JP6235209B2

JP6235209B2 - シーラント及び耐通気性フィルムの層状複合体を含有するタイヤ

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Publication number: JP6235209B2
Application number: JP2012272205A
Authority: JP
Inventors: ローレント・ロジャー・アンドレ・デュボス; アネッテ・レヒテンベーマー; ジョルジョ・アゴスティーニ; ジョセフ・アラン・インカヴォ
Original assignee: Goodyear Tire and Rubber Co
Current assignee: Goodyear Tire and Rubber Co
Priority date: 2011-12-13
Filing date: 2012-12-13
Publication date: 2017-11-22
Anticipated expiration: 2032-12-13
Also published as: US20130146195A1; JP2013124101A; CN103158437B; BR102012031168A2; EP2604447A2; EP2604447B1; EP2604447A3; US8534331B2; CN103158437A

Description

本発明は、シーラント及び耐通気性フィルム、特に非エラストマーフィルムの層状複合体を含有するタイヤに関する。

耐通気性を増進する、又は延長するためのインナーライナー層を含有する空気入りゴムタイヤが製造されている。パンクシーラント層を含有する空気入りゴムタイヤも製造されている。

歴史的には、空気入りタイヤのインナーライナー層は、耐通気性のエラストマー、例えばブチル及びハロブチルゴムを含むことが多いが、時には空気入りタイヤのインナーライナー層のための代替材料が探し求められることもある。

例えば、空気入りタイヤのキャビティに含有される空気がタイヤの各種ゴム部品を通って及びその内部に幾分漸次的に漏出、又は透過することへの抵抗性を高めるために、耐通気性フィルム又は薄層をタイヤインナーライナーとして含有する空気入りゴムタイヤが提案されている。提案されているそのようなフィルムは、例えば、エラストマードメインの分散を含有する熱可塑性樹脂などの樹脂を含みうる。例えば、米国特許第７，７３０，９１９号、７，７９８，１８８号、７，９０５，９７８号、７，９５４，５２８号、７，９７６，６６６号及び８，０２１，７３０号、並びに特許出願第２００８／００４７６４６号及び２００９／００３８７２７号参照。

そのようなフィルムに代わる他の候補が提案されている。それは、比較的低い空気又は酸素透過性を有することが示されている、例えば、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン及びポリエステルなどである。例えば、米国特許第５，０４０，５８３号及び４，９２８，７４１号参照。そのようなフィルムを含有する複合体、例えば、エラストマー組成物の二つのエラストマー層の間に挟まれた非エラストマー材料のそのようなフィルムの少なくとも一つの層を含む複合体が提案されている。

各種のそのようなフィルムは、タイヤのパンク原因物体に対する物理的抵抗の程度を高めるのにも適切でありうる。しかしながら、一般に、そのようなフィルムをタイヤの堅い固体（充実性）ゴム層の上に配置すると、タイヤの外側からそのカーカスを貫通して突き刺さる鋭利な物体（例えば釘）による侵入に対し、フィルムを不必要に破損することなしに抵抗するそれらの能力はおびやかされる。

実際、例えば釘などのタイヤパンク原因物体に対する封止を促進し、そしてまた釘などのパンク原因物体によって残されたかもしれない穴をシーラントで塞ぐのを促進することによって、空気入りタイヤキャビティの表面の完全性の度合を維持するため及びタイヤから大気への空気漏れに抵抗するためのシーラント層を含有する空気入りゴムタイヤも提案されている。例えば、米国特許第６，９６２，１８１号、６，８４０，２９５号、６，８３７，２８７号、４，８９５，６１０号、４，２２８，８３９号、４，１７１，２３７号、４，１４０，１６７号、３，０４８，５０９号、２，８７７，８１９号及び１，２３９，２９１号参照。

