JP2003023805A - 薬液散布手段を備えた耕耘装置 - Google Patents

薬液散布手段を備えた耕耘装置

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JP2003023805A
JP2003023805A JP2001216808A JP2001216808A JP2003023805A JP 2003023805 A JP2003023805 A JP 2003023805A JP 2001216808 A JP2001216808 A JP 2001216808A JP 2001216808 A JP2001216808 A JP 2001216808A JP 2003023805 A JP2003023805 A JP 2003023805A
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JP
Japan
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chemical liquid
spraying
chemical
fresh water
liquid
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Application number
JP2001216808A
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English (en)
Inventor
Itsuro Kobayashi
逸郎 小林
Nobuo Machida
信夫 町田
Kenji Tanaka
健治 田中
Kanekichi Soma
包吉 相馬
Naoki Chiba
直樹 千葉
Kenta Kamibayashi
健太 上林
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Kioritz Corp
Gunma Prefecture
Original Assignee
Kioritz Corp
Gunma Prefecture
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】自吸性能の低い散布用ポンプを使用した場合で
も、薬液を所要量確実に散布することができ、薬液切れ
等を確実に検出して、散布用ポンプの空運転や清水だけ
を散布するような事態等を確実に回避できるようにされ
た、薬液散布手段を備えた耕耘装置を提供する。 【解決手段】耕耘部2上に、清水タンク21と、薬液タ
ンク31と、前記薬液タンク31内の薬液を前記清水タ
ンク21内の清水により希釈する薬液希釈供給装置、散
布用ポンプ、、送水通路および散布用ノズル11とが配
備されている。送液通路を流れる薬液の流量乃至有無を
検出する薬液供給状態検出手段により流れる薬液の流量
が所定量以下であることが検出されたとき、前記散布用
ポンプの運転を停止させる制御手段を備えてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、キャベツ
等の農作物を作付けする土壌に、土壌消毒剤等の薬液
(原液)を清水で希釈して散布するとともに、その薬液
が散布された直後の土壌を掘り返して前記薬液を土壌に
拡散混和する際等に使用するのに好適な、薬液散布手段
を備えた耕耘装置に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、土壌消毒に使用されるカーバム
剤等の薬液(原液)は、刺激性が強く、揮発性が高いの
で、そのままでは取り扱いが難しいとともに、散布効果
が低くなり、散布むらも生じやすい。そのため、前記薬
液を散布する場合は、該薬液を清水で適当な比率(通常
は三倍程度)に希釈することが要求される。
【0003】従来、薬液を清水で希釈して散布するよう
にした薬液散布装置としては、例えば、特開平2000
−135046号公報に所載のように、多数の噴射ノズ
ルが並設されてなる薬液散布手段を耕耘装置に配設し、
この耕耘装置が連結される農業用トラクターの前部に、
清水タンクを保持する架台を設けるとともに、この清水
タンクに近接して薬液タンクを着脱自在に支持する支持
部を設け、かつ、前記架台に清水と薬液とを吸引して混
和する散布用ポンプを取り付け、この散布用ポンプから
前記薬液散布手段に清水で希釈された薬液を吐出供給す
るようにしたものが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記提
案の薬液散布装置では、トラクターに、清水タンク、薬
液タンク、散布用ポンプ等を搭載保持するようにされて
いるので、トラクターに大きな改造を施す必要があり、
装置コストが高くなるきらいがあった。また、この種の
薬液散布装置では、薬液散布作業中に薬液切れになった
(薬液タンクが空になった)場合や送液通路が詰まる等
して薬液が前記薬液散布手段に送られない場合等(以
下、薬液切れ等という)において、作業者が薬液切れ等
に気づかず、前記散布用ポンプの空運転や清水だけを散
布してしまうような事態等が生じないようにすべく、薬
液切れ等であることを自動的に検出するとともに、それ
を作業者に確実に報知して、散布作業の中止、薬液の補
充等を促す何らかの対策を講じることが不可欠である。
【0005】また、カーバム剤等の腐食性の高い薬液を
使用する場合、散布用ポンプのゴム製シール材等が腐食
されやすく、耐久性が低くなり、耐久性を向上させるべ
くゴム製シール材等を用いないポンプ(羽根車を外側か
らマグネットを介して回転させるようにしたもの等)を
採用した場合には、自吸性能が低くなり、薬液タンクか
ら薬液を充分に吸い出せなくなって、散布性能が低下し
てしまうという問題があった。
【0006】本発明は、前記した如くの問題に鑑みてな
