JP6260286B2 - 誘導加熱発熱体及び誘導加熱容器 - Google Patents

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本発明は、電磁調理器などが備える電磁誘導加熱コイルにより発生する高周波磁界によって渦電流が誘起され、そのジュール熱により発熱する誘導加熱発熱体及びその誘導加熱発熱体を備えた誘導加熱容器に関する。
近年、ガス機器が主流であった加熱調理機器に代わって、一般に、電磁調理器と称される加熱調理機器が、安全性、清潔性、利便性、経済性などの観点から、飲食業などにおける業務用のみならず、一般家庭においても広く普及するようになってきている。
しかしながら、この種の電磁調理器は、内部に備えた電磁誘導加熱コイルにより高周波磁界を発生させ、誘起された渦電流によって生じるジュール熱により、加熱対象物を加熱するというものである。このため、炎を使わずに加熱調理を行うことができる反面、その原理上、使用できる調理器具が限られてしまい、鉄、鉄ホーローなどの磁性金属からなる専用の調理器具を用いなければならないという制限があった。
このような状況下、上記した電磁調理器の制限を解消する容器として、例えば、特許文献1、特許文献2などにおいて、非磁性(又は非導電性)の容器本体を備えた電磁調理器用の容器が提案されている。
特開2003−325327号公報 特開平7−296963号公報
そして、特許文献1には、電磁調理器から生じる渦電流により、0.10〜100μmのアルミニウム箔を発熱させる電磁調理器を用いる加熱方法が提案されており、非磁性の容器の内容物を電磁調理器によって加熱することが開示されている。
しかしながら、このような加熱方法においては、誤って空焚きした場合などに、アルミニウム箔が急激に昇温して容易に燃えて飛散する危険や、上記昇温の熱により容器が損傷する虞がある。
これに対して、特許文献2には、非導電体製の容器本体の内底面に、導電体製の薄膜状の発熱体を積層してなる電磁調理用容器において、発熱体の中央部を所定形状に打ち抜いて、外周からの径方向の幅を狭くした幅狭部を発熱体に設けた安全機構付きの電磁調理用容器が提案されている。そして、この特許文献2の電磁調理容器は、発熱体に設けた幅狭部が空焚きなどの誤操作時に選択的に溶断され、空焚きなどによる容器の発熱や発火などを防止するものである。
しかしながら、本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、この従来技術の特許文献2の電磁調理用容器においては、未だ解決すべき課題が残されているという知見を得るに至った。
すなわち、特許文献2では、発熱体に設けられた幅狭部が局所的に高温となることで、この幅狭部が選択的に溶断されることから、発熱体の出力は、最も高温になる幅狭部で規定されてしまう。このため、発熱体の他の部分は有効に発熱せず、加熱効率が悪いという問題があった。
また、特許文献2では、幅狭部下面と容器本体内底面とを離間する非接触部を設けた例を挙げているものの、幅狭部における発熱が過剰となりすぎる傾向が強く、このような非接触部を設けたところで、依然として容器本体を損傷する虞があった。
さらに、特許文献2では、電磁調理器上に容器を載置したときに、発熱体の中心が電磁誘導加熱コイルの中心からずれた状態になっていると、電磁調理器が備える安全機構は幅狭部の溶断を検知できずに、発熱体が発熱し続けて容器本体を損傷してしまう虞があった。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、非磁性(又は非導電性)の容器本体に誘導加熱発熱体を取り付けて、収容された被加熱物を電磁調理器などにより加熱する誘導加熱容器として使用することができ、そのような使用態様において、空焚き状態となった場合に選択的に破断する部位を設けて、その安全性を高め、通常の使用時に加熱効率が損なわれず、空焚きなどの発熱体の昇温時の熱による容器本体の損傷を有効に回避する誘導加熱容器の提供を目的とする。
本発明に係る誘導加熱発熱体は、高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する導電層を備える誘導加熱発熱体であって、前記誘導加熱発熱体に、前記導電層同士を径方向に沿って基部を谷折りすると共に、立ち上げ対向させた当該導電層同士の先端部に沿って切り欠き部を形成し、空焚き時に溶断する溶断部位を有するヒューズ機能部を設けた構成としてある。
本発明に係る誘導加熱容器は、上記の誘導加熱発熱体を、非導電性材料からなる容器本体に取り付けた構成としてある。
