JP6245924B2 - 血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品 - Google Patents

血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品 Download PDF

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本発明は、血糖値上昇抑制効果を奏する物質に関し、特に所定のペプチド成分を含有する血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品に関する。
従来、生体内に存在する繊維状タンパク質のエラスチンは、皮膚などの組織に伸縮性を付与するものとして知られている。
すなわち、エラスチンは、動脈、腱、皮膚などの伸縮性に富む組織に存在し、コラーゲンとともに細胞外部においてゲル状の細胞外マトリックスを形成している。コラーゲンが規則正しい三本鎖らせんを形成し、長くて丈夫な構造であるのに対し、エラスチンは、はっきりした構造をもたず、架橋をつくって結びつき、ゴムに似た弾性繊維を形成する。
このようなエラスチンを分解して得られるエラスチン由来のペプチドには、皮下領域において毛細血管静脈の集中度を増加させ、また内皮細胞密度を増加させる機能があるとの報告があり(特許文献1の段落0028)、皮膚外用剤としての有効利用が提案されている。
また、エラスチン由来ペプチドには、デスモシン、イソデスモシンという他のタンパク質には、ほとんど見られない特有のアミノ酸が含まれていることから、これらのアミノ酸を含むペプチドによって、有益な生理活性効果が得られる可能性があるとの期待がもたれている。
そこで、本出願人は、このようなエラスチン由来ペプチドの収率を向上させ得るエラスチン由来ペプチドの製法(特許文献2参照)を開発すると共に、エラスチン由来ペプチドのさらなる有効活用を見出すべく、研究開発を行ってきた。
特表2002−506041号 特許第5087042号
ここで、マグロなどの魚類にはエラスチンが豊富な動脈球と呼ばれる部位がある。エラスチンは、この動脈球において、心臓からの血液の拍出に耐える柔軟性や弾力性などを付与する役割を果たしていると考えられる。
そこで、本発明者らは、エラスチン由来ペプチドに、動脈硬化の抑制効果があるかもしれないとの仮説を立てて研究を行い、その研究過程において、偶然にエラスチン由来ペプチドに優れた抗肥満効果があることを見出した。
本発明者らは、さらにエラスチン由来ペプチドに、血糖値上昇抑制効果があるかもしれないとの仮説を立てて研究を行った結果、エラスチン由来ペプチドに優れた血糖値上昇抑制効果があることを見出した。
エラスチン由来ペプチドに、優れた血糖値上昇抑制効果があることはこれまで知られておらず、このような事実が記載された先行技術文献は、見あたらなかった。
本発明は、上記事情に鑑みなされたものであり、エラスチン由来ペプチドの新たな属性として見出された優れた血糖値上昇抑制効果を奏する血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品を提供することを目的とする。
本発明の血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品は、エラスチン由来ペプチドを含有することを特徴とする。
本発明によれば、エラスチン由来ペプチドを含有させた薬剤、飲食品、及び化粧品を提供でき、これらの利用者に優れた血糖値上昇抑制効果をもたらすことが可能となる。
実施例において使用したエラスチン由来ペプチドの成分分析結果である。 マウスによる各種飼料の摂食量を示す図である。 各種飼料を摂食したマウスの体重増加量を示す図である。 各種飼料を摂食したマウスの空腹時血糖値を示す図である。
以下、本発明の実施形態について具体的に説明する。
(エラスチン由来ペプチド)
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品に含有されるエラスチン由来ペプチドは、エラスチンを分解してなるものであれば限定されないが、特にマグロの動脈球におけるエラスチンを酵素分解して得られたエラスチン由来ペプチドを好適に用いることができる。
このようにして得られたエラスチン由来ペプチドのアミノ酸組成の一例として、アスパラギン酸2.07mol%、トレオニン6.98mol%、セリン2.90mol%、グルタミン酸3.56mol%、グリシン44.36mol%、アラニン8.34mol%、バリン6.88mol%、1/2−シスチン0.10mol%、メチオニン0.07mol%、イソロイシン1.37mol%、ロイシン3.56mol%、チロシン2.78mol%、フェニルアラニン2.31mol%、ヒスチジン0.40mol%、リジン1.06mol%、イソデスモシン0.06mol%、デスモシン0.04mol%、アルギニン2.23mol%、ヒドロキシプロリン0.65mol%、プロリン10.25mol%のものを挙げることができる。ただし、本実施形態におけるエラスチン由来ペプチドのアミノ酸組成は、これらに限定されるものではない。
