;塩基性染料型レーキ、酸性染料型レーキ等の染料レーキ;ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、昼光蛍光顔料等が挙げられる。
また、無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄系顔料、カーボンブラック系顔料等が挙げられる。
本発明のインク組成物では、カラーインデックスに記載されていない顔料であっても、水相に分散可能であればいずれも使用可能である。顔料を界面活性剤や高分子分散剤等で表面処理したものや、グラフトカーボン等も使用可能である。
本発明のインク組成物においては、上記顔料の中でも、特に、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、及びカーボンブラック系顔料が好ましい。
本発明のインク組成物は、着色剤として水分散性顔料を含有してもよい。
水分散性顔料の具体例としては、下記(1)〜(4)の顔料が挙げられる。
(1)カプセル化顔料:ポリマー粒子に顔料を含有させてなるポリマー分散物、より詳しくは、親水性水不溶性の樹脂で顔料を被覆し、顔料表面の樹脂層にて親水化することで顔料を水に分散可能にしたもの
(2)自己分散顔料:表面に少なくとも1種の親水基を有し、分散剤の不存在下で水分散性及び水溶性の少なくともいずれかを示す顔料、より詳しくは、主にカーボンブラック等を表面酸化処理して親水化し、顔料単体が水に分散するようにしたもの
(3)樹脂分散顔料:重量平均分子量50,000以下の水溶性高分子化合物により分散された顔料
(4)界面活性剤分散顔料:界面活性剤により分散された顔料
なお、カプセル化顔料は、例えば、特開平9−151342号、特開平10−140065号、特開平11−209672号、特開平11−172180号、特開平10−25440号、又は特開平11−43636号の各公報に記載の方法により製造することができる。
また、自己分散顔料も好ましい例の1つである。自己分散顔料とは、多数の親水性官能基及び/又はその塩(以下、「分散性付与基」と称する。)を、顔料表面に直接又はアルキル基、アルキルエーテル基、アリール基等を介して間接的に結合させたもので、顔料分散用の分散剤を用いずに水性媒体中に分散可能な顔料である。ここで、「分散剤を用いずに水性媒体中に分散」とは、顔料を分散させるための分散剤を用いなくても水性媒体中に分散可能なことをいう。
自己分散顔料は、市販品を使用してもよく、具体的には、マイクロジェットCW−1(商品名、オリヱント化学工業社製)、CAB−O−JET200、CAB−O−JET300(商品名、キャボット社製)等が挙げられる。
−分散剤−
本発明のインク組成物において、着色剤として顔料を用いる場合には、分散剤を用いてもよい。分散剤としては、ポリマー分散剤及び低分子の界面活性剤型分散剤が挙げられ、本発明のインク組成物においては、これらのいずれを用いてもよい。また、ポリマー分散剤としては、水溶性又は非水溶性のいずれの分散剤を用いてもよい。
なお、「非水溶性」とは、分散剤を105℃で2時間乾燥させた後、25℃の水100g中に溶解させたときに、その溶解量が10g以下であることをいう。
低分子の界面活性剤型分散剤は、インクを低粘度に保ちつつ、顔料を水溶媒に安定に分散させることができる。低分子の界面活性剤型分散剤とは、分子量2,000以下の低分子分散剤をいう。低分子の界面活性剤型分散剤の分子量は、100〜2,000の範囲であることが好ましく、200〜2,000の範囲であることがより好ましい。
低分子の界面活性剤型分散剤は、親水性基と疎水性基とを含む構造を有している。親水性基と疎水性基とは、それぞれ独立に、1分子に1以上含まれていればよく、また、複数種類の親水性基と疎水性基とを有していてもよい。親水性基と疎水性基とを連結するための連結基も適宜、有していてもよい。
親水性基としては、アニオン性基、カチオン性基、ノニオン性基、これらを組み合わせたベタイン型等が挙げられる。
疎水性基は、炭化水素系、フッ化炭素系、シリコーン系等の構造を有しており、特に炭化水素系の構造を有していることが好ましい。また、疎水性基は、直鎖状構造又は分岐状構造のいずれであってもよい。また、疎水性基は、1本鎖状構造、又は2本鎖以上の鎖状構造でもよく、2本鎖以上の鎖状構造である場合は、複数種類の疎水性基を有していてもよい。
疎水性基は、炭素数2〜24の炭化水素基であることが好ましく、炭素数4〜24の炭化水素基であることがより好ましく、炭素数6〜20の炭化水素基であることが更に好ましい。
ポリマー分散剤のうち、水溶性分散剤としては、親水性高分子化合物が挙げられる。
ポリマー分散剤のなかでも、顔料の分散安定性の観点から、カルボキシル基を含む高分子化合物が好ましく、例えば、水溶性スチレンアクリル樹脂等のアクリル系樹脂、水溶性スチレンマレイン酸樹脂、水溶性ビニルナフタレンアクリル樹脂、水溶性ビニルナフタレンマレイン酸樹脂等のようなカルボキシル基を含む高分子化合物が特に好ましい。
ポリマー分散剤の重量平均分子量は、3,000〜200,000の範囲が好ましく、5,000〜100,000の範囲がより好ましく、5,000〜80,000の範囲が更に好ましく、10,000〜60,000の範囲が特に好ましい。
ポリマー分散剤は、自己分散性の観点から、カルボキシル基を有するポリマーを含むことが好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が100mgKOH/g以下のポリマーであることが好ましく、カルボキシル基を有し、酸価が25mgKOH/g〜100mgKOH/gのポリマーであることがより好ましい。
顔料と分散剤との混合質量比(顔料:分散剤)は、1:0.06〜1:3の範囲であることが好ましく、1:0.125〜1:2の範囲であることがより好ましく、1:0.125〜1:1.5の範囲であることが更に好ましい。
また、本発明のインク組成物においては、顔料の表面の少なくとも一部が水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された樹脂被覆顔料がより好ましい。水溶性樹脂は、顔料を分散させる分散剤として作用する。顔料が架橋ポリマーで被覆されていると、顔料分散物、又はこの顔料分散物を用いて水系インクとしたときに、優れた安定性(pH変動に対する安定性及び温度変動に対する安定性)を付与することができる。水溶性樹脂としては、ポリビニル類、ポリウレタン類、ポリエステル類等が挙げられ、中でもポリビニル類が好ましい。
