JP5322379B2 - インク組成物、インクセットおよび記録方法 - Google Patents

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Description

本発明は、インク組成物に関し、特にインクジェット記録用のインク組成物、インクセ
ットおよび記録方法に関する。
近年、コンピューターの普及に伴い、インクジェットプリンターがオフィスだけでなく
家庭で紙、フィルム、布等に印字するために広く利用されている。
インクジェット記録方法には、ピエゾ素子により圧力を加えて液滴を吐出させる方式、
熱によりインク中に気泡を発生させて液滴を吐出させる方式、超音波を用いた方式、ある
いは静電力により液滴を吸引吐出させる方式がある。これらのインクジェット記録用イン
ク組成物としては、水性インク、油性インク、あるいは固体(溶融型)インクが用いられ
る。これらのインクのうち、製造、取り扱い性・臭気・安全性等の点から水性インクが主
流となっている。
これらのインクジェット記録用インクに用いられる着色剤に対しては、溶剤に対する溶
解性が高いこと、高濃度記録が可能であること、色相が良好であること、光、熱、空気、
水や薬品に対する堅牢性に優れていること、受像材料に対して定着性が良く滲みにくいこ
と、インクとしての保存性に優れていること、毒性がないこと、純度が高いこと、さらに
は、安価に入手できることが要求されている。しかしながら、これらの要求を高いレベル
で満たす着色剤を捜し求めることは、極めて難しい。
既にインクジェット用として様々な染料や顔料が提案され、実際に使用されているが、
未だに全ての要求を満足する着色剤は、発見されていないのが現状である。カラーインデ
ックス(C.I.)番号が付与されているような、従来からよく知られている染料や顔料
では、インクジェット記録用インクに要求される色相や堅牢性を両立させることは難しい
本出願人は、上記に鑑み染料の耐オゾン性・耐光性を向上させるために、複素環基にア
ゾ基を結合した染料を開発してきた。
これらの染料では、染料の酸化電位が高くなること、また、染料分子の会合促進により
、耐オゾン性・耐光性の向上を計ることができるという特徴がある。
しかし、インク調液の際にインク中に添加される界面活性剤のエチレンオキシド鎖と、
染料分子内の複素環基とが、相互作用するため、界面活性剤の能力が低下し、インクの表
面張力を下げることが出来無い。そのため、インクの受像紙表面への濡れが悪くなり、イ
ンクの浸透性が悪化し、印字物の乾燥性不良、また、ビーディング等の画質悪化が見られ
るという問題点があった。
すなわち、画像の乾燥性を改良し、ビーディング等の画質悪化を抑制すると共に耐オゾ
ン性、耐光性を良好に維持できる添加剤が望まれていた。
ところで、特許文献1には、アセチレンジオールとアルカンジオールとを含むインクを
用いて、混色時の滲みの無い画像を得る方法が提案されている。
特許文献2には、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、および、アセチレン
ジオールまたはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物を含有するインクを用い
て、ビーディング、ブリーディング、およびフェザリングの無い画像を得る方法が提案さ
れている。
また、特許文献3では、1−ブタノール、および、アセチレンジオールまたはアセチレ
ンジオールのエチレンオキサイド付加物を含有するインクを用いて、ビーディング、ブリ
ーディング、およびフェザリングの無い画像を得る方法が提案されている。
特開平5−339529号公報 特開2004−35854号公報 特開2004−75766号公報
本発明が解決しようとする課題は、耐オゾン性、耐光性を損なうことなく、画像の乾燥
性を改良し、ビーディング等の画質悪化を抑制することが出来るインク組成物、該インク
組成物を含むインクセット、これらを用いた記録方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の手段により達成することができる。
<1>
少なくとも、複素環基にアゾ基が結合した色材、水性媒体、および、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物を含有するインク組成物において、前記複素環基にアゾ基が結合した色材が下記一般式(Y−A1)で表される化合物、下記一般式(Y−A2)で表される化合物、下記一般式(Y−A3)で表される化合物、下記一般式(Y−A4)で表される化合物、又は下記一般式(Bk−a)で表される化合物であり、前記アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物の、付加モル数の平均値が0以上4未満であることを特徴とするインク組成物
一般式(Y−A1)
Figure 0005322379

一般式(Y−A1)中、
21およびR23は、各々独立に、
水素原子、
ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアルキル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいシクロアルキル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアラルキル基、
アルコキシ基、または
ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアリール基を表す。
22は、
水素原子、
ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、若しくはイオン性親水性基で更に置換されていてもよいアリール基、または
ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、若しくはイオン性親水性基で更に置換されていてもよい複素環基を表す。
XおよびYは、一方は窒素原子を表し、他方は−CR24を表す。
24は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリール基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アリールオキシ基、またはアシルアミノ基を表す。R24は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、又はイオン性親水性基で置換されていてもよい。
Figure 0005322379


一般式(Y−A2)中、R 21 、R 22 、R 23 は、各々一般式(Y−A1)中のR 21 、R 22 、R 23 と同義である。Lは単なる結合または2価の連結基を表す。
一般式(Y−A3)中、R 21 、R 22 、R 23 は、各々一般式(Y−A1)中のR 21 、R 22 、R 23 と同義である。Lは単なる結合または2価の連結基を表す。
一般式(Y−A4)中、X、Y、R 21 、R 23 は、各々一般式(Y−A1)中のX、Y、R 21 、R 23 と同義である。Lは単なる結合または2価の連結基を表す。
一般式(Bk−a)
Figure 0005322379

一般式(Bk−a)中、
1およびT2は、各々=CR12−および−CR13=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子、他方が=CR12−または−CR13=を表す。
1、R12およびR13は、それぞれ独立して、
水素原子、
ハロゲン原子、
脂肪族基、
芳香族基、
脂肪族基、ハロゲン原子、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環基、
シアノ基、
カルボキシル基、
アルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環オキシカルボニル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアシル基、
ヒドロキシ基、
アルコキシ基、ヒドロキシル基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシ基、
アルコキシ基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシ基、
アルキル基、アルコキシ基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環オキシ基、
炭素原子数が1〜20の脂肪族基、若しくは芳香族基で置換されていてもよいシリルオキシ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアシルオキシ基、
アルキル基で置換されていてもよいカルバモイルオキシ基、
アルコキシカルボニルオキシ基、
アリールオキシカルボニルオキシ基、
アミノ基(イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルアミノ基、ハロゲン原子若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアリールアミノ基、アルキル基、ハロゲン原子、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環アミノ基を含む。)
イオン性親水性基で置換されていてもよいアシルアミノ基、
アルキル基若しくはアリール基で置換されていてもよいウレイド基、
アルキル基で置換されていてもよいスルファモイルアミノ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシカルボニルアミノ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシカルボニルアミノ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環スルホニルアミノ基、
ニトロ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルチオ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールチオ基、
イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環チオ基、
アルキルもしくはアリールスルホニル基、
複素環スルホニル基、
アルキルもしくはアリールスルフィニル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環スルフィニル基、
アルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基、または
スルホ基を表す。
10、R11は、各々独立に、
水素原子、
イオン性親水性基で置換されていてもよい脂肪族基、
イオン性親水性基で置換されていてもよい芳香族基、
脂肪族基、ハロゲン原子、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアシル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、
アルキル基若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいカルバモイル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルスルホニル基、
イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールスルホニル基、
アルキル基若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいスルファモイル基を表し、
12とR10、あるいはR10とR11が結合して5乃至6員環を形成してもよい。
1およびA2は、各々独立に、
アリールアゾ基、複素環アゾ基、メチル基、塩素原子、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基、若しくはリチウムイオンを対イオンとして有するスルホ基の塩で置換されていてもよい芳香族基、または
アリールアゾ基、複素環アゾ基、メチル基、エチル基、t−ブチル基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、メチルオキシフェニル基、メチルオキシカルボニル基、メチルカルボニルアミノ基、チオフェニル基、スルホ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ピリジル基、若しくはチアゾリル基で置換されていてもよい複素環基を表す。
ただし、A1およびA2の少なくとも1つは複素環基である。
<2>
前記複素環基にアゾ基が結合した色材の含有量が、5質量%以上15質量%以下であることを特徴とする<1>に記載のインク組成物。
<3>
前記アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物の含有量が、5〜50g/Lであることを特徴とする<1>又は<2>に記載のインク組成物。
<4>
前記複素環基にアゾ基が結合した色材が、アゾ基の両端に複素環基が結合した構造を有する色材であることを特徴とする<1>〜<3>の何れか1項に記載のインク組成物。
<5>
前記複素環基にアゾ基が結合した色材の酸化電位が1.0V(vsSCE)よりも貴であることを特徴とする<1>〜<4>の何れか1項に記載のインク組成物。
<6>
<1>〜<5>の何れか1項に記載のインク組成物を含むことを特徴とするインクセット。
<7>
<1>〜<5>の何れか1項に記載のインク組成物、または<6>に記載のインクセットを用いることを特徴とする記録方法。
<8>
インクジェット記録方法であることを特徴とする<7>に記載の記録方法。
本発明は上記<1>〜<8>に関するものであるが、参考のためその他の事項(例えば下記事項など)についても記載した。
1)少なくとも、複素環基にアゾ基が結合した色材、水性媒体、および、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物を含有するインク組成物において、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物の、付加モル数の平均値が0以上4未満であることを特徴とするインク組成物。
2)前記アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物の含有量が、5〜50g/Lであることを特徴とする上記1)に記載のインク組成物。
3)前記複素環基にアゾ基が結合した色材が、アゾ基の両端に複素環基が結合した構造を有する色材であることを特徴とする上記1)または2)に記載のインク組成物。
4)前記複素環基にアゾ基が結合した色材の酸化電位が1.0V(vsSCE)よりも貴であることを特徴とする上記1)〜3)の何れかに記載のインク組成物。
5)上記1)〜4)の何れかに記載のインク組成物を含むことを特徴とするインクセット。
6)上記1)〜4)の何れかに記載のインク組成物、または上記5)に記載のインクセットを用いることを特徴とする記録方法。
7)インクジェット記録方法であることを特徴とする上記6)に記載の記録方法。
本発明は、複素環基にアゾ基が結合した色材、水性媒体、および、アセチレンジオール
及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物を含有するインク組成物に
おいて、エチレンオキサイドの付加モル数の平均値が、0以上4未満とするように、アセ
チレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物を含有させ
ることにより、耐オゾン性、耐光性を損なうことなく、画像の乾燥性を改良し、ビーディ
ング等の画質悪化を抑制することが出来る。
本発明が上記効果を奏する理由に付いては、次の様に推定される。
複素環基を有する色材、特に、複素環基にアゾ基が結合した色材は、インク中で、色材
分子内の複素環基とエチレンオキサイド鎖とが相互作用することが分かって来た。そのた
め、界面活性剤のエチレンオキサイドが長いと(付加モル数が大きいと)、色素との相互
作用が大きくなり、界面活性剤としての能力が低下してしまう。
そこで、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付
加物を含有するインク組成物において、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオ
ールのエチレンオキサイド付加物の、付加モル数の平均値が、0以上4未満となるように
添加した場合、それらはエチレンオキサイド鎖を有さないか、またはその鎖長が短いため
、色材分子内の複素環基との相互作用が小さく、界面活性剤の能力は低下しない。よって
、耐オゾン性・耐光性に優れた色材を用いて、乾燥性に優れ、ビーディング等の無い高品
質の画像が得られるインクを調液することが出来る。尚、アセチレンジオールのエチレン
オキサイド付加モル数は0である。
したがって、本発明の効果は、色材が複素環基にアゾ基が結合したものである場合に顕
著である。
次に本発明に使用される、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチ
レンオキサイド付加物について説明する。
本発明で用いられる、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレン
オキサイド付加物は、次の一般式(1)で表される。
Figure 0005322379
[一般式(1)において、R1、R2、R3、R4は、それぞれ独立して、Hまたはアルキル
基を表す。m+nは0〜4が好ましく、より好ましくは0〜3、さらに好ましくは0〜2
である。
本願明細書において、アルキル基とは、直鎖状、分岐状、環状(単環でも多環でもよく
、多環の場合は有橋でもスピロでもよい)あるいはこれらを組み合せて得られる1価飽和
炭化水素基を意味し、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基等を包含する概念で
ある。一般式(1)におけるアルキル基の炭素数は、R1およびR4は、8〜1、好ましく
は4〜1であり、R2、R3は、8〜1、好ましくは4〜1である。
好ましいアセチレンジオール、アセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物は、具
体的には次の化合物が挙げられる。
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
[上記各式において、m+nは0〜4である。]
これらのアセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付
加物は、これらのエチレンオキサイドの付加モル数の平均値が、0以上4未満となるよう
に、好ましくは0以上2以下となるように、更に好ましくはエチレンオキサイドの付加し
ていないアセチレンジオールを、インク組成物に添加すればよい。
このように添加することにより、複素環基を有する染料と共に用いても、界面活性剤と
しての能力を低下させること無く、画像の乾燥性を改良し、ビーディング等の画質悪化を
抑制することが出来る。
アセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物のエチレンオキサイドの付加モル数の
平均値とは、アセチレンジオールのエチレンオキサイド1モル当り、エチレンオキサイド
の繰り返し単位(-CH2-CH2-O-)が、平均して何モル付加しているかを示す値である。
エチレンオキサイドの付加モル数は、ガスクロマトグラフィー、液クロマトグラフィー
分析法により知ることが出来る。
また、エチレンオキサイドの付加モル数が分かっている商品を混合して使用する場合な
どは、エチレンオキサイドの付加モル数の平均値は、アセチレンジオール及び/またはア
