JP2001181549A - 着色微粒子分散物、インクジェット用インク及びインクジェット記録方法 - Google Patents

着色微粒子分散物、インクジェット用インク及びインクジェット記録方法

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JP2001181549A
JP2001181549A JP36519099A JP36519099A JP2001181549A JP 2001181549 A JP2001181549 A JP 2001181549A JP 36519099 A JP36519099 A JP 36519099A JP 36519099 A JP36519099 A JP 36519099A JP 2001181549 A JP2001181549 A JP 2001181549A
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JP36519099A
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Takahiro Ishizuka
孝宏 石塚
Toshiki Fujiwara
淑記 藤原
Masato Yamada
真人 山田
Junichi Yamanouchi
淳一 山之内
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 着色微粒子の分散安定性に優れ、紙依存性が
なく、任意に選択した紙に印字した際の発色性・色調に
優れ、かつ耐水性、耐光性にも優れ、筆記用水性イン
ク、水性印刷インク、情報記録用インク等に好適な着色
微粒子分散物を提供する。 【解決手段】 下記式(I)で表される油溶性染料と油
溶性ポリマーとを含む着色微粒子を含有してなることを
特徴とする着色微粒子分散物である。前記油溶性ポリマ
ーがビニルポリマーである態様、前記ビニルポリマーの
解離性基がカルボキシル基及びスルホン酸基の少なくと
も一方である態様、などが好ましい。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油溶性染料を含有
する水系の着色微粒子分散物、該着色微粒子分散物を含
有してなるインクジェット用インク、及び該インクジェ
ット用インクを用いたインクジェット記録方法に関し、
更に詳しくは、色再現が良好であり、筆記用水性イン
ク、水性印刷インク、情報記録用インク等に好適な着色
微粒子分散物、サーマル、圧電、電界又は音響インクジ
ェット方式に好適なインクジェット用インク及びインク
ジェット記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、コンピューターの普及に伴い、イ
ンクジェットプリンターがオフィスだけでなく家庭で
も、紙、フィルム、布等の印字等に広く利用されてい
る。インクジェット用インクとしては、油性インク、水
性インク、固体状インクが知られているが、これらの中
でも、製造容易性、取扱性、臭気性、安全性等の点で水
性インクが有利であり、水性インクが主流となってい
る。
【0003】しかし、前記水性インクの多くは、分子状
態で溶解する水溶性染料を用いているため、透明性、色
濃度が高いという利点があるものの、染料が水溶性であ
るため耐水性が悪く、いわゆる普通紙に印字すると滲み
(ブリード)を生じて著しく印字品質が低下したり、耐
光性が悪いという問題がある。
【0004】そこで、前記問題を解決する目的で顔料や
分散染料を用いた水性インクが、例えば、特開昭56−
157468号、特開平4−18468号、同10−1
10126号、同10−195355号等の各公報にお
いて提案されている。ところが、これらの水性インクの
場合、耐水性はある程度向上するものの十分とは言い難
く、該水性インク中の顔料や分散染料の分散物の保存安
定性に欠け、インク吐出口での目詰まりを起こし易い等
の問題がある。また、これらの水性インクの場合、一般
に、色相が十分でなく、特にマゼンタ成分の色相が十分
でなく、色調の不十分さに基づく色再現性に問題があ
る。
【0005】一方、特開昭58−45272号、特開平
6−340835号、同7−268254号、同7−2
68257号、同7−268260号の各公報には、ウ
レタンやポリエステル分散物粒子に染料を内包させる方
法が提案されている。しかしながら、これらの場合、色
調の不十分さに基づく色再現性が十分でなく、所望の濃
度に染料を内包した時の染料内包ポリマー分散物の分散
安定性や耐水性も必ずしも十分でないという問題があ
る。
【0006】他方、特開平9−59552号、同9−1
11163号、同9−255887号、同10−367
28号の各公報には、ピラゾロトリアゾールに芳香族ジ
アミンをカップリングさせた色素を使用することによ
り、色調を改良することが提案されている。しかしなが
ら、これらの場合、受像紙の種類によって色調が変化し
てしまう、また耐水性も十分でないという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来に
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、着色微粒子の分散安定性に
優れ、紙依存性がなく、任意に選択した紙に印字した際
の発色性・色調に優れ、かつ耐水性、耐光性にも優れ、
筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録用インク
等に好適な着色微粒子分散物、並びに、サーマル、圧
電、電界又は音響インクジェット方式に好適であり、ノ
ズル等を用いて印字等を行った際、該ノズル先端で目詰
まりを起こすことがなく、紙依存性がなく、任意に選択
した紙に印字した際の発色性・色調に優れ、かつ耐水
性、耐光性にも優れるインクジェット用インク及びイン
クジェット記録方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 下記式(I)で表される油溶性染料と油溶性ポ
リマーとを含む着色微粒子を含有してなることを特徴と
する着色微粒子分散物である。
【0009】
【化2】
【0010】式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5
びR6は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、シアノ基、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、
アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルフアモ
イルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アル
コキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキ
シカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフイニル基、
ホスホリル基、アシル基、カルボキシル基又はスルホ基
を表す。R1とR2とは、互いに結合して環を形成してい
てもよい。R1とR6とは、R2とR3とは、及び/又は、
3とR4とは、互いに結合して芳香族環又はヘテロ環を
形成していてもよい。R7は、不飽和ヘテロ環基を表
す。 <2> 着色微粒子が、油溶性ポリマー中に油溶性染料
が分散されてなる前記<1>に記載の着色微粒子分散物
である。 <3> 着色微粒子が、油溶性ポリマーと油溶性染料と
を含有する有機溶媒に水を添加すること、及び、水中に
該有機溶媒を添加すること、のいずれかにより、該有機
溶媒を乳化させ微粒子化させることにより得られる前記
<1>又は<2>に記載の着色微粒子分散物である。 <4> 油溶性ポリマーがビニルポリマーである前記<
1>から<3>のいずれかに記載の着色微粒子分散物で
ある。 <5> ビニルポリマーの解離性基がカルボキシル基及
びスルホン酸基の少なくとも一方である前記<4>に記
載の着色微粒子分散物である。 <6> 前記<1>から<5>のいずれかに記載の着色
微粒子分散物を含有してなることを特徴とするインクジ
ェット用インクである。 <7> 前記<6>に記載のインクジェット用インクを
用いて記録を行うことを特徴とするインクジェット記録
方法である。
【0011】本発明においては、更に以下の手段が好適
に挙げられる。 <8> ビニルポリマーの解離性基の含量が0.1〜
3.0mmol/gである前記<4>又は<5>に記載
の着色微粒子分散物である。 <9> ビニルポリマーの解離性基がカルボキシル基で
ある前記<4>に記載の着色微粒子分散物である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の着色微粒子分散
物、インクジェット用インク及びインクジェット記録方
法について説明する。
【0013】(着色微粒子分散物)前記本発明の着色微
粒子分散物は、油溶性染料と油溶性ポリマーとを含む着
色微粒子を水系媒体に分散してなる。
【0014】−油溶性染料− 前記油溶性染料は、例えば、下記式(I)で表される化
合物から選択される少なくとも1種である。
【0015】
【化3】
【0016】式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5
びR6は、それぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル
基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、ヘ
テロ環基、シアノ基、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、
アルキルアミノ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、
アミド基、アリールアミノ基、ウレイド基、スルフアモ
イルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アル
コキシカルボニルアミノ基、スルホンアミド基、カルバ
モイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アルコキ
シカルボニル基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオ
キシ基、カルバモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリ
ールオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニルア
ミノ基、イミド基、ヘテロ環チオ基、スルフイニル基、
ホスホリル基、アシル基、カルボキシル基又はスルホ基
を表す。R1とR2とは、互いに結合して環を形成してい
てもよい。R1とR6とは、R2とR3とは、及び/又は、
3とR4とは、互いに結合して芳香族環又はヘテロ環を
形成していてもよい。R7は、不飽和ヘテロ環基を表
す。
【0017】以下に、前記式(I)で表される油溶性染
料の具体例(D−1〜27)を列挙する。なお、本発明
は、これらの具体例に何ら限定されるものではない。
【0018】
【化4】
【0019】
【化5】
【0020】
【化6】
【0021】
【化7】
【0022】
【化8】
【0023】
【化9】
【0024】
【化10】
【0025】
【化11】
【0026】
【化12】
【0027】−油溶性ポリマー− 前記油溶性ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に
応じて適宜選択することができるが、ビニルポリマーが
好適に挙げられる。前記ビニルポリマーとしては、従来
公知のものが挙げられ、水不溶性型、水分散(自己乳化)
型、水溶性型の何れもものであってもよいが、着色微粒
子の製造容易性、分散安定性等の点で水分散型のものが
好ましい。
【0028】前記水分散型のビニルポリマーとしては、
イオン解離型のもの、非イオン性分散性基含有型のも
の、あるいはこれらの混合型のもののいずれであっても
よい。前記イオン解離型のビニルポリマーとしては、三
級アミノ基などのカチオン性の解離性基を含有するビニ
ルポリマーや、カルボン酸、スルホン酸などのアニオン
性の解離性基を含有するビニルポリマーが挙げられる。
前記非イオン性分散性基含有型のビニルポリマーとして
は、ポリエチレンオキシ鎖などの非イオン性分散性基を
