JP2005325334A - 微粒子分散物、これを用いたインク組成物及びインクジェット記録方法 - Google Patents

微粒子分散物、これを用いたインク組成物及びインクジェット記録方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005325334A
JP2005325334A JP2005075773A JP2005075773A JP2005325334A JP 2005325334 A JP2005325334 A JP 2005325334A JP 2005075773 A JP2005075773 A JP 2005075773A JP 2005075773 A JP2005075773 A JP 2005075773A JP 2005325334 A JP2005325334 A JP 2005325334A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
fine particle
particle dispersion
polymer
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2005075773A
Other languages
English (en)
Inventor
Norihide Shimohara
憲英 下原
Yuichi Fukushige
裕一 福重
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2005075773A priority Critical patent/JP2005325334A/ja
Publication of JP2005325334A publication Critical patent/JP2005325334A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)
  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)

Abstract

【課題】 耐光性等に優れるインク組成物等を提供すること。
【解決手段】 酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である油溶性染料と、アミド基、グリシジル基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を有するポリマーとを含む微粒子が水性媒体に分散された微粒子分散物及びこれを含むインク組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は、特定の構造を有する分散性ポリマーと油溶性染料を含有する水系の微粒子分散物、この微粒子分散物を含有するインク組成物及びこのインク組成物を用いたインクジェット記録方法に関する。
近年、コンピューターの普及に伴い、インクジェットプリンターがオフィスだけでなく家庭でも、紙、フィルム、布等の印字等に広く利用されている。インクジェット記録用インクとしては、油性インク、水性インク、固体状インクが知られているが、これらの中でも、製造容易性、取扱性、臭気性、安全性等の点で水性インクが有利であり、水性インクが主流となっている。
しかし、前記水性インクの多くは、分子状態で溶解する水溶性染料を用いているため、透明性及び色濃度が高いという利点があるものの、染料が水溶性であるため耐水性が悪く、いわゆる普通紙に印字すると滲み(ブリード)を生じて著しく印字品質が低下したり、耐光性が悪く、更に、表面に多孔質無機微粒子を含むインク受容層を設けた記録紙(以下、「写真画質用紙」ということがある。)においては、酸化性ガス(SOx、NOx、オゾン等)の影響により画像保存性が著しく悪くなるという欠点を有していた。
そこで、前記問題を解決する目的で顔料や分散染料を用いた水性インクが、提案されている(特許文献1参照)。
ところが、これらの水性インクの場合、耐水性はある程度向上するものの十分とはいい難く、該水性インク中の顔料や分散染料の分散物の保存安定性に欠け、インク吐出口での目詰まりを起こし易い等の問題がある。更に、写真画質用紙においては、前記顔料や染料を用いたインクは浸透性に乏しく、手で擦ると表面から前記顔料や染料が剥離し易いという問題もある。
一方、ポリマーに油溶性染料を内包させる方法が提案されている(例えば、特許文献2、3参照)。しかしながら、この方法により得られたインクジェット用インクの場合、色調が不十分であり、色再現性が十分でなく、特に酸化性ガス等による画像耐久性が十分でなく、更に、写真画質用紙に印字した場合、耐擦過性が十分でない。
また、ポリマーに塩形成基とポリアルキレンオキサイド基を導入することで、着色性、耐擦過性に優れたインクが提案されている(例えば、特許文献4参照)が、指による耐擦過性は良いものの、消しゴム擦りのような高レベルの耐擦過性は不十分である。
さらに、高沸点有機溶媒と染料を用いることで、色調や耐擦過性を向上させる方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)が、高レベルの画像耐久性が要求される場合は不十分であった。
以上の通り、取扱性、臭気、安全性を具備すると共に、分散粒子の粒径が小さく、分散物の分散安定性及び保存安定性に優れ、従って、インクに適用した場合に、ノズル先端での目詰まりがなく吐出安定性に優れ、紙依存性がなく発色性、色調(色相)に優れ、前記写真画質用紙を用いた場合でもインク浸透性に優れ、印字後の耐水性、特に画像保存性(特に耐光性、耐オゾン性)、耐擦過性に優れ、高濃度で高画質の記録を可能とする微粒子分散物たるインク組成物は未だ提供されていないのが現状である。
特開昭56−157468号公報 特開昭58−45272号公報 特開昭62−241901号公報 特開2001−123097号公報 特開2001−262018号公報
本発明は前記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、(1)取扱性、臭気、安全性を具備すると共に、分散粒子の粒径が小さく、分散物の分散安定性及び保存安定性に優れ、インクジェット記録用インク、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録用インク等に好適である微粒子分散物、(2)この微粒子分散物を用い、ノズル先端での目詰まりがなく吐出安定性に優れ、紙依存性がなく発色性、色調(色相)に優れ、前記写真画質用紙を用いた場合でもインク浸透性に優れ、印字後の耐水性、特に画像保存性(特に耐光性、耐オゾン性)、耐擦過性に優れ、高濃度で高画質の記録を可能とし、サーマル、圧電、電解または音響インクジェット記録用インク及び(3)このインクを用いたインクジェット記録方法を提供することにある。
斯かる実情に鑑み本発明者らは、鋭意研究を行ったところ、酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である油溶性染料と、アミド基、グリシジル基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を有するポリマーとを含む微粒子が水性媒体に分散された微粒子分散物が上記課題を解決し得ることを見出し本発明を完成した。
即ち、本発明は次のものを提供するものである。
<1> 酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である油溶性染料と、アミド基、グリシジル基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を有するポリマーとを含む微粒子が水性媒体に分散された微粒子分散物。
<2>前記ポリマーの分子量が50000以下である<1>記載の微粒子分散物。
<3> <1>又は<2>記載の微粒子分散物を含有するインク組成物
<4> 更に、アルコール類、多価アルコール類及び水溶性グリコールエーテル類から選ばれる1種又は2種以上を含有する<3>記載のインク組成物。
<5> <3>又は<4>記載のインク組成物を用いて被記録材に画像記録を行う工程を含むインクジェット記録方法。
<6> 前記被記録材が、無機微粒子を含む多孔質インク受容層を有する被記録材である<5>記載の記録方法。
本発明の特定の構造を有する分散性ポリマーからなる微粒子分散物を用いたインクジェット記録用インクを用いて、ノズル等で印字等を行なえば、ノズル先端で目詰まりを起こすことがなく、紙依存性がなく、任意に選択した紙に印字した際の耐水性、擦過性、耐光性にも優れるインクジェット記録用インク及びインクジェット記録方法を提供することができる。
[微粒子分散物]
本発明の微粒子分散物は、酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である油溶性染料と、アミド基、グリシジル基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を有するポリマーとを含む微粒子が水性媒体に分散されたものであり、該微粒子分散物は、さらに沸点150℃以上の疎水性高沸点有機溶媒が含まれていてもよい。詳細には、本発明の微粒子分散物は、該油溶性染料と該ポリマーと、必要に応じて疎水性高沸点有機溶媒やその他の着色剤が、水性媒体中に微粒子上の油滴として分散された、所謂乳化分散状態になっているものである。
なお、本発明において、「水性媒体」とは、水又は水と少量の水混和性有機溶剤との混合物に、必要に応じて添加剤などを添加したものを意味する。
(分散性ポリマー)
本発明に用いる分散性ポリマーは、アミド基、グリシジル基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を有するポリマーであり、具体的には下記一般式(1)、(2)及び(3)で表される基から選ばれる1種又は2種以上を有するものが好ましい。
Figure 2005325334
(式中、R1は、それぞれ独立に、置換基を有していてもよい直鎖若しくは分岐鎖のアルキレン基又はアルキレンオキシ基を示し、R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基又はシアノ基を示す)
式について詳細に説明する。
本発明に用いる分散性ポリマーは、疎水性ポリマー部位と親水性ポリマー部位を有するものが好ましい。分散性ポリマー中の疎水性ポリマー部位と親水性ポリマー部位の配置は任意であるが、親水性ポリマー部位がポリマーの末端や側鎖に位置する、例えば、側鎖が親水性ポリマー部位であるグラフトコポリマー、末端に親水性ポリマー部位を有するブロックコポリマーが好ましい。本発明に用いる分散性ポリマーは、ビニルポリマー、縮合系ポリマー(ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレア、ポリカーボネート)等従来公知のポリマーでもよいが、ポリマーの構造制御がし易いビニルポリマーが好ましい。