本発明によれば、被加熱物への熱移動がなされない空焚き状態となった場合にヒューズ機能部が破断し、電磁調理器が備える安全機構に異常を検知させて電磁調理器を自動的に停止させて、空焚きを防止することができることに加え、通常の使用時には、加熱効率が損なわれないようにすると共に、容器本体の熱による損傷を有効に回避することができる。
本発明に係る誘導加熱容器の実施形態の概略を示す斜視図である。 誘導加熱発熱体の製造工程の概略を示す説明図である。 誘導加熱発熱体の製造工程の概略を示す説明図である。 誘導加熱発熱体の変形例の概略を示す要部斜視図である。 誘導加熱発熱体のヒューズ機能部の断面図である。 誘導加熱発熱体の他の製造工程の概略を示す説明図である。 誘導加熱発熱体の他の変形例を示す説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に示す容器1は、非導電性材料からなる容器本体2と、この容器本体2の内底面21側に取り付けられた誘導加熱発熱体3とを備えている。
容器本体2の内底面21は、ほぼ円形状とされており、容器本体2は、この内底面21の周りを囲むように側壁部22を立設させることで、水などの液状の被加熱物を収容できるようにしてあるが、内底面21の形状は、図示する例には限定されない。例えば、矩形状、正方形状とするほか、三角形、五角形、六角形などの多角形状としてもよい。容器本体2の全体的な形状も、使い勝手などを考慮して種々の形状とすることができる。
ただし、容器1は、一般に、市販の電磁調理器の上に置いて使用されることから、容器本体2の内底面21や、容器本体2の内底面21側に取り付けられる誘導加熱発熱体3の大きさは、使用する電磁調理器が備える加熱コイルの大きさに応じて設定するのが好ましい。例えば、市販の家庭用電磁調理器が備える一般的な加熱コイルは、内径5cm程度、外径20cm程度であり、業務用のものであれば、これよりも大きいものもあるが、使用が想定される電磁調理器に応じて大きさを適宜定める。
本実施形態において、容器本体2は、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの合成樹脂材料、さらには、紙や、ガラスなど、種々の汎用の非導電性材料にて形成することができる。これらの材料にて容器本体2を形成することにより、電磁調理器を用いた加熱調理が可能な誘導加熱容器を安価に提供することが可能となる。
また、誘導加熱発熱体3は、容器本体2に取り付けて、非導電性材料からなる容器本体2を、電磁調理器による誘導加熱が可能な誘導加熱容器として使用できるようにするためのものである。そして、このような誘導加熱発熱体3は、電磁調理器などが備える電磁誘導加熱コイルが発する高周波磁界により渦電流が誘起され、その電気抵抗によりジュール熱が生じて発熱する導電性材料からなる導電層30を有している。
導電層30を形成する導電性材料としては、例えば、アルミニウム,ニッケル,金,銀,銅,白金,鉄,コバルト,錫,亜鉛などの金属、又はこれらの合金など、高周波磁界による誘導加熱によって発熱する種々の導電性材料を用いて形成することができる。より具体的には、例えば、導電性材料としてアルミニウムを用いる場合、好ましくは0.10〜100μm程度、より好ましくは1〜40μm程度の厚みのアルミニウム箔を用いて導電層30を形成することができる。アルミニウム箔などの金属箔を用いて導電層30を形成すれば、誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付ける際に、誘導加熱発熱体3を容器本体2の内底面21や側壁部22に沿って折り曲げるなどの立体加工を施して、容器本体2の形状に適合させるのが容易となる。
また、導電層30には、容器内に被加熱物が収容されていなかったり、容器内の被加熱物が無くなってしまったりするなどして、被加熱物への熱移動がなされない空焚きの状態となったときに、選択的に過剰に発熱して破断するようにされたヒューズ機能部31が設けられている。
本実施形態における誘導加熱発熱体3のヒューズ機能部31は、導電層30同士を径方向に沿って基部32を谷折りにして立ち上げて対向させ、その立ち上った先端部に沿って切り欠き部34が断続的に複数形成され、当該先端部は山折りした先端山折り部33とされている。 尚、この切り欠き部34は少なくとも一つ形成されていればよい。
このようにして、誘導加熱発熱体3に、導電層30に部分的に除去した切り欠き部34を形成し、ヒューズ機能部31を設けることで、先端山折り部33の切り欠き部34を除く残部35において、渦電流が集中して導通するようになる。このため、被加熱物への熱移動がなされない空焚きの状態になると、当該残部35が選択的に過剰に発熱して溶断し、これによって、ヒューズ機能部31が破断して渦電流の導通が妨げられる。この結果、電磁調理器が備える安全機構が異常を検知して電磁調理器が自動的に停止し、空焚きを防止することができる。