されたもので、その目的とするところは、トラクターに
は大きな改造を施すことを要せず、自吸性能の低い散布
用ポンプを使用した場合でも、薬液を清水で所定の倍率
に希釈して所要量確実に散布することができ、製造コス
ト、装置コストを可及的に低く抑えることができるとと
もに、薬液切れ等を確実に検出して、散布用ポンプの空
運転や清水だけを散布するような事態等を確実に回避で
きるようにされた、薬液散布手段を備えた耕耘装置を提
供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成すべ
く、本発明に係る薬液散布手段を備えた耕耘装置は、基
本的には、ロータリ爪を有する耕耘部上に、清水タンク
を保持する清水タンク保持部材と、薬液タンクが着脱自
在に装着される薬液タンク保持部材と、前記薬液タンク
内の薬液を前記清水タンク内の清水により希釈して前記
薬液散布手段に供給する薬液希釈供給装置と、が配備さ
れている。
【0008】そして、該薬液希釈供給装置が、散布用ポ
ンプと、前記清水タンク内の清水を前記散布用ポンプに
導く送水通路と、前記薬液タンク内の薬液を前記送水通
路の希釈混合部に導く送液通路と、清水により希釈混合
された希釈薬液を前記散布用ポンプから前記薬液散布手
段に導く吐出通路と、前記送液通路を流れる前記薬液の
流量乃至有無を検出する薬液供給状態検出手段と、該薬
液供給状態検出手段により前記送液通路を流れる前記薬
液の流量が所定量以下であることが検出されたとき、前
記散布用ポンプの運転を停止させる制御手段と、を備え
ていることを特徴としている。
【0009】本発明の好ましい態様では、前記清水タン
ク内の清水及び前記薬液タンク内の薬液は、重力の作用
により、それぞれ前記送水通路及び前記送液通路を介し
て前記希釈混合部及び前記散布用ポンプに自然に流下せ
しめられるようにされる。より具体的な好ましい態様で
は、前記送液通路に、目視用の流量計が設けられるとと
もに、そこを流れる前記薬液の流量乃至有無を検出する
前記薬液供給状態検出手段としての流量検知器が設けら
れ、前記制御手段は、前記流量検知器により前記送液通
路を流れる前記薬液の流量が所定量以下であることが検
出されたとき、前記散布用ポンプの運転を停止させるよ
うにされる。また、前記制御手段は、好ましくは、前記
薬液供給状態検出手段により前記送液通路を流れる前記
薬液の流量が前記所定量以下であることが検出されたと
き、薬液切れ警報手段を作動させるようにされる。
【0010】前記の如くの構成とされた本発明に係る薬
液散布手段を備えた耕耘装置の好ましい態様において
は、耕耘部上に、清水タンクを保持する清水タンク保持
部材と、薬液タンクが着脱自在に装着される薬液タンク
保持部材と、散布用ポンプを含む薬液希釈供給装置と、
が設けられるので、薬液の散布に必要なタンク、装置類
が全て集約的に耕耘装置に配備されることになり、その
ため、農業用トラクターに大きな改造を施す必要がなく
なって、既存の農業用トラクターをそのまま利用するこ
とが可能となり、製造コスト、装置コストを低く抑えら
れる。
【0011】また、薬液散布時には、前記清水タンク内
の清水及び前記薬液タンク内の薬液は、重力の作用によ
り、それぞれ前記送水通路及び前記送液通路を介して前
記希釈混合部及び前記散布用ポンプに自然に流下せしめ
られるようにされるので、自吸性能の低い散布用ポンプ
を使用した場合でも、薬液を清水で所定の倍率に希釈し
て所要量確実に散布することができる。さらに、制御手
段が、薬液供給状態検出手段より前記送液通路を流れる
前記薬液の流量が所定量以下であることが検出されたと
き、散布用ポンプの運転を停止させるとともに、薬液切
れ警報手段を作動させるようにされているので、薬液散
布作業中に薬液切れになった(薬液タンクが空になっ
た)場合等において、作業者が薬液切れに気づかず、前
記散布用ポンプの空運転や清水だけを散布してしまうよ
うな事態等を確実に回避でき、装置の信頼性を高めるこ
とができる。
【0012】前記に加え、本発明のさらに好ましい態様
では、前記吐出通路に、前記ロータリ爪の上下動に連動
して開閉せしめられる散布用開閉コックが配設される。
前記ロータリ爪を下げるのは当然ながら耕耘作業を行な
うときであり、薬液の散布はこのときのみ必要であるこ
とから、薬液散布を開始するに際して作業者が前記散布
用開閉コックを開ける操作はしなくて済み、また、薬液
散布を停止する際にも、前記ロータリ爪を非耕耘位置
(地面上)に上げれば、前記散布用開閉コックが閉めら
れるので、作業者が前記散布用開閉コックを閉じる操作
はしなくて済む。また、前記散布用開閉コックが閉めら
れると、前記薬液が前記送液通路を流れなくなくなるの
で、これが前記薬液供給状態検出手段により検出され、
前記制御手段により前記散布用ポンプの運転も自動的に
停止される。これにより、薬液散布の自動化が進めら
れ、作業者の労力負担が軽減されるとともに、誤操作も
生じ難くなる。
【0013】一方、本発明の他の好ましい態様では、前
記ロータリ爪の上下動を検出する上下位置検出手段が設
けられ、前記制御手段は、前記上下位置検出手段によ
り、前記ロータリ爪が地面より下げられた耕耘位置から
地面上の非耕耘位置まで上げられたことが検出されたと
き、前記散布用ポンプの運転を停止させ、この非耕耘位
置から再び前記耕耘位置に下げられたことが検出された
とき、前記散布用ポンプの運転を再開するようにされ
る。この場合、前記制御手段は、好ましくは、前記上下
位置検出手段により、前記ロータリ爪が前記耕耘位置か
ら前記非耕耘位置に上げられたことが検出されたとき
は、前記薬液供給状態検出手段により前記送液通路を流
れる前記薬液の流量が前記所定量以下であることが検出
されても、前記薬液切れ警報手段を作動させないように
される。
【0014】また、さらに好ましい態様では、前記薬液
散布手段は、所定数の散布用ノズルを有し、前記吐出通
