JP5138468B2 - 誘導加熱発熱体及び誘導加熱容器 - Google Patents

誘導加熱発熱体及び誘導加熱容器 Download PDF

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Description

本発明は、電磁調理器などが備える電磁誘導加熱コイルにより発生する高周波磁界によって渦電流が誘起され、そのジュール熱により発熱する誘導加熱発熱体を備えた誘導加熱容器に関する。
近年、ガス機器が主流であった加熱調理機器に代わって、一般に、電磁調理器と称される加熱調理機器が、安全性、清潔性、利便性、経済性などの観点から、飲食業などにおける業務用のみならず、一般家庭においても広く普及するようになってきている。
しかしながら、この種の電磁調理器は、内部に備えた電磁誘導加熱コイルにより高周波磁界を発生させ、誘起された渦電流によって生じるジュール熱により加熱対象物を加熱するというものである。このため、炎を使わずに加熱調理を行うことができる反面、その原理上、使用できる調理器具が限られてしまい、鉄、鉄ホーローなど専用の金属製調理器具を用いなければならないという不利があった。
このような状況下、上記した電磁調理器の不利を解消し、電磁調理器による誘導加熱が可能な容器を安価に提供するために、例えば、特許文献1や、特許文献2では、非導電性の容器本体に、誘導加熱によって発熱する発熱体を設けた電磁調理器用の容器が提案されている。
ところで、近年、食のインスタント化が進み、電子レンジで加熱するだけで食することができるようにされた種々の食品が、冷凍又は冷蔵されて市場に流通している。このような流通形態において、包装容器をそのまま調理容器として使用できれば便利であり、また、シューマイに代表されるような蒸し料理にあっては、本来の風味を損なわないためにも、電子レンジで加熱するのではなく、蒸気によって加熱するのが好ましい。このため、包装容器をそのまま蒸し器として利用できれば、非常に手軽で、便利である。
さらに、電磁調理器により包装容器を蒸し器として利用するにあたり、機器の操作によることなく、収容された調理対象に応じて、容器ごとに設定された時間で加熱処理を自動で終わらせることができれば、加熱不足や、過剰加熱を未然に防いで、常に適切な条件で調理対象を蒸して加熱できるようになることが期待される。
本出願人は、このような観点から鋭意検討を重ね、上記用途において、水に浸漬させた発熱体を誘導加熱によって発熱させ、加熱された水から発生する蒸気によって、蒸し器としての利用に供することを試みた。
そして、このような利用態様において、例えば、発熱体を図7(a)に示すような形態のものとし、蒸気の発生に伴って水が減少していく過程で優先的に破断する部位131を設けておくことにより、当該部位131が所定時間経過後に破断し、これによって電磁調理器の安全機構が働いて、蒸気による加熱処理を自動的に終了させることができることを見出した(特許文献3参照)。
ここで、図7に示す例では、円形状の外周形状を有する発熱体103に対して、円形状の抜き穴132が同心状に形成されている。かかる抜き孔132は、主として、部位131が破断し易くなるように形成されるものであるが、被加熱物が発熱体103の表面側と裏面側との間を対流しやすくなるようにして、発熱体103の裏面側に被加熱物が滞留してしまうのを避けるための対流孔としても機能する。
特開平7−296963号公報 特開2003−111668号公報 特開2007−330391号公報
しかしながら、本発明者らが、さらなる鋭意検討を重ねたところ、発熱体を図7(a)に示すような形態のものとした場合、図7(b)に示すように、この発熱体103に破断Cが生じても、電磁調理器の機種によっては、そのときの出力が、例えば、約400W以下の低出力域にあると、発熱体103が破断したにもかかわらず、電磁調理器の安全機構が働かずに発熱体103が発熱し続け、容器を破損してしまうという問題があるという知見を得るに至った。
なお、図7(b)は、発熱体103に破断Cが生じた状態を観念的に示している。
本発明は、このような問題を解決すべくなされたものであり、上記のような利用態様において、誘導加熱発熱体に破断が生じると、電磁調理器の機種や、操作時の出力にかかわらずに、より確実に電磁調理器の安全機構が働いて、加熱処理を自動で終わらせることができる誘導加熱発熱体、及びそのような誘導加熱発熱体を備えた誘導加熱容器の提供を目的とする。