また、ヒューズ機能部31の形状を保持し、導電層30に渦電流を導通させるため、ヒューズ機能部31の先端部側に形成した切り欠き部34の下方、その近傍(図3(c)参照)、或いは残部35、好ましくはその上方(図4参照)を部分的に溶着してもよい。そして、図3(c)に示す形態では、ヒューズ機能部31の残部35と切り欠き部34の下方、その近傍の溶着部33aに渦電流が導通し、図4に示す形態では、残部35と残部35の溶着部33aに渦電流が導通し、空焚きの状態になると、当該残部35の上部、溶着部33aの溶断部位が選択的に過剰に発熱して溶断し、これによって、ヒューズ機能部31が破断して渦電流の導通が妨げられ、ヒューズ機能を発揮する。
また、導電層同士を部分的に溶着してヒューズ機能部31の形状を保持できれば、対向する導電層同士の先端部が長手方向に分断されていてもよい。この場合、導電層同士を部分的に溶着した溶着部33aが破断部位となり、より選択的に過剰に発熱して溶断し、ヒューズ機能部31が破断して渦電流の導通が妨げられ、ヒューズ機能を発揮する。
誘導加熱発熱体3を、容器本体2に取り付ける方法は特に限定されないが、誘導加熱発熱体3の裏面側、すなわち、容器本体2の内底面21に対向する側に、容器本体2に対してヒートシール性を有するヒートシール層36を設けておき、ヒートシールによって接着することで容器本体2に取り付けることができる。ヒートシール層36には、前述した容器本体2と同様な合成樹脂材料を用い、ヒートシールによって誘導加熱発熱体3を容易に取り付けることができる。
また、誘導加熱発熱体3にヒートシール層36を設ける場合、ヒューズ機能部31が破断する際の熱によるヒートシール層36の発火を防ぐために、ヒューズ機能部31の先端山折り部33のヒートシール層36を除去して熱融着し、前記ヒューズ機能部31の形状を保持するのが好ましい。
誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付けるにあたり、誘導加熱発熱体3は、容器本体2の内底面21から離間させて取り付けるのが好ましい。これにより、容器本体2に収容された水などの液状の被加熱物が、誘導加熱発熱体3と容器本体2の内底面21との間にも行き渡るようになる。これによって、被加熱物に対する加熱効率を高めると共に、誘導加熱発熱体3の熱による容器本体2の損傷を有効に回避することができる。このとき、誘導加熱発熱体3の裏面側の被加熱物の滞留による加熱効率の低下を防止するため、誘導加熱発熱体3の中央又はその近傍に、円形状、又は楕円形状等の任意の形状に切り抜いた抜き孔3a、或いはスリット状の切り込みを設けることが好ましい。
特に図示しないが、誘導加熱発熱体3を容器本体2の内底面21から離間させて取り付けるには、容器本体2の内底面21から突出する支持部を設けるなどして、この支持部にヒートシール層36を介して誘導加熱発熱体3をヒートシールすればよい。
そして、本実施形態におけるヒューズ機能部31を設けた誘導加熱発熱体3の製造は、先ず、導電層30を形成する導電性材料からなる原反(例えば、長尺状のアルミニウム箔)を連続的に繰り出しながら、これに、ヒートシール層36を形成する樹脂からなる原反(例えば、長尺状のポリプロピレン樹脂シート)を接着剤層37を介して積層する。
この際、図2に示すように、ヒューズ機能部31を形成する被加工領域31aが、好ましくは4〜30mmの幅Wで導電層30に帯状に設けられる。この際、当該被加工領域31aを避けて形成し塗布した接着剤層37を介して、導電層30とヒートシール層36とを積層してブランクシート10を形成する。
これにより、導電層30に設けられた被加工領域31aのヒートシール層36は非接着状態とされ、ヒートシール層36の被接着部36aが形成される。
被加工領域31aは、導電層30にヒューズ機能部31を形成するために設けられるものであり、ヒューズ機能部31の形成に際して、被加工領域31aにおけるヒートシール層36の被接着部36aを除去することによって、被加工領域31aが導電層30のみで形成される。このヒートシール層36の被接着部36aの除去は、例えば、被接着部36aの幅方向両端に沿ってハーフカット処理を施して(図2(b)参照)、ヒートシール層36から被接着部36aを引き剥がして除去すれば良い(図2(a),(c)参照)。また、ハーフカット処理は、トムソン刃、ピナクル刃などの切断刃や、レーザーなどを用いて、ヒートシール層36に図2(b)に示す切り込みを形成すればよい。
