JP6272705B2 - 作業機 - Google Patents
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Description
[1]走行機体の後部に苗植付装置が備えられ、その苗植付装置の後部に薬液タンクや薬液ポンプを搭載支持し、薬液ポンプから繰り出される薬液を田面に供給するように構成されたもの(特許文献1参照)。
[2]走行機体の後部に苗植付装置が備えられ、その苗植付装置の伝動ケース上に立設した支持フレームに、薬液タンクや薬液ポンプを搭載支持し、薬液ポンプから繰り出される薬液を田面に供給するように構成されたもの(特許文献2参照)。
[3]播種又は苗植付用の作業装置を備えたものではないが、液状肥料や薬液を散布する施肥防除機として、薬液タンクの薬液受入口にフィルタを設けた構造のもの(特許文献3参照)。
しかしながら、この構造のものでは、左右方向の複数箇所に分散配置されている薬液ノズルと左右方向での中央位置に装備されている薬液ポンプとの間の距離が、薬液ノズル毎に異なることになる。このため、それぞれのノズルから滴下される薬液の量が異なったり、各薬液ノズル毎の滴下タイミングがずれることによって走行機体の移動に伴い滴下箇所のずれが生じるなどの傾向がある点で改善の余地がある。
このため、支持フレームと薬液タンク底部側との連結箇所での連結強度を高めたり、薬液タンクそのものも揺れ難いように強度を高めておく必要があり、苗植付装置全体の重量増加をまねく虞がある。
しかしながら、薬液の投入時のみならず、何らかの要因で薬液タンク内に混入してしまった異物を除去することができず、その異物が薬液ポンプに悪影響を及ぼす虞がある。
また、薬液タンクの支持を、作業装置全体の重量増加を避けながら良好に行い易くしようとするものである。
また、薬液タンク内の薬液に混入した異物が薬液ポンプ側へ供給されることを回避できるようにするものである。
上記課題を解決するために講じた本発明の技術手段は、
走行機体の後部に作業装置としての苗植付用の苗植付装置が備えられ、
前記作業装置に備えた薬液供給用の一つの薬液タンクと、
前記薬液タンクとは別個に構成されて、前記薬液タンクから離れた左右方向での複数箇所に配設され、前記薬液タンク内の薬液を所定量ずつ繰り出し供給する複数の薬液ポンプと、
各薬液ポンプから繰り出された薬液を、植付された各作業条列の横側位置へ案内供給する薬液ノズルと、
前記薬液ポンプのそれぞれに対応して設けられ、前記苗植付装置に備えた植付爪駆動機構に動力を伝達する複数の伝動ケースと、
前記薬液ポンプのそれぞれに対応して設けられ、前記植付爪駆動機構から、前記薬液ポンプそれぞれに、押し引きにより薬液を間欠的に繰出すための駆動力を伝達する複数の動力伝達機構と、
が備えられているとともに、
少なくとも左右両端それぞれに位置する伝動ケース、及びその伝動ケースに対応する薬液ポンプに対して、その薬液ポンプに対応する動力伝達機構が、前記薬液タンク側に設けられているということである。
上記解決手段1にかかる発明によると、薬液ポンプが薬液タンクから離れた左右方向での複数箇所に配設され、その薬液タンクから離れた各箇所の薬液ポンプから繰り出された薬液を、各薬液ポンプに接続された薬液ノズルで各作業条列の横側位置へ案内供給するものであるから、各薬液ポンプ毎の、薬液ポンプから薬液ノズルまで距離の差が少なくなるように構成し易い。
したがって、左右方向の広範囲にわたって分布するところの播種位置や苗植付位置の横側位置に滴下供給できるように薬液ノズルを左右方向の離れた複数箇所に分散配置しながら、その薬液ノズルからの薬液供給を、供給量やタイミングのバラツキが少ない状態で行える作業機を提供し得る利点がある。
また、薬液ポンプが薬液タンクから離れた左右方向での複数箇所に配設されるものでありながら、その薬液ポンプの駆動は、同様に左右方向の複数箇所に存在するところの植付爪駆動機構の動力を利用して行われる。
したがって、各薬液ポンプの駆動を、距離的に近い位置の植付爪駆動機構の動力を利用して合理的に、かつ構造簡単に構成し易いという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記薬液タンクの前端は、前記植付爪駆動機構に動力を伝達する伝動ケースの後端よりも前方に位置するように配設されているということである。
上記の解決手段2にかかる発明によると、薬液タンクの前端は、植付爪駆動機構に動力を伝達する伝動ケースの後端よりも前方に位置していることにより、植付爪駆動機構との前後方向距離をできるだけ短く設定し易いものであるとともに、前方の走行機体側を揺動支点にして、苗植付装置の全体を昇降作動させる際に、苗植付装置の昇降作動のための負荷を軽減できる点でも有用である。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記薬液タンクの前面に、前記苗植付装置に備えた苗のせ台の苗のせ面に沿った傾斜面が形成されているということである。
上記の解決手段3にかかる発明によると、薬液タンクの前面に苗のせ台の苗のせ面に沿った傾斜面が形成されているので、例えば、この薬液タンク形状が単なる矩形箱状である構造のものに比べて、より一層、薬液タンクを低位置で前方側へ寄せて配設し易い。したがって、苗植付装置の昇降作動のための負荷を軽減できるとともに、重心を低くして苗植付装置の左右バランスの大きな変化を回避し易い点でも有利である。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記薬液タンクの後面は、下端側よりも上端側が前方側に位置する前倒れ傾斜面に形成されているということである。
上記の解決手段4にかかる発明によると、薬液タンクが後面側も下端側よりも上端側が前方側に位置する前倒れ傾斜面に形成されているので、薬液タンクの全体の重心が前寄りに位置し、より一層、苗植付装置の昇降作動のための負荷を軽減し易いという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記苗のせ台は、左右方向での一端部側、もしくは両端部側に備えた端部側苗のせ台部分が、中央側苗のせ台部分に対して分離可能に構成されているとともに、その分離可能な前記端部側苗のせ台部分が前記中央側苗のせ台部分の苗のせ面の上側に重なるように折り畳み状態で収容可能に構成され、かつ、前記端部側苗のせ台部分が側面視で前記薬液タンクの前面の傾斜面の下側に位置するように配設されているということである。
上記の解決手段5にかかる発明によると、中央側苗のせ台部分の苗のせ面の上側に重なるように折り畳み状態で収容される端部側苗のせ台部分を備えた場合にも、その端部側苗のせ台部分の左右方向での移動範囲を避けて薬液タンクの配設位置を設定するような設計上の制約もない点で有利である。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
走行機体の後部に播種又は苗植付用の作業装置が備えられ、
前記作業装置に備えた薬液供給用の一つの薬液タンクと、
前記薬液タンクとは別個に構成されて、その薬液タンク内の薬液を所定量ずつ繰り出し供給する薬液ポンプと、
前記薬液タンクを前記作業装置に支持させる支持フレームとが備えられているとともに、
