JP6079453B2 - インクセット及び記録装置 - Google Patents

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Description

本発明は、インクセット及び記録装置に関する。
特許文献1には、セルロースパルプを主成分とする支持体の少なくとも一方の面上に少なくとも一層の無機顔料とスチレン−ブタジエン共重合体とを含有する塗工層を有してなるメディアに、粒子状の色材と界面活性剤と水とを含有する固形分6質量%以上のインクを飛翔させて画像を形成する画像形成工程と、画像形成後のメディアに光沢処理液を塗布する光沢処理工程とを有する記録方法であって、走査吸液計による接触時間500msにおけるメディアに対するインクの吸収量が1ml/m以上10ml/m以下であることを特徴とする記録方法が開示されている。
特許文献2には、顔料、ポリマー粒子、及び活性エネルギー線により重合する水溶性の重合性化合物を含むインク組成物と、インク組成物中の成分を凝集させる凝集剤を含む処理液と、を含むインクセットが開示されている。
特許文献3には、複数種類の液を記録媒体に付着させて所望の画像を形成する画像形成装置において、第1の液の後から記録媒体上に付着させる第2の液の拡散やにじみを防止する拡散防止剤及び重合開始剤、高沸点有機溶媒を含有する第1の液を記録媒体に付着させる第1の液付着手段と、輻射線硬化型重合性化合物を含有する第2の液を記録媒体の少なくとも第1の液が付着した領域に付着させる第2の液付着手段と、記録媒体に第1の液及び第2の液を付着させた後に、記録媒体の第1の液を付着させた領域及び第2の液を付着させた領域に輻射線を照射する第2の輻射線照射手段と、輻射線が照射された後の第1の液及び第2の液を所定の圧力により押圧しながら、重合開始剤及び輻射線硬化型重合性化合物を含有する第3の液を塗布する塗布ローラと、記録媒体の第3の液を付着させた領域に輻射線を照射する第1の輻射線照射手段と、を備えたことを特徴とする画像形成装置が開示されている。
特許文献4には、顔料系色材と、輻射線硬化型モノマー、輻射線硬化型オリゴマー及び輻射線硬化型モノマーと輻射線硬化型オリゴマーとの混合物のうち少なくとも1つを含んだ含有物と、を有する水性エマルジョン型インクと反応させる処理液を記録媒体に付着させる処理液付着工程と、処理液付着工程の後に、インクジェットヘッドを用いて処理液が付着した記録媒体に、水性エマルジョン型インクを吐出させるインク吐出工程と、インク吐出工程の後に、記録媒体上で水性エマルジョン型インクが処理液と反応して顔料系色材及び含有物の凝集物がインク溶媒を含む液体成分と相分離した状態で、記録媒体の少なくとも顔料系色材及び含有物の凝集物に輻射線を照射して顔料系色材及び含有物の凝集物を硬化させる輻射線照射工程と、輻射線照射工程の後に、インク溶媒を含む液体成分を吸収可能な吸収部材を顔料系色材及び含有物の凝集物に押圧させて、インク溶媒を含む液体成分の少なくとも一部を記録媒体から除去するとともに、顔料系色材及び含有物の凝集物を平滑化させる液体除去工程と、を含むことを特徴とする画像形成方法が開示されている。
特許文献5には、支持体上にインク受理層を設けた記録媒体に画像が記録された記録物の表面を、硫黄化合物、窒素化合物、フッ素化合物、天然樹脂及び合成樹脂からなる群より選ばれる一種以上の有効成分を含有する処理剤、又は水若しくは有機溶剤からなる処理剤、を用いて処理する記録物の表面処理方法が開示されている。
特許文献6には、印刷記録媒体に前処理液を塗布する前処理液塗布手段を備えた前処理工程部と、前処理工程部において前処理液が塗布された印刷記録媒体に、ノズルからインクを吐出させ、印刷記録媒体に印刷を行う記録ヘッドを備えた印刷処理工程部と、印刷処理工程において印刷された印刷記録媒体に、後処理液を塗布する後処理液塗布手段を備えた後処理工程部と、印刷記録媒体を、前処理工程部、印刷処理工程部及び後処理工程部の順に搬送する搬送手段とを有したことを特徴とするインクジェット式印刷機が開示されている。
特許文献7には、少なくとも、(A)ラジカル重合性水溶性モノマーと分子内に2個以上のラジカル重合性基を有する水溶性架橋性物質の重合物、(B)分子内に2個以上のラジカル重合性基を有する水溶性架橋性物質と水溶性UV硬化型ポリマー、(C)光重合開始剤、の3組成物を含み、印刷後光照射により光重合性部位を硬化する事を特徴とするインク受容層が開示されている。
特開2010−173286号公報 特開2010−70693号公報 特許第4815297号 特許第4714949号 国際公開番号WO01/068377号公報 特開2004−330568号公報 特開2002−019271号公報
本発明は、水性インクの保存性が向上し、且つ、高速での画像形成を実現するインクセットを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、
光重合性化合物と酸と水と水溶性有機溶剤と界面活性剤とを含む処理液と、着色剤と光重合開始剤と水と水溶性有機溶剤と界面活性剤とを含む水性インクと、を有するインクセットであって
前記光重合性化合物は前記処理液にのみ含まれ、前記光重合開始剤は前記水性インクにのみ含まれ、
水及び炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物を除いて、前記処理液に含まれる少なくとも1種の成分と前記水性インクに含まれる少なくとも1種の成分とが共通骨格を有し、
前記処理液に含まれる成分と前記水性インクに含まれる成分とが、下記(I)〜(III)からなる群より選ばれる少なくとも一つの態様を満たすインクセットである。
(I)処理液に含まれる水溶性有機溶剤の少なくとも1種と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤の少なくとも1種とが、フタル酸骨格又はモルホリン骨格を共通骨格として有する態様
(II)処理液に含まれる光重合性化合物の少なくとも1種と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤の少なくとも1種とが、フタル酸骨格又はモルホリン骨格を共通骨格として有する態様
(III)処理液に含まれる界面活性剤の少なくとも1種と水性インクに含まれる界面活性剤の少なくとも1種とが、アセチレングリコール骨格又はポリオキシエチレン骨格を共通骨格として有する態様
請求項2に係る発明は、
前記前記(I)の態様は、
前記処理液に含まれる水溶性有機溶剤が、フタル酸メチル及びフタル酸エチルの少なくとも一方を含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤が、フタル酸メチル及びフタル酸エチルの少なくとも一方を含む態様、又は
前記処理液に含まれる水溶性有機溶剤が、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン及び4−エチルモルホリンの少なくとも一方を含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤が、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン及び4−エチルモルホリンの少なくとも一方を含む態様である請求項1に記載のインクセットである。
請求項3に係る発明は、
前記(II)の態様は、
前記処理液に含まれる光重合性化合物が、フタル酸系ポリエステルアクリレートを含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤がフタル酸エチルを含む態様、又は
前記処理液に含まれる光重合性化合物が、アクリロイルモルホリンを含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤が、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンを含む態様
である請求項1又は請求項2に記載のインクセットである。
請求項4に係る発明は、前記処理液に含まれる界面活性剤と前記水性インクに含まれる界面活性剤とのHydrophile−Lipophile Balance(HLB)値の差が5以内である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクセットである。
請求項に係る発明は、
請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインクセットを用い、前記水性インク及び前記処理液を記録媒体表面に吐出する吐出装置を備え、前記記録媒体表面に、前記水性インク及び前記処理液を互いに接触するように前記吐出装置から吐出することにより画像を形成する記録装置である。
請求項1、2、又に係る発明によれば、水及び炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物を除いて、処理液に含まれる少なくとも1種の成分と水性インクに含まれる少なくとも1種の成分とが共通骨格を有さないインクセットである場合に比べ、水性インクの保存性が向上し、且つ、高速での画像形成を実現するインクセットが得られる。
