JP2008054719A - 炊飯器 - Google Patents
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Abstract
【課題】炊飯での蓋からの加熱パワーを増大し、ご飯全体の加熱を均一にし、炊飯性能を向上する。
【解決手段】炊飯器本体1内に着脱自在な鍋2と、前記鍋上部を覆う外蓋8と、前記の底面部を形成する外蓋カバー12と、前記外蓋カバー12に着脱自在に取り付けられた加熱板13と、前記加熱板13を電磁誘導加熱すべく前記外蓋内に配設された蓋コイルと、前記蓋コイルは略平面方向1段目に複数ターンを巻き、前記1段目の蓋コイルの上方に略平面方向2段目に複数ターンを巻き1段目のコイル14と2段目のコイル15は直列回路で構成する。
【選択図】図1
【解決手段】炊飯器本体1内に着脱自在な鍋2と、前記鍋上部を覆う外蓋8と、前記の底面部を形成する外蓋カバー12と、前記外蓋カバー12に着脱自在に取り付けられた加熱板13と、前記加熱板13を電磁誘導加熱すべく前記外蓋内に配設された蓋コイルと、前記蓋コイルは略平面方向1段目に複数ターンを巻き、前記1段目の蓋コイルの上方に略平面方向2段目に複数ターンを巻き1段目のコイル14と2段目のコイル15は直列回路で構成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、蓋からの高出力の加熱を実現し、炊飯性能を向上させる炊飯器に関するものである。
従来の炊飯器は、鍋内の米と水を加熱するために鍋底部に配置した鍋加熱手段が主であり、蓋内の加熱手段は鍋内の米、水の上方の空間があるために、鍋内上層の米は加熱量が不足し、鍋内の米、水を均一な加熱をすることができなかった。
さらに、本来炊飯においては、水がほぼ無くなり米の流動性がなくなる、炊飯の最終工程である、蒸らし工程で、それまでの加熱を継続し、米澱粉の糊化を完成させることが、美味なる飯を炊くために必須であるが、この工程で、加熱を継続すると鍋底付近の米飯が焦げてしまうため加熱を弱めることが多かった。
加熱を弱めることに伴う糊化不足を防止し、炊飯性能を向上させるための手段としては、蓋体に高熱源である誘導加熱コイルを設けて鍋開口部の上方から米を加熱するようなものがあった(例えば、特許文献1参照)。
図5に、特許文献1の構成を示す。図5において、50は本体ケースで下面には支持脚51を有する底板52が固着されている。53は耐熱性を有するプラスチックスによって構成された保護枠で、鍋54の底部に配設されている。55は保護枠53の下底部に装着された底面加熱用誘導コイル、56は保護枠53の下方側部に設置された側面加熱用誘導コイルで、保護枠53に収容された磁性金属層をもった鍋54を前記底面加熱用誘導コイル55とによって加熱し、鍋54内の米と水との内容物を加熱調理するものである。57は保護枠53の底面の中心に設けられた貫通孔に装着された温度センサー、58は鍋54の上部を覆う外蓋で、鍋54の側面部を覆う上枠59に着脱自在に軸支されている。前記外蓋58の内部には、耐熱性を有するプラスチックスによって構成された外蓋カバー60を配設している。61は外蓋カバー60に着脱自在に装着された加熱板で、前記外蓋カバー60の上部には、前記加熱板61を電磁誘導加熱を行う蓋コイル62は配設されており、前記蓋コイル62は、炊飯工程での炊き上げからむらし工程にかけて動作し、前記加熱板61を電磁誘導加熱を行い、鍋上部のご飯の加熱を行い、ご飯の糊化を促進するものである。
特開平9−156549号公報
しかしながら、上記の従来の構成の炊飯器では、蓋コイルのパワーにおいては、蓋コイルのターン数は、外蓋カバーの形状により、ある一定ターン数以上は確保できない構成となってしまい、インバータ回路の高周波周波数の関係で多大なパワーを確保することはできなく、炊飯工程での炊き上げからむらし工程にかけての鍋上部のご飯を短時間で糊化することが難しく、工程時間を長く確保し、鍋上部のご飯を糊化する等といった方法をとっていた。
さらに、炊飯量が多いほど、加熱量を多くしなければならないにも拘わらず、炊飯量が多くなるほど、鍋上部のご飯を糊化するには時間がかかり、炊飯時間をある一定時間に設定してしまうと、鍋上部のご飯の糊化が完全でないまま炊飯を終了せざるを得ない状況にもあった。
