JP6245253B2 - 空気−金属二次電池 - Google Patents

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Description

本開示は、空気−金属二次電池に関する。
空気−金属二次電池は、負極活物質としてエネルギー密度が高い金属を用い、正極活物質として空気中の酸素を用いることから、理論的に大きなエネルギー密度を得ることができる。例えば、特開2002−015737には、直径1nm以上の細孔の占める細孔容積が1.0ml/g以上の炭素質物を主体とする正極と、金属イオンを吸蔵・放出する負極活物質を具備する負極と、正極及び負極に挟まれた非水電解質層とを具備する非水電解質電池が開示されている。
特開2002−015737
ところで、空気−金属二次電池、例えば、空気−リチウム二次電池の実用化に向けては種々の課題が存在するが、その内の1つに、平均充電電圧の低減が挙げられる。即ち、空気−金属二次電池にあっては、熱力学的に求められる反応の理論電位と、実際に反応が進行するときの電極の電位との差である過電圧の値が大きいことが、即ち、平均充電電圧が高いことが、エネルギー効率の向上を阻害している大きな因子となっている。
従って、本開示の目的は、平均充電電圧の低減を図ることができる空気−金属二次電池を提供することにある。
上記の目的を達成するための本開示の空気−金属二次電池は、多孔質炭素材料から成る電極を備えており、
多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値は280m2/グラム以上、好ましくは700m2/グラム以上、更に好ましくは1500m2/グラム以上であり、
平均充電電圧は4.4ボルト以下、好ましくは4.3ボルト以下、更に好ましくは4.1ボルト以下である。尚、「平均充電電圧」とは、充電曲線における電圧を、充電容量0%から充電容量100%まで積分し、平均値を求めた値と定義することができる。
本開示の空気−金属二次電池にあっては、窒素BET法による比表面積の値が規定された多孔質炭素材料から成る電極を備えており、更には、平均充電電圧の値が規定されており、平均充電電圧の低減を図ることができる空気−金属二次電池を提供することができる。
図1は、実施例1の空気−金属二次電池の充放電容量測定結果を示すグラフである。 図2は、図1に示した実施例1の空気−金属二次電池の充電容量測定結果を規格化したグラフである。 図3A及び図3Bは、それぞれ、実施例1の空気−金属二次電池の充電容量測定結果から、細孔分布の極大値と平均充電電圧との関係を求めたグラフ、及び、BET比表面積と平均充電電圧との関係を求めたグラフである。 図4は、実施例2の空気−金属二次電池の充電容量測定結果を規格化したグラフである。 図5A及び図5Bは、実施例1及び比較例1の空気−金属二次電池における放電後の正極のX線回折分析の結果を示すグラフである。 図6は、実施例1の空気−金属二次電池における放電後の正極の電子顕微鏡写真である。 図7は、実施例1A、実施例1B、実施例1C、実施例1D、実施例1E、実施例1F、比較例1Aの多孔質炭素材料の細孔分布の測定結果を示すグラフである。
以下、図面を参照して、実施例に基づき本開示を説明するが、本開示は実施例に限定されるものではなく、実施例における種々の数値や材料は例示である。尚、説明は、以下の順序で行う。
1.本開示の空気−金属二次電池、全般に関する説明
2.実施例1(空気−金属二次電池)
3.実施例2(実施例1の変形)、その他
[本開示の空気−金属二次電池、全般に関する説明]
本開示の空気−金属二次電池において、多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値をSBET、平均充電電圧をVch-aveとしたとき、Vch-aveは、
a・SBET+b≦Vch-ave≦c・SBET+d
の範囲内にあることが好ましい。但し、
a=−2×10-4(V・g・m-2
c=−2×10-4(V・g・m-2
b=4.0(V)
d=5.0(V)
である。
上記の好ましい形態を含む本開示の空気−金属二次電池において、多孔質炭素材料は、植物由来であって、BJH法及びMP法による細孔の容積は0.1cm3/グラム以上である構成とすることができる。更には、多孔質炭素材料は、ケイ素の含有率が5質量%以上である植物由来の材料を原料としている構成とすることができる。尚、このような多孔質炭素材料を、便宜上、『植物由来の多孔質炭素材料』と呼ぶ。
あるいは又、上記の好ましい形態を含む本開示の空気−金属二次電池において、多孔質炭素材料は、逆オパール型の多孔質炭素材料又は鋳型法(テンプレート法)に基づき作製された多孔質炭素材料から成る形態とすることができる。ここで、逆オパール型の多孔質炭素材料又は鋳型法に基づき作製された多孔質炭素材料は、例えば、3次元的規則性を有し、即ち、3次元的に規則正しく配列されており、巨視的に結晶構造を構成する配置で細孔が配列されて成り、細孔分布において2nm乃至300nmの範囲内で極大値を示す構成とすることができる。尚、このような逆オパール型の多孔質炭素材料又は鋳型法(テンプレート法)に基づき作製された多孔質炭素材料を、便宜上、『逆オパール型等の多孔質炭素材料』と呼ぶ。細孔の配列は、巨視的に結晶構造に相当する配置状態であれば特に限定されず、例えば、このような結晶構造として、単結晶構造を挙げることができ、具体的には、面心立方構造、体心立方構造、単純立方構造等を例示することができるが、特に、面心立方構造、即ち、最密充填構造が、多孔質炭素材料の表面積を増加させるといった観点から望ましい。細孔が結晶構造に相当する配置状態で配列されているとは、結晶における原子の配置位置に細孔が位置している状態を意味する。そして、このような構成において、細孔は、巨視的に、面心立方構造で配列されていることが好ましく、更には、細孔は、巨視的に、面心立方構造における(111)面配向に相当する配置状態にて配列されている(具体的には、面心立方構造における(111)面に位置する原子の配置位置に細孔が位置している状態である)ことが好ましい。また、細孔は連続的に配列されていることが好ましい。即ち、細孔の少なくとも一部は、相互に連通している状態であることが好ましい。細孔の形状は、特に限定されず、例えば、後述するように、多孔質炭素材料の製造時に用いられる鋳型粒子集合体(鋳型となる無機粒子、無機材料粒子、無機化合物粒子の集合体であり、コロイド結晶体とも呼ばれる)の形状によって或る程度決定されるが、多孔質炭素材料の機械的強度、ナノスケールでの鋳型粒子集合体の形状制御性を考慮すると、球状又は略球状であることが好ましい。更には、多孔質炭素材料の出発物質を、難黒鉛化炭素材料又は黒鉛化炭素材料が得られる材料とすることが好ましい。
ここで、「巨視的に」とは、微小領域(例えば、10μm×10μmの大きさの領域)を越える大きさの領域で結晶構造に相当する配置状態が見られることを意味する。また、反射スペクトルが、多孔質炭素材料の表面において、ほぼ単一波長の吸収を示し、多孔質炭素材料全体が単色である場合を意味する。即ち、例えば、多孔質炭素材料を暗所に置き、視斜角0度で白色光の光を照射し、反射光の波長を測定したとき、得られた反射スペクトルが、細孔径に対応する特定の波長において単峰性の吸収を示せば、材料内部において、細孔が所定の間隔でほぼ規則正しく配列していると云える。具体的には、例えば450nmの波長において単峰性の吸収を示せば、約280nmの径の細孔が、ほぼ規則正しく配列している。
あるいは又、多孔質炭素材料は、3次元網目構造を有していることが好ましい。そして、この場合、細孔は連続的に形成されていることが好ましい。即ち、細孔の少なくとも一部は、相互に連通していることが好ましい。
以上に説明した好ましい形態、構成を含む本開示の空気−金属二次電池においては、電極によって正極が構成される形態とすることができるし、空気−金属二次電池は、空気−リチウム二次電池から成る形態とすることができる。即ち、リチウム(Li)が負極活物質として負極に含まれる。
以下、植物由来の多孔質炭素材料、及び、逆オパール型等の多孔質炭素材料に関して、説明する。