セチレンジオールのエチレンオキサイド付加物中のエチレンオキサイドのモル平均値を計
算することにより求められる。
具体例を挙げると、下記式(2)で表される化合物で、m+n=0の化合物(例えば、
川研ファインケミカル株式会社製のアセチレノールE00)を10g(0.044モル)
とm+n=10の化合物(例えば、川研ファインケミカル株式会社製のアセチレノールE
100)を10g(0.015モル)とを混合して使用する場合には、エチレンオキサイ
ドの付加モル数の平均値は、2.5モルとなる。
Figure 0005322379
本発明で用いられるアセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオ
キサイド付加物は、インク組成物中、好ましくは5〜50g/L、より好ましくは8〜3
0g/L、さらに好ましくは10〜20g/Lの割合で含まれているのがよい。含有量が
少な過ぎると、界面活性剤としての機能を十分に発揮することが出来ず、画像の乾燥性の
改良、ビーディング等の画質悪化の抑制が不十分となる。また含有量が多すぎると、耐水
性及び滲みの悪化が見られるようになる。
次に、本発明のインク組成物に用いられる複素環基にアゾ基が結合した色材について説
明する。当該色材は、染料または顔料であることができるが、一般的に染料のほうが水性
インクに好適に用いられ得るので好ましい。以下、複素環基にアゾ基が結合した染料(「
複素環アゾ染料」ともいう)について説明する。なお本発明のインク組成物は、他の染料
及び/または顔料を併用してもよい。
複素環アゾ染料としては、複素環にアゾ基が結合した構造が少なくとも1個存在するも
のであれば、特に制限はないが、複素環の炭素原子にアゾ基が結合したアゾ染料が好まし
い。また、アゾ基の両端に複素環基が結合した構造を有するアゾ染料であることが好まし
く、次の一般式(A)で表される。
一般式(A):A-N=N-B
[式中、AおよびBはそれぞれ独立して、置換されていてもよい複素環基を表す。]
また、複素環アゾ染料としては、酸化電位が1.0V(vsSCE)よりも貴であることが好
ましい。
酸化電位の値(Eox)は当業者が容易に測定することができる。この方法に関しては、
例えばP.Delahay著“New InstrumentalMethods in
Electrochemistry”(1954年 Interscience Pu
blishers社刊)やA.J.Bard他著“Electrochemical M
ethods”(1980年 JohnWiley & Sons社刊)、藤嶋昭他著“
電気化学測定法”(1984年 技報堂出版社刊)に記載されている。
具体的に酸化電位は、過塩素酸ナトリウムや過塩素酸テトラプロピルアンモニウムとい
った支持電解質を含むジメチルホルムアミドやアセトニトリルのような溶媒中に、被験試
料を1×10-2〜1×10-6モル/リットル溶解して、各種ボルタンメトリー(滴下水銀
電極を用いるポーラログラフィー、サイクリックボルタンメトリー、回転ディスク電極を
用いた方法等)を用いてSCE(飽和カロメル電極)に対する値として測定する。この値
は、液間電位差や試料溶液の液抵抗などの影響で、数10ミルボルト程度偏位することが
あるが、標準試料(例えばハイドロキノン)を入れて電位の再現性を保証することができ
る。
なお、本発明では、0.1moldm-3の過塩素酸テトラプロピルアンモニウムを支持電
解質として含むN,N-ジメチルホルムアミド中 (染料の濃度は0.001mol・dm-3
で、参照電極としてSCE(飽和カロメル電極)、作用極としてグラファイト電極、対極とし
て白金電極を使用して測定した値(vs SCE)を染料の酸化電位とした。
Eoxの値は試料から電極への電子の移りやすさを表し、その値が大きい(酸化電位が貴
である)ほど試料から電極への電子の移りにくい、言い換えれば、酸化されにくいことを
表す。化合物の構造との関連では、電子求引性基を導入することにより酸化電位はより貴
となり、電子供与性基を導入することにより酸化電位はより卑となる。本発明では、求電
子剤であるオゾンとの反応性を下げるために、染料骨格に電子求引性基を導入して酸化電
位をより貴とすることが望ましい。
また、複素環アゾ染料としては、以下の会合性評価方法でε1/ε2が1.05以上が
好ましく、1.1〜2.0が更に好ましく、1.12〜1.5が特に好ましい。
染料の会合性評価方法
染料の会合性は次のようにして評価出来る。0.01mmol/Lの染料溶液を光路長
1cmのセルを使用して測定した時の、溶液吸収スペクトルの分子吸光係数(ε1)と、
20mmol/Lの染料溶液を光路長5μmのセルを使用して測定したときの、溶液吸収
スペクトルの分子吸光係数(ε2)との比、ε1/ε2が、染料の会合性の指標となる。
この数値が大きい程、染料は会合をし易い。この値が1.05以上である染料は、染料の
会合により、耐オゾン性、耐光性に優れた性能を示す。
上記、染料溶液に用いる溶媒は、染料が水溶性であれば、脱イオン水等の比抵抗値が1
8MΩ・cm以上の超純水を用い、染料が油溶性であれば、均一溶液とする場合は、染料
が可溶な有機溶媒を用いるか、または水溶性染料の場合と同様の超純水中への分散物、ま
たは乳化物として測定を行う。
本発明に用いられる複素環アゾ染料としては、以下の一般式(Y)で表される化合物、
一般式(Bk)及び一般式(M)で表される化合物が好ましい。
一般式(Y)で表される化合物は、イエロー染料であることが好ましい。また、この染
料は、上記特性(酸化電位、会合性)の少なくとも1つを有していることが好ましく、全
ての特性を有していることが更に好ましい。この染料の酸化電位は、1.1V(vs S
CE)よりも貴であることがさらに好ましく、1.15V(vs SCE)よりも貴であ
ることが特に好ましい。
一般式(Y) (A−N=N−B)n−L
式中、AおよびBはそれぞれ独立して、置換されていてもよい複素環基を表す。Lは水
素原子、単なる結合または2価の連結基を表す。nは1または2を表す。但し、nが1の
場合にはLは水素原子を表し、A、B共に1価の複素環基である。nが2の場合にはLは
単なる結合または2価の連結基を表し、A、Bの一方が1価の複素環基であり、他方が2
価の複素環基である。nが2の場合にはAは同じでも異なっていてもよく、またBも同じ
でも異なっていてもよい。
式(Y)中、AおよびBはそれぞれ独立して、置換されていてもよい複素環基を表す。
前記複素環としては、5員環または6員環から構成された複素環が好ましく、単環構造で
あっても、2つ以上の環が縮合した多環構造であっても良く、芳香族複素環であっても非
芳香族複素環であっても良い。前記複素環を構成するヘテロ原子としては、N,O,S原
子が好ましい。
Aで表される複素環としては、5−ピラゾロン、ピラゾール、トリアゾール、オキサゾ
ロン、イソオキサゾロン、バルビツール酸、ピリドン、ピリジン、ローダニン、ピラゾリ
ジンジオン、ピラゾロピリドン、メルドラム酸およびこれらの複素環にさらに炭化水素芳
香環や複素環が縮環した縮合複素環が好ましい。中でも5−ピラゾロン、5−アミノピラ
ゾール、ピリドン、2,6−ジアミノピリジン、ピラゾロアゾール類が好ましく、5−ア
ミノピラゾール、2−ヒドロキシ−6−ピリドン、ピラゾロトリアゾールが特に好ましい
Bで表される複素環としては、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、トリア
ジン、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、シンノリン、フタラジン、キノキサリン、
ピロール、インドール、フラン、ベンゾフラン、チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾ
ール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリアゾール、オキサゾール、イソオキサゾ
ール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾチアゾール、イソチアゾール、ベンゾイ
ソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキサゾール、ピロリジン、ピペリジン、ピ
ペラジン、イミダゾリジン、チアゾリンなどが挙げられる。中でもピリジン、キノリン、
チオフェン、ベンゾチオフェン、ピラゾール、イミダゾール、ベンゾイミダゾール、トリ
アゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、ベンゾオキサゾール、チアゾール、ベンゾ
チアゾール、イソチアゾール、ベンゾイソチアゾール、チアジアゾール、ベンゾイソオキ
サゾールが好ましく、キノリン、チオフェン、ピラゾール、チアゾール、ベンゾオキサゾ
ール、ベンゾイソオキサゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ベンゾチアゾール、チ
アジアゾールがさらに好ましく、ピラゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾオキサゾール、
イミダゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾールが特に好まし
い。
AおよびBに置換する置換基は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラ
ルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ
基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、
アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキ
シカルボニルオキシ、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキ
シカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、
アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリール
チオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、
アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコ
キシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフ
ィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基もしくは下記のイオン性親水性基が例
として挙げられる。
Lが表す2価の連結基としては、アルキレン基、アリーレン基、複素環残基、−CO−
、−SOn−(nは0、1、2)、−NR−(Rは水素原子、アルキル基、アリール基を
表す)、−O−、およびこれらの連結基を組み合わせた二価の基であり、さらにそれらは
AおよびBに置換する置換基で挙げた置換基もしくは下記のイオン性親水性基を有してい
ても良い。
一般式(Y)の染料を水溶性染料として使用する場合には、分子内にイオン性親水性基
を少なくとも1つ有することが好ましい。イオン性親水性基には、カルボキシル基、芳香
族複素環を含む芳香環上の水酸基、スルホ基、ホスホノ基、スルホンアミド基および4級
アンモニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、芳香族
複素環を含む芳香環上の水酸基、スルホ基、およびホスホノ基が好ましく、中でもカルボ
キシル基、芳香族複素環を含む芳香環上の水酸基、スルホ基が好ましい。特に少なくとも
1つはカルボキシル基である事が最も好ましい。また、芳香族複素環を含む芳香環上の水
酸基、もしくはスルホンアミド基は、インク中における染料の保存安定性を高める作用が
ある為、好ましい。
カルボキシル基、芳香族複素環を含む芳香環上の水酸基、ホスホノ基、スルホンアミド
基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニ
ウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイ
オン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニ
ジウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましい。
一般式(Y)で表される染料の中でも、A−N=N−Bの部分が一般式(Y−A)、(
Y−B)、(Y−C)に相当する染料が好ましい。
一般式(Y−A)
Figure 0005322379
一般式(Y−A)中、R1およびR3は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基
またはイオン性親水性基を表し、R2は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、ア
ラルキル基、カルバモイル基、アシル基、アリール基または複素環基を表し、R4は複素
環基を表す。
一般式(Y−B)
Figure 0005322379
一般式(Y−B)中、R5は、水素原子、シアノ基、アルキル基、シクロアルキル基、
アラルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アリール基またはイオ
ン性親水性基を表し、Zaは−N=、−NH−、または−C(R11)=を表し、Zbお
よびZcは各々独立して、−N=または−C(R11)=を表し、R11は水素原子また
は非金属置換基を表し、R6は複素環基を表す。
一般式(Y−C)
Figure 0005322379
一般式(Y−C)において、R7およびR9は各々独立して、水素原子、シアノ基、ア
ルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、またはイオン性親水性基を表し、R8
は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アリールオキシ基
、シアノ基、アシルアミノ基、スルホニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ウ
レイド基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基
、スルファモイル基、スルホニル基、アシル基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、
ヒドロキシ基、またはイオン性親水性基を表し、R10は複素環基を表す。
前記一般式(Y−A)、(Y−B)および(Y−C)中、R1、R2、R3、R5、R
7、R8およびR9が表すアルキル基には、置換基を有するアルキル基および無置換のア
ルキル基が含まれる。前記アルキル基としては、炭素原子数が1乃至20のアルキル基が
好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子
、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アルキル基の例には、メチル、エチル、ブチ
ル、イソプロピル、t−ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、ト
リフルオロメチル、3−スルホプロピル、および4−スルホブチルが含まれる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すシクロアルキル基には、置換基
を有するシクロアルキル基および無置換のシクロアルキル基が含まれる。前記シクロアル
キル基としては、炭素原子数が5乃至12のシクロアルキル基が好ましい。前記置換基の
例にはイオン性親水性基が含まれる。前記シクロアルキル基の例には、シクロヘキシルが
含まれる。R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアラルキル基には、置
換基を有するアラルキル基および無置換のアラルキル基が含まれる。前記アラルキル基と
しては、炭素原子数が7乃至20のアラルキル基が好ましい。前記置換基の例にはイオン
性親水性基が含まれる。前記アラルキル基の例には、ベンジル、および2−フェネチルが
含まれる。
R1、R2、R3、R5、R7、およびR9が表すアリール基には、置換基を有するア
リール基および無置換のアリール基が含まれる。前記アリール基としては、炭素原子数が
6乃至20のアリール基が好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシ基、アルキル基、
アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキル
アミノ基、アシルアミノ基およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリール基の例には
、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニル、およびm−(3
−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。
R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアルキルチオ基には、置換基を
有するアルキルチオ基および無置換のアルキルチオ基が含まれる。前記アルキルチオ基と
しては、炭素原子数が1乃至20のアルキルチオ基が好ましい。前記置換基の例にはイオ
ン性親水性基が含まれる。前記アルキルチオ基の例には、メチルチオおよびエチルチオが
含まれる。R1、R2、R3、R5、R7、R8およびR9が表すアリールチオ基には、
置換基を有するアリールチオ基および無置換のアリールチオ基が含まれる。前記アリール
チオ基としては、炭素原子数が6乃至20のアリールチオ基が好ましい。前記置換基の例
には、前述のアリール基の置換基と同じものが挙げられる。前記アリールチオ基の例には
、フェニルチオおよびp−トリルチオが含まれる。
R2で表される複素環基は、5員または6員の複素環が好ましくそれらはさらに縮環し
ていても良い。複素環を構成するヘテロ原子としては、N,S,Oが好ましい。また、芳
香族複素環であっても非芳香族複素環であっても良い。前記複素環はさらに置換されてい
てもよく、置換基の例としては、前述のアリール基の置換基と同じものが挙げられる。好
ましい複素環は、6員の含窒素芳香族複素環であり、特にトリアジン、ピリミジン、フタ
ラジンを好ましい例としてあげることが出来る。
R8が表すハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる
。R1,R3,R5,R8が表すアルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および
無置換のアルコキシ基が含まれる。前記アルコキシ基としては、炭素原子数が1乃至20
のアルコキシ基が好ましい。前記置換基の例には、ヒドロキシ基、およびイオン性親水性
基が含まれる。前記アルコキシ基の例には、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、メト
キシエトキシ、ヒドロキシエトキシおよび3−カルボキシプロポキシが含まれる。
R8が表すアリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のア
リールオキシ基が含まれる。前記アリールオキシ基としては、炭素原子数が6乃至20の
アリールオキシ基が好ましい。前記置換基の例には、前述のアリール基の置換基と同じも
のが挙げられる。前記アリールオキシ基の例には、フェノキシ、p−メトキシフェノキシ
およびo−メトキシフェノキシが含まれる。R8が表すアシルアミノ基には、置換基を有
するアシルアミノ基および無置換のアシルアミノ基が含まれる。前記アシルアミノ基とし