ここでいう水溶性樹脂は、分子内に、架橋剤により架橋反応を起こす基を有している。このような基は、特に限定されないが、カルボキシル基又はその塩、イソシアナート基、エポキシ基等が挙げられる。本発明のインク組成物においては、水溶性樹脂は、分散性向上の観点から、カルボキシル基又はその塩を有していることが好ましい。
水溶性樹脂は、共重合成分としてカルボキシル基含有モノマーを用いて得られる共重合体であることが好ましい。
水溶性樹脂の酸価(水溶性樹脂1gを中和するに必要なKOHのmg数)は、顔料の分散性及び分散安定性の観点から、135mgKOH/g〜250mgKOH/gであることが好ましく、135mgKOH/g〜200mgKOH/gであることがより好ましく、135mgKOH/g〜180mgKOH/gであることが特に好ましい。
水溶性樹脂の顔料に対する量は、10質量%〜250質量%であることが好ましく、10質量%〜200質量%であることがより好ましく、20質量%〜150質量%であることが更に好ましく、30質量%〜100質量%であることが特に好ましい。
顔料の表面が水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された樹脂被覆顔料は、顔料を、水溶性樹脂を用いて分散した後に、架橋剤により架橋する工程を経て得ることができる。
水溶性樹脂を架橋剤で架橋した架橋ポリマーで被覆された顔料としては、具体的には、Projet Yellow APD1000、Projet Magenta APD1000、Projet Cyan APD1000、Projet Black APD1000(商品名、いずれもFUJIFILM Imaging Colorants社製)等が好適に用いられる。
本発明のインク組成物においては、顔料に代えて染料を着色剤として用いてもよい。染料を用いる場合には、染料を水不溶性の担体に保持したものを用いることができる。染料としては、公知の染料を制限なく用いることができ、例えば、特開2001−115066号公報、特開2001−335714号公報、特開2002−249677号公報等に記載の染料が好適に用いられる。担体としては、水に不溶又は難溶であれば、特に制限はなく、無機材料、有機材料、及びこれらの複合材料から選択して用いることができる。具体的には、特開2001−181549号公報、特開2007−169418号公報等に記載の担体が好適に用いられる。
染料を保持した担体(水不溶性着色粒子)は、分散剤を用いて水系分散物として用いることができる。分散剤としては上述した分散剤を好適に用いることができる。
本発明のインク組成物においては、画像の耐摩擦性、品質等の観点から、顔料と分散剤とを含むことが好ましく、有機顔料とポリマー分散剤とを含み、顔料の表面の少なくとも一部がポリマー分散剤で被覆された水分散性顔料として含有されることがより好ましい。
また、本発明のインク組成物においては、有機顔料とカルボキシル基を含むポリマー分散剤とを含み、顔料表面の少なくとも一部がカルボキシル基を有するポリマー分散剤で被覆された水分散性顔料として含有されることが特に好ましい。
分散状態での顔料の平均粒子径は、10nm〜200nmであることが好ましく、10nm〜150nmであることがより好ましく、10nm〜100nmであることが更に好ましい。平均粒子径が200nm以下であると、色再現性が良好になり、また、打滴する際の打滴特性も良好になる。平均粒子径が10nm以上であると、耐光性が良好になる。色材の粒径分布は、特に限定されるものではなく、広い粒径分布又は単分散性の粒径分布のいずれであってもよい。また、単分散性の粒径分布を持つ色材を2種以上混合して使用してもよい。
ここで、分散状態での顔料の平均粒子径は、インク化した状態での平均粒子径を示すが、インク化する前段階のいわゆる濃縮インク分散物についても同様である。
なお、分散状態での顔料の平均粒子径、並びに後述するポリマー粒子の平均粒子径及び粒径分布は、ナノトラック粒度分布測定装置UPA−EX150(商品名、日機装社製)を用いて、動的光散乱法により体積平均粒径を測定することで求められるものである。
顔料は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のインク組成物が顔料を含有する場合、この顔料のインク組成物中における含有量は、画像濃度の観点から、インク組成物の全量に対して、1質量%〜25質量%であることが好ましく、2質量%〜15質量%であることがより好ましい。
<その他の添加剤>
本発明に係るインク組成物は、上記の成分に加え、必要に応じて、その他の添加剤を含むことができる。その他の添加剤としては、例えば、褪色防止剤、乳化安定剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、防腐剤、防黴剤、pH調整剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知の添加剤が挙げられる。これらの各種添加剤は、インク組成物を調製後に直接添加してもよく、インク組成物の調製時に添加してもよい。
なお、本発明のインク組成物には、消泡機能を有する特定界面活性剤の範囲外のHLBを有する界面活性剤や、公知の消泡剤は、インク吐出性に影響を及ぼす懸念があることから、含有しないことが好ましい。
紫外線吸収剤は、画像の保存性を向上させることができる。紫外線吸収剤としては、特開昭58−185677号公報、同61−190537号公報、特開平2−782号公報、同5−197075号公報、同9−34057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−2784号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第3214463号明細書等に記載されたベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号公報、同56−21141号公報、特開平10−88106号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同8−53427号公報、同8−239368号公報、同10−182621号公報、特表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディスクロージャーNo.24239号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍光増白剤も用いることができる。