請求項4に係る発明によれば、共通骨格を有する処理液に含まれる界面活性剤と水性インクに含まれる界面活性剤とのHLB値の差が5を超える場合に比べ、高速での画像形成を実現するインクセットが得られる。
請求項に係る発明によれば、請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインクセットを適用しない場合に比べ、高速での画像形成を実現する記録装置が得られる。
本実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。 本実施形態に係る記録装置における吐出装置周辺を示す部分平面図である。
本実施形態に係るインクセットは、光重合性化合物と酸と水とを含む処理液と、着色剤と光重合開始剤と水とを含む水性インクと、を有し、水及び炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物を除いて、処理液に含まれる少なくとも1種の成分と水性インクに含まれる少なくとも1種の成分とが共通骨格を有するインクセットである。
従来、インクジェット方式で形成された画像は、耐擦性が低くなり易く、また、滲み易い傾向にある。
ここで、インクジェット方式で画像を形成する材料として、着色剤を含むインクと該インクを硬化する処理液とを併用する、二液式のインクセットが知られている。
このような硬化型の二液式のインクセットの中でも、光(例えば、紫外線)硬化性インクと光硬化性処理液とを用いた、光で硬化する二液式インクは、特に硬化性が高いことから、例えば、インクを凝集させて滲みを抑制する、インクを硬化させて光沢性や耐擦性を向上する、又は、非浸透記録媒体への印字を実現する、といった傾向にあると考えられている。
しかし、このようなインクセットの場合、インク等を吐出する吐出ヘッド内で硬化反応が進む結果、吐出ヘッドが詰まり易くなる傾向にある。
そのため、吐出ヘッド内での硬化を抑制する目的で、光重合開始剤を処理液に含め、重合性化合物をインクに含め、画像を形成するときにインクと処理液とを混合することにより、画像形成前のインクの硬化が起こり難いように設計した二液式インクがある。その一方で、処理液を吐出した打滴領域に対してインクを吐出した場合、直後には処理液とインクとの混合が十分では無く、処理液とインクとの界面に光重合開始剤が集まっているわけではないことから、紫外線を照射してもラジカル発生反応が進み難く、その結果、形成された画像の硬化反応が迅速に進まない傾向にある。
そこで、本実施形態においては、光重合性化合物と酸と水とを含む処理液と、着色剤と光重合開始剤と水とを含む水性インクと、を有し、水及び炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物を除いて、処理液に含まれる少なくとも1種の成分と水性インクに含まれる少なくとも1種の成分とが共通骨格を有するインクセットを適用する。
上記インクセットは、上記構成とすることにより、処理液と水性インクとの混合性が向上すると考えられる。
これは、本実施形態に係るインクセットの共通骨格を有する上記二成分に起因して、処理液と水性インクとの相溶性が向上すると考えられるためである。
つまり、本実施形態に係るインクセットは、処理液と水性インクとの混合性の向上により、これらに含まれる光硬化開始剤及び光重合性化合物の混合性も向上し、硬化に要する時間が短縮されるため、画像の形成に要する時間の短縮を実現すると考えられる。
また、本実施形態に係るインクセットは、光重合性化合物と光重合開始剤とが分かれて保存される二液式のインクセットである。
これにより、吐出ヘッド内での硬化が抑制され、吐出ヘッド内での処理液によるインクの硬化が抑制されるため、水性インクの保存性が向上する。
以上より、本実施形態に係るインクセットは、水性インクの保存性が向上し、且つ、高速での画像形成を実現する。
なお、本実施形態に係るインクセットにより形成された画像は、硬化速度が向上することにより、画像の滲みが抑制され、且つ擦過性が向上したものとなると考えられる。
また、本実施形態におけるインクセットは、光重合性化合物が処理液に含まれ、着色剤及び光重合開始剤が水性インクに含まれているため、色が異なる複数種類の水性インクを適用した場合であっても、光重合開始剤の量は増えるが、光重合性化合物の量は増えないため、光重合開始剤が不足して硬化が進行し難くなることを抑制する傾向にある。
さらに、近年は環境への配慮から、水を主溶媒としたインクが求められているところ、光重合開始剤には水に溶解しにくいものが多いため、水に難溶性の光重合開始剤と光重合性化合物とを分離した二液式のインクセットの場合、二液を混合した際に光重合開始剤が分離してしまう傾向にあり、そのため、利用する光重合開始剤の種類や光重合性化合物及び硬化光源の設計自由度が制限される傾向にあるが、本実施形態においては、処理液と水性インクとが共通骨格を有する上記構成のインクセットを適用するため、適用される光重合開始剤の種類や光重合性化合物及び硬化光源の設計に柔軟性があると考えられる。
[インクセット]
本実施形態に係るインクセットは、光重合性化合物と酸と水とを含む処理液と、着色剤と光重合開始剤と水とを含む水性インクと、を有し、水及び炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物を除いて、処理液に含まれる少なくとも1種の成分と水性インクに含まれる少なくとも1種の成分とが共通骨格を有するインクセットである。
なお、環構造を持たないアルコール系化合物とは、非環式の構造を有するアルコール系化合物を示す。
以下、水性インク及び処理液に含まれる各成分について述べる。
(水性インク)
水性インクは、光硬化型の水性インクであり、その代表的なものとして紫外線硬化型の水性インクが挙げられる。なお、水性インクは、紫外線(紫外光)以外の活性エネルギー線(活性エネルギー光)硬化型の水性インクであってもよい。
水性インクは、着色剤と、光重合開始剤と、水と、を含む。水性インクは、必要に応じて、界面活性剤、水溶性有機溶剤、及びその他の添加剤を含んでもよい。
−着色剤‐
着色剤としては、顔料が挙げられる。顔料としては、有機顔料、無機顔料が挙げられる。
黒色顔料の具体例としては、Raven7000,Raven5750,Raven5250,Raven5000 ULTRAII,Raven 3500,Raven2000,Raven1500,Raven1250,Raven1200,Raven1190 ULTRAII,Raven1170,Raven1255,Raven1080,Raven1060(以上コロンビアン・カーボン社製)、Regal400R,Regal330R,Regal660R,Mogul L,Black Pearls L,Monarch 700,Monarch 800,Monarch 880,Monarch 900,Monarch 1000,Monarch 1100,Monarch 1300,Monarch 1400(以上キャボット社製)、Color Black FW1,Color Black FW2,Color Black FW2V,Color Black 18,Color Black FW200,Color Black S150,Color Black S160,Color Black S170,Printex35,Printex U,Printex V,Printex140U,Printex140V,Special Black 6,Special Black 5,Special Black 4A,Special Black4(以上デグッサ社製)、No.25,No.33,No.40,No.47,No.52,No.900,No.2300,MCF−88,MA600,MA7,MA8,MA100(以上三菱化学社製)等を挙げられるが、これらに限定されるものではない。
シアン色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Blue−1,−2,−3,−15,−15:1,−15:2,−15:3,−15:4,−16,−22,−60等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
マゼンタ色顔料の具体例としては、C.I.Pigment Red−5,−7,−12,−48,−48:1,−57,−112,−122,−123,−146,−168,−177,−184,−202, C.I.Pigment Violet −19等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
イエロー顔料の具体例としては、C.I.Pigment Yellow−1,−2,−3,−12,−13,−14,−16,−17,−73,−74,−75,−83,−93,−95,−97,−98,−114,−128,−129,−138,−151,−154,−180等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