ここで疎水性ポリマー部位は、疎水性部位からなるポリマーを形成した場合、水に不溶かつ分解もしない性質をもつポリマー部位であり、更にインク浸透性を向上させるために分子量(Mw)は小さい方が好ましい。即ち、Mwは10000以下が好ましく、5000以下が更に好ましい。
疎水性ポリマー部位を構成するモノマーの例としては、次のものが挙げられる。
アクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類(エステル結合の末端の基は、置換基を有していてもよい脂肪族基や置換基を有していてもよい芳香族基が挙げられ、これらの例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、アミル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、2−クロロエチル基、4−ブロモブチル基、シアノエチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、ブトシキメチル基、3−メトキシブチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル基、2,2,2−テトラフルオロエチル基、1H, 1H, 2H, 2Hパーフルオロデシル基、4−ブチルフェニル基、フェニル基、2,4,5−テトラメチルフェニル基、4−クロロフェニル基等が挙げられる。)
アクリルアミド類、メタクリルアミド類、具体的には、N−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミド、N−ジ置換メタクリルアミド(ここで、置換基としては、置換基を有していてもよい脂肪族基や置換基を有していてもよい芳香族基が挙げられ、これらの例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、tert−オクチル基、シクロヘキシル基、ベンジル基、アルコキシメチル基、アルコキシエチル基、4−ブチルフェニル基、フェニル基、2,4,5−テトラメチルフェニル基、4−クロロフェニル基等が挙げられる。)
グリシジルアクリル類、グリシジルメタクリル類、グリシジルアルキルアクリル類、グリシジルアルキルメタクリル類、具体的には、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、グリシジルエチルアクリレート、グリシジルエチルメタクリレート、グリシジルプロピルアクリレート、グリシジルプロピルメタクリレート等が挙げられる。
ヒドロキシアルキルアクリル類、ヒドロキシアルキルメタクリル類、具体的には、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、3−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート等が挙げられる。
オレフィン類、具体的には、ジシクロペンタジエン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、クロロプレン、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン等が挙げられる。
スチレン類、具体的には、スチレン、4−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、4−エチルスチレン、イソプロピルスチレン、4−クロルメチルスチレン、4−メトキシスチレン、4−アセトキシスチレン、4−クロルスチレン、ジクロルスチレン、4−ブロムスチレン、ビニル安息香酸メチルエステル等が挙げられる。
ビニルエーテル類、具体的には、メチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、メトキシビニルエーテル等が挙げられる。
その他モノマーとして、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチル、メチルビニルケトン、フェニルビニルケトン、メトキシエチルビニルケトン、N−ビニルオキサゾリドン、N−ビニルピロリドン、ビニリデンクロライド、メチレンマロンニトリル、ビニリデン、ジフェニル−2−アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジブチル−2−アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジオクチル−2−メタクリロイルオキシエチルフォスフェート等が挙げられる。
疎水性ポリマー部位を構成するモノマーとしては、エステル結合の末端の基が無置換の脂肪族基、アルキル置換芳香族基、無置換芳香族基であるアクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類、置換基が無置換の脂肪族基、アルキル置換フェニル基、フェニル基であるN−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミド、N−ジ置換メタクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレートが好ましく、エステル結合の末端の基が炭素数1〜20の脂肪族基、炭素数7〜30のアルキル置換芳香族基、無置換芳香族基であるアクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類が更に好ましく、エステル結合の末端の基が炭素数2〜20の脂肪族基であるアクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類が更に好ましく、ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートが更に好ましく、n−ヘキシルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、s−ブチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ヘキシルアクリレートが特に好ましい。
疎水性ポリマー部位は、ポリマーのガラス転位点(Tg)が30℃以下になるのであれば、原料を1種用いても良いし、種々の目的(例えば、溶解性、油溶性染料との相溶性、分散物の安定性などの調整)のために、2種以上を用いてもよい。
前記の親水性ポリマー部位は、親水性ポリマー部位からなるポリマーを形成した場合、水に溶解する性質をもつポリマー部位である。この親水性ポリマー部位は、カチオン性、アニオン性、非イオン性又はこれらの混合型のいずれであっても良いが、アニオン性や非イオン性又はこの混合型が好ましい。
カチオン性の部位としては、三級アミノ基、ピリジンなどのカチオン性の解離基を有するポリマー、アニオン性のポリマー部位としては、カルボン酸、スルホン酸等のアニオン性の解離基を有するポリマー、非イオン性のポリマー部位としては、エチレンオキシ基、水酸基、ピロリドン基などの非イオン性分散性基を含有するポリマーが挙げられる。
親水性ポリマーを構成するモノマー又はポリマーの構成単位の例としては、カルボキシル基やスルホ基等の酸を有するモノマー(アクリル酸やメタクリル酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−カルボキシエチルアクリレート等)、エステル部位に親水性の置換基を有するアクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類(親水性の置換基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等)、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミド、N−ジ置換メタクリルアミド、ビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド部位、ポリビニルアルコール部位、糖やグリセリンなどの多価アルコール部位などが挙げられる。
これらの中でも、アクリル酸やメタクリル酸、2−カルボキシエチルアクリレート、水酸基を有するアクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類(水酸基を有するエステル結合の末端の基としては、例えば、2−ヒドロキシエチル基、2,3−ジヒドロキシプロピル等)、アクリルアミド、窒素上の置換基の炭素数の合計が1〜4のN−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミド、N−ジ置換メタクリルアミド、ポリエチレンオキシド部位、ポリビニルアルコール部位、糖やグリセリンなどの多価アルコール部位が好ましく、特に、アクリル酸やメタクリル酸、2−カルボキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレートがより好ましく、更に、アクリル酸やメタクリル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレンオキシド部位、ポリビニルアルコール部位が好ましく、更にまた、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、ポリエチレンオキシド部位が好ましい。
親水性ポリマー部位は、親水性部位として機能するのであれば、原料を1種用いてもよいし、種々の目的(各々の水系媒体中での分散物の安定性、分散物製造のポリマーの溶解性などの調整)のために、2種以上用いてもよい。
本発明で用いる分散性ポリマー中の疎水性ポリマー部位と親水性ポリマー部位の含量はそれぞれの性質(例えば、親水性ポリマー部位の水溶性の違い、疎水性ポリマー部位の疎水性の違い)により、任意で使用することができるが、疎水性ポリマー部位が60〜85質量%、親水性ポリマー部位が10から40質量%が好ましく、疎水性ポリマー部位が60〜85質量%、親水性ポリマー部位が15〜40質量%がより好ましく、疎水性ポリマー部位が60〜80質量%、親水性ポリマー部位が20〜40質量%が特に好ましい。
親水性ポリマー部位が、アニオン性の解離性基を有する場合、該解離性基の含量は、0.1〜3.0mmol/gが好ましく、0.2〜2.0mmol/gがより好ましい。該解離性基の含量が少ない場合にはポリマーの自己乳化性が小さく、多い場合には水溶性が高くなり、染料の分散性に適さなくなる傾向がある。
更に、該解離性基がアニオン性の解離性基のときは、アルカリ金属(例えばNa,K等)またはアンモニウムイオンの塩などであってもよく、カチオン性の解離性基のときは、有機酸(例えば、酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸)や無機酸(塩酸、硫酸等)の塩であってもよい。
