JP2011225495A - 血管内皮細胞保護剤ならびにこれを含む医薬組成物、食品および飼料 - Google Patents

血管内皮細胞保護剤ならびにこれを含む医薬組成物、食品および飼料 Download PDF

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【課題】魚類の動脈球から抽出されるエラスチンペプチドを有効成分として含む血管内皮細胞保護剤およびこれを含む医薬組成物、食品、飼料および化粧品を提供する。
【解決手段】血管内皮細胞保護剤は、魚類の動脈球から、脂質、可溶性タンパク質およびコラーゲンを除去して得られ、エラスチンを主成分とする不溶性タンパク質中のポリペプチド鎖を加水分解して得られる1または複数種のペプチドを有効成分として含み、1000残基あたりのグリシン、アラニン、バリンおよびプロリン含量の合計が650残基以上であり、アスパラギン酸およびアスパラギン含量の合計が10〜35残基であり、グルタミン酸およびグルタミン含量の合計が20〜50残基であり、リジン、ヒスチジンおよびアルギニン含量の合計が20残基〜50残基であり、デスモシンおよびイソデスモシン含量の合計が0.3残基以上であり、ヒドロキシプロリン含量が10残基以下である。
【選択図】図1

Description

本発明は、血管内皮細胞保護剤ならびにこれを含む医薬組成物、食品および飼料に関する。
血管内皮細胞は、血管内腔を覆う単層の細胞シートを形成しており、血流・血液凝固調節や血管透過性調節により、臓器・組織の環境や生理機能の維持に重要な役割を果たしている。また、内皮細胞はバリアーとして血管内と血管外組織の間の水、イオンを含めた水溶性分子の移動を制御している。これにより、生理的状態においては、各分子の組織内濃度は適切に維持されている。内皮細胞のバリアー機能は主として内皮細胞膜、小胞輸送、内皮細胞接着装置により制御されている。血管内圧はバリアー機能を修飾する要因となり、血管内圧上昇は内皮細胞接着装置の透過性を亢進させる(例えば、非特許文献1参照)。
血管内皮細胞の障害は動脈硬化の早期から生じると考えられており、動脈硬化予防には内皮細胞の保護が重要であると考えられる。これまでに、血管内皮細胞保護作用を有する物質として、マイタケ抽出物(特許文献1参照)やグルコサミン誘導体(特許文献2参照)が知られている。また、エラスチンに関しては、ウシの項靱帯由来の水溶性エラスチン(エラスチンペプチド)が血管の状態を改善したという報告(特許文献3参照)等がある。
特開2006−232751号公報 特開2007−103738号公報 特開2007−045722号公報
平瀬徹明、野出孝一著、「血管内皮細胞と動脈硬化」、循環器科、科学評論社、第59巻、第3号(2006年3月)、p.21−24
しかし、魚類由来のエラスチンまたはそのポリペプチド鎖を断片化させることにより得られるペプチド(以下、本発明において「エラスチンペプチド」と総称する。)について、高血圧モデルでの血管内皮細胞の保護作用については、これまで報告されていない。また、特許文献3記載の水溶性エラスチンのように、動物の弾性組織由来のタンパク質をエラスチンペプチドの原料とすることは、牛海綿状脳症(BSE)や、豚口蹄疫を始めとする家畜疫病の発生以降、安全上の見地から敬遠される傾向にある。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、魚類の動脈球から抽出されるエラスチンペプチドを有効成分として含む血管内皮細胞保護剤ならびにこれを含む医薬組成物、食品および飼料を提供することを目的とする。
前記目的に沿う本発明の第1の態様は、魚類の動脈球から、脂質、可溶性タンパク質およびコラーゲンを除去して得られる不溶性タンパク質の加水分解物である1または複数種のペプチドを有効成分として含む血管内皮細胞保護剤を提供することにより上記課題を解決するものである。
なお、「ペプチド」とは、2以上のアミノ酸残基が縮重合し、ペプチド結合で結合したアミノ酸の重合体を意味する。