パンクシーラント及び侵入抵抗性を促進しうる一つ又は複数の層の複合体を含有する更なる空気入りタイヤも提案されている。例えば、米国特許第６，１５９，６１３号、６，１４８，８８５号、６，０１１，０９３号及び６，８４０，２９５号、米国特許出願第２０１１／００５６６０４号、２０１０／０２９４４１１号、２０１０／０１７５８０４号及び２０１０／０２６３７７８号、並びにＰＣＴ特許出願第ＷＯ２０１１／０１２６９９号参照。

本発明では、パンクシーラント層及び保護的な耐通気性フィルムの層状組合せを含む複合体を有する空気入りゴムタイヤの提供を提案する。こうすれば、比較的軟質のパンク封止層が保護フィルムの適切な裏張りとなって、釘などの侵入物体によって起こるその破損に対する抵抗性を増進し、一方で層状複合体自体は空気入りタイヤのパンク封止効果を増進すると考えられる。

従って、空気入りタイヤインナーライナーにシーラント及び保護フィルムの有益な層状複合体を提供することの評価が本発明の仕事である。
本発明の記載において、用語“ｐｈｒ”は、別途記載のない限り、１００部のエラストマーあたりの成分の重量部を示すのに使用される。用語の“エラストマー”及び“ゴム”は、別途記載のない限り、互換的に使用される。用語の“硬化”及び“加硫”は、別途記載のない限り、互換的に使用される。

米国特許第７，７３０，９１９号明細書米国特許第７，７９８，１８８号明細書米国特許第７，９０５，９７８号明細書米国特許第７，９５４，５２８号明細書米国特許第７，９７６，６６６号明細書米国特許第８，０２１，７３０号明細書米国特許出願第２００８／００４７６４６号明細書米国特許出願第２００９／００３８７２７号明細書米国特許第５，０４０，５８３号明細書米国特許第４，９２８，７４１号明細書米国特許第６，９６２，１８１号明細書米国特許第６，８４０，２９５号明細書米国特許第６，８３７，２８７号明細書米国特許第４，８９５，６１０号明細書米国特許第４，２２８，８３９号明細書米国特許第４，１７１，２３７号明細書米国特許第４，１４０，１６７号明細書米国特許第３，０４８，５０９号明細書米国特許第２，８７７，８１９号明細書米国特許第１，２３９，２９１号明細書米国特許第６，１５９，６１３号明細書米国特許第６，１４８，８８５号明細書米国特許第６，０１１，０９３号明細書米国特許第６，８４０，２９５号明細書米国特許出願第２０１１／００５６６０４号明細書米国特許出願第２０１０／０２９４４１１号明細書米国特許出願第２０１０／０１７５８０４号明細書米国特許出願第２０１０／０２６３７７８号明細書ＰＣＴ特許出願第ＷＯ２０１１／０１２６９９号明細書

本発明に従って、外周ゴムトレッド、支持用コード補強ゴムカーカス及びインナーライナー複合体を含有する空気入りゴムタイヤを提供する。ここで、前記インナーライナー複合体は、シーラント層及び耐通気性フィルム層を含み；
前記インナーライナー複合体に関し、そのシーラント層は、前記ゴムカーカスに隣接して配置された前記インナーライナー複合体の内部層であり、前記シーラント層は、前記シーラント層の外表面上に配置された耐通気性フィルム層を支持しており；
前記内部シーラント層は、
（Ａ）有機過酸化物解重合ブチルゴム、又は
（Ｂ）ポリウレタン
を含み；そして
前記耐通気性フィルムは、エラストマードメインの分散を含有する熱可塑性材料を含み；
前記熱可塑性材料は、所望によりナイロンフィルムを含み；
前記エラストマードメインは、所望により、ブチルゴム及び硫黄硬化性ジエン系エラストマーの少なくとも一つを含む。