上記課題を解決するためには、蓋コイルのパワーを増大させるために、蓋コイルのターン数を巻き、インダクタンスを確保して、高周波周波数の調整を行い、蓋コイルのパワーの増大を行うことは可能であるが、蓋コイルのターン数を増大させるには、外蓋カバーの蓋コイルを載置する面積を増やす必要があり、外蓋の大きさが大きくなり、製品が大きくなるという課題がある。また、蓋コイルのパワーを増やし、炊飯工程における炊き上げからむらし工程での鍋上部のご飯の糊化を推進し、短時間における炊飯は実現可能であるが、炊飯量が少ない場合の炊飯において、鍋上部のご飯の過加熱ぎみのご飯となり、乾燥などの表面状態につながる。よって、すべての炊飯量に適切な鍋上部の加熱を行うことが課題となる。
上記課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。請求項1に記載の発明は、炊飯器本体内に着脱自在な鍋と、前記鍋上部を覆う外蓋と、前記の底面部を形成する外蓋カバーと、前記外蓋カバーに着脱自在に取り付けられた加熱板と、前記加熱板を電磁誘導加熱すべく前記外蓋内に配設された蓋コイルと、前記蓋コイルは略平面方向1段目に複数ターンを巻き、前記1段目の蓋コイルの上方に略平面方向2段目に複数ターンを巻き1段目のコイルと2段目のコイルは直列回路で構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、蓋コイルを1段目に複数ターンを巻き、2段目に複数ターンを巻き1段目のコイルと2段目のコイルは直列で構成することにより、インダクタンスを増大する構成が可能であり、蓋コイルのパワー出力時の高周波周波数を低下させることができ、パワーの増大をはかることができる。そうすることで、炊飯における炊き上げ工程からむらし工程における加熱板の加熱を十分実施することが可能となり、鍋上部のご飯の糊化を促進することができ、炊飯量が多い炊飯においても、鍋上部のご飯の糊化をすばやく行うことができるため、短時間炊飯も実現可能となる。また、蓋コイルを2段積みの構成であるため、外蓋カバーの蓋コイルの載置面積を増やす必要もないため、外蓋を大きくする必要がなく、蓋コイルのパワーを増大することができる炊飯器の構成が実現できる。
請求項2に記載の発明は、炊飯器本体内に着脱自在な鍋と、前記鍋上部を覆う外蓋と、前記外蓋内に備えられた給水タンクと、前記外蓋の前記鍋側には着脱自在で構成された加熱板を配設し、前記加熱板に前記給水タンクの水を貯水し、前記外蓋の内部には、前記加熱板に貯水した水を加熱し蒸発させる蓋コイルを備え、前記蓋コイルは略平面方向1段目に複数ターンを巻き、前記1段目の蓋コイルの上方に略平面方向2段目に複数ターンを巻き1段目のコイルと2段目のコイルは直列回路で構成されたことを特徴とする。
本発明によれば、鍋上部を覆う外蓋内に備えられた給水タンクにより、前記加熱板に水を貯水し、2段積みの蓋コイルにより、加熱板は加熱され、前記貯水された水は蒸気となり、鍋内投入され、鍋上部ご飯の糊化を促進することおができる。その際、炊飯量が少ない場合において、蓋コイルのパワーを増大さることで、鍋上部にすばやく蒸気投入が実現できる。そこで、ご飯上部の表面を乾燥させる前に、蒸気と加熱板の熱量により、ご飯の糊化を促進し、炊飯量が少ない場合でも、短時間でおいしい炊飯を可能とすることができる。
請求項3に記載の発明は、前記外蓋内部には、炊飯中に発生する蒸気を排出する蒸気口と前記加熱板の温度を検知するための蓋センサーユニットを配設し、前記蒸気口と蓋センサーは、前記蓋コイルの略平面からみた内径に配設し、前記蒸気口の周囲に蓋コイルを複数ターン配設し、前記蓋センサーの周囲に蓋コイルを複数ターン配設したことを特徴とする。
本発明によれば、2段積みの蓋コイルにより、加熱板の電磁誘導加熱は多大なものになるが、蓋コイルの直下の加熱板の加熱は、蓋コイルの出力に比例するものになるが、蓋コイルの内径部の加熱板の加熱状況は、蓋コイルの直下の加熱板と比較し、加熱減少の状況にあり、蓋コイルの内径部に配設している加熱板の温度を検知するための蓋センサーは、蓋コイルの内径部の加熱板の温度を検知するために、蓋コイル直下の加熱板の温度とのずれが大きいために、加熱板の温度コントロールがしにくくなり、鍋上部のご飯の過加熱につながりご飯の乾燥になってしまうので、蓋センサーの周囲にも2段積みの蓋コイルと直列に回路した蓋コイルを配設し、蓋センサー部の加熱板の温度上昇も促進させ、2段つみの蓋コイル直下と蓋センサー部の加熱板の温度差を少なくして、2段積みの蓋コイルの内径部に配設した蓋センサーの温度検知による加熱板の温度上昇コントロールを実現し、正常な炊飯シーケンスによる炊飯を実現し炊飯性能を向上させるものである。