ては、炭素原子数が2乃至20のアシルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、前述
のアリール基の置換基と同じものが挙げられる。前記アシルアミノ基の例には、アセトア
ミド、プロピオンアミド、ベンズアミドおよび3,5−ジスルホベンズアミドが含まれる
R8が表すスルホニルアミノ基は、アルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニル
アミノ基、およびヘテロ環スルホニルアミノ基が含まれ、各々のアルキル基部分、アリー
ル基部分、複素環部分は置換基を有していても良い。前記置換基の例には、前述のアリー
ル基の置換基と同じものが挙げられる。前記スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が
1乃至20のスルホニルアミノ基が好ましい。前記スルホニルアミノ基の例には、メチル
スルホニルアミノ、およびエチルスルホニルアミノが含まれる。R8が表すアルコキシカ
ルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基および無置換のア
ルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基としては、
炭素原子数が2乃至20のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例に
はイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシ
カルボニルアミノが含まれる。
R8が表すウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含
まれる。前記ウレイド基としては、炭素原子数が1乃至20のウレイド基が好ましい。前
記置換基の例には、アルキル基、アリール基が含まれる。前記ウレイド基の例には、3−
メチルウレイド、3,3−ジメチルウレイドおよび3−フェニルウレイドが含まれる。
R7,R8、R9が表すアルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカル
ボニル基および無置換のアルコキシカルボニル基が含まれる。前記アルコキシカルボニル
基としては、炭素原子数が2乃至20のアルコキシカルボニル基が好ましい。前記置換基
の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基の例には、メトキシ
カルボニルおよびエトキシカルボニルが含まれる。
R2,R7、R8、R9が表すカルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基お
よび無置換のカルバモイル基が含まれる。前記置換基の例にはアルキル基が含まれる。前
記カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含ま
れる。
R8が表すスルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が含まれる。
R8が表すスルホニル基は、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基もしくはヘ
テロ環スルホニル基が含まれ、それらは更に置換基を有していても良い。置換基の例には
イオン性親水性基が含まれる。スルホニル基の例には、メチルスルホニルおよびフェニル
スルホニルが含まれる。
R2,R8が表すアシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含
まれる。前記アシル基としては、炭素原子数が1乃至20のアシル基が好ましい。前記置
換基の例にはイオン性親水性基が含まれる。前記アシル基の例には、アセチルおよびベン
ゾイルが含まれる。
R8が表すアミノ基には、置換基を有するアミノ基および無置換のアミノ基が含まれる
。置換基の例にはアルキル基、アリール基、複素環基が含まれる。アミノ基の例には、メ
チルアミノ、ジエチルアミノ、アニリノおよび2−クロロアニリノが含まれる。
R4、R6,R10で表される複素環基は、一般式(Y)のBで表される置換されてい
てもよい複素環基と同じであり、好ましい例、さらに好ましい例、特に好ましい例も先述
のものと同じである。置換基としては、イオン性親水性基、炭素原子数が1乃至12のア
ルキル基、アリール基、アルキルまたはアリールチオ基、ハロゲン原子、シアノ基、スル
ファモイル基、スルホンアミノ基、カルバモイル基、およびアシルアミノ基等が含まれ、
前記アルキル基およびアリール基等はさらに置換基を有していてもよい。
前記一般式(Y−B)中、Zaは−N=、−NH−、または−C(R11)=を表し、
ZbおよびZcは各々独立して、−N=または−C(R11)=を表し、R11は水素原
子または非金属置換基を表す。R11が表す非金属置換基としては、シアノ基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、またはイオン
性親水性基が好ましい。前記置換基の各々は、R1が表す各々の置換基と同義であり、好
ましい例も同様である。前記一般式(Y−B)に含まれる2つの5員環からなる複素環の
骨格例を下記に示す。
Figure 0005322379
上記で説明した各置換基がさらに置換基を有していても良い場合の置換基の例としては
、先述の一般式(Y)の複素環A,Bに置換しても良い置換基を挙げることが出来る。
上記一般式(Y−A)(Y−B)(Y−C)のうち、好ましいものは一般式(Y−A)
であるが、中でも下記一般式(Y−A1)で表されるものが特に好ましい。
一般式(Y−A1)
Figure 0005322379
一般式(Y−A1)中、R21およびR23は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基
、アラルキル基、アルコキシ基またはアリール基を表す。R22は、水素原子、アリール基
または複素環基を表す。XおよびYは、一方は窒素原子を表し、他方は−CR24を表す。
24は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルキルチオ基、アルキルス
ルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、
アルコキシ基、アリール基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィ
ニル基、アリールオキシ基またはアシルアミノ基を表す。中でも水素原子、アルキル基、
アルキルおよびアリールチオ基およびアリール基が好ましく、特に水素原子、アルキルチ
オ基およびアリール基が特に好ましい。それぞれの置換基は、更に置換されていてもよい
本発明で使用される好ましい染料としては、特願2004−30288号、特願200
3−286844号、特開2003−277662号、特開2003−277661号,
特開2003−128953号、特開2003−41160号に記載されたものが挙げら
れる。特に好ましい染料の具体例を遊離の形で以下に示すが、本発明に用いられる染料は
、下記の例に限定されるものではなく、またイオン性親水性基は塩の状態であってもよく
、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチ
ウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチ
ルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジニウムイオン、テトラメチルホスホニウム
イオン)が含まれる。対イオンの中でもアルカリ金属塩が好ましい。
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
以下に、一般式(Bk)で表される化合物について説明する。一般式(Bk)で表される化合物は、ブラック染料であることが好ましい。また、この染料は、上記特性(酸化電位、会合性)の少なくとも1つを有していることが好ましく、全ての特性を有していることが更に好ましい。この染料の酸化電位は、1.1V(vs SCE)よりも貴である染料がさらに好ましく、1.15V(vs SCE)よりも貴である染料が特に好ましい。
一般式(Bk):A1−N=N−A2−N=N−A3
式中、A1、A2およびA3は、各々独立に、置換されていてもよい芳香族基または置換
されていてもよい複素環基を表す(ただし、A1、A2およびA3の少なくとも1つは複素
環基である。)。A1およびA3は一価の基であり、A2は二価の基である。
一般式(Bk)で表されるアゾ染料は、特に下記一般式(Bk−a)で表される染料で
あることが好ましい。
一般式(Bk−a);
Figure 0005322379
上記一般式(Bk−a)中、T1およびT2は、各々=CR12−および−CR13=を表す
か、あるいはいずれか一方が窒素原子、他方が=CR12−または−CR13=を表す。
1、R12およびR13は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳
香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル
基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基
、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基
、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオ
キシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基を含む)、ア
シルアミノ基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アリールオキシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複
素環スルホニルアミノ基、ニトロ基、アルキルもしくはアリールチオ基、複素環チオ基、
アルキルもしくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルもしくはアリー
ルスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、またはスルホ基を表し、
各基は更に置換されていてもよい。
10、R11は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルまたは
アリールスルホニル基、スルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していてもよい

また、R12とR10、あるいはR10とR11が結合して5乃至6員環を形成してもよい。
1およびA2は一般式(Bk)と同義である。
一般式(Bk−a)で表されるアゾ染料は、さらに下記一般式(Bk−b−1)または
下記一般式(Bk−b−2)で表される染料であることが好ましい。
Figure 0005322379
上記一般式(Bk−b−1)および一般式(Bk−b−2)中、R14およびR15は、一
般式(Bk−a)のR12と同義である。A1、R10、R11、T1、T2、およびV1は、一般
式(Bk−a)と同義である。
ここで、一般式(Bk)、一般式(Bk−a)、一般式(Bk−b−1)および一般式
(Bk−b−2)(以下、一般式(Bk−b−1)と一般式(Bk−b−2)とをまとめ
て表すときには一般式(Bk−b)と記載する。)の説明において使用される用語(置換
基)について説明する。これらの用語は後述する一般式(Bk−c)の説明にも共通する
ものである。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
脂肪族基は、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキ
ニル基、置換アルキニル基、アラルキル基および置換アラルキル基を意味する。脂肪族基
は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。脂肪族基の炭素原子数は1〜
20であることが好ましく、1〜16であることがさらに好ましい。アラルキル基および
置換アラルキル基のアリール部分はフェニルまたはナフチルであることが好ましく、フェ
ニルが特に好ましい。脂肪族基の例には、メチル、エチル、ブチル、イソプロピル、t−
ブチル、ヒドロキシエチル、メトキシエチル、シアノエチル、トリフルオロメチル、3−
スルホプロピル、4−スルホブチル、シクロヘキシル基、ベンジル基、2−フェネチル基
、ビニル基、およびアリル基を挙げることができる。
1価の芳香族基はアリール基および置換アリール基を意味する。アリール基は、フェニ
ルまたはナフチルであることが好ましく、フェニルが特に好ましい。1価の芳香族基の炭
素原子数は6〜20であることが好ましく、6〜16がさらに好ましい。1価の芳香族基
の例には、フェニル、p−トリル、p−メトキシフェニル、o−クロロフェニルおよびm
−(3−スルホプロピルアミノ)フェニルが含まれる。2価の芳香族基は、これらの1価
の芳香族基を2価にしたものであり、その例としてフェニレン、p−トリレン、p−メト
キシフェニレン、o−クロロフェニレンおよびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニ
レン、ナフチレンなどが含まれる。
複素環基には、置換基を有する複素環基および無置換の複素環基が含まれる。複素環に
脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。複素環基としては、5員ま
たは6員環の複素環基が好ましく、複素環のヘテロ原子としてはN、O、およびSをあげ
ることができる。上記置換基の例には、脂肪族基、ハロゲン原子、アルキルおよびアリー
ルスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、イオ
ン性親水性基などが含まれる。1価の複素環基の例には、2−ピリジル基、2−チエニル
基、2−チアゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ベンゾオキサゾリル基および2−
フリル基が含まれる。2価の複素環基は、前記の1価の複素環中の水素原子を取り除いて
結合手になった基である。
カルバモイル基には、置換基を有するカルバモイル基および無置換のカルバモイル基が
含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。前記カルバモイル基の例には、
メチルカルバモイル基およびジメチルカルバモイル基が含まれる。
アルコキシカルボニル基には、置換基を有するアルコキシカルボニル基および無置換の
アルコキシカルボニル基が含まれる。アルコキシカルボニル基としては、炭素原子数が2
〜20のアルコキシカルボニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含ま
れる。前記アルコキシカルボニル基の例には、メトキシカルボニル基およびエトキシカル
ボニル基が含まれる。
アリールオキシカルボニル基には、置換基を有するアリールオキシカルボニル基および
無置換のアリールオキシカルボニル基が含まれる。アリールオキシカルボニル基としては
、炭素原子数が7〜20のアリールオキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例には
、イオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシカルボニル基の例には、フェノキシ
カルボニル基が含まれる。
複素環オキシカルボニル基には、置換基を有する複素環オキシカボニル基および無置換
の複素環オキシカルボニル基が含まれる。複素環オキシカルボニル基としては、炭素原子
数が2〜20の複素環オキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親
水性基が含まれる。前記複素環オキシカルボニル基の例には、2−ピリジルオキシカルボ
ニル基が含まれる。
アシル基には、置換基を有するアシル基および無置換のアシル基が含まれる。アシル基
としては、炭素原子数が1〜20のアシル基が好ましい。上記置換基の例には、イオン性
親水性基が含まれる。上記アシル基の例には、アセチル基およびベンゾイル基が含まれる
アルコキシ基には、置換基を有するアルコキシ基および無置換のアルコキシ基が含まれ
る。アルコキシ基としては、炭素原子数が1〜20のアルコキシ基が好ましい。置換基の
例には、アルコキシ基、ヒドロキシル基、およびイオン性親水性基が含まれる。上記アル
コキシ基の例には、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基、
ヒドロキシエトキシ基および3−カルボキシプロポキシ基が含まれる。
アリールオキシ基には、置換基を有するアリールオキシ基および無置換のアリールオキ
シ基が含まれる。アリールオキシ基としては、炭素原子数が6〜20のアリールオキシ基
が好ましい。上記置換基の例には、アルコキシ基およびイオン性親水性基が含まれる。上
記アリールオキシ基の例には、フェノキシ基、p−メトキシフェノキシ基およびo−メト
キシフェノキシ基が含まれる。
複素環オキシ基には、置換基を有する複素環オキシ基および無置換の複素環オキシ基が
含まれる。上記複素環オキシ基としては、炭素原子数が2〜20の複素環オキシ基が好ま
しい。上記置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、およびイオン性親水性基が含ま
れる。上記複素環オキシ基の例には、3−ピリジルオキシ基、3−チエニルオキシ基が含
まれる。
シリルオキシ基としては、炭素原子数が1〜20の脂肪族基、芳香族基が置換したシリ
ルオキシ基が好ましい。シリルオキシ基の例には、トリメチルシリルオキシ、ジフェニル
メチルシリルオキシが含まれる。
アシルオキシ基には、置換基を有するアシルオキシ基および無置換のアシルオキシ基が
含まれる。アシルオキシ基としては、炭素原子数1〜20のアシルオキシ基が好ましい。
前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシルオキシ基の例には、アセトキ
シ基およびベンゾイルオキシ基が含まれる。
カルバモイルオキシ基には、置換基を有するカルバモイルオキシ基および無置換のカル
バモイルオキシ基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル基が含まれる。カルバモイ
ルオキシ基の例には、N−メチルカルバモイルオキシ基が含まれる。
アルコキシカルボニルオキシ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルオキシ基お
よび無置換のアルコキシカルボニルオキシ基が含まれる。アルコキシカルボニルオキシ基
としては、炭素原子数が2〜20のアルコキシカルボニルオキシ基が好ましい。アルコキ
シカルボニルオキシ基の例には、メトキシカルボニルオキシ基、イソプロポキシカルボニ
ルオキシ基が含まれる。
アリールオキシカルボニルオキシ基には、置換基を有するアリールオキシカルボニルオ
キシ基および無置換のアリールオキシカルボニルオキシ基が含まれる。アリールオキシカ
ルボニルオキシ基としては、炭素原子数が7〜20のアリールオキシカルボニルオキシ基
が好ましい。アリールオキシカルボニルオキシ基の例には、フェノキシカルボニルオキシ
基が含まれる。
アミノ基には、アルキル基、アリール基または複素環基で置換されたアミノ基が含まれ
、アルキル基、アリール基および複素環基はさらに置換基を有していてもよい。アルキル
アミノ基としては、炭素原子数1〜20のアルキルアミノ基が好ましい。置換基の例には