前述したとおり、植物由来の多孔質炭素材料は、BJH法による細孔の容積が0.1cm3/グラム以上、MP法による細孔の容積が0.1cm3/グラム以上であることが好ましい。そして、この場合、限定するものではないが、植物由来の多孔質炭素材料のケイ素(Si)の含有率は、5質量%未満、好ましくは3質量%以下、より好ましくは1質量%以下であることが望ましい。尚、原料(炭素化前の植物由来の材料)のケイ素(Si)の含有率は、前述したとおり、5質量%以上であることが好ましい。
各種元素の分析は、例えば、エネルギー分散型X線分析装置(例えば、日本電子株式会社製のJED−2200F)を用い、エネルギー分散法(EDS)により行うことができる。ここで、測定条件を、例えば、走査電圧15kV、照射電流10μAとすればよい。
植物由来の多孔質炭素材料は、例えば、植物由来の材料を400゜C乃至1400゜Cにて炭素化した後、酸又はアルカリで処理し、次いで、炭素化における温度を超える温度で加熱処理を行うことで得ることができる。このように、炭素化における温度を超える温度で加熱処理を行うことで、植物由来の多孔質炭素材料に一種の焼き締まりが生じる結果、電極材料として、より適した空隙(サイズ、容積)を備えた植物由来の多孔質炭素材料を提供することができる。炭素化における温度を超える温度で加熱処理を行う前に、粉砕を行い、平均粒径が4μm未満、好ましくは0.5μm以下とすることが好ましい。粉砕方法として、ビーズミルを用いる粉砕法の他、ボールミル、ジェットミルを用いる方法等を例示することができる。また、酸又はアルカリでの処理によって、炭素化後の植物由来の材料中のケイ素成分を除去することが好ましい。酸又はアルカリでの処理の後、賦活処理を施してもよいし、酸又はアルカリでの処理の前に賦活処理を施してもよい。
ここで、炭素化とは、一般に、有機物質を熱処理して炭素質物質に変換することを意味する(例えば、JIS M0104−1984参照)。尚、炭素化のための雰囲気として、酸素を遮断した雰囲気を挙げることができ、具体的には、真空雰囲気、窒素ガスやアルゴンガスといった不活性ガス雰囲気、有機物質を一種の蒸し焼き状態とする雰囲気を挙げることができる。
植物由来の材料を400゜C乃至1400゜Cにて炭素化することにより得られた材料であって、酸又はアルカリでの処理を行う前の材料を、『多孔質炭素材料前駆体』あるいは『炭素質物質』と呼ぶ。また、植物由来の材料を400゜C乃至1400゜Cにて炭素化した後、酸又はアルカリで処理することによって得ることができる材料(但し、粉砕前)を、便宜上、『多孔質炭素材料中間体』と呼ぶ。そして、このような多孔質炭素材料中間体の製造方法を、以下、『多孔質炭素材料中間体の製造方法』と呼ぶ場合がある。更には、この多孔質炭素材料中間体に対して、好ましくは粉砕処理を行い、更に、炭素化における温度を超える温度で加熱処理を施すことで、電極材料あるいは植物由来の多孔質炭素材料を得ることができる。
使用する植物由来の材料にも依るが、植物由来の材料を炭素化する前に、炭素化のための温度よりも低い温度(例えば、400゜C〜700゜C)にて、酸素を遮断した状態で植物由来の材料に熱処理を施してもよい。尚、このような熱処理を、『予備炭素化処理』と呼ぶ。これによって、炭素化の過程において生成するであろうタール成分を抽出することが出来る結果、炭素化の過程において生成するであろうタール成分を減少あるいは除去することができる。尚、酸素を遮断した状態は、例えば、窒素ガスやアルゴンガスといった不活性ガス雰囲気とすることで、あるいは又、真空雰囲気とすることで、あるいは又、植物由来の材料を一種の蒸し焼き状態とすることで、達成することができる。また、使用する植物由来の材料にも依るが、植物由来の材料中に含まれるミネラル成分や水分を減少させるために、また、炭素化の過程での異臭の発生を防止するために、植物由来の材料をアルコール(例えば、メチルアルコールやエチルアルコール、イソプロピルアルコール)に浸漬してもよい。尚、その後、予備炭素化処理を実行してもよい。不活性ガス中で予備炭素化処理を施すことが好ましい材料として、例えば、木酢液(タールや軽質油分)を多く発生する植物を挙げることができる。また、アルコールによる前処理を施すことが好ましい材料として、例えば、ヨウ素や各種ミネラルを多く含む海藻類を挙げることができる。
多孔質炭素材料中間体の製造方法にあっては、植物由来の材料を400゜C乃至1400゜Cにて炭素化する。炭素化のための雰囲気として、酸素を遮断した雰囲気を挙げることができ、具体的には、真空雰囲気、窒素ガスやアルゴンガスといった不活性ガス雰囲気、植物由来の材料を一種の蒸し焼き状態とする雰囲気を挙げることができる。炭素化温度に至るまでの昇温速度として、限定するものではないが、係る雰囲気下、1゜C/分以上、好ましくは3゜C/分以上、より好ましくは5゜C/分以上を挙げることができる。また、炭素化時間の上限として、10時間、好ましくは7時間、より好ましくは5時間を挙げることができるが、これに限定するものではない。炭素化時間の下限は、植物由来の材料が確実に炭素化される時間とすればよい。また、植物由来の材料を、所望に応じて粉砕して所望の粒度としてもよいし、分級してもよい。植物由来の材料を予め洗浄してもよい。あるいは又、得られた多孔質炭素材料前駆体や多孔質炭素材料中間体、植物由来の多孔質炭素材料を、所望に応じて粉砕して所望の粒度としてもよいし、分級してもよい。あるいは又、賦活処理後の多孔質炭素材料中間体あるいは植物由来の多孔質炭素材料を、所望に応じて粉砕して所望の粒度としてもよいし、分級してもよい。炭素化のために使用する炉の形式、構成、構造に制限はなく、連続炉とすることもできるし、回分炉(バッチ炉)とすることもできる。
加熱処理の雰囲気として、酸素を遮断した雰囲気を挙げることができ、具体的には、真空雰囲気、窒素ガスやアルゴンガスといった不活性ガス雰囲気、多孔質炭素材料中間体を一種の蒸し焼き状態とする雰囲気を挙げることができる。加熱処理の温度に至るまでの昇温速度として、限定するものではないが、係る雰囲気下、1゜C/分以上、好ましくは3゜C/分以上、より好ましくは5゜C/分以上を挙げることができる。炭素化の温度と加熱処理の温度の差は、種々の試験を行い、適宜、決定すればよい。また、加熱処理時間の上限として、10時間、好ましくは7時間、より好ましくは5時間を挙げることができるが、これに限定するものではない。加熱処理時間の下限は、植物由来の多孔質炭素材料に所望の特性を付与できるような時間とすればよい。加熱処理のために使用する炉の形式、構成、構造に制限はなく、連続炉とすることもできるし、回分炉(バッチ炉)とすることもできる。
賦活処理を施せば、孔径が2nmよりも小さいマイクロ細孔(後述する)を増加させることができる。賦活処理の方法として、ガス賦活法、薬品賦活法を挙げることができる。ここで、ガス賦活法とは、賦活剤として酸素や水蒸気、炭酸ガス、空気等を用い、係るガス雰囲気下、700゜C乃至1400゜Cにて、好ましくは700゜C乃至1000゜Cにて、より好ましくは800゜C乃至1000゜Cにて、数十分から数時間、多孔質炭素材料中間体を加熱することにより、多孔質炭素材料中間体中の揮発成分や炭素分子に、一層、微細構造を発達させる方法である。尚、より具体的には、賦活処理における加熱温度は、植物由来の材料の種類、ガスの種類や濃度等に基づき、適宜、選択すればよい。薬品賦活法とは、ガス賦活法で用いられる酸素や水蒸気の替わりに、塩化亜鉛、塩化鉄、リン酸カルシウム、水酸化カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カリウム、硫酸等を用いて賦活させ、塩酸で洗浄、アルカリ性水溶液でpHを調整し、乾燥させる方法である。