一態様において、前記耐通気性フィルムは、タイヤパンク原因物体（例えば釘）によるパンクに対してある程度の抵抗性を提供するという意味において耐パンク性でもある。
実際、前記耐通気性フィルムは、その層状複合体を形成するために、前記シーラントのシーラント前駆体の層に適用される。その層状複合体は未硬化ゴムタイヤアセンブリに適用され、又は未硬化タイヤアセンブリを前記層状複合体に適用して、それらのアセンブリを形成する。そして該アセンブリを高温で硬化してタイヤアセンブリの硬化とシーラント前駆体の分解を行い、耐通気性フィルムをその表面に含有するビルトイン型タイヤシーラント層のタイヤインナーライナー複合体を形成する。

一態様において、前記インナーライナー複合体の前記ポリウレタンシーラント層は、キャストポリウレタン又はロール練り用(millable)ポリウレタンの形態の前記インナーライナー複合体のポリウレタン層から誘導される。前記キャスト又はロール練り用ポリウレタンの層を有する前記インナーライナー複合体を未硬化ゴムタイヤに組み込んでそのアセンブリを形成し、そして前記空気入りゴムタイヤを高温で硬化して（例えば、約１４０℃〜約１７０℃の範囲のタイヤ硬化温度でポリウレタンを分解する高温）、前記キャスト又はロール練り用ポリウレタンをポリウレタンパンクシーラント層に変換する。

一態様において、前記インナーライナー複合体の前記解重合ブチルゴムシーラント層は、有機過酸化物を含有する前記インナーライナー複合体のブチルゴム層から誘導される。前記ブチルゴム及び有機過酸化物の層を有する前記インナーライナー複合体を未硬化ゴムタイヤに組み込んでそのアセンブリを形成し、そして前記空気入りゴムタイヤを高温で硬化して、前記ブチルゴムを前記有機過酸化物で解重合することにより、そのパンクシーラント層を形成する。

一態様において、前記耐通気性フィルムは、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層の界面に接着剤を含有する。
一態様において、前記耐通気性フィルムは、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層の界面に接着剤を含有し、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂／スチレン−ブタジエンビニルピリジンラテックス又はそのスチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である。

前記インナーライナー複合体のシーラント層の厚さは、ある程度、タイヤ、そのサイズ及び意図する使途に応じて大きく変動しうる。例えば、シーラント／侵入層状複合体の厚さは、約０．０５ｍｍ〜約２ｍｍ（ミリメートル）の範囲でありうる。

インナーライナー複合体のポリウレタンシーラント層に関し、ポリウレタンシーラント前駆体は、例えばキャスト又はロール練り用ポリウレタンあるいは硫黄硬化性ジエン含有ポリウレタンの前駆体でありうる。これが高温でのタイヤ硬化時にタイヤ内で分解して十分粘着性の素材(mass)を形成し、例えば釘などのパンク原因物体に対する封止となる。そしてまた、これは、タイヤのパンク穴を通り抜けるタイヤインフレーション空気の流れに抵抗する目的でタイヤのパンク穴に流入することができ、それによって空気入りタイヤがタイヤインフレーション空気の喪失によってぺしゃんこになる(go flat)ことに対する抵抗性を促進する。例えば、米国特許出願第２００９／００７８３５２号参照。

そのようなポリウレタンシーラント層は、例えば、予備形成された固体ポリウレタン系シーラント前駆体層を未硬化ゴムタイヤアセンブリに適用し、該タイヤアセンブリを適切な金型内で高温で硬化することによって形成できる。ポリウレタンシーラント前駆体は金型内で分解されて、タイヤ封止特性を有する良好なビルトイン型ポリウレタン系シーラント層をタイヤ内に形成する。

そのようなキャストポリウレタン前駆体は、例えば、液体のポリウレタン系シーラント前駆体反応混合物を、該液体シーラント前駆体反応混合物を反応可能にするシート状にスピンキャスティングし、固体の予備形成ポリウレタン系シーラント前駆体を創製することによって形成できる。