、イオン性親水性基が含まれる。アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ基およびジエ
チルアミノ基が含まれる。
アリールアミノ基には、置換基を有するアリールアミノ基および無置換のアリールアミ
ノ基が含まれる。アリールアミノ基としては、炭素原子数が6〜20のアリールアミノ基
が好ましい。置換基の例としては、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。
アリールアミノ基の例としては、アニリノ基および2−クロロフェニルアミノ基が含まれ
る。
複素環アミノ基には、置換基を有する複素環アミノ基および無置換の複素環アミノ基が
含まれる。複素環アミノ基としては、炭素数2〜20個の複素環アミノ基が好ましい。置
換基の例としては、アルキル基、ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。
アシルアミノ基には、置換基を有するアシルアミノ基および無置換基のアシルアミノ基
が含まれる。アシルアミノ基としては、炭素原子数が2〜20のアシルアミノ基が好まし
い。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アシルアミノ基の例には、アセチル
アミノ基、プロピオニルアミノ基、ベンゾイルアミノ基、N−フェニルアセチルアミノお
よび3,5−ジスルホベンゾイルアミノ基が含まれる。
ウレイド基には、置換基を有するウレイド基および無置換のウレイド基が含まれる。ウ
レイド基としては、炭素原子数が1〜20のウレイド基が好ましい。置換基の例には、ア
ルキル基およびアリール基が含まれる。ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3
,3−ジメチルウレイド基および3−フェニルウレイド基が含まれる。
スルファモイルアミノ基には、置換基を有するスルファモイルアミノ基および無置換の
スルファモイルアミノ基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スルファ
モイルアミノ基の例には、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ基が含まれる。
アルコキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアルコキシカルボニルアミノ基お
よび無置換のアルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基
としては、炭素原子数が2〜20のアルコキシカルボニルアミノ基が好ましい。置換基の
例には、イオン性親水性基が含まれる。アルコキシカルボニルアミノ基の例には、エトキ
シカルボニルアミノ基が含まれる。
アリールオキシカルボニルアミノ基には、置換基を有するアリールオキシカボニルアミ
ノ基および無置換のアリールオキシカルボニルアミノ基が含まれる。アリールオキシカル
ボニルアミノ基としては、炭素原子数が7〜20のアリールオキシカルボニルアミノ基が
好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アリールオキシカルボニルア
ミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ基が含まれる。
アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基には、置換基を有するアルキルおよびアリ
ールスルホニルアミノ基、および無置換のアルキルおよびアリールスルホニルアミノ基が
含まれる。スルホニルアミノ基としては、炭素原子数が1〜20のスルホニルアミノ基が
好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。これらスルホニルアミノ基の
例には、メチルスルホニルアミノ基、N−フェニル−メチルスルホニルアミノ基、フェニ
ルスルホニルアミノ基、および3−カルボキシフェニルスルホニルアミノ基が含まれる。
複素環スルホニルアミノ基には、置換基を有する複素環スルホニルアミノ基および無置
換の複素環スルホニルアミノ基が含まれる。複素環スルホニルアミノ基としては、炭素原
子数が1〜12の複素環スルホニルアミノ基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水
性基が含まれる。複素環スルホニルアミノ基の例には、2−チオフェンスルホニルアミノ
基、3−ピリジンスルホニルアミノ基が含まれる。
複素環スルホニル基には、置換基を有する複素環スルホニル基および無置換の複素環ス
ルホニル基が含まれる。複素環スルホニル基としては、炭素原子数が1〜20の複素環ス
ルホニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。複素環スルホニ
ル基の例には、2−チオフェンスルホニル基、3−ピリジンスルホニル基が含まれる。
複素環スルフィニル基には、置換基を有する複素環スルフィニル基および無置換の複素
環スルフィニル基が含まれる。複素環スルフィニル基としては、炭素原子数が1〜20の
複素環スルフィニル基が好ましい。置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。複素
環スルフィニル基の例には、4−ピリジンスルフィニル基が含まれる。
アルキル、アリールおよび複素環チオ基には、置換基を有するアルキル、アリールおよ
び複素環チオ基と無置換のアルキル、アリールおよび複素環チオ基が含まれる。アルキル
、アリールおよび複素環チオ基としては、炭素原子数が1から20のものが好ましい。置
換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。アルキル、アリールおよび複素環チオ基の
例には、メチルチオ基、フェニルチオ基、2−ピリジルチオ基が含まれる。
アルキルおよびアリールスルホニル基には、置換基を有するアルキルおよびアリールス
ルホニル基、無置換のアルキルおよびアリールスルホニル基が含まれる。アルキルおよび
アリールスルホニル基の例としては、それぞれメチルスルホニル基およびフェニルスルホ
ニル基を挙げることができる。
アルキルおよびアリールスルフィニル基には、置換基を有するアルキルおよびアリール
スルフィニル基、無置換のアルキルおよびアリールスルフィニル基が含まれる。アルキル
およびアリールスルフィニル基の例としては、それぞれメチルスルフィニル基およびフェ
ニルスルフィニル基を挙げることができる。
スルファモイル基には、置換基を有するスルファモイル基および無置換のスルファモイ
ル基が含まれる。置換基の例には、アルキル基が含まれる。スルファモイル基の例には、
ジメチルスルファモイル基およびジ−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が含ま
れる。
次に、一般式(Bk)、(Bk−a)および(Bk−b)について更に説明する。
以下の説明において、基、置換基は、既に説明したことが適用される。
一般式(Bk)において、A1、A2、A3は、それぞれ独立して、置換されていてもよ
い芳香族基(A1、A3は1価の芳香族基、例えばアリール基;A2は2価の芳香族基、例
えばアリーレン基)または置換されていてもよい複素環基(A1、A3は1価の複素環基;
2は2価の複素環基)を表す。芳香族環の例としてはベンゼン環やナフタレン環を挙げ
ることができ、複素環のヘテロ原子としてはN、O、およびSを挙げることができる。複
素環に脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。
置換基はアリールアゾ基または複素環アゾ基であってもよい。したがって、一般式(B
k)で表される染料には、トリスアゾ染料やテトラキスアゾ染料も含まれる。
また、A1、A2、A3の少なくとも二つは、好ましくは複素環基である。
3の好ましい複素環基として、芳香族含窒素6員複素環基が挙げられる。特に好まし
いものは、A3が下記一般式Pで表される芳香族含窒素6員複素環基の場合であり、この
時、一般式(Bk)は一般式(Bk−a)に相当する。
一般式(P);
Figure 0005322379
一般式(P)において、T1およびT2は、各々=CR12−および−CR13=を表すか、
あるいはいずれか一方が窒素原子、他方が=CR12−または−CR13=を表すが、各々=
CR12−、−CR13=を表すものがより好ましい。
10、R11は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、ア
ルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルまたは
アリールスルホニル基、スルファモイル基を表し、各基は更に置換基を有していてもよい
。R10、R11で表される好ましい置換基は、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、
アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基を挙げることができる。さらに好ましく
は水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基であ
る。最も好ましくは、水素原子、アリール基、複素環基である。各基は更に置換基を有し
ていてもよい。
1、R12、R13は、各々独立に、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複
素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモ
イルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ア
ミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基を含む)、アシルアミノ
基、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオ
キシカルボニルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホ
ニルアミノ基、ニトロ基、アルキルもしくはアリールチオ基、複素環チオ基、アルキルも
しくはアリールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルもしくはアリールスルフィ
ニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、またはスルホ基を表し、各基は更に
置換されていてもよい。
1で表される置換基としては、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、ヒド
ロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、複素環オキシ基、アミノ
基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複素環アミノ基を含む)、アシルアミノ基、
ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシ
カルボニルアミノ基、アルキルおよびアリールチオ基、または複素環チオ基が好ましく、
更に好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基(アルキルアミノ基、アリールアミノ基、複
素環アミノ基を含む)またはアシルアミノ基であり、中でも水素原子、アリールアミノ基
、アシルアミノ基が最も好ましい。各基は更に置換基を有していてもよい。
12、R13で表される好ましい置換基は、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環
基、ハロゲン原子、アルコキシカルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、ヒドロ
キシ基、アルコキシ基、シアノ基を挙げることができる。各基は更に置換基を有していて
もよい。R12とR10、あるいはR10とR11が結合して5乃至6員環を形成してもよい。A
1、R12、R13、R10、R11、V1で表される各置換基が更に置換基を有する場合の置換基
としては、上記V1、R10、R11で挙げた置換基を挙げることができる。また、A1、R8
、R9、R10、R11、V1上のいずれかの位置に置換基としてさらにイオン性親水性基を有
することが好ましい。
置換基としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および
4級アンモニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホ
スホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カル
ボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオ
ンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウ
ムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン
、テトラメチルグアニジニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン)が挙げられ、
なかでもリチウムイオンが好ましい。
2で表される好ましい複素環としては、チオフェン環、チアゾール環、イミダゾール
環、ベンゾチアゾール環、チエノチアゾール環を挙げることができる。各複素環基は更に
置換基を有していてもよい。中でも下記一般式(a)から(e)で表されるチオフェン環
、チアゾール環、イミダゾール環、ベンゾチアゾール環、チエノチアゾール環が好ましい
。なお、A2が(a)で表されるチオフェン環であり、A3が前記一般式(P)で表される
構造であるときは、一般式(Bk)は一般式(Bk−b−1)に相当し、A2が(b)で
表されるチアゾール環であり、A3が前記一般式(P)で表される構造であるときは、一
般式(Bk)は一般式(Bk−b−2)に相当することになる。
Figure 0005322379
上記一般式(a)から(e)において、R16からR24は、一般式(P)におけるV1
12、R13と同義の置換基を表す。
一般式(Bk−b)で表される染料のうち、特に好ましい構造は、下記一般式(Bk−
c−1)または一般式(Bk−c−2)で表されるものである(以下、一般式(Bk−c
−1)と一般式(Bk−c−2)をまとめて表す時には、一般式(Bk−c)と記載する
。)。
Figure 0005322379
式中、Z1はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表す。Z1
、σp値が0.30以上の電子吸引性基であるのが好ましく0.45以上の電子吸引性基
が更に好ましく、0.60以上の電子吸引性基が特に好ましいが、1.0を超えないこと
が望ましい。
具体的には、ハメット置換基定数σp値が0.60以上の電子吸引性基としては、シア
ノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基(例えばメタンスルホニル基、アリールスルホニ
ル基(例えばベンゼンスルホニル基)を例として挙げることができる。
ハメット置換基定数σp値が0.45以上の電子吸引性基としては、上記に加えアシル
基(例えばアセチル基)、アルコキシカルボニル基(例えばドデシルオキシカルボニル基
)、アリールオキシカルボニル基(例えば、m−クロロフェノキシカルボニル)、アルキ
ルスルフィニル基(例えば、n−プロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル基(例
えばフェニルスルフィニル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、
N,N−ジメチルスルファモイル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメチル
)を挙げることができる。
ハメット置換基定数σp値が0.30以上の電子吸引性基としては、上記に加え、アシ
ルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル
、N,N−ジブチルカルバモイル)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロメチ
ルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、ス
ルホニルオキシ基(例えばメチルスルホニルオキシ基)、ハロゲン化アルキルチオ基(例
えば、ジフロロメチルチオ)、2つ以上のσp値が0.15以上の電子吸引性基で置換さ
れたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、ペンタクロロフェニル)、および
ヘテロ環(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニルー2
−ベンズイミダゾリル)を挙げることができる。
ハメット置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基の具体例としては、上記に加
え、ハロゲン原子などが挙げられる。
1としては、なかでも、炭素数2〜20のアシル基、炭素数2〜20のアルキルオキ
シカルボニル基、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数
6〜20のアリールスルホニル基、炭素数1〜20のカルバモイル基および炭素数1〜2
0のハロゲン化アルキル基が好ましい。特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜20
のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基であり、最も好ましい
ものはシアノ基である。
なお、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値については、特開2003
−306623号の〔0059〕から〔0060〕に記載されるものと同義である。
一般式(Bk−c)中のR10、R11、R12、R13、R14は一般式(Bk−b)と同義で
ある。R25、R26は、各々独立に、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基
、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルも
しくはアリールスルホニル基、またはスルファモイル基を表す。中でも、水素原子、芳香
族基、複素環基、アシル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基が好ましく、水素原
子、芳香族基、複素環基が特に好ましい。
一般式(Bk−c)で説明した各基は更に置換基を有していてもよい。これらの各基が
更に置換基を有する場合、該置換基としては、一般式(Bk−a)で説明した置換基、V
1、R10、R11で例示した基やイオン性親水性基が挙げられる。
さらに一般式(Bk)で表されるアゾ染料は、水溶液もしくはインク中での保存安定性
を確保するために、アゾ基に直結していない芳香環基に共役π電子を有するアゾ染料が好
ましい。アゾ基に直結した芳香環基とはアゾ基に結合している芳香環基全体のことを指す
のに対し、アゾ基に直結していない芳香環基はアゾ基には直接結合せずアゾ染料を構成す
る発色団上の置換基として存在する芳香環基を意味する。例えばアゾ基にナフタレン環基
が直結していた場合、ナフタレン環基全体をアゾ基に直結している芳香環基と見なす。ア
ゾ基にビフェニル基が結合している場合は、アゾ基に結合しているフェニル基は直結した
芳香環基であり、もう一方のフェニル基は直結していない芳香環基とする。芳香環基とは