本発明の第1の態様に係る血管内皮細胞保護剤において、グリシン、アラニン、バリンおよびプロリン含量の合計が650残基/1000残基以上であり、アスパラギン酸およびアスパラギン含量の合計が10残基/1000残基以上35残基/1000残基以下であり、グルタミン酸およびグルタミン含量の合計が20残基/1000残基以上50残基/1000残基以下であり、リジン、ヒスチジンおよびアルギニン含量の合計が20残基/1000残基以上50残基/1000残基以下であり、デスモシンおよびイソデスモシン含量の合計が0.3残基/1000残基以上であり、ヒドロキシプロリン含量が10残基/1000残基以下であることが好ましい。
本発明の第1の態様に係る血管内皮細胞保護剤において、前記ペプチドのうち、分子量が1000以下のものの割合が70%以上であることが好ましい。
なお、本発明において、特に断らない限り「%」は「重量%」を意味する。
本発明の第1の態様に係る血管内皮細胞保護剤は、血管平滑筋の収縮抑制効果を有していてもよい。
本発明の第2の態様は、本発明の第1の態様に係る血管内皮細胞保護剤を含む医薬組成物を提供することにより上記課題を解決するものである。
本発明の第3の態様は、本発明の第1の態様に係る血管内皮細胞保護剤を含む食品を提供することにより上記課題を解決するものである。
本発明の第4の態様は、本発明の第1の態様に係る血管内皮細胞保護剤を含む飼料を提供することにより上記課題を解決するものである。
本発明によると、安全性の高い魚類の弾性組織である動脈球に由来するエラスチンペプチドを有効成分とする血管内皮細胞保護剤、ならびにこれを含む医薬組成物、食品および飼料を提供できる。
実施例4において測定した大動脈リング標本におけるPHEの濃度−反応曲線を示す図である。 SHRコントロール群より採取した大動脈内皮細胞表面の走査型電子顕微鏡写真(500倍)である。 SHRコントロール群より採取した大動脈内皮細胞表面の走査型電子顕微鏡写真(1000倍)である。 SHRコントロール群より採取した大動脈内皮細胞表面の走査型電子顕微鏡写真(30000倍)である。 SHRエラスチン群より採取した大動脈内皮細胞表面の走査型電子顕微鏡写真(500倍)である。 SHRエラスチン群より採取した大動脈内皮細胞表面の走査型電子顕微鏡写真(1000倍)である。 SHRエラスチン群より採取した大動脈内皮細胞表面の走査型電子顕微鏡写真(30000倍)である。 実施例1で得られたエラスチンペプチドについての血管内皮細胞増殖促進活性の測定結果を示すグラフである。
続いて、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
本発明の一実施の形態に係る血管内皮細胞保護剤は、魚類の動脈球から、脂質、可溶性タンパク質およびコラーゲンを除去して得られる不溶性タンパク質の加水分解物である1または複数種のペプチド(以下、「エラスチンペプチド」と略称する場合がある。)を有効成分として含んでいる。
動脈球とは、魚類に特有の器官であり、弁を介して心室と結合しており、心室から大動脈へ送り出される血液の血流調節に関与している。原料として使用される動脈球の起源に特に制限はなく、任意の魚種由来の動脈球を使用することができるが、心臓から動脈球を採取するためにある程度の大きさを有する必要がある。そのため、原料として用いる動脈球は、カツオ、マグロ、カジキ、タラ、ハマチ、ブリ、サケ、マス等の大型魚に由来するものであることが好ましく、大量かつ安定的に入手できる魚種であるカツオ、マグロ、タラ、ハマチ、サケに由来するものであることがより好ましい。
エラスチンペプチドは、例えば、以下の方法により調製される。
まず、原料として使用する動脈球から血液を除去するために流水で洗浄後、粉砕する。粉砕は、ホモジナイザー、フードカッター等の任意の公知の手段により行うことができる。次いで、粉砕した動脈球から、脂質、可溶性タンパク質、コラーゲンを除去することにより、エラスチンを主成分とする不溶性タンパク質が得られるが、原料のさらなる洗浄および以後の処理を容易にするための前処理として、アルカリ溶液を用いた浸漬処理を行うことが好ましい。