ここで、図2は、ヒートシール層36から被接着部36aを除去する工程を示す説明図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図、図2(c)は、図2(a)のB−B断面図である。
次に、前述したように被加工領域31aのヒートシール層36を除去した後、導電層30に設けられた被加工領域31aにヒューズ機能部31を形成する。前記ヒューズ機能部31の形成は、先ず、被加工領域31aの幅方向中央に、長手方向に沿ってミシン目状に断続する複数の孔34aを穿設する(図3(a)参照)。尚、被加工領域31aに穿設する孔34aは、ヒートシール層36の被接着部36aを除去する前に穿設してもよい。
また、図示する例では、矩形状の孔34aを被加工領域31aに穿設しているが、被加工領域31aに穿設する孔34aの具体的な形状は特に限定されない。
次いで、ヒートシール層36の被接着部36aが除去された被加工領域31aの両端縁VL同士を揃えて重ね合わせるように、その幅方向中央部MLの長手方向に沿って被加工領域31a同士を対向させて折り合わせると共に圧着し、ヒューズ機能部31を設ける(図3(b)参照)。
尚、図3は、ヒートシール層36から被接着部36aが取り除かれたブランクシート10を図2に示す状態から上下を反転させた状態を示している。また、図3(a)に示す被加工領域31aの両端縁の符号VLは谷折り線を示し、その中央部の符号MLは山折り線を示している。
また、被加工領域31a同士の圧着時に、被加工領域31aの幅方向中央部を除く部分にヒートシール層36を残存させ、好ましくは5mm以下の高さLで残存させて被加工領域31a同士を熱融着してもよい(図3(b)参照)。このように、被加工領域31a同士を熱融着することにより、ヒューズ機能部31の形状が保持され、前記ヒューズ機能部31が破断する際の熱によるヒートシール層36の発火が防止される。
さらに、前述したように被加工領域31aのヒートシール層36を除去した後、この被加工領域31a同士が溶着され、この場合、溶着は部分的に行われ、孔34a(切り欠き部34)の下方、その近傍(図3(c)参照)、或いは孔34a(切り欠き部34)に隣接する残存部35a(残部35)(図4参照)を部分的に溶着すればよい。溶着は、例えば、超音波ホーンとアンビルとの間に挟み、超音波振動によって被加工領域31aを溶融して行えばよい。このように、被加工領域31a同士を部分的に溶着することにより、ヒューズ機能部31の形状が保持されると共に、溶着部33aにおいても渦電流が導通する。このため、導電層30に、確実に渦電流の導通を行うことが可能となる。また、被加工領域31a同士の溶着は、溶着の容易性から孔34a(切り欠き部34)に隣接する残存部35a(残部35)の上方を部分的に溶着するのが好ましい。
尚、図5は、ヒューズ機能部31の導電層30同士が接触した状態の断面を示す、図3(c)のC−C断面図である。
また、図6は、導電層30に設けられた被加工領域31aに、ヒューズ機能部31を形成する他の製造工程を示す図である。この製造工程では、前記ヒューズ機能部31の形成は、先ず、被加工領域31aの両端縁VL幅の長手方向のヒートシール層36を除去する(図2(a)、図6(a)参照)。このように、被加工領域31aのヒートシール層36を除去してヒューズ機能部31を形成することにより、前記ヒューズ機能部31が破断する際の熱によるヒートシール層36の発火がより一層防止される。その後、被加工領域31aの長手方向に沿ってミシン目状に断続する複数の孔34aを穿設すると共に、被加工領域31a幅(VL−VL)の中央を切断線MCの長手方向に沿って分断し、前記孔34aを切り欠き部34とする(図6(a)参照)。
次いで、ヒートシール層36の被接着部36aが除去され、切り欠き部34が形成されると共に、分断された被加工領域31a同士の両先端部を揃えて、被加工領域端同士が重なるように折り曲げ(図6(b)参照)、その後、前記被加工領域31a同士の切り欠き部34に隣接する残存部35a(残部35)の上部を部分的に溶着する(図6(c)参照)。このように、被加工領域31aの幅方向中央を切断して、被加工領域31a、31a同士を部分的に溶着することにより、渦電流集中して流れる。この結果、前述した空焚きのときに、ヒューズ機能部31に形成した溶着部33aの溶断部位に渦電流がより一層優先的に導通して溶断し、ヒューズ機能部31が確実に破断して渦電流の導通を妨げられ、ヒューズ機能を発揮する。
尚、図示しないが、前述した溶着部33aは、切り欠き部34の下方、その近傍に形成しても良い。