前記支持フレームは、前記薬液タンクの左右方向での一端側と他端側とをそれぞれ支持する一端側支持フレームと、前記一端側支持フレームとは異なる形状の他端側支持フレームとを有し、
前記薬液タンクは前記一端側支持フレーム及び他端側支持フレームそれぞれに対する複数の連結箇所で連結支持され、かつ、その一端側支持フレームの連結箇所と、他端側支持フレームの連結箇所とを結ぶ線分が後面視で前記薬液タンクの満杯状態での重心位置、もしくはその重心位置の近くを通るように設定されているということである。
上記の解決手段6にかかる発明によると、支持フレームに対して複数の連結箇所で連結支持される薬液タンクが、その連結箇所同士を結ぶ線分が後面視で薬液タンクの満杯状態での重心位置、もしくはその重心位置の近くを通る状態で支持されているので、薬液タンクの左右方向及び上下方向に存在する支持フレームの連結箇所が、薬液タンクを強固に支持して、その横揺れや前後動等を効果的に抑制し得る。
したがって、薬液タンク自体の保形強度を高めたり、支持フレームとの連結強度を高めるなどして、全体の重量が増大するような不具合を避けやすい点で有利である。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記一端側支持フレームは、前記連結箇所として、前記薬液タンクを下方側から支持する下方支持部を有し、前記他端側支持フレームは、前記連結箇所として、前記薬液タンクを横側方側から支持する側方支持部を有するということである。
上記の解決手段7にかかる発明によると、薬液タンクを横側方側から支持する側方支持部が存在することで、薬液タンクの上部側の支持を行え、薬液タンクを下方側から支持する下方支持部が存在することで、薬液タンクの下部側の支持を行える。そして、これらの下方支持部と側方支持部とが薬液タンクの左右方向での一端側と他端側とに振り分けられているので、左右両側で薬液タンクを支持している。
したがって、薬液タンクを上下両側及び左右両側で強固に安定良く支持し得る利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記一端側支持フレームは、前記下方支持部が備えられた下方支持フレームであり、前記他端側支持フレームは、前記下方支持フレームとは別体で構成され、前記側方支持部が備えられた側方支持フレームであり、前記支持フレームは、前記下方支持フレームと側方支持フレームとの組み合わせで構成されているということである。
上記の解決手段8にかかる発明によると、下方支持フレームと側方支持フレームとが別体で構成されているので、支持フレーム自体の小型軽量化が可能であるという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記作業装置として苗植付装置を備え、前記苗植付装置に備えた植付爪駆動機構に動力を伝達する伝動ケースのうち、左右方向での中央部に位置する伝動ケースの上方に前記薬液タンクが位置するように、前記支持フレームに対して前記薬液タンクを支持させてあるということである。
上記の解決手段9にかかる発明によると、薬液タンクを左右方向での中央部に位置させた状態として、左右バランスのくずれを抑制し易いという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記作業装置として苗植付装置を備え、前記薬液ポンプが前記薬液タンクから離れた左右方向での複数箇所に配設されているとともに、前記苗植付装置の左右方向での中央位置を境に、前記薬液ポンプが多く配設されている側とは反対側に前記薬液タンクが位置するように配設されているということである。
上記の解決手段10にかかる発明によると、薬液タンクが位置する側と薬液ポンプの多くが位置する側とが、苗植付装置の左右方向での中央位置を境に左右に振り分けられているので、苗植付装置の左右バランスを良好な状態に維持し易いという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記作業装置として苗植付装置を備え、前記苗植付装置に備えた苗のせ台は、左右方向での中央部に位置する中央側苗のせ台部分に対して、左右方向での一端部側に備えた端部側苗のせ台部分が分離可能に構成されているとともに、その分離可能な前記端部側苗のせ台部分が前記中央側苗のせ台部分の苗のせ面の上側に重なるように折り畳み状態で収容可能に構成され、前記薬液タンクは、前記苗のせ台の左右方向での中央位置よりも、前記端部側苗のせ台部分が備えられた側とは反対側寄りに設けられているということである。
上記の解決手段11にかかる発明によると、薬液タンクが苗のせ台の左右方向での中央位置よりも、端部側苗のせ台部分が備えられた側とは反対側寄りに設けられているので、端部側苗のせ台部分が折り畳み状態であっても、伸展状態であっても、左右方向での重量バランスを良好な状態に維持し易いという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記作業装置として苗植付装置を備え、前記支持フレームは、前記苗植付装置に備えた植付爪駆動機構の作動範囲の後端よりも後方側へ突出する後端部フレーム部分を備えているということである。
上記の解決手段12にかかる発明によると、植付爪駆動機構の作動範囲の後端よりも後方側へ突出する後端部フレーム部分が存在することで、機体後進時に、植付爪駆動機構が後方側の畦などの障害物に接触して損傷するような不具合を回避し易いという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記作業装置として苗植付装置を備え、前記支持フレームと前記薬液タンクとは、左右方向での連結箇所が左右方向で位置変更可能に構成されているということである。
上記の解決手段13にかかる発明によると、支持フレームと薬液タンクとの連結箇所を、左右方向で位置変更可能であるから、条間の異なる仕様の苗植付装置を構成する場合などに、植付爪駆動機構を装備する伝動ケース同士の間隔を変更しても、支持フレームと薬液タンクとの支持構造箇所では、その取り付け位置を左右方向で変更するだけで良いので、複数の仕様変更に対応した作業機を構造簡単に得やすい点で有利である。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、前記薬液ポンプから繰り出された薬液を、播種又は植付された作業条列の横側位置へ案内供給する薬液ノズルが備えられ、前記薬液ノズルのうち、左右方向での外端部に配設された薬液ノズルは、弾性変形可能な線状支持部材で、外力の非作用時における薬液の滴下位置が維持されるように支持されているということである。
上記の解決手段14にかかる発明によると、左右方向での外端部に配設された薬液ノズルは、弾性変形可能な線状支持部材で支持されているので、その外端部に配設された薬液ノズルが、他物に接触するようなことがあっても、線状支持部材の弾性によって一時的に変形し、損傷を避けやすいという利点がある。
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
走行機体の後部に播種又は苗植付用の作業装置が備えられ、
前記作業装置に備えた薬液供給用の薬液タンクと、
前記薬液タンクとは別個に構成されて、その薬液タンク内の薬液を所定量ずつ繰り出し供給する薬液ポンプと、
前記薬液ポンプから繰り出された薬液を、播種又は植付された作業条列の横側位置へ案内供給する薬液ノズルとが備えられているとともに、