本発明に用いる分散性ポリマーの重量平均分子量(Mw)は、1000から200000が好ましく、とくに2000〜50000が好ましい。分子量が1000未満であると、安定な微粒子分散物を得るのが難しくなる傾向にあり、200000より大きいと、有機溶媒への溶解性が悪くなったり、有機溶媒溶液の粘土が増加して分離し難くなったりする傾向がある。
本発明に用いる分散性ポリマーは、アミド基、グリシジル基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を有するポリマーであり、該分散性ポリマー中、アミド基は、1〜100質量%含まれることが好ましく、特に5〜95質量%、更に10〜90質量%含まれるものが好ましい。また、該分散性ポリマー中、グリシジル基は、1〜100質量%含まれることが好ましく、特に5〜95質量%、更に10〜90質量%含まれるものが好ましい。更に、該分散性ポリマー中、水酸基は、1〜90質量%含まれることが好ましく、特に5〜80質量%、更に10〜70質量%含まれるものが好ましい。
本発明に用いる分散性ポリマーは、ホモポリマーであっても、2種以上の共重合体であってもよく、ブレンド混合等であってもよい。本発明のポリマー構造単位(アミド基、グリシジル基、水酸基)の含有量は、多いほど良好な性能を示す。
本発明に用いる分散性ポリマーの具体例を列挙する。括弧内の比は質量比を意味する。なお、本発明は、これら具体例に何ら限定されるものではない。
PA−1) n-ブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミドの共重合体 (50:50)Mw=25900
PA−2) n-ヘキシルメタクリレート/t-ブチルアクリルアミド共重合体(50:50)Mw=17800
PA−3) イソブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミド共重合体(70:30)Mw=28300
PA−4) n-ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体 (70:30)Mw=33000
PA−5) n-ヘキシルメタクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(70:30)Mw=26700
PA−6) n-ブチルアクリレート/グリシジルアクリレートの共重合体(70:30)Mw=35000
PA−7) n-ブチルアクリレート/2-ヒドロキシエチルアクリレートの共重合体 (70:30)Mw=24300
PA−8)n-ブチルアクリレート/2-ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体 (50:50)Mw=28200
PA−9)n-ブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミド/グリシジルメタクリレートの共重合体 (30:50:20)Mw=19000
PA−10)n-ヘキシルメタクリレート/t-ブチルアクリルアミド/グリシジルアクリレートの共重合体 (30:50:20)Mw=22500
PA−11)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(70:30)Mw=31000
PA−12)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(80:20)Mw=30140
PA−13)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(90:10)Mw=30600
PA−14)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(30:70)Mw=36000
PA−15)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(20:80)Mw=38200
PA−16)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(10:90)Mw=36500
PA−17)n-ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(80:20)Mw=32900
PA−18)n-ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(90:10)Mw=33600
PA−19)n-ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(50:50)Mw=31000
PA−20)n-ブチルアクリレート/グリシジルメタクリレートの共重合体(30:70)Mw=28800
PA−21)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(50:50)とn-ブチルアクリレート/グリシジルアクリレートの共重合体(70:30)=1/1ブレンド
PA−22)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(50:50)とn-ブチルアクリレート/グリシジルアクリレートの共重合体(70:30)=2/1ブレンド
PA−23)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(50:50)とブチルアクリレート/2-ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体(50:50)=1/1ブレンド
PA−24)n-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミドの共重合体(50:50)とn-ブチルアクリレート/2-ヒドロキシエチルメタクリレートの共重合体(50:50)=3/1ブレンド
PA−25)n-ブチルアクリレート/N−イソプロピルアクリルアミドの共重合体(70:30)Mw=4200
PA−26)n-ブチルアクリレート/N−イソプロピルアクリルアミドの共重合体(50:50) Mw=6990
−油溶性染料−
本発明に用いる油溶性染料とは、水に実質的に不溶な色素を意味する。より具体的には、25℃での水への溶解度(水100gに溶解できる色素の質量)が1g以下であり、好ましくは0.5g以下、より好ましくは0.1g以下であるものを意味する。
従って、油溶性染料とは、所謂水に不溶性の油溶性色素を意味する。
また、退色、特にオゾンなどの酸化性物質に対する耐性や硬化特性を向上させるために、酸化電位が貴である(高い)ことが望ましい。このため、本発明で用いる油溶性染料の酸化電位は1.0V(vs SCE)よりも貴であることが必要である。酸化電位は高いほうが好ましく、酸化電位が1.1V(vs SCE)よりも高いものがより好ましく、1.15V(vs SCE)より高いものが特に好ましい。
酸化電位に関しては、特開2002−309118号の段落[0049]から[0051]に記載されている。
該油溶性染料としては、融点が200℃以下のものが好ましく、融点が150℃以下であるものがより好ましく、融点が100℃以下であるものが更に好ましい。融点が低い油溶性染料を用いることにより、インク組成物中での色素の結晶析出が抑制され、インク組成物の保存安定性が良くなる。
本発明のインク組成物においては、油溶性染料は1種単独で用いてもよく、また、数種類を混合して用いてもよい。また、本発明の効果を阻害しない範囲で、必要に応じて、他の水溶性染料、分散染料、顔料等の着色材が含有されていてもよい。
また、油溶性染料は従来公知の化合物(染料)が使用できる。具体的には、特開2002−114930号の段落[0023]から[0053]に記載されている染料などが挙げられる。
本発明で用いるイエローの油溶性染料としては、一般式(Y−I)で表される構造の油溶性染料が好ましい。尚、一般式(Y−I)の油溶性染料はイエローのみでなく、ブラックインク、グリーンインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いても良い。
A−N=N−B 一般式(Y−I)
上記一般式(Y−I)において、A及びBは各々独立に、置換基を有していてもよい複素環基を表す。該複素環としては、5員環又は6員環から構成された複素環が好ましく、単環構造であっても、2つ以上の環が縮合した多環構造であってもよく、芳香族複素環であっても非芳香族複素環であってもよい。該複素環を構成するヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、硫黄原子が好ましい。
Aで表される複素環としては、5−ピラゾロン、ピラゾール、オキサゾロン、イソオキサゾロン、バルビツール酸、ピリドン、ローダニン、ピラゾリジンジオン、ピラゾロピリドン、メルドラム酸及びこれらの複素環にさらに炭化水素芳香環や複素環が縮環した縮合複素環が好ましい。その中でも、5-ピラゾロン、5−アミノピラゾール、ピリドン、ピラゾロアゾール類が好ましく、5−アミノピラゾール、2−ヒドロキシ−6−ピリドン、ピラゾロトリアゾールが特に好ましい。
Bで表される複素環としては、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリアジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが好適に挙げられる。その中でも、ピリジン、キノリン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキサゾールが好ましく、キノリン、チオフェン、ピラゾール、チアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チアジアゾールがより好ましく、ピラゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、イミダゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾールが特に好ましい。
前記A及びBに置換する置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、ヘテロ環基、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキル及びアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、アルキル及びアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基が例として挙げられる。
