JP6255279B2 - シート貼付装置および貼付方法 - Google Patents
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以下、本発明の第1実施形態を図面に基づいて説明する。
なお、各実施形態での同様の構成および動作については、詳細な説明を省略する。
また、以下において、基準となる図を挙げることなく、例えば、上、下、左、右、または、手前、奥といった方向を示した場合は、全て図1を正規の方向(付した番号が適切な向きとなる方向)から観た場合を基準とし、上、下、左、右方向が紙面に平行な方向であり、前が紙面に直交する手前方向、後が紙面に直交する奥側方向とする。
接着剤AD層および第1、第2剥離シートRL1、RL2としては、何ら制限はなく、接着剤AD層は、アクリル系、ゴム系、シリコーン系の粘着剤で構成されたものが例示でき、第1、第2剥離シートRL1、RL2は、紙、樹脂、ゴムなどにシリコーン系剥離剤、アルキルペンダント系剥離剤、縮合ワックス系剥離剤、フッ素系剥離剤、ポリエステル系剥離剤などの剥離剤を積層したものや、シリコーン樹脂、アルキルペンダント樹脂、縮合ワックス樹脂、フッ素樹脂、ポリエステル樹脂などそのものからなるものが例示でき、第1、第2剥離シートRL1、RL2は、同じ材質でも、異なる材質でもよい。
なお、接着剤AD層および第1、第2剥離シートRL1、RL2の厚みは、技術常識に照らし合わせてどのような厚みでもよい。特に、本発明の接着シートとしての両面接着シートATは、当該両面接着シートATを第2被着体に貼付するときに、当該両面接着シートATと第2被着体の被着面との接着界面に気泡が混入しないように、両面接着シートATまたは第2被着体を折り曲げて空気を追い出すようにして貼付することができない場合にも効果を発揮する。また、接着剤AD層の第2接着面FA2における頂部TLの高さHTは、当該第2接着面FA2の最下部に比べて1μm〜5mm高くなっているものが例示できるが、それ以上の高低差でもよいしそれ以下の高低差でもよい。
また、接着剤AD層は、第2被着体に押圧するときに流動性があることが好ましく、第2被着体に押圧するときに、当該接着剤AD層のテーパ形状が押し均されて厚みが略一様(略均等)になるとよい。なお、接着剤AD層は、加熱または冷却等の外力を加えることで流動性を発揮するものや流動性が向上するものでもよい。また、被着面側が変形可能なものである場合、接着剤AD層は、被着体に押圧するときに流動性が低くてもよいし流動性がなくてもよい。
先ず、作業者が原反RSを図1に示すようにセットした後、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の入力手段を介して運転開始の信号を入力すると、供給手段20が回動モータ24および図示しない駆動機器を駆動し、原反RSを繰り出す。そして、両面接着シートATの繰出方向先端部が剥離板23によって所定量剥離されたことが図示しない検知手段に検知されると、供給手段20が回動モータ24および図示しない駆動機器の駆動を停止し、スタンバイ状態となる。
なお、押圧手段は、押圧ローラ30を回転可能な図示しない駆動機器を備えてもよく、この場合、両面接着シートATの繰出方向先端部がテーパ形状維持手段32の内部に入り込み、図1中符号ABで示した状態になった後、押圧手段が図示しない駆動機器を駆動し、第1被着体WK1の搬送速度に合わせて押圧ローラ30を回転させてもよい。
なお、第1被着体WK1に貼付された両面接着シートATを図示しない第2被着体に貼付するときには、両面接着シートATから第2剥離シートRL2を剥離した後、所定の平面からなる支持面を備えた支持手段で第1被着体WK1側から支持する。その後、第2被着体の被着面と両面接着シートATを支持した支持面とを略平行に配置し、支持面に略直交する方向に支持手段と第2被着体とを相対移動させて押圧する。これにより、初めに頂部TLが被着面に当接し、その後もそれらの相対移動により第2接着面FA2が徐々に外縁に向かって貼付されてゆく。すなわち、第2接着面FA2の頂部TLを第2被着体に当接させ、そのまま第2被着体に押圧するという1の動作によって、第2接着面FA2と第2被着体との貼付領域を頂部TLから徐々に外縁側に広げ、空気を追い出すようにして貼付することができる。このような貼付は、両面接着シートATが貼付された第1被着体WK1をテーブル42で支持した状態で行ってもよい。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