アルカリ溶液による処理条件は魚種により異なるため、事前に検討の上決定することが好ましいが、カツオ由来の動脈球を使用した場合、使用されるアルカリ溶液は、水酸化ナトリウムまたは水酸化カルシウム、好ましくは水酸化ナトリウムの溶液である。アルカリ溶液の濃度は0.01N〜0.1N、好ましくは0.02Nである。浸漬温度は20℃以下、浸漬期間は数日〜2週間、好ましくは1週間である。また、浸漬中は、アルカリ溶液を1日につき2回以上取り替えることが好ましい。浸漬後、流水洗浄により過剰のアルカリを除去後、中和処理を行う。中和には、当該技術分野において使用される任意の酸を使用することができる。
アルカリ処理した原料からの脂質およびコラーゲンの除去は、例えば、蒸留水を添加し高温(例えば、95℃)で加熱する方法により行うことができる。高温で加熱することにより、コラーゲンのらせん構造が崩壊して三量体が解離し、水溶性のトロポコラーゲン(ゼラチン)が遊離する。ろ過、遠心分離、デカンテーション等の任意の公知の方法により上清を分離除去すると、不溶性タンパク質が得られる。
こうして得られた不溶性タンパク質に対して、ポリペプチド鎖を断片化させ、水溶性を向上させる可溶化処理を行うことにより、エラスチンペプチドを得ることができる。この際、可溶化処理に先立ち、不溶性タンパク質をさらに細片化してもよい。
可溶化処理は任意の公知の方法を用いて行うことができるが、具体例としては、タンパク分解酵素による酵素分解が挙げられる。酵素分解には、食品、医薬品および化粧品製造に使用される任意のタンパク分解酵素を使用することができるが、力価の大きなもの、たとえばAlcalase2.4L FG(Novoenzyme製)、プロチンAC-10F(大和化成製)、プロテアーゼN「アマノ」G、ペプシン(天野エンザイム製)が好ましい。分解条件は、使用される酵素および動脈球、所望の分子量分布等に応じて適宜決定される。酵素の添加量(酵素と基質の重量比)は、当業界でタンパク質分解に用いられる通常の量であり、たとえば1:5000〜1:10000である。また、これらの酵素は単独で用いることもできるが、2種類以上を組み合わせて使用することが好ましい。反応後、酵素の加熱失活により酵素分解反応を終了させる。
また、可溶化処理は、不溶性タンパク質を無機酸溶液中で加熱処理する酸分解法によっても行うことができる。使用する酸の例としては任意の無機酸が挙げられるが、シュウ酸が好ましく、濃度および加熱温度は、0.25N、90℃が好ましい。可溶化処理後、アルカリにより中和を行うが、このとき使用するアルカリとしては水酸化ナトリウムおよび水酸化カルシウムが好ましい。特に、シュウ酸を使用した場合には、これを完全に除去するために水酸化カルシウムでの中和が必須となる。
或いは、不溶性タンパク質をアルカリ性含水エタノール溶液で処理するアルカリ−エタノール法によっても可溶化処理を行うことができる。この際使用する溶液は、1N水酸化ナトリウム80%エタノール溶液であることが好ましく、処理温度は室温であることが好ましい。
以上のようにして得られたエラスチンペプチドを溶液のまま使用する場合には、溶液を所望の用途に好適なpHに調整し、必要であれば脱塩を行う。脱塩は、限外ろ過法、イオン交換法等の任意の方法により行うことができる。
また、不溶物が存在する場合には、ろ過、遠心分離、デカンテーション等の任意の方法を用いて除去することができる。ろ過による除去の場合には、必要に応じて、不純物を除去するために活性炭、ベントナイト、セライト等の吸着剤やろ過助剤を添加してもよい。特に溶液のまま使用する場合には、メンブレンフィルター等による除菌ろ過を併せて行うことが好ましい。
このようにして得られるエラスチンペプチドは、そのまま溶液として用いてもよく、或いは、更に濃縮後噴霧乾燥または凍結乾燥を行うことにより得られる粉末の形態で用いてもよい。
以上のようにして得られるエラスチンペプチドのうち、分子量が1000以下のものが占める割合は、70%(重量%。以下同じ。)以上、好ましくは75%以上、より好ましくは80%以上である。上記の条件を具備する血管内皮細胞保護剤および血管改善剤は、それぞれ、高い活性を示すと共に、投与時の吸収特性等においても優れている。エラスチンペプチドの分子量およびその存在比(重量比)は、サイズ排除クロマトグラフィー(ゲルろ過クロマトグラフィー)法、質量分析法等の任意の公知の方法を用いて決定することができる。エラスチンペプチドのうち、分子量1000以下のものが占める割合が70%を下回ると、吸収効率の低下や変異原性の発現等の問題を生じるおそれがある。