前記一般式(Y−I)で表される染料の中でも、下記一般式(Y−II)、(Y−III)、及び(Y−IV)で表される染料がより好ましい。
Figure 2005325334
一般式(Y−II)において、R1及びR3は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基又はイオン性親水性基を表す。R2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、カルバモイル基、アシル基、アリール基又は複素環基を表す。R4は複素環基を表す。
Figure 2005325334
一般式(Y−III)において、R5は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基又はイオン性親水性基を表す。Zaは−N=、−NH−、又はC(R11)=を表し、Zb及びZcは各々独立して、−N=、又はC(R11)=を表し、R11は、水素原子又は非金属置換基を表す。R6は複素環基を表す。
Figure 2005325334
一般式(Y−IV)において、R7及びR9は各々独立して、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、又はイオン性親水性基を表す。R8は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基、シアノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウレイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、アシル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ヒドロキシ基、又はイオン性親水性基を表す。R10は複素環基を表す。
前記一般式(Y−II)、(Y−III)、及び(Y−IV)におけるR1、R2、R3、R5、R7、R8及びR9が表す置換基について以下に詳述する。
R1、R2、R3、R5、R7、R8及びR9が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基及び無置換のアルキル基が含まれる。
前記アルキル基としては、炭素原子数が1〜20のアルキル基が好ましく、前記置換基の例としては、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、及びイオン性親水性基が挙げられる。
(置換)アルキル基としては、例えば、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−スルホプロピル、及び4−スルホブチルが好適に挙げられる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8及びR9が表すシクロアルキル基には、置換基を有するシクロアルキル基及び無置換のシクロアルキル基が含まれる。
シクロアルキル基としては、炭素原子数が5〜12のシクロアルキル基が好ましく、置換基の例としては、イオン性親水性基が挙げられる。
シクロアルキル基としては、例えば、シクロヘキシルが好適に挙げられる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8及びR9が表すアラルキル基には、置換基を有するアラルキル基及び無置換のアラルキル基が含まれる。
前記アラルキル基としては、炭素原子数が7〜20のアラルキル基が好ましく、前記置換基の例にはイオン性親水性基が挙げられる。
前記アラルキル基としては、ベンジル、及び2−フェネチルが好適に挙げられる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8及びR9が表すアリール基には、置換基を有するアリール基及び無置換のアリール基が含まれる。
前記アリール基としては、炭素原子数が6〜20のアリール基が好ましく、前記置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、アルキルアミノ基、及びイオン性親水性基が挙げられる。
(置換)アリール基の例としては、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル、及びm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが好適に挙げられる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8及びR9が表すアルキルチオ基には、置換基を有するアルキルチオ基及び無置換のアルキルチオ基が含まれる。
前記アルキルチオ基としては、炭素原子数が1〜20のアルキルチオ基が好ましく、前記置換基の例にはイオン性親水性基が挙げられる。
前記アルキルチオ基としては、メチルチオ基及びエチルチオ基が好適に挙げられる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8及びR9が表すアリールチオ基には、置換基を有するアリールチオ基及び無置換のアリールチオ基が含まれる。
前記アリールチオ基としては、炭素原子数が6〜20のアリールチオ基が好ましく、前記置換基の例としては、アルキル基、及びイオン性親水性基が挙げられる。
前記アリールチオ基としては、例えば、フェニルチオ基及びp−トリルチオが好適に挙げられる。
R2で表される複素環基は、5員又は6員の複素環が好ましく、それらはさらに縮環していてもよい。複素環を構成するヘテロ原子としては、窒素原子、硫黄原子、酸素原子が好ましい。また、芳香族複素環であっても非芳香族複素環であってもよい。前記複素環はさらに置換基を有していてもよく、該置換基の例としては、前述のアリール基の置換基と同じものが好適に挙げられる。好ましい複素環としては、6員の含窒素芳香族複素環が挙げられ、その中でも、トリアジン、ピリミジン、フタラジンが特に好ましい。
R8が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、及び臭素原子が好適に挙げられる。
R1、R3、R5、及びR8が表すアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基及び無置換のアルコキシ基が含まれる。
前記アルコキシ基としては、炭素原子数が1〜20のアルコキシ基が好ましく、前記置換基の例としては、ヒドロキシル基、及びイオン性親水性基が含まれる。
(置換)アルコキシ基としては、例えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メトキシエトキシ、ヒドロキシエトキシ、及び3−カルボキシプロポキシが好適に挙げられる。
R8が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基及び無置換のアリールオキシ基が含まれる。
アリールオキシ基としては、炭素原子数が6〜20のアリールオキシ基が好ましく、置換基の例には、アルコキシ基、及びイオン性親水性基が含まれる。
(置換)アリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ及びo−メトキシフェノキシが好適に挙げられる。
R8が表すアシルアミノ基には、置換基を有するアシルアミノ基及び無置換のアシルアミノ基が含まれる。
前記アシルアミノ基としては、炭素原子数が2〜20のアシルアミノ基が好ましく、前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。
前記アシルアミノ基としては、例えば、アセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド及び3、5−ジスルホベンズアミドが好適に挙げられる。
R8が表すスルホニルアミノ基には、置換基を有するスルホニルアミノ基及び無置換のスルホニルアミノ基が含まれる。
スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が1〜20のスルホニルアミノ基が好ましい。
スルホニルアミノ基としては、例えば、メチルスルホニルアミノ、及びエチルスルホニルアミノが好適に挙げられる。
R8が表すアルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基及び無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましく、前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。
アルコキシカルボニルアミノ基としては、エトキシカルボニルアミノが好適に挙げられる。
R8が表すウレイド基には、置換基を有するウレイド基及び無置換のウレイド基が含まれる。
前記ウレイド基としては、炭素原子数が1〜20のウレイド基が好ましく、 前記置換基の例としては、アルキル基及びアリール基が含まれる。
(置換)ウレイド基としては、例えば、3−メチルウレイド、3、3−ジメチルウレイド及び3−フェニルウレイドが好適に挙げられる。
R7、R8、R9が表すアルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基及び無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。
アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数が2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましく、前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。
アルコキシカルボニル基としては、例えば、メトキシカルボニル及びエトキシカルボニルが好適に挙げられる。
R2、R7、R8、及びR9が表すカルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基及び無置換のカルバモイル基が含まれる。前記置換基の例にはアルキル基が含まれる。
(置換)カルバモイル基としては、例えば、メチルカルバモイル基及びジメチルカルバモイル基が好適に挙げられる。
R8が表すスルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基及び無置換のスルファモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。
(置換)スルファモイル基としては、例えば、ジメチルスルファモイル基及びジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が好適に挙げられる。