酸又はアルカリでの処理によって、炭素化後の植物由来の材料中のケイ素成分を除去するが、ケイ素成分として、二酸化ケイ素や酸化ケイ素、酸化ケイ素塩といったケイ素酸化物を挙げることができる。このように、炭素化後の植物由来の材料中のケイ素成分を除去することで、高い比表面積を有する植物由来の多孔質炭素材料を得ることができる。場合によっては、ドライエッチング法に基づき、炭素化後の植物由来の材料中のケイ素成分を除去してもよい。即ち、植物由来の多孔質炭素材料の好ましい形態にあっては、原料として、ケイ素(Si)を含有する植物由来の材料を用いるが、多孔質炭素材料前駆体あるいは炭素質物質に変換する際、植物由来の材料を高温(例えば、400゜C乃至1400゜C)にて炭素化することによって、植物由来の材料中に含まれるケイ素が、炭化ケイ素(SiC)とはならずに、二酸化ケイ素(SiOx)や酸化ケイ素、酸化ケイ素塩といったケイ素成分(ケイ素酸化物)となる。尚、炭素化する前の植物由来の材料に含まれているケイ素成分(ケイ素酸化物)は、高温(例えば、400゜C乃至1400゜C)にて炭素化しても、実質的な変化は生じない。それ故、次の工程において酸又はアルカリ(塩基)で処理することにより、二酸化ケイ素や酸化ケイ素、酸化ケイ素塩といったケイ素成分(ケイ素酸化物)が除去される結果、窒素BET法による大きな比表面積の値を得ることができる。しかも、植物由来の多孔質炭素材料は、天然物由来の環境融和材料であり、その微細構造は、植物由来の材料である原料中に予め含まれるケイ素成分(ケイ素酸化物)を酸又はアルカリで処理し、除去することによって得られる。従って、細孔の配列は植物の有する生体規則性を維持している。
上述したとおり、植物由来の多孔質炭素材料は、植物由来の材料を原料とする。ここで、植物由来の材料として、米(稲)、大麦、小麦、ライ麦、稗(ヒエ)、粟(アワ)等の籾殻や藁、珈琲豆、茶葉(例えば、緑茶や紅茶等の葉)、サトウキビ類(より具体的には、サトウキビ類の絞り滓)、トウモロコシ類(より具体的には、トウモロコシ類の芯)、果実の皮(例えば、オレンジの皮、グレープフルーツの皮、ミカンの皮といった柑橘類の皮やバナナの皮等)、あるいは又、葦、茎ワカメを挙げることができるが、これらに限定するものではなく、その他、例えば、陸上に植生する維管束植物、シダ植物、コケ植物、藻類、海藻を挙げることができる。尚、これらの材料を、原料として、単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。また、植物由来の材料の形状や形態も特に限定はなく、例えば、籾殻や藁そのものでもよいし、あるいは乾燥処理品でもよい。更には、ビールや洋酒等の飲食品加工において、発酵処理、焙煎処理、抽出処理等の種々の処理を施されたものを使用することもできる。特に、産業廃棄物の資源化を図るという観点から、脱穀等の加工後の藁や籾殻を使用することが好ましい。これらの加工後の藁や籾殻は、例えば、農業協同組合や酒類製造会社、食品会社、食品加工会社から、大量、且つ、容易に入手することができる。
植物由来の多孔質炭素材料は、細孔(ポア)を多く有している。細孔として、孔径が2nm乃至50nmの『メソ細孔』、及び、孔径が2nmよりも小さい『マイクロ細孔』、及び、孔径が50nmを超える『マクロ細孔』が含まれる。植物由来の多孔質炭素材料において、BJH法による細孔の容積は、0.1cm3/グラム以上、好ましくは0.2cm3/グラム以上、より好ましくは0.3cm3/グラム以上、一層好ましくは0.5cm3/グラム以上であることが望ましい。MP法による細孔の容積も、0.1cm3/グラム以上、好ましくは0.2cm3/グラム以上、より好ましくは0.3cm3/グラム以上、一層好ましくは0.5cm3/グラム以上であることが望ましい。また、マイクロ細孔として、例えば、孔径が1.9nm程度の細孔と、1.5nm程度の細孔と、0.8nm〜1nm程度の細孔とを多く含んでいる。
窒素BET法とは、吸着剤(ここでは、多孔質炭素材料)に吸着分子として窒素を吸脱着させることにより吸着等温線を測定し、測定したデータを式(1)で表されるBET式に基づき解析する方法であり、この方法に基づき比表面積や細孔容積等を算出することができる。具体的には、窒素BET法により比表面積の値を算出する場合、先ず、多孔質炭素材料に吸着分子として窒素を吸脱着させることにより、吸着等温線を求める。そして、得られた吸着等温線から、式(1)あるいは式(1)を変形した式(1’)に基づき[p/{Va(p0−p)}]を算出し、平衡相対圧(p/p0)に対してプロットする。そして、このプロットを直線と見なし、最小二乗法に基づき、傾きs(=[(C−1)/(C・Vm)])及び切片i(=[1/(C・Vm)])を算出する。そして、求められた傾きs及び切片iから式(2−1)、式(2−2)に基づき、Vm及びCを算出する。更には、Vmから、式(3)に基づき比表面積asBETを算出する(日本ベル株式会社製BELSORP−mini及びBELSORP解析ソフトウェアのマニュアル、第62頁〜第66頁参照)。尚、この窒素BET法は、JIS R 1626−1996「ファインセラミックス粉体の気体吸着BET法による比表面積の測定方法」に準じた測定方法である。
a=(Vm・C・p)/[(p0−p){1+(C−1)(p/p0)}] (1)
[p/{Va(p0−p)}]
=[(C−1)/(C・Vm)](p/p0)+[1/(C・Vm)] (1’)
m=1/(s+i) (2−1)
C =(s/i)+1 (2−2)
sBET=(Vm・L・σ)/22414 (3)
但し、
a:吸着量
m:単分子層の吸着量
p :窒素の平衡時の圧力
0:窒素の飽和蒸気圧
L :アボガドロ数
σ :窒素の吸着断面積
である。
窒素BET法により細孔容積Vpを算出する場合、例えば、求められた吸着等温線の吸着データを直線補間し、細孔容積算出相対圧で設定した相対圧での吸着量Vを求める。この吸着量Vから式(4)に基づき細孔容積Vpを算出することができる(日本ベル株式会社製BELSORP−mini及びBELSORP解析ソフトウェアのマニュアル、第62頁〜第65頁参照)。尚、窒素BET法に基づく細孔容積を、以下、単に『細孔容積』と呼ぶ場合がある。
p=(V/22414)×(Mg/ρg) (4)
但し、
V :相対圧での吸着量
g:窒素の分子量
ρg:窒素の密度
である。
メソ細孔の孔径は、例えば、BJH法に基づき、その孔径に対する細孔容積変化率から細孔の分布として算出することができる。BJH法は、細孔分布解析法として広く用いられている方法である。BJH法に基づき細孔分布解析をする場合、先ず、多孔質炭素材料に吸着分子として窒素を吸脱着させることにより、脱着等温線を求める。そして、求められた脱着等温線に基づき、細孔が吸着分子(例えば窒素)によって満たされた状態から吸着分子が段階的に着脱する際の吸着層の厚さ、及び、その際に生じた孔の内径(コア半径の2倍)を求め、式(5)に基づき細孔半径rpを算出し、式(6)に基づき細孔容積を算出する。そして、細孔半径及び細孔容積から細孔径(2rp)に対する細孔容積変化率(dVp/drp)をプロットすることにより細孔分布曲線が得られる(日本ベル株式会社製BELSORP−mini及びBELSORP解析ソフトウェアのマニュアル、第85頁〜第88頁参照)。
p=t+rk (5)
pn=Rn・dVn−Rn・dtn・c・ΣApj (6)
但し、
n=rpn 2/(rkn−1+dtn2 (7)
ここで、
p:細孔半径
k:細孔半径rpの細孔の内壁にその圧力において厚さtの吸着層が吸着した場合のコア半径(内径/2)
pn:窒素の第n回目の着脱が生じたときの細孔容積
dVn:そのときの変化量
dtn:窒素の第n回目の着脱が生じたときの吸着層の厚さtnの変化量
kn:その時のコア半径
c:固定値
pn:窒素の第n回目の着脱が生じたときの細孔半径
である。また、ΣApjは、j=1からj=n−1までの細孔の壁面の面積の積算値を表す。
マイクロ細孔の孔径は、例えば、MP法に基づき、その孔径に対する細孔容積変化率から細孔の分布として算出することができる。MP法により細孔分布解析を行う場合、先ず、多孔質炭素材料に窒素を吸着させることにより、吸着等温線を求める。そして、この吸着等温線を吸着層の厚さtに対する細孔容積に変換する(tプロットする)。そして、このプロットの曲率(吸着層の厚さtの変化量に対する細孔容積の変化量)に基づき細孔分布曲線を得ることができる(日本ベル株式会社製BELSORP−mini及びBELSORP解析ソフトウェアのマニュアル、第72頁〜第73頁、第82頁参照)。