このようにして得られるエラスチンペプチドは、血管内皮細胞を血管内圧の上昇等による損傷から保護する作用を有している。それにより、血流および血液凝固機能の調節、血管透過性の調節を介した臓器・組織の環境や生理機能の維持、血管内と血管外組織の間の水、イオンを含めた水溶性分子の移動の制御という血管内皮細胞の機能を適切に維持できる。また、塩酸L−フェニレフリン(PHE)等の刺激物質による血管平滑筋の収縮を抑制し、血管内圧の上昇を抑制することにより、それに伴う血管内皮細胞の障害を防止できる。これらの効果を有することより、エラスチンペプチドは、血管内皮細胞の障害に起因する循環器(血管を含む)障害および疾患の予防および治療に有効であると考えられる。
また、エラスチンペプチドは、加速度脈波のb/a値を減少させ、かつd/a値を増大させる活性を有している。加速度脈波とは、指先容積脈波の二次微分波であり、測定された指先容積脈波の演算処理により求めることができる。1回の心臓収縮により心臓から駆出された血流は、動脈の内圧変化および容積変化をもたらすが、動脈の特定部位で測定される内圧と容積との関係は、心臓から当該部位に至る個々の動脈特性の影響の総和となる。したがって、指尖部で測定される容積脈波は、大動脈から末梢動脈に伝播される過程で生じる投射波と反射波の合成および共鳴の影響を受けており、指先容積脈波の波形解析より、個人における心臓からの拍出の態様、血管性状、血管壁の状態、血液の粘性等を総合的に把握できる。
標準的な加速度脈波は、a、b、c、d、e波と呼ばれる5つの要素波を有している。加速度脈波の波形は年齢と強い相関を示すことが確認されており、年齢の増大、すなわち動脈の老化に伴い、b波は浅く(ベースラインからの変位が正方向に増大)なり、一方d波は深く(ベースラインからの変位が負方向に増大)なることが知られている。したがって、動脈の老化に伴い、b/a値は増大し、d/a値は減少する。
エラスチンペプチドが、b/a値を減少させ、かつd/a値を増大させる活性を有していることは、エラスチンペプチドが動脈を若い年齢の状態に改善する活性を有していることを意味する。
また、エラスチンペプチドは、平滑筋増殖阻害活性を有している。加齢によるアテローム性動脈硬化を引き起こす要因としては、血管内皮細胞から産出される血管弛緩因子の低下、収縮因子の増加に加え、血管中膜に存在する平滑筋細胞が過剰に増殖することが挙げられる。したがって、エラスチンペプチドは、平滑筋増殖によるアテローム性動脈硬化を防ぎ、動脈壁の弾性を改善できる。以上のように、エラスチンペプチドは、老化した血管を改善する効果を有する血管改善剤として用いることができる。
また、エラスチンペプチドはエンドセリン−1産生抑制活性を有している。血管の老化に伴い、血管が硬化し、あるいはアテローム性動脈硬化が進展することは周知である。これらの現象には、血管内皮細胞における一酸化窒素(NO)やプロスタサイクリンの産生能の低下等による内皮依存型血管弛緩作用の低下やアンジオテンシン、エンドセリン−1による血管収縮作用の増大が関与していると考えられる。
エンドセリン−1は、血管内皮細胞が産生する21残基のアミノ酸からなる強力な血管収縮ペプチドであり、強力な血管収縮作用と共に持続的で強い昇圧作用も有しており、平滑筋に直接作用して血管を収縮させることがわかっている。エンドセリンの産生は血管内皮の障害によって増強され、その過剰産生は高血圧症、肺血圧症、糖尿病、動脈硬化症、腎不全、心筋梗塞、狭心症、脳血管攣縮および脳梗塞等の病因の1つであると考えられている。また、高血圧、動脈硬化症、急性腎不全に罹病した患者において、血中のエンドセリン−1量が健常者と比較して有意に高いことが報告されている(丸茂ら、医学の歩み、51−54,1992)。したがって、エンドセリン−1の産生を抑制できれば高血圧症等の疾患を治療または予防できる。
