JP2002097395A - 着色微粒子分散物、それを用いたインクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法 - Google Patents
着色微粒子分散物、それを用いたインクジェット記録用インクおよびインクジェット記録方法Info
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Abstract
れた着色微粒子分散物、および紙依存性が少なく、任意
の紙に印字した際の発色性・色調、耐水性、耐光性に優
れたインクジェット記録用インクを提供する。 【解決手段】 疎水性セグメントと親水性セグメントで
構成されるブロック共重合体と油溶性染料が一般式Iの
染料である着色微粒子分散物およびこれを含有してなる
インクジェット記録用インク。 (Qは可視域および/または近赤外域に吸収を有するた
めに必要な原子団を、Aは−NR4R5またはヒドロキ
シ基を、R4とR5は独立に水素、アルキル、アリール
または複素環基を、B1は=C(R6)−または=N−
を、B2は−C(R7)=または−N=を、R2、
R3、R6およびR7は独立に水素または置換基を表わ
し、R2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6
およびR6とR7は互いに結合して環を形成してもよ
い。)
Description
する水系の着色微粒子分散物、前記着色微粒子分散物を
含有してなるインクジェット記録用インク、および前記
インクジェット記録用インクを用いたインクジェット記
録方法に関する。
クジェットプリンタがオフィスだけでなく家庭でも、
紙、フィルム、布等の印字等に広く利用されている。イ
ンクジェット記録用インクとしては、油性インク、水性
インク、固体状インクが知られているが、これらの中で
も、製造容易性、取扱性、臭気性、安全性等の点で水性
インクが有利であり、水性インクが主流となっている。
態で溶解する水溶性染料を用いているため、透明性およ
び色濃度が高いという利点があるものの、染料が水溶性
であるため耐水性が悪く、いわゆる普通紙に印字すると
滲み(ブリード)を生じて著しく印字品質が低下した
り、耐光性が悪いという問題がある。
分散染料を用いた水性インクが、例えば、特開昭56−
157468号、特開平4−18468号、同10−1
10126号、同10−195355号等の各公報にお
いて提案されている。ところが、これらの水性インクの
場合、耐水性はある程度向上するものの十分とはいい難
く、前記水性インク中の顔料や分散染料の分散物の保存
安定性に欠け、インク吐出口での目詰まりを起こし易い
等の問題がある。また、これらの水性インクの場合、一
般に、色相が十分でなく、色調の不十分さに基づく色再
現性に問題がある。
6−340835号、同7−268254号、同7−2
68257号、同7−268260号の各公報には、ウ
レタンやポリエステル分散物粒子に染料を内包させる方
法が提案されている。また、特開平11−269418
号、米国特許5085698号の各公報には、疎水性セ
グメントと親水性セグメントで構成されるブロック共重
合体を分散剤として使用する方法が提案されている。し
かしながら、前記方法により得られたインクジェット用
インクの場合、色調が不十分であり、色再現性が十分で
ないという問題がある。
11163号、同9−255887号、同10−367
28号、同11−286637号等の各公報には、カラ
ー写真カプラーに芳香族ジアミンをカップリングさせた
色素を使用することにより、上記の色調を改良できるこ
とが開示されている。しかしながら、これらにおいて
は、分散物の粒径あるいは粒径分布が大きい傾向があ
り、分散安定性や印字適性が十分なものではなく、受像
紙の種類によって色調が変化するという問題がある。
おける諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課
題とする。即ち、本発明は、着色微粒子の粒径が小さ
く、かつ、分散安定性に優れ、紙依存性が少なく、任意
に選択した紙に印字した際の発色性・色調に優れ、か
つ、耐水性、耐光性にも優れ、筆記用水性インク、水性
印刷インク、情報記録用インク等に好適な着色微粒子分
散物を提供することを目的とする。また、本発明は、サ
ーマル、圧電、電界または音響インクジェット方式に好
適であり、ノズル等を用いて印字等を行った際、前記ノ
ズル先端における目詰まりの発生が少なく、紙依存性が
少なく、任意に選択した紙に印字した際の発色性・色調
に優れ、かつ、耐水性、耐光性にも優れるインクジェッ
ト記録用インクおよびインクジェット記録方法を提供す
ることを目的とする。
の手段は、以下の通りである。即ち、 <1> 疎水性セグメントおよび親水性セグメントで構
成されるブロック共重合体と油溶性染料とを含む着色微
粒子を含有することを特徴とする着色微粒子分散物であ
る。 <2> 前記油溶性染料が下記一般式(I)で表される
化合物であることを特徴とする<1>に記載の着色微粒
子分散物である。
物が可視域および/または近赤外域に吸収を有するため
に必要な原子団を表わし、Aは−NR4R5またはヒドロ
キシ基を表わし、R4およびR5はそれぞれ独立に水素原
子、アルキル基、アリール基または複素環基を表わし、
B1は=C(R6)−または=N−を表わし、B2は−C
(R7)=または−N=を表わし、R2、R3、R6および
R7はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表わす。
R2とR3、R3とR4、R4とR5、R5とR6およびR6と
R7は互いに結合して環を形成してもよい。
リマーであることを特徴とする<1>または<2>に記
載の記載の着色微粒子分散物である。 <4> 前記ブロック共重合体がイオン性基を有し、該
イオン性基の含有量が0.2mmol/g以上5.0m
mol/g以下であることを特徴とする<1>から<3
>までのいずれかに記載の着色微粒子分散物である。 <5> 前記着色微粒子が、ブロック共重合体と油溶性
染料とを含有する有機溶媒相に水を投入するか、もしく
は水中に前記有機溶媒相を投入することにより乳化させ
て製造されたことを特徴とする<1>から<4>までの
いずれかに記載の着色微粒子分散物である。 <6> 前記着色微粒子が、疎水性高沸点有機溶媒を含
有することを特徴とする<1>から<5>までのいずれ
かに記載の着色微粒子分散物である。
に記載の着色微粒子分散物を含有してなることを特徴と
するインクジェット記録用インクである。 <8> <7>に記載のインクジェット記録用インクを
用いて記録を行うことを特徴とするインクジェット記録
方法である。
物、インクジェット記録用インクおよびインクジェット
記録方法について説明する。 (着色微粒子分散物)前記本発明の着色微粒子分散物
は、油溶性染料とブロック共重合体とを含む着色微粒子
を水系媒体に分散してなる。
しては、任意のものを使用することができる。例えばカ
ップリング成分としてフェノール類、ナフトール類、ア
ニリン類、ピラゾロン類、ピリドン類、開鎖型活性メチ
レン化合物類を有するアリールもしくはヘテリルアゾ染
料;例えばカップリング成分として開鎖型活性メチレン
化合物類を有するアゾメチン染料;例えばベンジリデン
染料やモノメチンオキソノール染料等のようなメチン染
料;例えばナフトキノン染料、アントラキノン染料等の
ようなキノン系染料;などが使用することができる。こ
れら以外の染料種としてはキノフタロン染料、ニトロ・
ニトロソ染料、アクリジン染料、アクリジノン染料等を
使用することができる。
ンタ染料としては、任意のものを使用することができ
る。例えばカップリング成分としてフェノール類、ナフ
トール類、アニリン類を有するアリールもしくはヘテリ
ルアゾ染料;例えばカップリング成分としてピラゾロン
類、ピラゾロトリアゾール類を有するアゾメチン染料;
例えばアリーリデン染料、スチリル染料、メロシアニン
染料、オキソノール染料のようなメチン染料;ジフェニ
ルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン染
料のようなカルボニウム染料;例えばナフトキノン、ア
ントラキノン、アントラピリドンなどのようなキノン系
染料;例えばジオキサジン染料等のような縮合多環系染
料;等を使用することができる。
ン染料としては、任意のものを使用することができる。
例えばインドアニリン染料、インドフェノール染料ある
いはカップリング成分としてピロロトリアゾール類を有
するアゾメチン染料;シアニン染料、オキソノール染
料、メロシアニン染料のようなポリメチン染料;ジフェ
ニルメタン染料、トリフェニルメタン染料、キサンテン
染料のようなカルボニウム染料;フタロシアニン染料;
アントラキノン染料;例えばカップリング成分としてフ
ェノール類、ナフトール類、アニリン類を有するアリー
ルもしくはヘテリルアゾ染料;インジゴ・チオインジゴ
染料;等を使用することができる。
離して初めてイエロー、マゼンタ、シアンの各色を呈す
るものであってもよく、その場合のカウンターカチオン
はアルカリ金属や、アンモニウムのような無機のカチオ
ンであってもよいし、ピリジニウム、4級アンモニウム
塩のような有機のカチオンであってもよく、さらにはカ
チオンを部分構造に有するポリマーカチオンであっても
よい。
現像主薬から生成する色素は有効であり、そのような色
素としては、下記一般式(I)で表される色素が好まし
い。
はヒドロキシ基を表わし、R4およびR5はそれぞれ独立
に水素原子、アルキル基、アリール基または複素環基を
表わす。詳しくは、R4およびR5はそれぞれ独立に、水
素原子、アルキル基[直鎖、分岐、環状の置換もしくは
無置換のアルキル基を表す。アルキル基(好ましくは炭
素数1から30のアルキル基、例えばメチル、エチル、
n−プロピル、イソプロピル、t−ブチル、n−オクチ
ル、エイコシル、2−クロロエチル、2−シアノエチ
ル、2―エチルヘキシル)、シクロアルキル基(好まし
くは、炭素数3から30の置換または無置換のシクロア
ルキル基、例えば、シクロヘキシル、シクロペンチル、
4−n−ドデシルシクロヘキシル)、ビシクロアルキル
基(好ましくは、炭素数5から30の置換もしくは無置
換のビシクロアルキル基、つまり、炭素数5から30の
ビシクロアルカンから水素原子を一個取り去った一価の
基である。例えば、ビシクロ[1,2,2]ヘプタン−
2−イル、ビシクロ[2,2,2]オクタン−3−イ
ル)、更に環構造が多いトリシクロ構造なども包含す
る。以下に説明する置換基の中のアルキル基(例えばア
ルキルチオ基のアルキル基)もこのような概念のアルキ
ル基を表す。]、アリール基(好ましくは炭素数6から
30の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニ
ル、p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−
ヘキサデカノイルアミノフェニル)または複素環基(好
ましくは5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族
もしくは非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を
取り除いた一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3
から30の5もしくは6員の芳香族の複素環基である。