多孔質炭素材料前駆体を酸又はアルカリで処理するが、具体的な処理方法として、例えば、酸あるいはアルカリの水溶液に多孔質炭素材料前駆体を浸漬する方法や、多孔質炭素材料前駆体と酸又はアルカリとを気相で反応させる方法を挙げることができる。より具体的には、酸によって処理する場合、酸として、例えば、フッ化水素、フッ化水素酸、フッ化アンモニウム、フッ化カルシウム、フッ化ナトリウム等の酸性を示すフッ素化合物を挙げることができる。フッ素化合物を用いる場合、多孔質炭素材料前駆体に含まれるケイ素成分におけるケイ素元素に対してフッ素元素が4倍量となればよく、フッ素化合物水溶液の濃度は10質量%以上であることが好ましい。フッ化水素酸によって、多孔質炭素材料前駆体に含まれるケイ素成分(例えば、二酸化ケイ素)を除去する場合、二酸化ケイ素は、化学式(A)又は化学式(B)に示すようにフッ化水素酸と反応し、ヘキサフルオロケイ酸(H2SiF6)あるいは四フッ化ケイ素(SiF4)として除去され、多孔質炭素材料中間体を得ることができる。そして、その後、洗浄、乾燥を行えばよい。
SiO2+6HF → H2SiF6+2H2O (A)
SiO2+4HF → SiF4+2H2O (B)
また、アルカリ(塩基)によって処理する場合、アルカリとして、例えば、水酸化ナトリウムを挙げることができる。アルカリの水溶液を用いる場合、水溶液のpHは11以上であればよい。水酸化ナトリウム水溶液によって、多孔質炭素材料前駆体に含まれるケイ素成分(例えば、二酸化ケイ素)を除去する場合、水酸化ナトリウム水溶液を熱することにより、二酸化ケイ素は、化学式(C)に示すように反応し、ケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)として除去され、多孔質炭素材料中間体を得ることができる。また、水酸化ナトリウムを気相で反応させて処理する場合、水酸化ナトリウムの固体を熱することにより、化学式(C)に示すように反応し、ケイ酸ナトリウム(Na2SiO3)として除去され、多孔質炭素材料中間体を得ることができる。そして、その後、洗浄、乾燥を行えばよい。
SiO2+2NaOH → Na2SiO3+H2O (C)
多孔質炭素材料の平均粒径は、以下の方法で測定することができる。即ち、30質量%のペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液400グラムに0.6グラムの試料を添加し、24゜Cにて充分撹拌した後、40゜Cを保った状態で3時間、超音波を加える。その後、遠心分離を行い、液相を取り出し、水を加えて超音波洗浄する作業を2回、行った後、得られた固相を水に分散させて、大塚電子株式会社製のゼータ電位・粒径測定システムELSZ−2を用いて粒径を測定する。粒径測定は、具体的には、溶液中に分散している粒子にレーザ光を照射し、その散乱光を光子検出器で観測する動的光散乱法に基づき測定する。尚、濃度が濃い場合には適度に希釈して測定する。
また、電極を構成する多孔質炭素材料、即ち、電極となった状態にある多孔質炭素材料の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いての観察によって得ることができる。あるいは又、電極から多孔質炭素材料を剥がし、得られた試料を用いて以下の方法で測定することができる。即ち、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)中に投入し、200゜Cで3時間、攪拌した後、窒素雰囲気下、300゜Cで48時間、乾燥させ、次いで、30質量%のペルオキソ二硫酸ナトリウム水溶液400グラムに0.6グラムの試料を添加し、24゜Cにて充分撹拌した後、40゜Cを保った状態で3時間、超音波を加える。尚、以上の操作を必要に応じて、複数回、行う。その後、遠心分離を行い、液相を取り出し、水を加えて超音波洗浄する作業を2回、行った後、得られた固相を水に分散させて、大塚電子株式会社製ELSZ−2を用いて粒径を測定する。
逆オパール型等の多孔質炭素材料は、例えば、重合性単量体の溶液又は重合性単量体を含む組成物の溶液にナノスケールの鋳型粒子集合体を浸漬した状態で、重合性単量体を重合させ、更に、炭素化し、その後、鋳型粒子集合体を取り除くことによって製造することができる。尚、鋳型粒子集合体とは、例えば、微粒子が集合して、結晶構造に相当する配置状態にあるものを指し、3次元的規則性を有する。即ち、結晶における原子の配置位置に微粒子が位置している状態を意味する。但し、これに限定するものではなく、微粒子が無秩序に位置する形態も含まれる。細孔は、取り除かれた個々の微粒子によって生じる空隙に相当する。即ち、鋳型粒子集合体は、一種、鋳型として機能する。細孔は、上述した3次元的規則性を有すれば、炭素材料で閉鎖された空隙であってもよいが、連続的に配列している空隙(即ち、細孔の少なくとも一部が相互に連通している状態)であることが、表面積を拡大する上で好ましい。鋳型粒子集合体における微粒子の充填配列により細孔の配列が決定されるので、細孔の配列の規則性には、微粒子の配列の規則性、配列状態が反映されるし、細孔の配列の不規則性にも、微粒子の配列の不規則性、配列状態が反映される。異なる大きさの細孔を含む場合、一層複雑な規則性を有する細孔の配置パターンを得ることが可能である。
具体的には、逆オパール型等の多孔質炭素材料は、例えば、
(a)ナノスケールの鋳型粒子集合体(鋳型となる無機粒子、無機材料粒子、無機化合物粒子といった微粒子の集合体)を、重合性単量体の溶液又は重合性単量体を含む組成物の溶液に浸漬することで、配合組成物を得る工程、
(b)配合組成物における重合性単量体を重合させて高分子材料と鋳型粒子集合体との複合体(以下、『鋳型粒子複合体』と呼ぶ場合がある)を得る工程、
(c)不活性ガス雰囲気下、500゜C乃至3000゜Cで鋳型粒子複合体における高分子材料を炭素化する工程、及び、
(d)高分子材料が炭素化された鋳型粒子複合体(以下、『炭素化・鋳型粒子複合体』と呼ぶ場合がある)を、鋳型粒子集合体を溶解することができる液体に浸漬することで鋳型粒子集合体を溶解除去し、炭素化された高分子材料から成る多孔質炭素材料を得る工程、
を含む多孔質炭素材料の製造方法によって製造することができる。炭素化の温度に至るまでの昇温速度は、局部的な加熱により鋳型粒子集合体が崩壊しない昇温速度範囲であれば、特に限定されない。そして、鋳型粒子集合体を用いて得られる多孔質炭素材料は、例えば、前述したとおり、巨視的に細孔の配列に3次元的規則性及び連続性を有する。
鋳型粒子集合体を構成する微粒子の形状は、真球又は略球形であることが好ましい。鋳型粒子集合体を構成する微粒子は、例えば、弗化水素酸等の弗素化合物溶液、アルカリ性溶液、酸性溶液に溶解する無機化合物粒子から構成することが好ましい。無機化合物として、具体的には、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、炭酸マグネウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩;珪酸カルシウム、珪酸バリウム、珪酸マグネシウム等のアルカリ土類金属の珪酸塩;リン酸カルシウム、リン酸バリウム、リン酸マグネシウム等のアルカリ土類金属のリン酸塩;シリカ、酸化チタン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化亜鉛、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化アルミニウム等の金属酸化物;水酸化鉄、水酸化ニッケル、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム、水酸化クロム等の金属水酸化物;珪酸亜鉛、珪酸アルミニウム等の金属珪酸塩;炭酸亜鉛、塩基性炭酸銅等の金属炭酸塩等を例示することができる。また、天然物として、シラスバルーン、パーライト等を例示することができる。あるいは又、鋳型粒子集合体を構成する微粒子として、アルカリ土類金属酸化物(酸化マグネシウム、酸化カルシウム等)や、金属有機酸(クエン酸マグネシウム、蓚酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、蓚酸カルシウム等)を挙げることができ、この場合、鋳型粒子集合体は、塩酸、硫酸、硝酸、クエン酸、酢酸、ギ酸等の一般的な無機酸によって除去することができる。
