JP6269604B2 - 車両の前部車体構造 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前部車体構造に関し、特に、車体の前端部において車幅方向に延びるビーム部材が、両端部において、該ビーム部材の後方において前後方向に延びる左右のフレーム部材の前端部に、連結部材を介して着脱自在に結合された車両の前部車体構造に関する。
従来、車両の前部には、バンパを取り付けるためのバンパビームが配置されている。バンパビームは車幅方向に延びており、その両端部の後面が連結部材としてのクラッシュカンを介して、前後方向に延びる左右のフレーム部材の前端部に連結されている。なお、クラッシュカンによれば、車体前方から入力された衝撃荷重を、クラッシュすることによって吸収して、フレーム部材への衝撃荷重の伝達が抑制されるようになっている。
また、フレーム部材への影響が小さい軽衝突をした場合の修理時には、クラッシュカン及びバンパビームのみ交換することができるように、クラッシュカンとフレーム部材との間の結合部は、ボルト等を用いた締結部によって着脱可能に構成されている。
すなわち、重量物であるバンパビーム及びバンパは、フレーム部材に着脱自在に取り付けられたクラッシュカンによって片持ち状態で支持されているので、クラッシュカンのフレーム部材に結合されている基部を起点として上下に振動しやすく、該振動がクラッシュカン及びフレーム部材を介して車室内に伝達されることになる。
これに対して、特許文献1には、クラッシュカンとフレーム部材との結合部を、剛結合部と柔結合部とで構成することによって、剛結合部において結合力を維持しつつ、柔結合部においてクラッシュカンから伝達される振動エネルギを吸収することによって、フレーム部材から車室内への振動の伝達を抑制する、車両の前部車体構造が開示されている。
特開2011−255815号公報
ところで、特許文献1の車両の前部車体構造では、柔結合部を、クラッシュカンとフレーム部材との間に設けた隙間に減衰部材を配設することによって実現するものである。しかしながら、クラッシュカンとフレーム部材との間に隙間を設けるようにクラッシュカン及び/又はフレーム部材の少なくともいずれか一方の合わせ面を形成する必要があり、形状が複雑となるため製造が容易でない。
さらに、クラッシュカンとフレーム部材との間に形成した隙間に、減衰部材を介在させて組み付ける必要があり組立工数が増大する。すなわち、特許文献1の前部車体構造は生産性が悪化してしまう。
この発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、生産性を悪化させることなく、車体前部の振動を効果的に抑制できる車両の前部車体構造を提供することを目的とする。
本願の発明者は、車両の前部車体構造が、クラッシュカン等の連結部材とフレーム部材との結合部において、上下に配置された複数の締結部における、上側の締結部と下側の締結部との上下方向の略中間に振動軸線が位置し、該振動軸線の周りに振動し易いことを、鋭意検討の結果、見出した。すなわち、本願発明は、振動軸線を、左右の結合部で異ならせることによって、前部車体構造の振動を効果的に抑制するものであり、次のように構成したことを特徴とする。
まず、本願の請求項1に記載の発明は、車体前部において車幅方向に延びるビーム部材と、前記ビーム部材の両端部の後方に配設されて前後方向に延びる左右のフレーム部材と、前記ビーム部材の前記両端部と前記フレーム部材の前端部との間にそれぞれ配設されてこれらの部材を連結する左右の連結部材とを備え、左右の前記連結部材と左右の前記フレーム部材とがそれぞれ、左右の結合部で結合されている車両の前部車体構造であって、前記結合部は、該結合部の上側を前後方向に締結する上側締結部と、下側を前後方向に締結する下側締結部とを有しており、前記上側締結部及び前記下側締結部はそれぞれ、左右2箇所に設けられており、左右の前記上側締結部は、互いに上下にオフセットして位置しており、左右の前記下側締結部は、互いに上下にオフセットして位置しており、左右の前記結合部のそれぞれにおいて、前記上側締結部の1つと前記下側締結部の1つとを結ぶ線分のうち車幅方向の最も外側に位置する外側線分と車幅方向の最も内側に位置する内側線分とのそれぞれの中点を結ぶ締結部上下二等分線は、水平方向に対して傾斜するように、前記上側締結部及び前記下側締結部が、配置されており、左右の前記結合部は、車幅方向に対称になるように前記上側締結部及び前記下側締結部が、配置され、左右の前記締結部上下二等分線は、正面視において同一直線上になく、左右の前記結合部はそれぞれ、前記上側締結部と前記下側締結部との間が非締結とされていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の車両の前部車体構造において、左右の前記結合部は、それぞれの前記締結部上下二等分線が、水平方向に対して互いに反対方向に傾斜するように、前記上側締結部及び前記下側締結部が、配置されていることを特徴とする。