路乃至前記散布用ノズルに、前記散布用ポンプから吐出
された前記希釈薬液の圧力が所定圧以上のときのみ開く
調圧弁が配設される。このようにされることにより、前
記態様と同様に、薬液散布の自動化が進められ、作業者
の労力負担が軽減されるとともに、誤操作も生じ難くな
ることに加えて、前記散布用開閉コックが不要となると
ともに、圃場端部で回行(旋回)する際等において、前
記ロータリ爪を上げ下げするだけで、薬液散布の停止、
再開を確実に行なえる。つまり、前記従来の態様では、
ロータリ爪の上げ下げに散布用開閉コックの開閉を連動
させていたので、圃場端部で回行する際等において、ロ
ータリ爪を前記非耕耘位置まで上げると、薬液の流れが
止まり、これによって散布用ポンプの運転が停止され、
薬液切れ警報手段(ブザー等)が作動するので、前記散
布用ポンプの運転の開始、停止が薬液の流量に依存する
ことになって、確実性に欠ける面があるとともに、前記
散布用ポンプの運転を開始、停止させるための起動スイ
ッチ等を手動で入れ直す煩わしさがあったが、本態様で
は、前記ロータリ爪の上げ下げで前記制御手段が前記散
布用ポンプの運転を直接停止、再開させるので、薬液散
布の停止、再開の確実性が増すとともに、圃場端部での
回行時には薬液切れ警報手段(ブザー等)を作動させな
いようにされるので、前記起動スイッチ等を入れ直す必
要はなくなる。また、前記吐出通路乃至前記散布用ノズ
ルに、前記散布用ポンプから吐出された前記希釈薬液の
圧力が所定圧以上のときのみ開く調圧弁が配設されるこ
とにより、前記散布用ポンプ部分でのリークによる薬液
の滴下、散布停止後のあと垂れ等も確実に防止できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しつつ説明する。図1は本発明に係る薬液散布手
段を備えた耕耘装置の第一実施形態を示す左側面図であ
る。図示実施形態の耕耘装置1は、図示していない農業
用トラクター後端の支持部に、連結機構7を介して上下
動自在に連結された耕耘部2と、該耕耘部2による耕耘
深さbを可変とすべく、該耕耘部2と前記連結機構7と
の間に配在されて前記耕耘部2を地面Gから任意の高さ
位置にて支承し得るようにされた左右一対のゲージホイ
ール9、9と、を備える。
【0016】該左右一対のゲージホイール9、9間に
は、それらを橋架するように薬液散布手段10が配在さ
れている。該薬液散布手段10は、後述する薬液タンク
31、32内の薬液(ここでは土壌消毒剤)を清水で約
三倍程度に希釈したものを前記耕耘部2より前側の地面
に散布するためのもので、図4に概略図示されているよ
うに、前記耕耘部2の横梁部材5、6から前方へ突設さ
れた左腕部材11aの先端に取着された支持桿11と、
該支持桿11に左右方向に所定間隔をあけて配設された
多数の噴射ノズル12、12、…からなっている。
【0017】また、前記耕耘部2は、ロータリ爪3と、
該ロータリ爪3の左右に配在された左右一対の側板4、
4と、該左右一対の側板4、4を連結する前記横梁部材
5、6、及び、前記ロータリ爪3の後側に配在された均
平板8等からなっている。この均平板8は、前記ロータ
リ爪3が地面Gより(図示の如くの耕耘位置Dまで)下
げられたときは、地面Gに押し上げられるように上向き
に揺動し、前記ロータリ爪3が地面G上の非耕耘位置U
まで上げられたときは、下向きに揺動する。そして、前
記耕耘部2上には、図1に加えて図2を参照すればよく
わかるように、前記上側横梁部材5に固着された左右一
対の支持部材15、15を介して、幅方向(左右方向)
に長い直方格子状の枠体からなる清水タンク保持部材2
0が固定配備されている。
【0018】該清水タンク保持部材20は、その中央部
を除く左右にそれぞれ直方体状の第一及び第二の清水タ
ンク21、22を保持する第一及び第二の清水タンク保
持部20A、20Bが設けられている。該第一及び第二
の清水タンク保持部20A、20Bは、それぞれ前記清
水タンク保持部材20の左右部分と、前記第一及び第二
の清水タンク21、22の一側面(中央部側)の位置を
規制する前後一対の縦メンバ24、24と、前記第一及
び第二の清水タンク21、22の前後側面中央部が対接
せしめられる前後一対の中央メンバ25、25と、前記
第一及び第二の清水タンク21、22の底部を受け止め
る矩形枠状の底受メンバ26と、からなっている。
【0019】そして、前記清水タンク保持部材20にお
ける後側面の左右、詳細には、前記中央メンバ25と前
記底受メンバ26との交差する部分に突設された支軸2
9、29に、それぞれ第一及び第二の薬液タンク31、
32が着脱自在に装着される第一及び第二の薬液タンク
保持部材30A、30Bの中央部付近(後述する上下挟
持部材35の中央部付近)に突設された管軸39、39
が回動可能に、かつ、抜けないように外嵌支持されてい
る。
【0020】前記薬液タンク31、32として、ここで
は、原液(カーバム剤等の土壌消毒剤)流通用の20L
ポリタンクがそのまま使用されており、該薬液タンク3
1、32は同一構成とされ、それらには、図1、図2に
加えて図3を参照すればよくわかるように、その天側
(上部)の一側の傾斜コーナー面部31c、32cに蓋
付きの薬液入出口31a、32aが設けられるととも
に、その天側(上部)の他側に任意に開閉可能な大気開
放手段を形成する蓋付き大気開放口31b、32bが設
けられている。
【0021】前記大気開放手段は、前記蓋付き大気開放
口31b、32bに択一的に水密状態で装着されて前記
薬液タンク31、32の底部付近まで伸びる挿入パイプ
44と、該挿入パイプ44にその一端部が接続されるフ
レキシブルパイプからなる大気開放用通路45と、前記
薬液タンク31、32より上方位置(前記清水タンク保
持部材20の上辺部)に取り付けられて前記フレキシブ
ルパイプ45の他端が接続される大気開放用コック46
と、からなっている。