褪色防止剤は、画像の保存性を向上させることができる。褪色防止剤としては、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用することができる。有機の褪色防止剤としてはハイドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、ヘテロ環類などがあり、金属錯体としてはニッケル錯体、亜鉛錯体などがある。より具体的にはリサーチディスクロージャーNo.17643の第VIIのIないしJ項、同No.15162、同No.18716の650頁左欄、同No.36544の527頁、同No.307105の872頁、同No.15162に引用された特許に記載された化合物や特開昭62−215272号公報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に含まれる化合物を用いることができる。
防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその塩等が挙げられる。これらはインク組成物中に0.02〜1.00質量%使用するのが好ましい。
pH調整剤としては、中和剤(有機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。pH調整剤は、インク組成物の保存安定性を向上させる観点から、インク組成物がpH6〜10となるように添加するのが好ましく、pH7〜10となるように添加するのがより好ましい。
<インク組成物の物性>
(粘度)
本発明の画像形成方法に適用しうるインク組成物は、30℃における粘度が10mPa・s〜14mPa・sの範囲にあることを要し、11mPa・s〜13mPa・sの範囲であることがより好ましい。
インク組成物の粘度が上記範囲にあることで、記録媒体上に、インクジェットヘッドを用い、60pL〜120pLの液滴でインク組成物を吐出して画像を形成する画像形成方法、即ち、60pL〜120pLという液滴を吐出可能なインクジェットヘッドを有するインクジェット記録装置による画像形成方法に好適に使用しうる。
インク組成物の粘度は、水溶性高分子や水溶性有機溶剤の種類と含有量とを制御することで調整される。
本発明におけるインク組成物の粘度は、30℃に温度調整したインク組成物を測定対象とし、振動式粘度計(BROOKFIELD社製、商品名:DV−II+VISCOMETER)を用いて、30℃、相対湿度50%の環境下で、インクを原液のまま30℃でコーンプレート(φ35mm)を用いて測定した値であり、トルクが20%〜90%の範囲で、且つ回転数が0.5rpm〜100rpmの範囲のデータの平均値を粘度の測定値とした。
(表面張力)
インク組成物の表面張力は、20mN/m〜40mN/mの範囲であることが好ましく、より好ましくは30mN/m〜38mN/mの範囲であり、特に好ましくは、35mN/m〜37mN/mの範囲である。インク組成物の表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(商品名、協和界面科学株式会社製)を用い、プレート法により25℃の温度条件下で測定した値を用いている。
インク組成物の表面張力は、特定界面活性剤の種類や添加量により調製されるが、必要に応じて他の界面活性剤を添加して調製してもよい。
〔画像形成方法〕
本発明の画像形成方法は、インク組成物を記録媒体上に、60pL〜120pLの液滴で吐出可能なインクジェットヘッドを用いて吐出して画像を形成する方法である。
記録媒体へのインク組成物の付与は、60pL〜120pLの液滴で吐出可能なインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録を用いて行えばよい。
粘度範囲のインク組成物を大液滴で吐出不良を生じることなく吐出しうるために、本発明の画像形成方法によれば、従来よりも高速で記録媒体を搬送しつつ、高周波数で、且つ、比較的大液滴でインクの吐出を行っても、高品質の画像を有する画像記録物が生産性よく得られる。
本発明の画像形成方法は、記録媒体上にインク組成物を付与した後、さらに、記録媒体上に付与されたインク組成物中の溶媒(具体的には、水及び水溶性有機溶剤の少なくともいずれか)を乾燥により減少させるインク乾燥工程を有していてもよい。
(インク組成物の付与)
本発明の画像形成方法における記録媒体へのインク組成物の付与について説明する。
本発明におけるインク付与工程では、上記のインク組成物をインクジェット法により記録媒体上に付与する。
本発明の画像形成方法において、上記のインク組成物を記録媒体上に付与するインクジェット記録装置は、60pL〜120pLの液滴で吐出可能なインクジェットヘッドを備える他は、特に限定されるものではなく、既述の量の液滴を吐出しうるヘッドを備えた公知のインクジェット記録装置を、任意に選択して用いることができる。
本発明の画像形成方法では、水系インク組成物を用いるため少なくともインクジェットヘッドのノズル部表面が、金属、又はシリコンを含む化合物から選ばれる少なくとも1種の材料を含んで形成されることが、ヘッドの耐久性の向上や、吐出不良を抑制する観点から好ましい。
金属、又はシリコンを含む化合物からなる群より選ばれる材料としては、銅、銀、パラジウ、ニッケル、金などの金属、あるいは、ニッケル/金合金、ステンレス、真鍮などの合金、酸化チタンなどの金属酸化物、シリコンや、表面に酸化皮膜を有するシリコン、あるいは表面がフッ素処理されたシリコン等が挙げられる。
インクジェット記録法により記録媒体上にインクを付与する場合、付与方式としては、マルチパスでも1パスでもよいが、高速記録の観点からは1パス又は2パスが好ましい。
ここで、1パスとは、記録媒体の搬送方向と交差する方向(記録素子の配列方向)について1回の吐出でその方向における走査領域に形成すべきドット(インク滴)の全てを形成して記録する記録方法を意味する。この場合、記録時に搬送される記録媒体の搬送方向と交差する記録媒体幅方向に該記録媒体幅長に対応した長さの吐出ヘッド(記録素子が配列されているラインヘッド)が設けられ、吐出ヘッドに設けられた複数の吐出孔から主走査方向に同時にインクを吐出するものである。これは、いわゆるライン方式と呼ばれ、記録素子の配列方向と交差する方向(主走査方向)に記録媒体を走査することで記録媒体の全面に画像の記録が行なえる。従って、短尺のシリアルヘッドを記録基材の幅方向(主走査方向)に走査しながら記録するシャトル方式とは異なり、キャリッジ等の搬送系が不要である。
また、2パスとは、走査領域に形成するドットを2回の吐出により形成して記録する方法である。
