JP6241741B2 - 排気集合筒 - Google Patents
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Description
同文献に記載の排気集合筒は、熱交換器の上側に配設して用いられるものであり、前部に排気口を有する下部開口状のケース内に、燃焼ガス用の流れ規制部材が設けられている。この流れ規制部材は、熱交換器を通過してきた燃焼ガス(燃焼排ガス)をケース内の後部側に導いてからその後に排気口に向けて進行させるための部材である。流れ規制部材には、燃焼ガスを前記したような経路とは異なる経路で排気口側に導くための貫通孔状の通気口も設けられている。
このような構成によれば、ケース内の後部側を迂回してから排気口に進行する燃焼ガス流量と、通気口を介して排気口側に進行する燃焼ガス流量とのバランスをとることにより、排気音低減効果が得られ、また熱交換器の上流に設置されているバーナの振動燃焼抑制効果を得ることが可能である。
第2に、給湯装置などの温水装置については、運転時の静寂性が求められる。このため、排気集合筒としては、排気音をできる限り小さくし得るように構成されることが望ましい。従来の排気集合筒においては、このような観点からも未だ改善すべき余地がある。
体が流入する空間部を内部に形成し、かつ前壁部に前記加熱用気体の排気口が設けられているケースと、このケース内の前部からその後方に向けて延びる整流板部を有し、かつ前記熱交換器を通過してきた加熱用気体を前記ケース内の後部側に導いてから前記排気口に向けて進行させることが可能な加熱用気体の流れ規制部材と、前記熱交換器を通過してきた加熱用気体の一部を、前記ケース内の後部側に導くことなく前記排気口側に導くことが可能な通気部と、を備えている、排気集合筒であって、前記通気部としては、前記流れ規制部材上に発生したドレン水または前記排気口から前記流れ規制部材上に吹き込んだ雨水などの液体を前記熱交換器内に導くことが可能とされたフロント通気部を備えており、このフロント通気部は、前記流れ規制部材と前記ケースの前壁部とによって形成されていることを特徴としている。
本発明において、前記フロント通気部を前記加熱用気体または前記液体が通過する際には、これらが前記ケースの前壁部に沿って流れることが可能な構成とされる。
第1に、流れ規制部材上にドレン水が発生し、あるいは排気口から流れ規制部材上に雨水が吹き込んだような場合には、これらの液体をフロント通気部に通過させて熱交換器内へ導くことができる。フロント通気部は、流れ規制部材とケースの前壁部とによって形成されているために、液体がフロント通気部の形成箇所に到達した際には、ケースの前壁部を伝って下方に流れ易くなる作用が得られる。この作用は、フロント通気部を比較的小サイズに形成した場合であっても、このフロント通気部に水膜を生じ難くする効果をもたらし、水膜の発生に起因して前記液体の排出が困難になるといったことが防止される。したがって、流れ規制部材上に多くのドレン水や雨水が滞留することを回避することができる。その結果、流れ規制部材上に滞留したドレン水や雨水が加熱用気体により煽られて排気口から外部に吹き出す不具合は、好適に防止される。
なお、フロント通気部を通過したドレン水や雨水は、熱交換器内に導かれるが、この熱交換器は、潜熱回収用であるため、ドレン水や雨水に起因してとくに不具合を生じることはない。熱交換器内に導かれたドレン水や雨水は、熱交換器において発生したドレン水と一緒に適切に廃棄処理することが可能である。
第2に、加熱用気体が熱交換器側からフロント通気部を通過する際には、この加熱用気体はケースの前壁部に沿って流れる作用を生じる。加熱用気体が、このようにケースの前壁部に沿って流れると、加熱用気体流れの乱流抑制効果が得られ、排気音を低減することが可能となる。したがって、本発明によれば、部品点数の増加や製造コストの上昇などを抑制しつつ、排気音低減機能を高めることが可能である。
って設けることができる。
ガス給湯装置のバーナ(図示略)によって発生される燃焼ガスから熱交換器2を利用して潜熱を回収すると、強酸性のドレン水が発生するため、ケース1、伝熱管20、および流れ規制部材4など、ドレン水と接触する可能性がある部材は、たとえばステンレス製とされている。ただし、それらの部材の具体的な材質はこれに限定されない。
当な間隔で並んで設けられている。