本発明によれば、2段積みの蓋コイルにより、ハイパワーな加熱板の加熱を実現した加熱板の加熱方式と鍋内に蒸気を投入することでの、すべての炊飯量において、鍋上部のご飯の糊化を促進させ、おいしい炊飯を実現することができ、また、短時間の炊飯も実現可能にすることができる。また、2段積みの蓋コイルにすることで、従来の蓋コイルの構成であれば、外蓋の外形が大きくなり製品も大きくなることにつながっていたが、製品の大きさを大きくする必要なく構成することができ、コンパクト構成の炊飯器を提供することができる。
以下、本発明の実施をするための最良の形態を具体的に示した実施の形態について、図面とともに記載する。
(実施の形態1)
図1を用いて、本発明の実施の形態1の炊飯器を説明する。
図1を用いて、本発明の実施の形態1の炊飯器を説明する。
図1は、本発明の実施の形態の炊飯器の縦断面図である。図1において、炊飯器本体1は有底筒状の鍋収納部1aを有し、鍋2を着脱自在に収納し、鍋収納部1aの底部に設けた底誘導コイル3により鍋2を誘導加熱し炊飯・保温を行う。なお、底誘導コイル3を用いた誘導加熱方式ではなく、鋳込みヒータで鍋2を加熱してもよいが、誘導加熱方式の方がより高火力・高効率で鍋2を加熱することができる。
鍋センサー4は、鍋2の温度を検知し、制御部5へ信号を送る。制御部5は鍋センサー4の信号より底誘導コイル3の通電量を制御し、鍋2の加熱量を制御することで鍋2の温度を炊飯・保温時に適温に制御する。
炊飯器本体1の上部は、炊飯器本体1の後部のヒンジ箱6に設けたヒンジ軸7にて軸支された、開閉自在な外蓋8で覆われている。蓋体8の先端に蓋係合部9を設けており、閉蓋時に炊飯器本体1の前方のフックボタン10と係合し、炊飯または保温中に誤って外蓋8が開成するのを防止している。フックボタン10を押すと、蓋係合部9とフックボタン10の係合が外れ、炊飯器本体1の後部のヒンジ箱6に設けたヒンジばね11の力よって外蓋8が開成するように構成している。
次に、前記外蓋8の内部には、外蓋8をカバーする外蓋カバー12を配設しており、外蓋カバーの下方に、鍋2の上方部を加熱するための加熱板13が配設されている。前記外蓋カバー12には、前記加熱板13を電磁誘導加熱するために略平面上に数ターン巻いた第1段目の蓋コイル14を配設し、前記第1段目の蓋コイル14の上方に略平面上に数ターン巻いた第2段目の蓋コイル15が配設されており、前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15は直列で回路されている。
また、前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15の内径部には、前記加熱板13の炊飯・保温中の温度を検知するための蓋センサー16を外蓋カバー12に設置している。前記蓋センサー16はアルミニウム等の材料で形成されたサーモケース17で包囲されており、前記サーモケース17はサーモケース固定バネ18により外蓋カバー12により固定されている。前記サーモケース固定バネ18により、サーモケース17は、前記加熱板13に付勢されており、蓋センサー16の加熱板13の温度の検知を確実に行うことができる。
加熱板13には、加熱板蒸気口13aを設けており、炊飯・保温中に発生する蒸気は、加熱板ユニット蒸気口13aを通過し、蒸気口13aから外部へ流出する。蒸気口パッキン19は加熱板ユニット蒸気口13aからの蒸気が外蓋8の内部に流入するのを防止している。また、鍋パッキン20は加熱板13と鍋2のフランジ部2aの間から蒸気が外部へ漏れ出すのを防止している。