【0022】前記第一及び第二の薬液タンク保持部材3
0A、30Bは、前記薬液タンク31、32の底面部及
び左右両側面部に対接せしめられる正面視コ字状の底受
け部材33、前記薬液タンク31、32の底面部、前記
薬液タンク31、32の前記前面部、及び上面部の中央
に対接する側面視コ字状の上下挟持部材35、前記薬液
タンク31、32の前面部に対接して前記底受け部材3
3及び上下挟持部材35に跨がるように上下二段並設さ
れた平面視コ字状の左右挟持部材36、36、該左右挟
持部材36、36の両端間に着脱自在に横架される緊締
用ゴムバンド37、37、及び、前記薬液タンク31、
32の傾斜コーナー面部31c、32cが位置せしめら
れる側の、前記底受け部材33の上端部と前記上下挟持
部材35の上辺部とに連結された傾斜板部38からなっ
ている。
【0023】かかる第一及び第二の薬液タンク保持部材
30A、30Bに、前記薬液タンク31、32を装着す
る際には、前記緊締用ゴムバンド37、37を外してそ
の後面を開口させた状態で、前記薬液タンク31、32
をセンターラインCを挟んで鏡面対称となるように(図
3参照)、それらの後方から前記底受け部材33、前記
上下挟持部材35、前記左右挟持部材36、36で囲繞
された保持部に装填し、その後、前記緊締用ゴムバンド
37、37を前記左右挟持部材36、36の両端間に張
着する。これにより、前記薬液タンク31、32は、上
下、左右、及び前後方向の位置が規制され、前記薬液タ
ンク保持部材30A、30Bにしっかりと固定保持され
る。
【0024】また、前記薬液タンク保持部材30A、3
0Bの回動を、前記薬液入出口31a、32aが天側と
なる正立位置(図2、図3における右側薬液タンク32
の姿勢)と、前記薬液入出口31a、32aが地側とな
る反転位置(図2、図3における左薬液タンク31の姿
勢)と、の二位置で規制する回動規制手段として、前記
清水タンク保持部材20の底辺部の左右に回動規制用ス
トッパ40、40が突設されるとともに、前記薬液タン
ク保持部材30A、30Bにおける前記下側の左右挟持
部材36、36に、前記薬液タンク31、32を前記正
立位置で保持すべく、前記回動規制用ストッパ40、4
0に接当して係止される板状の第一係止部材41、41
が突設され、かつ、前記薬液タンク保持部材30A、3
0Bにおける前記傾斜板部38、38の上端部付近に、
前記薬液タンク31、32を前記反転位置で保持すべ
く、前記回動規制用ストッパ40、40に接当して係止
される第二係止部材42、42が突設されている。
【0025】したがって、前記薬液タンク31、32
は、最初は、図2、図3における右側薬液タンク32の
ように、前記第一係止部材41が前記回動用ストッパ4
0に接当して係止されている、前記第一及び第二の薬液
タンク保持部材30A、30Bに、前記薬液入出口31
a、31bが天側となる正立位置で装着保持され、その
後、散布作業開始時に、前記正立位置から図2、図3に
おける左側薬液タンク31のように、前記薬液入出口3
1a、31bが地側となる、前記第二係止部材42が前
記回動用ストッパ40に接当して係止される反転位置へ
と、前記第一の薬液タンク31は後方から見て時計回り
(Q方向)に、前記第二の薬液タンク32は後方から見
て反時計回り(P方向)に回動せしめられて、その位置
で係止される。
【0026】なお、前記薬液タンク31、32には、そ
の配設構造上(前記管軸39や重心の位置等により)、
前記正立位置及び前記反転位置において、それぞれ前記
第一係止部材41及び第二係止部材42を、前記回動規
制用ストッパ40に押し付ける方向のモーメントが生
じ、外部から回動力を与えない限り、前記正立位置及び
前記反転位置を維持するので、別途に、前記薬液タンク
31、32を前記正立位置及び前記反転位置で固定する
ための固定手段を設ける必要はない。
【0027】また、清水タンクを二個構成にして、前記
清水タンク保持部材20の中央部を除く左右に配置する
ようにしているのは、前記耕耘部2の中央部上方には、
前記連結機構7やギヤボックス等の機材が配置されるの
で、単一の清水タンクを前記耕耘部2上に配置する場合
には、該清水タンクを前記連結機構7等に干渉すること
がないように相当上方に位置させなければならず、その
ようにすると、装置全体としての重心位置が高くなって
耕耘装置の作業状態が不安定になるの防止するためであ
る。一方、前記耕耘部2と前記清水タンク21、22と
の間には、前記薬液タンク31、32内の薬液Kを前記
清水タンク21、22内の清水Wにより希釈して、前記
薬液散布手段10に供給する薬液希釈供給装置50が配
在されている。
【0028】該薬液希釈供給装置50は、図2に加えて
図4を参照すればよくわかるように、前記清水タンク保
持部材20を支持する前記支持部材15、15のうち
の、後方から見て右側のものに水平に取り付けられた散
布用ポンプ60と、前記清水タンク21、22内の清水
Wを、その底部21c、22cに設けられた清水導出口
21a、22aから前記散布用ポンプ60の導入口60
aに導く、フレキシブルパイプ等からなる第一及び第二
送水通路51、52、共通送水通路53、及び、希釈混
合通路58と、前記反転位置に回動せしめられた前記薬
液タンク31、32内の薬液K(カーバム剤等の土壌消
毒剤)を、前記薬液入出口31a、32aから前記希釈
混合通路58の一部を形成するT形乃至三叉状チーズか
らなる希釈混合部57に導くフレキシブルパイプ等から
なる送液通路70と、清水Wにより希釈混合された希釈
薬液K’を前記散布用ポンプ60の吐出口60bから前
記薬液散布手段10の前記各噴射ノズル12、12、…
に導くフレキシブルパイプ等からなる吐出通路63と、
を備えている。
【0029】本実施形態では、カーバム剤等の腐食性の
高い薬液を使用する場合、散布用ポンプのゴム製シール
材等が腐食されやすく、耐久性が低くなることに鑑み、