このように、導電層30とヒートシール層36とを接着剤層37を介して積層したブランクシート10を用いて、断続的に複数の切り欠き部34を有し、空焚き時に溶断する溶断部位を有するヒューズ機能部31が形成される。
次いで、導電層30にヒューズ機能部31を形成した後に、ヒューズ機能部31が径方向に位置するように、ブランクシート10から所定の形状に切り抜くことによって誘導加熱発熱体3を製造する。
尚、誘導加熱発熱体3の製造は、ブランクシート10から前述した被加工領域31aのヒートシール層36の被接着部36aを除去し、所定形状に切り抜いた後に、ヒートシール層を融着、被加工領域31aを溶着、或いは被加工領域31aを溶着し、被加工領域31a同士を部分的に溶着したヒューズ機能部31を形成しても良い。
さらに、図1に示す例では、容器本体2の内底面21の平面形状に合わせて、誘導加熱発熱体3を円形状に切り抜いているが、誘導加熱発熱体3を切り抜く形状は、これに限定されない。容器本体2の内底面21に取り付けることが出来る形状であれば、任意の形状とすることができる。
また、前述したように、被加熱物の対流を促すためには、誘導加熱発熱体3に孔3aを設けることが好ましいが、このような抜き孔3aを誘導加熱発熱体3の中央に設けると、電磁調理器の機種によっては、ヒューズ機能部31が破断しても、電磁調理器が備える安全機構が検知せずに作動しないといった制限を受けることもある。
これは、ヒューズ機能部31が破断しても、図7中、破線で囲み、斜線で示す部分に比較的高い密度で渦電流が発生することが要因と考えられる。このため、前述した制限が考えられる場合には、図7中二点鎖線で示すように、当該部分を除去するように誘導加熱発熱体3の中心から抜き孔3aを偏心させて形成するのが好ましい。そして、この抜き孔3aを偏心させて形成すると共に、抜き孔3aが偏って形成された側とは反対側に、前記誘導加熱発熱体3の中心側から外周縁側に向かって延在するヒューズ機能部31を設けることで、ヒューズ機能部31が破断したときに、より確実に、電磁調理器が備える安全機構を作動させることができる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
以上説明したように、本発明は、市販の電磁調理器により、安全、かつ、手軽に、被加熱物を加熱することができる誘導加熱容器を提供する。
1 容器
2 容器本体
3 誘導加熱発熱体
3a 孔
30 導電層
31 ヒューズ機能部
32 基部
33 先端山折り部
33a 溶着部
34 切り欠き部
35 残部
36 ヒートシール層

Claims (9)

  1. 高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する導電層を備える誘導加熱発熱体であって、
    前記誘導加熱発熱体に、前記導電層同士を径方向に沿って基部を谷折りすると共に、立ち上げ対向させた当該導電層同士の先端部に沿って切り欠き部を形成し、空焚き時に溶断する溶断部位を有するヒューズ機能部を設けたことを特徴とする誘導加熱発熱体。
  2. 前記導電層同士の先端部が山折りされ、前記切り欠き部に隣接する残部を溶断部位とした請求項1に記載の誘導加熱発熱体。
  3. 前記導電層同士の先端部が長手方向に分断され、前記導電層同士を部分的に溶着した溶着部を溶断部位とした請求項1に記載の誘導加熱発熱体。
  4. 前記溶着部を、前記切り欠き部の下方、その近傍、或いは前記切り欠き部に隣接する残部に部分的に形成した請求項に記載の誘導加熱発熱体。





  5. 前記切り欠き部を断続的に複数形成した請求項1〜4のいずれか一項に記載の誘導加熱発熱体。
  6. 前記ヒューズ機能部を、先端部を除いて残存させたヒートシール層を熱融着して形成した請求項1〜5のいずれか一項に記載の誘導加熱発熱体。
  7. 前記ヒューズ機能部を、ヒートシール層を除去し、部分的に溶着して形成した請求項1〜5のいずれか一項に記載の誘導加熱発熱体。
  8. 前記誘導加熱発熱体の中心から偏心させて抜き孔を形成すると共に、
    前記ヒューズ機能部が、前記抜き孔が偏って形成された側とは反対側に、前記誘導加熱発熱体の中心側から外周縁側に向かって延在するように設けられている請求項1〜7のいずれか一項に記載の誘導加熱発熱体。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の誘導加熱発熱体を、非導電性材料からなる容器本体に取り付けたことを特徴とする誘導加熱容器。
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