(エラスチン由来ペプチドの原料)
エラスチン由来ペプチドの原料としては、魚肉や哺乳動物、鳥類等の各種生物の肉を用いることができ、特に限定されるものではないが、上記の通り、エラスチンを多く含有するマグロやカツオなどの魚類の動脈球を好適に使用することができる。キハダマグロ一匹において、動脈球は、全重量の約0.027重量%(270ppm)含まれている。
(エラスチン由来ペプチドの製造に用いる酵素)
エラスチン由来ペプチドの製造に用いる酵素としては、各種タンパク質分解酵素を用いることができるが、特にサーモリシンとパパインを好適に用いることができる。また、これらを併用すれば、エラスチン由来ペプチドの収量を大きく向上させることができるため、より好ましい。
サーモリシンは、耐熱性のタンパク質分解酵素である。サーモリシンとしては、例えば大和化成株式会社製のサモアーゼ(R)PC10Fを用いることができる。サモアーゼは、高温細菌性の一種(Bacillus stearothermophilus (Bacillus thermoproteolyticus Rokko))由来のエンド型プロテアーゼであり、優れた耐熱性を備え、至適温度は65℃〜70℃、至適pHは7.0〜8.5である。
パパインは、耐熱性のタンパク質分解酵素であり、サーモリシンよりもさらに高い至適温度を有している。パパインとしては、例えば天野エンザイム株式会社製のパパインW−40を用いることができる。パパインは、パパイヤ(Carica papaya L.)から抽出され、至適温度は80℃、至適pHは微酸性〜中性である。
(エラスチン由来ペプチドの製造方法)
次に、本実施形態の血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品に含有されるエラスチン由来ペプチドの製造方法について説明する。ただし、本実施形態のエラスチン由来ペプチドは、以下の具体的な製法により得られるものに限定されず、その他の製法により得られるものであっても良い。
(1)粉砕工程
マグロの動脈球を、ミンサーを用いて細断する。ダイスは直径4.8mmのものを好適に使用することができる。
(2)熱アルカリ分解工程
得られたマグロの動脈球のミンチに対して、3倍の重量の0.1N NaOH水溶液を加えて、80℃で1時間加熱する。これによって、エラスチン以外のタンパク質を溶解させる。その後、NaOHと等mol数のクエン酸を添加して中和させる。
(3)濾過工程
次に、30メッシュ網で濾過し、エラスチンが含まれる不溶物を回収する。さらに、この不溶物を水洗いし、再度30メッシュ網で濾過して、その不溶物を回収する。
(4)エラスチン分解工程
次に、回収された不溶物の3倍の重量の水を添加し、サーモリシンとパパインを合わせて、原料の動脈球の重量に対して1.0重量%添加する。このとき、サーモリシンとパパインの割合は特に限定されるものではないが、原料の動脈球の重量に対して、サーモリシンを0.25重量%〜0.75重量%にするとともに、パパインを0.75重量%〜0.25重量%とする場合に、好適にエラスチンを分解することができる。例えば、サーモリシンとパパインを、それぞれ0.5重量%ずつにすることができる。
また、サーモリシン及びパパインを合わせた添加量は、1.0重量%に限定されるものではなく、0.1重量%以上であれば、エラスチンを好適に分解することができる。
次に、回収された不溶物に対して3倍量の水とサーモリシン及びパパインを添加した混合液を、65℃〜70℃で1〜5時間加熱し(第一段階の加熱)、次いで80℃で1〜4時間加熱することが好ましい(第二段階の加熱)。特に、65℃〜70℃で3〜5時間加熱した後に、次いで80℃で4時間加熱することが好ましい。
このとき、混合液のpHは、微酸性〜中性であることが好ましい。本実施形態では、熱アルカリ分解工程における中和処理により、混合液のpHは、微酸性〜中性に維持されている。
次に、第二段階の加熱が終了して得られた溶液を、90℃で20分間加熱し、サーモリシンとパパインを失活させる。
(5)後処理工程
次に、上述したマグロの動脈球のミンチの重量に対して0.5重量%の珪藻土を添加して攪拌することで、不溶物を凝集させ、溶液の上清を回収することで、不純物を除去する。また、その上清の10重量%になるように、活性炭を添加して、常温で1時間静置し、脱臭脱色を行い、さらに珪藻土を用いて、濾過を行う。
そして、殺菌処理を行った後、濃縮してスプレードライにより乾燥させ、エラスチン由来ペプチド粉末を得る。エラスチン由来ペプチド粉末は、吸湿性が高いため、スプレードライに供するときに、賦形剤として、デキストリン等を添加することができる。
このようにして得られたエラスチン由来ペプチド粉末は、医薬品、飲食品、及び皮膚外用剤などの化粧品の成分として、好適に用いることができる。
(血糖値上昇抑制剤)