前記散布用ポンプ60は、ゴム製シール材等を用いてい
ない、羽根車を外側からマグネットを介して電動モータ
62により回転させるようにしたタイプのものが用いら
れており、その自吸性能はさほど高くはないが、後述す
るように、清水W及び薬液Kは、共に重力を利用して前
記散布用ポンプ60に自然に流下するようにされている
ので、散布用ポンプ自体の自吸性能が多少低くても、問
題は全くない。
【0030】前記送水通路(第一及び第二送水通路5
1、52、共通送水通路53、及び、希釈混合通路5
8)、前記送液通路70、及び、前記吐出通路63は、
前記清水タンク21、22の最低水面位置、つまり、前
記底部21c、22cより下方に配在され、前記散布用
ポンプ60は、前記清水導出口21a、22a及び地側
に回動せしめられた前記薬液入出口31a、32aより
下方に配在されている。
【0031】前記送液通路70には、薬液用流量調整バ
ルブ75が設けられるとともに、薬液供給状態検出手段
を構成する電磁式の流量検知器67が付設された目視用
の流量計73が設けられ、さらに、それらより下流側
に、前記各通路51、52、53、58、63、70内
の空気を抜くための、任意に開閉可能な空気抜き手段が
設けられている。該空気抜き手段は、前記送液通路70
の最も高い部分(前記流量調整バルブ75)に接続され
たフレキシブルパイプ等からなる空気抜き用通路76
と、該空気抜き用通路76の下部に配設された空気抜き
用コック77と、からなっており、前記空気抜き用通路
76の上部は、前記清水タンク21、22の最高水面よ
り高い部位、例えば、前記清水タンク保持部材20の上
辺部に取り付けられている。また、前記第一送水通路5
1には、清水補給用及び清水タンク切換用の三方切換コ
ック49が配設され、前記共通送水通路53には、清水
用流量調整バルブ55及び清水用開閉コック56が配設
され、前記吐出通路63には、前記耕耘部2(の均平板
8)の上下動に連動して揺動せしめられる連動操作部材
66を連結した散布用開閉コック65が配設されてい
る。
【0032】前記連動操作部材66は、前記耕耘部2の
前記ロータリ爪3が地面G上の(土中に所定量以上入っ
ていない)非耕耘位置Uにあるときには、図4において
仮想線で示される如くの下側揺動位置をとり、このとき
は、希釈薬液K’を散布しないように、前記散布用開閉
コック65を閉状態とする。したがって、このときに
は、薬液散布は行なわれない。
【0033】それに対し、前記耕耘部2が下降している
とき、つまり、前記ロータリ爪3がが下げられて土中に
入っている耕耘位置Dにあるときには、前記均平板8が
相対的に地面Gによって押し上げられ、該均平板8の上
昇によって、前記連動操作部材66が、図示していない
リンケージ部材を介して例えば上向きに揺動して、前記
吐出通路63を開く開状態となり、前記希釈薬液K’が
前記吐出通路63を介して前記薬液散布手段10に送ら
れて薬液散布が行なわれる。
【0034】前記構成に加えて、本実施形態の薬液散布
手段を備えた耕耘装置1では、薬液を散布するかしない
か、つまり、前記散布用ポンプ60(のモーター62)
を運転、停止を制御するためのコントロールボックス1
00が、例えば前記トラクターの運転席等に配備されて
いる。該コントロールボックス100には、タイマー1
15内蔵の信号処理部110と、前記散布用ポンプ60
の運転、停止用の起動スイッチ120、とが備えられて
おり、前記信号処理部110には、前記流量計73に付
設された流量検知器67からの、前記送液通路70を流
れる薬液Kの流量をあらわす検出信号が供給される。
【0035】前記コントロールボックス100は、前記
起動スイッチ120がONにされたときのみ、外部の電
源150から前記散布用ポンプ60駆動用の前記モータ
ー62への電力供給が行なわれ得る状態にされる。つま
り、前記信号処理部110は、前記流量検知器67によ
り、前記送液通路70を流れる前記薬液Kの流量が所定
量以下であるときには、薬液切れ(前記薬液タンク3
1、32が空)になったか、前記送液通路70が詰まっ
たか、あるいは、前記均平板8の動きに連動する前記散
布用開閉コック65が閉じられて薬液散布が行なわれて
いない等と判断して、前記モーター62への電力供給を
自動的に停止し、前記散布用ポンプ60の運転を停止さ
せるとともに、前記トラクターの運転席等に配備された
薬液切れ警報手段としての警報ブザー140を鳴らすよ
うにされている。
【0036】これは、薬液切れのときには、前記散布用
ポンプ60を空運転しないようにするため、前記薬液K
が散布されないで清水Wのみが散布されてしまうことを
防ぐため、及び、耕耘していないのに薬液が散布されて
しまうのを防ぐためである。このような構成とされた本
実施形態の薬液散布手段10を備えた耕耘装置1を用い
て薬液散布作業を行う際には、まず、前記第一及び第二
の清水タンク21、22を満水にした後、前記三方切換
コック49を前記二つの清水タンク21、22側へ切り
換えて前記清水用開閉コック56を開くとともに、前記
空気抜き用コック77を開く。これにより、前記第二の
清水タンク22の清水Wが、その水面位置より下方に配
在されている前記各通路51、52、53、58、70
や前記散布用ポンプ60内に流れ込み、該清水Wによ
り、前記各通路51、52、53、58、70等内の空
気が、前記清水用開閉コック56及び前記空気抜き用通
路16を介して外部に押し出される。このため、前記各
通路内の空気を、手動ポンプ等を使用することなく、簡
単に抜くことができる。
【0037】次いで、前記空気抜き用コック77を閉
じ、前記送液通路70を形成するフレキシブルパイプの
一端を、正立位置で保持されている前記薬液タンク3
1、32の一方(ここでは、左側の薬液タンク31)の
薬液入出口31aに接続し、前記大気開放口31bに挿
入パイプ44を装着するとともに、該挿入パイプ44に