キャストポリウレタンは、望ましくは自己修復性(self-healing)ポリウレタンエラストマー材料である。これは、例えば、メチレンジフェニル４，４’−ジイソシアネート（ＭＤＩ）とポリ（アルキレンオキシド）グリコールとの反応生成物でありうる。前駆体シーラント層として使用するためのポリウレタン組成物は、例えば、米国オハイオ州ワーズワースのＮｏｖｅｘ，Ｉｎｃ社から入手できる。当然のことながら、自己修復性ポリウレタン組成物に使用できるポリウレタン材料の配合物は、ポリウレタン製造における公知化学技術から当業者によって容易に製造することもできる。

硫黄硬化性ジエン系ポリウレタンの例は、例えば、米国のＧｌｏｂａｌＳｐｅｃｉａｌｔｙＣｈｅｍｉｃａｌｓＭａｎｕｆａｃｔｕｒｅｒＳａｒｔｏｍｅｒＣｏｍｐａｎｙ社製の７８４０ＴＰＵ（登録商標）である。

ポリウレタンシーラント前駆体層の厚さは、未加硫タイヤ内で変動しうる。一般的に、その厚さは、ある程度タイヤ自体及びその意図する使用に応じて、例えば約０．１３ｃｍ〜約１．９ｃｍの範囲であろう。ビルトイン型シーラント層は、通常一般的にタイヤのクラウン部に配置される。

有機過酸化物解重合ブチルゴムシーラントの場合、シーラント前駆体は、高温のタイヤ硬化温度で少なくとも部分的にブチルゴムの解重合を起こす有機過酸化物を含有するブチルゴムとして提供される。

様々な有機過酸化物がブチルゴム系シーラント前駆体のために使用できる。好ましくは、例えば約１００℃より高い高温で活性になる（例えば過酸化物フリーラジカルを生成する）有機過酸化物が使用される。本明細書では、そのような有機過酸化物を熱活性化可能な有機過酸化物と見なす。そのような有機過酸化物の例は、例えば、過安息香酸ｔｅｒｔブチル及び同じ又は異なるラジカルを有するジアルキル過酸化物、例えばジアルキルベンゼン過酸化物及びアルキルプレエステルである。好ましくは、活性有機過酸化物は２個のペルオキシド基を含有する。多くの場合、ペルオキシド基はターシャリーブチル基に結合している。２個のペルオキシド基が吊下がっている基礎部分は、脂肪族でも、脂環式でも、又は芳香族ラジカルでもよい。そのような活性有機過酸化物のいくつかの代表例は、例えば、ｎ−ブチル４，４−ジ−（ｔｅｒｔ−ブチルペルオキシ）バレレート（吉草酸塩）、２，５−ビス（ｔ−ブチルペルオキシ）−２，５−ジメチルヘキサン；１，１−ジ−ｔ−ブチルペルオキシ−３，３，５−トリメチルシクロヘキサン；２，５−ジメチル−２，５−ジ（ｔ−ブチルペルオキシ）ヘキシン−３；ｐ−クロロベンジルペルオキシド；２，４−ジクロロベンジルペルオキシド；２，２−ビス−（ｔ−ブチルペルオキシ）−ブタン；ジ−ｔ−ブチルペルオキシド；ベンジルペルオキシド；２，５−ビス（ｔ−ブチルペルオキシ）−２，５−ジメチルヘキサン、ジクミルペルオキシド；及び２，５−ジメチル−２，５−ジ（ｔ−ブチルペルオキシ）ヘキサンである。ｎ−ブチル４，４−ジ−（ｔｅｒｔ−ブチルペルオキシ）バレレート並びにジクミルペルオキシドが、ブチルゴム含有シーラント前駆体のブチルゴムの解重合に使用するための好適な有機過酸化物であろう。