また、エラスチンペプチドは組織プラスミノーゲン活性化因子(組織プラスミノーゲンアクチベータ:t−PA)産生促進活性を有している。血管の老化に伴う血管の硬化やアテローム性動脈硬化の進展には血管内皮細胞の機能低下による血液凝固亢進および線溶系低下も関与していると考えられる。
血管内皮細胞で産生される組織プラスミノーゲン活性化因子(t−PA)は、プラスミノーゲンを活性化しプラスミンに変換することでフィブリンを分解して血栓を溶解する。
我が国では,食生活の欧米化に伴い高齢者の脳梗塞,虚血性心臓疾患等の循環器疾患の罹患率が増加しており、その予防には線溶系を正常化させることが重要である。従って、t−PAの産生を促進し、血栓の形成を予防することによって血栓による疾病を治療または予防できると考えられる。
また、エラスチンペプチドは血管内皮細胞に対する増殖促進活性を有している。血管内皮細胞は血管の内膜を構成する細胞で、血圧、血液凝固、線溶系をコントロールする生理活性物質を産生し、血管環境を維持している。しかし、加齢や酸化ストレスの蓄積によって血管内皮細胞は恒常的に障害を受けており、その機能は低下する。動脈硬化症や血栓症の進展は内皮機能の低下が要因であると考えられており、血管内皮細胞を修復し、増殖促進作用を高めることは、これらの血管系疾患の予防および改善に重要であると考えられる。
カラムクロマトグラフィー等の公知の方法を用いてエラスチンペプチドを分画し、個々のフラクションについて各活性のアッセイを行うことにより、上述の活性のうち1つまたは複数を有するフラクションを単独で、または任意の2以上のフラクションを組み合わせて用いてもよく、あるいはエラスチンペプチドの分離精製を行うことなく、混合物のまま用いてもよい。
エラスチンペプチドを医薬用途に通常用いられる任意の担体等と混合することにより、血管内皮細胞保護効果を有する医薬組成物として用いることができる。医薬組成物のヒトあるいは動物に対する投与形態としては、経口、経直腸、非経口(例えば、静脈内投与、筋肉内投与、皮下投与など)等が挙げられ、投与量は、医薬組成物の製剤形態、投与方法、使用目的およびこれに適用される投与対象の年齢、体重、症状によって適宜設定され一義的に決定することは困難であるが、ヒトの場合、一般には製剤中に含有される有効成分の量で、好ましくは成人1日当り0.1〜2000mg/kgである。もちろん投与量は、種々の条件によって変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、あるいは範囲を超えて必要な場合もある。
経口投与製剤として調製する場合は、錠剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、コーティング剤、液剤、懸濁剤等の形態に調製することができ、非経口投与製剤にする場合には、注射剤、点滴剤、座薬等の形態に調製することができる。製剤化には、任意の公知の方法を用いることができる。例えば、エラスチンペプチドと、製薬学的に許容し得る担体または希釈剤、安定剤、およびその他の所望の添加剤を配合して、上記の所望の剤形とすることができる。
血管内皮細胞保護剤を含む食品としては、エラスチンペプチドをそのまま食品として調製したもの、他の食品に添加したもの、あるいは、カプセル、錠剤等、食品または健康食品に通常用いられる任意の形態をとることができる。
食品中に配合して摂取あるいは投与する場合には、適宜、賦形剤、増量剤、結合剤、増粘剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味料等と混合し、用途に応じて、粉末、顆粒、錠剤等の形に成形することができる。また、適宜、食品原料中に混合して食品を調製し、皮膚改善効果を有する機能性食品として製品化することによって摂取することができる