含有するビニルポリマーが挙げられる。これらの中で
も、着色微粒子の分散安定性の点で、アニオン性の解離
性基を含有するイオン解離型のビニルポリマー、非イオ
ン性分散性基含有型のビニルポリマー、混合型のビニル
ポリマーが好ましい。
【0029】前記ビニルポリマーを形成するモノマーと
しては、例えば、以下のものが挙げられる。即ち、アク
リル酸エステル類、具体的には、メチルアクリレート、
エチルアクリレート、n−プロピルアクリレート、イソ
プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソ
ブチルアクリレート、sec−ブチルアクリレート、t
ert−ブチルアクリレート、アミルアクリレート、ヘ
キシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレー
ト、オクチルアクリレート、tert−オクチルアクリ
レート、2−クロロエチルアクリレート、2−ブロモエ
チルアクリレート、4−クロロブチルアクリレート、シ
アノエチルアクリレート、2−アセトキシエチルアクリ
レート、ベンジルアクリレート、メトキシベンジルアク
リレート、2−クロロシクロヘキシルアクリレート、シ
クロヘキシルアクリレート、フルフリルアクリレート、
テトラヒドロフルフリルアクリレート、フェニルアクリ
レート、5−ヒドロキシペンチルアクリレート、2,2
−ジメチル−3−ヒドロキシプロピルアクリレート、2
−メトキシエチルアクリレート、3−メトキシブチルア
クリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−ブ
トキシエチルアクリレート、2−(2−メトキシエトキ
シ)エチルアクリレート、2−(2−ブトキシエトキ
シ)エチルアクリレート、グリシジルアクリレート、1
−ブロモ−2−メトキシエチルアクリレート、1,1−
ジクロロ−2−エトキシエチルアクリレート、2,2,
2−テトラフルオロエチルアクリレート、1H,1H,
2H,2H−パーフルオロデシルアクリレート等が挙げ
られる。
【0030】メタクリル酸エステル類、具体的には、メ
チルメタクリレート、エチルメタクリレート、n−プロ
ピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n
−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、
sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメタ
クリレート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリ
レート、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタ
クリレート、クロロベンジルメタクリレート、オクチル
メタクリレート、ステアリルメタクリレート、2−(3
−フェニルプロピルオキシ)エチルメタクリレート、フ
ルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタ
クリレート、フェニルメタクリレート、クレジルメタク
リレート、ナフチルメタクリレート、2−ヒドロキシエ
チルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレ
ート、トリエチレングリコールモノメタクリレート、ジ
プロピレングリコールモノメタクリレート、2−メトキ
シエチルメタクリレート、3−メトキシブチルメタクリ
レート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−is
o−プロポキシエチルメタクリレート、2−ブトキシエ
チルメタクリレート、2−(2−メトキシエトキシ)エ
チルメタクリレート、2−(2−エトキシエトキシ)エ
チルメタクリレート、2−(2−ブトキシエトキシ)エ
チルメタクリレート、2−アセトキシエチルメタクリレ
ート、2−アセトアセトキシエチルメタクリレート、ア
リルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2,
2,2−テトラフルオロエチルメタクリレート、1H,
1H,2H,2H−パーフルオロデシルメタクリレート
などが挙げられる。
【0031】ビニルエステル類、具体的には、ビニルア
セテート、ビニルプロピオネート、ビニルブチレート、
ビニルイソブチレート、ビニルカプロエート、ビニルク
ロロアセテート、ビニルメトキシアセテート、ビニルフ
ェニルアセテート、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル
などが挙げられる。
【0032】アクリルアミド類、具体的には、アクリル
アミド、メチルアクリルアミド、エチルアクリルアミ
ド、プロピルアクリルアミド、ブチルアクリルアミド、
tert−ブチルアクリルアミド、tert−オクチル
アクリルアミド、シクロヘキシルアクリルアミド、ベン
ジルアクリルアミド、ヒドロキシメチルアクリルアミ
ド、メトキシメチルアクリルアミド、ブトキシメチルア
クリルアミド、メトキシエチルアクリルアミド、フェニ
ルアクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、ジエチル
アクリルアミド、β−シアノエチルアクリルアミド、N
−(2−アセトアセトキシエチル)アクリルアミド、ジ
アセトンアクリルアミドなどが挙げられる。
【0033】メタクリルアミド類、具体的には、メタク
リルアミド、メチルメタクリルアミド、エチルメタクリ
ルアミド、プロピルメタクリルアミド、ブチルメタクリ
ルアミド、tert−ブチルメタクリルアミド、シクロ
ヘキシルメタクリルアミド、ベンジルメタクリルアミ
ド、ヒドロキシメチルメタクリルアミド、メトキシエチ
ルメタクリルアミド、フェニルメタクリルアミド、ジメ
チルメタクリルアミド、β−シアノエチルメタクリルア
ミド、N−(2−アセトアセトキシエチル)メタクリル
アミドなどが挙げられる。
【0034】オレフィン類、具体的には、ジシクロペン
タジエン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、ク
ロロプレン、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン
等、スチレン類、例えば、スチレン、メチルスチレン、
ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレ
ン、イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレン、メ
トキシスチレン、アセトキシスチレン、クロルスチレ
ン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安息香
酸メチルエステルなどが挙げられる。
【0035】ビニルエーテル類、具体的には、メチルビ
ニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテルなどが挙げら
れる。
【0036】その他のモノマーとして、クロトン酸ブチ
ル、クロトン酸ヘキシル、イタコン酸ジメチル、イタコ
ン酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジメチ
ル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジエチル、フマル酸
ジメチル、フマル酸ジブチル、メチルビニルケトン、フ
ェニルビニルケトン、メトキシエチルビニルケトン、N
−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルピロリドン、ビニ
リデンクロライド、メチレンマロンニトリル、ビニリデ
ン、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルホスフ
ェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチル
ホスフェート、ジブチル−2−アクリロイルオキシエチ
ルホスフェート、ジオクチル−2−メタクリロイルオキ
シエチルホスフェートなどが挙げられる。
【0037】また、解離性基を有するモノマーとして
は、アニオン性の解離性基を有するモノマー、カチオン
性の解離性基を有するモノマーが挙げられる。
【0038】前記アニオン性の解離性基を有するモノマ
ーとしては、例えば、カルボン酸モノマー、スルホン酸
モノマー、リン酸モノマー等が挙げられる。
【0039】前記カルボン酸モノマーとしては、例え
ば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン
酸、フマル酸、シトラコン酸、クロトン酸、イタコン酸
モノアルキルエステル(例えば、イタコン酸モノメチ
ル、イタコン酸モノエチル、イタコン酸モノブチルな
ど)、マレイン酸モノアルキルエステル(例えば、マレ
イン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸
モノブチルなど)などが挙げられる。
【0040】前記スルホン酸モノマーとしては、例え
ば、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリロ
イルオキシアルキルスルホン酸(例えば、アクリロイル
オキシメチルスルホン酸、アクリロイルオキシエチルス
ルホン酸、アクリロイルオキシプロピルスルホン酸な
ど)、メタクリロイルオキシアルキルスルホン酸(例え
ば、メタクリロイルオキシメチルスルホン酸、メタクリ
ロイルオキシエチルスルホン酸、メタクリロイルオキシ
プロピルスルホン酸など)、アクリルアミドアルキルス
ルホン酸(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルエ
タンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルブタ
ンスルホン酸など)、メタクリルアミドアルキルスルホ
ン酸(例えば、2−メタクルリアミド−2−メチルエタ
ンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルブ
タンスルホン酸など)などが挙げられる。
【0041】前記リン酸モノマーとしては、例えば、ビ
ニルホスホン酸、メタクリロイルオキシエチルホスホン
酸などが挙げられる。
【0042】これらの中でも、アクリル酸、メタクリル
酸、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリル
アミドアルキルスルホン酸、メタクリルアミドアルキル
スルホン酸が好ましく、アクリル酸、メタクリル酸、ス
チレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプ
ロパンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルブ
タンスルホン酸がより好ましい。
【0043】前記カチオン性の解離性基を有するモノマ
ーとしては、例えば、ジアルキルアミノエチルメタクリ
レート、ジアルキルアミノエチルアタクリレートなどの
3級アミノ基を有するモノマーが挙げられる。
【0044】また、非イオン性分散性基を含有するモノ
マーとしては、例えば、ポリエチレングリコールモノア
ルキルエーテルとカルボン酸モノマーとのエステル、ポ
リエチレングリコールモノアルキルエーテルとスルホン
酸モノマーとのエステル、ポリエチレングリコールモノ
アルキルエーテルとリン酸モノマーとのエステル、ポリ
エチレングリコールモノアルキルエーテルとイソシアネ
ート基含有モノマーから形成されるビニル基含有ウレタ
ン、ポリビニルアルコール構造を含有するマクロモノマ
ーなどが挙げられる。前記ポリエチレングリコールモノ
アルキルエーテルのエチレンオキシ部の繰り返し数とし
ては、8〜50が好ましく、10〜30がより好まし
い。前記ポリエチレングリコールモノアルキルエーテル
のアルキル基の炭素原子数としては、1〜20が好まし
く、1〜12がより好ましい。
【0045】これらのモノマーは、1種単独で使用され
てビニルポリマーが形成されていてもよいし、2種以上
が併用されてビニルポリマーが形成されていてもよく、
前記ビニルポリマーの目的(Tg調節、溶解性改良、分
散物安定性等)に応じて適宜選択することができる。
【0046】本発明においては、前記ビニルポリマーの
中でも、前記解離性基を有するものが好ましく、前記解
離性基としてカルボキシル基及びスルホン酸基の少なく