実際、有機過酸化物解重合シーラントは、所望により、一つ又は複数のクレイ及び炭酸カルシウム、並びにカーボンブラック及び沈降シリカの少なくとも一つも含有しうる。
未加硫空気入りタイヤをアセンブルした後、タイヤは、通常のタイヤ硬化サイクルを用いて成形及び硬化される。硬化後、予備形成された環状前駆体シーラント層は分解され、各種のパンク原因物体に対する自己封止特性を空気入りタイヤに提供する。

上記により、各種のタイヤパンク原因物体に対する封止能力を有する空気入りタイヤが提供される。
一般的に、タイヤは広い温度範囲にわたって硬化できる。例えば、乗用車用タイヤは約１３０℃〜約１７０℃の範囲の温度で硬化され、トラック用タイヤは約１５０℃〜約１８０℃の範囲の温度で硬化されうる。このように、硬化温度は、所望時間の間、例えば約１３０℃〜約１８０℃の範囲でありうる。一例において、タイヤアセンブリは適切な金型内で約１５０℃〜約１７５℃の範囲の温度でポリウレタン前駆体層が熱分解されるのに足る時間硬化され、それによって、パンク封止特性を有する継目なしのビルトイン型シーラント層２０が形成される。

本発明の態様を例示するため、図１及び２（ＦＩＧ１及びＦＩＧ２）が添付図面に含有される。

図１は、シーラント及びフィルムの多層複合体をその内部表面に含有する空気入りタイヤの部分断面図を示す。図２は、図１のタイヤのシーラント及びフィルムの多層複合体を示す。

図面
図１に、ラグ及びグルーブ（３）を有する周方向外側トレッド層（２）、コード補強ゴムカーカスプライ（５）と一体になった下部支持トレッドベースゴム層（４）、及びパンクシーラント層（７）と熱可塑性空気保持及び耐侵入フィルム（８）の多層複合体（６）、並びに所望による追加の空気バリアとしてのタイヤインナーライナーゴム層（９）で構成されるタイヤ（１）を示す。

多層複合体（６）は、パンクシーラント層（７）がタイヤカーカス（５）に隣接するように配置される。その間に中間ゴム層を有する可能性もある（図示せず）。
空気保持及び耐パンクフィルム（８）は、パンクシーラント層（７）の上に重ね合わされる。フィルム（８）のシーラント層（７）への接着を補助するために、その間に所望による接着剤コーティング（図示せず）を有していてもよい。

所望によるインナーライナーゴム層（９）は、空気保持及び耐侵入フィルム（８）の上に重ね合わされる。フィルム（８）のインナーライナーゴム層（９）への接着を補助するために、その間に所望による接着剤コーティング（図示せず）を有していてもよい。

図２に、インナーライナーゴム層（９）と一体になったパンクシーラント層（７）、熱可塑性空気保持及び耐侵入フィルム（８）で構成される多層複合体（６）を示す。
この図面に関し、シーラント層（７）は、有機過酸化物解重合ブチルゴム又はポリウレタンポリマーを含み、熱可塑性空気保持フィルム（８）はブチルゴムのドメインを含む分散エラストマーを含有する例えばナイロンなどの熱可塑性樹脂を含む。所望によるインナーライナーゴム層はブチルゴム、すなわち臭素化ブチルゴムを含む。

所望による接着剤コーティングは、例えばＲＦＬ接着剤でありうる。ＲＦＬは、典型的には、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とゴムラテックスの水性複合体として塗布され、該ラテックスは、典型的には、エラストマー性スチレン／ブタジエン／ビニルピリジンラテックス及び／又はエラストマー性スチレン／ブタジエンラテックスである。従って、前記ＲＦＬはイソシアネートを除外しうる。水性ＲＦＬ接着剤組成物は、一般的に、コーティングとして（例えばフィルムの表面に）塗布され、乾燥させてＲＦＬ接着剤を形成させてから、フィルムを基材（例えばシーラント前駆体）に接着させる。

発明を例示する目的で一定の代表的態様及び詳細を示してきたが、本発明の精神又は範囲を逸脱することなく、その中で多様な変更及び修正が可能であることは当業者には明らかであろう。