、芳香族基もしくは芳香族複素環基を意味する。芳香族複素環基とは、ヘテロ原子を有し
、芳香族性を示す置換基を意味する。このような芳香環基を置換基として有することによ
り、上記染料は好ましい会合性を示すようになり保存安定性を向上させることができる。
なお、芳香環基の置換位置としては、一般式(Bk−c)において、R10、R11、R12
13、R14、R25、R26が好ましく、特にR10、R11、R14、R25、R26が好ましい。
1は芳香族基、複素環基のいずれであってもよいが、好ましくはベンゼン環、ナフタ
レン環、ピリジン環、イミダゾール環、ピラゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環
、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾイソチアゾール環であり、更にはベン
ゼン環、ナフタレン環、ピリジン環、ピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環
、ベンゾチアゾール環であり、最も好ましくベンゼン環、ナフタレン環である。
本発明の一般式(Bk−a)で表されるアゾ染料として特に好ましい置換基の組み合わ
せは、R10およびR11として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基
、スルホニル基、アシル基であり、さらに好ましくは水素原子、アリール基、複素環基、
スルホニル基であり、最も好ましくは、水素原子、アリール基、複素環基である。ただし
、R10およびR11が共に水素原子であることはない。
1として、好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、ア
ミノ基、アシルアミノ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、
アシルアミノ基であり、最も好ましくは水素原子、アミノ基、アシルアミノ基である。
1およびT2が、それぞれ=CR12−、−CR13=であり、R12、R13は、各々好まし
くは水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシル基
、ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基であり、さらに好ましくは水
素原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、カルバモイル基である。
尚、前記一般式(Bk)で表されるアゾ染料の好ましい置換基の組み合わせについては
、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基である化合物が好ましく、より多く
の種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好ましく、全ての置換基が前記好ま
しい基である化合物が最も好ましい。
また、一般式(Bk)で表されるアゾ染料が好ましい色相、堅牢性、保存安定性を有す
るためには、以下の物性を満足することが好ましく、かつブロンズ光沢の抑制に有効であ
る。
物性1:DMF中における吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(DMF)とした
時、680nm≧λmax(DMF)≧570nm。
物性2:水中における吸収スペクトルの最大吸収波長をλmax(水)としたときに、
|λmax(DMF)−λmax(水)|≧30nm。
物性3:DMF中でのモル吸光係数をε(DMF)、水中でのモル吸光係数をε(水)
としたとき、ε(水)/ε(DMF)≦0.9。
物性4:水中で測定される吸収スペクトルにおいて、会合体の最大吸収波長での吸光度
をAbs(会合)、DMF中で測定されるモノマー吸収スペクトルの最大吸収波長での吸
光度をAbs(モノマー)とした時、Abs(モノマー)/Abs(会合体)≦0.75
前記一般式(Bk)で表されるアゾ染料の具体例を以下に示すが、本発明は、下記の例
に限定されるものではなく、また下記の具体例中でカルボキシル基、ホスホノ基およびス
ルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン
、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)およ
び有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジニウムイ
オン、テトラメチルホスホニウム)が含まれる。これらの中でもアンモニウムイオン、有
機カチオン、リチウムイオンの場合が好ましく、リチウムイオンが最も好ましい。
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
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Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
前記一般式(Bk)、(Bk−a)、(Bk−b)、(Bk−c)で表されるアゾ染料
は、ジアゾ成分とカプラーとのカップリング反応によって合成することができるが、それ
らについては、特開2003−306623号や特願2003−353498号に記載が
ある。
また、本発明の黒インク組成物には、前記色材とともに他の色材を併用して、より好ま
しい色相に調整してもよい。併用する色材としては、任意の色材が用いられ得る。例えば
、イエロー染料では、カップリング成分(以降カプラー成分と呼ぶ)として置換ベンゼン
類、置換ナフタレン類、ピラゾロンやピリドン等のような複素環類、開鎖型活性メチレン
化合物類などを有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開
鎖型活性メチレン化合物類などを有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノ
メチンオキソノール染料等のようなメチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノ
ン染料等のようなキノン系染料などがあり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料
、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。
特に併用して好ましいものは、λmaxが350nmから500nmにあり、かつ1分子中
にアゾ基を2乃至6個有するアゾ染料である。
マゼンタ染料では、カプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類、ピ
リジンやピラジンのような複素環類、開鎖型活性メチレン化合物類などを有するアリール
もしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分として開鎖型活性メチレン化合物類など
を有するアゾメチン染料;アントラピリドン染料をあげることができる。特に好ましいも
のは、発色団に複素環を有するアゾ染料、もしくはアントラピリドン染料である。
シアン染料では、カプラー成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類などを
有するアリールもしくはヘテリルアゾ染料;例えばカプラー成分としてフェノール類、ナ
フトール類、ピロロトリアゾールのような複素環類などを有するアゾメチン染料;シアニ
ン染料、オキソノール染料、メロシアニン染料などのようなポリメチン染料;ジフェニル
メタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染料などのようなカルボニウム染料;
フタロシアニン染料;アントラキノン染料;インジゴ・チオインジゴ染料などを挙げるこ
とができる。特に好ましいものは、フタロシアニン染料である。
特に、堅牢性のバランスから酸化電位が1.0Vより貴である染料や、会合性の染料が
好ましい。併用する好ましい染料の具体例としては、特願2003-360370号に記
載の染料を挙げることができる。
一般式(M)で表される化合物について説明する。一般式(M)で表される染料は、マ
ゼンタ染料であることが好ましい。また、この染料は、上記特性(酸化電位、会合性)の
少なくとも1つを有していることが好ましく、全ての特性を有していることが更に好まし
い。また、この化合物の酸化電位は、1.0V(vs SCE)よりも貴であることが好
ましく、1.1V(vs SCE)よりも貴であることがさらに好ましく、1.15V(
vs SCE)よりも貴であることが特に好ましい。
一般式(M)
Figure 0005322379
一般式(M)中、A31は5員複素環ジアゾ成分A31−NH2の残基を表す。
31およびB32は各々=CR31−、−CR32=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素
原子、他方が=CR31−または−CR32=を表す。R35、R36は各々独立に水素原子、脂
肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、複素環オキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルもしくはアリールスル
ホニル基、複素環スルホニル基、またはスルファモイル基を表わし、各基は更に置換基を
有していても良い。
3、R31、R32は各々独立して、水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複
素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリルオキシ基、アシルオキシ基、カルバモ
イルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、ア
ミノ基(アリールアミノ基、複素環アミノ基を含む)、アシルアミノ基、ウレイド基、ス
ルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミ
ノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、ニト
ロ基、アルキル及びアリールチオ基、アルキル及びアリールスルホニル基、複素環スルホ
ニル基、アルキル及びアリールスルフィニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル
基、スルホ基、または複素環チオ基を表し、各基は更に置換されていても良い。
31とR35、あるいはR35とR36が結合して5乃至6員環を形成しても良い。
一般式(M)の染料について更に詳細に説明する。
一般式(M)において、A31は5員複素環基を表すが、複素環のヘテロ原子の例には、
N、O、およびSを挙げることができる。好ましくは含窒素5員複素環であり、複素環に
脂肪族環、芳香族環または他の複素環が縮合していてもよい。A31の好ましい複素環の例
には、ピラゾール環、イミダゾール環、チアゾール環、イソチアゾール環、オキサゾール
環、チアジアゾール環、トリアゾール環、ベンゾチアゾール環、ベンゾオキサゾール環、
ベンゾイソチアゾール環、ベンゾイミダゾール環を挙げる事ができる。各複素環基は更に
置換基を有していても良い。中でも下記一般式(a)から(g)で表されるピラゾール環
、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジアゾール環、ベンゾチアゾール環、トリア
ゾール環が好ましい。
Figure 0005322379
上記一般式(a)から(g)において、R307からR322は一般式(M)におけるG3
31、R32と同じ置換基を表す。
一般式(a)から(g)のうち、好ましいのは一般式(a)、(b)、(g)で表され
るピラゾール環、イソチアゾール環、トリアゾール環であり、最も好ましいのは一般式(
a)で表されるピラゾール環である。
一般式(M)において、B31およびB32は各々=CR31−および−CR32=を表すか、
あるいはいずれか一方が窒素原子、他方が=CR31−または−CR32=を表すが、各々=
CR31−、−CR32=を表すものがより好ましい。
35およびR36は各々独立に水素原子または置換基を表し、該置換基は脂肪族基、芳香
族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複
素環オキシカルボニル基、カルバモイル基、アルキルまたはアリールスルホニル基、複素
環スルホニル基、スルファモイル基を表わし、該各置換基の水素原子は置換されていても
良い。
35、R36は好ましくは、水素原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、アシル基、アル
キルまたはアリールスルホニル基を挙げる事ができる。さらに好ましくは水素原子、芳香
族基、複素環基、アシル基、アルキルまたはアリールスルホニル基である。最も好ましく
は、水素原子、アリール基、複素環基である。該各置換基の水素原子は置換されていても
良い。ただし、R35およびR36が同時に水素原子であることはない。
3、R31およびR32は各々独立して、水素原子または置換基を示し、該置換基は、ハ
ロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、複素環基、シアノ基、カルボキシル基、カルバモイル
基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、複素環オキシカルボニル基
、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、複素環オキシ基、シリル
オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、ア
リールオキシカルボニルオキシ基、アミノ基、アシルアミノ基、ウレイド基、スルファモ
イルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、ア
ルキルスルホニルアミノ基、アリールスルホニルアミノ基、複素環スルホニルアミノ基、
ニトロ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環チオ基、アルキルスルホニル基、ア
リールスルホニル基、複素環スルホニル基、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィ
ニル基、複素環スルフィニル基、スルファモイル基、またはスルホ基を表し、該各置換基
の水素原子は置換されていても良い。
3としては水素原子、ハロゲン原子、脂肪族基、芳香族基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、複素環オキシ基、アミノ基、アシルアミノ基
、ウレイド基、スルファモイルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキ
シカルボニルアミノ基、アルキル及びアリールチオ基、または複素環チオ基が好ましく、
更に好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、ア
リールオキシ基、アシルオキシ基、アミノ基またはアシルアミノ基であり、中でも水素原
子、アミノ基(好ましくは、アニリノ基)、アシルアミノ基が最も好ましい。該各置換基
の水素原子は置換されていても良い。
31、R32として好ましいものは、水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ
カルボニル基、カルボキシル基、カルバモイル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ
基を挙げる事ができる。該各置換基の水素原子は置換されていても良い。
31とR35、あるいはR35とR36が結合して5〜6員環を形成しても良い。
31が置換基を有する場合、またはR31、R32、R35、R36またはG3の置換基が更に
置換基を有する場合の置換基としては、上記G3、R31、R32で挙げた置換基を挙げる事
ができる。
本発明の染料が水溶性染料である場合には、A31、R31、R32、R35、R36、G3上の
いずれかの位置に置換基としてさらにイオン性親水性基を有することが好ましい。置換基
としてのイオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アン
モニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基
、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カルボキシル
基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例に
は、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン
、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラ
メチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン)が含まれる。塩は複数の対イオンからなる混合塩であっても良い。
以下の置換基は、一般式(M)及び後述の一般式(M−A)における異なる符号間であ
っても共通である。
ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子および臭素原子が挙げられる。
脂肪族基はアルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アルキニ
ル基、置換アルキニル基、アラルキル基および置換アラルキル基を意味する。
脂肪族基は分岐を有していてもよく、また環を形成していてもよい。脂肪族基の炭素原
子数は1〜20であることが好ましく、1〜16であることがさらに好ましい。アラルキ
ル基および置換アラルキル基のアリール部分はフェニル基またはナフチル基であることが
好ましく、フェニル基が特に好ましい。脂肪族基の例には、メチル基、エチル基、ブチル
基、イソプロピル基、t−ブチル基、ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエ
チル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、4−スルホブチル基、シクロヘ
キシル基、ベンジル基、2−フェネチル基、ビニル基、およびアリル基を挙げることがで
きる。
芳香族基はアリール基および置換アリール基を意味する。アリール基は、フェニル基ま
たはナフチル基であることが好ましく、フェニル基が特に好ましい。芳香族基の炭素原子
数は6〜20であることが好ましく、6から16がさらに好ましい。
芳香族基の例には、フェニル基、p−トリル基、p−メトキシフェニル基、o−クロロ
フェニル基およびm−(3−スルホプロピルアミノ)フェニル基が含まれる。
複素環基には、置換複素環基が含まれる。複素環基は、複素環に脂肪族環、芳香族環ま
たは他の複素環が縮合していてもよい。前記複素環基としては、5員または6員環の複素
環基が好ましい。前記置換基の例には、脂肪族基、ハロゲン原子、アルキルスルホニル基
、アリールスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル
基、イオン性親水性基などが含まれる。前記複素環基の例には、2−ピリジル基、2−チ
エニル基、2−チアゾリル基、2−ベンゾチアゾリル基、2−ベンゾオキサゾリル基およ
び2−フリル基が含まれる。
カルバモイル基には、置換カルバモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アルキル
基が含まれる。前記カルバモイル基の例には、メチルカルバモイル基およびジメチルカル