上記構成において動作を説明する。炊飯開始スイッチ(図示せず)を使用者が操作すると、炊飯工程が実施される。炊飯工程は浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程に大分されている。それぞれの工程において、鍋2内部の米と水の状態が適正値として出力された温度や所定時間維持される。そのため、鍋センサー4及び蓋センサー16の出力を検出しながら、底誘導コイル3及び第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15に電流を通電し、磁束を発生させ、底誘導コイル3により鍋2を電磁誘導加熱を行い、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15により、加熱板13を電磁誘導加熱を行う。
炊飯工程が実施された際、浸水工程からスタートし、鍋2内の米と水は、前記底誘導コイル3の駆動の電磁誘導加熱により、所定の温度して浸水される、その際、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を駆動する必要はない。
次に、炊き上げ工程時において、鍋2内の米と水は底誘導コイル3の駆動による電磁誘導加熱により加熱される。その際、鍋2の加熱温度を前記底センサー4により検知し、その検知温度を制御部5に送られ、前記底誘導コイル3の電力入力時間を調整し、炊飯の炊き上げ工程を行い、鍋2内部の水の煮沸が進行し、鍋2内部の米がご飯に変わる時点では、鍋2の温度は高温になり、さらに加熱を行うとご飯の底部が焦げ付いてしまうので、ある所定温度を底センサー4により検知されると、制御部5により前記底誘導コイル3への電力供給は低減するようにし、ご飯の底部の焦げ付きが発生しないようにしている。また、鍋2内の水が沸騰が始まり、その蒸気により加熱板13の温度は上昇していくわけだが、加熱板13の温度を検知する蓋センサー16により、前記加熱板の温度上昇のスピードで鍋2内の炊飯量の判定を行っている。即ち、加熱板のある温度、例えば80℃になるまでの時間が長ければ、鍋2内の炊飯量が多く、80℃になるまでの時間が短ければ、鍋2内の炊飯量が少ないということを蓋センサー16で検知している。
その中で、鍋上部の加熱は米がご飯にかわり鍋2内部の水がなくなりかけている時点から、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を駆動させ、加熱板13電磁誘導加熱を始める。その電磁誘導加熱により、前記加熱板13全体の温度上昇を行い、鍋2内のご飯の上層部を加熱板13により加熱調理を行う。よって、鍋2内部のご飯の上層部は、前記加熱板13全体の温度上昇による熱量により、鍋内部の水がなくなりかける時点においてのご飯の加熱をより推進し、ご飯の澱粉化を促進させ、底誘導コイル3からの加熱の低減によるご飯の焦げ付き防止を実施する共に、炊飯性能の向上となっている。
次に蒸らし工程においては、鍋2内部の米は、ご飯となっており、水は存在しない。その中で、前記底誘導コイル3による電磁誘導加熱を行い、鍋2の温度上昇を行うと、ご飯の底部は焦げ付いてしまうので、従来は底誘導コイル3の電磁誘導加熱をご飯が焦げ付かない必要最低限度の加熱しか行えず、ご飯の澱粉化の促進を行えなかったわけだが、鍋上層部のご飯に水が若干残っている段階で、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15による多大なパワー入力を行い、例えば300Wの入力で、加熱板13の温度上昇を素早く行い、蒸らし工程がスタートした段階から素早く、ご飯の上層部のご飯の澱粉化を促進させ、ご飯の焦げ付きがないが、炊飯性能を向上することができる。
また、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を加熱板13に対し、外周部に配設すると、加熱板外周の温度上昇を集中的に行うことができるので、保温中における加熱板に付着するつゆを蒸発させることができ、加熱板13の外周に発生したつゆは、鍋2の外周部に付着し、そのつゆがご飯の周囲を白化させることとなるが、本発明の蓋コイルであれば、上記問題を解決し保温性能を向上させることができる。
次に、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を直列回路に構成することのパワー入力を従来パワーより増大させることができる内容について図2を用いて説明する。