［発明の態様］
１．外周ゴムトレッド、支持用コード補強ゴムカーカス及びインナーライナーを含有する空気入りゴムタイヤであって、前記インナーライナーは、シーラント層及び耐通気性フィルム層の層状複合体を含み；
前記インナーライナー複合体は、前記ゴムカーカスに隣接して配置された内部シーラント層を含み、前記シーラント層は、その外表面上の耐通気性フィルム層を支持しており；
前記内部シーラント層は、
（Ａ）有機過酸化物解重合ブチルゴム、又は
（Ｂ）ポリウレタン
を含み；そして
前記耐通気性フィルムは、エラストマードメインの分散を含有する熱可塑性材料を含み；
前記熱可塑性材料はナイロンを含み；
前記エラストマーは、ブチルゴムドメイン及び硫黄硬化性ジエン系エラストマードメインの少なくとも一つを含む、
空気入りゴムタイヤ。

２．前記耐通気性フィルムが、タイヤパンク原因物体によるパンクに対してある程度の抵抗性を提供するという意味において耐パンク性でもある、１記載のタイヤ。
３．前記インナーライナー複合体の前記内部シーラント層が有機過酸化物解重合ブチルゴムを含む、１記載の空気入りタイヤ。

４．前記インナーライナー複合体の前記内部シーラント層がポリウレタンを含む、１記載の空気入りタイヤ。
５．前記耐通気性フィルムが、ブチルゴムドメインの分散を含有するナイロンを含む、１記載の空気入りタイヤ。

６．前記耐通気性フィルムが、ブチルゴムドメインの分散を含有するナイロンを含む、２記載の空気入りタイヤ。
７．前記耐通気性フィルムが、ブチルゴムドメインの分散を含有するナイロンを含む、３記載の空気入りタイヤ。

８．前記耐通気性フィルムが、硫黄硬化性ジエン系エラストマードメインの分散を含有するナイロンを含む、１記載の空気入りタイヤ。
９．前記耐通気性フィルムが、硫黄硬化性ジエン系エラストマードメインの分散を含有するナイロンを含む、２記載の空気入りタイヤ。

１０．前記耐通気性フィルムが、硫黄硬化性ジエン系エラストマードメインの分散を含有するナイロンを含む、３記載の空気入りタイヤ。
１１．前記耐通気性フィルムが、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有する、１記載の空気入りタイヤ。

１２．前記耐通気性フィルムが、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有し、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂／スチレン−ブタジエンビニルピリジンラテックス又はそのスチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である、１記載の空気入りタイヤ。

１３．前記耐通気性フィルムが、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有し、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂／スチレン−ブタジエンビニルピリジンラテックス又はそのスチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である、２記載の空気入りタイヤ。

１４．前記耐通気性フィルムが、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有し、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂／スチレン−ブタジエンビニルピリジンラテックス又はそのスチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である、３記載の空気入りタイヤ。

１５．前記耐通気性フィルムが、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有し、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂／スチレン−ブタジエンビニルピリジンラテックス又はそのスチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である、５記載の空気入りタイヤ。

１６．前記耐通気性フィルムが、前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有し、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂／スチレン−ブタジエンビニルピリジンラテックス又はそのスチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である、８記載の空気入りタイヤ。

１７．前記インナーライナー複合体の前記ポリウレタンシーラント層が、キャストポリウレタン又はロール練り用ポリウレタンの形態の前記インナーライナー複合体のポリウレタン層から誘導され、前記キャスト又はロール練り用ポリウレタンの層を有する前記インナーライナー複合体を未硬化ゴムタイヤに組み込んでそのアセンブリを形成し、そして前記空気入りゴムタイヤを高温で硬化して、前記キャスト又はロール練り用ポリウレタンをポリウレタンパンクシーラント層に変換する、１記載の空気入りタイヤ。