血管内皮細胞保護剤を含む飼料としては、エラスチンペプチドをそのまま調製したもの、あるいは飼料に配合したもの等、様々な形態をとることができる。飼料中に混合して、家畜などの動物に投与する場合には、予め飼料の原料中に混合して、機能性を付与した飼料として調製することができる。また、飼料に添加して投与することもできる。すなわち、エラスチンペプチドを有効成分として含む血管内皮細胞保護剤は、ブタ、ニワトリ、ウシ、ウマ、ヒツジ等の家畜や、魚類、ペット(イヌ、ネコ、鳥類)等の飼料に添加することにより、安全で、血管内皮細胞保護効果を有する機能性飼料として用いることができる。
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。
実施例1:カツオ由来エラスチンペプチド粉末の製造
新鮮なカツオより動脈球(100g)を採取し、流水洗浄後粉砕した。原料の前処理として0.02N水酸化ナトリウム水溶液に冷蔵庫中で1週間浸漬した。浸漬後、流水洗浄により過剰のアルカリを除去し、排出液が中性となるまで流水洗浄した。これに3倍容の蒸留水を加え、95℃に加熱後、上清を取り除くことにより、脂質およびコラーゲン質を除去した。残留物をフードカッターで細片化し、プロチンAC-10F(大和化成製、0.5%)およびプロテアーゼN「アマノ」G(天野エンザイム製、0.1%)を基質量の1%添加し、10時間分解を行った。85℃以上の温度で加熱失活を行い、ろ過および遠心分離により残渣を分離した。その後精密ろ過によって清澄化した抽出液を噴霧乾燥し、水溶性のエラスチンペプチド粉末(8g)を得た。
実施例2:ハマチ由来エラスチンペプチド粉末の製造
原料として新鮮なハマチより採取した動脈球を用い、実施例1と同様の操作により、エラスチンペプチド粉末を得た。
実施例3:マグロ由来エラスチンペプチド粉末の製造
原料として新鮮なマグロより採取した動脈球を用い、実施例1と同様の操作により、エラスチンペプチド粉末を得た。
実施例1〜3により得られたエラスチンペプチドのアミノ酸分析結果を、下記の表1に示す。
いずれのエラスチンペプチドについても、1000残基あたりのグリシン、アラニン、バリンおよびプロリン含量の合計が650残基以上であり、アスパラギン酸およびアスパラギン含量の合計が10〜35残基であり、グルタミン酸およびグルタミン含量の合計が20〜50残基であり、リジン、ヒスチジンおよびアルギニン含量の合計が20残基〜50残基であり、デスモシンおよびイソデスモシン含量の合計が0.3残基以上であり、ヒドロキシプロリン含量が10残基以下であることがわかる。
実施例1〜3により得られたエラスチンペプチドのタンパク質、脂質、水分、および灰分分析結果を、下記の表2に示す。
実施例1〜3により得られたエラスチンペプチドの分子量測定結果(財団法人日本食品分析センター:TSKgel G2500PWXLカラムを用いたサイズ排除クロマトグラフィーにより測定)を、下記の表3に示す。なお、表3において「%」は重量%を意味する。
いずれのエラスチンペプチドについても、分子量1000以下のものが占める割合が70%以上であることがわかる。
実施例4:高血圧自然発症ラットにおけるエラスチンペプチドの血管内皮保護効果の検討
生後20週齢の雄性SHR/Izmラット(高血圧自然発症ラット)10頭に、実施例1で得られたカツオ由来エラスチンペプチド600mg/kgを5週間強制経口投与した。コントロール群(10頭)には蒸留水を投与した。血圧および体重は週1回測定した。実験期間終了後、ラットをエーテル麻酔下で頸椎脱臼後、速やかに開胸し、胸部大動脈を摘出した。摘出した大動脈を、冷却したKrebs-Henseleit液に浸し、血液をよく洗い流した後、血管に付着した雑組織等を除去し、胸部大動脈から幅2mmの大動脈リング標本を作成した。混合ガス(95%O、5%CO)を通気したKrebs-Henseleit液(37±0.1℃)を満たした容器中に大動脈リング標本を懸垂し、等尺性張力トランスデューサーを用いて、累積的に投与した塩酸L−フェニレフリン(PHE)による収縮張力の変化を測定(60mM KCl投与時の収縮聴力に対する相対値として記録した。)し、濃度−反応曲線を作成した。比較のため、正常血圧マウス(WKY/IZm)から摘出した大動脈より作成した動脈リング標本についても、同様の測定を行った。
また、摘出した大動脈の走査型電子顕微鏡所見より、内皮細胞の障害の程度を検討した。