前記薬液タンクには、薬液を貯留する薬液タンク本体と、外部から前記薬液タンク本体に薬液を注入可能な給液口部と、前記薬液タンク本体からの薬液の排出が可能な排液口部とが備えられ、その給液口部と排液口部とのそれぞれに除塵用フィルタが備えられているということである。
上記の解決手段15にかかる発明によると、外部からの薬液注入が可能な給液口部と、薬液の排出が可能な排液口部とのそれぞれに除塵用フィルタが備えられているので、薬液タンクへの薬液の投入時のみならず、何らかの要因で薬液タンク内に混入してしまった異物をも除去することができ、異物が薬液ポンプ側に送り込まれることを回避し易いという利点がある。
〔解決手段16〕
上記課題を解決するために講じた本発明の他の技術手段は、
前記排液口部は、前記薬液タンク本体から薬液を排出可能なように前記薬液タンク本体に挿通して接続されており、薬液の排出側に突出する内筒部と、前記内筒部の外側を取り囲みつつ前記薬液タンク本体に接続され、前記内筒部よりも前記排出側に長く突出している外筒部と、を有し、
前記外筒部の前記排出側の端部は、開閉可能な開閉蓋で覆われており、
前記排液口部の除塵用フィルタは、前記外筒部の内壁と、前記内筒部の外壁の前記排出側の端部との間に設けられており、
前記排液口部の除塵用フィルタよりも前記排出側には、前記排液口部の除塵用フィルタと、前記外筒部の内壁と、前記開閉蓋とにより囲まれる第1空間が形成されており、
前記排液口部の除塵用フィルタよりも前記薬液タンク本体側には、前記排液口部の除塵用フィルタと、前記外筒部の内壁と、前記内筒部の外壁とにより囲まれる第2空間が形成されており、
前記外筒部には、前記薬液タンク本体から、前記内筒部、前記第1空間、前記除塵用フィルタ及び前記第2空間を経て、前記薬液ポンプに前記薬液を排出する開口が設けられているということである。
〔田植機の全体構成〕
図1は、本発明に係る作業機の一例である田植機の全体を示す側面図である。図1に示すように、本発明に係る作業機は、車体フレーム10の前部が左右一対の前輪11Fで支持され、後部が左右一対の後輪11Rで支持された自走車体1を走行機体として備えている。この自走車体1の後部に、リンク機構12を介して作業装置としての苗植付装置2が上下位置変更可能に支持されて、乗用型田植機が構成されている。
前記リンク機構12は、機体後部に設けた油圧シリンダ17の伸縮作動にともなって上下揺動可能に構成してある。
苗植付装置2は、リンク機構12が油圧シリンダ17によって車体フレーム10に対して上下に揺動操作されることにより、整地用フロート29が圃場泥土に接地した下降作業状態と、整地用フロート29が圃場泥土から高く上昇した上昇非作業状態とに昇降操作される。
苗植付装置2の後部側には、薬液供給用の施薬装置4が配設されている。
苗植付装置2は、図1及び図3に示すように、リンク機構12の後端部にフィードケース21が支持され、フィードケース21から左右横向きに横フレーム22が一体に延出されている。横フレーム22の後面側に、後向きに片持ち状で三個の伝動ケース23が延出されている。この伝動ケース23の上部に苗のせ台20が支持されている。
フィードケース21から横方向に周知の横送り軸21aが延出され、この横送り軸21aと苗のせ台20とが連係されて、横送り軸21aの回転駆動に伴って苗のせ台20が横方向に往復移動するように構成されている。各伝動ケース23の後部には植付爪駆動機構24が備えられている。
この苗縦送り装置28は、苗のせ台20が往復横送り駆動のストロークエンドに達すると、苗載置部20aに載置されている苗が下端の苗取り出し口20c側に向けて所定量だけ送られるように、無端帯状の縦送りベルトを駆動して苗を縦送りするように構成された周知の構造のものである。
各伝動ケース23の内部には、その伝動ケースの左右に設けられたロータリケース25に対して駆動力を断続するための周知の少数条クラッチ(図示せず)が配備されており、操縦部に備えた操作具(図示せず)での操作により、何れかの伝動ケース23の内部に備えられた少数条クラッチを選択して各別に入り切り操作可能に構成されている。
ロータリケース25の両端部に位置する一対の植付爪支持ケース26の各回転軸26c,26c同士は、図4及び図12に示すように、その遊端側が連結アーム27で連結されている。
この整地用フロート29は、フィードケース21の下部に位置するセンターフロート29Cと、センターフロート29Cの右及び左の横外側に所定間隔を隔てて位置するサイドフロート29R,29Lとを備えたものである。
図1,2に示すように、施肥装置3は、粉粒体である肥料を貯留するように車体横方向に長い形状に形成された一つの肥料タンク30が、自走車体1上で運転座席16の後側に備えられている。その肥料タンク30の下側に、肥料タンク30内の肥料を所定量ずつ繰り出す4つの繰出機構31が備えられている。
さらに、繰り出された肥料を搬送風に乗せて風力搬送するための送風装置32と、繰り出された粉粒体を供給対象箇所へ案内する6本の供給ホース33と、供給された粉粒体を苗植付箇所の横側部の泥面に形成した溝へ案内供給するための6箇所の作溝器34とを備えている。
各繰出機構31の後部側には、それぞれ2本もしくは1本の供給ホース33が接続されていて、送風装置32で発生させた風に乗せて、繰出機構31から繰り出された粉粒体を、各供給ホース33から各作溝器34へ向けて風力搬送するように構成されている。
送風装置32の吸気ダクト32Bは、図1に示すようにエンジンEの付近に延出してあり、エンジンEの放熱などによって温度上昇した空気を吸引して搬送風を発生させる。この送風装置32は電動モータ32Cで駆動されるように構成してある。
施薬装置4は、液状の除草剤や病虫害防除用薬剤などの薬液を田面に滴下供給するものであり、薬液を貯留する薬液タンク40と、その薬液タンク40内の薬液が供給される3個のポンプユニット5と、7個の薬液ノズル56aとを備えている。
この施薬装置4の薬液タンク40、及びポンプユニット5は、図5に示すように、苗植付装置2の伝動ケース23の上側に取り付けた支持フレーム35を介して苗のせ台20の後方側に配設されている。
そして、各ポンプユニット5に対する駆動力は、苗植付装置2の植付爪駆動機構24から、後述する動力伝達機構6を介して伝動されている。
支持フレーム35は、図5乃至図9に示すように、薬液タンク40の右側に位置する右支持フレーム35Rと、薬液タンク40の左側に位置する左支持フレーム35Lとの組み合わせで構成されている。
右支持フレーム35Rは、右端側の伝動ケース23と中央位置の伝動ケース23とにわたる門型に形成された門型フレーム部36と、薬液タンク40の右横側辺に接続される縦フレーム部37(側方支持フレームに相当する)とを備えている。
これらの右支持フレーム35R及び左支持フレーム35Lは、図3及び図7に示すように、植付爪駆動機構24の爪移動軌跡や、ロータリケース25の回転軌跡よりも後方側に延設されている。この右支持フレーム35R及び左支持フレーム35Lが、植付爪駆動機構24の作動範囲の後端よりも後方側へ突出して、植付爪駆動機構24の後方側を保護する後端部フレーム部分としての機能も有している。