図2において、21は従来の蓋コイルであり、14と15が発明の蓋コイルの形状である。従来の蓋コイル21においては、インバータ回路において、蓋コイルに電流を流すわけだが、その蓋コイルには、高周波電流を流し、蓋コイルから磁束を発生させ、その磁束より加熱板13の表皮抵抗により電磁誘導発熱を行うわけだが、前記高周波電流の高周波の値は、前記蓋コイルのインダクタンスに影響される。そのインダクタンスは蓋コイル21と加熱板13の距離22と蓋コイル21の内径からの巻数で決定されるわけだが、前記蓋コイル21と加熱板13の距離22は、前記蒸気口パッキン19のシール性の確保又は蓋センサー16を包囲しているサーモケース17を確実に加熱板13に当接させること等を考慮すると、距離22は構成上決定される。よって、従来の蓋コイル21の内径からのターン数は、例えば13ターンに限定されてしまうと、入力パワーは高周波周波数の関係から200W以下になってしまう。前記蓋コイル21のターン数が13ターン程度の限定されてしまう理由として、200Wの電力を入力した時の流れる電流によるコイルの発熱を考慮すると、蓋コイル21の線径は0.5mm2程度となり、また、製品の大きさが限定されると、おのずと蓋コイル21の内径からのターン数が決定され、かつ、蓋コイル21の入力電力も決定されることとなる。しかし。本発明の第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を直列に接続した構成にすることにより、第1段目の蓋コイル14と加熱板13との距離22が、前記理由で固定され、また、製品の大きさを限定されたとしても、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を直列に接続し構成することにより、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15の内径からのターン数を従来の蓋コイル21のターン数の倍のターン数を巻くことができ、コイルの電流による発熱を従来より抑えることができるため、入力電力を従来より増大させることができる。また、ターン数を従来から増やしているため、インダクタンスを増大させることができるため、入力電力を増大させたとしても、高周波周波数の低減を抑えることができるため、インバータ回路を成立させることができる。
(実施の形態2)
図3を用いて、本発明の実施の形態2の炊飯器を説明する。本体の構成については、本発明の実施の形態1の炊飯器の構造と同一構成であり、説明を省略し、外蓋の構成について説明する。
図3を用いて、本発明の実施の形態2の炊飯器を説明する。本体の構成については、本発明の実施の形態1の炊飯器の構造と同一構成であり、説明を省略し、外蓋の構成について説明する。
外蓋8には給水タンク30が着脱自在に取り付けられており、給水タンクに貯水した水は給水タンク30に配設された給水弁31で加熱板13の凹形状32に滴下する構成としている。前記加熱板13の凹形状32は、給水タンク30からの水を溜める部分である。前記加熱板13の凹形状32のある箇所に凸形状33を配設し、前記凸形状33の天面部34は、前記加熱板13の凹形状32に貯水した水の汽水面より高い位置である。前記加熱板13の前記凸形状33の天面部34の上方には、温度検知手段35を配設し、前記加熱板13の前記凸形状33の天面部34と温度検知手段35は接触している。
また、前記加熱板13の上方部には、前記加熱板13の凹形状32に貯水した水を加熱し、水を蒸気にする蒸気発生手段である第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15が配設され直列回路で構成されている。前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15は外蓋カバー36に載置され固定された構成であり、その構成にすることにより、前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15と前記加熱板の距離が安定することとなる。そして、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15により、前記加熱板13の凹形状32に貯水した水を蒸発させ蒸気にし、その蒸気を更に過加熱する役目がある。