顔料分散剤としては、高分子分散剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤等が挙げられる。
着色剤として顔料を使用した場合には、併せて顔料分散剤を用いることが望ましい。
高分子分散剤としては、親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体が好適に用いられる。親水性構造部と疎水性構造部とを有する重合体としては、縮合系重合体と付加重合体とが使用される。縮合系重合体としては、公知のポリエステル系分散剤が挙げられる。付加重合体としては、α,β−エチレン性不飽和基を有する単量体の付加重合体が挙げられる。親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体と疎水性基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体を組み合わせて共重合することにより目的の高分子分散剤が得られる。また、親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体の単独重合体も用いられる。
親水基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、カルボキシル基、スルホン酸基、水酸基、りん酸基等を有する単量体、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、イタコン酸モノエステル、マレイン酸、マレイン酸モノエステル、フマル酸、フマル酸モノエステル、ビニルスルホン酸、スチレンスルホン酸、スルホン化ビニルナフタレン、ビニルアルコール、アクリルアミド、メタクリロキシエチルホスフェート、ビスメタクリロキシエチルホスフェート、メタクリロオキシエチルフェニルアシドホスフェート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。
なお、これらの単量体は、塩構造を有していてもよい。
疎水性基を有するα,β−エチレン性不飽和基を有する単量体としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン誘導体、ビニルシクロヘキサン、ビニルナフタレン、ビニルナフタレン誘導体、アクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸アルキルエステル、メタクリル酸フェニルエステル、メタクリル酸シクロアルキルエステル、クロトン酸アルキルエステル、イタコン酸ジアルキルエステル、マレイン酸ジアルキルエステル等が挙げられる。
高分子分散剤として望ましい共重合体の例としては、スチレン−スチレンスルホン酸共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−マレイン酸共重合体、ビニルナフタレン−メタクリル酸共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸アルキルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−アクリル酸アルキルエステル−アクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸フェニルエステル−メタクリル酸共重合体、スチレン−メタクリル酸シクロヘキシルエステル−メタクリル酸共重合体等が挙げられる。また、これらの重合体に、ポリオキシエチレン基、水酸基を有する単量体を共重合させてもよい。
高分子分散剤の重量平均分子量としては、例えば、2000以上50000以下がよい。
これら高分子分散剤は、1種類を単独で用いても、二種類以上を併用しても構わない。高分子分散剤の含有量は、顔料により大きく異なるため一概には言えないが、顔料に対し、0.1質量%以上100質量%以下であることがよい。
顔料としては、水に自己分散する顔料(以下自己分散型顔料と称する)も挙げられる。
自己分散型顔料とは、顔料表面に水に対する可溶化基を有し、高分子分散剤が存在しなくとも水中で分散する顔料のことを指す。自己分散型顔料は、例えば、顔料に対して酸・塩基処理、カップリング剤処理、ポリマーグラフト処理、プラズマ処理、酸化/還元処理等の表面改質処理を施すことにより得られる。
自己分散型顔料としては、上記顔料に対して表面改質処理を施した顔料の他、キャボット社製のCab−o−jet−200、Cab−o−jet−300、Cab−o−jet−400、IJX−157、IJX−253、IJX−266、IJX−273、IJX−444、IJX−55、Cab−o−jet−250C、Cab−o−jet−260M,Cab−o−jet−270Y,Cab−o−jet−450C,Cab−o−jet−465M,Cab−o−jet−470Y,Cab−o−jet−480M、オリエント化学社製のMicrojet Black CW−1、CW−2等の市販の自己分散顔料等も挙げられる。
自己分散型顔料としては、その表面に官能基として少なくともスルホン酸、スルホン酸塩、カルボン酸、又はカルボン酸塩を有する顔料であることが望ましい。より望ましくは、表面に官能基として少なくともカルボン酸、又はカルボン酸塩を有する顔料である。
ここで、顔料としては、樹脂により被覆された顔料等も挙げられる。これは、マイクロカプセル顔料と呼ばれ、DIC社製、東洋インキ社製などの市販のマイクロカプセル顔料がある。なお、市販のマイクロカプセル顔料に限られず、目的に応じて作製したマイクロカプセル顔料を使用してもよい。
また、顔料としては、高分子化合物を顔料に物理的に吸着又は化学的に結合させた樹脂分散型顔料も挙げられる。
また、顔料としては、黒色とシアン、マゼンタ、イエローの3原色顔料のほか、赤、緑、青、茶、白等の特定色顔料や、金、銀色等の金属光沢顔料、無色又は淡色の体質顔料、プラスチックピグメント等も挙げられる。
また、顔料としては、シリカ、アルミナ、又は、ポリマービード等をコアとして、その表面に染料又は顔料を固着させた粒子、染料の不溶レーキ化物、着色エマルション、着色ラテックス等も挙げられる。
着色剤としては、顔料の他、その他、親水性のアニオン染料、直接染料、カチオン染料、反応性染料、高分子染料等や油溶性染料等の染料類、染料で着色したワックス粉・樹脂粉類やエマルション類、蛍光染料や蛍光顔料等も挙げられる。
着色剤の体積平均粒径は、例えば10nm以上1000nm以下であることが挙げられる。
着色剤の体積平均粒径とは、着色剤そのものの粒径、又は着色剤に分散剤等の添加物が付着している場合には、添加物が付着した粒径をいう。体積平均粒径の測定装置には、マイクロトラックUPA粒度分析計 9340 (Leeds&Northrup社製)により行う。その測定は、インク4mlを測定セルに入れて行った。なお、測定時の入力値として、粘度にはインクの粘度を、分散粒子の密度は着色剤の密度とした。
着色剤の含有量(濃度)は、例えば、インクに対して1質量%以上25質量%以下が望ましく、2質量%以上20質量%以下がより望ましい。
−光重合開始剤−
光重合開始剤としては、水溶性の光重合開始剤であってもよいし、非水溶性の光重合開始剤であってもよい。なお、光重合開始剤において、水溶性とは、25℃の水100質量部に対する対象物質の溶解量が0.1質量部以上であることを意味する。一方、非水溶性とは、25℃の水100質量部に対する対象物質の溶解量が0.1質量部未満であることを意味する。
水溶性の光重合開始剤としては、ヒドロキシアセトフェノン類(1−フェニル−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパノン等)、アミノアセトフェノン類(2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタン−1−オン等)、チオキサントンアンモニウム塩、ベンゾフェノンアンモニウム塩等の周知の光重合開始剤が挙げられる。
非水溶性の光重合開始剤としては、ベンゾイン化合物(ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等)、ベンゾフェノン、アシルホスフィンオキサイド化合物(ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルエトキシホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)、チオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等)、アントラキノン化合物(エチルアントラキノン等)等の周知の光重合開始剤が挙げられる。
なお、非水溶性の光重合開始剤は、分散剤等を利用した周知の手法によりエマルジョン化(乳化)して水性インク中に分散させてもよいし、水溶性有機溶剤により溶解又は分散してインク中に分散させてもよい。
光重合開始剤の含有量は、例えば、インクに対して0.1質量%以上20質量%以下が望ましく、0.1質量%以上10質量%以下がより望ましく、1質量%以上10質量%以下がさらに望ましい。