記録基材に付与するインク滴量は、求められる画質、耐擦過性、画像部の風合いを満足し得る範囲であれば、特に制限はないが、高速印刷を可能とする観点から、本発明においては、60pl以上120pl以下の範囲が選択され、70pl以上110pl以下の範囲が好ましく、70pl以上100pl以下の範囲が更に好ましい。
インク滴量が60pl以上であることで、定着後のインク領域を確保して剥がれ難くなり、画像の耐擦過性がより高められる。また、インク滴量が120pl以下であることで、記録媒体表面上での液滴の乾燥が良好に維持でき、画像滲みの発生が防止される。
また、記録基材に付与するインク滴の直径(着弾前の直径)は、48μm〜61μmが好ましく、51μm〜59μmがより好ましい。なお、インク滴の直径は、高速度カメラ(例えば、島津製作所製のHyper Vision HPV−2A(商品名))による液滴観察で直接測定することができる。
水系インクの粘度(30℃)としては、インクタンクから記録ヘッドに安定的にインク供給する観点から、既述のように10mPa・s〜14mPa・sの範囲であり、好ましくは11mPa・s〜13mPa・sの範囲である。
例えば、各色あたりの解像度は、100dpi(dot per inch)以上が好ましく、高画質の観点から200dpi以上が望ましい。
本発明に好適に使用されるこのようなインクジェットヘッドの例としては、SapphireQS256/10、SapphireQS256/30、SapphireQS256/80、EmeraldQE256/30、EmelraldQE256/80、Galaxy256/30、Galaxy256/50、Galaxy256/80、Polaris512/15、Polaris512/35、Polaris512/85、SG−1024(いずれも商品名、富士フイルムDIMATIX社製)が挙げられる。
−記録媒体−
本発明においては、記録媒体は、特に限定されるものではなく、支持体や記録材料として公知の記録媒体を用いることができる。記録媒体としては、例えば、紙、ガラス、金属(例えば、アルミニウム、亜鉛、銅等)の板、プラスチック(例えば、ポリ塩化ビニル樹脂、二酢酸セルロース、三酢酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール等)のフィルム又はシート、上記のプラスチックがラミネートされた紙、上記の金属がラミネート又は蒸着された紙又はプラスチックのフィルム等が挙げられる。
本発明のインク組成物によれば、耐摩擦性及び柔軟性に優れた画像を記録することができるので、記録媒体としては、インクに対して非吸収性又は低吸収性のものが、本発明の効果がより有利に奏される点において好ましい。このような観点から、本発明における記録媒体は、上記の中でも、プラスチックのフィルム又はシートが好ましく、更に汎用性の観点から、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル樹脂のフィルム又はシートがより好ましい。
非吸収性又は低吸収性は、記録媒体に対するインクの吸収度合を示すものであるが、本発明のインク組成物は水系であるため、下記のように水の吸収性にて評価することができる。すなわち、本発明において、「非吸収性の記録媒体」とは、ASTM試験法のASTM D570で吸水率(質量%、24hr.)が0.2未満の組成のものを意味し、「低吸収性の記録媒体」とは、ASTM試験法のASTM D570で吸水率(質量%、24hr.)が0.2以上0.5未満の組成のものをいう。
記録媒体の厚みは、0.1μm〜1000μmであることが好ましく、0.1μm〜800μmであることがより好ましく、1μm〜500μmであることが更に好ましい。記録媒体の厚みが0.1μm〜1000μmの範囲内であると、柔軟性に優れた画像を記録できるという本発明の効果がより有利に奏される。
記録媒体には、親水化処理が施されてもよい。インクが付与される前の記録媒体に、親水化処理を施すことで、水系に調整されたインクのハジキを防止することができ、また、画像の耐摩擦性をより向上させることができる。
親水化処理としては、コロナ処理、プラズマ処理、フレーム処理、熱処理、摩耗処理、光照射処理(UV処理)、火炎処理等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。例えば、インクを付与して画像を記録する前に、予め記録媒体の表面にコロナ処理を施すと、記録媒体の表面エネルギーが増大し、記録媒体の表面の湿潤及び記録媒体へのインクの接着が促進される。コロナ処理は、例えば、コロナマスター(信光電気計社製、商品名:PS−10S)等を用いて行なうことができる。コロナ処理の条件は、記録媒体の種類、インクの組成等、場合に応じて適宜選択すればよい。例えば、下記の処理条件としてもよい。
・処理電圧:10〜15.6kV
・処理速度:30〜100mm/s
本発明における親水化処理としては、コストや作業性の点で、コロナ処理を施す態様が好ましい。
(インク組成物の乾燥)
本発明の画像形成方法においては、インク組成物を付与して画像を形成した後に、更にインク乾燥工程を有していてもよい。
インク乾燥工程を経ることで、インク組成物中の液媒体(水及び水溶性有機溶剤)が蒸発し、画像のムラや滲みの少ない高画質な画像、及び耐摩擦性に優れた記録物を短時間で得ることができる。また、インク乾燥工程を経ることで、記録媒体のシワやカールを防止することができる。さらに、インク乾燥工程を経ると、例えば、ポリマー粒子を含むインク組成物を用いた場合には、乾燥時の加熱によりインク組成物に含まれるポリマー粒子の融着が促され、良好な皮膜が形成されるため、画像の耐摩擦性がより一層向上する。
乾燥温度は、インク組成物中に存在する液媒体が蒸発し、且つ、ポリマー粒子による皮膜が形成されるという観点から、20℃以上が好ましい。中でも、乾燥温度は、20℃〜150℃であることが好ましく、40℃〜80℃であることがより好ましい。乾燥温度が80℃以下であると、記録媒体の変形を防ぐことができる。
なお、乾燥時間は、インク組成物中の液媒体が蒸発し、且つ、ポリマー粒子による皮膜が形成できれば、特に制限はなく、液媒体種、ポリマー種、記録速度等を考慮して、適宜選択することができる。
乾燥方式としては、インク組成物中に含まれる液媒体の揮発を促進させる方法であれば、特に限定されるものではない。乾燥方式としては、例えば、記録前後の記録媒体に熱を加える方法、記録後の記録媒体に風を吹き付ける方法、これらを組み合わせた方法等が挙げられる。具体的には、強制空気加熱、輻射加熱、伝導加熱、高周波乾燥、マイクロ波乾燥、乾燥空気送風等が挙げられる。
〔画像記録物〕