とも一方を有するものがより好ましく、前記解離性基と
してカルボキシル基を有するものが特に好ましい。
【0047】前記ビニルポリマーにおける解離性基の含
量としては、0.1〜3.0mmol/gが好ましく、
0.2〜2.0mmol/gがより好ましい。なお、前
記解離性基の含量が、少ない場合にはビニルポリマーの
自己乳化性が小さく、多い場合には水溶性が高くなり染
料の分散に適さなくなる傾向がある。
【0048】なお、前記解離基として、前記アニオン性
の解離基としては、更に、アルカリ金属(例えばNa、
Kなど)又はアンモニウムイオンの塩などであってもよ
く、前記カチオン性の解離基としては、更に、有機酸
(例えば、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸)や
無機酸(塩酸、硫酸など)の塩であってもよい。
【0049】前記ビニルポリマーの具体例(P−1)〜
P−105))を以下に列挙する。括弧内の比は質量比
を意味する。なお、本発明は、これらの具体例に何ら限
定されるものではない。
【0050】P-1) メチルメタクリレート−エチルアク
リレート共重合体(50:50) P-2) メチルメタクリレート−メチルアクリレート共重
合体(65:35) P-3) ブチルアクリレート−スチレン共重合体(50:50) P-4) ポリエチルメタクリレート P-5) ポリn−ブチルメタクリレート P-6) ポリイソブチルメタクリレート P-7) ポリイソプロピルメタクリレート P-8) ポリメチルクロロアクリレート P-9) ポリ(2−tert−ブチルフェニルアクリレー
ト) P-10) ポリ(4−tert−ブチルフェニルアクリレ
ート) P-11) n−ブチルメタクリレート−N−ビニル−2−
ピロリドン共重合体(90:10) P-12) メチルメタクリレート−塩化ビニル共重合体(7
0:30) P-13) メチルメタクリレート−スチレン共重合体(50:5
0) P-14) イソブチルメタクリレート−ブチルアクリレー
ト共重合体(55:45) P-15) n−ブチルメタクリレート−メチルメタクリレ
ート−スチレン共重合体(50:30:20)
【0051】P-16) 酢酸ビニル−アクリルアミド共重
合体(85:15) P-17) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(65:35) P-18) n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレー
ト−n−ブチルメタクリレート共重合体(35:35:30) P-19) ジアセトンアクリルアミド−メチルメタクリレ
ート共重合体(50:50) P-20) エチルメタクリレート−n−ブチルアクリレー
ト共重合体(70:30) P-21) メチルメタクリレート−シクロヘキシルアクリ
レート共重合体(50:50) P-22) tert−ブチルメタクリルアミド−メチルメ
タクリレート−アクリル酸共重合体(60:30:10) P-23) n−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体
(80:20) P-24) メチルメタクリレート−イソブチルメタクリレ
ート−アクリル酸共重合体(52:28:20) P-25) sec−ブチルアクリレート−アクリル酸共重
合体(85:15) P-26) n−ブチルメタクリレート−ペンチルメタクリ
レート−メタクリル酸共重合体(38:38:24) P-27) エチルアクリレート−アクリル酸(95:5) P-28) イソプロピルアクリレート−アクリル酸共重合
体(90:10) P-29) ブチルメタクリレート−2−ヒドロキシエチル
メタクリレート−アクリル酸共重合体(85:5:10) P-30) シアノエチルアクリレート−ベンジルメタクリ
レート−アクリル酸共重合体(60:30:10)
【0052】P-31) イソブチルメタクリレート−テト
ラヒドロフルフリルアクリレート−アクリル酸共重合体
(60:30:10) P-32) n−ブチルメタクリレート−tert−ブチル
アクリルアミド−アクリル酸共重合体(55:37:8) P-33) n−ブチルメタクリレート−1H,1H,2
H,2H−パーフルオロデシルアクリレート−アクリル
酸共重合体(75:20:5) P-34) メチルメタクリレート−n−ブチルアクリレー
ト−アクリル酸共重合体(50:45:5) P-35) 2エチルヘキシルメタクリレート−メチルアク
リレート−アクリル酸共重合体(40:55:5) P-36) 3−メトキシブチルメタクリレート−スチレン
−アクリル酸共重合体(35:50:15) P-37) シクロヘキシルメタクリレート−アリルメタク
リレート−アクリル酸共重合体(35:50:15) P-38) イソプロピルメタクリレート−フルフリルメタ
クリレート−アクリル酸共重合体(80:10:10) P-39) イソプロピルメタクリレート−2−ブトキシエ
チルメタクリレート−アクリル酸共重合体(75:15:10) P-40) エチルアクリレート−フェニルメタクリレート
−アクリル酸共重合体(72:15:13) P-41) イソブチルメタクリレート−2−(2−エトキ
シエトキシ)エチルメタクリレート−アクリル酸共重合
体(80:10:10) P-42) イソブチルメタクリレート−ポリエチレングリ
コールモノメチルエーテル(エチレンオキシ鎖繰り返し
数23)のメタクリル酸エステル−アクリル酸共重合体
(70:20:10) P-43) イソブチルメタクリレート−ジプロピレングリ
コールモノメタクリレート−アクリル酸共重合体(85:5:
10) P-44) イソブチルメタクリレート−ポリエチレングリ
コールモノメチルエーテル(エチレンオキシ鎖繰り返し
数9)のメタクリル酸エステル−アクリル酸共重合体(8
0:10:10) P-45) イソブチルアクリレート−グリシジルメタクリ
レート−アクリル酸共重合体(75:15:10)
【0053】P-46) イソブチルアクリレート−メトキ
シスチレン−アクリル酸共重合体(75:15:10) P-47) イソブチルアクリレート−N−ビニルピロリド
ン−アクリル酸共重合体(60:30:10) P-48) tert−ブチルアクリレート−メタクリル酸
共重合体(88:12) P-49) ヘキシルアクリレート−スチレン−メタクリル
酸共重合体(80:5:15) P-50) 2,2,2−テトラフルオロエチルメタクリレ
ート−メチルメタクリレート共重合体−メタクリル酸共
重合体(25:60:15) P-51) エチルメタクリレート−2−メトキシエチルメ
タクリレート−メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-52) エチルメタクリレート−2−エトキシエチルメ
タクリレート−メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-53) ビニルアセテート−メタクリル酸共重合体(85:1
5) P-54) n−ブチルメタクリレート−アクリルアミド−
メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-55) tert−オクチルアクリルアミド−プロピル
メタクリレート−メタクリル酸共重合体(20:65:15) P-56) n−ブチルメタクリレート−ブトキシメチルア
クリルアミド−メタクリル酸共重合体(80:5:15) P-57) n−ブチルメタクリレート−ジフェニル−2−
メタクリロイルオキシエチルホスフェート−メタクリル
酸共重合体(80:5:15) P-58) イソブチルメタクリレート−ジメチルアクリル
アミド−メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-59) n−ブチルメタクリレート−ブチルアクリルア
ミド−メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-60) n−ブチルメタクリレート−フェニルアクリル
アミド−メタクリル酸共重合体(70:15:15)
【0054】P-61) n−ブチルメタクリレート−メタ
クリルアミド−メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-62) n−ブチルメタクリレート−メトキシエチルメ
タクリルアミド−メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-63) n−ブチルメタクリレート−N−ビニルピロリ
ドン−メタクリル酸共重合体(70:15:15) P-64) イソブチルメタクリレート−1H,1H,2
H,2H−パーフルオロデシルアクリレート−メタクリ
ル酸共重合体(55:30:15) P-65) イソブチルメタクリレート−2−(2−メトキ
シエトキシ)エチルメタクリレート−メタクリル酸共重
合体(50:35:15) P-66) n−ブチルメタクリレート−スチレンスルホン
酸共重合体(90:10) P-67) エチルメタクリレート−スチレンスルホン酸共
重合体(90:10) P-68) n−ブチルアクリレート−スチレン−スチレン
スルホン酸共重合体(80:10:10) P-69) イソブチルメタクリレート−スチレンスルホン
酸共重合体(90:10) P-70) イソブチルアクリレート−トリエチレングリコ
ールモノメタクリレート−スチレンスルホン酸共重合体
(80:10:10) P-71) n−ブチルアクリレート−1H,1H,2H,
2H−パーフルオロデシルメタクリレート−スチレンス
ルホン酸共重合体(80:10:10) P-72) n−ブチルアクリレート−2−ブトキシエチル
メタクリレート−スチレンスルホン酸共重合体(70:20:1
0) P-73) n−ブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルエタンスルホン酸共重合体(90:10) P-74) n−ブチルアクリレート−2−ブトキシエチル
メタクリレート−2−アクリルアミド−2−メチルエタ
ンスルホン酸共重合体(70:20:10) P-75) イソブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルエタンスルホン酸共重合体(90:10)
【0055】P-76) イソブチルアクリレート−n−ブ
チルメタクリレート−2−アクリルアミド−2−メチル
エタンスルホン酸共重合体(70:20:10) P-77) エチルアクリレート−tert−ブチルメタク
リレート−2−アクリルアミド−2−メチルエタンスル
ホン酸共重合体(60:30:10) P-78) n−ブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体(90:10) P-79) エチルメタクリレート−2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸共重合体(90:10) P-80) エチルアクリレート−tert−ブチルメタク
リレート−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸共重合体(60:30:10) P-81) n−ブチルアクリレート−tert−ブチルメ
タクリレート−2−アクリルアミド−2−メチルプロパ
ンスルホン酸共重合体(60:30:10) P-82) tert−ブチルアクリレート−テトラヒドロ
フルフリルアクリレート−2−メチルプロパンスルホン
酸共重合体(50:40:10) P-83) tert−ブチルアクリレート−1H,1H,
2H,2H−パーフルオロデシルメタクリレート−2−
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合
体(60:30:10) P-84) tert−ブチルアクリレート−ポリエチレン
グリコールモノメチルエーテル(エチレンオキシ鎖繰り
返し数23)のメタクリル酸エステル−2−アクリルア
ミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体(60:30:1
0) P-85) イソブチルアクリレート−N−ビニルピロリド
ン−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸共重合体(60:30:10) P-86) エチルメタクリレート−2−アクリルアミド−
2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体(90.4:9.