R8が表すスルホニル基としては、例えば、メタンスルホニル及びフェニルスルホニルが好適に挙げられる。
R2、R8が表すアシル基には、置換基を有するアシル基及び無置換のアシル基が含まれる。アシル基としては、炭素原子数が1〜20のアシル基が好ましく、前記置換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。
アシル基としては、アセチル及びベンゾイルが好適に挙げられる。
R8が表すアミノ基には、置換基を有するアミノ基及び無置換のアミノ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基、アリール基、複素環基が含まれる。
(置換)アミノ基としては、メチルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノ及び2−クロロアニリノが好適に挙げられる。
R4、R6、R10で表される複素環基は、前記一般式(Y−I)のBで表される置換されていてもよい複素環基と同じであり、好ましい例、さらに好ましい例、特に好ましい例も前記と同様である。
置換基としては、イオン性親水性基、炭素原子数が1〜12のアルキル基、アリール基、アルキル又はアリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、スルファモイル基、スルホンアミノ基、カルバモイル基、及びアシルアミノ基等が挙げられ、前記アルキル基及びアリール基等はさらに置換基を有していてもよい。
前記一般式(Y−III)において、Zaは−N=、−NH−、又はC(R11)=を表す。Zb及びZcは、各々独立して、−N=又はC(R11)=を表す。ここで、R11は、水素原子又は非金属置換基を表す。R11が表す非金属置換基としては、シアノ基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、又はイオン性親水性基が好ましい。前記置換基の各々は、R1が表す各々の置換基と同義であり、好ましい例も同様である。一般式(Y−III)に含まれる2つの5員環からなる複素環の骨格例を下記に示す。
Figure 2005325334
上記で説明した各置換基が、さらに置換基を有していてもよい場合の置換基の例としては、前記一般式(Y−I)の複素環A及びBに置換してもよい置換基を挙げることができる。
一般式(Y−I)で表される染料の具体例(Y−101〜Y−155)は特開2003−073598号の段落番号[0139]〜[0149]に示されているが、本発明に用いられる染料は、下記の具体例に限定されるものではない。これらの化合物は特開平2−24191号、特開2001−279145号の各公報を参考にして合成できる。
マゼンタ染料としては、特開2002−114930号の一般式(3)、(4)で表される構造の化合物が好ましく、具体例としては、特開2002−114930号の段落[0054]〜[0073]の化合物が挙げられる。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号の段落番号[0084]から[0122]に記載されているの一般式(M−1)〜(M−2)で表されるアゾ染料であり、具体例として特開2002−121414号の段落番号[0123]から[0132]に記載の化合物が挙げられる。尚、該公報記載の一般式(3)、(4)、(M−1)〜(M−2)の油溶性染料はマゼンタのみでなく、ブラックインク、レッドインクなどのいかなる色のインクに用いても良い。
シアン染料としては、特開2001−181547号の式(I)〜(IV)で表される染料、特開2002−121414号の段落番号[0063]から[0078]に記載されている一般式(IV−1)〜(IV−4)で表される染料が好ましいものとして挙げられ、具体例として特開2001−181547号の段落番号[0052]から[0066]、特開2002−121414号の段落番号[0079]から[0081]の化合物が挙げられる。
特に好ましい染料は、特開2002−121414号の段落番号[0133]から[0196]に記載されている一般式(C−I)、(C−II)で表されるフタロシアニン染料であり、更に一般式(C−II)で表されるフタロシアニン染料が好ましい。この具体例としては、特開2002−121414号の段落番号[0198]から[0201]の化合物が挙げられる。尚、前記式(I)〜(IV)、(IV−1)〜(IV−4)、(C−I)、(C−II)の油溶性染料はシアンのみでなく、ブラックインクやグリーンインクなどのいかなる色のインクに用いても良い。
前記油溶性染料は微粒子内で溶解した状態で存在することが好ましく、経時での結晶析出がないことが好ましい。すなわち、分散性ポリマー(特にはその疎水性部位)との相溶性が高いことが重要である。
前記油溶性染料の微粒子分散物中の含有量は、0.05〜15質量%が好ましく、0.1〜10質量%が更に好ましく、0.2〜6質量%が特に好ましい。
−微粒子分散物の製造−
本発明の微粒子分散物は、酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である油溶性染料と前記特定の構造部位を含む分散性ポリマーとを水性媒体(少なくとも水を含有する液)中に微粒子の形で分散させることにより製造される。具体的には、例えば、予め前記分散性ポリマーのラテックスを調製しこれに前記油溶性染料を含浸させる方法、あるいは共乳化分散法などが挙げられる。
これらの中でも、共乳化分散法が好ましい。共乳化分散法としては、前記分散性ポリマーと前記油溶性染料とを含有する有機溶媒に水を添加すること、及び、水中に該有機溶媒を添加すること、のいずれかにより、該有機溶媒を乳化させ微粒子化させる方法が好ましい。
なお、ラテックスとは、水性媒体に不溶な前記分散性ポリマーが微細な粒子として水性媒体中に分散したものを意味する。分散の状態としては、分散性ポリマーが水性媒体中に乳化されているもの、乳化重合されたもの、ミセル分散されたもの、あるいは前記分散性ポリマーが分子中に部分的に親水的な構造をもち分子鎖自身が分子状分散したもの、などのいずれであってもよい。
まず、予め前記ポリマーラテックスを作成し、これに前記油溶性染料を含浸する方法について説明する。
この方法の第一の例は、ポリマーラテックスを調製する第一の工程と、有機溶剤に前記油溶性染料を分散あるいは溶解した着色剤含有液を調製する第二の工程と、前記着色剤含有液と前記ポリマーラテックスを混合し、微粒子分散物を調製する第三工程とを含む。
この方法の第二の例は、ポリマーラテックスを調製する第一の工程と、有機溶剤に前記油溶性染料を分散あるいは溶解した着色剤含有液を調製し、この着色剤含有液と少なくとも水を含む液とを混合して着色剤微粒子分散液を調製する第二の工程と、前記ポリマーラテックスと前記着色剤微粒子分散液とを混合し、微粒子分散物を調製する第三工程とを含む。
この方法の第三の例としては、特開昭55−139471号公報に記載の方法が挙げられる。
次に、前記共乳化分散法について説明する。
この方法の第一の例は、有機溶剤に前記油溶性染料と前記分散性ポリマーを分散あるいは溶解したポリマー着色剤混合液を調製する第一の工程と、得られたポリマー着色剤混合液と少なくとも水を含む液とを混合して微粒子分散物を調製する第二の工程とを含む。
この方法の第二の例は、有機溶剤に前記油溶性染料を分散あるいは溶解した着色剤含有液を調製する第一の工程と、有機溶剤に分散性ポリマーを分散あるいは溶解したポリマー溶液を調製する第二の工程と、該着色剤含有液と該ポリマー溶液と少なくとも水を含む液とを混合して微粒子分散物を調製する第三の工程とを含む。
この方法の第三の例は、有機溶剤に前記油溶性染料を分散あるいは溶解した着色剤含有液を調製し、この着色剤含有液と少なくとも水を含む液とを混合して着色剤微粒子分散液を調製する第一の工程と、有機溶剤に分散性ポリマーを分散あるいは溶解したポリマー溶液を調製し、このポリマー溶液と少なくとも水を含む液とを混合してポリマー微粒子分散液を作製する第二の工程と、該着色剤微粒子分散液と該ポリマー微粒子分散液とを混合して微粒子分散物を調製する第三の工程とを含む。
この方法の第四の例は、有機溶剤に前記油溶性染料を分散あるいは溶解した着色剤含有液を調製し、この着色剤含有液と少なくとも水を含む液とを混合して着色剤微粒子分散液を調製する第一の工程と、有機溶剤に分散性ポリマーを分散あるいは溶解したポリマー溶液を調製する第二の工程と、該着色剤微粒子分散液と該ポリマー溶液とを混合して微粒子分散物を調製する第三の工程とを含む。
この方法の第五の例は、前記油溶性染料と分散性ポリマーに対し、少なくとも水を含む液とを混合して、直接、微粒子分散物を調製する工程である。
本発明の微粒子分散物における、前記分散性ポリマーの使用量は、前記油溶性染料100質量部に対し、10〜1000質量部が好ましく、50〜600質量部がより好ましい。ポリマーの使用割合が10質量部未満であると、微細で安定な分散が難しくなる傾向にあり、1000質量部を超えると、微粒子分散液中の油溶性染料の割合が少なくなり、微粒子分散液を水系インクとして使用した場合に配合設計上の余裕が無くなる傾向がある。
前記微粒子の微粒子分散物における含有量は、1〜45質量%が好ましく、2〜30質量%がより好ましい。前記含有量は、希釈、蒸発、限外濾過等により適宜調整することができる。
前記微粒子の平均粒径は、1〜500nmが好ましく、3〜300nmがより好ましく、3〜200nmが特に好ましい。粒径分布に関しては特に制限はなく、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。前記粒径、前記粒径分布は、遠心分離、濾過等の手段により、調整することもできる。
−有機溶剤−
本発明の微粒子分散物を製造する際に用いる有機溶剤としては、特に制限はなく、前記油溶性染料や前記分散性ポリマーの溶解性に基づいて適宜選択することができ、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベンゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエーテル系溶剤、などが挙げられる。
有機溶剤は単独で用いても良いし2種以上を併用しても良い。また前記染料やポリマーの溶解性によっては、水との混合溶媒であっても良い。
前記有機溶剤の使用量としては、本発明の効果を害しない範囲内であれば特に制限はないが、前記分散性ポリマー100質量部に対し、10〜2000質量部が好ましく、100〜1000質量部がより好ましい。
前記有機溶剤の使用量が、10質量部未満であると、微粒子の微細で安定な分散が難しくなる傾向があり、2000質量部を超えると、前記有機溶剤を除去するための脱溶媒と濃縮の工程が必須かつ煩雑となり、かつ配合設計上の余裕がなくなる傾向がある。