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制剤は、エラスチン由来ペプチドを含有するものであれば良く、その他の点では特に限定されないが、エラスチン由来ペプチドを0.2重量%以上含有するものであることが好ましく、0.4重量%以上含有するものであることがより好ましい。
また、本実施形態の血糖値上昇抑制剤は、経口投与又は非経口投与のいずれも採用することができる。製剤の形態としては、例えば、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、溶液剤、懸濁剤、乳剤などに、通常の方法によって調製することができる。
さらに、本実施形態の血糖値上昇抑制剤は、医薬品のみならず、健康補助食品、保健機能食品、サプリメント等の特定の機能を有し、健康維持等を目的として摂食される機能性食品であってもよい。
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制剤によれば、エラスチン由来ペプチドを含有するため、優れた血糖値上昇抑制効果を奏することが可能である。
(血糖値上昇抑制食品)
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制食品は、エラスチン由来ペプチドを含有するものであれば良く、その他の点では特に限定されないが、エラスチン由来ペプチドを0.2重量%以上含有するものであることが好ましく、0.4重量%以上含有するものであることがより好ましい。
また、本実施形態の血糖値上昇抑制食品は、通常の方法により飲料や加工食品とすることができる。また、顆粒状、粒状、錠剤、カプセルなどの形態で提供しても良い。
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制食品によれば、エラスチン由来ペプチドを含有するため、優れた血糖値上昇抑制効果を奏することが可能である。
また、マグロの動脈球をエラスチン由来ペプチドの原料として用いる場合、当該原料は天然物で食経験もあるため、食品として利用するのに適している。
(血糖値上昇抑制化粧品)
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制化粧品は、エラスチン由来ペプチドを含有するものであれば良く、その他の点では特に限定されないが、エラスチン由来ペプチドを0.2重量%以上含有するものであることが好ましく、0.4重量%以上含有するものであることがより好ましい。
また、本実施形態の血糖値上昇抑制化粧品は、例えば、皮膚外用剤とすることができ、通常の方法によって化粧水、乳液、クリーム、美容液などの形態で提供することが可能である。
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制化粧品によれば、エラスチン由来ペプチドを含有するため、優れた血糖値上昇抑制効果を奏することが可能である。
以下、本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品に含有されるエラスチン由来ペプチドによる血糖値上昇抑制効果を確認するために行った実験について、説明する。
本発明の実施形態に係る血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品に含有されるエラスチン由来ペプチドが、血糖値の上昇抑制に与える影響を確認するための実験を、以下のように行った。
1.実験材料
(1)実験動物
実験動物としては、日本チャールズ・リバー株式会社から購入した8週齢のメスのマウス(C57BL/6J)を使用した。
(2)エラスチン由来ペプチド
エラスチン由来ペプチドには、マグロの動脈球から得られたエラスチン由来ペプチド(マグロエラスチンHS−1,はごろもフーズ株式会社製)を使用した。このエラスチン由来ペプチドに含まれる成分の分析結果を図1に示す。
(3)投与飼料
投与飼料としては、以下のように、(A)〜(E)の5種類の実験用投与飼料を作製し、(A)を標準コントロール食(比較例1)、(B)を高脂質コントロール食(比較例2)、(C)〜(E)をエラスチン由来ペプチドを含有する高脂質食(実施例1〜3)とした。
(A)市販のマウス飼育用粉末飼料(AIN-76,オリエンタル酵母株式会社製,以下、AINと称する場合がある。)
(B)AINに対して、17重量%のラード、3重量%のコーンオイル、1重量%のコレステロールを混合させたもの(以下、FATと称する場合がある。)
(C)FATに対して、0.25重量%のエラスチン由来ペプチドを混合させたもの(以下、0.25%Eと称する場合がある。)
(D)FATに対して、0.5重量%のエラスチン由来ペプチドを混合させたもの(以下、0.5%Eと称する場合がある。)
(E)FATに対して、1.0重量%のエラスチン由来ペプチドを混合させたもの(以下、1.0%Eと称する場合がある。)
2.実験方法
実験動物のマウスを1ゲージあたり3匹となるように振り分け、AINの飼料を投与した2ゲージ、合計6匹のマウスをAIN群とした。