例えば、2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニ
ル、2−ベンゾチアゾリル)を表す。
たは複素環基である場合、R4およびR5で表される基は
さらに置換基を有してもよい。好ましい置換基として
は、ハロゲン原子、アルキル基(シクロアルキル基、ビ
シクロアルキル基を含む)、アルケニル基(シクロアル
ケニル基、ビシクロアルケニル基を含む)、アルキニル
基、アリール基、複素環基、シアノ基、ヒドロキシル
基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシ基、アリー
ルオキシ基、シリルオキシ基、複素環オキシ基、アシル
オキシ基、カルバモイルオキシ基、アルコキシカルボニ
ルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、アミ
ノ基(アニリノ基を含む)、アシルアミノ基、アミノカ
ルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
リールオキシカルボニルアミノ基、スルファモイルアミ
ノ基、アルキルおよびアリールスルホニルアミノ基、メ
ルカプト基、アルキルチオ基、アリールチオ基、複素環
チオ基、スルファモイル基、スルホ基、アルキルおよび
アリールスルフィニル基、アルキルおよびアリールスル
ホニル基、アシル基、アリールオキシカルボニル基、ア
ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、アリールおよ
び複素環アゾ基、イミド基、ホスフィノ基、ホスフィニ
ル基、ホスフィニルオキシ基、ホスフィニルアミノ基、
シリル基が例として挙げられる。
素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、アルキル基〔直鎖、
分岐、環状の置換もしくは無置換のアルキル基を表す。
アルキル基(好ましくは炭素数1から30のアルキル
基、例えばメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、t−ブチル、n−オクチル、エイコシル、2−クロ
ロエチル、2−シアノエチル、2―エチルヘキシル)、
シクロアルキル基(好ましくは、炭素数3から30の置
換または無置換のシクロアルキル基、例えば、シクロヘ
キシル、シクロペンチル、4−n−ドデシルシクロヘキ
シル)、ビシクロアルキル基(好ましくは、炭素数5か
ら30の置換もしくは無置換のビシクロアルキル基、つ
まり、炭素数5から30のビシクロアルカンから水素原
子を一個取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ
[1,2,2]ヘプタン−2−イル、ビシクロ[2,
2,2]オクタン−3−イル)、更に環構造が多いトリ
シクロ構造なども包含する。以下に説明する置換基の中
のアルキル基(例えばアルキルチオ基のアルキル基)も
このような概念のアルキル基を表す。]、
しくは無置換のアルケニル基を表す。アルケニル基(好
ましくは炭素数2から30の置換または無置換のアルケ
ニル基、例えば、ビニル、アリル、プレニル、ゲラニ
ル、オレイル)、シクロアルケニル基(好ましくは、炭
素数3から30の置換もしくは無置換のシクロアルケニ
ル基、つまり、炭素数3から30のシクロアルケンの水
素原子を一個取り去った一価の基である。例えば、2−
シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−
イル)、ビシクロアルケニル基(置換もしくは無置換の
ビシクロアルケニル基、好ましくは、炭素数5から30
の置換もしくは無置換のビシクロアルケニル基、つまり
二重結合を一個持つビシクロアルケンの水素原子を一個
取り去った一価の基である。例えば、ビシクロ[2,
2,1]ヘプト−2−エン−1−イル、ビシクロ[2,
2,2]オクト−2−エン−4−イル)]、アルキニル
基(好ましくは、炭素数2から30の置換または無置換
のアルキニル基、例えば、エチニル、プロパルギル、ト
リメチルシリルエチニル基)、
の置換もしくは無置換のアリール基、例えばフェニル、
p−トリル、ナフチル、m−クロロフェニル、o−ヘキ
サデカノイルアミノフェニル)、複素環基(好ましくは
5または6員の置換もしくは無置換の、芳香族もしくは
非芳香族の複素環化合物から一個の水素原子を取り除い
た一価の基であり、更に好ましくは、炭素数3から30
の5もしくは6員の芳香族の複素環基である。例えば、
2−フリル、2−チエニル、2−ピリミジニル、2−ベ
ンゾチアゾリル)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ
基、カルボキシル基、アルコキシ基(好ましくは、炭素
数1から30の置換もしくは無置換のアルコキシ基、例
えば、メトキシ、エトキシ、イソプロポキシ、t−ブト
キシ、n−オクチルオキシ、2−メトキシエトキシ)、
アリールオキシ基(好ましくは、炭素数6から30の置
換もしくは無置換のアリールオキシ基、例えば、フェノ
キシ、2−メチルフェノキシ、4−t−ブチルフェノキ
シ、3−ニトロフェノキシ、2−テトラデカノイルアミ
ノフェノキシ)、シリルオキシ基(好ましくは、炭素数
3から20のシリルオキシ基、例えば、トリメチルシリ
ルオキシ、t−ブチルジメチルシリルオキシ)、複素環
オキシ基(好ましくは、炭素数2から30の置換もしく
は無置換の複素環オキシ基、1−フェニルテトラゾール
−5−オキシ、2−テトラヒドロピラニルオキシ)、
シ基、炭素数2から30の置換もしくは無置換のアルキ
ルカルボニルオキシ基、炭素数6から30の置換もしく
は無置換のアリールカルボニルオキシ基、例えば、ホル
ミルオキシ、アセチルオキシ、ピバロイルオキシ、ステ
アロイルオキシ、ベンゾイルオキシ、p−メトキシフェ
ニルカルボニルオキシ)、カルバモイルオキシ基(好ま
しくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換のカル
バモイルオキシ基、例えば、N,N−ジメチルカルバモ
イルオキシ、N,N−ジエチルカルバモイルオキシ、モ
ルホリノカルボニルオキシ、N,N−ジ−n−オクチル
アミノカルボニルオキシ、N−n−オクチルカルバモイ
ルオキシ)、アルコキシカルボニルオキシ基(好ましく
は、炭素数2から30の置換もしくは無置換アルコキシ
カルボニルオキシ基、例えばメトキシカルボニルオキ
シ、エトキシカルボニルオキシ、t−ブトキシカルボニ
ルオキシ、n−オクチルカルボニルオキシ)、アリール
オキシカルボニルオキシ基(好ましくは、炭素数7から
30の置換もしくは無置換のアリールオキシカルボニル
オキシ基、例えば、フェノキシカルボニルオキシ、p−
メトキシフェノキシカルボニルオキシ、p−n−ヘキサ
デシルオキシフェノキシカルボニルオキシ)、
1から30の置換もしくは無置換のアルキルアミノ基、
炭素数6から30の置換もしくは無置換のアニリノ基、
例えば、アミノ、メチルアミノ、ジメチルアミノ、アニ
リノ、N−メチル−アニリノ、ジフェニルアミノ)、ア
シルアミノ基(好ましくは、ホルミルアミノ基、炭素数
1から30の置換もしくは無置換のアルキルカルボニル
アミノ基、炭素数6から30の置換もしくは無置換のア
リールカルボニルアミノ基、例えば、ホルミルアミノ、
アセチルアミノ、ピバロイルアミノ、ラウロイルアミ
ノ、ベンゾイルアミノ、3,4,5−トリ−n−オクチ
ルオキシフェニルカルボニルアミノ)、アミノカルボニ
ルアミノ基(好ましくは、炭素数1から30の置換もし
くは無置換のアミノカルボニルアミノ、例えば、カルバ
モイルアミノ、N,N−ジメチルアミノカルボニルアミ
ノ、N,N−ジエチルアミノカルボニルアミノ、モルホ
リノカルボニルアミノ)、アルコキシカルボニルアミノ
基(好ましくは炭素数2から30の置換もしくは無置換
のアルコキシカルボニルアミノ基、例えば、メトキシカ
ルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブト
キシカルボニルアミノ、n−オクタデシルオキシカルボ
ニルアミノ、N−メチル−メトキシカルボニルアミ
ノ)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましく
は、炭素数7から30の置換もしくは無置換のアリール
オキシカルボニルアミノ基、例えば、フェノキシカルボ
ニルアミノ、p−クロロフェノキシカルボニルアミノ、
m−n−オクチルオキシフェノキシカルボニルアミ
ノ)、
素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモイル
アミノ基、例えば、スルファモイルアミノ、N,N−ジ
メチルアミノスルホニルアミノ、N−n−オクチルアミ
ノスルホニルアミノ)、アルキルおよびアリールスルホ
ニルアミノ基(好ましくは炭素数1から30の置換もし
くは無置換のアルキルスルホニルアミノ、炭素数6から
30の置換もしくは無置換のアリールスルホニルアミ
ノ、例えば、メチルスルホニルアミノ、ブチルスルホニ
ルアミノ、フェニルスルホニルアミノ、2,3,5−ト
リクロロフェニルスルホニルアミノ、p−メチルフェニ
ルスルホニルアミノ)、メルカプト基、アルキルチオ基
(好ましくは、炭素数1から30の置換もしくは無置換
のアルキルチオ基、例えばメチルチオ、エチルチオ、n
−ヘキサデシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭
素数6から30の置換もしくは無置換のアリールチオ、
例えば、フェニルチオ、p−クロロフェニルチオ、m−
メトキシフェニルチオ)、複素環チオ基(好ましくは炭
素数2から30の置換または無置換の複素環チオ基、例
えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、1−フェニルテトラ
ゾール−5−イルチオ)、スルファモイル基(好ましく
は炭素数0から30の置換もしくは無置換のスルファモ
イル基、例えば、N−エチルスルファモイル、N−(3
−ドデシルオキシプロピル)スルファモイル、N,N−
ジメチルスルファモイル、N−アセチルスルファモイ
ル、N−ベンゾイルスルファモイル、N−(N‘−フェ
ニルカルバモイル)スルファモイル)、スルホ基、
(好ましくは、炭素数1から30の置換または無置換の
アルキルスルフィニル基、6から30の置換または無置
換のアリールスルフィニル基、例えば、メチルスルフィ
ニル、エチルスルフィニル、フェニルスルフィニル、p
−メチルフェニルスルフィニル)、アルキルおよびアリ
ールスルホニル基(好ましくは、炭素数1から30の置
換または無置換のアルキルスルホニル基、6から30の
置換または無置換のアリールスルホニル基、例えば、メ
チルスルホニル、エチルスルホニル、フェニルスルホニ
ル、p−メチルフェニルスルホニル)、アシル基(好ま
しくはホルミル基、炭素数2から30の置換または無置
換のアルキルカルボニル基、炭素数7から30の置換も
しくは無置換のアリールカルボニル基、例えば、アセチ
ル、ピバロイル、2−クロロアセチル、ステアロイル、
ベンゾイル、p−n−オクチルオキシフェニルカルボニ
ル)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは、炭素
数7から30の置換もしくは無置換のアリールオキシカ
ルボニル基、例えば、フェノキシカルボニル、o−クロ
ロフェノキシカルボニル、m−ニトロフェノキシカルボ
ニル、p−t−ブチルフェノキシカルボニル)、アルコ