前記有機溶剤は、有機溶剤の蒸気圧が水より大きい場合には、微粒子分散物の安定性及び安全衛生上の観点から有機溶剤を除去するのが好ましい。有機溶剤を除去する方法は溶剤の種類に応じて各種の公知の方法を用いることが出来る。即ち、蒸発法、真空蒸発法、限外濾過法等である。この有機溶剤の除去工程は乳化直後、出来るだけ速やかに行うのが好ましい。
−添加剤−
本発明の微粒子分散物は、本発明の効果を害しない範囲内において、目的に応じて適宜選択した添加剤を含んでいてもよい。
前記添加剤としては、例えば、中和剤、疎水性高沸点有機溶媒、分散剤、分散安定剤などが挙げられる。
中和剤は、前記分散性ポリマーが未中和の解離性基を有する場合に、微粒子分散物のpH調節、自己乳化性調節、分散安定性付与等の点で好適に使用することができる。
前記中和剤としては、有機塩基、無機アルカリなどが挙げられる。
有機塩基としては、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、ジメチルエタノールアミンなどが挙げられる。
無機アルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物(例えば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウムなど)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムなど)、アンモニアなどが挙げられる。
前記中和剤は、微粒子分散物における分散安定性を向上させる観点からは、pH4.5〜10.0となるよう添加するのが好ましく、pH6.0〜10.0となるよう添加するのがより好ましい。
疎水性高沸点有機溶媒は、微粒子分散物の粘度、比重、及び印字性能の調整などに用いられる。疎水性高沸点有機溶媒としては、疎水性であり、沸点が150℃以上のものが好ましく、170℃以上のものがより好ましい。ここで「疎水性」とは、25℃における蒸留水に対する溶解度が3%以下であることをいう。また、前記疎水性高沸点有機溶媒の誘電率は3〜12であるのが好ましく、4〜10であるのがより好ましい。尚、ここで、誘電率とは25℃における真空に対する比誘電率をいう。前記疎水性高沸点有機溶媒としては、米国特許第2,322,027号明細書、特願平2000−78531号明細書に記載等に記載の化合物を用いることができる。具体的には、リン酸トリエステル類、フタル酸ジエステル類、アルキルナフタレン類、安息香酸エステル類などが挙げられる。これらは、目的に応じ、常温で液体、固体の何れのものも使用できる。
高沸点溶剤の使用量としては、本発明の効果を害しない範囲内であれば特に制限はないが、前記分散性ポリマー100質量部に対し、0〜1000質量部が好ましく、0〜300質量部がより好ましい。
分散剤及び/または分散安定剤は前記ポリマーラテックス、前記着色剤含有液、前記ポリマー着色剤混合液、前記着色剤微粒子分散液、前記ポリマー溶液、少なくとも水を含む液等のいずれに添加してもよいが、前記ポリマーラテックス及び/または着色剤微粒子分散液を調製する前工程の、前記着色剤含有液、水を含む溶液に添加するのが好ましい。
分散剤、分散安定剤としては、カチオン、アニオン、ノニオン系の各種界面活性剤、水溶性または水分散性の低分子化合物、オリゴマー等が挙げられる。前記分散剤、分散安定剤の添加量としては、前記油溶性染料と前記分散性ポリマーとの合計に対し、0〜100質量%であり、0〜20質量%が好ましい。
分散剤としては、特に非イオン性界面活性剤が好ましく、例えば、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン誘導体、オキシエチレン・オキシプロピレンブロックコポリマーなどが挙げられる。
非イオン性界面活性剤の使用量は油溶性染料の0.01〜1.0重量比が好ましく、0.01〜0.5重量比が好ましい。
上記非イオン性界面活性剤に加えてアニオン系界面活性剤を油溶性染料の0.01〜0.5重量比併用しても良い。
−微粒子分散物の用途−
本発明の微粒子分散物は、各種分野において使用することができるが、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録用インク等に好適であり、以下の本発明のインクジェット用インクに特に好適に使用することができる。
前記微粒子分散物を、筆記用水性インク、水性印刷インク、情報記録用インク等のインクとして使用する場合、該インクの被記録材としては、特に制限はなく公知の材料が挙げられるが、例えば、普通紙、樹脂コート紙、インクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶磁器等が挙げられる。
(インクジェット用インク、インクジェト記録方法、及び被記録材)
本発明のインクジェット用インクは、前記本発明の微粒子分散物を含有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の添加剤を含有してなる。なお前記その他の添加剤としては、乾燥防止剤、浸透促進剤、酸化防止剤、防黴剤、pH調節剤、表面張力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、防錆剤、キレート剤等の公知添加剤が挙げられ、これらは特開2001−279141号の段落番号(0217)から(0226)までに記載のものを用いることができる。
本発明のインクジェット記録用インクは、特開2001−279141号の段落番号(0247)に記載のものを用いることができる。
−その他の添加剤−
添加剤として、水溶性有機溶剤、表面張力調整剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、酸化防止剤、防黴剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、キレート剤、紫外線吸収剤等を適宜選択して適量使用することができる。これらの添加剤は、特開2001−181549号公報などに記載されている。
水溶性有機溶剤は乾燥防止剤や浸透促進剤の目的で使用される。水溶性有機溶剤としては水より蒸気圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的な例としてはエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン等に代表される多価アルコール類、アミルアルコール、フルフリルアルコール、ジアセトンアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等に代表される置換あるいは無置換の脂肪族一価アルコール類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物が挙げられる。
これらのうち多価アルコール類と置換あるいは無置換の脂肪族一価アルコール類が好ましく、グリセリン、ジエチレングリコール等の多価アルコール類とがより好ましい。また上記の前記水溶性有機溶剤は単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
これらの水溶性有機溶剤はインク中に5〜60質量%含有することが好ましく、7〜50質量%含有することがさらに好ましく、10〜40質量%含有することが特に好ましい。
表面張力調整剤としてはノニオン、カチオンあるいはアニオン界面活性剤が挙げられる。例えばアニオン系界面活性剤としては、脂肪酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩(例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、石油スルホン酸塩など)、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等を挙げることができ、ノニオン系界面活性剤としては、アセチレン系ジオール(例えば、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオールなど)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(例えば、ポリオキシエチレンデシルエーテル、アセチレン系ジオールのエチレンオキシド付加物など)、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン脂肪酸エステル、オキシエチレンオキシプロピレンブロックコポリマー等を挙げることができる。
また、N,N−ジメチル−N−アルキルアミンオキシドのようなアミンオキシド型の両性界面活性剤等も好ましい。更に、特開昭59−157,636号の第(37)〜(38)頁、リサーチディスクロージャーNo.308119(1989年) 記載の界面活性剤として挙げたものも使うことができる。
インクからの析出や分離が起こりにくく、発泡性が少なくいことから、疎水性部位が2本鎖あるいは疎水性部位が分岐しているアニオン性界面活性剤や疎水性部位の中央付近に親水性基を有するアニオン性界面活性剤、疎水性部位が2本鎖あるいは疎水性部位が分岐しているノニオン性界面活性剤(例えば、2−ブチルオクタン酸のポリエチレンオキシドの片末端エステル、ウンデカン−6−オールのポリエチレンオキシド付加物など)、疎水性部位の中央付近に親水性基を有するノニオン性界面活性剤(例えば、アセチレン系ジオールのエチレンオキシド付加物(SURFYNOLシリーズ(AirProducts&Chemicals社))など)が好ましく、中でも、分子量200以上1000以下のものが好ましく、分子量300以上900以下のものが更に好ましく、分子量400以上900以下のものが特に好ましい。
本発明のインクの表面張力はこれらを使用してあるいは使用しないで20〜60mN/mとすることが好ましい。さらに25〜45mN/mが好ましい。動的表面張力はこれらを使用してあるいは使用しないで20〜40mN/mとすることが好ましい。さらに25〜35mN/mが好ましい。
本発明のインクの粘度は30mPa・s以下が好ましい。更に20mPa・s以下に調整することがより好ましく、粘度を調整する目的で粘度調整剤が使用されることがある。粘度調整剤としては、例えば、セルロース類、ポリビニルアルコールなどの水溶性ポリマー等が挙げられる。
分散剤、分散安定剤、酸化防止剤、防黴剤、防錆剤、pH調整剤、消泡剤、キレート剤、紫外線吸収剤等の添加剤は、特開2001−181549号公報などに記載されている公知の化合物を使用することができる。
−被記録材−
本発明のインクを用いたインクジェット記録方法に使用される被記録材としては、普通紙、コート紙、プラスチックフィルム等が挙げられる。被記録材に関しては、特開2001−181549号公報、特開2001−279141号の段落番号(0228)から(0246)に記載されている無機微粒子を含む多孔質インク受容層を有する被記録材が好ましい。また、被記録材としては、記録紙が好ましい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下において「部」及び「%」は、特に断りがない限り、「質量部」及び「質量%」を表す。