バモイル基が含まれる。
アルコキシカルボニル基には、置換アルコキシカルボニル基が含まれる。前記アルコキ
シカルボニル基としては、炭素原子数が2〜20のアルコキシカルボニル基が好ましい。
前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシカルボニル基の例に
は、メトキシカルボニル基およびエトキシカルボニル基が含まれる。
アリールオキシカルボニル基には、置換アリールオキシカルボニル基が含まれる。前記
アリールオキシカルボニル基としては、炭素原子数が7〜20のアリールオキシカルボニ
ル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキ
シカルボニル基の例には、フェノキシカルボニル基が含まれる。
複素環オキシカルボニル基には、置換複素環オキシカルボニル基が含まれる。複素環と
しては、前記複素環基で記載の複素環が挙げられる。前記複素環オキシカルボニル基とし
ては、炭素原子数が2〜20の複素環オキシカルボニル基が好ましい。前記置換基の例に
は、イオン性親水性基が含まれる。前記複素環オキシカルボニル基の例には、2−ピリジ
ルオキシカルボニル基が含まれる。
アシル基には、置換アシル基が含まれる。前記アシル基としては、炭素原子数が1〜2
0のアシル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アシ
ル基の例には、アセチル基ベンゾイル基及びニコチノイル基が含まれる。
アルコキシ基には、置換アルコキシ基が含まれる。前記アルコキシ基としては、炭素原
子数が1〜20のアルコキシ基が好ましい。前記置換基の例には、アルコキシ基、ヒドロ
キシル基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アルコキシ基の例には、メトキシ基
、エトキシ基、イソプロポキシ基、メトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基および3
−カルボキシプロポキシ基が含まれる。
アリールオキシ基には、置換アリールオキシ基が含まれる。前記アリールオキシ基とし
ては、炭素原子数が6〜20のアリールオキシ基が好ましい。前記置換基の例には、アル
コキシ基、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールオキシ基の例には、フェノ
キシ基、p−メトキシフェノキシ基およびo−メトキシフェノキシ基が含まれる。
複素環オキシ基には、置換複素環オキシ基が含まれる。複素環としては、前記複素環基
で記載の複素環が挙げられる。前記複素環オキシ基としては、炭素原子数が2〜20の複
素環オキシ基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基、アルコキシ基、およびイオ
ン性親水性基が含まれる。前記複素環オキシ基の例には、3−ピリジルオキシ基、3−チ
エニルオキシ基が含まれる。
シリルオキシ基としては、炭素原子数が1〜20の脂肪族基、芳香族基が置換したシリ
ルオキシ基が好ましい。前記シリルオキシ基の例には、トリメチルシリルオキシ、ジフェ
ニルメチルシリルオキシが含まれる。
アシルオキシ基には、置換アシルオキシ基が含まれる。前記アシルオキシ基としては、
炭素原子数1〜20のアシルオキシ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性
基が含まれる。前記アシルオキシ基の例には、アセトキシ基およびベンゾイルオキシ基が
含まれる。
カルバモイルオキシ基には、置換カルバモイルオキシ基が含まれる。前記置換基の例に
は、アルキル基が含まれる。前記カルバモイルオキシ基の例には、N−メチルカルバモイ
ルオキシ基が含まれる。
アルコキシカルボニルオキシ基には、置換アルコキシカルボニルオキシ基が含まれる。
前記アルコキシカルボニルオキシ基としては、炭素原子数が2〜20のアルコキシカルボ
ニルオキシ基が好ましい。前記アルコキシカルボニルオキシ基の例には、メトキシカルボ
ニルオキシ基、イソプロポキシカルボニルオキシ基が含まれる。
アリールオキシカルボニルオキシ基には、置換アリールオキシカルボニルオキシ基が含
まれる。前記アリールオキシカルボニルオキシ基としては、炭素原子数が7〜20のアリ
ールオキシカルボニルオキシ基が好ましい。前記アリールオキシカルボニルオキシ基の例
には、フェノキシカルボニルオキシ基が含まれる。
アミノ基には、置換アミノ基が含まれる。該置換基としてはアルキル基、アリール基ま
たは複素環基が含まれ、アルキル基、アリール基および複素環基はさらに置換基を有して
いてもよい。アルキルアミノ基には、置換アルキルアミノ基が含まれる。アルキルアミノ
基としては、炭素原子数1〜20のアルキルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、
イオン性親水性基が含まれる。前記アルキルアミノ基の例には、メチルアミノ基およびジ
エチルアミノ基が含まれる。
アリールアミノ基には、置換アリールアミノ基が含まれる。前記アリールアミノ基とし
ては、炭素原子数が6〜20のアリールアミノ基が好ましい。前記置換基の例としては、
ハロゲン原子、およびイオン性親水性基が含まれる。前記アリールアミノ基の例としては
、フェニルアミノ基および2−クロロフェニルアミノ基が含まれる。
複素環アミノ基には、置換複素環アミノ基が含まれる。複素環としては、前記複素環基
で記載の複素環が挙げられる。前記複素環アミノ基としては、炭素数2〜20個の複素環
アミノ基が好ましい。前記置換基の例としては、アルキル基、ハロゲン原子、およびイオ
ン性親水性基が含まれる。
アシルアミノ基には、置換アシルアミノ基が含まれる。前記アシルアミノ基としては、
炭素原子数が2〜20のアシルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水
性基が含まれる。前記アシルアミノ基の例には、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ
基、ベンゾイルアミノ基、N−フェニルアセチルアミノおよび3,5−ジスルホベンゾイ
ルアミノ基が含まれる。
ウレイド基には、置換ウレイド基が含まれる。前記ウレイド基としては、炭素原子数が
1〜20のウレイド基が好ましい。前記置換基の例には、アルキル基およびアリール基が
含まれる。前記ウレイド基の例には、3−メチルウレイド基、3,3−ジメチルウレイド
基および3−フェニルウレイド基が含まれる。
スルファモイルアミノ基には、置換スルファモイルアミノ基が含まれる。前記置換基の
例には、アルキル基が含まれる。前記スルファモイルアミノ基の例には、N,N−ジプロ
ピルスルファモイルアミノ基が含まれる。
アルコキシカルボニルアミノ基には、置換アルコキシカルボニルアミノ基が含まれる。
前記アルコキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が2〜20のアルコキシカルボ
ニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含まれる。前記アル
コキシカルボニルアミノ基の例には、エトキシカルボニルアミノ基が含まれる。
アリールオキシカルボニルアミノ基には、置換アリールオキシカルボニルアミノ基が含
まれる。前記アリールオキシカルボニルアミノ基としては、炭素原子数が7〜20のアリ
ールオキシカルボニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含
まれる。前記アリールオキシカルボニルアミノ基の例には、フェノキシカルボニルアミノ
基が含まれる。
アルキルスルホニルアミノ基及びアリールスルホニルアミノ基には、置換アルキルスル
ホニルアミノ基及び置換アリールスルホニルアミノ基が含まれる。前記アルキルスルホニ
ルアミノ基及びアリールスルホニルアミノ基としては、炭素原子数が1〜20のアルキル
スルホニルアミノ基及びアリールスルホニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例には、
イオン性親水性基が含まれる。前記アルキルスルホニルアミノ基及びアリールスルホニル
アミノ基の例には、メチルスルホニルアミノ基、N−フェニル−メチルスルホニルアミノ
基、フェニルスルホニルアミノ基、および3−カルボキシフェニルスルホニルアミノ基が
含まれる。
複素環スルホニルアミノ基には、置換複素環スルホニルアミノ基が含まれる。複素環と
しては、前記複素環基で記載の複素環が挙げられる。前記複素環スルホニルアミノ基とし
ては、炭素原子数が1〜12の複素環スルホニルアミノ基が好ましい。前記置換基の例に
は、イオン性親水性基が含まれる。前記複素環スルホニルアミノ基の例には、2−チエニ
ルスルホニルアミノ基、3−ピリジルスルホニルアミノ基が含まれる。
アルキルチオ基、アリールチオ基及び複素環チオ基には、置換アルキルチオ基、置換ア
リールチオ基及び置換複素環チオ基が含まれる。複素環としては、前記複素環基で記載の
複素環が挙げられる。前記アルキルチオ基、アリールチオ基及び複素環チオ基としては、
炭素原子数が1から20のものが好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含
まれる。前記アルキルチオ基、アリールチオ基及び複素環チオ基の例には、メチルチオ基
、フェニルチオ基、2−ピリジルチオ基が含まれる。
アルキルスルホニル基およびアリールスルホニル基には、置換アルキルスルホニル基お
よび置換アリールスルホニル基が含まれる。アルキルスルホニル基およびアリールスルホ
ニル基の例としては、それぞれメチルスルホニル基およびフェニルスルホニル基をあげる
事ができる。
複素環スルホニル基には、置換複素環スルホニル基が含まれる。複素環としては、前記
複素環基で記載の複素環が挙げられる。前記複素環スルホニル基としては、炭素原子数が
1〜20の複素環スルホニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水性基が含
まれる。前記複素環スルホニル基の例には、2−チエニルスルホニル基、3−ピリジルス
ルホニル基が含まれる。
アルキルスルフィニル基およびアリールスルフィニル基には、置換アルキルスルフィニ
ル基および置換アリールスルフィニル基が含まれる。アルキルスルフィニル基およびアリ
ールスルフィニル基の例としては、それぞれメチルスルフィニル基およびフェニルスルフ
ィニル基をあげる事ができる。
複素環スルフィニル基には、置換複素環スルフィニル基が含まれる。複素環としては、
前記複素環基で記載の複素環が挙げられる。前記複素環スルフィニル基としては、炭素原
子数が1〜20の複素環スルフィニル基が好ましい。前記置換基の例には、イオン性親水
性基が含まれる。前記複素環スルフィニル基の例には、4−ピリジルスルフィニル基が含
まれる。
スルファモイル基には、置換スルファモイル基が含まれる。前記置換基の例には、アル
キル基が含まれる。前記スルファモイル基の例には、ジメチルスルファモイル基およびジ
−(2−ヒドロキシエチル)スルファモイル基が含まれる。
一般式(M)の中でも、特に好ましい構造は、下記一般式(M−A)で表されるもので
ある。
一般式(M−A)
Figure 0005322379
式中、R31、R32、R35およびR36は一般式(M)と同義である。
33およびR34は各々独立に水素原子または置換基を表し、該置換基は脂肪族基、芳香
族基、複素環基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カ
ルバモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、またはスルファモイル基
を表す。中でも水素原子、芳香族基、複素環基、アシル基、アルキルスルホニル基もしく
はアリールスルホニル基が好ましく、水素原子、芳香族基、複素環基が特に好ましい。
31はハメットの置換基定数σp値が0.20以上の電子吸引性基を表す。Z31はσp
値が0.30以上の電子吸引性基であるのが好ましく、0.45以上の電子吸引性基が更
に好ましく、0.60以上の電子吸引性基が特に好ましいが、1.0を超えないことが望
ましい。好ましい具体的な置換基については後述する電子吸引性置換基を挙げることがで
きるが、中でも、炭素数2〜20のアシル基、炭素数2〜20のアルキルオキシカルボニ
ル基、ニトロ基、シアノ基、炭素数1〜20のアルキルスルホニル基、炭素数6〜20の
アリールスルホニル基、炭素数1〜20のカルバモイル基及び炭素数1〜20のハロゲン
化アルキル基が好ましい。特に好ましいものは、シアノ基、炭素数1〜20のアルキルス
ルホニル基、炭素数6〜20のアリールスルホニル基であり、最も好ましいものはシアノ
基である。
32は水素原子または置換基を表し、該置換基は脂肪族基、芳香族基もしくは複素環基
を表す。
Qは水素原子または置換基を表し、該置換基は脂肪族基、芳香族基もしくは複素環基を
表す。中でもQは5〜8員環を形成するのに必要な非金属原子群からなる基が好ましい。
前記5〜8員環は置換されていてもよいし、飽和環であっても不飽和結合を有していても
よい。その中でも特に芳香族基、複素環基が好ましい。好ましい非金属原子としては、窒
素原子、酸素原子、イオウ原子または炭素原子が挙げられる。そのような環構造の具体例
としては、例えばベンゼン環、シクロペンタン環、シクロヘキサン環、シクロヘプタン環
、シクロオクタン環、シクロヘキセン環、ピリジン環、ピリミジン環、ピラジン環、ピリ
ダジン環、トリアジン環、イミダゾール環,ベンゾイミダゾール環、オキサゾール環、ベ
ンゾオキサゾール環、チアゾール環、ベンゾチアゾール環、オキサン環、スルホラン環お
よびチアン環等が挙げられる。
一般式(M−A)で説明した各置換基の水素原子は置換されていても良い。該置換基と
しては、一般式(M)で説明した置換基、G3、R31、R32で例示した基やイオン性親水
性基が挙げられる。
ここで、本明細書中で用いられるハメットの置換基定数σp値について説明する。ハメ
ット則はベンゼン誘導体の反応または平衡に及ぼす置換基の影響を定量的に論ずるために
1935年にL.P.Hammettにより提唱された経験則であるが、これは今日広く
妥当性が認められている。ハメット則に求められた置換基定数にはσp値とσm値があり
、これらの値は多くの一般的な成書に見出すことができるが、例えば、J.A.Dean
編、「Lange's Handbook of Chemistry」第12版、19
79年(McGraw−Hill)や「化学の領域」増刊、122号、96〜103頁、
1979年(南光堂)に詳しい。尚、本発明において各置換基をハメットの置換基定数σ
pにより限定したり、説明したりするが、これは上記の成書で見出せる、文献既知の値が
ある置換基にのみ限定されるという意味ではなく、その値が文献未知であってもハメット
則に基づいて測定した場合にその範囲内に包まれるであろう置換基をも含むことはいうま
でもない。また、本発明の一般式(M−A)の中には、ベンゼン誘導体ではない物も含ま
れるが、置換基の電子効果を示す尺度として、置換位置に関係なくσp値を使用する。本
発明において、σp値をこのような意味で使用する。
ハメット置換基定数σp値が0.60以上の電子吸引性基としては、シアノ基、ニトロ
基、アルキルスルホニル基(例えばメチルスルホニル基、アリールスルホニル基(例えば
フェニルスルホニル基)を例として挙げることができる。
ハメットσp値が0.45以上の電子吸引性基としては、上記に加えアシル基(例えば
アセチル基)、アルコキシカルボニル基(例えばドデシルオキシカルボニル基)、アリー
ルオキシカルボニル基(例えば、m−クロロフェノキシカルボニル)、アルキルスルフィ
ニル基(例えば、n−プロピルスルフィニル)、アリールスルフィニル基(例えばフェニ
ルスルフィニル)、スルファモイル基(例えば、N−エチルスルファモイル、N,N−ジ
メチルスルファモイル)、ハロゲン化アルキル基(例えば、トリフロロメチル)を挙げる
ことができる。
ハメット置換基定数σp値が0.30以上の電子吸引性基としては、上記に加え、アシ
ルオキシ基(例えば、アセトキシ)、カルバモイル基(例えば、N−エチルカルバモイル
、N,N−ジブチルカルバモイル)、ハロゲン化アルコキシ基(例えば、トリフロロメチ
ルオキシ)、ハロゲン化アリールオキシ基(例えば、ペンタフロロフェニルオキシ)、ス
ルホニルオキシ基(例えばメチルスルホニルオキシ基)、ハロゲン化アルキルチオ基(例
えば、ジフロロメチルチオ)、2つ以上のσp値が0.15以上の電子吸引性基で置換さ
れたアリール基(例えば、2,4−ジニトロフェニル、ペンタクロロフェニル)、および
複素環(例えば、2−ベンゾオキサゾリル、2−ベンゾチアゾリル、1−フェニルー2−
ベンゾイミダゾリル)を挙げることができる。
σp値が0.20以上の電子吸引性基の具体例としては、上記に加え、ハロゲン原子な
どが挙げられる。
前記一般式(M)で表されるアゾ染料として特に好ましい置換基の組み合わせは、R35
およびR36として好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環基、スルホニ
ル基、アシル基であり、さらに好ましくは水素原子、アリール基、複素環基、スルホニル
基であり、最も好ましくは、水素原子、アリール基、複素環基である。ただし、R35およ
びR36が共に水素原子であることは無い。
3として好ましくは、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ヒドロキシル基、アミ
ノ基、アシルアミノ基であり、さらに好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アミノ基、ア
シルアミノ基であり、もっとも好ましくは水素原子、アミノ基、アシルアミノ基である。
31のうち、好ましくはピラゾール環、イミダゾール環、イソチアゾール環、チアジア
ゾール環、ベンゾチアゾール環であり、さらにはピラゾール環、イソチアゾール環であり
、最も好ましくはピラゾール環である。
31およびB32がそれぞれ=CR31−、−CR32=であり、R31、R32は各々好ましく
は水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、カルボキシル基、
ヒドロキシル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基であり、さらに好ましくは水素
原子、アルキル基、カルボキシル基、シアノ基、カルバモイル基である。
尚、前記一般式(M)で表される化合物(以下、「化合物(M)」とも記す)の好まし
い置換基の組み合わせについては、種々の置換基の少なくとも1つが前記の好ましい基で
ある化合物が好ましく、より多くの種々の置換基が前記好ましい基である化合物がより好
ましく、全ての置換基が前記好ましい基である化合物が最も好ましい。
本発明で使用される好ましい化合物(M)としては、国際公開02/83795号、同
02/83662号、特願2002−313087、同2002−313088号 に記
載されたものが挙げられる。特に好ましい化合物(M)の具体例を以下に示すが、本発明
に用いられる染料は、下記の例に限定されるものではなく、またイオン性親水性基は、下
記の例に関わらず任意の塩の状態であってよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモ
ニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウム
イオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグア
ニジニウムイオン、テトラメチルホスホニウムイオン)が含まれる。対イオンの中でもア
ルカリ金属塩が好ましい。
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
Figure 0005322379
複素環アゾ染料のインク組成物中での含有量は、0.2〜20質量%が好ましく、0.