キシカルボニル基(好ましくは、炭素数2から30の置
換もしくは無置換アルコキシカルボニル基、例えば、メ
トキシカルボニル、エトキシカルボニル、t−ブトキシ
カルボニル、n−オクタデシルオキシカルボニル)、
ら30の置換もしくは無置換のカルバモイル、例えば、
カルバモイル、N−メチルカルバモイル、N,N−ジメ
チルカルバモイル、N,N−ジ−n−オクチルカルバモ
イル、N−(メチルスルホニル)カルバモイル)、アリ
ールおよび複素環アゾ基(好ましくは炭素数6から30
の置換もしくは無置換のアリールアゾ基、炭素数3から
30の置換もしくは無置換の複素環アゾ基、例えば、フ
ェニルアゾ、p−クロロフェニルアゾ、5−エチルチオ
−1,3,4−チアジアゾール−2−イルアゾ)、イミ
ド基(好ましくは、N−スクシンイミド、N−フタルイ
ミド)、ホスフィノ基(好ましくは、炭素数2から30
の置換もしくは無置換のホスフィノ基、例えば、ジメチ
ルホスフィノ、ジフェニルホスフィノ、メチルフェノキ
シホスフィノ)、ホスフィニル基(好ましくは、炭素数
2から30の置換もしくは無置換のホスフィニル基、例
えば、ホスフィニル、ジオクチルオキシホスフィニル、
ジエトキシホスフィニル)、ホスフィニルオキシ基(好
ましくは、炭素数2から30の置換もしくは無置換のホ
スフィニルオキシ基、例えば、ジフェノキシホスフィニ
ルオキシ、ジオクチルオキシホスフィニルオキシ)、ホ
スフィニルアミノ基(好ましくは、炭素数2から30の
置換もしくは無置換のホスフィニルアミノ基、例えば、
ジメトキシホスフィニルアミノ、ジメチルアミノホスフ
ィニルアミノ)、シリル基(好ましくは、炭素数3から
30の置換もしくは無置換のシリル基、例えば、トリメ
チルシリル、t−ブチルジメチルシリル、フェニルジメ
チルシリル)が挙げられる。
4およびR5はそれぞれ独立に水素原子、アルキル基、置
換アルキル基、アリール基または置換アリール基である
ことが好ましく、水素原子、アルキル基または置換アル
キル基であることがさらに好ましく、炭素原子数が1〜
18のアルキル基または炭素原子数が1〜18の置換ア
ルキル基であることが最も好ましい。
または=N−を表わし、B2は−C(R7)=または−N
=を表わす。B1およびB2が同時には−N=とならない
場合が好ましく、B1が=C(R6)−、B2が−C
(R7)=となる場合がさらに好ましい。
6およびR7はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表
わす。前記置換基は、炭素数1〜30の置換基であるの
が好ましく、具体例はR4およびR5で表わされる基の置
換基として挙げたものと同じである。
ル基、アルコキシ基、アシルアミノ基またはウレイド基
であるのが好ましく、さらに好ましくは水素原子および
炭素数1〜3のアルキル基である。
〜20のアルキル基、アルコキシ基、アシルアミノ基ま
たはウレイド基であるのが好ましく、さらに好ましくは
水素原子および炭素数1〜3のアルキル基であり、また
最も好ましくは水素原子である。
とR6およびR6とR7は互いに結合して環を形成しても
よい。
表される化合物が可視域および/または近赤外域に吸収
を有するために必要な原子団を表し、詳しい説明は、特
願2000−80259号明細書に記載のとおりであ
る。また、下記(Cp−1)〜(Cp−28)で表され
る基が、Qで表される基として好ましい。なお、下記
(Cp−1)〜(Cp−28)で表される基は、*印の
位置で、Qとして結合する。
いて詳しく説明する。式(Cp−1)において、R51は
アルキル基、アリール基、複素環基、またはアルコキシ
基を表し、R52はカルバモイル基またはシアノ基を表
す。好ましくは、R51はt−ブチル基、1−エチルシク
ロプロピル基、1−メチルシクロプロピル基、1−ベン
ジルシクロプロピル基、置換もしくは無置換のフェニル
基、置換もしくは無置換のインドリン−1−イル基、お
よび置換もしくは無置換のインドール−3−イル基を表
し、R52はN−アリールカルバモイル基またはシアノ基
を表す。
基または複素環基を表し、R52は(Cp−1)における
R52と同じ意味の基を表す。好ましくは、R53は置換も
しくは無置換のフェニル基、置換もしくは無置換の複素
環基(特に好ましくは、チアゾール−2−イル、ベンゾ
チアゾール−2−イル、オキサゾール−2−イル、ベン
ゾオキサゾール−2−イル、1,2,4−オキサジアゾ
ール−3(または5)−イル、1,3,4−オキサジア
ゾール−2(または5)−イル、1,2,4−チアジア
ゾール−3(または5)−イル、1,3,4−チアジア
ゾール−2(または5)−イル、ピラゾール−3−イ
ル、インダゾール−3−イル、1,2,4−トリアゾー
ル−3−イル、2−ピリジル、2−ピリミジニル、2−
ピラジニル、キナゾリン−2−イル、またはキナゾリン
−4−イル)を表し、R52はシアノ基を表す。
基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アミノ
基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、アミノカルボニルアミノ基または
アルコキシカルボニルアミノ基を表す。R62はアルキル
基、アリール基または複素環基を表す。好ましくは、R
61はアルキル基、アシルアミノ基、アミノ基、アミノカ
ルボニルアミノ基、またはアルコキシカルボニルアミノ
基を表し、R62はアリール基または複素環基を表し、さ
らに好ましくは、R61はアシルアミノ基またはN−アリ
ールアミノ基を表し、R62はアリール基を表す。
て、R63およびR64は各々、水素原子、アルキル基、ア
リール基、複素環基、アシルアミノ基、アルキルもしく
はアリールスルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチ
オ基、アリールチオ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、アミノカルボニルアミノ基またはアルコキシカルボ
ニルアミノ基を表す。好ましくは、R63はアルキル基、
アリール基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を表
し、R64はアルキル基またはアリール基を表し、特に好
ましくは、R63はメチル基、t−ブチル基または置換も
しくは無置換のフェニル基を表す。
て、R63は前記と同じ意味の基を表し、R65、R66およ
びR67は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複
素環基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールス
ルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノカ
ルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基
を表す。好ましくは、R63はアルキル基、アリール基、
アルコキシ基またはアリールオキシ基を表し、R65、R
66およびR67は各々、水素原子、アルキル基、アリール
基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモ
イル基を表す。
は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環
基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホ
ニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノカルボ
ニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表
す。好ましくは、R68およびR69は各々、水素原子、ア
ルキル基またはアリール基を表す。
−11)および(Cp−12)において、R70はアルキ
ル基、アリール基または複素環基を表し、R71はハロゲ
ン原子、アルキル基、アリール基、複素環基、シリル
基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホ
ニルアミノ基、アミノ基、アミノカルボニルアミノ基、
アルキルチオ基、アリールチオ基、アルコキシ基または
アルコキシカルボニルアミノ基を表し、R72およびR73
は各々、水素原子またはアルキル基を表し、aは0ない
し3のいずれかの整数を表し、bは0ないし2のいずれ
かの整数を表し、cは0ないし4のいずれかの整数を表
す。a、b、またはcが複数のとき複数個のR71は同一
であっても、異なっていてもよい。好ましくは、R70は
アルキル基またはアリール基を表し、R71はハロゲン原
子、アルキル基またはアシルアミノ基を表し、R72およ
びR73は各々、水素原子、メチル基またはエチル基を表
し、aは1または2を表し、bは1または2を表し、c
は0ないし2の整数を表す。
モイル基、アルコキシカルボニル基、シアノ基、スルフ
ァモイル基、アシルアミノ基、アミノカルボニルアミノ
基、アルコキシカルボニルアミノ基またはアルキルもし
くはアリールスルホニルアミノ基を表し、R75はハロゲ
ン原子、アルキル基、アリール基、複素環基、アシルア
ミノ基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ
基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アミノカルボニルアミノ
基またはアルコキシカルボニルアミノ基を表し、dは0
ないし4のいずれかの整数を表す。dが複数のとき、複
数個のR75は同一であっても異なっていてもよい。好ま
しくは、R74はカルバモイル基、スルファモイル基また
はアシルアミノ基を表し、R75はアシルアミノ基、アル
キルもしくはアリールスルホニルアミノ基、アミノカル
ボニルアミノ基またはアルコキシカルボニルアミノ基を
表し、dは0または1を表す。
は前記と同じ意味を表し、R78およびR79はR75と同じ
意味の基を表し、R76およびR77はシアノ基、スルファ
モイル基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基
を表す。好ましくは、R75はハロゲン原子、アルキル基
またはアリール基を表し、dは0ないし2のいずれかの
整数を表し、R78およびR79はハロゲン原子、アルキル
基またはアリール基を表し、R76およびR77はシアノ基
を表す。
は前記と同じ意味を表し、R80およびR81はシアノ基、
スルファモイル基、アルキルもしくはアリールスルホニ
ル基、アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバ
モイル基を表す。好ましくは、R75はハロゲン原子、ア
ルキル基またはアリール基を表し、dは0ないし2のい
ずれかの整数を表し、R80およびR81はシアノ基を表
す。
よびR84は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、
複素環基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリール
スルホニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリ
ールチオ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ
カルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、
アシル基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル
基を表す。
86は各々、水素原子、アルキル基、アリール基、複素環
基、アシルアミノ基、アルキルもしくはアリールスルホ
ニルアミノ基、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチ
オ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノカルボ
ニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ基、アシル
基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表
す。好ましくは、R85およびR86は各々、水素原子、ア
ルキル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、ま
たはアルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基を表
す。
て、R87およびR88はカルバモイル基、アルコキシカル
ボニル基、アリールオキシカルボニル基、シアノ基、ス
ルファモイル基、アルカンスルホニル基、アレーンスル
ホニル基またはニトロ基を表し、R89およびR90は各々
水素原子、アルキル基、アリール基または複素環基を表
す。好ましくは、R87はカルバモイル基、アルコキシカ
ルボニル基またはシアノ基を表し、R88はカルバモイル
基、アルコキシカルボニル基、シアノ基またはアルキル
およびアリールスルホニル基を表し、R89およびR90は
各々、アルキル基またはアリール基を表す。さらに好ま
しくは、R87はシアノ基を表し、R88はアルコキシカル
ボニル基を表し、R89およびR90はアリール基を表す。
て、R91およびR92はアルキル基、アリール基、複素環
基、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、シアノ基、スルファモイル基、
アルカンスルホニル基、アレーンスルホニル基またはニ
トロ基を表し、R93、R94およびR95は水素原子、アル
キル基、アリール基、複素環基、アシルアミノ基、アミ
ノカルボニルアミノ基、アルコキシカルボニルアミノ
基、アルキルもしくはアリールスルホニルアミノ基、ハ
ロゲン原子、アミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を表す。好ま
しくは、R91はアリール基、複素環基、カルバモイル
基、アルコキシカルボニル基またはシアノ基を表し、R
92はカルバモイル基、アルコキシカルボニル基、シアノ
基、スルファモイル基またはアルキルもしくはアリール
スルホニル基を表し、R93、R94およびR95は各々、水
素原子、アルキル基、アシルアミノ基、ハロゲン原子、
アミノ基、アルキルチオ基またはアリールチオ基を表
す。
よびR99は各々、水素原子、シアノ基、スルファモイル
基、アルキルもしくはアリールスルホニル基、アシル
基、アルコキシカルボニル基またはカルバモイル基を表
し、R96はアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ
基、アルコキシ基またはアリールオキシ基を表す。好ま
しくは、R97、R98およびR99は各々、水素原子または
シアノ基を表し、R96はN−アリールアミノ基を表す。
R101は各々、水素原子、パーフルオロアルキル基、シ
アノ基、ニトロ基、スルファモイル基、アルキルもしく
はアリールスルホニル基、アシル基、アルコキシカルボ
ニル基、カルバモイル基、アルキルチオ基またはアリー
ルチオ基を表し、R102はアルキル基、アリール基、複
素環基、スルファモイル基、アルキルもしくはアリール
スルホニル基、アシル基、アルコキシカルボニル基また
はカルバモイル基を表す。好ましくは、R100およびR
101は各々、水素原子、パーフルオロアルキル基、シア
ノ基、ニトロ基、アルキルおよびアリールスルホニル
基、アルキルチオ基またはアリールチオ基を表し、R
102はアリール基または複素環基を表す。
102の説明で挙げた基の好ましいものの具体例はR4およ
びR5で表される基の置換基として挙げたものと同じで
ある。R51〜R53、R61〜R69、およびR70〜R102で
表される基はさらに置換基を有していてもよく、好まし
い置換基はR4およびR5で表される基の置換基として挙
げたものと同じである。
る基のうち、(Cp−1)、(Cp−2)、(Cp−
4)、(Cp−5)、(Cp−11)、(Cp−1
2)、(Cp−18)、(Cp−21)および(Cp−
22)が好ましく、特にマゼンタ染料としては、前記一
般式(I)と(Cp−4)で表わされるピラゾロトリア
ゾールアゾメチン化合物、シアン染料としては前記一般
式(I)と(Cp−18)で表わされるピロロトリアゾ
ールアゾメチン化合物が最も好ましい。
で表わされるピロロトリアゾールアゾメチン化合物のR
87がハメット置換基定数σp値0.30以上の電子吸引
性基であるものは、吸収がシャープであり、より好まし
い。そして、ピロロトリアゾールアゾメチン化合物のR
87およびR88のハメット置換基定数σp値の和が0.7
0以上のものはシアン色として優れた色相を呈し、更に
好ましい。
チン色素は、その置換基に炭素数の総数が8から40
(より好ましくは10から30)の耐拡散基を少なくと
も1つ有することが好ましい。前記一般式(I)で表さ
れる油溶性アゾメチン色素は、分子内に色素の骨格を2
個以上有するビス型、トリス型、テロマー型、またはポ
リマー型の化合物であってもよい。この場合には炭素数
の範囲は規定外であってもよい。
チン色素は、分子内に褪色を抑制する効果がある原子団
を有していてもよく、好ましい褪色を抑制する効果があ
る原子団は特開平3−205189号公報に記載されて
いるものである。
性アゾメチン色素の具体例(例示化合物M−1〜16お
よび例示化合物C−1〜9)を示すが、本発明に用いら
れる油溶性染料は以下の具体例に限定されるものではな
い。
は更に特願2000−78491号明細書および同11
−365188号明細書、特願2000−80259号
明細書(例示化合物D−1〜34)に記載されている
が、これらに限定されるものではない。
平4−126772号、同5−177959号、同9−
292679号、同10−62926号、同11−15
8047号、特公平7−94180号等の各公報、特願
2000−78491号および同11−365188号
の各明細書に記載された合成法を参考に合成することが
できる。
ントAと親水性セグメントBとから構成されるブロック
共重合体である。前記疎水性セグメントAとは、セグメ
ントAのみからなるポリマーが水またはメタノールに溶
解しない特性を有するセグメントをいい、前記親水性セ
グメントBとは、セグメントBのみからなるポリマーが
水またはメタノールに溶解する特性を有するセグメント
をいう。前記前記ブロック共重合体の型としては、AB
型、B1AB2型(2つの親水性セグメントB1とB2とは
同じでも異なっていてもよい)およびA1BA2型(2つ
の疎水性セグメントA1とA2とは同じでも異なっていて
もよい)が挙げられ、分散特性が良好な点から、AB型
あるいはB1AB2型のブロック共重合体が好ましく、製
造適性の点から、AB型あるいはBAB型(B1AB2型
の2つの親水性セグメントが同じ型)がより好ましく、
AB型が特に好ましい。
グメントは、各々、ビニルモノマーの重合によって得ら
れるビニルポリマー、ポリエーテルおよび縮合ポリマー
など従来公知のポリマーのいずれからでも選択可能であ
るが、セグメント間の疎水性および親水性の性能差が大
きくなる点、分散性能が高い点および製造適性の点から
ビニルポリマーが好ましい。
モノマーAとしては、例えば、以下のものが挙げられ
る。アクリル酸エステル類やメタクリル酸エステル類
(エステル基は置換または無置換の脂肪族エステル基、
置換または無置換の芳香族エステル基であり、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
tert−ブチル基、アミル基、ヘキシル基、2−エチ
ルヘキシル基、tert−オクチル基、2−クロロエチ
ル基、4−ブロモブチル基、シアノエチル基、シクロヘ
キシル基、ベンジル基、ブトキシメチル基、3−メトキ
シブチル基、2−(2−メトキシエトキシ)エチル基、
2−(2−ブトキシエトキシ)エチル基、2,2,2−
テトラフルオロエチル基、1H,1H,2H,2H−パ
ーフルオロデシル基、4−ブチルフェニル基、フェニル
基、2,4,5−テトラメチルフェニル基および4−ク
ロロフェニル基などのエステル基が含まれる);
具体的には、N−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換
アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミド、N−
ジ置換メタクリルアミド(モノ置換体およびジ置換体の
置換基は、置換または無置換の脂肪族基、置換または無
置換の芳香族基であり、前記置換基としては、例えば、
メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル
基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、
tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エ
チルヘキシル基、tert−オクチル基、シクロヘキシ
ル基、ベンジル基、アルコキシメチル基、アルコキシエ
チル基、4−ブチルフェニル基、フェニル基、2,4,
5−テトラメチルフェニル基、4−クロロフェニル基な
どが含まれる);
タジエン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペ
ンテン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン、ク
ロロプレン、ブタジエン、2,3−ジメチルブタジエン
など;スチレン類、具体的には、スチレン、メチルスチ
レン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチル
スチレン、イソプロピルスチレン、クロルメチルスチレ
ン、メトキシスチレン、アセトキシスチレン、クロルス
チレン、ジクロルスチレン、ブロムスチレン、ビニル安
息香酸メチルエステルなど;
ニルエーテル、ブチルビニルエーテル、ヘキシルビニル
エーテル、メトキシエチルビニルエーテルなど;その他
のモノマーとして、クロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキ
シル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジブチル、マレ
イン酸ジエチル、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジブ
チル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジメチル、フマル酸
ジブチル、メチルビニルケトン、フェニルビニルケト
ン、メトキシエチルビニルケトン、N−ビニルオキサゾ
リドン、N−ビニルピロリドン、ビニリデンクロライ