(実施例1)
−製造例1(微粒子分散物(A−1)の調製)−
酢酸エチル 16部、分散性ポリマー(PA−1)Mw=25900 2.7部(固形分50%)、下記油溶性染料(M−1)(酸化電位1.39V) 0.45部の混合溶液を調製した。一方、水18部、及びエマール20C(花王(株)) 0.4部の混合液を調整した。前記2種の混合液を合わせ、ホモジナイザーにて混合乳化した後、減圧下30℃で濃縮し、固形分17.2%の微粒子分散物を調製した。微粒子分散物中の微粒子の粒径は、体積平均径で65nmであった。以下、これを微粒子分散物(A-1)と略記する。
−製造例2(微粒子分散物(A−2)の調製)−
酢酸エチル 16部、分散性ポリマー(PA−4)Mw=33000 2.7部(固形分50%)、下記油溶性染料(M−1) 0.45部の混合溶液を調製した。一方、水18部、及びエマール20C(花王(株))) 0.4部の混合液を調整した。前記2種の混合液を合わせ、ホモジナイザーにて混合乳化した後、減圧下30℃で濃縮し、固形分16.8%の微粒子分散物を調製した。微粒子分散物中の微粒子の粒径は、体積平均径で95nmであった。以下、これを微粒子分散物(A-2)と略記する。
−製造例3(微粒子分散物(A−3)の調製)−
酢酸エチル 16部、分散性ポリマー(PA−7)Mw=24300 2.7部(固形分50%)、下記油溶性染料(M−1) 0.45部の混合溶液を調製した。一方、水18部、及びエマール20C(花王(株))) 0.4部の混合液を調整した。前記2種の混合液を合わせ、ホモジナイザーにて混合乳化した後、減圧下30℃で濃縮し、固形分17.8%の微粒子分散物を調製した。微粒子分散物中の微粒子の粒径は、体積平均径で72nmであった。以下、これを微粒子分散物(A-3)と略記する。
−製造例4(微粒子分散物(A−4)の調製)−
酢酸エチル 16部、分散性ポリマー(PA−9)Mw=19000 2.7部(固形分50%)、下記油溶性染料(M−1) 0.45部の混合溶液を調製した。一方、水18部、及びエマール20C(花王(株))) 0.4部の混合液を調整した。前記2種の混合液を合わせ、ホモジナイザーにて混合乳化した後、減圧下30℃で濃縮し、固形分16.5%の微粒子分散物を調製した。微粒子分散物中の微粒子の粒径は、体積平均径で102nmであった。以下、これを微粒子分散物(A-4)と略記する。
−製造例5〜8(微粒子分散物(A−5〜8)の調製)−
製造例1のPA−1をPA−12、13、15、16(それぞれn-ブチルアクリレート/t-ブチルアクリルアミド=80:20、90:10、20:80、10:90の混合比率品)に変更した以外は製造例1と同様に微粒子分散物を調製した。これらの微粒子分散物(A−5〜8)と略記する。
−製造例9〜14(微粒子分散物(A−9〜14)の調製)−
製造例1のPA-1をPA−13、12、11、1、14、15、16(それぞれn-ブチルアクリレート/t−ブチルアクリルアミド=90:10、80:20、70:30、50:50,30:70、20:80、10:90の混合比率品)に変更した以外は製造例1と同様に微粒子分散物を調製した。これらの微粒子分散物(A−9〜14)と略記する。
−比較製造例1(微粒子分散物(B−1)の調製)−
酢酸エチル 16部、分散性ポリマー(n-ブチルアクリレートMw=19700のみ) 2.7部(固形分50%)、下記油溶性染料(M−1) 0.45部の混合溶液を調製した。一方、水18部、及びエマール20C(花王(株)) 0.4部の混合液を調整した。前記2種の混合液を合わせ、ホモジナイザーにて混合乳化した後、減圧下30℃で濃縮し、固形分17.4%の微粒子分散物を調製した。微粒子分散物中の微粒子の粒径は、体積平均径で67nmであった。以下、これを微粒子分散物(B-1)と略記する。
−比較製造例2(微粒子分散物(B−2)の調製)−
比較製造例1のブチルアクリレートのみをn-ブチルアクリレート/2−カルボキシエチルアクリレート=70/30に変更した以外は比較製造例1と同様に微粒子分散物を調製した。これらの微粒子分散物(B−2)と略記する。
「分散」は凝集が殆どなく、かつ、粒径(体積平均径)が300nm以下のものを良好とした。
Figure 2005325334
Figure 2005325334
表1の結果から明らかなように、凝集が無く、粒径の小さな微粒子分散物が製造できる。
[実施例2]
<インク01の作製>
下記の素材を混合し、0.45μmのフィルターによって濾過し、水性のインクジェット記録用インク01を調製した。
・微粒子分散物(A−1) 50部
・ジエチレングリコール 5部
・グリセリン 18部
・ジエタノールアミン 1部
・オルフィンE1010 0.9部
・水 全体で100部になる量
<インク02の作製>
下記の素材を混合し、0.45μmのフィルターによって濾過し、水性のインクジェット記録用インク02を調製した。
・微粒子分散物(A−1) 50部
・ジエチレングリコール 5部
・グリセリン 10部
・1、2-ヘキサンジオール 8部
・ジエタノールアミン 1部
・オルフィンE1010 0.9部
・水 全体で100部になる量
<インク03の作製>
前記インク01の作製において、前記微粒子分散物(A−1)を、前記実施例1の製造例2で調製した微粒子分散物(A−2)に代えた以外は、前記インク01の作製と同様にして水性のインクジェット記録用インク03を調製した。
<インク04〜09の作製>
前記インク01の作製において、前記微粒子分散物(A−1)を、前記実施例1の製造例3〜8で調製した微粒子分散物(A−3)〜(A−8)に各々代えた以外は、前記インク01の作製と同様にして水性のインクジェット記録用インク04〜09を各々調製した。
<比較例インク−1の作製>
下記の素材を混合し、0.45μmのフィルターによって濾過し、水性のインクジェット記録用比較例インク−1を調製した。
・比較製造例1の微粒子分散物(B−1) 50部
・ジエチレングリコール 5部
・グリセリン 18部
・ジエタノールアミン 1部
・オルフィンE1010 0.9部
・水 全体で100部になる量
<比較例インク−2の作製>
前記比較製造例−1の微粒子分散物(B−1)を微粒子分散物(B−2)に変更した以外は比較例インク−1の作製と同様にしては素材を混合し、0.45μmのフィルターによって濾過し、水性のインクジェット記録用比較例インク−2を調製した。
<比較例インク-3の作製>
下記の素材を混合し、0.45μmのフィルターによって濾過し、水性のインクジェット記録用比較例インク-3を調製した。
・水溶性染料DD−1 (酸化電位0.86V) 4部
・ジエチレングリコール 8部
・トリエチレングルコールモノブチルエーテル 7部
・グリセリン 10部
・ジエタノールアミン 1部
・オルフィンE1010 0.2部
・水 全体で100部になる量
Figure 2005325334
−画像記録及び評価−
上記の如く作製したインクを、インクジェットプリンターMC−2000(EPSON(株)製)のカートリッジに充填し、同機を用いて、PPC用普通紙とインクジェットペーパーフォト光沢紙「画彩」(富士写真フイルム(株)製)に画像を記録し、以下の評価を行った。評価結果を表2に示した。
<印刷性能評価>
カートリッジをプリンタにセットし、全ノズルからのインクの吐出を確認した後、A4用紙10枚に画像を出力し、印字の乱れを以下の基準で評価した。
A:印刷開始から終了まで印字の乱れが無かった。
B:印刷開始から終了までに時々印字の乱れが発生した。
C:印刷開始から終了まで印字の乱れがあった。
<紙依存性評価>
前記フォト光沢紙に形成した画像とPPC用普通紙に形成した画像との色調を比較し、両画像間の差が殆どない場合をA、両画像間の差が小さい場合をB、両画像間の差が大きい場合をCとして、三段階で評価した。
<耐水性評価>
前記画像を形成したフォト光沢紙を、1時間室温乾燥した後、30秒間水に浸漬し、室温にて自然乾燥させ、滲みを観察した。滲みがないものをA、滲みが僅かに生じたものをB、滲みが多いものをCとして、三段階で評価した。
<耐擦過性評価>
前記画像を形成したフォト光沢紙を、画像印字後、30分間経時した画像について、消しゴムで10往復擦り、変化を観察した。濃度の低下がまったくないものをA、濃度の低下が僅かに生じたものをB、濃度の低下が多いものをCとして、三段階で評価した。
<耐光性評価>
前記画像を形成したフォト光沢紙に、ウェザーメーター(アトラスC.I65)を用いて、キセノン光(85000lx)を4日間照射し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rite310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。尚、前記反射濃度は、1、1.5及び2.0の3点で測定した。いずれの濃度でも色素残存率が90%以上の場合をA、89〜80%をB、79〜70%未満をC、69〜50%をD、49%未満をEとして五段階で評価した。
<オゾン耐性>
耐オゾン性については、オゾン濃度1.0ppmの条件下に試料を3日間保存する前後での濃度を、X-rite 310にて測定し染料残存率を求め評価した。
色素残存率が90%以上の場合をA、89〜80%をB、79〜70%未満をC、69〜50%をD、49%未満をEとして五段階で評価した。
<OHP透明支持体へのバーコーターにより塗布した場合の評価>
微粒子分散物A−1〜A−8をバーコーターを使用してOHP透明支持体上に塗布したサンプルについても上記耐光性評価、オゾン耐性を調べた。結果を表3に示す。
<インク浸透性評価>
前記インク液をインクジェットペーパーフォト光沢紙「画彩」(富士写真フィルム(株)製)に15μL打滴し、インク滴を高速度カメラにて観察することで着弾からペーパー中に浸透するまでの時間を測定した。浸透時間が1s以下をA、1s〜30s未満をB、30s以上をCとして、三段階で評価した。
この評価により、No.1インクが29s吸収時間であったのに対し、No.2インクは14sとなり1,2−ヘキサンジオールを使用することによりインク吸収性が向上することがわかった。
<紙種差>
インクNo.1を用いて無機微粒子を含む多孔質受像層を有するインクジェットペーパーフォト光沢紙「画彩」(富士写真フィルム(株)製)とPPC用普通紙に夫々印字したサンプルの光沢はフォト光沢紙に記録したものの方が優れていた。
Figure 2005325334
Figure 2005325334