ここで、光重合開始剤と共に、増感剤(重合開始助剤)を併用してもよい。増感剤(重合開始助剤)としては、脂肪族アミン、芳香族基を含むアミン(2−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−(ジメチルアミノ)安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等の3級アミン含有化合物)、ピペリジン、トリエタノールアミン等のアミン含有化合物;アリル尿素、o−トリルチオ尿素等の尿素含有化合物;ナトリウムジエチルジチオホスフェート、芳香族スルフィン酸の可溶性塩等のイオウ含有化合物;N、N、ジ置換pアミノベンゾニトリル等のニトリル含有化合物;トリnブチルホスフィン、ネトリウムジエチルジチオホスフィード等のリン含有化合物;ミヒラーケトン、Nニトリソヒドロキシルアミン誘導体、オキサゾリジン化合物、テトラヒドロ−1,3−オキサジン化合物、アルデヒド(ホルムアルデヒドまたはアセトアルデヒド)及びジアミンの縮合物等の窒素含有化合物:エポキシ樹脂とアミンの反応生成物の高分子化アミン;トリエタノールアミントリアクリレート等が挙げられる。
増感剤の含有量は、例えば、インクに対して0.01質量%以上20質量%以下がよい。
−水−
水としては、特に不純物の混入、又は微生物の発生を防止するという観点から、イオン交換水、超純水、蒸留水、限外濾過水が好適に挙げられる。
水の含有量は、例えば、インクに対して10質量%以上95質量%以下が望ましく、30質量%以上90質量%以下がより望ましい。
−水溶性有機溶剤−
水溶性有機溶剤としては、多価アルコール類、多価アルコール類誘導体、含窒素溶媒、アルコール類、含硫黄溶媒等が挙げられる。水溶性有機溶剤としては、その他、フタル酸モノエステル、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等も挙げられる。
なお、水溶性有機溶剤において、水溶性とは、25℃の水100質量部に対する対象物質の溶解量が1質量部以上であることを意味する。
多価アルコール類としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,2−へキサンジオール、1,2,6−ヘキサントリオール、グリセリン、トリメチロールプロパン、キシリトールなどの糖アルコール類;キシロース、グルコース、ガラクトースなどの糖類;等が挙げられる。
多価アルコール類誘導体としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、ジグリセリンのエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
含窒素溶媒としては、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、シクロヘキシルピロリドン、トリエタノールアミン等が挙げられる。
アルコール類としてはエタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、ベンジルアルコール等が挙げられる。
含硫黄溶媒としては、チオジエタノール、チオジグリセロール、スルフォラン、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。
ここで、水溶性有機溶剤としては、モルホリン骨格を持つモルホリン化合物、又はアルコキシアルコールも挙げられる。光重合開始剤として非水溶性の光重合開始剤(特にチオキサントン化合物(イソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン等))を適用した場合、水溶性有機溶剤としてモルホリン化合物、又はアルコキシアルコールを使用すると、水性インク中において、当該非水溶性の光重合開始剤の溶解性又は分散性が高まり易くなるため好適である。
モルホリン化合物としては、下記一般式(MO)で示されるモルホリン化合物が挙げられる。
一般式(MO)中、Rmは、メチル基、水酸基、カルボキシル基、アミノ基又はハロゲンを示す。Rmは、単結合、置換若しくは無置換のアルキレン基、カルボニル基、エステル基、又はこれらを組み合わせた基を示す。なお、Rmが単結合を示す場合、一般式(MO)で示されるモルホリン化合物は、RmがなくRmがモルホリン骨格に直結している化合物となる。
ここで、Rmが示すアルキレン基は、直鎖状又は分岐状のいずれであってもよく、炭素数1以上5以下(望ましくは1以上3以下)のアルキレン基が挙げられる。直鎖状のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基等が挙げられる。分岐状のアルキレン基としては、イソプロピレン基、イソブチレン基、sec−ブチレン基、tert−ブチレン基等が挙げられる。
Rmが示すアルキレン基に置換し得る置換基としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基、ハロゲン原子等が挙げられる。
以下、一般式(MO)で示されるモルホリン化合物の具体例を例示するが、これに限られるものではない。

また水溶性有機溶剤としては、モルホリン化合物以外に、アルコキシエタノール、アルコキシエステルも挙げられる。
アルコキシアルコールとしては、2−(2−(2−ブトキシエトキシ)エトキシ)エタノール、ジエチレングルコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールヘキシルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル等が挙げられる。
アルコキシエステルとしては、酢酸2―(2−N−ブトキシエトキシ)エチル等が挙げられる。
水溶性有機溶剤は、1種類で使用しても2種類以上を併用してもよい。
水溶性有機溶剤の含有量は、水に対して1質量%以上60質量%以下が望ましく、1質量%以上40質量%以下がより望ましい。
−界面活性剤−
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられ、望ましくは、アニオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤である。
アニオン性界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルフェニルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、高級脂肪酸塩、高級脂肪酸エステルの硫酸エステル塩、高級脂肪酸エステルのスルホン酸塩、高級アルコールエーテルの硫酸エステル塩及びスルホン酸塩、高級アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩等が挙げられる。
これらの中でも、アニオン性界面活性剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、イソプロピルナフタレンスルホン酸塩、モノブチルフェニルフェノールモノスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、モノブチルビフェニルスルホン酸塩、ジブチルフェニルフェノールジスルホン酸塩等がよい。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、アルキルアルカノールアミド、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物等が挙げられる。
これらの中でも、ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸アルキロールアミド、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールブロックコポリマー、アセチレングリコール、アセチレングリコールのポリオキシエチレン付加物がよい。
ノニオン性界面活性剤としては、その他、ポリシロキサンオキシエチレン付加物等のシリコーン界面活性剤;パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、オキシエチレンパーフルオロアルキルエーテル等のフッ素界面活性剤;スピクリスポール酸やラムノリピド、リゾレシチン等のバイオサーファクタント;等も挙げられる。
界面活性剤のHydrophile−Lipophile Balance(HLB)値は、溶解性等を考慮すると例えば3以上20以下の範囲がよい。
界面活性剤は、1種類で使用しても2種類以上を併用してもよい。
界面活性剤の含有量は、インクに対して0.1質量%以上10質量%以下が望ましく、0.1質量%以上5質量%以下がより望ましく、0.2質量%以上3質量%以下がさらに望ましい。
−その他添加剤−
その他添加剤としては、インク吐出性改善剤(ポリエチレンイミン、ポリアミン類、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等)、導電率/pH調整剤(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等のアルカリ金属類の化合物等)、反応性の希釈溶媒、浸透剤、pH緩衝剤、酸化防止剤、防カビ剤、粘度及び保湿性調製剤、導電剤、キレート化剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤等が挙げられる。