ド、メチレンマロンニトリル、ビニリデン、ジフェニル
−2−アクリロイルオキシエチルホスフェート、ジフェ
ニル−2−メタクリロイルオキシエチルホスフェート、
ジブチル−2−アクリロイルオキシエチルホスフェー
ト、ジオクチル−2−メタクリロイルオキシエチルホス
フェートなどが挙げられる。
アルキル置換芳香族基または芳香族基であるアクリル酸
エステル類およびメタクリル酸エステル類;置換基が無
置換の脂肪族基、アルキル置換フェニル基またはフェニ
ル基であるN−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換ア
クリルアミド、N−モノ置換メタクリルアミドおよびN
−ジ置換メタクリルアミド;が好ましく、エステル基が
炭素数1から20の脂肪族基、炭素数7から30のアル
キル置換芳香族基または芳香族基であるアクリル酸エス
テル類およびメタクリル酸エステル類が更に好ましく、
エステル基が炭素数1から20の脂肪族基、炭素数7か
ら30のアルキル置換フェニル基またはフェニル基であ
るアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステル類
が更に好ましく、エステル基が炭素数2から20の脂肪
族基または炭素数7から30のアルキル置換フェニル基
であるアクリル酸エステル類およびメタクリル酸エステ
ル類が特に好ましい。
モノマーBとしては、例えば、以下のものが挙げられ
る。アクリル酸、メタクリル酸、エステル部位に親水性
の置換基を有するアクリル酸エステル類およびメタクリ
ル酸エステル類(親水性の置換基としては、ヒドロキシ
基、カルボキシル基、アミノ基など)、アクリルアミ
ド、メタクリルアミド、N−モノ置換アクリルアミド、
N−ジ置換アクリルアミド、N−モノ置換メタクリルア
ミドならびにN−ジ置換メタクリルアミドなどが挙げら
れる。
ロキシ基を有するアクリル酸エステル類およびメタクリ
ル酸エステル類(ヒドロキシ基を有するエステル基とし
ては、例えば、2−ヒドロキシエチル基、2,3−ジヒ
ドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−
ヒドロキシプロピル基など)、アクリルアミド、メタク
リルアミド、窒素上の置換基の炭素数の合計が1から1
0のN−モノ置換アクリルアミド、N−ジ置換アクリル
アミド、N−モノ置換メタクリルアミドならびにN−ジ
置換メタクリルアミドが好ましく、アクリル酸、メタク
リル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート、2,3−ジヒドロキシプ
ロピルアクリレートおよび2,3−ジヒドロキシプロピ
ルメタクリレートがより好ましく、アクリル酸、メタク
リル酸、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,3−
ジヒドロキシプロピルアクリレートおよび2,3−ジヒ
ドロキシプロピルメタクリレートが更に好ましく、アク
リル酸およびメタクリル酸が特に好ましい。
モノマーAは疎水性の特性を妨げない範囲で、前記ビニ
ルモノマーBを含有していてもよい。前記疎水性セグメ
ントAに含有される前記ビニルモノマーAと前記ビニル
モノマーBとのモル比は、100:0〜60:40であ
るのが好ましい。
モノマーBは親水性の特性を妨げない範囲で、前記ビニ
ルモノマーAを含有していてもよい。前記親水性セグメ
ントBに含有される前記ビニルモノマーBと前記ビニル
モノマーAとのモル比は、100:0〜60:40であ
るのが好ましい。
ノマーBは各々、1種類であっても、2種類以上を用い
てもよい。前記ビニルモノマーAおよび前記ビニルモノ
マーBは、種々の目的(例えば、酸含量調節やガラス転
移点(Tg)の調節、有機溶剤や水への溶解性調節、分
散物安定性の調節)に応じて選択される。
基を有するのが好ましい。前記イオン性基としては、カ
ルボキシル基、スルホ基、スルフィノ基、ホスフィノ基
等が挙げられる。中でも、前記ブロック共重合体は構造
中にカルボキシル基を有するのが好ましい。前記イオン
性基の含有量は0.2〜5.0mmol/gであるのが
好ましく、0.3〜4.5mmol/gであるのが更に
好ましく、0.5〜3.5mmol/gであるのが特に
好ましい。前記イオン性基の含有量が少なすぎると乳化
適性が小さくなり、多すぎると水溶性が高くなり、前記
油溶性染料の分散性が低下する場合がある。尚、前記ブ
ロック共重合体において、前記カルボキシル基等のイオ
ン性基はアルカリ金属イオン(例えば、Na+、K+な
ど)またはアンモニウムイオンと塩を形成していてもよ
い。
000から100000であるのが好ましく、2000
から80000であるのがより好ましく、3000から
50000であるのが更に好ましく、3000から20
000であるのが特に好ましい。分子量が1000より
小さい場合、安定な分散物を得るのが難しくなる傾向に
あり、100000より大きい場合、有機溶剤への溶解
性が悪くなったり、溶解はしても、該溶液の粘度が増加
して分散し難くなる傾向にあるので好ましくない。
50、P−101〜121)を以下に列挙する。尚、本
発明に用いられるブロック共重合体は、これらの具体例
に何ら限定されるものではない。
ルボキシル基などを保護する手法を用いてリビングラジ
カル重合およびリビングイオン重合を利用して合成する
ことができる。また、末端官能基ポリマーからのラジカ
ル重合および末端官能基ポリマー同士の連結によって合
成することができる。中でも、分子量制御やブロック共
重合体の収率の点から、リビングラジカル重合およびリ
ビングイオン重合を利用するのが好ましい。前記ブロッ
ク共重合体の製造方法については、例えば、「高分子の
合成と反応(1)(高分子学会編、共立出版(株)発行(1
992))」、「精密重合(日本化学会編、学会出版センタ
ー発行(1993))」、「高分子の合成・反応(1)(高分
子学会編、共立出版(株)発行(1995))」、「テレケリッ
クポリマー:合成と性質、応用(R.Jerome他、Prog.Pol
ym.Sci.Vol16.837-906頁(1991))」、「光によるブロッ
ク,グラフト共重合体の合成(Y.Yagch他、Prog.Polym.
Sci.Vol15.551-601頁(1990))」、米国特許50856
98号明細書などに記載されている。
す。但し、本発明に用いられる前記ブロック共重合体は
以下の製造例によって製造されたものに限定されるもの
ではない。 <製造例>テトラヒドロフラン(THF)70ml、テ
トラブチルアンモニウムフロライド 0.1mol/l
のTHF溶液0.8ml、ジメチルケテンメチルトリメ
チルシリルアセタール 1.35gからなる混合液を調
製した。次に、室温にて、ブチルメタクリレート 1
1.0g、テトラメチルシリルメタクリレート 24.
5gの混合溶液を45分かけて添加し、30分攪拌し
た。更に、ブチルメタクリレート 22.0gを30分
かけて添加し、さらに4時間攪拌した。メタノール
5.7gを加え、1時間攪拌した後、イソプロピルアル
コールを110ml加え、80〜90℃に加熱し、生じ
た蒸留分を除き、目的のブロック共重合体P−13の4
0質量%溶液を193g得た。
ロック共重合体とを含む着色微粒子を水系媒体(少なく
とも水を含有する水性液)に分散することにより製造す
ることができる。具体的には、例えば、予め前記ブロッ
ク共重合体の分散物を調製し、これに前記油溶性染料を
含浸させる方法、あるいは共乳化分散法などが挙げられ
る。これらの中でも、前記共乳化分散法が好ましく、該
共乳化分散法としては、前記ブロック共重合体と前記油
溶性染料とを含有する有機溶媒相に水を添加すること、
および水中に該有機溶媒相を添加すること、のいずれか
により、該有機溶媒相を乳化させ微粒子化させる方法が
好適に挙げられる。
調製し、これに前記油溶性染料を含浸させる方法につい
て説明する。この方法の第一の例は、前記ブロック共重
合体分散物を調製する第一の工程と、有機溶剤に前記油
溶性染料を溶解した染料溶液を調製する第二の工程と、
前記染料溶液と前記ブロック共重合体分散物とを混合し
着色微粒子分散物を調製する第三の工程とを含む。この
方法の第二の例は、前記ブロック共重合体分散物を調製
する第一の工程と、有機溶剤に前記油溶性染料を溶解し
た染料溶液を調製し、この染料溶液と少なくとも水を含
む液とを混合して染料微粒子分散液を調製する第二の工
程と、前記ブロック共重合体分散物と前記染料微粒子分
散液とを混合して着色微粒子分散物を調製する第三の工
程とを含む。
る。この方法の第一の例は、有機溶剤に前記油溶性染料
と、前記ブロック共重合体とを溶解したブロック共重合
体染料溶液を調製する第一の工程と、前記ブロック共重
合体染料溶液と、少なくとも水を含む液とを混合して着
色微粒子分散物を調製する第二の工程とを含む。この方
法の第二の例は、有機溶剤に前記油溶性染料を溶解した
染料溶液を調製する第一の工程と、前記ブロック共重合
体を溶解したブロック共重合体溶液を調製する第二の工
程と、前記染料溶液と前記ブロック共重合体溶液と少な
くとも水を含む液とを混合して着色微粒子分散物を調製
する第三の工程とを含む。この方法の第三の例は、有機
溶剤に前記油溶性染料を溶解した染料溶液を調製し、こ
の染料溶液と少なくとも水を含む液とを混合して染料微
粒子分散液を調製する第一の工程と、前記ブロック共重
合体を溶解したブロック共重合体溶液を調製し、このブ
ロック共重合体溶液と少なくとも水を含む液とを混合し
てブロック共重合体微粒子分散液を作製する第二の工程
と、前記染料微粒子分散液と前記ブロック共重合体微粒
子分散液とを混合して着色微粒子分散物を調製する第三
の工程とを含む。この方法の第四の例は、有機溶剤に前
記ブロック共重合体を溶解したブロック共重合体溶液を
調製する第一の工程と、前記油溶性染料を溶解した染料
溶液を調製し、この染料溶液と少なくとも水を含む液と
を混合して染料微粒子分散液を調製する第二の工程と、
前記ブロック共重合体溶液と前記染料微粒子分散液とを
混合し着色微粒子分散物を調製する第三の工程とを含
む。
ック共重合体の使用量としては、前記油溶性染料100
質量部に対し、10〜1000質量部が好ましく、20
〜400質量部がより好ましい。前記ブロック共重合体
の使用量が、10質量部未満であると、微細で安定な分
散がし難くなる傾向があり、1000質量部を超える
と、着色微粒子分散物中の前記油溶性染料の割合が少な
くなり、前記着色微粒子分散物を水系インクとして使用
した場合に配合設計上の余裕がなくなる傾向がある。
共重合体中に前記油溶性染料が分散されているのが好ま
しい。着色微粒子分散物における前記着色微粒子の含有
量としては、1〜45質量%が好ましく、2〜30質量
%がより好ましい。前記含有量は、希釈、蒸発、限外濾
過等により適宜調整することができる。前記着色微粒子
の平均粒径としては、1〜500nmが好ましく、3〜
300nmがより好ましく、更に、5〜150nmが好
ましく、5〜100nmが特に好ましい。前記平均粒径
は、遠心分離、濾過等により調整することができる。
る前記水系媒体とは、水、または水溶性有機溶剤、若し
くは水混和性液体(硫酸など)と水との混合物である。
水系媒体に占める水の好ましい含有率は、50〜100
%である。また、無機塩(例えば、塩化ナトリウム、水
酸化リチウム等)などの水溶性の化合物が溶解していて
もよい。
は、水不溶性着色剤の分散後、あるいは、水系着色微粒
子分散物の作製後に透析や限外濾過などで除去や減量し