同様に、FATの飼料を投与した2ゲージ、合計6匹のマウスをFAT群とし、0.25%Eの飼料を投与した2ゲージ、合計6匹のマウスを0.25%E群とし、0.5%Eの飼料を投与した2ゲージ、合計6匹のマウスを0.5%E群とし、1.0%Eの飼料を投与した2ゲージ、合計6匹のマウスを1.0%E群とした。
各マウスを、室温24±2℃、湿度50±10%、明期12時間、暗期12時間の光サイクルの条件下の動物飼育室で5週間飼育し、その間上記の通りに調整した飼料と水を自由摂食させた。
実験期間中、1週間毎に、各マウスによる飼料の摂食量と、それぞれの体重を測定した。
摂食量は、摂食量測定用給餌器(オリエンタル酵母株式会社製)を用いて、飼料の投与前と投与後の給餌器の重量を測定し、その重量の差を各ゲージにおけるマウス全体の量として算出した。そして、これを各ゲージのマウスの匹数で割り、1匹あたりの1週間の摂食量を算出した。
体重増加量は、各ゲージにおけるマウスの重量の平均値から、飼育開始時の各ゲージにおけるマウスの重量の平均値を引いて、算出した。
また、飼育開始から3週間後と5週間後に、12時間の絶食の後に血液を採取し、LAB Gluco(リサーチ アンド イノベーション ジャパン株式会社製)を用いて血糖値を測定した。
その結果を、図2〜4に示す。
3.実験結果
(1)摂食量
図2に示すように、第1週目から第5週目までにおいて、高脂質コントロール食であるFATの飼料を投与したFAT群におけるマウスの摂食量と、エラスチン由来ペプチドを混合させた高脂質食である0.25%E、0.5%E、及び1.0%Eの飼料をそれぞれ投与した0.25%E群、0.5%E群、及び1.0%E群におけるマウスの摂食量には、大きな相違は見られなかった。
なお、標準コントロール食であるAINの飼料を投与したAIN群のマウスの摂食量が、高脂質の飼料を含む他の群のマウスの摂食量よりも極端に大きくなっているのは、高脂質の飼料は、栄養成分あたりのエネルギー量がAINよりも顕著に大きく、AINの飼料に比較して、マウスが多量に摂取しないためであると考えられる。
(2)体重増加量
図3に示すように、第5週目までの体重増加量は、FAT群が6.1gで最も大きく、次いでAIN群が5.7g、各種E群が5g前後となっている。
エラスチン由来ペプチドを混合させた高脂質食の飼料を投与した各種E群の体重増加量は、FAT群及びAIN群の体重増加量よりも小さく、いずれの群のマウスも特に問題なく正常に生育した。
(3)空腹時血糖値
図4に示すように、第5週目における空腹時血糖値は、AIN群が233mg/dlで最も大きく、次いでFAT群が188mg/dl、0.25%E群が174mg/dl、0.5%E群が136mg/dl、1.0%E群が117mg/dlとなっている。
すなわち、エラスチン由来ペプチドを混合させた高脂質食の飼料を投与した各種E群の空腹時血糖値は、FAT群及びAIN群の空腹時血糖値よりも小さくなっている。具体的には、0.25%E群、0.5%E群、及び1.0%E群の空腹時血糖値は、FAT群に対して、それぞれ7%、38%、28%小さくなっている。
以上の実験結果から、本実施形態の血糖値上昇抑制剤、血糖値上昇抑制食品、及び血糖値上昇抑制化粧品に含有されるエラスチン由来ペプチドには、血糖値上昇を抑制させる効果があることが明らかになった。
特に、0.5%E群によれば、FAT群に比較して、血糖値の上昇を40%近く低減でき、1.0%E群によれば、FAT群に比較して、血糖値の上昇を30%近く低減できており、非常に優れた血糖値上昇抑制効果を奏することが確認された。
本発明は、エラスチン由来ペプチドを、血糖値上昇抑制効果を得るために用いる場合に、好適に利用することが可能である。

Claims (6)

  1. 魚類の動脈球を細断してミンチを得る工程、
    得られたミンチをアルカリ分解してエラスチン以外のタンパク質を溶解させる工程、
    得られたアルカリ分解物を濾過して不溶物を回収する工程、及び
    前記不溶物にサーモリシン及びパパインを添加してエラスチンを分解し、エラスチン由来ペプチドを得る工程
    を有する血糖値上昇抑制食品の製造方法。
  2. 前記魚類が、マグロである請求項1に記載の血糖値上昇抑制食品の製造方法。
  3. 前記魚類の動脈球の重量に対して、サーモリシンを0.25重量%〜0.75重量%の割合で使用する請求項1又は2に記載の血糖値上昇抑制食品の製造方法。
  4. 前記魚類の動脈球の重量に対して、パパインを0.25重量%〜0.75重量%の割合で使用する請求項1〜3のいずれかに記載の血糖値上昇抑制食品の製造方法。
  5. 前記血糖値上昇抑制食品が、前記エラスチン由来ペプチドを0.2重量%以上含有する請求項1〜4のいずれかに記載の血糖値上昇抑制食品の製造方法。
  6. 前記血糖値上昇抑制食品が、前記エラスチン由来ペプチドを0.4重量%以上含有する請求項1〜5のいずれかに記載の血糖値上昇抑制食品の製造方法。
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