−水性インクの物性−
水性インクの表面張力は、例えば20mN/m以上45mN/m以下の範囲が挙げられる。
ここで、表面張力としては、ウイルヘルミー型表面張力計(協和界面科学株式会社製)を用い、23℃、55%RHの環境において測定した値を採用した。
水性インクの粘度は、例えば1.5mPa・s以上30mPa・s以下の範囲が挙げられる。ここで、粘度としては、レオマット115(Contraves製)を測定装置として用いて、測定温度は23℃、せん断速度は1400s−1の条件で測定した値を採用した。
(処理液)
処理液は、光重合性化合物と、酸と、水と、を含む。処理液は、必要に応じて、界面活性剤、水溶性有機溶剤、及びその他の添加剤を含んでもよい。
−光重合性化合物−
光重合性化合物としては、紫外線によってラジカル重合する重合性基を有する化合物等が挙げられ、モノマー、オリゴマー、又はこれらを含む混合物であってもよい。この重合性基としては、例えば、エチレン性不飽和二重結合を有する基が挙げられ、具体的には、例えば、アクリロイル基、メタクリロイル基、ビニル基、ビニルエーテル基、エポキシ基、オキセタン基、無水マレイン酸基、N−置換マレイミド基等が挙げられる。なお、光重合性化合物は、カチオン重合性化合物であってもよい。
光重合性化合物は、水溶性の光重合性化合物であってもよいし、非水溶性の光重合性化合物であってもよい。なお、光重合性化合物において、水溶性とは、25℃の水100質量部に対する対象物質の溶解量が5質量部以上(望ましくは10質量部)であることを意味する。一方、水不溶性とは、25℃の水100質量部に対する対象物質の溶解量が5質量部未満であることを意味する。
水溶性の光重合性化合物としては、周知の光重合性化合物が挙げられ、具体的には、アクリロイルモロフォリン(ACMO)、ダイアセトンアクリルアマイド、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ホルムアミド、ビニルナフタレンスルホン酸、メトキシポリエチレングリコールメタクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、無水琥珀酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのエステル、オルソ無水フタル酸と2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートとのエステル等のラジカル重合性モノマーが挙げられる。
水溶性の光重合性モノマーとしては、多価アルコールの(メタ)アクリル酸エステル、多価アルコールから誘導されるグリシジルエーテルの(メタ)アクリル酸エステル等のラジカル重合性モノマーも挙げられる。
水溶性の光重合性化合物としては、水溶性の光重合性モノマーが目的とする重合度で重合したオリゴマーも挙げられる。
非水溶性の光重合性化合物としては、周知の非水溶性の光重合性物質が挙げられ、具体的には、非水溶性の光重合性物質としては、アルコール、多価アルコール又はアミノアルコール類のアクリル酸エステル;アルコール又は多価アルコール類のメタクリル酸エステル;アクリル脂肪族アミド;アクリル脂環アミド;アクリル芳香族アミド類等のラジカル重合性モノマーが挙げられる。
非水溶性の光重合性化合物としては、非水溶性の光重合性モノマーが目的とする重合度で重合したオリゴマー;エポキシ骨格、ウレタン骨格、ポリエステル骨格又はポリエーテル骨格にアクリロイル基又はメタクリロイル基の付加したアクリレート(エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、ウレタンメタクリレート、ポリエステルメタクリレート、フタル酸系ポリエステルアクリレート等)のオリゴマー;も挙げられる。
なお、非水溶性の光重合性化合物は、周知の手法によりエマルジョン化(乳化)して水性インク中に分散される。非水溶性の光重合性物質は、自己エマルジョン化型(自己乳化型)であってもよいし、分散剤によりエマルジョン化(乳化)するものであってもよい。
光重合性化合物は、単独で用いてもよいし、2種以上併用してもよい。
光重合性化合物の含有量(濃度)は、例えば、インクに対して5質量%以上50質量%以下が望ましく、10質量%以上30質量%以下がより望ましく、15質量%以上25質量%以下がさらに望ましい。
−酸−
本実施形態における処理液は、インク構成成分を凝集又は不溶化させるため、酸を含む。 酸としては特に限定されず、例えば、有機酸及び無機酸が挙げられるが、有機酸が望ましい。
有機酸としては、例えば、アルギニン酸、システイン、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、マロン酸、リシン、リンゴ酸、イタコン酸、クエン酸、グリシン、グルタミン酸、コハク酸、酒石酸、フタル酸、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、又はニコチン酸が挙げられる。また、これらの誘導体又はこれらの塩であってもよい。
これらのうち、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、ピロールカルボン酸、フランカルボン酸、ビリジンカルボン酸、クマリン酸、チオフェンカルボン酸、ニコチン酸、これらの化合物の誘導体、又はこれらの塩が望ましく、ピロリドンカルボン酸、ピロンカルボン酸、フランカルボン酸、クマリン酸、これらの化合物の誘導体又はこれらの塩がより望ましい。
なお、無機酸としては、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸、過塩素酸、炭酸等が挙げられる。
−水−
処理液に含む水としては、上述した水性インクに含まれる水と同様のものが挙げられる。
−水溶性有機溶剤、界面活性剤、その他添加剤−
処理系に含んでもよい水溶性有機溶剤、界面活性剤、及びその他添加剤としては、上述した水性インクに含んでもよい、水溶性有機溶剤、界面活性剤及びその他添加剤と同様のものが挙げられる。
−共通骨格−
本実施形態に係るインクセットとしては、例えば、以下の(I)〜(VII)の態様が挙げられる。
但し、これらの態様において、共通骨格を有する成分としては、水及び炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物が除かれる。
なお、炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物とは、例えば、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エタノール、n−ブタノールが挙げられる。
(I)処理液に含まれる水溶性有機溶剤と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤とが共通骨格を有する態様。
(II)処理液に含まれる光重合性化合物と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤とが共通骨格を有する態様。
(III)処理液に含まれる界面活性剤と水性インクに含まれる界面活性剤とが共通骨格を有する態様(但し、この態様(III)の場合、水性インク及び処理液の混合性を高める観点から、これらの界面活性剤におけるHydrophile−Lipophile Balance(HLB)値の差が5以内であることが望ましい。)
ここで、本実施形態における共通骨格とは、例えば、ポリオキシエチレン骨格、アセチレングリコール骨格、モルホリン骨格、フタル酸骨格等が挙げられる。
以下、(I)〜(III)の態様について説明する。
−(I)の態様−
(I)処理液に含まれる水溶性有機溶剤と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤とが共通骨格を有する態様においては、共通骨格として、フタル酸骨格、モルホリン骨格が挙げられる。
フタル酸骨格を有する水溶性有機溶剤としては、フタル酸メチル、フタル酸エチルが挙げられる。
モルホリン骨格を有する水溶性有機溶剤としては、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、4-エチルモルホリンが挙げられる。
処理液に含まれる水溶性有機溶剤と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤とは、同じ水溶性有機溶剤であっても、異なる水溶性有機溶剤であってもよい。
異なる水溶性有機溶剤である場合、フタル酸メチル及びフタル酸エチル、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン及び4-エチルモルホリンの組合せが望ましい。
−(II)の態様−