形態と同一または類似の要素には、前記実施形態と同一の符号を付している。
本実施形態によれば、前記の範囲A1において排気口19に向かう燃焼ガス流れに対し、フロント通気部5を上向き(同図紙面の手前側)に通過した燃焼ガス流れが直接衝突しないようにすることができる。前記した2つの燃焼ガス流れが直接衝突した場合には、排気口19の近辺において大きな乱流を生じ、排気音が大きくなる虞があるものの、本実施形態によれば、そのような虞を回避し得ることとなる。
このフロント通気部5Aも、先のフロント通気部5と同様に、流れ規制部材4とケース1の前壁部10bとによって形成されており、しかも非円形状である。したがって、前記実施形態の場合と同様に、フロント通気部5Aにドレン水や雨水の水膜を生じ難くし、それらドレン水や雨水を前壁部10bに伝わせて流れ規制部材4の下方へ円滑に流れさせることが可能である。また、フロント通気部5Aを上向きに通過する燃焼ガスが、ケース1の前壁部10bに沿って流れることによって、排気音が低減する効果も得られる。
図9においては、流れ規制部材4に凸状部44を設けたが、これに代えて、または加えて、流れ規制部材4の前部に凹状部を設ける手段を採用することもできる。このような手段によっても、本発明が意図するフロント通気部を形成することが可能である。
上述した実施形態から理解されるように、本発明でいうフロント通気部は、流れ規制部材に孔部を形成することにより設けられた構成、あるいは流れ規制部材やケースの前壁部に凹状部や凸状部を形成することにより設けられた構成のいずれであってもよい。勿論、これら以外の手段によって設けられていてもよい。
1 ケース
2 熱交換器
4 流れ規制部材
5,5A フロント通気部
10b 前壁部(ケースの)
19 排気口
20 伝熱管
41 整流板部(流れ規制部材の)
42 前部(流れ規制部材の)
43 起立板部(流れ規制部材の)
Claims (6)
- 潜熱回収用の熱交換器を通過してきた加熱用気体が流入する空間部を内部に形成し、かつ前壁部に前記加熱用気体の排気口が設けられているケースと、
このケース内の前部からその後方に向けて延びる整流板部を有し、かつ前記熱交換器を通過してきた加熱用気体を前記ケース内の後部側に導いてから前記排気口に向けて進行させることが可能な加熱用気体の流れ規制部材と、
前記熱交換器を通過してきた加熱用気体の一部を、前記ケース内の後部側に導くことなく前記排気口側に導くことが可能な通気部と、
を備えている、排気集合筒であって、
前記通気部としては、前記流れ規制部材上に発生したドレン水または前記排気口から前記流れ規制部材上に吹き込んだ雨水などの液体を前記熱交換器内に導くことが可能とされたフロント通気部を備えており、
このフロント通気部は、前記流れ規制部材と前記ケースの前壁部とによって形成されていることを特徴とする、排気集合筒。 - 請求項1に記載の排気集合筒であって、
前記フロント通気部を前記加熱用気体または前記液体が通過する際には、これらが前記ケースの前壁部に沿って流れることが可能な構成とされている、排気集合筒。 - 請求項1または2に記載の排気集合筒であって、
前記流れ規制部材の前部には、上下高さ方向に起立し、かつ前記ケースの前壁部に当接する起立板部が屈曲して連設されているとともに、この起立板部と前記流れ規制部材の前部の双方に跨がった孔部が設けられ、
この孔部が、前記フロント通気部である、排気集合筒。 - 請求項1または2に記載の排気集合筒であって、
前記流れ規制部材の前部および前記ケースの前壁部の少なくとも一方には、これらが対向する方向に凹状または凸状をなす凹状部または凸状部が設けられていることにより、前記流れ規制部材の前部および前記ケースの前壁部の相互間には隙間が形成されており、
この隙間が、前記フロント通気部である、排気集合筒。 - 請求項1ないし4のいずれかに記載の排気集合筒であって、
前記フロント通気部は、前記流れ規制部材の左右横幅方向において前記排気口とオーバラップする位置を避けて設けられている、排気集合筒。 - 請求項1ないし5のいずれかに記載の排気集合筒であって、
前記ケースは、前記流れ規制部材よりも下方に延設され、かつ前記ケース内の下部には、伝熱管が収容されていることにより、前記熱交換器が構成されている、排気集合筒。
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