図6に示すように、横杆部36A部分には、3個のポンプユニット5のうち、右端側の第1ポンプユニット5Aと、中央位置の第2ポンプユニット5Bとを載置支持するための、固定ブラケット36aが取り付けられている。また、横杆部36Aの左右方向での中央部と、左右両側の脚部36B,36Bとの三箇所に、後述する薬液ノズル56aを支持するための線状支持部材35aを取り付ける支持ブラケット36bが固定されている。線状支持部材35aは、ピアノ線などの適度な弾性復元力を有した線材で構成されたものであり、他物との接触によって一時的に退避するように変形しても、元の位置に弾性復帰可能に構成されたものである。
さらに、横杆部36Aの左右方向で右端部近くに、後述する液導入管48の屈曲箇所を保持するための保持金具48aの取付ブラケット36cが溶接固定されている。
縦フレーム部37の上端側部分は、薬液タンク40の右横側辺に沿って横側方に突出する横フランジ部41に対して面接触状態で接続可能であるように、接触面が扁平状に圧潰加工された接続部37A(側方支持部に相当する)を備えている。この接続部37Aには、上下二箇所にボルト挿通孔37aが形成されており、横フランジ部41に形成されたボルト挿通孔41aに挿通された連結ボルト41bで、横フランジ部41に対して着脱可能に連結固定されている。
前記L型フレーム部38は、左右方向に沿う横杆部38Aと、その横杆部38Aの左側端部が下向きに折り曲げられることによって形成された脚部38Bを備え、その左側の脚部38Bが左端側の伝動ケース23の上部に連結固定されている。
横杆部38Aは、前記タンク取付プレート39よりも左側の箇所に第3ポンプユニット5Cを載置支持するための、固定ブラケット38aが取り付けられている。また、左側の脚部38Bの二箇所に、後述する薬液ノズル56aの線状支持部材35aを取り付けるための支持ブラケット38bが固定されている。この二箇所の支持ブラケット38bと、前記タンク取付プレート39の下部との三箇所が、後述する薬液ノズル56aの線状支持部材35aを取り付けるために用いられている。
また、タンク取付プレート39の下部には、前述したように、後述する薬液ノズル56aの線状支持部材35aを取り付けるための止めナット付きの取付孔39bが左右一対形成されており、左右の何れかの取付孔39bを選んで線状支持部材35aをボルト連結することにより取付可能であるように構成されている。
タンク取付プレート39の中央部には、薬液ポンプ50からの排出液の戻り流路となる液環流管56bを挿入可能な開口39cが形成されている。
薬液タンク40の満杯状態での重心Gとは、図5に示すように、薬液タンク40内に収容された薬液の液面LLが、薬液タンク40の内部上面に近い位置にまで達しているときの薬液タンク40全体の重心位置である。この薬液タンク40内部における重心Gの位置は、液面LLの変化によって上下に位置変化するものであるが、前記仮想線分L1が薬液タンク40の満杯状態での重心Gが存在する位置の近くを通るように設定されていることにより、特に全体重量が大きくて慣性が大であるときの薬液タンク40の前後左右での揺れに対する位置保持を確実に行い易いものである。
尚、平面視では、図9に示されているように、薬液タンク40の重心Gが、タンク取付プレート39と、縦フレーム部37の上端側の接続部37Aとを結ぶ仮想線分L2と一致、又はほぼ一致する位置にある。
薬液タンク40は、図3乃至図9に示すように、ほぼ矩形箱状に形成されており、上面40U側に薬液を投入可能な給液口部43が設けられ、下面40D側に(底面側に相当する)は、下部フランジ部42の他に、薬液を排出可能な排液口部44、及び薬液ポンプ50からの戻り液を受け入れる戻り口部45が形成されている。また、右横側面40Rに横フランジ部41が設けられており、左横側面40Lは平坦面に形成されている。
薬液タンク40の前面40Fは、図3及び図12に示すように、その上部側がほぼ鉛直面に近い面に形成され、かつ下部側が苗のせ台20の苗のせ面2Aに沿った傾斜面40Faに形成されている。
また、薬液タンク40の後面40Bは、図3及び図12に示すように、全体的に、下端側よりも上端側が前方側に位置する前倒れ傾斜面40Baに形成されている。
外筒部44Aの内部では、外筒部44Aの上下方向での中間部と内筒部44Bの下端部との間に、平板状でかつ環状の除塵用フィルタ47が装着されて、その除塵用フィルタ47よりも下側の空間S1と、除塵用フィルタ47よりも上側の空間S2とが、除塵用フィルタ47によって区画された状態となっている。
したがって、薬液タンク40内の薬液は、内筒部44Bを経て除塵用フィルタ47の下側の空間S1に流入する。
このとき、下部開閉蓋44Cが開放されていれば、そのまま下方へ流れ出て外部へ排出されることになる。つまり、下部開閉蓋44Cが開放された状態では、前記下側の空間S1における外筒部44Aの内部が、外部への薬液の排出通路となる。
下部開閉蓋44Cが閉塞されていれば、下側の空間S1に流入した薬液が、除塵用フィルタ47を透過して外筒部44Aと内筒部44Bとの間に存在する上側の空間S2に流れ込み、上側の空間S2から薬液ポンプ50へ薬液を送り込むための導入側流路である液導入管48に供給される。つまり、この状態では、下側の空間S1よりも上側で、内筒部44Bよりも外側に位置する上側の空間S2が、薬液ポンプ50へ液状農用資材を送り出すための送出通路となる。
そして、除塵用フィルタ47は、薬液が送出通路側へながれるときに薬液の濾過を行う機能を有したものであり、送出通路に備えられた状態で配設されている。
したがって、この液環流管56bから上向きに噴出する戻り薬液が薬液タンク40内に流入すると、薬液タンク40内の薬液が攪拌されて、薬液タンク40内での薬液の沈殿を抑制し易く、薬液タンク40内における薬液の濃度ムラが生じることを少なくし得る。
薬液タンク40内の薬液を所定量ずつ繰り出すための3個のポンプユニット5は、図5及び図7に示すように、支持フレーム35に対して、第1ポンプユニット5Aが左右方向での右側に配設され、第2ポンプユニット5Bが中間位置に配設され、第3ポンプユニット5Cが左側に配設されている。
これらの各ポンプユニット5A,5B,5Cに対して、前記薬液タンク40からの供給薬液が、各ポンプユニット5A,5B,5Cに対する導入側流路である液導入管48を介して供給される。
液導入管48の右側端部近くにおける前記折り曲げ箇所では、門型フレーム部36の右側端部近くに固定されている取付ブラケット36cに支持された保持金具48aによって、その折り曲げ箇所が支持されている。液導入管48の左側端部には、最下流に位置する第3ポンプユニット5Cよりも下流側にエア抜き栓48bが設けてあり、このエア抜き栓48bの開閉によって液導入管48内におけるエア抜きが可能であるように構成してある。
図10及び図11に示すように、ポンプ駆動軸52と一体回転するように装着された周溝付き回転体53が筒状の収容ケース54に内装され、周溝付き回転体53の3つの周溝部分53aに沿って巻回された3本の弾性変形可能で可撓性のある合成樹脂製のチューブ55と、そのチューブ55の一部分に当接して、収容ケース54の筒状の内周面との間にチューブ55を挟み込んで扁平状に押し潰しながら回転し移動するローラ53bを備えている。
そして、そのローラ53bがポンプ駆動軸52の軸心周りで公転しながら自転するように回転して、チューブ55の長手方向に沿って移動する。このローラ53bの回転に伴ってチューブ55内の薬液を間欠的に絞り出すように繰り出すスクィーズポンプの複数個によってポンプユニット5が構成されている。