てもよい。水系媒体中に含まれる水以外の成分が本発明
のインクジェット記録用インクに必須な水溶性有機溶剤
であれば、除去する必要はない。
圧の低い水溶性有機溶剤が好ましい。具体的には、例え
ば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、チオジグリコール、ジチオジグリコー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオール、1,2,
6−ヘキサントリオール、アセチレングリコール誘導
体、グリセリン、トリメチロールプロパン等に代表され
る多価アルコール類:エチレングリコールモノメチル
(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノメ
チル(又はエチル)エーテル、トリエチレングリコール
モノエチル(又はブチル)エーテル等の多価アルコール
の低級アルキルエーテル類:2−ピロリドン、N−メチ
ルー2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾ
リジノン、N−エチルモルホリン等の複素環類:スルホ
ラン、ジメチルスルホキシド、3−スルホレン等の含硫
黄化合物:ジアセトンアルコール、ジエタノールアミ
ン、トリエタノールアミン等の多官能化合物:などが挙
げられる。これらの中でも、エチレングリコール、ジエ
チレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレ
ングリコール、グリセリン、2−ピロリドン、トリエタ
ノールアミンが好適に挙げられる。
いし2種以上併用してもよい。これらの水溶性有機溶剤
は各々インク中に0.1〜20質量%含有することが好
ましく、0.5〜15質量%の範囲であることがより好
ましい。
る有機溶剤としては、特に制限はなく、前記油溶性染料
や前記ブロック共重合体の溶解性に基づいて適宜選択す
ることができ、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、ジエチルケトン等のケトン系溶剤、メタノール、エ
タノール、2−プロパノール、1−プロパノール、1−
ブタノール、tert−ブタノール等のアルコール系溶
剤、クロロホルム、塩化メチレン等の塩素系溶剤、ベン
ゼン、トルエン等の芳香族系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブ
チル、酢酸イソプロピルなどのエステル系溶剤、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエー
テル系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、
エチレングリコールジメチルエーテル等のグリコールエ
ーテル系溶剤、などが挙げられる。これらの有機溶剤
は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用して
もよい。
効果を害しない範囲内であれば特に制限はないが、前記
ブロック共重合体100質量部に対し、10〜2000
質量部が好ましく、100〜1000質量部がより好ま
しい。前記有機溶剤の使用量が、10質量部未満である
と、着色微粒子の微細で安定な分散がし難くなる傾向が
あり、2000質量部を超えると、前記有機溶剤を除去
するための脱溶媒と濃縮の工程が必須になり、かつ配合
設計上の余裕がなくなる傾向がある。
る溶解度が10%以下である場合、あるいは、前記有機
溶剤の蒸気圧が水より大きい場合には、着色微粒子分散
物の安定性の点で除去されるのが好ましい。前記有機溶
剤の除去は、常圧〜減圧条件で10℃〜100℃で行う
ことができ、常圧条件で40〜100℃あるいは減圧条
件で10〜50℃で行うのが好ましい。
範囲内において、目的に応じて適宜選択した添加剤を含
んでいてもよい。前記添加剤としては、例えば、中和
剤、疎水性高沸点有機溶媒、分散剤、分散安定剤等が挙
げられる。
中和のイオン性基を有する場合に、着色微粒子分散物の
pH調節、自己乳化性調節、分散安定性付与等の点で好
適に使用することができる。前記中和剤としては、有機
塩基、無機アルカリ等が挙げられる。
ミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールア
ミン、ジメチルエタノールアミン等が挙げられる。前記
無機アルカリとしては、アルカリ金属の水酸化物(例え
ば、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウ
ム等)、炭酸塩(例えば、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナ
トリウム等)、アンモニア等が挙げられる。前記中和剤
は、着色微粒子分散物における分散安定性を向上させる
観点からは、pH4.5〜10.0となるよう添加する
のが好ましく、pH6.0〜10.0となるよう添加す
るのがより好ましい。
分散物の粘度、比重、及び印字性能の調整などに用いら
れる。前記疎水性高沸点有機溶媒としては、疎水性であ
り、沸点が150℃以上のものが好ましく、170℃以
上のものがより好ましい。ここで「疎水性」とは、25
℃における蒸留水に対する溶解度が3%以下であること
をいう。また、前記疎水性高沸点有機溶媒の誘電率は3
〜12であるのが好ましく、4〜10であるのがより好
ましい。なお、ここで、誘電率とは25℃における真空
に対する比誘電率をいう。
特許第2,322,027号明細書、特願2000−2
03857号明細書に記載等に記載の化合物を用いるこ
とができる。具体的には、リン酸トリエステル類、フタ
ル酸ジエステル類、アルキルナフタレン類、安息香酸エ
ステル類等が挙げられる。これらは、目的に応じ、常温
で液体、固体の何れのものも使用できる。前記疎水性高
沸点溶剤の使用量としては、本発明の効果を害しない範
囲内であれば特に制限はないが、前記ブロック共重合体
100質量部に対し、0〜1000質量部が好ましく、
0〜300質量部がより好ましい。
前記ブロック共重合体分散物、前記ブロック共重合体溶
液、染料溶液、少なくとも水を含む溶液等のいずれに添
加してもよいが、前記ブロック共重合体及び/又は染料
微粒子分散液を調製する前工程の、前記ブロック共重合
体、染料溶液、水を含む溶液に添加するのが好ましい。
前記分散剤、分散安定剤としては、カチオン、アニオ
ン、ノニオン系の各種界面活性剤、水溶性又は水分散性
の低分子化合物、オリゴマー等、が挙げられる。前記分
散剤、分散安定剤の添加量としては、前記油溶性染料と
前記ブロック共重合体との合計に対し、0〜100質量
%が好ましく、0〜20質量%がより好ましい。
おいて使用することができるが、筆記用水性インク、水
性印刷インク、情報記録インク等に好適であり、以下の
本発明のインクジェット記録用インクに特に好適に使用
することができる。
インクジェット記録用インクは、前記本発明の着色微粒
子分散物を含有してなり、さらに必要に応じて適宜選択
したその他の成分を含有していてもよい。
おいて含有され、例えば、乾燥防止剤、浸透促進剤、紫
外線吸収剤、酸化防止剤、防黴剤、pH調整剤、表面張
力調整剤、消泡剤、粘度調整剤、分散剤、分散安定剤、
防錆剤、キレート剤、等の公知の添加剤が挙げられる。
式に用いるノズルのインク噴射口において前記インクジ
ェット記録用インクが乾操することによる目詰まりを防
止する目的で好適に使用される。
低い水溶性有機溶剤が好ましい。該乾燥防止剤の具体例
としては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、
チオジグリコール、ジチオジグリコール、2−メチル−
1,3−プロパンジオール、1,2,6−ヘキサントリ
オール、アセチレングリコール誘導体、グリセリン、ト
リメチロールプロパン等に代表される多価アルコール
類、エチレングリコールモノメチル(又はエチル)エー
テル、ジエチレングリコールモノメチル(又はエチル)
エーテル、トリエチレングリコールモノエチル(又はブ
チル)エーテル等の多価アルコールの低級アルキルエー
テル類、2−ピロリドン、N−メチルー2−ピロリド
ン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−エ
チルモルホリン等の複素環類、スルホラン、ジメチルス
ルホキシド、3−スルホレン等の含硫黄化合物、ジアセ
トンアルコール、ジエタノールアミン等の多官能化合
物、尿素誘導体が挙げられる。これらの中でも、グリセ
リン、ジエチレングリコール等の多価アルコールがより
好ましい。これらは、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。これらの乾燥防止剤は、前記
インクジェット記録用インク中に10〜50質量%含有
することが好ましい。
インクを紙によりよく浸透させる目的で好適に使用され
る。
ール、イソプロパノール、ブタノール,ジ(トリ)エチ
レングリコールモノブチルエーテル、1,2−ヘキサン
ジオール等のアルコール類やラウリル硫酸ナトリウム、
オレイン酸ナトリウムやノニオン性界面活性剤等が挙げ
られる。前記浸透促進剤は、印字の滲み、紙抜け(プリ
ントスルー)等を生じない範囲内で含有され、インクジ
ェット記録用インク中に5〜30質量%程度含有されれ
ば通常十分な効果を発揮する。
させる目的で使用され、例えば、特開昭58−1856
77号公報、同61−190537号公報、特開平2−
782号公報、同5−197075号公報、同9−34
057号公報等に記載されたベンゾトリアゾール系化合
物、特開昭46−2784号公報、特開平5−1944
83号公報、米国特許第3214463号等に記載され
たベンゾフェノン系化合物、特公昭48−30492号
公報、同56−21141号公報、特開平10−881
06号公報等に記載された桂皮酸系化合物、特開平4−
298503号公報、同8−53427号公報、同8−
239368号公報、同10−182621号公報、特
表平8−501291号公報等に記載されたトリアジン
系化合物、リサーチディスクロージャーNo.2423
9号に記載された化合物やスチルベン系、ベンズオキサ
ゾール系化合物に代表される紫外線を吸収して蛍光を発
する化合物、いわゆる蛍光増白剤等が挙げられる。
せる目的で使用され、例えば、各種の有機系及び金属錯
体系の褪色防止剤を使用することができる。前記有機系
の褪色防止剤としては、ハイドロキノン類、アルコキシ
フェノール類、ジアルコキシフェノール類、フェノール
類、アニリン類、アミン類、インダン類、クロマン類、
アルコキシアニリン類、複素環類、等が挙げられる。前
記金属錯体系の褪色防止剤としては、ニッケル錯体、亜
鉛錯体、等が挙げられ、具体的には、リサーチディスク
ロージャーNo.17643の第VIIのI〜J項、同
No.15162、同No.18716の650頁左
欄、同No.36544の527頁、同No.3071
05の872頁、同No.15162に引用された特許
に記載された化合物や、特開昭62−215272号公
報の127頁〜137頁に記載された代表的化合物の一
般式及び化合物例に含まれる化合物を使用することがで
きる。
ウム、安息香酸ナトリウム、ナトリウムピリジンチオン
−1−オキシド、p−ヒドロキシ安息香酸エチルエステ
ル、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オン及びその
塩等が挙げられる。これらはインク中に0.02〜1.