本発明に係る誘導加熱発熱体は、高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体であって、前記誘導加熱発熱体の中心から偏心させて抜き孔を形成するとともに、他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位が、前記抜き孔が偏って形成された側とは反対側に、前記誘導加熱発熱体の中心側から外周縁側に向かって延在するように設けられている構成としてある。
また、本発明に係る誘導加熱容器は、容器本体の内底面側に、高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体が取り付けられており、前記誘導加熱発熱体に、前記誘導加熱発熱体の中心から偏心させて抜き孔を形成するとともに、他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位が、前記抜き孔が偏って形成された側とは反対側に、前記誘導加熱発熱体の中心側から外周縁側に向かって延在するように設けられている構成としてある。
以上のように、本発明によれば、他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位が設けられた誘導加熱発熱体に、その部位の過剰な発熱によって破断が生じた際に、電磁調理器の機種や、操作時の出力にかかわらず、より確実に電磁調理器の安全機構が作動するようにして、加熱処理を自動で終わらせることができる。
以下、本発明の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、図1(a)は、本実施形態に係る誘導加熱容器の概略を示す平面図であり、図1(b)は、図1(a)のA−A断面図である。
図1に示す容器1は、水などの液状の被加熱物を収容するようにされた容器本体2と、高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体3とを備えており、容器本体2の内底面21側に、誘導加熱発熱体3が取り付けられている。
図示する例において、容器本体2の内底面21は、ほぼ正方形状とされた平面形状を有している。容器本体2は、この内底面21の周りを囲むように側壁部22を立設させることで、液状の被加熱物が収容できるようにしてあるが、内底面21の平面形状は、図示する例には限られない。例えば、矩形状、円形状とするほか、三角形、五角形、六角形などの多角形状としてもよい。容器本体2の全体的な形状も図示する例には限らず、使い勝手などを考慮して種々の形状とすることができる。
ただし、容器1は、一般に、市販の電磁調理器の上に置いて使用されることから、容器本体2の内底面21や、内底面21側に取り付けられる誘導加熱発熱体3の大きさは、使用する電磁調理器が備える加熱コイルの大きさに応じて設定するのが好ましい。例えば、市販の家庭用電磁調理器が備える一般的な加熱コイルは、内径5cm程度、外径20cm程度であり、業務用のものであれば、これよりも大きいものもあるが、使用が想定される電磁調理器に応じて大きさを適宜定めておくものとする。
また、容器本体2の開口端縁23には、その内周縁の全周に沿って段部24を設けてある。この段部24には、図1(b)に一点破線で示すトレー4や、図示しない蓋体などが支持されて、容器本体2の開口部を覆うようになっている。
このような容器本体2は、ポリスチレン等のポリスチレン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹脂、ポリプロピレン等のポリオレフィン系樹脂、ポリアミド系樹脂などの合成樹脂材料、さらには、紙や、ガラスなど、種々の汎用の非磁性材料にて形成することができる。これらの材料にて容器本体2を形成することにより、電磁調理器で使用可能な誘導加熱容器を安価に提供することが可能となる。
一方、誘導加熱発熱体3は、電磁調理器などが備える電磁誘導加熱コイルから発生する高周波磁界により渦電流が誘起され、その電気抵抗によりジュール熱が生じて発熱し得る導電性材料を用いて形成される。例えば、アルミニウム,ニッケル,金,銀,銅,白金,鉄,コバルト,錫,亜鉛などの金属、又はこれらの合金、あるいは、導電性を付与した樹脂フィルムや紙など、高周波磁界による誘導加熱によって発熱する種々の導電性材料を用いて形成することができる。
より具体的には、例えば、金属材料としてアルミニウムを用いる場合、誘導加熱発熱体3は、好ましくは0.10〜100μm程度、より好ましくは1〜15μm程度の厚みのアルミニウム箔を用いて形成することができる。誘導加熱発熱体3には、アルミニウム箔などの金属箔を用いて形成するのが好ましく、容器本体2に取り付ける際に、ヒートシールによる接着が可能となるように、容器本体2に用いた材料に対してヒートシール性を有する樹脂層をラミネートすることもできるが、これ以外にも、接着テープや接着剤などを用いて取り付けるようにしてもよい。