上記構成において動作を説明する。炊飯を行う前に、給水タンク30に定量の水を入れ、外蓋8の所定の箇所に装着する。炊飯開始スイッチ(図示せず)を使用者が操作すると、炊飯工程が実施される。炊飯工程は浸水、炊き上げ、蒸らしの各工程に大分されている。それぞれの工程において、鍋2内部の米と水の状態が適正値として出力された温度や所定時間維持される。そのため、鍋センサー4の出力を検出しながら、底誘導コイル3、蒸気発生手段である第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15、給水タンク30に配設された給水弁31をそれぞれ駆動させる。
炊飯工程が実施された際、浸水工程からスタートし、その時点で給水弁31が駆動し、給水タンク30に貯水された水が、前記加熱板13の凹形状32にたまる。浸水工程時においては、鍋内の米と水は、前記底誘導コイル3の駆動に電磁誘導加熱により、所定の温度して浸水される、その際、前記蒸気発生手段である第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15による加熱板13の電磁誘導加熱を行う必要はない。
次に、炊き上げ工程時において、鍋2内の米と水は底誘導コイル3の駆動による電磁誘導加熱により加熱される。その際、鍋2の加熱温度を前記底センサー4により検知し、その検知温度を制御部5に送られ、前記底誘導コイル3の電力入力時間を調整し、炊飯の炊き上げ工程を行い、鍋2内部の水の煮沸が進行し、鍋2内部の米がご飯に変わる時点では、鍋2の温度は高温になり、さらに加熱を行うとご飯の底部が焦げ付いてしまうので、ある所定温度を底センサー4により検知されると、制御部5により前記底誘導コイル3への電力供給は低減するようにし、ご飯の底部の焦げ付きが発生しないようにしている。
その中で、鍋上部の加熱は米がご飯にかわり鍋2内部の水がなくなりかけている時点から、蒸気発生手段である第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を駆動させ、加熱板13の電磁誘導加熱を始める。その電磁誘導加熱により、前記加熱板13の全体の温度上昇と前記加熱板13の凹形状32に貯水した水を煮沸し、水を蒸気にする。そして、その蒸気は前記加熱板13と外蓋カバー36の間の空間37内に充満し、更に前記外蓋カバー36の内部に配設された第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15による加熱板13の電磁誘導加熱により、加熱板13の温度上昇により、蒸気は過加熱される。その過加熱された蒸気は、前記加熱板13に配設された蒸気投入口38から鍋2内部に投入されることとなる。よって、鍋2内部のご飯の上層部は、前記加熱板13の全体の温度上昇による熱量と、過加熱された蒸気の熱量により加熱され、鍋2内部の水がなくなりかける時点においてのご飯の加熱をより推進し、ご飯の澱粉化を促進させ、底誘導コイル3からの加熱の低減によるご飯の焦げ付き防止を実施する共に、炊飯性能の向上となっている。
次に蒸らし工程においては、鍋2内部の米は、ご飯となっており、水は存在しない。その中で、前記底誘導コイル3による電磁誘導加熱を行い、鍋2の温度上昇を行うと、ご飯の底部は焦げ付いてしまうので、従来は底誘導かコイル3の電磁誘導加熱をご飯が焦げ付かない必要最低限度の加熱しか行えず、ご飯の澱粉化の促進を行えなかったわけだが、外蓋カバー36の内部に配設された第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15による加熱板13の電磁誘導加熱による加熱板13の凹形状32に貯水した水を煮沸した蒸気により、上記炊き上げ工程での鍋2内部の水がなくなりかける時点の工程と同じような炊飯プロセスにより、鍋2の上層部のご飯の澱粉化を促進し、さらには、蒸らし工程においては、上記炊き上げ工程と比較し、前記加熱板13の凹形状32に溜めた水の煮沸時間が長いため、鍋2内に投入する過加熱された蒸気の量は多く、鍋2内部のご飯の澱粉化のさらなる促進を行い、ご飯の焦げ付きがないが、炊飯性能を向上することができる。
ここで、外蓋カバー36に載置された第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15は直列で構成され、外蓋カバー36に第1段目の蓋コイル14しかない場合の構成であると、蓋コイル14のパワー入力は、外蓋カバー36の関係とインダクタンスの関係により200W以下の入力になり、加熱板13の凹形状32に貯水した水を煮沸した蒸気にし、鍋2内に投入する蒸気を過加熱した蒸気が投入しにくくなり、加熱板13を加熱する蓋からのパワーが必要になる。