本発明の画像記録物は、本発明の画像形成方法によって記録された画像を有する。
本発明の画像記録物は、乾燥性に優れ、ムラやスジの発生が抑制された高品質の画像を有しており、しかも、そのような画像記録物が、高速印刷により高い生産性で得られるので、例えば、大量に大面積に画像を形成することが必要な比較的安価な量産品、例えば、食品や日用品などの包装材、紙製或はプラスチックフィルム製の手提げ袋等として好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は質量基準である。
また、実施例1及び10は参考例である。
〔実施例1〕
下記インク組成1の処方に従い、マゼンタ(M)のインク組成物を、以下に示す方法にて調製した。
攪拌している顔料分散液に対し、水溶性有機溶剤と水溶性高分子と界面活性剤と水の溶液を添加し、次いでポリマー微粒子を添加し、30分攪拌し、所望のインク組成物を調製した。
(インク組成1)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・2−ピロリドン(東京化成社製:水溶性有機溶剤、SP値:29.12)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製:水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62) ・・・8.1質量部
*表1〜2中に「PEG8000」と記載
・サーフィノール104PG50(商品名、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.41質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
下記表1〜2に、インク組成物用いた水溶性高分子、水溶性有機溶剤とそのSP値、水溶性高分子のSP値と水溶性有機溶剤のSP値との差(ΔSP値)、用いた界面活性剤のHLBを記載した。
得られたインク組成物の30℃における粘度、及び表面張力を下記方法にて測定し、その結果を表1〜2に併記した。
(粘度)
30℃に温度調整したインク組成物を測定対象とし、振動式粘度計(BROOKFIELD社製、商品名:DV−II+VISCOMETER)を用いて、30℃、相対湿度50%の環境下で、インクを原液のまま30℃でコーンプレート(φ35mm)を用いて測定した。トルクが20%〜90%の範囲で、且つ回転数が0.5rpm〜100rpmの範囲のデータの平均値を粘度の測定値とした。
(表面張力)
インク組成物の表面張力は、Automatic Surface Tensiometer CBVP−Z(商品名、協和界面科学株式会社製)を用い、プレート法により25℃の温度条件下で測定した。
<評価>
得られた実施例1に係るインク組成物を、85plの液滴量で吐出可能なインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置であるPolarisヘッド(商品名、富士フイルムDimatix社製)を用いて吐出することで画像形成を行い、以下の基準にて評価した。
評価結果を、下記表1〜2に示す。
1.連続吐出性
上記インクを、Polarisヘッド(商品名、富士フイルムDimatix社製)の全ノズル256chから10kHzの周波数で連続吐出した。この連続吐出において、インクの液滴量は85pLとした。連続吐出の開始から20分後に不吐出を生じることなく吐出できている残存ノズル数を、ストロボ写真撮影によって計測した。
計測結果に基づき、全ノズル数に対する残存ノズル数の割合を求め、下記評価基準に従ってインクの連続吐出性を評価した。
A…98%以上、不吐せず吐出できており、実用上問題ない。
B…95%以上、98%未満で不吐せず吐出できており、実用上問題ない。
C…90%以上、95%未満で不吐せず吐出できているが、実用上懸念がある。
D…90%未満が不吐せず吐出できているが、実用上問題になる。
2.間欠吐出性
上記インクをPolarisヘッド(商品名、富士フイルムDimatix社製)の全ノズル256chから10kHzで1分連続吐出した。この連続吐出において、インクの液滴量は85pLとした。上記1分間の連続吐出の後、規定の時間、インクの吐出を停止した。その後、上記と同様の条件で連続吐出を再開し、この2回目の連続吐出の開始から1分経過後において、不吐出を生じることなく吐出できている残存ノズル数を、ストロボ写真撮影によって計測した。
計測結果に基づき、全ノズル数に対する残存ノズル数の割合を求め、下記評価基準に従ってインクの間欠吐出性を評価した。
A…98%以上、不吐せず吐出できており、実用上問題ない。
B…95%以上、98%未満で不吐せず吐出できており、実用上問題ない。
C…90%以上、95%未満で不吐せず吐出できているが、実用上懸念がある。
D…90%未満が不吐せず吐出できているが、実用上問題になる。
3.画像品質
上記インクをPolarisヘッド(商品名、富士フイルムDimatix社製)にて全ノズル256chから上質紙上に連続吐出させ、100%ベタ画像(200×200dpi、印刷方向平行60cm×印刷方向垂直5cm)を記録した。この連続吐出において、インクの液滴量は85pLとした。画像の記録は、30m/分(1kHz)、50m/分(2kHz)、100m/分(4kHz)、150m/分(6kHz)、200m/分(8kHz)、250m/分(10kHz)の条件(搬送速度及び吐出の周波数)で行った。これらの条件において、画像間隔が時間で60秒となるようにして、連続で10回画像印刷を繰り返した。得られた画像を目視で確認し、以下の基準で画像品質を評価した。
A…画像の全体において、濃度ムラやスジが目立たず、実用上問題ない。
B…画像の全体において、濃度ムラやスジがわずかに確認されるが、実用上問題ない。
C…画像の全体において、濃度ムラやスジが確認され、実用上懸念がある。
D…画像の全体において、濃度ムラやスジが確認され、実用上問題になる。
4.乾燥性
得られた画像サンプルに対して、画像部分を指でさわり、インクが指に転写しないか、以下基準で評価した。
A…インクが転写せず、実用上問題ない。
B…インクの転写が確認され、実用上問題になる。
5.保存安定性
上記インクを60℃で1週間放置し、インクの物性を測定し、物性変化を、以下基準で評価した。
A…粘度変化量が0.3mPa・s未満、あるいは、表面張力変化量が0.3mN/m未満であり、実用上問題ない。
B…粘度変化量が0.3mPa・s以上0.5mPa・s未満、あるいは、表面張力変化量が0.3mN/m以上0.5mN/m未満であり、実用上問題ない。