流路面積の小さい小径チューブ55Sを備えた第2種給液ポンプ50bは、流路面積の大きい大径チューブ55Lを備えた2つの第1種給液ポンプ50aよりも薬液の吐出量は少なく設定されており、その割合は、第1種給液ポンプ50aの1/2、又は、ほぼ1/2となるように設定されている。
そして、その第1ポンプユニット5Aと左側に配設された第3ポンプユニット5Cとのそれぞれの外側に位置する第2種給液ポンプ50bに対して接続される給液管56は、図7に示すように、その末端側の薬液ノズル56a(最外側薬液ノズルに相当する)として機能する部分が、最外側の植付苗列よりも外側の位置に薬液を滴下供給する最外側位置にまで延出されている。
これらの第1ポンプユニット5Aと第3ポンプユニット5Cとの第1種給液ポンプ50aに接続される給液管56は、6条の植付苗列のうちの各植付苗列同士の間に薬液を滴下供給するように、その末端側の薬液ノズル56a(中央側薬液ノズルに相当する)として機能する部分の位置を定めてある。
この第2ポンプユニット5Bでは、図7及び図8に示すように、流路面積の大きい大径チューブ55Lを備えた右端側の第1種給液ポンプ50aに接続される給液管56が、6条の植付苗列のうちの中央側の2条分の植付苗列同士の間に薬液を滴下供給するように、その末端側の薬液ノズル56a(中央側薬液ノズルに相当する)として機能する部分の位置を定めてある。
第2ポンプユニット5Bの中央側の第1種給液ポンプ50aに接続された給液管56、及び、左端側の第2種給液ポンプ50bに接続された給液管56は、その末端側が薬液タンク40の戻り口部45に接続されて液環流管56bとして用いられている。
揺動作動部57は、図8、及び図11乃至図15に示されるように、ポンプ駆動軸52に外嵌する筒部材57aと、その筒部材57aに溶接固定された揺動アーム57b、及び筒部材57aの回転運動のうち、一方向の回転のみをポンプ駆動軸52に伝えるための一方向回転機構58とが備えられたものである。
したがって、動力伝達機構6からの押し引き操作で前記揺動アーム57bがポンプ駆動軸52の軸心回りで揺動作動し、これに伴って回転する筒部材57aの一方向の回転が一方向回転機構58を介してポンプ駆動軸52に伝達される。このポンプ駆動軸52の間欠的な一方向回転によって前記各ポンプユニット5が間欠的に薬液を繰り出すように構成されている。
この微調節部59は、図14,15に示すように、断面形状がチャンネル状の揺動アーム57bの上側に、上側から被さるように位置するチャンネル状の部分を有したスライド部材59aを備えている。
このスライド部材59aに、動力伝達機構6の一端側を連結するための連結孔59bと、揺動アーム57bの前後の側面に形成されている係合突起57dと係合するための波形係止部59cと、締め付けボルト59dの挿通長孔59eとが形成されている。
揺動アーム57bの上面側にも、締め付けボルト59dを挿通可能な止め孔57cが形成されており、この止め孔57cと前記挿通長孔59eとに締め付けボルト59dを挿通した状態で、止めナット59fと螺合させて締め付けることにより、ポンプ駆動軸52の軸心位置から連結孔59bの中心位置までの距離を固定することができるように構成されている。
締め付けボルト59dを弛み側へ少し操作して、スライド部材59aをポンプ駆動軸52の軸心に対する遠近方向でスライド操作することにより、ポンプ駆動軸52の軸心位置から連結孔59bの中心位置までの距離を調節可能に構成してある(図18参照)。
苗植付装置2の植付爪駆動機構24から、各ポンプユニット5に対して駆動力を伝達する動力伝達機構6は次のように構成されている。
図12乃至図15に示されるように、植付爪駆動機構24が備えるところの、ロータリケース25の回転半径方向の両端部に備えた一対の植付爪支持ケース26の回転軸26c,26c同士を連結する連結アーム27と、各ポンプユニット5が備えるところの揺動作動部57とが、動力伝達機構6によって連結されている。
軸受連結部62では、袋状に形成された軸受連結部62の筒孔62Aの内奥側に連結軸61を回転自在に支持するためのボールベアリング63を装着してあり、ボールベアリング63よりも筒孔62Aの開口側寄りの箇所にシール材64を嵌着してある。
筒孔62Aの開口よりも外側で各連結軸61が、ロッド60の上端側では揺動作動部57側のスライド部材59aに締め付けナット65を用いて連結されている。ロッド60の下端側では連結アーム27側の後述する姿勢調節部材71に締め付けナット65を用いて連結されている。
図13乃至図18に示すように、連結アーム27に対して、動力伝達機構6の直杆状のロッド60は、株間変更対応機構7を介して連結されている。
この株間変更対応機構7は、自走車体1側に備える株間変速機構(図示せず)での株間変速に伴って、株間が変化した植付苗列に対応させて、人為的に薬液の滴下量を変更するためのものであり、次のように構成されている。
連結アーム27の一部には、一対の植付爪支持ケース26の回転軸26c,26cの軸心同士を結ぶ仮想線L3から離れた位置で、かつロータリケース25の駆動軸心x1から外れた箇所に幅広部分27aを形成し、この幅広部分27aにボルト挿通孔27bを形成してある。
取付基材70には、連結アーム27に備えた幅広部分27aのボルト挿通孔27bに対向した位置で、連結アーム27に対向する側とは反対側の面に位置させた取付用ナット70aを溶接固定してあって、連結アーム27側から差し込まれる一本の連結ボルト72によって連結アーム27と連結固定可能に構成されている。
このように、連結アーム27と取付基材70とが、回転方向における位置ずれを規制されているので、連結アーム27と取付基材70とは、連結アーム27側から差し込まれる一本の連結ボルト72によって確実に相対姿勢変化が規制された状態で連結固定されている。
この各筒軸部70b,70c,70d,70e,70fのうち、取付用ナット70aが設けられている位置に対して、一対の植付爪支持ケース26の回転軸26c,26cの軸心同士を結ぶ仮想線L3を挟む反対側で、かつロータリケース25の駆動軸心x1を挟んで反対側に位置する筒軸部70bは、基準取付位置として設定されている。
つまり、この筒軸部70bを基準にして、姿勢調節部材71の基準取付位置であるところの基準取付孔71aが連結ボルト73を介して連結されている。
このときの姿勢調節部材71の姿勢は次のように定められる。
つまり、基準取付位置である筒軸部70b及び基準取付孔71aの中心p0と、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の取付孔71bの中心p1を結ぶ線分が、図17における線分p0−a(又はp0−d又はp0−g又はp0−i)となる。したがって、連結孔aを取付基材70側の筒軸部70cに合致する箇所に位置させて連結ボルト74を差し込んで連結すると、図17における線分p0−aで表される線分上に、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の中心p1が位置することになる。
この位置で取付孔71bに装着された連結軸61の中心p1と、ロータリケース25の駆動軸心x1との離間距離r1が、ロータリケース25の駆動軸心x1周りにおける連結軸61の中心p1の回転半径となる。