また、誘導加熱発熱体3を容器本体2に取り付けるにあたり、誘導加熱発熱体3は、例えば、図1に示すような接着パターンPで、容器本体2の内底面21に部分的に接着されるようにするのが好ましい。
誘導加熱発熱体3を容器本体2に部分的に接着させることで、容器本体2に収容された被加熱物が、誘導加熱発熱体3の裏面側、すなわち、容器本体2と誘導加熱発熱体3との間にも行き渡るようになり、これによって、被加熱物に対する加熱効率を高めるとともに、誘導加熱発熱体3からの熱によって容器本体2が損傷するのを有効に回避することができる。
また、誘導加熱発熱体3には、誘導加熱によって誘導加熱発熱体3を発熱させたときに、他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位31が設けられている。当該部位31の詳細については後述するが、このような部位31を設けることで、本実施形態における容器1は、次のような利用態様に供することができる。
すなわち、容器1は、電磁調理器の上に置いて使用されるところ、使用に際しては、例えば、所定量の水を容器本体2に注入して、誘導加熱発熱体3が水に浸されるようにする。そして、容器本体2の開口端縁23に設けられた段部24に、多数の蒸気孔が穿設されたトレー4を支持させ、このトレー4上に調理対象を載置して蓋体で覆ってから、誘導加熱発熱体3が水に浸漬した状態で電磁調理器を作動させる。これにより、誘導加熱によって誘導加熱発熱体3を発熱させると、誘導加熱発熱体3に接している水が加熱されて沸騰し、容器内に発生する蒸気によって調理対象を蒸して加熱処理することができる。
容器内に蒸気が発生すると、これに伴って容器本体2に収容された水が減少して、誘導加熱発熱体3が水面上に露出していく。すると、誘導加熱発熱体3が水面上に露出していく過程で、誘導加熱発熱体3に設けられた他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位が、所定のタイミングで熱溶融によって破断する。これとともに、安全機構が働いて電磁調理器が停止し、水の沸騰も終了する。
なお、図2に、誘導加熱発熱体3に破断Cが生じた状態を観念的に示す。
ここで、本実施形態では、図1に示すように、誘導加熱発熱体3には、その中心から偏心させて抜き孔32を形成し、これとともに、他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位31が、抜き孔32が偏って形成された側とは反対側に、誘導加熱発熱体3の中心側から外周縁側に向かって延在するように設けられているが、これは、次の理由によるものである。
すなわち、本発明をなすに至る過程で、本発明者らが検討した誘導加熱発熱体を図7(a)に示すが、このような形態にあっては、前述したように、上記の使用形態において発熱体103に破断が生じても、電磁調理器の機種によっては、そのときの出力が低いと、発熱体103が破断したにもかかわらず、電磁調理器の安全機構が作動しないことがある。
そこで、本発明者らが、上記の場合に、破断してもなお発熱し続ける発熱体103の温度分布を検討したところ、図7(b)中破線で囲むとともに斜線で示す部分の温度が最も高く、この部分に比較的高い密度で渦電流が発生していることが判明した。そして、そのような部分を取り除くように抜き孔を偏心させて形成してみたところ、電磁調理器の機種や、操作時の出力にかかわらずに、発熱体が破断すると、より確実に電磁調理器の安全機構が働いて、加熱処理を自動で終わらせることができた。
このとき、図7(b)中一点鎖線で示すように、抜き孔の径を大きくすることで、図7(b)中破線で囲むとともに斜線で示す部分を取り除くことも考えられるが、このようにすると、誘導加熱発熱体の有効発熱面積が大きく減少し、発熱量が著しく低下してしまうため好ましくない。
抜き孔32を偏心させる程度や、抜き孔32の形状、大きさなどは、所期の目的が達成できるように適宜設定すればよいが、可能な限り発熱量が低下しないように、誘導加熱発熱体3の有効発熱面積を確保できる形態とするのが好ましい。
例えば、図7(b)中二点鎖線で示すように、抜き孔の形状を円形状のまま平行移動させて、図7(b)中破線で囲むとともに斜線で示す部分を取り除くとすると、有効発熱面積に増減なく、所期の目的を達成することができる。
また、有効発熱面積が増え、かつ、発熱効率のよい形状としては、図1に示すような、直交する短軸aと長軸bとを有する楕円状として、その短軸aが、誘導加熱発熱体3の径方向とほぼ平行となるように形成したものが挙げられる。