前記の構成により、本願各請求項の発明によれば、次の効果が得られる。
まず、請求項1に記載の発明によれば、左右の結合部のそれぞれの締結部上下二等分線が水平方向に対して傾斜しているので、左右の結合部において、締結部上下二等分線が一致することがない。これによって、左右それぞれの結合部における締結部上下二等分線の周りの連結部材の振動モードが左右で異なることになる。この結果、左右の連結部材の振動モードが一致することによる共振を防止して、車体前部の振動を効果的に抑制できる。
しかも、締結部の配置によって、締結部上下二等分線を容易に水平方向に対して傾斜させることができる。よって、生産性を悪化させることなく、車体前部の振動を効果的に抑制できる。
また、請求項2に記載の発明によれば、左右の結合部における締結部上下二等分線が互いに反対方向に傾斜しているので、左右の連結部材の締結部上下二等分線周りの振動のうち車幅方向成分が、ビーム部材に圧縮、引っ張り方向に作用することになり、互いに反対方向に作用して打ち消されることになる。したがって、本構成によれば、車体前部の振動をより効果的に抑制できる。
本発明の一実施形態に係る前部車体構造を示す斜視図である。 バンパビーム組立体を取り外した状態を示す図1の前部車体構造の分解斜視図である。 図1のX方向矢視によるバンパビーム組立体の後面図である。 変形例に係るバンパビーム組立体を示す図3と同様の後面図である。 更なる変形例に係るバンパビーム組立体を示す図3と同様の後面図である。 更なる変形例に係るバンパビーム組立体を示す図3と同様の後面図である。 締結部の配置の変形例を示す取付プレートの後面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、前後、左右、上下等の各方向は、特段の説明がある場合を除いて、車両に乗車した乗員から見た各方向を指すものとする。
図1は、本発明の一実施形態に係る車両の前部車体構造を示している。図1に示すように、車体前部には、車幅方向に延びる金属製のバンパビーム2(ビーム部材)が配設されており、バンパビーム2にはバンパ(不図示)が取り付けられるようになっている。バンパビーム2の車幅方向両端部の後方には、前後方向に延びる左右一対のフレーム部材10が配設されている。
左右のフレーム部材10の前端部には、それぞれ金属製のセットプレート11が例えば溶接によって固着されている。左右のセットプレート11は、前後方向及び上下方向の略同位置において車幅方向及び鉛直方向に略平行に配設されている。
バンパビーム2の両端部の後面とフレーム部材10の前端部との間には、左右一対のクラッシュカン20(連結部材)が配設されており、バンパビーム2はクラッシュカン20を介してフレーム部材10に連結されている。クラッシュカン20によれば、車体前方からの衝撃荷重の入力時にクラッシュすることで衝撃エネルギを吸収するように構成されており、これによって、フレーム部材10側に伝達される衝撃の緩和が図られている。
クラッシュカン20は、前後方向に延びるクラッシュカン本体21と、クラッシュカン本体21の後端部に例えば溶接によって固着された金属製の取付プレート22と、を有している。クラッシュカン20は、クラッシュカン本体21の前端部でバンパビーム2の両端部の後面に例えば溶接によって結合されており、後端部の取付プレート22がセットプレート11に着脱自在に結合されている。
すなわち、バンパビーム2及び左右のクラッシュカン20によって、一体としてフレーム部材10から着脱自在である、バンパビーム組立体1が構成されている。このように、バンパビーム組立体1をフレーム部材10から着脱自在に構成することによって、フレーム部材10側への影響が軽微であるような軽衝突時には、フレーム部材10の修理を不要にしつつバンパビーム組立体1のみを交換できるので、整備性がよい。
図2は、フレーム部材10からバンパビーム組立体1を取り外した状態を示す、前部車体構造の分解斜視図である。図2に示すように、取付プレート22は、略矩形状に形成されており、セットプレート11に結合されるプレート面22aが車幅方向及び鉛直方向に略平行となるように配設されている。取付プレート22の4隅には、締結ボルト3が挿通されるボルト挿通孔23が形成されている。一方、セットプレート11には、ボルト挿通孔23に対応する位置にボルト挿通孔13が形成されており、その後面にはナット4が例えば溶接によって固着されている。