この構造では、連結孔aを筒軸部70cに合致する箇所に位置させて連結した場合に、前記連結軸61の中心p1の回転半径が最小となるように構成されている。
このときにおける連結軸61の取付孔71bの中心p1がロータリケース25の駆動軸心x1から離間する距離r2は、図17に示すように、連結孔aを取付基材70側の筒軸部70cに合致する箇所に位置させて連結ボルト74を差し込んで連結したときの線分p0−a上における中心p1の離間距離r1よりも大きくなっている。
したがって、連結孔dを、取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合には、連結孔aを筒軸部70cに合致させて連結した場合よりも、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の中心p1の回転半径が大きくなっているので、その大きくなった分だけ、ポンプユニット5側の揺動作動部57の揺動角度が大きくなり、ポンプユニット5からの薬液の繰り出し量が変化することになる。
また、連結孔iを、取付基材70側の筒軸部70cに合致する箇所に位置させて、筒軸部70cに対して連結ボルト74を差し込んで連結した場合には、基準取付位置である筒軸部70b及び基準取付孔71aの中心p0と、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の取付孔71bの中心p1を結ぶ線分が、図17における線分p0−iとなる。したがって、連結孔dを取付基材70側の筒軸部70cに合致する箇所に位置させて連結ボルト74を差し込んで連結すると、図17における線分p0−iで表される線分上に、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の中心p1が位置することになる。
そして、連結孔gを、取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合には、連結孔aや連結孔dを筒軸部70cに合致させて連結した場合よりも連結軸61の中心p1の回転半径が大きくなり、連結孔iを、取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合には、連結孔gを筒軸部70cに合致させて連結した場合よりもさらに連結軸61の中心p1の回転半径が大きくなる。
このときの姿勢調節部材71の姿勢は次のように定められる。
つまり、基準取付位置である筒軸部70b及び基準取付孔71aの中心p0と、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の取付孔71bの中心p1を結ぶ線分が、図17における線分p0−b、及び線分p0−eとなる。したがって、連結孔bを取付基材70側の筒軸部70dに合致する箇所に位置させて連結ボルト74を差し込んで連結すると、図17における線分p0−bで表される線分上に、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の中心p1が位置することになる。
このときにおける連結軸61の中心p1が、ロータリケース25の駆動軸心x1から離間する距離は、連結孔aを取付基材70側の筒軸部70cに合致する箇所に位置させて連結ボルト74を差し込んで連結したときの線分p0−a上における中心p1よりもやや大きくなっている。
したがって、このときにおける連結軸61の中心p1は、連結孔aを筒軸部70cに合致させて連結した場合よりも、前記ロータリケース25の駆動軸心x1周りでの回転半径が少し大きくなっている。
しかし、連結孔gや連結孔iを、取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合や、後述する連結孔fや連結孔hを、取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結した場合よりは小さく、より小さな回転半径で回転する。
このときの姿勢調節部材71の姿勢は次のように定められる。
つまり、基準取付位置である筒軸部70b及び基準取付孔71aの中心p0と、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の取付孔71bの中心p1を結ぶ線分が、図17における線分p0−c(又はp0−f又はp0−h)となる。したがって、連結孔cを取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結すると、図17における線分p0−cで表される線分上に、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の中心p1が位置することになる。
このときにおける連結軸61の中心p1が、ロータリケース25の駆動軸心x1から離間する距離は、連結孔aを取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合や、連結孔bを筒軸部70dに合致させて連結した場合よりも、前記ロータリケース25の駆動軸心x1周りでの回転半径が大きくなっている。
しかし、連結孔fや連結孔hを取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結した場合や、連結孔dや連結孔gや連結孔iを、取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合、あるいは、連結孔eを筒軸部70dに合致する箇所に位置させて連結した場合よりは小さく、より小さな回転半径で回転する。
連結孔fを取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結した場合は、連結孔cを取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結した場合や、連結孔bや連結孔eを筒軸部70dに合致させて連結した場合、及び連結孔a,dを筒軸部70cに合致させて連結した場合よりも、前記ロータリケース25の駆動軸心x1周りでの回転半径が大きくなっている。
しかし、連結孔hを取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結した場合や、連結孔gや連結孔iを、取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合よりは小さく、より小さな回転半径で回転する。
また、連結孔hを取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結した場合は、連結孔cや連結孔fを取付基材70側の筒軸部70eに合致させて連結した場合や、連結孔bや連結孔eを筒軸部70dに合致させて連結した場合、及び連結孔a,d,gを筒軸部70cに合致させて連結した場合よりも、前記ロータリケース25の駆動軸心x1周りでの回転半径が大きくなっている。しかし、連結孔iを、取付基材70側の筒軸部70cに合致させて連結した場合よりは小さく、より小さな回転半径で回転する。