そのため、本発明は、外蓋カバー36には、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15を直列に構成することで、外蓋カバー36の大きさが制限されたとしても、インダクタンスを確保した構成であるため、蓋のパワー入力を300W以上確保することができる。よって、加熱板13の凹形状32に貯水した水を蒸気にし、加熱板13と外蓋カバー36の間の空間37に充満した蒸気を過加熱することができ、高い温度の蒸気を炊飯工程における炊き上げ・くらし工程に鍋2内に投入することが可能となり、炊飯性能の向上をはかることができ。また、外蓋カバー36の大きさも大きくする必要がないため、炊飯器本体の大きさも大きくなることがないので、コンパクトな炊飯器の構成が実現可能となる。
(実施の形態3)
図4を用いて、本発明の実施の形態3の炊飯器を説明する。本体の構成及び外蓋の構成については、本発明の実施の形態1及び実施の形態2の炊飯器の構造と同一構成であり、構成の詳細の説明は省略し、実施の形態3の新構成の部分について説明する。
図4を用いて、本発明の実施の形態3の炊飯器を説明する。本体の構成及び外蓋の構成については、本発明の実施の形態1及び実施の形態2の炊飯器の構造と同一構成であり、構成の詳細の説明は省略し、実施の形態3の新構成の部分について説明する。
図4において、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15の内径部には、加熱板13の温度検知を行うための蓋センサー16が配設されている。蓋センサー16は加熱板13の炊飯中の温度を検知し、温度により、炊飯工程の状況を確認している。また、外蓋カバー36の関係により、鍋2内の水が沸騰し蒸気が発生し、その蒸気を外蓋8から外方に排出するための蒸気口13aを配設している。そして、前記蓋センサーの周囲の外蓋カバー36に蓋センサーの外形より大きな数ターンの蓋センサー用蓋コイル40を配設している。ここで、蓋センサー用蓋コイル40の形状は円形でも良いし、構成上自由な形状にすることができる。また、前記蒸気口13aの周囲の外蓋カバー36に、蒸気口用蓋コイル41を数ターン配設しており、コイルの形状は円形でも良いし、蒸気口の形状にあわせた形状で問題ない。
上記構成での動作について説明する。第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15に電流を流すと、コイルから磁束が発生し、加熱板13は電磁誘導加熱を行うわけだが、前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15によるハイパワーの電力を入力すると、コイルの真下付近の加熱板13がパワーに比例し、急激な加熱を行えるわけだが、コイルからの発生する磁束の距離はコイルの表面から20mm程度のレベルである、前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15の内径中心部のほうまでの加熱がしにくく加熱板13の温度分布が多大となり、保温中において、鍋内の蒸気は、鍋内の各部品の温度分布において、温度の低いところで、つゆとして付着してしまう。加熱板13の場合は、前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15の真下付近にはつゆは付着していないが、コイル内径部中心付近につゆが発生し、その発生したつゆが保温中において、ご飯に滴下して、ご飯の白化にいたり保温性能を低下させてしまう。
しかし、前記第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15の内径部に蓋センサー用蓋コイル40と蒸気口用蓋コイル41を配設することにより、加熱板の中心部の電磁誘導加熱を実現し、第1段目の蓋コイル14と第2段目の蓋コイル15によるハイパワーの入力により加熱板13の加熱を行ったとしても、加熱板13の全体の温度分布を均一化をすることができるため、保温中における加熱板13に付着するつゆの発生を防止することができるため、保温性能の向上をはかることができる。