したがって、バンパビーム組立体1は、締結ボルト3を、ボルト挿通孔23,13に前方から順に挿通させつつナット4に締結させることによって、フレーム部材10の前端部に着脱自在に結合できるようになっている。すなわち、少なくとも締結ボルト3、ナット4、及びボルト挿通孔23,13によって取付プレート32の4隅に4つの締結部30が構成され、これらの締結部30と、取付プレート22及びセットプレート11と、によってバンパビーム組立体1をフレーム部材10に結合する、左右一対の結合部5L,5Rが構成されている。
次に図3を参照して、左右の結合部5L,5Rにおける、締結部30の配置について具体的に説明する。図3は、図1のX方向矢視によるバンパビーム組立体1を後方から見た図である。図3に示すように、右側の結合部5Rには、右側締結部30Rとして第1〜第4締結部30R〜30Rが配置されており、左側の結合部5Lには、左側締結部30Lとして第1〜第4締結部30L〜30Lが配置されている。
まず、右側締結部30Rの配置について説明する。第1及び第2締結部30R,30Rは、右側締結部30Rのうち上側を締結する上側締結部として構成されている。第1締結部30Rは、車幅方向の外側に配置され、第2締結部30Rは、車幅方向の内側であって第1締結部30Rよりも上側に配置されている。第3及び第4締結部30R,30Rは、右側締結部30Rのうち下側を締結する下側締結部として構成されている。第3締結部30Rは、車幅方向の外側に配置され、第4締結部30Rは、車幅方向の内側であって第3締結部30Rよりも上側に配置されている。
このように右側締結部30Rを配置したので、上側締結部(第1及び第2締結部30R,30R)と、下側締結部(第3及び第4締結部30R,30R)との間を、上下に略二等分する右側締結部上下二等分線37Rは、車幅方向外側へ進むにつれて下方へ延びるように、水平方向に対して右下がりに傾斜することになる。
ここで、締結部上下二等分線の求め方について具体的に説明すると、締結部上下二等分線は、上側締結部の1つと下側締結部の1つとを結ぶ線分のうち、最も車幅方向の外側に位置する外側線分と最も車幅方向の内側に位置する内側線分とのそれぞれの中点を結ぶ線分として画定される。
したがって、本実施形態では、上側締結部の1つと下側締結部の1つとを結ぶ線分35a〜35dのうち、外側線分は第1締結部30Rと第3締結部30Rとを結ぶ線分35aであり、内側線分は第2締結部30Rと第4締結部30Rとを結ぶ線分35dとして画定される。そして、右側締結部上下二等分線37Rは、線分35aの中点A1と、線分35dの中点A2とを結ぶ線分として画定され、車幅方向外側へ進むにつれて下方へ延びるように、水平方向に対して右下がりに傾斜することになる。
同様に、左側締結部30Lの配置について説明すると、左側締結部30Lは、右側締結部30Rと締結部の配置が車幅方向に対称に構成されている。すなわち、第1及び第2締結部30L,30Lは、左側締結部30Lのうち上側を締結する上側締結部として構成されている。第1締結部30Lは、車幅方向の外側に配置され、第2締結部30Lは、車幅方向の内側であって第1締結部30Lよりも上側に配置されている。第3及び第4締結部30L,30Lは、左側締結部30Lのうち下側を締結する下側締結部として構成されている。第3締結部30Lは、車幅方向の外側に配置され、第4締結部30Lは、車幅方向の内側であって第3締結部30Lよりも上側に配置されている。
同様に、左側締結部について、上側締結部と下側締結部との間を上下に略二等分する左側締結部上下二等分線37Lは、車幅方向外側へ進むにつれて下方へ延びるように、水平方向に対して左下がりに傾斜することになる。
すなわち、左右の結合部5L,5Rのそれぞれにおいて、車幅方向の内側に位置する第2及び第4締結部30L,30R,30L,30Rを、それぞれ、車幅方向の外側に位置する第1及び第3締結部30L,30R,30L,30Rよりも上方に位置するように配置したので、左右の締結部上下二等分線37L,37Rは、共に車幅方向の外側に進むにつれて下方に延びるように、互いに反対方向に水平方向に対して傾斜することになる。
ところで、バンパビーム組立体1は、バンパビーム2にバンパ(不図示)が取り付けられた状態で、左右のフレーム部材10の前端部に片持ち状態で支持されており、左右のフレーム部材10に結合された、クラッシュカン20の基部側を基点として、上下に振動することになる。より具体的には、上記バンパビーム組立体1は、左右の結合部5L,5Rにおいて、左右の締結部上下二等分線37L,37Rの周りに上下に振動し易い。