00質量%使用するのが好ましい。
機塩基、無機アルカリ)を用いることができる。前記p
H調整剤は、インクジェット記録用インクの保存安定性
を向上させる目的で、前記インクジェット記録用インク
がpH6〜10となるように添加するのが好ましく、p
H7〜10となるように添加するのがより好ましい。
カチオン又はアニオン界面活性剤等が、好適に挙げられ
る。なお、本発明のインクジェット記録用インクの表面
張力としては、25〜70mN/mが好ましく、25〜
60mN/mがより好ましい。また、本発明のインクジ
ェット記録用インクの粘度としては、30mPa・s以
下が好ましく、20mPa・s以下がより好ましい。
ン系化合物やEDTAに代表されるれるキレート剤等も
必要に応じて使用することができる。
クジェット記録方法においては、前記インクジェット記
録用インクを用いて受像材料に記録を行うが、その際に
使用するインクノズル等については特に制限はなく、目
的に応じて適宜選択することができる。
材、例えば、普通紙、樹脂コート紙、インクジェット専
用紙、フィルム、電子写真共用紙、布帛、ガラス、金
属、陶磁器等が挙げられる。前記被記録材の中でも、イ
ンクジェット専用紙が好ましく、例えば、特開平8−1
69172号公報、同8−27693号公報、同2−2
76670号公報、同7−276789号公報、同9−
323475号公報、特開昭62−238783号公
報、特開平10−153989号公報、同10−217
473号公報、同10−235995号公報、同10−
337947号公報、同10−217597号公報、同
10−337947号公報、等に記載されているものが
より好ましい。
中でも、以下の記録紙及び記録フィルムが特に好まし
い。
受像層とを積層してなり、必要に応じて、バックコート
層等のその他の層をも積層して成る。なお、受像層をは
じめとする各層は、それぞれ1層であってもよいし、2
層以上であってもよい。
等の化学パルプ、GP、PGW、RMP、TMP、CT
MP、CMP、CGP等の機械パルプ、DIP等の古紙
パルプ等からなり、必要に応じて従来の公知の顔料、バ
インダー、サイズ剤、定着剤、カチオン剤、紙力増強剤
等を添加混合し、長網抄紙機、円網抄紙機等の各種装置
で製造されたもの等が使用可能であり、また、これらの
外、合成紙、プラスチックフィルムシート等であっても
よい。
μm程度であり、坪量は10〜250g/m2が望まし
い。
いし、前記バックコート層をさらに設けてもよく、ま
た、デンプン、ポリビニルアルコール等でサイズプレス
やアンカーコート層を設けた後に、前記受像層及び前記
バックコート層を設けてもよい。また、前記支持体に
は、マシンカレンダー、TGカレンダー、ソフトカレン
ダー等のカレンダー装置により平坦化処理を行ってもよ
い。
ン(例えば、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリブテン及びそれらのコポリマー
等)でラミネートした紙、及びプラスチックフイルムが
好ましく用いられる。前記ポリオレフィン中に、白色顔
料(例えば、酸化チタン、酸化亜鉛等)又は色味付け染
料(例えば、コバルトブルー、群青、酸化ネオジウム
等)を添加することがより好ましい。
媒染剤、耐水化剤、耐光性向上剤、界面活性剤、その他
の添加剤が含有される。
該白色顔料としては、例えば、炭酸カルシウム、カオリ
ン、タルク、クレー、珪藻土、合成非晶質シリカ、珪酸
アルミニウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、水
酸化アルミニウム、アルミナ、リトポン、ゼオライト、
硫酸バリウム、硫酸カルシウム、二酸化チタン、硫化亜
鉛、炭酸亜鉛等の無機白色顔料、スチレン系ピグメン
ト、アクリル系ピグメント、尿素樹脂、メラミン樹脂、
等の有機顔料等が好適に挙げられる。これらの白色顔料
の中でも、多孔性無機顔料が好ましく、細孔面積が大き
い合成非晶質シリカ等がより好ましい。前記合成非晶質
シリカは、乾式製造法によって得られる無水珪酸、及
び、湿式製造法によって得られる含水珪酸のいずれも使
用可能であるが、含水珪酸を使用することが特に好まし
い。
リビニルアルコール、シラノール変性ポリビニルアルコ
ール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイン、ゼラ
チン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチル
セルロース、ポリビニルピロリドン、ポリアルキレンオ
キサイド、ポリアルキレンオキサイド誘導体、等の水溶
性高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエ
マルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。これら
の水性バインダーは、1種単独で使用してもよいし、2
種以上を併用してもよい。これらの中でも、ポリビニル
アルコール、シラノール変性ポリビニルアルコールが、
前記顔料に対する付着性、及び受像層の耐剥離性の点で
好ましい。
とが好ましい。そのためには、ポリマー媒染剤が好まし
く用いられる。前記ポリマー媒染剤としては、特開昭4
8−28325号、同54−74430号、同54−1
24726号、同55−22766号、同55−142
339号、同60−23850号、同60−23851
号、同60−23852号、同60−23853号、同
60−57836号、同60−60643号、同60−
118834号、同60−122940号、同60−1
22941号、同60−122942号、同60−23
5134号、特開平1−161236号の各公報、米国
特許2484430号、同2548564号、同314
8061号、同3309690号、同4115124
号、同4124386号、同4193800号、同42
73853号、同4282305号、同4450224
号の各明細書に記載がある。特開平1−161236号
公報の212〜215頁に記載のポリマー媒染剤が特に
好適に挙げられる。同公報記載のポリマー媒染剤を用い
ると、優れた画質の画像が得られ、かつ画像の耐光性が
改善される。
り、カチオン樹脂が好適に挙げられる。前記カチオン樹
脂としては、例えば、ポリアミドポリアミンエピクロル
ヒドリン、ポリエチレンイミン、ポリアミンスルホン、
ジメチルジアリルアンモニウムクロライド重合物、カチ
オンポリアクリルアミド、コロイダルシリカ等が挙げら
れ、これらの中でも、ポリアミドポリアミンエピクロル
ヒドリンが特に好ましい。前記カチオン樹脂の含有量と
しては、前記受像層の全固形分に対して1〜15質量%
が好ましく、3〜10質量%がより好ましい。
亜鉛、酸化亜鉛、ヒンダーアミン系酸化防止剤、ベンゾ
フェノン等のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤等が
挙げられ、これらの中でも、硫酸亜鉛が特に好ましい。
剤、スベリ性改良剤あるいは帯電防止剤として機能す
る。前記界面活性剤としては、特開昭62−17346
3号、同62−183457号の各公報に記載されたも
のが挙げられる。前記界面活性剤の代わりに有機フルオ
ロ化合物を用いてもよい。前記有機フルオロ化合物は、
疎水性であることが好ましい。前記有機フルオロ化合物
としては、例えば、フッ素系界面活性剤、オイル状フッ
素系化合物(例えば、フッ素油等)及び固体状フッ素化
合物樹脂(例えば、四フッ化エチレン樹脂等)が含まれ
る。前記有機フルオロ化合物については、特公昭57−
9053号(第8〜17欄)、特開昭61−20994
号、同62−135826号の各公報に記載がある。
料分散剤、増粘剤、消泡剤、染料、蛍光増白剤、防腐
剤、pH調整剤、マット剤、硬膜剤等が挙げられる。
バインダー、その他の成分が含有される。
カルシウム、重質炭酸カルシウム、カオリン、タルク、
硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜
鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、サチンホワイト、珪酸アルミ
ニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウ
ム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、コロイダル
アルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、アルミ
ナ、リトポン、ゼオライト、加水ハロイサイト、炭酸マ
グネシウム、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料、ス
チレン系プラスチックピグメント、アクリル系プラスチ
ックピグメント、ポリエチレン、マイクロカプセル、尿
素樹脂、メラミン樹脂等の有機顔料等が挙げられる。
マレイン酸塩共重合体、スチレン/アクリル酸塩共重合
体、ポリビニルアルコール、シラノール変性ポリビニル
アルコール、デンプン、カチオン化デンプン、カゼイ
ン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキ
シエチルセルロース、ポリビニルピロリドン等の水溶性
高分子、スチレンブタジエンラテックス、アクリルエマ
ルジョン等の水分散性高分子等が挙げられる。
剤、染料、蛍光増白剤、防腐剤、耐水化剤等が挙げられ
る。
る構成層(バックコート層を含む)には、ポリマーラテ
ックスを添加してもよい。前記ポリマーラテックスは、
寸度安定化、カール防止、接着防止、膜のひび割れ防止
のような膜物性改良の目的で使用される。前記ポリマー
ラテックスについては、特開昭62−245258号、
同62−1316648号、同62−110066号の
各公報に記載がある。ガラス転移温度が低い(40℃以
下の)ポリマーラテックスを、前記媒染剤を含む層に添
加すると、層のひび割れやカールを防止することができ
る。また、ガラス転移温度が高いポリマーラテックスを
前記バックコート層に添加するとカールを防止すること
ができる。
に制限はなく、公知の方法、例えば、静電誘引力を利用
してインクを吐出させる電荷制御方式、ピエゾ素子の振
動圧力を利用するドロップオンデマンド方式(圧力パル
ス方式)、電気信号を音響ビームに変えインクに照射し
て放射圧を利用してインクを吐出させる音響インクジェ
ット方式、インクを加熱して気泡を形成し、生じた圧力
を利用するサーマルインクジェット(バブルジェット
(登録商標))方式等のいずれであってもよい。なお、
前記インクジェット記録方式には、フォトインクと称す
る濃度の低いインクを小さい体積で多数射出する方式、
実質的に同じ色相で濃度の異なる複数のインクを用いて
画質を改良する方式や無色透明のインクを用いる方式が
含まれる。
はこれらの実施例になんら限定されるものではない。
尚、以下において、「部」および「%」は特に断らない
限り、「質量部」および「質量%」を表す。 [実施例1] <製造例1(着色微粒子分散物(B−1)の調製)>イ
ソプロピルアルコール 4部、tert−ブタノール
6部、ブロック共重合体(P−13) 1.2部、およ
び油溶性染料(M−1) 0.8部の混合液に、2mo
l/Lの水酸化ナトリウムをブロック共重合体の酸の7
0%が中和される量だけ徐々に加えた後、80℃まで昇
温させた。その後、攪拌しながら、水30部を添加し
た。この液を減圧下40℃で濃縮し、固形分11.3%
の着色微粒子分散物を調製した。着色微粒子分散物中の
着色微粒子の粒径は、体積平均径で73nmであった
(マイクロトラックUPA150;日機装(株)社製で測
定)。以下、これを着色微粒子分散物(B−1)と略記
する。
の調製)>酢酸エチル 3部、シクロヘキサノン 0.
5部、ブロック共重合体(P−14) 1.2部、油溶
性染料(M−6) 0.8部の混合液を調製した。一
方、前記ブロック共重合体の酸の70%が中和される量
の2mol/L水酸化ナトリウム、水15部、およびジ
(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム0.