C…粘度変化量が0.5mPa・s以上0.8mPa・s未満、あるいは、表面張力変化量が0.5mN/m以上0.8mN/m未満であり、実用上懸念がある。
D…度変化量が0.8mPa・s以上、あるいは、表面張力変化量が0.8mN/m以上であり、実用上問題になる。
〔実施例2〕
インクの組成を以下に示すインク組成2に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成2)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%) ・・・28.57質量部
・ジエチレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤 SP値:25.5)・・・16質量部
*表1〜2中、「DEG」と記載
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62) ・・・7.6質量部
・界面活性剤(サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水 ・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例3〕
インクの組成を以下に示すインク組成3に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成3)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・2−メチル−1,3−プロパンジオ−ル(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:24.17)・・・16質量部
*表1〜2中、「MPDO」と記載
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・6.6質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.34質量部
・ポリウレタン微粒子(WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水 ・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例4〕
インクの組成を以下に示すインク組成4に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成4)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・テトラエチレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23.36)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・7.3質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.43質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水 ・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例5〕
インクの組成を以下に示すインク組成5に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成5)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤 SP値:23)・・・16質量部
*表1〜2中、「DPG」と記載
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・6.4質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.27質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例6〕
インクの組成を以下に示すインク組成5に変えた以外は実施例5と同様にしてイエロー(Y)の色相を有するインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成6)
・Projet Yellow APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、イエロー顔料分散液、顔料濃度:16%)・・・25質量部
・ジプロピレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・5.5質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.54質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例7〕
インクの組成を以下に示すインク組成5に変えた以外は実施例5と同様にしてブラック(K)の色相を有するインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成7)
・Projet Black APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、ブラック顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・21.4質量部
・ジプロピレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・5.8質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.53質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例8〕
インクの組成を以下に示すインク組成5に変えた以外は実施例5と同様にしてシアン(C)の色相を有するインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成8)
・Projet Cyan APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、シアン顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・14.3質量部
・ジプロピレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・7.1質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.58質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水 ・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例9〕
インクの組成を以下に示すインク組成9に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成9)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・トリプロピレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:21.8)・・・16質量部
*表1〜2中、「TPG」と記載
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・6.2質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.33質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例10〕
インクの組成を以下に示すインク組成10に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成10)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:21.14)・・・16質量部
*表1〜2中、「TPGmME」と記載
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・5.5質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水 ・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例11〕
インクの組成を以下に示すインク組成11に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成11)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62) ・・・5.5質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例12〕
インクの組成を以下に示すインク組成12に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成12)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤 SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・7.4質量部
・サーフィノール104PG50(商品名、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例13〕
インクの組成を以下に示すインク組成13に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成13)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリビニルピロリドン(商品名:PVP K15、東京化成社製、水溶性高分子、Mn:10000、SP値:25.37)・・・11.08質量部
*表1〜2中、「PVP K15」と記載
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例14〕
インクの組成を以下に示すインク組成14変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成14)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤 SP値:23)・・・16質量部
・ポリオキシエチレングリコール/ポリオキシプロピレングリコール共重合体
(商品名:ニューポールPE−108、三洋化成工業社製、水溶性高分子、Mn:16500、SP値:20.2)・・・5.33質量部
*表1〜2中、「PE−108」と記載
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水 ・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例15〕
インクの組成を以下に示すインク組成15に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成15)
・Projet Magenta APD1000(商品名:FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製:水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・6.4質量部
・サーフィノール440(商品名、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:380.54、HLB8)・・・0.65質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔実施例16〕
インクの組成を以下に示すインク組成16に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成16)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤 SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・6.4質量部
・オルフィンE1008(日信化学工業社製、数平均分子量:578.68、HLB10−12)・・・1質量部
・ポリウレタン微粒子(WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔比較例1〕
インクの組成を以下に示すインク組成C1に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成C1)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・2−ピロリドン(東京化成社製)・・・14.52質量部