表2の結果から明らかなように、本発明の特定の構造を有する分散性ポリマーからなる微粒子分散物を用いた実施例インク1、3〜5、8、9のインクジェット記録用インク及び1、2ヘキサンジオールをインク溶剤とした実施例2のインクジェット記録用インクは、印刷性能に優れ、紙依存性がなく、耐水性、高度の耐擦過性、耐光性、オゾン耐性に優れていた。また本発明の特定の構造含有比率が少ない実施例インク6及び7は耐光性、オゾン耐性が多少低下する傾向にあることもわかり、特定構造の含有量も性能向上に重要であることがわかる。
また、表3からインクジェットインクに限らず、分散物液を直接手塗りしたものでも本発明の特定の構造を有する分散性ポリマーをからなる微粒子分散物は耐光性、耐オゾン性に優れていることがわかる。
一方、これらの特定の構造を持たない分散性ポリマーからなる微粒子分散物を用いた比較例−1、2及び本発明の微粒子を用いない比較例−3のインクジェット記録用インクはいくつかの性能で劣ることがわかる。
本発明の微粒子分散物は、取扱性、臭気、安全性を具備すると共に、分散粒子の粒径が小さく、分散物の分散安定性及び保存安定性に優れ、、この微粒子分散物を用いたインク組成物は、ノズル先端での目詰まりがなく吐出安定性に優れ、紙依存性がなく発色性、色調(色相)に優れ、前記写真画質用紙を用いた場合でもインク浸透性に優れ、印字後の耐水性、画像保存性(特に耐光性、耐オゾン性)、耐擦過性に優れ、高濃度で高画質のインクジェット記録を可能とする。

Claims (6)

  1. 酸化電位が1.0V(vs SCE)よりも貴である油溶性染料と、アミド基、グリシジル基及び水酸基から選ばれる1種又は2種以上の基を有するポリマーとを含む微粒子が水性媒体に分散された微粒子分散物。
  2. 前記ポリマーの分子量が50000以下である請求項1記載の微粒子分散物。
  3. 請求項1又は2記載の微粒子分散物を含有するインク組成物。
  4. 更に、アルコール類、多価アルコール類及び水溶性グリコールエーテル類から選ばれる1種又は2種以上を含有する請求項3記載のインク組成物。
  5. 請求項3又は4記載のインク組成物を用いて被記録材に画像記録を行う工程を含むインクジェット記録方法。
  6. 前記被記録材が、無機微粒子を含む多孔質インク受容層を有する被記録材である請求項5記載の記録方法。
JP2005075773A 2004-03-16 2005-03-16 微粒子分散物、これを用いたインク組成物及びインクジェット記録方法 Pending JP2005325334A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005075773A JP2005325334A (ja) 2004-03-16 2005-03-16 微粒子分散物、これを用いたインク組成物及びインクジェット記録方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004075060 2004-03-16
JP2005075773A JP2005325334A (ja) 2004-03-16 2005-03-16 微粒子分散物、これを用いたインク組成物及びインクジェット記録方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005325334A true JP2005325334A (ja) 2005-11-24

Family

ID=35471923

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005075773A Pending JP2005325334A (ja) 2004-03-16 2005-03-16 微粒子分散物、これを用いたインク組成物及びインクジェット記録方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005325334A (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181549A (ja) * 1999-12-22 2001-07-03 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、インクジェット用インク及びインクジェット記録方法
JP2002097395A (ja) * 2000-07-06 2002-04-02 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、それを用いたインクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法
JP2003221521A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、これを用いたインク、及びインクジェット記録方法
JP2003221522A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Fuji Photo Film Co Ltd インク、及びインクジェット記録方法
JP2003238862A (ja) * 2002-02-20 2003-08-27 Fuji Photo Film Co Ltd インクセットおよびインクジェット記録方法
JP2004051891A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Fuji Photo Film Co Ltd インク組成物及びインクジェット記録方法

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001181549A (ja) * 1999-12-22 2001-07-03 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、インクジェット用インク及びインクジェット記録方法
JP2002097395A (ja) * 2000-07-06 2002-04-02 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、それを用いたインクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法
JP2003221521A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Fuji Photo Film Co Ltd 着色微粒子分散物、これを用いたインク、及びインクジェット記録方法
JP2003221522A (ja) * 2002-01-30 2003-08-08 Fuji Photo Film Co Ltd インク、及びインクジェット記録方法
JP2003238862A (ja) * 2002-02-20 2003-08-27 Fuji Photo Film Co Ltd インクセットおよびインクジェット記録方法
JP2004051891A (ja) * 2002-07-23 2004-02-19 Fuji Photo Film Co Ltd インク組成物及びインクジェット記録方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
DE60208734T2 (de) Tinten für Ink-Jet-Druckverfahren
JP2002088294A (ja) 着色微粒子分散物及びそれを用いたインクジェット記録用インク
DE60305271T2 (de) Tintenstrahlfarbtinte
US7153332B2 (en) Use of a dyestuff for ink jet printing recording materials
JP2004075818A (ja) インク組成物及びインクジェット記録方法
JP5193525B2 (ja) 黒色インク組成物、インクセット、インクカートリッジ、インクジェットプリンター、及びインクジェット記録方法
JP2004231882A (ja) インクジェット記録用インクおよび画像形成方法
JP7050729B2 (ja) インク組成物、インクジェット記録用インク、及びインクジェット記録方法
US7513942B2 (en) Fine particle dispersion, ink composition using the same, and ink-jet recording method
JP2002275402A (ja) インクジェット記録用インクセット
US20040138335A1 (en) Ink composition and ink-jet recording method
JP5322379B2 (ja) インク組成物、インクセットおよび記録方法
JP2004323723A (ja) 着色微粒子分散物、これを用いたインク、及びインクジェット記録方法
JP2005325334A (ja) 微粒子分散物、これを用いたインク組成物及びインクジェット記録方法
JP2005306899A (ja) インク組成物及びインクジェット記録方法
WO2003062330A1 (fr) Encre pour impression par jet d'encre, jeu d'encres pour impression par jet d'encre, et procede d'impression par jet d'encre
JP2005272489A (ja) 微粒子分散物、これを用いたインク、及びインクジェット記録方法
JP2006083232A (ja) 微粒子分散物、インクジェット記録用インク組成物、及びインクジェット記録方法
JP2006022261A (ja) インク組成物及びインクジェット記録方法
JP2005272491A (ja) 微粒子を含む分散物、これを用いたインク、及びインクジェット記録方法
JP2005263875A (ja) インク組成物及びインクジェット記録方法
JP4082909B2 (ja) インク、及びインクジェット記録方法
JP2003231835A (ja) インクジェット記録用インク組成物及びインクジェット記録方法
JP2005281351A (ja) 微粒子分散物、これを用いたインク、及びインクジェット記録方法
JP2004051890A (ja) インク組成物、及びインクジェット記録方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20070222

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070620

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100414

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100420

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100824