１８．前記インナーライナー複合体の前記解重合ブチルゴムシーラント層が、有機過酸化物を含有する前記インナーライナー複合体のブチルゴム層から誘導され、前記ブチルゴム及び有機過酸化物の層を有する前記インナーライナー複合体を未硬化ゴムタイヤに組み込んでそのアセンブリを形成し、そして前記空気入りゴムタイヤを高温で硬化して、前記ブチルゴムを前記有機過酸化物で解重合することにより、そのパンクシーラント層を形成する、１記載の空気入りタイヤ。

１９．前記インナーライナー複合体の前記解重合ブチルゴムシーラント層が、有機過酸化物を含有する前記インナーライナー複合体のブチルゴム層から誘導され、前記ブチルゴム及び有機過酸化物の層を有する前記インナーライナー複合体を未硬化ゴムタイヤに組み込んでそのアセンブリを形成し、そして前記空気入りゴムタイヤを高温で硬化して、前記ブチルゴムを前記有機過酸化物で解重合することにより、そのパンクシーラント層を形成し、前記耐通気性フィルムは前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有する、１記載の空気入りタイヤ。

２０．前記インナーライナー複合体の前記解重合ブチルゴムシーラント層が、有機過酸化物を含有する前記インナーライナー複合体のブチルゴム層から誘導され、前記ブチルゴム及び有機過酸化物の層を有する前記インナーライナー複合体を未硬化ゴムタイヤに組み込んでそのアセンブリを形成し、そして前記空気入りゴムタイヤを高温で硬化して、前記ブチルゴムを前記有機過酸化物で解重合することにより、そのパンクシーラント層を形成し、前記耐通気性フィルムは前記耐通気性フィルムと前記シーラント層との界面に接着剤を含有し、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂／スチレン−ブタジエンビニルピリジンラテックス又はそのスチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である、１記載の空気入りタイヤ。

１タイヤ
２トレッド層
３グルーブ
４トレッドベースゴム層
５カーカスプライ
６多層複合体
７パンクシーラント層
８耐通気性フィルム
９インナーライナーゴム層

Claims

外周ゴムトレッド、支持用コード補強ゴムカーカス及びインナーライナーを含有する空気入りゴムタイヤであって、前記インナーライナーは、シーラント層及び耐通気性で耐パンク性のフィルム層の層状複合体を含み；
前記インナーライナー複合体は、前記ゴムカーカスに隣接して配置された内部シーラント層を含み、前記シーラント層は、その外表面上の耐通気性で耐パンク性のフィルム層を支持しており；
前記内部シーラント層は、有機過酸化物解重合ブチルゴムを含み；そして
前記耐通気性で耐パンク性のフィルムは、エラストマードメインの分散を含有するナイロンを含む熱可塑性材料を含み；
前記エラストマードメインは、ブチルゴム及び硫黄硬化性ジエン系エラストマーの少なくとも一つを含み、
前記耐通気性で耐パンク性のフィルム層と前記シーラント層との界面に接着剤が設けられており、前記接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とスチレン−ブタジエンビニルピリジンとのラテックス、又はレゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とスチレン−ブタジエンビニルピリジンとのラテックスと、スチレン−ブタジエンゴムラテックスとのブレンドを含むＲＦＬ接着剤である
空気入りゴムタイヤ。
前記耐通気性で耐パンク性のフィルムが、ブチルゴムドメインの分散を含有するナイロンを含むことを特徴とする、請求項１に記載の空気入りタイヤ。
前記耐通気性で耐パンク性のフィルムが、硫黄硬化性ジエン系エラストマードメインの分散を含有するナイロンを含むことを特徴とする、請求項１に記載の空気入りタイヤ。
前記ＲＦＬ接着剤は、レゾルシノール−ホルムアルデヒド樹脂とスチレン−ブタジエンビニルピリジンとのラテックスを含む、請求項１〜３のいずれかに記載の空気入りタイヤ。