JP6052335B2 - 誘導加熱発熱体 - Google Patents
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Description
このため、炎を使わずに加熱調理を行うことができる反面、その原理上、使用できる調理器具が限られてしまい、鉄、鉄ホーローなどの磁性金属からなる専用の調理器具を用いなければならないという不利があった。
図2〜図6は、誘導加熱発熱体1の製造工程を示す説明図である。
この際、図2に示すように、ヒューズ部3を形成するための被加工領域30が、好ましくは4〜30mmの幅W1で導電層11に帯状に設けられるように、導電層11とヒートシール性樹脂層12の少なくとも一方に当該被加工領域30を避けて接着剤層13を形成しておく。そして、このようにして形成された接着剤層13を介して、導電層11とヒートシール性樹脂層12とを積層してブランクシート10を形成する。
ここで、図2は、ヒートシール性樹脂層12から非接着部12aを取り除く工程を示す説明図であり、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図、図2(c)は、図2(a)のB−B断面図である。
ここで、ヒートシール性樹脂層12から非接着部12aが取り除かれたブランクシート10を図2(a)に示す状態から上下を反転させてから、立ち上がり部35を形成した状態を図3(a)に示す。図4(a)は、折り曲げられた立ち上がり部35の先端部を示す図3(a)のC−C断面図、図4(b)は、ヒートシール性樹脂層12の残部の端縁12bを揃えて重ね合わせた状態を示す図3(a)のD−D断面図である。
図5に示す例において、上側ガイド部材40は、その幅方向中央がU字状に折り曲げられたガイド溝41を備えており、下側ガイド部材50には、上側ガイド部材40が備えるガイド溝41との間に、所定の空隙が形成されるように挿通可能な突条片51が設けられている。そして、ガイド溝41の溝深さと突条片51の高さとを適宜調整して、ガイド溝41と突条片51との間に形成された空隙に被加工領域30がガイドされるように、ヒートシール性樹脂層12から非接着部12aが取り除かれたブランクシート10を繰り出すことで、上記したような折り曲げ加工が同時に行われるようにすることが出来る。
ここで、図3(b)は、立ち上がり部35の先端部を長手方向に沿って分断した状態を示しており、図4(c)は、ヒューズ部形成片31,32の端縁31a,32aを揃えて重なり合わせた状態を示す図3(b)のE−E断面図である。
ここで、図3(c)は、ヒューズ部形成片31,32の端縁31a,32a側同士を部分的に溶接した状態を示しており、部分的に溶接された部位を図中、符号33で示す。
また、ヒューズ部形成片31,32の端縁31a,32a側同士を溶接するにあたっては、最終的に得られる誘導加熱発熱体1の形状を考慮して、例えば、所定の形状で切り抜かれた誘導加熱発熱体1の半径方向の中央や、半径方向の両端寄りに相当する位置などの一〜三カ所に、2〜3mm角程度の大きさで溶接する部位を設定することが出来る。
(1)ヒューズ部3が形成される被加工領域30が導電層11に帯状に設けられるように被加工領域30を避けて形成された接着剤層13を介して、導電層11にヒートシール性樹脂層12を積層する工程、
(2)導電層11に対して非接着とされた状態で被加工領域30に重なる位置に形成されたヒートシール性樹脂層12の非接着部12aを、ヒートシール性樹脂層12から取り除く工程、
(3)非接着部12aが取り除かれたヒートシール性樹脂層12の残部の端縁12bを揃えて重ね合わせる工程、
(4)導電層11に設けられた被加工領域30の幅方向中央部を長手方向に沿って山折りに折り曲げる工程、
(5)重ね合わされたヒートシール性樹脂層12の端縁12b側を所定の高さで残して、当該端縁12bに沿って導電層11とともにヒートシール性樹脂層12を谷折りに折り曲げて立ち上がり部35を形成する工程、
(6)重ね合わされているヒートシール性樹脂層12の対向面同士を熱融着する工程、
(7)被加工領域30の幅方向中央部を長手方向に沿って分断して一対のヒューズ部形成片31,32を形成する工程、
(8)一方のヒューズ部形成片31の端縁31aと、他方のヒューズ部形成片32の端縁32aとを揃えた状態で固定してヒューズ部3を形成する工程、
の各工程を実行し、導電層11にヒューズ部3を形成してから所定形状に切り抜くことによって、誘導加熱発熱体1を工業的に再現性良く製造するが、その順序は問わない。
また、上記(7)の工程は、上記(3)の工程よりも先に実行して、上記(4)の工程を省略するようにしても良く、上記(7)の工程は、上記(8)の工程の後に実行するようにしても良い。
また、上記(5)の工程を省略して誘導加熱発熱体1を形成しておき、容器2に誘導加熱発熱体1を取り付ける際に、重ね合わされたヒートシール性樹脂層12の端縁12b側を所定の高さで残して、当該端縁12bに沿って導電層11とともにヒートシール性樹脂層12を谷折りに折り曲げて、平面状の主部1aが形成されるようにしても良い。この場合、上記(6)の工程でヒートシール性樹脂層12の対向面同士を熱融着した部分が、谷折りの起点となるので、平面状の主部1aを容易に形成することができる。
更に、誘導加熱発熱体1を所定形状に切り出す際や、未使用時には、ヒューズ部3を横倒しにしておいても良い。誘導加熱発熱体1を利用して被加熱部を加熱する時にヒューズ部3を立ち上げて、前述したような機能が発揮できるようになっていれば良い。
ここで、図8(b)は、被加工領域30に重なる被覆層14の所定の部位を帯状に取り除いた図8(a)に示す状態から、図8(a)中矢印で示す方向に折り曲げた状態を示しており、図8(c)は、被加工領域30の折り曲げられた先端部を長手方向に沿って分断して一対のヒューズ部形成片31,32を形成した状態を示している。
11 導電層
12 ヒートシール性樹脂層
12a 非接着部
12b 端縁
13 接着剤層
2 容器
3 ヒューズ部
30 被加工領域
31 ヒューズ部形成片
31a 端縁
32 ヒューズ部形成片
32a 端縁
34a 折り返されて対向する面
34b 折り返されて対向する面
Claims (2)
- 高周波磁界により渦電流が誘起されて発熱する導電性材料からなる導電層と、
前記導電層に積層されたヒートシール性樹脂層とを有し、
前記ヒートシール性樹脂層が取り除かれた被加工領域の前記導電層に、選択的に過剰に発熱して破断するヒューズ部が形成され、
前記ヒューズ部が、前記導電層を立ち上らせた一対のヒューズ部形成片から成り、前記ヒューズ部形成片の端縁側同士を部分的に溶接して形成されていることを特徴とする誘導加熱発熱体。 - 前記ヒューズ部形成片が、前記導電層とともに前記ヒートシール層の残部の端縁側を折り曲げてなり、当該ヒートシール性樹脂層の対向面同士を熱融着した請求項1に記載の誘導加熱発熱体。
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