本実施形態では、上述したように、左右の締結部上下二等分線37L,37Rが、水平方向に対して傾斜しているので、左右の締結部上下二等分線37L,37Rが一致することがない。換言すれば、左右の締結部上下二等分線37L,37Rが、正面視において同一直線上に位置していない。これによって、左右の結合部5L,5Rにおける締結部上下二等分線37L,37R周りの、クラッシュカン20の振動モードが左右で異なることになる。この結果、左右のクラッシュカン20の振動モードが一致することによる、共振を防止して、バンパビーム組立体1の振動を効果的に抑制できる。
しかも、締結部30の配置によって、左右の締結部上下二等分線37L,37Rを容易に水平方向に対して傾斜させることができる。よって、生産性を悪化させることなく、バンパビーム組立体1の振動を効果的に抑制できる。
さらに、本実施形態では、左右の締結部上下二等分線37L,37Rが、互いに反対方向に傾斜しているので、左右のクラッシュカン20の、対応する結合部5L,5Rにおける締結部上下二等分線37L,37R周りの振動のうち車幅方向成分が、互いに反対方向に作用して打ち消されることになる。これによって、バンパビーム組立体1は、振動の車幅方向成分が抑制されることに伴い、上下方向への振動も抑制されることになる。
つまり、左右の締結部上下二等分線37L,37Rは、共に車幅方向外側へ進むにつれて下方へ延びているので、バンパビーム組立体1が上方へ振動するとき左右のクラッシュカン20は互いに離間するように車幅方向外側へ変位しようとし、バンパビーム組立体1が下方へ移動するとき左右のクラッシュカン20は互いに近接するように車幅方向内側へ変位しようとする。しかしながら、左右のクラッシュカン20は、バンパビーム2によって連結されているので、その振動成分のうち車幅方向成分が互いに打ち消し合うように作用する結果、バンパビーム組立体1の振動がより一層抑制されることになる。
換言すると、振動モードが異なる左右のクラッシュカン20の上下方向への振動は、左右のクラッシュカン20を接続するバンパビーム2に対して車幅方向への圧縮及び引っ張りとして作用することになるが、これに対して剛体であるバンパビーム2が好適に抗するので、バンパビーム組立体1の振動が効果的に抑制されることになる。
なお、締結部上下二等分線37は、バンパビーム組立体1の振動をより好適に抑制するためには傾斜角度が大きいほど、左右のクラッシュカン20の振動成分のうち車幅方向成分が互いに打ち消し合う作用が増大することになり、好ましくは水平方向に対して少なくとも5度傾斜していればよく、より好ましくは10度以上傾斜しているのがよい。
また、図4に示すように、左右の締結部上下二等分線47L,47Rが、車幅方向外側に進むにつれて上方に延びるように、互いに対向して水平方向に対して傾斜するように、左右の各締結部40を配置してもよい。これによっても、図3に示した締結部30の配置と同様に、左右のクラッシュカン20は、それぞれの振動成分のうち車幅方向成分が互いに打ち消し合うように作用することになるので、クラッシュカン20の振動がより一層抑制されることになる。
また、図5に示すように、上側締結部(第1及び第2締結部50,50)のみ左右の締結部50を上下にオフセットさせて、下側締結部(第3及び第4締結部50,50)を上下方向の略同位置に配置してもよい。これによっても、締結部上下二等分線57を、水平方向に対して容易に傾斜させることができる。しかも、片持ち構造であるために、下側締結部(第3及び第4締結部50,50)に比して荷重が増大し易い上側締結部を上下にオフセットして配置することによって、上側締結部への荷重により効果的に抗し易く、バンパビーム組立体1の振動をより効果的に抑制できる。
また、左右のクラッシュカン20の振動のうち、車幅方向成分を左右のクラッシュカンで互いに相殺させるには、締結部上下二等分線を左右対称となるよう、同じ角度で互いに反対方向に水平方向に対して傾斜させるように、左右の締結部を配置するのが好ましい。しかしながら、左右の締結部上下二等分線は、同じ角度で傾斜していなくてもよく、また、同一方向に傾斜するものであってもよい。
すなわち、締結部上下二等分線が左右で一致しなければよく、図6に示すように、少なくとも一方の結合部5(図6では右側の締結部上下二等分線67Rのみが傾斜している)における締結部上下二等分線が水平方向に対して傾斜していればよい。これによって、左右のクラッシュカン20の締結部上下二等分線周りの振動モードが一致することによる共振を防止して、バンパビーム組立体1の振動を抑制できる。
上記実施形態では、結合部5を、矩形状に締結部30を配置する場合を例にとり、説明したが、これに限らず、上述したように上側締結部の1つと下側締結部の1つとを結ぶ線分のうち、最も車幅方向の外側に位置する外側線分と最も車幅方向の内側に位置する内側線分のそれぞれの中点を結ぶ線分を、締結部上下二等分線として画定すればよい。