大気開放通路45を形成するフレキシブルパイプの一端
を接続し、前記大気開放用コック46を閉じた状態で、
前記薬液タンク31を前記反転位置に回動せしめ、その
位置で係止する。これにより、薬液Kが前記挿入パイプ
44及び大気開放用通路45にはほとんど入り込まず、
その後は、前記コック46を開けておけば、前記薬液タ
ンク31内が常時大気圧に維持されるので、薬液供給に
支障を来すことはない。
【0038】続いて、前記コントロールボックス100
の前記起動スイッチ120をONにするとともに、前記
ロータリ爪3を前記耕耘位置Dに下げる。これにより、
図5を参照すればよく理解されるように、前記散布用ポ
ンプ60の前記モーター62に電力供給が行なわれて、
前記散布用ポンプ60の運転が開始されるとともに、地
面Gによって前記均平板8が押し上げられ、これに連動
して、前記散布用開閉コック65が開き、前記薬液タン
ク31の薬液Kが前記希釈混合部57に流下して清水W
に混合せしめられて希釈され、この希釈された薬液K’
が前記ポンプ60から前記吐出通路63を介して前記薬
液散布手段10に吐出供給され、該薬液散布手段10か
ら土壌に散布される。この際、前記流量計73を見なが
ら前記薬液用流量調整バルブ75及び前記清水用流量調
整バルブ55の開度を調節して、走行速度等に応じた量
の希釈薬液K’を散布するようにされる。
【0039】なお、前記ロータリ爪3が下げられると、
通常は、前記散布用開閉コック65が開き、前記送液通
路70を前記薬液Kが流れ、薬液散布が開始されるが、
薬液切れ(前記薬液タンク31、32が空のとき等)の
場合、前記ロータリ爪3が下げられても、前記送液通路
70を前記薬液Kが流れない。この薬液切れを検出すべ
く、前記コントロールボックス100では、前記起動ス
イッチ120がONにされた時点で内蔵タイマー115
をスタートさせ、所定時間Tsが経過しても、前記流量
検知器67により検出される前記送液通路70を流れる
前記薬液Kの流量が所定量以下である場合には、薬液切
れと判断して、前記薬液切れ警報ブザー140を鳴らす
ようにされる。
【0040】また、薬液散布中に薬液切れになった場合
は、前記流量検知器67により検出される前記送液通路
70を流れる前記薬液Kの流量が所定量以下となり、こ
の時点から前記起動スイッチ120がOFFにされるま
で、前記薬液切れ警報ブザー140を鳴らすようにされ
る。これにより、薬液切れ等であることが自動的に検出
され、それが作業者に確実に知らされ、散布作業の中
止、薬液の補充等を促すことになる。
【0041】前記の如くの構成とされた本実施形態の薬
液散布手段10を備えた耕耘装置1においては、耕耘部
2上に、清水タンク21、22を保持する清水タンク保
持部材20と、薬液タンク31、32が着脱自在に装着
される薬液タンク保持部材30A、30Bと、散布用ポ
ンプ60を含む薬液希釈供給装置50と、が設けられる
ので、薬液の散布に必要なタンク、装置類が全て集約的
に耕耘装置1に配備されることになり、そのため、農業
用トラクターに大きな改造を施す必要がなくなって、既
存の農業用トラクターをそのまま利用することが可能と
なり、製造コスト、装置コストを低く抑えられる。
【0042】また、前記薬液タンク31、32は、非使
用時にはその薬液入出口31a、32aを天側とした正
立状態で薬液タンク保持部材30A、30Bに保持さ
れ、使用時(薬液散布時)には、前記薬液入出口31
a、32aが地側となるように、所定角度回動せしめら
れて反転位置で保持されるので、薬液散布時には、重力
の作用により、前記清水タンク21、22内の清水W
が、その底部21c、22cに設けられた清水導出口2
1a、22aから第一及び第二送水通路51、52、共
通送水通路53、及び、希釈混合通路58を介して前記
散布用ポンプ60に自然流下せしめられるとともに、前
記薬液タンク31、32内の薬液Kも、地側に回動せし
められている前記薬液入出口31a、32aから送液通
路70を介して前記希釈混合通路58の希釈混合部57
に自然流下せしめられる。このため、自吸性能の低い散
布用ポンプを使用した場合でも、薬液Kを清水Wで所定
の倍率に希釈して所要量確実に散布することができ、ま
た、前記薬液タンク31、32の薬液入出口31a、3
2aを地側にしてそこから薬液Kを導出するようにされ
るので、薬液を残すことなく略完全に使い切ることがで
きる。
【0043】また、薬液タンク31、32として、原液
(カーバム剤等の土壌消毒剤)の商品流通用ポリタンク
そのまま使用できるので、原液の取り扱いが極めて容易
となり、使用直前まで密封状態なので、変質等を防げる
とともに、安全性が増す。さらに、薬液タンク31、3
2内の薬液Kは希釈されないので、途中で散布作業を中
止しても、短時日であれば残液の保管が容易であり、変
質を防げる。上記作用効果に加え、本実施形態では、前
記コントロールボックス100において、前記流量検知
器67により前記送液通路70を流れる前記薬液Kの流
量が所定量以下であることが検出されたとき、散布用ポ
ンプ60の運転を停止させるとともに、薬液切れ警報ブ
ザー140を作動させるようにされているので、薬液散
布作業中に薬液切れになった(薬液タンクが空になっ
た)場合等において、作業者が薬液切れに気づかず、前
記散布用ポンプの空運転や清水だけを散布してしまうよ
うな事態等を確実に回避でき、装置の信頼性を高めるこ
とができる。
【0044】図6は、本発明に係る耕耘装置の第二実施
形態に備えられる薬液希釈供給装置を示す概略構成図で
ある。以下、図示実施形態の薬液希釈供給装置50’
が、前記した第一実施形態の薬液希釈供給装置50と異
なる部分を重点的に説明する。
【0045】本第二実施形態の薬液希釈供給装置50’
は、前記ロータリ爪3の上下動を検出する上下位置検出
手段80が設けられている。この上下位置検出手段80