上記実験により得られた、大動脈リング標本におけるPHEの濃度−反応曲線を図1に示す。なお、図1において、「*」はコントロール群に対する有意差の危険率が5%未満であること(p<0.05)を意味し、「**」はコントロール群に対する有意差の危険率が1%未満であること(p<0.01)を意味する。カツオ由来エラスチンペプチドを投与したSHR/Izm(SHRエラスチン群)では、血圧への影響は認められなかったが、PHEに対する血管収縮反応が抑制され、反応曲線はWKY/Izm(正常血圧ラット)とSHR/Izmコントロールの中間に位置した。
走査型電子顕微鏡による所見では、SHRコントロール群では内皮細胞に多数のクレーター(円形の穴)が見られ(図2、3)、内皮細胞表面強拡大では無数のヒダと小孔があり、飲小胞による細胞の透過性の亢進が推測された(図4)。一方、SHRエラスチン投与群ではクレーターは少なく、内皮細胞の配列が整っており(図5)、強拡大でのヒダの走行、配列が整っていることが確認できた(図6、7)。
なお、実施例2および3で得られたエラスチンペプチドについても同様の結果が得られた。
実施例5:血管内皮細胞に対する増殖促進活性の測定
細胞は正常ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)(クラボウ)を使用し、培養培地は専用培地であるHumedia-EG2を使用した。
25cmフラスコにて前培養した血管内皮細胞を常法にて回収した。回収した細胞をEG−2培地に懸濁し、96wellプレートに1×10cells播種した。同時にPBSに実施例1で得られたエラスチンペプチドを溶解させた被験物を培養液の1/10量添加した。COインキュベーター内で(37℃、5% CO)3日間培養後、cell counting Kit-8を用いて450nmの吸光度を測定した。対照(コントロール)としてPBSのみ添加した。コントロールの吸光度を100とし、エラスチンペプチド添加区の相対値を求めた。
図8に示すとおり、実施例1で得られたエラスチンペプチドによって濃度依存的に血管内皮細胞増殖促進効果を示し、コントロールに対して12.5μg/ml添加区では108%、25μg/mlでは110%、50μg/mlでは115%(p<0.01)であった。
なお、実施例2および3で得られたエラスチンペプチドについても同様の結果が得られた。

Claims (7)

  1. 魚類の動脈球から、脂質、可溶性タンパク質およびコラーゲンを除去して得られる不溶性タンパク質の加水分解物である1または複数種のペプチドを有効成分として含むことを特徴とする血管内皮細胞保護剤。
  2. グリシン、アラニン、バリンおよびプロリン含量の合計が650残基/1000残基以上であり、
    アスパラギン酸およびアスパラギン含量の合計が10残基/1000残基以上35残基/1000残基以下であり、
    グルタミン酸およびグルタミン含量の合計が20残基/1000残基以上50残基/1000残基以下であり、
    リジン、ヒスチジンおよびアルギニン含量の合計が20残基/1000残基以上50残基/1000残基以下であり、
    デスモシンおよびイソデスモシン含量の合計が0.3残基/1000残基以上であり、
    ヒドロキシプロリン含量が10残基/1000残基以下であることを特徴とする請求項1記載の血管内皮細胞保護剤。
  3. 前記ペプチドのうち、分子量が1000以下のものの割合が70%以上であることを特徴とする請求項1および2のいずれか1項記載の血管内皮細胞保護剤。
  4. 血管平滑筋の収縮抑制効果を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の血管内皮細胞保護剤。
  5. 請求項1から4のいずれか1項記載の血管内皮細胞保護剤を含む医薬組成物。
  6. 請求項1から4のいずれか1項記載の血管内皮細胞保護剤を含む食品。
  7. 請求項1から4のいずれか1項記載の血管内皮細胞保護剤を含む飼料。
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