多孔質炭素材料の出発物質(重合性単量体の溶液又は重合性単量体を含む組成物であり、具体的には、多孔質炭素材料に変換し得る高分子)は、炭素化によって炭素材料に変換し得る高分子であれば、特に限定されない。具体的には、フルフリルアルコール樹脂、フェノール・アルデヒド樹脂、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体、フルフリルアルコール・フェノール樹脂、ポリイミド樹脂を例示することができる。炭素化の温度を適切に選択することにより、多孔質炭素材料として、ガラス状の(アモルファスの)難黒鉛化炭素あるいは易黒鉛化炭素あるいは黒鉛(黒鉛化炭素)が得られるような出発物質を用いることが、より好ましい。
鋳型粒子集合体を重合性単量体の溶液又は重合性単量体を含む組成物の溶液に浸漬する工程(a)において、重合性単量体の濃度を0.1質量%〜99.9質量%とすればよく、必要に応じて、0.001質量%〜50質量%の架橋剤を加える。また、開始剤濃度や重合方法等の反応条件は、重合性単量体に適した条件を選択すればよく、例えば、重合性単量体、触媒、重合開始剤、架橋剤等を窒素置換した有機溶媒に溶解して溶液とし、鋳型粒子集合体とこの溶液とを混合すればよい。また、鋳型粒子複合体を得る工程(b)にあっては、適当な温度に加熱し、あるいは、光照射することで、重合を行えばよい。高分子材料は、ラジカル重合法、酸による重縮合法等の公知の溶液、塊状、乳化、逆相懸濁重合等に基づき、例えば、重合温度0〜100゜C、重合時間10分乃至48時間で得ることができる。
工程(a)にあっては、微粒子から鋳型粒子集合体を形成するが、この鋳型粒子集合体を形成する方法として、
(A)微粒子を含む溶液(以下、『鋳型溶液』と呼ぶ)を基板上に滴下し、滴下された鋳型溶液に含まれる溶媒を留去する方法
を挙げることができる。溶媒の留去は、室温において行うこともできるが、用いられる溶媒の沸点と同じ温度又は沸点以上の温度に加熱することにて行うことが好ましい。尚、基板上に鋳型溶液を滴下した後、基板を加熱して溶媒を留去してもよいし、予め加熱した基板上に鋳型溶液を滴下して溶媒を留去してもよい。鋳型溶液を滴下する際、又は、滴下した後、基板を回転させてもよい。鋳型溶液の滴下、溶媒留去の操作を繰り返すことによって、あるいは又、鋳型溶液の濃度を調整することにより、あるいは又、滴下する鋳型溶液の量を調整することにより、あるいは又、以上の操作を適宜組み合わせることにより、得られる配合組成物の膜厚、面積を制御することができる。特に、3次元的規則性を保持したまま、大面積化が容易に可能である。具体的には、固形分濃度として10質量%以上の鋳型溶液を用いることができることから、一度の滴下にて相当の厚さの配合組成物を基板上に形成することができ、滴下、留去(乾燥)を繰り返すことにより、配合組成物の厚さを制御することができる。更には、例えば、単分散鋳型溶液を用いることにより、得られる鋳型粒子集合体を単結晶構造の鋳型粒子集合体とすることができる。
あるいは又、鋳型粒子集合体を形成する方法として、
(B)鋳型溶液を吸引濾過して溶媒を除去し、配合組成物を堆積させる方法
を挙げることができる。具体的には、鋳型溶液から、吸引ロートを用いた減圧吸引等によって溶媒を吸引除去することより、吸引ロート上の濾紙又は濾布上に配合組成物を堆積させることができる。この方法においても、例えば、単分散鋳型溶液を用いることにより、得られる鋳型粒子集合体を単結晶構造とすることができる。吸引濾過に用いる鋳型溶液の濃度は、一度の操作で得ようとする配合組成物の容積に基づき、適宜、選択することができる。また、一旦、全ての溶媒を吸引除去した後、再度、鋳型溶液を追加して同様の操作を繰り返すことにより、所望の容積の配合組成物を得ることができる。このような方法によっても、3次元的規則性を保持したまま、配合組成物の大面積化、大容積化が可能である。溶媒を吸引する方法は、特に限定されず、アスピレータやポンプ等により吸引する方法を挙げることができる。吸引する速度も特に限定されず、例えば、40mmHg程度の減圧度とし、吸引ロート内の鋳型溶液の液面が一定速度で降下する状態とすればよい。
あるいは又、鋳型粒子集合体を形成する方法として、
(C)基板を鋳型溶液に浸漬し、基板を引き上げ、溶媒を蒸発させる方法
を挙げることができる。具体的には、固形分濃度が1質量%乃至5質量%の比較的希薄な鋳型溶液に、数十μmの間隔を開けて対向させた平滑な2枚の基板の下部を浸漬し、毛細管現象により鋳型溶液を基板間に上昇させると共に、溶媒を蒸発除去することで、基板間に配合組成物を析出させることができる。この方法にあっても、用いる鋳型溶液の濃度の調整や、繰り返しの操作を行うことによって、所望の面積、容積の配合組成物を得ることができる。基板を引き上げる速度は特に限定されないが、鋳型溶液と大気との界面において鋳型粒子集合体が成長するため、遅い速度で引き上げることが好ましい。また、溶媒を蒸発させる速度も特に限定されないが、同様の理由から遅い方が好ましい。例えば、単分散鋳型溶液を用いることにより、得られる鋳型粒子集合体を単結晶構造とすることができる。
あるいは又、鋳型粒子集合体を形成する方法として、
(D)鋳型溶液に電場を加え、その後、溶媒を除去する方法
(E)分散した鋳型溶液を静置し、微粒子を自然沈降させて堆積させた後、溶媒を除去する方法
(F)移流集積法
等の方法を例示することができる。
あるいは又、多孔質炭素材料を形成する方法として、多孔質炭素材料の出発物質と鋳型粒子集合体を構成する微粒子とを、溶液又は粉末状態で、湿式又は乾式にて混合した後、多孔質炭素材料の出発物質を炭素化によって炭素材料に変換し、次いで、鋳型粒子集合体を溶解除去する方法を採用することもできる。
用いる基板の表面の性状は特に限定されないが、表面が平滑である基板を用いることが好ましい。
鋳型粒子集合体を溶解除去するには、鋳型粒子集合体が無機化合物から構成されている場合、弗素化合物の酸性溶液、アルカリ性溶液、酸性溶液等の溶液(以下、便宜上、『鋳型粒子除去溶液』と呼ぶ)を用いることができる。例えば、鋳型粒子集合体が、シリカ、シラスバルーン又は珪酸塩の場合、弗化水素酸水溶液、弗化アンモニウム、弗化カルシウム、弗化ナトリウム等の酸性溶液、あるいは、水酸化ナトリウム等のアルカリ性溶液の鋳型粒子除去溶液に炭素化・鋳型粒子複合体を浸けるだけでよい。鋳型粒子除去溶液は炭素化・鋳型粒子複合体の珪素元素に対して弗素元素が4倍量以上であればよいが、濃度は10質量%以上であることが好ましい。また、アルカリ性溶液は、pH11以上であれば特に限定されない。鋳型粒子集合体が金属酸化物、金属水酸化物から構成されている場合、塩酸等の酸性溶液の鋳型粒子除去溶液に炭素化・鋳型粒子複合体を浸けるだけでよい。酸性溶液は、pH3以下であれば特に限定されない。場合によっては、鋳型粒子集合体の溶解除去は、高分子材料の炭素化の前に行ってもよい。
本開示の空気−金属二次電池を、例えば、電子機器に組み込むことができる。電子機器は、基本的にはどのようなものであってもよく、携帯型、据え置き型の双方が含まれる。電子機器として、具体的には、携帯電話、モバイル機器、ロボット、パーソナルコンピュータ、ゲーム機器、カメラ一体型VTR(ビデオテープレコーダー)、車載機器、各種家庭電気製品、工業製品等を挙げることができる。