6) P-87) n−ブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体(98:
12) P-88) イソブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ共重合体(90.
4:9.6) P-89) n−ブチルメタクリレート−tert−ブチル
メタクリレート−2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸ソーダ共重合体(50:35:15) P-90) ビニルピロリドン−イソブチルメタクリレート
−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸
ソーダ共重合体(50:35:15)
【0056】P-91) n−ブチルメタクリレート−2−
メタクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重
合体(90:10) P-92) n−ブチルアクリレート−tert−ブチルメ
タクリレート−2−メタクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸共重合体(60:30:10) P-93) イソブチルアクリレート−ヒドロキシメチルア
クリルアミド−2−メタクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸共重合体(80:10:10) P-94) n−ブチルアクリレート−tert−ブチルメ
タクリレート−ビニルスルホン酸共重合体(60:30:10) P-95) ヘキシルメタクリレート−メチルメタクリレー
ト−ビニルスルホン酸共重合体(40:45:15) P-96) エチルアクリレート−tert−ブチルメタク
リレート−ビニルスルホン酸共重合体(60:30:10) P-97) n−ブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルブタンスルホン酸共重合体(90:10) P-98) エチルメタクリレート−2−アクリルアミド−
2−メチルブタンスルホン酸共重合体(90:10) P-99) エチルアクリレート−tert−ブチルメタク
リレート−2−アクリルアミド−2−メチルブタンスル
ホン酸共重合体(60:30:10) P-100) n−ブチルアクリレート−tert−ブチルメ
タクリレート−2−アクリルアミド−2−メチルブタン
スルホン酸共重合体(60:30:10) P-101) エチルメタクリレート−2−アクリルアミド−
2−メチルブタンスルホン酸ソーダ共重合体(90.4:9.6) P-102) n−ブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルブタンスルホン酸ソーダ共重合体(98:1
2) P-103) イソブチルメタクリレート−2−アクリルアミ
ド−2−メチルブタンスルホン酸ソーダ共重合体(90.4:
9.6) P-104) n−ブチルメタクリレート−tert−ブチル
メタクリレート−2−アクリルアミド−2−メチルブタ
ンスルホン酸ソーダ共重合体(50:35:15) P-105) n−ブチルメタクリレート−2−メタクリルア
ミド−2−メチルブタンスルホン酸共重合体(90:10)
【0057】前記ビニルポリマーの分子量(Mw)として
は、通常1000〜100000であり、3000〜5
0000が好ましい。前記分子量が、1000未満であ
ると、安定な着色微粒子の分散物を得るのが難しくなる
傾向があり、100000を超えると、有機溶媒への溶
解性が悪くなったり、有機溶媒の粘度が増加して分散し
難くなる傾向がある。
【0058】−着色微粒子分散物の製造− 本発明の着色微粒子分散物は、前記油溶性染料と前記油
溶性ポリマーとを含む着色微粒子を水系媒体(少なくと
も水を含有する液)に分散することにより製造される。
具体的には、例えば、予め前記油溶性ポリマーのラテッ
クスを調製しこれに前記油溶性染料を含浸させる方法、
あるいは共乳化分散法などが挙げられる。これらの中で
も、前記共乳化分散法が好ましく、該共乳化分散法とし
ては、前記油溶性ポリマーと前記油溶性染料とを含有す
る有機溶媒に水を添加すること、及び、水中に該有機溶
媒を添加すること、のいずれかにより、該有機溶媒を乳
化させ微粒子化させる方法が好適に挙げられる。
【0059】なお、前記ラテックスとは、水不溶な前記
油溶性ポリマーが微細な粒子として水系媒体中に分散し
たものを意味する。前記分散の状態としては、前記油溶
性ポリマーが前記水系媒体中に乳化されているもの、乳
化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいは該
油溶性ポリマーが分子中に部分的に親水的な構造をもち
分子鎖自身が分子状分散したもの、などのいずれであっ
てもよい。
【0060】前記ラテックスの平均粒径としては、通常
1〜500nmであり、3〜300nmが好ましく、3
〜200nmが特に好ましい。前記ラテックスの粒径分
布としては、特に制限はなく、広い粒径分布であっても
よいし、単分散の粒径分布であってもよい。なお、ポリ
マー微粒子については「合成樹脂エマルジョン(奥田
平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「高分
子ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1
970))」などに記載されている。
【0061】ここで、前記予め前記油溶性ポリマーのラ
テックスを調製しこれに前記油溶性染料を含浸させる方
法について説明する。なお、ここでは前記油溶性ポリマ
ーとしてビニルポリマーを用いた場合とする。この方法
の第一の例は、ビニルポリマーラテックスを調製する第
一の工程と、有機溶剤に前記油溶性染料を溶解した染料
溶液を調製する第二の工程と、前記染料溶液と前記ビニ
ルポリマーラテックスとを混合し着色微粒子分散物を調
製する第三工程とを含む。この方法の第二の例は、ビニ
ルポリマーラテックスを調製する第一の工程と、有機溶
剤に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、この
染料溶液と少なくとも水を含む液とを混合して染料微粒
子分散液を調製する第二工程と、前記ビニルポリマーラ
テックスと前記染料微粒子分散液とを混合し着色微粒子
分散物を調製する第三工程とを含む。この方法の第三の
例としては、特開昭55−139471号公報に記載の
方法が挙げられる。
【0062】ここで、前記共乳化分散法について説明す
る。なお、ここでは前記油溶性ポリマーとしてビニルポ
リマーを用いた場合とする。
【0063】この方法の第一の例は、有機溶剤に前記油
溶性染料と、前記ビニルポリマーとを溶解したビニルポ
リマー染料溶液を調製する第一の工程と、前記ビニルポ
リマー染料溶液と、少なくとも水を含む液とを混合して
着色微粒子分散物を調製する第二の工程とを含む。この
方法の第二の例は、有機溶剤に前記油溶性染料を溶解し
た染料溶液を調製する第一の工程と、前記ビニルポリマ
ーを溶解したビニルポリマー溶液を調製する第二の工程
と、前記染料溶液と前記ビニルポリマー溶液と少なくと
も水を含む液とを混合して着色微粒子分散物を調製する
第三の工程とを含む。この方法の第三の例は、有機溶剤
に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、この染
料溶液と少なくとも水を含む液とを混合して染料微粒子
分散液を調製する第一の工程と、前記ビニルポリマーを
溶解したビニルポリマー溶液を調製し、このビニルポリ
マー溶液と少なくとも水を含む液とを混合してビニルポ
リマー微粒子分散液を作製する第二の工程と、前記染料
微粒子分散液と前記ビニルポリマー微粒子分散液とを混
合して着色微粒子分散物を調製する第三の工程とを含
む。この方法の第四の例は、有機溶剤に前記ビニルポリ
マーを溶解したビニルポリマー溶液を調製する第一の工
程と、前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、こ
の染料溶液と少なくとも水を含む液とを混合して染料微
粒子分散液を調製する第二の工程と、前記ビニルポリマ
ー溶液と前記染料微粒子分散液とを混合し着色微粒子分
散物を調製する第三の工程とを含む。
【0064】前記着色微粒子分散物において、前記油溶
性ポリマー(ビニルポリマー)の使用量としては、前記
油溶性染料100質量部に対し、10〜600質量部が
好ましく、50〜400質量部がより好ましい。前記油
溶性ポリマー(ビニルポリマー)の使用量が、10質量
部未満であると、微細で安定な分散がし難くなる傾向が
あり、600質量部を超えると、着色微粒子分散物中の
前記油溶性染料の割合が少なくなり、該着色微粒子分散
物を水系インクとして使用した場合に配合設計上の余裕
がなくなる傾向がある。
【0065】−有機溶剤− 前記着色微粒子分散物を製造する際に用いる有機溶剤と
しては、特に制限はなく、前記油溶性染料や前記油溶性
ポリマー(ビニルポリマー)の溶解性に基づいて適宜選
択することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケ
トン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、
エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1
−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系
溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベ
ンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸
ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエ
チルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ
ーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテ
ル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコー
ルエーテル系溶剤、などが挙げられる。これらの有機溶
剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用し
てもよい。
【0066】前記有機溶剤の使用量としては、本発明の
効果を害しない範囲内であれば特に制限はないが、前記