5〜15質量%がより好ましい。
本発明では、エチレンオキサイドの付加モル数の平均値が0以上4未満となるようにア
セチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物を併用す
ると複素環アゾ染料の濃度が比較的高濃度であっても、画像の乾燥性を改良し、ビーディ
ング等の画質悪化を抑制できるという効果がある。
本発明のインク組成物に用いられる水性媒体とは、水、もしくは水に必要に応じて水混
和性有機溶剤などの溶剤を添加したものを意味する。
水混和性有機溶剤は、インクの乾燥防止、染料の溶解助剤、及び、インク受像紙への浸
透性の向上を目的とするものである。
インク組成物の乾燥防止は、ノズル面でのインク組成物の乾燥を抑え、インク組成物の
吐出安定性を向上させる。染料の溶解助剤としては、染料のインク組成物への溶解性を高
めることにより、インク組成物中での染料の析出を抑える。また、インク受像紙への浸透
性を向上させることにより、インク組成物に高速印字適正を持たせることが出来る。
水混和性有機溶剤の具体例を挙げると、例えばアルコール(例えば、メタノール、エタ
ノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、sec−ブタ
ノール、t−ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、シクロヘキサノール、ベンジル
アルコール)、多価アルコール類(例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール
、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、
ペンタンジオール、グリセリン、ヘキサントリオール、チオジグリコール)、グリコール
誘導体(例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングルコールモノメチル
エーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチル
エーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチ
ルエーテル、トリエチレングルコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジアセテ
ート、エチレングルコールモノメチルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノ
メチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノ
フェニルエーテル)、含窒素有機溶媒(例えば、アミン類例えばエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、N−エチルジ
エタノールアミン、モルホリン、N−エチルモルホリン、エチレンジアミン、ジエチレン
トリアミン、トリエチレンテトラミン、ポリエチレンイミン、テトラメチルプロピレンジ
アミン、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド
、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−2−ピロリドン、2−オ
キサゾリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、アセトニトリル、およびその
他の極性溶媒(例えば、ジメチルスルホキシド、スルホラン、アセトン)が挙げられる。
中でも本発明の効果が増大するという点から、好ましくは多価アルコール類、含窒素有機
溶媒であり、さらに好ましくはグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール
、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,
2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、及びピ
ロリドンである。尚、前記水混和性有機溶剤は、2種類以上を併用してもよい。水混和性有機溶剤の添加量は、インク組成物において5〜60質量%、好ましくは10〜40質量%である。
本発明のインク組成物は、上記成分に加えて更に滲み防止剤、消泡剤、ブロンズ改良剤
、キレート剤、乾燥防止剤(湿潤剤)、浸透促進剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘度調
整剤、分散剤、防錆剤、およびpH調整剤からなる群から選択される添加剤の1種以上を
含有することが好ましい。本発明のインク組成物は、これらを適宜選択して適量使用する
ことができる。既述の成分およびこれら添加剤は一種の化合物で一つまたは二つ以上の機
能を発揮し得るものも含む。従って、これらの添加剤の配合割合において、機能が重複す
る場合の添加剤成分の取り扱いは、その化合物を各機能性成分に独立に算入させるものと
する。
本発明のインク組成物は、その画像耐久性の高さから、種々の画像記録に使用すること
が可能である。イメージング用の染料としては、例えば写真感光材料への利用、熱転写材
料への利用、感熱・感圧記録材料への利用、インクジェット記録への利用など種々の利用
、応用が可能であるが、中でも好ましくは、インクジェット記録用のインク組成物として
の利用が適している。
インク組成物の調製方法については、先述の特許文献以外にも特開平5−295312
号、同7−97541号、同7−82515号の各公報に詳細が記載されていて、本発明
のインク組成物の調製にも利用できる。
本発明のインク組成物には、他の染料あるいは顔料を併用してもよい。他の染料を併用
する場合は、他の染料の合計が、全染料100質量部中に、0.1質量部以上30質量部
以下含有するのが好ましく、0.2質量部以上20質量部以下含有するのがより好ましく
、0.5〜15質量部含有するのがさらに好ましい。
本発明のインク組成物は、単色の画像形成のみならず、フルカラーの画像形成に用いる
ことができる。フルカラー画像を形成するために、各色についてそれぞれ濃淡2色のイン
ク組成物を用いることもできる。更には、レッド、グリーン、ブルー、さらにバイオレッ
トと言った中間色調のインク組成物を用いることもできる。
前記複素環アゾ染料を含む各々のインク組成物は、フルカラーの画像を得るためのイン
クセットを構成することができる。あるいは、該インク組成物は、インクセットの一部を
構成することができる。すなわち、インクセットを構成するために本発明以外の任意のイ
ンク組成物と本発明のインク組成物とを組み合わせても良い。
また、本発明のインク組成物には、前記複素環アゾ染料等の色材とともにフルカラーの
画像を得るため、色調を整えるために、他の色材を併用してもよい。
本発明におけるインクセットに用いることのできる色材、または前記複素環アゾ染料等
の色材と併用できる色材としては、各々任意のものを使用する事が出来る。併用すること
ができる染料の例としては今までに述べてきた染料及び、以下を挙げることができる。イ
エロー染料としては、例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニ
リン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチレン化合物類を有するアリールもし
くはヘテリルアゾ染料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン化合物類を有
するアゾメチン染料;例えばベンジリデン染料やモノメチンオキソノール染料等のような
メチン染料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等のようなキノン系染料など
があり、これ以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・ニトロソ染料、アクリジ
ン染料、アクリジノン染料等を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一
部が解離して初めてイエローを呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオ
ンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニ
ウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部
分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。マゼンタ染料としては、例えばカップ
リング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘ
テリルアゾ染料;例えばカップリング成分としてピラゾロン類、ピラゾロトリアゾール類
を有するアゾメチン染料;例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン染料、
オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料
、キサンテン染料のようなカルボニウム染料、例えばナフトキノン、アントラキノン、ア
ントラピリドンなどのようなキノン系染料、例えばジオキサジン染料等のような縮合多環
系色素等を挙げることができる。これらの染料は、クロモフォアの一部が解離して初めて
マゼンタを呈するものであってもよく、その場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や
、アンモニウムのような無機のカチオンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニ
ウム塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはそれらを部分構造に有するポリ
マーカチオンであってもよい。シアン染料としては、例えばインドアニリン染料、インド
フェノール染料のようなアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染料、メロシアニ
ン染料のようなポリメチン染料;ジフェニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサ
ンテン染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;アントラキノン染料;例え
ばカップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリールも
しくはヘテリルアゾ染料、インジゴ・チオインジゴ染料を挙げることができる。これらの
染料は、クロモフォアの一部が解離して初めてシアンを呈するものであってもよく、その
場合のカウンターカチオンはアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオンであ
ってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム塩のような有機のカチオンであってもよ
く、さらにはそれらを部分構造に有するポリマーカチオンであってもよい。また、ポリア
ゾ染料などのブッラク染料も使用することができる。また、直接染料、酸性染料、食用染
料、塩基性染料、反応性染料等の水溶性染料を併用することもできる。
なかでも好ましいものとしては、
C.I. ダイレクトレッド1、2、4、9、11、23、26、31、37、39、62、63、72、75、76、79
、80、81、83、84、87、89、92、95、111、173、184、207、211、212、214、218、219、2
23、224、225、226、227、232、233、240、241、242、243、247、254、C.I. ダイレクト
バイオレット7、9、47、48、51、66、90、93、94、95、98、100、101
C.I. ダイレクトイエロー4、8、9、11、12、27、28、29、33、35、39、41、44、50、53
、58、59、68、86、87、93、95、96、98、100、106、108、109、110、120、130、132、14
2、144、157、161、163
C.I. ダイレクトブルー1、10、15、22、25、55、67、68、71、76、77、78、80、84、86
、87、90、98、106、108、109、151、156、158、159、160、168、189、192、193、194、1
99、200、201、202、203、207、211、213、214、218、225、229、236、237、244、248、2
49、251、252、264、270、280、288、289、290、291
C.I. ダイレクトブラック9、17、19、22、32、51、56、62、69、77、80、91、94、97、1
08、112、113、114、117、118、121、122、125、132、146、154、166、168、173、199
C.I. アシッドレッド1、8、35、42、52、57、62、80、81、82、87、94、111、114、115、
118、119、127、128、131、143、144、151、152、154、158、186、245、249、254、257、
261、263、266、289、299、301、305、336、337、361、396、397
C.I. アシッドバイオレット5、34、43、47、48、90、103、126
C.I. アシッドイエロー17、19、23、25、39、40、42、44、49、50、61、64、76、79、110
、127、135、143、151、159、169、174、190、195、196、197、199、218、219、222、227
、C.I. アシッドブルー9、25、40、41、62、72、76、78、80、82、87、92、106、112、11
3、120、127:1、129、138、143、175、181、185、205、207、220、221、230、232、247
、249、258、260、264、271、277、278、279、280、288、290、326
C.I. アシッドブラック7、24、29、48、52:1、172
C.I. リアクティブレッド3、6、13、17、19、21、22、23、24、29、35、37、40、41、43
、45、49、55、63、106、107、112、113、114、126、127、128、129、130、131、137、16
0、161、174、180
C.I. リアクティブバイオレット1、3、4、5、6、7、8、9、16、17、22、23、24、26、27
、33、34
C.I. リアクティブイエロー2、3、13、14、15、17、18、23、24、25、26、27、29、35、3
7、41、42
C.I. リアクティブブルー2、3、5、7、8、10、13、14、15、17、18、19、21、25、26、27
、28、29、38、82、89、158、182、190、203、216、220、244
C.I. リアクティブブラック4、5、8、14、21、23、26、31、32、34
C.I. ベーシックレッド12、13、14、15、18、22、23、24、25、27、29、35、36、38、39
、45、46
C.I. ベーシックバイオレット1、2、3、7、10、15、16、20、21、25、27、28、35、37、3
9、40、48
C.I. ベーシックイエロー1、2、4、11、13、14、15、19、21、23、24、25、28、29、32、
36、39、40
C.I. ベーシックブルー1、3、5、7、9、22、26、41、45、46、47、54、57、60、62、65、
66、69、71
C.I. ベーシックブラック8、
等が挙げられる。
上記式で表される染料以外に、下記各公報に記載の染料も好ましく用いることができる

特開平10−130557号、特開平9−255906号、特開平6−234944号
、特開平7−97541号、欧州特許982371号、WO 00/43450、WO
00/43451、WO 00/43452、WO 00/43453、WO 03/106
572、WO 03/104332、特開2003−238862号、特開2004−8
3609号、特開2002−302619号、特開2002−327131号、特開20
02−265809号、WO 04/087815、WO 02/090441、WO
03/027185、WO 04/085541、特開2003−321627、特開2
002−332418、特開2002−332419、WO 02/059216、WO
02/059215、WO 04/087814、WO 04/046252、WO
04/046265、米国特許6652637B、WO 03/106572、WO 0
3/104332、特表2002−540281、特許第3558213号、特許第35
58212号、特許第3558211号、特開2004−285351、特開2004−
323605、WO 04/104108。
[インクジェット記録方法]
本発明のインクジェット記録方法は、前記インクジェット記録用インクにエネルギーを
供与して、公知の受像材料、即ち普通紙、樹脂コート紙、例えば特開平8−169172
号公報、同8−27693号公報、同2−276670号公報、同7−276789号公
報、同9−323475号公報、特開昭62−238783号公報、特開平10−153
989号公報、同10−217473号公報、同10−235995号公報、同10−3
37947号公報、同10−217597号公報、同10−337947号公報等に記載
されているインクジェット専用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金属、陶
磁器等に画像を形成する。受像材料としては支持体上に白色無機顔料粒子を含有するイン
ク受容層を有する受像材料が好ましい。なお、本発明のインクジェット記録方法として特
開2003−306623号公報の段落番号0093〜0105の記載が適用できる。
画像を形成する際に、光沢性や耐水性を与えたり耐候性を改善する目的からポリマーラ
テックス化合物を併用してもよい。ラテックス化合物を受像材料に付与する時期について
は、着色剤を付与する前であっても、後であっても、また同時であってもよく、したがっ
て添加する場所も受像紙中であっても、インク中であってもよく、あるいはポリマーラテ
ックス単独の液状物として使用しても良い。具体的には、特開2002−166638号
、特開2002−121440号、特開2002−154201号、特開2002−14
4696号、特開2002−080759号、特願2000−299465号、特願20
00−297365号に記載された方法を好ましく用いることができる。
インクジェット記録紙および記録フィルムの構成層(バックコート層を含む)には、ポ
リマーラテックスを添加してもよい。ポリマーラテックスは、寸度安定化、カール防止、
接着防止、膜のひび割れ防止のような膜物性改良の目的で使用される。ポリマーラテック