2部の混合液を調製した。前記2種の混合液を合わせ、
ホモジナイザーにて混合乳化した後、減圧下40℃で濃
縮し、固形分11.3%の着色微粒子分散物を調製し
た。着色微粒子分散物中の着色微粒子の粒径は、体積平
均径で65nmであった。以下、これを着色微粒子分散
物(B−2)と略記する。
の調製)>テトラヒドロフラン 5部、tert−ブタ
ノール 5部、ブロック共重合体(P−8) 1.2
部、および油溶性染料(M−11)0.8部の混合液
を、80℃まで昇温させた後、攪拌しながら、水30部
を添加した。この液を減圧下40℃で濃縮し、固形分1
1.3%の着色微粒子分散物を調製した。着色微粒子分
散物中の着色微粒子の粒径は、体積平均径で52nmで
あった。以下、これを着色微粒子分散物(B−3)と略
記する。
で、B−4からB−7を、製造例2の類似の方法で、B
−8を、製造例3の類似の方法で、B−9を製造した。
用いたブロック共重合体および油溶性染料を下記表4に
示す。
法で、PB−1からPB−2を製造した。用いたブロッ
ク共重合体および油溶性染料を下記表4に示す。尚、用
いたポリマーは以下のものであり、親水性モノマーと疎
水性モノマーのラジカル共重合体であった。括弧内の値
はモル比を表す。 PH−1:n−ブチルメタクリレート/メタクリル酸
(2/1)共重合体 PH−2:n−ヘキシルメタクリレート/アクリル酸
(6/5)共重合体
ブロック共重合体を用いた場合、凝集が無く、粒径の小
さな着色微粒子分散物が製造できる。
た着色微粒子分散物(B−1) 42部に、ジエチレン
グリコール 10部、グリセリン 5部、硫酸ヘキサエ
チレングリコールモノドデシルエーテルナトリウム
0.5部、ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナ
トリウム 0.5部、およびイオン交換水 36部を混
合し、0.45μmのフィルターによって濾過し、水性
のインクジェット記録用インク01を調製した。
1の作製において、前記着色微粒子分散物(B−1)
を、前記実施例1の製造例2〜10で調製した着色微粒
子分散物(B−2)〜(B−9)に各々代えた以外は、
前記インク01の作製と同様にして水性のインクジェッ
ト記録用インク02〜09を各々調製した。
4)6.4部、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム
8.0部、ブロック共重合体(P−13)19.0部を
疎水性高沸点有機溶媒(S−1)7.7部、及び酢酸エ
チル50部中に70℃にて溶解させた。溶解させる途中
でブロック共重合体の酸が70%中和される量の2mo
l/L水酸化ナトリウムを徐々に添加した。この液に5
00部の脱イオン水をマグネチックスターラーで攪拌し
ながら添加し、水中油滴型の粗粒子分散物を作製した。
次に、この粗粒子分散物をマイクロフルイダイザー(M
ICROFLUIDEX INC)にて600barの
圧力で5回通過させることで微粒子化を行った。更に、
得られた乳化物をロータリーエバポレーターにて酢酸エ
チルの臭気がなくなるまで脱溶媒を行った。得られた微
細乳化物に、ジエチレングリコール 140部、グリセ
リン50部、SURFYNOL465(AirProd
ucts&Chemicals社)7部、脱イオン水
900部を添加してインクジェット記録用インク10を
作製した。
において、前記着色微粒子分散物(B−1)を前記実施
例1の比較製造例2で調製した着色微粒子分散物(PB
−2)に各々代えた以外は、前記インク01作製と同様
にしてインクジェット記録用インク11を調製した。
1〜11を、インクジェットプリンターPM−670C
(EPSON(株)製)のカートリッジに充填し、同機
を用いて、インクジェットペーパーフォト光沢紙EX
(富士写真フイルム(株)製)に画像を記録し、以下の
評価を行った。評価結果を下記表5に示した。
タにセットし、全ノズルからのインクの吐出を確認した
後、A4用紙20枚に画像を出力し、印字の乱れを以下
の基準で評価した。 A : 印刷開始から終了まで印字の乱れが無かった。 B : 印刷開始から終了までに時々印字の乱れが発生
した。 C : 印刷開始から終了まで印字の乱れがあった。
で3日間放置した後、印字性能と同様にして、同様の
基準で印字の乱れを評価した。
した画像と、別途、PPC用普通紙に形成した画像との
色調を比較し、両画像間の差が小さい場合を○(良
好)、両画像間の差が大きい場合を×(不良)として、
二段階で評価した。
光沢紙を、1時間室温乾燥した後、30秒間水に浸漬
し、室温にて自然乾燥させ、滲みを観察した。滲みがな
いものをA、滲みが僅かに生じたものをB、滲みが多い
ものをCとして、三段階で評価した。
光沢紙に、ウェザーメーター(アトラスC.I65)を
用いて、キセノン光(85000lx)を3日間照射
し、キセノン照射前後の画像濃度を反射濃度計(X-Rit
e310TR)を用いて測定し、色素残存率として評価
した。尚、前記反射濃度は、1、1.5および2.0の
3点で測定した。いずれの濃度でも色素残存率が80%
以上の場合をA、1または2点が80%未満をB、全て
の濃度で80%未満の場合をCとして、三段階で評価し
た。
0%RHの条件下に7日間保存する前後で、X-Rite3
10TRを用いて測定し、色素残存率として評価した。
尚、前記反射濃度は、1、1.5および2.0の3点で
測定した。いずれの濃度でも色素残存率が80%以上の
場合をA、1または2点が80%未満をB、全ての濃度
で80%未満の場合をCとして、三段階で評価した。
インクジェット記録用インクは、粒径が小さく、印字適
性に優れ、発色性・色調に優れ、紙依存性がなく、耐水
性、耐光性、暗熱堅牢性に優れていた。
5部、ブロック共重合体(P−13)1.25部を疎水
性高沸点有機溶媒(S−1)3.63部、疎水性高沸点
有機溶媒(S−2)6.38部、ジオクチルスルホコハ
ク酸ナトリウム 3.13部、及び酢酸エチル50ml
中に70℃で溶解させた。この溶液中に500mlの脱
イオン水をマグネチックスターラーで攪拌しながら添加
し、水中油滴型の粗粒子分散物を作製した。この混合溶
液に、2mol/L水酸化ナトリウムを、ブロック共重
合体の酸の70%が中和されるまで加えた。次にこの粗
粒子分散物をマイクロフルイダイザー(MICROFL
UIDEXINC)にて600barの圧力で5回通過
させることで微粒子化を行った。更に、得られた乳化物
をロータリーエバポレーターにて酢酸エチルの臭気がな
くなるまで脱溶媒を行い、着色微粒子分散物(ライトマ
ゼンタインク用)を得た。
分散物の作製において、油溶性染料、疎水性高沸点有機
溶媒の量および前記SURFYNOL465の量を下記
表6に示す通りに代えて、マゼンタインク、ライトシア
ンインク、シアンインク、イエローインクおよびブラッ
クインクを各々作製し、6種類のインクからなるインク
セット101を作製した。尚、イエローインク及びブラ
ックインクに用いた染料(YY−1)の構造式を以下に
示す。
に、インクセット101の作製において、油溶性染料お
よびブロック共重合体を下表7及び下記表8に示す通り
に各々代えて、インクセット102〜106を作製し
た。さらに水溶性染料を用いた比較用のインクセットと
して下記表9に従うインクセット107を作製した。
尚、インクセット102〜107に用いた染料(YY−
2、MM−2〜3、CC−2〜3、A−1〜7)の構造
式を以下に示す。
ット101〜107を実施例2と同様にして画像を記録
した後、以下の評価を行った。評価結果を下記表10お
よび下記表11に示す。
て、同様の基準で評価した。 <印刷性能評価>実施例2と同様にして、同様の基準
で評価した。
像部を指で触れて、生じた汚れを目視にて評価した。
「○」は汚れが発生しなかったことを示す。 <細線の滲み評価>イエロー、マゼンタ、シアンおよび
ブラックの細線パターンを印字し、目視にて評価した。
「○」は滲みが確認されなかったことを示し、「△」は
若干の滲みが確認されたことを示す。 <耐水性評価>実施例2と同様にして、同様の基準で評
価した。
した画像について、消しゴムで擦って、画像部の濃度変
化の有無を目視にて評価した。「A」は濃度変化が殆ど
確認されない良好な結果を示し、「B」は濃度変化が確
認された不良な結果を示す。 <紙依存性評価>実施例2と同様にして、同様の基準で
評価した。 <耐光性評価>実施例2と同様にして、同様の基準で評
価した。 <暗熱堅牢性評価>実施例2と同様にして、同様の基準
で評価した。
に、実施例のインクは、粒径が小さく、印字適性に優
れ、滲みが無く、発色性・色調に優れ、紙依存性がな
く、耐水性、耐光性を有し、乾燥性、暗熱堅牢性、擦過
性にも優れていた。
さく、かつ、分散安定性に優れ、紙依存性が少なく、任
意に選択した紙に印字した際の発色性・色調に優れ、か
つ、耐水性、耐光性にも優れ、筆記用水性インク、水性
印刷インク、情報記録用インク等に好適な着色微粒子分
散物を提供することができる。また、本発明によれば、
サーマル、圧電、電界または音響インクジェット方式に
好適であり、ノズル等を用いて印字等を行った際、前記
ノズル先端における目詰まりの発生が少なく、紙依存性
が少なく、任意に選択した紙に印字した際の発色性・色
調に優れ、かつ、耐水性、耐光性にも優れるインクジェ
ット記録用インクおよびインクジェット記録方法を提供
することができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 疎水性セグメントおよび親水性セグメン
トで構成されるブロック共重合体と油溶性染料とを含む
着色微粒子を含有することを特徴とする着色微粒子分散
物。 - 【請求項2】 前記油溶性染料が下記一般式(I)で表
される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の
着色微粒子分散物。 一般式(I) 【化1】 (式中、Qは一般式(I)で表わされる化合物が可視域
および/または近赤外域に吸収を有するために必要な原
子団を表わし、Aは−NR4R5またはヒドロキシ基を表
わし、R4およびR5はそれぞれ独立に水素原子、アルキ
ル基、アリール基または複素環基を表わし、B1は=C
(R6)−または=N−を表わし、B2は−C(R7)=
または−N=を表わし、R2、R3、R6およびR7はそれ
ぞれ独立に水素原子または置換基を表わす。R2とR3、
R3とR4、R4とR5、R5とR6およびR6とR7は互いに
結合して環を形成してもよい。) - 【請求項3】 前記ブロック共重合体がビニルポリマー
であることを特徴とする請求項1または2に記載の記載
の着色微粒子分散物。 - 【請求項4】 前記ブロック共重合体がイオン性基を有
し、該イオン性基の含有量が0.2mmol/g以上
5.0mmol/g以下であることを特徴とする請求項
1から3までのいずれか1項に記載の着色微粒子分散
物。 - 【請求項5】 前記着色微粒子が、ブロック共重合体と
油溶性染料とを含有する有機溶媒相に水を投入するか、
もしくは水中に前記有機溶媒相を投入することにより乳
化させて製造されたことを特徴とする請求項1から4ま
でのいずれか1項に記載の着色微粒子分散物。 - 【請求項6】 前記着色微粒子が、疎水性高沸点有機溶
媒を含有することを特徴とする請求項1から5までのい
ずれか1項に記載の着色微粒子分散物。 - 【請求項7】 請求項1から6までのいずれか1項に記
載の着色微粒子分散物を含有してなることを特徴とする
インクジェット記録用インク。 - 【請求項8】 請求項7に記載のインクジェット記録用
インクを用いて記録を行うことを特徴とするインクジェ
ット記録方法。
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