油溶性ポリマー(ビニルポリマー)100質量部に対
し、10〜2000質量部が好ましく、100〜100
0質量部がより好ましい。前記有機溶剤の使用量が、1
0質量部未満であると、着色微粒子の微細で安定な分散
がし難くなる傾向があり、2000質量部を超えると、
該有機溶剤を除去するための脱溶媒と濃縮の工程が必須
になり、かつ配合設計上の余裕がなくなる傾向がある。
【0067】前記有機溶剤は、該有機溶剤の水に対する
溶解度が10%以下である場合、あるいは、該有機溶剤
の蒸気圧が水より大きい場合には、着色微粒子分散物の
安定性の点で除去されるのが好ましい。前記有機溶剤の
除去は、常圧〜減圧条件で10℃〜100℃で行うこと
ができ、常圧条件で40〜100℃あるいは減圧条件で
10〜50℃で行うのが好ましい。
【0068】−添加剤− 本発明の着色微粒子分散物は、本発明の効果を害しない
範囲内において、目的に応じて適宜選択した添加剤を含
んでいてもよい。前記添加剤としては、例えば、中和
剤、分散剤、分散安定剤などが挙げられる。
【0069】前記中和剤は、前記油溶性ポリマー(ビニ
ルポリマー)が未中和の前記解離性基を有する場合に、
該着色微粒子分散物のpH調節、自己乳化性調節、分散
安定性付与等の点で好適に使用することができる。前記
中和剤としては、有機塩基、無機アルカリなどが挙げら
れる。
【0070】前記有機塩基としては、トリエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールア
ミン、ジメチルエタノールアミンなどが挙げられる。前
記無機アルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物(例
えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリ
ウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水
素ナトリウムなど)、アンモニアなどが挙げられる。前
記中和剤は、着色微粒子分散物における分散安定性を向
上させる観点からは、pH4.5〜10.0となるよう
添加するのが好ましく、pH6.0〜10.0となるよ
う添加するのがより好ましい。
【0071】前記分散剤、分散安定剤は、ビニルポリマ
ーラテックス、ビニルポリマー溶液、染料溶液、少なく
とも水を含む溶液等のいずれに添加してもよいが、ビニ
ルポリマー及び/又は染料微粒子分散液を調製する前工
程の、ビニルポリマー、染料溶液、水を含む溶液に添加
するのが好ましい。前記分散剤、分散安定剤としては、
カチオン、アニオン、ノニオン系の各種界面活性剤、水
溶性又は水分散性の低分子化合物、オリゴマー等、が挙
げられる。前記分散剤、分散安定剤の添加量としては、
前記油溶性染料と前記油溶性ポリマー(ビニルポリマ
ー)との合計に対し、0〜100質量%であり、0〜2
0質量%が好ましい。
【0072】−着色微粒子− 前記着色微粒子においては、前記油溶性ポリマー中に前
記油溶性染料が分散されているのが好ましい。前記着色
微粒子の着色微粒子分散物における含有量としては、1
〜45質量%が好ましく、2〜30質量%がより好まし
い。前記含有量は、希釈、蒸発、限外濾過等により適宜
調整することができる。前記着色微粒子の平均粒径とし
ては、1〜500nmが好ましく、3〜300nmがよ
り好ましく、3〜200nmが特に好ましい。前記平均
粒径は、遠心分離、濾過等により調整することができ
る。
【0073】−着色微粒子分散物の用途− 本発明の着色微粒子分散物は、各種分野において使用す
ることができるが、筆記用水性インク、水性印刷イン
ク、情報記録用インク等に好適であり、以下の本発明の
インクジェット用インクに特に好適に使用することがで
きる。
【0074】前記着色微粒子分散物を、筆記用水性イン
ク、水性印刷インク、情報記録用インク等のインクとし
て使用する場合、該インクの被記録材としては、特に制
限はなく公知の材料が挙げられるが、例えば、普通紙、
樹脂コート紙、インクジェット専用紙、フィルム、電子
写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられ
る。
【0075】(インクジェット用インク及びインクジェ
ト記録方法)本発明のインクジェット用インクは、前記
本発明の着色微粒子分散物を含有してなり、更に必要に
応じて適宜選択したその他の成分を含有してなる。本発
明のインクジェット記録方法においては、前記本発明の
インクジェット用インクを用いて記録を行うが、その際
に使用するインクノズル等については特に制限はなく、
目的に応じて適宜選択することができる。
【0076】−その他の成分− 前記その他の成分は、本発明の効果を害しない範囲内に
おいて含有される。前記その他の成分としては、例え
ば、乾燥防止剤、浸透促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止
剤、防黴剤、pH調整剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘
度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤、
等の公知の添加剤が挙げられる。
【0077】前記乾燥防止剤は、インクジェット記録方
式に用いるノズルのインク噴射口において該インクジェ
ット用インクが乾操することによる目詰まりを防止する
目的で好適に使用される。
【0078】前記乾燥防止剤としては、水より蒸気圧の
低い水溶性有機溶剤が好ましく、具体例として、エチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリ
コール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、
ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジ
オール、1,2,6−ヘキサントリオール、アセチレン
グリコール誘導体、グリセリン、トリメチロールプロパ
ン等に代表される多価アルコール類、エチレングリコー
ルモノメチル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリ
コールモノメチル(又はエチル)エーテル、トリエチレ
ングリコールモノエチル(又はブチル)エーテル等の多
価アルコールの低級アルキルエーテル類、2−ピロリド
ン、N−メチルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−
2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素
環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホ
レン等の含硫黄化合物、ジアセトンアルコール、ジエタ
ノールアミン等の多官能化合物、尿素誘導体、が挙げら
れる。これらの中でも、グリセリン、ジエチレングリコ
ール等の多価アルコールがより好ましい。これらの乾燥
防止剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併
用してもよい。前記乾燥防止剤の前記インクジェット用
インク中の含有量としては、10〜50質量%が好まし
い。
【0079】前記浸透促進剤は、インクジェット用イン
クを紙により良く浸透させる目的で好適に使用される。
【0080】前記浸透促進剤としては、例えば、エタノ
ール、イソプロパノール、ブタノール,ジ(トリ)エチ
レングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサン
ジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、
オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤、等が挙
げられる。前記浸透促進剤は、印字の滲み、紙抜け(プ
リントスルー)等を生じない範囲内で含有され、インク
ジェット用インク中に5〜30質量%程度含有されれば
通常十分な効果を発揮する。
【0081】前記紫外線吸収剤は、画像の保存性を向上
させる目的で使用される。前記紫外線吸収剤としては、
例えば、特開昭58−185677号公報、同61−1
90537号公報、特開平2−782号公報、同5−1
97075号公報、同9−34057号公報等に記載さ
れたベンゾトリアゾール系化合物、特開昭46−278
4号公報、特開平5−194483号公報、米国特許第
3214463号等に記載されたベンゾフェノン系化合
物、特公昭48−30492号公報、同56−2114
1号公報、特開平10−88106号公報等に記載され
た桂皮酸系化合物、特開平4−298503号公報、同
8−53427号公報、同8−239368号公報、同
10−182621号公報、特表平8−501291号
公報等に記載されたトリアジン系化合物、リサーチディ
スクロージャーNo.24239号に記載された化合物
やスチルベン系、ベンズオキサゾール系化合物に代表さ
れる紫外線を吸収して蛍光を発する化合物、いわゆる蛍
光増白剤、などが挙げられる。
【0082】前記酸化防止剤は、画像の保存性を向上さ
せる目的で使用される。前記酸化防止剤としては、例え
ば、各種の有機系及び金属錯体系の褪色防止剤を使用す
ることができる。前記有機系の褪色防止剤としては、ハ
イドロキノン類、アルコキシフェノール類、ジアルコキ
シフェノール類、フェノール類、アニリン類、アミン
類、インダン類、クロマン類、アルコキシアニリン類、
ヘテロ環類、などが挙げられる。前記金属錯体系の褪色
防止剤としては、ニッケル錯体、亜鉛錯体、などが挙げ
られ、具体的には、リサーチディスクロージャーNo.
17643の第VIIのI〜J項、同No.15162、
同No.18716の650頁左欄、同No.3654
4の527頁、同No.307105の872頁、同N
o.15162に引用された特許に記載された化合物
や、特開昭62−215272号公報の127頁〜13
7頁に記載された代表的化合物の一般式及び化合物例に
含まれる化合物を使用することができる。
【0083】前記防黴剤としては、デヒドロ酢酸ナトリ
ウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン
−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステ
ル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその
塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.