したがって、変更された株間が大きければ、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の中心p1の、ロータリケース25の駆動軸心x1周りでの回転半径が大きくなり、一回当たりの繰り出し量が多くなるように変更され、逆に、変更された株間が小さければ、動力伝達機構6のロッド60の下端側における連結軸61の中心p1の、ロータリケース25の駆動軸心x1周りでの回転半径も小さくなって、一回当たりの繰り出し量が小さくなるように変更される。
このうち、一つの筒軸部70cに対しては一つのグループの連結孔a,d,g,iが連結され、別の筒軸部70d又は70eには別のグループの連結孔b,e、又は連結孔c,f,hが連結される。
本発明では、このように、グループ分けして姿勢調節部材71に形成されている連結孔a,d,g,i、又は連結孔b,e、又は連結孔c,f,hのそれぞれを第1位置決め部と称し、姿勢調節部材71の取付姿勢を変更するように取付基材70側に形成された複数の筒軸部70c,70d,70eを第2位置決め部と称する。
動力伝達機構6から駆動力を伝達されるポンプ駆動軸52には、前述した揺動作動部57とポンプ駆動軸52との間に装備された一方向回転機構58(第1一方向回転機構に相当する)の他に、そのポンプ駆動軸52の逆方向への回転を阻止するための戻り回転防止機構75(第2一方向回転機構に相当する)が備えられている。
戻り回転防止機構75は、図11及び図19に示すように、ポンプ駆動軸52と収容ケース54との間で、ポンプ駆動軸52の一方向への回転を許し、逆方向への回転を阻止するように構成された一方向回転機構によって構成されている。この戻り回転防止機構75による回転の許容方向及び阻止方向は、前記揺動作動部57とポンプ駆動軸52との間に装備された一方向回転機構58と同方向に設定されている。
したがって、動力伝達機構6に連結された揺動作動部57の往復揺動の際の、一方向の揺動に伴うポンプ駆動軸52の一方向回転を許し、かつ、揺動作動部57の逆方向の揺動に伴うポンプ駆動軸52の逆方向への連れ周り回転が、戻り回転防止機構75によって阻止される。
実施の形態では、支持フレーム35として、右支持フレーム35Rと左支持フレーム35Lとの左右一対の分割フレームによって構成されたものを示したが、これに限られるものではない。
例えば、支持フレーム35として、右支持フレーム35Rと左支持フレーム35L以外の別のフレームによっても支持するようにしてもよいし、また、支持フレーム35としては、そのような分割タイプではなく、全体が一体に構成されたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
実施の形態では、支持フレーム35と薬液タンク40との連結箇所で、支持フレーム35と薬液タンク40とが左右方向での一定箇所で連結される構造のものを示したが、これに限られるものではない。
例えば図20に示すように、支持フレーム35と薬液タンク40との連結箇所で、支持フレーム35側のタンク取付プレート39に、薬液タンク40側の下部フランジ部42の連結孔42aよりも多くの連結孔39aを設けて、支持フレーム35と薬液タンク40との取り付け位置を左右方向で位置変更可能に構成してもよい。
このように支持フレーム35と薬液タンク40との取り付け位置を左右方向で位置変更させるのは、苗植付装置2の条間の仕様が異なるものを製造する際に、条間の仕様が異なる苗植付装置2であるにもかかわらず、支持フレーム35と薬液タンク40とを共用できる点で有利である。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
実施の形態では、6条植えの乗用田植機を例として示したが、これに限られるものではない。
例えば、5条植えや4条植えなどの、6条植え未満の田植機に適用してもよい。
また、図21乃至24に示すような8条植え用の乗用田植機、あるいはそれ以上の条数の田植機に適用してもよい。
そして、8条植え以上の乗用田植機を構成する場合に、運搬の必要性から左右で幅広の苗のせ台20を、部分的に分割可能に構成して、図22及び図23に示すように、分割した端部側苗のせ台部分20Bを、中央側苗のせ台部分20Aの上側に重ねた状態で固定することがある。
このように、端部側苗のせ台部分20Bを、中央側苗のせ台部分20Aの上側に重ねた状態でも、薬液タンク40は、苗のせ台20の左右方向での中央位置CLよりも、端部側苗のせ台部分20Bが備えられた側とは反対側寄りに設けられている。
したがって、苗植付装置2の左右方向での重量バランスを図りやすいものである。
また、図23に示されるように、端部の苗のせ台部分20Bを、中央側苗のせ台部分20Aの上側に重ねた状態でも、薬液タンク40の前面40Fには接触しないように、薬液タンク40の位置を定めてある。
このように構成された8条植え用の乗用田植機では、施薬装置4による薬液ノズル56aでの給液箇所は図24に示すように9箇所になる。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
実施の形態では、薬液ポンプ50として、第1種給液ポンプ50aと第2種給液ポンプ50bとの組み合わせによるポンプユニット5に構成された構造のものを示したがこれに限定されるものではない。
例えば、第1種給液ポンプ50aのみ、あるいは第2種給液ポンプ50bのみによって構成されたポンプユニット5を用いても良いし、また、ポンプユニット5として用いずに、各薬液ポンプ50を個別に用いて、個別に駆動されるように構成してもよい。
また、ポンプユニット5における薬液ポンプ50の個数も、3個の薬液ポンプ50を一組としたものに限らず、2個を一組にしたもの、あるいは、4個以上を一組にしたものであってもよい。さらには、異なる個数の薬液ポンプ50を一組とするポンプユニット5同士を組合わせて用いたものであってもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
実施の形態では、薬液タンク40として、下面40D側に一つの排液口部44を設け、その排液口部44から排出された薬液を複数の薬液ポンプ50で薬液ノズル56aに分配供給するように構成した構造のものを例示したが、この構造に限られるものではない。
例えば、図示はしないが、薬液タンク40の下部に、多数の排液口部44を形成可能な出口孔形成用部分を予め備えておき、その出口孔形成用部分のうちの、必要な個数分の孔を開放させて、その孔に薬液ノズル56aと連通する給液管56を接続することにより、薬液を供給するようにしてもよい。
この場合、薬液ポンプ50は、給液管56の途中に各給液管56毎に薬液の繰り出し量を制御する、もしくは出口孔形成用部分の上手に設けて全部の給液管56への繰り出し量を制御するようにしてもよい。
その他の構成は、前述した実施形態と同様の構成を採用すればよい。
2 苗植付装置(作業装置)
2A 苗のせ面
3 施肥装置
4 施薬装置
20 苗のせ台
20A 中央側苗のせ台部分
20B 端部側苗のせ台部分
23 伝動ケース
24 植付爪駆動機構
35 支持フレーム
35a 線状支持部材
35R 右支持フレーム(後端部フレーム部分)
35L 左支持フレーム(後端部フレーム部分)
37 側方支持フレーム
37A 側方支持部
38 下方支持フレーム
39 下方支持部
40 薬液タンク
40F 前面
40B 後面
50 薬液ポンプ
56a 薬液ノズル
43 給液口部
44 排液口部
46 フィルタ
47 除塵用フィルタ
G 重心
L1 線分