(II)処理液に含まれる光重合性化合物と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤とが共通骨格を有する態様における共通骨格としては、フタル酸骨格、モルホリン骨格が挙げられる。
フタル酸骨格を有する水溶性有機溶剤としては、フタル酸メチル、フタル酸エチルが挙げられる。
モルホリン骨格を有する水溶性有機溶剤としては、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン、4-エチルモルホリンが挙げられる。
フタル酸骨格を有する光重合性化合物としては、フタル酸系ポリエステルアクリレートが挙げられる。
モルホリン骨格を有する光重合性化合物としては、アクリロイルモルホリン(ACMO)が挙げられる。
処理液に含まれる光重合性化合物と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤との組合せは、フタル酸エチル及びフタル酸系ポリエステルアクリレート、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン及びアクリロイルモルホリンの組合せが望ましい。
−(III)の態様−
(III)処理液に含まれる界面活性剤と水性インクに含まれる界面活性剤とが共通骨格を有する態様における共通骨格としては、アセチレングリコール骨格、ポリオキシエチレンアルキルエーテル骨格が挙げられる。
なお、界面活性剤としては、処理液におけるpH変化の影響が抑制される観点から、ノニオン系界面活性剤が望ましい。
アセチレングリコール骨格を有する界面活性剤としては、オルフィンE1010、オルフィンE1004、サーフィノール485が挙げられる。
ポリオキシエチレンアルキルエーテル骨格を有する界面活性剤としては、エマルゲン709、エマルゲン1108、エマルゲン1118S−70が挙げられる。
処理液に含まれる界面活性剤と水性インクに含まれる界面活性剤とは、同じであっても、異なるものであってもよい。
異なる界面活性剤を適用する場合、水性インク及び処理液の混合性を高める観点から、処理液に含まれる界面活性剤と水性インクに含まれる界面活性剤とのHLB値の差が5以内である態様が望ましい。
界面活性剤として具体的には、例えば、オルフィンE1010及びサーフィノール485、エマルゲン1108及びエマルゲン1118S−70の組合せが望ましい。
なお、HLB値とは、界面活性剤の水と油への親和性のバランスを表す指標であり、化学構造や物性などの数値を基に計算する方法(例えば、グリフィン法)により求められる数値であって、小さいほど親油性が高く、大きいほど親水性が高いことを示す。
ここで、本実施形態においては、HLB値の差とは、各界面活性剤のHLB値の中央値における差を示す。
[記録装置]
本実施形態に係る記録装置は、本実施例に係るインクセットを用い、水性インク及び処理液を記録媒体表面に吐出する吐出装置を備え、記録媒体表面に、インク及び処理液を互いに接触するように記録吐出装置から吐出することにより画像を形成する記録装置である。
本実施形態に係る記録装置は、本実施形態に係るインクセットを適用することにより、高速での画像形成を実現すると考えられる。
本実施形態に係る記録装置では、本実施例に係るインクセットを用い、水性インク及び処理液を記録媒体表面に吐出する吐出装置により、記録媒体表面に、インク及び処理液を互いに接触するように吐出装置から吐出することにより画像を形成する記録方法が実施される。
本実施形態に係る記録装置には、本実施形態に係る水性インク(光硬化型水性インク)を収容し、当該記録装置に着脱されるようカートリッジ化されたインクカートリッジを備えていてもよい。
以下、本実施形態に係る記録装置について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本実施形態に係る記録装置を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係る記録装置における記録ヘッド周辺を示す部分平面図である。
本実施形態に係る記録装置12は、例えば、図1〜図2に示すように、筐体14内の下部に、給紙容器16が備えられており、給紙容器16内に積層された用紙P(記録媒体の一例)を取り出しロール18で1枚ずつ取り出す機構を有している。取り出された用紙Pは、搬入経路22を構成する複数の搬入ローラ対20で搬送される。
給紙容器16の上方には、駆動ロール24及び従動ロール26に張力を付与されつつ支持された無端状の搬送ベルト28が配置されている。搬送ベルト28の上方には記録ヘッド30(吐出装置の一例)及び吐出ヘッド31(吐出装置の一例)が配置されており、搬送ベルト28における平坦部分に対向している。この記録ヘッド30が搬送ベルト28の平坦部分に対向した領域が、記録ヘッド30から用紙Pにインクの液滴が吐出される吐出領域となっている。搬入ローラ対20を搬送された用紙Pは、搬送ベルト28で保持されてこの吐出領域に至り、記録ヘッド30に対向した状態となり、記録ヘッド30から画像情報に応じて吐出されたインクの液滴が用紙Pの表面に付着する。
ここで、各色の記録ヘッド30は、それぞれ、記録装置12に着脱される各色のインクカートリッジ30Aと供給管(不図示)を通じて連結され、インクカートリッジ30Aにより、各色のインクがそれぞれ記録ヘッド30へ供給される。
また、吐出ヘッド31は、処理液が、処理液カートリッジ31Aと供給管(不図示)を通じて連結され、処理液カートリッジ31Aにより、処理液が吐出ヘッド31へ供給される。
記録ヘッド30は、例えば、図2に示すように、有効な記録領域(インクを吐出するノズルの配置領域)が用紙Pの幅(用紙Pの搬送方向と交差(例えば直交)する方向の長さ)以上とされた長尺状の記録ヘッドである。
なお、記録ヘッド30は、これに限られず、用紙Pの幅よりも短尺状の記録ヘッドであって、用紙Pの幅方向に移動してインクを吐出する方式(所謂キャリッジ方式)の記録ヘッドであってもよい。
記録ヘッド30は、インクの液滴を熱により吐出する、所謂サーマル方式であってもよいし、インクの液滴を圧力により吐出する、所謂圧電方式等、公知のものが適用される。
記録ヘッド30としては、例えば、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、及びブラック(K)の4色それぞれに対応した4つの記録ヘッドが搬送方向に沿ってアレイ状に配置されている。無論、記録ヘッド30は、上記4色のそれぞれに対応した4つの記録ヘッド30を配置する形態に限られず、目的に応じて、ブラック(K)に対応した一つの記録ヘッド30を配置した形態であってよいし、他の中間色を加えた4色以上のそれぞれに対応した4つ以上の記録ヘッド30を配置した形態であってもよい。
記録ヘッド30の上流側(用紙Pの搬送方向上流側)には、処理液(S)を吐出する吐出ヘッド31が配置されている。インクが吐出される前又は後(図1においては、インクが吐出される前)に、該処理液(S)を吐出する。
吐出ヘッド31の構成については、上記記録ヘッド30と同様であるため、説明を省略する。
記録ヘッド30の上流側(用紙Pの搬送方向上流側)には、帯電ロール32が配置されている。帯電ロール32は、従動ロール26との間で搬送ベルト28及び用紙Pを挟みつつ従動し、接地された従動ロール26との間に電位差を生じさせ、用紙Pに電荷を与えて搬送ベルト28に静電吸着させる。
記録ヘッド30の下流側(用紙Pの搬送方向下流側)には、搬送ベルト28の上方に、紫外線照射装置50(光照射装置の一例)が配置されている。
紫外線照射装置50は、搬送ベルト28の上の用紙Pに付着したインクに対して、紫外線を照射する。
紫外線照射装置50は、例えば、図2に示すように、有効な紫外線照射領域(紫外線する光源の配置領域)が記録ヘッド30による記録領域の幅(用紙Pの搬送方向と交差(例えば直交)する方向)以上とされた長尺状の紫外線照射装置である。
なお、紫外線照射装置50は、これに限られず、記録ヘッド30による記録領域の幅よりも短尺状の紫外線照射装置であって、記録ヘッド30による記録領域の幅方向に移動して紫外線を照射する方式(所謂キャリッジ方式)の紫外線照射装置であってもよい。
紫外線照射装置50の光源としては、水銀ランプ(例えば数100Paから1MPaまでの動作圧力を有する低圧、中圧、高圧水銀ランプ)、メタルハライドランプ、キセノンランプ、冷陰極管、熱陰極管、発光ダイオード(LED)、半導体レーザ(LD、VCSEL)、レーザ波長変換光源等が挙げられる。
これらの中でも、紫外線照射装置50の光源としては、インクを硬化させるときの状態の変動(その水分量や温度の変動)が少ない、つまり硬化条件の変動が少なく、照射エネルギー密度を高められる発光ダイオード(LED)か半導体レーザ(LD、VCSEL)がよい。
紫外線照射装置50の下流側(用紙Pの搬送方向下流側)には、剥離板34が配置されており、用紙Pを搬送ベルト28から剥離させる。剥離された用紙Pは、剥離板34の下流側(用紙Pの搬送方向下流側)で排出経路36を構成する複数の排出ローラ対38で搬送され、筐体14の上部に設けられた排紙容器40に排出される。
次に、本実施形態に係る記録装置12の動作について説明する。