このように、誘導加熱発熱体3の有効発熱面積を確保し、かつ、発熱効率を良くするには、誘導加熱発熱体3が、その径方向に沿って切り抜きかれる範囲をできるだけ少なくするようにするのが好ましい。
また、有効発熱面積を大きくするには、楕円状とされた形状を短軸a方向、又は長軸b方向に絞り込むようにしてもよい。この場合、図3に示すように、抜き孔32が、誘導加熱発熱体の径方向、すなわち、短軸a方向に沿って絞り込まれた形状となるように、楕円を変形させた形状とするのが、有効発熱面積を大きくするだけでなく、発熱効率を良くする上でも特に有効である。
なお、図3に示す例では、図中左右両側から抜き孔32を絞り込んでいるが、ずれか一方だけを絞り込んだ形状とするようにしてもよい。
また、誘導加熱発熱体3の破断によって、より確実に機器の安全装置を作動させるためには、破断後の誘導加熱発熱体3に連続して存在する領域の面積をできるだけ小さくするのが好ましい。このためには、他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位31が、図1に示す例のように、抜き孔32が偏って形成される側とは反対側の領域をほぼ等分する位置に設けられるようにすればよい。
ここで、抜き孔32が偏って形成される側とは反対側の領域は、図1に示す例にあっては、抜き孔32の長軸bの延長線によって切り取られる図中右側の領域とすることができるが、抜き孔32が偏って形成される側とは反対側において、渦電流が発生し得る領域を大きく二つに分断できる位置であればよい。
ここで、他の部位よりも選択的に過剰に発熱するように、誘導加熱発熱体3に設ける部位31の具体的な形態としては、例えば、以下のようなものや、これらを組み合わせたものが挙げられる。
(1)誘導加熱発熱体3を、その中心側から外周縁側に向かって、図4(a)に示すような立ち上がり片310が形成されるように折り曲げる。次に、図4(b)に示すように、上がり片310の上縁を切断して、図5(a),(b),(c)に順に示すように、切断した上縁側を図中矢印方向に折り返していく。
このようにして形成された部位31は、その切断された端面31a,31b又はその近傍との間に、誘導加熱発熱体3に誘起された渦電流が流れる電流路が形成されることとなり、この部位31における抵抗値が最大となる。このため、この部位31での発熱量が最も大きくなり、選択的に過剰に発熱するようになる。そして、被加熱物中に浸漬されている間は被加熱物に熱が奪われていくが、被加熱物から露出すると、その過剰な発熱に伴って、端面31a,31b又はその近傍で放電し、放電による溶断によって破断が生じることとなり、これによって安全機構が働いて電磁調理器が停止する。
なお、図5は、図4(b)のB−B断面に相当する部位を示している。また、図5に示す例では、放電によって生じる火花や、誘導加熱発熱体3の破片の飛散による影響を考慮して、端面31a,31b又はその近傍を内側に折り返している。
(2)誘導加熱発熱体3を、その中心側から外周縁側に向かって、図4(a)に示すような立ち上がり片310が形成されるように折り曲げる。次に、図6(a),(b),(c)に順に示すように、立ち上がり片310の上縁を切断せずに、そのまま不規則に折り畳んでいき、誘導加熱発熱体3の一部が多重に折り重なり合うようにして押し固めるようにしてもよい。
このようにして形成された部位31も、他の部位よりも選択的に過剰に発熱するようになっているが、これは、誘導加熱発熱体3の表面が、多重に折り重なり合って一定領域に集中して発熱することと、密に押し固められた誘導加熱発熱体3の表面間における蓄熱作用とによるものと推測される。
なお、図6は、図4(a)のC−C断面に相当する部位を示している。
(3)誘導加熱発熱体3を、その中心側から外周縁側に向かって、図4(a)に示すような立ち上がり片310が形成されるように折り曲げて、誘導加熱発熱体3の一部を立ち上げる。これによって、被加熱物の液面が下がってきたときに、他の部位よりも先に液面上に露出して、被加熱物により熱が奪われ難くなるようにすることで、選択的に過剰に発熱する部位31を設ける。
(4)容器本体2の内底面21に隆起部を設けて、この隆起部に倣って誘導加熱発熱体3を取り付ける。これによって、被加熱物の液面が下がってきたときに、他の部位よりも先に液面上に露出して、被加熱物により熱が奪われ難くなるようにすることで、選択的に過剰に発熱する部位31を設ける。
(5)誘導加熱発熱体3の所定の部位に電気抵抗の大きい金属片を貼り付けるなどして、選択的に過剰に発熱する部位31を設ける。