00質量%使用するのが好ましい。
【0084】前記pH調整剤としては、前記中和剤(有
機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。前記p
H調整剤は、インクジェット用インクの保存安定性を向
上させる目的で、該インクジェット用インクがpH6〜
10と夏用に添加するのが好ましく、pH7〜10とな
るように添加するのがより好ましい。
【0085】前記表面張力調整剤としては、ノニオン、
カチオン又はアニオン界面活性剤が挙げられる。なお、
本発明のインクジェット用インクの表面張力としては、
25〜70mPa・sが好ましく、25〜60mPa・
sがより好ましい。また、本発明のインクジェット用イ
ンクの粘度としては、30mPa・s以下が好ましく、
20mPa・s以下がより好ましい。
【0086】前記消泡剤としては、フッ素系、シリコー
ン系化合物やEDTAに代表されるれるキレート剤等も
必要に応じて使用することができる。
【0087】本発明のインクジェット用インクは、公知
の被記録材に好適に印字等することができる。前記被記
録材としては、特に制限はないが、インクジェット専用
紙が好ましい。前記インクジェット専用紙としては、例
えば、特開平8−169172号公報、同8−2769
3号公報、同2−276670号公報、同7−2767
89号公報、同9−323475号公報、特開昭62−
238783号公報、特開平10−153989号公
報、同10−217473号公報、同10−23599
5号公報、同10−337947号公報、同10−21
7597号公報、同10−337947号公報、等に記
載されているものが挙げられる。
【0088】また、本発明においては、前記被記録材と
して、前記インクジェット専用紙の外、以下の記録紙及
び記録フィルムが好適に使用される。前記記録紙及び記
録フィルムは、支持体と、インク受容層とを積層してな
り、必要に応じて、バックコート層等のその他の層をも
積層してなる。なお、インク受容層をはじめとする各層
は、それぞれ1層であってもよいし、2層以上であって
もよい。
【0089】前記支持体としては、LBKP、NBKP
等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CT
MP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙
パルプ等からなるものが挙げられる。前記パルプには、
必要に応じて従来の公知の顔料、バインダー、サイズ
剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤等が添加混合され
ていてもよい。前期支持体は、長網抄紙機、円網抄紙機
等の各種装置を用いてセ形成することができる。前記支
持体としては、更に合成紙、プラスチックフィルムシー
ト等であってもよい。
【0090】前記支持体の厚みとしては、10〜250
μm程度であり、坪量は10〜250g/m2が望まし
い。
【0091】前記支持体には、前記インク受容層を、更
に必要に応じて選択した前記バックコート層を、直接積
層してもよいし、デンプン、ポリビニルアルコール等で
サイズプレスやアンカーコート層を設けた後に、前記イ
ンク受容層及び前記バックコート層を設けてもよい。ま
た、前記支持体には、マシンカレンダー、TGカレンダ
ー、ソフトカレンダー等のカレンダー装置により平坦化
処理を行ってもよい。
【0092】前記支持体の中でも、両面をポリオレフィ
ン(例、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレンテ
レフタレート、ポリブテン及びそれらのコポリマー)で
ラミネートした紙、及びプラスチックフイルムが好まし
く、前記ポリオレフィン中に、白色顔料(例、酸化チタ
ン、酸化亜鉛)又は色味付け染料(例、コバルトブル
ー、群青、酸化ネオジウム)を添加されているのがより
好ましい。
【0093】前記インク受容層は、顔料、水性バインダ
ー、媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、そ
の他の添加剤を含有する。
【0094】前記顔料としては、白色顔料が好ましい。
前記白色顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、カオ
リン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪
酸アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、
水酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライ
ト、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫
化亜鉛、炭酸亜鉛等の無機白色顔料、スチレン系ピグメ
ント、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹
脂、等の有機顔料等が挙げられる。これらの中でも、多
孔性無機顔料が好ましく、細孔面積が大きい合成非晶質
シリカ等が特に好ましい。前記合成非晶質シリカは、乾
式製造法によって得られる無水珪酸、湿式製造法によっ
て得られる含水珪酸のいずれも使用可能であるが、含水
珪酸が特に好ましい。
【0095】前記水性バインダーとしては、例えば、ポ
リビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコ
ール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラ
チン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオ
キサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体、等の水溶
性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエ
マルジョン等の水分散性高分子、等が挙げられる。これ
らは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用し
てもよい。これらの中でも、前記顔料に対する付着性、
インク受容層の耐剥離性の点で、ポリビニルアルコー
ル、シラノール変性ポリビニルアルコールが好ましい。
【0096】前記媒染剤としては、不動化されているこ
とが好ましく、そのためにはポリマー媒染剤が好まし
い。前記ポリマー媒染剤としては、特開昭48−283
25号、同54−74430号、同54−124726
号、同55−22766号、同55−142339号、
同60−23850号、同60−23851号、同60
−23852号、同60−23853号、同60−57
836号、同60−60643号、同60−11883
4号、同60−122940号、同60−122941
号、同60−122942号、同60−235134
号、特開平1−161236号の各公報、米国特許24
84430号、同2548564号、同3148061
号、同3309690号、同4115124号、同41
24386号、同4193800号、同4273853
号、同4282305号、同4450224号の各明細
書に記載がある。特開平1−161236号公報の21
2〜215頁に記載のポリマー媒染剤が好適に挙げられ
る。これらのポリマー媒染剤を用いると、優れた画質の
画像が得られ、かつ画像の耐光性が改善される点で好ま
しい。
【0097】前記耐水化剤は、画像を耐水化させる目的
で使用される。前記耐水化剤としては、カチオン樹脂が
好ましい。前記カチオン樹脂としては、例えば、ポリア
ミドポリアミンエピクロルヒドリン、ポリエチレンイミ
ン、ポリアミンスルホン、ジメチルジアリルアンモニウ
ムクロライド重合物、カチオンポリアクリルアミド、コ
ロイダルシリカ等が挙げられる。これらのカチオン樹脂
の中でも、ポリアミドポリアミンエピクロルヒドリンが
特に好ましい。前記カチオン樹脂の含有量としては、前
記インク受容層の全固形分に対して1〜15質量%が好
ましく、3〜10質量%がより好ましい。
【0098】前記耐光性向上剤としては、例えば、硫酸
亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾ
フェノン等のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が
挙げられる。これらの中でも、硫酸亜鉛が特に好まし
い。
【0099】前記界面活性剤は、塗布助剤、剥離性改良
剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能す
る。前記界面活性剤としては、特開昭62−17346
3号、同62−183457号の各公報に記載されたも
のが挙げられる。なお、前記界面活性剤の代わりに有機
フルオロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合
物は、疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ
化合物としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル
状フッ素系化合物(例、フッ素油)及び固体状フッ素化
合物樹脂(例、四フッ化エチレン樹脂)が含まれ、特公
昭57−9053号(第8〜17欄)、特開昭61−2
0994号、同62−135826号の各公報に記載さ
れたものが挙げられる。
【0100】前記その他の添加剤としては、例えば、顔
料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐
剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤、等が挙げられる。
【0101】前記バックコート層は、白色顔料、水性バ
インダー、その他の成分を含有する。
【0102】前記白色顔料としては、例えば、軽質炭酸
カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミ
ニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダル
アルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミ
ナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マ
グネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、ス
チレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチ
ックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿
素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料、等が挙げられる。
【0103】前記水性バインダーとしては、スチレン/
マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合
体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニル
アルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイ
ン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性
高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマ
ルジョン等の水分散性高分子、等が挙げられる。
【0104】前記その他の成分としては、消泡剤、抑泡
剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤、等が挙げら
れる。
【0105】なお、前記記録紙及び記録フィルムにおけ
る各層には、ポリマーラテックスが添加されてもよい。
前記ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、
接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的
で使用される。前記ポリマーラテックスとしては、特開
昭62−245258号、同62−1316648号、
同62−110066号の各公報に記載されたものが挙
げられる。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリ
マーラテックスを前記媒染剤を含む層に添加すると、該
層のひび割れやカールを防止することができる。また、
ガラス転移温度が高いポリマーラテックスを前記バック
コート層に添加するとカールを防止することができる。
【0106】本発明のインクジェット用インクは、いか
なるインクジェット記録方式にも適用でき、例えば、静
電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、
ピエゾ素子の振動圧力を利用するドロップオンデマンド
方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変え
インクに照射して放射圧を利用してインクを吐出させる
音響インクジェット方式、インクを加熱して気泡を形成
し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット(バ
ブルジェット)方式、等に好適に使用される。なお、前
記インクジェット記録方式には、フォトインクと称する
濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、実
質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画
質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が含
まれる。
【0107】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明するが、本発明
はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。な
お、以下において「部」及び「%」は、特に断りがない
限り、「質量部」及び「質量%」を表す。
【0108】<合成例1(ビニルポリマーP-33の合成)
>n−ブチルメタクリレート37.5部、1H,1H,
2H,2H−パーフルオロデシルアクリレート10.0
部、及び、アクリル酸2.5部からなる混合液を調製し
た。次に、イソプロピルアルコール40部、ジクロロエ
タン60部、及び、ジメチル2,2’−アゾビス(2−
メチルプロピオネート)0.25部をフラスコに仕込
み、窒素シール下に攪拌しながら、80℃まで昇温させ
た後、前記混合液を2時間かけて滴下し、滴下終了後、
ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネー
ト)を0.05部加え、更に同温度で5時間反応させ
た。以上により目的のビニルポリマーが得られた。得ら
れたビニルポリマーは、その解離性基の含量が0.69
mmol/gであり、その分子量(Mw)が61000
であり、その溶液の固形分は35%であった。以下、こ
のビニルポリマーの溶液をビニルポリマー溶液(A−
1)と略記する。
【0109】<合成例2(ビニルポリマーP−27の合
成)>前記合成例1において、ブチルメタクリレート3
7.5部、1H,1H,2H,2H−パーフルオロデシ
ルアクリレート10.0部、及び、アクリル酸2.5部
の代りに、エチルメタクリレート47.5部、ドデシル
メルカプタン0.4部、及びアクリル酸2.5部からな
る混合液を用いた以外は、前記合成例1と同様にした。
得られたビニルポリマーは、その解離性基の含量が0.