スについては、特開昭62−245258号、同62−1316648号、同62−11
0066号の各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以下の)ポリマーラテ
ックスを、媒染剤を含む層に添加すると、層のひび割れやカールを防止することができる
。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスをバックコート層に添加しても、カー
ルを防止することができる。
本発明のインク組成物は、前述のようにカラー画像形成のためにそれを含むインクセッ
トとしてもよい。本発明においては、インクジェットの記録方式に制限はなく、公知の方
式、例えば静電誘引力を利用してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振動圧
力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パルス方式)、電気信号を音響ビームに変
えインクに照射して、放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェット方式、お
よびインクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力を利用するサーマルインクジェット方式
等に用いられる。
インクジェット記録方式には、フォトインクと称する濃度の低いインクを小さい体積で
多数射出する方式、実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて画質を改良す
る方式や無色透明のインクを用いる方式が含まれる。
以下、本発明を実施例によって説明するが、本発明はこれに限定されるものでは無い。
(インク組成物の調製)
表15に示す組成を有する各成分を30〜40℃で加熱しながら1時間撹拌溶解した。
その後、平均孔径0.25μmのミクロフィルターで減圧濾過して、イエローインク組成
物Y−101、マゼンタインク組成物M−101、及びブラックインク組成物Bk−10
1を得た。
Figure 0005322379
Y-1
Figure 0005322379
M-1
Figure 0005322379
Bk-1
Figure 0005322379
Bk-2
Figure 0005322379
界面活性剤を下記表16に従って変更した以外は、全て同様にして、イエローインク組成物Y−102〜105、マゼンタインク組成物M−102〜105、及びブラックインク組成物BK−102〜105を得た。
下記表16及び表17において、マゼンタインク組成物M−101、M−102、及びM−103は、「本発明」とあるのを「参考例」と読み替えるものとする。
Figure 0005322379
上記、表16において、アセチレノールE00、E13T、E40、E100は川研ファインケミカル株式会社製のアセチレングリコール系の界面活性剤であり、その化学構造は下記式(2)に示される。
E00、E13、E40、およびE100に含まれるエチレンオキサイドの付加モル数の平均値はそれぞれ、0、1.3、4、および10であり、E00とE100とをそれぞれ10.0gずつ混合して使用する場合はエチレンオキサイドの付加モル数の平均値は2.5となる。
Figure 0005322379
(粘度・表面張力測定)
これらのインク組成物の25℃における粘度を、振動式粘度計VM−100A−L型(
山一電機株式会社)を用いて測定した。また表面張力は、静的表面張力を自動表面張力計
CBVP-A3型(協和界面科学株式会社)を用いて測定した。
測定結果は表17に示す。
(接触角測定)
これらのインク組成物の25℃における接触角は、動的接触角計DropMaster
700型(協和界面科学株式会社)を用いて動的接触角を測定した。基材としては、富士
写真フイルム(株)製インクジェットペーパーフォト光沢紙「画彩仕上げ」を用い、10
0msでの値を採用した。測定結果は表17に示す。
(インク組成物の乾燥性)
上記のインクセットを、エプソン社製インクジェットプリンターPM-G800の各イ
ンクカートリッジに充填し、富士写真フイルム(株)製インクジェットペーパーフォト光
沢紙「画彩写真仕上げ」上に、35℃80%RHの環境下で、イエロー、マゼンタ、及び
ブラックのベタ画像を印刷した。印字直後に、印字面に普通紙を重ねて上からローラーで
こすり、普通紙へのインク組成物の移り方(普通紙の汚れ)で、インク組成物の乾燥性を
評価した。結果は表17に示す。
○:普通紙へはインク組成物は移っていない(普通紙は汚れていない)。
△:普通紙へのインク組成物の移りが見られる(普通紙の汚れが見られる)。
×:普通紙へのインク組成物の移りが目立つ(普通紙の汚れが目立つ)。
(ビーディング評価)
上記のインクセットを、エプソン社製インクジェットプリンターPM-G800の各イ
ンクカートリッジに充填し、富士写真フイルム(株)製インクジェットペーパーフォト光
沢紙「画彩写真仕上げ」上に、35℃80%RHの環境下で、イエロー、マゼンタ、及び
ブラックのベタ画像を印刷した。同条件下で1晩放置後、得られた各画像記録試料におい
て、ベタ画像中のまだら模様を、下記評価基準により目視評価した。結果は表17に示す

○:まだら模様はみられない
△:まだら模様がみられる
×:まだら模様が目立つ
(画像保存性評価)
富士写真フイルム(株)製インクジェットペーパーフォト光沢紙「画彩写真仕上げ」上
に、23℃60%RHの環境下で、イエローベタ、マゼンタベタ、及びグレーベタ画像を
印刷し、同条件下で1晩乾燥後、次の評価を行った。尚、グレーベタ画像印字の際には、
ブラックインクのみを使用して印字を行わせた。
(1)光堅牢性は、画像濃度Ciを反射濃度計X-rite 310にて測定した後、アトラス社
製ウェザーメーターを用い画像にキセノン光(8万5千ルックス)を14日照射した後、
再び画像濃度Cfを測定し染料残存率(Cf/Ci)×100を求め評価を行った。
尚、反射濃度が0.9〜1.1の範囲の濃度での染料残存率によって評価を行った。
(2)耐オゾン性については、前記画像を、オゾンガス濃度が5ppmに設定されたボ
ックス内に7日間放置し、オゾンガス下放置前後の画像濃度を反射濃度計(X−Rite
310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価した。ボックス内のオゾンガス濃度
は、APPLICS製オゾンガスモニター(モデル:OZG−EM−01)を用いて設定
した。
尚、反射濃度が0.9〜1.1の範囲の濃度での染料残存率によって評価を行った。
Figure 0005322379
以上、実施例の結果より、本発明によるインク組成物では、表面張力を低く調整するこ
とが可能であり、それによって、受像紙表面上での接触角の値が小さくなる。これにより
、乾燥性に優れ、更にビーディングの無い高品質の画像が得られることが分かった。
また画像保存性の結果から、本発明のインクは画像堅牢性を悪化させていないことが分
かる。

Claims (8)

  1. 少なくとも、複素環基にアゾ基が結合した色材、水性媒体、および、アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物を含有するインク組成物において、前記複素環基にアゾ基が結合した色材が下記一般式(Y−A1)で表される化合物、下記一般式(Y−A2)で表される化合物、下記一般式(Y−A3)で表される化合物、下記一般式(Y−A4)で表される化合物、又は下記一般式(Bk−a)で表される化合物であり、前記アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物の、付加モル数の平均値が0以上4未満であることを特徴とするインク組成物
    一般式(Y−A1)
    Figure 0005322379

    一般式(Y−A1)中、
    21およびR23は、各々独立に、
    水素原子、
    ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアルキル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいシクロアルキル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアラルキル基、
    アルコキシ基、または
    ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアリール基を表す。
    22は、
    水素原子、
    ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、若しくはイオン性親水性基で更に置換されていてもよいアリール基、または
    ヒドロキシ基、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、シアノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルキルアミノ基、アシルアミノ基、若しくはイオン性親水性基で更に置換されていてもよい複素環基を表す。
    XおよびYは、一方は窒素原子を表し、他方は−CR24を表す。
    24は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルキルチオ基、アルキルスルホニル基、アルキルスルフィニル基、アルキルオキシカルボニル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アリール基、アリールチオ基、アリールスルホニル基、アリールスルフィニル基、アリールオキシ基、またはアシルアミノ基を表す。R24は、ハロゲン原子、アルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、シリルオキシ基、ヘテロ環オキシ基、アシルオキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ、アミノ基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アリールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミノ基、アルキルスルホニルアミノ基、イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールスルホニルアミノ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、ヘテロ環チオ基、スルファモイル基、アルキルおよびアリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、シリル基、又はイオン性親水性基で置換されていてもよい。
    Figure 0005322379


    一般式(Y−A2)中、R 21 、R 22 、R 23 は、各々一般式(Y−A1)中のR 21 、R 22 、R 23 と同義である。Lは単なる結合または2価の連結基を表す。
    一般式(Y−A3)中、R 21 、R 22 、R 23 は、各々一般式(Y−A1)中のR 21 、R 22 、R 23 と同義である。Lは単なる結合または2価の連結基を表す。
    一般式(Y−A4)中、X、Y、R 21 、R 23 は、各々一般式(Y−A1)中のX、Y、R 21 、R 23 と同義である。Lは単なる結合または2価の連結基を表す。
    一般式(Bk−a)
    Figure 0005322379

    一般式(Bk−a)中、
    1およびT2は、各々=CR12−および−CR13=を表すか、あるいはいずれか一方が窒素原子、他方が=CR12−または−CR13=を表す。
    1、R12およびR13は、それぞれ独立して、
    水素原子、
    ハロゲン原子、
    脂肪族基、
    芳香族基、
    脂肪族基、ハロゲン原子、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環基、
    シアノ基、
    カルボキシル基、
    アルキル基で置換されていてもよいカルバモイル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環オキシカルボニル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアシル基、
    ヒドロキシ基、
    アルコキシ基、ヒドロキシル基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシ基、
    アルコキシ基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシ基、
    アルキル基、アルコキシ基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環オキシ基、
    炭素原子数が1〜20の脂肪族基、若しくは芳香族基で置換されていてもよいシリルオキシ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアシルオキシ基、
    アルキル基で置換されていてもよいカルバモイルオキシ基、
    アルコキシカルボニルオキシ基、
    アリールオキシカルボニルオキシ基、
    アミノ基(イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルアミノ基、ハロゲン原子若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいアリールアミノ基、アルキル基、ハロゲン原子、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環アミノ基を含む。)
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアシルアミノ基、
    アルキル基若しくはアリール基で置換されていてもよいウレイド基、
    アルキル基で置換されていてもよいスルファモイルアミノ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシカルボニルアミノ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシカルボニルアミノ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環スルホニルアミノ基、
    ニトロ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルチオ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールチオ基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環チオ基、
    アルキルもしくはアリールスルホニル基、
    複素環スルホニル基、
    アルキルもしくはアリールスルフィニル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよい複素環スルフィニル基、
    アルキル基で置換されていてもよいスルファモイル基、または
    スルホ基を表す。
    10、R11は、各々独立に、
    水素原子、
    イオン性親水性基で置換されていてもよい脂肪族基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよい芳香族基、
    脂肪族基、ハロゲン原子、アルキルおよびアリールスルホニル基、アシル基、アシルアミノ基、スルファモイル基、カルバモイル基、若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよい複素環基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアシル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアルコキシカルボニル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールオキシカルボニル基、
    アルキル基若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいカルバモイル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアルキルスルホニル基、
    イオン性親水性基で置換されていてもよいアリールスルホニル基、
    アルキル基若しくはイオン性親水性基で置換されていてもよいスルファモイル基を表し、
    12とR10、あるいはR10とR11が結合して5乃至6員環を形成してもよい。
    1およびA2は、各々独立に、
    アリールアゾ基、複素環アゾ基、メチル基、塩素原子、シアノ基、ニトロ基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基、若しくはリチウムイオンを対イオンとして有するスルホ基の塩で置換されていてもよい芳香族基、または
    アリールアゾ基、複素環アゾ基、メチル基、エチル基、t−ブチル基、シアノ基、フェニル基、ナフチル基、メチルオキシフェニル基、メチルオキシカルボニル基、メチルカルボニルアミノ基、チオフェニル基、スルホ基、カルボキシル基、カルバモイル基、ピリジル基、若しくはチアゾリル基で置換されていてもよい複素環基を表す。
    ただし、A1およびA2の少なくとも1つは複素環基である。
  2. 前記複素環基にアゾ基が結合した色材の含有量が、5質量%以上15質量%以下であることを特徴とする請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記アセチレンジオール及び/またはアセチレンジオールのエチレンオキサイド付加物の含有量が、5〜50g/Lであることを特徴とする請求項1又は2に記載のインク組成物。
  4. 前記複素環基にアゾ基が結合した色材が、アゾ基の両端に複素環基が結合した構造を有する色材であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のインク組成物。
  5. 前記複素環基にアゾ基が結合した色材の酸化電位が1.0V(vsSCE)よりも貴であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のインク組成物。
  6. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインク組成物を含むことを特徴とするインクセット。
  7. 請求項1〜5の何れか1項に記載のインク組成物、または請求項6に記載のインクセットを用いることを特徴とする記録方法。
  8. インクジェット記録方法であることを特徴とする請求項7に記載の記録方法。
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