以上のように、本実施形態の容器1によれば、調理対象を蒸すのに要する時間に応じて、容器本体2に注入する水の量などを適宜調整することにより、誘導加熱発熱体3を発熱させてから、誘導加熱発熱体3が破断するまでの時間を管理して、電磁調理器の操作によらずとも、所定時間経過後に、加熱処理を自動的に終わらせることができる。
その結果、収容された調理対象に応じて、容器ごとに設定された時間で加熱処理を自動で終わらすことができ、加熱不足や、過剰加熱を未然に防いで、常に適切な条件で調理対象を蒸して加熱処理できる。特に、誘導加熱発熱体3の中心から偏心させて抜き孔32を形成したことにより、誘導加熱発熱体3に破断が生じた際に、電磁調理器の機種や、操作時の出力にかかわらず、より確実に電磁調理器の安全機構を作動させることができる。
以上、本発明について、好ましい実施形態を示して説明したが、本発明は、前述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、誘導加熱発熱体3は、図示するような円形状とするのが好ましいが、矩形状とするなど、任意の形状としてもよい。
また、前述した実施形態では、被加熱物として水を容器本体2に収容し、容器1を蒸し器として使用して、調理対象を蒸して加熱処理する例を示したが、被加熱物を直接に加熱するための加熱容器として使用するようにしてもよい。
以上説明したように、本発明は、市販の電磁調理器により、安全、かつ、手軽に、被加熱物を加熱することができる誘導加熱発熱体、及び誘導加熱容器を提供する。
本発明に係る誘導加熱容器の実施形態の概略を示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱発熱体が破断した状態を観念的に示す説明図である。 本発明に係る誘導加熱発熱体の他の実施形態の概略を示す平面図である。 本発明に係る誘導加熱発熱体に設ける他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位の一例について説明する説明図である。 本発明に係る誘導加熱発熱体に設ける他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位の一例について説明する説明図である。 本発明に係る誘導加熱発熱体に設ける他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位の一例について説明する説明図である。 本発明をなすにいたる過程で、本発明者らが検討した発熱体の一例を示す説明図である。
符号の説明
1 容器
2 容器本体
21 内底面
3 誘導加熱発熱体
31 過剰に発熱する部位
32 抜き孔
a 短軸
b 長軸

Claims (5)

  1. 高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体であって、
    前記誘導加熱発熱体の中心から偏心させて抜き孔を形成するとともに、
    他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位が、前記抜き孔が偏って形成された側とは反対側に、前記誘導加熱発熱体の中心側から外周縁側に向かって延在するように設けられていることを特徴とする誘導加熱発熱体。
  2. 前記誘導加熱発熱体が、ほぼ円形状に形成されるとともに、
    前記抜き孔が、直交する短軸と長軸とを有する楕円状又は楕円を変形させた形状とされ、かつ、前記短軸が、前記誘導加熱発熱体の径方向とほぼ平行となるように形成された請求項1に記載の誘導加熱発熱体。
  3. 前記抜き孔が、前記誘導加熱発熱体の径方向に沿って絞り込まれた形状とされた請求項1又は2のいずれか1項に記載の誘導加熱発熱体。
  4. 前記他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位が、前記抜き孔が偏って形成される側とは反対側の領域をほぼ等分する位置に設けられた請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘導加熱発熱体。
  5. 容器本体の内底面側に、高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する誘導加熱発熱体が取り付けられており、
    前記誘導加熱発熱体に、前記誘導加熱発熱体の中心から偏心させて抜き孔を形成するとともに、他の部位よりも選択的に過剰に発熱する部位が、前記抜き孔が偏って形成された側とは反対側に、前記誘導加熱発熱体の中心側から外周縁側に向かって延在するように設けられていることを特徴とする誘導加熱容器。
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