図2において、シート貼付装置10Aは、第1接着面FA11と第2接着面FA12とを有する接着シートとしての両面接着シートATAを供給する供給手段50と、供給手段50で供給された両面接着シートATAの第1接着面FA11を第1被着体WK1の被着面WA1に当接させ、押圧面71によって第2接着面FA12側から第1被着体WK1方向に押圧力を付与して当該両面接着シートATAを第1被着体WK1に貼付する押圧手段60と、支持手段40とを備えている。
ここで、両面接着シートATAは、図2中符号BBで示すように、略四角板状の接着剤AD層により構成され、第1、第2接着面FA11、FA12が第1被着体WK1、図示しない第2被着体にそれぞれ線接触可能な第1、第2頂部TL1、TL2を有するテーパ形状とされている。なお、第1、第2頂部TL1、TL2も頂部TLと同様、2つの面が所定の角度で繋がり、当該繋がり部によって形成される。
ここで、両面接着シートATAは、第1接着面FA11が帯状の第1剥離シートRL11上に仮着されるとともに第2接着面FA12に枚葉状の第2剥離シートRL2が仮着された原反RSAとして支持ローラ51に支持されている。
また、第1剥離シートRL11には、繰り出し方向に沿って所定間隔で凹部RRが設けられている。凹部RRは、両面接着シートATの第1接着面FA11側の形状に対応し、第1頂部TL1、第1接着面FA11および側面FB2のそれぞれの形状を維持する第1頂部維持部RR1、第1接着面維持部RR2および第1側面維持部RR3を備えている。第1頂部維持部RR1、第1接着面維持部RR2および第1側面維持部RR3のそれぞれ深さは、第1頂部TL1、第1接着面FA11および側面FBが変形することなく凹部RRに両面接着シートATAが収容された際に、両面接着シートATAの第2接着面FA12側の約半分が第1剥離シートRL11から突出する深さに設定されている。
テーパ形状維持手段72は、テーパ形状維持手段32と同様の構成であり、テーパ形状維持手段32における付番の先頭3の記号を7に置き換えることで説明ができる。テーパ形状維持手段72の深さは、第2剥離シートRL2および両面接着シートATAがテーパ形状維持手段72に変形することなく収容された際に、第1剥離シートRL11から突出する部分の突出寸法と等しいかそれ以下の深さに設定されている。なお、押圧によって保持プレート73(押圧面71)が圧縮変形する場合、テーパ形状維持手段72の深さは、上記と同じ条件下で、第1剥離シートRL11から突出する部分の突出寸法以上に設定してもよい。
第1減圧手段85は、テーパ形状維持手段72の頂部維持部72Aに設けられた孔85Aだけで構成されてもよいし、当該孔85Aを介して強制的に減圧する減圧ポンプや真空エジェクタ等の減圧装置85Bを含んで構成されてもよい。また、テーパ形状維持手段72の接着面維持部72Bには、減圧装置85Bまたは当該減圧装置85Bと同様の構成を有する図示しない第2減圧手段に接続されており、両面接着シートATAを第2接着面FA12側から吸着保持できるようになっている。
先ず、作業者が原反RSAを図2に示すようにセットした後、入力手段を介して運転開始の信号を入力すると、供給手段50が回動モータ54および図示しない駆動機器を駆動し、原反RSAを繰り出す。そして、剥離板53の上部に位置する両面接着シートATAが所定位置に到達したことを光学センサや撮像手段等の図示しない検知手段が検知すると、供給手段50が回動モータ54および図示しない駆動機器の駆動を停止し、スタンバイ状態となる。
この状態で、保持手段70が図示しない第2減圧手段を駆動し、テーパ形状維持手段72で両面接着シートATAを吸着保持する。さらに、第1減圧手段85が減圧装置85Bを駆動し、第2剥離シートRL2を介して第2接着面FA12とテーパ形状維持手段72とで形成される領域を減圧することで、接着剤ADをテーパ形状維持手段72に強制的に引き込む。これにより、第2接着面FA12のテーパ形状が変形していた場合にでも、当該テーパ形状を適切に再形成することができる。このとき、保持手段70が変形促進手段74を駆動し、接着剤ADを軟化させたり寄せ集めたりすることで、テーパ形状の再形成を促進させることができる。