Claims (16)
- 走行機体の後部に作業装置としての苗植付用の苗植付装置が備えられ、
前記作業装置に備えた薬液供給用の一つの薬液タンクと、
前記薬液タンクとは別個に構成されて、前記薬液タンクから離れた左右方向での複数箇所に配設され、前記薬液タンク内の薬液を所定量ずつ繰り出し供給する複数の薬液ポンプと、
各薬液ポンプから繰り出された薬液を、植付された各作業条列の横側位置へ案内供給する薬液ノズルと、
前記薬液ポンプのそれぞれに対応して設けられ、前記苗植付装置に備えた植付爪駆動機構に動力を伝達する複数の伝動ケースと、
前記薬液ポンプのそれぞれに対応して設けられ、前記植付爪駆動機構から、前記薬液ポンプそれぞれに、押し引きにより薬液を間欠的に繰出すための駆動力を伝達する複数の動力伝達機構と、
が備えられているとともに、
少なくとも左右両端それぞれに位置する伝動ケース、及びその伝動ケースに対応する薬液ポンプに対して、その薬液ポンプに対応する動力伝達機構が、前記薬液タンク側に設けられている作業機。 - 前記薬液タンクの前端は、前記伝動ケースの後端よりも前方に位置するように配設されている請求項1記載の作業機。
- 前記薬液タンクの前面に、前記苗植付装置に備えた苗のせ台の苗のせ面に沿った傾斜面が形成されている請求項1又は2記載の作業機。
- 前記薬液タンクの後面は、下端側よりも上端側が前方側に位置する前倒れ傾斜面に形成されている請求項3記載の作業機。
- 前記苗のせ台は、左右方向での一端部側、もしくは両端部側に備えた端部側苗のせ台部分が、中央側苗のせ台部分に対して分離可能に構成されているとともに、その分離可能な前記端部側苗のせ台部分が前記中央側苗のせ台部分の苗のせ面の上側に重なるように折り畳み状態で収容可能に構成され、かつ、前記端部側苗のせ台部分が側面視で前記薬液タンクの前面の傾斜面の下側に位置するように配設されている請求項3又は4記載の作業機。
- 走行機体の後部に播種又は苗植付用の作業装置が備えられ、
前記作業装置に備えた薬液供給用の一つの薬液タンクと、
前記薬液タンクとは別個に構成されて、その薬液タンク内の薬液を所定量ずつ繰り出し供給する薬液ポンプと、
前記薬液タンクを前記作業装置に支持させる支持フレームとが備えられているとともに、
前記支持フレームは、前記薬液タンクの左右方向での一端側と他端側とをそれぞれ支持する一端側支持フレームと、前記一端側支持フレームとは異なる形状の他端側支持フレームとを有し、
前記薬液タンクは前記一端側支持フレーム及び他端側支持フレームそれぞれに対する複数の連結箇所で連結支持され、かつ、その一端側支持フレームの連結箇所と、他端側支持フレームの連結箇所とを結ぶ線分が後面視で前記薬液タンクの満杯状態での重心位置、もしくはその重心位置の近くを通るように設定されている作業機。 - 前記一端側支持フレームは、前記連結箇所として、前記薬液タンクを下方側から支持する下方支持部を有し、前記他端側支持フレームは、前記連結箇所として、前記薬液タンクを横側方側から支持する側方支持部を有する請求項6記載の作業機。
- 前記一端側支持フレームは、前記下方支持部が備えられた下方支持フレームであり、前記他端側支持フレームは、前記下方支持フレームとは別体で構成され、前記側方支持部が備えられた側方支持フレームであり、前記支持フレームは、前記下方支持フレームと側方支持フレームとの組み合わせで構成されている請求項7記載の作業機。
- 前記作業装置として苗植付装置を備え、前記苗植付装置に備えた植付爪駆動機構に動力を伝達する伝動ケースのうち、左右方向での中央部に位置する伝動ケースの上方に前記薬液タンクが位置するように、前記支持フレームに対して前記薬液タンクを支持させてある請求項6〜8のいずれか一項記載の作業機。
- 前記作業装置として苗植付装置を備え、前記薬液ポンプが前記薬液タンクから離れた左右方向での複数箇所に配設されているとともに、前記苗植付装置の左右方向での中央位置を境に、前記薬液ポンプが多く配設されている側とは反対側に前記薬液タンクが位置するように配設されている請求項6〜9のいずれか一項記載の作業機。
- 前記作業装置として苗植付装置を備え、前記苗植付装置に備えた苗のせ台は、左右方向での中央部に位置する中央側苗のせ台部分に対して、左右方向での一端部側に備えた端部側苗のせ台部分が分離可能に構成されているとともに、その分離可能な前記端部側苗のせ台部分が前記中央側苗のせ台部分の苗のせ面の上側に重なるように折り畳み状態で収容可能に構成され、
前記薬液タンクは、前記苗のせ台の左右方向での中央位置よりも、前記端部側苗のせ台部分が備えられた側とは反対側寄りに設けられている請求項6〜10のいずれか一項記載の作業機。 - 前記作業装置として苗植付装置を備え、前記支持フレームは、前記苗植付装置に備えた植付爪駆動機構の作動範囲の後端よりも後方側へ突出する後端部フレーム部分を備えている請求項6〜11のいずれか一項記載の作業機。
- 前記作業装置として苗植付装置を備え、前記支持フレームと前記薬液タンクとは、左右方向での連結箇所が左右方向で位置変更可能に構成されている請求項6〜12のいずれか一項記載の作業機。
- 前記薬液ポンプから繰り出された薬液を、播種又は植付された作業条列の横側位置へ案内供給する薬液ノズルが備えられ、
前記薬液ノズルのうち、左右方向での外端部に配設された薬液ノズルは、弾性変形可能な線状支持部材で、外力の非作用時における薬液の滴下位置が維持されるように支持されている請求項1〜13のいずれか一項記載の作業機。 - 走行機体の後部に播種又は苗植付用の作業装置が備えられ、
前記作業装置に備えた薬液供給用の薬液タンクと、
前記薬液タンクとは別個に構成されて、その薬液タンク内の薬液を所定量ずつ繰り出し供給する薬液ポンプと、
前記薬液ポンプから繰り出された薬液を、播種又は植付された作業条列の横側位置へ案内供給する薬液ノズルとが備えられているとともに、
前記薬液タンクには、薬液を貯留する薬液タンク本体と、外部から前記薬液タンク本体に薬液を注入可能な給液口部と、前記薬液タンク本体からの薬液の排出が可能な排液口部とが備えられ、その給液口部と排液口部とのそれぞれに除塵用フィルタが備えられている作業機。 - 前記排液口部は、前記薬液タンク本体から薬液を排出可能なように前記薬液タンク本体に挿通して接続されており、薬液の排出側に突出する内筒部と、前記内筒部の外側を取り囲みつつ前記薬液タンク本体に接続され、前記内筒部よりも前記排出側に長く突出している外筒部と、を有し、
前記外筒部の前記排出側の端部は、開閉可能な開閉蓋で覆われており、
前記排液口部の除塵用フィルタは、前記外筒部の内壁と、前記内筒部の外壁の前記排出側の端部との間に設けられており、
前記排液口部の除塵用フィルタよりも前記排出側には、前記排液口部の除塵用フィルタと、前記外筒部の内壁と、前記開閉蓋とにより囲まれる第1空間が形成されており、
前記排液口部の除塵用フィルタよりも前記薬液タンク本体側には、前記排液口部の除塵用フィルタと、前記外筒部の内壁と、前記内筒部の外壁とにより囲まれる第2空間が形成されており、
前記外筒部には、前記薬液タンク本体から、前記内筒部、前記第1空間、前記除塵用フィルタ及び前記第2空間を経て、前記薬液ポンプに前記薬液を排出する開口が設けられている、請求項15記載の作業機。
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