は、例えば、上下位置検出スイッチ85と、前記均平板
8の上下揺動を直線運動に変換して前記上下位置検出ス
イッチ85をON/OFFさせるスイッチ切り換え機構
81と、からなっており、前記上下位置検出スイッチ8
5のON/OFF信号がコントロールボックス200の
信号処理部210に供給され、前記コントロールボック
ス200は、前記上下位置検出手段80により、前記ロ
ータリ爪3が地面Gより下げられた耕耘位置Dから地面
G上の非耕耘位置Uまで上げられたことが検出されたと
き、前記散布用ポンプ60の運転を停止させ、この非耕
耘位置Uから再び前記耕耘位置Dに下げられたことが検
出されたとき、前記散布用ポンプ60の運転を再開する
ようにされている。
【0046】また、前記コントロールボックス200
は、前記上下位置検出手段80により、前記ロータリ爪
3が前記耕耘位置Dから前記非耕耘位置Uに上げられた
ことが検出されたときは、前記流量検知器67により前
記送液通路70を流れる前記薬液Kの流量が前記所定量
以下であることが検出されても、前記薬液切れ警報ブザ
ー140を作動させないようにされている。さらに、薬
液散布手段10’は、所定数の散布用ノズル12’、1
2’、…を有し、それらの各散布用ノズル12’の基端
部付近に、前記散布用ポンプ60から吐出された前記希
釈薬液K’の圧力が所定圧以上のときのみ開く調圧弁
(アンチドロップバルブ)13が配設されている。
【0047】このようにされることにより、前記第一実
施形態と同様に、薬液散布の自動化が進められ、作業者
の労力負担が軽減されるとともに、誤操作も生じ難くな
ることに加えて、前記第一実施形態の前記散布用開閉コ
ック65が不要となるとともに、圃場端部で回行(旋
回)する際等において、前記ロータリ爪3を上げ下げす
るだけで、薬液散布の停止、再開を確実に行なえる。つ
まり、前記第一実施形態では、前記ロータリ爪3の上げ
下げに前記散布用開閉コック65の開閉を連動させてい
たので、圃場端部で回行する際等において、前記ロータ
リ爪3を前記非耕耘位置Uまで上げると、薬液Kの流れ
が止まり、これによって前記散布用ポンプ60の運転が
停止され、前記薬液切れ警報ブザー140が作動するの
で、前記散布用ポンプ60の運転の開始、停止が薬液K
の流量に依存することになって確実性に欠ける面がある
とともに、前記散布用ポンプ60の運転を開始、停止さ
せるための起動スイッチ120を手動で入れ直す煩わし
さがあったが、本実施形態では、図6を参照すればよく
理解にされるように、前記ロータリ爪3の上げ下げで前
記コントロールボックス200が前記散布用ポンプ60
の運転を直接停止、再開させるので、薬液散布の停止、
再開の確実性が増すとともに、圃場端部での回行時には
薬液切れ警報ブザー140を作動させないようにされる
ので、前記起動スイッチ120を入れ直す必要はなくな
る。また、前記散布用ノズル12’、12’、…に、前
記散布用ポンプ60から吐出された前記希釈薬液K’の
圧力が所定圧以上のときのみ開く調圧弁13が配設され
ることにより、前記散布用ポンプ60部分でのリークに
よる薬液の滴下、散布停止後のあと垂れ等も確実に防止
できる。
【0048】以上、本発明の一実施形態について詳述し
たが、本発明は、前記実施形態に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された発明の精神を逸脱しな
い範囲で、設計において、種々の変更ができるものであ
る。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る薬液散布手段を備えた耕耘装置は、トラクター
には大きな改造を施すことを要せず、自吸性能の低い散
布用ポンプを使用した場合でも、薬液を清水で所定の倍
率に希釈して所要量確実に散布することができ、製造コ
スト、装置コストを可及的に低く抑えることができると
ともに、薬液切れ等を確実に検出して、散布用ポンプの
空運転や清水だけを散布するような事態等を確実に回避
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る薬液散布手段を備えた耕耘装置の
第一実施形態を示す左側面図。
【図2】図1のII矢視図。
【図3】図1のIII −III 矢視図。
【図4】図1に示される第一実施形態の耕耘装置に備え
られる薬液希釈供給装置を示す概略構成図。
【図5】図4に示される薬液希釈供給装置の動作説明に
供されるタイムチャート。
【図6】第二実施形態の耕耘装置に備えられる薬液希釈
供給装置を示す概略構成図。
【図7】図6に示される薬液希釈供給装置の動作説明に
供されるタイムチャート。
【符号の説明】
1 耕耘装置 2 耕耘部 3 ロータリ爪 8 均平板 10 薬液散布手段 12、12’ 散布用ノズル 13 調圧弁 20 清水タンク保持部材 21、22 清水タンク 30A、30B 薬液タンク保持部材 31、32 薬液タンク 50 薬液希釈供給装置 51、52 送水通路 53 共通通路(送水通路) 57 希釈混合部 60 散布用ポンプ 63 吐出通路 65 散布用開閉コック 67 流量検知器(薬液供給状態検出手段) 70 送液通路 73 流量計 80 上下位置検出手段 140 薬液切れ警報ブザー(薬液切れ警報手段) 100、200 コントロールボックス(制御手段) W 清水 K 薬液 K’希釈薬液 D 耕転位置 U 非耕転位置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 町田 信夫 群馬県吾妻郡嬬恋村田代301 群馬県園芸 試験場 高冷地分場内 (72)発明者 田中 健治 東京都青梅市末広町一丁目7番地2 株式 会社共立内 (72)発明者 相馬 包吉 東京都青梅市末広町一丁目7番地2 株式 会社共立内 (72)発明者 千葉 直樹 東京都青梅市末広町一丁目7番地2 株式 会社共立内 (72)発明者 上林 健太 東京都青梅市末広町一丁目7番地2 株式 会社共立内 Fターム(参考) 2B034 AA09 BA02 BA07 BB02 BC06 JA07 JA16 2B121 AA20 CB02 CB20 CB25 CB33 CB42 CB47 CB53 CB62 CB66 EA26 FA02 FA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薬液散布手段(10)を備えた耕運装置