その後、両面接着シートATAが第1被着体WK1の直上の所定位置に到達したことを光学センサや撮像手段等の図示しない検知手段が検知すると、押圧手段60がリニアモータ90の駆動を停止し、直動モータ80を駆動し、図2中二点鎖線で示すように、保持プレート73を下降させ、当該保持プレート73で両面接着シートATAを第1被着体WK1に押圧して貼付する。この貼付の際、先ず、第1接着面FA11の第1頂部TL1を第1被着体WK1に当接させ、そのまま両面接着シートATAを第1被着体WK1に押圧するという1の動作によって、第1接着面FA11と第1被着体WK1との貼付領域が第1頂部TL1から徐々に外縁側に広がり、空気を追い出すように貼付することができる。
このような構成の場合、剥離板53の上部に位置する両面接着シートATBが所定位置に到達すると、押圧手段60が保持プレート73を下降させ、両面接着シートATBに押圧面71のテーパ形状形成手段100を当接させるとともに、保持手段70が両面接着シートATBの接着剤AD層を変形させる。さらに、第1減圧手段85が減圧装置85Bを駆動し、第2接着面FA22とテーパ形状形成手段100とで形成される領域を減圧する。これにより、接着剤ADが移動して頂部形成部100A、接着面形成部100Bおよび側面形成部100Cに強制的に引き込まれることで、二点鎖線で示すように、両面接着シートATBの第2接着面FA22が第2頂部TL2を有するテーパ形状に変形する。このとき、保持手段70が変形促進手段74を駆動し、接着剤ADを軟化させたり寄せ集めたりすることで、テーパ形状に変形することを促進させることができる。
また、テーパ形状維持手段またはテーパ形状形成手段としては、第2接着面の形状に対応する形であればよく、例えば、図3(A)に示すような第1、第2接着面FA31、FA32を有する接着シートとしての両面接着シートATCを貼付する場合、第1実施形態の押圧ローラ30にテーパ形状維持手段110を設けてもよい。また、第2接着面の形状に合わせて、図3(B)、(C)に示すようなテーパ形状維持手段111、112を、押圧ローラ30に設けてもよい。また、図3(A)、(B)、(C)において、テーパ形状維持手段110、111、112の代わりに、テーパ形状形成手段102、103、104を設けてもよい。
さらに、押圧ローラ30の押圧面31に設けるテーパ形状維持手段32、110、111、112、テーパ形状形成手段101、102、103、104は、1でもよいし3以上でもよい。
また、テーパ形状形成手段を設ける構成において、変形促進手段74および第1減圧手段85の少なくとも一方を設けなくてもよい。
さらに、テーパ形状維持手段を設ける構成において、変形促進手段74および第1減圧手段85の少なくとも一方を設けてもよい。
また、第1、第2接着面FA1、FA11、FA2、FA12、FA22は、側面視で湾曲したり、折れ曲がったりした形状の接着面でもよいし、第1、第2被着体に点接触可能な例えば、円錐形状や、角錐形状などの形状であってもよいし、それら錐面が側面視で湾曲したり、折れ曲がったりした形状でもよい。
さらに、テーパ形状維持手段やテーパ形状形成手段は、側面視で湾曲したり、折れ曲がったりした形状で第2接着面FA12、FA22を維持したり形成したりしてもよいし、第2被着体に点接触可能な例えば、円錐形状や、角錐形状などの形状や、それら錐面が側面視で湾曲したり、折れ曲がったりした形状の第2接着面を維持したり形成したりしてもよい。
さらに、第1接着面に設けられる線接触可能または点接触可能な頂部は、1の第1被着体に対して1でもよいし複数でもよい。
また、頂部の位置は、接着シートの中心であってもよいし、当該中心からからずれていてもよいし、第1頂部TL1と第2頂部TL2との形状は同じであってもよいし、異なっていてもよいし、これらのような構成において一方の面に点接触可能な頂部を設け、他方の面に線接触可能な頂部を設けてもよいし、第1頂部TL1の位置と第2頂部TL2の位置は、表裏の位置関係においてずれていてもよい。
さらに、第2実施形態において、リニアモータ90を設けなくてもよい。