69mmol/gであり、その分子量(Mw)が240
00であり、その溶液の固形分は34%であった。以
下、このビニルポリマー溶液をビニルポリマー溶液(A
−2)と略記する。
【0110】<合成例3(ビニルポリマーP-34の合成)
>メチルメタクリレート23.8部、n−ブチルアクリ
レート23.8部、及びアクリル酸2.5部からなる混
合液を調製した。次に、イソプロピルアルコール100
部、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオ
ネート)0.25部をフラスコに仕込み、窒素シール下
に攪拌しながら、80℃まで昇温させた後、前記混合液
を2時間かけて滴下し、滴下終了後、ジメチル2,2’
−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を0.05部
加え、更に同温度で10時間反応させた。以上により目
的のビニルポリマーが得られた。得られたビニルポリマ
ーは、その解離性基の含量が0.68mmol/gであ
り、その分子量(Mw)が42000であり、その溶液
の固形分は36%であった。以下、このビニルポリマー
溶液を、ビニルポリマー溶液(A−3)と略記する。
【0111】<合成例4(ビニルポリマーP-86の合成)
>エチルメタクリレート72.3部、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸ソーダ7.7部、水
25部、及びイソプロピルアルコール70部からなる混
合液を調製した。次に、イソプロピルアルコール20
部、及び、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプ
ロピオネート)0.4部をフラスコに仕込み、窒素シー
ル下に攪拌しながら、80℃まで昇温させた後、前記混
合液を3時間かけて滴下し、滴下終了後、ジメチル2,
2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)を0.2
部加え、更に同温度で8時間反応させた。以上により目
的のビニルポリマーが得られた。得られたビニルポリマ
ーは、その解離性基の含量が0.42mmol/gであ
り、その分子量(Mw)が56000であり、その溶液
の固形分は47%であった。以下、このビニルポリマー
溶液をビニルポリマー溶液(A−4)と略記する。
【0112】<製造例1(着色微粒子分散物(B−1)
の調製)>イソプロピルアルコール4部、tert−ブ
タノール6部、前記ビニルポリマー溶液(A−1)9.
1部、及び前記油溶性染料(D−4)0.8部の混合液
に、2mol/L水酸化ナトリウム2.3部を徐々に加
えた後、80℃まで昇温させた後、攪拌しながら、水5
0部を添加した。この液を減圧下40℃で濃縮し、固形
分20%の着色微粒子分散物を調製した。該着色微粒子
分散物中の着色微粒子の粒径は、体積平均径で42nm
であった(マイクロトラックUPA150;日機装(株)
社製で測定)。以下、これを着色微粒子分散物(B−
1)と略記する。
【0113】<製造例2(着色微粒子分散物(B−2)
の調製)>イソプロピルアルコール4部、テトラヒドロ
フラン6部、前記ビニルポリマー溶液(A−2)9.4
部、前記油溶性染料(D−6)0.8部の混合液に、2
N水酸化ナトリウム2.3部を徐々に加えた後、70℃
まで昇温させた後、攪拌しながら、水50部を添加し
た。この液を減圧下40℃で濃縮し、固形分20%の着
色微粒子分散物を調製した。該着色微粒子分散物中の着
色微粒子の粒径は、体積平均径で37nmであった。以
下、これを着色微粒子分散物(B−2)と略記する。
【0114】<製造例3(着色微粒子分散物(B−3)
の調製)>tert−ブタノール10部、前記ビニルポ
リマー溶液(A−3)7.8部、及び前記油溶性染料
(D−10)1.2部の混合液に、1N炭酸水素ナトリ
ウム1.9部を徐々に加えた後、75℃まで昇温させた
後、攪拌しながら、水45部を添加した。この液を減圧
下40℃で濃縮し、固形分20%の着色微粒子分散物を
調製した。該着色微粒子分散物中の着色微粒子の粒径
は、体積平均径で52nmであった。以下、これを着色
微粒子分散物(B−3)と略記する。
【0115】<製造例4(着色微粒子分散液(B−4)
の調製)>tert−ブタノール8部、2−ブタノン2
部、前記ビニルポリマー溶液(A−4)6.0部、及び
前記油溶性染料(D−15)1.2部の混合液を、75
℃まで昇温させた後、攪拌しながら、水45部を添加し
た。この液を減圧下40℃で濃縮し、固形分20%の着
色微粒子分散物を調製した。該着所微粒子分散物中の着
色微粒子の粒径は、体積平均径で83nmであった。以
下、これを着色微粒子分散物(B−4)と略記する。
【0116】(実施例1)前記製造例1で調製した着色
微粒子分散物(B−1)62部に、ジエチレングリコー
ル10部、グリセリン8部、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル8部、界面活性剤の25%水溶液(花
王(株)製;エマール20C)4部、及びイオン交換水
8部を混合し、0.2μmのフィルターによって濾過
し、水性のインクジェット用インクを調製した。
【0117】(実施例2)前記実施例1において、前記
着色微粒子分散物(B−1)を、前記製造例2で調製し
た着色微粒子分散物(B−2)に代えた以外は、前記実
施例1と同様にインクジェット用インクを調製した。
【0118】(実施例3)前記製造例3で調製した着色
微粒子分散物(B−3)42部に、ジエチレングリコー
ル10部、グリセリン8部、トリエチレングリコールモ
ノブチルエーテル8部、界面活性剤の25%水溶液(花
王(株)製;エマール20C)4部、及び、イオン交換
水28部を混合し、0.2μmのフィルターによって濾
過しインクジェット用インクを調製した。
【0119】(実施例4)前記実施例3において、前記
着色微粒子分散物(B−3)を、前記製造例5で調整し
た着色微粒子分散物(B−4)に代えた以外は、前記実
施例3と同様にインクジェット用インクを調製した。
【0120】(比較例1)下記比較色素(H−2)4部
に、ジエチレングリコール10部、グリセリン8部、テ
トラエチレングリコールモノブチルエーテル10部、ジ
エタノールアミン1部、及び、イオン交換水67部を混
合し、0.2μmのフィルターによって濾過しインクジ
ェット用インクを調製した。
【0121】
【化13】
【0122】(画像記録及び評価)以上の各実施例及び
比較例のインクジェット用インクについて、下記評価を
行った。その結果を表1に示した。なお、表1におい
て、「色調」、「紙依存性」、「耐水性」及び「耐光
性」は、各インクジェット用インクを、インクジェット
プリンター(EPSON(株)社製;PM−700C)
でフォト光沢紙(富士写真フイルム(株)製;インクジ
ェットペーパー、フォトグレード)に画像を記録した後
で評価したものである。
【0123】<色調>前記記録した画像を目視にて、A
(良好)、B(不良)の二段階で評価した。
【0124】<紙依存性>前記フォト光沢紙に形成した
画像と、別途にPPC用普通紙に形成した画像との色調
を比較し、両画像間の差が小さい場合をA(良好)、両
画像間の差が大きい場合をB(不良)として、二段階で
評価した。
【0125】<耐水性>前記画像を形成したフォト光沢
紙を、1時間室温乾燥した後、30秒間水に浸漬し、室
温にて自然乾燥させ、滲みを観察した。滲みが無いもの
をA、滲みが僅かに生じたものをB、滲みが多いものを
Cとして、三段階で評価した。
【0126】<耐光性>前記画像を形成したフォト光沢
紙に、ウェザーメーター(アトラスC.I65)を用い
て、キセノン光(85000lx)を3日間照射し、キ
セノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite31
0TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。
なお、前記反射濃度は、1、1.5及び2.0の3点で
測定した。何れの濃度でも色素残存率が70%以上の場
合をA、1又は2点が70%未満をB、全ての濃度で7
0%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
【0127】
【表1】
【0128】表1から明らかなように、本発明のインク
ジェット用インクは、発色性・色調に優れ、紙依存性が
なく、耐水性、耐光性に優れていた。
【0129】
【発明の効果】本発明によると、前記従来における諸問
題を解決することができ、着色微粒子の分散安定性に優
れ、紙依存性がなく、任意に選択した紙に印字した際の
発色性・色調に優れ、かつ耐水性、耐光性にも優れ、筆
記用水性インク、水性印刷インク、情報記録用インク等
に好適な着色微粒子分散物、並びに、サーマル、圧電、
電界又は音響インクジェット方式に好適であり、ノズル
等を用いて印字等を行った際、該ノズル先端で目詰まり
を起こすことがなく、紙依存性がなく、任意に選択した
紙に印字した際の発色性・色調に優れ、かつ耐水性、耐
光性にも優れるインクジェット用インク及びインクジェ
ット記録方法を提供することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成12年5月8日(2000.5.8)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】−油溶性ポリマー− 前記油溶性ポリマーとしては、特に制限はなく、目的に
応じて適宜選択することができるが、ビニルポリマーが
好適に挙げられる。前記ビニルポリマーとしては、従来
公知のものが挙げられ、水不溶性型、水分散(自己乳化)
型、水溶性型の何れものであってもよいが、着色微粒
子の製造容易性、分散安定性等の点で水分散型のものが
好ましい。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0040
【補正方法】変更
【補正内容】
【0040】前記スルホン酸モノマーとしては、例え
ば、スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、アクリロ
イルオキシアルカンスルホン酸(例えば、アクリロイル
オキシメタンスルホン酸、アクリロイルオキシエタン
ルホン酸、アクリロイルオキシプロパンスルホン酸な
ど)、メタクリロイルオキシアルカンスルホン酸(例え
ば、メタクリロイルオキシメタンスルホン酸、メタクリ
ロイルオキシエタンスルホン酸、メタクリロイルオキシ
プロパンスルホン酸など)、アクリルアミドアルキルス
ルホン酸(例えば、2−アクリルアミド−2−メチルエ
タンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルブタ
ンスルホン酸など)、メタクリルアミドアルキルスルホ
ン酸(例えば、2−メタクルリアミド−2−メチルエタ
ンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルプロ
パンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチルブ
タンスルホン酸など)などが挙げられる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】P-1) メチルメタクリレート−エチルアク
リレート共重合体(50:50) P-2) メチルメタクリレート−メチルアクリレート共重
合体(65:35) P-3) ブチルアクリレート−スチレン共重合体(50:50) P-4) ポリエチルメタクリレート P-5) ポリn−ブチルメタクリレート P-6) ポリイソブチルメタクリレート P-7) ポリイソプロピルメタクリレート P-8) ポリ2−クロロエチルアクリレート P-9) ポリ(2−tert−ブチルフェニルアクリレー
ト) P-10) ポリ(4−tert−ブチルフェニルアクリレー
ト) P-11) n−ブチルメタクリレート−N−ビニル−2−ピ
ロリドン共重合体(90:10) P-12) メチルメタクリレート−塩化ビニル共重合体(70:
30) P-13) メチルメタクリレート−スチレン共重合体(50:5
0) P-14) イソブチルメタクリレート−ブチルアクリレート
共重合体(55:45) P-15) n−ブチルメタクリレート−メチルメタクリレー
ト−スチレン共重合体(50:30:20)
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0051
【補正方法】変更
【補正内容】
【0051】P-16) 酢酸ビニル−アクリルアミド共重合
体(85:15) P-17) 塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体(65:35) P-18) n−ブチルアクリレート−メチルメタクリレート
−n−ブチルメタクリレート共重合体(35:35:30) P-19) ジアセトンアクリルアミド−メチルメタクリレー
ト共重合体(50:50) P-20) エチルメタクリレート−n−ブチルアクリレート
共重合体(70:30) P-21) メチルメタクリレート−シクロヘキシルアクリレ
ート共重合体(50:50) P-22) tert−ブチルメタクリルアミド−メチルメタ
クリレート−アクリル酸共重合体(60:30:10) P-23) n−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体(8
0:20) P-24) メチルメタクリレート−イソブチルメタクリレー
ト−アクリル酸共重合体(52:28:20) P-25) sec−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合
体(85:15) P-26) n−ブチルメタクリレート−ペンチルメタクリレ
ート−メタクリル酸共重合体(38:38:24) P-27) エチルメタクリレート−アクリル酸(95:5) P-28) イソプロピルアクリレート−アクリル酸共重合体
(90:10) P-29) ブチルメタクリレート−2−ヒドロキシエチルメ
タクリレート−アクリル酸共重合体(85:5:10) P-30) シアノエチルアクリレート−ベンジルメタクリレ
ート−アクリル酸共重合体(60:30:10)
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0059
【補正方法】変更
【補正内容】
【0059】なお、前記ラテックスとは、水不溶な前記
油溶性ポリマーが微細な粒子として水系媒体中に分散し
たものを意味する。前記分散の状態としては、前記油溶
性ポリマーが前記水系媒体中に乳化されているもの、乳
化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいは
油溶性ポリマーが分子中に部分的に親水的な構造をも
ち分子鎖自身が分子状分散したもの、などのいずれであ
ってもよい。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0061
【補正方法】変更
【補正内容】
【0061】ここで、予め前記油溶性ポリマーのラテッ
クスを調製しこれに前記油溶性染料を含浸させる方法に
ついて説明する。なお、ここでは前記油溶性ポリマーと
してビニルポリマーを用いた場合とする。この方法の第
一の例は、ビニルポリマーラテックスを調製する第一の
工程と、有機溶剤に前記油溶性染料を溶解した染料溶液
を調製する第二の工程と、前記染料溶液と前記ビニルポ
リマーラテックスとを混合し着色微粒子分散物を調製す
る第三工程とを含む。この方法の第二の例は、ビニルポ
リマーラテックスを調製する第一の工程と、有機溶剤に
前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、この染料
溶液と少なくとも水を含む液とを混合して染料微粒子分
散液を調製する第二工程と、前記ビニルポリマーラテッ
クスと前記染料微粒子分散液とを混合し着色微粒子分散
物を調製する第三工程とを含む。この方法の第三の例と
しては、特開昭55−139471号公報に記載の方法
が挙げられる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0120
【補正方法】変更
【補正内容】
【0120】(比較例1)下記比較色素(H−)4部
に、ジエチレングリコール10部、グリセリン8部、テ
トラエチレングリコールモノブチルエーテル10部、ジ
エタノールアミン1部、及び、イオン交換水67部を混
合し、0.2μmのフィルターによって濾過しインクジ
ェット用インクを調製した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 11/00 B41J 3/04 101Y (72)発明者 山田 真人 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 (72)発明者 山之内 淳一 神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真 フイルム株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA09 EA13 FC01 2H086 BA02 BA52 BA53 BA56 BA59 4J039 AD01 AD03 AD04 AD05 AD06 AD08 AD09 AD10 AD12 AD13 AD14 AD15 AD16 AD20 AD22 AD23 AE05 BC03 BC05 BC07 BC12 BC13 BC16 BC19 BC20 BC29 BC31 BC33 BC36 BC37 BC40 BC44 BC47 BC51 BC52 BC53 BC54 BC55 BC57 BC65 BC66 BC68 BC72 BC73 BE07 BE12 CA06 EA35 EA38 EA41 EA44 FA01 FA02 FA03 FA04 FA06 GA24

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記式(I)で表される油溶性染料と油
    溶性ポリマーとを含む着色微粒子を含有してなることを
    特徴とする着色微粒子分散物。 【化1】 式(I)中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6は、それ
    ぞれ水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアル
    キル基、アラルキル基、アリール基、ヘテロ環基、シア
    ノ基、ヒドロキシル、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ
    基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド基、アリ
    ールアミノ基、ウレイド基、スルフアモイルアミノ基、
    アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニ
    ルアミノ基、スルホンアミド基、カルバモイル基、スル
    ファモイル基、スルホニル基、アルコキシカルボニル
    基、ヘテロ環オキシ基、アゾ基、アシルオキシ基、カル
    バモイルオキシ基、シリルオキシ基、アリールオキシカ
    ルボニル基、アリールオキシカルボニルアミノ基、イミ
    ド基、ヘテロ環チオ基、スルフイニル基、ホスホリル
    基、アシル基、カルボキシル基又はスルホ基を表す。R
    1とR2とは、互いに結合して環を形成していてもよい。
    1とR6とは、R2とR3とは、及び/又は、R3とR4
    は、互いに結合して芳香族環又はヘテロ環を形成してい
    てもよい。R7は、不飽和ヘテロ環基を表す。
  2. 【請求項2】 着色微粒子が、油溶性ポリマー中に油溶
    性染料が分散されてなる請求項1に記載の着色微粒子分
    散物。
  3. 【請求項3】 着色微粒子が、油溶性ポリマーと油溶性
    染料とを含有する有機溶媒に水を添加すること、及び、
    水中に該有機溶媒を添加すること、のいずれかにより、
    該有機溶媒を乳化させ微粒子化させることにより得られ
    る請求項1又は2に記載の着色微粒子分散物。
  4. 【請求項4】 油溶性ポリマーがビニルポリマーである
    請求項1から3のいずれかに記載の着色微粒子分散物。
  5. 【請求項5】 ビニルポリマーの解離性基がカルボキシ
    ル基及びスルホン酸基の少なくとも一方である請求項4
    に記載の着色微粒子分散物。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の着色
    微粒子分散物を含有してなることを特徴とするインクジ
    ェット用インク。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載のインクジェット用イン
    クを用いて記録を行うことを特徴とするインクジェット
    記録方法。
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