本実施形態に係る記録装置12では、用紙Pは、給紙容器16から取り出しロール18で1枚ずつ取り出され、搬入経路22を経由して搬送ベルト28へ搬送される。
次に、用紙Pは、帯電ロール32により搬送ベルト28に静電吸着され、搬送ベルト28の回転により記録ヘッド30の下方へ搬送される。
次に、用紙Pは、吐出ヘッド31により、処理液が吐出される。これら処理液は、用紙Pのインクの付着領域(画像形成領域)に吐出する。
次に、用紙Pは、記録ヘッド30により、処理液が付着した領域にインクが吐出され、目的とする画像が記録される。
このインクと処理液とが接触することでインクに含まれる着色剤が凝集する。
次に、用紙Pに付着したインクに対して、紫外線照射装置50により紫外線が照射され、インク中の紫外線重合性化合物の硬化反応(重合反応)が進行し、インク(インクによる画像)が硬化して用紙Pに固定化する。
ここで、紫外線照射装置50の紫外線照射条件としては、インク中に含まれる紫外線重合性化合物の種類等により変わるが、例えば、用紙P上に吐出されたインク中の紫外線重合性化合物の硬化反応(重合反応)が進行して硬化する条件であることがよい。
具体的には、紫外線照射条件としては、例えば、波長領域(中心波長)が375nm以上450nm以下、照射強度が10W/cm以上5000W/cm以下(望ましくは50W/cm以上500W/cm以下)、照射時間が0.1ミリ秒以上10秒以下(望ましくは10ミリ秒以上100ミリ秒以下)であることがよい。
次に、インク(インクによる画像)が固定化(形成)された用紙Pは、排出経路36を経由し、排紙容器40に排出される。
このようにして、本実施形態に係る記録装置12では、インク(インクによる画像)が固定化(形成)された用紙Pが得られる。
なお、本実施形態に係る記録装置12では、記録ヘッド30によってインクの液滴を用紙Pの表面に直接吐出する方式について説明したが、これに限られず、例えば中間転写体にインクの液滴を吐出した後に、中間転写体上のインクの液滴を用紙Pに転写する方式であってもよい。
また、本実施形態に係る記録装置12では、用紙Pとして枚葉紙にインク(インクによる画像)を固定化(形成)する方式について説明したが、連帳機を用いて、用紙Pとしてロール紙にインク(インクによる画像)を固定化(形成)する方式であってもよい。
また、本実施形態に係る記録装置12では、紫外線照射装置50を備えた形態について説明したが、光硬化型水性インクの種類に応じて、紫外線(紫外光)以外の活性エネルギー線(活性エネルギー光)を照射する照射装置を備えた形態であってもよい。
また、本実施形態は、限定的に解釈されるものではなく、本発明の要件を満足する範囲内で実現されることは、言うまでもない。
以下に、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。尚、以下において「部」および「%」は、特に断りのない限り質量基準である。
<インクセットの調製>
(インクセット1)
−処理液1−
ピロリドンカルボン酸 10質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
ウレタンアクリレート(荒川化学工業株式会社製) 20質量部
ジエチレングリコール 4質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより処理液1を得た。
−水性インク1−
カーボンブラック 10質量部
スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸塩共重合体(スチレン:アクリル酸エステル:アクリル酸塩=40:30:30) 1質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)5質量部
グリセリン 15質量部
ジエチレングリコール 9質量部
IHI−PI TPO−L(コンストゥルーケミカル社製) 1質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより水性インク1を得た。
(インクセット2)
−処理液2−
マレイン酸 6質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
フタル酸系ポリエステルアクリレート(共栄社化学株式会社製) 20質量部
ジエチレングリコール 9質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより処理液2を得た。
−水性インク2−
ピグメントブルー15:4 10質量部
スチレン−メタクリル酸エチル−メタクリル酸塩共重合体(スチレン:メタクリル酸エステル:メタクリル酸塩=50:30:20) 1質量部
オルフィンE1004(日信化学工業株式会社製、HLB値7以上9以下) 4質量部
グリセリン 15質量部
フタル酸エチル 8質量部
IHI−PI TPO−L(コンストゥルーケミカル社製) 1質量部
純水 62質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより水性インク2を得た。
(インクセット3)
−処理液3−
マロン酸 5質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
エポキシアクリレート(共栄社化学株式会社製) 20質量部
グリセリン 9質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより処理液3を得た。
−水性インク3−
ピグメントレッド122 10質量部
ブタジエン−アクリル酸メチル−アクリル酸塩共重合体 1質量部
サーフィノール485(日信化学工業株式会社製、HLB値17) 4質量部
グリセリン 15質量部
ジエチレングリコール(コンストゥルーケミカル社製) 10質量部
IHI−PI TPO−L 1質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより水性インク3を得た。
(インクセット4)
−処理液4−
クエン酸 5質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
ウレタンアクリレート 20質量部
ジエチレングリコール 9質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより処理液4を得た。
−水性インク4−
ピグメントイエロー74 10質量部
スチレン−アクリル酸ブチル−アクリル酸塩共重合体 1質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
グリセリン 15質量部
サーフィノール485(日信化学工業株式会社製、HLB値17) 4質量部
イルガキュア819(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 1質量部
純水 66質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより水性インク4を得た。
(インクセット5)
−処理液5−
ピロリドンカルボン酸 10質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
ウレタンアクリレート 20質量部
ジエチレングリコール 4質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより処理液5を得た。
−水性インク5−
ピグメントレッド122 10質量部
スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸塩共重合体 1質量部
オルフィンE1004(日信化学工業株式会社製、HLB値7以上9以下) 4質量部
グリセリン 15質量部
ジエチレングリコール 10質量部
IHI−PI TPO−L(コンストゥルーケミカル社製) 1質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより水性インク5を得た。
(インクセット6)
−処理液6−
マロン酸 5質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
ウレタンアクリレート(荒川化学工業株式会社製) 20質量部
ジエチレングリコール 4質量部
4-エチルモルホリン 5質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより処理液6を得た。
−水性インク6−
カーボンブラック 10質量部
スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸塩共重合体(スチレン:アクリル酸エステル:アクリル酸塩=40:30:30) 1質量部
オルフィンE1004(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)5質量部
グリセリン 10質量部
ジエチレングリコール 9質量部
4-(2-ヒドロキシエチル)モルホリン 5質量部