実施例1は、本開示の空気−金属二次電池に関する。実施例1の空気−金属二次電池は、多孔質炭素材料から成る電極を備えており、多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値は280m2/グラム以上、好ましくは700m2/グラム以上、更に好ましくは1500m2/グラム以上である。また、平均充電電圧は4.4ボルト以下、好ましくは4.3ボルト以下、より好ましくは4.1ボルト以下である。ここで、実施例1の空気−金属二次電池においては、電極によって正極が構成されており、空気−金属二次電池は、空気−リチウム二次電池から成る。即ち、リチウム(Li)が負極活物質として負極に含まれる。実施例1における多孔質炭素材料として、逆オパール型の多孔質炭素材料又は鋳型法(テンプレート法)に基づき作製された多孔質炭素材料、即ち、逆オパール型等の多孔質炭素材料を使用した。具体的には、実施例1の多孔質炭素材料は、3次元的規則性を有し、即ち、3次元的に規則正しく配列されており、巨視的に結晶構造を構成する配置で細孔が配列されて成り、細孔分布において2nm乃至300nmの範囲内で極大値を示す。
実施例1にあっては、以下の方法で逆オパール型等の多孔質炭素材料を製造した。即ち、鋳型粒子集合体を構成する微粒子として、株式会社日本触媒製の単分散シリカ球状微粒子(商品名:シーホスターKE)、又は、日産化学工業株式会社製のシリカ球状微粒子(商品名:スノーテックス)を用いて、固形分濃度3質量%乃至40質量%の水溶液から成る単分散シリカコロイド懸濁水溶液を調製した。尚、鋳型粒子集合体を構成する微粒子の径は5nm乃至500nmである(表1参照)。更に、単分散シリカコロイド懸濁水溶液を100゜Cにて24時間乾燥させて、容器底部に塊状のシリカの鋳型粒子集合体を得た。
尚、シリカの鋳型粒子集合体を得るためには、例えば、以下の方法を採用してもよい。即ち、濾布を敷いた径30mmのSPCフィルターホルダー(柴田科学株式会社製)に上記の単分散シリカコロイド懸濁水溶液を投入し、アスピレータを用いて減圧吸引する(減圧度を、例えば、約40mmHgとする)。その結果、濾布上にシリカコロイド層から成る鋳型粒子集合体が得られる。濾布としては、ワットマン(Whatman)社製のポリカーボネートメンブレンフィルターを用いることができる。そして、濾布を剥がした後、空気中にて1000゜Cで2時間、焼結することで、鋳型粒子集合体の薄膜(薄膜状のシリカの鋳型粒子集合体)が得られる。
その後、重合性単量体を含む組成物の溶液に浸漬することで、配合組成物を得た。具体的には、ポリテトラフルオロエチレン製のシートの上に薄膜状の鋳型粒子集合体を置き、フルフリルアルコール10.0グラム及び蓚酸六水和物0.05グラム(いずれも和光純薬工業株式会社製)の混合物から成る溶液を鋳型粒子集合体の上に滴下した。そして、鋳型粒子集合体から溢れ出た余分の溶液を軽く拭き取った。次いで、デシケーター内に入れ、数回、真空引きを行い、溶液を確実に鋳型粒子集合体に含浸させた。こうして、配合組成物を得ることができた。
その後、配合組成物における重合性単量体を重合させて高分子材料(ポリマー樹脂)と鋳型粒子集合体との複合体である鋳型粒子複合体を得た。具体的には、空気中にて80゜Cで48時間、重合させた。尚、このような高分子材料(ポリマー樹脂)によって、最終的に難黒鉛化炭素材料又は黒鉛化炭素材料を得ることができる。
そして、不活性ガス雰囲気下、500゜C乃至3000゜Cで鋳型粒子複合体における高分子材料を炭素化した。具体的には、得られた鋳型粒子複合体を、管状炉にて、アルゴン雰囲気下又は窒素ガス雰囲気下、200度で1時間、加熱して、水分の除去及び高分子材料の再硬化を行った。次いで、アルゴン雰囲気下、5゜C/分で昇温して、800゜C乃至1400゜Cの一定温度にて1時間、炭素化させた後、冷却することで、シリカ・炭素複合体である炭素化・鋳型粒子複合体を得た。
その後、鋳型粒子集合体を溶解することができる液体に炭素化・鋳型粒子複合体を浸漬することで鋳型粒子集合体を溶解除去し、炭素化された高分子材料から成る多孔質炭素材料を得た。具体的には、46%弗化水素酸水溶液に、室温で24時間浸漬し、鋳型粒子集合体を溶解させた。その後、中性になるまで純水とエチルアルコールで洗浄を繰り返し、逆オパール型等の多孔質炭素材料を得た。更に導電性を高める必要がある場合には、窒素雰囲気化で高温(1400゜C〜3000゜C)での焼成を行えばよい。
尚、逆オパール型等の多孔質炭素材料の作製方法としては、その他、例えば、特許第4945884号に記載された方法を採用してもよい。
以上のようにして得られた多孔質炭素材料を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したところ、多孔質炭素材料は、3次元的規則性を有し、即ち、3次元的に規則正しく配列されており、巨視的に結晶構造を構成する配置で細孔が配列されて成ることが確認された。また、細孔は、巨視的に、面心立方構造で配列されており、更には、巨視的に、面心立方構造における(111)面配向に相当する配置状態にて配列されていることが確認された。また、多孔質炭素材料を暗所に置き、視斜角0度で白色光の光を照射し、反射光の波長を測定した結果、得られた反射スペクトルは、細孔径に対応する特定の波長において単峰性の吸収を示すことから、多孔質炭素材料の内部においても、細孔が3次元的に規則正しく配列していることが確認された。また、細孔は連続的に配列されており、細孔の形状は球状又は略球状であった。
こうして得られた逆オパール型等の多孔質炭素材料を、目開き75μmの篩を用いて分級し、75μm通過品を得た。この多孔質炭素材料を実施例1の多孔質炭素材料とした。実施例1、比較例1、実施例2の鋳型粒子集合体を構成する微粒子の径(nm)、多孔質炭素材料のBET比表面積(単位はm2/グラムであり、表1では「比表面積」で表す)、細孔分布における極大値を示す細孔径の値(単位はnmであり、表1では「細孔分布の極大値」で表す)、及び、平均充電電圧(単位:ボルト)を表1に示す。尚、実施例1Bは、実施例1Aの多孔質炭素材料に対して水蒸気に基づく賦活処理(条件:900℃、3時間)を行ったものである。また、比較例1Bは、導電性を有する球状のカーボンブラック(CB、TIMCAL Graphite&Carbon株式会社製SuperP)を使用した例である。更には、後述するように、実施例2は植物由来の多孔質炭素材料(バイオカーボン、BC)を使用した例である。表2に、BET法による全細孔容積(単位はcm3/グラムであり、表2では「全細孔容積」で表す)、BJH法による細孔容積(単位はcm3/グラムであり、表2では「BJH法」で表す)、MP法による細孔容積(単位はcm3/グラムであり、表2では「MP法」で表す)を示す。尚、表1中、「−−−」は、窒素吸着法では検出できなかったことを意味する。
[表1]
微粒子径 比表面積 細孔分布の極大値 平均充電電圧
実施例1A 5 1588 3.8 4.05
実施例1B 5 2390 3.3 3.94
実施例1C 30 1378 18 4.15
実施例1D 50 776 52 4.28
実施例1E 100 536 108 4.29
実施例1F 280 310 −−− 4.39
比較例1A 500 274 −−− 4.48
比較例1B 55 −−− 4.48
実施例2 1574 検出できず 4.32
[表2]
全細孔容積 BJH法 MP法
実施例1A 1.70 1.49 0.92
実施例1B 2.09 1.68 1.54
実施例1C 4.11 3.96 <0.1
実施例1D 4.53 4.46 <0.1
実施例1E 4.23 4.15 <0.1
実施例1F 1.36 1.32 <0.1
比較例1A 1.10 1.02 <0.1
比較例1B 0.22 0.27 <0.1
実施例2 1.23 0.79 0.62
実施例1及び比較例1のそれぞれにあっては、以下の方法に基づき、電極を作製した。即ち、表1に示した実施例1A、実施例1B、実施例1C、実施例1D、実施例1E、実施例1F、比較例1A、比較例1Bのそれぞれの多孔質炭素材料等0.292グラム、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)0.052グラムグラム、及び、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶媒1ミリリットルを混合し、混練した。ここで、PVDFはバインダーとして機能する。こうして得られたペーストをカーボンペーパーから成るガス拡散層(基材)に塗布した。そして、120゜Cで充分に乾燥させた後、100゜Cで一晩、真空乾燥した。その後、直径15mmとなるように打ち抜き加工を施すことで、空気−リチウム二次電池用の正極を得た。