    (1)であって、ロータリ爪(3)を有する耕耘部
    (2)上に、清水タンク(21、22)を保持する清水
    タンク保持部材(20)と、薬液タンク(31、32)
    が着脱自在に装着される薬液タンク保持部材(30A、
    30B)と、前記薬液タンク(31、32)内の薬液
    (K)を前記清水タンク(21、22)内の清水(W)
    により希釈して前記薬液散布手段(10)に供給する薬
    液希釈供給装置(50)と、が配備され、該薬液希釈供
    給装置(50)が、散布用ポンプ(60)と、前記清水
    タンク(21、22)内の清水(W)を前記散布用ポン
    プ(60)に導く送水通路(51、52、53)と、前
    記薬液タンク(31、32)内の薬液(K)を前記送水
    通路(53)の希釈混合部(57)に導く送液通路(7
    0)と、清水(W)により希釈混合された希釈薬液
    (K’)を前記散布用ポンプ(60)から前記薬液散布
    手段(10)に導く吐出通路(63)と、前記送液通路
    (70)を流れる前記薬液(K)の流量乃至有無を検出
    する薬液供給状態検出手段(67)と、該薬液供給状態
    検出手段(67)により前記送液通路(70)を流れる
    前記薬液(K)の流量が所定量以下であることが検出さ
    れたとき、前記散布用ポンプ(60)の運転を停止させ
    る制御手段(100、200)と、を備えていることを
    特徴とする耕耘装置。
  2. 【請求項2】 前記清水タンク(21、22)内の清水
    (W)及び前記薬液タンク(31、32)内の薬液
    (K)は、重力の作用により、それぞれ前記送水通路
    (51、52、53)及び前記送液通路(70)を介し
    て前記希釈混合部(57)及び前記散布用ポンプ(6
    0)に自然に流下せしめられるようにされていることを
    特徴とする請求項1に記載の耕耘装置。
  3. 【請求項3】 前記送液通路(70)に、目視用の流量
    計(73)が設けられるとともに、そこを流れる前記薬
    液(K)の流量乃至有無を検出する前記薬液供給状態検
    出手段としての流量検知器(67)が設けられ、前記制
    御手段(100、200)は、前記流量検知器(67)
    により前記送液通路(70)を流れる前記薬液(K)の
    流量が所定量以下であることが検出されたとき、前記散
    布用ポンプ(60)の運転を停止させるようにされてい
    ることを特徴とする請求項1又は2に記載の耕耘装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段(100、200)は、前
    記薬液供給状態検出手段(67)により前記送液通路
    (70)を流れる前記薬液(K)の流量が前記所定量以
    下であることが検出されたとき、薬液切れ警報手段(1
    40)を作動させるようにされていることを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の耕耘装置。
  5. 【請求項5】 前記吐出通路(63)に、前記ロータリ
    爪(3)の上下動に連動して開閉せしめられる散布用開
    閉コック(65)が配設されていることを特徴とする請
    求項1乃至4のいずれか一項に記載の耕耘装置。
  6. 【請求項6】 前記ロータリ爪(3)の上下動を検出す
    る上下位置検出手段(80)が設けられ、前記制御手段
    (200)は、前記上下位置検出手段(80)により、
    前記ロータリ爪(3)が地面(G)より下げられた耕耘
    位置(D)から地面(G)上の非耕耘位置(U)まで上
    げられたことが検出されたとき、前記散布用ポンプ(6
    0)の運転を停止させ、この非耕耘位置(U)から再び
    前記耕耘位置(D)に下げられたことが検出されたと
    き、前記散布用ポンプ(60)の運転を再開するように
    されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか
    一項に記載の耕耘装置。
  7. 【請求項7】 前記制御手段(200)は、前記上下位
    置検出手段(80)により、前記ロータリ爪(3)が前
    記耕耘位置(D)から前記非耕耘位置(U)に上げられ
    たことが検出されたときは、前記薬液供給状態検出手段
    (67)により前記送液通路(70)を流れる前記薬液
    (K)の流量が前記所定量以下であることが検出されて
    も、前記薬液切れ警報手段(140)を作動させないよ
    うにされていることを特徴とする請求項6に記載の耕耘
    装置。
  8. 【請求項8】 前記薬液散布手段(10)は、所定数の
    散布用ノズル(12’、12’、…)を有し、前記吐出
    通路(63)乃至前記散布用ノズル(12’)に、前記
    散布用ポンプ(60)から吐出された前記希釈薬液
    (K’)の圧力が所定圧以上のときのみ開く調圧弁(1
    3)が配設されていることを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれか一項に記載の耕耘装置。
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