・2−メチル−1,3−プロパンジオール(東京化成社製)・・・7.69質量部
*表1〜2中、「MPDO」と記載
・トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(東京化成社製)・・22.21質量部
・界面活性剤(商品名:オルフィンE1010、日信化学工業社製、数平均分子量:666.88、 HLB13―14)・・・1質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔比較例2〕
インクの組成を以下に示すインク組成C2に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成C2)
なお、シアン顔料、ポリマー分散剤P−1、自己分散性ポリマー微粒子P−2は、特開2010−70669に従って調製したものを用いた。
・シアン顔料(ピグメントブルー15:3)・・・3質量部
・ポリマー分散剤P−1・・・1.5質量部
・自己分散性ポリマーP−2・・・6質量部
・ジプロピレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・15質量部
・界面活性剤(商品名:オルフィンE1010、日信化学工業社製、数平均分子量:666.88、 HLB13―14)・・・1質量部
・ポリエチレングリコール20000(和光純薬工業社製、水溶性高分子、Mn:20000、SP値:20.62)・・・0.5質量部
*表1〜2中、「PEG20000」と記載
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔比較例3〕
インクの組成を以下に示すインク組成C3に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成C3)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・4質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔比較例4〕
インクの組成を以下に示すインク組成C4に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成C4)
・Projet Magenta APD1000(商品名:FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール (東京化成社製、水溶性有機溶剤、SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・8質量部
・界面活性剤(商品名:サーフィノール104PG50、エアープロダクツアンドケミカルズ社製、数平均分子量:226.36、HLB4)・・・0.42質量部
・ポリウレタン微粒子(商品名:WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
〔比較例5〕
インクの組成を以下に示すインク組成C5に変えた以外は実施例1と同様にインクを調製し、同様の評価を行った。
(インク組成C5)
・Projet Magenta APD1000(商品名、FUJIFILM Imaging Colorants社製、マゼンタ顔料分散液、顔料濃度:14%)・・・28.57質量部
・ジプロピレングリコール(東京化成社製、水溶性有機溶剤 SP値:23)・・・16質量部
・ポリエチレングリコール8000(MPバイオメディカルズ社製、水溶性高分子、Mn:8000、SP値:20.62)・・・6.4質量部
・界面活性剤(オルフィンE1020、日信化学工業社製、数平均分子量:1107.41、HLB13―14)・・・1質量部
・ポリウレタン微粒子(WBR−2101、大成ファインケミカル社製、Tg:40℃、30質量%)・・・17質量部
・イオン交換水・・・インク総量を100質量部とした場合の残分(質量部)
表1〜2に示すように、本発明の画像形成方法を適用した実施例1〜実施例16では、高温度でも保存安定性に優れたインクを用いることで、大液滴の吐出条件においても、連続吐出性、間欠吐出性のいずれにも優れ、画像の乾燥性が良好であることから高速印刷に適することが分かる。また、本発明の画像形成方法により形成された画像は、優れた画像品質を示した。
これに対して、水溶性高分子を含まないインクを用いた比較例1はインクの保存安定性及び間欠吐出性に劣り、画像の乾燥性も実用上問題のあるレベルであった。界面活性剤としてHLBが本発明の範囲外のものを用いた比較例2及び比較例5、インクの粘度が本発明の範囲外である比較例3及び比較例4は、いずれも連続吐出性、間欠吐出性ともに劣っており、形成された画像の品質が実用上充分なレベルではないことがわかる。

Claims (7)

  1. 水と、数平均分子量3400以上の水溶性高分子と、水溶性有機溶剤と、HLBが3〜12の範囲にあり、且つ、数平均分子量が1000未満の界面活性剤と、を含有し、前記水溶性有機溶剤と前記水溶性高分子との配合比率が質量比で1:1〜8:1であり、前記水溶性高分子のSP値と前記水溶性有機溶剤のSP値との差が1以上5以下であり、30℃における粘度が10mPa・s〜14mPa・sの範囲にあるインク組成物を、30m/分以上の搬送速度で搬送される記録媒体上に、インクジェットヘッドを用いて60pL〜120pLの液滴で吐出して画像を形成する画像形成方法。
  2. 前記水溶性高分子のインク組成物における含有量が1質量%以上16質量%以下である請求項1に記載の画像形成方法。
  3. 前記水溶性高分子のSP値が、19〜31の範囲にある請求項1又は請求項2に記載の画像形成方法。
  4. 前記水溶性有機溶剤のSP値が、21〜30の範囲にある請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  5. 前記インク組成物が、さらにポリマー粒子を含む請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  6. 前記インク組成物の表面張力が、35mN/m〜37mN/mの範囲にある請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
  7. 前記インクジェットヘッドのノズル部表面が、金属、又はシリコンを含む化合物から選ばれる少なくとも1種の材料を含んで形成される請求項1〜請求項のいずれか1項に記載の画像形成方法。
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