イルガキュア819(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製) 1質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより水性インク6を得た。
(比較インクセット1)
−比較処理液1−
ピロリドンカルボン酸 10質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
グリセリン 20質量部
ジエチレングリコール 2質量部
IHI−PI TPO−L(コンストゥルーケミカル社製) 1質量部
純水 62質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより比較処理液1を得た。
−比較水性インク1−
カーボンブラック 10質量部
スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸塩共重合体 1質量部
ウレタンアクリレート 20質量部
オルフィンE1004(日信化学工業株式会社製、HLB値7以上9以下) 2質量部
グリセリン 4質量部
純水 63質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより比較水性インク1を得た。
(比較インクセット2)
−比較処理液2−
ピロリドンカルボン酸 10質量部
水酸化リチウム 2質量部
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)2質量部
グリセリン 20質量部
ジエチレングリコール 2質量部
純水 64質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより比較処理液2を得た。
−比較水性インク2−
カーボンブラック 10質量部
スチレン−アクリル酸エチル−アクリル酸塩共重合体 1質量部
ウレタンアクリレート 20質量部
オルフィンE1004(日信化学工業株式会社製、HLB値7以上9以下) 4質量部
グリセリン 4質量部
4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン(上記MO−1) 4質量部
IHI−PI TPO−L(コンストゥルーケミカル社製) 1質量部
純水 57質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより比較水性インク2を得た。
(比較インクセット3)
−比較処理液3−
オルフィンE1010(日信化学工業株式会社製、HLB値13以上14以下)4質量部
ウレタンアクリレート 20質量部
ジエチレングリコール 16質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、1μmフィルターで濾過することにより比較処理液3を得た。
−比較水性インク3−
カーボンブラック 10質量部
スチレン−アクリル酸メチル−アクリル酸塩共重合体 1質量部
オルフィンE1004(日信化学工業株式会社製、HLB値7以上9以下) 4質量部
グリセリン 15質量部
ジエチレングリコール 10質量部
IHI−PI TPO−L(コンストゥルーケミカル社製) 1質量部
純水 60質量部
上記組成を混合した後、5μmフィルターで濾過することにより比較水性インク3を得た。
[実施例1]
インクセット1を用いて、以下の評価を行った。
<評価>
(保存性の評価)
インクセット1を遮光しないラボ環境下で2ヶ月間保存し、保存後の水性インクをヘッドに充填し印字可能か確認した。
評価基準は以下のようにした。
OK:保存後の水性インクをヘッドに充填して印字可能だった
NG:保存後の水性インクが硬化してヘッドに充填できず、印字不能だった
(硬化速度の評価)
インクセット1を記録装置に適用し、普通紙とPETシート(ポリエチレンテレフタレートシート)に対して解像度600dpi(dot per inch)のピエゾヘッドを用いて画像形成を行い、画質と指擦過性とを確認することにより、画像の硬化速度を評価した。UV照射は、UVLED(395nm)で行った。
−画質の評価−
形成した画像の滲みの有無を、目視(拡大鏡及び顕微鏡)で観察した。
画質の評価基準は、以下のようにした。
OK:画像に滲みがない
NG:画像に滲みがある
−指擦過性の評価−
形成した画像を、ラテックス手袋をした状態で触れて、インクが手袋に付着するかを確認した。
指擦過性の評価基準は、以下のようにした。
A:インクが手袋に付着しない
B:一部のインクが手袋に付着する
C:インクが手袋に付着し、画像が剥がれる
[実施例2〜6、比較例1〜3]
表1に従って、インクセットを適用し、実施例1と同様にして評価を行った。
なお、表中における、※を付した「界面活性剤のHLB値の差」は、「処理液中の界面活性剤のHLB値と水性インク中の界面活性剤のHLB値との差」を示す。
上記の結果より、本実施例のインクセットは、比較例のインクセットに比べて、水性インクにおける保存性が向上し、且つ、形成される画像の画質及び指擦過性が向上することが明らかである。
12 記録装置
14 筐体
16 給紙容器
18 ロール
20 搬入ローラ対
22 搬入経路
24 駆動ロール
26 従動ロール
28 搬送ベルト
30 記録ヘッド
30A インクカートリッジ
31 吐出ヘッド
31A 処理液カートリッジ
32 帯電ロール
34 剥離板
36 排出経路
38 排出ローラ対
40 排紙容器
50 紫外線照射装置

Claims (5)

  1. 光重合性化合物と酸と水と水溶性有機溶剤と界面活性剤とを含む処理液と、着色剤と光重合開始剤と水と水溶性有機溶剤と界面活性剤とを含む水性インクと、を有するインクセットであって、
    前記光重合性化合物は前記処理液にのみ含まれ、前記光重合開始剤は前記水性インクにのみ含まれ、
    水及び炭素数6以下で環構造を持たないアルコール系化合物を除いて、前記処理液に含まれる少なくとも1種の成分と前記水性インクに含まれる少なくとも1種の成分とが共通骨格を有し、
    前記処理液に含まれる成分と前記水性インクに含まれる成分とが、下記(I)〜(III)からなる群より選ばれる少なくとも一つの態様を満たすインクセット。
    (I)処理液に含まれる水溶性有機溶剤の少なくとも1種と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤の少なくとも1種とが、フタル酸骨格又はモルホリン骨格を共通骨格として有する態様
    (II)処理液に含まれる光重合性化合物の少なくとも1種と水性インクに含まれる水溶性有機溶剤の少なくとも1種とが、フタル酸骨格又はモルホリン骨格を共通骨格として有する態様
    (III)処理液に含まれる界面活性剤の少なくとも1種と水性インクに含まれる界面活性剤の少なくとも1種とが、アセチレングリコール骨格又はポリオキシエチレン骨格を共通骨格として有する態様
  2. 前記(I)の態様は、
    前記処理液に含まれる水溶性有機溶剤が、フタル酸メチル及びフタル酸エチルの少なくとも一方を含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤が、フタル酸メチル及びフタル酸エチルの少なくとも一方を含む態様、又は
    前記処理液に含まれる水溶性有機溶剤が、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン及び4−エチルモルホリンの少なくとも一方を含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤が、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリン及び4−エチルモルホリンの少なくとも一方を含む態様
    である請求項1に記載のインクセット。
  3. 前記(II)の態様は、
    前記処理液に含まれる光重合性化合物が、フタル酸系ポリエステルアクリレートを含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤がフタル酸エチルを含む態様、又は
    前記処理液に含まれる光重合性化合物が、アクリロイルモルホリンを含み、前記水性インクに含まれる水溶性有機溶剤が、4−(2−ヒドロキシエチル)モルホリンを含む態様
    である請求項1又は請求項2に記載のインクセット。
  4. 前記処理液に含まれる界面活性剤と前記水性インクに含まれる界面活性剤とのHydrophile−Lipophile Balance(HLB)値の差が5以内である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のインクセット。
  5. 請求項1〜請求項のいずれか1項に記載のインクセットを用い、前記水性インク及び前記処理液を記録媒体表面に吐出する吐出装置を備え、前記記録媒体表面に、前記水性インク及び前記処理液を互いに接触するように前記吐出装置から吐出することにより画像を形成する記録装置。
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