すなわち、図7(a)に示すように、上側締結部としての第1締結部70と、下側締結部としての第2及び第3締結部70,70とによって締結部70を配置した場合には、上側締結部の1つと下側締結部の1つとを結ぶ線分は、第1及び第2線分75a,75bであり、このうち、車幅方向の最も外側に位置する第1線分75aと、車幅方向の最も内側に位置する第2線分75bの、それぞれの中点B1,B2を結ぶ線分が、締結部上下二等分線77として画定される。
また、図7(b)に示すように、上側締結部としての第1締結部80と、下側締結部としての第2〜第4締結部80〜80とによって締結部80を配置した場合には、上側締結部の1つと下側締結部の1つとを結ぶ線分は、第1〜第3線分85a〜85cであり、このうち、車幅方向の最も外側に位置する第1線分85aと、車幅方向の最も内側に位置する第2線分85cの、それぞれの中点C1,C2を結ぶ線分が、締結部上下二等分線87として画定される。
また、図7(c)に示すように、上側締結部としての第1〜第3締結部90〜90と、下側締結部としての第4及び第5締結部90,90が含まれる場合には、上側締結部の1つと下側締結部の1つとを結ぶ線分は、第1〜第6線分95a〜96fであり、このうち、車幅方向の最も外側に位置する第1線分95aと、車幅方向の最も内側に位置する第2線分95fの、それぞれの中点D1,D2を結ぶ線分が、締結部上下二等分線97として画定される。
また、上記実施形態では、締結部を、締結ボルト3、ナット4、及びボルト挿通孔23,13によって構成したが、これに限らず、取付プレート22をセットプレート11に着脱自在に固定できるものであればよく、締結ボルト及びナットのほか、例えばリベットを採用してもよく、その他の様々な締結手段を採用できる。
上記各実施形態では、左右の結合部5L,5Rを、前後方向及び鉛直方向の略同位置に設けたが、これに限らない。すなわち、左右の締結部上下二等分線の少なくとも一方が、正面視(前面視又は後面視)において、水平方向に対して傾斜していればよく、左右の結合部5L,5Rの位置は特に限定されるものではない。
特許請求の範囲に記載された本発明の精神および範囲から逸脱することなく、各種変形及び変更を行うことも可能である。
以上説明したように、本発明に係る車両の前部車体構造によれば、生産性を悪化させることなく、車体前部の振動を効果的に抑制できるので、この種の製造技術分野において好適に利用される可能性がある。
1 バンパビーム組立体
2 バンパビーム
3 締結ボルト
4 ナット
5 結合部
10 フレーム部材
11 セットプレート
13 ボルト挿通孔
20 クラッシュカン
21 クラッシュカン本体
22 取付プレート
23 ボルト挿通孔
30 締結部
37 締結部上下二等分線

Claims (2)

  1. 車体前部において車幅方向に延びるビーム部材と、
    前記ビーム部材の両端部の後方に配設されて前後方向に延びる左右のフレーム部材と、
    前記ビーム部材の前記両端部と前記フレーム部材の前端部との間にそれぞれ配設されてこれらの部材を連結する左右の連結部材とを備え、
    左右の前記連結部材と左右の前記フレーム部材とがそれぞれ、左右の結合部で結合されている車両の前部車体構造であって、
    前記結合部は、該結合部の上側を前後方向に締結する上側締結部と、下側を前後方向に締結する下側締結部とを有しており、
    前記上側締結部及び前記下側締結部はそれぞれ、左右2箇所に設けられており、
    左右の前記上側締結部は、互いに上下にオフセットして位置しており、
    左右の前記下側締結部は、互いに上下にオフセットして位置しており、
    左右の前記結合部のそれぞれにおいて、前記上側締結部の1つと前記下側締結部の1つとを結ぶ線分のうち車幅方向の最も外側に位置する外側線分と車幅方向の最も内側に位置する内側線分とのそれぞれの中点を結ぶ締結部上下二等分線は、水平方向に対して傾斜するように、前記上側締結部及び前記下側締結部が、配置されており、
    左右の前記結合部は、車幅方向に対称になるように前記上側締結部及び前記下側締結部が、配置され、
    左右の前記締結部上下二等分線は、正面視において同一直線上になく、
    左右の前記結合部はそれぞれ、前記上側締結部と前記下側締結部との間が非締結とされている、
    ことを特徴とする車両の前部車体構造。
  2. 左右の前記結合部は、それぞれの前記締結部上下二等分線が、水平方向に対して互いに反対方向に傾斜するように、前記上側締結部及び前記下側締結部が、配置されている、
    請求項1に記載の車両の前部車体構造。
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