次いで、こうして得られた正極を用いて、2016型コイン電池から成る空気−リチウム−二次電池を組み立てた。具体的には、正極、電解液、厚さ0.8mmのリチウム箔から成る負極を積層して、2016型コイン電池から成る空気−リチウム二次電池を組み立てた。尚、電解液として、具体的には、リチウムビストリフルオロメタンスルホニルイミド[LiTSFI,(CF3SO22NLi]と、テトラエチレングリコールジメチルエーテル(TEGDME)との混合品(モル比1/4)、40マイクロリットルを使用した。また、セパレータとして、200μm厚さのガラスファイバーセパレータを用いた。
空気−リチウム二次電池の充放電試験の条件を以下のとおりとした。即ち、放電条件として、カットオフ電圧2.0ボルト、放電電流値100(ミリアンペア/正極1グラム)を採用した。また、充電条件として、カットオフ電圧4.7ボルト、充電電流値100(ミリアンペア/正極1グラム)を採用した。実施例2においても同様とした。
得られた空気−リチウム二次電池の1サイクル目(初回)の充放電曲線を図1に示す。図1の横軸は充放電容量(正極1グラム当たりの値であり、単位はミリアンペア・時)、縦軸は電圧(単位:ボルト)である。また、図1の充電試験結果を規格化したデータ(充電容量を100%として、図1に示した充電容量測定結果をグラフを書き直したグラフ)を図2に示す。更には、充電容量測定結果から、細孔分布の極大値と平均充電電圧との関係を求めたグラフを図3Aに示し、BET比表面積と平均充電電圧との関係を求めたグラフを図3Bに示す。図3Aの横軸は細孔分布の極大値の値(単位:nm)であり、図3Bの横軸はBET比表面積の値(単位:m2/グラム)であり、図3A及び図3Bの縦軸は平均充電電圧である。ここで、平均充電電圧とは、図2に示した規格化された充電曲線における電圧を、充電容量0%から充電容量100%まで積分し、平均値を求めた値である。尚、図1、図2、図3A、図3B、図7中、符号「A」、「B」、「C」、「D」、「E」、「F」、「G」、「a」、「b」は、それぞれ、実施例1A、実施例1B、実施例1C、実施例1D、実施例1E、実施例1F、実施例2、比較例1A、比較例1Bのデータを示す。また、図1の充放電曲線において、上側に示した曲線は充電曲線であり、下側に示した曲線は放電曲線である。
図3Aから、平均充電電圧は、細孔分布の極大値が小さくなるほど低減されていることが判る。この理由は、細孔径が小さくなることで、多孔質炭素材料の表面に析出するLi22の粒径が小さく抑制されたことにより、充電時、析出したLi22が分解し易くなったためと推定される。また、図3Bから、平均充電電圧は、BET比表面積が大きくなるほど低減されていることが判る。この理由は、BET比表面積が大きくなることで、実効的な電極面積当たりの電流が抑えられ、過電圧が抑制されたためと推定される。
図3Bから、多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値が280m2/グラム以上、好ましくは700m2/グラム、更に好ましくは1500m2/グラム以上であって、平均充電電圧が4.4ボルト以下、好ましくは4.3ボルト以下、更に好ましくは4.1ボルト以下である空気−金属二次電池を得ることができることが判る。図3Bのグラフから、多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値をSBET、平均充電電圧をVch-aveとしたとき、Vch-aveは、
a・SBET+b≦Vch-ave≦c・SBET+d
の範囲内にあることが好ましいことが判る。但し、
a=−2×10-4(V・g・m-2
c=−2×10-4(V・g・m-2
b=4.0(V)
d=5.0(V)
である。
また、実施例1及び比較例1の空気−金属二次電池における放電後の正極のX線回折分析の結果を、図5A及び図5Bに示す。ここで、図5Aは、実施例1Aの多孔質炭素材料を用いた空気−金属二次電池における結果であり、図5Bは、比較例1Aの多孔質炭素材料を用いた空気−金属二次電池における結果である。図5A、図5Bから、空気−金属二次電池における放電後の正極には、Li22が含まれていることが判る。更には、実施例1及び比較例1の空気−金属二次電池における放電後の正極の電子顕微鏡写真を、図6に示す。ここで、図6の上段は、実施例1Aの多孔質炭素材料を用いた空気−金属二次電池における電子顕微鏡写真であり、図6の下段は、比較例1Aの多孔質炭素材料を用いた空気−金属二次電池における電子顕微鏡写真である。また、実施例1A、実施例1B、実施例1C、実施例1D、実施例1E、実施例1F、比較例1Aの多孔質炭素材料の細孔分布の測定結果を、図7のグラフに示す。
以上の結果から、微細な細孔を有し、大きなBET比表面積の値を有する多孔質炭素材料の方が、放電生成物であるLi22の粒子を小さく制御することができていることが明らかとなり、微細な細孔を有し、大きなBET比表面積の値を有する多孔質炭素材料を用いることで、平均充電電圧の低減を図ることができることが判明した。即ち、実施例1の空気−金属二次電池にあっては、窒素BET法による比表面積の値が規定された多孔質炭素材料から成る電極を備えており、更には、平均充電電圧の値が規定されており、平均充電電圧の低減を図ることができる空気−金属二次電池を提供することができる。
実施例2は、実施例1の変形である。実施例1にあっては、逆オパール型の多孔質炭素材料を使用した。一方、実施例2における多孔質炭素材料は、植物由来であって、BJH法及びMP法による細孔の容積は0.1cm3/グラム以上である。そして、ケイ素の含有率が5質量%以上である植物由来の材料を原料としている。
実施例2にあっては、ケイ素(Si)の含有率が5質量%以上である植物由来の材料である籾殻を原料として、800゜Cにて窒素雰囲気下で炭素化する(焼成する)ことで、多孔質炭素材料前駆体を得た。次いで、得られた多孔質炭素材料前駆体を48容積%のフッ化水素酸水溶液に一晩浸漬することで酸処理を行い、炭素化後の植物由来の材料中のケイ素成分を除去した後、水及びエチルアルコールを用いてpH7になるまで洗浄し、乾燥させることにより、多孔質炭素材料中間体を得た。その後、多孔質炭素材料中間体を、窒素雰囲気下にて900゜Cまで昇温し、水蒸気(使用量:5リットル/分)による賦活処理を3時間、行った。次いで、エチルアルコールと混合し、ジェットミルを用いて粉砕して4μmパス品を得た後、4μmパス品に対して、炭素化における温度(具体的には、800゜C)を超える温度で加熱処理を行った。具体的には、加熱処理を行うために、窒素雰囲気下、1400゜Cまで5゜C/分で昇温し、その後、1400゜Cにて1時間、保持した。こうして、実施例2の植物由来の多孔質炭素材料を得ることができた。実施例2の植物由来の多孔質炭素材料のBET比表面積等の値を表1に示す。
そして、実施例1と同様の方法で、空気−リチウム二次電池用の正極、空気−リチウム二次電池を作製した。得られた空気−リチウム二次電池の1サイクル目(初回)の充電試験結果を規格化したデータ(充電容量を100%として、充電容量測定結果をグラフ化したもの)を図4に示す。更には、充電容量測定結果から、BET比表面積と平均充電電圧との関係を求めたグラフを図3Bの「G」に示す。
実施例2の植物由来の多孔質炭素材料から作製された得られた空気−リチウム二次電池の充電容量特性は、実施例1Dの微粒子径50nmに基づき得られた逆オパール型の多孔質炭素材料の充電容量特性と概ね同等であった。