また、各実施形態において、剥離手段は、丸棒やローラ等で構成してもよい。
さらに、第2剥離シートRL2は、複数の両面接着シートAT、ATAに跨るような帯状のものでもよく、この場合、押圧ローラ30に押圧される前や、保持プレート73が当接する前に剥離するとよい。
また、支持手段40は、第1被着体WK1をメカチャック等で挟み込んで当該第1被着体WK1を保持する構成でもよい。
さらに、接着シートは、第1被着体WF1や第2被着体の外縁に沿った形状でもよいし、それらの外縁に沿わない形状例えば、第1被着体WF1、第2被着体からはみ出したり、はみ出さない形状でもよく、例えば、円形、多角形、楕円形等、どのような形状であってもよい。
さらに、両面接着シートAT、ATA、ATB、ATCは、枚葉でなく帯状に形成されていてもよく、第1被着体や第2被着体に貼付する前または貼付した後に、切断刃やレーザカッタ、圧縮エア切断、圧縮水切断等の適宜な切断手段で切断して使用してもよい。
また、前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる(実施形態で例示したものと重複するものもある)。
20…供給手段
30…押圧ローラ(押圧手段)
31、71…押圧面
32、72、110、111、112…テーパ形状維持手段
60…押圧手段
85…第1減圧手段(減圧手段)
100、101、102、103、104…テーパ形状形成手段
AT、ATA、ATB、ATC…両面接着シート(接着シート)
FA1、FA11、FA31…第1接着面
FA2、FA12、FA22、FA32…第2接着面
TL、TL2…頂部
WK1…第1被着体
Claims (5)
- 第1接着面と第2接着面とを有する接着シートを供給する供給手段と、
前記供給手段で供給された前記接着シートの第1接着面を第1被着体に当接させ、押圧面によって前記第2接着面側から前記第1被着体方向に押圧力を付与して当該接着シートを前記第1被着体に貼付する押圧手段とを備え、
前記接着シートは、前記第2接着面が第2被着体に点接触可能または線接触可能な頂部を有するテーパ形状とされ、
前記押圧手段の押圧面には、前記テーパ形状を維持可能なテーパ形状維持手段が設けられていることを特徴とするシート貼付装置。 - 第1接着面と第2接着面とを有する接着シートを供給する供給手段と、
前記供給手段で供給された前記接着シートの第1接着面を第1被着体に当接させ、押圧面によって前記第2接着面側から前記第1被着体方向に押圧力を付与して当該接着シートを前記第1被着体に貼付する押圧手段とを備え、
前記押圧手段の前記押圧面には、第2被着体に点接触可能または線接触可能な頂部を有するテーパ形状となるように、前記第2接着面を変形可能なテーパ形状形成手段が設けられていることを特徴とするシート貼付装置。 - 前記第2接着面における前記テーパ形状部分と前記押圧面とで形成される領域を減圧可能な減圧手段を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のシート貼付装置。
- 第1接着面と第2接着面とを有し、前記第2接着面が第2被着体に点接触可能または線接触可能な頂部を有するテーパ形状とされた接着シートを供給する工程と、
前記テーパ形状を維持可能なテーパ形状維持手段が押圧面に設けられた押圧手段を用い、前記接着シートの第1接着面を第1被着体に当接させ、前記テーパ形状維持手段によって前記テーパ形状を維持しつつ、前記第2接着面側から前記第1被着体方向に押圧力を付与して当該接着シートを前記第1被着体に貼付する工程とを備えていることを特徴とするシート貼付方法。 - 第1接着面と第2接着面とを有する接着シートを供給する工程と、
第2被着体に点接触可能または線接触可能な頂部を有するテーパ形状となるように、前記第2接着面を変形可能なテーパ形状形成手段が押圧面に設けられた押圧手段を用い、前記接着シートの第1接着面を第1被着体に当接させ、前記テーパ形状形成手段によって前記第2接着面をテーパ形状に変形させつつ、前記第2接着面側から前記第1被着体方向に押圧力を付与して当該接着シートを前記第1被着体に貼付する工程とを備えていることを特徴とするシート貼付方法。
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