以上のように本発明にかかる炊飯器は、蓋コイルの形状により、安定した炊飯性能向上をはかるもので、家庭用のみならず業務用の炊飯器等の用途にも応用できる。
1 炊飯器本体
2 鍋
8 外蓋
12 外蓋カバー
13 加熱板
14 第1段目の蓋コイル
15 第2段目の蓋コイル
2 鍋
8 外蓋
12 外蓋カバー
13 加熱板
14 第1段目の蓋コイル
15 第2段目の蓋コイル
Claims (3)
- 炊飯器本体内に着脱自在な鍋と、前記鍋上部を覆う外蓋と、前記の底面部を形成する外蓋カバーと、前記外蓋カバーに着脱自在に取り付けられた加熱板と、前記加熱板を電磁誘導加熱すべく前記外蓋内に配設された蓋コイルと、前記蓋コイルは略平面方向1段目に複数ターンを巻き、前記1段目の蓋コイルの上方に略平面方向2段目に複数ターンを巻き1段目のコイルと2段目のコイルは直列回路で構成されたことを特徴とする炊飯器。
- 炊飯器本体内に着脱自在な鍋と、前記鍋上部を覆う外蓋と、前記外蓋内に備えられた給水タンクと、前記外蓋の前記鍋側には着脱自在で構成された加熱板を配設し、前記加熱板に前記給水タンクの水を貯水し、前記外蓋の内部には、前記加熱板に貯水した水を加熱し蒸発させる蓋コイルを備え、前記蓋コイルは略平面方向1段目に複数ターンを巻き、前記1段目の蓋コイルの上方に略平面方向2段目に複数ターンを巻き1段目のコイルと2段目のコイルは直列回路で構成されたことを特徴とする炊飯器。
- 前記外蓋内部には、炊飯中に発生する蒸気を排出する蒸気口と前記加熱板の温度を検知するための蓋センサーユニットを配設し、前記蒸気口と蓋センサーは、前記蓋コイルの略平面からみた内径に配設し、前記蒸気口の周囲に蓋コイルを複数ターン配設し、前記蓋センサーの周囲に蓋コイルを複数ターン配設したことを特徴とする請求項1から2記載の炊飯器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006231744A JP2008054719A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 炊飯器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006231744A JP2008054719A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 炊飯器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008054719A true JP2008054719A (ja) | 2008-03-13 |
Family
ID=39238185
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006231744A Pending JP2008054719A (ja) | 2006-08-29 | 2006-08-29 | 炊飯器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2008054719A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012165795A (ja) * | 2011-02-10 | 2012-09-06 | Panasonic Corp | 炊飯器 |
JP2016193122A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 三菱電機株式会社 | 炊飯器 |
CN107920400A (zh) * | 2016-10-11 | 2018-04-17 | 象印魔法瓶株式会社 | 加热烹调器 |
-
2006
- 2006-08-29 JP JP2006231744A patent/JP2008054719A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2016193122A (ja) * | 2015-04-01 | 2016-11-17 | 三菱電機株式会社 | 炊飯器 |
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