以上、好ましい実施例に基づき本開示を説明したが、本開示はこれらの実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。実施例における多孔質炭素材料の原料や製造条件等は例示であり、適宜、変更することができる。実施例にあっては、植物由来の多孔質炭素材料の原料として、籾殻を用いる場合について説明したが、他の植物を原料として用いてもよい。ここで、他の植物として、例えば、藁、葦あるいは茎ワカメ、陸上に植生する維管束植物、シダ植物、コケ植物、藻類及び海藻等を挙げることができ、これらを、単独で用いてもよいし、複数種を混合して用いてもよい。具体的には、例えば、多孔質炭素材料の原料である植物由来の材料を稲の藁(例えば、鹿児島産;イセヒカリ)とし、植物由来の多孔質炭素材料を、原料としての藁を炭素化して炭素質物質(多孔質炭素材料前駆体)に変換し、次いで、酸処理を施すことで、多孔質炭素材料中間体を得ることができる。あるいは又、多孔質炭素材料の原料である植物由来の材料を稲科の葦とし、原料としての稲科の葦を炭素化して炭素質物質(多孔質炭素材料前駆体)に変換し、次いで、酸処理を施すことで、多孔質炭素材料中間体を得ることができる。また、フッ化水素酸水溶液の代わりに、水酸化ナトリウム水溶液といったアルカリ(塩基)にて処理して得られた多孔質炭素材料においても、同様の結果が得られた。尚、植物由来の多孔質炭素材料の製造方法は、実施例2と同様とすることができる。
あるいは又、多孔質炭素材料の原料である植物由来の材料を茎ワカメ(岩手県三陸産)とし、多孔質炭素材料中間体を、原料としての茎ワカメを炭素化して炭素質物質(多孔質炭素材料前駆体)に変換し、次いで、酸処理を施すことで得ることができる。具体的には、先ず、例えば、茎ワカメを500゜C程度の温度で加熱し、炭化する予備炭素化処理を施す。尚、加熱前に、例えば、原料となる茎ワカメをアルコールで処理してもよい。具体的な処理方法として、エチルアルコール等に浸漬する方法が挙げられ、これによって、原料に含まれる水分を減少させると共に、最終的に得られる植物由来の多孔質炭素材料に含まれる炭素以外の他の元素や、ミネラル成分を溶出させることができる。また、このアルコールでの処理により、炭素化時のガスの発生を抑制することができる。より具体的には、茎ワカメをエチルアルコールに48時間浸漬する。尚、エチルアルコール中では超音波処理を施すことが好ましい。次いで、この茎ワカメを、窒素気流中において500゜C、5時間、加熱することにより炭化させ、炭化物を得る。尚、このような予備炭素化処理を行うことで、次の炭素化の際に生成されるであろうタール成分を減少あるいは除去することができる。その後、この炭化物の10グラムをアルミナ製の坩堝に入れ、窒素気流中(10リットル/分)において5゜C/分の昇温速度で1000゜Cまで昇温する。そして、1000゜Cで5時間、炭素化して、炭素質物質(多孔質炭素材料前駆体)に変換した後、室温まで冷却する。尚、炭素化及び冷却中、窒素ガスを流し続ける。次に、この多孔質炭素材料前駆体を46容積%のフッ化水素酸水溶液に一晩浸漬することで酸処理を行った後、水及びエチルアルコールを用いてpH7になるまで洗浄し、乾燥させることにより、多孔質炭素材料中間体を得ることができる。
尚、本開示は、以下のような構成を取ることもできる。
[A01]《空気−金属二次電池》
多孔質炭素材料から成る電極を備えた空気−金属二次電池であって、
多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値は280m2/グラム以上であり、
平均充電電圧は4.4ボルト以下である空気−金属二次電池。
[A02]多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値は700m2/グラム以上であり、
平均充電電圧は4.3ボルト以下である[A01]に記載の空気−金属二次電池。
[A03]多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値をSBET、平均充電電圧をVch-aveとしたとき、Vch-aveは、
a・SBET+b≦Vch-ave≦c・SBET+d
の範囲内にある[A01]又は[A02]に記載の空気−金属二次電池。
但し、
a=−2×10-4(V・g・m-2
c=−2×10-4(V・g・m-2
b=4.0(V)
d=5.0(V)
[A04]多孔質炭素材料は、植物由来であって、BJH法及びMP法による細孔の容積は0.1cm3/グラム以上である[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の空気−金属二次電池。
[A05]多孔質炭素材料は、ケイ素の含有率が5質量%以上である植物由来の材料を原料としている[A01]乃至[A04]のいずれか1項に記載の空気−金属二次電池。
[A06]多孔質炭素材料は、逆オパール型の多孔質炭素材料又は鋳型法に基づき作製された多孔質炭素材料から成る[A01]乃至[A03]のいずれか1項に記載の空気−金属二次電池。
[A07]多孔質炭素材料は、3次元的規則性を有し、巨視的に結晶構造を構成する配置で細孔が配列されて成り、細孔分布において2nm乃至300nmの範囲内で極大値を示す[A06]に記載の空気−金属二次電池。
[A08]細孔は、巨視的に、面心立方構造で配列されている[A07]に記載の空気−金属二次電池。
[A09]細孔は、巨視的に、面心立方構造における(111)面配向に相当する配置状態にて配列されている[A08]に記載の空気−金属二次電池。
[A10]細孔は連続的に配列されている[A06]乃至[A09]のいずれか1項に記載の空気−金属二次電池。
[A11]細孔の形状は、球状又は略球状である[A06]乃至[A10]のいずれか1項に記載の空気−金属二次電池。
[A12]多孔質炭素材料の出発物質は、難黒鉛化炭素材料又は黒鉛化炭素材料が得られる材料である[A06]乃至[A11]のいずれか1項に記載の空気−金属二次電池。
[A13]電極によって正極が構成される[A01]乃至[A12]のいずれか1項に記載の空気−金属二次電池。
[A14]空気−リチウム二次電池から成る[A13]に記載の空気−金属二次電池。

Claims (10)

  1. 多孔質炭素材料から成る電極を備えた空気−金属二次電池であって、
    多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値は280m2/グラム以上であり、
    平均充電電圧は4.4ボルト以下であり、
    多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値をS BET (単位:m 2 /g)、平均充電電圧をV ch-ave (単位:ボルト)としたとき、V ch-ave は、
    a・S BET +b≦V ch-ave ≦c・S BET +d
    の範囲内にある空気−金属二次電池。
    但し、
    a=−2×10 -4 (V・g・m -2
    c=−2×10 -4 (V・g・m -2
    b=4.0(V)
    d=5.0(V)
  2. 多孔質炭素材料の窒素BET法による比表面積の値は700m2/グラム以上であり、
    平均充電電圧は4.3ボルト以下である請求項1に記載の空気−金属二次電池。
  3. 多孔質炭素材料は、3次元的規則性を有し、巨視的に結晶構造を構成する配置で細孔が配列されて成り、細孔分布において2nm乃至300nmの範囲内で極大値を示す請求項1に記載の空気−金属二次電池。
  4. 細孔は、巨視的に、面心立方構造で配列されている請求項3に記載の空気−金属二次電池。
  5. 細孔は、巨視的に、面心立方構造における(111)面配向に相当する配置状態にて配列されている請求項4に記載の空気−金属二次電池。
  6. 細孔は連続的に配列されている請求項3に記載の空気−金属二次電池。
  7. 細孔の形状は、球状又は略球状である請求項3に記載の空気−金属二次電池。
  8. 多孔質炭素材料の出発物質は、難黒鉛化炭素材料又は黒鉛化炭素材料が得られる材料である請求項3に記載の空気−金属二次電池。
  9. 電極によって正極が構成される請求項1に記載の空気−金属二次電池。
  10. 空気−リチウム二次電池から成る請求項9に記載の空気−金属二次電池。
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